銀時「艦娘?」 (96)

あらすじ

艦隊の国-そう呼ばれていたのは今は昔。かつて提督達が仰ぎ夢をはせた横須賀の海には、突如姿を現し台頭した『深海棲艦』の船が入り乱れ、街には深海棲艦達がふんぞり返って歩く。
提督達は船も地位も、そして誇りも失った……。
そんな横須賀の街で万事屋を営む坂田銀時の元に今は退役したとある軍人らしき人物がが現れる。なんでも無くした物を取り戻したいそうだ。
坂田はその軍人に問う。「一体おめぇさんは何無くしたっつーんだよ」。軍人は答える「我々の誇りと、そして、艦隊」。
一方そのころ、横須賀の片隅ではカ級深海棲艦、通称カリヤとその一味が横須賀掌握を目論み策謀を交わしていた……。

第一話 てめーらァァァ!!それでも単装砲ついてんのかァァァ!


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ここは横須賀のとある一角怪しい路地・・・元々は歓楽街であったらしく一度顔を上げ見渡すとぽつぽつと日本語の看板やチラシが目につく。

しかし今となってはそれらが貼ってある店のほとんどにシャッターが降ろされている。

というのも横須賀の海に突如現れその圧倒的な火力と尽きるところを知らぬ物量にものを言わせ横須賀を一週間のうちに陥落せしめた謎の生命体-深海棲艦がこの街を租借地としているからだ。

彼らは突如として横須賀の海に姿を現し横須賀の街を文字通り蹂躙した。彼らは日本国政府に横須賀と軍港の租借を申し入れた。

日本国政府は彼らの圧倒的な戦力の前に要求を呑むほかなかった・・・

彼らが横須賀を租借地としてからは横須賀はもはや日本ではなくなった。深海棲艦達がこの街の主体となったのだ。

商店に並ぶ品物は深海棲艦が好むものにすり替えられ、この横須賀の海を守ってきた軍艦の生みの親である横須賀の各地の工廠は今では深海棲艦のための整備工場と化した。

日本人は徹底的に迫害され横須賀の街の隅の一角に強制移住させられた。彼らにはもはや人権などという概念は無いに等しかった。

そんな横須賀日本人居住区の一角で怪しい店を開いている男が一人・・・この坂田銀時である。

銀時「ふわぁ~あ・・・もう朝か・・・」


銀時「さぁ~て腹減った。朝飯でも食うとするかい」


銀時はそういって冷蔵庫の中にあったいちごミルクのふたを開け中身をごくりと喉に押しやった


銀時「・・・本当に嫌な時代になったもんだねぇ・・・」 銀時はいちごミルクを飲みながら窓の外に広がる黒々とした異形の怪物たちが歩く姿を見ながらつぶやいた。


銀時「いけねぇ、いけねぇ。そうだった。今日は来客があるんだったな。あーホントめんどくせぇな。」



銀時がそういって慌てていちごミルクを飲みほし、着替えをしていると不意に玄関のチャイムが鳴った


ピンポーン

銀時「はいはーい。今出ますよー。」


ピンポンピンポンピンポーン


「だー!うっせぇな!!今こっちは着替えてるんだって!あのー、すいませーん、今着替えてるんでもうちょっと待ってもらえませんかァー?」

 
シーン...


銀時「はいはい、着替え終了っと。今開けますからねー」


ドゴォ!!!


銀時「え」


パラパラパラ・・・


銀時「・・・ってオイイイイイイイイイイ!!ちょっとォオオ!!何やっちゃってくれてんですかァアアアアアアア!!?」


銀時「俺んちの玄関言っとくけどまだ新しくして3か月しかたってないんですけどォオオオオオオオオ!?!?!?」


銀時が悲鳴にも似た絶叫を上げた次の瞬間、玄関に舞う粉塵の中から純白の制服に身を包んだ大男が中に入ってきた



銀時「あ、おめぇは・・・」



銀時がその次の言葉を言う前にその大男が銀時に向って気さくな笑顔で挨拶をした。



提督「やぁ、銀時君。」




銀時はその男を知っていた。というより、知らないわけがなかった。


銀時「・・・何しにきやがった」


銀時「この今にも落ちてきそうな木造平屋の下で天下一武闘会でも開く気ですかコノヤロー」


提督「いやはや、やはり手厳しいね」


銀時「手厳しいのはどっちだよっ!!!!!!!!」


提督「玄関のことかい?いやぁ、何回も呼び鈴を鳴らしても誰も出てこないからてっきり銀時君が強盗にでも襲われて大変な事態になっていると思って・・・」


銀時「どんな勘違いだァアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!」


銀時「俺はてっきりお前が玄関吹っ飛ばした時強盗をも超越したハイパー強盗がきたかと思ったわ!!!!!!!!!」

提督「いやぁ、ごめんごめん。にしても腰の入った良い正拳突きを打てたなぁ」シュッシュ


銀時「絶対反省してないよね、またやる気マンマンだよねコレ」


提督「まぁ新しい戸はまた僕がA○mazonで注文しとくからさ」


銀時「おい、隠せてねぇよコラ」


提督「実は今日はキミに話があってきたんだ」


銀時「あー、ワリィな。俺これから来客があるんだよ。だからまた今度の機会にしてくれ。」

提督「来客?その人は何時ごろに来るって言っていたの?」


銀時「あぁ?えーっと・・・9時だっけな」


提督「今は何時だい?」


銀時「何なんだようっおとしいな・・・えーと・・・」


銀時「9時」


提督「ニコッ」


銀時「まさか来客って・・・」


提督「YES I AM!」

こうして銀時の波乱に満ちた物語が始まりを告げた

銀時「いやいやいや。嘘ついてんじゃねーぞォ、君。」


銀時「俺が電話で聞いた限りじゃ来客する予定の人は20代前半の可憐な女性のはずだぜ」


銀時「実際電話口の声も相当若い女の声だったし」


銀時「こんな見るからにむさい男はお呼びじゃねーんだよさっさと帰れ!!」ゲシゲシ


提督「ちょ痛いって!!いやいや、だからその可憐な声の発声主が僕なんだって!」


銀時「ハァ?何言ってやがるそんな声帯変化をできるのはせいぜい未来少年じゃないほうのコ○ナン君だけなんだよぉおおう!!!」ゲシゲシ


提督「キミも隠せてないじゃん!!!」

銀時「うるせー!!とにかく俺はこれから可憐で麗しい婦女子との面会があるからマジでダメなおっさん(そこまでダメじゃないと思うけど)、略してマダオは家に帰れ!!!」ゲシゲシ


提督「ホントちょっと待って!!これを見てくれ!!」


銀時「ああ~ん!?・・・なんだこの機械?」


提督「それは声帯を変化させる機械だよ。平賀さんの所の工廠に秘密裏につくってもらったんだ。」


提督「それを使えばキミのいうように未来少年よろしく声を変化させられるんだよ!!」


銀時「マジデソンナキカイアッタンダ・・・てか未来少年のほうじゃねぇーからバーローだから。」

提督「それを使って前に君の所に電話をかけたんだよ」


銀時「マジで?・・・で、でもなんでそんなことしたんだよ?」


提督「これについて話すには外は危うい。とにかく中に入ろう。」ドスドス


銀時「オイイイイイイイイ!!!!うちは土足厳禁だこのアホォオオオオオオオオオオオ!!!!」


提督「いいからいいから」


銀時「なんで家主の俺が言いくるめられちゃってんの・・・」

         ・
         ・
         ・
提督「・・・カギはちゃんと掛けた?」


銀時「うっせーなオカンかお前は。そのうち『下着履いた?』とか聞いてきそーな勢いだぜ」


提督「キミは基本ノーパンだろう?」


銀時「違うわ!!人並みの恥じらいは持ってます!!!」


銀時「・・・まあいい。んでさっきの続きは何だよ」


提督「単刀直入に言おう。私はなくしたものを取り返したい」

銀時「・・・はい?」


提督「無くしたものを、取り返すんだ。キミと僕たちの手で。」


銀時「無くしたものって・・・一体おめぇさんは何無くしたっつーんだよ」


提督「我々の誇りと、そして、艦隊」


銀時「・・・悪い、やっぱ帰ってくんねぇかね」


提督「言っただろう?今日はキミに話があるって。こういう言い方をする時の『話』ってものは大抵非常に重要かつ絶対に周りにバレたらアウトなものなんだよ」

提督「君も知ってのとおりこの横須賀はもう深海棲艦によって全て征服されている。これは本当に文字通りすべて。」


提督「横須賀のメディアや郵政、電波、金融などすべての機関が深海棲艦によって掌握されているといっていい」


提督「君は深海棲艦によって横須賀が陥落ちた以来、誰かに手紙を出したことがあるかい?」


銀時「手紙ィ?・・・あることは、ある」


提督「誰に?」


銀時「誰だっていいだろそんなの!あー、あれだ、友達の手紙の代筆をやってやったんだよ。だから宛先は詳しくは知らねぇ」

提督「君も知ってのとおりこの横須賀はもう深海棲艦によって全て征服されている。これは本当に文字通りすべて。」


提督「横須賀のメディアや郵政、電波、金融などすべての機関が深海棲艦によって掌握されているといっていい」


提督「君は深海棲艦によって横須賀が陥落ちた以来、誰かに手紙を出したことがあるかい?」


銀時「手紙ィ?・・・あることは、ある」


提督「誰に?」


銀時「誰だっていいだろそんなの!あー、あれだ、友達の手紙の代筆をやってやったんだよ。だから宛先は詳しくは知らねぇ」

提督「なるほど。で、その返事は来たかい?」


銀時「そんなのとっくに・・・・・来てない」


提督「その手紙になにか卑猥なことを書かなかったかい?」


銀時「卑猥って・・・ムラムラしますって書いただけだぜ?」


提督「十分卑猥だよ!!!まぁ、良い。実は手紙が届かなかったのにはわけがある。深海棲艦による検閲だ」


銀時「検閲ゥ?おいおいこのサンズオブリバティな時代に検閲ですかコノヤロー」


提督「いや、もうここはリバティのリの字もないくらい自由じゃないからね・・・」

提督「・・・深海棲艦は検閲をかなり厳しく行っている。横須賀に潜む深海棲艦に対する反抗勢力を潰すためにね」


提督「知っての通り、横須賀は軍関係施設が非常に多い。工廠の数も他の軍港に比べれば段違いだ。設備も非常に整ってる。しかし聞いた話によると深海棲艦たちは圧倒的な戦力の割には有力な母港をこれまで持っていなかったそうだ。それ故この横須賀を乗っ取り租借地とすることで自分たちが帰れる母港を手にし南西諸島、ひいては大陸を侵略する手始めとしたわけだ。」


銀時「なるほどね」


提督「・・・軍関係施設が多いということは当然そこには多くの軍関係者がいるわけだ。当然横須賀を守護していた軍の関係者は深海棲艦による横須賀陥落を快く思っていない。むしろ末代まで残る恥とまで考えているものも多いだろう」


提督「つまり、深海棲艦たちはそういった旧横須賀軍関係者たちが団結して深海棲艦を打倒しようとするのを防ぐ為に検閲を強化して旧横須賀軍関係者たちの連携を防ごうとしているわけさ」


銀時「だァ~かぁらあ、なんでそれとお前がその声帯を変える機械を使ってウチに電話してきたのかが関係してるんだよバカなんですかァア?」


提督「話を良く聞いてくれよ。さっきも言ったとおり、僕は今日キミに重要かつ誰にも知られたくないことを相談したくてわざわざ変声機まで使ってキミと秘密裏に会合してるんだよ」

提督「今じゃ手紙だけじゃなくて電話の会話記録も検閲対象に入ってるからね。もし僕が横須賀旧軍人収容所の電話から僕のそのままの声でキミと面会の日時を相談してみなよ。一発でキミもろとも僕は逮捕さ」


銀時「そんな恐ろしいことを話しに来たのかよ・・・マジパネェよ・・・」


提督「・・・真面目に聞いてくれないとさすがの僕も怒っちゃうよ?」


銀時「・・・サーセン」


提督「・・・話を続けよう。単刀直入に言おう。キミに再び提督となってもらいたい。提督となって再び我々と共に深海棲艦と戦い彼らを打倒しよう」


銀時「その話はもう無しだって言っ・・・」


提督「君は今の状況を分かっているのか!!」


銀時「...!!」

提督「わが日本国が誇る海軍の最大軍港が陥落させられ、そこにもともと住んでいた人々は名も知らぬ異形の怪物どもに日々罵られ、土地、財産すべて失った。」


提督「人権は治外法権の名のもとに消え去り、深海棲艦どもが大手を振ってわれらの故郷の道を闊歩する。」


提督「道をあるけば石を投げつけられ、店に行けば『日本人に売るものはない』と言われ、犯罪が起きればすべて深海棲艦たちの有利となるように判決が下される」


提督「横須賀の周囲にはあの有名なベルリンの壁を彷彿とさせる壁があり、そこから横須賀の外へ逃げようとするものは漏れなく逮捕、ひどい時は即射殺だ」


提督「君が今こうして日本人居住区でこんな怪しい店を開いてるのもそんな不遇な日本人たちを少しでも救済したいと思ってのことじゃないのかい?」


銀時「・・・」

提督「この不遇は我々旧軍人も例外じゃない。待遇こそ一般庶民に比べ若干良いとはいえそれは旧軍人の不満を和らげるためであって一歩軍関係施設から外に出ればそれはひどいもんさ」


提督「旧軍人は基本的にこうやって軍の制服を着用することが深海棲艦によって義務付けられてるからこの服装のまま大通りを歩こくことになるんだがこれがとんでもない。怒号と罵声のオンパレードさ。」


提督「しかも彼らのズル賢いところはそれらの罵声を彼らしか分からない深海棲艦独自の言語で行うから我々が問い詰めても知らんふりさ」


提督「本当に憎いもんさ・・・」


銀時「・・・」


提督「しかも、旧軍人、これは海軍の話になるけれど、旧海軍は船舶を所持してはならないことが先月決定された」


提督「実は今日僕がキミの所に面会しに来たのもこれの影響が一番大きいんだ・・・」

提督「海軍軍人にとって船は妻のようなものなんだよ」


提督「海兵たちは愛する妻と共に白波たつ大海原に旅立つことが一番の幸福であり、存在意義なんだ」


提督「そんな愛する妻たちを取り上げられたらどうなる?屈強な海の男たちはまるで牙を抜かれたトラ、いや猫にも成り下がってしまう」


提督「私はこんなことが決して許せない」


提督「私たち船乗りは大切なものをなくしてしまったんだよ・・・」


提督「だから現役時代白夜叉と呼ばれた凄腕のキミの力を借りようと今日ここにやってきた次第だ」

提督「キミと僕たちの手で深海棲艦を打倒し、我々が愛する妻を取り戻そう」


銀時「・・・」


銀時「・・・具体的な策はあるのか?そもそもその船舶所持禁止が決まったのが先月ってことはもうそれは施行されてんだろ。どうやって打倒するんだ。」


提督「それに関しては問題ないよ・・・。実は戦力はもう十分確保できてたんだ。あと必要だったのはその戦力を率いる優秀な指揮官だけだったのさ」


銀時「十分な戦力が確保できてるって・・・あの圧倒的な火力と物量を持つ深海棲艦相手にだぞ?あいつら倒すには戦艦一隻、二隻どころの話じゃないんだぞ?」


銀時「それに船舶所持が禁止されて現存の有力な軍艦が使えないんじゃ・・・せいぜい陸軍と協力して戦車でも大量に揃えたのか?」


提督「フ、海軍が陸軍とそんな協力するわけないだろう?打診したところで『陸軍としては海軍の提案に反対である』としか返ってこないだろうさ」


銀時「じゃあ、どうやって・・・」

提督「・・・実は海軍はある研究を深海棲艦が来襲する前から始めていてね・・・」


提督「その研究のテーマは『現存する軍艦を遥かに超越する火力と軍艦とは思えない程超コンパクトサイズ』を両立させた軍艦を造ろうっていうものなんだ・・・」


提督「それでね・・・その研究がつい先日に遂に実用可能なレベルに持っていくことが出来るようになってね・・・」


銀時「まさかその新兵器の軍艦を戦線に投入するってことか?」


提督「まあ、つまるところそういうこと。」


銀時「ちょっと待ってくれ。仮にその新兵器が本物だったとしてもいったい誰がそれを造ったんだ?今じゃ横須賀のほとんどの工廠は深海棲艦の権力下に置かれてるんだぞ?」


提督「もちろん、平賀さんのとこの工廠さ」

提督「彼の工廠は地下深くの我々旧海軍深海棲艦打倒派しか知らないところにあるからまず深海棲艦に見つかることはないだろう」


提督「平賀さんは古くから海軍とゆかりがあってね。今回の深海棲艦打倒の計画と進行途中だった新兵器の研究を持って行ったら喜んで受け入れてもらえたよ。」


提督「彼には現在進行形で研究に基づいて様々な艦を造ってもらってる」


提督「新兵器の艦はこれまでの軍艦と違ってね。これまでのものよりも圧倒的な短時間で建造できるんだよ」


提督「早いもので20分程度で建造が可能らしい」


銀時「20分って・・・それ早すぎねーかオイ」


提督「僕も初めて見たときはびっくりしたさ。一体どんなマジックを使えば20分程度で艦娘を造れるんだろうね。結局最後まで秘密は教えてくれなかったけど」


銀時(ん?艦娘?)

提督「まあそんなわけだから戦力の供給は問題ない。肝心の戦闘力もテストと演習で素晴らしい成果が出てる」


銀時「コ、コスト面ではどうなんだ?そんなに凄い新兵器ならバカにならねぇコストがかかんじゃねーのか?」


提督「心配無用だ。コスト面も非常にローコストにまとめられた。そりゃぁ艦なんだから鋼材やら弾薬やらはもちろん必要になるが旧式の軍艦の比ではない。まあ各資材30程あれば建造可能だろう」


提督「さらに平賀さんの研究結果によると資材を投入する配分を調整することで思い思いの艦が作れるらしい。
基本的に資材を多く投入することでより強力な艦ができるらしい。
これを利用してコストの非常に軽い艦と資材を大目に投入して得られた艦をハイローミックスすることで基本的な艦隊の編成を組む予定だ」


銀時「おお・・・そりゃすげェな・・・」

銀時「・・・分かったよ。俺もこれ以上こんなとこに縛られてしがない商いやってたくねぇーからな。いっちょ大バクチ決めよーや」


提督「!!!」


提督「・・・キミのその言葉を待っていたよ。改めてお礼を言うよ」


提督「共に無くしたものを取り返しに行こう、すべて、余すこと無く」



銀時(・・・でも本当にこれでいいのか?また軽率に船に乗るのか?俺はあの時以来・・・もう船には乗らないって・・・)


第一話 終








カリヤ「あれ、俺らは?」

乙です
初期艦娘は誰になるんでしょうか?
やっぱり主人公ですよね? ね? >>1さんね?

>>29
いなずm吹雪ちゃんかわいいよねprpr

>>29
いなずm吹雪ちゃんかわいいよねprpr

神楽や新八いないじゃないか 近藤や土方さんはおそらく敵だな
桂や高杉、坂本はみかたになりそうだ

>>33
神楽・新八ポジを艦娘でやれたらなぁ・・・って思ってますはい

惑星破壊兵器も銀魂にはあるじゃないか

>>35
実は神楽とかを出さない理由としてはそういうのもあって・・・

神楽いれば「あれ?神楽いれば艦娘とかいらないんじゃね?」ってなりそうだったんで登場させてません

でもこれから登場する機会はあるかもしれません

第二話 てめーらァァァ!!それでも単装砲ついてんのかァァァ! (後)


前回のあらすじ
提督来る→提督「一緒に戦おう(キリッ」→銀時「いいよー」→提督「ヨッシャ!!」


       ・
       ・ 
       ・


ザザァ・・・ザザァ・・・


銀時「・・・」


銀時「やっぱ潮の匂いは好きになれねぇな・・・」ザザァ


提督「あ。銀時君。こんなところにいたのかい。」


銀時「お、提督か」


提督「何してたんだい?」

第二話 てめーらァァァ!!それでも単装砲ついてんのかァァァ! (後)


前回のあらすじ
提督来る→提督「一緒に戦おう(キリッ」→銀時「いいよー」→提督「ヨッシャ!!」


       ・
       ・ 
       ・


ザザァ・・・ザザァ・・・


銀時「・・・」


銀時「やっぱ潮の匂いは好きになれねぇな・・・」ザザァ


提督「あ。銀時君。こんなところにいたのかい。」


銀時「お、提督か」


提督「何してたんだい?」

銀時・・・いやぁ、潮の匂いは好きになれねぇなって思ってよ」


提督「そうなの?僕は大好きだけどなぁ」


銀時「・・・やっぱテメェとは一生馬が合わない気がするよ」


提督「え?今なんて」


銀時「なんでもねぇよ」


銀時「てかよォ、お前が今日ここに呼び出したんだろーが」


提督「あ、そうだったね」

銀時「用あんなら早くすましてくんねェかな、早くしないと結野アナのブラック星座占いが始まっちまうじゃねーかバーロー」


提督「・・・その言葉はあんまり使うとヤバイ気がするから使うの辞めたほうが良いよ・・・」


銀時「ああ?これはよォ、テレビと違って権利者もへったくれもないssなんだからこまけェーこたぁいいんだよー」


提督「そのあからさまなメタ発言はやめてください!」


提督「・・・まぁ良い。今日キミにこの浜辺に来てもらったのにはある理由があったからなんだ」


銀時「んなことぐらい呼び出し受けた時点で分かってたっつーの。さっさと要件言わないと銀さん本気でお家に帰っちゃうよ!!」ザッザ

提督「あー!!分かった分かったから!!分かったからその歩みを止めてくださいお願いsます」


銀時「ったく。さっさと要件言えっつーの」


提督「・・・キミは我々が先日会合した際に度々口にしていた『新兵器』についてもっと詳しく知りたいとおもわないかい?」


銀時「新兵器?」


提督「そう。新兵器」


銀時「・・・あー。そんなん居たわ。うん確かにいたわ。うんめっちゃ覚えてる(棒」


提督「・・・キミはつい2,3日前のことも忘れられる素敵な脳みそを持ち合わせているようだね」ジャキ

銀時「わー!!わ、悪かったって!!実はあの会合の後久々にババァんとこに酒飲みに行ったら全部記憶が飛んじゃって・・・」


提督「なんで酒飲む前のことも忘れるんだい!??」


提督「まあとにかく今日はその新兵器をキミに是非見てもらおうと思ってここに来てもらったんだ」


銀時「はぁ・・・新兵器ねぇ・・・」


提督「なんなんだよその死んだ魚のような眼は・・・まあとにかく僕についてきてくれ。多分あの娘もキミの顔を見れば喜ぶと思うから」


銀時「あの娘?・・・」

    ・  
    ・ 
    ・

~とあるぼろぼろになった鎮守府~

銀時「おいおい・・・なんなんですかァ・・・ここは」


提督「見ての通り、鎮守府だ。まぁ他の鎮守府に比べてちょっとお兄さんってだけで他は何も変わらないよ」


銀時(お兄ちゃん軽く凌駕してるゥウウウウウウウウウウ!?????????!!)


銀時「お兄さんどころじゃねーだろコレ??!!軽く曾おじいちゃんレベルだよねコレ??!下手したらそれをも上回っちゃうよねコレェ?!?!!」



提督「だー!!うっさい!!もううっさい!![ピーーー]!!氏ねじゃなくて[ピーーー]!!!」



銀時(なんで俺が暴言吐かれてんだよ・・・)


銀時「お、おい。まさかこの中にその新兵器(笑)があるとかいわないだろうな?」


提督「なんで新兵器を嘲笑してるんだい!!!??・・・ああ、この中に新兵器は『いる』」



銀時(いる?)


提督「よし、僕についてきてくれ」


銀時「嫌だー!!銀さん暗いのは嫌なんだよォオオ!!」


提督「あー!!うっさい!!」
    ・
    ・
    ・
提督「・・・よしこの部屋だ」


銀時「おいおい何なんだよここ・・・そこらじゅう蜘蛛の巣だらけで・・・ウヒャァ!!?!?」


提督「こら!!あんまり大声出すとあの娘がこっちのこと怖がるだろ!!!」


銀時「・・・てかよォ、さっきから気になってたんだけどよォ」


提督「あの『娘』とか、『いる』とかなんか変じゃね?え、兵器だよね?今から俺たち見るの」


提督「あー・・・。まだそういえば君に説明してなかったね。」


提督「そうさ。今から僕たちが面会するのは紛れもない『兵器』だ」


提督「でも兵器であると同時に一人の『娘』なんだ」


銀時「・・・ハァ?なんかよくわかんねぇな・・・」


提督「まあこの扉を開けてみてよ」


銀時「・・・嫌な予感しかしないぜ・・・」


ガチャン ギィ・・・


銀時「・・・」


銀時「うん?何もいねーぞオイ」


提督「何を言ってるんだい君は。ちゃんとそこにいるじゃないか。『彼女』が」


提督が指差した方に銀時が視線を移すと大きな机と大きな背もたれがついた椅子が目についた


するとヒョイっという何とも可愛らしい効果音とともに『一人』の女の子が椅子から降りてきてこちらのほうに向きなおって小さくお辞儀した


銀時「あれまぁ・・・」



電「電です。どうか、よろしくお願いいたします」


そこには似つかわしくない厳つい装備を持った紛れもない、一人の『少女』がいた

提督「・・・どうだい。これが僕たちが深海棲艦と戦うために新開発した人型決戦兵器、通称『艦娘』だ」



提督「ちなみにこの娘は平賀さんの資料によると艦娘の中でも『電』という名前の艦娘らしい」


提督「艦種は駆逐艦。いわゆるローコスト艦だな。燃料などの資源の消費も非常に抑えられていると資料には書いてある」


提督「ちなみに駆逐艦は戦場においては・・・っておーい銀時君。僕の話聞いてる?」


銀時「・・・」


銀時(か、可愛ぇええええええええええええええええ!!!!!!!)


銀時(何この天使?!!え、あの手に持ってるの何?え、魚雷??)


銀時(それになんか俺の方チラチラ向いてきて目合うと頬そめて目線そらしたりしてるんですけどォオオオオオオオオオオオオ???!!!)

銀時「・・・ず、ずいぶんと可愛い兵器なんだな!」


銀時「そ、それにしてもよくできてるなァこれ。なに?新型のAIって奴なの?」


提督「・・・」


提督「・・・銀時君。彼女は決してロボットではないよ」


銀時「え?いやいやいや、人型のロボットじゃねぇーのこの娘?だって明らかに普通の少女にはない・・・何っつうの・・・装備?みたいの体にくっついちゃってるよ?」


提督「結論を言おう。艦娘はごく普通の少女を母体としてその少女らの身体能力を飛躍的に向上させかつ軍艦が装備していたような装備、例えば12cm単装砲などを扱えるように強化したのが我々海軍が長年
研究を重ねた結果生まれた『艦娘』なんだよ」



銀時「」



銀時「・・・え、マジで?」


提督「大マジさ」

銀時「・・・え、でもなんでよりにもよってその母体が少女なんだよ?例えば筋骨隆々なマッチョメンとかが母体のほうがいいんじゃねぇーの?」


提督「少女のほうが捗るからさJK」(いやぁ、それがその母体についてはまだ研究の余地があって・・・今のところ少女しか成功例が無いんだよ)


銀時「オイイイイイイイイイイイイイイイ???!?!本音ダダ漏れなんですけどォオオオオオオオオオオオ???!!!」


提督「ハハ、ジョークだよ。実は母体の強化はどうやら健康な若い女性が一番効果が表れやすくて・・・あ、もちろん男性でもやろうと思えばできないこともないと思うよ」


提督(ただあのロリコンな平賀さんが男性の艦娘を造ったりはしないと思うけど。あ、ショタはあるかもね!!!)



銀時「そうなのか・・・」チラッ


電 「チラッ」 ハッ!!


電「///」カオオオイ



銀時(可愛い)

提督「・・・じゃあこれからその『艦娘』について詳しく説明していくよ」


   ・
   ・
   ・

提督「・・・ってなかんじかな。どう?艦娘について大分分かってきた?」


銀時「うーん・・・まぁなんとなくだがな」


銀時「にしてこんな可愛い少女たちを戦線に投入して大丈夫なのか?」


提督「大丈夫って何が?」


銀時「この・・・『艦娘』って娘たちのことさ」


提督「あぁ。心配ないよ。彼女たちにはある種のセーフティ機能みたいのが付いててね。例えばこの『電』が敵の深海棲艦の戦艦の主砲を直撃したとしても電のHPが一定以上なら絶対に沈まないっていう機能が各艦娘に備えてあるんだ」


銀時「お前もなかなかなメタ発言してんじゃねぇーかよオイ・・・」


提督「でも気を付けてほしいのは彼女たちは無敵ではないってこと。当然敵の攻撃を受ければ傷つくしそれこそ大ダメージを受ければ戦闘どころではなくなるだろう。
実はさっき言ったセーフティ機能なんだけどどうも艦娘が大きな損傷を受けている状態だと作動しなくなるらしくて・・・」



銀時「え、それってつまりは・・・」


提督「うん。セーフティ機能が作動せずに敵艦から更なるダメージを受けると艦娘は・・・最悪轟沈っていう形になる」


銀時「!」



銀時「ご、轟沈した艦娘はどうなるんだ・・・?」



提督「死」


銀時(うすうす気づいてはいたがやっぱりか・・・あークソなんであの光景がうかびやがるんだ!)




-シレイカン!!ワタシハ!マダココニ! シレ・・イ・・・-



銀時「・・・まぁ俺たちも相手を殺しに行くんだ。当然殺しに行くってことは殺される覚悟を持つ必要があるわけか・・・」


提督「キミは本当に物わかりが良いから助かるよ」



銀時「わかってるさそんくらい。照れるやいバーロー」


提督「正直キミに艦娘の説明をしたとき絶対に『こんな兵器認めない!!』とか『ふざけるな!!』とか言うと思ったんだけどねぇ」


銀時「俺だってこんな兵器認めたくないさ」


銀時「でもこれしか方法がないってことも重々承知してるつもだ」


銀時「何より俺が許せねぇのはこんな可愛い少女たちをも動員しなくちゃならない状況に陥った現状が一番ゆるせねぇんだよ」


銀時「だから俺がこの娘たちの為にも絶対に深海棲艦から横須賀を取り返す」


銀時「そして俺は何より絶対この艦娘を死なせる気はねぇ」


銀時「生きてこの大戦を生き延びたら、彼女たちの艦装を外してやって自由な横須賀の空気を吸わせてやるのさ」


提督「銀時君・・・」



提督「・・・そうだな。それが一番いい。」


提督「僕たちも、艦娘も、絶対に生きてこの大戦を乗り切ろう」


銀時「・・・あぁ」

    
 

第二話 終







カリヤ「ちょ」



第三話 駆逐艦に悪い奴はいない

前回までのあらすじ

提督来る→提督「一緒に戦おう(キリッ」→銀時「いいよー」→提督「ヨッシャ!!」→提督「艦娘ドヤッ」→銀時「カワイイ」→俺たちの戦いはこれからだ!



     ・
     ・
     ・

提督「さしあたってなんだが」



銀時「あんだよ」


提督「キミにこの鎮守府の提督になってもらいたい」


銀時「オイオイ、提督たってこんなところから深海棲艦攻撃したらすぐに蜂の巣にされそうちまうですけどォオオ??!!」


提督「本当にキミは人の話を聞かない奴だな・・・いいかい。なにもキミに今日ここの鎮守府の提督となって明日横須賀に艦娘率いて攻め入ってこいなんてことは言ってるんじゃない」


提督「第一まだ我々には圧倒的に人材が足りないんだ。確かに艦娘の数は十分に足りてるけどそれを指揮するものがいないんじゃせっかくの艦娘も宝の持ち腐れだ」

提督「我々がまずすることは人材の確保。それに伴って今横須賀以外の軍港の司令部にあの手この手を駆使して深海棲艦の検閲の眼をかいくぐって深海棲艦打倒の旨とその協力の依頼をしてるとこさ」


提督「幸い、呉の軍港が一番大きな反応を示してくれてね。全面協力してくれるそうだ」


提督「あと、まだ我々がしなくちゃならないことがある。資源の確保だ」


提督「実際問題、これが一番やばい問題なんだ。」


提督「前に説明したように強い艦娘を造ろうとしたらより多くの資材が要るんだけどその資材が現状圧倒的に足りない」


提督「っていうのも平賀さんがいろいろ試行錯誤しながら艦娘を造っていった結果戦艦クラスの艦娘が出るレシピにたどり着いたらしくて、それで平賀さんがそのレシピを試しまくったらしいんだけど・・・」


提督「結局一回も戦艦クラスと思われる艦娘が出来なくて」


提督「それで手元に残ったのは大量の重巡クラスの艦娘たちとスッカスカの資材ってわけさ」


銀時「・・・重巡クラス?」


提督「今現在平賀さんの工廠に残っているのは・・・高翌雄型重巡の摩耶、だけだね」


提督「他の重巡たちは僕たちと別行動の提督のもとに行っちゃったみたいだね」


銀時「俺たち以外にも別働隊がいたのか?」


提督「うん。やらなければいけないことはまだ山ほどあるからね」


提督「他の提督たちも僕ら同様各々任務が与えられてその任務を粛々と遂行しているだろうね」


銀時「・・・ちなみに俺たちの任務ってのは一体何なんだ・・・?」

提督「あぁ。ごめん。まだ言ってなかったね。えーと、我が鎮守府の任務は・・・」


提督「呉の軍港へ深海棲艦に気付かれることなく向かうことと南方の油田から燃料を横須賀に運ぶことだね」


提督「もちろんこれも深海棲艦にばれることなく」


銀時「・・・ってめっちゃきつい任務じゃねーか!!!」


提督「まあまあ。それだけ君の手腕は本部に信頼されているってことだよ」


提督「特に呉軍港への隠密行動作戦はおそらくこれが成功するか否かで我々が呉の全面支援を受けれるか受けれないかが決まる最重要任務だから特に気を引き締めてくれ、とのことだよ」


銀時「ハァ・・・俺にはこんな重い任務無理だろォオオ・・・」

提督「心配しなくとも今の銀時君の艦隊じゃどう頑張っても呉の軍港にたどり着く前に深海棲艦に見つかって作戦失敗するのは目に見えてる」


提督「だから本部も呉への隠密行動は十分な戦力が整ってからでいいっていう見解を示してるからそんなに気に病むこと無いさ」


提督「とにかく!!銀時君が今やるべきことは艦娘の数を増やしてこの鎮守府を深海棲艦にばれないようにしつつ強固なものにすること!!」


提督「そしていずれはこの鎮守府が深海棲艦打倒の最前線鎮守府として大いに活躍するのさ!!!」


銀時「・・・やるべきことは分かったが、その艦娘はどう増やせば良いんだよ?さっきの話ではもう資源がカツカツなんだろ?」


提督「あぁ。そのことについてなんだが平賀さんの研究で最近新たなことが分かったんだ」


銀時「何が分かったんだよ」


提督「この資料によると、どうやら深海棲艦が通った後、海上にまれに赤く光る部品のようなものが落ちていることがあるらしいんだ」


提督「で、この謎の部品なんだけどこれを平賀さんが試しに駆逐艦『雷』の母体となる少女に近づけてみるとその破片が自然にその少女の中に取り込まれていって瞬く間にその子が艦娘『雷』になったらしいんだ」


提督「だから資源がなくともその部品を探して見つけることが出来れば艦娘を資源を使うことなく建造できる可能性があるらしい、っていうことだそうだ」


銀時「ここまで来るとオカルトだなこりゃ・・・」


提督「オカルトでもなんでもとにかく出来たもんは出来たらしいからまずはその赤い部品を探すことを僕個人としてはオススメするよ」


提督「資源は本部から各鎮守府に毎月一定量送られてくるはずだけどさっきも言ったように多分今後しばらくは雀の涙ほどの資源しか送られてこないと思うから自分で資源を調達しに行くのもいいかもしれないね


提督「まぁその資源を調達しに行くのに艦娘が必要になってくるから何にせよ一刻も早く艦娘の数を増やすことが大事だね」

提督「あー、あと僕から平賀さんのとこにまだいるはずの高翌雄型重巡の娘のことも言っといてあげるからその辺は気にしなくていいよ」


提督「僕はこれから会議があるから本部へ戻るよ。でそれからはまた横須賀の内地で諜報活動や工作活動の指揮をしなくちゃいけないからここの鎮守府にはもうあまりかまってあげられないと思う」


提督「でも長い間キミといた僕なら分かるよ」



提督「キミはなんと言おうが『艦』を愛しているってことを」



提督「またその愛があれば必ず艦娘を上手く扱えるってことも」


提督「これからもキミの武運を祈っているよ。またね―」



―戦友―


   ・
   ・
   ・


銀時「・・・・」



銀時「ったく。言いたいだけ言って自分はそそくさと帰りやがって・・・どこの嵐ですかコノヤロー」


銀時(―戦友―か・・・)


銀時「けっ。キザなセリフ吐いちゃって。俳優気取りもここまで来ると笑えるレベルだぜ」


銀時(また、な)




~鎮守府内 提督室~


銀時「さて・・・いよいよ俺の提督ライフがまたスタートするわけだが・・・」


銀時「・・・部屋が汚ェ!!」


銀時「つーわけで、今日は定春との交流も兼ねて鎮守府の大掃除をすることとする!!」


電「・・・」


銀時「んー?どうした?定春?」


電「司令官さん・・・その、誰かと間違えてないですか?」


銀時「間違えるゥ?一体誰と誰を?」



電「電はさだはるじゃないのです!」


電「なんで司令官さんは電のことをさだはるってよぶんですか?」


銀時「うーん・・・なんかわかんねぇけど俺の中のなにかがお前をさだはるって呼べ!!って言ってる気がしてなぁ」


電「適当すぎなのです!」

銀時「まーまーいいじゃん定春ゥー!!あーホント定春は可愛いなぁ!!」スリスリ



電「やめてくださいなのですー!!」




電「はぁー・・・はぁー・・・あれから30分間ずっとスリスリさせられたのです」


電「・・・電はなんだか大変なところに来てしまった気がするのです」




銀時「おっ!!定春頑張ってるな!!よーしご褒美に今度は頭ナデナデも加えるぜぇエエエ!!!」





電「誰か助けてくださいなのですー!!!!!」


メール欄にsagaと入れればフィルタが解除されて正しく高雄と表示され高翌雄となることはなくなりますよー
この先の展開に期待

>>65ご指摘ありがとうございます。以後気を付けます・・・





銀時「マテマテーイ!」


電「タスケテクダサイナノデスー!!!」

   ・
   ・
   ・

銀時「あれェ?定春のヤツどこ隠れやがったんだ?」

銀時「多分あっちの方に逃げたと思ったんだが・・・」


ガタン



銀時「ん?」


銀時「そこかァ!!定春ゥ!!」ダッ







???「え?」




銀時「あ」

ドンガラガッシャーン




銀時「ててて・・・ったくいきなり人の前に現れがって!!銀さん腕ちょっとすりむいちゃっただろーが!!一体誰だテメェは!!」






摩耶「ててて。わ、ワリィ・・・」




摩耶「・・・って、突っ込んできたのはテメェのほうだろうがこのクソがァ!!!!」



銀時「ああ~ん?クソだとォ?君ィ、お母さんからはしたない言葉を使うんじゃありません!って教わらなかったのか?」


摩耶「うっせーよ!!このクソ野郎!!!テメェが曲がり角でいきなりアタシの前に現れて突っ込んできたのがワリィんだろうが!!!」

摩耶「あー、血まで出てきやがったじゃねーかよ・・・。」ウルウル



銀時「・・・。」




銀時「・・・悪かったな。」




銀時「こちとら、定春を探してて物音がこっちからしたもんだからてっきり定春がこっちにいると思ってな・・・」



摩耶「ハァ?定春?よくわかんねーけど何もこんな勢いで来なくてもいいじゃねーかよ・・・」



銀時「だぁ~かぁ~らぁ、それに関してはさっき謝っただろうが!!!」



銀時「・・・とりあえず傷の手当てしてやっからちょっと連いてこい」グイッ




摩耶「!!お、おい!いきなり引っ張るんじゃねーよ!」



銀時「あー!!うっせぇ!!けが人は黙って連いてくるよろし!!!」


摩耶(何なんだよコイツ・・・)



~提督室~


銀時「はーい、ちょっと染みまちゅよー」ピトッ


摩耶「っ!」ビクッ


摩耶「・・・」


銀時「よーし、よく我慢できたね偉いでちゅねー。」



銀時「あとはこの絆創膏を貼れば・・・よし。これで終了でちゅよー」

摩耶「・・・お前やっぱふざけてんだろ?」


銀時「・・・」


銀時「いやぁ・・・君があまりに銀さんのことクソクソ言うからさ?」


銀時「あ、この娘はそういう家庭環境で育っちゃって心が荒んじゃってんのかー、って思って出来るだけぬくもりの感じられる言葉でテメェと接してやろうと思ってのことじゃねーか」


摩耶「・・・そのぬくもりの感じられる言葉がなんでこんな悪意に満ち満ちてんだよっ!!!」


摩耶「言っとくけどアタシは別に親父がお袋の稼ぎを全部パチに溶かしたり、日々酒くさい親父に罵られたり、挙句の果てにはお袋の稼ぎの少なさに腹立てて一升瓶でお袋に殴りかかろうとしたりする親父がいる家庭環境で育って来たりしたわけじゃねーんだよ!!!」

銀時(いやもう完全に心荒んじゃった原因だよねコレ??!!120%家庭環境が原因だよねコレェ??!?!)



銀時「そうか・・・もういい、もういいんだ」ポンッ




摩耶「何悟ったような表情でアタシの肩に手置いてんだよコラ」



銀時「・・・」


銀時「・・・そういえばまだお前の名前聞いてなかったな」


摩耶「名前ェ?なんでテメェなんかにこの摩耶様の名前を軽々しく教えてやんなきゃいけねーんだよ」

銀時「・・・お前は摩耶、っていうのか」


摩耶「!?」


摩耶「・・・なんでアタシの名前知ってんだよ・・・」


銀時「いや、お前今自分で『摩耶様』って・・・」


摩耶「!!!」


摩耶「だー!!うっせぇ!!だから何だっつーんだよ!!!バーカ!!バーカ!!氏ね!!」


銀時(この子アホの子だーー!)

銀時「・・・い、いや。にでもミスはつきものさ!銀さんもちっちゃいころはそりゃいっぱいミスしたもんさHAHAHA」



摩耶「・・・」カオマッカ



銀時(アレ?この娘もなんか可愛いんじゃね?)


      ・
      ・
      ・

銀時「・・・さてとりあえずお前がなんでこの鎮守府にいたのかを聞くとするか」




摩耶「なんでってそりゃ平賀のジジィからここの鎮守府へ行けって言われたからだよ」

>>73  すみませんミスりました

×にでも→○誰にでも

銀さんは提督かあ 提督にいくまでのキャリアに海軍特殊部隊にいたとすれば原作と同じ戦闘能力を持たせられるんだけどなあ
ぶっちゃけ基地警護じゃなくて本格的な陸戦行う部署はあるからね海軍にも

>>75
原作通りの戦闘能力もたせちゃうと本当に艦娘いらないレベルになってきそうなんで戦闘能力はほぼ一般人と同等にしました



摩耶「てかその前にお前は一体誰なんだよ。アタシはここの提督に呼ばれたから来たはずだぜ」


銀時「・・・」


銀時(あー、そういえばあの提督が去り際になんかそんなこと言ってたような・・・ヤッベ、完全に忘れてたぜオイ・・・)


銀時「・・・この鎮守府の提督は俺だ」



摩耶「は?」



銀時「いや、だからここの鎮守府の提督はこの銀さんなんだってば!」

摩耶「嘘ついてんじゃねーよこのクソ野郎!どう見てもお前が提督なわけねーだろバーカ!」



銀時「あ、またクソって言った。」


摩耶「うっせーな!!クソにクソって言って何が悪いんだよ!ぶっ殺されてぇかぁ?」


銀時「すんませんでしたマジ勘弁してください」


摩耶「いいから早く本物の提督と会わせてくれ」


銀時「だから俺が本物のここの鎮守府の提督だっつーの!!Do you anderstand?」

摩耶「・・・あんまり頭良くないアタシが言うのもなんだけど、スペル違くね?」


銀時「うっせーーーー!!!これも含めてご愛嬌なんだよ!!!」


銀時「それに今は会話してんだからスペルとか関係ねェんだよ!!!バーカバーカ!」



摩耶「お前も大概じゃねーかよ・・・」




銀時「とにかく!!マジでこの俺がここの鎮守府の提督なの!」


摩耶「本当かぁ~?どうも信用ならないぜ」

摩耶「第一お前が本当に提督っつーなら海軍の制服はどうしたんだよ?お前のその恰好、どう見ても『提督やってます』って感じの恰好じゃねーだろ」



銀時「これが俺のスタイルなんだよ!」


摩耶「スタイルつったって・・・着崩した着物に、ひざ下まである黒いブーツ、おまけにそれは・・・何だ?どう見ても軍刀じゃねぇよな?」



銀時「これか?これは俺が洞爺湖の仙人から賜った木刀だ(キリッ」



摩耶「・・・帰る」キュッ



銀時「ちょ待ってェエエエ!!!いや、これはマジなんだって!!」



摩耶「・・・」









銀時「・・・わぁーったよっ!!はいはい嘘ですすみませんでした!」



銀時「昔修学旅行に行ったときにかっこよくてつい買っちまったんだよちきしょう!!」



銀時「あー恥ずかしい!授業参観の日に自分の書いた作文みんなの前で発表するくらい恥ずかしいぜこんチキショ~」



摩耶「・・・」





銀時「・・・確かにこんな身なりをしているが本当に俺はここの提督だ」



銀時「それに今お前に帰ってもらっちゃ非常に困るんだよ」

銀時「この鎮守府はまだ活動し始めて日が浅くてな。とにかく艦娘の数が全然足りてねぇんだよ」


銀時「現状この鎮守府にいる艦娘はお前も含めて二人だけだ」


銀時「俺の友人の提督の話じゃ艦娘の数は十分に足りてるらしいが・・・どうも嘘くせぇ」


銀時(おそらく俺に協力させたいがために艦娘の数を盛ったんだろうな・・・)


銀時「まあほんとに数が足りてるんだったら時間がたてば艦娘が続々送られてくるだろうから艦娘の数は問題じゃなくなると思うが・・・アイツの話が完全に信用できない現状、お前を失う訳にはいかねぇんだよ」


摩耶「・・・」



摩耶「・・・まぁ、確かにアタシがジジィの所の工廠で暇を持て余してた時に見た限りじゃほとんど艦娘はいなかったな」



摩耶「なんか海軍のお偉いさんみたいな人が来てジジィに艦娘が全然足りないって訴えてたし・・・」



銀時「・・・そうか」


銀時(やはり、か・・・)


銀時(だから本部は俺に南方の油田までいって資源を取ってくるように命令したのか・・・)


銀時(新たな艦娘をもっと造るため、に・・・)






銀時「・・・なぁ、頼むよ。この通りだ」ドゲネー



摩耶「・・・やっぱお前ふざけてるだろ?」



銀時「何をっ!!これは由緒正しき土下座よりも更に高次な請願の方法なんですけどォ?」



摩耶「・・・」フッ


銀時「おい何鼻で笑ってんだよコラ」

摩耶(何なんだろうな・・・コイツは・・・)


摩耶(コイツには人を引き付けるオーラっていうか・・・そんな雰囲気があるような気がする)


摩耶(コイツと一緒にいると・・・なんだか気持ちが和らぐ)


摩耶(おそらくコイツは気付いてないだろうが、コイツの周りにはいずれ多くの人が集まってくるんだろうな・・・)





摩耶「・・・」





摩耶(アタシはこれまで散々な人生を送ってきた・・・)


摩耶(外じゃケンカに明け暮れ・・・家に帰ればクソ親父に殴られ・・・)


摩耶(お世辞にもいい家庭環境だったとは言えない・・・)


摩耶(分かってるさ自分でも・・・こんな口調と態度じゃ・・・誰も寄り付かないってこと)


摩耶(実際、アタシの周りにゃ友達なんてもんはほぼいなかった)


摩耶(アタシからみんな遠ざかってたんだな・・・)


摩耶(そんな生活が嫌で思い切って家を飛び出して路頭を彷徨ってるところをあのジジィに拾われた)

摩耶(ジジィは不敵な笑みを浮かべてアタシにこういった『変わりたいんだろう?』)


摩耶(そしてジジィがアタシに艦娘のことをあらかた説明したあとで・・・アタシはこれまでの人生と決別して生まれ変わろうって決めた)


摩耶(アタシは『兵器』になった)


摩耶(そして艦娘となって初めて着任した先の鎮守府でコイツと出会った)


摩耶(出会い方は最悪だったけど・・・コイツはこれまでアタシの周りにいたヤツとは違った)


摩耶(初めてあった時アタシがあんなに悪態をついたのにも関わらず、アタシを遠ざけることなくやさしく接して傷の手当てまでしてくれた)


摩耶(口調は終始ウザかったけど)

摩耶(・・・コイツに・・・なんだかついていきたい)


摩耶(なんなんだろうなこの気持ちは・・・)





摩耶「・・・」






摩耶「・・・分かったよ」



摩耶「そこまで言うんだったらこの『摩耶様』が協力してやろうじゃねーか」



銀時「!本当か!!」






摩耶「ああ。その代わりこの摩耶様の腕引っ張んじゃねーぞ!!このクソがっ!!」


摩耶(コイツが辿り着く先に何が待っているのか、しかとこの摩耶様が見定めてやるぜ!!!)












銀時「・・・いい場面で間違えてんじゃねーよ馬鹿」



摩耶「あ」






>>86

摩耶(・・・コイツに・・・なんだかついていきたい)


摩耶(なんなんだろうなこの気持ちは・・・)





摩耶「・・・」ヨシッ






摩耶「・・・分かったよ」



摩耶「そこまで言うんだったらこの『摩耶様』が協力してやろうじゃねーか」



銀時「!本当か!!」






摩耶「ああ。その代わりこの摩耶様の腕引っ張んじゃねーぞ!!このクソがっ!!」


摩耶(コイツが辿り着く先に何が待っているのか、アタシは...見てみたい)












銀時「・・・いい場面で間違えてんじゃねーよ馬鹿」



摩耶「あ」

銀さんは接近戦が強い
艦これ勢は遠距離戦が強い
これでバランスとるべ

>>88
なるほど…参考にさせて頂きます

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