双子姉「私たちと本気で家族になれると思ってるの?」(430)

双子(姉)「無理じゃないの、私はそう思う」

双子(妹)「お、お姉ちゃん、そんなこと言っちゃ…」

男(父さんが双子の姉妹のいる相手と再婚したけど、ずっとこんな感じだ…)

姉「いい? 私の妹に変なことしたら、承知しないから」

妹「お、お姉ちゃん、ダメだよ、そんな態度じゃ…」

姉「あんたは黙ってる!! 私はあんたのために言ってるんだから!!」

妹「ご、ごめんなさい…」

男(姉はギスギス、妹はビクビク。家族としてこれから、うまくやっていけるんだろうか…)

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母「ごめんなさいね、あの子の態度が悪くて…」

男「いえ、そんな…」

母「妹の方も、ビクビクする癖が治ったらいいのに…。前の旦那が原因で、ちょっと、ね」

男「そうですか…」

母「ねえ、私達、血はつながっていないとはいえ、もう家族なのよ? 敬語は使わなくてもいいのよ?」

男「あ、はい…」

男(そうは言われても、やっぱ気まずいよ…)

母「同い年の双子がいきなり家に来たから、慣れないこともいろいろあると思うわ。何かあったら、遠慮なく私に言ってね」

男「分かりました」

ピンポーン

母「あら、誰か来たみたいね」

男「出てきます」

祖母「近くまで来たから、寄っちゃった」

男「…ばあちゃんか」

祖母「お父さんはいる?」

男「呼んでくるよ。おーい、父さん。ばあちゃんが来たよ」

父「おお、お袋か。最近よく来るな」

祖母「あんたの顔が見たいからね。再婚して色々あるし…。はいこれ、お土産のお菓子」

男「…」

父「お礼ぐらい言え。嫁と娘の分は?」

祖母「はあ? 何言ってるの? なんで私があの連中の分も気を使わないといけないの?」

父「いや、でも…」

祖母「あいつらに持ってくる土産はありません。血のつながった実の息子と孫は可愛いからあげるけどw」

男(ばあちゃんはいつもこれだ…。だから、物をもらったりするときは、素直に喜べない…)

母「あら、いらっしゃたのですか?」

祖母「別にあんたの顔を見に来たわけじゃないわよ。息子と孫に会いに来たの」

祖母「ほら、お土産のお菓子よ。あんたらにはないけどw」

姉「…」

妹「…」

男「ばあちゃん、やめろよ。そういう風にふるまうのは」

祖母「別にいいでしょ? 私が持ってきたものなんだから、誰にどうあげようと勝手でしょ」

父「もう、お袋はしょうがないなぁww」

男(何で父さんは、そこで笑ってられるんだよ…。きちんと言ってくれよ…)

祖母「私は今の内に社会の不平等さを教えてあげているのよ。あんたらみたいなのは、差別されて当然なのよ」

姉「な…!! いい加減にしてください!! どうしてそこまで言われなきゃいけないんですか!!」

母「やめなさい!! そんな風に言い返したら…」

妹「お、お姉ちゃん…」

祖母「下品な口調ね。育ちと血筋の悪さが表れているわ。妹もそんな感じのクズなの?」

姉「ぐ…(ここで言い返したら、相手の言い分を認めてしまうことになる…!!)」

男「ばあちゃん、やめてくれ!!」

父「ホントにもう、お袋はwww」

男「父さんも笑ってないで…」

祖母「あーあ、変なの見ちゃって、気分が悪くなったわ。今度はこの家で孫と息子だけに会いたいものね」

祖母「もう帰らせてもらうわ。不愉快な暴言も聞いたし」

男「…そんな態度でいるのなら、もう来ないでくれ」

父「コラ!! おばあちゃん相手に、なんて口のきき方をするんだ!!」

祖母「おばあちゃん、孫にそんな風に言われると、悲しいわぁ…。そんな口をきくのは、ひょっとして、嫁のせい?」

母「…っ」

祖母「ま、このぐらいにして、もうお暇するわね」

――祖母帰宅後――

姉「何なのあのババア!! 来るたびに、私たちのことを馬鹿にして!!」

妹「…あの人の悪口を聞くのは、私も辛い…」

母「その辺にしておきなさい。お父さんの、お母さんなのに…」

男「父さんも、ばあちゃんにああいう態度を、改めるように、きちんと言っといてよ!!」

父「ハハッ。ま、そのうちなw」

男(…こんなんで大丈夫なのかよ、この家族…)

――学校 昼休み――

姉「来たわよ! 一緒にお弁当、食べようか?」

妹「お姉ちゃん、今日も?」

姉「まあね。あんたのことが心配だし。どう? クラスメイトに、変なことされてない?」

妹「…別に何もないよ、大丈夫」

姉「ならよかった。じゃ、食べようか!!」

男(俺は学校では、妹の方と同じクラスで、姉とは別だ)

男(けど、姉は休み時間になるといつも妹の様子を見に来る。昼休みは弁当持参だ)

男(ちょっと構い方が過剰な気がするけど、これでいいのかな?)

姉「でね、その子がさー」

妹「へえ、そうなんだ」

ワイワイ ガヤガヤ

女1「ごめん、ちょっと来てほしい場所があるんだけど、今から大丈夫?」

姉「私? 全然いいよ?」

女2「よかった、じゃあついてきて」

女3「用事があってさ」

姉「うん。じゃあ、私は行ってくるね」

妹「はーい」

スタスタ

妹(お姉ちゃんは凄いなあ…。仲良くしている友達と、昼食の後はいつも遊びに行く)

妹(私も、友達を作って、お姉ちゃんを心配させないようにしないと…。いつまでも一緒っていうのは、ダメだろうし…)

――体育倉庫裏――

女1「おい、シスコン、あんたホントにキモいよねww」

姉「…」

女2「何黙ってんのよ。喋りなよ」

女3「妹と一緒だとぺらぺら話してるくせにwwww」

姉「…」ジロ

女1「は? 何にらんでんの?」

女2「私たちにそんな態度とっていいと思ってんの?」

女3「あーあ、じゃあ今日も罰に、何かしてもらおっかwww」

女1「じゃあさ、とりあえず犬の真似をしてもらうってのはどう?」

女2「いいねえ、それww」 

女3「えー、ちょっとキモくない?」

女1「はあ? 何がキモいの?」ギロッ

女3「う、ううん。なんでもない…。わ、私もそれが見たいなあ…」ビクッ

女1「そうそう。そうやって素直に私の言うことは聞きなよ。聞かない人間は罰を受けるんだから、あいつのように」

女2「じゃあ、犬の真似だからね。四つん這いになりなよ」

女3「おう、早くしなよ」

姉「ふざけんな!! どうして私がそんなことを!!」

女1「あれれ~、いいのかなあ、私たちにそんなこと言っちゃてwww」

女2「別にね、私たちはあんただけをストレス解消のおもちゃにしなくてもいいの」

女3「あんた妹いるよね? あんたが拒否するっていうなら、次のターゲットはそっちよ」

姉「…っ」

女1「あんたの妹は陰キャラだし、友達がいない」

女2「まあ、キモいシスコン姉ちゃんが休み時間のたびに会いに来て、妹とずっと話し込んでたら、そうなるのは当然だけどねwww」

女3「そんな奴なら、いじめられても誰もかばってくれないだろうなぁ。頼りのお姉ちゃんは、普段は別のクラスだし」

姉「分かったわよ、やればいいんでしょ…」

女1「何喋ってんだよ、馬鹿犬」ドカッ

姉「痛っ! なんで蹴るのよ!!」

女2「あんたもバカねえ。犬がしゃべるわけないじゃんwww」

女3「さっさと四つん這いんになって、ワンって言いなよww」

姉「ワンワン」

女1「おー、賢い犬ですねー」

女2「ね、この場で三回まわって、ワンって言ってww」

クルクルクル

姉「ワン!!」

女3「妹のためだからといって、ここまでするとか、馬鹿すぎwww犬並みの知能じゃん、こいつwww」

女1「次は、お手」

姉「ワン」スッ

女2「おお、犬そっくりのしぐさ!! あんた、人間やめて犬になったら? そっちの方が向いてるよ、生物としてwww」

女1「賢い犬だから、撫でてあげるね。手で触るのは嫌だから、もちろん足でwwwww」グリグリ

姉「…」

女3「ほら、ご褒美になでなでしてもらってるんだよ? ワンぐらい言ったら?」

姉「ワン!!!」

女1「上手上手、いい鳴き声ねww」

女一同「ギャハハハハハハ」

――自宅――

男(何とか、コミュニケーションをとらないと…。あの二人は家族なんだし)

妹「…」

男(まずは、こっちから話しかけてみるか)

男「なあ、今日学校どうだった?」

妹「え、え、え、えっと、その、あのね…」オドオド

男「うん? 何かあったのか?」

妹「だ、だから、そ、そ、その…」キョロキョロ

男(相手のこのリアクションには、どう返せばいいんだ…?)

妹「ご、ごめんなさい…。私、男の人が苦手で…」

姉「何勝手に私の妹に話しかけてんのよ、あんたは!」

男「別にいいだろ、家族なんだから」

姉「家族ねぇ。あんたのおばあちゃんは、私たちのことをそう思っていないみたいだけど?」

男「でも、俺は…」

姉「だから、私もあんたのことをそうは思わないから」

妹「だ、ダメだよお姉ちゃん、そんな言い方をしちゃ…」オロオロ

男「じゃあ俺もお前と仲良くする必要はないな!!」イラッ

姉「そのとおりね。あんたもそうでしょ?」

妹「え、え、私? わ、私は、その、か、家族だし…」

姉「はっきり言っちゃいなさいよ、こいつは嫌だって」

男「おいおい、何でそうやって強制するんだ!?」

姉「うるさい! 私はこの子とずっと一緒だったの! 私がこの子のことを一番よくわかってるんだから! 口出しは無用よ!!」

妹「へ、で、でも…」

母「何、どうかしたの?」

父「大きな声で騒いで…」

男「実は――」

事情説明中

父「いくらイラついたからといって、仲良くする必要はないなんて言っちゃダメだろ!!」

男「…分かったよ」

母「あんたもよ! おばあさんと、この場にいる人間は別なんだから! 家族と思わないなんて絶対に言っちゃダメよ!!」

姉「…はいはい」

母「あなたも、オドオドビクビクばかりしてちゃダメ!! もっとはっきり喋らないと! それが喧嘩の一因なってるんだし…」

妹「…」コクリ

男(俺相手にそこまで強気になれるんなら、ばあちゃんにも同じように接しろよ…)

姉(…何で私達にははっきり物事を言うくせに、前のお父さんには何もできなかったの?)

妹(前のお父さんのこともあるし、やっぱり男の人は…)

母「私からも謝るわ。あの子、かなり口が立って強気なところがあるから…」

男「いえ、大丈夫です」

母「私たちの事情、あなたには話した方がいいかもしれないわね」

男「事情、ですか…」

母「そう。姉妹が、なんであんな風になったのか。私の元の旦那、つまりあの子たちの実の父親に原因があるんだけど…」

男「俺が聞いて、大丈夫なんですか?」

母「…一応、私がこの話をしたことは、あの子たちに内緒にしといてね?」

男「…分かりました」

母「あれは、私たちが離婚する前――」

短くて申し訳ないが今日はここまで。
全部出来てないから、マイペースで完結を目指していこうと思う。
ここまで読んでくれた人、ありがとう。

――数年前 姉妹、母住んでいたアパート――

元旦那(姉妹の実父)「あーあ、今日もパチで負けこんじまった。イライラするなあ、もう」

姉「…」

妹「…」

元旦那「ちょうどいいや。お前達で発散するか。おい、ジュージューとズリズリ、どっちがいい?」

姉「そ、それってどういう意味? 分かんないよ…」

元旦那「うるせえ!! どっちかって言ってるんだから、さっさと選べ!!」ドカッ

妹「い、痛い!!」

姉「やめて!! 妹を殴らないで!!」

元旦那「じゃあジュージューかズリズリ、どっちにするか早く決めろ…」

姉「ジュ、ジュージューで…」

元旦那「ふーん。じゃあ、妹の方はズリズリだな。早速やるか。タバコに火をつけてっと」ジュ

姉「あ、熱い!! やめて!! 腕にタバコの火を押し付けないで!!」

元旦那「反応良すぎだろwww面白いなあwww。次は妹だ」ガシッ

妹「ど、どうして髪の毛をつかむの…?」

元旦那「こうするためだからさ」ズリズリ

妹「痛っ!!! やめて、引きづり回さないで!! 背中が、髪が…!!」

元旦那「あー、最高だわ、お前らのリアクションww。おかげで負けたストレス全部吹っ飛ぶわwwww」

ガチャリ

元旦那「お、あいつが帰って来たか」

母「な、何やってるの、あなた…」

元旦那「何って、しつけだよwww」

母「し、しつけって…。やりすぎでしょ…」

元旦那「うるせー!! 俺のやり方に、口出しするんじゃねえよ!!!」ボカッ

母「ぐっ」

姉「お、お母さん…。鼻血が…」

妹「ど、どうしよう…」

元旦那「これは親孝行という行為を覚えさせるために必要なんだよ。親が機嫌悪い時には、子供は黙って殴られなきゃなんねえ」

元旦那「そうやって親の鬱憤を晴らすのが、立派な子どもの務めなんだ。俺はそれを教えてやってるんだよ」

姉「そ、そんなのって…」

妹「ひ、ひどいよ…」

元旦那「あ? 何か言ったか?」

姉「…」

妹「…」

元旦那「あーあ、お前らのせいで俺のイラつきがまた上がったわ。罰として、髪を切る。ハサミ持ってこい」

姉「いやだよ、そんなの…」

元旦那「逆らうともう一回、ジュージューかズリズリだぞ?」

妹「…ハサミを、持ってきました」

元旦那「おー、いい子だな。それでお姉ちゃんの髪を切れ。お前の手でな」

妹「ごめんね、ごめんね、お姉ちゃん…」ウルウル

チョキチョキ

姉(助けて、こんなのやめさせてよ!!)

母「…」プイッ

姉(どうして目を反らすの、お母さん!! 私たちのこと、守ってくれないの!?)

元旦那「中々上手なハサミ捌きだなー。次は、お前が妹の髪を切れよ」

姉(お母さんは助けてくれないし、お父さんはこんなのだ…。だから、私が妹を守らないと…)

妹(もういや、こんなの…。男の人って、みんなのこうなの? だとしたら、怖すぎるよ…)

元旦那「上手に切れましたーwwww。じゃあ、交代だ。しっかり妹の散髪をしてやれよ」

姉「ごめん…」

チョキチョキ

妹(やだぁ、やだぁ、髪の毛が…)

母「…」

元旦那「そうそう、えらいぞ。下手に騒いだりしたら、もっと酷い目に遭うからな。できるだけ黙って散髪しろよ」

――別日――

元旦那「おい、お前ら、服を脱げ」

妹「え…」

姉「どうして、そんなことを…」

元旦那「うるせえ、必要だからだ!! さっさという事を聞け!!」ボカッ

姉「わ、分かったわよ…」

妹「だから、殴らないで…」

ヌギヌギ

元旦那「お前らももう小学校高学年だからなあ…。これからの価値は高まる。だからしっかり俺がチェックしないと…」

母「あ、あなた…。何してるの…」

元旦那「なんだ、いたのか。見りゃ分かるだろ。査定だよ」

母「査定…?」

元旦那「俺の知り合いが、未成年の女を売る仕事をしてるんだ。そいつがな、いい女を連れてきたら俺に金をくれるっていうんだ」

元旦那「だから、俺がチェックしてる。こいつらは容姿がいいからな。さぞ、高値がつくだろうぜ」

姉(う、売るってどういうこと…)

妹(わ、私達、どうなっちゃうの…)

母「やめて!! そんなこと、絶対にさせない!!!」

元旦那「うるせえよ」ドカッ

母「あう…」

元旦那「邪魔したら、また蹴るからな。…しかし、このまま傷物にされるのももったいないよな…。いっそのこと、俺が味見するか?」

母(させない、絶対に、そんなことはさせない!!!)

母(ここに転がってる、酒瓶で殴り掛かれば何とか…)ブンッ

元旦那「何やってんだ、コラァア!!!!!! それを使えば、勝てると思ったか!!!」

ドカッ バキッ ボコッ

母「い、痛い…」

姉「お、お母さんが血だらけに…」

妹「ひっ…」

元旦那「クソが、イライラさせやがって…。気晴らしに外に行くか。ついでに、あいつと値段の相談でもしてくるか…」

ガチャン

母「もう、限界ね…。この家から出ましょう…」

姉「出ましょうって、一体どこに行くの?」

妹「私たちは、どうすれば…」

母「いいからついてきなさい!! このままだと、とんでもないことになるわ!! あいつがいないうちに、早く…!」

姉「分かった…。荷物はどうするの?」

妹「大事なものだけ?」

母「そうに決まってるでしょ! さっさと準備をして!!」

――現在――

男「…そんなことが、あったんですか…」

母「私は両親がもう死んでるからね。家から出た後、なんとか遠い親戚や知り合いの伝手を頼って、仕事を見つけたわ」

男「…前の旦那さんにひどいことをされた時に、なんですぐに出て行かなかったんですか?」

母「…当時はとにかく痛みに耐えるのに必死で、そこまで思いつかなかったの。
  あの二人が売られそうになって、やっと目が覚めた感じよ」

母「それに、あの人の逆恨みをかって、復讐されるのも怖いしね。だから、警察なんかにもいってない」

男「そうなんですか…」

男(実の父親に、常に暴力を振るわれていたのなら、男が苦手になるわな…)

男(姉の方が妹に過剰に構うのも、そのせいか…)

本日の分はここまで。前回、今回共に、読んでくれたり、支援や感想を書いてくれた人はありがとう。
申し訳ないが、次はいつになるか未定。きりのいい所まで書きあがり次第、また投下する。

――放課後 学校 図書室――

男(昨日あの話を聞いてから、妙に落ち着かない。本でも読んで、気分転換するか)

妹「…」

男(うん? あれは妹の方か。本を選んでるみたいだな)

妹「あ…。ど、どうしてここに?」

男「お、気づいたのか。放課後暇だし、読書でもしようと思ってたんだ」

妹「そう…。私は、もう本を選んだから借りて帰るから」プイ スタスタ

男(やっぱり、避けられたか…。まあ、男がダメなのは無理ないよなあ。あんなことがあったんだから)

――自宅――

妹「…」パラリ

男(お、妹が読んでるあの本は…)

男「壬生の狼にはやっぱりロマンがあるよな。俺はその小説の主人公の二番隊組長が剣の腕では最強だと思うぜ」

妹「!!」ビクッ

妹「し、知ってるの、この内容?」

男「ああ。俺も昔図書室で読んだ。今どのあたりだ?」

妹「え、えと、不逞浪士が京都の放火をたくらんでいるのを察知したあたりで、今メンバーが出陣したところ」

男「そこから最大の見せ場が始まるぜ。ネタバレは避けるが、ものすごく面白くなるぜ!」

妹「うん! 私もそんな気がする!」

妹「本、好きなの?」

男「ああ。歴史系、時代系はよく読むぜ。スペースオペラも大好きだ。お前の読んでいる作者の本だと、
  同じ幕末に活躍した隻腕の剣客が主人公な奴はもう読んだ」

妹「それは私も読んだ! 戊辰のときに、最後の函館まで戦い抜いてたし、すごくかっこよかった。イケメンだったらしいし、あの人」

男「小説ではあの剣客は隻腕になってからも剣術で敵兵を斬り捨ててたけど、あれって史実なのかな?」

妹「さあ? どうでもいいんじゃない、そんなこと。時代小説、歴史小説は実在の人物が登場するからといってもフィクションだし」

男「だよなあ。作者の史観が混じったりするのは当たり前。史実と違うからって小説を批判するのはおかしいよなあ」

妹「そうよねえ。そういう人こそ、現実とフィクションの区別がついてない、危ない人じゃないの?」

男「ハハッ、結構言うじゃねえか、お前もw」

妹「今度は、今読んでる本と同じ作者の、六文銭の家紋の一族の太平記に挑戦しようと思ってるの」

男「あれか…。なんだかんだで、俺もまだ手を出してないな…」

妹「なにか、あなたおすすめの本とかある?」

男「それなら、やっぱり銀河三国志的なあれだな。スペースオペラだが、歴史好きなら絶対はまる」

妹「私、SF系は読んだことないんだけど、大丈夫?」

男「全然問題ねえよ。そういう難解な科学理論とかは出てこない」

妹「へぇ…。で、どんな感じの話なの?」

男「銀河を舞台に、同盟と帝国の将たちが、知略と権謀術数を武器に用兵の腕を競い合うんだ。もちろん、政略や陰謀もある」

妹「それを聞くと、戦国時代みたいな感じね」

男「ちょっと違うが、そんな感じではあるな。特に、常勝の獅子帝と不敗の魔術師の対決は必見だ」

妹「すごく面白そう!! 図書館に行ったときとかに、見かけたら読んでみるね」

男「ああ、そうしてくれ。しかし、SFファンにもややこしい連中がいてなあ」

妹「そんなのいるんだ?」

男「ああ。科学考証がなってないし、SFマインドを感じないからSFじゃないとか言って、その作者や作品のファンを侮辱する屑どもだ」

妹「史実を持ち出して、時代小説、歴史小説を叩く奴と一緒ね。サイエンスフィクションに現実の科学を求めるなんて、意味不明ね」

男「困ったことに、こういったゴミどもはどこのジャンルにもいるんだよなあ。その態度がジャンルそのものを衰退させかねないのに」

妹「しかもそういうのは、年食っただけの老害連中が中心だしね。彼らがファンをやめることが、ジャンル発展の道よ」

姉「あんたら、何楽しそうに話し込んでんのよ…!」

男「なんだ、いたのか。いやあ、本の話題で盛り上がれてよかったぜ」

姉「うるさい!! 勝手に妹に話しかけるなって、前にも言ったでしょ!?」

男「いいじゃん、別に。楽しかったし。なあ」

妹「う、うん…。私もいい話ができて、よかったし…」

姉「何がいい話よ!! 男なんて何考えてるか分からないんだから!! ちょっと私の部屋に来なさい!!」スタスタ

妹「分かったわよ…。ごめんね。また本の話をいろいろ聞きたいわ、私」スタスタ

男「ああ、分かった」

男(姉の方も、過去にあんな目に遭ってたんだから、男性不信に陥るのは当然か…)

男(けど、妹とは共通の話題を見つけられたし、それで盛り上がれてよかった。
  男が怖い女の子と、ここまで話せただけで、十分俺は進歩したよな?)

――別日 学校 放課後――

女1「可愛い可愛い妹ちゃんのために頑張る超キモいシスコンお姉ちゃんに、今日は特別賞をあげようと思いまーすwwwww」

姉「…」

女2「待ってました!!」

女3「で、どんなことするの? すっげー楽しみwww」

女1「ファッション関係ね。髪の毛を整えてあげるわ。あんた、あれ持ってきたわよね」

女2「うん、出すね」ガサゴソ

女3「絵の具に筆? それで何するの?」

女1「こいつのヘアを整えてあげるのよ」

女2「この子、地味な感じだから、私たちが明るい色の髪にしてあげるつもりよ、これを使ってね」

女1「じゃあさっそく、絵の具を筆につけて…」

女2「何色にするの?」

女3「できるだけ派手なのにしようよ、せっかくだし」

姉「何言ってんのよ、あんた達!! 私の髪の毛を汚さないで!!」

女1「汚すってどういうことだよ、お前」

姉「絵の具なんてつけられたら、汚れるに決まってるでしょ!!」

女2「ひどーい、せっかくファッションのためにやってあげるのに、汚すだなんて…」

女3「あーあ、そんな言葉を聞いたら、やりたくなくなっちゃうなぁ…」

姉「だ、だったら、やめてくれるの?」ホッ

女1「うん。その代わりにね、クラスで目立たないポジションにいるあんたの妹の髪を染めてあげるわ」

女3「それはいいねえ!! おしゃれに目覚めたら、あんたの妹、友達増えるかもよ?」

女2「あはは。最高!! 早速行こうよ!!」

姉「待って!! そんなこと、絶対にしないで!!」

女1「はぁ? 嫌がってるあんたに、絵の具をつける必要はないし」

女2「じゃあ代わりに、妹に行くのは当然だよね」

女3「頭悪いね、あんた」

姉「じゃあ、どうすれば妹にするのはやめてくれるのよ!!」

女1「あんたがこれを受け入れたら、やめてあげるよ?」

姉「じゃあさっさとやりなさいよ!! 絵の具をつけなさいよ!!」

女2「何、その態度。それが人にものを頼むときの言い方?」

女3「きちっと、丁寧に言わないと、あんたじゃなくて妹の髪を染めたくなっちゃうなあ~」

姉「うう…。私の髪を、絵の具で染めてください…」

女1「よくできました!! きちんとやってあげるから、安心してね!!」

ヌリヌリ

女1「絵の具が髪の毛にきちんとつかないね。水がないせいかしら」

女3「直接チューブから髪の毛に絵の具をぶっかけてから、筆で伸ばせばよくね?」

女2「いい考えね、そうしましょ!!」

ヌリヌリ

女1「赤色の絵の具っていいね!! あんた、赤毛が似合うかもよ」

女2「意表をついて、こっちは青色にしましょう」

女3「黄色もなかなかいいわよ、派手だし」

ヌリヌリ

女3「いっそのこと、ここにある絵の具をいろいろ使って、レインボーヘアにしちゃわない?」

女2「それ最高!! よかったじゃん。あんた、世界的な女性歌手の来日時と同じ髪の色よ!!」

女1「私たちに感謝の言葉は?」

姉「あ、ありがとうございます…」

女1「よく言えました。頑張って染めてあげるわ」

ヌリヌリ

男(体育倉庫に、ボールを片づけに行くように先生に頼まれちゃったぜ)

男(とっとと用事を済ませて、帰るか)

ザワザワ

男(うん? 誰か、倉庫の裏にいるのか?)

女1「ちっ、人が来たか…」

女2「このぐらいにしときましょ」

女3「ややこしいことになる前に、引き上げないと…」

スタスタ

男(なんだ、あの三人…。って、あそこにいるのは…!)

姉「…」

男(これはひどい…。髪の毛に絵の具がべったりついていて…)

姉「…」

男「…ほら、タオルがあるから、これを使えよ」

姉「何で、あんたはここにいるの…?」

男「先生に、ボールを倉庫に片づけてくれって頼まれたんだ。そしたら、お前を見つけた」

姉「そう…」

男「…」

姉「…何で、私がこんなことになってるか、聞かないの?」

男「…無理に聞いたら、精神的に辛いんじゃないのか?」

姉「気を使ってくれてるの?」

男「一応、そのつもりだ。話したくなったら、しゃべってくれ。その時は、味方になる」

姉「…どうして、私の味方をするの?」

男「家族だからな。理由なんていらないだろ?」

姉「…私、この間、あんたのこと、家族と認めないって言ったのに…」

男「別に気にしてないよ。俺も似たようなこと言ったし…」

姉「…ありがと」

男「ほら、立てるか? 一度家に帰ろうぜ。その髪、きちんと洗う必要があるだろうし」

今回はここまで。
読んでくれている人、ありがとう。レスは本当に励みになる。

――自宅――

姉「ねえ、私の話、聞いてくれる…?」

男「ああ」

姉「何で、体育倉庫の裏であんな風になってたかというと――」

姉、事情説明中

男「そっか…。妹を、かばっていたんだな…」

男「そういう事が出来るのは、立派なお姉ちゃんの証拠だと思う。俺が同じ状況なったとして、そこまでできるか分からないし…」

姉「そうかな? 本当に立派なら、自分も何もされないで、妹を守れると思うわ」

男「そんなことねえよ。でも、それってかなり、辛くはないか…」

姉「…正直、限界…」ポロポロ

姉「妹の前では、あいつらと仲のいい友達のふりをさせられて、陰ではひどいことをされる」グスリ

姉「もういやよ、こんなの!!!」グスグス

姉「ずっと、ずっと、私ばかり…」エグエグ

男(落ち着くまで、何も言わずに泣かせておいた方がいいよな、これ)

――しばらくして――

姉「なんか、人前でこんなに泣いたの、久しぶりな気がするわ。妹の前では、心配をかけないようにしていたから…」

男「そっか…。けどこれからはお前が、あいつらの嫌がらせを受けないようしないと」

姉「そんなことをしたら、妹はどうなるの!?」

男「俺が同じクラスだからな。変なことをされないように、目を光らせておく」

姉「…大丈夫なの? 女子の人間関係は凄くややこしいよ? あんた一人で、なんとかなるとは…」

男「けど、その人間関係の範囲は狭いだろ? せいぜいクラスの中だけだ」

姉「確かにそうだけど…」

男「幸い、お前に嫌がらせをしてくる連中は全員俺のクラスとは別の人間だ。あいつらの中で、俺のクラスの奴と親しいのはいるか?」

姉「いないわね。いつも三人でつるんでるだけよ。あいつら、三人とも私のクラスとも別だしさ」

男「だったら、休み時間にずっとうちのクラスに来るっていうのはどうだ?」

男「あいつらは三人そろって、やっとお前に嫌がらせができる。こっちも常に三人だと、手出しできないんじゃないか?」

姉「そんなにうまくいくかな?」

男「やってみなけりゃ分からないだろ? 何もしないで、今のままいるよりはよっぽどいいと思うぜ?」

姉「そうよね。ううん、そうに決まってる!」

ガチャリ

妹「ただいまー。あ、お姉ちゃん! 何の話をしてるの?」

姉「別に大したことじゃないわよ」

妹「ホントにホント? また喧嘩したりしてない…?」

男「大丈夫だ。普通に話していただけだよ」

妹「そっか、ならよかった。今日はね、この本を借りてきたの」

男「それはまだ読んでいないな…」

男(この間、本の話で盛り上がって以来、妹の方とは普通に話せるようになった。向こうも、俺相手だとオドオドしなくなったし…)

姉「ふーん。あんたら、私が知らない間にずいぶん仲良くなってるじゃない」

妹「ご、ごめんなさい…」

姉「別に謝る必要なんてないわよ。…今後は、そっちの方がいいかもしれないしね」

姉「妹には、さっきの話の内容、秘密にしててね。余計な心配かけたくないし」ヒソヒソ

男「分かってる」ヒソヒソ

妹「何? なんでヒソヒソ話してるの?」

姉「気にすることはないわよ」

妹「そんな風に言われたら、気になっちゃうじゃない…」

男「別に大した内容じゃないさ。さあ、本でも読もうぜ」

――別日 学校 昼休み 食事をしながら談笑中――

妹「私ね、日本一の兵は関西の人だと思ってたのよ。けど、借りてきた本を読んで長野の人だと知って、びっくりしたわ」

男「最後に散った場所が大坂で、その時の戦いが凄すぎたからな。誤解するのは無理ねえよ」

妹「あなたもあの本、読み始めてるの?」

男「いや、俺はまだだ。最近は野球選手の本を読んだりしてるから、小説とはご無沙汰だな。また読んでみるか」

妹「野球選手の本か…。面白そうなのがあったら、教えてね」

男「今読んでる奴は図書館で借りたんじゃなく、買った本だからな。読み終わったら、貸してやるよ」

姉「本の話でここまで喋るとはね…。感心するわ」

男「お前は本を読まないのか?」

姉「活字は苦手で…」

妹「お姉ちゃん、それはもったいないよ。色々挑戦してみるべきだって」

姉「でも、どうしても難しいって印象があって…」

男「だったら俺が持ってる面白い本を貸してやるよ。SF作家御三家の一角、ショートショートの神様の小説だ」

姉「それって、私でも読めそう?」

男「誰でも読めるよ。それでいて、大人から子供まで満足させる、非常に質の高い小説を書ける作家だからな」

男「個人的には一番好きな作家だし、日本最高の作家は彼だと思う」

妹「私もその人の本、何冊か読んでるわ」

姉「ふーん。そこまで言うなら、読んでみるわ」

妹「さてと、全部食べ終わったし、ごちそうさま。ちょっとお手洗い行ってくるわ」

男(姉の方にいじめられていることを打ち明けられて、数日経つが、それからは姉の方とも普通にしゃべれるようになった)

男(妹の方も、より積極的に会話できるようになったな。やっぱり共通の話題があるのは大きいよな…)

男(妹の方と話すと、姉も加わってくるし、姉の方と話すと、妹の方も加わってくる)

男(三人だと、より楽しくしゃべれる)

男(以前のことを思うと、本当に充実してるな。あの姉妹との距離も、大分縮んだと思うし)

男「あれからしばらく経つが、嫌がらせは受けてないか?」

姉「おかげさまでね。やっぱり三人で行動するのが大きいと思うわ。あんたの言った通りよ。本当にありがとう」

男「妹は大丈夫かな? 陰でいじめらてたりとか、してないかな?」

姉「それはないと思うわ。あの子は感情がすぐに表に出るから、いじめられていることを黙ってたとしても、顔を見ればわかる」

男「凄いな、それって」

姉「別にそうでもないわよ。姉妹でずっと一緒だったからね。あの子の様子ぐらい、すぐに分かるわよ」

男「今まで一人っ子だった俺には、分からない感覚だな。上の兄弟ってみんなそんな感じなんだろうか?」

姉「さあ? そこら辺は家によってさまざまでしょ」

――廊下 男のクラスの教室前――

女1「教室の扉のガラスから中を見てるけど、ここんとこあのシスコン姉貴、最近は妹ともう一人の男とずっと一緒じゃん」

女3「あの男、双子姉妹とは一緒の家に住んでるからね」

女2「確か、親が再婚したんだっけ? お互い子持ちの状態だからそのまま一緒に暮らしてるとか」

女3「キモいよね、それって。家でヤリまっくてるんじゃないのwwwww」

女2「ありえるーwwwwww」

女1「何が、おかしいんだよ、クソッ!! あいつらが三人一緒なせいで、シスコン姉貴を玩具にできないんだぞ!!」ギロッ

女2「…」

女3「…」

女1「あー、何だよ。くそ。おもしろくないな。つまらねえ。サンドバッグがほしい」

女1「ねえ、あんたたち、イライラを発散させるサンドバッグになる子を他に知らない? 妹の方は、男が見張ってるからやりにくし」

女2「ご、ごめん…。私は、ちょっと…」

女3「わ、私も知らない…」

女1「ふーん。じゃあ。しょうがないわね。チャンスを見つけて一人になった時を狙うか、別の子を探しましょ」

本日二回目の投下。
今日は調子がいいからすらすら書けた。
今度はまた出来てからで。

――別日 自宅――

男「ただいまー」

ザワザワ ガヤガヤ

男(なんだ、この声? 誰か喧嘩してるのか?)

男「おい、どうした?」

姉「どうして勝手に私たちの家に入って来たんですか!?」

祖母「それを言いたいのはこっちよ。かわいい孫と息子をたぶらかして私から取り上げたくせに」

姉「別にそんなことしてません!!」

祖母「あーあ、親子そろって、見た目がいいっていうのはうらやましいわねえ。男なんてとっかえひっかえでしょ?」

妹「わ、私達、そ、そんなことしてません…。そんな言い方、やめてください…」

男「ばあちゃん、どうしてここに!?」

祖母「あら、お帰りなさい。お父さんから合鍵をもらったのよ」

男(父さん、なんで家の人間に黙ってそんなことをするんだ…)

祖母「それとね、今日はあなたにプレゼントがあるの。はい、これ」スッ

男「これは、代打の神様のサインボール!?」

祖母「あなた、その人のファンだったでしょ? それに、お小遣いもあげるわ」

男「どうしたんだよ、急に…」

祖母「その代わりにね、おばあちゃんのお願いを聞いて欲しいなって…」

男「…お願いってなんだよ?」

祖母「簡単なことよ。私の息子をとった女と、その子供二人を思いっきり罵倒しなさい」

姉「…」

妹「…」

祖母「そうしたら、このボールもあげるし、お小遣いももっとあげたくなっちゃうわ、私」

祖母「昔からあんたのことをずっと見てきた私と、ついこの間再婚したばかりの自称母親と姉妹。どっちが大事か、分かるよね?」

男「…ふざけんな!! もういい、今すぐ帰ってくれ!!」

祖母「あらら~、またそんなこと言っちゃうの? そこの姉妹に変なことを吹き込まれた?」

姉「どうしてそんなこと言うんですか!? 私たちが何をしたの!? 何でそんなに、私達のことをひどく言うの!?」

祖母「とんでもなく悪い頭ね。息子と孫を私から奪ってその態度…。なおのこと気にいらないわ」

妹「…だったら、この家に来なければいいんじゃないですか…?」

祖母「何言ってるの。ここは私の息子が買った家よ。家にいてはいけないのは、あんたたちの方よ!!」

男「話にならない!! 早く出ていけ!!」

祖母「そんな怖い顔しちゃって…。昔はこうじゃなかったのに…。再婚相手の影響かしら?」

男「そんなんじゃねえよ!! 自分の意思だ!!」

祖母「でも、私が帰ったらプレゼントはあげられないわよ!!」

男「うるさい!! それもとっとと置いていけ!! サインを書いてくれた人を馬鹿にしている!!」ギュッ

祖母「やだ、ちょっと、そんなにつかんで引っ張らないで…」ズリズリ

ガチャン

男「ふう、なんとか追い返したから」

姉「あのババア、人に家に勝手に来て悪口ばっかり言って!!」

妹「…あそこまで私たちを嫌う理由が、理解できない…」

男「…ごめん。あんなばあちゃんで」

姉「別に、あんたが謝ることじゃないけどさ…」

妹「そうよ。しっかり出て行かしてくれたんだから…」

姉「でも、物でああいう風に人をつるのは最低ね」

妹「…自分がどれだけ醜いことをしているのか、分かっているのかしら?」

男「まあな。けど、このボール自体は大事にするよ」

妹「いいの、それ? 無理やり取り上げてたけど」

男「いいんだよ。ばあちゃんより、俺が持ってた方がいいに決まってるだろ?」

姉「あんた、結構いい性格してるわね」

――自宅 父帰宅後――

父「お前、おばあちゃんを無理やり追い出したそうだな!! 電話で聞いたぞ!! しかもプレゼントも取り上げて…!!」

男「そっちこそ!! どうして勝手に合鍵を渡したりしたんだ!!」

父「家族なんだから、それぐらいいいだろう!!」

男「ばあちゃんは、ここの家に来て、こいつらの悪口をひたすら言ってたんだぞ!?」

父「何!? そうなのか?」

妹「…」コクリ

姉「お母さんの悪口も、言ってました」

母「ねえ、やっぱり合鍵を渡したのはまずいんじゃないかしら?」

父「いや、けど、頼まれてだな…」

男「父さん、ばあちゃんに一度きちんと言ってやってくれよ!! もうあんな態度はとるなって!!」

姉「私からも、お願いします…。妹がひどく言われるのは、嫌だから」

妹「私も、お姉ちゃんと一緒です…」

父「ま、まあ、そのうちな。うん。しっかり考えておく」

――別日 妹 学校からの帰宅途中――

妹(せっかく、男の子の方とは仲良くなれたのに…)

妹(今のお父さんとは、難しい感じ…)

妹(あのおばあちゃん、やっぱり、大門題だよね…)

妹(何とかうまくいく方法、ないかな…?)

???「お~い、久しぶりだな!!」

妹(え、今話しかけらたの、私?)クルリ

妹「え、え!? ど、どうして…!?」

元旦那「よう、すっかり成長したな、お前も」

妹「…」ブルブル

元旦那「何そんなにビビってるんだよ。久しぶりに実の父親と会えたんだぜ、もっと喜べよ」

妹「な、なんで、ここにいるの…?」ガクガク

元旦那「お前と、姉ちゃんに頼みたいことがあるから来たんだ。探すのに苦労したんだぜ、お前たちの行方」

妹「な、何の用事…?」ワナワナ

元旦那「それは今から言うよ。せっかくなんだ、少し話していこうぜ」

今はここまで。しかし、ホントにナゴドは鬼門だよなあ…。
けど新しい方の代打の神様が昨日ヒットを打ったのはよかった。
元祖の方はちょっと不穏な感じの記事が出てたし…。
調子がよかったら、また夜に投下できそう。
今夜のホームゲームは頑張ってくれ。

登場人物の大半がクズってのも、読んでてキツいな。

爽快なENDを期待する

――自宅――

妹(前のお父さんに頼まれたことをする…。そうすれば、殴られたりはしない…)

妹(お姉ちゃんと、私の下着を…)

男「…何やってるんだ、そんなもの持って」

妹「…ひっ! これは、そ、その…」

姉「どうしたの、何かあった? って、どうしてあんたが私の下着を持ってんのよ」

妹「…」

姉「…その顔、何かあったのね。聞かせて」

妹「ま、前のお父さんが、サンプルとかにして売るように使うから、持って来いて…」

姉「前のお父さん!? 何言ってるのあんた!? どうして!?」

妹「この家の近くであったの…。向こうはもう、私たちの住んでいるこの場所も知ってるみたい…」

姉「うそ、でしょ…」ビクビク

男(前のお父さんって、この二人に暴力ばかり振るっていた男だよな。やばいんじゃないか、それ…)

ピンポーン

妹「誰か来た…」

男「出てくる。はい、どちら様ですか?」

元旦那『その声は、うちの元嫁と結婚した人の息子かな? 開けてくれ。俺の娘二人に会いたいんだ』

姉「こ、この声…。間違いない…」

妹「ど、どうしよう…」

男(出るわけにはいかねえよな。無視を決め込むか)

ピンポーン ピンポーン ピンポーン

姉(さすがにしつこいわねえ…)

妹(嫌だよ、もう帰ってよ…)

男(どうしよう? 110番するか?)

シーン

男「帰ったのかな?」

姉「そ、そうよ。そうに決まってる」

妹「でも、また来るかも…」

男(二人とも、声が震えてる…。無理ないか。ものすごく怖い相手だもんな)

ジリリリリリ

姉「もう、誰よ。こんな時に電話してくるなんて」

男「俺が出るよ。はい、もしもし」

元旦那『ああ、俺だよ。双子姉妹の父親。ドア開けてくれないかなあ?』

男「…お前たちの、元父親からの電話だ」

妹「な、なんで番号知ってるの…?」

元旦那『早くドアを開けてくれ。でないと、もっとまずいことになるぞ』

男(電話をオンフックにして、みんなにも話し声が聞こえるように…)ポチリ

男「まずいことって、どういうことですか?」

元旦那『そこの二人に聞けば分かるんじゃないか? 俺を怒らせるとどうなるか』

妹「…」

男(妹の方に聞くのは無理だな。顔が真っ青だ)

男「おい、どうする?」ヒソヒソ

姉「開けて。ドアを開けて、中に入れてあげて」ヒソヒソ

男「いいのか?」ヒソヒソ

姉「そうするしか方法がないの…! 怒らせるとどれだけひどい目に遭うか、私たちが一番よく知ってるから…!」ヒソヒソ

元旦那「中々いい家に住んでるじゃないか。お前も元気そうで何よりだぜ」

姉「…どうしてここが分かったの?」

元旦那「あまり俺の職場をなめないほうがいいぜ。そういう裏系の人脈はいくらでもあるからな。それを使ったんだ。でも苦労したぜ」

男「それで、何の用事なんですか?」

元旦那「ああ、そうだったな。ほれ、約束通り下着を渡しな」

妹「あ、あ、で、でも…」

元旦那「お前達二人に逃げ出されたのは、結構な損失だった。けど、こうやって綺麗に成長してくれたのはうれしいよ」

元旦那「今お前ら二人を現金化すれば、あの時の損失を取り戻せるし、確実にこっちが得をする」

元旦那「子供の分際で親孝行せずに俺の下から去ったんだ。それくらいはしてもらうぞ。きちんと体を使って稼いでくれよ」

妹「やめてよ、やめてよ…。そんなの絶対嫌だよ…」ウルウル

姉「もう帰って!! 私たちは、そんなこと絶対にしない!!」

元旦那「ふざけんなコラァ!!! また俺を怒らせやがったな!!」ボカッ

妹「痛い…」

姉「やめて!! 殴らないで!!」

元旦那「うるせえ!! だったら蹴ってやる!!」ドカッ

姉「ぐ…」

男「やめろ!!」ガシッ

元旦那「つかみかかってくんじゃねえよ、この野郎!!!」

ドカッ バキッ ボコッ

男「げほ…。この」ガッシ

元旦那「痛ぇ!! 殴りやがったな!!」ボカッ

男「うえ…」

元旦那「調子に乗ってんじゃねえよ!!!!」

ボコッ ボカッ ガンッ

男「くそ…」

元旦那「ハァ…。ハァ…。手こずらせやがって…」

姉「大丈夫!?」

妹「い、今、きゅ、救急箱を持ってくるね…」

元旦那(娘二人を脅しつければ何とかなるって思ったが、そうでもねえな。このままことが長引いて、騒ぎになれば厄介だ)

元旦那(今日はこの辺にしておくか…。もう少し別の方法を考えて、こいつら二人の方から仕事を志願するように仕向けよう)

元旦那「ま、俺がすでにお前たちの住所や電話番号、親の職場まで把握してることを忘れるなよ。今度はいい返事を期待してる」

ガチャン

男(帰ったか…。父さんたちが来たら、今後のことをきちんと相談しないと…)

――父母帰宅後――

母「なんですって!? あの人がここの家に来たの!?」

姉「うん。住所とか電話番号は、全部調べたって…」

母「そんな…。せっかく逃げ出したのに…」

妹「私たちのこと、また売るって言ってた…」

母「どうすればいいのよ、もう…」

父「なにかいい意見はないのか、お前の元旦那だろう?」

母「そんなものがあったら、逃げ出さずに済んでるわよ!!」

男「…警察とかに、言った方がいいんじゃないですか?」

父「何を言ってるんだ!! こんな家庭の事情を、世間様に知られるのは恥だ!! 自分たちで解決するべきなんだ!!」

男「だったらいい方法があるのかよ!?」

父「それを今から、決めるんだろう!! さあ、早く何か考えろ!! 元旦那だからいろいろわかるだろう!?」

母「分かんないわよ、そんなの!! 大体あなたも大概よ!! 偉そうに言うのなら、お義母さんのことを何とかしてよ!!」

父「今その話は関係ないだろ!!」

妹「私達で揉め事になったら、何にもできないよ…」

姉「こんな時に喧嘩してる場合じゃないでしょ、お母さん!!」

母「うるさいわねえ!! とにかく、あんたたちは気をつけなさい!! あの人を怒らせないように!!」

妹「気をつけなさいって…。具体的に、どうすればいいの…」

母「そのぐらい自分で考えなさい!! もういい年なのに!!」

姉「そんな言い方ってないでしょ!!」

母「もうこの話は終わり!! いいでしょ!? これ以上大声を出し合うのはよくないし…」

父「そうだな。お前も気をつけろよ」

男「…どうすりゃいいんだよ、全く分かんねえじゃん…」

――翌日 登校途中――

男「まあ、登下校は俺達三人で行うようにしようぜ。何かあっても、一人よりはいいだろう」

姉「そうね。あんたも、当分の間私たちと一緒よ」

妹「…うん」

姉(なんだかんだで、こいつは私達のことをしっかり思ってくれてる。男でも、最低じゃない奴はいる。それはしっかり覚えとこう…)

妹(男の人でも、怖くない人はいるよね…。この人がそう。一緒にいろいろ話せるし、頼りにしよう…)

――男たちの学校の近く――

元旦那「ったく、せっかくいい女を見つけたのに、なかなか売る方法が思い浮かばねえ」

元旦那の部下1「最近そればっかっすよね。確かそのいい女って、実の娘さんなんでしょ?」

元旦那「ああ、そうだぜ」

元旦那の部下2「確かに写真で見た感じ、ものすごくきれいですけど、そんなにこだわらなくてもいいんじゃないですか?」

元旦那「いいや、あいつらは俺から逃げ出しやがったんだ。絶対に売って、その償いをさせてやる。もし売れなきゃ、殺してやる」

部下1「そうっすか…。そういや、その子たちはこの学校に通ってるんですよね?」

部下2「へぇ…。だとしたら俺の後輩ですね」

元旦那「おい、お前。ここの学校のOBなのか?」

部下2「そうですけど、何か?」

元旦那「ここの学校に今通ってる奴に、顔は利くか?」

部下2「ええ、大体は」

元旦那「だったら、お前の後輩に頼んで欲しいことがある。うまくいけば、あいつらを売却できるぞ…!」

――学校――

DQN1「お、見つけた見つけた」

DQN2「こいつだよな、あってるか?」

DQN3「間違いないよ」

男「なんだ? 俺に用か?」

DQN1「そうだよ、ついて来い、ほら」グイグイ

男「おい、引っ張るなよ」

DQN2「うるせえ!!」ボカッ

DQN3「これ以上ぶん殴られたくなかったら、おとなしくしろ!!」

男「…」

――体育倉庫裏――

ドカッ バキッ ボコッ

DQN1「このぐらい殴ればいいのかなあ?」

DQN2「ちょっとわかりにくいよな。先輩にこんな頼みごとされたの、初めてだし」

男「痛っ…」

DQN3「とりあえずもっとやっとこうぜwwww楽しいしwwwwww」

DQN1「そうだな、適当でいいかwwwww」

DQN2「オラ、顔をあげろ、カス!!」ドカッ

女1「何やってるの、あんたたち?」

DQN1「あ? 見りゃ分かるだろ? ストレス解消」

DQN2「イライラした時には誰かをボコるのが一番だからな」

男「…やめろ」

女2「うん? こいつ、あのシスコン姉貴と一緒に住んでる男じゃん」

女3「あ、ホントだ」

DQN3「なんだ、知ってるのか? こいつのこと」

女1「まあ、一応ね」

DQN1「知り合いでもなんでもいいが、とりあえずチクリは入れるなよ。ややこしいことになるし」

女2「それぐらいわかってるわよ」

女3「ってか、私も誰かストレス解消できる相手が欲しいんだけど」

DQN2「マジで? だったらこいつ使っていいよ」

DQN3「おお、いい考えだな」

女1「ホントに!? サンドバッグにしたい奴を募集してたから、すごくありがたいんだけど!!」

女2「だったらさあ、こいつに面白ことさせようよ」

女3「こいつがうまく笑いを取れば、ストレスなんて一気にぶっ飛ぶよ」

DQN1「単純に殴るより、楽しそうだなwww」

DQN2「パシリでもさせるのか?」

DQN3「コンビニでなんかパクってこさせようぜwwwww」

女1「そんなのより、もっといいやつがあるわよwwwwこいつがあの双子姉妹と一緒に住んでるのは知ってる?」

DQN1「ああ、もちろんだ」

DQN2「親が再婚して、一緒になったんだよな?」

DQN3「そうそう」

女2「あのキモいシスコン姉貴は妹をかわいがりまくってるけど、こいつもそうなの?」

女3「見りゃ分かるでしょ。こいつ、シスコン姉ちゃんや妹と休み時間はよくしゃべってるし」

女2「キモッ! 家でいっつも会えるのに、学校でも一緒とかwwwww」

女3「なんかやらしいの、想像しちゃうよねwwwww」

DQN1「ってか、実際そうじゃねえのwwww」

男「そんなわけないだろ!!!」

DQN2「あ? てめえ誰にそんな口聞いてんだ?」ドカッ

男「やめろ!!!」ボカッ

DQN3「お、こいつ殴り返してきやがったぞ」

DQN1「あーあ、こりゃもっとしめねえとな」

ドカッ バキッ ボコッ

男「ぐはっ…」グッタリ

DQN1「バッカじゃねーの、こいつwwwww」

DQN2「三対一で勝てると思ってんのかよwwwww」

女2「この状況でやり返すとかwwwww」

女3「頭悪すぎでしょwwwwww」

女1「知能が残念なのはあのシスコン姉貴に似てるわねwwwおっかしーな、血は繋がってないのに、やっぱり家族って似るんだねwww」

DQN3「あの双子の姉ちゃんの方もこんな感じなのか?」

女1「うん! 本当にキモかった!! だからおもちゃにしてたんだけどねwwwww」

女1「双子の妹は、本が好きなんだっけ? じゃあ、この男の子には、可愛い妹ちゃんの大事な本を破ってもらうかな?」

女2「それよさそう!! もちろん、目の前でだよね?」

女3「リアクション想像するだけで笑えるwwww」

DQN1「へぇ…。なかなかいい発想じゃねえかwwww」

DQN2「俺達はそれを、見ていればいいのか?」

DQN3「ばれないように見るのがコツだな。やったぜ、楽しみが増えたwwwwww」

男「そんなことするわけないだろ!!!」

女1「あれぇ? あなたが妹の本を破らないのなら、私たちがそれをやっちゃうよ?」

女2「当然、ただ本を破るだけで済むとは思わないでね?」

女3「もっとレベルの高いことしたくなっちゃうなあwww。教科書全部トイレの便器に捨てるとかwwww」

DQN1「だったらその上から俺がうんこしてやるよwwww」

DQN2「最初にちょっと教科書破っといて、ケツの穴それで拭こうぜwwwww」

DQN3「穴怪我しないか、それwwwww」

男「…」

女1「それにねえ、私前から思ってたんだけど、あの双子って見た目は凄くいいよね」

DQN1「男子の間からの人気が結構高いって話は、よく聞くな」

女2「まあね。かわいいだけで性格は超キモいシスコンだけどwwww」

女3「でもさあ、それって体だけの関係なら悪くないんじゃない?」

DQN2「おいおい、話の内容が露骨だなwwww」

DQN3「ホント、女の下ネタはエグいよなwwwww」

女1「ねえ、あんたたち、あの二人とヤりたいと思わない?」

女2「こりゃまた、ストレートですなwwww」

DQN1「そりゃまあ、そうは思うけど…」

女3「あいつらたぶんまだ処女だよ? 男と付き合ったことがるようには見えないし」

女1「これからさ、この男は私たちのおもちゃにするってことでいいんだよね?」

DQN1「ああ。お前たちが使っても構わないぜ」

DQN2「俺もいいぜ」

DQN3「みんなで使いまわして、イライラと暇を潰そうぜwwww」

女1「このおもちゃの男が、私たちの言うことを聞かなかった場合、双子姉妹を襲うってのはどう?」

DQN1「女子って怖いwwwwまあ、俺はヤれるんならそれでいいけどwwwww」

DQN2「単純に襲うより、楽しそうだなwwwww」

DQN3「なんか、余計興奮するwwwww」

女2「実際犯されたら、こいつがどんな反応するのか楽しみwwwww」

男「…」

女3「今だってすごい顔してるじゃんwwww黙ってるけどwwwww」

女1「じゃあ、早速あんたに最初の命令。妹の本を、そいつが見ている前で破れ」

DQN1「でも、こいつがいう事を聞かなくても、俺らは得するよなwww」

DQN2「姉妹丼とか、気持ちよさそうwwwww」

DQN3「けど、三人で二人を輪すってのはなぁwwwwwもう一人いればいいのにwwwww」

女2「ほら、返事は?」

男「…」コクリ

女3「ちゃんと声を出せよ。それと、丁寧な言葉で返事しな」

男「…分かりました」

――教室――

妹「あ、どこに行ってたの? 今読んでる本なんだけどね…」

男「…」バサッ

妹「もう、いきなり取り上げないでよ」

男「…」ビリビリ

妹「え…。どうして破くの…?」ウルウル

男「…」

妹「どうしてこんなひどいことしたの…? 黙ってないで、答えてよ…!」グスグス

男(ごめん。泣かせちゃったな…)

女1「よくやったわ、まずは合格点ね」

女2「私達、少し離れた場所から見てたけど、いいやり方だったわ」

女3「ちゃんと泣かせたのも、ポイント高いわねwwww」

DQN1「けど、俺としてはちょっと残念だなwwww」

DQN2「ヤり損ねたしなwwwww」

DQN3「ちょっと期待してたんだけどな…」

女1「今日のところは、これで終わりにしておいてあげる。次からも、私たちの命令に従って、あの姉妹にいろいろしてもらうわ」

男「…まだ何か、やらせる気かよ…」

女1「別に嫌なら辞めてもいいのよ? その代わり、私たちがあいつにいろいろするからwwww」

DQN「俺達が手を出すか、お前が手を出すかの違いだな。ま、好きな方を選べよwwwww」

今日はここまで。一気に進めることができて良かった。
書くペースは今のところ絶好調。明日はどうなるか分かんないけど。
じゃあまた次の投下時に。

もし鬱描写があるなら早めに教えてくれ

ないならスカッとする展開を今から期待

――通学路 下校中――

妹「…」

男「…」

姉「なにかあったの、あんたたち二人?」

妹「…」

男「…」

姉「いつもなら、歩くときは喋ってるのに、今日はそんな顔…。黙ってちゃ分からないでしょ、教えてよ」

――自宅――

姉「結局、帰り道じゃ何も話せなかったし、家でも妹からは何も聞き出せなかったわ。あんた達、喧嘩でもしたの?」

男「うるさいな、ほっといてくれよ…」

姉「そういうわけにはいかないでしょ」

男「関係ないだろ、お前には!!」

姉「関係あるわよ!! 聞かせて!!」

男「…ごめん」

姉「何? 話しにくいこと?」

男「…うん」

姉「だったら、しゃべりたくなったらでいいわ。あんたも前に、私にそうしたしね」

――別日 学校――

男(あれからずっと、あの連中に嫌な目に遭わされ続けている…)

男(幸い、あれから姉妹を傷つけるような命令はは受けていない…)

男(それでも、すごく辛い…。姉の方は、妹のためにこれに耐えたんだよな…。すごいよ、ホントに…)

男(次は水泳の時間か…。えーと、プールバッグは…)

男(なんだこれ、誰かの水着が入ってる…?)

男(嘘だろ…。女の水着じゃないか…)

妹「ど、どうして、あなたが私の水着を持ってるの…?」

男「え…」

同級生1「おいおい、どういうことだよ…」

同級生2「何かあったのか?」

同級生3「あの子の水着が、あいつのバッグから出てきたみたいだぞ」

男(どういうことだよ…。全く覚えがないぞ…)

男「ま、待ってくれ…。これは…」

妹「水着が濡れてる…」

男(ホントだ…。胸と股間の部分に、どろりとした液体がついてる…)

同級生4「なんだよ、これ…」

同級生5「気持ち悪すぎるだろ…」

妹「…最低」

男「ち、違うんだ、これは…」

妹「う、気分が悪い…」ゲロゲロ

男「お、おい、大丈夫か…」スッ

妹「触らないで!!!!」

男「…っ」

妹「…吐いたら少し気分がすっきりしたわ。雑巾をとってくる。自分のを拭いたら、保健室に行くから」

同級生1「…」ジトッ

同級生2「…」ジトッ

同級生3「…」ジトッ

同級生4「…」ジトッ

同級生5「…」ジトッ

男(そんな目で見ないでくれよ…)

男「違う、俺がこんなことをやったんじゃない!! 誰かが水着を汚して入れたんだ!! 本当なんだ、信じてくれ!!」

同級生1「そんなめんどくさいことする奴が、どこにいるんだよ」

同級生2「クズだな、お前」

同級生3「家族なんだろ? 一緒に住んでるんだろ? なのになんでこんなことするんだ?」

同級生4「身近にいる女の子が相手なら、何をしても許されると思ってるのか」

同級生5「本当に気持ち悪い男だ」

――放課後――

男(妹はあのまま体調を崩して、早退してしまった…)

男(今回のことは、さすがに内容が内容なだけに、先生に告げ口した奴はいない…。それだけが幸いだ)

男(けど、クラスのみんなからはずっと冷たい目で見られた…)

男(本当に、誰がやったんだよ…)

DQN1「おーい、話があるんだ、来てくれよ」

男「え…」

DQN2「すごく大事な話だから、来ないと後悔するぞ?」

DQN3「つーか、お前は俺達に逆らっちゃいけないんだけどねwwww」

――体育倉庫裏――

女1「妹の水着に精子ぶっかけたんだって? よくやるわwwww」

男「…! 何で、お前がそれを知ってるんだ!!」

女2「何でって、そりゃ、ねえwwww」

女3「うん、まあwwww」

DQN1「シコシコドピュドピュして気持ちよかったwwww?」

DQN2「血のつながってない女の家族ってやっぱ興奮するのwwwww」

DQN3「シチュエーション的には、エロ本そのまんまだなwwwww」

男「まさか、お前たちがあいつの水着を…!!」

女1「ハァ? 何の証拠があってそんなこと言ってるの?」

女2「あんたが自分でオナニーしたんでしょ?」

DQN1「人のせいにするとか、最低だわ」

DQN2「人の水着に射精するだけあるなwwwww」

DQN3「何でザーメンかけたのwwwww?」

女3「水着を妊娠させたかったのwwwwwww?」

DQN2「しかし、俺達を勝手に犯人扱いして疑ったのは許せないよな」

DQN3「ああ。罰として何かやってもらおうか?」

女1「そうねえ…。あのうざい生徒指導の教師の目の前で、本人の悪口を言わせるってのはどう?」

女2「それいいね! どんなことを言うかは、私が決めてあげるwwwww」

女3「あいつうざいし、みんな喜ぶよwwwww」

DQN1「じゃあそれで決定wwwwwほら、返事は?」

男「…分かったよ」

――職員室――

生徒指導「うん? 何か用か?」

男「…」ボソボソ

生徒指導「聞こえないな、もっとはっきり喋れ」

男「お、お…」

生徒指導「言いたいことがあるなら、早くしろ」

男「お、お前は脳みそまでき、筋肉でできているのか!?」

教師1「なんてこと言うんだ、先生に向かっていきなり!!」

教師2「何を考えているんだ!!」

生徒指導「まあまあ、先生方、落ち着いてください。こっちで直接指導しますから」

男「…」

生徒指導「ほら、生徒指導室へ行くぞ。早く来い!!!!」

――生徒指導室――

生徒指導「何でいきなりあんなことを言った?」

男「…」

生徒指導「理由がないのか!! だとしたら、なおさらたちが悪いな!!!」

男「…ごめんなさい」

生徒指導「その謝罪は一応聞き入れてやる。ただし、口だけで謝られても信用できん!!!」

生徒指導「お前は目上の人間に、どう接するかが分からないのか!!」

男「…」

生徒指導「黙っているのなら、分かっていないとみなすぞ!!!」

男「…すみません」

生徒指導「今日は徹底的に、お前にマナーというものを仕込んでやる!!」

生徒指導「ここの本棚にある、マナーについての本を読め!!」

男「…はい」

生徒指導「原稿用紙を渡すから、その本を参考にして反省文を書け!!!」ドサッ

男「…分かりました」

生徒指導「しばらく、職員室に行く。ここに戻ってくるまでに、しっかりしあげるんだぞ!!」

バタン

男(さて、取り掛かるか…)カキカキ

――校門前――

男(やっと帰れる…。帰る時間がずれたけど、姉妹は大丈夫かな?)

DQN2「お、来た来たwwww」

DQN3「待ってたんだぜ、お前が出てくるの」

女2「きちんと言った? 私が伝えた内容?」

男「…」コクリ

DQN1「ホントに言ったのかよwwwww度胸あるなwwww」

女3「すげーwwwww」

女1「で、言った後何されたの? そのせいで帰るの遅くなったんでしょ?」

女2「生徒指導に説教されたんでしょwwww」

女3「何言われたの?」

DQN2「教えろよwwwwww」

DQN3「めちゃくちゃ気になるwwwww」

男「…目上の人への口のきき方がなっていないって言われて、反省文を書かされた…」

女1「反wwww省www文ww面白すぎでしょwwwwwww」

DQN1「ホントに笑えるぜwwwしっかり反省しろよwwwwww」

今日はここまで。昨日と同じで好調を保ててる。
しかし俺の調子が良くても、虎の方は…。

>>105 >>145
ごめん、先の展開は教えられない。完結まで待ってくれ。

こういう風にレスをしたり、雑談的なネタを振るのってこの板じゃありなの?
他のSS作家の方がよくやってるのを目にするけど。
もしいいのなら、俺も同じことをしたい。

――自宅――

男(姉妹は二人とも、ちゃんと家に居るな…。よかった…)

姉「今日、私の妹が早退したんだって?」

男「…ああ」

姉「家での様子がおかしいのよ、あの子。多分、精神的なことから体調を崩したんだと思うわ」

男「よくわかるな、そんなこと…」

姉「まあ、ずっと一緒だったからね。その精神的なものの原因があんたにありそうなんだけど」

男「…」

姉「…心当たりがあるって感じね。聞かせて」

男「…いやだよ」

姉「そう。だったら私は今から独り言を話すわね。適当に聞いてて」

男「…」

姉「あんたの今の顔ね、すごく見覚えがあるの。具体的いうと、私があの女3人にずっと嫌がらせを受けていた時の表情」

男「…」

姉「私はあんたに相談したおかげで、あいつらの嫌がらせを受けなくなった。それにはすごく感謝している」

姉「だから、今度はあんたの力になりたいの」

男「…けど」ポロポロ

姉「こういうのって、人に話すのは本当に勇気がいるよね。私もそうだった」

男「…」グスグス

姉「辛くて悲しいのなら、思いっきり泣いちゃいなさい。私もそれで吹っ切れて、いろいろ話せたんだし」

姉「あんたも、黙ってるだけじゃ何も解決しないって、心の中じゃ分かってるんでしょ?」

男「うう…、ああ…」エグエグ

姉「ほら、こうしたら少し落ち着くでしょ?」ギュッ

男「お、おい!? 何でいきなり抱きついてくるんだ!?」

姉「いいから黙って抱きしめられときなさい。ここには誰もいないし、恥ずかしがる必要はないわ」

男「い、いや、で、でも////////」

姉「前のお父さんにひどいことされて、妹が泣いていた時は、いつもこうやって慰めていたから」

男「…そ、そう」

姉「話してくれる気になった? でないと放さないから」

男「う、うん…。けど、このことをしゃべるとお前にも嫌われそうで…。それが怖い…」

姉「大丈夫。そんなこと絶対にしないわ」

男「…ありがとう。じゃあ、話すよ…」

男、事情説明中

姉「そんなにひどいことをさせれてたの…」

男「ごめん、お前の妹を傷つけて…」

姉「謝る必要はないわよ。あんただってすごく傷ついてるのに…」

男「でも、本とか、特に水着とか…」

姉「そうよね。でも、水着の件はあんたがやったんじゃないんでしょ?」

男「そ、そうだけど…」

姉「だったら、まずはあの子の誤解を解くことから始めないとね」

男「い、いきなりそんなこと…」

姉「私からきちんとあの子に話すから、安心して」

男「分かったよ…」

――妹の部屋――

妹(せっかく仲良くなれたのに…)

妹(これからも一緒に楽しく過ごせるって思ったのに…)

妹(あんまりだよ、あんなことするなんて…)

妹(男の人って、やっぱりみんなああなの?)

姉「入るわよ」

姉「あんたに話があるの」

妹「な、何…」

姉「水着、大変なことになったみたいね」

妹「ど、どうしてそれを…」

姉「さっきあいつから聞いたからね」

妹「え…」

姉「あんたは、あいつがホントにあんなことをしたと思ってるの?」

妹「思いたくないよ!! 信じていたのに!! けど、けど…」グスグス

姉「あいつがやったことじゃないわ」

妹「だったら、なんであの人のプールバッグから、私の水着がドロドロになって出てきたの!?」

姉「そのくだらなくて最悪ないたずらをした犯人を、私は知っている」

妹「ど、どういうことなの…!!」

姉「この経緯を説明するには、私が何を今までされてきたのか、あんたに全部話す必要がある。そのうえで、自分で判断しなさい」

姉、事情説明中

妹「お、お姉ちゃんが、そんなひどい目に遭っていたなんて…」

姉「今回、あんたの水着にいたずらした犯人は間違いなくそいつらよ。女子だけじゃなく、男子も一枚かんでるし」

妹「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい…。私のせいで、そんなことになって…」

姉「私に謝る必要はないわ。それより、あいつが犯人じゃないって、分かってくれた?」

妹「…うん」

姉「あいつね、あんたを傷つけてしまったって言って、すごく苦しんでるの。だから、きちんとあいつとお話してくれない?」

妹「あの人の部屋に、行くね…」

――男の部屋――

妹「話は全部、お姉ちゃんから聞いたわ…」

男「そうか…」

妹「ごめんなさい、ごめんなさい…。私、何も知らなくて…」グスグス

男「謝らなきゃいけないのはこっちの方だ。お前の本を破ったのは、事実だし…」

妹「でも、でも…」ウエーン

姉(とりあえず、仲直りはできたみたいね…。よかった…)ホッ

妹「私、なんでもするわ…。どうすれば、私のことを許してくれる?」

男「別に、許すとかそういう事じゃないだろう?」

妹「けど、けど…」

姉「何でもするっていうんだから、何か言ってあげたら? そうしなけりゃ、本人の気も済まないようだし」

男「そっか…。だったら、じゃあ…」

男「友達を、自分の力で作ってくれないか?」

妹「と、友達…?」

男「お前も、いつまでもお姉ちゃんと一緒って訳にはいかないだろ?」

姉「いいこと言うじゃない、あんた。私も大賛成よ、それ」

姉(本音じゃ私もいつまでも構ってちゃいけないって分かってたんだけどね。でも心配し過ぎて、そうしてしまう)

姉(これはチャンスね。私も、妹離れしないと…)

妹「え、で、でも、友達を作るなんて、自信ないし…」

姉「あんた、自分で何でもするって言ったでしょ?」

姉「それは、無理かも…」

姉「ダメよ。そんな弱音認めない。ちゃんと実行しなさい」

男「もし何かあったら、俺達がきちんとフォローするから」

妹「…分かったよ、頑張ってみる…」

――自宅 居間――

姉「あの子は部屋にいったわ。今思いっきり悩んでるみたいだけど、自分で相談にくるまではほっといてね」

男「大丈夫だったのか? いきなり友達を作れって言ったけど」

姉「問題ないわ。それより、これからあんたがどうするかよ」

男「…思うんだけどさ、俺、今まで何も抵抗しなかったから、やられ続けたんじゃないのかな? お前たちのことがあるとはいえ…」

姉「…それは、私もそうかもしれないわね…」

男「一度、思いっきりあの連中に立ち向かってみるよ」

姉「…できるの、そんなこと?」

男「やるしかないだろ。あいつだって、友達を作るって、決意したんだ。俺だって頑張らなきゃ」

姉「…分かった。けど、陰で妹が何かされた場合は…」

男「そうなったら、様子を察せられるか?」

姉「勿論」

男「その時は、二人一緒であの連中に立ち向かおう」

姉「…分かったわ。うまくいくと、いいね」

今日はここまで。昨日、おとといと比べると書くペースがやや不調かも。

けど阪神は勝ったで!!!!!!
甲子園行ってよかったわ!!! 阪神キラー番長攻略、一試合四本塁打!!!!!
新井兄弟最高や!!!! 鳥谷もマートンもいけるやん!!!!!
能見久々の勝ち星おめでとう!!! アイ ライク ノウミサン!!!!!!!
次のヤクルト戦も頼むで!!!!!!!!

あかん、自分で書いといてなんやけど、球場帰りのせいでテンションおかしなってるわ…

次回投下はまたある程度書き終わり次第。読んでくれている人、感想を残している人には本当に感謝している。
ありがとう。

――学校 体育の時間――

体育教師「はい、じゃあ準備運動をするので、グループを組んでください」

ワイワイ ガヤガヤ

妹(うう…。また余っちゃった…。でも、この状況を何とかしないと、友達は作れないよね?)

女4「あれ? 私たちのところ、一人足りないね」

女5「あらら、ホントだ?」

女6「誰か呼ぶ?」

妹(…向こうのグループが、一人足りないみたい…)

妹(頑張って、声をかけてみよう…)

妹「あ、あの…」

女4「うん、なあに?」

妹「え、えっと…」

女5「私たちに何か用?」

妹「じゅ、準備運動の、グ、グループに私を、入れて…!」

女6「私はいいよ。二人ともいいよね?」

女5「うん。人数ちょうどたりていないし」

女4「そうね。じゃあ、準備運動をしましょう」

妹(こんなにあっさり入れてくれるなんて…)

女4「さあ、早く始めましょ。そっち持って」

妹「う、うん」

女5「中々上手にやるじゃない」

女6「いい子が入ってくれて良かった~」

――昼休み――

妹(お弁当はやっぱり一人かなあ…。誰かと食べなきゃ、ダメだよね)

女4「ねえ、一緒に食べない?」

妹「え、え、わ、私!?」

女5「そう。さっき体育の時間で一緒だったし、もっとお話ししたいなと思って」

妹「い、いいの…!?」

女6「うん。ほら、こっち机くっつけて」

女4「ねえ、あなた彼氏とかいるの?」

妹「ええ!?」

女5「いきなりその話題は突っ込みすぎでしょwwwww」

女6「めちゃくちゃ困ってんじゃんwwww」

女4「ごめん、ごめんwwww」

女4「あなたとこうやって話したのは初めてね」

妹「そ、そうね」

女5「休みの日とかは、何してるの?」

妹「本を読んでることが多いかな」

女6「へえ…。私はドラマを見たりとかしてるかな」

女5「どんな本読んだりしてるの?」

妹「今は、こんなのとかかな」

女6「なんか難しそうね…」

妹「表紙が大げさなだけで、別にそうでもないよ」

女4「へえ…。ねえ、あなたは携帯電話は持ってる?」

妹「あるけど…」

女4「だったら、メルアド教えてよ」

女5「あ、私も!!」

女6「私も!!」

妹「う、うん…!!」

妹(ええと、赤外線通信は…。めったにこの機能を使わないから、ちょっと手間取るなあ…)

女4「受信オッケーよ」

妹「うん、送信するね」

女4「来た来た。ありがと」

女5「こっちもお願い」

女6「私も頼むわ」

女5「…」

女6「…」

妹(私も、きちんと電話帳に番号とアドレスを登録しないと…。けど、グループ分けはどうしよう)

女4「…」

妹(あ、あの子の携帯電話の画面が見えた…。私のこと、友達のグループに入れてくれてる…)

妹(だったら私も、友達のグループを作って、そこに登録しよう)

女4「きちんと登録できた?」

女6「こっちはばっちり」

女5「私も大丈夫よ」

女4「あなたは?」

妹「うん、できたよ!!」

男(…今日は姉が来てないけど、妹は自分で相手を見つけて弁当を食べてるな…)

男(内容は分からないけど、結構楽しそうに話してる)

男(これなら大丈夫そうだ)

スタスタ

女1「ねえ、今大丈夫?」

男(こいつらが来たか…)

女2「ちょっとこっちに来て欲しいんだけど」

女3「大事な用があってね」

女4「何、あんたたち。うちのクラスに何か用?」

女1「う、あんたか…」

男(何だ、この二人…。どういう仲なんだ…?)

女3「別にお前は関係ねえんだよ」

女2「そうだよ」

女4「うるさい、今私はこいつと話してんの」

女1「私はこの男に用事があって…」

女4「へえ…。でも困ってる感じじゃん」

男(…しっかり見抜かれてる)

女1「うるさいわね!!」

女4「うるさいのはあんたよ!! 人を困らせるぐらいなら出ていきなさい!!!」

女1「ちっ…。ほら、行くよ」

女2「え、いいの!?」

女3「こんなこと言われて、黙って引っ込むの?」

女1「いいから早く!!」

女4「…」ジッ

男「…」ジッ

男(互いに無言…。ちょっと気まずいな…)

女4「じゃあ、私はあの子のところに行くから」

男「あ、ああ」

男(ひょっとして俺のこと、かばってくれたのか?)

妹(さっき来てた三人…。確か、お姉ちゃんやあの男の子にひどいことをした人たちだよね?)

妹「あの三人のこと、知ってるの?」

女4「あいつらのこと? ちょっとややこしい連中でね。私は小学生のころから一緒だったんだけど…」

女5「確か、そのころから人によく嫌がらせとかをしてたんだよね?」

女6「あいつらにいじめられた子は多いんだよね」

女4「そう。だからあんまり関わっちゃだめよ、あなたも」

妹「う、うん…」

女4「まあ、あの連中に何かされたら私に言ってね」

女4「昔からあっちは私を苦手にしてるみたいだし、あいつら私には何もできないから」

女4「二人きりで話したいことがあるんだけど、ちょっといい?」

妹「うん? どんな話?」

女4「水着のことなんだけど…」

妹「…あれは、あの人のバッグからたまたま出てきただけ。あの人は、あんなことしない…。家できちんと確認したもん」

女4「そっか。それを聞けてよかった。じゃあ、私はあの男の子とちょっと話してくるね」

男(…しかし、水着の事件があってから、クラスの奴とほとんど話せなくなったな)

男(ま、仕方ないか)

女4「ちょっといい?」

男「うん? なんだ?」

女4「あなた、あの双子姉妹と一緒に住んでるのよね?」

男「ああ、そうだけど」

女4「この間の水着のことなんだけど、あれ、あなたの仕業じゃないよね?」

男「…そうだ。そんなことするわけねえ。前は誰も信じてくれなかったけど…」

女4「そっか…。けど、私はあなたを信じるわ。っていうか、真犯人にものすごく心当たりがあるし」

女4「ねえ、ちょっとみんな、聞いてくれる!!」

同級生1「何だなんだ?」

同級生2「いきなり大声出して、どうしたんだ?」

女4「この間の水着のことなんだけど!!」

男(おいおい、そんな大声で…)

妹「…」サァー

男(妹もすごい顔色してるぞ…)

女4「私見たんだ。この人のプールバッグに、誰か別の女子が水着を詰め込んでるところ」

同級生3「マジかよ…」

同級生4「しかも女!?」

同級生5「でも、あいつが言ってるんだから信用できるよな…」

同級生6「だとすると、あいつは本当に何もしてなかったのか?」

女4「今、当事者二人と話したんだけど、二人ともこの人がやったんじゃないって言ってるわ」

同級生1「おいおい、どういうことだ?」

同級生2「本人たちがそう言ってるんだから、それが事実なんだろ」

同級生3「だったら俺ら、謝らなきゃいけないんじゃね?」

同級生4「そうだよな…」

同級生5「ごめん…」

同級生6「この間は悪かった」

男「あ、ああ…」

女4「これで誤解はとけたわね」

男「あ、ありがとう…」

女4「お礼を言われるようなことはしてないわ。むしろ、ごめんなさい」

男「どうして謝るんだ?」

女4「本当なら、事件があった時にすぐにこうやって言うべきだった。けど、こういうのには切り出すタイミングがあるから…」

女4「多分、前の時に私がこれを言っても、誰も信じなかったわ。私、見てたのにね」

女4「しかも、見てた時に止めるべきだったんだけどね。ちょっとこっちの間が悪くて、それも無理だったし…」

男「だからって、別に謝るほどのことじゃないよ。…解決してくれて本当に助かった。ありがとう」

女4「やっぱり、妹のことが心配? さっきからずっと、あの子の方を向いてるじゃない」

男「まあな。今まで、ほとんど友達とかいなかったみたいだし…」

女4「私達、あの子と仲良くしたいって思ってるから」

男「そうなのか?」

女4「うん。だから、大丈夫よ」

男(姉は今日クラスには来なかったな…。妹の方は、ずっとあの子たちと話してた。多分、ホントに友達になったんだろ)

男(あの子のおかげで、俺も助かった。水着の誤解も解けて、またクラスの奴と喋れるようになったし)

男(あいつ、このクラスの女子じゃ一番信頼されてるし、そういう子と妹が仲良くなれたのはよかった)

DQN1「おい、ちょっと来いよ」

男「…」ビクッ

DQN2「こいついきなりビビってんぞwwwwww」

DQN3「だったらもっと怖がらせてやろうぜwwwwwww」

――体育倉庫裏――

DQN1「オラァ!!!」ボコッ

男「ぐ…」

DQN2「最近ちょっとイライラしてるんだよ、お前で発散させてもらうぞ!!」バキッ

DQN3「殴って蹴れば、ストレス解消だぜ!!!」ポカッ

男「…」ギロッ

DQN1「…なんだよ、その目は」

DQN2「俺たちをにらむとか、いい度胸してんじゃねえか」

DQN3「自分の立場を分からせてやらねえとな!!!」

男(やり返す、今日こそは…)

男(ここに転がってる大きめの石を拾って…)

DQN1「あぶねーじゃねえか、それを放しな」

男「うわああああああああああああ!!!!!!」

ブンッ ブンッ ブンッ

DQN2「うわ、なんだこいつ!!」

DQN3「やばい、石を振り回し始めたぞ!!!」

男「うおおおおおお!!!!!」

ゴンッ!!!

DQN1「が…。は、鼻が…」

DQN2「殴られて鼻血が出てるじゃねえか…!!」

DQN3「こいつキレすぎだろ…」

DQN2「お、俺達にこんなことしていいと思ってんのかよ」アタアタ

DQN3「そ、そうだぞ。あの双子姉妹がどうなるか…」フタフタ

男「うるせえ!!! やれるものならやってみろ!!! あいつらに何かあったら、絶対お前らをぶっ殺す!!!!!」

ブンッ ブンッ

DQN1「ちっ、お前ら、行くぞ。こいつはマジギレしたら何しでかすか分かんねえ」

DQN3「で、でも…」

DQN2「早くしろ!!」

ドタドタ

男「ハァ…。ハァ…」

男(あいつら、逃げて行った…)

男(勝ったのか、俺…)

男(これで何もされなくなったら、いいんだけど…)

――別日 学校 廊下――

姉「最近そっちのクラスに行かなくなったけど、妹の学校での様子はどう?」

男「いい感じだぜ。友達もできたみたいだし」

姉「家では私相手に、楽しそうにその話をしてくれるわ。あんたの方は、嫌がらせとか受けてない? 大丈夫?」

男「一度思いっきりやり返したんだ。そしたら何もしてこなくった。そっちも大丈夫か?」

姉「私も平気よ。クラスでも普通に過ごせてるわ」

男「…このまま、何事もなければいいな」

姉「…そうね」

今日はここまで。
読んでくれている人には申し訳ないんだけど、書くペースは正直絶不調。
虎は打線に勢いがついて連勝中なのに…。
こっちの調子が悪くなった途端、向こうの状態が上がるなんて…。
次回投下はまた出来次第。ここまで読んでくれた人、ありがとう。

――男たちの自宅の近く――

元旦那(さて、あの家の様子を見てくるか)

祖母「…」スタスタ

元旦那(あのばあさん、確か俺の元嫁の再婚相手の母親だよな)

元旦那(…何かに利用できるかもしれねえ。少し、話してみるか)

元旦那「すみません、ちょっとよろしいですか?」

祖母「あら、何かしら?」

元旦那「僕は、あの家に住んでいる双子の姉妹の実の父親なんですけど…」

祖母「あらあ、そうなの!? 私の息子はその姉妹の母親と再婚してて…」

元旦那「奇遇ですね。少し、お話していきませんか?」

祖母「ええ、いいわよ」

――自宅――

姉「最近どう? 学校は楽しい?」

妹「うん!! 友達ができたし!! お姉ちゃんは? もう嫌がらせとかされてない?」

姉「大丈夫よ。普通に過ごせてるわ。あんたは?」

男「全然オッケーだ」

姉「みんな無事に学校生活を送れているようで、何よりだわ」

男「行きかえりの道でしか、三人一緒のパターンはなくなったよな」

ガチャン

男「お、誰か帰って来たのか?」

姉「お母さんかな?」

妹「それにしちゃ時間が早くない?」

祖母「こんにちは」

男(げ、ばあちゃんか…)

祖母「今日は大事な人を連れて来たの。そこの姉妹の実の父親よ」

元旦那「よう」

妹「え、え…」ワナワナ

姉「ど、どうしてあの二人が一緒に…」ビクビク

元旦那「こちらの方とは話がすごくあってな。ぜひ一度二人でこの家に来ようってことになったんだ」

祖母「こっちはあんたらのお父さんの、部下の方よ」

部下2「お邪魔しまーすwwwww」

男「…それで、何の用なんです? 姉妹が怖がってるんで、できたら早く帰ってもらえませんか?」

元旦那「まあまあ、そう焦るな。今日は結構重要な話があるんだ」

部下2「お前、石で自分をいじめてきた奴の顔面をぶん殴って、鼻血を出させたんだよな?」

男「どうしてそれを…」

部下2「だって俺があいつらに、お前をいじめるように命令してたんだもんwwwwww」

妹「な…」

元旦那「最近学校生活楽しいだろ? 俺の部下がいじめをやめるように指示したおかげだぜ。感謝しろよ」

姉「まさか、私があの女三人にいろいろやられてたのも…」

部下2「その女三人は関係ねえよ。最初にいじめられるようなことをしてたお前が悪いんだろ」

部下2「まあ俺の後輩からの報告によると、その女三人はこの男をいじめるのに勝手に協力してくれたようだけどな」

元旦那「そりゃあ、便利な連中だな」

男「俺が反撃したから、やめたんじゃないのか…」

部下2「それはwwww絶対にないからwwwwww」

元旦那「いじめが自分の力だけで解決できると思ってんのかよwwwwwwwwww」

部下2「ありえねえ発想だなwwwww」

元旦那「そんなんだからいじめられたんじゃね、お前wwwwwwwwwwww」

祖母「あんたら二人のせいで私の孫がひどいいじめに遭ったのよ!! どう責任とってくれるの!!」

妹「…そういう風に言われても…」

姉「私たちのせいじゃないでしょ!! いじめるように言った方が悪いんじゃないんですか!!!」

祖母「うるさいわね。あんたらは存在そのものが悪なのよ!!」

男「ばあちゃん、やめろ!!!!」

元旦那「しっかし、俺らみたいな人種って不思議だよな。教師や親の言うことを聞く気は全くないのに、先輩の命令には従う」

部下2「そういやそうですね」

元旦那「理由が分かるか、お前?」

部下2「さあ? 俺の先輩も似たような感じでしたし、伝統かなんかでしょう」

元旦那「ま、そういう後輩のおかげで仕事がやりやすいのは事実だな。学校の人間関係にも介入出来たし」

元旦那「さて、ここで本題だ。これ以上この男がいじめられるのは見たくないだろう? お前ら姉妹が体を委ねるなら、やめてやる」

部下2「まだ間に合うぜ。自殺したくなる前に、仕事しようぜ」

妹「そんな…」

姉「そこまでして私たちのことを売りたいの…」

祖母「私の孫がいじめられたのはあんたら二人の責任なんだからね。体で償いなさい」

元旦那「おい、そこのお前。実際にこの姉妹が客をとる前に味見してもいいんだぜ。俺が許可する」

部下2「多分初物だろうし、いろいろ気持ちいいぞwwww」

男「ふざけんな!!!! 絶対にそんなことは許さない!!! こいつらは絶対に俺が守る!!!」

姉「私も、もうあんたらにおびえるのはやめる…!」

妹「私だって、もう黙って言いなりにはならないよ…!」

元旦那「かっこいいこと言うじゃねえか、お前ら」

部下2「けれどこれは、教育が必要ですね」

祖母「可愛い孫がいじめられるのは辛いけど、時には痛い目を見ることも必要ね。気が変わることを祈るわ」

元旦那「ま、明日からの学校生活、悲惨なことになるけど頑張りなよ」

部下2「我慢できなくなったら、いつでも連絡して来いよ。お前らの容姿だったら大金だって夢じゃないしな」

元旦那「今よりよっぽどいい生活ができるぜ。賢い選択をしろよ」

祖母「あんたらが素直に体を売ればここまでこじれなかったのに…。合鍵は、こちらの方に渡しておくからね」

ガチャン

男「やっと帰ったか…」

妹「これからどうしよう…」

姉「どうもこうもないでしょ…。まずはお母さんたちに報告しないと…」

男「けれど、父さんはきちんと対策してくれるかな…」

妹「…してくれないと、本気でやばいかも…」

――父母帰宅後――

母「あ、あの人がこの家の合鍵を手に入れた…」

姉「そうよ。だから何とかしないと…!!」

妹「この家の鍵を、変えるとかさ…」

母「そんなことをして余計に怒らせたらどうするの!! もっと怖いことになるわよ!!!」

姉「でもきちんとそういう事をやらないと、もっとひどいことになるでしょ!!!」

妹「お母さん、私たちのことも考えて…」

男「大体一番悪いのは父さんだろ。最初に合鍵を渡したりしなかったら、こうはならなかった」

父「おばあちゃんだって、ただで相手に鍵をやったわけじゃないだろう」

男「何か理由でもあるのか?」

父「考えがあるんだろう」

男「考えがあったら、こんなことしてねえよ!!!」

父「うるさいな…。大体、お前の元旦那なんだろう? 何とかならないのか?」

母「その言い方はないんじゃない!! 合鍵という原因を作った、あなたが一番悪いんじゃない!!」

父「仕方ないだろ、頼まれたんだからさ!!」

母「頼まれたらあなたはお義母さんになんでもするの!!!」

父「いや、そういうわけでもないんだが…」

ワイワイ ガヤガヤ

妹「こんな時に二人で喧嘩をして、何になるのかな…」

姉「さあ?」

男(もうダメだな、父さんも…)

――別日 学校――

女4「…」

妹「そ、その顔どうしたの? 青痣ができてるけど…」

女4「これ? 別になんでもないわよ」

女5「あ、あなたは気にしちゃだめよ」

女6「そ、そうそう。事故みたいなものだから」

妹(何かあったんだ…。態度で分かっちゃうよ…。多分私がらみだ…)

――学校 廊下――

女1「お、いいタイミング!! あんたが一人になるのを待ってたんだよwww」

妹「え…」

女2「ちょっとこっちに来な」

女3「面白い話を聞かせてやるからさwwww」

女1「あんたとすごく仲のいい友達の顔を見た?」

女2「ひどい痣ができてたよねwwww」

女3「ものすごく痛そうだったなあwww」

妹「まさか、あなたたちが…」

女1「私は直接やってないよ? あいつ、私相手には妙に強気だからやりにくいし…。ただ、ちょっと人に頼んだだけよ」

妹「どうしてそんなことするの…!!」

女1「決まってるじゃんwwwあんたがあいつと仲良くするから悪いんだよ」

女2「可哀そうだよね、あの子。あんたと友達になったから、あんな目に遭ったんだよ?」

女3「女なのに顔を殴られるなんて…。あんた責任を感じないの?」

妹「悪いのはあなたたちの方でしょ!!!」

女1「はあ? あんたがあいつと仲良くしてるから、こうなったんだよ?」

女2「責任転嫁するなんてひどーい」

女3「あんたは友達を作るべきじゃないのよ。友達になった人間が痛い思いをするんだからさwwwww」

妹「…なんですって」

女3「とにかく、あんたがあいつと仲良くするとどうなるか、これで分かったよね?」

女2「今回は青痣程度で済んだけど、次はどうなるかwwwwwwwww」

女1「ま、私は直接あいつに手を出せないけど、私の友達はお願いすればいろんなことしてくれる子がたくさんいるしwwww」

妹「…」

――昼休み――

女4「お弁当、一緒に食べよっか?」

妹「今日は、一人で食べたい気分だから…」

女5「…この子の顔のこと、気にしてる?」

女6「だ、大丈夫よ、あなたは悪くない」

妹「…ごめん、ちょっと出かけてくる」ダダッ

女4「あ、待って!! もう…あなたたちも、あんないい方したらダメじゃない。何かあったって言うようなものよ」

女5「ごめんなさい…」

女6「私も謝るわ…」

――昼休み 姉の教室――

姉(何、このお弁当? ひどい臭い…)パカッ

姉(う、これは…)

姉(死んだザリガニが入ってる…)

姉(しかも腐ってて、ウジ虫が湧いてる…)

姉(誰がこんなの入れたの…)

姉(う、気分が…)

姉「おえ…」

ゲロゲロ

姉(吐いちゃった…。お弁当、どう処分しよう…)

姉(これをやったの、間違いなくあいつらだよね…。やっぱり、前のお父さんの言うことを聞かなったせい?)

――昼休み 体育倉庫裏――

DQN3「はーい、拉致成功wwwww」

DQN2「さて、今日はこいつを使ってどんな遊びをしようかな?」

男「…」

DQN1「この間はこいつに鼻血を出さされたし…。思いっきりやらないと気が済まねえ」

DQN2「あの後、しばらく先輩からこいつに手を出すのをやめるように言われたのは辛かったな」

DQN3「けど今はボコりまくっていいって言われたから、最高だぜ」

DQN2「こうやってさ、二人がかりでつかめばもう反撃されないよな」ガシッ

男「やめろ!!!!」ジタバタ

DQN3「暴れたって無駄だぜ。さあ、ストレス解消の時間だ!!!」

DQN1「前にやられたことは、倍にして返してやる!!!!」ドカッ

男「ぐ…」

DQN1「オラァ!!!!!!」

ドカッ バキッ ボコッ

DQN1「ふう…。大分殴ったから、少し疲れたな」

男「…」グッタリ

DQN2「こいつもダウンしてるし、そろそろやめとこうぜ。これ以上やって死なれたらやばい」

DQN3「だったらさ、これを使おうよ。俺、こんなの持ってきたんだ」

DQN2「サインペン?」

DQN3「こいつ裸にして、これで体に落書きしまくるのはどうwwww?」

DQN1「いいね、それwww早速脱がそうぜwwww」

カキカキ

DQN3「『セックス大好き!!』こういうのはどうだ?」

DQN2「『家族とヤりたくてたまりません』とかなwwwww」

DQN1「『一緒に住んでる人の下着は盗んでオカズにしてます』ってなwww」

カキカキ

DQN3「『毎晩お風呂と着替えはのぞいてます』本当にやってそうだな、こいつwwwwww」

DQN2「『5人の女の子に妊娠中絶させました』ヤリチンって最低だなwwwww」

DQN1「『次は姉妹丼ではらませたいです』おいおい、いいシチュエーションじゃねえかwwww」

カキカキ

DQN1「ま、落書きもこんなもんでいいだろ」

DQN2「今日はこの辺にしといてやるか」

DQN3「明日からもまた、イライラ発散を頼むぜwwwww」

男「…」

男(畜生、クソ、一体どうすりゃいいんだ…)

今回の投下はここまで。

どういうことやねんな、今日の試合は一体。
あの状況からひっくり返されるとは思ってへんかった。
こんなんで今回のロードゲームは大丈夫なんかな…。

読んでくれてる人、ありがとう。次回投下も出来次第。


追い込みかけたくなる不快な連中ばかりだな
つか、男にしろ姉妹にしろもう少し頭働かせろよww

DQNどものクソっぷりと男たちの要領の悪さに苦笑いしか出ないな

天の目線で見てるからというだけでなく、ほんと、もうちょいうまくやれよと

思ってしまうよな。もう全員ぶっ殺して、三人仲良くムショ入りしたほうがきっと幸せだな…

なんか阪神戦の結果次第で展開が鬱になったりほのぼのになったり。
これは新しいwwwww

やべーよ。今日も安藤がぼこぼこに打たれたからさらに強烈な鬱展開になりそうだよ

安藤ェ・・・

横浜ファンだが阪神も応援するよ...

――自宅――

姉「…ひどい表情ね、あんた」

男「お前もな…」

妹「…二人とも、学校で何かあったの?」

姉「そういうあんたは?」

妹「…いろいろ、ね…」

男「ここにいる全員が、学校じゃ嫌な思いしてるんだな…」

姉「家に帰っても、お母さんがアレだし…」

男「すまんな、こっちもダメな父親で…」

妹「あなたが謝ることじゃないわ」

姉「学校でも、家でもずっとこんな感じ」

妹「来るところまで来ちゃったね…」

姉「私ね、思うんだ。前のお父さんの言う仕事に就いたら、楽になれるかもしれない」

男「そんなことって…!!」

姉「だって、少なくとも、学校で嫌がらせを受けることはなくなるんだよ?」

妹「でも、でも…」

姉「勿論、あんたに強要はしない。私一人が体を売って、前のお父さんにはそれでことを収めてもらうように言うから」

妹「そんなのダメ!! お姉ちゃんだけがするのは嫌!! 私もやるよ…!」

姉「何言ってんの!! あんたにそんな仕事させられるわけないでしょ!!!」

男「落ち着けよ、揉めたって仕方ないだろ」

姉「…ごめん」

妹「あーあ、もうどこかに行っちゃいたい」

男「…いいな、それ」

姉「え?」

男「家に居ても学校に行っても辛いだけなんだ。いっそのこと三人で、逃げ出そうぜ」

――街――

男「さて、ほとんど勢いだけで家出みたいなことしたが、どこに行く?」

姉「ご飯でも食べない? 少しおなかすいたし」

妹「そうしましょ。適当な店でも探して」

男「だったら安いところ、見つけてやるよ」

――飲食店――

姉「…たかがファーストフードとはいえ、私たちの財布には少しきついわね」

妹「一番安いのはここなんだから、しょうがないよ…」

男「一応、三人の所持金確認をしとこうぜ。いざという時に、どれだけ持ってるか把握しておくのは重要だろうし。俺はこれだけだ」

妹「私はこれだけ…。ちょっとしかなくてごめんね」

姉「あら? じゃあこの中で一番お金を持ってるのは私だ」

男「そうか。だったらおごってくれ」

姉「何言ってんのよ。自分の分ぐらい自分で払いなさい」

妹「ええー」

姉「ええ、じゃないわよ。食べ終わったんなら、さっさと勘定を済ませましょう」

男(俺達がまだバイトできない年齢っていうのは痛いな…。金なんてほとんどねえ…)

――ネットカフェ――

男「今日はここで一晩過ごすか」

姉「ま、他にいい場所を思いつかないし」

妹「私、こういう場所に来たのは初めてだわ」

男「何かあったら、呼ぶから。それぞれの個室に行こうぜ」

――しばらくして――

店員「少しよろしいですか?」

男「はい、なんでしょうか?」

店員「当店は未成年の方のご利用は10時までとなっておりまして…」

男「そうなんですか…」

店員「ですから、そろそろご会計の方を――」

――街――

姉「フロントで身分証出してくれって言われたときに、馬鹿正直に自分の学生証見せたのが間違いだったわね」

妹「これからどうしよう…」

男「…ちょっと高くつくが、ホテルでも探そうぜ」

姉「それしかないわね」

――ホテル――

男「すみません、宿泊したいんですが、部屋は空いていますか」

フロント「はい、空き部屋はございますよ」

姉「だったら、宿泊の手続きを…」

フロント「申し訳ありませんがお客様、未成年の方ですか?」

妹「そうですけど…」

フロント「それでしたら、宿泊の際に保護者の方の同意書が必要です」

姉「え…」

フロント「無ければ、こちらで保護者の方に連絡し、許可が得られればご利用していただくことは出来ます」

男「だ、だったらいいです。行くぞ、お前ら」

ダダッ

――繁華街――

姉「結局、どこのホテルやネカフェも同じ。未成年者の深夜利用は無理だってさ」

妹「どこにも行き場所がないのね、私達」

男「ぶらぶらしているうちに、朝になっちまったな…」

姉「どうしよっか…」

妹「寝てないから私、疲れちゃったよ…」

男「…現実的に考えて、俺達だけで生活ができるか?」

姉「…無理ね」

妹「仕事を、私達だけで見つけるとか…」

姉「家出した学生雇ってくれる人なんて、今時いないわよ」

男「つーか、年齢的にもきついし」

妹「…学校での進路指導のとき、先生が言ってた。中卒で就職する人のほとんどは、縁故採用だって」

姉「コネね。コネならあるわよ。あの元父親に頼んでみる?」

妹「それは…」

男「はぁ…」

男(疲れのせいか、考え方がどんどんネガティブになってくる…。それは三人とも一緒か…)

男「家では俺のばあちゃんやお前たちの父親に何をされるか分からない」

姉「学校でもひどいことをされるし…」

妹「どこに行っても地獄じゃない…」

男「もう完全に詰んだのかもしれないな…」

姉「体を売るしか、残ってないのかな…」

男「いっそのこと、死んでみるか? そしたら苦しい思いをせずにすむ」

姉「それ、いいわね。私も付き合うわ。二人なら一人より怖くないだろうし。あんたはどうする?」

妹「え、え…」

男「死ぬなら、どこがいいかなあ?」

姉「今の所持金全部つぎ込んで、名所的な場所に行く? あ、お金はあんたに渡したほうがいいか」

男「お前は無理に付き合う必要はないんだぜ?」

妹「わ、私は…!」

>>280 >>281 >>285

以下、かなりの長文レス。

個人的な経験から言うと、いじめられると思考が回らなくなるんだよ。
ただひたすらに目の前の痛みと危機をどう耐え、どう逃れるかに頭の大部分を使ってしまう。
結果、ひどいいじめになればなるほど、悪手しか打てなくなるし、更に言えば他人に相談するという選択肢すら思い浮かばなくなる。
非常に個人的な意見だけど、いじめが本当にやばいことになるまで発覚しにくい状況があるっていうのは、こういったことが原因してると思う。
学校でのいじめに加え、家庭状況も壊滅的なこのSSの主人公たちがこういう風になるのは、むしろ当たり前だと思う。
この話に関していえば俺がいじめられた時の経験のみで語ってるから、違う意見を持ってうまく立ち回れないのか、
って思う人がいるのは当たり前だよね。

まあ俺の考え方を適当に書いてみた。うざかったらごめんね。

>>286 >>290 >>292
話の展開と阪神の状況は関係ないで、いや、ホンマに。
もうプロットは本文書く前に全部仕上げてるから、このまま終わりまで突き進むだけや。
だからこのまま阪神が怒涛の快進撃を開始してセリーグ制覇、日本一になっても話は変わらへん。
っていうか、もう終盤に近付いてるし、できたら盆までに完結させたい。

>>295
頑張ってや、そっちのチームも。
もう抜かしてくれて全然構わへんから。キヨシは好きやで。ええキャラしてるし。
虎にもああいう明るい人が欲しいわ。新庄の再来は無いんかなあ…。
和田さんも藪投手コーチも、現役時代大好きだった選手だけに、今のベンチでの表情見てるんは辛いわ…

今日の投下はここまで。ちょっとレスもしてみた。
読んでくれてる人、感想書いてくれてる人、本当にありがとう。

和田とか薮の現役時代を知ってるってことは、少なくとも俺並のおっさんであることは分かった

妹「私は死ぬなんて、絶対に嫌!」

男「そうか。だったら俺とこいつで…」

妹「それもダメよ!! お姉ちゃんともあなたともせっかく仲良くなれたのに!!!!」

姉「でも…」

妹「大体どうして私たちが死ななきゃいけないの!?」

妹「ずっとずっと辛い目に遭ってきて、最後は自分で自分を殺すなんて、そんなの絶対に間違ってる!!」

姉「じゃあ、あんたは私たちにどうしてほしいのよ」

妹「もっと一緒にいたいの!! あなたとも仲良くなれたんだし!!」ウルウル

男「…」

妹「本当は家族で仲良くしたいのよ…。なのにこんな終わり方なんて…」ポロポロ

男「分かった、分かったよ。そんな風に泣かれちゃあな」

姉「そうね。あんたはまだ諦めてないんだよね。だったら私も、まだ頑張ってみるわ」

妹「お姉ちゃん…」

男「一度、家に帰るか」

姉「お母さんたちと話さないと、始まるものも始まらないしね」

――自宅――

父「どこに行っていたんだ、一体!!」

母「私たちがどれだけ心配したと思ってるの!?」

姉「本当に心配してたの…?」

母「当たり前でしょ!! あの人に売られたのかもしれないって、ひやひやしてたのに…」

男「今こんなに心配できるくせに、なんで最初にばあちゃんのことで相談した時に、何もしなかったんだよ?」

父「それは…」

姉「それは、じゃないでしょ!! 合鍵を渡さなかったらこういうことにならなかったんじゃない!!」

妹「世間体なんか気にせずに、警察に言うとかして欲しかった…」

母「でも、あの人怒らせると怖いし…」

男「怖いとかどうとか言ってる場合かよ!! もうどれだけ追い詰められてると思ってるんだ!!」

妹「お母さんは、ここにいる人と、本気で家族なるつもりがあるの?」

母「…もちろん」

姉「だったら、私たちのことを助けてよ!! 家で普通に過ごすことすらできなくなりかけてるのよ!!」

父「…」

姉「私たちの父親になる気はあるんでしょ?」

妹「だから、お母さんと再婚したんだよね?」

父「…当たり前だ」

姉「だったらどうして、自分の母親ばっかりにいい顔をするの?」

妹「この家のことは、考えてくれないの?」

男「父さん、ばあちゃんが原因で前の母さんと離婚したこと、忘れてないだろうな?」

父「…っ」

男「このままだと、前と同じ失敗どころか、それよりも悪くなるぞ」

父「…」

母「ねえ、あなた…」

男「お母さん、あなたもだ」

母「え…」

男「え、じゃないでしょう? 必要以上に、前の旦那さんのことを怖がるなよ!!」

母「…っ」

男「あの旦那が嫌で姉妹と逃げ出したんだろ!? このままじゃ、逃げることすらできなくなるぞ!! もっと堂々としてくれ!!」

姉「お母さん、私たちがあの人にひどいことされたときにも、一緒に逃げただけで助けてくれなかったよね?」

母「…ごめんなさい」

妹「そこで謝れるんだったら、まだやり直せると思う…」

姉「今度は逃げるだけじゃなくて、私たちのこと、守ってくれる?」

母「…うん」

男「父さん、こんな言い方したくないけどさ、ばあちゃんとこの家に住んでいる全員、どっちが大切なんだ」

父「…お前達だ」

姉「だったらもう、あのばあさんに媚びるのはやめてよ」

妹「私達、ずっとあの人に悪口を言われ続けるのは辛いんだよ…?」

父「そうだな…」

男「俺達さ、一体どうしてこの家に一緒に住んでるんだ?」

父「そりゃ、家族だからさ」

姉「だったら協力し合わないといけないよね?」

妹「この一家を、つぶしにかかってくる人がいるんだから…」

母「それを何とかしないといけない…」

姉「お母さん、今ここで約束して。前のお父さんとしっかり向き合うって」

妹「お母さんが立ち向かってくれるのなら、私たちもできることなら何でもするから」

母「分かったわ…」

男「父さんもだ。本当にこの家が大事なら、ばあちゃんに毅然とした態度をとってくれ」

父「そうだな…」

父「…結局のところ、間違っていたのは我々の方だったんだな…」

母「そうね…」

父「今更になって、子供たちにそれを気づかされるとは…」

母「親失格なのかもしれないわね…」

父「自分が恥ずかしいよ…」

男「俺は父さんのこと、親失格までとは思ってないさ。むしろそこで恥ずかしいと思えるのなら、まだ大丈夫だ」

父「…そういってもらえると、気が楽だ」

姉「お母さんもそうよ。こんな場面でだけど、自分がダメだったって気づけたじゃない」

妹「まだいくらでもやり直しはきくはずよ」

母「…分かったわ、頑張りましょう」

父「本当に今まですまなかった。謝らしてくれ」

男「ああ」

父「前の旦那や、俺のお袋のことで責任のなすりつけ合いをしている場合じゃなかった」

母「私も謝るわ。本当にごめんなさい」

妹「うん…」

姉「これでやっと、スタートラインに立てわね」

母「まずは、私の元旦那と、お義母さんを何とかしましょう」

父「そうだな。俺達も全力で立ち向かう」

男「信じるぜ、その言葉」

姉「大丈夫よ。四人で力を合わせれば、絶対に何とかなるはずよ」

妹「私達で、幸せな家族を、作ろう」

今回はここまで。前回の書き込みで不快感を持った人、
ごめんなさい。謝っておく。次回は出来次第。そろそろ完結させる。

最後4人じゃなくて5人じゃないの?

――別日 自宅――

ガチャン

男(来たか…)

元旦那「よう、自分を売る決意は出来たか?」

部下2「しっかりとした判断をすると、もう学校ではいじめられなくなるぞ」

部下1「こっちの利益にもなるしな」

母「私が母親である以上、この子たちにそんな目には遭わせない」

祖母「全く、口だけは達者なんだから。あんたらみたいに見た目がいいだけの姉妹は、体で稼ぐしか能がないってのに…」

姉「私たちを馬鹿にするな!!」

妹「そうよ…。絶対に思い通りにはならないから!!」

祖母「ふん。あんたは賢いから分かるでしょ? この子たちを売った金で家でも買って、そこで暮らしなさい」

父「そんな金は要らん!!」

祖母「嫁や連れ子の代わりなんていくらでもいるから、金にすることは悪くもなんともないのに…」

父「そんなことはない!! 俺にとって、妻は彼女一人だけだ!!」

男「…俺も、血は繋がっていないけど、あの人のことを本当の母親だと思うようにしている」

祖母「馬鹿ね。あんたたちは血縁も無くてただ一緒に住んでいるだけの人間よ。家族ごっこして遊んでるだけ」

元旦那「おいおい、ままごとしてる幼稚園児と一緒じゃねえかwwwww俺から逃げなければ、血の繋がった本当の家族ままでいられたのにwwww」

部下1「馬鹿ですねwwww」

部下2「ま、そんな奴でもやり方次第じゃ金を稼げるんだ。いい世の中だぜ」

母「確かに、あなたたちから見ればごっこ遊びかもしれないわ…」

男「けど、俺達はそうは思っていない」

父「俺たちは今、本当の家族になるために頑張っている」

姉「血が繋がっている=本当の家族って図式が、正しいとは限らない」

妹「それは、私たちがあなたの下から逃げたときに証明されているはずよ」

姉「あなたみたいに、自分の家族を壊す事しかできなかった人に、えらそうに言われたくはないわ」

妹「今度はもう、あなたに私たちの家は壊させない」

男「俺ももう、自分の孫と息子を盗ったなんていうばあちゃんは必要ない。父さんもそうだろ?」

父「ああ」

母「もう二度と、あなたたちは私たちの前に姿を現さないで」

元旦那「おとなしく聞いていたらいい気になりやがって…!!!」

祖母「やっぱりこの女と娘たちのせいで、私の息子と孫はおかしくなったのね…!!」

祖母「早くこのゴミ二人を売ってお金に換えて頂戴!!」

元旦那「分かってる!! こうなりゃ強行手段だ!! やれ、お前達!!」

部下1「あーあ、完全に怒らせちゃったwwww」

部下2「おとなしくいうことを聞いていればよかったのに…」

部下1「ほら、こっちへ来い」グイグイ

姉「嫌…」

男「やめろ、放せ!!」

部下2「うるせえよ!!」ボカッ

男「ぐ…」

元旦那「ほら、お前もだ」グイッ

妹「やめて!!!」

父「娘に触るな!!」

母「そうよ、返して!!」

祖母「抵抗せずに売られなさいよ…。往生際が悪いわね…」

男「うわああああ!!!!」ブンッ

部下1「こいつ…。居間の椅子を振り回しやがって…」

姉「あ…」

男「手が放れたぞ!! 今の内にこっちへ来るんだ!!」

姉「うん!!」

男「うおおおおおおお!!!!!!」

ブンッ ブンッ ブンッ

部下1「おい、こっちは一人じゃ無理だ!!」

部下2「分かった、今行く!!」

元旦那「クソ、手間取らせやがって…!!」

父「大丈夫か?」

妹「うん。それより、あっちが…」

母「椅子を振り回してないで、早くこっちへ来て!! 危ないわ!!」

姉「ダメね…。全くこっちの声が聞こえていないみたい…」

父「俺が止めてくる」

祖母「おばあちゃん悲しいわ…。こんな風に椅子を振り回す悪い子になっちゃうなんて…」

男「うるせえ!!」ブン

パリーン

部下1「うわ、椅子を投げるとはな…」

部下2「ギリギリで避けたから良かったものの…」

元旦那「もったいね。窓ガラスが割れたじゃねえか」

部下1「けど、もう武器はねえよなあ」ニヤニヤ

部下2「さんざん暴れやがって!!!」

ボカッ

男「けほ…」

元旦那「調子に乗りすぎたな、お前は。おい、三人でボコボコにして、こいつに自分の立場を思い知らせてやろうぜ!!」

ドカッ バキッ ボコッ

男「…」

元旦那「ハハハハ!! この程度じゃ済まさないぜ!!」

父「やめろ!! 俺の息子に何をするんだ!!」

部下1「うぜえんだよ、お前も!!!」ドカッ

父「がはっ…」

部下2「こいつもついでに、ボコボコにしようぜ!!!」

ボコッ ボコッ ボコッ

母「やめて!!」

姉「もう二人とも限界じゃない!!」

妹「これ以上殴ったり、蹴ったりしたら、死んじゃうよ!!」

祖母「あんたたちは黙ってなさい。これは体罰なのよ。私に逆らうから、こんな目に遭うのよ」

元旦那「やめて欲しかったら、お前らが体を売る選択をすることだな」

姉「そんな…」

部下1「それまでこいつら二人を蹴り続けてやるぜwwww」

部下2「ハハッ、もう虫の息だなwww」

妹「…」

母「一体どうすれば…」

祖母「簡単よ、姉妹二人で仲良く娼婦になりなさい。早く決断してよ。でないと息子と孫が死んじゃうじゃない」

男(そんなこと、絶対にさせない!!)

男(椅子をもう一個持って、ぶん投げる!!)

ブンッ ボカッ

元旦那「があ!!!!!」

部下1「だ、大丈夫ですか!?」

部下2「あいつ、椅子を当てやがった!!!」

元旦那「やってくれるじゃねえか!! もう許さねえ!!! これでとどめを刺してやる!!」

父「ナ、ナイフ!?」

妹「キャァー!!!!!」

姉「そんなものを持ってたなんて…」

母「あなた、やめて!!」

祖母「それでいいのよ。私は確かに孫が大好きだけど、自分の言うとおりにならないくらいなら、死んだ方がマシだわ」

グサッ

男「あ…。あ…」

部下1「本当に刺した…」

部下2「腹を一突きか…」

元旦那「俺をなめんじゃねえぞ! 裏の人脈を使えば、殺しぐらい揉み消せるし、お前の死体なんか簡単に処分できるんだよ!!」

母「嘘、でしょ…」

父「血が、息子の腹から血が…」

ピンポーン

元旦那「ちっ、誰だよ、こんな時に!!」

ドンドンドン!!!!

警官「すみません!! 聞こえますか!? 警察のものです!! 近所の方から、この家が騒がしいと通報があったんですけど!!」

祖母「け、警察!?」

妹「た、助けて!! ナイフを持った人が暴れてるの!!!」

姉「窓からでもいいから、入って来て!!!」

部下1「おい、余計なことを言うな!!」

警官1「窓からですが、失礼しますよ!!」

部下2「早いな、おい!!!!」

警官2「ナイフを持った男がいる!!!!」

ブンッ ボカッ

元旦那「ぐっ…警棒か…」

警官2「ナイフははじき落とした!! 手錠をかけろ!!」

警官1「はい!!」

ガチャン

父「大丈夫か、しっかりしろ!!」

男「…」グッタリ

母「死んじゃダメよ!!」

姉「ここでくたばったら、絶対に許さないわよ!!」

妹「せっかく、本当の家族になれそうだったのに…」

警官2「私が応急処置を施す。お前は救急車を呼べ」

警官1「ハイ!!」

部下1「ちっ、こりゃ俺達も逃げないと…」

部下2「早くいくぞ!!」

祖母「何で私がこんな目に…」

警官2「そこの三人、待て!! じきに応援の警官がたくさん来る!! 逃げても無駄だ!!」

警官1「消防への通報、完了しました。応援のパトカーも回してもらえるように、要請しました」

部下1「クソ!!!」

部下2「畜生!!!」

祖母「私がこんな恥をさらすなんて…」

警官2「お前たちはこのナイフの男の関係者か?」

姉「そうです!!」

妹「四人でこの家に入ってきて、襲ってきたんです!!」

警官2「分かった。後で署でゆっくり話を聞こう」

ピーポー ピーポー ウー ウー

警官1「救急車も、パトカーも来たようだな…」

父「息子は、息子は助かるんですか!?」

母「何とかしてください!!」

警官1「…病院に搬送後、しかるべき治療を行います。救急車に同乗されるなら、準備を」

今回はここまで。次回、次々回あたりが最後の投下だと思う。

>>353
ですね。完全にこっちのミス。

>>319
言うほどでもないやろ。藪は03年の優勝のときおったし、球団は変わったけど一昨年まで現役は続けてた。
和田さんも引退は21世紀入ってからの01年やし。にしても、その01年以来の借金15か…。
月曜日はええ日やな。試合がないってことは、負けへんってことやし。

ここまで読んでくれた人、ありがとう。できるだけ早く完結させる。

――病院――

医師「息子さんの容体は安定しています。確かにおなかを刺され、出血しましたが、幸いなことに大したけがではありません」

父「それじゃあ、息子は…」

母「助かるんですね」

医師「ええ。もう少し落ち着いたら面会もできますよ。状態がよくなれば早期の退院も可能です」

姉「よかった、本当によかった…」

妹「先生、ありがとうございます」

――男の病室――

男「見舞いに来てくれたのか、ありがとう」

父「元気そうだな」

母「顔色もいいわね」

姉「…」ウルウル

妹「…」グスグス

男「おいおい、そんなに泣くなよ…」

妹「だって、だって…」エグエグ

姉「そんなに元気な姿を見たら、つい…」ポロポロ

母「全く…。着替え、ここに置いておくわね」

男「ありがとう、母さん」

父「さあ、あんまり病室に居すぎるとかえってよくない。そろそろ戻るぞ」

姉「分かったわ、お父さん」

妹「面会時間ももうすぐ終わりだしね」

母「それじゃあ、私たちはもう帰るから」

男「ああ」

男(みんな普通に、敬語を使わずに話せるようになったな…)

男(俺もあの人のこと、違和感なく母さんって呼べるようになったし…)

男(向こうもそうだ。あんな事件があったけど、一気に仲良くはなれたな…)

毎朝新聞 朝刊一面

児童買春クラブ経営者、逮捕

先日の事件で逮捕された児童買春クラブのスカウトの供述をもとに、
警察は組織全体への捜査を開始した。
スカウトの男が所属していた児童買春クラブは、
未成年の女子児童を不法に就労させ、利益をむさぼっていた。
そのスカウトの男の供述により、芋づる式に関係者が逮捕に至った形だ。
警察はすでに顧客名簿を入手しており、今後さらに捜査を行う見通しだ。

――テレビ番組――

アナウンサー「本日の特集は、児童買春クラブの事件についてです」

アナウンサー「最初に逮捕された児童買春クラブのスカウトは、離婚した元妻に引き取られた実の娘に売春行為を強要しようとし、
       それを元妻の再婚相手の息子である少年に阻止された腹いせに、少年の腹をナイフで刺し、駆けつけた警官により、
       逮捕されました」

アナウンサー「幸い、この少年の容体は安定しており、近日中にも退院できるとのことです」

アナウンサー「さて、このスカウトが実の娘に売春行為をさせようとした手口ですが、複雑な家庭環境と、学校での人間関係に介入し、
       巧みに売春させようとする方法でした」

アナウンサー「このことについて、コメンテーターの方はどう思われますか?」

コメンテーター「学校内のいじめ、更には家庭内の嫁姑問題の不和に付け込んだ、非常に悪質な手口といえます」

――男、病室のテレビを視聴中――

男(やっぱり、このニュースばっかりだな)

男(お、俺の学校が映ってるじゃねえか)

男(校長がマスコミの質問に答えてる…)

男(さすがに、生徒のインタビューにはモザイクがかかって、声も変えてあるな…)

男(女の子っぽいけど、誰だか分かんねえ)

週刊誌記事

前代未聞のスカウトの手口!! 姑、部下の後輩のいじめっ子を協力者に仕立て上げた!!

男(病院の談話室に置いてある週刊誌もこれか…)

男(なんか、日本中がこの話題で持ちきりって感じだな…)

男(お、袋とじでヌードグラビアがある…)

男(見たいけど、病院のものを勝手に切るのはNGだよな…)

姉「何やってんの、あんた?」

男「おう、お前ら。来てたのか」

姉「何? 談話室で堂々とエロ本読む元気はあるんだ?」ジトッ

男「い、いや、違う、これはただの週刊誌で、今回の事件のことを…」

妹「でも、すっごくその袋とじの中を見たそうな顔してたよね…」ジトッ

男「それは、その…。そうだ、今日母さんと父さんは?」

姉「強引に話題を変えたわね…。今日は仕事よ。だから私達でお見舞いに来たの」

妹「まあ、エッチな写真を見たがる元気があるんなら、もうすぐ退院出来そうね」

男「…」

姉「帰ったら、こいつのベッドの下とか見てみる? いろんなもの、いっぱい出てくるかもよ?」

妹「すっごく面白そう!!!」

男「やめろ!! ってか、なんでお前らそんなに興味津々なんだよ…」

――男、退院後、自宅――

父「学校には今、マスコミが大量に押し寄せてるそうだ」

男「病室のテレビで見たぜ、それ」

母「当事者であるあなたたちは、とてもじゃないけど登校できないわ。多分、マスコミ囲まれるだろうし…」

父「我々が被害者で、お前たちが未成年なのが幸いして、そこまでひどい取材攻勢には遭ってないが…」

母「それでも、家の周りに記者はいるわ。私たちも、仕事の行きかえりに何度も話しかけられたし…」

姉「だから、私たちは学校を休んでるの」

妹「ちゃんと先生の許可ももらってるし…」

姉「あんたのお見舞いに行った時の帰り、私たちも記者に、質問に答えてって言われたし…」

妹「ごめんなさいって謝って、すぐに家の中に入ったけどね」

父「これを見てくれ」ドサッ

男「何だこりゃ? 名刺? こんなに一杯…」

母「マスコミの人たちのものよ。郵便受けに入ってた」

姉「やっぱり、向こうは私たちのこと、気になるだろうからね…」

妹「電話も時々かかってくるの。質問に答えてって…。どこで番号を知ったんだろうね?」

父「外出するなとは言わない。ただ、その際には絶対にマスコミには気をつけろよ」

母「ごめんなさいね。できたら退院のお祝いに、外食でもしようと思ってるんだけど、状況的になかなかできなくて…」

男「いいよ、また落ち着いてからにしよう。ってか、退院の時にマスコミに会わなかったのは奇跡だな」

ごめん、今回投下分はちょっと限界。前の時にそろそろ完結させるって書いたけど、
ひょっとしたら伸びるかもしれない。また調子悪くなってきたし…。
本当に申し訳ない。

――自宅前――

男(そういや、退院しての外出はこれが初めてだな…)

男(といっても、コンビニに行って戻って来ただけだが)

記者「すみません、ちょっとよろしいですか?」

男「はい?」

記者「私、こういうものなんですけど…」スッ

男(この名刺…。週刊誌の記者か…)

記者「ええと、少しあなたにお話を伺いたいのですが…」

男「ごめんなさい」

ガチャン

――自宅――

姉「お帰り」

男「さっき、家の前でマスコミの人にあったぜ」

妹「また居るの…?」

男「父さんたちが帰ってきたら、きちんと相談しないとな」

――父母帰宅後――

父「マスコミもたくさん来るし、正直ここに住むのは限界だと、俺は思うんだ」

母「限界って…。じゃあ…」

父「職場の上司には今回のことではいろいろ相談に乗ってもらってるんだが、転勤させてくれるって言ってるんだ」

男「引っ越すのか?」

父「ああ、上司が融通してくれてな。新しい場所で、きちんとやり直さないか?」

姉「となると、当然転校ね」

母「私はそれに賛成ね。あなた達、学校で嫌な目に遭わされたりしたんでしょ? 環境を変えてやり直すのは、悪くないと思うわ」

男「そうだな。それがいいか」

妹「…このまま、私達あの学校には行かないで、引っ越しちゃうの?」

父「状況が状況だからな。実はもう、学校の先生には言ってあるんだ。向こうもこちらの事を考えてくれて、それでいいと言っている」

妹「…」

姉「あんた、仲良くなれた友達ができたからね…」

男「そうだったな…」

妹「残念だけど、しょうがないよね…」

母「これからすぐに引っ越すわけじゃないし、まだ会えるわよ。メールとかしてるんでしょ?」

妹「うん…」

――妹の自室――

妹(あの子が顔に青痣作った日から、気まずくて、メールもお話もしてないんだよね…)

妹(一度メールを送ってみよう…。返事は来るかな?)

ピロリーン

妹(もう来た…! なんて書いてあるかな?)

妹(…私のこと、すごく心配してくれてる…。転校することは、知らせた方がいいよね…)

ピロリーン

妹(返事の内容は…。え、私のために、お別れ会を開いてくれるの…? これは絶対、行かなきゃ)

――女4の家――

妹「お邪魔します…」

女4「来たわね。入って。他の子ももういるわ」

妹「いいのかな、学校休んでるのに友達の家に行って…」

女4「今日は日曜日だから、全然構わないわよ」

女5「久しぶり!! 元気だった?」

女6「全然会えなかったから、私たち凄く心配で…」

妹「うん! 私は大丈夫よ」

女4「ま、その辺に座って。私、ジュースでも持ってくるわ」

妹「ありがとう」

妹「顔にできた青痣、もう大丈夫?」

女4「うん、平気よ。もう全然跡も残ってないし」

妹「ごめんなさい、私のせいであんなことになって…」

女4「何を言ってるのよ、あなたが悪いわけ無いじゃない」

女5「そうよ、こんなことした奴が悪いんだから」

女6「だから、気にしちゃだめよ」

妹「…私たちに嫌がらせをしてきた人たちは、どうなったの?」

女4「それが、学校に全く来てないのよ」

妹「え!?」

女5「テレビのニュースとかだけじゃなく、ネットとかでも大騒ぎみたいだからね」

女6「何人かは転校したって噂があるけど…」

女4「先輩に指示されてた学校のガラの悪い連中も、あの女三人組も、これからどうなるかは全く分からないわ」

女5「さすがに、こんなことになってまで、今のままの学校に通う度胸はないだろうしね」

妹「そうだよね…」

女6「先生に聞いても、詳しいことは全く教えてくれないしね」

女5「ま、ああいった奴らが居なくなった方が、平和になっていいけどね」

女4「…せっかく集まったんだから、この話はこれぐらいにして、今は楽しみましょ」

妹「うん!!」

ワイワイ ガヤガヤ

――しばらくして――

女4「そろそろ、お開きにしましょ。いい時間だし、みんな帰らないと親が心配するでしょ?」

女5「そうね。じゃあ、今日はこの辺で…」

妹「…」ウルウル

女6「あらら…。あなた、どうして泣いてるの?」

妹「だって、だって、もう会えないのかと思うと…」グスグス

女5「大げさねぇ。私達、携帯電話の番号も、メルアドも知ってるのよ?」

女6「その気になれば、いつでも会えるじゃない」

妹「そうだけど…。新しい学校のことを考えると、すごく不安で…。あなたたちとは仲良くなれたけど、また友達とかできるかな…」

女4「大丈夫よ。あなたならきっとうまくやれる。私は信じてる」

妹「そうかな…」グスグス

女4「そうに決まってるよ。だから、笑って。あなたの笑顔を見て、それから送り出したいから」

妹「うん…」ニッコリ

――自宅――

姉「お別れ会、どうだった?」

妹「すごくよかった。ちょっと泣いちゃったけど、最後は笑えたしね」

男「いい友達を持ってよかったな」

妹「それと、あの子たちに聞いたんだけど、私たちに嫌がらせをしてきた人は、みんな学校に来てないんだって」

男「そりゃあ、あの元旦那に使われてた奴らも、あの女三人組もか?」

妹「そう。先生に聞いたりしても、詳細は分からなくて、何人かは転校とかもしてるみたいよ」

姉「…すっきりしない終わり方ね。あいつらは結局逃げたし、こっちもどっか行っちゃうのか…」

男「すっきりしないって…。じゃあ、あいつら探し出して仕返しでもすれば満足なのか?」

姉「変な冗談やめてよ。そんな無駄なこと、するわけないじゃない」

男「だったらもういいだろ。あいつらとはもう二度と関わり合いになることはないだろうし」

妹「私も正直、顔を合わせたくない…」

姉「そうね。よく考えたら、これが一番いい結末よね。あいつらが私たちに謝ってくる姿なんて想像できないし」

男「さて、じゃ引っ越しの準備をするか。もう日は決まったしな」

妹「そうね。私、段ボールに荷物を詰めてくる」

――新居――

男(あれからしばらくして、俺達は引っ越しした)

男(夏休み前に転校してきたが、なんだかんだで新しい学校にはすぐに馴染めた)

男(姉の方も妹の方も友達ができたみたいだし、俺もそうだ)

男(報道の方は、一段落した。新居の前には、マスコミの関係者の姿はない。学校にもだ)

男(多分、引っ越しの寸前にかなり大きな事故が起きて、世間の注目がそっちに行ったからだと思う)

男(人の噂も75日というが、俺達は一か月足らずでニュースの主役じゃなくなった)

男(下手に注目されるよりは、今の状態の方がずっといいんだろうな)

父「夏休みに入ったら、家族旅行にでも行かないか?」

姉「いいわね、それ。この一家で今まで、一度もそんなことをしてないし」

妹「私も楽しみだな」

母「どこに行くのか、決めないとね」

男「せっかくだから、落ち着ける場所がいいな」

男(新しい家は、前の家と比べると狭い。けれど、前より家族の会話は増えた。距離感が縮まったせいだろうか)

男(あんな事件があったけど、俺達は何とか乗り越えることができた。それのおかげか、俺達は多分、本当の家族になれたんだろう)

男(これからも、この環境を壊さないように、頑張らなきゃな)

終わり

これで全部書き終わった。二週間以上かかったけど、
最後まで読んでくれた人、レスをつけてくれた人、本当にありがとう。
心の底から感謝したい。これで俺の書いたSSは6本目。
また何か書いたら、どこかに投下すると思う。

最後に質問があるんだけど、HTML化の依頼はもうちょっと後ででいいの?

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2013年09月10日 (火) 21:03:27   ID: y0uPnkKc

この世界には警察がないんですか?ww

作者の馬鹿さが如実に表されてるな。

2 :  SS好きの774さん   2014年08月07日 (木) 02:03:46   ID: PD0O2UCm

作者の主張が一々キモい

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