兄（妹は一年前から、謎の奇病にかかっている）

兄（『アヘ顔ダブルピース症候群』、略して『アヘピー』という病気だ）

兄（症状としては、さっきみたいなことが起こるだけ。原因はわかっていない）

妹「はあ…またやってしまいました」

兄（妹はその病気をかなり気にしているらしい）

兄（兄としては助けてやりたいが…）

授業中

んほおおおおおおおお･･･


兄（今日も聞こえてくる妹のんほり声）

兄（俺を含めて、周りはすっかり慣れてしまったが…）

兄（唯一、妹だけ慣れずにいる）

兄「はぁ…」

友「どうしたんだよ、うかない顔して」

兄「いや、何でもないさ」

友「ふーん･･･」

休み時間


兄「うーん…」

兄（妹の病気は、さっき言った通り原因不明。医者も匙を投げるレベルだ）

兄（俺だってどうにかしてやりたい。でも…）

兄「どうしようも、ないんだよなぁ…」

女「あるわよ」

兄「!?」

兄「だ、誰だ!?」

女「あら、そんなに驚かなくてもいいじゃない」

女「初めまして。隣のクラスの女よ」

兄「ああ、そういえば見たことある気がする…」

兄「ってそれより、さっき言ってたこと…」

女「どうにかする方法、あるって言ってるのよ」

兄「なんだと…!?」

兄「いや、待て…まず、俺が何考えてたかわかってたのか?」

女「ええ、もちろん」

女「妹さんの病気のことでしょう?」

兄「…ああ、そうだが…」

兄（どうしてわかったんだ…?口には出してないはずなのに…）

女「顔を見れば、なんとなく何を考えてるかわかるものよ…」ｸｽｸｽ

兄（…どうやら心を読まれてたらしい）

女「それで、聞きたくないのかしら?」

兄「!そ、そうだった!」

兄「どうにかする方法って…それってつまり、妹の病気を治せるってことか!?」

女「まあ･･･そういうことね」

兄「頼む!教えてくれ!この通りだ!」ﾊﾞｯ

女「あらあら…プライドがないのかしら?」

女「いくら他に人がいないからって、会ったばかりの女に土下座なんて…」

兄「妹のためなら、そんなもん犬にでも食わせてやる･･･!」

女「ふーん･･･ずいぶん妹さん思いなのね」

女「いいわ、教えてあげる」ｸｽｸｽ

女「アヘ顔ダブルピース症候群･･･あの病気を治す方法は…」

兄「方法は…?」

女「…聖水プレイをすることよ」

兄「…」

兄「…え?」

兄「え?聖水･･･プレイ?」

女「ええ、聖水プレイよ。簡単でしょう?」

兄「いや、その…」

女「私が教えてあげるのはこれだけよ。詳しいやり方は自分で調べてね」

兄「え、ちょ、待って」

女「じゃあね～。治るといいわね、妹さんの病気」ｽﾀｽﾀ

兄「あ、おい!」

兄「…行っちゃった」

兄「あの女･･･一体何のつもりだ?何の目的があって、こんなことを…」

兄「…いや、そんなことはどうでもいい。妹の病気が治せるかもしれないんだ。試してみるか…!」

放課後


妹「兄さーん、帰りましょー」ｶﾞﾗｯ

友「よう、妹ちゃん」

妹「こんにちは、友さん。あれ?兄さんは?」

友「調べ物があるとかで、図書室に行ったぞ」

友「なんか･･･真剣な顔つきだったけどな」

妹「そうですか…わかりました。行ってみます」

友「あ、俺も行っていい?兄が何調べてるか気になるし」

妹「もちろんです。行きましょう」

図書室


兄「…」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

妹「あ、兄さんいました、けど…」

友「何か…近寄りがたいな」

兄「…」

妹「何の本なんでしょう?」

友「さあ、ここからだとよくわからねえな」

友「でも、あんだけ真剣に読んでるんだ。邪魔しちゃ悪いし、近寄らないでもう出よう」

妹「そうですね…」

兄「…なるほど、こうするのか…」

夜　自宅


妹「…あの、兄さん」

兄「ん?何だ?」

妹「今日図書室で何を調べてたんですか?」

兄「む･･･見られてたか」

兄「まあ、そのことなんだが…」

妹「?」

兄「…お前の病気を治す方法が、見つかったかもしれないんだ」

妹「え!?」

妹「ほ、本当ですか!?」

兄「本物かどうかはわからないが…試してみるか?」

妹「もちろんです!お願いします!」

兄「じゃ…まずは俺の部屋に行こうか」



妹「それで…何をすれば?」

兄「よし、じゃあまずは･･･」

兄「服を脱げ」

妹「…はい?」

妹「に、兄さん!?何を言ってるんですか!?」

兄「いや、何も全裸になれって意味じゃねえよ」

妹「ああ…ならいいんですけど」

兄「ちょっとパンツ脱いで下半身露出させてくれればいいだけだから」

妹「やっぱりよくないです!」

妹「どうしたんですか、兄さん!?セクハラしたいだけじゃないんですか!?」

兄「そんなわけない。お前の病気を治すためだ。我慢しろ」

妹「そんな…」

妹「･･･わ、わかりました」ｽﾙｯ

妹「…あの、かなり恥ずかしいんですけど」

兄「なに、兄妹だ。問題ないだろ」

妹「で、でも…」ﾓｼﾞﾓｼﾞ

兄「じゃあ次は…これを使う」ｽｯ

妹「な、何ですか?そのペットボトル」

兄「これはな…こうして」

妹「ひゃっ!?」

兄「こうするんだ!」

妹「ひゃぅっ!?」

妹「に、兄さん･･･」

妹「冷たいです…」

兄「我慢するんだ」ﾇﾘﾇﾘ

妹「それで･･･そのペットボトルの中身･･･なんなんですか?」

兄「ああ、これ?」

兄「聖水だけど?」

妹「え?」

妹「聖水って…教会とかで使う、あの水ですか?」

兄「そうだよ」ﾇﾘﾇﾘ

妹「な、なんでそんなものを…」

兄「なんか、聖水プレイをすると治るって聞いたからさ」

兄「聖水プレイって何かなーって思ったんだよね」

兄「聖水っていうくらいだから聖水使うのかなって思って」

兄「じゃあ、プレイはpray（祈る）のことかって思ったわけよ」

妹「つまり、聖水を使ってお祈りをすればいいってことですか…?」

兄「そういうことだねー」ﾇﾘﾇﾘ

妹「そ、それにしても･･･なんで聖水を私の下半身に…」

妹「しかも、アソコを中心に塗ってるんですか?」

兄「聖水ってことはさ、悪魔祓い的なことをしないといけないと思って」

兄「で、悪魔が入りやすいのは女性器らしいんだよ」

兄「だからそこを中心に･･･」

妹「そ、そうなんですか…はうっ」ﾋﾞｸｯ

兄「ん?どうした?」

妹「な、なんか･･･頭がぼーっと･･･」

妹「…ん…んん…」

妹「んほおおおおおおおおおおおお!!!」

兄「!発作が始まった･･･!」

妹「お兄ちゃんに聖水ぬりこまれてりゅうううううううう!!!」

妹「ひんやりして気持ちいいにょおおおおおおお!!!」

兄「頑張れ、妹･･･!」

兄「きっとこれは、悪魔が出かかってる証拠だ!」

妹「悪魔?悪魔出りゅの?」

妹「悪魔出ちゃうのおおおおおおおおおおおお!!!???」

兄「ああ、悪魔が出れば、きっと治る･･･!!」

兄「だから･･･がんばれ!妹!」ﾇﾘﾇﾘ

妹「んほおおおおおおおおおおおお!!!しゅごいいいいいいいいいいいい!!!」

妹「何か出りゅううううう!!!何か出ちゃうのおおおおおおおおお!!!」

兄「あとちょっとだ、がんばれ!」

兄「悪魔よ、出て行け!」

妹「悪魔出りゅううううううううううううう!!!悪魔出ちゃうううううううううううううう!!!」

妹「デビルが出てくるのおおおおおおおお!!!」

妹「アソコから･･･アソコからデビル出ちゃうううよおおおおおおおおおお!!!」

妹「んっほおおおおおおおおおおおお!!!!デビルマアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!!!!」ｱﾍｶﾞｵﾀﾞﾌﾞﾙﾋﾟｰｽ

ﾃﾞﾃﾞｯﾃﾞﾝﾃﾞﾃﾞｰﾃﾞｰﾝ

兄「…大丈夫か?」

妹「…もうお嫁にいけません」

兄「悪かったよ…」

妹「もう…強引なんですから」

兄「それより、病気はどうなった?何か変わったことはないか?」

妹「特には…あっ」

兄「ん?」

妹「肩こりが取れた気がします!」

兄「…よかったな」

兄「うーん…悪魔が出たのかもよくわからなかったし」

兄「そもそも方法が合ってたのかもわからん･･･」

兄「『聖水プレイ』でネットで調べたら何かでるかな?」ｶﾁｬｶﾁｬｶﾁｬ　ｯﾀｰﾝ

兄「…」

兄「…あの女許さん」


んほおおおおおおおおおおおおおおおおおおお


完