勇者 「エターナルフォースブリザード!」 (36)

魔物共 「相手は死ぬ!」 バタン

僧侶 「わぁ、凄いです勇者様!」

戦士 「今回も、あたしらの出番はなしか」

勇者 「女の子を戦わせるわけにはいかないからなー」

戦士 「へっ、いうじゃんか」

幼女「……」

勇者 「大丈夫だ、お前は俺が守ってやる」 ナデナデ

幼女 「……」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1392537684

不満、批判、意見、感想は好きなタイミングで書き込んでくださいね

遠慮も配慮もいりません。寧ろされると困ります

しばらくしたら始まります

戦士 「そんなに強張るなよ、こいつがいれば世界は救われるんだ」

僧侶 「彼がいれば、誰も傷ついたりしません」

魔女 「そーいうこと」

勇者 「……いたのか、魔女」

魔女 「な、なによその言いぐさ!」

ハハハハハ!

幼女 「……」

-勇者様を迎え入れる街-

「ゆ、勇者様だ!」

「もてなせ、もてなせ!」

「彼らが世界を救うのだ!」

「魔王から世界を救ってくださるのだ!」

勇者 「よせやい、照れる!」

村娘 「……かっこいい」

勇者 「……」 ニコッ

村娘 「……」 ポッ

僧侶 「相変わらずですね、勇者様は……」

戦士 「ま、これがあいつの魅力なんだけどなぁ」

魔女 「そうそう!」

幼女 「……」

勇者 「さあ、好意はありがたく受け取っとこうぜ!」

-昨日はお楽しみの宿屋-

ギシギシアンアン

幼女 「……」

魔女 「はぁ……、勇者ったら」

幼女 「……」

魔女 「この子の面倒を私に押し付けて、あいつは戦士たちと……」

ブツブツ

魔女 「私、そんなに魅力ない?」

ブツブツ

幼女 「……」

幼女 「……」 ウトウト

幼女 「……」 zzz

-次の日-

主人(女) 「昨日はお楽しみでしたね」 ポッ

勇者 「よ、よしてくださいよ」

戦士 「あいつ、若いからな」

僧侶 「でも、そんな勇者様も素敵です……」

幼女 「……」

勇者 「さあ、行こうぜ!」

-旅路-

勇者 「エターナル(ry」

魔物共 「」

僧侶 「わー、凄いです勇者様!」

幼女 「…………」

――――

野生の幼女 「ふえぇぇぇん!」

勇者 「泣くな泣くな、なにがあった?」 ナデナデ

野生の幼女 「……うう」 ポッ

僧侶 「出ました、勇者様のなでなで!」

戦士 「撫でられた相手は、勇者に懐かずにはいられないってか?」

魔女 「勇者らしいよねぇ」

僧侶 「勇者様なら、どんな人とも仲良くなれるかもしれませんね」

戦士 「根っからの悪党じゃないなら、ありえるかもな!」

幼女 「……」

野生の幼女 「ありがとう、勇者様!」

母親 「ありがとうございます、勇者様」

勇者 「いえいえ、もう迷子になるなよ?」

野生の幼女 「うん!」

魔女 「やっぱり優しいね、勇者は」

勇者 「これぐらい当然!」

幼女 「……」

勇者 「よし、人助けも済んだ」

僧侶 「旅を続けましょう、勇者様!」

勇者 「おう!」

幼女 「…………」

「うふふ、待ちなさーい?」

勇者 「……!?」

サキュバス 「魔王様を倒そうだなんて、この私が許さないわよ?」

戦士 「さ、サキュバス!?」

勇者 「じょ、上級魔族か……!」

勇者 (……ん?)

僧侶 「ど、どうしましょう!? 勇者様」

勇者 「……なあ、あんた」

サキュバス 「うふふ、潔く諦めるのかしらぁ?」

勇者 「……なんで、あんたは魔王に協力するんだ?」

サキュバス 「……なにいってるのかしら?」

勇者 「あんたは、悪いことをするようなヤツには見えない」

サキュバス 「……なに言ってるのかしら」

勇者 「……なにか理由があるんだろ?」

僧侶 「ゆ、勇者様……?」

サキュバス 「……ふ、ふふ」

戦士 「お、おい……?」

サキュバス 「……あったとしたら、どうするのよ?」

勇者 「俺が、救ってみせる!」


サキュバス 「……信じられるのかしら?」

勇者 「……」 ギュッ

サキュバス 「……なにをしてるのかしら」

勇者 「俺が、変えてみせる」

勇者 「あんたみたいな良い奴を悪い道に引き摺り込むような」

勇者 「こんな、腐りきった世界なんて……!」

サキュバス 「……!」

幼女 「………………」

「懐が広いですね、勇者様!」

「さすが勇者!」

ワイワイガヤガヤ

幼女 「……」

―――――

-キャンプ-

サキュバス 「……料理なんて、したことないわ」

僧侶 「ダメですよ、そんなでは勇者様を助けられません」

サキュバス 「料理なんてしなくてもね、小娘と違って私には……」

戦士 「とやかく言ってる暇があるなら手伝えよ!」

魔女 「私ばっかり働かせないでよ! 炎魔法が使えるからって!」

サキュバス 「……あら、ごめんあそばせ?」

勇者 「……あいつら、仲良くやってるみたいだな」

幼女 「……」

勇者 「お前も、あいつらに加わってこいよ」

幼女 「……」 プイッ

勇者 「……やれやれ」

勇者 「……なあ、幼女」 サワッ

幼女 「……!」 パシッ!

勇者 「痛ッ……!」

幼女 「……」


-夕食時-

勇者 「……う、美味い!」

僧侶 「喜んでいただけて、なによりです……」

サキュバス 「うふふ、当然よ」

魔女 「あー、疲れた」 グテェー

戦士 「あたしだって疲れたよ……」

勇者 「ありがとう、みんな……」

幼女 「……」 モグモグ

サキュバス 「……ところでこの子、いつからいるのかしら?」

勇者 「いつかってそりゃ……」

勇者 「……いつだっけ?」

魔女 「あれ? 勇者が連れてきたんじゃないの?」

勇者 「いや、覚えがない……」

勇者 「……僧侶か?」

僧侶 「私も、記憶にありませんが……?」

勇者 「……そう、か」

幼女 「……」 モグモグ

―――――

-伝説の剣の眠る洞窟-

盗賊 「げへへ」

勇者 「な、なんだおっさん!?」

僧侶 「わぁ、なんというか……」

サキュバス 「……」

戦士 「け、オークみてえな野郎だな!」

幼女 「……」

盗賊 「なんとでも言え、俺はこの洞窟で剣を手に入れるんだよッ!」

勇者 「……まさか、あんた!」

盗賊 「そうだ、勇者の剣っていうのか?」

盗賊 「かつての人類の英知が込められた剣」

盗賊 「魔王を滅ぼすための剣!」

盗賊 「いいじゃねえか、最高じゃねえか!」

盗賊 「その剣で世界を救えば、俺は人気者だ! 勇者だ!」

盗賊 「もう、この顔に文句はつけさせねえ」

盗賊 「俺は、勇者になる! ヒャッハーッ!」

勇者 「……そんなの、間違ってる!」

盗賊 「……あ?」

勇者 「自分の私欲で動くようなヤツが、勇者であっていいはずがない!」

僧侶 「そうですそうです!」

サキュバス 「ふふ、いいこというじゃない?」

魔女 「それでこそ勇者!」

戦士 「惚れ直したぜ!」

幼女 「……」

盗賊 「う、うるせえ、お前みたいな満たされてるヤツにはわからねえよ!」

盗賊 「俺が、どんな思いでいるかなんてよぉ!」

盗賊 「俺の、苦しみなんてよ……!」 チャキッ

魔女 「剣を向けた!?」

勇者 「人を殺めたくなんて、ないのに!」 チャキッ

―――――

盗賊 「」

勇者 「……同じ人を殺めるのは、心が痛む」

僧侶 「勇者様……」

戦士 「……なんで、こうなるんだろうな」

魔女 「……どうして、あんな哀しい人が現れるんだろうね」

勇者 「……」

「……早く世界を救わないとね」

「ああ」

「そうしたらきっと、あんな哀しい人もいなくなるだろ」

「でも、もう暗いわよぉ?」

「なら、今日はどこかへ泊るか」

ガヤガヤハハハッ

幼女 「………………」 スタスタ


盗賊 「」

返事がない ただの 屍のようだ

幼女 「……」 サワッ

盗賊 「」

体温がない ただの 屍のようだ

幼女 「……」

異臭がする ただの 屍のようだ

「おーい、幼女、置いてくぞ!」

幼女 「……」 コクリ

タッタッタ

盗賊 「」

「魔王は、強いのでしょうか?」

「さてなぁ」

「私じゃ歯が立たない相手よ」

「できるなら、和解に持ち込みたいところだけどなぁ」

オーイ、タスケテクレー

「……声がしませんでした?」

「男の声だったね」

「……これ以上犠牲を出さないために、俺達は進むんだ」

幼女 「……」 ササッ

オヤジ 「ば、化け物め!」

魔物 「けっけっ、なんとでもいえ!」

魔物 「俺らからすりゃ、あんたのほうが化け物なんだからよ」

オヤジ 「やめろ、喰わないでくれ……!」

幼女 「……」




魔物 「ナンダァ? このチビ」

魔物 「餌にでもなりに来たか?」 ケラケラ

幼女 「……」

オヤジ 「は、はは……」

オヤジ 「幻覚を見ちまうたぁ……」

オヤジ 「いや、もう殺されたか?」

幼女 「……」 トコトコ

オヤジ 「天使だ、天使が近づいて……」

幼女 「……」

ピトッ

魔物 「餓鬼が人間に触れたぁ?」

オヤジ 「……!」

オヤジ (なんだ、力が湧いてきやがる)

魔物 「……あ? なんだよその目は」

オヤジ 「……若返った気分だ」

魔物 「……ああ?」

オヤジ 「……今なら、唱えられる気がするぜ」

魔物 「……イカれちまったか?」

オヤジ 「……オヤジ魔法!」

オヤジ 「布団がふっとんだ!」

カチン

オヤジ 「俺にも、魔物が倒せた……?」

幼女 「……」

オヤジ 「嬢ちゃんの力か……?」

幼女 「……」 コクン

オヤジ 「……人は、見かけで判断しちゃダメなんだなぁ」

幼女 「……」 スタスタ

オヤジ 「待ってくれ嬢ちゃん!」

オヤジ 「何か、礼を……!」

幼女 「……」 フルフル

スタスタ

幼女 「……」 スタスタ

勇者 「ん? 幼女?」

僧侶 「さっきまで、どちらへ……?」

幼女 「……」

「いやー、助けて!」

勇者 「……!」

戦士 「少し遠い……、どうするんだい?」

勇者 「か弱い女性を放ってはおけない!」

幼女 「……」

タッタッタッ

ブス 「やめて! こないでぇ!」

魔物 「……」 ジリジリ

勇者 「……」

魔女 「どうするの? 勇者」

勇者 「……あれは、生きていてはいけない存在だ」

ブス 「……!?」

勇者 「あの顔は、幾つもの罪を犯したものの顔……」

ブス 「むちゃくち」

僧侶 「……勇者様は、やっぱり凄いです」

魔女 「だよね、一目見ただけでそんなことがわかるなんて」

戦士 「それでこそ勇者だ!」

サキュバス 「……」

勇者 「……不服か? サキュバス」

サキュバス 「……さあ、ね」

幼女 「…………」ギロッ

勇者 「なんだ? 俺に文句があるのか?」

僧侶 「養ってもらってる癖に生意気です!」

幼女 「…………」

「よし、撤収だ撤収!」

スタスタ

ブス 「待って! まっ」

魔物 「……」ニヤリ

ムシャムシャ

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom