志希「出来たよ! 素直になるクスリ!」 (17)

P「よくやった! 褒美のハンカチだ!」

志希「くれぐれも悪用しないでね~♪」クンクン

P「……もしかして自白剤みたいに廃人になるんか?」

志希「にゃーっはっは! そんな出来損ないなんて渡さないよ!
   そもそも現実の自白剤はせいぜい脳みそ麻痺させる程度だし。
   そのクスリは後遺症なし! 飲めば速攻心の内を暴露するよ!」クンクン

P「そうか、なら安心して使えるな」

志希「安心して人の心暴けると思うキミって結構オカシイよね~♪」クンクン

P「匂いフェチで俺のハンカチを嗅ぎまくってるお前に言われたくないわ」

志希「それもそうか~、にゃーっはっは!」

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P「さてとクスリは手に入れたが誰に使用するかな」

P「王道は普段本音を隠している、いや隠しているつもりな子か。
 奈緒とか丁度いいな。きっと赤面しながら怒るだろうなぁ……」

P「あえて普段からデレデレな子に使うか。雪美とか桃華とか……。
 ああ、でもいざ本音喋り始めたら『この無能うざいですわ』とか言ったら
 確実に首吊るなー。やめておくか」

P「あとは普段から何を考えているのかよくわからない子とか素直な子か。
 卯月とか雫とかライラはいいかもしれんが……変化なさそうなんだよな。
 ライラはクスリ飲ませたら正体不明の言葉を喋るかもしれないが」

P「うーむ、悩みどころだ。いっそのこと事務所の冷蔵庫に入ってる飲み物に
 入れておくという手もあるな」

みく「たーだいまーにゃ」ガチャ

P「……おかえり、みく。外は寒かっただろ。コーヒー淹れてやるよ」

みく「お砂糖たっぷり入れて欲しいにゃ」

P「おう、任せておけ」

P(二、三滴入れてと)ポタポタ

P(みくは普段から多分本音で喋っている子だしそこまで変化はないかもな)

P「おら、砂糖マシマシコーヒーだぞ」

みく「ちゃんと角砂糖三十九個入れた?」

P「確実に溢れるだろ」

みく「冗談にゃ。いっただっきまーす」ズズズ

P「しっかしそんなに砂糖入れたら甘くて仕方ないだろ」

みく「そっかなー。おいしいと思うけど」

P「ま、俺はそもそもコーヒーなんて飲まないけどな」

みく「そういえばPチャンはいつも紅茶だね」

P「まぁな。俺はイギリス紳士なのさ」

みく「何を意味のわからないことを言っているにゃ。
   ホントは飲めないだけにゃ」

P「はー? 飲めますし。超飲めますし」

みく「じゃあ飲んでみるにゃ。ほれほれ」

P「なんだい、こんな砂糖水」ゴクゴク

P「本当に甘いな、これ……」

みく「あれだけ砂糖を入れれば当然にゃ」

P「まぁそれもそうか」

P「……」

P「しまったああああああぁぁぁぁぁ!!!」

みく「いきなりうるさいにゃ!」

P「飲んじまったじゃんか、おい!」

みく「何か問題あるの?」

P「クスリを盛ってたんだよおおおおおぉぉぉぉ!!」

みく「……」

みく「はああああああああぁぁぁぁぁぁ!?」

みく「自分の担当アイドルにクスリを盛った!?」

みく「見損ないました。Pチャンのアイドルやめます」

P「待て! 待つんだ! お前が行ったら俺が悲しむ! 超悲しむ!」

みく「また口から出任せを……。で、何のクスリを盛ったにゃ」

P「素直になるクスリ」

みく「ああ、なるほど。道理でクスリを盛ったことを自白し始めたはずにゃ」

P「とりあえず帰って来たみくに試してみるかーと思って二、三滴垂らしておいた
 のにみくは至って平常心だし俺は間違えて飲んじまうし何なんだよもう!」

みく「そもそもにしてアイドルにそんなクスリ盛ろうとしてる時点で間違ってるにゃ」

P「いいじゃねぇかよ、気になるんだよアイドルの本心。実は嫌われていないか
 夜の布団の中で超不安になるんだよ! みくだって心の中では俺のことを
 『こいつは次に向かうための踏み台にゃ』ぐらいにしか思っていないんじゃないか
 って超不安になるんだよ! わかるか!」

みく「いやいや、みくはPチャンのことをそんな風に思ってないにゃ」

P「じゃあどんな風に思ってるんだよ!」

みく「パートナーにゃ」

P「パートナー?」

みく「困ったとき信頼できる大切なパートナーにゃ。あと恋心」

P「恋心……だと?」

みく「もー! クスリのせいで変なこと言ったにゃ! 忘れてー!」

P「いや、忘れるわけないだろ! 忘れられるわけがない!」

みく「じゃあPチャンはみくのことどう思ってるにゃ!」

P「そうだ!
 どうせ聞こえるなら、聞かせてやるさ!
 みく! 好きだァー! みく! 愛しているんだ! みくぅー!
 CDデビューをする前から好きだったんだ! 好きなんてもんじゃない!
 みくの事はもっと知りたいんだ!
 みくの事はみんな、ぜーんぶ知っておきたい!
 みくを抱き締めたいんだァ!
 潰しちゃうくらい抱き締めたーい!
 心の声は心の叫びでかき消してやる! みくッ! 好きだ!
 みくーーーっ! 愛しているんだよ!
 ぼくのこの心のうちの叫びをきいてくれー! みく!
 俺の担当アイドルになってから、みくを知ってから、俺はお前の虜になってしまったんだ!
 愛してるってこと! 好きだってこと! 俺に振り向いて!
 みくが俺に振り向いてくれれば、俺はこんなに苦しまなくってすむんです。
 かわいいお前なら、俺の心のうちを知ってくれて、俺に応えてくれる、かはわからん!
 俺はみくを俺のものにしたいんだ! その猫の心と美しいすべてを!
 誰が邪魔をしようとも奪ってみせる!
 恋敵がいるなら、今すぐ出てこい! 相手になってやる!
 でもみくが俺の愛に応えてくれれば戦いません。
 俺はみくを抱きしめるだけです! お前の心の奥底にまでキスをします!
 力一杯のキスをどこにもここにもしてみせます!
 キスだけじゃない! 心からお前に尽くします! それが俺の喜びなんだから
 喜びを分かち合えるのなら、もっと深いキスを、どこまでも、どこまでも、させてもらいます!
 みく! 君が魚をこの世から根絶してというのなら、やってもみせる!」

みく「うわあ、なんだか凄いことになっちゃったぞ」

P「みく!みく!みく!みくぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!
 あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!みくみくみくぅううぁわぁああああ!!!
 あぁクンカクンカ!クンカクンカ!スーハースーハー!スーハースーハー!いい匂いだなぁ…くんくん
 んはぁっ!前川みくにゃんの茶色ショートの髪をクンカクンカしたいお!クンカクンカ!あぁあ!!
 間違えた!モフモフしたいお!モフモフ!モフモフ!髪髪モフモフ!カリカリモフモフ…きゅんきゅんきゅい!!
 エリアボスのみくにゃんかわいかったよぅ!!あぁぁああ…あああ…あっあぁああああ!!ふぁぁあああんんっ!!
 アイプロでれて良かったねみくにゃん!あぁあああああ!かわいい!みくにゃん!かわいい!あっああぁああ!
 SRもいっぱい出て嬉し…いやぁああああああ!!!にゃああああああああん!!ぎゃああああああああ!!」

みく「うるさい!」

P「はい」

みく「Pチャンの思いはよくわかったにゃ」

P「じゃあ!」ガタッ

みく「待つにゃ。ストップにゃ」

P「はい」

みく「普段アイドルから誘惑されると『アイドルとプロデューサーだから』云々かんぬん言う
   のに本当はこんなこと思っていたというわけにゃ」

P「はい」

みく「Pチャンプロデューサー失格にゃ。でも……
   みくもPチャンのこと好きだったから……仲間にゃ」

P「みくうううううぅうぅぅぅぅ!!」

みく「ストップ!」

P「はい」

みく「でもみくの心はPチャンに傾いてるけどもう一押し欲しいにゃ」

P「結婚指輪とか?」

みく「違うにゃ。あんなどこかで聞いたような言葉じゃなくて
   Pチャン自身の言葉でみくに告白してほしいにゃ」

P「そうか……そうだよな。わかった」

P「コホン」

P「みく……俺は――」

志希「なんかいい話で纏まっちゃった♪」ヒソヒソ

晶葉「実はただの水でしたーってオチではないのだろう?」ヒソヒソ

志希「当たり前だよ。正真正銘の素直になるクスリ、もとい超強力自白剤」ヒソヒソ

晶葉「しかしこれがあれば色々出来そうだな」ヒソヒソ

志希「例えば?」ヒソヒソ

晶葉「そりゃあ色々だよ。クスリが効いている間は記憶がなくなるようにすれば
   秘密を自由に聞き出せるな」ヒソヒソ

志希「そこまでして聞きたい秘密あるの?」ヒソヒソ

晶葉「ああ、あるさ。スタドリの秘密とかな」ヒソヒソ

ちひろ「誰に聞くのかな?」ヒソヒソ

晶葉「無論ちひろだ。あいつはおそらく人間ではない。何か別の……」ヒソヒソ

志希「にゃははは……」

晶葉「しまった! 逃げろ、志希! ちひろだ!」

ちひろ「人生は迷路です。行き止まりのひとつが……ここです」

その後、クスリは没収され、みくとPは幸せに過ごしましたとさ

以上。
クスリの志希
ロボの晶葉
魔術のちひろ
これでいけるな

一ノ瀬志希(18)
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前川みく(15)
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池袋晶葉(14)
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P「これからは志希製のドリンク買うんでスタドリ・エナドリいりません」

ちひろ「」

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