兄「妹の態度の変わりっぷりようがすごい」(437)

書き溜めない、更新日不安定
俺のオナニーに付き合ってくれ



-入学式前日- 春


~教室~夕方


ワイワイガヤガヤ


兄「よし、帰るか」ガタッ

友「お、じゃあ一緒に帰ろう」

兄「ああ」

友「あ、そういえば」

兄「?」

友「明日って入学式だよな?」

兄「? そうだけど?」

友「お前の妹ウチの学校に来るんだよな?」

兄「それがどうした」

友「明日から登校してくるってことだろ」

兄「あー、そうだな」

友「うん。すごく可愛いよなお前の妹」

兄「そうか? 家族だからわからん」

友「明日会えるってだけで……ぐへへ」

兄「……」


外野達
「兄の妹かー」
「中学のときから有名だったもんな」
「え? 何の話?」
「ああ、兄の妹がすっげー可愛いんだよ」
「まじか!」
「なになに?」
 以下ループ


兄「……帰る」スタスタ

友「あっ、ちょっ、ごめんっ! まって!」タタタッ

~自宅~夕方

兄「ただいまー」ガチャ

シーン

兄「あれ? 誰もいないのか」

兄「……」スタスタ




~居間~夜

兄「……」


テレビ「――」


兄「喉渇いたな……」ヨイショッ



兄「んー、誰も帰ってこない……」

兄「ふわぁーわ」


ガチャッ


「あー、ごめんねー」

兄「はぁ、もう9時だよ……」

母「ごめんね、仕事長引いちゃってさ」

母「ご飯作るからお風呂にでも入ってれば?」バタバタ

兄「んー、あ、妹は?」

母「明日入学式だから友達と遊んでるわよ、遊ぶっていうか祝う? みたいな?」テキパキ

兄「ふーん、親父は?」

母「父さんは今日遅くなるって」

兄「そう、んじゃ風呂はいるわ」

母「あ、バスタオルはベランダからとってきてね」

兄「はいはーい」

~自室~深夜

兄「んーっ、……ふわぁ、今日はなんだか早く寝れそうだ……」

カチッカチッ

兄「10時半か……」

兄「まだ親父は帰って来なさそうだな」

兄「……妹のやつはしゃぎやがって……」

兄「ま、いいや、寝よう……」ボフンッ

カチャッ

兄「……」

兄「……」

兄「すぅ……すぅ……」

-入学式当日-

~自宅・キッチン~朝

兄「ふわぁ~あ」モゾモゾ

母「こら、だらしのない」バタバタ

兄「へいへい、うー、さむ……」

母「パン焼いたから、食べておいてね。遅刻するなよー」ダダダッ


兄「母さんが遅刻しそうじゃないか……」

兄「妹は先に行ったのか、準備とかあるのか?」モグモグ

兄「イス片付けるのは2年なんだよなぁ……」モグモグ

兄「ずずずー」ゴクン

兄「ふう、よし、行くか」スタッ


兄「鍵は持ったな……よし」ガチャッ

兄「……さみー、凍死しそうだ」スタスタ

「はっ、はっ……」タタタッ

兄「お、1年生かな? こんな時間に出て大丈夫か……?」

兄「俺も入学式の日に遅刻して赤っ恥掻いたっけ……」

兄「忘れよう……」

~体育館~朝

ザワザワ

兄「ちょっと遅れたかな」

兄「2年はあっちか」スタスタ


友「お、来たか」

兄「お前の隣なんて嫌だなぁ」ガタ

友「苗字近いから仕方ないだろ」

兄「……これって何時から?」

友「9時半」

兄「後30分か、早く終わるといいんだけどな」

友「いやー、俺はワクワクが止まらないよ」

兄「左様でございますか……」

友「やっぱりお前の妹性格も優しいのか?」

兄「さあ? まあおかしなやつだよ」

友「どこかだよ……なんかもう凛々しさが滲み出てるよね」

兄「外面、はな」

友「なんだなんだ、そんなに妹が取られたくないのか? ハハッ可愛いやつだな」

兄「取るって何だよ……どうでもいいけど」

友「じゃあ告白していいんだな?」

兄「んー、やめといたら? 結果は見えてるし」

友「そういや、断り続けてるらしいな」

兄「そこらへんとかがおかしいんだよ」

友「そうk「えー、10分前ですので、身だしなみを整え、静かにしてください」

友「お、そろそろだな……」ヒソヒソ

兄「あっそ……」ヒソヒソ

おやすみ

~体育館~朝 9時30分

シーン

「新入生入場」
 ~♪
 スタスタ...スタスタ...


ザワザワ

兄「……あ、あいつ来たんだ……」ヒソヒソ

兄「あ、あいつも」ヒソヒソ

友「そんなことはどうでもいい……! 妹ちゃんはどこだ……!?」ヒソヒソ

兄「……」

友「! い、いた!」

兄「静かにしろよ……」ヒソヒソ

友「いやー、凛! って感じだね……」ヒソヒソ

兄「どこにいるんだよ……」ヒソヒソ

友「あれ? 見えない……?」ヒソヒソ

兄「まあいい、どうでもいいし」ヒソヒソ

友「背筋綺麗だなー……」ヒソヒソ

兄「……」

~教室~昼


ワイワイガヤガヤ


兄「……」モグモグ

友「はぁ……今日も購買のパンか……」ムシャムシャ

友「そういやお前の弁当すげーよな、母さんに作って貰ってんの?」

兄「ああ」

友「いいなぁ……うちのかーちゃん面倒くさがりなんだよ……」

兄「あそ」

友「ま、腹に入ればなんでも同じか」

兄「……だな」

友「? どうした?」

兄「明日から妹が俺の弁当作るってさ……」

友「!? なぜだっ!?」

兄「家事スキルを磨きたいらしくてさ、自分の作るんだし、どうせなら兄のも作るってさ」

友「……へぇ……兄弟愛?」

兄「知らん」(ま、本当は別の理由なんだけどな……)

友「あ、そうだ。いろんな奴に分けてもらおう!」タタタッ




兄「……」モグモグ

~自宅~夕方

兄「ただいまー、っと」ガチャ

兄「……またか……」

兄「あーあ、暇だ」スタスタ

~自室~夜

兄「ううむ……」

兄「この腹減りを如何せん……」グゥ-


ガチャッ


「ごめーーん!」

兄「……」

母「今ご飯作るからねー!」ドタドタ

兄「はぁ、とりあえず先に風呂に入っとくか」





母「んー? 妹? 妹は今日も遊んでるわよ」

兄「浮かれてるな」

母「あんたもそうだったでしょうが」

兄「……」モグモグ

おやすみ

おはよう

~自室~夜

兄「よし、寝ようかな」カチッ

兄「……10時か」

兄「ま、いいか」ボフンッ

兄「……」

兄「……」


ガチャッ


兄「……」


ドタドタ


兄「……うるさい……」

兄「妹だな……」

兄「はぁ……」

~自宅・キッチン~朝

兄「今日も妹は先に出たのか。友達と登校してるんだっけ」モグモグ

父「……」ペラ

母「友達を大切にしてて本当いい子だわ」モグモグ

兄「俺はどうなんだよ」

母「うーん……」

兄「俺だって友達は大切にしてるっつの!」

父「飯を食ってるときぐらいは静かにしろ」

兄・母「……」

兄「いってきまーす、よっと」ガチャ

兄「さみー……」ブルブル

兄「今日はセーフっぽいな……」トボトボ

「はっ、はっ……」タタタッ

兄「あ、昨日の子だ」

兄「間に合うと思うんだけどな……どうしたんだろう」

「ち、遅刻するっ……!」ゼェゼェ

兄「……おーい」

「え、いあ、はいっ、なななんですか!?」ゼェゼェ

兄「ここからでこの時間だと多分遅刻しないよ」

「えっ、そ、そうなんですか……」

兄「はは、そういや昨日も走ってたよね」

「昨日遅刻しちゃって……」

兄「それで今日は遅刻したくなかったのか」

「……ふぅー、ええそうなんです」

兄「どうせだし、一緒に行こうか?」

「ええ、いいですよ。あっ、私後輩といいます」

兄「俺は兄だよ」(口調が変わった……)

後輩「……? 妹ちゃんのお兄さんですか?」

兄「そうだけど、妹と知り合い?」スタスタ

後輩「はい、クラスが一緒なんです」トテトテ

兄「へえ、あいつ変なやつだろ?」

後輩「? いえ、優しい人っぽかったですけど……私に声をかけてくれましたし」

兄「へー、あいつがね」

後輩「?」



~学校・校門~


兄「お、ついた」

後輩「無駄に走らなくてよかった……ありがとうございました先輩」ペコ

兄「あー、いいよいいよ。あれくらい当たり前だから、はは」

後輩「……じゃあ、明日も一緒に行ってもいいですか……? ……駄目、ですよね……」ウルウル

兄「うーん、まあいいよ。寝坊したら悪いけど……」

後輩「本当ですか!? ありがとうございます! 先輩っ♪」

兄「ははは……」(用心棒……かっこいいな……!)

~教室・昼~


ワイワイガヤガヤ


兄「んぁーっ、終わったー……」

友「お、今日はやけに疲れてんな」ガタ

兄「まぁ、な……」

友「さーてと、飯食うか!」

兄「ああ」

「おーい、兄ー」

兄「ん、何?」

「妹さん来てるぞ」

友「!」クワッ

兄「ん」





妹「……」クイクイッ


兄「手招き……はぁ、結局弁当作ったのか」ガタッ

兄「あーあ……」スタスタ

ザワザワ
「あれ兄君の妹さんじゃない?」
「うわー、ほんとだー! 可愛いー!」
「そういや似てるよねー」

「おい、あれ兄の妹じゃん」
「うそっ、まじで!」
「あの兄あって妹あり、って感じだな……」

友「ちょ、どけっ!」バタバタ

デブ「貴様……俺の至福の時間を邪魔するというのだな……?」ガシッ

友「勘弁してくれ!」

デブ「諦めろ……」

ギャーギャー

兄「? 何やってんだあいつら」

妹「どうでもいいから、早く来いゴミ」スタスタ

兄「あ、ちょ、まって!」タタタッ


ウワアアアアアアアアアアアア!


兄「?」タタタッ

~学校・1年廊下~

妹「……」スタスタ

兄「……」トボトボ...


ザワザワ


後輩「あ、先輩と妹ちゃん」

妹「あれ、後輩ちゃん、ご飯食べたの?」

後輩「うん、さっき食べ終わったところだよ。妹ちゃんは?」

妹「今からこの人と食べなきゃ駄目なんだ……」

兄「……」

後輩「先輩ってシスコンなんですね」

兄「違う!」

妹「じゃ、ご飯食べてくるから、またあとでねー!」グイッ

兄「ちょ、ひっぱんな!」ドタドタ

後輩「じゃあねー」

~学校・家庭室~

妹「……」カチャッ

兄「鍵まで閉めて……」





妹「うう……」

妹「おにいちゃああああああああああああああん!」ダキッ

兄「ははは……」

妹「会いたかったよぉ! ううっ!」ギュー

兄「俺はずっと家にいたぞ」

妹「ぐすん……ごめんねお兄ちゃん……もう離れないよ……」ギュギュー

兄「い、今は離れような? な?」

妹「……やだ……」ムギュー

兄「ほら、あれだ、折角の弁当を食べれないじゃないか」

妹「! そうだっ! お弁当作ってきたよ!」ゴソゴソ

兄「ふー……」ストン

妹「えへへ……じゃーん!」カパッ

兄「お、案外美味しそうだな」

妹「お兄ちゃんの好きなものばっかりだよ!」

兄「いつの間に……まぁ、いただきます」パクッ

妹「ど、どうかな……?」

兄「モグモグ……うん、凄くうまいぞ!」(割とうまいな……)

妹「! よかったぁ!」パァァ

妹「よし、それじゃあ……」ヒョイ

妹「はい、おにいちゃん、あーん////」

兄「……」

妹「? あーん////」

兄「……あ、あーん」パクッ

妹「えへへっ////やってみたかったんだぁ!」

兄「いつもしてるだろ」

妹「学校でやりたかったの! 家じゃちょっと違うんだって!」

兄「は、はは、そうだな……」

妹「そうだ! 明日からは一緒に登校しようね!」

兄「ん? 友達は?」

妹「? 友達も一緒にだよ? もしかして私と一緒に行きたかった?」

妹「もう、お兄ちゃんってばぁ……///」

兄「……」

おはよう

~学校・家庭室~

妹「もふもふ! もふもふ!」ムギュー

兄「……」

妹「クンカクンカ! ああ、いい匂いだよぅ!」クンクン

兄「嗅ぐな」

妹「ぺろぺr――」


カチャカチャ ガチャッ


先生「どうして鍵がかかってたのかしら……? あら?」



妹「オラ死ねゴミ!」ボカッ

兄「ぐほぁ!」

先生「……」

妹「あ、先生……この人に襲われかけて……ぐすっ……」

兄「え」

先生「なっ、ちょっと兄君! 職員室に来なさい!」ガシッ

兄「あ~れ~」ズルズル





妹「しまった……」ガクリ

~学校・教室~夕方

兄「はぁ……」

兄「なんとか事情を説明できた……全部嘘だけど」

兄「よし、さっさと帰って寝よう。流石に寝てたら何にもしないだろうし」ガタッ

兄「友は……先に帰ったのか」スタスタ

兄「説明するのに時間がかかったからな……うわ、7時かよ……」

兄「ついてないな……」スタスタ





~帰り道~夕方

兄「……」スタスタ


ササッ


兄「?」クルッ

シーン

兄「……?」スタスタ

兄「猫……?」

兄「気味悪いし寒いし……走って帰るか」タタタッ




ハァハァ……

~自宅~夜

兄「ただいま」ガチャッ

ドタドタドタ

兄「……」


妹「おかえりー! おにいちゃーん!」ガバッ

兄「ぐはっ」

妹「ごめんね……私のせいで……」

兄「帰ったくせによく言えるな」

妹「うう、ごめんなさい……」

兄「……まあいいわ、風呂入るから邪魔するなよ」スタスタ

妹「えっ、今日は一緒に入ってくれないの……?」トテトテ

兄「今日は、ってなんだよ」

妹「えへへ、冗談だよ!」


~洗面所~


兄「……」ヌギヌギ

妹「……」ジー

兄「いつまでここにいんの?」

妹「多分もうそろそろであっちに行くよ」

兄「あっそ」バタン

妹「く、くそ……」

~キッチン~夜

母「妹、学校どう?」

妹「うん、楽しいよ」モグモグ

父「……」モグモグ

母「兄は……まあいいか」

兄「ひどい」

妹「うるさい、汚いからやめて」

兄「……」

父「……フッ……」

兄「!?」

兄「親父まで……! もううんざりだ! ぐれてやる!」ダダダッ

妹「あっ……」

母「騒々しいわね」モグモグ

妹「……」モグモグ

父「母さん、醤油」

母「はいはい」ヒョイ

父「ん」

妹「あ、私も」



扉の向こう

兄「……」

~自室~夜

妹「にゃんにゃん!」スリスリ

兄「こいつ……」

妹「? にゃーん、にゃにゃーーん」ムギュー

兄「あはは、にゃんにゃーん……」ナデナデ

妹「♪ わん! わんわん!」ハムハム

兄「統一しろ、そして手噛むな」

妹「くぅん……くぅーん……」

兄「はいはい、10時半か……よし、寝るから出てけ」ゲシゲシ

妹「やだ」

兄「無理やr「やだ」

兄「はぁ……ほら、横来い」ボフン

妹「! ほんと!?」

兄「どうせ俺が寝てる間に入ってくるんだろ」

妹「えへへー////」ボフンッ

兄「電気消すぞ」カチッ

妹「うん!」ギュゥ

兄「なぁ……」

妹「?」ムギュゥ

兄「なんで俺と二人きりのときだけおかしくなるんだ?」

妹「……だって恥ずかしいし……ってかおかしくないよ」

妹「まぁ、嫉妬されちゃうかもしれないし……私にもイメージがあるし……」

兄「嫉妬はないだろ」

妹「こんなかっこいいお兄ちゃんにベタベタしてたら嫉妬されちゃうよ!」

兄「どこがだ……」

兄「ま、とりあえず二人のときもあんまりベタベタして来るな、以上、寝ろ」

妹「ベタベタ~♪」ギュギュ

兄「もういいから寝ろよ」

~自室~朝

妹「お兄ちゃんおきてーっ! 朝だよ!」ユサユサ

兄「……んー……寒い、というかまだこんな時間だろ……」

妹「いっつも、私早くでてるもん」

兄「あっそ……」

妹「はぁ……もー、私行くよ?」

兄「んー……」

妹「……」

兄「……」

妹「……」

兄「行けよ」

兄「そして降りろよ」

妹「おきるまでどかないよー?」ムギュゥ

兄「……」


~自宅前~朝

兄「うー、さみ」

妹「お兄ちゃんマフラーぐらい着なよ」グル

兄「……」

妹「……」

兄「なんでお前と繋がってるんだ」

妹「えへへー♪ いーじゃん、ちょっとぐらいー♪」

兄「そろそろ友達来ると思うz「おーい!」タタタッ

妹「……」シュルッ

兄「あつっ!」

「妹ちゃんおはよー!」

妹「あ、妹友ちゃんおはよ!」

兄「……」ジンジン

妹友「ど、どうも、妹友といいます……どうしたんですか?」

兄「あはは、なんでもないよ……なんでも……」

妹「残念だけど、この人も一緒に行きたいってさ……いい?」ヒソヒソ

妹友「大丈夫だよ、賑やかな方がいいもんね!」ヒソヒソ

妹「じゃあ、いこっか♪」

妹友「うん!」

兄「あ、もう一人来るんだけど」

妹「昨日のテレビ見たー?」スタスタ

妹友「え、あ、うん見たよ!」スタスタ

兄「……」

兄「……」トボトボ

妹「それでそれで!?」トテトテ

妹友「それでね!」トテトテ




後輩「はっ、はっ……せ、せんぱい……」タタタッ

兄「あ」

後輩「はぁっ……はぁっ……ひどいです……はぁはぁ……」ゼェゼェ

兄「ご、ごめん」

後輩「……はぁ、もういいです、行きましょう」

兄「妹達のやつもう見えなくなったぞ……」スタスタ

後輩「妹ちゃん達もいたんですか?」トテトテ

兄「ああ、うん」

兄「後輩は追いかけなくて大丈夫か?」

後輩「いえ、大丈夫です。学校で合えますし」

兄「そうか、後輩ってなんというかクールだな」

後輩「え、そうですかね?」

兄「みんな思ってると思うけど」

後輩「? 馬鹿なこと言わないでください。早く行きますよ」スタスタ

兄「あ、ちょっ」タタタッ

~教室~朝

兄「いつもより早く来たし誰もいないか」ガラッ

「あっ」

兄「……女さん……そこ俺の席だよ……?」

女「あ、あれ? ね、寝ぼけてたのかな……ごめんなさい……」ガタッ

兄「?」ストン

女「あっ……////」

兄「な、なに?」

女「な、なんでもないです」

兄「……?」

兄「寝よう……」

女「……」チラッ

女「……」ジーッ

兄(なんだか視線を感じる……気のせいか……)

女「……」ゴソゴソ

女「……」パシャッ

兄「?」ムクッ

女「!」

兄「……?」

兄(疲れてるのかな俺……今度こそ寝よう)

女「……♪」

~教室~朝

先生「えー、じゃあこの問題、兄、お前解け」

兄「すぅ……」

先生「……」スタスタ

ゴン

兄「いったあ!?」バッ

先生「寝るな」

兄「は、はい」

クスクス

先生「えー、じゃあ、ここ解けるやつー」


友「おいおい、お前が授業中寝るなんて珍しいな」ヒソヒソ

兄「今日は早起きしたからな……」ヒソヒソ

友「それも珍しいな……」ヒソヒソ

兄「妹に起こされて……」ヒソヒソ

友「……なんか同情できるわ……」ヒソヒソ

おやすみ

おはよう

~1年・廊下~昼

兄「えーと、確か2組だったよな……」トボトボ

妹友「あれ? 先輩?」

兄「ん、あー、妹友ちゃんか。妹を探してるんだ」

妹友「もしかして一緒にご飯食べるんですか?」

兄「うん、まあ」

妹友「へー、仲いいんですね!」

兄「うーん、どうだろう」

妹友「やっぱりそうなんですか!」

兄「?」

妹友「妹ちゃんいーっつも先輩の悪口言ってるんですよ!」

兄「……」

妹友「それが面白くって!」プークスクス

兄「君、テンション高いね……ひどいや……」

妹友「えへへ、そうですかね?」

兄「……」

~1年・2組教室~昼

ワイワイガヤガヤ


兄「おーい、妹ー」

ザワザワ

「あの人誰?」
「誰かのお兄さんじゃない?」
「あ、知ってる。妹ちゃんのお兄さんだよ」
「えー! そういや似てるかも……」
「いいなあ……私もあんな格好いいお兄ちゃんがほしかった……」
「きっと一緒にご飯食べるために呼びに来たんだろうなぁ……」
「妹のお兄さん優しいんだね」


妹「……」スタスタ

妹「なんで来ちゃったの? そんなに私と食べたいの?」グイッ

兄「い、痛い! ネクタイ引っ張るな!」

妹「おら来い」グイッ

兄「あ~れ~」

ザワザワ

後輩「……クスッ」

~屋上~昼

兄「今日は屋上なのか」ジンジン

妹「……」カチャッ

妹「ごめんね、痛いことして……」ムギュ

兄「今は苦しい……」

妹「えへへぇ、でも我慢してね!」ギュギュー

兄「ぐは、あ、案外屋上で食ってるやついないんだな」

妹「そうだね!」クンクン

兄「やめろ」

妹「やだ! お兄ちゃん分が不足してるんだもん!」

兄「お前はいつも不足してるな」

妹「えへっ♪」モフモフ



兄「お前の学年の女子ショートカット率高いな」モグモグ

妹「えっ、伸ばしたほうがいいかな……?」モグモグ

兄「なんでそうなる」

妹「だって長いほうがいいのかと思ったんだもん!」

兄「あっそ、男子は普通なのにな」

妹「そうだね」

兄「……」

妹「……」

兄「なんで俺の膝の上で寝てるんだ」

妹「ぐへへ」サワサワ

兄「寝ながら食うと太る、だからどけ」ドン

妹「く、くそっ」

~学校・校門~夕方

兄「友、はやく帰るぞ」

友「ちょっとまっててくれ! 忘れ物!」タタタッ

兄「……」

兄「……帰るか」


~帰り道~夕方

男「……」スタスタ

女「兄君……」コソコソ


兄「……」ピッ ガコン

兄「あ、当たった」

兄「……どうしよう……2本もいらない……」

女「……」コソコソ

兄「あ、えーっと、確か……女さん?」

女「あっ、いや、えー、えっとなにかな……?」

兄「これ、当たったんだけど飲めないんだ。よかったらいる?」スッ

女「えっ、あ、有難うございます」

兄「よかったよ、貰ってくれて」ニコ

女「あぅ……///」


友「おーい! なんでいっちゃうんだよ!」ダダダッ

兄「あっ! それじゃまた今度!」タタタッ

友「待て!!」ダダダッ



女「……チッ」

女「まぁ、いっか……ふふ、男君に貰ったジュース……///」

女「~♪」

~自宅~夕方

兄「ただいま帰りましたよっと」ガチャッ

兄「……ん、あいついないのか」

兄「今日は疲れた、あいつがいない間にゆっくり寝よう……」スタスタ


~自室~夜

兄「……すぅ」

ガチャ

妹「お兄ちゃ……ふふ」ソーッ

妹「遂に……遂にこのときが来た……」

妹「あの愛しのお兄ちゃんの唇を奪う……行ける……!」ソー

兄「すぅ……」

妹「可愛い……むぎゅうしたい……」

妹「だが! キスと比べればそんなもの比にならない……!」

妹「ハァハァ……お兄ちゃん……!」

兄「……」

妹「いただきまーす!」

兄「何やってんだお前」

妹「!?」

兄「まさか……」

兄「兄にキスしようとするとか兄弟愛ってレベルじゃねーぞ!」

妹「違うもん! ブラコンだもん!」

兄「えっ」

妹「えっ」

~自宅・キッチン~夜

兄「……」モグモグ

妹「……」パクパク

母「あら、今日は二人とも大人しいわね」

兄「……聞きたくないことを聞いてしまったんだよ」

兄「はは……薄々と気づいてたんだけどな……こいつがブラk」

妹「うるさい」ボガッ

兄「ぐほぁ!」

母「あはは、いつもと変わらないわね」

母「あ、妹、先にお風呂入っちゃいなさい」

妹「え、どうしてー?」

母「妹の好きなドラマが9時から始まるわよ」

妹「! ごちそうさまでしたー!」シュババッ

母「ふふ、私も妹の後に入るからね」

兄「へいへい」

兄(あの近親相姦物のドラマか……放送して大丈夫な内容じゃないだろあれ……)

~居間~夜


テレビ「――」


兄「母さん、新聞ある?」

母「んー」ポイッ

兄「うおっとと……えっと10時に終わるのか……」

妹「……」ジー

兄「じゃあ、俺は寝るから。起こさないでくれよ」

母「はいはい」

妹「あ……」チラッ

母「? どうかした?」

妹「ううん、なんでもないよ!」



~自室~夜

兄「よし、鍵を閉めて寝よう」カチャッ

兄「ふっふっふ、これでゆっくり寝られるぞ」

兄「俺は天才か……!」

兄「……」

兄「あほなこと言ってないで寝よ寝よ……」ボフン

兄「ふぅ」カチッ

兄「……」

~自室~夜

ドンドン

兄「……ん?」ムクッ

「うぅ……おにいちゃぁん……ぐすっ……」

兄「!? どうした!」ドタドタ

兄「だ、大丈夫か!?」ガチャッ

妹「おにいちゃあああああああん!」ガバッ

兄「うおっ!」

妹「寂しかったよぅ……ぐすん」ギュゥ

兄「……はぁ、よしよし」ナデナデ

妹「ぐへ、ぐへへ」

兄「出て行け」ゲシ

妹「う、嘘だよ! あまりにも嬉しかったの!」

兄「……」

妹「だから今日も……ね?」ウルウル

兄「はいはい……いつになったら一人で寝るんだ……」トボトボ

妹「えへへ……」バタン

兄「はぁ……」ボフン

妹「にゃぁ♪」トテトテ

妹「にゃん!」ボフンッ

兄「ぶべら」

~自室~朝

兄「すぅ……」

妹「……」モゾモゾ

妹「お兄ちゃんの肌……ぐへへ」ペタペタ

兄「……」

妹「ちょっとぐらい……舐めてもいいよね……?」

兄「おい」

妹「!?」ビクッ

兄「まったく……油断も隙もないな……」

妹「えへへ、ごめんごめん♪」

妹「あ、早くしないと妹友ちゃんと後輩ちゃん来ちゃうよー?」

兄「ん、あー、先に行っててくれ……」

妹「え、やだやだ!」

兄「昨日俺が居た意味あったのか……?」

妹「う……」

兄「ん、じゃあ早く行け……ふわぁ……」

妹「く、くそっ」バタン

~自宅・キッチン~朝

兄「母さんバターは?」

母「知らなーい、素で食べとけば?」バタバタ

兄「……」ムシャムシャ

母「じゃ、行ってくるから。戸締りよろしく!」タタタッ

兄「りょーかいりょーかい」

兄「よし、行くか」



~自宅前~朝

兄「……」ガチャッ

兄「……」カチャカチャ

兄「鍵は閉めた、と」

後輩「先輩」

兄「うおっ!?」ビクッ

後輩「はぁ……遅いです」

兄「あれ、なんで妹達と行かなかったんだ?」

後輩「先輩が一人ぼっちで登校するのが可哀想なので仕方なく」

兄「や、優しいんだな」

後輩「クスッ、そうですかね? って、そろそろ行きませんか?」

兄「ああ」スタスタ

後輩「先輩って二人兄弟ですか?」トテトテ

兄「ん、そうだけど? それがどうしたんだ?」

後輩「いえ、気になって聞いてみただけです」

兄「……じゃあ、後輩は?」

後輩「私ですか? 私は姉が一人います」

兄「へー、大人びてるから妹か弟がいるのかと思ったよ」

後輩「クス、姉は私よりも大人びてますよ」

兄「後輩より大人びてるって……性格きつそうだな……」

後輩「すごく優しい人です。昨日だってお菓子を作ってくれました」

兄「え、そうなのか。妹を大事にするいい人だなぁ……」

後輩「多分、先輩と同じ学年だと思いますけど……」

兄「へー、後輩、後輩、後輩……うーん、聞いたことがあるぞ……?」

後輩「そんなことも覚えてないんですか……あ、着きましたよ」

兄「今日はなんだか早く来れた気がするよ」

後輩「先輩とたくさん話せて面白かったです」ペコリ

兄「お、おいおい頭下げるほどのことじゃないって!」

後輩「先輩って面白い人ですね……クスッ……それじゃ……」タタタッ

兄「……?」

~教室~朝、休憩時間

友「んであれがこうなってさ!」

兄「お前の語彙力には驚かされるわ」


「兄君、ちょっといいかな?」

兄「は、はい! なななんでしょうか!?」

委員長「あなただけ修学旅行の希望表出してないの。どういうことかな?」

兄「え、えーっと……あ、家に……」

委員長「はあ……ほんと、あなたってドジね……」

兄「ご、ごめん……」

委員長「今日が締め切りって知ってる? なんで忘れるの? おかしいよね?」

兄「……ぐすん」

委員長「……はあ、わかった。放課後、兄君の家に行くから」

兄「え、えええ! 困るって、そんな急に……」

委員長「私が集めないといけないの。別にあなたの家に行きたいわけじゃない、わかる?」

兄「はい、すいません……」


兄「――」ペコペコ
委員長「――」フンス


友「流石女王様……」

男「おっかねーなおい……」

ななさkという不可解な言葉を胸に抱えながら
おやすみ

ルートは少ないほうがいいん?

~食堂~昼


ワイワイガヤガヤ


男「あれ? 兄がなんで食堂に?」

兄「妹のやつ作るの忘れたらしいんだ」

男「ふーん」

友「……焼きそばパンうめぇ……」モグモグ

兄「お前は食堂のご飯食べないのか」

友「食堂なんて弁当がないやつか金に余裕があるやつが来るところだろ……」

兄「じゃあなんでついてきた」

友「ばっ、言わせんな恥ずかしい////」

男「……」

兄「……」

友「ごめん」

兄「食券買いに行くからお前はそこで待ってろ」

友「ん」


~食券自動販売機前~

兄「うーん、久しぶりに来るからどれが美味いのかわからない……」

男「俺は席に戻ってるから。早く来いよ」

兄「んー」

兄「……どれにしよう……」

女「あ、あの……」ツンツン

兄「? ああ、えーっと女さん? 何か用?」

女「その……日替わりランチとか美味しいよ……?」

兄「あ、ありがとう。これにするよ」ニコッ

女「は、はい///」

兄「?」ピッ

兄「それじゃあ」スタスタ



兄「ふぅ」ガタッ

友「お前なんで女さんと話してたんだよ!」

兄「う、うわっ!? な、なんだよ」

友「なんであんな可愛い子と話せるんだよ……」

兄「あー、確かに可愛かったなぁ……」

友「この女たらし!」

兄「なんでだよ!」

男「……」モグモグ




女(男君が触ったボタン……ふふ、今日はついてるなぁ……///)ベタベタ

~教室~夕方

兄「よし帰ろう」

兄「おーい、とm「兄君。かえる準備はできた?」

委員長「それじゃ、行きましょうか」

兄「あ、うん……」


~帰り道~夕方

委員長「へえ。兄君って私と同じ通学路なんだ」テクテク

兄「らしいね」トボトボ

委員長「引き戻す必要がなくて良かった」

兄「はは……」

委員長「……」

兄「……」

兄「あ、ここだよ」ピタッ

委員長「そう、案外近いね」

兄「ちょっと待ってて」ガチャ



兄「ただいまー……」ソーッ

兄「妹は……いないか? いや、靴がある……?」

妹「お兄ちゃん」

兄「うおっ!? な、なんで玄関にいたんだよ?」

妹「そんなの決まってるじゃん///」ギュッ

兄「ちょ、苦しい」

妹「にゃんにゃん!」

兄「あ、あのな、委員長さんが今、玄関の前にいるんだよ」バタバタ

妹「……なんで?」ピタッ

兄「修学旅行の希望票を取りに来たんだよ」

妹「ふぅん……?」

兄「な、なんだよ……とりあえず、家に入れるから。じゃれてくるんじゃないぞ」

妹「……わかった」

兄「じゃあ、居間にでも部屋にでもいろ」

妹「むぅ……」トテトテ


兄「委員長さん、どうぞ……」ガチャ

委員長「? 随分と遅かったね。何をしていたのかな……?」

兄「なっ、なんでもないから! 入って入って!」

委員長「……? お邪魔します……」

兄「ふぅ……まあ、あがってよ」バタン

委員長「ええ」ヌギヌギ

兄「あ、お茶でもだそうか?」スタスタ

委員長「じゃあ、お言葉に甘えさせて貰います」テクテク

~居間~夕方

テレビ「――」

妹「……」


兄「こっちこっち」

委員長「あら? 妹さん?」

妹「あ、はじめまして先輩。妹です」ペコリ

委員長「ふふ、私は委員長。よろしくね?」

兄「うー、寒いね。こたつにでも入ってなよ」バタバタ

委員長「じゃあ、お邪魔します……」モゾモゾ

兄「お茶入れてくるから。待ってて」セカセカ

「うわっ!」ズテン



委員長「兄君ってどこか抜けてるのね……」

妹「! そうなんですよー! この前だって――」ペチャクチャ

委員長「ふふっ、妹ちゃん可愛い」

妹「ええ!? な、なんでですか///」

委員長「だって兄君のこと沢山知ってるんだもの」

妹「そ、そんなことないですよ! あんなうんこのことなんて知らないです!」

委員長「女の子が汚い言葉使っちゃ駄目よ?」

妹「あ、あう」

委員長「そんなところが可愛い」ニコニコ

妹「あぅ」(こ、こいつできる……! ばれるかもしれない……っ!)


兄「お茶持って来ましたよっと……」ソー

委員長「危なっかしいわね……」

兄「ふぅ」トン

兄「いやー、寒いね」モゾモゾ

委員長「……あのね、私遊びに来たわけじゃないのよ?」

兄「す、すいませんっ! すぐ持ってきます!」ダダダッ


委員長「ふふっ、やっぱり兄君って面白い……」ズズー

妹「……」ゴクゴク

男初登場は自販機で飲み物買うときです

>女(男君が触ったボタン……ふふ、今日はついてるなぁ……///)ベタベタ
これって男君じゃなくて兄君じゃないの?

>>116
そうだ私のミスだ

>>115
それも私のミスだ

~自宅前~夜

委員長「うん。確かに受け取ったわ」

妹「ごめんなさい。引き止めちゃって……」

委員長「謝る事じゃないのよ、楽しかったしね」ニコ

妹「私も楽しかったです!」

兄「あ、送らなくて大丈夫?」

委員長「いいわよ、結構近いしね」

兄「でもこんな暗いし……」

委員長「なに?」ニコニコ

兄「す、すいません!」

委員長「ふふっ、それじゃあね」タタタッ

兄「あ……行ってしまわれた……」

兄「……」

妹「……」

兄「入るか」

妹「ん」


妹「ふっふっふ……」

兄「な、なんだ……?」

妹「お兄ちゃんゲットだぜ!」ガバッ

兄「ちょっ、やめろ! 玄関だぞ!」

妹「くんかくんか! すーはーすーはー!」スンスン

兄「止めろ!」タタタッ

妹「し、しまった! 待て!」ダダダッ

~キッチン~夜

兄「‘今日は母さん達帰ってくるのが遅いからこれ暖めて食べてください’だってさ」

妹「! ほう……」

兄「? ついでに暖めるからお前の皿貸せ」

妹「はい!」ヒョイ

兄「ん」


チン


兄「お」

兄「あつっ!」ホカホカ

兄「あちち……ほれ」ヒョイ

妹「いただきまーす!」

兄「いただきます」

妹「あ、そうだ」

兄「ん……なんだ?」モグモグ

妹「後で一緒にお風呂入ろ!」

兄「ごふっ! お、おま、高校生だろ!」

妹「駄目……?」

兄「……」

妹「……」ウルウル

兄「……はぁ、お前はいつまでも子供だな」

妹「やったー! うひょひょーい!」

兄「そんな笑い方するならやっぱ無しだな」

妹「あ、あははー! わーい」

兄「はぁ、食器洗いは俺がするから先入っとけ」

妹「うん!」パクパク

妹「ごひほうはま!」ダダダッ

兄「こら! ……まったく……」



~風呂場~夜

妹「……」

妹「来ない」

~居間~夜

テレビ「――」

兄「あはは」

ガラッ

妹「あはは、じゃねーよ!」

兄「お、もう出たのか」

妹「体すら洗ってねーよ! オラ来いや!」ガシッ

兄「あ、ちょ」ズルズル



~風呂場~

妹「えへへ……///」

兄「……」

妹「どう、かな?」

兄「なにがだよ」

妹「も、もお! わかってるくせに! えっち!」

兄「知らん。ほら、頭洗ってやる」シャコシャコ

妹「ふぁっ……///」

兄「……」シャコシャコ

妹「ん、あぁっ……///」

兄「……妹、それどうにかならないか?」シャコシャコ

妹「だ、だってぇ……///」

兄「張り倒すぞ」シャコシャコ

妹「……」

兄「やはりわざとだったのか……」シャコシャコ

妹「内心喜んでたくせに……」ボソッ

兄「んなわけないだろ……」シャー

妹「あばばばばば」

~風呂場~

妹「ふぃー! ありがとね! お兄ちゃん!」

兄「そうか」

妹「じゃあ、背中洗うね!」

兄「お、ありがとう」

妹「……」ナデナデ

兄「素手かよ」

妹「これが一番だよ! ぐへへ」ナデナデ

兄「……」

妹「……」ナデナデ

兄「……」

妹「……」

兄「どうして前の下半身に来ようとしてるんだ」ギリギリ

妹「こ、ここは大事、だよっ!」グググ

兄「じゃ、じゃあ、お前のも洗わないとなっ!」ググッ

妹「ま、まじで!!」

兄「嘘に決まってるだろ! お前は馬鹿か!」

妹「けっ」

兄「……」

妹「よし、お兄ちゃんお風呂に浸かろっか」チャプン

兄「そこも一緒なのか……」

妹「……? お風呂に入るときはタオル入れちゃ駄目だよ? その腰に巻いてるの取らなきゃ」

兄「怒るぞ」

妹「ごめんなさい」

兄「というかお前もタオル着てるじゃないか」

妹「え、ぬ、脱ごうか……?///」

兄「怒るぞ」

妹「ごめんなさい」

兄「……よいしょっと」ザブン

妹「わわっ」

兄「はは、体の大きさが違うからな」

妹「お兄ちゃんおっきいね……」

兄「お前と比べて、な」

妹「おっきいね……」

兄「……」

妹「おっきいね……///」

兄「おい」グッ

妹「ぼがががが!?」

兄「まったく……」

妹「ぷはっ、ぜぇぜぇ……ひどい……」

兄「……あー、やりすぎたな。ごめんごめん」

妹「……もう!」ムギュー

兄「こ、こら、そんな薄着で抱きついたら! ……あれ? なんの感触もない……?」

妹「……」

兄「ごめん」

~自室~夜

兄「よし、鍵は閉めた、と」

兄「今日はぐっすりと眠れるぞ!」

兄「ふわあ……」

兄「母さん達もそのうち帰ってくるだろうし……」

兄「うん、寝よう」ボフン

兄「おやすみなさいっと……」カチッ


ドンドン


兄「……」

「開けてっ! 開けてよぉっ! お兄ちゃあん!」

兄(お前はどこぞのヤンデレか……今日の俺は甘くないぞ! 無視し続けてやる!)

「あっ、叩き過ぎて手から血が……」

兄「……」ピクッ

「うぅ……痛いよぉ……ふぇ、ふぇぇええん!」

兄「妹!」バッ

兄「大丈夫か!?」ガチャッ

妹「あ」

兄「……」バタン

「む、無傷じゃないよ! い、いたーい」

兄「……」



俺はこの日ぐっすりと眠ることができた

~自宅前~朝

兄「さみー」ガチャ

兄「あー、でも最近ちょっとずつ暖かくなっているかも」

後輩「先輩」

兄「うおあ!? ……なんで後輩は物陰に隠れてるんだ」

後輩「先輩を脅かしてやろうと思って」クスクス

兄「まったく……」

後輩「じゃ、行きましょう」


~通学路~

後輩「あ、昨日お姉ちゃんに髪を梳いてもらいましたよ」テクテク

兄「へー、良かったじゃないか。で、なんで急に」スタスタ

後輩「昨日先輩が「性格きつそう」と言ったからです」

兄「わ、悪かったよ」

後輩「クス、先輩って面白いです」

兄「……?」

後輩「いえ、なんでもないです。ほら、もう学校に着きますよ」

兄「ん、ああ、そうだな」

後輩「先輩と話しているとあっという間に時間が過ぎていってしまいます」

兄「はは、俺も後輩と話していると時間の流れが早く感じるよ」

後輩「そう言ってくれると嬉しいです」

兄「後輩は礼儀正しいな……」

後輩「母から礼儀は正しくしろ、とよく言われるので。あ、じゃあ私はここで。楽しかったです」ペコリ

後輩「それじゃあ……」タタタッ

兄「……」

兄「なんだろうこの敗北感」

~教室~朝

兄「今日はなんだか調子がいいぞ」

友「どうした? 今日は顔色が凄くいいな」

兄「ああ、今日は良く眠れたからな!」シャキーン

友「いつものお前と違う気がするぜ……!」

兄「ふははは、兄改と呼びたまえ!」

委員長「兄改君ちょっといい?」

兄「え、あ、いや、はい……」

友「……」

委員長「実は、昨日忘れ物しちゃったんだけど……」

兄「え? 何を?」

委員長「うーん……お守り、かしら」

兄「それはたいへんだ! ぼくがひとりでさがそう!」

委員長「……来てほしくないってこと?」ニコニコ

兄「そ、そうだ!」(今日の俺は違うんだ……兄改なんだ……!)

委員長「ふふ、もしかして兄君って人の忘れ物で変なことする人なのかしら? 匂い嗅いだりしちゃうの?
    やめてくれる? 気持ち悪い。……はぁ、死んでくれればいいのに……変態
    あ、変態って言われたら興奮しちゃう人種でもあるのかしら? ほんと、クズね。
    変態。変態。変態。変態。変態。変態。変態。変態。変態。変態。変態。
    何か言いなさいよ。もしかして……勃ってきちゃった? ……最低……死ね」

兄「ごめんなさい」

委員長「……ふふ、兄君面白い……」

委員長「では、今日もお邪魔させたいただきます。……いいかな?」

兄「……」

委員長「そう。ありがとう」

兄「え、いいって言ってな「なに?」

兄「来てください」

委員長「うん、よろしい。合格」

兄「はぁ……」

委員長「あなた舐めてるの?」


兄「――」ペコペコ

委員長「――」フンス

友「可哀想に……」
男「ひゃー、ご愁傷様です……」



女(また兄君、委員長さんに苛められてる……許せない……
  私が……私が兄君を守らなきゃ……絶対に……私しか守れないんだ……
  ……兄君困ってる……可哀想……私耐えられないよ、うぅ……
  早く、早く兄君と仲良くなって、あの虫を駆除しなきゃ……
  兄君がおかしくなっちゃう……そうなる前に……うん! 頑張れ女!)

「なーにボケッとしてんのよ」バシ

女「あう!?」

おやすみ

~教室~朝、休憩時間

ワイワイガヤガヤ


兄「……」ボー

友「おーい」

兄「……」ボー

友「そんなにつらかったのか……じゃ、じゃあ……私が暖めてあg「やめろ」

友「聞こえてるじゃねーか!」

委員長「……兄君」

兄「はい、なんでしょう!」

友「……」

委員長「あ、ちょっと兄君借りるけどいいかしら?」

友「煮るなり焼くなり好きにしてください」

委員長「そ、じゃあ好きにするわ」グイッ

兄「ひどいよ」ズルズル


~2年廊下~

委員長「あの、その…・・・・兄君、さっきはごめんなさい……」

兄「すいまs、え?」

委員長「もう、わかってるでしょ」

兄「あ、ああ、気にしてないから大丈夫」

委員長「……私、小さいころから興奮すると相手を罵っちゃう変な癖があるの……それに覚えてないし」

委員長「そのせいで友達も、ほら、いないでしょ? 元々の性格も悪いしね、あはは……」

兄「い、いやそんなことないって! ……すごく優しいし……文武両道だし、おまけに美人だし!?
  というか、お、俺は元々委員長さんの友達だよ!」

委員長「……どうして「優しい」だけ小さく言ったのかしら……? ……ふふっ、でも嬉しい……ありがとう、兄君……」ニコ

兄「……あ、いや、うん、はい」

委員長「そんなことより……私、変なこと言わなかった?」

兄「あー……勃ってきちゃったとk」

委員長「!? な、なに言ってるの! 変態!/////」カァッ

兄「いや、事実だsぶべらっ!?」

委員長「さ、最低!/////」タタタッ

兄「ひどい」



委員長「……兄君、無理して私と友達だなんていわなくていいのに……」ボソッ

明日早いからおやすみ

まさかこの作者 男「俺の周りはヤンデレしかいない」 の人か?

ヨスガノソラと>>165のSS見てた
今から書く

~屋上~昼

兄「ん、うまい」モグモグ

妹「えへへ……///」

兄「料理だけは一人前だな……」

妹「むむむ、それってどういうこと!?」

兄「はは、冗談冗談」

妹「むう……」

妹「あ」

兄「どうした」

妹「今日妹友ちゃんと後輩ちゃん来るからね」

兄「ふーん、じゃ、部屋にこもってたらいいんだな?」

妹「うん、ごめんね?」

兄「ま、俺もダラダラPCしたいし」

妹「ダラダラしすぎると駄目だよ?」

兄「んー、あ、お手拭取ってくれ」

妹「らじゃー!」ヒョイ

兄「……」

妹「……」

兄「お前の下着じゃねーか」バシッ

妹「く、くそっ……」

~屋上~昼

兄「もし誰かに取られたらどうするんだ!」ガミガミ

妹「うぅ……もうしません……」ペコペコ


兄「――」
妹「――」

委員長「? 兄君と妹ちゃん?」ガチャ

妹「!?」

兄「あ、委員長さん」




委員長「へぇ、妹ちゃんって料理上手なのね。……うま」パク

妹「えへへ、ありがとうございます///」

兄「げふ」

妹「ちょっ、最低……」

兄「し、仕方ないだろ」

妹「嫌々作ってあげたのにこれって……はぁ、土下座ぐらいはしてほしいなー」

兄「こいつ……」

委員長「ふふっ、面白い」

委員長「あ、そうそう。今日やっぱり行かないから」

兄「なんだ、安心したよ」

委員長「?」ニコニコ

兄「嘘です」

委員長「そうよねー、安心するはずないもんねー?」

兄「ええ、残念ですよほんと」

委員長「はい、お利口さんね♪」

兄「……」

妹「けっ」

~放課後~夕方

兄「よし、帰ろう」

友「お供するぜ!」

兄「あっそ」

男「おい友、お前部活はどうした」ガシッ

友「げ」

兄「じゃ!」タタタッ

友「やだやだー! ぼくつかれたよー!」ズルズル


~帰り道~夕方

兄「……」スタスタ

コソコソ

兄(さっきから誰かにつけられてる……? ……気のせいか……?)

ガサッ

兄「!?」

兄(もしかして人攫い的なあれなのか? ど、どうしよう)

兄「……よし」クルッ

「!?」

兄「……な、なんだ……」

女「あ、その、えっと……」

兄「帰るか……」スタスタ

女(!? む、無視!? ……そうだよね……普通、ただの顔見知り女の子と一緒に帰ったりしないよね……
  で、でもいつか兄君と帰りたいな……別れ際に、き、きすとかしちゃったりしてっ/////
  兄君の口……きっと甘いんだろうなぁ……涎なんか飲んだ日には……ぐへ、ぐへへ……
  お、おっと、いけないいけない……私はこうやって兄君を変な虫から守ってるんだから……
  これじゃあ私が変な虫みたいになっちゃうよ……危ない危ない……それにしても……
  一日中見守りたいんだけど、どうしてお昼は見つけられなくなっちゃうんだろう……?
  も、もしかして……もうすでに変な虫が付いてるとか!? で、でもどうして……?
  ううん! 大丈夫……! 私がずぅーっと、14年間見守ってきたんだからそんなことはないはず……うん、大丈夫!
  ……そういや幼稚園のころからだっけ……ふふ、懐かしいなぁ……あの時兄君が話しかけてきてくれて……
  苛められてる私を守ってくれて……いっぱい遊んで……もう、兄君しかいない! って思ったもん
  もし、あの時、兄君以外の人が話しかけて来ていたとしても、きっと兄君のことが好きになっていたよ……きっとじゃない、絶対……
  私達は赤い糸で結ばれてるんだ……それはとぉっても硬くて、絶対に切れたりはしない……そして二人はやがて結ばれる……
  ……はぁ、でも兄君と仲良くなるきっかけが少ないよぉ……なにか……なにか……
  思いつかない……駄目だなぁ私……こんなんだから兄君とも仲良くなれないんだ……
  うん、きっと兄君なら私に声をかけてくれる、きっかけを作ってくれる、だって兄君だもん////
  ぐへへ……兄君……兄君……兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君
  兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君
  兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君、兄君兄君、兄君、兄君、兄君……大好き……大好きっ、大好きーっ! だぁーいすきーっ!)

兄「ゾクッ……? やっぱり寒いなぁ……」タタタッ

~自宅~夕方

兄「ただいまー、っと……もう来てるのか」ガチャ

兄「温かい飲み物を飲みたいな……」ヌギヌギ

兄「ま、キッチンにはいないだろ」スタスタ


~キッチン~夕方

兄「……」コポコポコポ

兄「……」ズズズー

兄「……ココア美味しい……」

ドタドタ

妹「あ、お兄ちゃん!」ダキッ

兄「ぐほぁ!」

妹「……おかえりぃ♪」ギュムゥ

兄「友達にこんな所見られたらまずいだろ……」

妹「くぅ……」スッ

兄「で、どうした? 飲み物取りに来たのか?」

妹「そうだよー! ……えーっと、あ、お兄ちゃんココアの粉末貸してー」

兄「ん」ズズー

妹「お兄ちゃんの触れた物……」コポコポ

兄「お前マジか……」

妹「マジだよ」

兄「失望した」

~妹部屋~夕方

妹「はい! 飲み物だよー!」

妹友「くんくん……この香りは……ココア!」

後輩「妹友ちゃん犬みたいだね」クスッ

妹友「わんわん!」

後輩「よしよし」

妹「よいしょっと……」コト

妹友「わん!」

妹「わんわん!」

後輩「クスッ、よーしよし……」クスクス

ギィー

兄「妹お菓子いr……」ソー

妹友「くぅんくぅーん」スリスリ

妹「きゅんきゅんきゅい!」スリスリ

後輩「あは、あはは、ちょっと、妹ちゃん達ってば!」

兄「ご、ごめん……」ポイッ

バタン

後輩「あ」

妹「わんわn……」

妹友「くぅん?」

おやすみ

~兄部屋~夜

兄「……」カリカリ

兄「……ふぅ、疲れた」

兄「ま、今日はこれくらいでいいか、明日土曜だし」ノビノビ

「兄ー、ごはーん!」

兄「はいはい、行きますよっと」ガタッ


~キッチン~夜

ドタドタ

兄「ん」

後輩「あ、先輩」モグモグ

妹友「いただいてまふ!」モキュモキュ

母「ついでだから食べてってもらってるのよ」

兄「そう。時間もあるんだしゆっくり食べなよ」

妹友「いぇあ!」パクパク

妹「偉そうにしやがって」

兄「……」

兄「……俺、先風呂入っとく」スタスタ

妹「あ……」

妹友「?」

後輩「先輩、いつも一緒に食べないの?」

妹「ううん、そんなことはないけど……どうしたの?」

後輩「なんでもないよ、変なこと聞いてごめんね」

妹友「?」

~風呂~夜

兄「ふぃー……」ザブン

兄「……」

兄「そういや、なんで委員長さん、うちに来る必要がなくなったんだろう」

兄「……ま、気にしないでおこう」


~居間~夜

兄「ふー……」ホカホカ

ワイワイ

兄「あれ? もう8時だけど大丈夫?」

後輩「あ、今日は泊まらせてもらいます」

兄「えぇっ!? 親御さん心配するんじゃないのか?」

妹「連絡したんだよゴミ」

兄「……」

妹友「ぐへへー、二人とも襲ってやるー」

後輩「……妹友ちゃん本当にやめてね……?」

妹友「あはは、じょーだんじょーだん!」

後輩「もお……あ、お風呂どうしよう」

妹「みんなでお風呂入ろっか!」

兄「うちの風呂って3人も入れるほどのスペースあったか?」

妹友「ということは肌と肌が触れ合わざるを得ないね……!」

妹友「行こう!」ダダダッ

後輩「あ、ちょっと、妹友ちゃん走ったら駄目だって!」タタタッ

兄「……」

妹「……」キョロキョロ

妹「うひひ」ダキッ

兄「早く行けよ」

妹「あと10秒ー♪」モゾモゾ

兄「服の中に入ってくるな」

妹「5秒前ー♪」

兄「……」

妹「妹号発射!」ポンッ

兄「顔が近い」ゲシッ

妹「あふぅっ!?」

妹「ひどいよ人間もぐら叩きなんて……」

妹「も、もっとお願いします……///」

兄「死ね」

~風呂~夜

後輩「……」

妹「……」

妹友「私が一番胸が大きいねー!」

妹「びっ、びーぐらいのくせに!」

妹友「Bより小さい人に言われてもなぁ」

後輩「ぐすん」

妹友「そうだ、こうすれば大きくなるんじゃないかな!」ムニムニ

後輩「ひぁっ!?」カァッ

妹「あ、ちょっ!」カァッ

妹友「うむ、少しくらいはあるね」サワサワ

後輩「ほ、ほんとやめてっ……!」

妹「あぅ……///」

妹友「あはは、ごーめんごめん」

妹「このっ!」モミモミ

妹友「あっ、ごめんっていったじゃぁん!」

後輩「クスッ、妹友ちゃんかわいい」

キャッキャッ

~兄部屋~

兄「う、うるさい……」

~兄部屋~深夜

兄「ん……」

兄「ふわぁ……喉渇いた……」ムクッ

兄「牛乳あったかな……」ガチャ


~居間~深夜

「……」ガサガサ

「ここかな……」

ドタドタ

「!」

兄「……? 後輩?」

後輩「ど、どうも」

兄「なにしてたんだ? こんな時間に……」

後輩「えっと、実は探し物を……」

兄「? 明日捜せばいいのに」

後輩「いや、きになっちゃって……」

兄「へえ、大事なものなのか?」

後輩「あ、はい……」

兄「……」ゴソゴソ

後輩「あっ、先輩いいですよ別に!」

兄「……大切なものなんだろ? ……大切なものは手元にあったほうがいい」

後輩「……あ、ありがとうございます」ペコリ

兄「はは、いいって、ほら、早く探さなきゃ」ガサガサ

後輩「……クスッ、先輩優しいんですね……」ボソッ

兄「?」

後輩「な、なんでもないです」ガサガサ

~居間~早朝

後輩「すぅ……すぅ……」

後輩「ん、んぅ……? 私、寝ちゃった……?」

後輩「……あ、探さなきゃ……」

後輩「……! あ、あった! って手元に……?」モフッ

後輩「毛布……もしかして、先輩……」

後輩「……」

後輩「……先輩……///」ボケー

兄「ん、起きたか。それだよな、うちにこんな物なかったし……間違えてた……?」ズズー

後輩「……せんぱぁい……!」ダキッ

兄「うおわ!? コーヒーこぼれるって!」

後輩「先輩、ありがとうございます……」ギュッ

兄「え、あ、うん……まぁ、これくらいどうってことないから、礼なんかいらないよ」

後輩「クスッ、先輩、面白いし……すごく優しい……」スッ

兄「……2人くらいしか俺のこと面白い、って言わないぞ」

後輩「そうですかね? もっと思ってる人いっぱいいると思いますよ」

兄「そんなわけないだろ。……そんなことより、その人形はなにか思い出でもあるのか?」

後輩「え、ああ、はい。これ、姉の物なんです。この前来た時に忘れていったらしくて……」

兄「……? どういうことだ……?」

後輩「わからないんですか? ……クスッ、先輩って面白い」

兄「あ、ああああああああああ!!」(委員長「ふふっ、兄君って面白い」)

兄「……似てないな」

後輩「……? 知り合いなんですか?」

兄「あの人すごく怖いです」

後輩「クスッ、お姉ちゃん人見知りだから……」

兄「人見知りってレベルじゃねーぞ!」

後輩「わわっ! なんですか急に?」

兄「なんでもない」

後輩「家の人起きちゃいますよ?」

兄「それはまずいな……って、まだ5時だし、寝るよ。おやすみ」スタスタ

後輩「あ、私も寝ます」テクテク

後輩と妹友以外ヤンデレフラグてか女ヤンデレ
そういや女って兄と幼馴染だよな?

~兄部屋~早朝

バタン

兄「ふわぁー、徹夜の疲れが……」

兄「寝よう……」ボフン

モゾモゾ

兄「……」

妹「んぅ……」ヒョコ

兄「なぜだ」

兄「……3人一緒に寝ろよ……」ガシッ

妹「ん、んぅ……?」

兄「……」ガシ

妹「ふぇ……?」

兄「ん、起きてしまったか……」

妹「こっ、これは……! お、おひ、お姫様抱っこ……/////」プルプル

兄「はいはい」ガチャッ


~妹部屋~

兄「よいしょっと」

妹「はぁはぁ……」ボフン

兄「早く寝ろ。妹友ちゃんと後輩起きるぞ」

妹「くっ、くぅ……我慢できるかな……」

兄「何をだよ……」

兄「じゃあ、俺、寝るから。起こすなよ」

妹「……うん、多分……/////」

兄(鍵閉めるけど)

>>187
一応、幼馴染みたいなもんだけど兄はそんなこと思ってない
あれだ、お前らにも幼稚園の頃から学校が一緒の女の子くらいいるだろう?

ということでおやすみ

3日間俺は何をしていたんだっ……!

~キッチン~夕方

ドタドタ

兄「ふわぁ……さみー……」スタスタ

チクタクチクタク

兄「ん」チラッ

兄「6時か……寝すぎたな」

兄「後輩と妹友ちゃんはもう帰ったのか?」

兄「おーい、妹ー」

シーン

兄「いないのか……暇だしコンビニにでも行くか」


~コンビニ~夕方

~♪
ラッシャッセー

兄「パンでも買おうかな」ヒョイ

女「あっ……!」

兄「あ、女さん。なにしてたの?」

女「え、えっと、雑誌を買いに(兄君を追いかけてきたなんて言えない……)」

兄「へー」

女「兄君は……?」

兄「暇だから来たんだ」

女「ふ、ふーん」

兄「じゃあ、買ってくるよ」

女「あ、私も」

~レジ~

レジ「……」ピッピッ

女(どうしよう、お財布持って来てなかった……)

兄「?」

女「……」アセアセ

兄「……」

兄「あ、それも一緒の袋に入れてください」

女「!」

レジ「1045円になります」

兄「はい」チャリン

女「!?」

~コンビニ前~夕方

女「あの、ごめん兄君……」シュン

兄「ん? ああ、いいよ別に」ニコ

女(兄君やっぱり優しい……///)

兄「確か帰る方向同じだったよね? 暗いし一緒に帰ろう」

女「!!」コクコク


~帰り道~夕方

女「ごめんね……私お財布忘れてきちゃって……」トボトボ

兄「あはは、女さんってドジなんだな」スタスタ

女「うぅ////」

兄「あ、昔からそうだったっけ」

女「! わ、私のこと覚えてくれてた……?」

兄「え? 当たり前じゃないか。そんなに話したことなかったけど(さっき思い出したとはいえない……)」

女「そう、なんだ……///」

兄「そんなことより、こうして二人で歩いてるとカップルみたいに見えるかもね」ハハハ

女「!! ぷ、ぷしゅー……////」

兄「? まあ、俺みたいなのは女さんに不釣合いだな……」

女「! そんなことないよ! すっごくかっこいいし、優しいし!(ry」

兄「……」

おやすみ

~帰り道~

兄「ありがとう、励ましてくれて」ニコ

女「あ、うん(勢いで言っちゃったけど、良かった……)」ドキドキ

女「そ、そんなことより私たちって幼稚園の頃から同じなんだよ」

兄「え、そうだったっけ」

女「兄君とよく遊んでたね♪」ニコニコ

兄「……」


~~回想~~

あに「わわっ! おんなちゃんやめてよー」

おんな「あにくんあにくんあにくんあにくんあにくんあにくん(ry」ムギュー

あに「ずぎゃーん!」ペチ

おんな「あぅ」

先生「こら! 兄君駄目じゃない!」

おんな「いいの。あにくんになら、なにされてもいいの」ハァハァ

先生(この子の将来が心配……)

~~回想終了~~


兄(……? なんだっけ……?)トボトボ

兄「あ、ああ……ごめん、思い出せないや」

女「……いいよ、私暗かったもん……」テクテク

兄「ご、ごめん」

女「でも、こうして兄君と仲良くなれて嬉しいな」ニコニコ

兄「はは、俺もだよ」

女「あ、兄君の家についたよ」ピタ

兄「え、なんで知ってる「それじゃあ!」

兄「……」

帰ってきたら再開する

~自宅~

兄「ただいま帰りましたよっと」ガチャ

妹「お兄ちゃん!」

兄「!? な、なんだよ驚かすなよ……」

妹「さっきまで一緒にいた人って女ちゃん?」

兄「ん、そうだけど。仲いいのか?」

妹「だって幼稚園の頃から一緒だし、先輩だし」

兄「あ、そうか」

妹「もしかして付き合ってるの?」ニヤニヤ

兄「んな訳ないだろ。というか嫉妬したりしないんだな……」

妹「お兄ちゃんが誰かと付き合っても、私はずっとお兄ちゃんと一緒だし、結婚してもついて行くから!」

兄「やめろ」

妹「やだ」ガバッ

兄「……」ヒョイッ

妹「ぐはっ!」ドーン

~居間~

兄「さむいさむい……」モゾモゾ

兄「ふぅ」

妹「もぐもぐ」

兄「あ、俺もみかん欲しい」

妹「口移し?」

兄「……」

妹「えへへ、嘘だよー」モゾモゾ

兄「……」

妹「……」モゾモゾ

兄「足絡めんな」

妹「はぁはぁ……」ハァハァ

兄「……」グッ

妹「痛い痛い! ごめんなさぁい!」ギリギリ

兄「ははは、ごめんごめん」

妹「もぉ……」モゾモゾ

兄「……」

兄「服の中に入ってくるな」

妹「だって寒いんだもん」

兄「こたつに潜っててもか?」

妹「いーじゃん、減るもんじゃないし、ぐへへ」

兄「なんだこいつ」

~キッチン~夜(土)

妹「そしたら妹友ちゃんがねー」クスクス

母「それでそれで?」

妹「兄先輩って残念だねーって!」プークスクス

兄「……」イラッ

母「あっはっは! 確かに!」プゲラ


兄「本人の前で残念残念うるさいわ!」ダンッ

母「じゃあ、何で深夜にコソコソTV見てるのかしら」

兄「うぐっ……ああ、アニメだよ! アニメ見て悪いか!」

父「……」ズズー

妹「うわ……」

母「どうせ萌え~だのエロ~でしょ」

兄「ふっ、分かってないな……」ヤレヤレ

兄「俺はそんなものに興味はない……あるのはろb「ごちそうさまー」

母「あ、今日は私が洗うから。先、お風呂入っちゃいなさい」

妹「んー」タタタッ

父「……ふっ……」


兄「俺って一体……」

~兄部屋~夜

ガチャッ

兄「ふぃー」ホカホカ

兄「あ、タオル肩に掛けたままだった」

兄「戻しておこう」バタン


~洗面所前~

兄「ん、誰か体拭いてるのか」

兄「どうせ父さんだし入ってもいいだろ」スッ

「あっ、お兄ちゃん! あ、開けちゃだめ!」

兄「え、なんだよ。先に風呂入ったんじゃなかったのか」ピタ

「……開けろよ」ボソッ

兄「!?」

「普通開けるだろ……それで私の裸に欲情して襲っちゃう場面だろ……」

兄「……本当に開けるぞ」

「あっ、ちょ、ほんと、嘘だから! ……恥ずかしいよぉ////」

兄(こういうのは正常なのにな……)

兄「まったく……」

兄「タオルここに置いとくから洗濯機に入れといてくれ」

「!! いいよ! 喜んで!」

兄「……? ま、早く寝ろよー」スタスタ



~洗面所~

妹「うぃひひひ」クンカクンカ

妹「このタオル……お兄ちゃん汁を染み込こんでいるぜぇ……」ペロペロ

妹「じゅるじゅる」


ドタドタドタ


妹「さてと、メインディッシュを頂こうか……」

妹「ぐえへへえへ……お兄ちゃんのパンツ……いただきまーす!」

兄「そういうことか!」ガラッ

妹「はむはむ」

兄「この愚妹め!」ドガッ

妹「ごへぁ」

~兄部屋~朝

兄「んぅ……」

モゾッ

兄「ん……?」チラッ

妹「むふぅ……」

兄「はぁ、また潜り込んで来てたのか……」

兄「これだけはちっちゃい頃からだし仕方ないか……」

兄「が、今の妹は危ない……俺の貞操の危機……!」

妹「むにゃむにゃ……」

兄「……ま、いいか」ギュッ

妹(ごめんね……ぐすっ、お兄ちゃん……私……ほんとに……! ほんとnぐえへへへへえへへ)

兄(昔は今とは違うべったりで可愛げがあったけどなぁ……)

兄(今は可愛くないってことじゃないけどな)

兄(そういや、いつからこんなんになったんだっけ……?)


~~回想~~

妹・幼稚園

いもうと「にー!」

あに「はいはい」ナデナデ


妹・小学生

妹「おにーちゃーん!」

兄「はいはい」ナデナデ


妹・中学生

妹「おい兄貴、パン買ってこいや」

兄「はいはい」タタタッ


妹・高校生

妹「お兄ちゃあああああああああああああああああああん!!」

兄「はいはい」ナデナデ

~~回想終了~~

兄(中学の頃は反抗期だったんだよな。正直うざかったわ)

兄「……ふっ……」

妹「はぁはぁ、おにいちゃん……」ペロペロ

兄「死ね」

おやすみ

仮眠してた

~自宅前~朝

兄「んーっ」ノビノビ

兄「軽く散歩するか」

兄「妹の相手するの面倒くさいしな」


~通学路~

兄「~♪」テクテク

兄「ん、あの家……」

兄「誰か引越して来たのか」

兄「近所だし挨拶に来るんだろうな」

兄「……」テクテク

ガガガガガ

兄「あれ、工事? そういやコンビニができるって聞いたな」

兄「らっきーだな」

「あにくん」チョンチョン

兄「!? な、なんだ女さんか、って奇遇だね……」

女「き、奇遇だねー、あは、あははー」

兄「? そうだ、一緒に散歩する?」

女「う、うん!」

~公園~朝

兄「ふー、歩きつかれたね」

女「え、うん、そうだね////(ずっと兄君を見てたから苦も楽になっちゃうよぉ////)」

兄「そこのベンチで待ってて、ジュース買ってくるよ」

女「い、いいよ! 私お財布持ってるし、兄君に迷惑なんて掛けられない……」

兄「はは、150円くらいどうってことないよ」タタタッ

女「あ……」

女(また、宝物が増えちゃうな……////)



兄「お待たせ」スッ

女「あ、ありがとう……////」

兄「よいしょっと……」スワリ

女「どきどき……///」

兄「ん?」

女「えっ、あ、うん、なんでもない!」

女「そ、そんなことより、兄君、もっと私にラフになっていいんだよ……?」

兄「え、ああ、ごめんごめん」ニコ

女「……」パシャッ

兄「!? な、なんで写真撮った……?」

女「あっ、その、ごめん」

兄「……? ……おっと、もうこんな時間か、昼時だし帰ろうか」スクッ

女「え……もっと近くにいたい……」ボソッ

兄「どうかした?」

女「う、うん、私こっちだから……ばいばい……」

兄「じゃあね女ちゃん」

女「ひょおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

兄「!?」

~女自宅・女部屋~昼


【薄暗い部屋、壁中には憧れの人の写真がずらり……抱き枕なんて物も……
机にはジュースの缶が二つ。一応飲み干してはいるが、なんかべたべたしてる】


女「うぅー////」アシバタバタ

女「兄君と益々仲良くなっちゃった……///」

女「きゃー!! ////」


「女ちゃん、暴れたらだめよー」


女「ご、ごめーん!」


「お昼ご飯出来たから早く来てねー」


女「はぁーい!」

女「兄君待っててね、ご飯食べてくるよ」

抱き枕「……」

女「もう、さびしい顔しないで」チュッ

女「ふふ……」

~自宅・キッチン~昼

兄「! ……なんだこの寒気は……」ブルッ

兄「風邪じゃないよな……?」

母「何言ってんの、兄は風邪なんか引かないでしょ?」モグモグ

妹「馬鹿は風邪をひかないっていうしね」モグモグ

兄「馬鹿じゃないよ」

妹「雰囲気からして馬鹿でしょ」プークスクス

兄「なんだとこの」

母「はいはい、もういいから食べちゃいなさい」

妹「ぷぷ」

兄「畜生……」

~自宅・兄部屋~夕方

妹「お兄ちゃぁん///」ムギュー

兄「こいつ本当に扱いづらいな」

妹「ごめんなさい……全部嘘だから許して……?」

兄「……はぁ、仕方ないな。そんなに気にしてないし、許してやろう」

妹「えへへ、ごめんね////」クンクン

兄「嗅ぐ必要ないだろ!」

妹「お兄ちゃんいい匂い……この匂いを嗅げるのは私だけの特権……えへへ////」スンスン

兄「……気が変わった」

妹「うっ、嘘だから見捨てないで!」

兄「見捨てる以前の問題だけどな……」

――次の日

~自宅・キッチン~朝

ドタドタドタ

兄「ふわぁ……ん、朝ごはんはトーストか……」

兄「……」スワリ

兄「……」モグモグ

兄「……」モグモグ

兄「すぅ……すぅ……」

「だらしのない……」

兄「ん……! えええ!? い、委員長さんっ!?」

委員長「いくら待っても出てこないから入ってきたの。
    妹が外で待ってるわ……後、私もなんだけど。早くしてくれるかな?」

兄「は、はい!」シュババババ

委員長「あ、妹がお世話になったっけ、ありがとね。
    それに、お守りも……妹から話は聞いたわ、兄君って使えるわね」

兄「あー、はい!」ドタバタ

委員長「それに、徹夜で探してくれたんだって? 嬉しいわ、ありがとう。
    あの人形は妹が小さい頃に作ってくれた物なの、だからすごく大切な物……」

兄「そうですね!」バタバタ

委員長「……聞いてる?」

兄「なるほど!」アセアセ

委員長「……」バシッ

兄「ぐほあっ!?」

委員長「人が話してるときはちゃんと聞きなさい」

兄「だ、だって、委員長さんが早くしr「あ゛ぁ゛ん?」いえ、なんでもないです」

兄「用意が出来ました。行きましょう」スタスタ

委員長「……♪」スタスタ


~自宅前~

ガチャッ

後輩「あ、先輩、おはようございます」ペコリ

兄「あ、おはよう」

委員長「ふふっ、礼儀正しくてえらいねー」ナデナデ

後輩「えへへ」

兄「……」

委員長「……誰かさんのおかげで遅れたらどうしようー」

兄「エ、エスコートさせていただきます!」

後輩「クスッ、じゃあ先輩、行きましょうか」

兄「あ、ああ」トボトボ

委員長「ふふっ、早めに行かないと遅れるわ。誰かさんのせいで」スタスタ

兄「! お嬢様おんぶいたしましょうか?」

委員長「そこまでしなくていいわよ……」

~教室~朝

兄「やっぱり委員長さんは怖い……」ゴソゴソ

兄「……」ゴソゴソ

兄「……あれ? 携帯がない……」

女「……兄君どうしたの?」

兄「携帯がどこかに行っちゃって……」

女「! そ、それは大変! 私の携帯を使って探すからメールアドレス教えてくれる……?」

兄「え、ああ、ありがとう」

兄「~~~~~~だよ」

女「うん、わかった。送ってみるね?」カチカチ


~♪


兄「あ、廊下から……」タタタッ

女「……」


兄「ありがとう! 女ちゃん!」

女「えへへぇ////」

女「……あ、ちょっと私トイレ行くね」タタタッ

兄「お、おーい……行ってしまった……」





女「……兄君のメールアドレスゲット……えへ、えへへへ……」

おやすみ

~学校・教室~昼


ワイワイガヤガヤ


友「よし、今日こそ俺も屋上行くぞ!」

兄「あっそ」

友「さっそく行こうじゃないか!」

デブ「待てよ」ガシッ

友「な、なんだよ……」

デブ「お前の足元、見てみろ」

デブの箸「^^」

友「……」

デブ「……」コキコキッ

友「嫌だ……嫌だぁ!」ダダダッ

デブ「ふん」シュンッ

兄「……」


女「……」ジー

女(あの後兄君のメールアドレスの羅列だけでやっちゃった……
  これじゃあ、私が兄君を汚してることになっちゃう……守るはずなのに汚しちゃってるなんておかしい
  ……もういや……兄君をオ、オナネタにしてる最低な私なんてもう……)

兄「あ、女……ちゃん……?」チラッ

女「……兄君……ごめんなさい、私要らない子だよね……見たくもないよね……」シュン

兄「!? よく分からないけど、大丈夫?」

女「えっ、あ……な、なんでもないよ! あ、あはは」

兄「……?」

女「じゃあ私ご飯食べるから……」

兄「あ、そうだ。良かったら一緒に食べないか?」

女「!! な、なんで!?」ドキドキ

兄「うん、まあ一人より二人のほうがいいし」

女「ど、どこで食べるの?」ドキドキ

兄「屋上だよ」

女「屋上っていったら……ぐへへ……」ニヤニヤ

兄「……うん、まあ行こうか……(なぜにニヤニヤ……?)」




委員長「……」ジーッ

委員長「今日も便所飯、か……」

~学校・屋上~昼

ガチャッ

妹「おにいちゃあああ、ん?」ピタッ

女「ひ、久しぶりだね」ヒョコッ

妹「あ、女ちゃん!」ダキッ

女「あはは、妹ちゃん苦しいよ~」ナデナデ

妹「女ちゃん会いたかったよぉ///」ギュー

女「えへへ、私もだよ妹ちゃん///」

兄「ずいぶん仲がいいn「黙れ」

兄「……」

女「いつもここで……あ、兄君とお弁当食べるの?」

妹「うーん、本当は嫌なんだけどね……こいつがどうしてもって……」

女「こ、こいつって言い方は良くないよ……? (シスコンの兄君もいいなぁ……ふひっ……)」

妹「じゃあ、『この人』でいいや」

兄「はぁ……」



女「はい、妹ちゃんあ~ん」

妹「ぱくっ」モグモグ

妹「女ちゃんの作った玉子焼きおいしい!」

女「えへへ……え、えっと、兄君も食べる……?」

兄「え、ああ、ありがとう」

女「あ~ん////」スッ

兄「ん、おいしいよ」パクッ

女「! (まさか本当にするとは……やってみるものだなあ……////)」

女「えへ、えへへへっへええ////」テレテレ

妹「むっ……」

おやすみ

おやすみ

~学校・教室~午後

教師「であるからしてー」

兄「……」

女「……ジーッ

教師「おい女、何で後ろ向いてるんだ」

女「あっ、すいません……」ジーッ

教師「……」

兄「……」

女「……」ジーッ

教師「早く前を向け……」

女「すっ、すいません……」クルリ

兄(最近女さんがおかしい……)

~学校・教室~夕方

兄「あれ、兄友の奴まだ保健室にいるのか……」

兄「……」キョロキョロ

委員長「ふぅ」セッセッ

兄「あ、委員長さん。近所なんだし、途中まで一緒に帰る?」

委員長「えぇ、もちろん」

兄「じゃ、帰ろうか」


~帰り道~夕方

兄「……」スタスタ

委員長「……」テクテク

兄「そういや、委員長さんはいつも誰と帰ってるんだ?」

委員長「! え、えーっと……」

兄「?」

委員長「はぁ……私に一緒に帰るような人がいると思う?」

兄「そ、そう……」

委員長「兄君ってデリカシーがないわね……」

兄「すいません……」

委員長「ふふっ……」

兄「な、なんでしょうか?」

委員長「そういう素直な所が好きだなー、ってね」

兄「有難き幸せ」

委員長「……もう、そこはふざけなくていいのに……」

兄「ん?」

委員長「なんでもないわ」

兄「……」


女(あの女邪魔だなあ……兄君も困ってるし)コソコソ

~自宅~夕方

ガチャッ

兄「ただいまーっと」

妹「にゃーん!」タタタッ

兄「……」ヌギヌギ

妹「にゃあにゃあ!」ムギュウ

兄「……」スタスタ

妹「にゃー?」ズルズル

兄「……」

妹「にゃぁ(お兄ちゃんの放置プレイ/////)

兄「なにが放置プレイだ」

妹「!?」

おやすみ

~兄部屋~夜

兄「腹減ったな……」

妹「そうだねー♪」ピコピコ

兄「というか、なんで人の部屋に入って勝手にゲームしてるんだ」

妹「いつものことじゃん♪」ピコピコ

兄「それ以前に、なんで俺の膝の上に座ってるんだ」

妹「柔らかいでしょ////」ピコピコ

兄「……」

妹「お兄ちゃん……その……当たってるよ////」

兄「たってねーよ」

兄「……それにしても母さん達遅いな……もう8時だぞ……」

妹「私達は都合がいいからいいけどねー!」ピコピコ

兄「……」

妹「うーん」ピコピコ

兄「それ何のゲームだ?」チラッ

妹「もう、見ないでよぉ////」

『お兄ちゃんといっしょ』

兄「……」シュッ

妹「あっ、私のPSP!」

兄「没収。教育上駄目」

妹「うるうる……」ウルウル

兄「うっ……駄目なものは駄目!」

妹「むー」プクー

~キッチン~夜

兄「……」パクパク

妹「……」モグモグ

母「あ、そうそう」

妹「?」

母「父さん、アメリカに戻るから」

兄「今回は早いな」

母「そうね。でもそんなことはどうでもいいの」

妹「なに?」

母「母さんもついていくから」

兄「ごほっ!」

妹「そ、それってどういうこと!?」

父「……」ズズー

母「そのままの意味よ。ほら、父さんってどこか抜けてるからねぇ? 私がいないと駄目なのよ」

母「向こうで相当不健康な生活してたらしいし」アハハ

父「ん゛」

母「はいはい」

兄「か、母さんの仕事は?」

母「あー、大丈夫よ、辞めるから。趣味でやってたぐらいだし、父さんの稼ぎだけで十分暮らしていけるし」

兄「でもそんな急に……じゃ、じゃあ金は?」

母「毎月仕送りするから心配しなくていいわよ」

父「いい機会だ。生活を学べ」

兄「……」チラッ

妹「寂しいなぁ!」キラキラ

兄「だから嫌なんだよ!!」




母「妹も兄にベタベタしすぎないようにね」

妹&兄「!?」

母「何驚いてんのよ……それくらい昔っっっから知ってるわよ」

妹「じゃ、じゃあ……」

母「無理して私たちの前では兄を罵ったりしてるわよねー」プクク

妹「うにゃー! ////」

父「兄妹の仲が良いのはいいことだ。はっはっは」

兄「嘘だろ……」

~兄部屋~深夜

兄「明日に出るとか急すぎるだろ……」

兄「最悪だ……襲われる……」ガクブル

兄「貞操の危機……」ガクブル

兄「毎日恐怖に怯えながら寝るのか……」ガクブル

兄「でも安心!」


ドンドンドン


「お兄ちゃあああああああん!」


兄「鍵って便利」

兄「おやすみなさい……」スースー


「ドアノブぺろぺろ(^ω^)」


兄「ううっ……」ブワッ

おやすみ

~2階廊下~朝


チュンチュン


兄「うわっ、ドアノブがベタベタしてる……」

兄「最悪……」フキフキ

妹「むにゃむにゃ」

兄「のんきに寝やがって……」コツン

妹「あぅ」

兄「……はぁ、とうとう今日からこいつと二人暮しか……」

妹「んぅ……お兄ちゃん……ぐへへ……」

兄「どんな夢見てるんだよ……」

兄「いっそ中学生の頃にもどりゃいいのに」

妹「……」ピクッ

「兄ー、見送るとかいって休むんじゃないわよー!」

兄「へいへーい」ヨッコラセ


~自宅前~

父「兄、この家を頼むぞ」

兄「んー」

母「妹から逃げるのよー」アハハ

兄「……」

母「それじゃ、行ってくるわね」

兄「うーい」フリフリ



兄「……」

兄「……朝飯作るか」ガチャ

~キッチン~

兄「……」テキパキ

兄「……」テキパキ

妹「ふわぁ……」

兄「お、起きたか」

妹「あ、お兄ちゃぁん……///」ギュッ

兄「今日は大人しいんだな……お兄ちゃん嬉しいよ」ブワッ

妹「えへへ……それにしても……」

ズララーッ

妹「お兄ちゃんやっぱり料理上手だね……」スワリ

兄「まあ、ちょくちょく作ってたしな」スワリ



妹「いただきまーす」

兄「ん」

妹「もぐもぐ♪」

兄「あ、口に米粒付いてるぞ」ヒョイパク

妹「ありがとお兄ちゃん♪」

兄「妹が正常な妹になった……ううっ、この日をどれほど待ち侘びた事か……」ブワッ

妹(妹らしく振舞えばお兄ちゃんが優しくしてくれる……フヒッ……)モグモグ

妹(あ! そういえばさっきお兄ちゃんが中学生の頃にもどりゃいいのにって言ってたっけ……
  あの頃はお兄ちゃんといるのが恥ずかしくて反抗してたっけ……)


~~妹回想~~

妹「おいゴミ兄貴、明日参観日来るのかよ」

兄「ん、仕方ないじゃないか。母さん達仕事なんだから」

妹「別に聞いてねーし」

兄「……」

妹「はぁ……別にいいけど変な事すんなよ」

兄「わかってるって、大事な妹の参観日なんだから」

妹「喋んな」

兄「……」

妹「なんだよ。なんか喋れよ」(お兄ちゃんの声が聞けないのはやだ!)

兄「矛盾してるぞ」

-参観日当日-


~教室~昼


ザワザワ


女1「妹ちゃんは確かお兄さんが来てるんだっけ?」ヒソヒソ

妹「そうそう……本当シスコンって困るなぁ……」ヒソヒソ

女2「えー!? シスコンなのー!?」ヒソヒソ

妹「すごく気持ち悪いよー?」アハハ

女1「そんな人って本当にいるんだ……」


兄「……」ソワソワ

妹「げっ……もういる……」

女2「! どの人ー?」

妹「ほら、あの高校の制服」

女1「あ、あの人だよね……」

女1「かっこいい……////」

女2「やっぱり兄妹だね……美男美女……///」

妹「えー? 女1ちゃん達趣味悪いよー!」

「え、なになにー!?」
「妹ちゃんのお兄さんがかっこいいんだってさー!」
「えー、まじー!」
「あの人だよね!? かっこいい!」

妹「ふっ」ドヤァ


兄「……?」タハハ...

女2「あっ、今笑ってくれたー!」

女1「妹のお兄さんと同じ高校に行こう……///」

妹(ふっ、お兄ちゃんに触れることができるのは私だけなんですけどね)ニヤニヤ

女2「い、妹ちゃんどうしたの?」

妹「いやぁ? なんでもないよ?」ニヤァ

女1&2「……」

~中学校校門~昼

兄「お、来たか」

妹「なんだよ、帰ってなかったのかよ」

兄「真面目に授業受けてたじゃないか、偉いぞ」ナデナデ

妹「えへ、えへへぇ////」

兄「……」

兄「……そうだ、飯でも食いに行こうか?」

妹「ご、ごほん。ったくしゃーねぇなあ」

兄「歩いていくか」

妹「んー」

「おーい、妹さ、ん……?」

妹「あ、男1君」

兄「こんにちは」ニコッ

男1「……どちら様ですか?」

兄「ああ、こいつの兄だよ」ポンッ

妹「頭触ってんじゃねーよ!」バシッ

男1「! 道理で似ていると思った……あ、男1です」

男1「あ、妹さんよ、よよよ良かったら帰らない……?」

妹「え? 私はこいつと今からご飯食べに行くんだけど……」

男1「えっ?」

兄「あー、ごめんね。俺はいいから一緒に帰りなよ」

妹「え」

男1「はい! ありがとうございます!」ペコリ

男1「あ、俺はちょっと用事があるから先に帰ってて!」タタタッ

妹「え、あ、くっ……」

兄「?」







男1「こっ、これでいいんですよね!? だから弟を返してください! お願いします!」

紙袋頭「ふむ、流石は演劇部部長だな。よかろう、体育館倉庫にいる。早く行かないと真っ赤なストロベリィができるぞ」

男1「あ、ありがとうございますっ!」ダダダッ





女「兄妹で仲良くなりすぎちゃ駄目だよぉ……?」

>男1「あ、妹さんよ、よよよ良かったら帰らない……?」
男1「あ、妹さん、よ、よよよ良かったら一緒に帰らない……?」

おやすみ

~~回想終了~~

妹(つまりお兄ちゃんは攻められるのが好きってことなんだね……
  妹らしくするのもいいけど、中学の頃のように接すればお兄ちゃん興奮して……////)

兄「何いっちょまえに考え事してるんだお前」パクパク

妹「ふぇ? なんでもないよぉー?」スリスリ

兄「やっぱり何も変わってなかった」シクシク

妹「ごちそうまでした!」

妹「そうだ! 今日は早起きしたんだしゴロゴロしてよーっと」タタタッ

兄「そんなに時間ないだろ……」



妹「じゃあ、いってきまーす!」バタン

兄「んー」

兄「俺は気長に後輩を待とうかな」ゴロゴロ



TV「――」

兄「あはは」

兄「ん、なんだこの視線……」


窓の向こう

委員長「……」ニコニコ

兄「……」シュババッ



委員長「おはよう、兄君」ニコニコ

兄「お早う御座います」ペコリ

後輩「……」

兄「妹様もお早う御座います」フカブカ

委員長「それじゃ、行きましょうか」スタスタ

兄「はっ」タタタッ

後輩(これが飼い犬と飼い主……)

~通学路~朝

委員長「らんららんららーん♪」テクテク


後輩「先輩、姉に酷いことされて怒らないんですか?」ヒソヒソ

兄「ん? ああ、ほら、委員長機嫌いいだろ?」ヒソヒソ

後輩「あ、はい、そうですけど」ヒソヒソ

兄「嬉しそうだからいいかなー、なんて……ほら、笑顔のときの方が可愛いしさ」アハハ

後輩「せ、先輩尊敬します……」

兄「な、なんでだよ」

後輩「クスッ、なんでもないです」

兄「?」

後輩「あ、そういえば姉は先輩といると、見たこともないくらい嬉しそうです……」

兄「へー」

後輩「それに家では先輩のことばっかり話してますよ。一家の団欒の時も」

兄「ふーん」

後輩「『明日はどう泣かせようかなー♪』とか。聞いてるこっちも楽しいです」

兄「……」

後輩「?」

委員長「早く来ないとおいてくわよー?」オーイ

兄「あっ、はい!」ダダダッ


後輩「……それと……お姉ちゃんがなんだか羨ましいです……先輩……」ボソッ

委員長「おーい、遅れちゃうよー?」

後輩「あっ、うん! まってー!」タタタッ

~教室~


ワイワイガヤガヤ


兄「あ、昨日のあれ見た?」

友「ああ、あれすげー面白かったよな!」ゲラゲラ

友2「まさか、ああなるとはなぁ」アハハハ

兄「――」プークスクス
友「――」アハハ
友2「――」クスクス
[ピザ]「――」ハハハハ


女「まさか、こんなにも遠い人になるなんて思ってもいなかった……
  今までは、ううん、ついさっきまでは手の届く場所にあった
  でも、私たちが見ていたものは別のもので、向いている方向が同じだけだった……
  向き合うことなんてありえない。ぶつかってしまうから」

女友「あんたどんだけ大げさなの……」

女「あっ、あぅ//// な、何も聞いてないよね……」

女友「はいはい」



委員長「……」ペラ

委員長「はぁ……」ペラ

~教室~朝

ガラッ

先生「出席とるぞー」

先生「おっと、その前に……」

先生「今日から新しい仲間ができるからな」


ザワザワ


「女の子かなぁ?」
「私はそうって聞いたよ」
「男か? 女か?」
「男じゃないらしいぞ!」
友「デブだったりしてな!」プゲラ
デブ「おい」
友「えっ!? お前じゃないって!」
デブ「――」
友「――!」


兄「……」ボケェー


女「(ど、どうしよう……もし女の子だったらライバルが増える……
   兄君、最近益々格好よくなってきてるから絶対に好意もたれるよね……)ソワソワ

女友「なにソワソワしてんの……」

女「ふぇっ? な、なんでもないよ」

女「……」

~教室~朝

先生「えー、じゃあ転校生さん。入ってきて」


ガラッ




転校生「……」ペコリ


ヒソヒソザワザワ

「かっ、可愛い……!」
「きれいな黒髪ロングだなぁ……」
「なんというか中性的で可愛くてかっこいいというか……」
「私目覚めちゃったかも……!」
「これは高レベル!」
「頭よさそうだな」
「罵られたい……////」

友「キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!」

友2「け、蹴ってほしい……」

委員長「なに? それなら私がやってあげるわよ」

友2「いえ、遠慮します(殺されるっ……!)」


転校生「転校生です。よろしくお願いします」ペコリ

先生「はい、じゃあ転校生さんの席はーっと……」

転校生「……」キョロキョロ


兄「……はっくしょい!」


転校生「あっ……」

先生「どうした? ん? 兄と知り合いなのか。じゃあ兄の後ろでいいか」

転校生「え」

先生「おい、友。机持って来い」

友「イェッサー!」ダダダッ


先生「あ、机ここにあるな」

アハハハハ

転校生「……」ジーッ

兄「……?」

~教室~朝

転校生「……」スタスタ


ジーッ


転校生「……」ピタッ

兄「……?」ジー

転校生「……よろしく」スワリ

兄「え、うん、ああ、始めまして。これからよろしく」

転校生「……っ!」ギリッ

兄「ど、どうかした?」ヒソヒソ

転校生「……いや、なんでもない。気にするな」

兄「……?」



ガラッ

友「ぜぇぜぇ……」

先生「おい友、何してたんだ」

友「えっ」

先生「これは減点だな……」

友「えっ」

友「……」チラッ

転校生「……」スワリ

友「……」

おやすみ

~教室~朝、休憩時間

兄「(質問攻めされると思ったけど……)」


顔を隠すように伏せ、不規則なリズムで足を揺する転校生。
時々、机に膝をぶつけては、体をびくつかせる。それでも貧乏揺すりは止まらない。
その行為からは怒りがヒシヒシ、というより悲しみ? が痛いほど伝わってくるのはなぜだろう。
彼女の周囲に群がるはずのクラスメイト達はいない。というか、距離を置いてる。
ヒソヒソ話が、銃撃戦ばりに飛び交っている。


「お、怒ってるのかな?」
「どうしたんだろう……」

兄「(誰も近づけない……)」


転校生「……」イライラ


見てるのも、なんだか気が気でないので兄は視線を逸らす。
すると、チラチラと彼女が兄を見ては、ニヤニヤしている。気持ち悪い。
視線に感づいた兄は、なんとなく彼女を見やる。
しかし、彼女は机に体を任せたままで、何かに取り憑かれたように揺らし続けている。顔を上げる暇もないくらいに。
兄は「?」と首を傾げ、首の向きを変える。
そっぽを向いた途端、彼女の貧乏揺すりでガタガタ鳴っていたイスの音が止む。あと、変な視線を感じる。
自分が別の方向を向くと何者かが、舐める様に見てくることに気づいた兄は、怖くなって教室を後にした。


兄「うわあああああああ!」ダダダッ

友2「おっ、おい!」


転校生「あっ……」



女「……」ジーッ

女「あの子、どこかで見たことあるような……」

~教室~昼


ワイワイガヤガヤ


「あ、転校生さんのお弁当見せてー」
「ねーねー、転校生さん一緒に食べようよ!」
「わー! すごくおいしそう!」

転校生「ん、ああ。仕方ないな」


友「よく話しかけられるよな……」

兄「……」モグモグ

友「なんというかさ、オーラっていうの? すごいよな」

兄「確かに……」

友「やっぱりああいうタイプはいけ好かないな」

兄「まだ怒ってる?」

友「お、怒ってないわ!」


ガラッ


妹「おい! 弁当!」

ザワザワ

兄「あ、渡すの忘れてた」タタタッ

友「妹ちゃん!」シュバッ


兄「ほい」ポン

友「こんにちは!」

妹「はぁ、別にゴミの作った弁当なんかいらないんだけど」

兄「どっちなんだよ」スッ

妹「……」グググ

友「……」

兄「離せよ」

妹「……嘘だよお兄ちゃん! ……すごく嬉しいよ! ……」ヒソヒソ

兄「はいはい、さっさと自分の教室に帰れ」

妹「えー……」

兄「俺だって友達と食べたいんだ」

妹「むー、分かった……」

妹「それじゃ」タタタッ


兄「まったくあいつは……」

友「凄くまずいものを聞いてしまった様な気がする……はて?」

兄「? まずいもの?」

友「いや、なんでもない」

兄「相変わらず、何言ってるか分からないなお前」

~教室~夕方


ワイワイガヤガヤ


友「よし、帰ろうぜ!」ガタッ

兄「んー」ガタ

友「今日は部活ない日だよな……よし、行こう!」ダダダッ

兄「待てって!」タタタッ


~帰り道~

友「でさ、そこで俺がこう言ってやったんだよ」テクテク

兄「それで!?」テクテク



転校生「ほう……」


兄「!」グルッ

友「んでー! ……ん、あれは転校生さん……?」

兄「帰り道同じだったんだ」

友「らしいな」

兄「あ、そういや近所に誰か引っ越してきたっけ」

友「ふーん、じゃあそれだろうな」

兄「ってことは家に帰るまでずっとか……」

友「ふっふっふ、気まずい空気を味わうがよいわ!」

兄「地味に辛いなそれ」

友「おっと、ここでさよならのようだな。じゃ!」タタタッ

兄「あっ」

兄「はぁ……」

兄「……」チラッ

転校生「……」プイッ

兄「な、なんなんだ一体」

~自宅~夜

TV「――」

兄「あはは」ゲラゲラ

妹「……」ペラ


ピンポーン


兄「妹、行って来てくれ」

妹「やだー、こたつからでたくないもーん」

兄「まったく……」モゾモゾ

兄「さむっ」

兄「はいはーい」ドタドタ


ガチャ


転校生「お邪魔する」

兄「!? てっ、転校生さん!?」

転校生「なんだ、人を化け物扱いか?」

兄「い、いや、そうじゃないけど……」

転校生「ああ、そうだ。これ、つまらない物だが」スッ

兄「? ありがとう」

兄「……あ、そうかご近所さんに挨拶しに回ってるのか」

転校生「そうだ」

兄「ま、これからよろしく」

転校生「……」

転校生「……本当に、本当に思い出せないのか……?」ウルッ

兄「……?」


ドタドタ

「お兄ちゃーん?」


妹「お兄ちゃん何してる……の……!」

転校生「む、妹か。懐かしいな」

妹「!! おっ、お前はぁっ!! 我が天敵にして最大のライバル!!」

転校生「ふっふっふ、久しぶりだなぁ? へ・ん・た・い」

妹「へっ、変態じゃないもん!」ウルウル

兄「お、おい、知り合いなのか?」

妹「知り合いも何も、ちっちゃい頃からずっと一緒だったじゃん!」

兄「……」




兄「まさか……幼馴染……?」

幼馴染「……」プルプル

幼「……やっと……やっと思い出してくれたっ……!」ブワッ

兄「ほっ、本当にすまない!!」ドゲザ

幼「ううっ、い、いや大丈夫だ……」フキフキ

兄「ま、まさか帰ってくるとはなぁ……」

幼「……ああ。まあな」

兄「い、いやぁ……なんか引っ掛ってたけど……さらに綺麗になってて気づかなかった……」

幼「知ってる」

兄「……」

妹「この化け狐め……」ボソッ

幼「どうした変態。何をぶつぶつ言っている。性欲が抑えきれなくなったか? 私が相手してやろうか?」

妹「うぐっ……うわああああああん! おにいちゃああああああん!」ギュッ

兄「はいはい……」ナデナデ

兄「はぁ、相変わらずだな……なんというか……変わってなくて安心したよ」アハハ

兄「ん、変わってない……?」

幼「? そんなことより、挨拶全部終わったことだし、少し休ませてくれないか?」

兄「ん、ああ、ごめんごめん。上がって上がって」

~居間~夜

兄「ふー、まあこたつに入りなよ」モゾモゾ

幼「ああ」モゾモゾ

妹「……」ムスッ

兄「まあまあ……」ナデナデ

妹「ぐへへへへ」

兄「……」

幼「兄、そいつから離れるんだ。そいつは変態だ」パシッ

妹「あぅ」

兄「……」

幼「ふっ……」

幼「それにしても……懐かしいな……中学生の時以来か」

兄「ああ、そうだな」

幼「この匂い……」スーハー

幼「お前の匂いがして落ち着く」

兄「そうか」

妹「けっ」

~居間~夜

TV「――」

幼「……兄、そろそろいいか……?」

兄「なにが?」ズズーッ

幼「……すまない。もう限界だ……」

兄「?」コトッ

妹「あっ、お母さんがー!」

幼「ふっ、おばさん達はアメリカだろう?」

妹「くっ……」

幼「……」キョロキョロ









幼「えへへぇ~!! あにぃ~~!!////」ベタベタ

兄「……な、なにも進歩していない……」

幼「あにあにあに……あにぃー!」ペロペロ

兄「……」バシッ

幼「ねぇねぇ、あにぃ……」ギュッ

幼「おかえりっていって……?////」

兄「ん、おかえり」

幼「ただいまあぁぁあぁぁ~!!」ムギュー

兄「……」

幼「あのねあのねぇー////」

兄「うん?」

幼「すー……っごく! さびしかったんだよぉー?」

兄「そうか」

幼「もぉー、『そうか』じゃないよ~……でも、そんなつれないあにも……だいだいだいだいだいだい……(ry」

幼「だぁーーいすきぃーっ!////」モフモフ

妹「うわきも……」

幼「……」ブンッ

妹「いたいっ!? これコップだよ!?」

兄「そ、それは流石に……」

幼「むぅー……ごめんなさぁい……」ショボーン

兄「はぁ……」ナデナデ

幼「えへへへー!////」

妹「つーかキャラ被ってるんですけどー、まじないわー。
  ギャップ萌えは私だけで十分なんですけどー、幼ちゃんみたいなのに需要はないんですけどー」


幼「それでねそれでね!」

兄「うんうん」

妹「ぐぬぬ」

眠気で何を書いているのかさっぱり

おやすみ

~居間~夜

兄「ん、泊まっていくって? いいよ」

幼「本当か! ありがとう!」

兄「ははは」

兄「あ、そうだ。おばさんに電話すr「必要ない」

兄「?」

幼「えーっと、あれだ……りょ、旅行に行っててな」

兄「引越してきたばかりなのにか?」

幼「全く……母さん達は気楽過ぎるのにもほどがある」

兄「確かに……」



妹「むぅ……」

幼「なんだ、まだ怒ってるのか?」

妹「怒ってないもん!」

幼「もん、か。相変わらず可愛いやつだなぁ! えぇ?」ナデナデ

妹「あぅ」

幼「よーしよしよし!」ワシャワシャ

妹「も、もぉー///」

兄「仲いいのか悪いのか……」

~兄部屋~深夜

兄「……」イライラ


妹「暑いよ! 離して幼ちゃん!」バタバタ

幼「ふっ、無理なお願いだな」ギュー

妹「い、いやぁっ!」

幼「そろそろ自分に正直になってもいいんだぞ」

妹「うえーん! おにいちゃーん!」

幼「兄はもう寝てしまったようだが?」

兄「……」

幼「……全く、本当にこいつは男なのか」

妹「?」

幼「いや、なんでもない」

妹「……」

幼「そんなことより……随分と大人しくなったな? ふふふっ」ムギュ

妹「いやああああああああ!」


兄「(早く寝てよ)」ブワッ

~キッチン~朝

兄「……」ボケー

幼「何をぼーっとしているんだ兄」モグモグ

妹「お兄ちゃんその隈どうしたの? 大丈夫……?」パクパク

兄「……」ボケー

幼「……」

妹「……」

幼「……ま、何か考え事でもしてるんだろう」

妹「そう、かなあ……」

幼「さ、早く学校に行くぞ」ガタッ

妹「お兄ちゃん先に行ってるね」フリフリ

兄「……」ボケー

妹「……」


「おーい、何をしている。早く行かないと遅れてしまうぞ」


妹「はいはーい」テテッ

~キッチン~朝

兄「……」ボケー

委員長「兄君、いい加減にして」

兄「……」

委員長「兄君?」

兄「……」

委員長「へぇ、反抗しちゃうんだ」

兄「……」

委員長「あ、兄君?  ど、どうしたの?」

兄「……」

委員長「……このままシカトし続けるつもりなのね」

委員長「いいわよ。後で、とことん苛めてあげるから」

兄「……」

委員長「……」イラッ

パシンッ!

兄「はっ!」

委員長「あれ? もう終わり?」

兄「い、委員長!?」

委員長「何? 気づいてなかったっていう奴? 殺していい?」

兄「えっ」


バシンッッ!!


~自宅前~朝

後輩「遅いなぁ……」ブルブル

~教室~朝

兄「痛い……」ヒリヒリ

友「ど、どうした兄」

兄「委員長に……」サスサス

友「可哀想に……」

友「お、俺が癒してやろう、か……////」

兄「死ね」

友「……」


兄「……」チラッ

委員長「ふん」プイッ

兄「……」


女「(もしかして兄君のあの赤い痕は……)」チラッ

委員長「……」

女「(殺す殺す殺す殺す(ry...)」イライライラ

女友「……」

嘘みたいに忙しい……

おやすみ

続き書いてありますように・・・続き書いてありますように・・・
   __
  /丶 ノ\  __
 /u(> <)\ || |
( u (_人_) u)|| |
 > u  ̄ < ||_|
(  ̄つ⌒>、___∥|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   __
  /丶 -\ チラッ__
 /u(> ●)\ || |
( u (_人_) u)|| |
 > u  ̄ < ||_|
(  ̄つ⌒>、___∥|
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  /三三\  __
 / (○ニ○)\ || |
(iii (_人_) )|| |
 >  Lr| < ||_|
(  ̄つ⌒>、___∥|
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    / ̄ ̄\|| |
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`/ (三    ニ||_|
(  ̄つ⌒>、_三三∥|

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月06日 (水) 17:30:26   ID: jj6sGywj

続きはまだなのか

2 :  SS好きの774さん   2015年11月05日 (木) 19:45:32   ID: wLOBin-f

続きー!!(-_-;)

3 :  たくおおおおおおお   2016年03月14日 (月) 21:52:29   ID: tngdBM6W

ハーレムすぎるだろwwww
多いよw

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