エレン「俺の芋女がこんなに可愛いわけがない」(96)

アルミン「え?」

エレン「まいったな……アルミン、もうオレは駄目かもしれない」

アルミン「いやちょっと待って突っ込みどころが多すぎるよ」

エレン「なにがだ?」

アルミン「まず芋女っていうのは当然サシャのことだよね?」

エレン「あいつ以外に芋女なんているわけないだろ」

アルミン「じゃあ俺のってなに?所有格?」

エレン「う~~ん、オレのって言ったらオレのだな」

アルミン「…………えなに付き合ってんの?」

エレン「別にそういうのじゃねぇよ。そうだな、なんていうか妹みたいな?」

アルミン「ごめんなにいってんのかよくわからない」

エレン「なんだよ聞いたのアルミンだろ」

アルミン「最近サシャと訓練してること多いなと思ってたら……」

エレン「いや、別にそう最近って話でもないんだ」

アルミン「いつの間にそんなことになってるのさ」

エレン「ほら、前に俺がジャンと掴み合いになって教官にバレたことあっただろ?」

アルミン「それってかなり前の話じゃないか……」

エレン「あれ結局サシャのせいにしちゃったの気になっちゃってさ」

アルミン「その、入団して2年くらい前のあの時から、ずっと?」

エレン「ああ。今考えると教官にバレたらあれかなり危なかったからな」

アルミン「気付いてないかもしれないけど君はいつもそんな感じだよ」

エレン「え。いや、そんなことないだろ」

アルミン「…………」

エレン「…………」

アルミン「…………」

エレン「ないよな?」

アルミン「君がそう思うならそうかもしれないね」

エレン「まぁいいや。でさ、あの時にミカサがサシャの口にパン突っ込んでただろ?俺もパン渡したらいいかなと思ってさ」

ミカサ「ちょっと出かけてくる」

アニ「私もちょっと用事」

サシャ「え、エエエエエレンこれ私にくれるんですか!?」

エレン「あ、ああ、前に迷惑かけたからな」

サシャ「だってこれパンじゃないですか!?」

エレン「……ああ、ただのパンだよ。」

サシャ「ユミルたちみたいに水汲みすればいいですか?私なにすればいいんですか!なんなんですか!?」

エレン「いや別にいいよ、そんなんじゃないって……」

サシャ「ありがとうございます!!ありがとうございます!!」

アルミン「うん、その話聞いてるだけじゃ全然可愛くないね芋女だね」

エレン「それでそんなことやったら次の日から飯時にやたらサシャの視線感じるようになって……」

アルミン「ああ、あれってそういうことだったんだ」

エレン「そりゃおかしいって気づくよな」

アルミン「ご飯の時しか感じないからだいたい予想はできたけどミカサは不審がってたよ」

エレン「あれだけ物欲しそうな顔してれば誰にだってわかるだろ……」

アルミン「よだれ垂れてたね」

エレン「期待されてるのがわかるんだよ……無言の期待が……」

アルミン「それに耐え切れずにパンを渡し続けたってこと?」

エレン「ああ」

エレン「ほら今日のパンだ」

サシャ「ハ、ハイ!あ、ありがとうございます!!ありがとうございます!!」

エレン「土下座すんなって……」

サシャ「…………」

エレン「…………」

サシャ「あの、エレン、一つ聞いてもいいですか?」

エレン「……なんだよ」

サシャ「なんでいつもいつも私にパンをわけてくれるんですか?」

エレン(よく言うぜ……穴が空くほどこっち見てた癖に……)

エレン「別にどうでもいいだろ?このあとオレはもう寝るから早く食べちまえ」

サシャ「よくないですよ!!」

エレン「あぁ……?」

サシャ「……その、私、今まであんまり他人とそういう……向き合うというかですね……関わってきたことが少ないんですけど」

エレン「…………」

サシャ「以前にお父さんが言われたことがあるんです」

エレン「親父さんに?」

サシャ「義務を果たさない者は恩恵を受けることが出来ないって」

エレン「義務……」

サシャ「だから私はエレンの頼みを受ける義務があるんです!さぁ、なんでも言ってください!水汲みですか!掃除当番ですか!?」

エレン「い、いや急にそんなこと言われてもな……」

サシャ「なんでもいいですよ!」

エレン「オレは別に見返りとかそういう考えでお前にパンをわけてたわけじゃないし」

エレン(……それに。放っておいたらお前そのうち上官の食糧庫にも忍び込みかねないだろ……)

サシャ「それじゃ駄目なんです!!恩恵には義務が必要です!!」

エレン「駄目って言われてもな……」

サシャ「いいから言ってくださいよ、私に出来る事ならなんでもやりますから!」

エレン「だからそんなんじゃねぇって」

サシャ「なに遠慮してんですか!!私たちは同期で、ここまで同じ苦しい訓練を受けてきた仲間じゃないですか!!」

エレン「うるせぇよ……就寝時間前に耳元で大声出すなよ……」

エレン(だいたいオレがお前にパン渡し続けてたのもそこまで考えてってわけじゃなくて)

エレン(いつもオレがミカサにやられてる反動か……世話を焼く側に回るっていうのもそう悪くない気分だったからだし……)

エレン(世話を焼く、か……)

サシャ「黙ってちゃわかりませんよエレン!見てください私は馬車馬のように働きますよ!」

エレン「…………」

サシャ「さぁ!」

エレン「さぁって、お前なんだよそのポーズ」

サシャ「馬車馬のポーズです」

エレン「わけがわかんねぇよ……」

サシャ「これが私の生き方です!狩猟民族舐めないでください!」

エレン「それ絶対に狩猟民族関係ないだろ……」

サシャ「いいから言ってください!」

エレン「…………まぁ、なんだ……」

サシャ「はい!」

エレン「それなら人生相談があるんだ」

サシャ「え?」

エレン「だからこのままオレに世話を焼かれてくれないか?」

サシャ「え、ええ?わけがわからないですよ。なんでパンを貰うお礼がそのまま世話を焼かれることになるんですか」

エレン「オレの周りってさ。いつもミカサが姉か母親みたいに世話を焼いてるだろ?」

サシャ「そうですね」

エレン「昔はそうじゃなかったんだが……」

サシャ「そうなんですか?それ以外のミカサってなんか想像出来ませんけど」

エレン「あそこまでひどくなかった……それで……たまにはオレも世話を焼く側に回りたいというか……」

サシャ「というか?」

エレン「…………いやガキのくだらねぇプライドだ。オレに力がないからこんな馬鹿な考えが浮かぶんだ」

サシャ「わかりました」

エレン「え?」

サシャ「私は全力でエレンに世話を焼かれればいいんですね!」

エレン「!……あぁ」

サシャ「よろしくお願いします、エレンお兄ちゃん!」

エレン「はぁ!?」

アルミン「わけがわからない」

エレン「オレも言っててよくわからねーよ……」

アルミン「それで、あの、妹に?」

エレン「なんか距離に遠慮がなくなったというかそんな感じになっちまって」

アルミン「だいたい世話焼かれてるからってそんなこと考えるのなら、僕なんか昔っから君たち二人に助けられてばかりなんだけど」

エレン「そんなことないだろ。オレもミカサもアルミンにはたくさん助けられてる」

アルミン「そうだといいんだけどね」

エレン「そうだよ。アルミンはオレの友達だ」

アルミン「エレン……」

エレン「それに、だいたいオレ友達って言ったらお前たち二人しかいなかったし」

アルミン(エレン……)

サシャ「どうしたんですかお兄ちゃん?」

エレン「!? お前その呼び方やめろよ!誰かに聞かれたらどうすんだよ!」

サシャ「あはは。まぁいいじゃないですか。で、何やってるんですか?」

エレン「座学の復習だよ」

サシャ「なんでまた休憩時間にまでそんなことしてるんですか?」

エレン「不得意だからだよ」

サシャ「わざわざそんなことしなくても」

エレン「巨人を倒すには頭もなきゃいけないだろ?いつまでもアルミンやミカサに頼りきりってわけにもいかないしな」

サシャ「……よかったら私が教えましょうか?」

格闘-行動力-頭脳-協調 評価
エレン 9-10-3-5 A
サシャ 6-3-5-6 B+
公式ガイドブックより

エレン「そういえばお前バカだけど座学俺よりはマシだったな……」

サシャ「平均ですよ平均!」

サシャ「なんか最近エレンをお兄ちゃんって呼ぶ方が自然に思えて来ました」

エレン「オレはこんなわけのわからん状況にうんざりしてきた」

サシャ「あとエレンの顔見たら唾液が出てくるようになりました」

エレン「パブロフの犬かよ……」

サシャ「? なんですかそれ?」

エレン「前にアルミンが聞かせてくれた話で……あぁ……もうどうでもいいや……」

サシャ「それにしてもこの前の立体機動で同じ班になった時は危なかったですね」

エレン「危ないどころかお兄ちゃんって半ば言い終えてたじゃねぇか……」

サシャ「フフ、心配しなくても私のお兄ちゃんはエレンだけですよ!」

エレン「誰もそんな心配してねぇよ!」

サシャ「そんな!?」

サシャ「お兄ちゃん、今日は凄いことがあるんです」

エレン「同期の仲間にお兄ちゃんって呼ばれてることより凄いことなんかそうそうねぇよ……」

サシャ「絶対驚きます」

エレン「これ以上驚いてたらオレの心臓もたないぞ」

サシャ「これです!」

エレン「これ、って、干し肉……肉なんて豪華なの献立には……」

サシャ「お兄ちゃんも半分どうぞ」

エレン「馬鹿、お前盗んだのか!?また食糧庫に忍び込んで!?」

サシャ「ち、違いますよ」

エレン「さっさと返して来い!いい加減バレたらお前えらいことに――」

サシャ「違いますって、これは私の少ないお給金を貯めて買ってきたものですよ」

エレン「え」

サシャ「はい、どうぞ」

エレン「どうぞって……」

サシャ「受け取ってください、エレン」

エレン「給金で買ってきたならサシャが全部食べればいいだろ」

サシャ「もう、うちのお兄ちゃんは鈍感ですね。一緒に食べたいと思ったから買ってきたんですよ。だから受け取ってください」

エレン「サシャ……」

サシャ「ほら、はよぅ」

エレン「あ、あぁ、ありがとう」

エレン「あれからずっとこんな感じだ」

アルミン「嘘でしょ……?」

エレン「本当なんだ」

アルミン「あのサシャが人に食べ物を?それ本当なの?」

エレン「ああ、なんか給金貰う度にそんな感じになっていって……」

アルミン「だってあのサシャだよ?それ本当にサシャ・ブラウス?誰かと間違えてない?」

エレン「あんなやつがが二人も三人もいたらこっちの身と食糧がもたないぞ……」

アルミン「兵舎の終わりだね」

エレン「それに、だ。信じられるか?渡されたのは本当に半分だったんだ。教官にすら4分の1くらいしか芋を渡さなかったあのサシャが」

アルミン「やっぱりそれ偽者だと思う」

エレン「真面目な話、むしろ最近じゃオレが食べ物貰う回数の方が多いくらいだ」

アルミン「……なんか野生動物の餌付けに成功した話みたいだ」

エレン「だけどまずいんだよ……」

アルミン「なにが?」

エレン「いや……言い難い話なんだが……」

アルミン「なに?僕なんかでよければ力になるよ」

エレン「最近じゃオレもお兄ちゃんって呼ばれることにも違和感がなくなってきて……」

アルミン「ああ……」

エレン「サシャもそうなのか、この前の訓練中なんか教官の前でお兄ちゃんって呼びかけたからな」

アルミン「よくバレなかったね」

エレン「オレは危うく立体起動中にワイヤー外して転けそうになった」

アルミン「それでどうなったの?」

エレン「変な空気にはなったけど『サシャだから』で周りが納得するのは凄いよな……」

アルミン「重症だね」

エレン「……本当に我が妹ながらすげぇよ」

アルミン「うん君も重症だね」

エレン「そうなんだよ……絶対にまずいよなこれ……」

アルミン「うん、まずくないわけがないよね」

エレン「もうなんかサシャが妹で当然のように感じてるんだよ……放っておけないというか……」

アルミン「そ、それって……」

エレン「オレもそのうちミカサみたいになっちまうのかな」

アルミン「え」

エレン「最近になってなんとなくわかってきたんだ。ミカサもオレに対してこういう気持ちなんだろうな」

アルミン「たぶん違うと思う」

エレン「それに仲良くなってわかったけどサシャって案外凄いんだぜ」

アルミン「改めて言われなくてもサシャは十分凄いよ、同期の中でも異彩を放っているよ」

サシャ「もう照れるじゃないですか。そんな褒めないでくださいよ、お兄ちゃん」

エレン「!?」

アルミン「!?」

アルミン「や、やぁ、サシャ」

エレン「聞いてたのかよ……」

サシャ「しっかりと聞いてましたよ!」

エレン「はぁ……どうすればいいんだこれ……」

サシャ「フフ、出来た妹を持って自慢したい気持ちはわかるんですがそう褒められると、私も、その、恥ずかしいです」

エレン「オレはこんな状況になってる自分が恥ずかしいよ……」

サシャ「お揃いですね!」

エレン「もうなんなんだよお前。助けてくれアルミン」

アルミン「もう嫌な予感しかしないから正直僕を巻き込まないで欲しいんだけど」

エレン「オレはアルミンの判断を聞きたい」

アルミン「そもそもこんな所で話を始めている時点で既に判断を誤って――」

ミカサ「…………」ゴゴゴゴゴゴ

アルミン「ひっ!?」

ミカサ「サシャ」

サシャ「はい?なんですかミカサ?」

ミカサ「付いて来て。二人だけでちょっと話がしたい」

サシャ「え?ここじゃ駄目なんですか?」

アルミン「エレン!机の上でだれてないで起きてよ!君の芋女が魔王に連れ去られてるよ!」

エレン「あれはミカサだろ」

ミカサ「いいから来て。私の明日の分のパンあげるから」

サシャ「本当ですか!?」

アルミン「サシャ行っちゃ駄目だって!エレンには聞こえないの!?魔王の囁きだよ!」

エレン「なにいってんだよアルミン」

ミカサ「誰の邪魔も入らない所がいい」

サシャ「行きましょう!」

アルミン「あああああ、エレン、エレン!魔王が今サシャを掴んで連れて――」

サシャ「それでなんですか話って?」

ミカサ「話は全部聞かせて貰った」

サシャ「はい」

ミカサ「わかって貰えると思うけど。サシャ、誰にだって譲れないものが一つはある」

サシャ「はぁ……」

ミカサ「エレンの家族は私であって貴方ではない」

サシャ「え?」

ミカサ「私はこれまで何年もずっとエレンの家族をやってきた。それだけは誰にも譲らない」

サシャ「あの。家族は二人いてもいいと思うんですが……」

ミカサ「私の家族力を舐めないで欲しい」

ミカサ「エレンの家族歴は私の方が圧倒的に上」

サシャ「えっと、話がよくわからないんですが……ミカサはエレンのお母さんってことですか?」

ミカサ「違う。エレンのお母さんはカルラおばさん」

サシャ「? じゃあミカサはエレンのお姉ちゃんなんですか?」

ミカサ「それも違う」

サシャ「え?じゃあなんなんですか?」

ミカサ「全部」

サシャ「え、ええ?」

ミカサ「私はエレンの母親であり姉であり妹であり妻であり子供でもある」

サシャ「ちょっと欲張りすぎじゃないですか!?」

ミカサ「エレンにとっての私はそういう存在」

サシャ「……もの凄い自信ですね」

ミカサ「だから私は妹でもあってそこに貴方が入る隙間など1ミリもない」

サシャ「待って下さい」

ミカサ「何」

サシャ「ミカサは肝心なことをわかっていません」

ミカサ「わかっていない……?」

サシャ「世話を焼くだけが家族じゃありません!」

ミカサ「え?」

サシャ「今のミカサには甘えが足りていません!だからミカサの妹力はゼロです!」

ミカサ「!? そんなことない……!」

サシャ「ありますよ!昔はああじゃなかったってエレンお兄ちゃんも言ってました!」

ミカサ「エレンが……!?」

サシャ「だからこそ私がエレンの妹をやってるんです!」

ミカサ「嘘……わ、私に妹力がなくなっていた……?」

サシャ「ミカサはエレンを構いすぎなんですよ。それじゃお母さんや姉になれても妹にはなれません」

ミカサ「そんな……どうしたら……」

サシャ「ミカサ……?」

ミカサ「私……私は……」

サシャ「……大丈夫ですよ。私に任せてください!」

エレン「…………」モグモグ

ミカサ「…………」

アルミン「…………」

エレン「…………」モグモグ

ミカサ「…………」

アルミン(食事中にこの空気……やっぱり昨日のことがあとを引いてるよ……)

エレン「…………」モグモグ

ミカサ「…………」

アルミン(結局、サシャとはどうなったんだろう……見た感じは何もなかったかのようだけど……)

エレン「…………」モグモグ

ミカサ「……おに……ぇ、エレン」

アルミン「!?」

エレン「なんだよ」

ミカサ「これ、食べて」

アルミン「に、人参……?」

エレン「? 別にいいけど……」

ミカサ「ありがとう」

エレン「懐かしいな、そういえばお前小さい頃はは人参苦手だったよなー」

ミカサ「……うん」

エレン「あれだけ人に好き嫌いするなって言っておいてそれかよ」

ミカサ「今でも我慢すれば食べられる」

エレン「じゃあ食べろよ」

ミカサ「エレンに食べて欲しい」

エレン「そうは言ってもお前サシャにパン渡してスープは人参抜きって身が持たないだろ。ほら代わりにオレのパン半分わけてやるよ」

ミカサ「!! ありがとう。やっぱりエレンは優しい……」

エレン「いやお前が人参食えばいいだけだけどな……」

アルミン(…………なんなんだ。また何か変なことが起きてる気がする)

教官「次、エレン・イェーガー、立体機動に移れ」

エレン「はい!」

アルミン「頑張ってエレン」

エレン「ああ、今日こそはミカサにもジャンにも勝つ。行ってくる!」

ライナー「頑張れよ」

エレン「ああ!」

ジャン「へっ、死にたがりになんか負けるかよ」

ジャン「見ろよ、相変わらずガスの吹かしが甘い。だからあいつの機動には鋭さがねーんだよ」

コニー「簡単にいうけどそれってかなり難しくないか?」

マルコ「そうだよ、一瞬吹かして慣性移動するにも障害物のないルート見極めないと余計にロスになる」

ジャン「それを含めて実力ってやつだろ。あいつにオレが負けるわけねぇ」

アルミン(やっぱりジャンの立体機動装置への理解は僕達より一枚上手だよ……エレンが勝つには……)

アニ「…………」

クリスタ「私にはエレンも十分うまいと思うけど……」

ユミル「あれくらいならクリスタもすぐ追いつくさ。努力で埋められない対G適性は女が有利だし」

サシャ「…………いきますよミカサ」

ミカサ「…………わかった」

サシャ「エレンお兄ちゃん、頑張ってくださーい!」

ミカサ「お兄ちゃん頑張って……!」

ジャン「!?」

コニー「!?」

マルコ「!?」

クリスタ「!?」

ユミル「!?」

アニ「!?」

アルミン「」

ライナー「なぁ、俺の聞き間違いか?」

マルコ「お兄ちゃんってどういう……」

コニー「………あれ、サシャってエレンの妹だったのか?じゃああいつも狩猟民族?」

ライナー「そんなわけねぇだろ……」

クリスタ「お、お兄ちゃんって……」

ユミル「馬鹿女が二人になったか?」

アルミン「ど、どうしたのさ二人共、言い間違いなんて」

サシャ「お兄ちゃーん!ワイヤーを伸ばした直後の一瞬の吹かしが大切ですよ!」

ミカサ「頑張って……!」

アルミン(あ駄目だもう言い訳とか聞かないやこれ)

ライナー「お兄ちゃんって……」

コニー「よくわかんねーけどなんかドキドキしてくるな」

ジャン「くそっ、あいつ……羨ましい……!」

ベルトルト「そう呼ばれた瞬間にエレン体勢崩したように見えたけど……」

ジャン「オレは女子に「お兄ちゃん」なんて呼ばせて悦に入ってるような変態には絶対に負けねぇっ……!!」

マルコ「変態って、さすがにひどいような……」

ジャン「うるせぇ!変態以外のなにものでもないじゃねーか!!」

サシャ「なら自主的にエレンをそう呼んでる私も変態っていうことですかね?」

ミカサ「……変態で悪かった。これからジャンには極力近づかないことにする」

ジャン「」

クリスタ「サシャもミカサも、みんなの前でお兄ちゃんって叫ぶなんて凄い。わ、私も叫んだ方がいいかな?」

ユミル「馬鹿は外で見てるのが一番だよ」

コニー「女子に声援貰えるなら俺変態でいいや……」

ライナー「ああ、そうだな」

マルコ「同感」

アルミン「クリスタに呼んで貰えるなら僕も変態でいいや」

ジャン「」

アニ「…………男っていうのは本当どうしようもない連中だね」

ベルトルト「こっち見て言わないでくれよ」

マルコ「僕も一緒にしないでほしんだけど……」

アニ「…………はっ、どうだかね」

サシャ「どうしたんですか!ペース落ちてますよ、お兄――」

ミカサ「頑張――」

教官「どうやら元気が有り余っているようだなミカサ・アッカーマン、サシャ・ブラウス」ゴゴゴゴゴゴ……

ミカサ「」

サシャ「」

アルミン(あ、しんだ)

アニ「……あんたらもよくやるね」

ユミル「芋女はともかくミカサまで馬鹿になるとはね。教官に見つかったら死ぬ寸前まで走らされるってわかってただろうに」

ミカサ「ハッ……ハァ……女には……引けない状況がある……!」

サシャ「ハァハァ……そうですよ……!」

クリスタ「よくわからないけど二人とも凄いよ!あれだけ応援してあげたらエレンも嬉しかったと思う!」

アニ「なんかげっそりした顔してたけどね……タイムもいつもよりずいぶん遅かったし……」

ミカサ「エレンの妹になるのは私……!」

サシャ「お兄ちゃんと一緒に吹かし芋を食べるんです……!」

アニ「意識が混濁してない?」

ユミル「こりゃ重症だね」

ミカサ「妹になれるかどうかは判断するのはエレン……私は誰にも負けない……!サシャにも。アニ、貴方にも……!」

アニ「…………私はそんな妹ごっこに興じれるほど、バカになれないよ」

クリスタ「お兄ちゃんかぁ……」

ユミル「やめなよ」

エレン「…………アルミン、オレ悪くないよな」

アルミン「僕には何も言えないよ……」

エレン「どうしてこうなったんだ」

アルミン「あっちを見ちゃ駄目だ、今は格闘術に集中するんだ」

エレン「集中出来るわけないだろ……!」

サシャ「お兄ちゃーん!訓練終わったら今日も一緒にご飯食べましょう!」

クリスタ「格好いいよっ!お兄ちゃん、頑張ってー!」

ミカサ「お兄ちゃん……!」

エレン「なんで増えてるんだよっ……!」

コニー(天使)

ライナー(結婚しよ)

エレン「あいつら自分の格闘訓練どうしたんだよ……!なんなんだよお前らが頑張れよ……!」

アルミン「…………あのさ。僕もエレンのことお義兄ちゃんって呼んでいいかな?」

エレン「やめろよ……」

ジャン「…………ふざけんな」

アルミン「ジャン……?」

エレン「あ?なんだよ、オレは今アルミンと格闘訓練してるんだよ」

ジャン「何が俺は悪くないだよ……ふざけんなよてめぇ……!!」

エレン「ハァ!?だからやめろって服が破けちゃうだろ!!」

ジャン「なにがどうなったらこうなるんだよ!!うらやましい!!」

エレン「知らねぇよ!!オレが聞きたいよ!!」

ユミル「時々クリスタの考えてることがよくわからん……」

アニ「…………」

ユミル「周りを見て迎合したにしても方向性がおかしすぎる。お前の考える良い子なのかそれ……?」

アニ「…………」

ユミル「…………」

アニ「…………」

ユミル「なぁアニお前はどう思う――」

アニ「…………おにい、ちゃん」

ユミル「…………」

アニ「…………」

ユミル「え?」



俺芋おわり

ベルトルト「にぃに、おっきくなっちゃうの?」

ライナー「!?」

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