一方通行「お食事屋さンでェす」(750)

なンでも屋さン(窒素通行)
一方通行「なンでも屋さンでェす」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/news4gep/kako/1293/12930/1293027427.html)

コーヒー屋さン(ですの通行)
一方通行「コーヒー屋さンでェす」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/news4gep/kako/1294/12942/1294233313.html)

占い屋さン(原子通行)

ほぐし屋さン(番外通行)


こんばんは
来週くらいに投下する予定でしたが、忙しくなりそうなので今のうちにと立てました

今回はオーソドックスに食事処です、シリアス要素は一切ありません
メインアシスタントはオルソラとなっています

過去最高にグダグダなうえ、全体的にゆるくなってます
そして魔術サイドで話が展開するわけではありませんのであしからず

注意
・原作との矛盾点はこのSSの設定として読んでください
・キャラ崩壊注意、特に一方さんとオルソラがただのアホの子になってます
・グダグダ、ゆるゆる、まろみが苦手な方は戻る事をおススメします


書き溜め済みなので、いつものよう淡々と投下していきます
今回は名前欄に小題をつけてみたので、4コマ感覚で気軽に読んでください


最後までお付き合いいただければ幸いです
以下投下

ピピピピ……


初春「白井さん、能力者同士の喧嘩だそうです」

黒子「またですの?最近多いですわね」

初春「スキルアウトは減らない一方ですから……」

黒子「私1人で十分ですわ、初春は支部へ戻ってなさい」

初春「え、でも……」

黒子「私を誰だと思っているのですか?」

初春「……わかりました、でも気をつけてくださいね」

黒子「ではまた」


ヒュンッ


初春「……大丈夫かなぁ」

黒子「ここら辺でしたわね……」


スキルアウト「」チーン

黒子「……これは」

黒子「スキルアウト達が10人程伸びていますわ」


一方通行「……」


黒子「!」

黒子(この状況の中、立ち尽くす人物……もしや、あの方が1人で!?)

一方通行「……」

黒子(なんという威圧感……只者ではありませんわね)

黒子「あ、あの!ジャッジメントですの!」ババーン

一方通行「……」

黒子「聞こえなかったのですか?お話を伺いたいのd」

一方通行「……」zzz

黒子「えー……」

黒子「あの、ちょっとよろしいですか?」ユサユサ

一方通行「……」zzz

黒子「あの!起きて下さいな!!」ユサユサ

一方通行「……」zzz

黒子「えー……全然起きる気配がないですの……」

黒子「起きて!くださいな!!」

一方通行「ン……うるせェなァ」zz

黒子「私、ジャッジメントの白井黒子と申しますの」

一方通行「へェ……」z

黒子「ちょっとお聞きしたい事があるのですがよr」

一方通行「……」zzz

黒子「」

黒子「起きろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」ガシガシ

黒子「……起きる気配がありませんわ」

一方通行「……」zzz

黒子「多少強引ですが、仕方ありませんわね」


ヒュンッ


固法「あれ、白井さんその人は?」

黒子「先程指令を受けた能力者同士の喧嘩の関係者だと思われますわ」

固法「思われる、ってどういう事かしら」

黒子「見ての通り……」

一方通行「……」zzz

黒子「なぜか全く起きないので、事情を聞く為に連れてきたました」

固法「あのね白井さん……いくらなんでも強引すぎるわよ」

黒子「で、でも……」

固法「大体関係者じゃなかったらどうするの?」

黒子「そ、それは……」

固法「能力を使って強制的に連れてくるのはいただけないわね」

黒子「すみませんですの……」ショボン

固法「まぁ連れてきたものはしょうがないわ、とりあえず起こしましょう」

黒子「……わかりました」

一方通行「え?」

固法「えっ」

黒子「お、起きてたんですの!?」

一方通行「ええ、まァ」

黒子「一体いつから……」

一方通行「『あ、あの!ジャッジメントですの!』からですけどォ」

黒子「ほぼ最初からですの!タヌキ寝入りでしたのね!」

一方通行「ったく、なーンなンですかァ?」グデー

固法「すいません、この子が無理矢理連れてきたみたいで」

一方通行「いや本当ですよ、なンなンですかねェ?」

黒子「あの、無理矢理連れてきたことは謝罪しますわ」

黒子「能力者同士の喧嘩と聞いて駆けつけたのですが、関係者ではありませんの?」

一方通行「はァ?」

固法「……白井さん」

黒子「そ、それは大変失礼いたしましたわ!申し訳ありまs」

一方通行「当事者ですの」ハイ

黒子「ほら見ろ!やっぱりですの!!」ホラホラ

固法「……なんだか厄介そうね」

黒子「やっぱりアナタがスキルアウトを殲滅したんですの?」

一方通行「そうですの」コクコク

黒子「……」イラッ

固法「失礼ですが、お名前伺ってもよろしいですか?」

一方通行「まず自分から名乗りやがれ」

固法「……失礼しました、ジャッジメントの固法と申します」

黒子「同じくジャッジメントの白井黒子ですの」

一方通行「オマエが……あの、し、白井黒子なのかァ?」アワワワ

固法「あれ、白井さんの事をご存知ですか?」

黒子「ふふん、私も有名になったものですわね」

一方通行「まァ知らないンですけどね」

黒子「……」イラッ

一方通行「有名だって……調子乗ンなバカか帰れ」

黒子「むっきぃぃぃぃ!で!アナタは何者なんですの!?」ダンダンッ

一方通行「一方通行ですゥ」ペコ

固法「アクっ……!?」

黒子「先輩、どうしたんですの?」

一方通行「あン?」

固法「一方通行って、もしかしてあの!?」

黒子「?」

一方通行「多分」ウン

黒子「先輩、そんなに動揺してどうなさいました?」

固法「白井さんも聞いたことがあるでしょう!?」

固法「学園都市が誇るレベル5の第一位、一方通行」


黒子「」


一方通行「……」フフン

黒子「え、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」

固法「ほ、本当にあの第一位……?」

一方通行「あ、ねみィ」ゴローン

黒子「ちょ、寝る場面ではないですの!」

黒子「え、えぇぇぇぇぇ……」

一方通行「はァ……ンでェ?そこのジャッジメン子さンは何が聞きたいンですかァ?」

固法「ジャッジ……メン子?」

黒子「……それは誰の事でしょう?」

一方通行「お前だよチビナスビ」プププ

黒子「チビナスビ!?」

一方通行「高らかに自己紹介してたじゃねェか、ジャッジメン子ですの!って」

黒子「ジャッジメン……ト!ですの!!」

一方通行「はァ?」

黒子「名前は白井黒子!先程名乗ったではありませんか!!」プンスカ

一方通行「黒子ってアレか、学芸会とかで輝けるようにってつけられたのかァ」

黒子「違いますわ!知りませんけど多分違いますわ!!」

一方通行「年に一回しか輝けねェンだなァ」ホロリ

黒子「人の!話を!聞いてくださいな!!!」ムッキー

固法「プッ……あは、あははは」

一方通行「結局何がしたいンですかメン子さン」

黒子「くろこですの!」

黒子「もういいですわ!とりあえず絡まれた時の状況やらをお聞かせ下さい!」

一方通行「ヤダ」ウン

黒子「」

黒子「え、どうしてですの?」

一方通行「なンでお前に話さなきゃならないンですかァ?」

黒子「私がジャッジメントだからです!」

一方通行「ちっ、カツ丼持ってこいカツ丼」

黒子「……刑事ドラマの観すぎですわ」

一方通行「腹減ってンだよこっちはァ」グデー

固法「……白井さん」

黒子「はぁ、わかりましたわ」

一方通行「ふむふむゥ」モグモグ

黒子「……」

固法「白井さん、経費で落ちないから自腹ね」

黒子「そんな!あんまりですわ!」

固法「無理矢理連れてきたのは誰?」

黒子「うぐ……」




黒子「さて、状況をお聞かせ願えますの?」

一方通行「……ダメだ」

黒子「え?」

一方通行「このカツ丼は出来損ないだ、食べられねェよ」ウン

黒子「へ?」

一方通行「肉は筋っぽいし薄い」

一方通行「衣で厚みを出してるだけの偽物だなァ」ウン

黒子「カツ丼評価なんて後で宜しいですの!」

一方通行「大体なンだこのパサパサ感はァ」

黒子「人がせっかく頼んだと言うのに……」

黒子「気に入らなければご自分で作ったら宜しいですわ」プンスカ

一方通行「……」

黒子「?」

一方通行「え?」

黒子「え?」

一方通行「自分で、作るだァ?」

黒子「え、ええ……」

一方通行「それだ」ウン

黒子「はい?」

一方通行「ちょっとカツ丼作ってくる」

黒子「はぁ?」

黒子「え、いや……まだお話が……」

一方通行「待ってろォ」

黒子「ですから、あのまd」

一方通行「ベクトルクッキングの実力思い知れ」

黒子「いやだからm」


ガチャ、バタン……


黒子「……」

固法「……」

黒子「行ってしまわれましたわ」

固法「待ってろって……カツ丼を?」

黒子「また来るのでしょうか?」

固法「レベル5の人って自由なのね……」

黒子「……なんだか頭痛がしてきましたの」

一方通行「油は高温と低温で二度揚げします」ジュー

一方通行「こうする事で十分火が通り」ジュー

一方通行「中に肉汁を閉じ込める事ができるゥ」ジュー


ピルルルルルル……


一方通行「あン?」ピッ

天井『一方通行、そろそろ実験に参加する気になったか?』

天井『いい加減にしないとレベル6への進化実験d』

一方通行「揚げ物してる時に電話かけてンじゃねェ!!」プンスカ


ピッ

一方通行「揚げるタイミング逃したらどォすンだっつーの……」

一方通行「大体火事になったら危ねェだろォが……三下がァ」ブツブツ



天井「……もう実験受けてもらえないのかな」

初春「私のいない時にそんな事が……」

固法「これはもう始末書ね、白井さん」

黒子「どうしてですか!」


バターン!


一方通行「まいどォ!!」

初春「」

固法「あ、第一位さん」

黒子「本当に戻って来ましたわね」

一方通行「チビナスビ、食ってみろォ」

黒子「チビナスビ言わないでくださいな!」

一方通行「文句は食ってから言うンだなァ」フフン

黒子「私は別に料理に文句つけてないですわ……」

黒子「……美味しいですの」モグモグ

一方通行「だろォ?」

黒子「これは本当に美味しいですわ!」ウマー

一方通行「ふふン」フフン

黒子「お店開けるレベルですの!」モグモグ

一方通行「じゃ開くゥ」

黒子「それがよろし……えっ?」

一方通行「っつーわけで、ちょっと開いてくる」

黒子「えっ?」

一方通行「お疲れっしたァ」ペコ


ガチャ、バタン……


黒子「……」

固法「……白井さん、今回の件は諦めましょう」

黒子「……はいですの」

オルソラ「オルソラが、学園都市に、キター!でございますよー」

オルソラ「やはり随分近代的でございますね」ホワホワ

オルソラ「……あら?」

オルソラ「あんな所で人が倒れておりますわ」


タタッ


オルソラ「あの、どうなさったのでございましょうか?」

一方通行「……」zzz

オルソラ「もしもーし、こんな所で眠っていたら風邪をひいてしまわれますよー」ポンポン

一方通行「……あン?」パチ

オルソラ「あらあら、ウサギさんのような方でございますね」

一方通行「誰だオマエ」

オルソラ「私、オルソラ=アクィナスと申します」

オルソラ「なぜこのような所で眠っていたのでございますか?」

一方通行「食料買いに行ってたンだけどォ、途中で眠くなって」

一方通行「このままコンクリートと一体化できねェかなァって思ってたら」

オルソラ「眠っていた、という訳でございますね」フムフム

一方通行「一方通行でェす」ペコ

オルソラ「オルソラと申します」ペコ

一方通行「さっき聞いた気がしますゥ」

オルソラ「コンクリートと一体化はできなかったようでございますね」

一方通行「ン?あァ、身体が痛くなっただけだったァ」グデー

オルソラ「すみません、そういえば先程名乗りましたわね」

一方通行「あァ?」

オルソラ「え?」

一方通行「やっぱり第一位でもコンクリートにはなりきれなかったなァ」ゴロン

オルソラ「第一位、というのは何なのでございますか?」

一方通行「レベル5の第一位なンだぜェ?」フフン

オルソラ「まぁ、すごい方だったのですね」

一方通行「オマエは見た所シスターっぽいけどォ?」

オルソラ「えぇ、私イギリス清教のシスターでございます」

一方通行「へェ、ご苦労さンです」ペコ

オルソラ「いえいえ」ペコ

オルソラ「ところでレベル5とは何なのでございますか?」

一方通行「ン?あァ、外部の人間ならわからねェよなァ」

オルソラ「もしよろしければ教えていただきたいのでございます」

一方通行「しゃあねェ、なんたるかを説明してやろォじゃねェか」

――――――――――。


一方通行「という事だァ」

オルソラ「つまり学園都市で1番、という事でございますね?」

一方通行「そういう事でございますゥ」ダラーン

一方通行「オマエこそ学園都市に何しに来たンだァ?」

オルソラ「オルソラ、でございますよー」

一方通行「オルソラこそ学園都市に何しに来たンだァ?」

オルソラ「布教して来い、と追い出されたのでございます」

一方通行「追い出されたァ?」

オルソラ「えぇ、シエスタばっかりしてたら怒られてしまいました」ショボン

一方通行「なンかお前と気が合いそうな気がするゥ」グデーン

オルソラ「私もそう思うのでございます」ハイ

オルソラ「あ、シエスタとはスペイン語でお昼寝、の事でございますよ」

一方通行「あン?お前イギリス清教って言わなかったかァ?」

オルソラ「元はローマ正教でございます」

一方通行「?」

オルソラ「?」

一方通行「知り合いもいねェで単身布教とは……ご苦労様ですねェ」

オルソラ「一応学園都市に知り合いがいるのでございますよ」

一方通行「へェ、珍しいじゃねェか」ウン

オルソラ「けれど、どこにおられるかはわからないのでございます」

一方通行「まァ広いからなァ」グデー

オルソラ「あ、イギリス清教に興味はがざいませんか?」

一方通行「結構でございますゥ」

オルソラ「……それは残念でございます」ショボン

一方通行「ねみィ」

オルソラ「天気がよろしいd」グゥ

一方通行「あン?」

オルソラ「い、いえ!これはs」キュルル

一方通行「……」

オルソラ「……」

一方通行「腹減ってンのかァ?」

オルソラ「……は、い」カァッ

一方通行「別に腹減る事は恥ずかしい事じゃねェよ」

オルソラ「すみません……」ショボン

一方通行「飯食べてくかァ?」

オルソラ「え?」

一方通行「馳走してやるってンだよ」ダラーン

オルソラ「そんな、会ったばかりの方にそこまでしていただくわけには……」

一方通行「構わねェよ」ウン

オルソラ「知らない人に食べ物につられてついて行ってはいけません、と母から教えてもらったのでございます」

一方通行「俺は一方通行だ、さっき説明しただろォが」

オルソラ「……?」

一方通行「もう知らない人じゃなくねェ?」

オルソラ「それもそうでございますね」

一方通行「オラ、行くぞォ」スタスタ

オルソラ(いいのでございましょうか?)

一方通行(あれ、いいンだよなァ?)

オルソラ「どちらへ向かっているのでございますか?」トテトテ

一方通行「店」スタスタ

オルソラ「お店?」

一方通行「俺、こう見えても料理得意なンだよ」

オルソラ「私も料理は得意なのでございますよー」フフン

一方通行「奇遇ですねェ」スタスタ

オルソラ「で、ございますねー」トテトテ

オルソラ「あら、と言う事は飲食店を経営なさっているのでございますか?」

一方通行「あ……」ピタ

オルソラ「?」

一方通行「まだ店建ててねェンだったァ」

オルソラ「え?」

一方通行「あァ、『店開くゥ』って思い立ったはいいけど」

一方通行「何を思ったのか店舗より先に材料買っちまったァ」

オルソラ「まぁ……」

一方通行「建てるの手伝ってくンねェ?」

オルソラ「ええ、私は構いませんが……」

オルソラ「そういったものは時間がかかるのでは?」

一方通行「大丈夫ゥ、ベクトル操作でなンとかするから」

オルソラ「先程の超能力、というものでございますね」

一方通行「おォ、能力使えば俺1人で十分だぜェ」フフン

オルソラ「では私は何をしていればよろしいのでございますか?」

一方通行「あ、そうだよなァ」

一方通行「なンか……こう、適当に応援とかァ?」

オルソラ「応援でございますね、お任せ下さい」ニコニコ



トーンテーンカーンカーン


オルソラ「フレー、フレー、でございますよー」

一方通行「くかっ……くかきけこかかきくけきききこくけきこきかかかーーー!!」トンテンカン

オルソラ「」コワイ

一方通行「ふゥ、こンなとこだろォ」キュピーン

オルソラ「ずいぶんご立派な店構えでございますね」キラキラ



一方通行「一方通行と!」

オルソラ「オルソラの!」



オルソラ通行「お食事屋さン、完成!」ババーン



オルソラ「やりましたでございますねー」

一方通行「……あれ?」

オルソラ「どうかなさいましたか?」

一方通行「『オルソラの!』って、別にオマエの店じゃなくねェ?」

オルソラ「そうでございますか?」

一方通行「あァ?……まァいいやなンでも」グデー

オルソラ「ところで、お店の名前は『お食事屋さン』なのでございますか?」

一方通行「そうだァ」ゴロン

オルソラ「レストランテ・オルソラとかいかがでしょう」

一方通行「え、オマエここで働くつもりィ?」

オルソラ「いえ、恐縮でございますが、昼食をご馳走になりに来ました」

一方通行「そンならオルソラって名前入れなくてよくねェ?」

オルソラ「布教しに来たのでございます」

一方通行「知ってますゥ」

オルソラ「……でも、料理が得意なので是非お礼にお店を手伝わせていただきたいです」

一方通行「……」ウーン

オルソラ「?」

一方通行「お礼の前に、とりあえず飯食おうぜェ」ウン

オルソラ「あ、そうでございますわね」

一方通行「……話進まねェって怒られそォだな」

オルソラ「~~~♪」ルンルン

一方通行「へいお待ちィ」コト

オルソラ「こちらは……?」

一方通行「なンとなくパスタにしてみました」ハイ

オルソラ「……ふふ、ありがとうございます」ペコ

一方通行「ペペロンチーノのニンニク抜きでェす」

オルソラ「ペペロンチーノからニンニク抜いてしまったのでございますか?」

一方通行「だって女はニンニク嫌かなァって」ゴロン

オルソラ「お気遣いいただきありがとうございます」」

一方通行(あれ、これペペロンチーノとして成り立ってなくねェか?)

オルソラ「とっても美味しいのでございますよー」チュルチュル

一方通行「隠し味はオリーブオイルなンでございますよォ」ゴロゴロ

オルソラ「あら、私もオリーブオイルを使うのは得意でございます」

一方通行「奇遇だなァ」

オルソラ「で、ございますねー」

一方通行「へーい」ペチ

オルソラ「へーい、でございますよー」ペチ

オルソラ「ご馳走様でした」

一方通行「お粗末様でしたァ」

オルソラ「では食器は洗わせていただきますね」

一方通行「悪ィなァ」

オルソラ「いえいえ、洗い場お借りいたします」





一方通行「で、これからどうすンだ?」

オルソラ「何がでございましょう?」

一方通行「布教活動って大体どのくらいの期間やるンだ?」

オルソラ「うーん、しばらく……としか聞いてません」

一方通行「ならこの店手伝うかァ?」

オルソラ「え?」

一方通行「どォせアテもねェンだろ?」

一方通行「手伝ってくれるなら、代わりに三食食わせてやるよ」ゴローン

一方通行「それで店に来た客に布教してけばいいだろォ?」

オルソラ「……ナイスアイディア、でございますね」

一方通行「じゃそンな感じでェ」

一方通行「じゃそンな感じでェ行くか」

オルソラ「あ、『レストランテ・オルソラ』でよろしいのございますか?」

一方通行「よろしくねェな……『レストランテ・オルソラ屋さン』なら考えるゥ」

オルソラ「『屋さン』はいれなくてはならないのでございますか?」

一方通行「うーン、そンな気がして止まねェンだよなァ」ウーン

オルソラ「そうでございましたか……」

一方通行「!」ハッ

オルソラ「どうなさったのでございましょう?」

一方通行「『屋さン』はシスターで言う修道服みてェなもンだ」

オルソラ「なるほど、重要性がとてもわかりやすいですわ」

一方通行「だっろォ?」フフン

オルソラ「わー」パチパチ

一方通行「よし、じゃお食事屋さン開店でェす」

オルソラ「おー、でございますよー」オー




一方通行「さて……」


【本日のお食事は終了しましたの!】パタン


オルソラ「あら、いきなり閉店でございますか?」

一方通行「オマエ住むとこもねェだろ?」ゴロン

オルソラ「はい、裸一貫で突撃してきたのでして」

一方通行「とりあえず住む所探しに行こうぜェ」

オルソラ「は、裸一貫と言っても……その、服は着ておりますが///」カァッ

一方通行「あン?あァ、そうでございますねェ」

一方通行「オラ、部屋探しに行きますよォ」スタスタ

オルソラ「はーい、でございますよー」テテテッ

不動産屋「こちらの物件はいかがでしょう?」

一方通行「ン、セキュリティはしっかりしてて欲しいなァ」

不動産屋「なるほど、ではこちらは?」

一方通行「こちらはァ?」

オルソラ「綺麗なお部屋でございますねー」

一方通行「空調完備の方が昼寝しやすいよなァ」

不動産屋「あ、それでしたらこちらのb」

オルソラ「そうでございますね、気持ちよくお昼寝できますし」

不動産屋「あの、こちらのb」

一方通行「天気がいい日の昼寝は最高だよなァ」ウン

オルソラ「雨の日に引き篭もるのも中々でございますよ?」

不動産屋「あ、あの……こt」

一方通行「あー、なンとなくわかるわ」ウン

不動産屋(……この人達、全然話聞かねぇぇぇぇぇぇぇ!!!)

2時間後―――。


不動産屋「で、ではこちらの物件でよろしいでしょうか……」ゲッソリ

一方通行「おォ」

不動産屋「では契約の方に移らせていただきm」

オルソラ「申し訳ありません、私お金がないのでございます……」ショボン

不動産屋「」

一方通行「あァ、俺出すからいい」グデーン

オルソラ「え、いや……そ、それはさすがに悪いのでございますよ」

一方通行「ならなンでここ来たンだよ」

オルソラ「……それもそうでございますね」

一方通行「第一位にとってはどうって事ねェ」フフン

不動産屋「」

一方通行「ここにサインでいいのかァ?」

不動産屋「ははは、はい!お願いします!!」

オルソラ「今日からここが私たちの愛の巣なのでございますねー」

一方通行「え、そォなの?」

オルソラ「違うのでございますか?」キョトン

一方通行「だって俺家あるもン」

オルソラ「そう、でございましたか……」ショボン

一方通行「なンでショボンしてンですかァ?」

オルソラ「本当に何から何までありがとうございます」ペコリ

オルソラ「なんてお礼を言っていいのやら……」

一方通行「気にすンな、何かの縁って奴だろォ」ゴロン

オルソラ「な、ナニからナニって……そういう意味ではございませんので……///」カァッ

一方通行「やっべェ、俺負けるこのままだと」

オルソラ「負ける、でございますか?」

一方通行「お前の自由さで俺の不動のポジションがヤバイ」

オルソラ「それは光栄でございますわ」

一方通行「じゃ家電とかはまた近いうち買いに行くかァ」

オルソラ「はい、ではおやすみなさい」ペコ



ガチャ、バタン……



オルソラ「出会い、とは不思議なものでございますね」

オルソラ「会ったばかりとは言え、一方通行さんに対する安心感が異常なのでございます」

オルソラ「きっとこれも何かの縁、なのでございましょう」


オルソラ「明日からお料理と布教を頑張りましょう!」ブンッ

オルソラ「……」

オルソラ「……」ニヘラ

次の日――――。


オルソラ「おはようございます」

一方通行「おはようございまァす」ゴロンゴロン

オルソラ「今日から普通営業でございますね」

一方通行「おォ、その前にもう1人くらい従業員入れようと思う」ハイ

オルソラ「もう1人、でございますか?」

一方通行「ついて来い」スタスタ

オルソラ「はーい」テテテッ




常盤台中学―――――――。


バターンッ!!!


一方通行「お食事屋さン!」ババーン

オルソラ「で、ございますよー」ババーン


黒子「」

先生「え、あ、アナタ達は一体……」

黒子「こ、こないだの第一位さん……ここで何を?」

一方通行「よし、オマエ手伝え」

黒子「へ?」

一方通行「お食事屋さンの従業員として連行しまァす」スタスタ

黒子「え、ちょ……」ズルズル

一方通行「黙ってついて来いですの!」

黒子「えぇぇぇぇぇぇぇ!?」ズルズル




オルソラ「イギリス清教を宜しくお願い致します」ペコ

湾内「え?あ、はぁ……」

オルソラ「イギリス清教でございますよー」

泡浮「は、はい……どうも」



先生「」

一方通行「と言うわけですの」

黒子「どういう訳ですか!何故私が手伝わなければならないのですか!」

一方通行「お前が俺に店開く道を示したンだろォが」

黒子「そ、それはそうですけど……」

オルソラ「導くなら最後まで、と主もおっしゃっております」

一方通行「主ってイギリス清教のアレかァ?」

オルソラ「いえ、私でございますわ」

黒子「……なんだか既に疲れましたの」

オルソラ「私はオルソラと申します、失礼ですがお名前を伺ってもよろしいでしょうか?」

黒子「あ、私は白井黒子と申しますの」ペコ

一方通行「一方通行と申しますの」ペコ

黒子「マネしないでくださいな!」

オルソラ「では宜しくお願いしますね、白井さん」

黒子「あぁ……もう加入の流れに……」

一方通行「ねみィ」グデーン

一方通行「ところでお前料理できンのかァ?」

黒子「失礼ですわね、料理は女の嗜みでしてよ?」フフン

一方通行「調子のンな、死ね」フィ

黒子「どうしてアナタは私に突っかかってくるんですの!!」プンスカ

一方通行「それで、料理はできる方向でよろしいンですの?」

黒子「……」イラッ

黒子「ええ、よろしいですわ」

一方通行「オルソラも料理得意みてェだし、うまくやって行けそうだなァ」

黒子「おや、オルソラさんも料理上手なんですの?」クルッ



オルソラ「ふみゅぅ……」zzz



黒子「」

一方通行「俺も寝るかなァ」ゴロゴロ

黒子「私過労死する気がしますの……」

黒子「ところでオルソラさんは『料理のさしすせそ』というものはご存知ですの?」

オルソラ「なんでございますか、それは?」

一方通行「日本のアレだろ?」

黒子「料理に必要不可欠な5つの調味料の事ですわ」

黒子「さ、し、す、せ、そ……それぞれに当てはまる調味料があるんですの」

オルソラ「なるほど、クイズでございますね?」

黒子「いやクイズではないんですけれど……」

黒子「ちなみに第一位さんはご存知で?」

一方通行「当たり前だろォがチビナスビ」

黒子「チビナスビ言うなですの!」プンスカ

黒子「それでは言ってみてくださいな!!」

一方通行「……」エー

黒子「なんですの?」

一方通行「めンどくせェ」ダラー

黒子「いいから!強制ですの!!」

黒子「さ」

一方通行「西京味噌」

黒子「し」

一方通行「白味噌」

黒子「す」

一方通行「酢味噌」

黒子「せ」

一方通行「醤油」

黒子「そ」

一方通行「味噌」

黒子「え、なんで味噌が4つも入ってるんですの!?」

黒子「ほぼ味噌ではありませんか!違いますの!」

オルソラ「はい」ハイ

黒子「えー、いつから挙手制クイズに……はい、オルソラさん」

黒子「さ」

オルソラ「砂糖醤油」

黒子「し」

オルソラ「醤油」

黒子「す」

オルソラ「酢醤油」

黒子「せ」

オルソラ「醤油」

黒子「そ」

オルソラ「ソイソース」

黒子「全部醤油ですの!どうして醤油ゴリ押しなんですの!?」」

一方通行「『せ』を醤油ってわかるってすげェじゃねェか」ヨシヨシ

オルソラ「そ、そんな事ないのでございます……」テレッ

黒子「まったく、いいですか?料理のさしすせそとは……」

一方通行「砂糖、塩、酢、醤油、味噌」ハイ

黒子「えっ」

一方通行「……」フフン

黒子「うなぁぁぁぁぁぁぁ!この先やっていける気がしませんのぉぉぉぉぉぉぉ!!!」ガシガシ

一方通行「あンまり頭ガシガシするともげるぞ、ヘタが」

黒子「ヘタじゃありませんの!髪ですの!ツインテールですの!」

オルソラ「私は綺麗な髪だと思うのでございますよ」

黒子「あ、ありがとうございますの……って違いますわ!!」

一方通行「あ、制服渡さなきゃなァ」

オルソラ「制服、でございますか?」

黒子「え、シスターって修道服脱いでいいんですの?」

オルソラ「そんな……脱ぐだなんて……///」

黒子「ああ、ゴメンなさいですの……そういう意味ではないんですわ」

一方通行「オルソラはエプロンでいいな、エプロン」

オルソラ「そうでございますね」

黒子「……結局至って普通な所に落ち着きましたわね」

一方通行「よし、次は役割だァ」

一方通行「俺は料理長」ハイ

オルソラ「わー」パチパチ

一方通行「オルソラは……副料理長」ハイ

オルソラ「光栄でございますわ」

一方通行「ジャッジメン子は……」

黒子「し・ら・い!く・ろ・こ!!」

一方通行「し・ら・い!く・ろ・こ!!はホール担当兼出前要員」

黒子「…………もうなんでもいいですの」

一方通行「あ、じゃァ皿洗いと買出しとまかないと経r」

黒子「違います!そういう意味ではありませんの!!」

一方通行「うっせェなァ」ゴロン

黒子「もう!」プンスカ

オルソラ「ふふ……」

一方通行「あン?なーに笑ってやがりますかァ?」

オルソラ「いえ、とても楽しいのでございます」

一方通行「楽しいだァ?」

オルソラ「ええ、慣れない地でこういう風に誰かと繋がっているのがとても楽しいのでございますよ」

黒子「確かに……シスターとしては珍しい境遇ですわね」

一方通行「変なシスタァー」ダラーン

黒子「アナタほどではないと思いますの」

一方通行「うるせェ、このツインテメン子」

黒子「なんですのそれ!色々混ぜすぎですの!!」

一方通行「ですの!」ハイ

黒子「むっきぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

オルソラ「ふふふっ……」ニヘラ

一方通行「お前、得意な料理はなンだァ?」

オルソラ「パスタでございます」

一方通行「ほォ、ならパスタ担当な」ウン

オルソラ「了解でございます」

黒子「他にはどういったメニューになさるんですの?」

一方通行「全部」

黒子「へ?」

一方通行「基本的にありとあらゆる料理をメニューに入れる」

黒子「そ、そんなに料理作れるんですの?」

一方通行「俺は第一位だぜェ?」

オルソラ「私はイギリス清教のシスターでございます」

黒子「えっ」

一方通行「作れねェもンはねェ」ネー

オルソラ「そうでございますよー」ネー

黒子「……自信の根拠がわかりませんわ」

上条「インデックス、飯でも食って行くか」

インデックス「え、どうしたのとーま?」

上条「ふふふ、やりくりした結果余裕ができたんだよ」

インデックス「すごいんだよ!えらいんだよとーま!」ナデナデ

上条「って言ってもそんなに余裕ないけどな、はは」

インデックス「久しぶりの外食なんだよ!ルンルン




上条「あれ、こんなとこに店あったっけ?」

インデックス「【お食事屋さン】って書いてあるんだよ」

上条「……見た目はすごい立派だけど、やっぱり高いのか?」

インデックス「あ、黒板に料金書いてあるんだよ」

上条「どれどれ……って安っ!学食と大差ねぇじゃねぇか!」

インデックス「ここにするんだよ!」

上条「そうだな、よし」

ガララッ


上条「すいませーん」

インデックス「2名なんだよ!」

一方通行「はっしゃっせェー!」

オルソラ「はっしゃっせぇー、でございますよー」

黒子「オルソラさん、別にマネしなくても宜しいんですわ……って、ゲッ!」

オルソラ「あら?」

上条「オルソラ!?白井も……何してんだこんな所で?」

オルソラ「2人とも、お久しぶりでございます」ペコ

黒子「よりにもよってアナタですの?」

一方通行「オマエら知り合いかァ?」

オルソラ「ええ、私の恩人と言ったところでございます」

インデックス「久しぶりなんだよ!」

黒子「私は知り合いというかなんというか……」

上条「あはは……」

上条「へー、布教の一環で来た所を拾ってもらったと」

オルソラ「ええ、そうなのでございます」

黒子「お冷ですの」コト

インデックス「和洋中のメニューすごい豊富なんだよ!これ全部作れるの?」

一方通行「あァ、ベクトル操作でちょちょいのサッ、だァ」グデーン

黒子「サッってなんですの!サッって!!」

オルソラ「料理長はすごい能力者なのでございますよ」

上条「すごい能力者?」

一方通行「レベル5第一位、一方通行でございますよォ」ゴロゴロ

上条「」

上条「うっそぉぉぉぉぉ!?第一位!?」

黒子「……私も最初は驚きましたの」

上条「な、なんで第一位が料理なんか……」

一方通行「それはお前……あれ、なンでだ?」

インデックス「ところでどうしてこんなに安いの?」

一方通行「あァ?別に利益上げたいが為にやってるわけじゃねェしなァ」

上条「だからって頼みすぎないでくれよ……」

インデックス「む、私にだって一般教養くらいあるんだよ!」

上条「……」エー

黒子「……相変わらず苦学生なのですわね」

上条「ははは、常盤台のお嬢様にはわかりませんよ……」

一方通行「金ねェのか?」

上条「ええ、上条さんは無能力者なものでして……」

一方通行「……」ウーン

一方通行「今日の予算はァ?」

上条「え?恥ずかしながら……このくらい、かな」

一方通行「……よし」ウン

黒子「どうなさいましたの?」

一方通行「2人で1000円でいいから、好きなだけ食べろォ」

上条「え!?」

インデックス「本当!?」

一方通行「記念すべき1組目の客だからなァ、構わねェよ」

上条「い、いや……それはさすがに……」

一方通行「うるせェなァ、いいって言ってンだろォが」ゴロン

オルソラ「他ならない店主がおっしゃってるのでございますよ」

上条「え、あ……じゃあお言葉に甘えようかな」

一方通行「ツインテールとオルソラの知り合いみてェだし、特別だァ」

インデックス「あ、ありがとうなんだよ!!」

黒子「あらあら、随分お優しいこと」

一方通行「オマエは舞台の大道具でも片付けてろ」

黒子「そっちの黒子じゃありませんの!!!」ダンダンッ

黒子「レバニラ炒めですの」コト

上条「美味い!」

黒子「ニラレバ炒めですの」コト

インデックス「とーまの作る奴より500倍美味しいんだよ!」




オルソラ「マルゲリータピザできたのでございます」

一方通行「ピッツァ」

オルソラ「ピッツァ、でございますか?」

一方通行「そォだ、これでお前もイタリア行って困らねェ」

一方通行「あとカンナバーロ、トッティ、ピルロ、マルディーニ……だけ覚えておけ」

オルソラ「それもイタリアに関する事なのでございますか?」

一方通行「あァ、これだけでイタリアの8割りは制したと言っても過言じゃねェ」フフン

オルソラ「私イタリアに住んでおりましたが、知りませんでした……」ホェー



黒子「あの、調理していただけませんか?」

インデックス「お腹いっぱいなんだよ!」ケフ

上条「ああ、久しぶりにこんな美味しいの食ったぜ」

オルソラ「それはなによりでございます」

上条「本当に1000円でいいのか?」

一方通行「しつけェと全額請求するぞ」

上条「う……ありがとうございました」

インデックス「ご馳走様なんだよ!」

一方通行「またらっしゃっせェー」ペコ

オルソラ「またらっしゃっせー、でございますよー」

黒子「……無理してマネしなくていいんですわよ?」

上条「あはは、白井もオルソラも頑張ってな」

オルソラ「はい」

黒子「アナタに言われるまでもないですの!」

インデックス「じゃまたねー!」ブンブン

黒子「残ったのは大量の洗い物ですの」

一方通行「めンどくせェ」グデー

オルソラ「私が洗いましょう」

黒子「あ、手伝いますわ」テテッ

一方通行「じゃ俺は雲の数を数えてくるかなァ」スタスタ

黒子「料理長も!手伝うんですの!!」ガシッ

一方通行「……」エー

黒子「えー、じゃありません!」

オルソラ「でも3人で洗えばあっという間でございますよ」

一方通行「2人で洗ってもらっという間に終わるだろォが」ダラーン

黒子「らっという間ってなんですの!?」

一方通行「あっという間(3人)→らっという間(2人)→ふァっという間(1人)」

黒子「聞いた事ないですの!嘘つかないでくださいな!!」

オルソラ「4人だとどうなるのでございますか?」

一方通行「間っという間……かなァ」ウン

黒子「……今考えた感が否めませんわ」ハァ

一方通行「終わったァ」ダラン

黒子「お客さん来ないですわね」

オルソラ「まだ開店して間もないですから」

一方通行「よし、今日は終わりィ」ハイ

黒子「え、早っ!」

一方通行「オルソラの生活用品買いに行かなきゃなンねェし」

オルソラ「そういえばそうでございました」

黒子「そういうことでしたの……」

一方通行「ツインテールよォ、案内してやってくれェ」

黒子「ええ、構いませんわ」

オルソラ「宜しくお願いします」ペコリ

一方通行「あ、金これ使っていいから」ポイ

黒子「」

黒子「ブブブ、ブラックカード!?」

一方通行「なーに驚いてやがりますかァ?」

黒子「ブラックカードなんて……初めて見ましたの」

一方通行「あァ、仲間意識持ったのかァ……黒だけに」

黒子「違いますの!くだらない事言わないでくださいな!!」

オルソラ「まぁ、ザブトン1枚でございますわ」サッ

黒子「」モフン

黒子「ザブトン、私がもらっても……」

オルソラ「ブラックカードとはそんなに珍しいものなのでございますか?」

一方通行「うーン……超金持ち限定カードって認識でいいと思うぜェ」ゴロゴロ

オルソラ「なるほど、そうだったのでございますか」

黒子「あの、お買い物には行かないんですの?」

一方通行「ブラックカードで支払い、山手線ゲーム!」ヘイ

黒子「」

オルソラ「ケータイ」パンパン

一方通行「電気ィ」パンパン

オルソラ「ガス代」パンパン

一方通行「新聞」パンパン

オルソラ「水道代」パンパン

一方通行「……」ジー

オルソラ「……」ジー

黒子「……うぇ!?わ、私ですの!?」

黒子「………………ね、年金///」

一方通行「あ、間違えたァ!ブッブー!!」ゲシッ

黒子「痛っ!合ってるじゃありませんか!間違ってないですの!」

オルソラ「ところでお買い物には行かないのでございますか?」

黒子「うにぃぃぃぃぃぃぃ!オルソラさん、行きますわよ!!!」ズンズン

オルソラ「はーい、でございますよー」トテトテ

黒子「ところで生活用品とは一体なにを?」

オルソラ「えーと、全部でございます」

黒子「へ?」

オルソラ「私、この身のまま来たものでございますので……」

黒子「……なんか尊敬しますの」

オルソラ「いえいえ、そんなとんでもない」

黒子「では一通り全て揃えましょうか」

オルソラ「あ、あの……その……」

黒子「どうしたんですの?」

オルソラ「できれば……下着、なども見たいのでございます///」カァッ

黒子「」ズギューン

オルソラ「もしよろしければ、お付き合いいただきたいのでございますが……」

黒子「もちろんですの!お店に案内いたしますわ!」

オルソラ「ありがとうございます」ペコリ

黒子(ああ、この方は憎めない……全ての凝りは料理長にブツけますの)ホワホワ

ランジェリーショップ


オルソラ「まぁまぁ、素敵な下着がたくさん」

黒子「ここは色々なデザインが揃っておりますのよ」

オルソラ「あら、可愛いのでございます」

黒子「…………」

黒子(私やお姉様では手に取る事の無いサイズですの)

オルソラ「まぁ、こちらのも素敵でございますのね」

黒子「…………」

黒子(私やお姉様が着けたら自由空間が生まれるサイズですの)




オルソラ「白井さん、どうなさいました?」

黒子「……えぐ、なんでもないんですの……ひっく」

オルソラ「???」

――――――。


オルソラ「ただいま戻りましたのでございますよー」

黒子「戻りましたの」



一方通行「……」zzz



黒子「まぁ、うん……予想通りですの」

オルソラ「一方通行さん、風邪ひくのでございますよ」

一方通行「……あン?終わったのかァ?」

オルソラ「ええ、ありがとうございました」ペコリ

一方通行「構わねェよ」ゴロン

オルソラ「白井さんもありがとうございました」ペコリ

黒子「いえいえ……料理長、カードお返ししますわ」

一方通行「ン」

黒子「では私、寮の門限がありますので……」

オルソラ「また明日、でございます」

一方通行「さようならですの」

黒子「……さようならですの」イラッ

黒子「料理長」

一方通行「なンですかァ?」ゴロゴロ

黒子「飲食店の割りには、この冷蔵庫は小さいと思うのですが……」

一方通行「そうかァ?」

オルソラ「確かに少し小さいかもしれないでございますね」

黒子「ただでさえメニュー豊富なので、業務用の買った方がいいと思いますの」

一方通行「……」ウーン

黒子「どうしましたの?」

一方通行「業務用ショップ行ってみるかァ」

オルソラ「まぁ、そのような所があるのでございますか?」

一方通行「ツインテール、運ぶ為にテレポート頼むわァ」

黒子「了解ですの」

一方通行「あ、運ぶ為にテレポート頼みますの!」ハイ

黒子「わざわざ言い直さなくていいんですの!!」ジダンダッ

業務用ショップーーーーーー。


オルソラ「」

オルソラ「圧巻……でございます」

一方通行「科学の街の家電は素晴らしいからなァ」ウン

黒子「冷蔵庫コーナーはあっちのようでs」

オルソラ「一方通行さん、これは何なのでございますか?」サッ

一方通行「それはスーパーミキサーだなァ」

黒子「あの、冷蔵庫のk」

オルソラ「あ、すごい勢いで水蒸気が出てるのでございます!」トテテッ

一方通行「あァ、スーパー加湿器だ」

黒子「冷蔵k」

オルソラ「あれはなんでございましょう?」

一方通行「スーパー電子レンジ」

オルソラ「す、すごいですね……」

一方通行「疲れたァ」グデー

黒子「こっちのセリフですわ!!!」

一方通行「この冷蔵庫気に入った」

オルソラ「これでございますか?」

一方通行「おォ、このステンレスのまろみ具合がいい感じだァ」

オルソラ「そう言われれば……そんな気がしてきました」

黒子「ステンレスの……まろみ?」

一方通行「こっちの奴もいいなァ」ウン

オルソラ「こちらのは鋭いまろみでございますね」ウン

一方通行「ちょっと前衛的な所がいいじゃねェか」

黒子「前衛的で鋭いまろみ!?よくわかりませんが矛盾してる気がしますの……」


パカッ


オルソラ「中も結構広いのでございますね」

黒子「大きさで言えばこれくらいでちょうどいいかと思いますわ」

一方通行「人が余裕で入れる……この空間的まろみがいいぜェ」ウン

オルソラ「ええ、ここまでまろんでいるとは驚きでございます……」ムゥ

黒子(ま、まろんでいる!?)

一方通行「ツインテール」

黒子「なんですの?」

一方通行「ついでにオルソラン家の家電も見繕ってくかァ」

黒子「……ここ業務用ショップですわよ?」

一方通行「大は小を兼ねるって言うだろォ?」

黒子「なるほど、そうですわね」

一方通行「まァお前の場合は全体的に小なンですけどね」プススー

黒子「うるさいですの!余計な事言うなですの!!」

一方通行「オルソラ、ここら辺適当に見てろォ」

オルソラ「了解なのでございますよー」ソワソワ

黒子「……すごい楽しそうですわね」

一方通行「学園都市の家電は世界一だからなァ」

黒子「ええ、しょうがないですわね」

オルソラ「……」キラキラ

1時間後―――。


一方通行「こンなもンか、オルソラの家にテレポートしてくれ」

黒子「了解ですの」ヒュンッ




黒子「完了しましたわ……ってあれ?2人ともいませんわ」

黒子「……ん?」


冷蔵庫<zzz


黒子「……まさかとは思いますが」

パカッ

オルソラ「家電の宝石箱なのでございますよー……」zzz

一方通行「……」zzz

黒子「」

黒子「……いくら大きい冷蔵庫とは言え、まさか寝床にするとは」

黒子「はぁ……やれやれですわ」ヒュンッ

一方通行「……」zzz

オルソラ「……」zzz

黒子「着きましたわ、起きてくださいな」


冷蔵庫<zzz


黒子「起きてくださいな!!」


冷蔵庫<zzz


黒子「起きろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


パカッ

一方通行「うるせェなァ」ノソノソ

オルソラ「あら、気がついたらお店に戻って来てたのでございます」

黒子「オルソラさん、必要な家電はお家に運んでおきましたの」

オルソラ「あら、それはありがとうございます」ペコ

一方通行「さーてェ……食材移動するかァ」

オルソラ「はーい、でございますよー」

一方通行「ところでシスターって布教以外でどンな仕事してンだ?」

オルソラ「私は戦闘が苦手なので基本的に暗号解読などを担当しているのでございますよ」

黒子「え、シスターさんも戦うんですの?」

オルソラ「ええ、魔術が得意な方はズドドーン、と」

黒子「ず、ズドドーン?」

一方通行「魔術か、俺らには無縁だなァ」ゴロゴロ

オルソラ「私は簡単な回復魔術しか使えないのですが……」

黒子「回復……?」

一方通行「あァ、ホイミみてェな?」

オルソラ「いえ、どちらかと言えばケアルでございます」

黒子「……それ違いがありますの?」

一方通行「うン、お前は戦闘向きじゃねェな確かに」ウン

黒子「まぁ……確かに」

オルソラ「?そうでございますか?」

黒子「ナポリタン1、生姜焼き御膳1ですのー」

一方通行「オルソラァ、ナポリタンよろしくゥ」

オルソラ「かしこかしこまりましたかしこー、でございますよー」テテッ

黒子「……オルソラさんお茶目ですのね」

一方通行「昼時は混むなァ」

黒子「値段が安いので、当然と言えば当然ですわね」

一方通行「ほい生姜焼きィ」コト

黒子「早っ!もうできたんですの!?」

一方通行「ベクトル調理法でちょちょいのサッ、って言ったろォが」フフン

黒子「本当にサッ、でできてしまいましたの……」

一方通行「さっさと運べでございますよォ」ゲシッ

黒子「危なっ!蹴らないでくださいな!こぼしたらどうするんですの!?」

一方通行「お前が自腹ァ」ダラーン

黒子「理不尽ですの!横暴ですわ!!」

オルソラ「ナポリタンでございますよー」コト

黒子「はーい、ただいまー」

一方通行「お前布教しなくていいのかァ?」ゴロン

オルソラ「あら、もうしているのでございます」

一方通行「あン?そうは見えねェンだけど」

オルソラ「メニュー表をご覧下さい」

一方通行「ン?」

オルソラ「なにかお気づきになりませんか?」

一方通行「……カテゴリがバラバラじゃねェか」

オルソラ「メニューの一番上の文字を読んでください」

一方通行「……勧誘の文章になってやがるゥ」

オルソラ「どうでございますか?」

一方通行「お前真面目に布教する気ねェだろ?」

オルソラ「そ、そんな事はないのでございますよ」

一方通行「やっとラッシュが過ぎたなァ」

オルソラ「そうでございますね」

黒子「あの、料理長……ジャッジメントから呼び出しがかかったのですが」

一方通行「暇だし行ってきていいぞォ」

黒子「申し訳ないですの」

一方通行「まァ、お前いなくても変わらねェよ」

黒子「むっきぃぃぃぃぃ!よくも言ってくれましたわね!!」

一方通行「背番号56」


ガシッ

黒子「へ?」

一方通行「ジャッジメント支部まで超特急ゥ」


ブンッ!

+  <のわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?   キラーン


一方通行「よし、おっけェ」フフン

オルソラ「ナイスピー、でございますね」

一方通行「腹減ったから飯にするかァ」グデー

オルソラ「それでしたら私が作るのでございますよ」

一方通行「頼むわァ」

オルソラ「はい」トテテ





一方通行「ほォ、ラビオリかァ」

オルソラ「ええ、お口に合うかわかりませんが……」

一方通行「………」モグモグ

一方通行「うめェ」ウン

オルソラ「本当でございますか?」

一方通行「このソースなンだ?コクとまろみがやべェな……」パクパク

オルソラ「私特製のオルソラソースでございます」

一方通行「オルソラソースとオーロラソースって似てるなァ」ウン

オルソラ「た、確かに……」ハッ

一方通行「お前食べないのかァ?」

オルソラ「ええ、私は結構でございます」

一方通行「なンで」

オルソラ「お昼のピーク時につまみ食いをしていたのでございますよー」

一方通行「これマジでうめェわ」モグモグ

オルソラ「一方通行さんに喜んでいただけて嬉しいのでございます」

一方通行「……」モグモグ

一方通行「お前、良い嫁さんなるわ」

オルソラ「そんな……照れます……」モジモジ

一方通行「……」モグモグ

一方通行「いや、つまみ食いはダメだろォ」

オルソラ「……すみません」ショボン

一方通行(あれ、なンか俺のペースが狂ってきてねェ?)

オルソラ(一方通行さんとのやり取りは楽しいのでございますね)ニヘラ

プルルルル……


一方通行「ちっ、まァた実験のお誘いかよ」

オルソラ「出ないのでございますか?」

一方通行「こンなの無視でございますゥ」グデーン

オルソラ「実験とは?」

一方通行「くっだらねェ実験だァ……レベル6への進化っつってたなァ」

オルソラ「まぁ、更に強くなるのでございますね」

一方通行「その方法が気に入らねェンだよ」

オルソラ「?」

一方通行「とある人間のクローンを20000人殺せって内容だァ」

オルソラ「!」

一方通行「ムカつく話だよなァ」

オルソラ「それは……酷い話でございますね……」

一方通行「命を何だと思ってやがるンだか」ゴロン

一方通行「クローンだって生きてるっつーのによォ」

オルソラ「そう、でございますね」

一方通行「俺は食べ物の恵みに感謝して調理していく」

一方通行「命に感謝できねェ人間の話なンざ聞くかってンだ」

オルソラ「……一方通行さんは優しい方なのですね」

一方通行「優しくないですゥ、普通ですぅ」

オルソラ「……」ニヘラ

一方通行「なァに笑ってやがりますかァ?」

オルソラ「いえいえ、なんでもないのでございますよー」

一方通行「……客いねェな」

オルソラ「……私、眠くなってきたのでございます……」ウツラウツラ

一方通行「……俺もォ」



青ピ「お、ここが上やんの行ってた激安店やな」

ガララッ


一方通行「……」zzz

オルソラ「それはラーメンではなくラーメンズでございますよー……すぅ……」zzz


青ピ「」

常盤台寮――――。


美琴「ねぇ黒子、アンタ最近忙しそうね」

黒子「ええ、ちょっとお店が軌道に乗ってきたもので」

美琴「お店?」

黒子「第一位の飲食店をお手伝いしているんですの」

美琴「……は?第一位?」

黒子「え、ええ……一方通行さんという方ですわ」

美琴「え、なんで?は?」

黒子「えっと……流れといいますか、気づいたら従業員にされていたと言いますか」

美琴「し、知らなかった……アタシも会った事ないのに」

黒子「それでしたら是非一度お店に来てはいかがですの?」

美琴「うーん、考えとくわ」

黒子「お姉様でしたらいつでも歓迎いたしますわ!」

次の日――――。


黒子「というわけで、もしかしたら近いうちにお姉様が来るかもしれませんの」

一方通行「第三位がねェ……会った事ねェなァ」

オルソラ「白井さんのお姉様なのでございますか?」

黒子「あ、いえ……お慕いする気持ちを込めてお姉様とお呼びしていますの」

オルソラ「あら……まぁ///」

黒子「へ?」

一方通行「まァ間違ってはねェわなァ」

オルソラ「私も挨拶をしなければなりませんね」

黒子「挨拶ですの?」

オルソラ「第三位とは学園都市で3番手、と言う事なのでございますか?」

一方通行「おォ、『超電磁砲』って呼ばれてンだァ」

オルソラ「なんとも科学チックなお名前でございますのね」

一方通行「通り名だからな?本名じゃねェぞ?」

黒子(……まだイマイチ会話のペースについていけませんの)ズーン

黒子「……このままではいけませんわ!」

一方通行「なにがァ?」

黒子「オルソラさんと共に歩んで行くのであれば、相応のペースを掴まなくてはいけません」

オルソラ「?」

黒子「もう少し親睦を深めましょうという事ですの」

オルソラ「それはナイスアイディアでございますね」

一方通行「おォ、従業員同士仲良くなるのは良い事だなァ」ゴロンゴロン

黒子「ええ、仲良くなりましょう」

一方通行「客来るまでコミュニケーションでも取ってろォ」

オルソラ「しかし共に歩んで行くとは……白井さんにはお姉様がいらっしゃるのでは……?///」

黒子「え?」

一方通行「オルソラさンは絶好調ですねェ」ゴローン

オルソラ「一方通行さんは体調が悪いのでございますか?」

一方通行「ン?」

オルソラ「え?」

黒子「へ?」

ーーーーーー。


黒子「へぇ、元ローマ正教のシスターさんだったのですか」

オルソラ「ええ、今は改宗してイギリス清教でございますけど」

黒子「改宗、ですの?」

オルソラ「ええ、改宗でございます」

黒子「改宗とは難しいイメージがありますけど」

オルソラ「いえいえ、割りとスムーズにいったのでございます」

黒子「そうなんですの?」

オルソラ「はい、ちょちょいのサッ、でございますよー」

黒子「料理長ぉぉぉぉぉぉぉlぉ!アナタの発言はオルソラさんに悪影響ですの!!」

一方通行「なンで」ゴロゴロ

黒子「オルソラさんマネするではないですか!!」

一方通行「それぐらいいいじゃねェか」

黒子「ダメですの!シスターなのですよ!!」

オルソラ「ところでジャッジメントとは?」

黒子「風紀委員、街の治安維持の組織ですわ」

オルソラ「それはそれは、ご苦労様でございます」ペコ

黒子「え?いえいえ」


ガララッ

オルソラ「お客様がいらっしゃいましたね」

黒子「ええ、料理長は……」


一方通行「……」zzz


黒子「起きてくださいな!お客様ですの!!」グイグイ



オルソラ「イギリス清教はいかがでございますかー?」コト

黄泉川「え?」

オルソラ「お冷でございますよー」ニコニコ

鉄装(あれ、声が似てる?……気のせいか)ウン

黄泉川「じゃ私は日替わりランチセットでお願いするじゃん」

黒子「本日の日替わりはエビフライですがよろしいですか?」

黄泉川「ああ、大丈夫」

鉄装「じゃあ……私はカルボナーラで」

黒子「かしこまりましたの」


黒子「日替わりランチとカルボナーラです」

一方通行「エビがねェ」グデー

黒子「え!?日替わりと銘打ってるのにないんですの!?」

一方通行「テレポートして買って来い」

黒子「えー……しっかりしてくださいな」

一方通行「オマエの能力は何の為にあンだよバカ!!」プンスカ

黒子「少なくともエビを買う為じゃありませんの!!」プンスカ

オルソラ「カルボナーラは美味しくできたのでございますよー」モグモグ

黒子「つまみ食いしちゃダメですの!!」

黒子「わわ、また寮の門限までギリギリですわ」

オルソラ「洗い物と掃除は私がはやっておきますので」

黒子「……申し訳ありません、お願いしますの」ペコリ

一方通行「本当だぜまったくゥ」ゴロンゴロン

黒子「絶対やらない人に言われたくありませんわ……」

一方通行「あ、ツインテール」

黒子「なんですの?」

一方通行「ほい」ポイ

黒子「これは……プリン、ですの?」

一方通行「試しに作ってみたやつだから、持って帰れ」

黒子「いいんですの?」

一方通行「うっせェなァ、いらねェなら返せェ」

黒子「いえ……ありがたく受け取りますわ!」

オルソラ「私もイギリスでは女子寮に入っているのでございますよ」

一方通行「ほォ、シスターの女子寮かァ?」

オルソラ「そこで料理の腕を振るっていたのでございます」

黒子「給仕担当だったのですか?」

オルソラ「いえ、当番制でございました」

一方通行「なァ」

オルソラ「はい?」

一方通行「門限いいのかァ?」

オルソラ「一人暮らしでも門限があるのでございますか?」

黒子「はわわ、忘れてました!それではさようならですの!」ペコッ

一方通行「じゃ、さようならですの」ペコリ

黒子「……」イラッ

オルソラ「さようならでございますですの」ペコリ

黒子「ほら見ろ!やっぱりオルソラさんに悪影響ですの!!」プンスカ

一方通行「やっとやかましいのが帰ったァ」グデー

オルソラ「ふふ、白井さんも楽しい人でございますね」カチャカチャ

一方通行「そうかァ?」

オルソラ「はい、とても」ニヘッ

一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ

オルソラ「あ、あららら?」




一方通行「……」ゴロゴロ

オルソラ「このお店は楽しいでございます」

一方通行「ふゥン」

オルソラ「~~~♪」カチャカチャ

一方通行「手馴れたもンだよなァ」ダラーン

オルソラ「ええ、こういう仕事は好きでございますから」

一方通行「へェ……」ゴロンゴロンゴロン

オルソラ「……不思議でございます」

一方通行「何がァ?」ダラーン

オルソラ「どちらかというと魔術側の人間である私が、科学の街でこうしている事がです」

一方通行「ン、確かになァ」

オルソラ「……魔術と科学は仲良くできないのでしょうか」

一方通行「無理だろォよ、相反する立場だし」

オルソラ「何か方法はないのでしょうか?」

一方通行「さァな」

オルソラ「……」

一方通行「……」

オルソラ「……いつか、共に生きていく事は実現するのでしょうか?」

一方通行「さてなァ、そう平和にいけるとは思わねェけどねェ」

オルソラ「……」カチャカチャ

一方通行「……」スクッ

一方通行「……」カチャカチャ

オルソラ「あ、ここは私がやるのでございますよ」

一方通行「俺もやるンですゥ」フキフキ

オルソラ「……ありがとうございます」

一方通行「リピートアフタミー、『ありがとうですの』」ハイ

オルソラ「ありがとうですの?」

一方通行「『おはようございますですの』」ハイ

オルソラ「おはようございますですの」

一方通行「『学芸会、裏方は大忙しですの』」ハイ

オルソラ「学芸会、裏方は大忙しですの」

一方通行「明日あのツインテールに言ってみろ、今の3倍は楽しくなるぞォ……主に俺が」

オルソラ「モノは試し、でございますね」ニヘ

次の日ーーーーーー。


美琴「やっほー」

黒子「あ、お姉様―――!!」ガバッ

美琴「ちょ、離れなさい!!」ゲシゲシ

オルソラ「あらあら……」

一方通行「あン?らっしゃっせェー」

オルソラ「らっしゃっせー、でございますよー」

美琴「黒子からここに第一位がいるって聞いて来たんだけど」

一方通行「あァ?」グデーン

美琴「……黒子、あのカウンターに寝そべってるのが第一位?」

黒子「……そうですの」

美琴「信じられない、アレが学園都市最強の能力者だなんて」

黒子「席はお好きな所にどうぞですの」

美琴「あ、うん」ストン

オルソラ「イギリス清教はいかがでございますか?」コト

美琴「へ?」

オルソラ「ご注文がお決まりになりましたらお呼びくださーい」トテトテ

美琴「……イギリス清教って何?」

一方通行「お前が超電磁砲かァ」ダルーン

美琴「え?あ、うん……御坂美琴、よろしくね」

一方通行「よろしくですの!」ハイ

黒子「……」イラッ

美琴「は?」

オルソラ「白井さん、白井さん」クイクイ

黒子「なんですの?」

オルソラ「学芸会、裏方は大忙しですの!」ハイ

黒子「表出ろアルビノォォォォォォォォォォォォ!!」ガタンッ

一方通行「上等だ三下がァァァァァァァァァァァ!!」ガタンッ

美琴「」

オルソラ「ふふふっ」ニコニコ

一方通行「はン、俺に勝とうなンざ4億飛んで4億年早ェっつーの」フフン

オルソラ「?」

黒子「ご注文を……ヒッグ、お聞きしますの……」グスン

美琴「ププ、ぷははははっ!」

黒子「なっ……お姉さま!?」

美琴「あははは!いや、楽しそうだなーって思ったらさ」

黒子「私は楽しくないですの!!」プンスカ

美琴「ゴメンゴメン、じゃエビドリアお願いね」

黒子「……かしこまりましたの」



黒子「エビドリアですわ」

一方通行「はい」サッ

黒子「早っ!?いくらなんでも早すぎですの!」

一方通行「モットーはとにかく早い、だしィ」

黒子「……初めて聞きましたわ」

美琴「早っ!早すぎじゃない!?」

黒子「モットーらしいので……」

美琴「いただきまーす……」ハフハフ

美琴「っ!お、美味しい!」ウマー

一方通行「だろォ?」ヘーイ

オルソラ「やりましたでございますね」ヘーイ

美琴「へぇ、アンタの能力は料理に生かすもんなのね」

一方通行「いや全然違ェよバカ」

黒子「私もアナタがちゃんと能力を使ってる所は見たことありませんの」

一方通行「全力でさっきのリベンジでもするかァ?」

黒子「……」ガタガタブルブル

美琴「ところでどうしてシスターがいるの?」

オルソラ「私、オルソラと申します」ペコリ

美琴「あ、ご丁寧にどうも……」ペコリ

黒子「オルソラさんはイギリス清教の布教活動で学園都市へと来たそうですの」

美琴「へー、じゃ本物のシスターさんなんだ」



一方通行「オルソラ、冷蔵庫に入れてた果物の半分がないンですけどォ」

オルソラ「あら、どこかからネズミでも入ってきたのでございましょうか?」

一方通行「でっけェ金髪のネズミじゃねェのか?」

オルソラ「なるほど、学園都市にはカピバラが生息しているのですね」

一方通行「イギリスらへンから学園都市に紛れ込んだのかもしれねェな」

オルソラ「なんと……カピバラでもパスポートが取れるのでございますね」

一方通行「意外ですねェ」ウン

オルソラ「ええ、本当ですねぇ」ウン



黒子「……それは本気でシラを切っているつもりなんですの?」

美琴「ぷっ……」

オルソラ「あ、確かに私は本物のシスターでございますよー」

美琴「へ?」

一方通行「あン?」

オルソラ「あら?」

黒子「はい?」

美琴「……なんていうか、楽しいわね本当」

黒子「ええ、少々疲れますけど」

一方通行「知り合いのほぐし屋さンでも行くかァ?」

黒子「え?」

美琴「あれ?」

一方通行「ン?」

オルソラ「ふふふっ、楽しいのでございます」

美琴「ぷくく、本当ね」

一方通行「ねみィ」ダラーン

黒子「……はぁ」

美琴「ごちそうさま、そろそろ行くわね」

オルソラ「またいつでもいらっしゃってください」

黒子「ええ、お姉様なら歓迎しますわ」

一方通行「あじゃじゃっしたァ」ペコリ

オルソラ「あじゃじゃっしたー、でございますよー」ペコリ

黒子「オルソラさん!マネしなくていいんですわ!」

美琴「あっはは、うん、バイバーイ」





一方通行「オルソラァ、お前が食った分の買出し行って来い」

オルソラ「では一緒に行きませんか?」

一方通行「え、俺関係なくねェ?」

オルソラ「一方通行さんと一緒に行きたいのでございますよー」

一方通行「ちっ……めンどくせェなァ」

黒子「あらあら、見せ付けてくれますわね」フフン

一方通行「米粒の数でも数えてろ、サボったらブン投げるからなァ、ヘタを」スタスタ

黒子「ちょ、それはあんまりですわ!」

オルソラ「フルーツ、フルーツ」トテトテ

一方通行「お前マイペースだよなァ」

オルソラ「あら、一方通行さんほどではないと思いますが……」

一方通行「いーや、お前キングだわ」

オルソラ「どうしてでございましょう?」

一方通行「なンか話が広がり過ぎて収拾つかねェもン」

オルソラ「そうでございますか?」

一方通行「あと基本的に話が進まねェ気がするゥ」

オルソラ「私は女なのでできればクイーンの方が嬉しいのでございますが……」

一方通行「えー、クイーンだと2番目になっちゃうしィ」

オルソラ「キングはやはり一方通行さんにお譲りします」

一方通行「トランプでも最強になっちまうじゃねェか」

オルソラ「大富豪ですと2が最強でございますよー」

一方通行「最強はジョーカーですゥ」



黒子「気のせいか…………なんだか無性にツッコみたくなってきましたの」ウズウズ

ウィーン……


オルソラ「一方通行さん、あれは何でございましょう?」

一方通行「あァ?清掃ロボだなァ」

オルソラ「お掃除のロボットでございますか?」

一方通行「学園都市じゃ特段珍しくもねェよ」グデー

オルソラ「は、ハイテクなのでございますねー」

一方通行「そォか?」

オルソラ「見た目はR2D2のようでございますが……意識したフォルムなのでございましょうか」

一方通行「お前、そういう事は知ってンだなァ」

オルソラ「……」ジー

一方通行(まァ、初めて見るンなら珍しいかも知れねェな)

オルソラ「どちらかと言うとC3POの方がまろみがあって好みでございます……」ショボン

一方通行「つまりお前の好みのフォルムって人間じゃねェか」

フルーツショップーーーー。


店員「いらっしゃいませー」

一方通行「リンゴとォ、オレンジとォ……」

オルソラ「一方通行さん、ドリアンがございますよ」クイクイ

一方通行「ドリアンに更にドを加えるとォ?」

オルソラ「ドドリアン?」

一方通行「あら不思議ィ、めっちゃドドリアが好きな人を指す言葉になりましたァ」

オルソラ「……なんと」ハッ

オルソラ「しかし私としてはキュイさんが好きでございますので……」

一方通行「あいつはダメだ、汚ェもン、花火的に」

オルソラ「次点でウコンさんが好きでございます」ハイ

一方通行「ヤコン……じゃなかったけかァ?」



店員(カップルかな……?)

店員(なんだか微笑ましいなー)ホクホク

一方通行「疲れたァ」グデー

オルソラ「ただいま戻りました」

黒子「お疲れさまですの」

一方通行「ン」

黒子「……?なんですの?」

一方通行「米粒の集計結果はァ?」

黒子「アレ本気だったのですか!?」

一方通行「お前はなンの為にジャッジメントやってンだか……」ヤレヤレ

黒子「お米を数える為ではありませんの!!」

オルソラ「白井さん、リンゴ食べますか?」ショリショリ

黒子「それ今買ってきた物ですわよね!?た、食べちゃダメですの!!」

一方通行「さァて、レジ閉めして帰りますかァ」

オルソラ「ふぁぃ、ふぉふぇふふぇ」ショリショリ

一方通行「シスターがみっともないマネするンじゃねェ!」

黒子「……食べてる事自体は怒らないんですの?」

次の日ーーーーーー。


一方通行「……」ネムイ

オルソラ「おはようございます」

黒子「おはようございますの」

一方通行「おォ」ボー

黒子「しっかりしてくださいな、開店しますわよ」


【本日のお食事は終了しましたの!】クルッ

【お食事中ですの!】パタン……


オルソラ「開店でございますよー」パタパタ

黒子「……やっぱり【お食事中】だと変ですの」

一方通行「なンで」

黒子「我々がお食事してるみたいではありませんか?」

一方通行「間違っちゃいねェけどなァ」チラ

黒子「えっ」チラ

オルソラ「……」ショリショリ

黒子「オルソラさん!つまみ食いはいけませんの!!!」

麦野「絹旗―、お腹すいたわ」

絹旗「私も超お腹すきました」

麦野「っていうか滝壺もフレンダもノリ悪いわねー」

絹旗「滝壺さんは超浜面とデート、フレンダは鯖缶収集ですから……しょうがないです」

麦野「まったく、せっかくのオフなのにチビッコの相手しなきゃならないなんて……」

絹旗「何言ってるんですか!麦野が超誘ってきたんですよ!」

麦野「なんかいつものファミレス、2人だと入りづらくない?」

絹旗「あー、なんとなくわかります」

麦野「たまには違うとこでも行ってみる?」

絹旗「そうですね、ちょっとブラブラしてみますか」

【お食事屋さン】


麦野「なんか……シンプルね」

絹旗「でも、建物自体は超立派ですよ」

麦野「あれ、黒板メニュー見てよ」

絹旗「え?『時しらず御膳』……なるほど」

麦野「ここでいいかにゃーん?」ワクワク

絹旗「コレ見た瞬間に入るの決定じゃないですか」


ガララッ


一方通行「っしゃーせェ」

オルソラ「ふぁーっふぇー、ゴクン……でございますよー」

一方通行「もう一丁らっしゃまっせェー!」ヘイ

オルソラ「らっしゃまっせー、でございますよー!」ヘイ

黒子「ちょ、しつこいですの!」

麦野「」

絹旗「」

一方通行「お食事はいかがっすかァー!」

オルソラ「イギリス清教はいかがでございますかー」

黒子「少し落ち着いてくださいな!!っていうかオルソラさん布教下手っ!」

一方通行「今日の一発目のお客だしィ」ゴロン

オルソラ「お冷でございます」コト

麦野「え、ああ……うん、座ろっか」スト

絹旗「え?は、はい」スト

黒子「……申し訳ありません、ご注文がお決まりになりましたらお呼びくださいな」ペコ

麦野「え、ええ」

絹旗「超変な店ですね」ヒソヒソ

麦野「そうね……でもあの白い男どっかで見た事あるのよね」

絹旗「白い男って……」チラ


一方通行「だりィ」グデーン


絹旗「あのカウンターで寝そべってる人ですか?」

麦野「うん、多分」

麦野「私時しらず御膳」

絹旗「私は海鮮スープスパを」

黒子「はい、ただいまー」パタパタ

一方通行「あン?お前原子崩しじゃねェ?」

麦野「え!?」

一方通行「俺、第一位」ハイ

絹旗「第一位って……一方通行ですか!?」

一方通行「あ、時しらず御膳でェす」コト

オルソラ「スープスパでございますよー」コト

絹旗「超早っ!注文したばっかりなんですけど!?」

麦野「第一位が何でこんな店を?」

一方通行「コイツのせい」ブスッ

黒子「指を刺さないでください!あ、あいたっ!」

麦野「へ?」

絹旗「え、カツ丼が全ての始まりなんですか?」

麦野「第一位をいち料理人におさめるなんて、大した子ね」

黒子「……成り行きと言いますか、私も予想外でしたの」

オルソラ「一方通行さんのお知り合いでございますか?」

麦野「え?いや、知り合いっていうか……」

一方通行「そいつ第四位ィ」ゴロゴロ

黒子「」

オルソラ「まぁ、四番目にお強い方なのでございますね」

麦野「え?えへへ、そんな事ないわよ」

絹旗「どうしてこんな所にシスターさんがいるんですか?」

オルソラ「一方通行さんとは知り合いではないのでございましょうか?」

麦野「うん?いや、名前知ってるってくらいかな」

一方通行「顔合わせンのは初めてだしなァ」

オルソラ「私はイギリス清教の布教の為に学園都市に来たのでございます」

絹旗「あー……滝壺さんより何枚も超上手かもしれません」

麦野「美味しいわね」モグモグ

絹旗「ええ、超美味しいです」パクパク

黒子「料理だけは本当に上手な2人ですので」

絹旗「ああ、やっと普通の会話が……」ホロリ

黒子「……私も感動ですの」ホロリ

一方通行「サボってるンじゃないですの!」プンスカ

黒子「サボってないですわ!」プンスカ

麦野「……第一位のイメージ違うんだけど」

一方通行「あン?変な幻想抱いてンじゃねェよ、メルヘンかお前」

麦野「……」イラッ

絹旗「でもでも、第一位は超凶悪凶暴って噂になってますよ?」

オルソラ「そんな事はございません」

絹旗「へ?」

オルソラ「私は一方通行さんと話しているととっても楽しいのでございますよ?」

一方通行「いっつも会話になってねェ気がするけどなァ」ゴロン

一方通行「お前ら暗部だったよなァ?『ガンダム』だっけ?」

オルソラ「またなんともクールな組織名でございますね」

麦野「アイテムよ、アイテム」

一方通行「あァ、それ」

麦野「アンタは暗部入ってないの?」

一方通行「入ってたら店開けねェだろォが!!」プンスカ

絹旗「えー……超いきなり怒られましたけど」

黒子「お冷おかわりいかがですの?」

麦野「あ、ありがと」

一方通行「今日は暗部も仕事休みってかァ?」

麦野「まーね、たまの休日は美味しいものを食べようって話になってね」

絹旗「……超暇つぶしで集合しただけじゃないですか」

一方通行「やっぱり殺しとかやってンのかァ?」

絹旗「ええ」

麦野「そうねー、昨日もグシャっとね、にゃははーん」

黒子「ひぃっ!」



オルソラ「いけません」




麦野「あん?」

オルソラ「命を奪う行為をそんな嬉々として語ってはいけないのでございますよ」

麦野「はぁ、アンタにはわからないかもしんないけど……私たちはそれが仕事なの」

オルソラ「それでもよくないのでございます」

麦野「は?」

絹旗(やっば、麦野超キレかかってますね)

黒子「お、オルソラさん……」

麦野「あのなー、私達はそれで生活して……それでしか存在意義を見出せないんだよ」

麦野「超能力者ってのはそうやって生かされてんだよ、例外もいるけどね」

一方通行「……」ゴロンゴロン

麦野「わかる?私たちは作られた化け物なのよ」

麦野「私も、絹旗も、なんだったらそこにいる第一位もね」

黒子「……」ビクビク

オルソラ「……」

麦野「私に説教くれるなんざ100年早ぇっつーんだよ、ああ?」

絹旗「麦野、そろそろ……」

麦野「うるせぇな、私はこういう無知な人間が嫌いなんだよ」

麦野「何も知らないくせに綺麗事だけ抜かしてる奴が嫌いなんだよ」

一方通行「……」

麦野「暗部に、闇に落ちた人間にアンタみたいのが何言ってもムダ」

麦野「アンタと違って、私たちみたいなのは闇の中でしか生きられない生き物なんだよ」

オルソラ「アナタ達は……闇の中でしか生きられないと?」

麦野「そうだっつってんだよ」

オルソラ「そんな事はございません」

麦野「なんでてめぇがそんな事……」ピキッ

黒子「オルソラさんも……そろそろ……」アワアワ

オルソラ「現に一方通行さんはこのお店を仕事としているのでございます」

一方通行「……オルソラァ」

オルソラ「何万人も手にかけなければいけない実験の依頼もあったと聞きました」

オルソラ「それでも一方通行さんはそれをお断りになったのでございますよ」

麦野「……それがなんだよ」

オルソラ「人の犠牲の上にしか生活できないなどと言わないでいただきたいのでございます」

オルソラ「アナタも超能力者である前に……1人の人間でございましょう?」

麦野「……」

絹旗「……」

一方通行「原子崩しよォ」

麦野「……なに?」

一方通行「コイツはシスターだから、綺麗事言ってるンだわ」

麦野「わかってるわよ」

一方通行「でも……正論じゃねェ?」

麦野「……」

一方通行「俺は暗部にゃ入ってねェけど、汚ェ部分ってのは見てきた」

麦野「……それで?」

一方通行「別に俺は説教くれるつもりなンざねェけどよォ」

一方通行「こういう仕事、楽しいぜェ?」

麦野「っ!」

一方通行「なァ」

オルソラ「ええ、とっても楽しいのでございますよ」

黒子「わ、私も……なんだかんだ楽しいですわ」

絹旗「……」

麦野「それは、知ってるわ」

オルソラ「抜け出せない泥沼、なんてないのでございますよ」

麦野「……え?」

オルソラ「必ず底は存在しますし、抜け出せないのでしたら引っ張ってもらえばいいのでございます」

一方通行「くかかっ、違ェねェな」

麦野「……」

麦野「この私に説教くれるなんて……」

麦野「……ふふ、なんだよアンタは」

オルソラ「イギリス清教のシスターでございますよー」

麦野「……毒気抜かれたよ、ねぇ絹旗?」

絹旗「ええ、超その通りです」

麦野「ありがたいお言葉も貰ったし、そろそろ行こうかな」

黒子「お、お会計ですね、少々お待ちくださいな!」パタパタ

麦野「カードね」ハイ

黒子「」ブラック

絹旗「超美味しかったです」

一方通行「よォ」

麦野「なに?」

一方通行「また来いよなァ」

麦野え?」

オルソラ「ええ、私がいつでも引っ張り出して差し上げるのでございますよー」フンフン

麦野「……ぷっ」

絹旗「……あはっ」




麦野「ええ、また来るわ」

一方通行「おォ、待ってるぜェ」

オルソラ「お待ちしているのでございます」ペコリ

麦野「……じゃーね」

ガララ……


黒子「」

黒子「……オルソラさぁぁぁぁぁぁん!!」ガバッ

オルソラ「あら、どうしたのでございますか?」

黒子「もうハラハラしましたのぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

一方通行「クカカ、あの第四位に啖呵切るなンざ命知らずもいいとこだなァ」

黒子「無事で良かったですわ!」

オルソラ「あの方達は必ずまた来ると思うのでございます」

一方通行「おォ、俺もそう思うぜェ」

黒子「あわわわわわわわ」ガタガタプルプル

一方通行「さっすがシスターだなァ?」

オルソラ「ええ、本物のシスター、でございますから」ニヘラ

一方通行「そのほっせェ腕で引っ張り出せンのかァ?」

オルソラ「その時は手伝っていただけたら嬉しいのでございますよ」

一方通行「……けっ」

絹旗「超びっくりしました、あのシスターさんには」

麦野「ね、まさか私に正面切って向かって来るとは思わなかったわ」

絹旗「……でも、なんか超スッキリした気持ちです」

麦野「アンタも?私もだにゃーん」

絹旗「なんだか超不思議な気持ちです」

麦野「……」

絹旗「麦野?どうしました?」

麦野「いや、あんなに真っ直ぐな言葉言われたの、久しぶりだなぁって」

絹旗「……確かに」




絹旗「今度はアイテム全員で行きませんか?」

麦野「いいわね、滝壺と会話させてみたい」

絹旗「あ、でも超浜面だったらシスターさんに見惚れるかもしれませんよ」

麦野「そん時はブチコロシよ」

数日後ーーーーーー。


一方通行「中華丼、カツカレー、ハンバーグステーキセット」コトトト

オルソラ「エビのラビオリ、冷製トマトのフェデリーニ、パエリア」コトト

黒子「は、早すぎですの!追いつかないですわ!」ワタワタ

オルソラ「私も手伝うのでございますよ」




オルソラ「パエリアでございます」コト

<あ、どうも

オルソラ「ご一緒にイギリス清教はいかがでございましょう?」

<え?

オルソラ「ごゆっくりどうぞー」

<……?



一方通行「アイツ、布教する気なくねェ?」

黒子「……私もそう思いますわ」

黒子「やっとひと段落ですのね、ちょっと疲れました」

一方通行「飯でも食うかァ」ダラー

オルソラ「……ふぇ?」モキュモキュ

黒子「オルソラさん!つまみ食いはせめて隠れる努力をしてくださいな!」

一方通行「お前って食いしん坊キャラだったのかァ?」

オルソラ「アンジェレネさん程ではありませんが」

黒子「あ、イギリス清教のシスターさんですの?」

オルソラ「ちっこくて可愛いのでございますよー」

一方通行「お前と一緒だなァ、可愛い以外ィ」グデー

黒子「余計なお世話ですの!!」

オルソラ「つまみ食いをしていたつもりはないのでございます」ショボン

一方通行「まァあンだけ堂々と冷蔵庫開けて食ってたらなァ」ウン

黒子「気張ってないと会話に乗り遅れますわ……」

一方通行「この会話は快速エアポートですゥ」ヘイ

オルソラ「各ツッコミには停まりませんのでご注意くださいでございますよー」ヘイ

黒子「……はぁ」

オルソラ「ではお2人の昼食は私が作ります」

黒子「あ、私パスタが食べたいですの」

オルソラ「パスタでございましょうか?」

黒子「ええ、オルソラさんの作るパスタは超一級品ですわ……お願いします」

オルソラ「ふふ、お任せ下さい」





黒子「美味しいですの」チュルチュル

一方通行「ン、パスタだけは敵わねェな」ズルズル

オルソラ「いえいえ、そんな事ございませんわ」

黒子「顔良し、スタイル良し、器量良し、料理良し……」

黒子「よく考えたらオルソラさん女としてチートですの」

オルソラ「?」

黒子「世の男が放っておきませんわね」

一方通行「くだらねェ男連れてきたらブチ殺してやるゥ」

黒子「いつからオルソラさんの父親に……」

黒子「でも確かに、相応の男でないと認めたくありませんわ」

オルソラ「相応、と申しますと?」

黒子「え?そうですわね……」

黒子「顔良し、スタイル良し、器量良し、料理良し、稼ぎ良し……と言ったところでしょうか」

オルソラ「あら、では一方通行さんでございますね」

黒子「へ?」

オルソラ「全てに当てはまっているのでございますよ?」

黒子「器量、良し……?まぁ及第点ですか?」



一方通行「……」zzz



黒子「やっぱり『しっかり者、働き者、自由過ぎない人』も追加ですの!!」

オルソラ「あらあら……ふふっ」

オルソラ「しかし学園都市の電気機器はすごいですわね」

黒子「あ、そういえばあまり馴染みの無い物が多いかも知れませんね」

オルソラ「ええ、私電気とは無縁の生活をしてきたものですから」

黒子「嘘ですの!それは言いすぎですわ!」

一方通行「オルソラ、オルソラ」チョイチョイ

オルソラ「なんでございましょう?」

一方通行「携帯電話だぜェ?」フフフン

オルソラ「まぁ……これが携帯電話なのでございますか?」

黒子「……自慢気ですわね」

一方通行「なンと!国際電話も可能ですゥ!」

オルソラ「おー」パチパチ

オルソラ「あ、電気とは無縁の生活は流石に冗談でございますよー」

黒子「はい……わかってますわ」

オルソラ「こんなに小さくて外国に繋がるなんて……はいてくでございますわね」

黒子「やっぱりシスターさんは携帯も必要ないんですわね」

オルソラ「ええ、必要とあらば矢文でちょちょいのグサッ、でございますので」

黒子「矢文!?古風ですわね……」

オルソラ「冗談です」ニヘラ

黒子(オルソラさんの笑顔見たら全部許してしまうんですの……)

一方通行「お前欲しくねェ?」

オルソラ「え?」

黒子「え、シスターさんは持っていても大丈夫なのですか?」

一方通行「緊急用ならいいンじゃねェ?コイツの場合なら特に」

オルソラ「?」キョトン

黒子「……そうですわね、なぜか親心というものがわかりますの」

一方通行「オルソラ、お前に携帯をプレゼントしてやるゥ」スタスタ

オルソラ「え、え?」

携帯ショップーーーー。


店員「どういった機能をお求めでございますか?」

一方通行「とにかく操作しやすいの」

店員「ではこちらのラクラクホンはいかがでしょう?」サッ

一方通行「危なっかしいから緊急用モードついてるの」

店員「ではキッズ携帯でどうですか?」ハイ

一方通行「イギリスでも使えるやつ」

店員「こちらの会社ですと国際電話が可能でございます」ドン

一方通行「落としたり水こぼしたりパスタこぼしても大丈夫なやつ」

店員「こちらは象が踏んでも壊れない頑丈さが売りでございます」バッ

一方通行「あとフォルムにまろみがある奴」

店員「はい、まろみでしたらこち……えっ?」

一方通行「ンで、今言った機能が全部ついたの」

店員「」




一方通行「さっすが学園都市、なンでもあるゥ」スタスタ

一方通行「オラ、買ってきてやったぞ」

黒子「こ、これは超最新機種……買ったらウン万もする物では?」

一方通行「名義も俺で契約してきたから、好きに使え」ポイ

オルソラ「あわわ、きゃ、キャッチー!!」ポス

一方通行「これでお前がイギリス帰っても好きな時に電話できるぜェ?」

黒子「あ……」

オルソラ「……あ、ありがとうございます!!」

一方通行「ツインテール、メールやらしてやれよォ?」ゴロン

黒子「ええ!バッチ来いですの!!」

オルソラ「…………ふふ、嬉しいです」キュッ





オルソラ「……」ニヘラ

黒子「……オルソラさんずっと携帯眺めてニヤけてますの」

一方通行「初めて火を見た人類みてェだな」

黒子「いや人類はニヤけてはなかったと思いますが……」

定休日―――。


一方通行「コーヒー買ったし、さっさと帰ってダラけよォっと」スタスタ



<おい、今連絡あったんだけどよ、めっちゃいい女を捕まえたらしいぜ

<いい女?ベイベーなのか?

<なんか金髪のシスターらしい、ドブルベイベーだな

<あ?学園都市にシスターがいるなんて怪しくねぇ?

<まぁでも抜けてる女みてぇだから連れ込むってよ

<はは、じゃ早速合流しますか



一方通行「……」

一方通行「なァにやってやがりますかあのシスター……」

一方通行「それでェ、場所は?」

スキルアウトA「はい、駅横の路地裏を入ったところだそうです、ええ」ボロッ

一方通行「そォか、じゃあさようならァ」ダンッ

スキルアウトB「は、はい!お疲れっした!なんかお手数おかけしてすいませんっした!」フカブカ

スキルアウトC「」チーン




一方通行「路地……ここですかァ?」

オルソラ「あら?一方通行さん、こんな所で偶然でございますわね」

一方通行「お前が連れ込まれそうだって聞いたから来たンだろォが」

上条「あれ、第一位……一方通行だっけ」

一方通行「あン?いつかの三下かァ」


スキルアウト「」


一方通行「これお前がやってくれたのかァ?」

上条「まぁ2人だったし……なんとかなりましたよ、はは」

一方通行「悪ィな、うちのオルソラが迷惑かけて」

上条「うちの……?いや、構わないよ」

オルソラ「???」

一方通行「……」ジー

上条「え?」

一方通行(顔はまァ普通?家計をやりくりって事ァそれなりに家事もできるとして……)

一方通行(悪い奴じゃねェ、スキルアウトくらいなら倒せる……)

上条「あ、あのー?」

一方通行「……だが貧乏なのはダメだ、オルソラをそンな奴の嫁にはやれねェ」ウン

上条「よ、嫁!?」

一方通行「どォせなら不自由なく暮らしてもらいてェしな」ウン

上条「あの、なぜアナタはオルソラのお父さんのように振舞っていr」

一方通行「オマエにお義父さんと呼ばれる筋合いはねェ!」プンスカ

上条「」

オルソラ「?」

次の日ーーーーーー。


黒子「ご注文をお伺いしますの」サッ

削板「カツ丼、カレー、ラーメン、餃子、ピザ、ザル蕎麦、エビドリア」

黒子「……え?」

削板「を、2人前ずつ頼む」

黒子「……か、かしこまりましたの」



削板「おぉぉぉぉぉ!美味い!うーまーいーぞーーーー!!」バクバクバク

黒子(ミスター味っ子?)

一方通行「いいねェいいねぇ、最っ高じゃねェかその食いっぷりよォ!!!」

削板「美味いからな!いくらでも入るぞ!」

一方通行「おらァ、サービスですの!!」

ドン☆

削板「」

一方通行「お残しは許しまへンでェ」

削板「う、うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」バクバクバクバクッ

削板「か、完食したぞ……うっぷ」

黒子「お、おぉぉぉぉぉ」パチパチ

オルソラ「パスタ追加でございますよー」


ドンッ☆


削板「」

削板「えっ」

オルソラ「とても美味しそうに食べて頂けるので、私も嬉しいのでございます故」

削板「……」

オルソラ「……」ニヘッ

削板「い、いただきまーーーーっす!!!」モグモグモグ

一方通行「吐いたらブチ殺すからなァ」ゴロゴロ

黒子「……鬼ですか、アナタ達は」

オルソラ「え?いえ、シスターでございますよー」ニコニコ

一方通行「ところでお前、学校はいいのかァ?」

黒子「え、今更ですの!?」

オルソラ「サボりはあまりよくないのでございますよ」

黒子「いえ、別に好きでサボってるわけでは……」

一方通行「今日飯でも食いに行くかァ」ハイ

オルソラ「それはナイスアイディアでございますね」

黒子「ああ、流れが速い……」

一方通行「あァ?」

オルソラ「え?」

黒子「まぁでも、みんなでお食事は確かにいい考えですわ」

一方通行「崇め讃えろ跪けェ、ヘタを献上しろ」

黒子「調子乗らないでくださいな!」

オルソラ「ははー、でございますよー」

一方通行「サラパでもするかァ」ゴロン

オルソラ「いいですわね、私も久しぶりでございます」

黒子「……サラパ?」

一方通行「え、知らねェの?」

黒子「ええ、初耳ですの」

一方通行「……」プププ

黒子「なんですのその目!教えてくださいな!」

オルソラ「サラパ、とは何かの略称なのでございましょうか?」

黒子「え、オルソラさんも知ってる感じだったではないですか?」

一方通行「へーい」ペチ

オルソラ「へーい、でございますよー」ペチ

黒子「……」

一方通行「サラダパーティ、略してサラパ」

オルソラ「まぁ、なんともヘルシーそうなパーティでございますね」

黒子「なるほど」

黒子「私も最近気になってきた所ですの……」

オルソラ「あら、どこがでございますか?」ムニュィ

黒子「つ、つままないでくださいな!」

オルソラ「これくらい、白井さんの年齢では普通でございますよ」

黒子「そ、それでも気になるんですの!」

一方通行「やっべ、つまむ程余分な肉がねェ」ニヤニヤ

黒子「むむむーーー!!」

一方通行「オルソラもそンな太ってねェよなァ?」

黒子「確かに……つまみ食いしてるのにおかしいですわ」

黒子「……」ジー

一方通行「どこ見てやがりますかァ」

黒子「なるほど、栄養が全てそちらに行ってるというわけですわね」

一方通行「羨ましいのでございますかァ?」

黒子「……切実に」ズーン

オルソラ「???」キョトン

オルソラ「というわけで私のお家に来たのでございますよ」

一方通行「よし、ツインテールこれ運べェ」

黒子「ちょちょ、これはなんですの?」

一方通行「金華ハム」

黒子「サラダパーティではなかったのですか!?」

一方通行「よく考えたら俺そンなベジータじゃねェもン」

黒子「ベジタリアンですわ」

オルソラ「ベジータ?どこかの王子でございましょうか?」

黒子「だからどうしてそんな知識があるんですの?」





一方通行「お肉を掲げて……カンパーイ」ヘイ

オルソラ「カンパーイ、でございますよー」ヘイ

ムニュン……

黒子「お肉とお肉をぶつけたらそうなりますわ」

黒子「ところでオルソラさんはいつまでおられるのですか?」ハグハグ

一方通行「しばらく、だとよォ」モグモグ

オルソラ「ええ、布教も順調でございますし」モキュモキュ

一方通行(順調じゃねェな、うン)モグモグ

黒子(順調……ではございませんね、うん)パクパク

オルソラ「ですが……帰るのが嫌になって来たのでございます」

一方通行「あン?」

黒子「どうしてですの?」

オルソラ「レストランテ・オルソラ屋さンが楽しいからでございますよ」

黒子「えっ?」

一方通行「あ、それ引き摺ってたのかァ」

オルソラ「白井さんと一方通行さんと過ごす毎日が楽しすぎるのでございます……」ショボン

黒子「オルソラさん……」

オルソラ「このような日々が続けばいいと思ってしまうのでございます」

黒子「そう、ですわね」

一方通行「……」ヒョイパク

黒子「あ!それ私のハムですの!!」

一方通行「肉いらねェって言ってたじゃねェか」

黒子「うぐ……い、いらないとは言ってませんの!」

一方通行「ダイエットですの!」ハイ

黒子「むっきぃぃぃぃぃ!!!」

オルソラ「……」

オルソラ「ふふ……」ヒョイパク

黒子「オルソラさん!?今さりげなく私のハム取りましたわね!」

オルソラ「……そのような事実は一切ございません」モッキュモッキュ

黒子「もぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

オルソラ「うふふ」ニヘラ

―――――。

黒子「それではおやすみなさいですの」

一方通行「さようならですの」ペコ

オルソラ「ええ、お2人ともお気をつけて」




黒子「……料理長」テクテク

一方通行「あン?」スタスタ

黒子「オルソラさん、いつかは帰ってしまうのでしょうか?」

一方通行「当たり前だろォが、本業はシスターなンだからよォ」

黒子「そうなったら……寂しいですの」

一方通行「思い切ってイギリス店でも出すかァ」

黒子「思いっきりすぎですの!私学校があるんですわよ!」

一方通行「うーン……思い切って、やっちゃおうかなっ?みたいなァ」グデーン

黒子「そんな高い買い物する主婦じゃないんですから……」

一方通行「まァ、無理だなァ」

黒子「……はい」

一方通行「そンな長くは続かねェ、オマエも覚悟しとけ」

黒子「…………わかりましたの」

次の日ーーーーーー。


一方通行「買出し行ってくるゥ」

黒子「あら、私が行きますわ」

一方通行「いや、サボりたいし俺が行くゥ」

黒子「そういう事堂々と言っちゃダメですの!」

オルソラ「今日は天気がいいのでございますし」

一方通行「そういう事ォ」

黒子「……まったく」

オルソラ「いってらっしゃい、でございますよー」

一方通行「ン」スタスタ


<すいませーん


黒子「はーい、ただいまー」タタタッ

一方通行「ン……この鯛、いい目してンじゃねェか」

おっちゃん「お、兄ちゃんわかってるね!それは今日一番の鯛だぜ!」

一方通行「よし、コレ貰ってくわァ」

おっちゃん「はいよ!」

一方通行「……おっさン、昆布の根ってあるかァ?」

おっちゃん「根だぁ?あるけど売りもんにならねぇからまとめて入れてたはずだがなぁ」

一方通行「あるだけくれェ」

おっちゃん「いいけどよ……珍しい奴もいるもんだなァ」ゴソゴソ

一方通行「一番旨味が出る所だからなァ」フフン

おっちゃん「若ぇのに大した奴だ……サービスだ、このメバルも持ってけ!」

一方通行「え、このマグロもくれンのかァ?」

おっちゃん「えっ」

一方通行「え、このマグロもくれンのかァ?」

おっちゃん「ちっ、兄ちゃんには敵わねぇな……持ってけちくしょう!」

一方通行「ありがとうございますゥ」ペコリ

黒子「あ、料理長!早く手伝ってくださいな!」

オルソラ「大忙しでございますね」

一方通行「あン?なンだってこンなに混ンでるンだァ?」

黒子「団体客ですの!」

一方通行「めンどくせェなァ」ダラーン

黒子「エビチリ、日替わりランチのカキフライ御膳、ボンゴレです」

一方通行「あ、カキねェ」

黒子「またですの!?」

一方通行「ダッシュダーッシュダッシュゥ」

オルソラ「キックエーンドダッシュッ、でございますね?」

黒子「オルソラさんの知識には感服しますわ……」

一方通行「ほら、行って来いですの!」ゲシッ

黒子「イタッ、……もう!」ヒュンッ

オルソラ「ボンゴレでございますわー」モグモグ

ちょっと強引スケベ入る前に休憩しますね
タバコ吸いたい

           /: : : : : : : : : : : ヽ
       /: : : : : : : : -‐-: : : : |

      /: : : : : : /:, ‐'' "  ̄´" ‐ 、               _ , - ‐、
      ィツ: : : : :.// 、 \            \    _ -‐ ' "~  ̄      (
   l",イ--っ:/:/lヾヘ \.\      、.   \   ∧   |      |      ヽ
.   j'"/"~:/: :/ i|   \ \'、.      \     \  | 二|二  二|二    ゝ
   i! {: : : : :|: /  i!     ,≧ミ\\ ヽ.  \.   \|.  |      |     /
  〈 .ゞ: : : : y  i!.    '"  ,,二ミヾ \ \  \    | /―、   /―、   |
   ヽ \:_:{  i!,,_    〃(cハ }.\       \  |.  ヽ/     ヽ/   |
    ヽ   !   |. ,ミ、       ゝ',,,,"" \   \\   |  /     /   |
    |.\___i  ヘ{ (ハ       u   >,ミ   ミ.   l   あ.     |     .|
     ゝ三ニハ.  ヾ `ゞ          /"、_`‐. ミ |  (     二|二  |
.   /三三i! ヽ  ∧" _.. ‐‐ ,=ァ   /   ヘi .|=三|    ).     |    |
.   /三三i!  \. ∧. `Y"~ _/   /   /:.:.ヽ三.|   (    /―、   |
  /:三三i!     l、  ヽ、`"    /    /:.:.:.:.:.:.:〉|     )    ヽ/    |
  /::三三i!.     | ヽ    `ヽ- '"\     /.:.:.:.:./<.   (     /     |
. /:三三ニ!    // } λ  ヾ/:.:.:.:.:|:\__〈へ/三  〈  (ヽ'")      -‐"
/:三三三|   _/'-"| / ハ.ヽ ハ:.,、_:ヘヽ:.ヾ:.:./三三.   \ `Y´    <"
ニ三三三==三三ニ/ /三}    }三|_\|:.:/三三三    \   /
:三三三三三三三/ /三ニ| ! /、三=(:.:(:.\三三三    ∧/
三三三三三三./ ./.-‐"ノ i /  ヽ// Yヾ:.:.:\三三三
三三三三ニ-/ /ヽ / / ! !/:.:/:./.:.:ヽ.:.:.:.:.:ヽ三三三

ヽ= "~   ./  /`ヽ/  /  .i i〈:.:.:.:.:./:.:.:|:.:.:\:.:.:/三三三

再開しますの! 



             ___  _           
.         l\  /: : : : : : : : : : : : : : :`ヽ __    /\
         .|  〉// : : : : : : : : : : : : : : : : :l \ /   〉
         /|  // : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ  |7__   |
       /::ナ/: : : : : : : : : |: : : : : : : : :ヽ: : : : |  |\ヽ、.ナヽ

      // /::/: : : : |: : : ::ハ: : :仆: : : : : ヽ: : : :\l  \::ヽ_ゝ
     /: \/::/: : : :/ |/::/ |: : :| ヽ.:\: : ヽ: : : : :|:|_/: : ヽ

    /: : : :/: :l: : : //|: : / |: : :|  '、: : \ル: : : : |: : :|\: : : :}ヽ
    |: : : : {: :|: : ::/   l: :/  ヽ: :|  ヽ: ::/ |: : : : :|: : :|  |: : : |、::ヽ
.    |: : :从: !: :::/.   V    .N    V .|: : : : :|: : :|  |: : : | l: : l
     |: : :| v: : |   l||l       .l||l   |: : :/Vx: :|  |: : : | |: :|
     |: : :|  ヽ|_  l||l        l||l   レ'   }:::l  |: : :/. |: :|
     \::|   | ゝ//           О// _/\l ノ: ::/  l: :l
     lミ彡 /  ヽ 、 _ _ _l ̄ ヽ_ _ . ‐ ´      ミ三ミ/   レ
     \  \         久芥::卞、        〈  /:/
      _  丿       ,〈 | Vo .|、.>、        ゞ:し    
    //OO       .し |    |`ヽ_!
   〈 〈    ∩      7::T::T:Tヽ 
    \\ l二二二l    厶::::{::::L::!冫 
       ̄  (○) .       | ハ |
          ∪ oo      とノ r_ぅ 

一方通行「はァ」グデーン

オルソラ「お疲れ様でございました」

黒子「あの、ちょっといいですか?」

一方通行「なにィ」ゴロンゴロン

黒子「最近ジャッジメントが忙しそうなので、しばらくこちらには来れなさそうですの」

オルソラ「あらまぁ」

一方通行「しょうがねェな、いいぞォ」

オルソラ「治安維持も大変でございますのね」

黒子「バカな犯罪が減りませんので……」

一方通行「たまには顔出せよ、30分に1回くらい」

黒子「そんなしょっちゅう出せませんわ!」

一方通行「じゃ1時間に1回でいい」

黒子「忙しい!って言ってるんですの!!」ムキー

オルソラ「おはよう、ございま……くしゅんっ」

一方通行「あン?顔赤ェな、どうしたァ?」

オルソラ「ちょっと熱っぽいのでございますよー」フラフラ

一方通行「どれどれェ」スッ

オルソラ「あぅ……」

一方通行「結構熱いじゃねェか、風邪かァ?」

オルソラ「みたいでございますねー」ポー

一方通行「……熱のせいか、会話がスムーズだなァ」

オルソラ「???」

一方通行「休んでいいぞ、俺1人でなンとかなるゥ」

オルソラ「それはできかねます……せめて今日はこのままお手伝いいたしますわ」

一方通行「ったく、倒れンなよォ?」

オルソラ「はい」

一方通行「それより鼻水拭けオラ」グイ

オルソラ「しゅみましぇん」ズズー

<すいませーん


オルソラ「はーい、ただいまー……」フラフラ

<和風パスタで

オルソラ「ご一緒にローマ正教はいかがでございますか?」ポー

<え?

一方通行「あ、ダメだアレ」





オルソラ「オーダー、和風パスタのリゾットでございますよー」

一方通行「お前裏で休ンでろォ」

オルソラ「大丈夫でございますわ」ポー

一方通行「いや大丈夫じゃねェ、主に頭」

オルソラ「むぅ……」フラフラ

一方通行「ちょっと早ェが今日は終わりだなァ」

オルソラ「え?」

一方通行「明日お前休め」

オルソラ「い、いえ……私は大丈夫d」

一方通行「いいから休めですの!!」プンスカ

オルソラ「……はい、わかりました」

一方通行「ったく、無理してンじゃねェっつーのォ」






次の日――――。


オルソラ「お、はよう……ござい、コホッ、ます」

一方通行「……なンで来てンだよ」

オルソラ「ゴホッ……へ?」

一方通行「お前の『わかりました』ほど信用できねェもンはねェな」ウン

バタッ


オルソラ「はぁっ……はぁっ……」

一方通行「えー、いきなり倒れますかァ」

オルソラ「ゲホゲホッ、はぁっ……」

一方通行「……昨日より熱い気がするゥ」

一方通行「とりあえず運ぶかァ」ヒョイ

オルソラ「あ……ふわふわー、でございますよー……ゴホッ」



【臨時休業ですの!】パタン……



一方通行「ったく、世話のかかるシスターですねェ」

オルソラ「コホッ、お手数おかけします」

一方通行「本当ですよォ」ダンッ

一方通行「ほい」ポイ

オルソラ「ぁぅ……」モフンッ

一方通行「お前着替えとかねェの?」

オルソラ「一応寝巻きが、コホッ……あるのでございますよー……」ポー

一方通行「めンどくせェ」

オルソラ「あ、着替えは自分で……あら?」フラッ

一方通行「ダメじゃねェか……コレでいいンだよなァ?」

オルソラ「そ、それはさすがに……恥ずかしいと言いますか、コホッ」

一方通行「うるせェンですの!」

オルソラ「し、しかし……」

一方通行「パジャマでオ・ジャ・マ」バッサバッサ


<パジャマジャマジャマ


オルソラ「う、ひゃぁぁぁぁぁぁぁ!?」

一方通行「こンなもンだろォ」フヒュゥ

オルソラ「お、お嫁にいけないのでございます……コホッ」

一方通行「たかが下着でなに言ってやがりますかァ」

オルソラ「た、かが……」ショボン


ピピピピ

一方通行38.5度……高ェ、のか?」

一方通行「……何すればいいンだァ?」

オルソラ「ゴホッ、ケホケホッ」ポー

一方通行「ちょっと行ってくるから、寝てろよォ」

オルソラ「え、いえ大丈夫d」


イナイ


オルソラ「」モウイナイ

オルソラ「ふふ……コホコホッ」

一方通行「とは言ったものの、何をすればいいのかわからねェ……」

一方通行「風邪なンざ引いた事ねェからなァ」

一方通行「……」ウーン

一方通行「よし」



とある研究所――――。


木原「ったく、全然終わらねぇじゃねーか」カタカタ

一方通行木ィィィィィィィ原くゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!?」ババーン

木原「うぉ!?なんだ、てめぇか……おどかすなクソッタレ!」

一方通行「風邪の看病ってどうすればいいンですかァ?」

木原「あ?風邪だぁ?」

一方通行「うン」ウン

木原「お前風邪でも引いたのか?」

一方通行「そンなわけねェだろ、バカか死ね」

木原「……」イラッ

木原「とりあえず、暖かくして栄養のあるもんを食わす」

木原「精のつくもんでも食わせてやれ」

一方通行「ウナ重とかスッポン鍋とかかァ?」

木原「バカか、病人がそんなもん食えるわけねぇだろうが」

木原「こういう時は総じて粥とか摩り下ろしたリンゴって相場が決まってんだよ」

一方通行「か、ゆ……とォ」メモメモ

木原「あとこじらせたら肺炎とかになっちまうかも知れないから気をつけろ」

一方通行「なンだそりゃ?」

木原「下手したら死ぬ」

一方通行「……なにィ?」

木原「死ぬ」ウン

一方通行「……」ウーン

一方通行「やべェじゃねェか……ありがとなァ」ドヒュンッ

木原「……」

木原「心優しい子に育って……」ホロリ

常盤台中学――――。


ガララララッ!

一方通行「やっべェ!オルソラ死ぬゥ!!」

先生「」

黒子「」


ザワザワ……


黒子「は?え?どういう事ですの?」

一方通行「肺炎がやべェ、スッポンはNGィ」

黒子「というかお店はどうしましたの?」

一方通行「レバニラ炒めててオルソラ死ンだらどォすンだよ!!」

黒子「……順を追って説明してもらえますの?」

一方通行「だからウナギとスッポンはダメで肺炎でオルソラがヤベェっつってンだろォが!!」プンスカ

黒子「少し落ち着いてくださいな!!」プンスカ

――――――。


一方通行「というわけでございますゥ」

黒子「なるほど……オルソラさんが風邪で、アナタは看病をした事がないと」

一方通行「でェ、木原くンに聞いたら肺炎がやべェって」

黒子「よっぽど酷くならない限り、肺炎にはならないですわ」

一方通行「なンだ」

黒子「とりあえず市販の薬などで様子を見て、ダメなら病院へ連れて行ってくださいな」

一方通行「し、は、ン、の、く、す、り……とォ」メモメモ

黒子「あとはその木原さんの言う通り、暖かくして栄養のある物を食べさせてください」

一方通行「おっけェ」

黒子「私も一段落したら行きますので」

一方通行「おォ」ドヒュンッ

黒子「……」

黒子「あんなに取り乱すなんて……ふふ」

先生「おい」

絹旗「……」スタスタ

一方通行「お食事屋さンだコラァ!」ババーン

絹旗「ひょわっ!?ちょ、超びっくりした!」

一方通行「市販の薬って何買えばいいンですかァ!?」

絹旗「市販の薬?な、何がですか?」

一方通行「病院に行く前に市販の薬で様子見て、肺炎なったらオルソラやべェンだよ!」

絹旗「えっ?」

一方通行「あン!?」

絹旗「えーっと……オルソラさん風邪でも引いたんですか?」

一方通行「うン」コク

絹旗「それで、薬を買いたいと」

一方通行「うン」コクコク

絹旗「でも何を買ったらいいのかわからない、という事ですね?」

一方通行「うン」コクコクコク

絹旗「そうですね……風邪薬にも超種類があるんですよ」

一方通行「へェ」

絹旗「症状別なんです、熱とか頭痛とか咳とか」

一方通行「熱と咳はしてたなァ」

絹旗「いや私じゃなくて薬局の店員さんに伝えてくださいよ」

一方通行「わかったァ、サンキュー」ドヒュンッ

絹旗「……超速いですね」

絹旗「……なんで最初から薬局行かなかったんでしょう?」




薬局――――――。


一方通行「オイ薬出せコラオラてめェコラあァ!?」バンッ

店員「ひぃっ!?」

一方通行「さっさとありったけの薬出せコラてめェコラオラあァン!?」バンバンッ

店員(ご、強盗……?)ガタガタブルブル

店員「なるほど、お知り合いの方が風邪をひいたと」

一方通行「うン」コクコク

一方通行「薬の事は店員に聞けって言われたンですけどォ」

店員「人によって様々ですからねぇ……特徴を教えてもらえます?」

一方通行「あン?そうだなァ……ボーっとしててェ、背はまァ、普通ゥ?」

店員「えっ」

一方通行「顔とスタイルは割りと良い方だと思う、あとは……イギリs」

店員「あ、すいません聞き方悪かったですね……症状です、症状」

一方通行「あ?熱があってェ、咳してたなァ……」ウーン

店員「じゃ解熱剤と冷却シート、喉の痛みを緩和するトローチなどあってもいいですね」

一方通行「ほォ」

店員「あとは水枕……それとスポーツドリンクも必要だと思いますよ」

一方通行「あンな状態でスポーツなンかするわけねェだろボケ!!」プンスカ

店員「えっ」

一方通行「ンとォ……冷えピタ、薬、トローチ?、水枕、ドラえもンゼリー……」ポイポイ

一方通行「あとは……この業務用20リットルポカリでいいかァ」ドン

一方通行「……」

一方通行「どォやって飲むンだコレ?」

一方通行「すいまっせーン」

店員「はい?」

一方通行「灯油の、あのシュポシュポってありますゥ?」

店員「……え?」

一方通行「コレ飲めなくねェ?」

店員「えっ」

店員(間違えて発注した奴が売れた!ありがとう神様!!)



――――――。

一方通行「で、酷くなったら病院行けって感じだなァ?」

店員「ええ、様子を見て熱が下がらないようでしたらすぐに」

一方通行「わかった、ありがとォ」ペコリ

店員「いえいえ」




店員(怖かったけどいい人だなー)

店員(きっと看病した事ないんだろうな)

店員(……)

店員「お客様ーーーー!!水枕は氷も入れてくださいよーーー!!!」ダダダッ

一方通行「あン?水じゃダメなのかァ?」

店員「すぐ温くなってしまいますので!」

一方通行「わかりましたァ」スタスタ

店員(なんかこっちまで心配になってきた……!!)ハラハラ

ガチャ、バタン


一方通行「あン?アイツどこだァ?」


<シャー……


一方通行「シャワーか、なるほど」ウン

一方通行「汗かくもンな、暑いと」ゴロゴロ

一方通行「……風邪ひいてるのに入って大丈夫なンか?」

一方通行「……」テルテル

一方通行「木原くゥゥゥゥゥン!風邪の時の風呂ってどォよ?」

木原『あぁ?引き始めとかなら逆に入った方がいいけどよ』

木原『熱が高ぇ時は入らねぇ方がいいz』

ピッ……


一方通行「オルソラァァァァァ!肺炎ンンンン!!!」ダッ

バターンッ!


一方通行「バッカ野郎ォ!熱が高ェ時に風呂なンざ入ってンじゃねェ!!」

オルソラ「あら?」

一方通行「木原くンがダメだって言ってたァ」

オルソラ「あ、あの……汗が……」カァッ

一方通行「肺炎なったら死ぬだろォが!出ろォ!!」

オルソラ「あの、わ、私今、裸なものでございまして……」

一方通行「うるさいンでございますですの!」グイッ

オルソラ「あら、あ、ひゃわぁぁぁぁぁぁ!?///」

一方通行「はいタオルゥ」モフッ

オルソラ「あの……そ、その……」

一方通行「ちゃンと拭いてから出てこいよォ!」プンスカ

オルソラ「え、あ……うぁ……」

一方通行「ったく、木原くンナイスアドバイスだぜェ」ブツブツ

オルソラ「……ひゃぁ///」

オルソラ「も、戻りましたので、ご、ございます……コホッ///」

一方通行「顔赤ェぞ、やっぱり熱上がったンじゃねェか!」プンスカ

オルソラ「い、いえ……それは……」カァッ

一方通行「はい、まず冷えピタ貼りまァす」ピタッ

オルソラ「あら、気持ちいいのでございますー……」

一方通行「ンで、ポカリ飲ンでろ……ちゃンとイオンサプライするンだぞ」

オルソラ「?」

一方通行「今粥作ってきてやるからなァ」

オルソラ「……申し訳ありませ、ゴホゴホッ」

一方通行「いいから寝てろォ」

オルソラ「あぅ」モフッ





一方通行「粥は栄養とまろみが大事か……卵だなァ」ウン

一方通行「あとは……摩り下ろしたリンゴ?」メモメモ

一方通行「……」ショリショリ

一方通行「オラ、食え」

オルソラ「美味しそうでございますねー……でも食欲が、ケホッ」

一方通行「いいから食え」

オルソラ「あーん、というものをしていただけませんか?」

一方通行「なンで」

オルソラ「風邪が早く治ると言われているのでございます」ポー

一方通行「そォなのか?オラ」ヒョイ

オルソラ「あー……」モグモグ

オルソラ「……お、美味しいのでございます、よ」カァッ

一方通行「全然熱下がってねェな、顔赤ェ」

オルソラ「ええ、まだ熱があるようなのでございます」

一方通行「ちっ、早く治せよなァ」ヒョイ

オルソラ「……えふぇふぇ」ニヘラ

一方通行「食べながら笑うと零れるのでございますよォ」

オルソラ「お店はよろしいのでございますか?」ポー

一方通行「薬も飲ンだし、大丈夫だな、うン」

オルソラ「水枕、とは気持ちいいものなのでございますね」

一方通行「暖かくしてりゃ治るって言ってたなァ、うン」

オルソラ「……」ブルッ

一方通行「毛布追加でェす」モフッ

オルソラ「えへへ、コホッ」

一方通行「大人しく寝てろォ」

オルソラ「……」エー

一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ

オルソラ「あら、あららら?」

一方通行「店なンか後でいいンだよバカ」

オルソラ「え?」

一方通行「あン?」

数時間後――――――。


黒子「インターフォン鳴らした方がいいのでしょうか」

黒子「寝てたらご迷惑でしょうし……ちょっと失礼」ヒュンッ



オルソラ「すぅ……」zzz

一方通行「……」zzz



黒子「……なぜ料理長まで爆睡してるんでしょう」

黒子「起きてくださいな」ユサユサ

一方通行「ン……あァ?」

黒子「オルソラさんはどうですの?」

一方通行「今ンとこ肺炎じゃねェ」フフン

黒子「え?ああ、そうですか……」

黒子「私これからジャッジメントなので、看病はお願いしても宜しいですか?」

一方通行「おォ」ネムイ

黒子「果物など買ってきましたので、冷蔵庫に入れておきまs」

黒子「……」

黒子「ポカリでけぇ、ですの」

黒子「というかドラえもんゼリーギッチギチですわ」




一方通行「オルソラ落ち着くまで店休みにすっからァ」

黒子「了解しましたの」

一方通行「じゃ頑張ってくださいですの」

黒子「……」イラッ

一方通行「大声出したらオルソラ起きるぞォ」ニヤニヤ

黒子「ちっくしょぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」ヒッソォォォォォォ



オルソラ「……」zzz

ゴロン……

オルソラ「ふへへっ……」zzz

一方通行「……」ゴロゴロ

一方通行「……」


ソー……

オルソラ「すぅ……」zzz

ピシャンッ


一方通行「……」ソワソワ

一方通行「……」



一方通行「……」テルテル

一方通行「木ィィィィィ原くゥゥゥゥゥゥゥン!寝てる時の看病って何すればいいンですかァ!?」ヒッソォォォォ!!

木原『だぁー!うるっせぇ!黙って様子見てればいいんだよ!』

一方通行「する事ねェもン」

木原『てめぇがソワソワしてても治るわけねぇだろ!おとなしくしとけアホンダラ!!』ピッ

ツーツーツー……


一方通行「……」ポツン

オルソラ「……にゅぅ?」パチ

オルソラ「あら、もう真っ暗でございますね……ケホッ」ポー

オルソラ「……おや?」

一方通行「……」zzz

オルソラ「あらあら、風邪をひいてしまうのでございますよー」ヒソヒソ

一方通行「……」zzz

オルソラ「コホコホッ……ふふ」ニヘッ

オルソラ「……ありがとうございます、おやすみなさい」

一方通行「……」zzz

オルソラ「わっしわっしー、でございますよー」ナデナデ

一方通行「ン……」zzz



モフンッ


オルソラ「……」ポー

オルソラ「なんだか顔が熱いのでございます……ケホッ」ポー

次の日―――。


オルソラ「おはようございます」

一方通行「……ン」パチ

一方通行「おォ?起きたのかァ?」

オルソラ「ええ」

一方通行「体調はどぉだよ」

オルソラ「熱は少し引いたみたいでございます」

一方通行「そォか、今日も大人しく寝てろよォ」

一方通行「でも熱が下がったなら大丈夫そうだなァ」ウン

オルソラ「ええ、完全復活には程遠いのでございますが……ケホ」

一方通行「粥だけ作ってくから、勝手に食ってろォ」

オルソラ「あら、どこかへ行かれるのでございますか?」

一方通行「熱下がったンなら店に出張るかなァ」

オルソラ「そう、でございますか……」ショボン

一方通行「あン?」

オルソラ「いえいえ、風邪を引いている時は人恋しくなるのでございますよ」

一方通行「安心しろ、後でちゃンと来てやる」

オルソラ「本当でございますか?」

一方通行「おォ、ヘタモゲールも合間見て来るだろォし、我慢しろ」

オルソラ「……わかりました」

一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ

オルソラ「え、あら……あららぁぁ?」カァッ

一方通行「……熱下がってなくねェ?」

オルソラ「い、いえ!大丈夫でございます!」

一方通行「?あそォ」

オルソラ「ええ、お店頑張ってください」

一方通行「おォ」

オルソラ「ふふっ……ケホッ」

一方通行「へいお待ちィ!でございますよォ!」

一方通行「あン?水だァ?てめェで取りやがれでございますの!」プンスカ

一方通行「ったく、忙しいったらねェなァ」



ガラッ

美琴「やっほー」

一方通行「あァ?超電磁砲か、なンだよ」

美琴「聞いたわよ第一位、アンタ昨日学校に乗り込んで来たらしいじゃない」

一方通行「よし、オマエ手伝え」

美琴「へっ?」

一方通行「オマエの後輩がいなくて忙しいンだ、当たり前だろォが」

美琴「ちょちょ、理不尽よ!」

一方通行「うるせェンでございますですの!」スタスタ

美琴「なんなのぉぉぉぉぉぉ!?」ズルズル

一方通行「オラ、これ運べェ」

美琴「ったく、なんでアタシが……」ブツブツ

一方通行「へェ、こンな事もできねェなンて……どっかのツインテール以下ですねェ」

美琴「ムッカー!いいわよ、やってやろうじゃない!!」




美琴「ベーコンレタスサンドです」コト

美琴「海鮮チャーハンです」コト

美琴お冷です」コト

美琴「お会計ですか?はい、少々お待ち……」クルッ



一方通行「……」zzz



美琴「起きろこんにゃろぉぉぉぉぉぉ!!!バリバリバリッ

一方通行「ふゥ、やっと落ち着いたなァ」グデー

美琴「なんでアタシがこんな事を……」

一方通行「オラ、食え」コト

美琴「パフェ?」

一方通行「おォ」

美琴「……ふん、安いバイト代ね」

一方通行「材料費だけで普通のパフェの10倍だけどなァ」

美琴「ぶふぉっ!?」

一方通行「ねみィ」ゴロン

美琴「ゲホ……そういえば黒子から聞いたけど、オルソラさんは大丈夫なの?」

一方通行「あァ?肺炎を回避したから大丈夫だ」

美琴「肺炎?」

一方通行「木原くンのおかげだぜェ?」

美琴「ん?」

一方通行「あァ?」

今日はここまでという事で、残りは明日投下します
しっかし……グッダグダだ今回wwww

ちょっと熱上がってきたので冷えピタ貼って寝ます
最後までまろいSSなので、よろしければお付き合いくださいな

こんばんは
お仕事だった方はお疲れ様です

移転してから過疎ってると思ったけどそんな事ないみたいですね、嬉しい限りですな
後半も某ハト漫画の等のパロディネタがバンバン含まれますので予めご了承下さい

 ───┐||       __ _
.   |  ノ ―――――――――――――z___  ̄刀 ー┬ァ_
   ノ                 ̄  ̄        /     ノ  ノ ´
       =                           =
  =  /二二\ヾ = r‐::y -――- 、, :ヘ = / \ヾ   /二\ ヾ
 -=ニ二/ = \二二/::::/´  ,, i  Y::}二二/ \二二/  \ニ=、
      /二二 \    〉:イ メ、/ |_,iィ i }:::|二二二二\   /\
. -=ニ二/   `\二<:::/レ(,___) (___)|V:::::〉\    \二二/` \_

       /二\ /,イ ∧| ゚ ト--:イ u|_ノT |\二二二\ = 〃
.   /二/  \/ / /  \_.!、:::::,!_ノ   \\ =   \二二\_/
  //〃     / 二/ , -vー|`ー' |、_||_  \\      =  \/〃
 _/´      //   ( ´ )  L∧_/| r┴、  | | i!
       「二ノ〃   i! | |!  ', / .| {⌒ } i! \\
.        || i     /| |    V ◎.!_7/〃  //〃
.        /'       `<| ト}     { / /    ||
                  i! し'/       |、_ノ    `\
               〃/      ハ i!
              く        ハ、
            〃 /`ー---――'く

              /./   | ハ  ヽ \ ヾ
           <  /   ii  ハ    \ _>
            `ヽ、_,/⌒V__ノ´T´

               〃 / /      |  | i!

気合を入れて、以下投下

一方通行「コーヒーでも買いに行くかァ」


ウィーン

<いらっしゃいませー


一方通行「……」ドレニシヨッカナー

垣根(向こう行きてぇんだけどなー、すげぇ邪魔)

一方通行「あ、すいませン」

垣根「あ、いえいえ」

一方通行(右だァ)スッ

垣根(左よ!)スッ

一方通行「……」

垣根「……」

一方通行(左よォ!)スッ

垣根「右だ!」スッ

一方通行「……」イラッ

垣根「……」イラッ

垣根(落ち着け俺、こういう時は次に相手が動くのを待つんだ)

一方通行「……」シーン

垣根「……」シーン

垣根「いや動けよてめぇ!!」

一方通行「あァ!?てめェが動くの待ってたンだぞこっちは!」

垣根「うるっせぇんだよ!てめぇが動くべきだろ!!」

一方通行「うっぜェ、死ね」

垣根「……あぁ?てめぇ、どっかで会った事あるか?」

一方通行「あン?」

垣根「いやどっかで見た事あるなーって」

一方通行「あー……俺も覚えがあるかもしれねェ」

垣根「本当か?どこで見た?」

一方通行「オマエ先週のウルルンに出てなかったかァ?」ウーン

垣根「オーケー、てめぇが喧嘩売ってるのはよくわかった」

垣根「!」

垣根「はっ、おいおい……どっかで見た事ある面だと思ったら」

垣根「クソったれの第一位様じゃないですか」

一方通行「あァ?誰だてめェ?」

垣根「第二位、未元物質の垣根帝督だ」

一方通行「え、あのていとくンですかァ?すごいっすねェ」

垣根「まぁよ」フフン

一方通行「まァ知らないンですけどね」

垣根「……」ピキッ

一方通行「で、そこどいてくれねェ?」

垣根「バカか、なんで俺がお前に道を譲らなきゃなんねぇんだよ」

一方通行「え、だってレジ行けねェもン」

垣根「え?ああ、すまん」スッ

一方通行「ったく……」

垣根「それより聞いたぜ第一位」

一方通行「何を」

垣根「お前、料理店開いてるそうじゃねぇの」

一方通行「おォ」

垣根「ったく、情けねぇ奴だ……こんな奴がメインプランとはな」

一方通行「はァ」

垣根「あ?」

一方通行「悪ィけど安い挑発には乗らねェよ」

垣根「はは、そんなに堅気の仕事が楽しいってか?」

一方通行「うン」

垣根「あぁ?」

一方通行「楽しいンだなこれが」

垣根「おいおい、自慢かよそりゃ」

一方通行「オマエもやってみりゃわかる」

垣根「そんなの…………無理に決まってんだろうが」

垣根「俺は闇に染まり過ぎてるからな」

一方通行「今度店に来てみろ、面白いシスターを紹介してやるよ」

垣根「シスターだと?」

一方通行「あァ、原子崩しを説き伏せた程のシスターだからなァ」

垣根「……何者だよそいつは」

一方通行「ベッタベタの綺麗事に救われる事もあるンだぜェ?」

垣根「……ちっ」

一方通行「じゃあなァ」スタスタ

垣根(堅気の仕事、か)

一方通行「……」ピタ

一方通行「おォ」

垣根「んだよ、まだ何か用か?」




一方通行「諦めないで」キラン

垣根「真矢さん……」

それから2日後――――。


オルソラ「オルソラが、お店に、キター!でございますよー」オー

一方通行「もォ大丈夫そうだなァ」

オルソラ「ええ、もう完全復活なのでございます」

一方通行「あのツインテールは明日にでも復帰できるみてェだしなァ」ゴローン

オルソラ「お世話になりました」ペコ

一方通行「え、お前ここ辞めるのかァ?」

オルソラ「え?いえいえ、看病をしていただいたお礼でございますが……」

一方通行「まァ特別なにもしてねェけどなァ」

オルソラ「は、裸を……見られたのでございます……」

一方通行「裸ァ?いつ見たよ」

オルソラ「シャワーを浴びていたら、一方通行さんが飛び込んで来たのでございましょう?」

一方通行「……そうだっけェ?」

オルソラ(い、言わなきゃ良かったのでございますね……///)

ガララッ


一方通行「らっしゃっせェー」

オルソラ「で、ございますよー」

麦野「やっほ、来たわよ」

絹旗「こんにちは」ペコ

一方通行「あン?原子崩しじゃねェか」グデー

麦野「……相変わらずダラけてるわね」

オルソラ「まぁ、第四位様でございますわね」

浜面「おぉ!美人シスターさん!?」

オルソラ「え?」

滝壺「……はまづら」

フレンダ「浜面は結局ブチコロされるわけよ」

一方通行「ン?ガンダムかァ?」

オルソラ「一方通行さん、マンダムでございますよ」

麦野「アイテム、でございますよ……」

絹旗「超お腹すきましたー!」

オルソラ「来ていただいてありがとうございます」コト

滝壺「どうしてシスターさんがいるの?」

オルソラ「私はイギリス清教の布教の為に来たのでございますよ」

フレンダ「へー、本物ってわけだ」

オルソラ「オルソラと申します」ペコ

フレンダ「へ?私はフレンダよ」

滝壺「滝壺理后です」ペコ

オルソラ「あ、元はローマ正教のシスターでございますよ」ニコニコ

滝壺「おるそらは守備範囲が広いんだね」ニコニコ



フレンダ「……」

浜面「……面白いシスターだな」

一方通行「ねみィ」ゴロンゴロン

麦野「鮭定食ね」

絹旗「私はラザニアで」

フレンダ「サバの味噌煮!」

滝壺「ハンバーグステーキ」

浜面「俺は……カツ丼で」

一方通行「はい」コトトト

フレンダ「はっや!なんでもうできてんのよ!?」

オルソラ「ちょちょいのサッ、でございますよー」ネー

一方通行「そうでございますよォ」ネー



絹旗「あ、そういえばオルソラさんは風邪治ったんですね」

オルソラ「今日から復帰したのでございますよー」

絹旗「よかったです、料理長の奮闘のおかげですね」ニヘッ

オルソラ「?」

一方通行「どうなンだよ、マンダムはァ?」

オルソラ「ランダム、でございますよー」

フレンダ「アイテムよア・イ・テ・ム!」

麦野「うーん、特に変わりなし、かな?」

オルソラ「……」ショボン

麦野「あ、いや……殺しは控えてるかな?うん」

浜面「確かに最近麦野は暴走してねーな」モグモグ

滝壺「うん、むぎの優しくなったかも」

麦野「はぁ?」

オルソラ「まぁ、それは何よりでございますね」ニヘッ

麦野「え?あ……あ、あぁ、そうね、うん」

オルソラ「?」ニコニコ

麦野「はぁ、まったく……」



フレンダ「……結局あのシスターって何者なわけ?」ヒソヒソ

浜面「わかんねぇけど、あの麦野を抑えるとかすげぇ」ヒソヒソ

オルソラ「ハンバーグのお味はいかがでございますか?」

滝壺「美味しいよ、オルソラ料理上手だね」

絹旗「いや、そりゃ調理担当してるくらいですから……」

一方通行「コイツは副料理長だからなァ」フフン

滝壺「そうなの?すごいね」キラキラ

オルソラ「それほどでも……」テレッ

一方通行「ン?そのハンバーグ作ったの俺じゃねェ?」

オルソラ「ええ、そうでございますね」

滝壺「えっ」

オルソラ「隠し味はオリーブオイルでございますよー」ヘイ

一方通行「そうでございますよォ」ヘイ

滝壺「???」

フレンダ「ぷっ……あはははっ」

麦野「ふふ、相変わらずだねアンタら」

麦野「あー、バッカらし」

絹旗「何がですか?」

麦野「アイテムの仕事よ」

一方通行「あン?」

麦野「なーんかね、オルソラのせいで最近狂っちゃうんだよね」

オルソラ「わ、私のせいでございましょうか?」

麦野「まったく……アンタみたいのが上層部に1人でもいれば結果は違ったのかもね」

一方通行「バァカ、学園都市潰す気かァ?」

麦野「ふふ、確かに……」

一方通行「まァでも……くっだらねェ仕事は減るかもなァ?」

絹旗「私も超そう思います」

滝壺「オルソラ、統括理事会に立候補すれば?」

オルソラ「どこら辺が狂ってしまってるのでございますか?」

滝壺「えっ」

麦野「……狂ってた調子が、アンタのせいでまた戻ったって事よ」ニコニコ

浜面「あの滝壺がついていけてない……」

フレンダ「もしかしなくても……かなりの猛者?」

オルソラ「皆さんは私が引っ張り出すのでございますよー」

フレンダ「えっ」

浜面「えっ」

滝壺「一本釣り?」

オルソラ「残念ながら私は手が2本しかないのでございます……」

フレンダ「???」

一方通行「クカカッ、暗部を振り回す修道女なンてオマエくらいだなァ」

麦野「本当よ、困ったシスターだわ」

一方通行「足りない分は俺が手伝ってやればいいンだろォ?」

オルソラ「ええ、4本の手で4人引っ張れますわ」

滝壺「でも1人余っちゃうよ?」

絹旗「浜面は超最後でいいですよ」

浜面「……は?」

絹旗「そろそろ行きますか」

麦野「そうね、長居しちゃったし」

オルソラ「もう帰ってしまわれるのでございましょうか?」

浜面「何だ?寂しいとか言ってくれるのか?」

オルソラ「はい……皆さんとお話するのはとても楽しいのでございますので」ショボン

滝壺「オルソラ、また来るね」

フレンダ「結局こんな美味しいサバの味噌煮は初めてなわけよ」

一方通行「今度は塩焼きでも振舞ってやろォか?」ゴロゴロ

フレンダ「期待しとくね」

オルソラ「……第四位様」

麦野「麦野よ、麦野沈利」

オルソラ「麦のん様……」

麦野「麦野よむ・ぎ・の!」

オルソラ「……ふふ」ニヘッ

麦野「ん、また来るわね……オルソラ」

オルソラ「はい、お待ちしているのでございます!」

オルソラ「いい人達でございましたね」

一方通行「ン?そうかァ?」ゴロゴロ

オルソラ「ええ、とっても楽しかったのでございます」

一方通行「良かったじゃねェか……縁が増えてよォ」

オルソラ「縁……」

オルソラ「……」ニヘラ

一方通行「さァって、片付けますかァ」

オルソラ「はい」

一方通行「えー、洗い物多いのでございますゥ」

オルソラ「ふぁいとー、でございますよー」オー

一方通行「ちっ……はいはァい」カチャカチャ

オルソラ「ふふっ」ニコニコ

次の日――――――。


黒子「今日から復帰しますわ」

一方通行「ツインテールが!お店に!」

オルソラ「キター!でございますよー!」

黒子「……へ?」

一方通行「さっそくだが昼にいつもの事務所に出前頼むわァ」

オルソラ「出前道一直線でございますね」

一方通行「うまい、ザブトン2枚」ポイ

黒子「」モフッ

黒子「……久しぶりなのでツッコミ魂に火が点きそうですの」

オルソラ「そしてーかーがやーく」

一方通行「ウルトラソウッ」

オルソラ通行「ヘイッ」ババーン

黒子「」

一方通行「よォし、お食事屋さン開店でェす」

オルソラ「おー、でございますよー」オー

黒子「お、おー」オー

オルソラ「ミートソーススパゲティでございます」

黒子「はい、ミートソースでーす」コト

オルソラ「ラザニアできたのでございますよー」

黒子「ラザニアです、お熱いのでお気をつけくださいませ」コト

オルソラ「シーザーサラダ完成でーす」

黒子「シーザーサラダですの」

黒子「おしぼりですか?ただいまお持ちいたしますわ」

オルソラ「白井さん、おしぼりでございます」サッ

黒子「ありがとうございますの」



一方通行「……」zzz



黒子「起きろですの!働けですの!!」

一方通行「エビピラフ」

オルソラ「エビがプリプリでございますね」モグモグ

黒子「エビピラフでございます」コト



一方通行「天ざるうどン」

オルソラ「コシがしっかりとしてるのでございます」チュルチュル

黒子「お待たせしました、天ざるうどんですの」コト



一方通行「金華豚のXO醤炒め」

オルソラ「このコクがなんとも……」モキュモキュ

黒子「金華豚のXO醤炒めでございます」コト



一方通行「昼飯でも食うかァ」

オルソラ「お腹いっぱいでございます」ケプ

黒子「オルソラさん!つまみ食いにも程がありますの!!!」

黒子「では後ほど器の回収に参りますので」

黒子「ありがとうございましたー」ペコリ




黒子「ふぅ、出前する時はテレポーターで良かったと思いますわ」シミジミ

黒子「さて、帰りますか」


シュンッ


黒子「ただいま戻りましt」



一方通行「……」zzz

オルソラ「ふっ、これがティンベーとローチンの基本戦術なのでございますよー……すぅ……」zzz



黒子「」

黒子「起きろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

黒子「なんだかとても疲れましたの……」グデー

一方通行「おォ、奇遇じゃねェかァ」ダラーン

オルソラ「食後は眠くなるのでございますよー……」ヘニョーン

黒子「……私は違う種類の疲れなのですわ」

一方通行「……おォ」ウツラ

オルソラ「白井さんが1人、白井さんが2人……」ウツラ

黒子「なんか嫌ですわ……というか本格的に寝に向かってますわね」


――――――。

ガララッ

青ピ「すいまっせーん」



一方通行「……」zzz

オルソラ「ふふ、『魔弾タスラム』とでも名づけましょうか………」zzz

黒子「エターナルフォースブリザードォォォぉぉ……ふみぃ……」zzz



青ピ「」

一方通行「ちょっと出てくる」

黒子「あら、どちらへ?」」

一方通行「外の空気を吸いてェンだ」

黒子「混む時間帯までにはお戻りくださいな」

一方通行「へいへい」スタスタ




一方通行「……ねみィ」グデーン

インデックス「あれ、料理長?」

一方通行「あァ?こないだの貧乏シスターか」

インデックス「貧乏はとーまなんだよ!訂正して欲しいかも!」

一方通行「あそォ」ゴロン

インデックス「公園でなにやってるの?お店は?」

一方通行「休憩中ですゥ……お前もなンか飲むかァ?」ハイ

インデックス「ありがとうなんだよ!」テテッ

インデックス「ぷはー、喉が潤うんだよ!」

一方通行「そりゃよござンしたねェ」ダラーン

インデックス「……ベンチは座るものなんだよ」

一方通行「なァ、お前も魔術側なのか?」

インデックス「うん?どちらかと言えばそうなるね」

一方通行「オルソラが言ってたンだけどよォ」

インデックス「なになに?」

一方通行「魔術と科学、共に生きてく事はできねェと思うかァ?」

インデックス「……そうだね、どうだろ」

インデックス「私はとーまと一緒に暮らしてるから……そういう意味では共生になると思うけど」

一方通行「最近のガキは進んでますねェ」ヒョーゥ

インデックス「あっ、ち、違うんだよ!そういう事じゃないんだよ!!」

インデックス「でもやっぱり……根本的には交わらないんじゃないかな」

一方通行「だよなァ、俺もそォ思うぜ」

インデックス「私も、魔術と科学は仲良くなるといいなって思うんだよ」

一方通行「無理だろォな……統括理事長が認めない限りな」

インデックス「統括理事長って?」

一方通行「学園都市のトップだァ、そいつが魔術サイドだったら面白いのになァ」

インデックス「意外と魔導師だったりして!」

一方通行「クカカッ、そいつは面白ェな……傑作だぜェ」

インデックス「まぁ万が一にもあり得ないと思うけどね」

一方通行「違ェねェ」

インデックス「さて、ごちそうさまなんd」グゥ

一方通行「……」

インデックス「ぁぅ……」キュー

一方通行「クカカカッ、食わせてやるから店来いよ」

インデックス「ほ、本当!?」

一方通行「おォ、食いっぷりがいい奴は料理長としても嬉しいからなァ」スタスタ

インデックス「さっすが料理長!ありがとうなんだよ!!」テテッ

別の日ーーーーーー。


佐天「そっか、じゃ白井さんは本当に出ずっぱりなのかー」

初春「ええ、なのでジャッジメントも結構大変で」

佐天「でも一回行ってみたいなー、そのお店」

初春「でも白井さんが言うには『疲れる』らしいですよ?」

佐天「第一位の超能力者と本物のシスターでしょ?会ってみたいよ」

初春「本当、佐天さんって好奇心で生きてるようなもんですよね」

佐天「うーいーはーるー?なんか言った?」

初春「え?い、いえいえ……なんでもありませんよ!」

佐天「よし、なら行ってみよっか!」

初春「え、本当に行くんですか?」

佐天「レッツゴー!」ブンッ

ガララッ


佐天「白井さーん、来ましたよー」

初春「こ、こんにちはー」

黒子「あらお2人とも、いらっしゃいませ」

佐天「噂の第一位さんとシスターさんはどこですか?」キョロキョロ

初春「佐天さん、失礼ですよ」

黒子「あ、お2人ならば……」




一方通行「や、やるじゃねェかオルソラァ……」プルプル

オルソラ「あ、一方通行さんこそ……流石でございますね」プルプル




初春「」

佐天「あれって……マッチタワー?」

黒子「暇を持て余した方々の遊びですの」

佐天「あ、あの!第一位さんですか!?」

一方通行「あン?」


ガシャンッ


オルソラ「……倒れてしまったのでございます」ショボン

一方通行「オマエ……面白ェな、最っ高じゃねェか」ゴゴゴゴ

佐天「ひぃっ!?す、すいません!すいません!!」

黒子「ほらお2人とも、お客さんですのよ」

一方通行「客だァ?」

佐天「は、はい!白井さんの友達の佐天涙子って言います!」

一方通行「ちっ、客なら仕方ねェな」

佐天(怖っ!これが第一位の威圧感!)

一方通行「あン?」

佐天「い、いえ!なんでもありません!」

オルソラ「私はオルソラと申します」ペコ

初春「あ、初春です、白井さんと同じジャッジメントやってます」ペコ

オルソラ「綺麗なお花でございますね、生花でしょうか?」

初春「ええ、生花です……聞いた話だとオルソラさんは本物のシスターだそうですが」

オルソラ「ジャッジメントさんでしたか、ご苦労様でございます」

初春「え?あ、いえいえ……」

オルソラ「生花なのに、枯れないのでございましょうか?」

初春「は、はい、大丈夫です」

オルソラ「私はイギリス清教のシスターでございますよー」ニコニコ

初春「はぁ……」



一方通行「頭ン中お花畑と頭の外お花畑かァ……」

佐天「え、さりげなく酷い事言ってません?」

黒子「ご注文はどうします?」

佐天「ナポリタンで」

初春「私は……明太子スパでお願いします」





佐天「うわ!すっごい美味しい!」

初春「本当ですね、とても美味しいです」

オルソラ「ありがとうございます」

一方通行「ベクトル調理法にかかれば楽勝だなァ」グデー

佐天「ベクトル調理法?それが能力ですか?」

一方通行「あァ?ンなわけあるか……俺の能力は『一方通行』、ベクトル変換だよ」

初春「ベクトル変換?聞いた事ありませんね」

オルソラ「一方通行さんのお料理はとても美味しゅうございますよ」ニヘラ

佐天「え?え、ええ、そうでございますねー」

初春「佐天さん、うつってますよ」

佐天「で、その時初春がですね……」

初春「や、やめてくださいよ佐天さん!」

黒子「あらあら、相変わらずですのね」

佐天「そうなんですよー、あはは」

初春「もう……そろそろ行きますか?」

黒子「あら、もう帰られますの?」

佐天「結構長居しちゃいましたし」

初春「そうですね、行きましょうか」

佐天「ごちそうさまでした!とっても美味しかっt」



一方通行「オルソラ!こっちだァ!」ハヤク

オルソラ「あ、あわわ……このままでは脱線してしまうのでございますね」カチャカチャ

一方通行「クソが……第一位の演算力ナメンじゃねェぞ!!」カチャカチャ



佐天「」

初春「……チクタクバンバンしてますね」

黒子「非常に仲良しなお2人なんですの」

黒子「はい、はい……わかりました、向かわせますので、はい」



一方通行「出前かァ?」グデー

黒子「いえ、先程カレーライスを出前した所からの電話なのですが……」

黒子「すごい勢いで『このカレーを作った料理人を呼べ!』と言って聞かないんですの」

一方通行「はァ?」

黒子「クレーム、というものでしょうか?」

オルソラ「一方通行さんのカレーは天下一品でございますのに……」

一方通行「めンどくせェなァ……住所」

黒子「こちらですわ」

一方通行「ン、行ってくるわァ」スタスタ

黒子「お気をつけてー」

オルソラ「あ、天下一品と言ってもラーメン店の事ではございませんので」アセアセ

黒子「……オルソラさん、日本大好きなのですわね」

一方通行「お食事屋さンでェす」

アレイスター「おお、待っていたよ」

一方通行「おら、料理長が来ましたよォ」

アレイスター「わざわざすまないな」

一方通行「で、俺の作ったカレーに文句でもありやがるンですかァ?」

アレイスター「いや……このカレーは素晴らしい」

一方通行「あン?」

アレイスター「私は長く生きてきたが、こんなに美味しいカレーは初めて食べた」

一方通行「ほォ、嬉しい事言ってくれるじゃねェか」

アレイスター「そこで、この美味さの秘密を是非とも聞きたいと思ったのだよ」

一方通行「……」ドウシヨッカナー

アレイスター「…………頼む」

一方通行「ちっ、企業秘密なンだけどなァ、しょうがねェ」

アレイスター「おお!」

一方通行「何十種類ものスパイス、たくさんのフルーツ、特製ブイヨン、そして隠し味にコーヒーとオリーブオイル」

アレイスター「……」フムフム

一方通行「辛味、甘味、うま味、酸味、苦味、まろみ」

一方通行「こいつらが織り成すハーモニーがこのカレーの秘密だ」

アレイスター「……っ!?」ガタンッ

一方通行「辛いだけ、甘いだけ、美味いだけのカレーなら誰でも作れる」

アレイスター「…………」ガタガタブルブル

一方通行「だが、これだけまろみのあるカレーを作れるのはウチだけだぜェ?」フフン

アレイスター「まろみ……法の書に加えなければ!!」

一方通行「法の書ォ?」

アレイスター「ああ、私の記した魔道書だ」

一方通行「あン?お前魔導師なのかァ?」

アレイスター「実はそうなんだ……って、あ」

一方通行「ン?」

黒子「あ、大丈夫でしたか?」

一方通行「あァ、なンか統括理事長の弱み握ったァ」

黒子「えっ」

オルソラ「弱み、でございますか?」

一方通行「法の書ってのを書いた本人らしくて、学園都市のトップは魔導師だったって事ォ」

オルソラ「えっ」

黒子「ま、魔導師……!?」

オルソラ「法の書をって……え?」

一方通行「なンかカレーの極意を新たに書き加えるって言ってたなァ」

一方通行「学園都市の秘密は俺が握ってるンだぜェ?」フフン

黒子「そ、それを今ここで喋ってよろしかったのですか?」

一方通行「え、ダメなのかァ?」

黒子「え?」

オルソラ「あら?」

一方通行「ン?」

黒子「オルソラさん、ちょっと宜しいですの?」

オルソラ「ふぁい、ふぁいふぉ……」

黒子「……とりあえず飲み込んでくださいな」

オルソラ「……はい、なんでございましょう?」

黒子「近いうちにお姉様の誕生日があるので……プレゼントのお買い物にお付き合いいただけませんか?」

オルソラ「まぁ、第三位様の」

黒子「ええ、いかがですの?」

オルソラ「喜んでお付き合いしますわ」

黒子「本当ですか?では明日の定休日にお願いしたいのですが……」

オルソラ「構いません」

黒子「ありがとうございますの!」

一方通行「オルソラァ、コーヒー」グデー

オルソラ「はーい」パタパタ

黒子「言い忘れておりましたが、お姉様はお子様趣味ですの」

オルソラ「と言いますと?」

黒子「こういった……カエルが大好きなのでございますわ」

オルソラ「あら、ではその可愛いカエルさんではいけないのでしょうか?」

黒子「私としては、これを機にお子様趣味を脱却してもらいたいんですの」

黒子「なので大人っぽ過ぎない、かつ子供っぽ過ぎないものをチョイスしたいんですわ」

オルソラ「なるほど……難しいですね」ウーン

黒子「無理を言って申し訳ありませんわ」

オルソラ「そのカエルさんの他に好きな物はあるのでございましょうか?」

黒子「あ、クマのぬいぐるみをいつも抱いて寝ておりますわ」

オルソラ「……それは意外でございます」

黒子「ええ、もうちょっと第三位としての威厳を自覚していただきたいんですけれど」ヤレヤレ

オルソラ「……」ウーン

黒子「これに決めましたわ!」

オルソラ「大変いいチョイスだと思うのでございますよ」

黒子「オルソラさんのアドバイスのおかげですの!」

オルソラ「いえいえ」

黒子「ところで、その包装紙はなんですの?」

オルソラ「これは私からという事で、第三位様にお渡し下さい」ガサッ

黒子「え、よろしいんですか?」

オルソラ「ええ、ほんの気持ちでございますが」

黒子「……お姉さまも喜ぶと思いますの」

オルソラ「だといいのですけれど……」

黒子「確かにお預かりいたしましたわ」

オルソラ(やっぱり本人が好きな物を渡すのが一番でございますね)ニヘッ

黒子「お姉様!お誕生日おめでとうございますの!」

美琴「ありがと、覚えててくれたのね」

黒子「もちろんですわ!これはプレゼントですの!」

美琴「うわー、高そうな髪留め……無理したんじゃないの?」

黒子「いいえ、お姉様の為ですから!」

美琴「そっか、ありがと……大切にするわ」

黒子「あ、あとオルソラさんからプレゼントを預かってましたの」

美琴「オルソラさんから?え、いいのかな」

黒子「一緒にプレゼントを選びに行った時に買っていましたわ」

美琴「今度お店行ってお礼言わなきゃ……なんだろ」ガサガサ

黒子「私も内容までは聞いておr」



悪魔のぬいぐるみ<コンニチハ



美琴「」

黒子「」

美琴「えっ」

黒子(『あ、クマのぬいぐるみ』→『悪魔のぬいぐるみ』……さすがですの、オルソラさん)ウン

次の日ーーーーーー。


一方通行「ツインテール、オマエちょっとなンか作ってみろ」

黒子「え、私がですの?」

一方通行「おォ、万が一俺がいねェ時はオマエに任せるかもしれねェし」

黒子「わかりましたの!」ブンッ





黒子「ミネストローネとピラフですわ」

一方通行「ほォ」モグモグ

黒子「お、お味はいかがでしょう?」

一方通行「へェ、中々リーズナブルだな」モグモグ

黒子「味!味の評価!!」

一方通行「じゃあ……アズナブルだな」ウン

黒子「じゃあって!そこはシャアですの!!いやアズナブルもおかしいけども!!!」

オルソラ「とても美味しいのでございます」

黒子「オルソラさん、本当ですか?」

オルソラ「ええ、とてもクリエイティビティでございますよー」

黒子「クリエイティビティってなんですの!?」

一方通行「オラ、次」

黒子「ナポリタンですの」コト

一方通行「ふむふむゥ」モグモグ

黒子「いかがでしょう?」

一方通行「ン、むゥ……これはまた一段とマンダムじゃねェか」

黒子「マンダム!?」

オルソラ「少ししょったりとしているのでございます」

黒子「しょったり!?」

一方通行「しょっぱいとまったりの中間だ」

黒子「まろみ、マンダム、しょったり……もう意味がわかりませんわ」

黒子「お2人とも、もうちょっとちゃんとした言葉を使ってくださいな」

一方通行「温暖化のせいで……」イヤー

黒子「何でも温暖化のせいにするなですの!」

オルソラ「サブプライムローンのせいで……」イヤー

黒子「サブプライムローンもダメですの!!」

ガララッ


木原「よぉ」

一方通行「あン?木原くンじゃねェか」

黒子「料理長の知り合いですの?」

木原「コイツの育ての親だよ」

黒子「あら、そうでございましたか」

黒子(あ、こないだ言ってた木原さんとはこの方でしたのね)

木原「あ?てめぇが風邪引いたってやつか?」

一方通行「違ェよ、風邪ひいた奴はあそこの……」



オルソラ「殿中でござる、殿中でござるでございますよー……ふみゅぅ……」zzz



一方通行「絶賛昼寝中のシスターだァ」

木原「……随分日本通なシスターだなオイ」

ーーーーーー。


オルソラ「アナタのおかげで大事に至らずに済みました、感謝いたします」ペコリ

木原「いや、俺もコイツの成長を感じられたから構わねぇよ」ホクホク

黒子「?」

木原「しっかし……魔術サイドの人間がよくすんなりと来れたもんだな」

一方通行「俺もそれが不思議だったンだよなァ」

オルソラ「し、しかし、おかげでバスルームでハプニングが発生したのでございます……」カァッ

木原「あん?」

一方通行「……俺の予想だと、『コイツなら別に問題ない』って思われたンじゃねェかと」

木原「あー……なんとなくわかるぜぇ」

黒子「……ええ」

オルソラ「?」

木原「見るからに絶対スパイとか向いてなさそうだしな」

黒子「ええ、スパイどころか意気投合してそのまま仲良くなりそうですの」

一方通行「……もしかしてそれが狙いで、俺らは既に術中に嵌ってるとかァ?」

オルソラ「あ、木原様……イギリス清教はいかがでございますか?」

一方通行「……」

木原「……」

黒子「……」

オルソラ「はい?」



一方通行「ねェな」ウン

木原「ねぇ」ウン

黒子「ないですの」ウン

オルソラ「???」

オルソラ「『チャンチャンバラ、チャーンバラー』……でございますか?」

一方通行「違ェよ、『チャンバラバラ、チャーンバラー』……だっつーの」

オルソラ「なるほど、それで『侍戦隊シーンーケーンージャー』、に続くのでございますね?」

一方通行「あっぱれ」ウン




木原「……すいぶん仲いいなオイ」

黒子「ええ、普段はオルソラさんのお父さんのような振舞いですけど」

木原「……」

木原(あのシスターの父親のように振舞っている、だと……?)

黒子「まるでただの頑固親父ですわ」ヤレヤレ

木原(俺はアイツの育ての親、という事は……)

黒子「まぁ確かにオルソラさんを心配する気持ちはわかりまs」

木原「誰がお祖父ちゃんだコラ!!」

黒子「えっ」

木原「ん?」

一方通行「あン?」

神裂「……オルソラと連絡が取れません」

神裂「他のシスターによると、布教活動で学園都市に行ったっきり……という事ですが」

神裂「……まさかどこかの組織に攫われたのでしょうか」




神裂「……」グゥ

神裂「……お、お腹が空いては捜索もままなりませんね!」

神裂「うん?あそこのお店に入ってみましょう」



ガララッ

一方通行「いらっしゃませェ」グデーン

オルソラ「イギリス清教はいかがでございますかー?」


神裂「」

オルソラ「あら?」

一方通行「あン?」

黒子「オルソラさんのお知り合いですの?」

神裂「お、オルソラ!?こんな所でなにを?」

オルソラ「布教活動とお手伝いでございます」

神裂「えっ?」




――――――――。



神裂「なるほど……ご迷惑をおかけしてます」ペコ

一方通行「いや、こっちは助かってるぜェ?」ゴロンゴロン

オルソラ「ところでどうなさったのでございましょう?」

神裂「アナタから一切連絡が来ないから心配して探してたんです!」

オルソラ「まぁ、それは申し訳ありませんでした」

神裂「まぁ、無事ならそれでよかったです……」




神裂「そろそろイギリスへ帰りましょう」




オルソラ「えっ……」

黒子「えぇ!?」

一方通行「あン?」

神裂「もう何ヶ月も離れているではないですか、そろそろ帰らなければ」

オルソラ「……」

黒子「え、オルソラさんイギリスへ帰っちゃうんですの?」

オルソラ「……」

一方通行「まァ確かに、いつまでもここにいるわけにはいかねェよなァ」

オルソラ「っ!」

一方通行「なンだよ」

オルソラ「……イヤでございます」

神裂「え?」

オルソラ「できれば……帰りたく、ないのでございます」ギュゥ

黒子「オルソラさん……」

神裂「しかしですね、アナタはイギリス清教の……」

オルソラ「はい、私はイギリス清教のシスターでございます」

オルソラ「ですが……まだ、このお食事屋さンでのお手伝いを続けたいのでございます」

一方通行「……オルソラよォ」

オルソラ「……はい」

一方通行「お前は副料理長っつっても、手伝い要員だろォが」

オルソラ「…………は、ぃ」

一方通行「お前の本分は修道女だ、違うかァ?」

オルソラ「う…………そ、そうで……ございま、す」ギュッ

一方通行「お前の居るべき所はここじゃねェだろォがよ」

黒子「料理長!」

一方通行「うっせェなァ」

オルソラ「……」

一方通行「我が儘言うンじゃねェ」

神裂「オルソラ、ここでの生活は楽しかったですか?」

オルソラ「は……い、とっても楽し、かった……ので、ございます……」ポロポロ

神裂「……オルソラがお世話になりました」

一方通行「オルソラ」

オルソラ「……なん、で……ございましょ、う?」ポロポロ

一方通行「俺も楽しかったぜェ?」

黒子「うぇ……ヒッグ、私も……楽しかったですの」

オルソラ「うぅ……うぁぁ……」

一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ

オルソラ「まだ……帰り、たく……ないのでございますよ……」

神裂「……オルソラ、3日後に帰りますよ」

オルソラ「……」

一方通行「オラ、返事はァ?」

オルソラ「は、い……」

神裂「3日後に空港で待ってますね」



ガララッ


黒子「オルソラさん……イヤですの、離れたくないですの」

一方通行「バカ野郎ォ、無理な事言ってンじゃねェよ」

黒子「し、かし……うわぁぁぁぁぁぁん」

オルソラ「白井さん……」ギュッ

一方通行「……お前、今日で終わりなァ」

オルソラ「えっ……」

一方通行「もォ来なくていい、荷物の準備でもしてろ」

黒子「そんな……急すぎですの!」

一方通行「ちっ……」ガシガシ

オルソラ「……」

一方通行「まァた未練残っちまうだろォが」

オルソラ「そ、それは……」

一方通行「お前は学園都市にはいられませン」

オルソラ「……」

一方通行「それは事実なンだ、受け入れろォ」

黒子「それはっ!……あまりにも非情ですわ!!」

一方通行「残される側より、離れる側の方が遥かに辛ェンだよ」

一方通行「お前もそれくらい汲んでやれ」

黒子「……しかし!」

一方通行「オルソラ、ここでのお前とのやりとり楽しかったぜェ?」

オルソラ「はい、私もでございます」

一方通行「……見送りは、行けねェ」

オルソラ「……構いません」

一方通行「……オルソラ」

オルソラ「……なんでございましょう?」

一方通行「あー……風邪、ひくなよォ?」

オルソラ「ええ、お気遣いありがとうございます」

一方通行「……」

一方通行「ちっ……じゃあなァ」スタスタ


バターン


オルソラ「……」

黒子「……酷いです、あんまりですの」

オルソラ「いえ、私の事を想っての事なのでございましょうし」

オルソラ「私としても準備の時間をいただけた事はありがたいのでございますよ」

黒子「オルソラさんは……それでいいんですの?」

オルソラ「……ええ、構いません」ニコッ

黒子「う、うわぁぁぁぁぁん!」

オルソラ「よしよし、でございますよー」ナデナデ

黒子「で、電話も……ひっく、メールも、いっぱい……いっぱいしますの!」

オルソラ「ええ、私も頑張って操作を覚えますわ」

黒子「グスッ……絶対、絶対遊びに行きますの!」

オルソラ「ええ、お待ちしてるのでございますよ」ナデナデ

黒子「だから、ヒグッ、だから……オルソラさんも遊びに来てくださいな!」

オルソラ「はい、是非」ナデナデ



――――――――。



黒子「えぐっ……ご迷惑を、おかけしましたの」ペコリ

オルソラ「いえ、そんな事ございませんわ」

黒子「今までありがとうございました」

オルソラ「私こそ」

黒子「……では」

オルソラ「……はい」

3日後――――――。


オルソラ「……」

神裂「オルソラ、行きましょう」

オルソラ「……ええ」

神裂「待っているのですか?」

オルソラ「いえ、そんな事はございませんよ」

神裂「……どうしてあんな下手な勧誘の仕方だったのですか?」

オルソラ「え?」

神裂「本来勧誘は得意だったのでは?」

オルソラ「……いえ、買い被りすぎでございます」

神裂「……そうですか」

オルソラ「はい」

オルソラ「……」

オルソラ(……とっても、楽しかったのでございますよ)

オルソラ「ありがとうございました、一方通行さん、白井さん」

ーーーーーー。


必要悪の教会女子寮


オルソラ「なんだか久しぶりでございますねー」

神裂「ふふふ、実際久々でしょう?」

オルソラ「ちょうどお昼時でございますね」

神裂「ええ、昼食にしましょうか」




オルソラ「……あら?」

神裂「……厨房に誰もいませんね」

オルソラ「珍しい事もあるのでございますね」

神裂「きっとオルソラがいないので食堂離れしてしまったのですね」

オルソラ「とりあえず私が作ります」

神裂「お願いしますね」

オルソラ「パスタ、でよろしいですか?」

神裂「ええ」

チャッチャッ

オルソラ「……」


黒子『オルソラさん!つまみ食いはいけませんの!』


オルソラ「……」

ジュー……


一方通行『ン、パスタだけは敵わねェなァ』ゴロン


オルソラ「……」


一方通行『ナスビ買って来い、チビナスビだけに』

黒子『うまくないんですの!私はパシリではありませんわ!!』

一方通行『下っ端はパシリですゥ、いいから行って来い』ゲシッ

黒子『痛いですの!蹴らないで下さいな!!』



オルソラ「……」

神裂「オルソラ?どうしました?」

一方通行『オルソラのソースはこう……まろったるいよなァ』

黒子『だからまろったるいってなんなんですの!?』

オルソラ『白井さん、某掲示板でも有名らしいのでございますよ』

黒子『え、そうなのですか?』

オルソラ『ええ、【あの店のパスタはテラまろスwww】とか……』

黒子『』テラマロス




一方通行『天気がいいなァ』グデー

オルソラ『そうでございますねー』ダラーン

一方通行『コーヒーうめェなァ』ゴロン

オルソラ『紅茶が美味しいです』ゴロゴロ

黒子『営業時間中ですの!!!』




オルソラ「……」ポロポロ

神裂「お、オルソラ!?」

オルソラ「すみ……ません、なぜか……手が動かないので、ございます」ポロポロ

神裂「オルソラ……」

神裂「アナタは……本当にあのお店でのお手伝いが楽しかったのですね」

オルソラ「……は、い」

神裂「……今日の昼食は何か買いに行きましょうか」

オルソラ「すみません……」


ガチャッ


シェリー「あん?オルソラ、帰ってたのか?」

オルソラ「……」コシコシ

オルソラ「あらシェリーさん、お久しぶりでございますね」

神裂「シェリー、どうしてこんなに人がいないのですか?」

シェリー「料理上手のオルソラがいなかったからじゃない?」

オルソラ「……」グゥ

神裂「……」グゥ

シェリー「ぷっ、なんか買って来いよ」

オルソラ「ふふ……そうした方がよさそうでございますね」

神裂「角のパン屋さんへ行きますか」

オルソラ「ええ、そうしましょう」

神裂「あそこの焼きたてを食べれば寂し………………え?」

オルソラ「?どうかなさったのですか?」

神裂「いや、え……あ、あれ!?え!?」

オルソラ「え?ああ、寮の隣にこんな建物が建っ…………」




【お食事屋さン・グレートブリテン及び北アイルランド連合王国店】




神裂「」

オルソラ「」

神裂「え!?だ、だって3日前には……え?」

オルソラ「ど、どういう事なのでございましょう?」

神裂「え…………えぇぇぇぇぇ!?」

オルソラ「???」

神裂「と、とりあえず中を覗いて見る事にしましょうか」

オルソラ「え、ええ、そうしましょう」


ガララッ

ガヤガヤ……


ルチア「シスター・アンジェレネ、野菜もしっかり食べなさい!」

アンジェレネ「うぅぅ……こんなに沢山食べられませんよ……」

アニェーゼ「いいじゃないですか、野菜くらい」モグモグ

ルチア「ダメです!修道女たるもの好き嫌いなど……え?」

オルソラ「」

神裂「」


一方通行「へァっしゃっせェー……って、ンだよオルソラかよ」

オルソラ「…………えっ?」

ルチア「シスター・オルソラ!お帰りなさい!」

アニェーゼ「遅いんですよ、どんだけ布教してたんですか」

アンジェレネ「お、おかえりなさい」

オルソラ「え……あ、あら?」

神裂「いや、え?」

一方通行「ボーっとしてねェで手伝えオルソラァ!」

オルソラ「え、あ……へぁ?」

一方通行「俺がダラける暇ねェだろォが!」プンスカ

アニェーゼ「いや、良い事じゃないですか」

オルソラ「ど、どうしてアナタがここで……」

一方通行「あン?看板見てねェの?」

オルソラ「【お食事屋さン】と書いてたのでございますが……」

一方通行「2号店ですの!」ハイ

オルソラ「」

3日前、オルソラと別れてから――――。

―――――――――――――

―――――――――


バターンッ!


アレイスター「ん?」

一方通行「おォ、音速旅客機出せコラ」

アレイスター「なに?」

一方通行「ちょっと用があってイギリスまで行かなきゃならねェンだ」

アレイスター「無理だな」

一方通行「なにィ?」

アレイスター「私用で許可が出せるものか、ましてや序列第一位が外出など……」

一方通行「ふゥン」

アレイスター「私と直接交渉するなどトチ狂ったのか?」

一方通行「あァ?何言ってやがる」

アレイスター「……」ピク

一方通行「これは交渉じゃねェ、命令だ」

アレイスター「……ほう?」

アレイスター「ふ、私の正体をネタに脅す気か?だが生憎とs」


カパッ、ドプププププ……


一方通行「カレー入りまァす」

アレイスター「目が!目がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

一方通行「おらおらおらァ!!」

アレイスター「ああ!このコク!このまろみ!!」

一方通行「ならとっとと許可しろボケ」トププ

アレイスター「くっ……退かぬ、媚びぬ、省みぬ!!」

一方通行「けっ、強情なのは勇気とは言えねェな」

アレイスター「な、何をするつもりだ?」

一方通行「トンカツ入りまァす」ポイポイ

アレイスター「あっ、やめて!鬼!鬼畜コンボ!!」

一方通行「許可、できるなァ?」

アレイスター「わ……わかっ、た……」ビクンビクン

一方通行「グッボーイ」ドププププ

そしてその数時間後――――――。


アニェーゼ「はぁ、シスター・オルソラの料理が恋しいです」

ルチア「確かに……食堂に来る人数も減りましたしね」


<たのもォー


ルチア「あら?誰か来たようですね」

<たのもォー、たのもォー

アニェーゼ「はい、今開けますよー」

<たのもォー、たのもォー、たのもォー、たのもォー、たのもォー

アニェーゼ「ちょ、今開けるって言っt」



バターーーンッ!!

アニェーゼ「へぶっ!?」


ゴロゴロゴロッ……ガシャァァァァァァンッ!!


アンジェレネ「し、シスターアニェーゼ!?」

一方通行「たのもーっつってンだろコラァ!!」

アンジェレネ「ぴぃっ!?」

アニェーゼ「~~~~っ!!」ジンジンジン

ルチア「だ、誰ですか!?」



一方通行「お食事屋さン!バンッ

一方通行「ですの!!」ババーン



ルチア「は?」

アニェーゼ「いったたたた……な、何事ですか!?」

アンジェレネ「だ、大丈夫ですか?」

ルチア「お食事屋さン……?」

一方通行「あ、3日後にオルソラ帰ってくるからァ」

アニェーゼ「へ?シスター・オルソラと知り合いなんですか?」

一方通行「アイツうちの店で副料理長やってたしィ」ゴロン

ルチア「」

ーーーーーー。


ルチア「なるほど、それで帰る時になって『辞めたくない』と言ったと……」

一方通行「あ、そンならこっちで店出しゃよくねェ?って感じでここ来た」

ルチア「しかし……副料理長を努めていたとは」

アニェーゼ「道理で帰ってくるのが遅いわけですね」ヤレヤレ

アンジェレネ「ふ、布教しに行ったはずですよね……?」

ルチア「寄り道にも程がありますね、本当に」

一方通行「お前らもオルソラみたくホイミンなのかァ?」

アンジェレネ「ほ、ほいみん?」

一方通行「俺は学園都市で最強の能力者なンだぜェ?」フフン

ルチア「能力者、とはなんの事でしょう?」

一方通行「あ、戦闘が苦手じゃねェ奴もいるのかそういえばァ」ウン

アンジェレネ「???」

ルチア「……なんだかシスター・オルソラと似ている方ですね」

アニェーゼ「はぁ、またわけのわからない人が来たもんですね」

一方通行「うっせェ変な髪型、帰れ」

アニェーゼ「三つ編みのどこが変なんですか!」

一方通行「今どき三つ編みって」プスス

アニェーゼ「うっさいです、おしゃれなんです、自分的こだわりポイントなんです」

一方通行「お前みてェのと焼肉行くと疲れるよなァ」ヤレヤレ

アニェーゼ「え?」

一方通行「『あ、タン塩は片面だけ焼いて下さい、ええ、おしゃれなンです、自分的こだわりポイントなンです』」

アニェーゼ「」

一方通行「超うぜェ、帰れ」

ルチア「ぷっ……くくっ……」プルプル

一方通行「お!オマエ三つ編みしてンのかァ、可愛いじゃねェか」ヨシヨシ

アンジェレネ「え、あ…………へっ!?」カァッ

アニェーゼ「ぐぬぬぬ……!!」

アニェーゼ「ふ、ふん……田舎者にはおしゃれというものがわからないようですね」

一方通行「オシャレだってェ……修道女のくせに調子乗ってンじゃねェよ」

アニェーゼ「……いーですよ、久々にキレちまいました、屋上行きましょう」

アンジェレネ「お、屋上はありませんよ」

一方通行「屋上ねェってよバーカ」フフン

アニェーゼ「このっ……」ダッ



バナナ<私だ


ツルッ!

アニェーゼ「」ビタンッ



ルチア「」

一方通行「バナナで転んでパンツ丸出しとか古いンだよ基本的にィ」ゴロンゴロン

アニェーゼ「う、うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

アンジェレネ「な、なぜバナナが……」

一方通行「というわけでェ、店建てるゥ」

ルチア「え?」




トーンテーンカーンカーン



一方通行「ま、こンなもンだろォな」フヒュゥ

ルチア「」

アンジェレネ「」

一方通行「ところでよォ、オルソラから聞いたがお前らの食事は当番制なンだってなァ?」

アニェーゼ「え?ええ、シスター・オルソラがいないせいで集まりが悪いですけど」

一方通行「今日からお前らの食事はこのお食事屋さンなァ」ハイ

ルチア「へ?」

一方通行「当たり前だろォが、それならオルソラも堂々と手伝えるってもンだ」ウン

アニェーゼ「専属って事ですか?」

一方通行「普通営業もするけどなァ」ダラーン


ーーーーーー。

一方通行「という訳ですの」フンフン

オルソラ「え、でも見送りには行けないと……」

一方通行「あの後すぐこっち来て開店準備してたしィ」

オルソラ「白井さんは……」

一方通行「アイツは学校とかあるからな……とりあえず向うの店押し付けてきたァ」

一方通行「いいから運べオラ」

オルソラ「は、はい」トテテッ

アニェーゼ「一方通行、水が欲しいんですが」

一方通行「うるせェ痴女、てめェで取りやがれでございますゥ」

アニェーゼ「なっ!わ、私のどこが痴女なんですか!」

一方通行「人の前で派手にパンツ見せやがったお前だァ」

アニェーゼ「それは不可抗力だって何回言ったらわかるんですか!」

一方通行「あ、『派手な』じゃなくて『派手に』なァ?色気のねェ白だったしィ」

アニェーゼ「うわぁぁぁぁぁぁ!な、何言ってくれてんですかアナタ!!!」

一方通行「このパンツウーマンが」プススー

アニェーゼ「パッ……パンツウーマンとはなんですか!」

一方通行「オマエだよ三下」

アニェーゼ「うっせーんですよこのウサギ!!」

一方通行「ウサギだァ?」

アニェーゼ「ええ、真っ白い肌に真っ赤な目、まるでウサギじゃないですか」

一方通行「白いパンツに赤い髪、お前の方がよっぽどウサギじゃねェか」

アニェーゼ「う、うっさいです!!アナタの方がウサギなんですよ!!」バーカ

一方通行「ウサギじゃないです人間ですゥ、パンツ被ってるから見えねェのかァ?」バーカバーカ

アニェーゼ「誰が!パンツ被ってんですか!!」

一方通行「パンツウーマンの装備だろォが」

アニェーゼ「……」プルプル

一方通行「説明しよう、シスター・アニェーゼはパンツを被る事によってパンツウーマンへと変身するのだ!」

アニェーゼ「」

一方通行「だっせェ、お前だっせェ」プスススー

アニェーゼ「表出やがれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」ガタンッ

一方通行「上等だこのクソガキがァァァァァァァァ!!」ガタンッ

ルチア「はぁ、また始まりましたね」

オルソラ「え?」

ルチア「3日しか経ってないのですが、一方通行さんはとても馴染んでいますよ」

アンジェレネ「いつもシスター・アニェーゼとブツかってます……」

オルソラ「そう、なのでございましたか」

ルチア「あら、寮の者から聞いてないのですか?」

神裂「シェリー……図りましたね」

ルチア「学園都市は楽しかったですか?」

オルソラ「ええ、とっても」




アニェーゼ「なんなんですかそのわけのわからない防御は!」

一方通行「てめェの攻撃パターンなンかとっくに解析済みだァ」

一方通行「反射が難しくても反らす事くらいわけないンですゥ」バーカバーカ

アニェーゼ「うっさいです!絶対破ってみせます!!」

一方通行「うるせェパンツ2000」

アニェーゼ「2000ってなんですか2000って!!!」ダンダンダンッ

一方通行「疲れたァ」グデー

オルソラ「あの、一方通行さん?」

一方通行「なンでございましょォ?」

オルソラ「私が辞めたくないと言っただけの理由でこちらにお店を……?」

一方通行「十分な理由じゃねェか」

オルソラ「えっ……?」

一方通行「寮と契約結んだから、シスター共の食事は全部ここなァ」

オルソラ「はい?」

一方通行「ンで、お前はここを手伝え」

オルソラ「……はい」

一方通行「ったく、ちっげェだろォが」

オルソラ「……かしこかしこまりましたかしこー、でございますよー」

ルチア「」

一方通行「へーい」ペチ

オルソラ「へーい、でございますよー」ペチ

神裂「……寮と契約?私は何も知りませんが」

一方通行「細けェ事はいいンだよ、お前何食いてェンだァ?」

神裂「はぁ……鯛茶漬け、などできますか?」

一方通行「鯛がねェ」

一方通行「おい負け犬ゥ、鯛買って来い」

アニェーゼ「……負け犬とはまさか私の事じゃねーですよね?」

一方通行「お前しかいねェだろォが、この南米ヘアーが」

アニェーゼ「どこが南米なんですか!」

ガシィッ!

アニェーゼ「へっ?」

一方通行「なンだったら海行って釣って来い」



ブンッ!

+ <のひょわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?  キラーン



一方通行「ちっ、やっぱりザトペック投法だと疲れるな」ウンウン

ルチア「」

アンジェレネ「」ヒィ

一方通行「ところでェ、そこのイギリス産チビナスビ2号」グリン

一方通行「オマエ……サラダ残してやがンな?」

アンジェレネ「ぴぃっ!?」

一方通行「俺のサラダが食えねェっつーのか、あァ!?」

アンジェレネ「…………」ガタガタプルプル

オルソラ「アンジェレネさん、一方通行さんの料理はどれも美味しいのでございますよ」

アンジェレネ「で、でも……」

一方通行「食わねェならしょうがねェなァ」ヤレヤレ

アンジェレネ「えっ?」

ルチア「な、なにをするつもりなのですか……」

一方通行「脳の電気信号を操作して廃人コース」ハイ

一方通行「血流操作して汚ェ花火コース」ハイ

一方通行「楽しく愉快に自転パンチコース」ハイ

ルチア「」

アンジェレネ「……っ!……っ!!」モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ

アンジェレネ「あれ……美味しい、です」モグモグ

ルチア「え?」

一方通行「俺の腕にかかれば野菜嫌いなンざすぐ治るぜェ」フフン

アンジェレネ「なんでしょう……青臭くないです」モグモグ

ルチア「シスター・アンジェレネが……」ホロリ

一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ

アンジェレネ「わわ……」アタフタ

一方通行「偉いじゃねェか」

アンジェレネ「えっへへ……」



オルソラ「はーい、パスタ追加でございますよー」モグモグ

ルチア「シスター・オルソラ!つまみ食いははしたないですよ!」

一方通行「いいじゃねェか、コイツだってなンも食ってねェンだしィ」

オルソラ「ところで白井さんは1人で大丈夫なのでございましょうか?」

一方通行「心配なら携帯で電話してみればァ?」グデー

オルソラ「え?」

一方通行「国際電話ですの!」ハイ

オルソラ「……」ドキドキ




『はい、お食事屋さンですわ』

オルソラ「し、白井さんでございましょうか?」

『オルソラさんですの!?はい、白井でございますわ!!』

オルソラ「一方通行さんから聞きました」

『びっくりさせようと思って秘密にしておりましたの、ゴメンなさい』

『……というか、私もオルソラさんと離れた直後に聞いた話なのですが』

オルソラ「……そうだったのでございますか」

『学校の長期休暇を利用して、絶対絶対会いに行きますわ!』

オルソラ「……ええ、お待ちしてます!」

オルソラ「そちらは白井さん1人で大丈夫でございますか?」

『え?ふふ、1人じゃありませんわ』

オルソラ「えっ?」



『おーい、オルソラー?無事そっち着いたのー?』



オルソラ「え?む、麦のん様でございましょうか?」

『麦野!む・ぎ・の!!……まぁ正解だにゃーん』

オルソラ「ど、どうしてアナタが?」

『しょうがないでしょ、どっかの料理長に脅されたんだから』

オルソラ「と言う事は……」

『いや、うん、まだ暗部やってるけどね……とりあえずはお手伝いから、かな?』

オルソラ「そうだったのでございますか……」

『まだまだ汚い世界から抜けきれないと思うからさ、また引っ張りに来てよ』

オルソラ「……はいっ」

『オルソラ、ありがとね』

オルソラ「……え?」

『今さ…………楽しいよ』

オルソラ「まぁ、それは良い事でございますね」

『みんな楽しそうに働いてるの、アンタのおかげだよ』

オルソラ「レファレンダム、でございますね?」

『ア・イ・テ・ム!だっつーの……じゃ、とりあえず一旦切るわよ?』

オルソラ「ええ、わかりました」

『こっちから行けたら遊びに行くから、イギリスの街案内してよ』

オルソラ「はい、お任せ下さい」

『じゃーねー』

ブツッ、ツーツーツー……


一方通行「というわけでございますゥ」

オルソラ「……ふふふっ」

バターンッ!


アニェーゼ「見やがれです!釣ってきてやりましたよ!!」フフン

一方通行「……この鯛はできそこないだ、食べられねェよ」

アニェーゼ「へっ?」

一方通行「この鯛の目を見ろォ、まろみが全然足りねェ」

ルチア「ま、まろみですか?」

一方通行「ろくにお使いもできねェのか、このガキはァ」ヤレヤレ

アニェーゼ「……」プルプル

一方通行「チョピンってなンか情けねェ響きだよなァ」

アニェーゼ「むっきぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」ダンダンッ

一方通行「はい鯛茶漬けェ」コト

神裂「え、早っ!」

アニェーゼ「っていうか結局使ってるじゃないですか!」

一方通行「食べ物を粗末にするンじゃねェ!」プンスカ

アニェーゼ「ああ、頭が痛くなってきました」

ルチア「さて、そろそろ戻りましょうか」

神裂「そうですね」

アンジェレネ「ご、ごちそうさまでした」ペコ

一方通行「ねみィ」ゴロン

オルソラ「一方通行さん、片付けないのでございますか?」

一方通行「えー、めンどくせェなァ……」

一方通行「オイ、そこのチョピン」

アニェーゼ「……私にはアニェーゼという名前があるんですが」

一方通行「ちっ、アニェー……めンどくせェからアネーゼでいいな、アネーゼ」

アニェーゼ「ちょ、どんだけ失礼なんですか!」

一方通行「いいから手伝ってけェ」ゴロゴロ

アニェーゼ「お断りしますーだ!」

一方通行「ちっ……ホワイト・パンツァーが」スタスタ

アニェーゼ「う、うっさいです!忘れてください!!」

オルソラ「まぁまぁ、私1人でも大丈夫でございますよ」

一方通行「あン?まァオルソラいれば大丈夫かァ」

アニェーゼ「……ほう?」ニタリ

ルチア「シスター・オルソラ……」

オルソラ「な、なんでございましょう?」

アニェーゼ「せいぜい頑張ってくださいね」ニヨニヨ

オルソラ「……ぁぅ」

一方通行「騒音をシャットアウトですの」ポイッ

アニェーゼ「」ビタン

一方通行「パンツ星へ帰れ!!」


バターーーーンッ!!


<白パンツのバーーーーーーッカ!!


アニェーゼ「……」プルプル

アニェーゼ「ちっくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」ダダダダッ

アンジェレネ「あ、シスター・アニェーゼ!?」

ジャー、カチャカチャ……


オルソラ「……一方通行さん」

一方通行「あァ?」

オルソラ「ありがとうございます」

一方通行「なンでお礼なンですかァ?」

オルソラ「おかげでまた楽しく過ごせるのでございますよ」

一方通行「ツインテールはいねェけどなァ」

オルソラ「それでも、一方通行さんがいればとっても楽しいのでございます」

一方通行「あーあ、ツインテール泣くなこりゃ」

オルソラ「い、いえ……その、白井さんが楽しくないとは決して……」ワタワタ

一方通行「わかってンだよ」

オルソラ「……ふふっ」

オルソラ「早く白井さんやバンタムの皆さんに会いたいのでございます」

一方通行「そのうち来るだろォ……いや必ず来るなァ、うン」

オルソラ「皆さんでワイワイしてた日々が懐かしいのです」

一方通行「いや早ェよ、まだまだ最近じゃねェか」

オルソラ「一方通行さんといると楽しいのですが……まだ少し、寂しいのでございます」

一方通行「……」

一方通行「いいぜェ、お前が寂しいとか抜かすなら……」

一方通行「まずはそのフザけた思いをぶち煮込むゥ!!」





コトコト……


一方通行「リンゴの赤ワイン煮込みでェす」コト

オルソラ「とっても美味しいです」モグモグ

一方通行「……」

オルソラ「……」モキュモキュ

一方通行「洗い物が増えたァ」

オルソラ「ふふ……ええ、そうでございますね」

一方通行「本当にいいのかァ?」

一方通行「向こうより騒がしい、洗い物も多い、忙しいだけどォ」

オルソラ「ええ、私はカウンターからこちら側に立っている方が幸せでございます」

一方通行「ふゥン」

オルソラ「……」カチャカチャ

一方通行「……」カチャカチャ

オルソラ「アナタと出会えて良かったのでございますよ」

一方通行「あン?コンクリートと一体化しそこなった時だっけかァ?」

オルソラ「はい、その後2人でお店を建てたのでございます」

一方通行「っていうか俺が1人で建てたンじゃねェか」

オルソラ「あら、私も応援しておりましたわ」

一方通行「……」カチャカチャ

オルソラ「~~~♪」カチャカチャ

>>431
上条入院は
上条「身体が……熱い」

もう一個は知らん

一方通行「よく覚えてンな、そンな事」

オルソラ「おや、一方通行さんこそ覚えているのでは?」

一方通行「あァ、確か意外と派手な下着だったなァ」

オルソラ「そ、それは忘れて欲しいのでございますよ……///」カァッ



一方通行「さーて、終わりですねぇ」

オルソラ「ええ、私もそろそろ寮へ戻ります」

一方通行「夕方くらいに下準備始めるからなァ」

オルソラ「……そ、そんなに派手でございましたでしょうか?」モジッ

一方通行「あン?」

オルソラ「え?」

一方通行「……クカカッ」

オルソラ「……」ニヘラ

オルソラ「ではまた、夕方に来ますので」

一方通行「おォ」ゴロン

オルソラ「あ……一方通行さん」

一方通行「あァ?」

オルソラ「その……あのぅ……」モジモジ

オルソラ「今度2人でお、お買いm」

一方通行「……」zzz

オルソラ「……」

オルソラ「……ふふふ」

一方通行「……」zzz

オルソラ「風邪引くのでございますよー」ヒソヒソ


モフッ


オルソラ「では、また後で……」ヒソヒソ


ガララ、ピシャン……

シャー……


オルソラ「はぁ、温かいです」

オルソラ「そういえば、私が風邪を引いた時……」

オルソラ「血相を変えてシャワー中に入って来られましたね」

オルソラ「……」

オルソラ「……///」


シャー……


オルソラ「はぁ……なんだか顔が熱いのでございます」

オルソラ「……」


シャー……キュッ


オルソラ「……困ったものですね、ふふ」

オルソラ「さて、風邪を引く前にしっかりと拭きましょう」

オルソラ「また怒られてしまうのでございますよー」

一方通行「……」zzz

一方通行「ン……むゥ」パチ

一方通行「今何時だァ?」

一方通行「結構いい時間じゃねェか」

一方通行「下準備でも始めるかァ」




一方通行「……」

一方通行「材料が足りねェンですの」



一方通行「ちっ、ツインテールいねェからめンどくせェなァ……」

一方通行「買い出し行きますかァ」

>>434
Thanks

ローラ「はぁ、ステイルのエスコートが下手なせいではぐれてしまったのよ」

一方通行「……」スタスタ

ローラ「あのー」

一方通行「あン?誰だオマエ?」

ローラ(あ、日本人だったのね)

ローラ「……コホン」

ローラ「私の日本語は通じとろうかしら?」

一方通行「……なンだとォ?」

ローラ「えっ、だからアナタは日本人なりや?私の日本語は通じとr」

一方通行「ちゃンとした日本語喋ろクソ野郎ォ!」プンスカ

ローラ「え……えっ?」

一方通行「オマエ……日本バカにしてンのかコラ」アァン?

ローラ「い、いえ……そういうわけではなしにつきなのだけど」

一方通行「あァ!?」

ローラ「う……」タジ

―――――。


一方通行「なるほど、つまりオマエは間違った日本語を教わったわけだな?」

ローラ「ええ、げにバカにしてるつもりはなしにつきなのよ……」

一方通行「あン……?」ピキピキッ

ローラ「わ、わざとじゃないのでありけるのよ!」

一方通行「ちっ、いいかァ?オマエの使ってるのはエセ古文調の日本語だ」

一方通行「今は昔、竹取の翁ありけり」ハイ

ローラ「今は昔、竹取の翁ありけり」ハイ

一方通行「現代でンな言葉使ってる奴なンざいねェンだよ」

ローラ「やはり……怪しきとは思うとろうなりよ」

一方通行「ムカつくから俺が現代風の日本語を教えてやる」

ローラ「ほ、本当なりや?」

一方通行「……」ピキピキピキッ

ローラ「」ヒィッ

一方通行「基本的に語尾に『ですの』、又は『の』をつけると間違いねェ」

ローラ「……ですの」フンフン

一方通行「おォ、ちょっと練習してみるかァ」




一方通行「あれ、それ日傘ですかァ?」

ローラ「そ、そうであ……そうですの」

一方通行「へェ、オシャレじゃないですかァ」

ローラ「そんな事はなしに……ないですの」

一方通行「アレはケンですかァ?」

ローラ「いいえ、アレはナンシーですの」

一方通行「グーレイトゥ」グッ

ローラ「ほ、本当……ですの!?」

一方通行「おォ、オマエもこれで日本語マスターしたようなもンだ」

ローラ「お、おぉぉー……」キラキラ

一方通行「今までの変ちくりンな言葉遣いよりもまろみが出てるゥ」

ローラ「なるほど、日本語はまろみが重要なのですのね」

一方通行「これでオマエもバカにされないなァ」グッ

ローラ「感謝するんですの」ペコ






ステイル「あ!探しましたよ、全く……」

ステイル「ちょっと目を離した隙に……何かあったらどうするんですか」

ローラ「有意義な時間だったんですの」ニヘッ

ステイル「……は?」

ローラ「ちゃんと音聞きできとろ……できてますの?」

ステイル「……なんですかそれは」

ローラ「正しい日本語ですの!」フンフン

ステイル「……はぁ」

その日の夜―――。


オルソラ「パスタ10人前追加でございますよー」

一方通行「おらァ」コト

シェリー「なんなんだよその早さは……」

オルソラ「おかわり必要な方はいらっしゃいますかー?」

アンジェレネ「あ、あの、シスター・オルソラ……」オズオズ

オルソラ「なんでございますか?アンジェレネさん」

アンジェレネ「あ……その……あぅ……」



コト……

一方通行「チョコラータ・コン・パンナ、だったよなァ?」

アンジェレネ「!」

一方通行「ったく、ちゃんと野菜食ったのかァ?」

アンジェレネ「た、食べました!ほらっ!」

一方通行「おォ、ならコレ飲んでいいぞォ」ウンウン

ルチア「またシスター・アンジェレネはそんな物を……」

一方通行「うっせェなァ……お前も飲みたいくせにィ」

ルチア「そ、そんな事は……」

オルソラ「甘くて……モグモグ……おいひいのでございまふ、よー」モグモグ

一方通行「だからみっともねェマネしてンじゃねェ!」

オルソラ「……ゴメンなさい」ショボン

アニェーゼ「あ、私にもください」

一方通行「角砂糖でも舐めてろ」スタスタ

アニェーゼ「なんでですか!なんで私だけ!」

一方通行「……」バーカバーカ

アニェーゼ「ぐっ……!!」プルプル

一方通行「……」

アニェーゼ「……」

一方通行「アニェーゼのアーは『アホの子』のアー」

アニェーゼ「うっがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ボシュッ

一方通行「甘ェンだよクソガキがァァァァァァァァァ!!」ピッキーン

ーーーーーー。


オルソラ「それでですね、業務用ショップという所が圧巻でございました」

ルチア「へー、それは是非一度行ってみたいものですね」

オルソラ「ええ、機会があれば皆さんで行きましょう」

アンジェレネ「あ、私も行ってみたいです……」

一方通行「あン?なら行く時は向こうの店に顔出すかァ、全員で」グデーン

オルソラ「ええ、皆さんビックリする事でございましょう」

一方通行「シスターがこんだけいりゃ、アイテムの連中も余裕で上がってこれるなァ」

アニェーゼ「ほう、日本にも行ってみたいと思ってましたね」

一方通行「お前いらねェ」

アニェーゼ「はっ!?」

一方通行「どっかのチビナスビと被るもン立場的にィ」

アニェーゼ「私には関係ないじゃないですかそれ!」

ワイワイーーーー。


一方通行「はァ、ねみィ」ダラーン

オルソラ「この人数は大変でございましょう?」

一方通行「どォって事ねェよ」

オルソラ「普段調理を担当する人間によって人数はバラバラなのでございますが……」



アニェーゼ「いいじゃないですか、一口くらい!」

アンジェレネ「だ、ダメですーーー!」

ルチア「2人とも、はしたないですよ!」

アニェーゼ「ちゃっかり貰ってるアナタには言われたくないです!」

ルチア「うっ……」



オルソラ「皆さん一方通行さんの料理がお気に入りのようでございますね」

一方通行「当たり前だろォがよ」グデー

ワイワイーーーーーー。


一方通行「しっかし騒がしいな、全然イメージと違うじゃねェか」

オルソラ「ふふ、女の子には色々あるのでございますよ?」

一方通行「そンなもンかねェ?」グデーン

オルソラ「……これからはまた一緒に働けるのでございますね」

一方通行「あン?」

オルソラ「私は嬉しいのでございますよー」

一方通行「……」

オルソラ「?」

一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ

オルソラ「あら、あらららら?」

一方通行「そうでございますねェ」

オルソラ「……はい」ニヘッ

オルソラ「いつだったか一方通行さんは『科学と魔術が共に生きる事はない』と申しておりましたね」

一方通行「おォ、言った気がするゥ」ゴロゴロ

オルソラ「……」

一方通行「……」

オルソラ「既に共に生きているのでございますよ」

一方通行「…………まァ」

一方通行「どっちサイドっつーより、料理長と副料理長」

一方通行「それでいいじゃねェか」

オルソラ「……そうでございますね」

オルソラ「レストランテ・オルソラ様々でございますわ」

一方通行「お食事屋さンだ、これは譲らねェ」

オルソラ「……」

一方通行「……」

オルソラ「……ふふっ」

一方通行「……クカカッ」

アニェーゼ「やっぱり私にも作ってください!!」

一方通行「……」エー

オルソラ「一方通行さん、アニェーゼさんが可哀相ですよ」

一方通行「ちっ、めンどくせェな……」



オルソラ「生クリーム、エスプレッソおっけー、でございます」

一方通行「オラ」コト

アニェーゼ「早っ!相変わらずデタラメな早さじゃないですか」

一方通行「ンなもンちょちょいのサッ、でございますよォ」ヘイ

オルソラ「ええ、ちょちょいのサッ、でございますよー」ヘイ

アニェーゼ「だからサッ、って何ですかサッ、って!!」

一方通行「へーい」ペチ

オルソラ「へーい、でございますよー」ペチ





おわり

お食事屋さン閉店です
オルソラは黒子並みに書いてて楽しいですね、うん

ではこれからおまけ投下します
こないだもらったアイディアも拝借して……

おまけ1・学園都市店とイギリス店
おまけ2・洗濯屋さン
おまけ3・一方通行とアンジェレネ
おまけ4・恥ずかしがり屋さン&寂しがり屋さン&怖がり屋さン(※お食事屋さン関係なし)

となっております、各話短いので、流し読み程度にお付き合い下さい
順に投下

おまけその1
学園都市店とイギリス店



黒子「……」ポツン

黒子「……料理長だけズルイですの」

黒子「話によるとお手伝いさんが来てくれるという事なのですが……」

黒子「というか私にも学校やらジャッジメントがあるんですわ!」プンスカ



ガララッ


麦野「やっほー」

黒子「」

黒子「あ、あああなたは……第四位様まままままたわばっ!?」

麦野「落ち着きなさいよ、別に取って食いに来たわけじゃないんだから」

絹旗「ええ、超お手伝いにきたんですよ」

黒子「え?と言う事は……」

麦野「ったく、第一位がいきなり来たと思ったら『店手伝え』だもん」

絹旗「超びっくりしましたよ」

ーーーーーー。


黒子「で、ではアイテムの方々がお店を手伝ってくれるんですの?」

滝壺「うん、頑張る」

麦野「あ、浜面は出前と皿洗い、買出し要員ね」

浜面「へーへー、わかってますよ」ハァ

黒子(この黒子、パシリ脱却!ですの!)ブンッ

フレンダ「サバ料理は任せて欲しいわけよ」

絹旗「まさかアイテムが食事処なんて……」

麦野「本当よ……どっかの天然シスターのせいで」

滝壺「でも、楽しそうだね」ニヘッ

麦野「……まぁね」

黒子「新生・お食事屋さン!開店ですの!」

滝壺「おー」オー

絹旗「滝壺さん、カレーの味見してもらえますか?」

滝壺「……」モグモグ

滝壺「きぬはた……このカレーは出来損ないだ、まろみが足りないよ」モグモグ

黒子「そう言えばカレーは統括理事長もお気に入りでしたわ」

麦野「統括理事長!?」

黒子「ええ、何でもここのカレーに魅了されたようで……」

麦野「……道理で最近の仕事の内容がおかしいと思ったわ」

絹旗「香辛料を超片っ端から集めて来い、ですもんね」

滝壺「きぬはた、ちょっとコーヒーとオリーブオイルを足してみて」

絹旗「え?ええ、わかりました」トププ

滝壺「……うん、ナイスまろみ」ニヘラ



浜面(まろみってなんだ?)

黒子「麦野さん!それ塩じゃなくて砂糖ですの!」

麦野「え、嘘!?」

絹旗「火!麦野、火が強すぎですよ!」

麦野「あっわわわわわ」

滝壺「むぎの、落ち着いて」

フレンダ「〆サバ御膳でーす」コト

浜面「おい、出前用の車は?」

黒子「テレポートしろですの!」

浜面「無理言うな!!」

滝壺「ふれんだ、ハンバーグできたよ」コト

フレンダ「はいよー」タタッ

垣根「すいまっせーん、水下さーい」

黒子「てめェで取りやがれでございますの!」プンスカ

垣根「えー……」

父さん、母さん、今日も学園都市は平和です。

2月14日


一方通行「あァ……疲れたァ」グデー

一方通行「昼飯終わったばっかなのに、もうちょいしたら晩飯の準備かァ」

一方通行「さりげなく結構キツイ仕事だなァ、コレ」ゴロゴロ

一方通行「……そういえば今日はバレンタインじゃねェか」ハッ

一方通行「……」ウーン



一方通行「!」ピコーン

一方通行「閃いたのでございますよォ」

一方通行「よし、準備ィ」スクッ

アンジェレネ「……たまには私も手伝った方がいいのかな」

アンジェレネ「ちょっと見てみよう」テテッ



【準備中ですの!】


<メキッ、メキメキッ!


アンジェレネ「!?」

アンジェレネ「な、なんの音?」ドキドキ


<バキッ!メコメコメコッ!!

<チュイーン……バリバリバリッ!

<ガタンッ!ブシャッ!

<……


アンジェレネ「……」ドキドキ


<ギャァァァァァァ!


アンジェレネ「ひ、ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」ダダダダッ

ーーーーーー。


ルチア「さて、晩御飯の時間ですね」

アニェーゼ「結構楽しみにしてるんですね」

ルチア「い、いいじゃないですか別に!」

アニェーゼ「まぁ美味しいのだけは認めますけどね」

アンジェレネ「……」ガタガタプルプル

ルチア「シスター・アンジェレネ?どうしたのですか?」

アンジェレネ「……で、できればお店に行きたくないです」ブルブル

ルチア「どうしてですか?」

アンジェレネ「……」ブルブル

アニェーゼ「夜中腹減りますよ、行きましょう」スタスタ

アンジェレネ「う、うぁぁぁぁぁぁ」ズルズル

不穏過ぎワロタ

ルチア「そういえばシスター・オルソラの姿が見えませんね」

アンジェレネ「!」ビクッ

アニェーゼ「またお手伝いじゃないんですか?」

アンジェレネ「うぅ……まさか、さっきのは……」ブルブル

ルチア「さて、開けましょうか」



ガララッ!



アニェーゼ「な、なんですかこの匂い!?」

ルチア「甘い……チョコレートですね」

アンジェレネ「……え?」

一方通行「おォ、来たかァ」ダラーン

アニェーゼ「おぉぉぉ!なんですかコレは!?」

ルチア「チョコレート・フォンデュですか?」

オルソラ「流しフォンデュ、でございますよー」

アニェーゼ「流しフォンデュ?」

一方通行「流しそうめんならぬ流しフォンデュでェす」

アンジェレネ「……」フンフン

一方通行「今日はバレンタインだからなァ」

ルチア「え、この巨大なU字型のセットは?」

一方通行「もちろん手作りィ」

アンジェレネ「さ、さっきの異音はなんだったのですか?」

一方通行「コレを作ってた音ォ」

アンジェレネ「ひ、悲鳴が聞こえたのですが……」ビクビク

一方通行「悲鳴?チョコの悲鳴じゃねェ?」

アンジェレネ「え?あ、あれ?えっ?」

オルソラ「さぁ皆さん、お好きな場所へどうぞ」

ルチア「……これは」

アニェーゼ「明らかに最後の方溜まりますけど」

一方通行「だからアニェジェレネはそk」

アニェーゼ「名前混ざってますよ!っていうか滑舌いいですねオイ!!」

一方通行「アンジェレネは最後尾だァ」

アンジェレネ「え?」

一方通行「オマエ甘いの好きだろォ?いっぱい食えるぞォ」ヨシヨシ

アンジェレネ「……!」キラキラ

一方通行「他にも甘いもの好きな奴は最後尾の方に行けェ」

ルチア「な、なるほど……」

オルソラ「これも一方通行さんの考えたアイディアなのでございますよ」

アニェーゼ「ふーん、たまにはいい働きするじゃないですか」

一方通行「うるせェ、全身虫歯になって死ね」

アニェーゼ「なんですかそれ!?」

一方通行「よっしィ、全員マシュマロとか持ったかァ?」

アニェーゼ「オッケーですね」

一方通行「あ、すいませンアニェーゼさンには聞いてませン」

アニェーゼ「なんでですか!」ムッキー

オルソラ「では流しますよー」



一方通行「チョッコレイトー」ドプププ

オルソラ「チョッコレイトー」トプププ

オルソラ通行「チョコレイトーはフッフフーン」トポポポポ




ルチア「あ、美味しいです」モグモグ

アニェーゼ「やっぱりイチゴが一番合いますね」モグモグ

アンジェレネ「……」モグモグ

アンジェレネ「……」ニヘラ

アニェーゼ「マシュマロいただきー!」サッ

ルチア「あ!それ私のマシュマロです!」

アニェーゼ「早い者勝ちなんですよ、知らないんですか?」モグモグ

アンジェレネ「……」ホクホク

シェリー「あっめぇ……」モグモグ


<ギャーギャー!



一方通行「ねみィ」グデーン

オルソラ「一方通行さん、これどうぞ」

一方通行「あン?なンですかァこりゃ?」

オルソラ「マフラー、でございますよー」

一方通行「ふゥン……あと2ヶ月で春だけどなァ」

オルソラ「え?」

一方通行「ン?……まァいいか、貰っとくゥ」ウン

オルソラ「……ええ」ニヘッ



おまけその1・学園都市店とイギリス店

おわり

ところで次は何屋さンだ?

おまけその2・洗濯屋さン



一方通行「天気がいいですねェ」ポカポカ



一方通行「……あン?」グデー

ルチア「あ、一方通行さん」

一方通行「洗濯かァ?量がハンパじゃねェなオイ」

ルチア「ええ、シスターの数が多いので仕方ありません」

一方通行「!」ピコーン

ルチア「?どうしました?」

一方通行「おい、洗濯するやつ風呂場に運べェ」

ルチア「お風呂場、ですか?」

一方通行「手伝ってやるっつってンだよ」

ルチア「え?」

一方通行「いいから早くしろっつーのォ」

ルチア「え?は、はい、わかりました」

ルチア「あ……し、しかし」

一方通行「あァ?」

ルチア「その、下着などもあるので……」

一方通行「うるせェ」

ルチア「……」

一方通行「……オイ、このシーツの染み」

ルチア「あ……それはシスター・アンジェレネがチョコレートを零したんです」

一方通行「あンのガキ……」スッ

ルチア「何を?」

一方通行「見てろォ」


パンッ!


ルチア「え……?広げただけで染みが……」

一方通行「衝撃を染みに集めて吹っ飛ばしたンだよ」フフン

ルチア「……す、すごい」

ーーーーーー。


一方通行「よし、浴槽に水張ったな」ウン

ルチア「あの、何を?」

一方通行「すすぐ」チャプ


ゴゴゴゴゴゴゴ……


ルチア「み、水が……!」




一方通行「十分すすいだら脱水しまァす」ハイ

ルチア「ど、どうやってですか?」

一方通行「染み抜きと要領は同じですの」


パァンッ!


一方通行「これ干してこい」ハイ

ルチア「は、はいっ!」タタッ

一方通行「全部干したかァ?」

ルチア「ええ、干し終わりました」

一方通行「最後に仕上げでェす」

ルチア「え、まだ何か?」

一方通行「黙って見てろ」

ルチア「?」

一方通行「……」ムムム

ルチア「あ、あれ?風が……」

一方通行「大気の流れをベクトル操作ァ」

ルチア「」

一方通行「これで早く乾くだろォ」ウン

ルチア「ば、万能なのですね」

一方通行「よし、こンなもンだろォ」フヒュゥ

ルチア「ありがとうございました、おかげで早く終わりました」

一方通行「おォ」



オルソラ「一方通行さん、そろそろ夕飯の支度の時間でございますよ」

一方通行「おォ……疲れたァ」グデー

オルソラ「ふふ、次は洗濯屋さンでも開くおつもりですか?」

一方通行「お食事屋さンで手一杯だっつの、暇な時だけだァ」

オルソラ「では『オルソランドリー』という名前はいかがでございましょう」

一方通行「え、なンでお前は自分の名前入れたがンの?」

オルソラ「オルソラランドリーよりも響きがいいと思いますが……」ウーン

一方通行「あァ?」

オルソラ「え?」

ルチア「はい?」



おまけその2・洗濯屋さン

おわり

おまけその3・一方通行とアンジェレネ



アンジェレネ「あ、あの……」

一方通行「あン?なンだァ?」

アンジェレネ「シスター・オルソラが忙しいという事で、代わりにお手伝いする事になりました」

一方通行「あァ……なンか昨日そンなよォな事言ってたなァ」ウン

アンジェレネ「な、何をすればいいでしょう?」

一方通行「おォ、ンじゃ買い出し行くかァ」

アンジェレネ「は、はい!」

一方通行「……オマエ、俺が怖ェンだろ?」ゴロンゴロン

アンジェレネ「え、い、あの……それは……」

一方通行「見てればわかるっつーのォ、別に無理しなくていいぜェ?」

アンジェレネ「そ、そういうわけにはいきませんっ!」

一方通行「あン?」

アンジェレネ「た、確かに私は臆病者で小心者、ですが……」

アンジェレネ「それでも……あ、一方通行さんには感謝して、ます」

一方通行「感謝だァ?」

アンジェレネ「あの、私は野菜が嫌いでしたし……」

一方通行「もう食えるじゃねェか」

アンジェレネ「甘いものが好きですし……」

一方通行「いっつも出してやってンだろォが」

アンジェレネ「だ、だからですっ!」

一方通行「あァ?」

アンジェレネ「まだ、な、慣れてはいませんが……アナタが優しい人という事はわかります」

一方通行「ちっ、買いかぶりすぎだっつーのォ」

アンジェレネ「……」

一方通行「オラ、買出し行きますよォ」スタスタ

アンジェレネ「あ、待って下さいっ!」トテテッ

一方通行「しっかしお前ってよォ」スタスタ

アンジェレネ「な、なんでしょう?」トテトテ

一方通行「チビだよなァ」

アンジェレネ「」ガーン

一方通行「いや、ドチビか」

アンジェレネ「」ヒドイ





一方通行「おら、荷物は俺が持つってェの」ヒョイ

アンジェレネ「え、あ……でも……」

一方通行「重てェからいいンだよ」

アンジェレネ「そ、それでも……私、手伝いで来たので」

一方通行「ン、これやる」ポイ

アンジェレネ「あ……チョコレート……」

一方通行「ルチアの奴には内緒だぞ?俺まで怒られるしィ」シー

アンジェレネ「あの、あ、ありがとうございます」

一方通行「ン」スタスタ

一方通行「その代わり、配膳とか皿洗いやってもらうからなァ?」

アンジェレネ「……はいっ!」

一方通行「おォ、いい返事じゃねェか」ヨシヨシ

アンジェレネ「えっへへ」







一方通行「っのチビ!さっさと皿運べオラァ!」

アンジェレネ「は、はいぃぃぃぃぃっ!!」テテテテッ

一方通行「走るンじゃねェ!転ンだら危ねェだろォが!!」

アンジェレネ「す、すいませんっ!!」ヒィ

一方通行「速やかにゆっくり静かに皿を慌てず急いで運べェ!」

アンジェレネ「速やかにゆっくり……えっ?」

一方通行「さっさとしろ!間に合わなくなっても知らんぞォ!!」

アンジェレネ「ひぃぃぃぃぃぃぃぃっ!」トテテッ




シェリー「なんていうか……良い兄貴だな」

アニェーゼ「良い兄貴ですね」

ルチア「良い事……です、うん」タブン

アンジェレネ「つ、疲れました……」カチャカチャ

一方通行「いつもオルソラと俺でやってンだよ」カチャカチャ

アンジェレネ「大変、ですね」

一方通行「おい皿割るなよォ?」

アンジェレネ「あ、洗い物くらいはできますっ!」





アンジェレネ「終わったー」キュー

一方通行「オラ」コト

アンジェレネ「あ……」

一方通行「よくこンな甘ったるいもン飲めるよなァ」

アンジェレネ「……ありがとうございます」

一方通行「コーヒーのがよっぽどまろみがあるぜェ」

アンジェレネ「ま、まろみ……ですか?」

一方通行「ン、今日は助かったわァ」ヨシヨシ

アンジェレネ「……はいっ!えへへ……」ニヘラ



おまけその3・一方通行とアンジェレネ

おわり

おまけその4・恥ずかしがり屋さン&寂しがり屋さン&怖がり屋さン



ザッ

ミサカ「こんにちは、アナタが一方通行ですね」

一方通行「……ぁァ?」

ミサカ(……声が小さいですね)

ミサカ「ミサカは検体番号00001号です、とミサカは自分のナンバーを伝えます」

一方通行「ァ、ァ、一方通行……ですゥ」

ミサカ「第00001次実験はあと5分32秒後に開始ですが準備は宜しいですか?」

一方通行「ぁ、ぃゃ……その……」

ミサカ「?」

一方通行「実験、やりたくねェなァ……って」

ミサカ「え?」

一方通行「ぁ……ぃゃ、なンでもない、です……」

ミサカ「一方通行は所定の位置について下さい」

一方通行「……」エー

ミサカ「……一方通行?」

一方通行「……」

ミサカ「様子がおかしいですね、大丈夫でしょうか?とミサカは熱の有無を確認します」スッ

一方通行「!」ビクッ

ミサカ「ど、どうしましたか?」

一方通行「……お、俺に触ったら……し、死ぬぞォ?」

ミサカ「構いません、ミサカはどうせこの後実験により死ぬ運命なのですから」

一方通行「…………ァ」

ミサカ「???」

一方通行「や、やりたくねェ、実験……嫌だァ」

ミサカ「どうしてですか?とミサカはアナタの発言の意図がわからずに問いかけます」

一方通行「……に、20000人も、会うのは……恥ずかしいし、よォ」

ミサカ「……」

ミサカ(クローン体である妹達を1人1人別の人間である、と言ってくれているのでしょうか?)

一方通行「……」オドオド

アンジェレネーッ!おれだーッ!結婚してくれーッ!

ミサカ「……一方通行は優しい人なのですね」

一方通行「そンな事……ねェよ」

ミサカ「……さて、実験開始の時間です、所定の位置についてください」ガチャッ

一方通行「……嫌だ」

ミサカ「え、なぜですか?このままでは実験に支障が出ますが」

一方通行「お、俺を……怖がらないで……接してくれた奴を、殺せねェ」

ミサカ「一方通行……」

一方通行「せっかく、普通に話しかけてくれた……お前を殺したら」

一方通行「ま、また1人ぼっちになっちまう……それも……嫌だ、です」キュッ

ミサカ「」

ミサカ(な、なんでしょうこの胸を突き抜けた衝撃は……)ドキドキ

一方通行「……」

ミサカ(これが母性本能というものなのでしょうか?とミサカは動揺を隠し切れません)ドキドキ

一方通行「ダメ……かァ?」

ミサカ「」ズキューン

ミサカ「だ、ダメじゃありません!とミサカも実験を拒否する意志を全面的に押し出します!」

一方通行「え、本当かァ?」

ミサカ「ええ、やりたくないのであればやらなくていいです」

ミサカ「ミサカもアナタに向けて発砲などできませんし」

一方通行「じゃ、じゃあ……あ、あのよォ」

ミサカ「どうしました?」

一方通行「俺とォ……あの……とと、友達になって……くれるかァ?」キュッ

ミサカ「」

ミサカ「ええ!それはもう!なんでしたら一生面倒見ます!!」

一方通行「ほ、ほ、本当かァ?」

ミサカ「」ラブドッキュン




天井「……実験はまだ開始してないのか」

研究員「あの、それが……2人がどこかへ行きました」

天井「……は?」

上条「」バキ
>>497「そげぶッ!」

00002「こんにちは一方通行、ミサカの検体番号は00002号です」

一方通行「……」サッ

ミサカ「ダメですよ00002号、いきなり話しかけては一方通行が驚くではないですか」

00002「ああ、これは申し訳ありません、とミサカは00001号の後ろに隠れた一方通行に謝罪します」

一方通行「オマエ……実験に、連れ戻しに来たのかァ?」

00002「ええ、研究所から2人を連れ戻して来いと言われて来ました」

一方通行「嫌だァ……せっかくコイツと友達になれたンだしよォ」キュッ

00002「」ズキューン

ミサカ「……00002号、一方通行を悲しませる事をするのであればミサカは全力でお相手しますが」

00002「い、いえ……なんでしょう、ミサカの気が急に変わりました!」

一方通行「?」

ミサカ「……一方通行、00002号もアナタとお友達になりたいそうですよ」

一方通行「え、お、俺と友達になってくれる、のかァ?」

00002「ははは、はい!もうこの世のどこまでも友達でございます!」

一方通行「……友達が増えたぜェ」ニヘッ

00002「」ラブドッキュン

美琴「……何よこの実験!」

美琴「私のクローンを20000人も殺す!?許せない!」

美琴「被験者は……一方通行っ!」





ミサカ「一方通行、アナタは何を飲みますか?」

一方通行「あ、コーヒーがいい」

00023「了解です!とミサカはいの一番に自販機へ向けて駆け出します」ダッ

00002「あ、ズルイですよ!とミサカも00023号の後を追い駆けだします!」ダダッ



美琴「アンタが一方通行ね!?」

一方通行「」ビクッ

ミサカ「お姉様、ですか?」

美琴「……アンタが私のクローンってわけね」

ミサカ「ええ、ミサカの妹達としての検体番号は00001号です」

美琴「待ってなさい、私がこんな馬鹿げた実験は中止にしてあげるから」バリバリッ

一方通行「」ヒィ

ミサカ「待って下さいお姉様、とミサカはお姉様を制止します」

美琴「なに?そこどいてくれない?」

ミサカ「話も聞かないで一方的に攻撃しようとしないでいただけますか?」

美琴「は、はぁ?アンタらはそこにいる一方通行の土台になる為に殺されるのよ!?」

ミサカ「違います、とミサカはお姉様に向けて鋭い眼光を放ちます」

00002「あ、一方通行!無事ですか!?」ザッ

00023「お姉様!一方通行に向けて攻撃するとは何事ですか!」ザッ

美琴「あ、え……へっ?」

一方通行「お、俺は……実験をする気はね、ねェンだ……です」

美琴「え?」

一方通行「コイツらは……お、俺をこ、怖がらないで……友達になって、くれたンだァ」

美琴「……」

一方通行「だ、から……あの、そのォ……」

美琴「」

00023「……あれをどう見ますか?とミサカは00002号に問いかけます」

00002「恐らくお姉さまも一方通行に対する保護欲を掻き立てられた事でしょう、とミサカは推測します」

一方通行「……」サッ

ミサカ(ふふん、ミサカが一番頼られてますね)ニヘラ

美琴「ご、ゴメン……そうだったなんて知らなかったから」

ミサカ「今後一方通行を怖がらせる事は極力控えていただけますか?」プンスカ

美琴「あ、うん……そうね、ゴメン」

美琴「ほら一方通行、何もしないから出てきて?」ホラホラ

一方通行「あ……悪ィな、こっちこそォ……」

美琴「」キュン

ミサカ「お姉様?」

美琴(何この可愛い白いの!連れて帰りたい!)

ミサカ「……よからぬ事をお考えであればミサカは命を賭してでも戦いますが」サッ

美琴「はっ!い、いやそんなんじゃないのよ!」

美琴「ねぇ一方通行、アタシとも友達になってくれる?」

一方通行「え、……い、いいの、かァ?」オドオド

美琴「」ラブドッキュン

ミサカ「言っておきますがミサカが一方通行の初めての人ですよ」

00023「00001号、誤解を招く言い方はよしてもらえますか?とミサカは警告します」

00002「一方通行、コーヒーを買って来ましたよ、ミサカが」

00023「いえいえ、実際買ったのはミサカです、とミサカは00002号を蹴りどけます」


ゲシッ!ゲシゲシ!


ミサカ「さて一方通行、喧嘩をしてる個体は放っておいて行きましょうか」サッ

一方通行「ぁ……お、おォ」キュッ

美琴「あ、何さりげなく手取ってんのよ!」

ミサカ「ミサカが一方通行のお友達第1号だからです」フフン

美琴「ふん、順番なんて関係ないのよ……大事なのは中身よ中身」

ミサカ「いきなり攻撃をしてきたお姉様に言われたくないのですが、とミサカは正論を述べます」

美琴「ぐっ……!」

上条「歯ぁ食いしばれ三下ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

バキッ!!

一方通行「いってェ……え、えっ?」

上条「大丈夫か妹達!?」

ミサカ「……上条当麻を敵性と判断」

00002「了解、情報連結の解除を開始します、とミサカは某クーデレのマネをしつつ構えます」

上条「えっ」

00023「そげぶ!!」

00014「そげぶ!そげぶ!!」

上条「あべしっ!ひでぶっ!」


ガッシボッカ!


ミサカ「大丈夫ですか一方通行?」

一方通行「あ?あァ……ありがとなァ」ギュゥ

ミサカ「」キュン


一方通行に友達という名のハーレムが完成するのはもう少し後のお話……



おまけその4・恥ずかしがり屋さン&寂しがり屋さン&怖がり屋さン

おわり


なんだこれ、もげろ

全文投下終わりです、今回も最後まで付き合っていただきありがとうございました

書いてて楽しかったけど、オルソラ通行は収拾つかない……

ちょっと立て込んでるので、次回まで時間開くかもしれません
オルソラ可愛いよオルソラ

ところで4コマをイメージして小題をつけてみたのはどうかな?
読みづらかったのであれば次から戻そうと思うのでございますよ

ずるいお!
漏れもセロリたんとお友達になって・・・
ふひひ

じゃそこまで小題はバレない程度にすればおkという事で

今回みたいな形で頂いたアイディアを使っていきたいと思います
次も○○屋さンで立てるので、その時はよろしくです

しばらくしたらHTML化依頼出しますね
ではでは、お疲れ様でしたー

ぱン屋さン

おや、もうこんな時間か。明日は受験だというのに

おまけ4の一方さんかわいすぎるだろおおおおおお
妹達となかよしの一方さんはいいなあと思いました。
ttp://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1323579.jpg

オルソラ通行まろみすぎだろwwwwwwww乙
へーいペチでございますよー

いいなお風呂屋さン

神裂「銭湯ですか?」

一方「お風呂屋さン」

神裂「あ、お風呂屋さン」

こうですか?

一方通行「温泉屋さンでェす」

あわきん「アシのあわきんよ。よろしく☆」

一方通行「お泊まり可能でェす」

あわきん「子供大歓迎よ・・・・」じゅるり

オセロ「ジャッジメントですの!」

ミサワ「何やってんの?」


ここまでは想像した

一方通行「くすり屋さンでェす」

吹寄「ミネラルはちゃんと取りなさい!」

>>557
画像のミサカに20000号と入れてください、とミサゲフンゲフン

なるほど!
確かにルチアは締まりが良さそうだ!!

すまん誤爆した

佐天「レベル上げたいなぁ……」

一方通行「教え屋さンでェす」

佐天「………塾…ですよね?」

てな感じでお願いします

>>594
何 を 誤 爆 し た


ストレートになんでも屋さん

>>603
一方「なンでも屋さン」

駄菓子屋さンとかだとお菓子と戯れる一方さんが見れそうだな

>>608ふむ、思考は悪くない
だがお前には速さが足りない!
http://kinnsyo.seesaa.net/pages/user/m/article?article_id=184009718&_=scEJ

>>610
そんな事より>>594はどこの誤爆かくやしく

>>611なーに、俺の妄想が間違った方向に誤爆したのさ

ははっ

>>614
おい、そろそろ潮時だから自重しろよ?
「これだから もしもしは…」って言われるぞ。関係ないのに肩身が狭いんだよ…

自分もスクライドは大好きだが…

>>615把握した
まあここで「これだからififは…」とか言う奴らはどうかと思うがね

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