一方通行「なンでも屋さンでェす」(425)

はじめに

時系列とか人物の現状だとか、細かいところは気にしないで下さい
あくまでこのSS内の設定であるという事をご了承下さい
キャラ崩壊も許してください

つまんね
設定おかしくね?
キャラ違うじゃん
なんでこいつらが一緒にいんの?

と思った人は速やかに戻ることをオススメします


以下投下

とあるオープンカフェーーーーーーーー。

一方通行「あァだっりィー」ズズー

一方通行「生きるのめンどくせェー」

一方通行「コーヒーうめェー」ダラーン

御坂妹「おや一方通行ではないですか、とミサカはオープンカフェでだらけきっている一方通行に挨拶します」ペコリ

一方通行「おォ?お前……何してんだァ?」

御坂妹「調整が終わってブラブラしているところです、とミサカは説明します」

一方通行「そォかァー……お前もなンか飲むかァ?」ダラダラ

御坂妹「ではご一緒します」ガタ

一方通行「おォ、好きなの頼めェ」

御坂妹「ありがとうございます、とミサカは貴方から差し出されたメニューを手にします」

――――――――――――。

御坂妹「今日は上位個体と一緒ではないのですか?とミサカは貴方に質問します」

一方通行「あァ、今日はなンか黄泉川と買い物に行ってるみたいだなァ」ダラーン

御坂妹「……どうかしたんですか?とミサカは無気力極まりない貴方に問いかけます」

一方通行「えェー……答えンのもなンかだりィ」

御坂妹「?」

一方通行「別にィー、ただ生きンのだりィなーって思っただけですけどォ」

御坂妹「生きるのがだるい、ですか?」

一方通行「そォー、いやお前にこンな事言ったら失礼なんだろォけどさァ」ダラダラ

一方通行「散々人殺ししといて、何やってンだ俺、みたいなァ?」

御坂妹「……」

一方通行「奨学金で生活はできるけどさァ、生きてる意味あンのかってなァ」

御坂妹「それは……ミサカも同じ事です」

一方通行「そォいやお前って、生活費どォしてンだァ?」

御坂妹「生活する事に関しては研究所がある限り問題ありません」

御坂妹「しかし、娯楽に使う金銭は支給されていません」

御坂妹「なので、ここの飲食代も現在手持ちが……とミサカは目を伏せます」ショボン

一方通行「いや俺が誘ったンだし、ここのは別にいィけどォ」

御坂妹「どうしてそんな質問を?とミサカは逆に問いかけます」

一方通行「ン、打ち止めは俺が色ンなもン買い与えてるけどォ、お前らはどォなのかなァって」

御坂妹「そうですか、とミサカは納得します」

一方通行「そォだよなァ……妹達全員になンかしてやらねェとなァ」

御坂妹「いえ、ミサカ達はこれ以上何かを求めません、とミサカは反論します」

一方通行「償いの意味も込めてさァ……よし、わかった」ヨォシ

御坂妹「?ミサカは何かを決意した一方通行を不思議にみつめます」

一方通行「俺がお前らの娯楽に使う金をまかなってやる、全員分」

御坂妹「……妹達全員分ですか?とミサカは貴方の正気を疑います」

一方通行「当たり前だァ、打ち止めだけ贔屓するわけにもいかねェしな」

一方通行「妹達が人間らしく生きるに必要な金を稼ぐのも俺の仕事だァ」

御坂妹「一方通行……」

一方通行「って言ってもなァ……何しよォー」ダラーン

御坂妹「貴方は暗部で仕事をしていると聞きましたが?とミサカは再びだらけている貴方に質問します」

一方通行「それはそォなんだけどよォ、違うンだよなァ」ダラダラ

御坂妹「?」

一方通行「せっかくだし、お前らには汚い金は使いたくねェんだよなァー」

御坂妹「汚い金、ですか」

一方通行「少しでも汚い世界に触れて欲しくねェっつゥかさァー」ダラーン

御坂妹「……一方通行……」

一方通行「!閃いたァ」ピコーン

御坂妹「何か思いついたのですか?」フルイデスネ

一方通行「あァ、早速行動開始するわァ」

一方通行「悪いけどここはこれで払っといてくれ、じゃあなァ」ガタ

御坂妹「ちょ、ちょっと待ってください!これでは多すぎます!」

一方通行「付き合わせた礼だ、それで服でも買うンだなァ」スタスタ

御坂妹「……」

御坂妹「やはり彼は、悪人にはなりきれないようですね、とミサカは呟きます」

一方通行「これで生きる意味が生まれたなァ」キュー

一方通行「かなり稼がなきゃならねェしなァ」キュキュ

一方通行「そのうち世界各国の妹達に仕送りできるようになンないと」キュキュ―

一方通行「よし、こンなもンだろォ」ババーン



なンでも屋さン
・なンでもします
・値段は仕事内容によって異なります
・年中無休
 例)・トイレのトラブル、核シェルター代わり、紛失物の捜索、ボディガードetc.



一方通行「これで完璧だろォ」ニマニマ

一方通行「よォし、頑張れ俺」

一方通行「後はこれを学園都市中に張りつけるかァ」ヨォシ

絹旗「うん?何ですかねこの超手書きな張り紙」

絹旗「【なンでも屋さン】……ですか」

絹旗「本当になんでもしてくれるのでしょうか?」

絹旗「それなら是非超頼みに行きましょう」フンフン

ピピピピピピピ…

一方通行『はいこちらなンでも屋さンでェす』ピッ

絹旗(自分で「さん」ってつけるのはなんか可愛いですね)

絹旗「あの、張り紙見てお電話したんですけど」

一方通行『おォ、どういったご相談ですかァ?』

絹旗「本当に超なんでもしてくれるんですか?」

一方通行『なンでもしますよォ』

絹旗「なら、私を雇ってくれませんか?」

一方通行『えっ』

喫茶店―――。

一方通行「で、雇ってくれってのは?」ダラーン

絹旗「そのままの意味です」(超だらけてますね…)

一方通行「なンでも屋さンとして働きたいって事かァ?」

絹旗「ええ、超お願いします」

一方通行「確かになンでもするけどさァ、雇ってくれってのは斬新すぎンだろォ」

絹旗「……ダメ、ですか?」

一方通行「いやいや、その前衛的な姿勢は見上げたもンだけどォ」

一方通行「お前さァー……暗部にいた?」

絹旗「っ……どうしてわかったんですか?」

一方通行「ン、なンか雰囲気とか。ただのガキじゃねェなァって」

絹旗「……所属していた暗部が壊滅して、行き場がなくなったんです…」

一方通行「最近壊滅したってのは……アイテムとかかァ?」

絹旗「え?ど、どうして…」

一方通行「いや俺も暗部だしなァ」

絹旗「それならなぜこんな事を?」

事情説明中―――――。


絹旗「なるほど、超納得しました」

絹旗「それにしてもまさか貴方があの第一位の一方通行とは…」

一方通行「暗闇の五月計画の事で恨んでるかァ?人生狂ったァって」ダラダラ

絹旗「……いえ、むしろ貴方のおかげでレベル4になれたわけですし、超感謝してます」

一方通行「どいつもこいつも変な奴ばっかりだなァ」ダラーン

絹旗(超電磁砲のクローンの為に、わざわざ働くなんて…)

絹旗(第一位なら奨学金だけで十分生活できるのに…聞いてたよりも優しい人ですね)

一方通行「ン、じゃ採用ォー」ゲデー

絹旗「えぇー……そんないきなり超適当に決めていいんですか?」

一方通行「レベル4なら十分すぎる助手になるしなァ」

絹旗「はぁ…」

一方通行「仕事少なかったら給料は奨学金で払うから心配すンな」

絹旗「私は……お金よりも、居場所が欲しいだけです」

一方通行「あン?居場所だァ?」

絹旗「人殺しばっかりやって、更に仲間までいなくなって……」

絹旗「私は、自分の居場所が欲しかったんです……」

一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ

絹旗「うぁ…え、ちょ、いきなり頭撫でないで下さい」ワタワタ

一方通行「心配すンな、俺はいなくなンねェよ」

一方通行「こンな極悪人の横で良かったらいつまでもいろォ」

一方通行「側にいるうちは俺が食わしてやるよ」

絹旗「……はい、超ありがとうございます」ペコ

一方通行「よォし、それじゃあとりあえずお前受付係な」

絹旗「はい!」

一方通行「じゃ俺寝る、おやすみィ」グデーン

絹旗「ちょ、喫茶店で横にならないで下さい!」

絹旗(……全く、受け取り方によっては超誤解するじゃないですか……)

それから数日後――――――。

絹旗「いやー、今日は超大忙しでしたね」

一方通行「おォ、口コミで依頼も増えたしなァ」

絹旗「では、私はこれで…」

一方通行「絹旗ァ、ちょっと待て」

絹鼻「?」

一方通行「お前、まだ個室サロン暮らしなンかァ?」

絹旗「ええ、そうですけど……?」

一方通行「ふゥん…よし、不動産屋さン行くぞ」

絹旗「え?」

一方通行「だからァ、お前の部屋探しに行くンだよ」

絹旗「え、いえ、その…お金が……」

一方通行「心配すンなァ、俺が出してやる」

絹旗「ちょ、それは超悪いです」

一方通行「面倒見るなら最後までって決めたンだよ、いいからついて来い」スタスタ

絹旗「ちょっと、一方通行!」

不動産屋「こちらの物件はいかがでしょう?」

一方通行「せっめェ」

不動産屋「ではこちらは?」

一方通行「普っ通ゥ」

不動産屋「で、ではこちらなんかは?」

一方通行「しょっぺェ」

不動産屋「こ、こちら!」

一方通行「べっつにィ」

不動産屋(なにコイツ…)


1時間後――――。


絹旗「4LDK…ですか」

一方通行「こンなもンだろォ」

絹旗「いやいや、私1人には超広すぎますよ!」

一方通行「そォかァ?」

絹旗「……なんなら貴方も一緒に……」ゴニョゴニョ

一方通行「なンて?」

絹旗「い、いえ、なんでもありません!」

絹旗「でも、逆に超寂しい気がします…」

一方通行「ン、そォか?」

一方通行「おォ、閃いた」ピコーン

絹旗「?」フルイデスネ

一方通行「同居人連れてきていいかァ?」

絹旗「同居人、ですか?」

一方通行「悪いンだけどォ、前言った妹達の1人とかダメか?」

絹旗「ああ、構いませんよ!むしろ歓迎します」

一方通行「本当かァ!ありがとなァ」ワシワシ

絹旗「え、や、ちょっと…また頭撫でて……」

一方通行「知らない奴と一緒で気まずくなるようなら止めるけど」

絹旗「いえ、本当大丈夫です!元々貴方のお金ですし」

――――――――。

御坂妹「こんにちは、ミサカ10032号です」ペコリ

絹旗「絹旗最愛です、超よろしくです」

一方通行「カエルには話してあるからよォ、今日からここがお前ンちだ」

御坂妹「一方通行、いいんですか本当に?とミサカは貴方に確認をとります」

一方通行「大丈夫ですゥ、気にすンなァ」

御坂妹「なんか貴方には迷惑ばかりかけている気が……」

一方通行「うるせェなァ、せっかく見つけた俺の生きがいを邪魔する気ですかァ?」

絹旗「私も、元々一方通行に拾われた身ですから」

御坂妹「……お世話になります、とミサカは改めて頭を下げます」ペコリ

一方通行「絹旗ァ、悪いけどよろしくなァ」

絹旗「お気になさらず……とは言ってもやはり超広いですね」

御坂妹「そうですね、とミサカは2人で暮らすには広い部屋を見渡します」

一方通行「ンー、じゃあオフィスも兼ねるかァ?」

絹旗「あ、そうしましょう!1つ仕事部屋にしましょうよ」

一方通行「お前はそれでもいいか?」

御坂妹「はい、2人でも部屋が余るようなので、丁度いいのでは?」

一方通行「ンじゃァ決定ィー、備品でも買いに行くか」

一方通行「ついでにお前らの生活に必要なもンも買いに行くぞ」

絹旗「なんか……つくづく超申し訳ないですね」

御坂妹「はい、とミサカは彼女に同意します」

一方通行「お前らは形は違っても俺が原因で人生狂ってるからなァ」

一方通行「俺がこれからお前らにできる事はなンでもしてやる」

絹旗「……」

一方通行「それに関して負い目感じる事なンか必要ねェよ」

御坂妹「……ですが」

一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ

御坂妹「うぁ……」

一方通行「お前もわっしわっしィ」ワシワシ

絹旗「え、ちょ…」

一方通行「礼なンかいらねェから、そン代わり2人して笑ってろ」

一方通行「それが俺が見つけた生きる意味なンですゥ」

一方通行「オラ、わかったら行くぞ」スタスタ

絹旗「……」

御坂妹「……」

絹旗「なんか、あの人超ずるいですよね」

御坂妹「同意します、とミサカは一方通行の意外なジゴロっぷりに動揺します」

絹旗(……本当に、もう)

またまた数日後ーーーー。


ピピピピピピ…

ガチャ

御坂妹「はい、こちらなンでも屋さンです」

絹旗「…一方通行、なンでも屋さンって名前変えません?」

一方通行「なーンでですかァ?」ダラダラ

絹旗「いえ、名前がなんかマヌケっぽいなーと」

一方通行「そォか?ンー…じゃあ『ストライフデリバリーサービス』とか?」ゴロゴロ

絹旗「いやそれもろパクリじゃないですか」

一方通行「『デリバリーヘルプ』とか?」グデー

絹旗「略したら違うサービスになっちゃいますよ」

一方通行「『(株)一方通行』とか?」

絹旗「株式会社の意味知ってます?」

一方通行「もォなンでもいいや」ゴロゴロ

御坂妹「仕事です、とミサカは相談中の2人に話しかけます」

一方通行「おォ、なんだ?」

御坂妹「なんでも校舎内の清掃をお願いしたいそうですが」

絹旗「校舎?どこかの学校ですかね?」

御坂妹「はい、常盤台中学です、とミサカはお姉さまの通う中学校である事を打ち明けます」

一方通行「超電磁砲の学校かァ……広いんだろォな」

絹旗「そうですね…」

一方通行「めんどくせェ…よし、ンじゃあ行くか、めんどくせェけど」スクッ

絹旗「めんどくさいのを2回も言わないでください」

常盤台中学ーーーーーーーーーー。

美琴「あれ?アンタ……」

御坂妹「お久しぶりです、とミサカはお姉さまに挨拶します」ペコリ

美琴「じゃなくって!なにしてんのこんな所で!」

一方通行「おォ、超電磁砲」ダラダラ

絹旗「とりあえず超起き上がって下さい!」

美琴「一方通行!?アンタまで何を……」

御坂妹「それは私から説明します」



説明中――――。



美琴「なんか……ありがとう一方通行」

一方通行「もォーなンかーお礼とかーいらないンですけどー」ダラーン

絹旗「なんで今どきの若者な喋り方なんですか…」

美琴「私こそ何かしなくちゃならないのに……ゴメン」

一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ

美琴「きゃ、ちょっと…」

一方通行「ならこれから絹旗とか妹達の買い物に付き合ってやったりしてくれェ」

一方通行「こいつらは今まで年頃の女らしィ生活してなかったからなァ」

美琴「……」

一方通行「俺は男だから、そこンとこ教えてやってくれ」

美琴「…わかった、ありがと」

一方通行「じゃあなァ」スタスタ…ズルズル

絹旗「ちょっ一方通行!清掃用具は引き擦らないでください!」タタッ

御坂妹「…どうしました?とミサカはお姉さまの顔を覗き込みます」

美琴「いやー…一方通行、本当はいい奴だったんだなって?」

御坂妹「その点については完全同意します」

美琴「今度、可愛い服が売ってる店に連れてってあげる!」

御坂妹「本当ですか?とミサカは喜びを隠し切れません」

美琴「うん、打ち止めも、絹旗って子も連れて皆で行きましょ」ニコニコ

御坂妹「はい!では、ミサカはこれから仕事をこなしてきます」タタタ

美琴「頑張ってね」フリフリ



―――――。


御坂妹「早く終わりましたね、とミサカは予想以上の早さに驚きを隠せません」

一方通行「楽勝だしィ」ダラーン

絹旗「……ベクトル操作って超チート過ぎますね」

一方通行「コーヒー飲んで帰ろうぜェ」ダルイ

別の日、なンでも屋さンオフィスーーーー。

一方通行「売り上げ順調だなァ」カタカタ

御坂妹「一方通行、コーヒーを淹れましたのでどうぞ」コト

一方通行「おォ、サンキュー」ズズー

御坂妹「絹旗はミルクティーです」コト

絹旗「あ、ありがとうございます…はぁ、超おいし」コクコク

一方通行「絹旗ァ、明日ってなンか仕事入ってるか?」

絹旗「えーと…今のところ2件入ってます」

一方通行「そォか…ちょっと電話してくる」


―――――――――――。
ガチャ

一方通行「よし、お前ら明日休みなァ」

絹旗「へ?休み、ですか?」

一方通行「あァ、超電磁砲と買い物でも行って来い」

御坂妹「しかし、明日は依頼がありますが……とミサカは先ほどのスケジュールを確認します」

一方通行「あァ?ンなもン俺1人で十分だァ」

一方通行「今超電磁砲にアポとっといたからよォ、行って来い」

絹旗「いいんですか?」

一方通行「いいっての、せっかくだから満喫して来い」

御坂妹「ありがとうございます、とミサカは素直にお礼を言います」ペコ

絹旗「超ありがとうございます」ペコリ

一方通行「はいはーい、今日は解散―」バイバーイ

バタン

絹旗「超頭が上がりませんね」

御坂妹「…ですね」

次の日――――。


打ち止め「わーい、お姉さまとお買い物だってミサかはミサカは喜んでみる!」

御坂妹「よろしくお願いします、とミサカはお姉さまに頭を下げます」ペコ

一方通行「打ち止め、ちゃんと言う事聞くんだぞ?」

絹旗「私が責任をもって引き受けます」

美琴「ありがとね、一方通行」

一方通行「はいはい、じゃあ悪いが3人を頼むぜ超電磁砲」ダラーン

美琴「任せて!」

ガチャ、バタン……


一方通行「さーて、まずは迷い犬の捜索からだなァ」ダラダラ

一方通行「……」スクッ

一方通行「なンか充実してンなァ最近」フンフン

――――――――。

打ち止め「お姉さま、これ可愛いよってミサカはミサカはゲコ太のマグカップを手に取ってみる」

美琴「うわ、ホントだ!」

美琴「よし、今日はアタシが何でも買ってあげるからね」ナデナデ

打ち止め「わーい!ってミサカはミサカはお姉さまに抱きついてみる!」

美琴「アンタ達も遠慮しなくていいからね?」

絹旗「いえ、私たちは……」

御坂妹「一方通行からお小遣いなるものをいただいてきました、とミサカは報告します」

美琴「お小遣い?」

絹旗「はい、超いらないって言ったんですが……」

御坂妹「なにやら諭吉さんがこんなにってミサカは封筒の中をお姉さまにお見せします」


諭吉さん<コンニチワー


美琴「……」

打ち止め「すっごぉい…ってミサカはミサカは予想外の大金に驚いてみる」

絹旗「本当、あの人が何を考えてるのか超理解できません…」

美琴「買い物って、何を買うと思ってたんだろうね」アハハ

御坂妹「上条当麻が見たら発狂しますね、多分」

美琴「……一方通行に愛されてるわね」ニコニコ

絹旗「あああ、あ、愛されてるって…」

御坂妹「これはあくまで彼なりの気遣いです、とミサカは手をパタパタと振ります」パタパタ

打ち止め「あー、ライバルが増えたかもってミサカはミサカは最近のあの人の建築士っぷりを嘆いてみる」ブーブー

一方通行「……ン?」

(∪^ω^)「わんわんお!わんわんお!」

一方通行「このフォルム、この首輪……間違いなくコイツが迷い犬だな」

(∪^ω^)「お?」

一方通行「ホラ、家に帰ンぞ」ヨイショッ

一方通行「って重っ!何この犬!太りすぎだろ!」


ワンワンオ!
オモテェ!マジナンナノコイツ!?


垣根「ん?あれは……」

垣根「見つけたぜ第一位!ここで会ったが100年目!!」

一方通行「ン?おォ、お前か……ちょっとコイツ運ぶの手伝ってくれ」

垣根「え?あ、ああ……わかった」

一方通行「せーのォ!」ソイッ

垣根「えっ!コイツ重てぇ!何このコイツ!」

一方通行「わりィ、バッテリー節約したいから能力使えないンだわ」フラフラ

垣根「ちくしょう!こんな犬ごときに…俺様が負けるかぁぁぁぁ!!」ヨイショーッ

「ありがとうございます!助かりました!」

一方通行「いえいえ、またなンかあったらよろしくお願いしますゥ」ペコリ

ガチャ、バタン…



垣根「フフフ……これで邪魔者はいなくなったなぁ第一位?」

一方通行「いやー、助かったわ…悪かったな」

垣根「そんなんどうでもいいから決着をつk」

一方通行「せっかくだからコーヒーでも奢るぜェ?ここの喫茶店でいいかァ?」

垣根「あ、ああ…うん、悪いななんか」



一方通行「やっぱ仕事した後のコーヒーは最高だなァ」ズズー

垣根「あの…一方通行?」

一方通行「あン?」

垣根「なにしてんだお前マジで」

kwwsk説明中―――――。

垣根「……」

一方通行「どォしたァ?」

垣根「いや……なんかお前の輝きっぷりを聞いてたら俺がバカみてぇだなって…」ズーン

一方通行「輝きだァ?」

垣根「うん、いや…アレだ」

一方通行(なーンでやさぐれてんだ?)

垣根「…復讐なんざどうでもよくなってきた」

一方通行「ン、人間働いてダラダラすンのが1番だァ」ダラーン

垣根「俺にも生きる意味が見つかるかねぇ」

一方通行「好きに生きたらいーンじゃねェの?俺の場合はこの仕事だっただけだしィ」ゴロゴロ

垣根「喫茶店で横になんなよ……」

垣根「なぁ」

一方通行「あン?」

垣根「俺も…その、お前んとこで働かせてくんねぇ?」

一方通行「なンでも屋さン」キュピーン

垣根「そう、そのなンでも屋さンで」

一方通行「まァいーンじゃねェ?お前の能力なら役立つだろうしィ?」ダラダラ

垣根「軽っ!いいのかよ?」

一方通行「ン、殺そうとすンなら返り討ちにするけどなァ」ヘラヘラ

垣根「……しねぇよ」



一方通行「っとその前にィ、ちょっと確認したいンだが」

垣根「ん?何だよ」

一方通行「つーわけでェ、今日から入った新入りだァ」

御坂妹「ミサカ10032号です、とミサカは挨拶します」

垣根「俺は垣根帝督、よろしくな」

絹旗「……第二位、未元物質ですか」

垣根「……お前、アイテムの……」

一方通行「はいはい、絹旗ァ」パンパン

絹旗「な、なんですか?」

一方通行「事情はある程度聞いたけどよォ、仕事は仕事だ」

一方通行「ドンパチやるならここ以外でなァ」

絹旗「いえ……そのつもりは超ありません」

垣根「……」

絹旗「確かに言いたい事は超沢山ありますけど、もういいです」

一方通行「いいンだなァ?」

絹旗「おかげで今の生活が手に入ったわけですし、私は今を超生きます」

一方通行「……わっしわっしィ」ワシワシ

絹旗「ぷぁっ…なんで撫でるんですかぁ!」

一方通行「お前は偉いなァ」チラチラ

垣根「うぐ……スマン、過去の事は謝る」ペコ

絹旗「いえ、もういいですって」

垣根「これからは俺も今までみてぇな生き方は捨てる」

一方通行「なンでも屋さンだからなァ」

垣根「はは、なンでもしてやるよ」

御坂妹「では、コーヒーをどうぞ、とミサカはすっかりお茶汲み係が板についた事をアピールします」コト

一方通行「ン?そォいやお前ら、買い物はどォだった?」

御坂妹「はい、とても充実してました…ありがとうございました」ペコリ

絹旗「超たくさん買ってきましたよ!」ホラホラ

一方通行「おォ、そりゃ良かったなァ」ダラーン

垣根(なんだこの温ぃ感じ)

垣根(でも……悪くねぇな)

次の日の朝――――――――――――――。

ガチャ、バタン

一方通行「おォ……」ネムイ

絹旗「おはようございます、超眠そうですね」

御坂妹「おはようございます、今コーヒー淹れますね」パタパタ

垣根「おす」

一方通行「今日の依頼はァ?」ダラーン

絹旗「えーと、要人のボディガード、エレベータの修理、鍵の無い金庫の開錠…ですね」

一方通行「ンじゃ垣根、お前ボディガードよろしくゥ」

垣根「はいよー」スク

絹旗「レベル5の第二位が護衛とは……贅沢すぎる待遇ですね」

垣根「の割りには格安だしな」

一方通行「あと妹、これ北欧とロシアの妹達に送っとけ」ユキチサン

御坂妹「了解しました、あ、一方通行」

一方通行「ン?」

御坂妹「また各地のミサカ達からお礼の手紙が届いてますが」コンナニ

一方通行「おォ、後でちゃンと読むから置いといてくれ」

一方通行「ンじゃ行きますかァ」

絹旗「はい」

――――――――――。

偉い人「おい、雇った護衛はまだこないのか?」

下っ端「はぁ、すいません…」

偉い人「ったく、時間も守れん奴をなぜわざわざ雇ったんだ」

下っ端「噂では高位能力者がやっているという事だったので…」

偉い人「ちっ…これで使えない人間だったら文句の電話を入れておけ」

バッサバッサ

垣根「おう、遅れてすんません」ファッサー

偉い人「」

下っ端「」

垣根「第二位の俺が来たからには大船に乗ったつもりでいてくれ」バッサバッサ

偉い人「」

下っ端「だだだだ第二位……レベル5の第二位!?」ガタガタ

絹旗「これがその金庫ですか、超でっかいですね」

お婆ちゃん「ええ、夫の形見が入っているんだけどねぇ」

絹旗「鍵屋さんには頼んだんですか?」

お婆ちゃん「はい、でもかなり複雑な鍵らしくて…」

絹旗「あらー…あの、超お聞きしますけど、この金庫壊れても大丈夫ですか?」

お婆ちゃん「ええ、中身が取り出せれば金庫自体は」

絹旗「わかりました、超任せてください」フンフン

お婆ちゃん「でも、どんな道具を使っても開かないくらい頑丈みたいなんだよねぇ」

絹旗「超大丈夫です、下がっていてください」

ドガァァァァァァーーーーン!!!

お婆ちゃん「あらまぁ」

絹旗「はい、これが中身みたいですね」フゥ

お婆ちゃん「ああ…ありがとう、ありがとう」

絹旗「よかったですね、お婆ちゃん」ニコニコ

お婆ちゃん「そうだお嬢ちゃん、お礼にお茶でも飲んでいかないかい?」

絹旗「え?いえ…悪いですよ」イエイエ

お婆ちゃん「まぁまぁ、美味しいイチゴ大福あるんだよ」

絹旗「イチゴ大福…」オイシソウ

お婆ちゃん「恩人なんだから、遠慮しないで」サアサア

絹旗「すいません…えへへ、じゃあちょっとだけ」

お婆ちゃん「お嬢ちゃんのおかげで助かったわ、本当にありがとう」

絹旗(感謝されるのってなんだか超嬉しいですね)テレテレ

御坂妹「お疲れ様です一方通行」

一方通行「ン、他はまだ出払ってるみたいだなァ」

御坂妹「はい、あ、一方通行」

一方通行「ン?」タレーン

御坂妹「あの、良かったら今日晩御飯食べていきませんか?」

一方通行「あ?いいのかァ?」ダルダル

御坂妹「ええ、その方が絹旗も喜ぶでしょうし」

一方通行「?まァ、じゃあ頼むわ」

御坂妹「何かリクエストはありますか?」

一方通行「肉ゥー」ダラーン

御坂妹「では焼肉でもしましょう、とミサカはナイスな提案をします」

一方通行「おォ、ンじゃ買出し行くか?」

御坂妹「そうですね、では依頼用の電話を携帯に移行させます」

スーパー―――――――――――――。

一方通行「ホットプレートあったかァ?」

御坂妹「あ…」

一方通行「ンじゃ買ってくか、あれば使うだろ」

御坂妹「そうですね、とミサカは一方通行に同意します」

一方通行「よし、じゃあさっさと終わらせるか」



ガチャ、タダイマー


絹旗「あれ、お2人で買い物行っていたんですか?」

御坂妹「ええ、今日は一方通行も夕食を食べていきます」

絹旗「ほ、本当ですか?」

一方通行「おォ、邪魔するぜェ」

御坂妹「では貴方もどうですか?」

垣根「あ?いいのか俺も?」

一方通行「いいンじゃねーか?せっかくだしィ」

御坂妹「はい、食事は大勢の方が美味しいと聞きますし」

絹旗「そうですね」

垣根「おお、それじゃ頼むわ」

御坂妹「では準備してきます」パタパタ

絹旗「あ、手伝いますよ」パタパタ

垣根「……」

一方通行「どォしたァ?」

垣根「いや、なんか不思議だなってよ」

一方通行「なーにがですかァ?」ダリィ

垣根「アイツらもつい最近まで行き先の無かった奴らだぜ?」

垣根「それがあーんな顔してんのが不思議でな」

一方通行「ンなもン俺だって一緒だァ」

一方通行「俺もこの仕事始めてからなーンか充実してるしィ」

一方通行「汚ェ事してる時とはえらい違いだ」

垣根「まぁ、な」

一方通行「まァ上辺だけだとしても、表の世界で生きるってのはいィもンだ」ダラーン

垣根「……感謝するぜ」

一方通行「いらねェよバカ」

垣根「はっ…コーヒー飲むか?」

一方通行「……ン」ゴロゴロ

別の日、ジャッジメント支部――。

ガチャ

美琴「黒子いるー?」

黒子「あ、お姉さま!どうかされました?」

美琴「いや、帰りにパフェでもどっかなーって」

黒子「お付き合いしますわ!」

美琴「あ、初春さんもどーお?」

初春「すいません、帰りに買い物しなきゃならないんで…」

美琴「そっかー、じゃ今度は一緒に行きましょ!」

初春「はい、喜んで!」

美琴「ってどうしたのそのデスク?」

黒子「あー……脚が折れてしまいましたの」

初春「どうやらネジが外れてしまったらしいんですが、ネジも行方不明で……」

美琴「へぇー……あ、そうだ」デンワデンワ

黒子「?」

美琴「修理代、私が払ってあげるわよ、安いとこ知ってるし」

5分後―――。

バターン!!

一方通行「なンでも屋さンでェす」

絹旗「お邪魔しまーす」

黒子「」

初春「」

美琴「早かったわね…わざわざゴメンね?」

一方通行「『早く、愉快に、美しく』がモットーなンでェ」

絹旗「え?超初耳ですけどそれ」

初春「ああ、あなたは……」

黒子「まさか、第一位ですの!?」

美琴「ん?そうよ?」

黒子「え?学園都市最強の第一位様が何をして……」

一方通行「溶接するンでェ、ちょっと離れてくださァい」

絹旗「直視すると目が超やられますよ」

黒子「」

初春「」

チュイーン……バチバチバチ


一方通行「よし、こンなもンだろ」キュピーン

絹旗「ふぅ……ですね」イイカオ

美琴「ありがとね、おいくら?」

一方通行「1050円になりまァす」

美琴「相変わらず良心的な値段ね」ハイ

絹旗「それがリピーターを増やす秘訣ですから」チョウドデース

一方通行「領収書いりますゥ?」

美琴「あー、私の奢りだからいいや」

一方通行「はいよォ」

黒子「え…?なんなんですの?」

初春「」

雪印パーラー

絹旗「おお、なんという超ジャンボパフェ」

美琴「3人でもちょっと多いわねこれ」

一方通行「絹旗ァ、あんま食い過ぎると晩飯食べれなくなるぞ」コーヒー

絹旗「はぁい」

美琴(保護者的発言ね)

黒子「でも、驚きましたわ本当に」

一方通行「?」

黒子「まさかあの第一位様が便利屋をしているなんて……」

美琴「誰がわかるかって感じよねー」パクパク

一方通行「あァ?」

絹旗「でも、最近は依頼も超右肩上がりなんですよ」モグモグ

美琴「そりゃあ…第一位と第二位、レベル4がいれば大抵解決できるでしょ」ウマー

黒子「その……裏の依頼とかは来ないんですの?」

一方通行「そりゃァ来るぜェ?やれ暗殺だの盗みだの……」ウンザリ

絹旗「でもジャッジメントのアナタが心配するような事は超ないですよ」

一方通行「ン、ぜーンぶお断りってなァ」

黒子「……なぜですの?」

一方通行「ンなもン、汚ェ金でコイツら生活させれるかよ」

美琴「……」

絹旗「……」モグモグ

一方通行「今いる奴らはみーンな訳ありなンでなァ」

一方通行「これからは全うな生き方してもらうつもりだしィ」

一方通行「汚ェ仕事なンざ2度とさせねーよ」

絹旗「……一方通行」

美琴「あはは…アンタって本当……」ニガワライ

黒子「感動しましたの一方通行さん!貴方は素晴らしい方ですの!」

一方通行「あァ……喋ったらなンか疲れたァ」ダラーン

美琴「ちょ、こんなとこで寝転がんないの!」

絹旗「いつもの事ですよ」パクパク

一方通行「ほらお前も食えよツインテール、溶けるぞ」ゴロゴロ

黒子「はい!」

黒子(第一位の噂はどれも良いものではなかったですけど、実際はなんて優しい方ですの…)

一方通行「ですの!」グデーン

黒子「」イラッ

帰り道―――。

絹旗「一方通行、超お願いがあるのですが」トテトテ

一方通行「ン?」スタスタ

絹旗「ちょっと帰る前に玉光堂寄っていいですか?」

一方通行「あァ?CDか?」

絹旗「いえ、DVDなんですが…」

一方通行「いいぜェ」ダラダラ

絹旗「その歩き方超ノーガード戦法みたいですよ…」



玉光堂―――。


絹旗「あ、あった!……うわ、高っ」

一方通行「あン?お前B級映画好きなンか?」

絹旗「C級も好きです……うぅー、でも諦めます」ストン

一方通行「いくらすンだよ?」ドレドレ

絹旗「シリーズのDVDボックス……6万円です」

一方通行「ふゥん、会計どこだァ?」

絹旗「えっ?」

一方通行「こンくらい俺が買ってやるよ」スタスタ

絹旗「いや、でも」

一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ

絹旗「んにゃ…なんですかぁ」

一方通行「ガキは遠慮するもンじゃねーの」

絹旗「……すいません」

一方通行「こーゆー時は謝るもンですかァ?」アァン?

絹旗「っ……あ、ありがとうございますっ!」

一方通行「へいへいー」ア、カードデ

絹旗(んぁぁ!……本当にこの人はぁぁぁ!!)モォォ!

御坂妹「おかえりなさい、おや、その袋は?」

絹旗「一方通行に買って貰ったDVDです」

御坂妹「ほう、映画ですか、とミサカは自身が観た事のない映画に興味を持ちます」

絹旗「よかったら後で一緒に観ます?」

御坂妹「いいんですか?」

絹旗「是非!じゃ私はお風呂入ってきますね」

垣根「じゃ俺らはそろそろ上がりますか」

一方通行「だなァ」メンドクサイシー

御坂妹「おや、夕飯食べていかないのですか?」

垣根「んー、いつも邪魔してたら悪ぃし」

一方通行「ンじゃなァ」フリフリ

コンビニーーー。

ウィーン

垣根「最近のコンビニ弁当はクオリティ高ぇなー」

垣根「どれにしよー」

下っ端「あ、垣根さん!」

垣根「あん?ああ、こないだの」

下っ端「先日はありがとうございました!」

垣根「いえいえ、またよろしくお願いします」フカブカト

下っ端(第二位が頭を下げている……)

下っ端「こちらこそ!ではまた!」

タタタタ…

垣根「うーん、感謝されるのも悪くねーな」シミジミ

垣根「あ、Lチキレモン下さい」


下っ端「めっちゃいい人だったな…」タタタ

それから数日後、廃ビルーーー。


おっちゃん「えーと、君がなんでも屋?」

一方通行「なンでも屋さン」

おっちゃん「なンでも屋さン……君1人?」

一方通行「ま、俺1人で充分なンでェ」

おっちゃん「……今日の依頼はビルの解体なんだけど」

一方通行「そォですねェ」

おっちゃん「1人で、しかも重機もなしって……ナメてる?」

一方通行「あァー、危ないンで下がっててくださァい」カチッ

おっちゃん「えっ」


ドガァァアアアアン!!!
ズズーン………


おっちゃん「」

一方通行「終わりでェす」

おっちゃん「」

一方通行「料金なンですけどォ……ビルの解体ってどンくらいだ?」アレ?

おっちゃん「」

一方通行「実際2秒で終わったしなァ」ウーン

おっちゃん「え……え?」

一方通行「結構規模大きかった仕事なンでェ、10万円でどォですかァ?」

おっちゃん「えっ」

一方通行「えっ」

おっちゃん「10万円………?」

一方通行「やっぱ高いっすよねェ……じゃ5万円で」

おっちゃん「……いいのかい?」

一方通行「いやむしろこっちがいいんですかァ?」

おっちゃん「えっ」

一方通行「?」

おっちゃん「君がいいなら……」ゴマンエン

一方通行「はァい、領収書いりますゥ?」

おっちゃん「ああ、ありがとう」

一方通行「ちょっと待って下さいねェ」サラサラ

おっちゃん(5万円…ビルの解体が5万円………)シンジラレナーイ

おっさん「悪いけどこの倉庫にある物全部向こうの倉庫に移してくれるかな?」

絹旗「コンテナごとでいいですか?」

おっさん「えっ」

絹旗「よっこいしょ」セイッ

おっさん「」

15分後――――。

絹旗「超終わりました」

おっさん「の、能力者だったんだね」

絹旗「ええ、これくらい超余裕です」

おっさん「なら悪いんだけど、こっちのもお願いできるかい?」

絹旗「超任せてください」


ヨイショー

おばあちゃん「病院に行きたいんだけど、送迎をお願いできるかい?」

垣根「おう、任せな!」

おばあちゃん「足が悪くてね……」

垣根「ありゃ、そら移動も楽じゃねーな」アラマァ

おばあちゃん「ところで、車はどこだい?」

垣根「ん?いらねーよっと」バッサバッサ

おばあちゃん「」

垣根「ばあさん、すぐ着くからちょっと待っててな」バッサバッサ

おばあちゃん「アンタ、天使様かい?」

垣根「はは、だったらいいよなー」バッサー


帰宅しました。


おばあちゃん「本当ありがとね」

垣根「いや、大した事じゃねーよ」

おばあちゃん「また頼んでもいいかい?」

垣根「おう、いつでも待ってるぜ!」

おばあちゃん「ところで、料金はいくらかね?ちょっと遠かったしねぇ」

垣根「あ…一方通行に聞くの忘れた」

垣根「ちょっと待っててくれ」デンワデンワ

ピッピッピ…

一方通行『どーしたァ?』

垣根「おう、ばあちゃんの送迎っていくらだ?」

一方通行『そーだなァ……安くてもいーぞォ』

垣根「んじゃ、タクシーより安いくらいでいいか?」

一方通行『おう、そンな感じでェ』

垣根「わかった、んじゃ」ピッ

おばあちゃん「おいくらだい?」

垣根「今日はサービスだ、500円でいーぜ」

おばあちゃん「」

御坂妹「正座です、とミサカは男性陣を座らせ怒りを露にします」

一方通行「えェー」

垣根「な、なんだよ」

絹旗「はぁ、やっぱりレベル5ともなると金銭感覚が超狂ってますね」

御坂妹「経理担当のミサカは、2人の値段設定を許しません」

絹旗「何ですかビルの解体作業が5万円って!超意味わかりません!」

一方通行「だってェ、実際すぐ終わったしィ」

絹旗「それにしてもです!」

御坂妹「それに送迎代、500円とか何なんですか?とミサカは問い詰めます」

垣根「だってよ、タクシー代より安いくらいでーって言われたから…」

絹旗「タクシー乗ってみてください!初乗り料金よりも超安いじゃないですか!」

御坂妹「いいですか?確かにリーズナブルな値段でお客は寄ってきます」

絹旗「しかし、その場のノリで決めたら超クレームの元になるんですよ?」

一方通行「はァい」ペコリ

垣根「すんまっせんっしたー」ドゲザ

次の日

ピンポーン

御坂妹「はーい」パタパタ

垣根「今日は暇ですねー」

一方通行「そォですねェー」ゴロゴロ

絹旗「一方通行、超埃つきますよ?」

ガチャ

美琴「やっほー、遊びに来たわよ」

垣根「第三位か」

絹旗「あ、いらっしゃいです」

一方通行「おォ…どォしたァ?」ダラー

美琴「相変わらずのダラけっぷりね…」

御坂妹「お姉さまからケーキを頂きました」

絹旗「やった!超ありがとうございます!」

垣根「なんか依頼か?」

美琴「いや、ただ差し入れに来ただけよ」

一方通行「悪ィなわざわざ」グデーン

美琴「なに言ってんの、妹達がお世話になってんだし」

一方通行「まァ今ンとこまだ奨学金で養ってるンですけどね」


ティータイムーーー。


美琴「評判良いわよね、ここ」

垣根「あ?そうなのか?」

美琴「うん、学校でも有名よ?」

絹旗「有名と言うのは?」モクモク

美琴「超低価格でなんでもしてくれる便利屋ってね」アハハ

御坂妹「それは……とミサカは2人を見ます」

垣根「お、このモンブランうめー!」ハグハグ

一方通行「コーヒーうめェェェ……」ダラーン

絹旗「あは、まぁでも…超一方通行らしいですよね」モグモグ

御坂妹「…そうかもしれませんね、とミサカはショートケーキに手をつけます」

美琴「それにしても……なンでも屋さンって名前なんとかなんないの?」

一方通行「わかりやすくていいだろォ」

美琴「もっとこう…ねぇ?」

絹旗「前も提案したんですが、結局これが超落ち着きます」

垣根「あ、そういや明日の仕事常盤台じゃなかったか?」

御坂妹「ああ、そうでしたね」

美琴「へ?また清掃とか?」

絹旗「いえ、今回は超プール掃除だそうです」

美琴「あー、まあアンタ達ならすぐ終わりそうね…」

一方通行「ベクトル操作でちょちょいのちょいだァ」ネー

垣根「未元物質ですぐ終わるっつーの」ネー

美琴「あ、なら明日仕事終わったらまた買い物行かない?」

絹旗「いいんですか?」

美琴「いいわよ、明日土曜だし」

垣根「なら朝から行けば?俺らで大丈夫だろ」

一方通行「あン?それもそォだなァ」ゴロゴロ

御坂妹「いえ、それはさすがに……」

垣根「いいから行って来いって、一方通行が良いってんだし」

絹旗「いいんですか?超悪い気しますけど…」

一方通行「どうせ明日はプール掃除だけだしなァ」

美琴「悪いわね……お土産買ってくるわよ!」

垣根「いらねぇ」

一方通行「コイツら楽しませてやればそれでいィ」ダラーン

御坂妹「ありがとうございます、とミサカは2人に頭を下げます」ペコリ

次の日―――。

先生「お2人が今日プールの清掃をしてくださる方々ですか?」

一方通行「ですの!」フンフン

垣根「…なんだそれ」




先生「では宜しくお願いします、終わりましたら職員室まで来てください」

垣根「わっかりましたー」


プール。

垣根「さて…広っ」

一方通行「やっぱりお嬢様学校ともなるとプールも超一流ってかァ?」

垣根「なー、どっちが早く終わらせるか勝負しようぜ」

一方通行「いいぜェ…じゃあ担当エリアは半分こな」

垣根「へっ俺の未元物質の方が優秀だって事見せてやんよ」

一方通行「はン、上等ォ!」

垣根「本気出すぜ!」

一方通行「かかって来いや三下ァ!!」



ウオオオオオオオオオオオオ!



10分後――――。

ガラガラ…シツレイシマース

一方通行「終わりましたァ」

先生「え!?早っ!!」

ピピピピピ…

一方通行「はィ、なンでも屋さンでェす」

一方通行「あ、じゃあ今から行きますンでェ」

ピッ

垣根「仕事か?」

一方通行「あァ、なンか工場の機械が壊れたみたいで、直るまでの手作業手伝ってくれってェ」

垣根「なんの工場だ?」

一方通行「刺身の上にタンポポ乗せる工場ォ」

垣根「いーねぇ、さっきのようには行かねぇぜ!!」

一方通行「はン、また返り討ちにしてやンよ!」


工場―――――――。

ウオオオオオオオオオオ!!

シュババババババババババババ!!


工場長「は、早い……」

一方その頃、とある喫茶店―――――


絹旗「あー、超疲れました!」

美琴「たくさん回ったもんねぇ、お店」

御坂妹「先程見たハムスターが可愛かったです、とミサカは恍惚の表情を浮かべます」ホクホク

美琴「で?あんた達、一方通行とはどうなのよ?」ニヤニヤ

絹旗「うぇ!?ゲホッゲホ!!」ムセタ

御坂妹「大丈夫ですか?」オシボリアゲル

絹旗「ありがとうございます……何を言ってるんですか超いきなり!?」

美琴「いやー?ただどうなのかなって」ニヤニヤ

絹旗「べ、別に何も……」アタフタ

御坂妹「私は彼女を全面的に応援することに決めました」キリッ

絹旗「ちょ、ちょっと待って下さい!応援って!!」

美琴「成る程、アンタは優しいのね」ヨシヨシ

御坂妹「いえいえ、彼女の一方通行ラブには敵いませんので」エヘー

絹旗「ラララ、ラブって…!別に、一方通行はそんなんじゃ…」ウー

美琴「どんなん?」ニマニマ

絹旗「ただ…私に新しい居場所を与えてくれた人であって、それ以上は…」

御坂妹「私は好き!」シュバッ

美琴「私も好き!!」シュババッ

絹旗「うぇ!?…い、いえ、その手には乗りません!!」

御坂妹「せっかく仕入れたばかりのネタを披露したのに…とミサカは恨めしそうに呟きます」

美琴「つまんないの」チェー

絹旗「もう、やめてくださいよ2人とも!!」

一方通行「腰痛ェ」サスサス

垣根「意外と置くが深いもんだな…タンポポ」

一方通行「コーヒー飲みてェ」


<銀行強盗だー!


一方通行「あン?」

垣根「銀行強盗だぁ?」

強盗犯「おらぁ!どけ!!」

垣根「あらまぁ、なんと運の悪い事」

一方通行「おい待てお前」

強盗犯「あん?なんだてめぇら!邪魔だ!」

一方通行「ジャッジメントですの!」

垣根「いや嘘つけお前」

一方通行「アイツの口癖がマイブームなンだわ」ケラケラ

垣根「はぁ?」

垣根「大体極悪人がジャッジメントとか」ムリムリ

強盗犯「ふざけんなてめぇら!!」


パァン!!


垣根「メルヘンガード!」ファッサー

強盗犯「え!?の、能力者!?」

一方通行「何を隠そう、俺はジャッジメントなんかじゃねェ!」

垣根「いや知ってるけど」

一方通行「俺ァ!なンでも屋さンだァ!!」

バキッ!

強盗犯「」ピクピク

黒子「ジャッジメントですの!……ってあら?」

垣根「あ、本物だ」

一方通行「おォ、犯人ならそこで伸びてるぜェ」

強盗犯「」

黒子「…貴方達が捕まえてくれたんですの?」

一方通行「ですの」コクコク

黒子「…喧嘩売ってるんですの?」イラッ

一方通行「そンな事ないですの」シレッ

垣根「…ぷっ……くっくっく」

黒子「……」プルプル

一方通行「……」

黒子「……」プルプル

一方通行「ですの!」キリッ

黒子「もおおおおおおおおおおお!なんなんですのおおおおおお!?」

黒子「ふんっ!ご協力感謝しますの!」

垣根「おいおい、からかいすぎたんじゃねーの?」

一方通行「悪ィな、悪気は無かったンだ」ウソダケドネ

黒子「…犯人逮捕できたから許してあげますの」プィ

黒子「そういうお2人は、今日もお仕事で?」

垣根「ああ、常盤台のプール掃除をしてきた」

黒子「お疲れ様ですの…そういえば、絹旗さんはご一緒ではないのですか?」

一方通行「アイツらは超電磁砲と遊んでらァ」

黒子「ぬぬぬぬ…私ですら中々構ってもらえませんのに………」チクショウ

一方通行「ン?なら今日晩飯でも食いに来るかァ?」

垣根「あー、いいなそれ」

黒子「へ?いいんですの?」

一方通行「いいンじゃねェ?超電磁砲も来るだろきっと」

垣根「賑やかな方がいいって言ってたしな」

晩御飯―――――。

黒子「おおお、お姉さまがもう1人!?」

美琴「あー、うん……私の妹」

御坂妹「宜しくお願いします、とミサカは挨拶します」ペコリ

黒子「お姉さまは妹さんいらっしゃったんですの?」

美琴「あっはは…あんまり深く聞かないで欲しいかなー、なんて」アハハ

黒子「……わかりましたの、宜しくお願いします妹さん」

一方通行「ツインテール、エアー読めンじゃねェか」ゴロゴロ

垣根「エアーマンになれるな」

一方通行「エアーマンですの!」

垣根「ぶふぅっ!ば、やめろお前!!」プルプル

黒子「えぇー……なんなんですのこの学園都市最高のウザさ」

絹旗「何作りましょうか?」

垣根「俺たこ焼き食いたい」

美琴「いいわね!たこ焼きにしましょうか!」

御坂妹「では、タコを買いに行きましょう」

黒子「はいですの!」

美琴「じゃあ男供は留守番ね」

一方通行「……」ゴロゴロ

垣根「いってらっしゃーい」

絹旗「何か買ってきますか?」

一方通行「コーヒー」ダラダラ

絹旗「わかりました!」

たこ焼き中―――――。

垣根「しっかし銀行強盗に出くわすとはな」ハフハフ

絹旗「犯人も超運が悪いですね」ウマー

美琴「まさか学園都市のトップツーに会うなんてね」アチアチ

御坂妹「…丸く焼けませんね」

一方通行「ある程度固まってからひっくり返すといいですの」

垣根「ぶはっ!」

美琴「ちょ、汚いって!」

黒子「……」ヒュン

一方通行「ほわっ!?あっちィ!!」

絹旗「超熱々のたこ焼きを口の中にテレポートとは……」

黒子「いい気味ですの」

一方通行「火傷したァ、もうなんか食べンのだりィ」ゴロン

絹旗「超食事中ですよ…寝転がんないでください」

御坂妹「丸く……丸く……」シュウチュウ

一方通行「絹旗ァ、コーヒー」トッテ

絹旗「えぇー…もう食べないんですか?」ハイ

美琴「そうそう、側が固まってきたらくるんと回すの」

御坂妹「…」クルン

垣根「おお、うまくできたじゃねーの」

御坂妹「はい、できました…とミサカは綺麗に丸まったたこ焼きに感動します」ニヘラ

黒子(可愛いですの)

一方通行「眠ィー、だりィー」ゴロゴロ

一方通行「もうなンか帰ンのめンどいから今日泊まるわァ」

絹旗「えっ!?」

一方通行「おやすみィ…」

絹旗「ち、ちょっと、一方通行!?」

一方通行「zzz」

垣根「寝つき良すぎだろコイツ」ハフハフ

美琴「泊まりですって」ニヤニヤ

御坂妹「モグモグ」ジー

絹旗「こ、こっち見ないで下さい!」

黒子「?」

垣根「思春期だねぇ」ウマー


――――。


黒子「ごちそうさまでした」ペコ

美琴「またねー」フリフリ

絹旗「おやすみなさい」

御坂妹「また来てくださいね、とミサカは2人に挨拶します」ペコリ

すンませェン、今日もォ眠いンでここまででェ

書き溜め次第ですができればまた明日、同じような時間に投下するンでェ

おやすみなさァい

こんばんはございます
22時過ぎ頃から投下予定です

投下にあたって
>>1は昨日結局寝れなくて絶賛不眠中、38時間目
・昨日の投下分まででおよそ半分くらいです
・最後まで書き溜め済みなので、ホイホイ投下していく予定です
・ぬるく、ぬるくをモットーなんで…最後までお付き合いいただければ幸いです

では、よろしくお願いします

一方通行「なンでも屋さン…かァ」

一方通行「なーンで始めたンだっけェ?」ハテ

一方通行「……生きてようが死んでようが、妹達は妹達ってかァ」

一方通行「はっ、てめェで殺して、てめェで後悔してちゃ世話ねーなァ」



一方通行「はは、ホンット……バカみてェ」

一方通行「泣きてェ…なンも考えなくていーよォにィ」



一方通行「何ができンだよ、本当」

一方通行「誰か、教えてくれよォ…」

(他人を頼るなンざ逃げなンだよ)

(一人で抱えるより、誰か頼れよ)



一方通行「もォ………わっかンねェよ」

なンでも屋さンの朝は早いーーーーーーー。



一方通行「さァて、今日も忙しいですよ野郎共ォ」

一方通行「垣根は荷物の配達、6件くらいらしィ」

垣根「楽勝だぜ!」

一方通行「絹旗は交通量調査、今日暑いから熱中症なンなよォ」

絹旗「はい、超了解です」

一方通行「妹は荷物番だァ、FAXやら郵便やら届くみてェだからな」

御坂妹「わかりました」

垣根「お前は?」

一方通行「ン?なンか国勢調査のポスターの撮影」

絹旗「マジですか!?」スゲェ

垣根君の仕事――――――――。


業者「じゃあ悪いけど、6件の配達お願いできる?」

垣根「任せておくんなまし」

業者「ちょっとおもいけど、宜しく!」


ドンッ!
冷蔵庫6台


垣根「」


垣根「え?全部冷蔵庫?」

業者「?そうだよ?」

―――――――。

バッサバッサ

垣根「嫌がらせだろこれ!!」バッサバッサ

垣根「しかも重てぇぇぇぇぇぇぇ!!」ハァハァ

絹旗の場合―――――――。



絹旗「…」カチ

絹旗「……」カチカチ

絹旗「はぁ、超暇ですねコレ」

絹旗(目標をセンターに入れてスイッチ、目標をセンターに入れてスイッチ)カチカチ

変な人「…」ジー

絹旗「ん?」

変な人「……」ジー

絹旗「…最近超視線を感じると思ったら、あの人ですかね?」イラッ

絹旗「とっつかまえてやる」スクッ

変な人「!」シュンッ

絹旗「テレポーター!?超ウザっ!!」ムキー

絹旗「今度は逃がしませんよ!!」ジダンダ!

御坂妹の場合―――――――。



御坂妹「ミサカは初FAXに緊張を隠し切れません」ソワソワ

ピーピルルルルル…

御坂妹「!来ました!」パタパタ

ウィーン…


【御坂さんとたこ焼きなんて羨ましいですね、んっふ(笑)】


御坂妹「あ、あれ?FAXが止まりません!」アレ?

御坂妹「え、あ、次々に出てきます」ワタワタ

御坂妹「ああっ、用紙がなくなりました…どうすれば…」アセアセ




御坂妹「知らない間にFAXを壊してしまったようです…延々と紙を消費する事態に…」

御坂妹「一方通行に謝りましょう……」ズーン

一方通行の場合―――。



カメラマン「はい、じゃあ最後にギターを持ってください」ハイコレ

一方通行「えェー…また楽器変えるンですかァ?」

カメラマン「そうそう、床に置いて、ヘッドを押さえる感じで」

一方通行「なンで5回も撮るンですかねェ?」

カメラマン「あー、表情が固い!」

一方通行「表情っすかァ」ハァ

カメラマン「そう、もっとこう…やるぞーって感じで!」

一方通行(やるぞーって感じ?)


一方通行「…」フンス

カメラマン「あー、いいですね、そのままそのまま」


後に出来たポスターは、5人の一方通行がそれぞれ違う楽器を持ったポスターになった。

夜ーーー。



一方通行「あァ、超お腹減ったしィ」グデー

垣根「マジ腰痛ぇ……冷蔵庫しばらく見たくねぇ」トントン

御坂妹「あの、一方通行…」オズ

一方通行「あン?」

御坂妹「すいません、FAX壊してしまったようです」ズーン

一方通行「なンだこりゃ?」

御坂妹「紙が延々と流れてきて、それで…あの」グス

絹旗「あー、これ超故障じゃないですよ」

絹旗「ループするようにセットして、延々と超流してくるんです」

垣根「タチの悪ぃいたずらだなオイ」

一方通行「……」

【御坂さんとたこ焼きなんて羨ましいですね、んっふ(笑)】


一方通行「妹ォ」

御坂妹「は、はい!」ビクッ

一方通行「こりゃ故障じゃねェ、気にすンなァ」ワシワシ

御坂妹「ふぁ…本当ですか?良かった、とミサカは胸を撫で下ろします」ホッ

スタスタ

絹旗「一方通行?どちらへ?」

一方通行「ちょっと配達の仕事ォ」

絹旗「配達…ですか?」


一方通行「ン、アステカまで速達で送ってくるゥ」ニタァ

垣根(アレ?なんか黒い翼が……)

次の日―――。


絹旗「そう言えば変な人に超付きまとわれてるんですよ」

垣根「あ?ストーカーか?」

絹旗「かもしんないですねぇ…でもテレポートで超すぐ逃げられちゃうんです」ムカツク




絹旗「…」スタスタ

変な人(ハァハァ、今日も可愛いハァハァ)フヒヒ

ガシッ

変な人「…へ?」

一方通行「ハロォ、なンでも屋さンですゥ」ニタァ

変な人「だだだ、誰だ君は!!」

一方通行「レベル5の第一位ですが何かァ?」

変な人「」

メコメコッ!
ギャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

一方通行「さて、今日は全員参加での仕事でェす」

絹旗「おお、なんか超久しぶりですね!!」

垣根「内容は?」


――――――――。


司会「この通り、どんな野菜でも簡単に切る事ができるんです!」


絹旗<オォー
垣根<スゴーイ
一方通行<ベンリィー


司会「そして専用のまな板もセットに致します!」

御坂妹「でもそれお高いんでしょう?とミサカは絶対ぼったくりであろう商品の値段をあえて聞きます」

司会「えっ」


垣根「アレ絶対人選ミスだろ」

一方通行「面白いからオッケェ」カエリテェ

別の日―――――。


絹旗「今日は2人でしたね超珍しく」

一方通行「おォ、そォいやそォだな」ネー

絹旗「あああ、あの!もしよかったらこの後2人でd」

一方通行「!」ハッ

一方通行「なンか笑いの神が降りてきた気がするゥ」ダダッ

絹旗「あ、一方通行!?超どこ行くんですか!?」


――――――。

黒子「ふん、こんなチンピラ相手に私が負けるわけないですの」

チンピラ「くそっ、なんなんだテメェ!!」

黒子「ジャッジメントでゥ…でふすの!」ババーン

チンピラ「…」

黒子「…」

一方通行「で…でふす、ププ…でふすのおおお!ぶはっ!」ゲラゲラ

黒子「うわああああああああああああああん!!」ダダダダダ!!

一方通行「ひィ、ひィ…あァ腹筋痛ェー」プププ

絹旗「…むぅ」

絹旗(私は超眼中にがいんですかね?)ショボーン

絹旗(彼女弄ってる時の方が超楽しそうですし)ショボボーン

一方通行「あいつマジ面白ェなァ」ププ

絹旗「………」

絹旗「………キヌハタですの」ボソッ

絹旗「はっ!」

一方通行「…」ニヤニヤ

絹旗「…」ダラダラ

一方通行「絹旗ですの」キリッ

絹旗「のわあああああああああああ!!」バタバタ

一方通行「超!絹旗ですの!!」キリッ

絹旗「うわああああああああああああああん!!」ダダダダッ


一方通行「うわァ、生きンの超楽しィ」ホクホク

なンでも屋さンにも暇な日はありますーーー。


絹旗「仕事入るまで、DVD観てますね」

御坂妹「では、ミサカもご一緒します」トテトテ



垣根「暇だなー」グデー

一方通行「なァー、お前さァ―」

垣根「あん?」

一方通行「こう…足組むじゃン?」

垣根「組むねー」

一方通行「どっち上くるゥ?」

垣根「俺は左かな」スッ

一方通行「あ、俺ァ右だ」スッ

垣根「そーか」

一方通行「うン」

垣根「……」ゴロゴロ

一方通行「……」ダラダラ

一方通行「はい注目ゥー」パンパン

御坂妹「なんですか?とミサカはなにやら楽しそうな一方通行の顔を見つめます」

一方通行「今日の仕事はァ、なンと温泉でェす!」ワー

御坂妹「?」パチパチ

垣根「なんだよ仕事が温泉って!」

絹旗「温泉施設の清掃とかですか?」

一方通行「絹旗正解ィー!わっしわっしィ」ヒャッホウ

絹旗「うぅー、何ですかその超変なテンション…」

垣根「なんで清掃でそんな嬉しそうなんだよ」

一方通行「いやほンと垣根愚か、だから万年二位なンだよこのうまい棒たこ焼き味がァ」

垣根「ウザッ!こいつウザッ!」

一方通行「いいですかァ?閉店した後、浴場清掃の前に俺達が入ってもいいそォです!」

絹旗「え?超貸切温泉入り放題なんですか!?」

一方通行「イェース、清掃は俺らが温泉堪能した後でいいってよォ!」

絹旗「超すごーい!」ワーイ

一方通行「でっしょォ?」フンフン

垣根(コイツ温泉好きだったのか…)

絹旗「あ、美琴さんとか誘えないですかね?」

一方通行「あン?いいンじゃねェ?ちゃんと清掃手伝ってくれるならよォ」ワクワク

御坂妹「では早速電話してみますね」

プルルル…

美琴『はいはい、どったの?』

御坂妹「実はですね、今回の依頼が……」

―――――――。

美琴『いいの!?超行きたい!むしろ行く!』

御坂妹「はい、ではお待ちしております!」

絹旗(貧乳ばっかりで超よかったです)

一方通行「…」ワクワク

御坂妹「打たせ湯…実に興味深いですね」

美肌温泉:ぬめぬめ湯


絹旗「すごーい、超有名なとこじゃないですかここ!」

美琴「普段は日帰り入浴してないみたいだから、なんか得した気分ね」

黒子「お姉さまの裸が二つ…想像しただけでm」

一方通行「ジャッジメントですの!」ジテンパンチ

黒子「がふぅっ!!」



一方通行「てめェ、癒しの温泉で騒ぎやがったら俺の黒い翼が白く変わると思え」

黒子「…申し訳ありませんですの」



一方通行「けどまァ、温泉でテンション上がるのはわかりますの!」

黒子「!…そうですの!」

イキマスノオオオオオ!
デスオオオオオオオオ!!


垣根「うっぜぇのが増えたよなんだこれ」

女湯―――――。


絹旗「超広いですね!」

御坂妹「ええ、東京ドーム28個分ですね」フンフン

美琴「…あんたもテンション上がってたのね、わかりづらいけど」

黒子「お・姉・さ・まーん!」

美琴「ちょ、黒子!あんたまた一方通行に叱られるわよ!」

黒子「ふふん、女湯に入ってこようものなら、現行犯で捕まえてやりま……すのぉぉぉぉぉっ!」ボカァァァァン!!!

絹旗「…え?なんか羽に当たって超爆発しましたね」


<おーい、一方通行が俺の羽むしって投げてるから気をつけてなー


美琴「超危険物じゃないの…」

バタバタバタバタ…
御坂妹「あぁぁぁぁぁぁぁ…これが、打たせ湯」ニヘラ

1時間後、男湯――――――――。


垣根「おら、そろそろ清掃すんぞ!」

一方通行「のぼせたァー」グデーン

垣根「えぇー…超使えねぇ…」

垣根「絹旗ぁぁぁぁぁ!!一方通行のぼせたから助けてやってくれー!」



<は、はぁぁぁ!?ちち、ちょ、超意味わかんないです!

<い、いや!でもでも、本当に緊急事態なら……

<うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!や、やっぱり超無理だぁぁぁぁぁ!



垣根「人の恋路を弄るのは面白いな」ウンウン

垣根「オラ、邪魔だ」ゲシッ

一方通行「ぐるぐるするゥ」グアイワルイ

ーーーー。


美琴「またこんな依頼あったら誘ってね!」

絹旗「はい、是非!」

黒子「ありがとうございましたですの」ペコリ

御坂妹「ではまた」ペコ



垣根「ほら帰るぞ社長!」

一方通行「無理ィ、立てないしィ」オエ…

一方通行「絹旗ァ、連れてってェ」

絹旗「う、あ、はい…わかりました」ヨォシ



垣根「年下の女の子にお姫様抱っこされる男ってどうよ」

御坂妹「逆にカッコいいですよね1周回って」

とある1日、じゃんけん負け組みの仕事ーーーー。


御坂妹「…」スッ

垣根「…」スッ

垣根「ったくよー、横断歩道で緑の旗上げる意味あんのか?」

御坂妹「小学生とお年寄りが安全に渡れるよう、必要だと思いますが」

垣根「こんなん保護者の当番制だろ普通よ…」スッ

御坂妹「でもホラ、学園都市ですから、とミサカは強引な解釈で納得させます」スッ

垣根「…」

御坂妹「…」

垣根「ああホラそこ!走るんじゃねぇよ!危ないだろうが!」スッ


<ゴメンナサーイ


御坂妹「…貴方も彼と同じく、割りと面倒見がいい方なのですね」

帰り道―――。


垣根「あー、ダルかった」コキコキ

御坂妹「あ…」ピタッ

垣根「あ?ペットショップ?」

御坂妹「この間のハムスター、まだいます」ジー

垣根(へー、クローンでも動物愛護の精神があんのか)

御坂妹「…」ジー

垣根「なあ」

御坂妹「あ…す、すいませんでした」

垣根「飼っていいか一方通行に聞いてみたら?」

御坂妹「!」ソノテガアッタ

絹旗「あ、おかえりなさい」

御坂妹「あの、一方通行…お願いがあるのですが」

一方通行「あン?」

御坂妹「その…ハムスターを飼いたいのですが、ダメでしょうか?」

一方通行「ハム太郎だァ?」

垣根「いやハムスターだってば」

絹旗「あ!可愛いですよねハムスター!」

御坂妹「……できれば、その、飼いたいのですが」

一方通行「あのなァ、生き物を飼うってのは大変な事なンだぞ?」

御坂妹「…はい」

一方通行「いつかは飼い主より先に死ぬンだ、わかってるよなァ?」

御坂妹「……は、ぃ」ショボン

垣根(お母さんだ)

絹旗(超お母さんですね)

一方通行「はァ…ちゃンと世話できンのかァ?」

御坂妹「!…はい!」

一方通行「途中でめンどくさくなンじゃねーぞ?」

御坂妹「はい!」

一方通行「よし、じゃァいいぞ」ワシワシ

御坂妹「あ、ありがとうございます、一方通行!」ヤッター

絹旗「超よかったですね!」

一方通行「あァ、言い忘れてたけどよ」

御坂妹「なんでしょう?」



一方通行「ゲージはオフィスに置いてくれェ」

御坂妹「?」

垣根(飼いたかったのか)

絹旗(超飼いたかったんですね)

次の日―――。


一方通行「じゃァ俺と垣根で仕事してくっから、お前らはペットショップ行って来い」

御坂妹「いいんですか?」キラキラ

一方通行「あァ、どうせ今の状態なら仕事にも手がつかねェだろ」

御坂妹「ありがとうございます」ペコ

絹旗「じゃあ行きましょうか!」

御坂妹「はい、とミサカは逸る気持ちを抑え切れませぬ」ワクワク

垣根「落ち着け、武士になってるぞ」

一方通行「よし、俺らも行くぞォ」スタスタ

垣根「今日の仕事はなんだ?」

一方通行「会社の引越しィ」

垣根「まぁ…俺らなら余裕だな」

現場――――。


依頼人「あ、じゃあまずこれからお願いしようかな」

垣根「おう、任せてください!」

一方通行「…」ソワソワ

垣根「おい、お前そっちの持て」

一方通行「あ、あァ…」ソワソワ


1時間後―――。


一方通行「…」ソワソワ

垣根「何コイツ全然働かねぇ」

一方通行「あ、あァ?俺にかかればこンなもン余裕だっつーの」ソワソワ

垣根(お前の方が仕事手についてねーじゃん…)ハァ

夜―――。


ハムスター「」カラカラ

一方通行「おォォォォ…」キラキラ

絹旗「超ガン見じゃないですか」

垣根「ったく、コイツのせいで2倍疲れたわ」

御坂妹「ミサカは意外に動物好きな一方通行に驚きを隠せません」

一方通行「な、なァ…名前ェ!名前なンにしたンだァ?」ワクワク

絹旗「超少年ですね……カワィィデスケド」ボソッ

垣根「どっちがなんだか」

絹旗「ちょ、聞こえました今の!?ハムスターですよハムスター!」アタフタ

垣根「ハイハイ」

一方通行「で、名前はァ!?」

御坂妹「『ウィンスペクター』です」

垣根「カッコイイなおい!つーかよく知ってたなお前!?」

絹旗「知らない人はググってみましょう」

次の日――――――。


AM6:00

絹旗「ふぁ…おはようございまぁす」ネムイヨ

御坂妹「んにゃ……もう朝ですかぁ」コシコシ

絹旗「あぁ眠い…あ、ウィンスペクターのお水替えましょう」

御坂妹「そうですね、とミサカは約束を守ってしっかりとお世話をこなします」

ガチャ、ギィ…

御坂妹「ウィンスペクター、おはようござ…」


ウィンスペクター「」カラカラ

一方通行「…」ランラン


御坂妹「」

絹旗「」

絹旗「ああ、あ、一方通行!?どうしたんですかこんなに超早く!?」

一方通行「あァ、お構い無くゥ」キラキラ

御坂妹「一応経営者である一方通行に鍵は渡してありましたが…」

絹旗「こんなに超早く出社するなんて…よっぽど楽しみだったんですね」

一方通行「……」ウフフフフフ

御坂妹「ものっそいキラキラした瞳でみつめていますね」

絹旗「ああもう…超びっくりしたぁ」

一方通行「ごめーン」ウフフフフフ

絹旗「超自分の世界入ってるじゃないですか…」

御坂妹「一方通行の意外な一面を見れて幸せですか?」

絹旗「そうですね、なんかキュンとしま……ってうわああああああ!!」

御坂妹「…」ニヘラ

絹旗「もう!なんなんですか!御坂遺伝子は!!!」

一方通行「さて、今日も仕事が詰まってまァす」キリッ


絹旗「なんか最近ダラダラしなくなりましたね」ヒソヒソ

垣根「それだけ充実してるって事だよ」ヒソヒソ


一方通行「とりあえず垣根と絹旗はお化け屋敷の中の人」

絹旗「うぇ!?」

垣根「なんかもうただのバイトだな」

一方通行「妹は買出し、後は待機」

御坂妹「わかりました」

一方通行「でェ、俺は能力開発に関するセミナーの講師」

一方通行「つーわけでェ、今日も張り切って行きましょォ」オー

絹旗「おー」

お化け屋敷――――――。


絹旗【うぅ、未元物質は違うエリアだし…超心細いじゃないですか】コワイノ

絹旗【くっ…ここでヘタってるようでは一方通行の相棒は勤まりません!】フンフン

絹旗【ここは思い切って、超驚かしてやりましょう!】

絹旗【あ、早速誰か来ましたね…】イソイソ

コワイナー…ホントニ

絹旗【ふふ、どうやら超1人のようですね…ってか1人とかなんか超可哀相】

絹旗【でも、ここは超盛大に……ばあっ!!】バッ

木原「うわああああああああああああああああああああああ!!!」

絹旗【ひょわあああああああああああああああああ!?】

木原「いやああああああああああああ!出たああああああああああああああ!!」

絹旗【ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!】

木原「おわあああああああああああああああああああああああ!!!」

ダダダダダダッ…


絹旗【うぅー、ひぐっ…なんなんですかもぅー、うぇぇぇ】グスグス

夜―――――。


絹旗「あー超疲れたー」グデー

垣根「意外とハードな仕事だったな」

御坂妹「お疲れ様です、と御坂は2人に飲み物を差し出します」

絹旗「一方通行超遅いですね」


1時間後――――――――。
垣根「セミナーってこんなに講義すんのか?」



2時間後――――――――。
御坂妹「さすがに少し心配になりますね…」



3時間後――――――――。
ガチャ、バタン

一方通行「ヒマワリの種とか新しィ遊具買って来た」モサッ



垣根「なんかもうダメだコイツ」マジデ

犬も歩けば黒子に当たるーーー。



黒子「あ、一方通行さん、お久しぶりですの!」

一方通行「おォ、ツインテール久しぶりィ」

黒子「もうからかってこないんですわね」

一方通行「はン、ガキからかってもつまんねーよ」

黒子「よく言いますわ」フンッ

一方通行「…」

黒子「…」

一方通行「……」

黒子「……」

一方通行「………」

黒子「………」

一方通行「ジャッジメントですの!」フンス

黒子「もおおおおおおおおお!今日という今日は許しませんのおおおおおおお!!」

一方通行「愉快にケツ振って誘ってるその幻想をぶち壊しますの三下ァァァァァァァァァァ!!!」

『今日の【プロフェッショナル】はこの方、一方通行さんです』

一方通行「どォも」

『一方通行さん、宜しくお願いします』

一方通行「こちらこそォ」

『さて、この一見肉食系美男子の一方通行さんには、2つの顔があります。
一つは、【学園都市が誇る、レベル5の第一位】。
そしてもう一つの顔こそが、彼が【プロフェッショナル】と呼ばれる所以です』

『一方通行さん、失礼ですがご職業は何をなされていますか?』

一方通行「なンでも屋さンです」

『そう、【なンでも屋さン】。読んで字の如く、受けた依頼はなんでもこなす仕事です。
その依頼は多種多様。ビルの解体から、迷い犬の捜索まで、なんでもござれ』

『一方通行さん、どうしてこんなに色々な依頼に対応できるのですか?』

一方通行「そォですね、僕の場合、超能力があるので」

『所謂「ベクトル操作」というものですね?』

一方通行「はィ、レベル5の頂点に立つ理由にもなったこの能力で、大抵の事に対応できますから(笑)」

『しかし、このオールマイティな仕事ぶりは、それだけではないと思うのですが?』

一方通行「あァ、やっぱり仲間がいる、というのは精神的にも大きいですね」

『部下の方達を「仲間」と呼ぶところが流石だな、と思うのですが』

一方通行「あはは、普段は恥ずかしくて言えないンですけどね(笑)」

『(笑)。なるほど、仲間の協力がこの事業の成功に大いに関係している、と?』

一方通行「えェ、やはり人間一人では決して生きて生けませンので」

『流石ですね、やはりプロフェッショナルは言う事が違う』

一方通行「いやいやそンな(笑)」

『ですが!…実はまだ秘密を隠しているんじゃないでしょうか?』

一方通行「えェー、まいったなァ…鋭いですね(苦笑)」

『そう、彼がこの事業を成功させた大きな要因は、朝食にありました。
普段摂っている朝食にもう一品、この緑効青汁をプラスさせたのです』

一方通行「いやー、癖もなくて凄く美味しいので、すぐにはまってしまいましたね(笑)」

『何より美味しい事が前提なので、無意識的に続ける事のできる唯一の健康食品。
コレを飲み始めてから、彼の生活は一変しました』

一方通行「それまではブラックコーヒーだったンですけど、やはり力の沸き方が違いますね!」

『そうです、現代人に不足しがちな栄養素をふんだんに取り込んだ緑効青汁。
彼はそれを飲み続ける事で、体の調子が良くなり、仕事も順調にこなす事が可能になりました』

一方通行「皆さンも是非、始めてください!」

『【プロフェッショナル】愛飲の緑効青汁、テレビの前のアナタも、始めてみませんか?
今なら60袋、約2ヶ月分に更に30袋をプラス!3ヶ月分の青汁が、なんと税込9…

プチッーーーーーーー。

絹旗「」

御坂妹「」

垣根「お前何してんだああああああああああ!?」

一方通行「あン?なンでも屋さンのCMだよCMゥ」

垣根「いや、お前ほとんどカットされて青汁のCMになってたじゃねーか!!」

垣根「大体なんだ(笑)とか!僕、とか!」

一方通行「うるっせェなァ」ヤレヤレ


ギャーギャー!

なンでも屋さンはクリスマスが近くても平常運転です――――。



絹旗「もうクリスマスですね」

御坂妹「ミサカはクリスマスを初めて過ごします」

絹旗「え?じゃあ、ツリーも見た事ないんですか?」

御坂妹「はい…とミサカは情報でしか知らない事を打ち明けます」

絹旗「ならなら、広場にあるツリー超見に行きましょうよ!」

一方通行「おォいってこい」

御坂妹「でも…」

一方通行「俺ァ、お前とか絹旗には普っ通ゥの女の子ォな生活をして欲しくて今頑張ってるんですよォ?」

一方通行「大体、東京タワーの電球替えなンか俺1人で十分だァ」

垣根「いや、俺も手伝うけどね」

絹旗「ふわー、超綺麗でしたね!」

御坂妹「ええ、感動のあまりMNWで映像を共有してしまいました」

垣根「おかえりー」

一方通行「おゥ、どォだったァ?」

絹旗「超超、超綺麗でした!!」

一方通行「そォか、そりゃよござンした」ワシワシ

絹旗「うぁ、ちょ、ちょっと…」アワアワ

御坂妹「けど広場に行かないと見れないってのは少し不便ですね」シュン

垣根「おーおー、すっかり魅せられてんなぁ」

一方通行「……」ウーン

一方通行「…!」ピコーン

絹旗「?どうかしました?」

一方通行「ちょォっとコーヒー買ってくる」

スタスタ、バタン

ガチャ

御坂妹「一方通行、それは?」

垣根「あー、成る程な」

一方通行「これでいつでも見れンだろ?」オモイ

絹旗「…わざわざ買って来てくれたんですか!?」キラキラ

一方通行「違ェよバカ、コーヒー買ったらついてきたオマケだしィ、バカかお前」

垣根「ツンデレ過ぎて清々しいなお前」

御坂妹「大きな大きなオマケですね…」

一方通行「俺ァコーヒーあればいいしィ?」ドサッ

絹旗「超飾り付けましょう!」

御坂妹「はい!と嬉々としてツリーに駆け寄ります」テテテッ

更にクリスマスが近くなりましたーーーーー。


一方通行「仕事行って来るゥ」スタスタ

絹旗「いってらっしゃい!」フリフリ

垣根「新妻か」

絹旗「ちょっと!へ、変な事言わないで下さいよ!」

垣根「あーもーうるせーよバカ青春アミーゴってんじゃねーよ」フン

絹旗「むぅー」

ピリピリピリ…

御坂妹「おや、お姉さまから?」

―――――――。


絹旗「いいんですか?」

垣根「いーって、仕事ないし留守番しなきゃだし」

御坂妹「ではいってきます」ペコリ

セブンスミストーーー。

美琴「クリスマスプレゼント買うんでしょ?」ニコニコ

絹旗「ええ、何を買おうか迷っていたので助かります」

御坂妹「一般的にどんなのが喜ばれるのでしょうか?」

美琴「そーねぇ…」

ワイワイ…




その頃の一方通行―――。


一方通行「あァだっりィさっみィ」

一方通行「……」

一方通行「幼稚園のサンタさン役頑張るかァ」フンフン

園長「ありがとうございました、子供達も喜んでました」ペコ

一方通行「いェ、なンなら節分の鬼役もやりますよ、違う奴が」カキネ

園長「あら、じゃあまたお願いしますね!」

一方通行「はィ、じゃ失礼しまァす」


テクテク


一方通行「打ち止めにもプレゼント買うかァ」

一方通行「なンかカエルのマークのなンかが欲しいつってたよなァ?」ハテ?

一方通行「なンだっけ?ゲコ、 ゲロ…けろろん?」ウーン



一方通行「あ!ゲロンパだったな確か!」

一方通行「さっすが第一位ィ、記憶力半端ねェぜェ」ルンルン

1時間後――――――。


一方通行「えェー…ゲロンパマークのなンかなンてどこにもないンですけどォ」ウンザリ

一方通行「もォこの際、『○○マークのなンか』でいいだろォ」

一方通行「ンーとォ……おォ?」コレハ

一方通行「『汗のマークの引越しセンター』…これでいいかァ」カゴニポイ

一方通行「待てよ…妹達にも買わなきゃなァ」


スーパー


一方通行「すいませェン」アノウ

店員「はい、どうしました?」

一方通行「この長靴に入った菓子みたいの、いっぱい下さい」

店員「えーと、おいくつくらいでしょうか?」

一方通行(ンとォ、番外個体入れて20002だからァ、そっから引いてェ…職場の妹も引いてェ…)



一方通行「たくさン」シレッ

店員「」イラッ

店員「あの、申し訳ありませんが、具体的にいくつぐらいでしょう?」

一方通行「……」エート

一方通行「9970個でェ」

店員「」

一方通行「ほンでェ、それ世界各国に郵送してくださァい」

店員「」

一方通行(あ…そォだ)




スーパー内の花屋さん


一方通行「すいませェン」アノウ

花屋「はいはーい」

一方通行「ンとォ、この花10031輪くださァい」

花屋「」

一方通行「よし、妹達はこれでいィとして…後は絹旗と妹だな」

一方通行「…」

一方通行「……」オモイツカネ

一方通行「ン?ありゃァ…」



黒子「……」スタスタ

ガシィッ!

一方通行「つゥーかまァーえたァ」ニタリ

黒子「ぴぃっ!?あああ、一方通行さん!?」

一方通行「よし、お前ちょっと付き合ェ」スタスタ

黒子「ちょちょ、ちょっと待って下さいな!」ズルズル

一方通行「うるさいですの!」スタスタ

黒子「なああああンなああああああンでえええええすのおおおおおおお!?」ズルズル

一方通行「…という訳でェ」

黒子「なるほど、絹旗さんと妹さんに何をプレゼントしたらいいのか、と」

一方通行「ほら、アイツら仕事手伝ってもらってるしィ?」

黒子「そうですわねェ…お2人の好きなものはわかりますの?」

一方通行「絹旗がくっだらねェ映画でェ、妹がハムスター?」

黒子「また何とも言えない…」

一方通行「だっろォ?」ヤレヤレ

黒子「DVDとか、新しいハムスターとか」

一方通行「普っ通ゥ」

黒子「…腕時計」

一方通行「微っ妙ォ」

黒子「……花束」

一方通行「きっめェ」

黒子「もおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

一方通行「おいおい、公共の場でヒステリーとか」

黒子「貴方のせいですの!」

一方通行「他ァ」

黒子「他、ですの?」

一方通行「センスいィの!ほらァ!!」カモン

黒子「アクセサリーはいかがですか?」

一方通行「アクセサリーですの?」

黒子「…そうですの」イラッ

一方通行「安易すぎないですの?」

黒子「だ、大丈夫だと思いますの」グヌヌ…

一方通行「わかりました、ありがとォございましたですの」ペコ

黒子「うわあああああああああああああああん!!!」ダバダバ



一方通行「…なンだアイツ?」シレッ

絹旗最愛の憂鬱――――。


一方通行「俺はスーパーの着ぐるみ」

垣根「俺はビルの窓拭き」

御坂妹「ミサカはベビーシッターです」

絹旗「じゃあ私は超電話番ですね」



――――――――。



絹旗「はあ、電話番は超暇ですね」

ウィンスペクター「」カラカラ

絹旗「ふふ、超楽しそうですね」

ゾクッ…

絹旗「寒気が……なんか超嫌な予感がします」

一方通行:達成条件 AM9:00までにスーパーへ到達



一方通行「ン、今日ジャンプの発売日だなァ」

一方通行「…」チラ

AM8:30

一方通行「楽勝だなァ」

ウィーン イラッシャイマセー

一方通行「ンだァ?合併号かよ」

ペラペラ…

一方通行「…おでン食いてェ」


一方通行「えっとォ…玉子とォ、大根とォ、玉子とォ、牛すじとォ、大根」

ウイーン アリガトウゴザイマシター

一方通行「立ったまま食うのは行儀悪ィ」

一方通行「公園行くかァ」


AM9:12

終了条件 未達成

垣根帝督:終了条件 AM9:30までにビルへの到達



垣根「…」スタスタ

ニャー

垣根「あん?」

猫「にゃー」

垣根「お、猫じゃねぇか、こっちこい」チッチッ

猫「にゃ」ゴロン

垣根「うお、コイツめっちゃなつっこい」ナデナデ

猫「ゴロゴロ」

垣根「癒されんなー」

――――――。


AM9:38

終了条件 未達成

ミサカ10032号:終了条件 AM9:00までに依頼人の家へ到達



御坂妹「…おや?」

パントマイマー「」

御坂妹「あれは俗に言うパントマイムでしょうか、初めて見ました」

パントマイマー「」

御坂妹「…」ジー

パントマイマー「」

御坂妹「…」ジー


―――――――――。


AM12:01

終了条件 未達成

絹旗「3人とも超正座してください」

一方通行「…」

垣根「…」

御坂妹「…」

絹旗「私がどれだけ超謝ったと思ってるんですか?」

一方通行「すンませェン」ドゲネ

絹旗「…社会において最も恐い事は何かわかってます?」

絹旗「順番に言ってみてください」



一方通行「呂布」

垣根「バルバトス」

御坂妹「イヤンクック」

絹旗「超違いますよ!何でゲームで被せてくるんですか!」

絹旗「社会において!社会において恐い事です!」

絹旗「はい、ちゃんと考えて答えてください!」



一方通行「公共の乗り物に乗ってる時の腹痛」

垣根「飲み会で記憶なくして次の日上司の機嫌がすこぶる悪かった」

御坂妹「OLの給湯室での会話」

絹旗「惜しい!!けどなんか超リアル!いやそれらも恐いけども!」



絹旗「信頼を失う事です!顧客の信頼失う事してどーすんですか!」

一方通行「なるほどなァ!」

垣根「お前、中々うまい事言うじゃねーか」

御坂妹「さすがです、とミサカは絹旗の鬼才っぷりに感嘆します」


絹旗「えぇー…なんか予想以上に超ダメな人たちなんですけど…」

クリスマスイヴ――――――。


垣根「クーリスマスが今年もやーってくるー」

御坂妹「今日はさすがに依頼がありませんね」

一方通行「だなァ」ズズー

絹旗(よし、イメージ通り、いつもの感じで…!)

絹旗「あの、ああ、一方通行!ちょっといいですk」

一方通行「妹ォ、ちょっと付き合ってくれェ」

御坂妹「え…え?ミサカですか?」

一方通行「おォ…悪ィ、ちょっとコイツと出てくるわ」

垣根「はいよー」

絹旗「……は、ぃ」ショホー゙ン

ガチャ、バタン……

垣根「大丈夫だ、お前の心配してる事はねぇよ」タブン

絹旗「…うぅ」ショボボーン

一方通行「……」テクテク

御坂妹「……あの」トテトテ

一方通行「……もォすぐ着く」スタスタ

御坂妹「……はい」トテトテ



―――――――――。



御坂妹「此処は……」

一方通行「あァ、もしもしィ?はい、運んで下さぃ」

御坂妹「一方通行…?」

一方通行「悪ィな、付き合わせちまって」

御坂妹「いえ…此処は、ミサカの記憶が正しければ……」






一方通行「妹達の遺体処理場だァ」

業者「こちらで間違いないですね?」

一方通行「はィ、ありがとうございますゥ」

業者「ありがとうございましたー」

ブロロロロロ……



御坂妹「コレは…?」

一方通行「生きてる奴らだけにプレゼントって贔屓だからなァ」

一方通行「ま、俺から貰っても嬉しくないだろォけど」

御坂妹「なんという花なのですか?

一方通行「スノードロップ、花言葉は……」



一方通行「希望」

御坂妹「希望、ですか」

一方通行「ン、この花はなァ…小さィ花が、春に希望を託して咲くンだ」

御坂妹「それで希望…」

一方通行「俺が言えた義理じゃねェけど、次の命に希望を託して欲しィと思う」

一方通行「俺ァよ、転生って信じてるンだ…ガラにもねェな」ハハッ

御坂妹「生まれ変わり、ですか?」

一方通行「バカな研究者や、実験黙認してた上層部、クソ野郎の俺」

一方通行「こンな奴らに理不尽に奪われた命だ、次生まれたらきっと幸せになれンだろォよ」

御坂妹「…」ポロポロ

一方通行「俺はそう信じてる」

一方通行「仮に俺が生きてる間に生まれ変わったンなら、全力で守ってやる」

一方通行「この10031輪分、全部なァ」

御坂妹(涙…?この、ミサカがですか?)ポロポロ

一方通行「今生きてンのはお前や打ち止め、番外個体含めた9971人」

一方通行「そいつらの人生は俺が絶対守るって決めたンだわ」

御坂妹「一方通行……」

一方通行「だから…だからよォ……」




一方通行「だからよォ…お前ら、も…早く生まれ変わってきてくれよ、早くゥ…」

一方通行「直接ゥ…ワビ入れさせろよォ…頼むからァ……」

一方通行「それまで…なンでも屋さン続けるからなァ……」

――――――――――。



御坂妹「一方通行…風邪をひきます、とミサカは心配して声を掛けます」

一方通行「……また、来るからなァ」

一方通行「お前らからしたら、俺の面なンざ見たくねェかもしンねェけどな」

一方通行「枯れる前に、何回でも持ってくるぜェ」

御坂妹「…」ペコリ

一方通行「悪ィな、付き合わせて…気分悪くねェか?」

御坂妹「いえ……むしろ連れてきてもらって感謝します」

一方通行「感謝はいらねェっつったろォ?お前は奴らが転生してくるまで笑ってろォ」

御坂妹「…はい」

一方通行「ン、これやる」スッ

御坂妹「?」

一方通行「極悪サンタさンからクリスマスプレゼントだァ」

御坂妹「…開けても構いませんか?」

一方通行「おォ」

御坂妹「…」ガサガサ

御坂妹「これは…ハート抜きのネックレス?」シャリ

一方通行「俺はセンスねェからなァ、我慢してくれや」

御坂妹「いえ、ありがとうございます、大事にします」キュッ

御坂妹「これは私から一方通行へのプレゼントです」ゴソゴソ

一方通行「いいのかァ?」

御坂妹「はい、開けてください」

一方通行「…白いマフラーかァ」ガサ

御坂妹「ええ、一方通行には白が似合いますので」

一方通行「……ありがとなァ」

御坂妹「お互い様です、さあ帰りましょう!」

一方通行「おォ、遅くなっちまったなァ」

御坂妹「絹旗に怒られますので」ハハ

一方通行「あン?」

御坂妹「あ、いや、こちらの話です、とミサカは手を振ります」パタパタ

一方通行「首ィ……あったけェ」

垣根「お、帰ってきたな」

絹旗「うぅー、お、お帰りなさい…」



垣根「あらー?そのマフラーとネックレス、どーしたんですか?」

御坂妹「はい、未元物質にはこちらです」ハイ

垣根「俺もいいの?」

御坂妹「もちろん」フンフン

垣根「黒いニット帽か…いいセンスしてるぜ」

垣根「絹旗には先に渡したんだけど、ホラ」ポイ

御坂妹「淡い水色の…手袋、ですか?」

垣根「ああ、絹旗と色違いだぜ?」

絹旗「私は超薄いピンクです」ホラ

御坂妹「お揃いですね」ニヘラ

一方通行「絹旗ァ」

絹旗「はわっ、は、はいぃ!」

一方通行「……」オイデオイデ

絹旗「うぅー」

一方通行「ほら、お前にもプレゼントだァ」

絹旗「え!?本当ですか!?」

一方通行「当たり前だろォが」ワシワシ

絹旗「わわ、ちょっと、撫でないで下さいよぅ…」

一方通行「大したもンじゃねェけどなァ」

絹旗「聖ユダのネックレス……」

垣根「おお、背伸びしたがりのチビッコにはぴったりだな!」

絹旗「超うっさいです!」

御坂妹「聖ユダ、希望をなくした人の守護聖人ですね」



垣根「俺が君の聖ユダになる……ってやかましいわ!」

絹旗「いや本当超やかましいです!!」

絹旗「一方通行、私のプレゼントも超受け取ってください」

一方通行「ン?」

絹旗「パワーストーンのブレスレットです」

一方通行「おォ、ありがとなァ」

垣根「えんだあああああああああああああああああああああ!!」

絹旗「ああもう超超超っ鬱陶しいいいいいいい!!!」

垣根「シャチョサーン、これやるよ」ポイ

一方通行「コーヒーメーカーか?」

垣根「おお、上等な奴だぜぇ?」

一方通行「ン、貰っとくわァ」

垣根「ほら、ほらほら、お返し!」プリーズ

一方通行「チッ、うっぜェ」ポイ

垣根「おお!なんかすげー袋でけぇ!!」ガサガサ

一方通行「イチローさンの大記録に習って、うまい棒200本×10だ」ゼンブタコヤキ

垣根「」

あああああちょっとタバコ吸ってきますの!

ちなみにあと5レスで終了なので、もう少しだけお付き合い下さい

それからのなンでも屋さンの様子ーーーーーーー。

正月、三が日ーーー。


お爺ちゃん「ごほっ…ごはっ…も、モチが…!」ピクピク

お婆ちゃん「ああ、お爺ちゃん!しっかりしてください!!」」

一方通行「とゥ!」バッ

お婆ちゃん「あ、貴方は!?」

お爺ちゃん「はっ、ガハッ…」ピク、ピク

一方通行「ひとーつ、人の世の生き血を啜り…ふたーつ、不埒な悪行三昧…みーっつ、醜いy」

お婆ちゃん「早く!助けてください!!」

一方通行「俺に任せなァ!」

一方通行「俺のこの手が真っ赤に燃えるゥ!勝利を掴めと轟き叫ぶゥ!爆熱!ベクトォォォr」

お爺ちゃん「」チーン

一方通行「……」

一方通行「お爺ちゃァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!!!」ウワアアアアアアアアア!!

>>1
タバコ何吸ってんの?

節分、幼稚園―――――――。


垣根「がおー、鬼だぞー!」

園児「あれれー、この鬼つばさ生えてるよー?」

垣根「え、アレ?」

園児「天使様だー、お豆ぶつけちゃだめー」

垣根(お豆ハァハァ)



園児「わかったー、きっと天国で神さまに鬼の役やらされて、にげてきたんだ!」

園児「えー、かわいそうだよー」

園児「そっかー、たいへんだね、天使様」ナデナデ

垣根「あ、あれ?おかしくない?」アレレー?

園児「天使様、いっしょにほんものの鬼追いはらおう?」グイグイ

垣根(あ、やべぇ、なんか目覚めたわ俺)

>>214

JPS

業者「じゃあ、この廃車潰してくれるかい?」

絹旗「超了解です」

業者「あ、プレッサー使っていいかr」

絹旗「せーのっ!!」ソイッ


ゴシャァァァァァァン!!


業者「」

絹旗「ふぅ、こんなもんですね」

業者「」

絹旗「まだあります?」

業者「あ、あの山積みになってる廃車です…」ガクガクブルブル

絹旗「超了解しました!」


ドガァァァァァァァン!!

プルルルルルルル…

御坂妹「はい、こちらなンでも屋さン電話受付です」

御坂妹「はい、何でもやっております」

御坂妹「はい、はい、かしこまりました」

御坂妹「明日の午後3時ですね、はいお伺いいたします」

御坂妹「はい、では失礼致します」

ガチャ、ツーツーツー


プルルルルルルル…

御坂妹「はい、こちらなンでも屋さン電話受付です」

…………
……

ウィンスペクター「」カラカラ

学園都市のいたる所に手書きの張り紙が貼ってある。
お世辞にも綺麗とは言えないその文字の中にある住所を辿っていくと、とある高級マンションに辿り着く。
そこには、2人の美少女が住んでいた。
2人が住むには広すぎる部屋。

プルルルルルルルルーーー。

電話の着信音を頼りに進む。
それはとある一室から鳴り響いているようだ。

プルルルルルルルルーーー。

電話が鳴っている部屋には、4台のデスクがあった。
パソコン、マグカップ、書類、うまい棒…それぞれのデスクに多種多様の品が揃えられている。

プルルルルルルルルーーー。

入り口横の棚の上…
そこではペットとも、家族とも、仲間とも呼べるジャンガリアンハムスターがせっせと遊具を回している。

噂によると此処に集まる人間は、どんな内容の仕事でもこなしてくれる。
ビルの解体作業から、迷い犬の捜索まで。
所謂「便利屋」なのだが、どうやら呼称は違うらしい。

今日もまた、彼らに1件の依頼が届く。


プルルル…ガチャーーーー。

一方通行「はィ、なンでも屋さンでェす」



おわり

一応これで終わりです
お付き合いいただき、ありがとうございました

ブーン系と平行して投下する予定でしたが、そっちは別の日にすることにしました
また機会がありましたら書き溜めてからまた投下します、多分同じスレタイで

書きながらってのはどうにも苦手なので、その時はまたよろしくです

お疲れ様でした

またID変わっちゃってゴメンね

投下にあたっての注意点
・ぬるぬる、ダラダラがモットーなんで、中身がないSSである事を予めご了承下さい
・終わりは突然やってきます
・全文書き溜め済みなので、前と同じペースでの投下を予定してます
・やりたいネタを書ききったので、続編はありません
・その他の注意点は>>1参照


以下投下

一方通行「えェー…」

一方通行「スノードロップ、あの後1人で全部植えたもン」マジデ

一方通行「だから贈る方の花言葉なんて意味ないしィ」

一方通行「別に適当に検索して、雰囲気とかで選んだ訳じゃないしィ」

一方通行「本当、贈る方の花言葉がそンなンとかもわかってたしィ」

一方通行「本当…わかって……た、しィ……」ズーン

絹旗「超1人で何を喋ってるんですか?」





一方通行「なンでも屋さン、開店でェす」

絹旗「おー」

垣根「さて、開店早々いきなりピンチなわけですが」

御坂妹「どうかしたんですか?」

一方通行「事業仕分けが来るらしィ」メンドクセ

絹旗「ええ!?此処にですか!?」

一方通行「ンなわけあるかァ、学園都市の奨学金制度だとよォ」

絹旗「超ヤバイじゃないですか!奨学金なくなったら、生活苦しいですよ」

一方通行「俺を誰だと思ってんだァ?」

一方通行「なンでも屋さンはなンでもしますよォ」

垣根「統括理事長困ってるだろうな」アハハ

一方通行「任せとけェ」

蓮訪「奨学金制度は必要ですか?無駄遣いではないのですか?」

アレイスター「必要です、学生が70パーセントを占めるこの学園都市では尚更」

蓮訪「では、レベル関係なく統一と言う妥協案でいかがです?」

アレイスター「なぜ妥協されなければならないのでしょう」

蓮訪「聞いたところによると、レベル5ともなるとかなりの奨学金を支給するようですが」

蓮訪「本当に必要でしょうか?学生なのでしょう?」

アレイスター(何コイツうざい)


バターン!!


一方通行「ちょっと待ちなァ!」

アレイスター「一方通行!?」

蓮訪「君は?」

一方通行「噂のレベル5、学園都市の第一位ですけどォ」

蓮訪「ではちょうどいいですね、君、一体いくら支給されてるの?」

一方通行「ンとォ、どっかのアホな政権のせいで起きた損失よりは少ないかなァ」

蓮訪「!」

アレイスター(いいぞ一方通行)イッタレイッタレ

蓮訪「…アホな政権とは?」

一方通行「えェー、だってェ、媚び政策の為にわざわざ増税したりィ」

一方通行「ていうか逆に公約通りの項目ってありますゥ?」

蓮訪「それとこれとは話g」

一方通行「沖縄、国後の人含めた国民とォ、外国の信用を著しく下げてさァ」

一方通行「これってもォ金額にしたら天文学的な数字になるしィ」

蓮訪「だからそr」

一方通行「事業仕分ける前にィ、子供からマジコン仕分けたらァ?」ヒャハァ

一方通行「他人の生活切り捨ててる癖にィ、自分の子供にはマジコンとか」ハッ

一方通行「犯罪ですよォ?グラビア撮られてる場合ではないのでは?」キリッ

蓮訪「うわあああああああああああああ」ダダダダッ

バターン!!


アレイスター「…助かった」

一方通行「長く喋ったら疲れたァ」ダラーン

次の日ーーーーー。


御坂妹「一方通行、今日は待ちに待ったネズミーランド内の仕事ですね」

一方通行「ば、別に期待に胸を膨らませてたわけじゃないンだからねっ!」ソワソワ

絹旗「なんですかその超テンプレ通りのツンデレ」

垣根「夢の国での仕事か、何すんだ?」

一方通行「警備員だァ」

御坂妹「噂によると、万引きが横行しているようです」

絹旗「酷い話ですね」

一方通行「俺が見つけたらネバーランドまでブッ飛ばしてやるぜェ」

垣根「何それ超行きたい」

一方通行「というわけでェ、行くぞ野郎どもォ!」

絹旗「おー」

ネズミーランドーーーーーー。


一方通行「じゃ、行くかァ」ワクワク

垣根「2つに分かれるか、行くぞ妹」

御坂妹「はい、とミサカは目線で絹旗にエールを送ります」

絹旗「う…また余計な事を…」

絹旗(超デートスポットとはいえ、これは仕事)

絹旗(夢の国でキャッキャウフフな展開を超期待しているわけではありません)

絹旗「い、行きましょうか一方通行……」


パシャッ

一方通行「」ウフフフフ


絹旗「って何いきなりマスコットと写真撮ってるんですかあああああああ!!」

一方通行「絹旗ァ、どれ乗るゥ?」ソワソワ

絹旗「警邏中にアトラクション乗る警備員どこにがいますか」

一方通行「kkkk、きょ、今日は乗れないのかァ?」アワワワ

絹旗「う…そうです、今日はあくまで仕事です!」

一方通行「」ショボーン

絹旗「うぅ…なんですかこの超罪悪感」

一方通行「ンなら今度はプライベートで来るかァ」ショボボーン

絹旗「うぇ!?プ、プライベートでですか!?」

絹旗(なんと一方通行から超デートのお誘い?)

絹旗「わわ、わかりました…今度は2人でk」




一方通行「あ、ネズミーマウスの隠しマークみっけェ」スタスタ

絹旗「ネズミーマウスちくしょう」

一方通行「ン?ツインテールじゃねェかアレ」

絹旗「え?あ、本当ですね」オーイ

黒子「げっ、一方通行さん!と絹旗さん!」

一方通行「ンな所で何やってんだァ?」

黒子「ジャッジメントとして警邏中ですわ、最近物騒でして」

絹旗「ああ、連続爆破事件でしたっけ?」

黒子「正確には、連続虚空爆破事件ですの」

一方通行「…詳しく話せェ」


ーーーーーーーーーーーーーーー。

黒子「…という事ですわ」

絹旗「超悪質ですね」

一方通行「…」

一方通行「おかしくねェ?」ダラーン

黒子「何がですの?」

一方通行「今まで聞いた話から察するにィ、狙われてンのはジャッジメントじゃねェか?」

絹旗「!」

黒子「!」

一方通行「という事は、次に狙われるのも恐らくジャッジメント…」

黒子「なんて事ですの!今初春に電話をk」

ガシィッ!

黒子「…あの、一方通行さん?」

一方通行「ここにいたら他のお客さンや、夢の国自体に被害が出る」

一方通行「夢の国を汚すンじゃねェ」

ブンッ!!

<のわあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ……!!??

キュピーン


一方通行「やられンなら1人でやられろォ」フゥ

絹旗「超鬼ですかあなた」

ドガァァァァァァン!!


一方通行「!」

絹旗「爆発!?」

一方通行「ちくしょォ、向こうにもジャッジメントがいたのか!」ダッ

絹旗「あ、超待って下さい!」ダッ



――――――――――――。

一方通行「こりゃあ…」

絹旗「これは超酷いですね…」

垣根「おう、ジャッジメントは生きてる…他のお客にも被害はねーよ」

初春「」キゼツ

一方通行「垣根…たまたまそこにいたのかァ」アンシンダネ

一方通行「っ…ありゃァ……!!」

絹旗「これは…プさんの首ですね」

御坂妹「着ぐるみの中の人は無事です、保護しました」

一方通行「プさン……?プさン、プさんがァ…」

絹旗「えっ?ですから一方通行、中の人h」

一方通行「くかっ……くかきけこかかきくけきききこくけきこきかかかーーーーー!!!」

御坂妹「」トラウマ

絹旗「」コワイ


ダンッ!!


垣根「…ブチ切れてたな」

御坂妹「あの状態は…ヤバイです、非常に」ガクガクブルブル

絹旗「まさか、プさんが実際に超死んだと思ったのでしょうか?」

垣根「犯人に同情するぜ」ハァ

次の日――――――――。
プルルルルルルル……


御坂妹「はい、なンでも屋さン受付です」

一方通行「はァープさァン」ダラー

垣根「またダラけ始めちゃった」

絹旗「近いうちに、連れてってあげますから」

一方通行「でもォ、プさンは死んじゃったしィ」ゴロゴロ

垣根「はぁ…いい事教えてやるよ」

垣根「夢の国の住人は、不死なんだ」

一方通行「でも死んでたしィ」

垣根「偉―い魔術師によって何度でも蘇るんだよ」

一方通行「!本当かァ!?」ガタン

垣根「ああ、なんなら今度絹旗に連れてってもらえ」

絹旗「うぇ!?」

一方通行「絹旗ァ、絶対いくぞォ!」ヨォシ

絹旗「はははは、はいっ!」

垣根「やれやれだぜ」

喫茶店――――――――。


黒子「…」ムス

一方通行「だァから、悪かったってェ」ダラーン

黒子「それが人に謝る態度ですの?」

黒子「いきなり人を投げるなんて…沖縄からの飛行機代、凄くかかりましたのよ!?」

一方通行「土下座しまァす」ペターン

黒子「それただ寝そべってるだけですの!」

一方通行「あァもォ、すいませんでしたァ」

黒子「全く…わかればよろしいんですの」ハァ

一方通行「すいませんでしたの」ペコリ

黒子「…」イラッ

一方通行「ゴメンなさィ」

黒子「もういいですわよ」

一方通行「ゴメンなさィですの」ペコ

黒子「むっきいいいいいいいいいいいいいいいいい!!」バタバタ

別の日ーーーーーーーー。
プルルル……


御坂妹「また常盤台中学から清掃の依頼がきました」

絹旗「超すごい、常連さんですね」

御坂妹「早い、安い、上手いの評価で、これから月2回の清掃をお願いしたいそうです」

垣根「定食屋の売り文句かよ」

一方通行「でも定期依頼は初だなァ」

絹旗「ビジネス的に言うと、契約とりました―って感じですかね」

一方通行「よォし、気合入れて行くぞォ」オー

絹旗「おー」オー


―――――――――――――。

垣根「なンでも屋さンでーす」チワー

先生「ご苦労様です、あ、第一位様には…別件の依頼をしたいのですが」

一方通行「別件だァ?」

絹旗「高い所は」

垣根「未元物質―」シャランラー

御坂妹「細かい汚れは」

垣根「未元物質―」キラキラー




絹旗「未元物質も超チートですよね」

垣根「万能さならベクトル操作と肩を並べるぜ」

御坂妹「一方通行は大丈夫でしょうか?」

絹旗「超心配ですね」

垣根「ま、大丈夫だろあんなでも第一位だし」

絹旗「ダラけてなければいいのですが」シンパイ

ガラララッ!


一方通行「おらァ、席につきやがれェ」ダラーン

湾内「貴方が特別講師さんですか?」

一方通行「おォ、レベル5の第一位、一方通行だァ」

泡浮「第一位様!?すごい方が来ましたのね…」

黒子「」



一方通行「よし、今日はァ能力向上に関する講義をするンですの」グデーン

湾内「……ですの?」

黒子「ぐぬぬ……」ピクッ

一方通行「質問は遠慮せずにどンどンすればいいンですの!」ダラーン

黒子「ここで何してるんですのおおおおお!?」

一方通行「うるさいと退室させますの!」

黒子「ぐっ……」グヌヌ



――――――――。

一方通行「という訳でェ、能力向上の基本に関しては以上ォ」ダラダラ

一方通行「はいはァい、ここまでで質問はァ?」ゴロゴロ

黒子「はいですの」シュバッ

一方通行「質問がないなら続けまァす」

黒子「手!挙げてますの!!」

一方通行「じゃ、『チビロリツインテールでお嬢様口調で決め台詞が可愛いのにも関わらず、そのしゃがれた声のせいで好きになりきれない人が多い』という、白井さァん」

黒子「ちくしょおおおおおおおおおおおお」ダダダダッ

湾内「あ、白井さん!?」

一方通行「途中退席、評価×っとォ」カキカキ

御坂妹「一方通行、相談があります」チョイチョイ

一方通行「あン?なんですかァ?」ゴローン

御坂妹「週末から、検査入院の為2,3日お休みをいただきたいのですが」

垣根「ああ?どっか悪いのか?」

御坂妹「いえ、MNWのデータ研究らしいです」

一方通行「あァ、ハムスターの世話も任せとけェ」

御坂妹「絹旗、すいません」ペコ

絹旗「いえ、超大丈夫です」サミシイ

垣根「あ、そういえば俺も週末3日程出張だ」

一方通行「あァ、出張する偉い人の護衛だったなァ」

垣根「絹旗…ファイト!」グッ

御坂妹「ふぁいと!!」グッ

絹旗「ちょ、な、なな、何ですか2人して!」

一方通行「ねみィ」グデー

週末――――――。


一方通行「まいどォ、なンでも屋さンでェす」

土御門「おお、待ってたにゃー」

絹旗「水道のトラブルという話でしたが?」

土御門「そうそう、お願いするにゃー」

一方通行「任せなァ」


キュッキュッ、キコキコ……


絹旗「ふぅ、超完了ですね」ヨシ

一方通行「よし、ンじゃ料金こちらになりまァす」ピラ

土御門「クラシアンより遥かに安いぜよ……」oh

一方通行「じゃまたよろしくゥ」

絹旗「まいどさまでーす」

絹旗「早く終わっちゃいましたね」テクテク

一方通行「ンだなァ」スタスタ

美琴「あれ、久しぶり」

一方通行「お、超電磁砲」

絹旗「超お久しぶりです」ペコ

美琴「2人してどーしたの?デート?」ニマニマ

絹旗「超違います!仕事帰りです!」

一方通行「ねみィ」ダラーン

絹旗「今日からしばらく2人での仕事なんです」

美琴「おやぁ?ついにそこまで進んでおりましたの?」ニマニマ

絹旗「ちーがーいーまーすー!!」ジタバタ

―――――――――。


美琴「なーんだ、そういう事か」

一方通行「そォ」ゴロゴロ

絹旗「一方通行、ファミレスで横になるのダメです」

美琴「あ、こないだ学校来たんだって?」

絹旗「ええ、常盤台と定期契約いただいたので」

美琴「アンタ、黒子のクラスで授業やったんだって?」

一方通行「おォ、やったなァ」ソウイエバ

美琴「すごい反響らしいわよ?」

一方通行「反響ォ?」

美琴「授業もそうだけど、第一位様カッコイイーってね」

絹旗「…」ピク

美琴「細身で中世的な顔が魅力的―ってね」ニヤニヤ

絹旗「む…」

一方通行「物好きもいるもンだなァ」ダラーン

美琴「あら、意外と近くにもいるかもよ?」ニヤニヤ

絹旗「うわああああああああああああ!!」

一方通行「うるせェ」

美琴「あっはは、アンタも大変ねぇ」バシバシ

一方通行「いってェ、なンで叩くンだよ」サスサス

絹旗「むむむむむむぅー!」

美琴「絹旗可愛いわー、よしよし」ナデナデ

絹旗「子供扱いしないで下さい!」

一方通行「わしわしィ」ワシワシ

絹旗「あ……はにゃー」ホワーン

美琴「わかりやすっ」

絹旗「はっ…こ、これは超違います!」

一方通行「だりィ」ツカレタ

絹旗「あ、一方通行…超ご飯ここで食べていきません?

一方通行「あン?あァ、妹いねェしなァ、いーンじゃねェ?」

絹旗「美琴さんも食べますよね?」

美琴「あー、じゃ黒子に電話で連絡してくるわね」

――――――――――。

絹旗「一方通行は何食べます?」

一方通行「ンー、肉ゥ」ダラダラ

絹旗「じゃこのステーキセットでいいですね?」

一方通行「ン」

美琴「ただいまー、もう決めたの?」

絹旗「私は超悩みます…えびドリアとカルボナーラ」ムゥ

美琴「それじゃ1つずつ頼んで半分こしましょ」ニコニコ

絹旗「はい!」

一方通行「絹旗ァ、コーヒー入れてきてェ」ダラーン

――――――――――。


一方通行「ンじゃ出るかァ」ヒョイ

美琴「あ、自分の分は自分で出すわよ」

絹旗「そうですよ、超悪いです」

一方通行「うるさいんですの!」スタスタ

美琴「アンタ本当黒子好きねぇ…ごちそうさま」

絹旗「えっ……ご、ごちそうさまでした!」

一方通行「会計どこですかァ?」スタスタ

絹旗「…」ショボーン

美琴「あー、ゴメン冗談よ冗談」

絹旗「いえ、わかってるんです…彼女を弄ってる一方通行、超楽しそうですし」ショボボーン

美琴「いや、あれはただオモチャにしてるだけでしょ」

絹旗「いいんです…」ズーン

美琴「で、でも一方通行は絹旗といると落ち着くって言ってたわよ?」アセアセ

絹旗「え!?それ超本当ですか!?」フッカツ

美琴「え、ええ、本当よ…だからきっと絹旗の事好きなのよ」

絹旗「はわわわ、ちょ、超困りますよぅ」ドウシヨウ

美琴「あっはは…」

美琴(実は嘘とは言えない…)

絹旗「そっかー、一方通行がそんな事を…ふふっ」ニマニマ

一方通行「オラ、行くぞォ」スタスタ

絹旗「はぁい!」ルンルン

一方通行「ン?ご機嫌さンだなァ」ダリィ

絹旗「いえいえ、超気のせいですよ?」ニコニコ

美琴(ああ、とても胸が痛い)

美琴(そして絹旗が可愛すぎて生きるのが辛い)マジデ

次の日――――――――。


絹旗「明日には2人も帰ってきますね」

一方通行「今日の仕事は俺1人でいィ、お前電話番してろォ」

絹旗「あ、あの!今日ご飯食べて行きませんか!?」

一方通行「ン?作ってくれンのかァ?」

絹旗「はい!超作ります!!」

一方通行「ン、なら頼むわァ…いってくるゥ」スクッ

絹旗「いってらっしゃい!」

絹旗「…」ニコニコ

絹旗(えへへ、なんか超ふ、ふ、夫婦みたい!)エヘヘー



絹旗「……あれ?」

絹旗「私超料理できないんだった…」ズーン

スーパーーーーーーーーー。


絹旗「うーん、うーん」ドウシヨウ

絹旗「一方通行は肉料理が超好きでしたよね」

絹旗「困った……」ズーン

絹旗「ハンバーグにしよう…」


――――――――。


絹旗「痛っ、超指切ったぁ…」

絹旗「あちあち、油はねる」アチチ

絹旗「よっ…あわわ、形がぁ……」


ガチャ


一方通行「あーだりィねみィコーヒー飲みてェ」ツカレタ

絹旗「あ、お、おかえりなさい!」

一方通行「おォ、飯できてンのかァ?」ダラーン

絹旗「あの、そ、それが…」

ボロッ…

一方通行「なンだこのまっくろくろすけェ?」

絹旗「ハンバーグ…です」ショボン

一方通行「…」パクッ

一方通行「…」モグモグ

絹旗「うぅ…」

一方通行「うめェな、これ」

絹旗「う、嘘です!超失敗しちゃったのに!」

一方通行「いや、うめェよ本当」イガイト

絹旗「ほ、本当ですか?」

一方通行「本当ォ」モグモグ

絹旗「よ、よ、良かったぁ…」ホッ

一方通行「…」モグモグ

一方通行(指絆創膏だらけにしやがってェ)

一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ

絹旗「わわ、また頭撫でて…」

一方通行「あンがとなァ、うめェよ」

絹旗「あわわわ、あ、コーヒー淹れて来ますね!」トテテ



一方通行「……」

一方通行「少なくともファミレスよりはマシだなァ」モグモグ


絹旗「……」ルンルン

番外編その1、番外個体来日――――――。


一方通行「垣根と絹旗まだ帰って来ないのかァ?」グデーン

御坂妹「ええ、どうやら長引いているようですね」コーヒードウゾ

一方通行「こっちは暇だっつーのになァ」アリガトウ

御坂妹「ちょっと早く終わりすぎましたね」


ピンポーン


御坂妹「どちらさまでしょう?」パタパタ

一方通行「ねみィ」

番外個体「やっほう第一位、遊びに来たよ」

一方通行「あン?番外個体かァ、どうしたァ?」ゴロゴロ

番外個体「何このダラけきった生き物、なっさけないなー」

番外個体「あ、これお土産のマトリョーシカね」ハイ

御坂妹「おお、何でしょうこの人形は……」フンフン

一方通行「それで遊んどけェ」

番外個体「本当、あなたは不抜けきってるね……ロシアの時とは別人じゃん」

一方通行「電池切れたァ」ダラーン

番外個体「それじゃ勃つもんも勃たないよこっちとしては、ぎゃは☆」

一方通行「……」

番外個体「な、なんだよう……そんな目で見てもミサカは落ちないよ?」

一方通行「お前さァ、疲れない?」

番外個体「何がさ」

一方通行「今はもォ負の感情ばっかり拾う事ないンだろォ?」

一方通行「それなのにンな事ばっか言ってて、疲れないの?」

番外個体「……」




御坂妹「おお……出しても出しても中から子供が」スポーン

御坂妹「なんという子沢山でしょう」スポーン

御坂妹「…」ニヘラ

番外個体「ふん、ミサカはこういう性格なんだもんしょうがないじゃん」プイ

一方通行「お前もさァ、他の妹達みたいに人生楽しめ」

番外個体「無理だよ、ミサカの生産目的はあなたが一番わかってるじゃん」

一方通行「だからだよ、アホたれェ」ゴロゴロ

番外個体「な、なんだよぅ」

一方通行「元々軍事目的って言ってもなァ、今はただの女だァ……他の奴らと一緒ォ」

一方通行「昔の事なンざ関係ねェ、今を生きろ」

番外個体「……」

一方通行「って絹旗が言ってたなァ」グデーン

番外個体「誰さ!しかも受け売りかよ!ちょっといい話でミサカ感動してたのに」

一方通行「感動ォ?」

番外個体「う」ギクッ

一方通行「……まァ、人生の楽しみ方なら周りを参考にしろォ」

番外個体「ふーんだ、ミサカどーせ知り合いいないし……」

一方通行「もォー、めンどくせェなァ」

一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ

番外個体「ちょ、いきなり何すんのさ!」アセアセ

一方通行「妹ォ」

御坂妹「はい、とミサカはマトリョーシカを抱えて駆けつけます」

番外個体「あ、気に入ってくれたのね」

一方通行「超電磁砲に連絡して、コイツと遊びに行って来い」

御坂妹「急に誘って大丈夫でしょうか?」

一方通行「ロシアから妹が来てるーって言えば大丈夫だろォ」ゴローン

一方通行「おら、番外個体」ポイ

番外個体「っと、何コレ?」

一方通行「服なりなンなり好きに使え」グデーン

番外個体「……ふんだ、全部使っちゃっても知らないからね」

一方通行「へいへーい」ゴロゴロ

ガチャ、バタンーーー


番外個体「しっかし、アイツもすっかり丸くなったなー、にゃはっ」スタスタ

御坂妹「あなたも聞いた話より、とても柔らかい印象を受けます」トテトテ

番外個体「うぇ!?そ、それは気のせいじゃないかな?」ピタッ

御坂妹「いえ、ロシア戦線の話を聞いた時に抱いたイメージとかけ離れてます」

番外個体「……そりゃ、あれから負の感情拾わなくなったからかなぁ」

番外個体「ま、今さらおしとやかーになっても薄気味悪いしね」アハハ

御坂妹「そんな事はありません、とミサカは否定します」

番外個体「なんでさー?」

御坂妹「今の一方通行に関わった人は、皆いい方向に変化してますから」

番外個体「……なにさ」フイ

御坂妹「ふふ」ニヘラ

番外個体「あー!何笑ってるんだよぅ!」


美琴「あ、いたいたー!ほら、買い物行きましょう?」ニコニコ

御坂妹「はい」ニヘラ

番外個体「……えへへ」ニコニコ


番外編その1、おわり

数日後――――――――――。


一方通行「うわ、すげェぬかるンでますねェ」

おじいさん「転んだら泥だらけになるから気をつけてね」

御坂妹「ここにこの稲というものを餓えていけばよいのですか?」

おばあさん「そうそう、こんな感じでね」ヌポ

―――――――。

一方通行「こンなもンかァ?」フヒュゥ

おばあさん「ここまで進むと思わなかったよ、ありがとう」

御坂妹「楽しかったです、とミサカは腰を叩きながら感想を述べます」トントン

おじいさん「こんな若い人が手伝ってくれるなんてねぇ」

一方通行「呼ンでくれたらいつでも来るぜェ」

おばあさん「今どきめずらしい良い若者だね、お茶飲むかい?」

一方通行「コーヒーでお願いしますゥ」ダラーン

おばあさん「はいはい」ハハハ

一方通行「田植えの手伝いも中々楽しかったなァ」ホクホク

御坂妹「そうですね、普段出来ない体験でしたし」トテトテ

一方通行「腰痛ェ」



ブロロロロ……

御坂妹「一方通行、あの大きなバスはなんですか?」

一方通行「ン?ありゃあ観光バスだなァ」

御坂妹「なるほど、観光バスですか」

一方通行「観光バス…観光……そうだ」ピコーン

御坂妹「どうかしましたか?」

一方通行「いィ事思いついた、さっさと帰ンぞ」スタスタ

御坂妹「あ、待って下さい」トテトテ

絹旗「あ、おかえりなさい」

垣根「お疲れー」

一方通行「会議すンぞ、席着け」

御坂妹「会議、ですか?」


ミーティング


絹旗「それで、超急に会議だなんてどうしたんですか?」

一方通行「いや、お前らも仕事頑張ってるしィ、ご褒美をあげなきゃと思って」

垣根「お、なになに?」

一方通行「社員旅行!に!行きまァす!!」

御坂妹「おー」パチパチ

絹旗「マジですか!?どこですか!?」

垣根「温泉がいいなー」

一方通行「北の大地、北海道ォ」

御坂妹「北海道…」

絹旗「私テレビでしか見た事ないです!超嬉しいです!!」

一方通行「落ち着け落ち着け」ソワソワ

絹旗「一方通行もです」ワクワク

垣根「ちょっと待て、無理じゃねぇ?」

御坂妹「え?なぜですか?」

垣根「いやホラ、学園都市から出るのは…」

絹旗「あー…」

垣根「お前らはともかく、一方通行とか俺みたいなレベル5は簡単に外出できないんじゃねーか?」

一方通行「大丈夫だァ」

御坂妹「何か策があるのですか?」

一方通行「アレイスターにはでっけぇ貸しがあンだよ」

垣根「直接交渉なんてできんのか?」

一方通行「それも多分大丈夫ゥ」

垣根「マジで?」スゲェ

一方通行「というわけでェ、俺を奴ンとこに送れ」

結標「ちょっと、人をパシリに使うわけ?」

一方通行「お土産買ってきてやるからよォ」オネガイ

結標「はぁ、わかったわよ」シロイコイビトネ


――――――――。


アレイスター「ダメだ」

一方通行「イヤだ」プイ

アレイスター「子供か、ダメなものはダメだ」

アレイスター「トップツーが2人揃って外出など認められるか」

一方通行「………蓮訪から救ってやったのは誰だ?」

アレイスター「くっ……仕分けの対象は君らの奨学金だ!あれは当然だろう?」

一方通行「べっつにィ?俺くらいになると他のとこからオファーいっぱィあるンですけどォ?」ゴロゴロ

アレイスター「むむむ」

一方通行「外出許可出せないなら、蓮訪追い払い代払って貰う」

アレイスター「ちっ、いくらだ?」

一方通行「そォだな…8兆円」

アレイスター「」

一方通行「外出許可出してくれるなら、多少まけてやンぜェ?」ニヤニヤ

アレイスター「クソ、わかった……外出許可しよう」

一方通行「まいどォ、じゃこれ請求書ね」ピラ

一方通行「じゃなァ」スタスタ



アレイスター「まったく、一方通行め…」

アレイスター「差し引いていくらになったんだ?」チラ


請求書

【7兆円也   なンでも屋さン】


アレイスター「」

一方通行「大丈夫でしたァ」シレッ

垣根「マジかよ!?すげーな!!」

御坂妹「でも、旅行代は大丈夫ですか?」

一方通行「問題ねェ、臨時収入入るしィ」ゴロゴロ

絹旗「臨時収入ですか?」

一方通行「あァ、7兆円」

絹旗「」

御坂妹「せっかくなので、お姉さまにお土産何がいいか聞いてきましょう」トテトテ

一方通行「あン?めんどくせェから連れてばいいンじゃねェ?」ダラーン

絹旗「社員旅行なのにいいんですか?」

一方通行「ツインテールも誘ってやれ、その方がお前らも楽しいだろォ」ダラーン

御坂妹「では早速聞いてきますね」

垣根「俺はお泊りセットでも買いに行くかな」スクッ

一方通行「垣根ェ、俺のもォ」ダラダラ

垣根「はいはい」

美琴「北海道!?」

御坂妹「はい、一方通行の気配りで社員旅行に」

絹旗「せっかくなのでお2人もどうでしょう?」

黒子「社員旅行に私たちが行ってもいいんですの?」

御坂妹「一方通行がいいと言っているので大丈夫です」

絹旗「行きましょう、超楽しいですよきっと!」

美琴「そうね、学園都市から出る機会なんて滅多にないし」

黒子「そうですわね、ご好意に甘えましょう」

絹旗「やった!」ワーイ

御坂妹「楽しみです」ヤッター

美琴「北海道か…楽しみね」

出発当日―――――――――――――。


一方通行「ウィンスペクターはカエルんとこに預けたし」

絹旗「超準備万端ですね!」

御坂妹「北海道…北海道」ワクワク

垣根「そういやお前ら学校はいいのか?」

美琴「ええ、たまたま長期休暇だったのよ、たまたま」

黒子「ジャッジメントも有給とれました、たまたま」

垣根「たまたますげぇ」

絹旗「超連呼しないで下さい」


御坂妹「なんですかそのフラッグ?」


【なンでも屋さン御一行】


一方通行「昨日作ったァ」ワクワク

北海道、新千歳空港―――――――――。


垣根「うおおおお、涼しい!!」

美琴「本当、梅雨時期とは思えないわね!」

黒子「これからどうするんですの?」

御坂妹「…一方通行が回復するまでしばらく待ちましょう」チラ




一方通行「酔ったァ」グデー

絹旗「大丈夫ですか?」

一方通行「飛行機怖いィ」グデーン

絹旗「ロシアまで行ったんじゃないですか…?」

一方通行「よし、とりあえずレンタカー借りて札幌行くぞォ」フッカツ

絹旗「誰か運転できます?」

垣根「あ、俺できるぜ……免許証偽装だけど」

黒子「JRとかではダメなのですか?」

一方通行「ダメなんですの!」クワッ

美琴「あー、広い道を走るのも北海道ならではよね」

一方通行「そういう事だァ」

御坂妹「では宜しくお願いします」ペコ

垣根「はいよー」

絹旗「安全運転でお願いしますね」

美琴「時計台行きましょ時計台!」

一方通行「もちろんだぜェ!」ワクワク

札幌、時計台――――――――――。


美琴「なんていうか…ね」

黒子「思ったより小さいですのね」

絹旗「ちょっと期待しすぎたかもしれませんね」

御坂妹「おや、一方通行は?」





一方通行「すっげェ、これが時計台かァ」キラキラ

一方通行「なンていうか、すげェ歴史を感じますの!」ブンブン

観光客「あ、はい…そうですねぇ」ガクンガクン

絹旗「あ、超ダメなパターンだアレ、迎えに行ってきます」タタタ

羊が丘展望台ーーーー。


垣根「さて、クラーク博士と写真も撮ったし、次はどうすんだ?」

一方通行「今日はここで一泊して、明日は旭川だァ」

美琴「旭山動物園ね!?」キラキラ

絹旗「うっわぁ、超楽しみです!」

黒子「テレビで結構見ますものね」

御坂妹「動物園…」ソワソワ

垣根「よし、んじゃあとりあえずホテル行くか!」

美琴「おー」

絹旗「おー」

一方通行「動物園…」ワクワク

一方通行「あン?」ピタ

絹旗「どうしました?」

御坂妹「あれは……車椅子のお婆さんですね」




一方通行「どォしたばァさン?」

お婆さん「ん?いやぁ、車椅子だと坂道登るの大変でね」

一方通行「ったく、オラどこまでですかァ?」キュルキュル

お婆さん「おやまぁ、ありがとうね……あのお店の前までお願いできるかい?」

一方通行「任せとけェ、俺を誰だと思ってンだァ?」キュルキュル

お婆さん「どちらさんかね?」

一方通行「なンでも屋さンでェす」キュルキュル

お婆さん「そうかい、ありがとう」ニコニコ

美琴「…」

絹旗「……えへへ」

北海道2日目、旭川へーーーーーーーーー。

ブーン…


垣根「うっわ、広っ!北海道の道路広っ!」

黒子「信号も無いですわ!」

美琴「見渡す限り畑や山、すごいわね」

絹旗「超超広大ですね」

一方通行「あァ、こりゃ試されるわァ」スゴイナー

御坂妹「試される、ですか?」

一方通行「お前知らないの?北海道は『試される大地』なンだぜェ?」フフン

御坂妹「知りませんでした…一体誰に試されてるのでしょう?」

一方通行「そりゃお前アレだよ、松山千春とかァ」

御坂妹「ほぇー、と感心したミサカは新情報をMNWに流し込みます」

美琴「ちょちょ、適当な情報をネットワークに流すな!」

垣根「え!?これどうすんの!?」

絹旗「ほわー、牛さんが道路超渡ってますね」

黒子「渡り終わるまで待ちましょう」

美琴「すごいわね、まさに北海道」





一方通行「あ!鹿がいるゥ!!」ソコニ

御坂妹「そういえば先程、鹿飛び出しの標識がありましたね」

絹旗「超すごいなぁ」

一方通行「機械ばっかりの街よりもやっぱいいなァ、なァ!」ガシガシ

黒子「あわわわ、そ、そうですわね」ガクンガクン

旭山動物園―――――――――。


一方通行「」

絹旗「放心してますね」

美琴「テンションの上限超えちゃったのかしら」アハハ

垣根「お、ペンギンいるみたいだぜ!」ホラホラ

黒子「行ってみましょう!」

御坂妹「ホラ、行きますよ一方通行」ポンポン

一方通行「……ン」ボソリ

美琴「え?」

一方通行「カピバラさァァァァァン!!」ダダダダッ

絹旗「ちょ、一方通行!?」

垣根「マズイ、今のアイツを1人にするとマズイ」

黒子「何がマズイんですの?」

御坂妹「オオカミの森とかにも平気で入って行くでしょうね」ヤバイ

カピバラ「」モッシャモッシャ


一方通行「カピバラさァン…可愛ィ」ホワホワ

御坂妹「あれがカピバラ、ですか…初めて見ましたが大きいですね」

一方通行「カピバラはなァ、げっ歯類最大のネズミなンだぜェ」トクイゲ

御坂妹「ウィンスペクターの仲間なんでしょうか?」

一方通行「あァ、ネズミ系のピラミッドの頂点だからなァ」フフン

一方通行「ウィンスペクターも進化したらカピバラさんになる」ウン

御坂妹「え!?本当ですか?」

一方通行「なる」ウン

御坂妹「なんと……」

一方通行「ちなみに、ネズミ系全ての最終形態はカピバラさんだ」

御坂妹「知りませんでした…とミサカは衝撃の事実に驚きを隠せません」ナルホド

美琴「いや嘘教えないでよ!アンタも信じないの!!」

絹旗「なんかテンション超上がりすぎて手がつけられません」

一方通行「うわすっげェ!キリンさンマジ首なげェ!!」キラキラ

垣根「おー、以外と舌も長いんだなぁ」

黒子「ゆっくり歩く様は優雅ですわね」

美琴「走ると結構早いのよねぇ」

絹旗「あれ?一方通行は?」

御坂妹「向こうに行きました、とミサカはシロクマエリアに行った彼を指差します」

絹旗「え!?いつの間に!?」

美琴「どんだけ楽しんでんのよアイツ」

黒子「第一位の振る舞いとは思えませんのね」ヤレヤレ


シロクマ「」アチィ

一方通行「…」ジー

一方通行「もう俺シロクマさンになら殺されてもいィ」ヨイショ

絹旗「ダメです!柵を越えようとしないで下さい!!」

垣根「ちょ、恥ずかしいからやめろお前!!」

一方通行「あァ、超楽しかったァ」キラキラ

御坂妹「そうですね、感動しました」

絹旗「なんだか超疲れましたよ」

黒子「まさに暴走でしたものね」

垣根「黒い羽よりヤバイなアレは」

美琴「あの一方通行とは思えないわね…」

一方通行「今日はこの後千歳に戻って、レンタカーを返しに行く」

一方通行「で一泊して、そっから明日はJRで函館に向かう」

垣根「お、夜景の綺麗なとこだよなぁ」

一方通行「で、函館で最後に泊まって、そのまま次の日帰るぞォ」

黒子「函館…楽しみですわ」

北海道3日目、函館――――――。


垣根「函館だー!」

美琴「見て見て、朝市がすぐ側にあるわよ」

御坂妹「函館といえばイカだと聞いています」

一方通行「よし、朝市で昼飯食べるかァ」



垣根「イカうめええええええええええええ!!」

絹旗「魚も超おいしいです!」

黒子「やっぱり北海道は食べ物が美味しいですわ」

一方通行「このイカ白くねェ、マジで飴色してんじゃねーか」スゲェ

御坂妹「新鮮な証拠ですね」

五稜郭タワーーーーーーー。


一方通行「すげェ、本当に五角形だァ、ねェ、すごいですの!」ガシガシ

観光客「え、ええ…すごいですね」ガクンガクン

美琴「ちょ、一方通行、落ち着きなさい!!」



絹旗「でも本当に超すごいですねこの形」

垣根「どうやって作ったんだろうな」

一方通行「すげェ、昔の人の技術すげェ」キラキラ

御坂妹「これは…本当に美しい形ですね」

黒子「ええ、本当に」

一方通行「うお、垣根垣根、ホラあの家!!」

垣根「あん?誰の家だよ?」

一方通行「知らなァい」ウフフフ

垣根「やべぇ、テンション上がりすぎて怖いこいつ」

夜、函館山――――――――――。


一方通行「」

御坂妹「すごい…しか出てこないミサカの教養力のなさを恨めしく思います…」

垣根「いや、コレはすっげぇよマジで」

絹旗「ほわぁ…」

黒子「美しいですわ…」

美琴「ほんと、感動だわこれは」

一方通行「」ピピピピピピピピロリーン

黒子「無言で写メってますわね」

御坂妹「一方通行の気持ちがわかります」

美琴「確かに、写メも撮りたくなるわ」

最終日、空港―――――。


垣根「アイツどうしたんだ?」


一方通行「…」ズーン


美琴「きっと帰りたくないのね」

黒子「離れ難い気持ちはわかりますの」

御坂妹「そうですね…」

絹旗「ほら、一方通行行きますよ」

一方通行「イヤだァ、北海道に住むゥ」

絹旗「…また来ましょう?今度は別の妹達と」

一方通行「……」ウン

絹旗「今度はほら、道東に行きましょうよ、湿原とか!」

絹旗「妹達の旅費ために、またなンでも屋さンで超頑張りましょう!」

一方通行「…わかったァ、よし…帰るかァ」

常盤台寮の前―――――。


美琴「超楽しかったわ、ほんとありがとね!」

黒子「ありがとうございました」ペコリ

一方通行「おゥ、またなァ」

絹旗「また機会があったら一緒に行きましょう!」

御坂妹「では失礼します」ペコ

垣根「俺もここから帰るわ、じゃなー」





一方通行「帰ンのだりィから、今日オフィス泊まって行くわァ」ネミィ

絹旗「はい、超歓迎します」

御坂妹「良かったですね、絹旗」ニヘラ

一方通行「あン?」

絹旗「ちょ、超なんでもないです!」

北海道旅行から数日後の、暑い日―――――。


一方通行「あちィ」ダラーン

絹旗「超埃つきますって」

一方通行「こンな日に限って外の仕事が入ってンだよなァ」アツイ

御坂妹「外の仕事?」

垣根「あれか、家の屋根の修理」

一方通行「マジでだりィ」ゴロゴロ

絹旗「それなら私行きますよ?代わりに留守番ですけど」

御坂妹「私も暇なのでお手伝いします」

一方通行「ばァか、熱中症とか日射病になるかもしンねぇだろ?ダメだァ」

絹旗「超大丈夫ですよ、気にしないで下さい」

一方通行「うるせェ、ほら行くぞ垣根」ズリズリ

垣根「起きろまず…じゃ行ってくる」

絹旗「…はぁい」

トーンテーンカーンカーン…


一方通行「垣根ェ、釘ィ」

垣根「はいよ、つかお前ベクトル操作すればいいじゃん」

一方通行「今風を俺に向けて吹かす事に全力を注いでるから無理」

垣根「…ベクトル操作ってホント便利な」

一方通行「お前だって未元物質でちょちょいのどンだろォ?」

垣根「今保冷剤を作るのに全力を注いでるから無理」

一方通行「…ちょっと交換しねェ?」

垣根「いいぞ」



一方通行「うわァ、冷たくて気持ちィ」ヒエヒエ

垣根「風も涼しくて気持ちいいー」ソヨー

一方通行「あ、バッテリー切れt」フラッ

垣根「おおおおおおおい!危ねえええええええええええ!」ガシィッ

絹旗の風邪――――――。


絹旗「ゴホッ…ゴホ!」

垣根「なんだ風邪か?」

御坂妹「昨日の夜から微熱があるみたいで…」

一方通行「休んどけェ」

絹旗「ゴホッ、超大丈夫です…今日は仕事たくさんあるん…ゴホッ」

一方通行「…」カチ

ガシッ

絹旗「ああああ、一方通行!?」オヒメサマダッコ

一方通行「妹、悪ィけど薬とか買ってきてくンねェ?」

御坂妹「了解しました」

垣根「んじゃ、俺は絹旗と妹が担当の仕事行ってくるわ」

一方通行「悪ィな」

垣根「ん」フリフリ

一方通行「…」ベッドニポイ

絹旗「ゴホ、本当に超大丈夫ですから」

ピトッ

絹旗「っ!…一方通行!?」

一方通行「やっぱ熱高ェな、ほら布団被れェ」モフッ

絹旗「ぷぁっ…うううー」

一方通行「飯食って寝て、薬飲ンで休めェ」

絹旗「超…迷惑かけますね」ショボン

一方通行「わっしわっしィ」ナデナデ

絹旗「んん…や……」

一方通行「迷惑なンざかかってねェから心配すンな」ヨシヨシ

一方通行「仕事だって、第一位と第二位がいるンだぜェ?」

一方通行「心配する方が失礼ってもンだァ」

絹旗「……すいません」

一方通行「だからァ、こういう時は謝るんだっけェ?」アァン?

絹旗「あ、りがとうございます…えへへ、ゴホッ」

夜―――――――。


垣根「よおっし、今日は終わりだな」ノビー

一方通行「あァ疲れたァ」グデーン

垣根「絹旗は大丈夫か?」

一方通行「あン?妹が付きっきりだったから大丈夫だろォ」

垣根「ほんじゃ俺は上がらせてもらうぜー」オツカレッシター

一方通行「おォ」バイバイ

―――――――。

一方通行「ン?妹は絹旗ンとこかァ?」

一方通行「様子でも見てやっかァ」

一方通行「おら、ちゃンと寝てやがりますかァ?」

ガチャッ


絹旗「」ハダカ

御坂妹「あ、お疲れ様です」

一方通行「あン?」

絹旗「なww、:xcんふうぇなpぎ;、あkr@!!」

一方通行「おォ、身体拭いてたのか悪ィ悪ィ」シツレイシマシター

バタン…


御坂妹「今日の仕事は終わったようですね……絹旗?」

絹旗「…ミラレタ」ズーン



一方通行「風邪引いてると風呂入れなくて可哀相だよなァ」ウンウン

深夜―――――――。


絹旗「…」パチッ

絹旗「超…喉渇いたなぁ」ポー

絹旗「超めんどくさいけど、冷蔵庫行かなきゃ」ヨイショ


ガチャ

一方通行「…」zzz

絹旗「一方通行?どうしてここに…?」

一方通行「…」zzzzzzzzzz

絹旗「いつも泊まりの時はオフィスなのに…」

絹旗「…ふふ、何故ですか?」ツンツン

一方通行「…」zzzzzzzzzzzzzzzzzzzz

絹旗「寂しさは超吹っ飛びましたけどね」エヘヘ

絹旗「おやすみなさい」ナデナデ

次の日―――――――。


垣根「絹旗は?」

御坂妹「熱が少ししか下がらなかったので、今日も寝込んでます」

一方通行「妹、お前絹旗看ててやってくれ」ダラーン

垣根「ああ、仕事なら俺らでこなすから」

御坂妹「わかりました、お願いします」ペコリ

垣根「よし、今日も仕事頑張るか!」

一方通行「そォだな」スクッ




垣根「ところで今日の依頼は?」

一方通行「いいとも青年隊」

垣根「マジで!?」スゲェ

ピピピピ…

御坂妹「どうですか?」

絹旗「あ…下がりました、微熱まで」ホラ

御坂妹「良かった、とミサカはホッと胸を撫で下ろします」ホッ

絹旗「超いっぱい汗かいたのが良かったんですかね」アハハ

御坂妹「お腹すきませんか?」

絹旗「そういえば…すきましたね」

御坂妹「では、今お粥を作ってきますね?」

絹旗「すいません」

ガチャ

御坂妹「」

絹旗「…?」

御坂妹「…絹旗、行きましょう」ニヘラ

絹旗「?」

絹旗「一方通行?未元物質も…キッチンで超何してるんですか?」

垣根「垣根と!」

一方通行「一方通行の!」

垣根通行「男のお粥クッキングー!!」

チャララッチャチャチャ、チャララッチャチャチャ

御坂妹「ほら、座ってください」

一方通行「絹旗ァ、これ着てろ」バサッ

絹旗「…これは?」

垣根「ちゃんちゃんこだ、さっき2人で買いに行った」

絹旗「…ふふ、なんでちゃんちゃんこなんですか」

一方通行「似合いそうだったからなァ」

垣根「すいませんちょっと鍋が通りますよー」グツグツ

絹旗「ちゃんちゃんこ…超暖かいです」ヌクヌク

黒子「初夏とは言え、学園都市ならちゃんちゃんこぐらい売ってますの」

黒子「お粥鍋も、絹旗に汗だくになってもらって、完全に熱を引かそうとしただけですの」

黒子「べ、別に初夏という季節の設定を忘れていたわけではないですの!」

黒子「本当…忘れ、忘れていたわけでは………ない、んです…うぅ…」

黒子「ゴメンなさいですのおおおおおおおお!!」ダダダダッ


ガチャ、バタン!!





一方通行「あいつ何しに来たンだ?」

垣根「さあ?」

グツグツ…


一方通行「まァただのお粥なンですけどね」ネー

垣根「せっかくだから皆で食べれるように鍋で作ってみました」ネー

御坂妹「ほら絹旗、暖かい内に」

絹旗「超ありがとうございます」イタダキマース

絹旗「……超、おいし」

一方通行「当たり前だろォ」ヤッタネ

垣根「俺らが作ったんだからな」ダネ

御坂妹「お茶よりスポーツドリンクがいいですか?」

絹旗「…ほんと、超…おいしいです、ヒック」グス

御坂妹「き、絹旗?どうしました?」ハラハラ

一方通行「具合悪くなったかァ?」

絹旗「ち、がいま…す、グスッ」ポロポロ

絹旗「う、嬉し…くて、ヒック…皆が、超、優しい、からあぁ」ポロポロ

絹旗「私置き去りで…実験で無理矢理作られた能力者でぇ…」グスッ

絹旗「暗部にいたから、グスッ…家族いなくてぇ…」ボロボロ

絹旗「だから…な、んか、家族みたいだなって思ったら、思ったらぁぁぁぁ」ウエーン

一方通行「わっしわっしィ」ナデナデ

絹旗「うぅぅ、グスッ」ズズ…

垣根「俺も家族なんかいねーよ?」

御坂妹「ミサカもです、軍用クローンですし、行き場所なんてありませんでした」

一方通行「俺は木原k…俺も家族なんていねェ」

御坂妹「家族みたい、という表現はあながち間違ってないとミサカは思います」ヨシヨシ

絹旗「……」ポロポロ

御坂妹「全員いて、『なンでも屋さン』なんですから」ナデナデ

数時間後――――。


絹旗「すぅ…すぅ…」zzz

一方通行「寝たな」

垣根「よっと、妹、ドア開けてくれ」ヨイショ

御坂妹「はい」ガチャ

一方通行「冷えピタ貼っておけよォ」

御坂妹「了解しました」ビシィ

垣根「よし、そんじゃ帰るか」

一方通行「そうだなァ」ネミィ



絹旗「すぅ…すぅ…」zzzz

絹旗「んにゃ…えへへ…すぅ…」zzz

御坂妹の買出し―――――。


御坂妹「コーヒー、シャンプー、豚肉、レタス…」トテトテ

御坂妹「ふぅ、こんなところでしょうか?」

御坂妹「ああ、絹旗からお菓子を頼まれていましたね」

御坂妹「どれにしy…」ハッ

御坂妹「ぬ~ぼ~……?」

御坂妹「これは、なんというフォルム」スゲェ

御坂妹「ミサカは今までお菓子でこんなに心躍らせた事はありません」ポイポイ





絹旗「超買ってきましたね、しかも同じ物……」

御坂妹「すいません、可愛かったもので、つい」ショボン

帝督君の仕事ーーーーー。


一方通行「垣根、お前にしかできない仕事が入ったァ」

御坂妹「…」シンコク

絹旗「超…過酷です」

垣根「な、何だよ?」

一方通行「無人島でサバイバル生活、の代役」

垣根「え?代役ってなに?」

絹旗「ゴーストライターならぬ、ゴーストサバイバラーですね」フフン

垣根「うまくねぇよバカ」

御坂妹「これは未元物質にしかできません」

一方通行「まァ、やっぱりタレントさんは忙しいって事だァ」

垣根「マジかよ…」

一方通行「という訳でェ、明日からよろしくなァ」

垣根「ちくしょう、わかったよ」

無人島――――――――――。


垣根「…」

垣根「本当何もねぇ」

垣根「とりあえず、家建てるか」

トーンテーンカーンカーン

垣根「ふう、こんなもんだろ」

垣根「うわ!ハブじゃねぇか!危ねぇ!!」バッ

――――――――。

垣根「よし、アイツに狙いを定めて………」ビュッ

垣根「一発とか!俺モリの才能あるんじゃねぇ!?」ヤッホウ

ゴロゴロ…

垣根「何だよ!いきなり嵐かよ!!」

垣根「海が…ゴボボ、荒れてきたあブクブク」アワワ

垣根「ゴボボ、魚……ゴボ、獲ったどおおおおおおおおボボボボボ!!」

垣根「ちょ、ガボ、コレやばいって……ゴバババ!」

一方通行「よし、今日は寿司でも食いに行くかァ」ゴロゴロ

絹旗「マジですか!?やった!!」

御坂妹「お寿司、初めてです」

一方通行「垣根も今頃海の幸食べてるだろうからなァ」ダラーン

一方通行「お前らにも食わせてやらないと不公平だしィ」

絹旗「一方通行、超嬉しいです!」

御坂妹「へい大将、とりあえずコハダで!」ジュルリ

一方通行「よし、行くかァ」




垣根「寒い寒い…」ガタガタ

垣根「寒すぎて演算に集中できねぇ」ブルブル

垣根「味噌汁…温かい味噌汁が飲みたい」

しばらくして―――。


ガチャ

垣根「ただいま」ムチーン

一方通行「おォ……おォ?」ゴローン

絹旗「未元物質、ですか?」

垣根「おう、帰ったぜ」ムキッ

御坂妹「なんだかすごい肉感ですね」

一方通行「ムッキムキだななンか」

垣根「ああ、無人島で鍛えられた」アッハッハ

絹旗「超、キモいです」

垣根「えっ」

一方通行「あァ、なンか気持ち悪ィ」ダラダラ

垣根「えっ」

御坂妹「筋肉キャラは必要ありません、『一方通行「なンでも屋さンでェす』的に」

垣根「ち、ちくしょおおおおおおおおおおお」ダダダダッ

垣根の体型が戻ってから数日―――――――。


おばさん「ありがとうございました、助かりました」

絹旗「いえいえ、また超よろしくです」ペコ

テクテク

絹旗「うん、やっぱりお礼を言われるのは超嬉しいです」ニヤニヤ

絹旗「暗部では決して味わえない体験ですね」

絹旗「あ、あれは?」


ランジェリーショップ


絹旗「下着……ですか」

絹旗「やっぱり少し大人っぽいほうがいいのかな?」

絹旗「もしもという時の為に……いやいや、あくまでただのお洒落!」ブンブン

絹旗「そう、超お洒落!まず見えない所からと言うし!!」ソウソウ

絹旗「ん、でも何か店内が超騒がしいような…?」



黒子「お姉さま!こちらをお着けになってくださいな!!」ハァハァ

美琴「だああああああ!うっさいのよアンタ!!」ベシベシ

絹旗「」

美琴「あれ?絹旗?」

黒子「こんな所で偶然ですわね」

絹旗「あ、はい……超仕事帰りでして」ハッ

黒子「貴女も下着を買いに?」

絹旗「い、いえ、ただ少し覗いてみようかなーって」

美琴「はっはーん、一方通行の為に可愛い下着を買いに来たのね?」キュピーン

絹旗「ななな、何を言ってるんですか!超違います!」

黒子「ま、最近の子は進んでおりますわね」ニヤニヤ

絹旗「だから超違いますって!!もうっ!」バシッ

黒子「げふぅ!」

絹旗「あ」

美琴「窒素パンチ、恐るべし」

絹旗「それにしても…ここは高いですね、流石セレブ御用達」テンシノブラ

美琴「そっかなー、あんまり意識した事なかったな」グッドアップブラ

黒子「ゲホゲホ、第一位様にねだればよろしいですの」

美琴「あ、そーね!アイツならカードでパパーッと買ってくれるわよー?」ニヤニヤ

絹旗「な、何を言ってるんですか!?」

美琴「ダーリンと一緒に選んで買えばいいじゃない」ネー

黒子「そうですわ!選ぶ楽しみ!そして脱がす楽しみ!!」ネー

絹旗「」ボンッ

美琴「…あれ?絹旗?」オーイ

黒子「気絶してますわね」

絹旗「」

美琴「やりすぎちゃったかもね」アハハ

黒子「とりあえず店の外へ運びましょう」

垣根「だからー、ミニスカに網タイツが究極なんだって!」

一方通行「ショートパンツにニーハイが至高なンですゥ」ゴロゴロ

垣根「バッカ、網タイツのエロさがわかんねーの!?」

一方通行「バカはお前だァ、絶対領域に敵うエロスなンざありませェン」ダラーン

垣根「絶対領域のエロスなんかチューブトップにすら敵わねぇよ」ハン

一方通行「あほォ、上は大きめで袖が余るくらいのパーカーとかに決まってンだろォが」ダラダラ

御坂妹(この会話を絹旗に聞かせたいですね…)


ピンポーン


御坂妹「おや、お姉さま……絹旗どうしたんですか?」

美琴「あはは、ちょっとからかいすぎたというか…」

黒子「気絶しているだけですの」

絹旗「」

御坂妹「あ、せっかくなのでお茶でもいかがですか?」

黒子「お邪魔しますですの」ペコリ

美琴「あれ、今日は2人ともいるんだ」

一方通行「おォ、今日は内職だァ」

美琴「内職?」

垣根「アイスの棒に「あたり」って焼き付ける仕事」ジュー

黒子「普通機械でやるものではないのですか?」

一方通行「その機械の故障らしィ」ダラダラ

美琴「せめて座ってやりなさいよ……」

絹旗「はっ、ここは…」ハッ

御坂妹「おや、目が覚めましたか?」

絹旗「あれ?家に帰ってきてる」

美琴「あ、絹旗ゴメンね」

黒子「からかいすぎたんですの」ペコリ

絹旗「…もう」プイ

海原「さて、今日は僕の引越しです」

海原「安いという事で、一方通行のところに頼んでみました」

海原「思いっきりコキ使ってやりましょうか」ウフフフ


<チワース


海原「おお、噂の第二位も来てくれたんですか?」

垣根「おう、じゃ早速始めるぜ」

一方通行「どれから運ぶ?」

海原「ではます冷蔵k」

一方通行「めンどくせ、窓から下に投げるか」ダリィ

垣根「了解」


バリーン!ヒュウウウウゥゥゥゥ……(※4Fです。)

海原「」

海原「」

一方通行「こンなもンだろォ」フヒュウ

垣根「よし、そんじゃトラックで目的地へ運ぶか」

海原「」

一方通行「あァ心配すンな海原、他の依頼はちゃンと真面目にやってるからァ」ニヤニヤ

ガチャ、バタン…


垣根「トラックの運転初めてだわ」

一方通行「頼むぜェ」ダラダラ

垣根「そういや新居ってどこだ?」

一方通行「そォいや聞いてねェな…地図貸せ」

垣根「あん?住所わかってんのか・」

一方通行「いやァ、目瞑って適当に指差した所に運ぶゥ」ダリイシ

垣根「鬼か」

番外編その2、とあるジャッジメントの災難―――――――。


ピルルルルルルル…ピッ

黒子「初春?事件ですの?」

黒子「能力者同士の喧嘩!?」

黒子「場所はどこですの?……今から向かいますわ!」

ピッ

黒子「全く、高位能力者の喧嘩など迷惑極まりないですわね」シュンッ


――――――――――。


一方通行「オラァァァァァァァァァァ!!!」

垣根「コラァァァァァァァァァァァ!!」

ドガァァァァン!!


黒子「」

黒子「ちょちょ、ちょっと待って下さいな!!」

一方通行「あン?てめェかァ」ジロッ

垣根「邪魔すんなら怪我じゃすまねぇぞ」ギロッ

黒子(ひいいいいいいいいいい!怖いぃぃぃぃぃぃぃ!!)


黒子「な、何があったんですの?」

一方通行「コイツがフザけた事ぬかすンだァ!」

垣根「ああ!?てめぇだろうが!!」

黒子「おおお、落ち着いてくださいな!」

黒子(そういえば第一位と第二位は過去に因縁があると聞きました)

黒子(もしかして、何かがきっかけで再び亀裂が入ってしまったのですかね?)



黒子「……とりあえず、事情をお聞かせ下さいな」

一方通行「ちっ……今日ォ、暑いだろォ?」

黒子「そうですわね、本格的に夏になってきましたの」

垣根「朝よぉ、絹旗が『今日は超暑いからそうめんにしましょう』とか言ったんだよ」

黒子「はい……え?」アレ?

垣根「だからコイツと、あえてキムチ鍋にしようって決めたんだよ」

黒子「それ嫌がらせですわ」

黒子(というか雲行きがおかしくないですの?)

一方通行「鍋と言ったら雑炊だろォ?」

黒子「あ、はい、そうですわね」マァ

垣根「雑炊と言ったら最後に溶き卵だよな?」

黒子「あ、はい、そうですわね」ハァ

黒子「でも、それがどうかしましたの?」

一方通行「俺ァ入れたてのトロトロな卵が好きなんだよォ」

垣根「ああ!?だから固まったフワフワの方がいいっつってんだろぉが!!」

黒子「」

黒子「え?それだけの事で喧嘩してたんですの?」

一方通行「あァ!?」

黒子「いや、一方通行さんが最初に食べて、垣根さんは固まってから食べれば良いのでは?」

垣根「え?」

一方通行「え?」

黒子「いえ、ですから……順番に食べれば良いのではないでしょうか?」

垣根「……お前言ってる意味わかる?」

一方通行「……おォ、なんとなくゥ?」

垣根「あ、アレだろ?あのー、うん」???

一方通行「あァ、なンか順番に……うン」???


黒子「コレが学園都市のツートップ……」ズーン


番外編その2 おわり

なンでも屋さンは悩み相談も受けますーーーーー。


一方通行「らンらンらーンランドセルーはァ」

垣根「てんてーんてん天使のはーね」

一方通行「ねみィ」ダラーン

垣根「今日暇だなー」ゴローン

御坂妹「コーヒー淹れましたのでどうぞ」コト

一方通行「おォ」

垣根「ありがとなー」

一方通行「絹旗ァ、依頼ないのかァ?」ゴロンゴロン

絹旗「今日は超ありませんねぇ」

垣根「暇だぜー」


ピンポーン、ガチャ


美琴「何この平和空間」

垣根「第三位かー」オイース

一方通行「ンだァ?」ダラダラ

美琴「暇なら頼まれて欲しい事があってね」

絹旗「おお、超仕事ですね!」

御坂妹「ちょうどよかったですね」

垣根「なんの仕事だ?」

美琴「いや仕事っていうか、相談?」

一方通行「相談だァ?」ゴロゴロ

美琴「そ、もちろんお礼はするわよ?」

御坂妹「相談とはなんでしょう?」

美琴「うん、あの……レベル0の無能力者の相談に乗ってあげて欲しいなって」

絹旗「レベル0、ですか?」

ファミレスーーーー。


佐天「でも、いいんですか本当?」

美琴「いーのいーの、その知り合いってのは、2人とも能力開発のスペシャリストだから」

佐天「スペシャリスト……研究所の人とかですか?」

美琴「今にわかるわよって……あ、いた」



一方通行「……」ゴローン

垣根「……」ダルーン

美琴「ダラけすぎね……コイツらが今日相談乗ってくれる2人よ?」

佐天(4人掛けのボックス席に寝てる……)

佐天「さ、佐天涙子って言います、宜しくお願いします!」

一方通行「あン?」

垣根「おお?」

佐天(怖いいいいいいいいいいいいいいい!)ヒィィ

美琴「ホラちゃんと座って、佐天さんそっち座って?」

佐天「あ、はい」オズオズ

一方通行「あ、超電磁砲……座る前にコーヒー淹れてきてェ」ダリィ

美琴「もう、しょうがないわね」スクッ

佐天「あっ……」

一方通行「ねみィ」zzz

垣根「だりぃ」ダルダル

佐天(凄く気まずい……)


―――――――――――。


一方通行「ンで、コイツがどうしたってェ?」ズズー

美琴「だから、要は佐天さんに能力開発に関するアドバイスをして欲しいのよ」

佐天「すいません、お願いします」ペコリ

垣根「って言ってもなー、レベル0ならどうしようもねぇんじゃん?」ネー

一方通行「俺もそォ思いまァす」ネー

佐天「……」ジワッ

美琴「あーもー!あんた達ならアドバイスくらいできんでしょうが!」

佐天「いえ、本当いいんです私なんか……」

美琴「大丈夫、コイツらもレベル5なんだから、きっといいアドバイスくれるわよ」

佐天「ええ!?れれ、レベル5ですか!?」

一方通行「第一位でェす」ハイ

垣根「第二位でぇす」ハイ

佐天「」

美琴「そりゃ驚くわよね」アハハ

佐天(このボックス席、レベル5のトップ3が座ってる……)

一方通行「コーヒーうめェー」ダラーン

垣根「ねみぃー」ダラーン

佐天(なんだろうこの状況……)

――――――――。

美琴「と、言うわけで……なんかアドバイスしてあげて」

一方通行「ふゥん」

垣根「どうした?」

一方通行「えっとォ、んーお前、何だっけェ……あー」ハテ?

佐天「佐天です」

一方通行「そォ、佐天……お前、レベルアッパー使ったンだよなァ?」

佐天「う……はい、以前使ってしまいました」

垣根「ああ、そっか」

一方通行「そンならァ、一応能力自体はあると思うぜェ?」グデー

佐天「え!?」

垣根「ま、そうなるわな」

一方通行「今ンとこは潜在能力って感じだけどォ」

垣根「レベルアッパーは本当の無能力者が使っても何も起きないだろうしな」

美琴「…なるほどね」

一方通行「レベルアッパーってのは、能力の幅と演算能力を一時的に上げるもンだろォ?」

一方通行「一時的にせよ能力が発現したって事はァ、眠ってるもンが起こされたって事だァ」

垣根「ま、レベルアッパー自体は副作用ありまくりだったけどな」

一方通行「そォだ、あくまでも無理矢理だからなァ」

美琴「つまり、レベルアッパーによって生まれた能力は……」

一方通行「ン、紛れも無くそいつ自身の能力だァ」ダラーン

一方通行「知らンけどォ」ゴロゴロ

佐天「私にも……能力が?」

垣根「0.1だったのがレベルアッパーによって1.0になっただけって事」

一方通行「まァ0.1に戻ったところで、能力は能力だァ」

垣根「あとはそれを自分で1.0にするだけ」

佐天「ぐ、具体的に何をすればいいですか!?」

垣根「そうだな、まずはーーーーーーー」

1時間後――――――――。


佐天「私!頑張ります!!」ヨォシ

佐天「能力があるとわかったら、どれだけ小さいものでも頑張って大きくします!」

一方通行「喋りすぎて疲れたァ」グデーン

垣根「珍しくセリフ長かったもんな」

美琴「あはは、久しぶりに見たわアンタが長く喋るとこ」

一方通行「だりィ、垣根くゥン……」

垣根「コーヒーだな?はいはい」スクッ

佐天「あの、本当にありがとうございました!」

一方通行「おめでとォ」ゴロゴロ

美琴「こら、疲れたからって適当に扱わないの」

佐天「あはは、全然聞いてた噂と違いますよね本当」

美琴「あー、確かにそうね」アハハ

一方通行「ねむいィー」ゴロンゴロン

次の日―――――――――。


一方通行「はィ、今日の担当はァ?」

絹旗「超ビラ配り!」

御坂妹「絹旗に同じです」

垣根「家出猫の捜索―」

一方通行「俺はまたビルの解体だァ、携帯持ったなァ?」

垣根「おー」

一方通行「よォし、ンじゃ行きますよォ」オー

絹旗「おー」




現場――――――。


一方通行「あ、餃子食いてェ」ヤベェ

一方通行「……」テルテル

一方通行「あ、妹ォ、今絹旗と一緒かァ?」

一方通行「ンとォ、今日餃子食べるゥ」

一方通行「だから帰り材料ォ買ってってなァ、ンじゃ」ピッ

一方通行「……」テルテル

一方通行「よォ、今日餃子ァ、集合ォ」ピッ

一方通行「よし」ニヘラ

おっちゃん「ああ君か、またヨロシク頼むよ」

一方通行「任せとけェ、危ないから下がってて下さいなァ」カチ


ドガァァァァァン!!
ズズーン……!


一方通行「餃子、餃子ァ」ソワソワ

ピルルルル…


黒子「あら?知らない番号ですわ…」

黒子「はい、もしもし?」


一方通行『よォ、今日ァ、集合ォ』

プッ、ツーツーツー…


黒子「……へ?」

美琴「黒子、どうしたの?」

黒子「あはは……」

美琴「?」

黒子「なンでも屋さンから出勤命令ですの」

美琴「は?」

夜――――――。


一方通行「…」モクモク

垣根「……」モクモク

絹旗「………」モクモク

御坂妹「できたらこのトレイの上に乗せてくださいね」スッ

美琴「何かと思えば、餃子パーティとはね」

黒子「いきなりすぎるんですの」

一方通行「口よりも手を動かすんですの!」

垣根「ぶはっ…ああ、形崩れちまった、ププ」クスクス



黒子「…」モクモク

美琴「……」モクモク

御坂妹「焼けましたよー、とミサカはホットプレートの蓋を開けます」

一方通行「おォ……」キラキラ

絹旗「超美味しそうですね!」

美琴「じゃ、いっただっきまーす!」パクッ

垣根「うお、超うめぇ!」

一方通行「あァ、ビル壊した甲斐があったァ」ホクホク

黒子「wさ;んj、zんhpわp:!!」

御坂妹「ど、どうしました!?」

黒子「かひゃい……ほへも、かひゃいんでふほ……」ナミダメ

美琴「辛い?」

一方通行「あァ、俺が作った『肉:ハバネロ=2:8』食べたンだなァ」モッキュモッキュ

垣根「おいしいな、色んな意味で」モグモグ

黒子「か、かひゃいぃぃぃ……」

絹旗「お、お水超飲んで下さい!はい!」

絹旗「ご飯いる人います?」

垣根「あ、俺欲しい」ハイ

美琴「私もー」ハイ

御坂妹「大丈夫ですか?」

黒子「はぁ、おさまりました」

一方通行「よかったなァ」モグモグモグ

黒子「全然よくないんですの!」

一方通行「ばァか、発汗ダイエットって知らねェのかァ?」

黒子「」ピク

一方通行「辛いものを食べる事で汗をかいて、それで痩せるダイエット法だ」モグモグモグモグ

一方通行「ハバネロはそれに最も適したもンなんだよ」モグモグ

黒子「……それは本当d」

一方通行「嘘ですの」モグモグモグ

黒子「…」ヒュンッ

一方通行「!?辛ェ!あァァァァァァ!!」

黒子「自業自得ですの!」フン

一方通行「非常に辛いですの……」

絹旗「ほら、お茶飲んだら少しはマシになりますよ?」ドウゾ

垣根「ま、一方通行が悪いな」ハフハフ

黒子「この緑がかった餃子は?」

垣根「ああ、そりゃ俺が作ったハーブを入れた餃子だ」

垣根「女性陣にはもってこいだろ」

美琴「匂いが……ね」

黒子「!?あじゃ+あp@jt:うsだ・!!」ジタバタ

垣根「まあただのワサビたっぷり餃子なんですけどね」モグモグ

御坂妹「これ、余ったハバネロを刻んでみました」

黒子「はぁ……はぁ……」ヒュンッ

垣根「あzm。;rglじょあg;あp@おあww!!!?」バタバタ

黒子「お返しですの!」

垣根「熱い!いやなんか痛ええええええええええ!!」

正座中――――――――。


美琴「食べ物で遊ぶな!!」

一方通行「すンませェン」

垣根「いってぇ、口ん中いってぇ……」

黒子「なんで私まで……」





御坂妹「こってり絞られてますね」モグモグ

絹旗「超静かでいい事です」モッキュモッキュ

絹旗「あ、これ本当にハーブだ、超爽やか」オイシ

御坂妹「こっちは微量のハバネロです、ピリ辛程度ですね」ウマー

絹旗「……ただ白井さんが運悪かっただけみたいですね」モグモグ

御坂妹「ですね」モグモグ

なンでも屋さンは永久に不滅です―――――。


垣根「んだよ、今日の依頼はまたばあちゃんかよ」

お婆ちゃん「悪いけど、また病院までお願いできるかい?」

垣根「お安い御用だぜ」バッサバッサ

お婆ちゃん「あんた、優しいねぇ」

垣根「あん?んな事ねーよ、極悪人だぁ」バッサバッサ

お婆ちゃん「いやいや、悪い人がこんな年寄りをおぶってくれるわけないもの」

垣根「……」バッサバッサ

お婆ちゃん「仕事だとしても、話し相手ができてこっちは嬉しいもんだよ」

垣根「…俺もだよ」バッサバッサ

お婆ちゃん「そうだ、今日家に着いたら、お菓子食べて行きなさい」

垣根「いいのか?」バッサバッサ

お婆ちゃん「孫ができたみたいで嬉しいよ」

垣根「……」

垣根(なーんだかなぁ……こういうのも良いもんだな、ハハ)バッサバッサ

御坂妹「一方通行、妹達からまた手紙が来てます」コンナニ

一方通行「ン、どれどれ?」グデー



【ありがとうございます、服買いました…ホラホラ】
【映画というものを初めて観ました…とても感動です、ありがとうございました】
【やっほう第一位、わざわざありがとね、また今度遊びに行くよ!】
【いつもありがとうございます、今度こちらの特産品を送ります】



一方通行「はン、どいつもこいつも揃って礼言いやがってェ」ゴロゴロ

御坂妹「妹達も徐々にではありますが、一般的な娯楽を楽しみ始めているようですね」

一方通行「……一般人の何倍も楽しまなきゃダメだなァ」

御坂妹「……はい」

一方通行「お前が手に入れた情報、流してやれェ」

御坂妹「はい!」ニヘラ

絹旗「うんうん」ニコニコ

ガチャ、バタン


絹旗「あ、おかえりなさい」

垣根「おう」ニマニマ

一方通行「ン?どォしたァ」ゴロゴロ

御坂妹「なにかいい事でもありました?」

垣根「いや、ホラ……結構前に俺とコイツ、値段設定で怒られた事あったじゃん」

絹旗「あー、ありましたね、超安い送迎代の件ですよね?」

垣根「そうそう、今日の依頼もそん時のばあちゃんだったんだよ」

一方通行「お、リピーターだなァ」

垣根「そんでさ、そのばあちゃんに『孫できたみたいで嬉しい』って言われてな」

絹旗「超良い話じゃないですか」

御坂妹「そうですね、とミサカは絹旗に同意します」

垣根「そんでな、なんかさ、それ聞いた時にさ」

垣根「これまでの汚い仕事してたのが嘘みたいでな」

絹旗「……それわかります」

絹旗「私も感謝される事が超嬉しいです、暗部にいた頃にはなかった感情ですね」

御坂妹「……」

一方通行「まァあれだな」ダラーン

御坂妹「?」

一方通行「なンでも屋さンは感謝される仕事だったって事だァ」ゴロゴロ

垣根「はは、本当悪くねぇよ」

絹旗「そうですね、はい」

御坂妹「……」ウンウン

一方通行「コーヒー飲みたィ」グデーン

垣根「社長はこんなだけどな」ハハ

次の日、早朝―――――。


一方通行「感謝される仕事、ねェ」グデーン

一方通行(最初は妹達に対しての義務感だったンだけどなァー)

一方通行(まァ、誰かに感謝されるのは気持ちいいもンだァ)ゴロゴロ

一方通行(妹達の手紙……なンか楽しみだしィ)ニヘラ



一方通行「俺も垣根も、壊すだけじゃねェンだなァー」グルングルン

一方通行「生きンのだりィってのも無くなったしィ?」ダラダラ

一方通行(今、楽しいもン)ゴー


ガチャ

絹旗「おはようございます、超早いですね」ネムイ

一方通行「おォ」ゴー

絹旗「……一方通行、椅子で部屋の中走り回らないで下さい」

一方通行「絹旗さァ」グデーン

絹旗「なんですか?」

一方通行「なンでも屋さン、どうよ?」

絹旗「どうって……どういう意味ですか?」

一方通行「ン、この仕事してからなンか変わったかァ?」グルングルン

絹旗「そうですね、超変わりました」フンフン

一方通行「例えばァ?」グルングルン

絹旗「ほら、私最初一方通行に超電話したじゃないですか」

一方通行「あァ、初仕事が『雇ってくれ』でびっくりしたなァ」メマワッタ

絹旗「あはは、なんででしょうね、あの張り紙見た時」

絹旗「本当になんでもしてくれそうな気がしたんですよ」

一方通行「ふゥン」グデーン

絹旗「暗部だった私がまさかこんな仕事するなんて超思ってませんでした」アハハ

絹旗「あの時は……恥ずかしい話、超寂しくて……アイテムが壊滅していたので」

一方通行「まァなァ」ゴロゴロ

絹旗「はじめは超居場所を求めていただけなんですけど」

絹旗「依頼をこなしていくうちに、「自分は人の役に立てるんだ」って思えてきて」

一方通行「ふンふン」グルングルン

絹旗「いつの間にか、お礼を言われるのが超気持ち良くて、『表の世界で生きるのも超楽しい』って思えました」

一方通行「そりゃ良かったなァ」

絹旗「美琴さんや白井さんとも超仲良くできましたし」

一方通行「超電磁砲やツインテールにももっと甘えろ」グデーン

一方通行「もォお前らは、裏の人間じゃねェ……立派な表の人間だ」

絹旗「一方通行……」

一方通行「俺は裏の事しか知らねェから、アイツらに楽しみ方ってもンを教えてもらえ」フンフン

絹旗「……はい!」

一方通行「なンだかンだ言っても、お前は一番の古株だからなァ」ソウイエバ

絹旗「ですねぇ」

一方通行「わっしわっしィ」ワシワシ

絹旗「んぅ……わわ……」

一方通行「俺もこの仕事楽しく感じてるしよォ」

一方通行「お前は人生楽しめェ、俺が支えてやるからなァ」ゴロゴロ

絹旗「……一方通行、意味わかってます?」

一方通行「あン?あ、コーヒー飲みてェ」ダラーン

絹旗「こっちは超振り回されっぱなしなんですからね?」

一方通行「え?何にィ?」ゴロゴロ

絹旗「全く、自覚なしが一番超厄介なのに……えへへ」

一方通行「なァに笑ってやがりますかァ」??

絹旗「超なんでもないです!」

キィ……ガチャ


御坂妹「おはようございます、今コーヒー淹れますね」

垣根「おいーす」

絹旗「あ、おはようございます」

一方通行「よし、各自今日の担当確認しとけェ」ダラーン


垣根「俺は小学校内の清掃だな」

絹旗「私は倉庫の整理です」

御坂妹「絹旗と同じです」

一方通行「よォし、今日もいっちょ一般人共に感謝されに行きますかァ」



一方通行「なンでも屋さン、開店でェす」オー

絹旗「おー」オー



おわり

終わりです
ここまで読んでくれた方、ありがとうございました
途中何度も書き込めなくなって困った

ネタもやりきったし、あんま長くなりすぎると読み手もダレてくると思うので、続編は無しということで
唯一気がかりと言えば、スノードロップ……一方さん必死に植えてたけどねwwwwww


絹旗と黒子好きすぎてゴメンなさいwwwwww

あー、残りかなり余ってるんでどうしようか

書いてくれる人がいるならそのままバトンタッチしたい
俺もこういう雰囲気の読みたいし

書き手いないなら落とした方がいいよね

>>398この一方さん達を書ける奴なんて>>1以外居ない気がするんですの

>>400
元々中身なんてないようなもんだし、誰か適当にのんびり書いてくれたら嬉しい
俺は一気に書き溜めたから疲れたんですのwwwwww

ちなみにここってほっといたら落ちるもん?

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