嫁「あなた、こんな時間まで何してたの?」 (33)

嫁「お酒は飲んでないみたいだし」

嫁「ってことは……まさか! 浮気!? それとも風俗!?」

嫁「言い訳しないの! あなたの匂いを嗅げばすぐわかるんだから!」

嫁「くんくを……っ!」

嫁「ほら汗臭い! でもあなたの匂いしかしない!」

嫁「……あれ?」

嫁「え? ダンスダンスレボリューション?」

嫁「ゲームセンターが目について? 久々にやりたくなった?」

嫁「……もうっ! あなたったらいつまでも子供なんだから!」

嫁「遅くなるときはちゃんと連絡してよね? ……じゃないと、不安なんだからね?」

嫁「なっ、なんでにやにやしてるのよっ! もうっ! もうっ!」

嫁「とりあえずあなた、まずお風呂入ってきてよね、臭いから」

嫁「ちょっ、ちょっとこっち来ないでよ!」

嫁「なんでって、汗くさいのなんて嗅ぎたくないもんっ!」

嫁「あなたも私が汗くさかったら嫌でしょっ!?」

嫁「そそるじゃないわよ馬鹿っ! あなたの馬鹿っ!」

嫁「もうっ! 来ないでって……きゃっ! は、離しなさいっ!」

嫁「うぅ……」

嫁「……」

嫁「……?」

嫁「……くんくん」

嫁「すぅ、はぁ……」

嫁「えっ、な、なんで離すの?」

嫁「……おふろ? えっ、あ、うんお風呂ね、臭いもんね」

嫁「も、もうちょっとこのままでも……えっ、ちょっと、なんでこんな時だけすぐにお風呂に向かうのよ!」

嫁「もーっ! あなたのばぁぁぁぁかっ!!!」

嫁「……ふーん、お風呂上がったんだ、へぇー、そうですかそうですか」

嫁「別に拗ねてなんてないですぅー」

嫁「きゃっ……」

嫁「え? もう一度抱きしめられたかったんだろって?」

嫁「あなた馬鹿じゃない? 別にそういうわけじゃないわよ」

嫁「ほら早く離しなさい、ご飯食べたくないの?」

嫁「うん、素直でよろしー」

嫁「待っててね、すぐに温めるから」




嫁「はい、召し上がれ」

嫁「美味しい? そっか、良かったぁ……」

嫁「……でも、出来立ての方がもっと美味しいんだからね?」

新婚の数ヶ月までだな
現実はこんなんじゃない
こんなんじゃないぞ

>>21

嫁「んん……あなた、帰ってくるならもう少し静かに帰って来てよ、目が醒めちゃったじゃない」

嫁「お風呂入ったらお湯抜いて洗ってね、ご飯は冷蔵庫」

嫁「お休み」

嫁「ぐがぁぁぁ、ぐごぉぉぉ」

嫁「お粗末様でした」

嫁「それであなた、妻を放っておいて一人で遊んでた埋め合わせはどうするの?」

嫁「え? まさか何も考えてないわけないわよね?」

嫁「妻は帰りの遅いあなたを、お腹を空かせたまま独りぼっちで寂しく、ずぅぅぅぅっと待ってたのよ?」

嫁「お気楽に賑やかなゲームセンターで楽しく遊んでるあなたを、じっっっと待ってたのよ?」

嫁「ふふっ、やった、埋め合わせはしてくれるのね」

嫁「さて、あなたは私に何をしてくれるのかしら?」

嫁「え? すごく喜ばせてくれるの?」

嫁「どんなことしてくれるのかしら……んぅっ!?」

嫁「えっ、えっ、ちょっとあなた?」

嫁「よろこばせるって、悦って漢字のニュアンスって、ちょっ、ちょっと待って、待って!」

嫁「そんないきなり! じ、準備とか出来てなっ、んんっ!」

嫁「き、キスも嫌じゃないけどその前に! ちょっと、ちょっとだけで良いから準備させっ、ま、待ってってばぁっ!」

嫁「……もうっ、いっつも強引に始めちゃうんだから」

嫁「その癖して満足したらすぐ寝ちゃうし……あなたのばぁか」

嫁「……」

嫁「くんくん」

嫁「……」

ぎゅうう

嫁「くんくん、くんくん」

嫁「……そそるとは違うけど、ふふっ、なんだか幸せ」

嫁「すぅぅぅ……私ってあなたの匂いが大好きみたい」

嫁「たくさん嗅げるし、今回の埋め合わせはこれだけで許してあげる」

嫁「すぅぅぅ……ふふふ、なんだか良い気分で寝られそうね」

嫁「お休みなさい、あなた」

ちゅっ

これ以上書くことはなくなった

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