食蜂「飽きちゃったしい、そろそろ―――反撃と行きましょおかあ☆」(74)

食蜂「みぃさかさぁん」

美琴「何?また殴られたいの?」

食蜂「御坂さぁん、こわぁい……会って早々いきなり殴るなんてえ」

美琴「あんたがやれやれ言うんじゃないの」

食蜂「あらあ、いったいなんのことお?」

美琴「はぁ……もうあんたの相手をするの面倒臭いんだけども」

食蜂「ひっどおい、私を捨てるのお?」

美琴「私とあんたの関係は何なのよ……」

食蜂「やだぁ、ただのクラスメイ……あ、お友達よお☆」

美琴「ああああ、うざいうざい!!」

食蜂「またするのお?別にいいけどお」

美琴「だから殴る方も大変なのよ、今はそういう気分じゃないからやらないわよ」

食蜂「ふぅん?気分次第なのねえ」

美琴「なんで頼まれて殴らなきゃいけないのよ……殴り屋にでも頼めばいいじゃない」

食蜂「ちょっとお、御坂さぁん、私の能力忘れたのお……?」

美琴「そうよ、能力使えばいいのよ」

食蜂「はあ、ダメよ。ぜんっぜんダメよ御坂さん?」

美琴「あ?」

食蜂「なんで考えていることがわかっている相手に殴られないといけないわけえ?」

食蜂「何を考えているかわからない御坂さんだから快感を得るんじゃないのお」

美琴「気持ち悪いな、その考え!!」

食蜂「あん、もおーここで濡らせる気い?」

美琴「あんた……変わったわね」

食蜂「変えたのはだあれ?」

美琴「……私のせいかぁ、そうかぁ……自業自得なのね」

食蜂「そうよお」

美琴「んなわけあるかぁ!!あんたが勝手に変わったんでしょうが!!」

食蜂「こっわあいー」

美琴「はぁーもおお、付きまとわないでよ!!」

食蜂「もお、私がストーカーみたいじゃないのお」

美琴「え、違うわけ?」

食蜂「ストーカーなんて不名誉よお、もっと……そう、お友達よお☆」

美琴「身の毛がよだつわね……」

食蜂「そこまで言う?」

美琴「そんな仲だろうが」

食蜂「そうだったわねえ?」

美琴「……、」

食蜂「……、」

美琴「あんた……」

食蜂「御坂さぁん?私ね、飽きちゃったの」

美琴「は?」

食蜂「飽きちゃった、って言ったのよお」

美琴「……、」

食蜂「だからあ、御坂さんに殴られるの飽きちゃったのお」

美琴「そう、それは良かったわね」

ハイペースだな

食蜂「御坂さん、もう、やめてえ、お願い、やめてえ」
美琴「食蜂操祈を徹底的に無視したらどうなるのか」
美琴「食蜂操祈を徹底的に無視したらどうなるのか」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1368635522/)

食蜂「あれあれえ?御坂さんなんか寂しくなってない~?」

美琴「なってるか!あんたの変態プレイにこれ以上付き合わされなくて清々しているわよ」

食蜂「あらあ?……誰が御坂さんと遊ぶのに飽きたって言ったのお?」

美琴「……は?」

食蜂「御坂さんには飽きてないわよぉ、ただ殴られるのが飽きただけ」

美琴「オーケー、ストップ。食蜂、あんたはまだ足りないんだな?」

食蜂「もお、十分よお。見て、お腹、ほら」

美琴「公衆の面前で服をたくし上げるな!」

食蜂「ひっどぉーい、こんなお腹にしたのだぁれ?」

美琴「……誰だったかしらね」

食蜂「以前はぁ、少しずつ変化があってえ、それが快感へと変わったけどぉ……今はもうマンネリ化って奴ぅ?」

美琴「知るか」

食蜂「だってぇ、これ以上変わらないんだもぉん……」

美琴「だから知るか!結局あんたは私を無理矢理付きあわせたじゃないの!」

食蜂「御坂さんもノリノリだったわよぉ?」

美琴「違う!私は、そんなことない!」

食蜂「私のここを殴ってる時の御坂さんの写真、見るぅ?」

美琴「は?なんでそんなもの持ってるのよ」

食蜂「……記念よぉ☆」

美琴「よし、今すぐ出しなさい。出さなければ―――戦争よ」

食蜂「こっわぁーい、でも御坂さんはそこが良いのよねぇ」

美琴「あんたはどんだけ私のこと好きなのよ」

食蜂「さぁねぇ?心理定規にでも聞いてみるぅ?」

美琴「なんじゃそりゃ」

食蜂「私と同じ心理系の能力者よぉ」

美琴「どうでもいいわ」

食蜂「つれないわねぇ」

美琴「だから、最初からあんたとつるむ気なんて無いっての」

食蜂「もぉーツンデレさんはぁ」

美琴「誰がツンデレだ!」

食蜂「……ということで」

美琴「あん?」

食蜂「近いうちにぃ、また呼び出しかけるわねぇ☆」

美琴「……出来ればかけてほしくないんだけど」

食蜂「きっと来るわよぉ、御坂さんだもの」

美琴「……まさか、あんた、また」

食蜂「さーて、どぉかしらねぇ?」

美琴「私の友達に手を出したらどうなるか分かってるわよね?」

食蜂「そんなのぉ、身を持って知ってるに決まってるじゃないのぉ」

美琴「ッ!?まさか、あんた!そうなることを想定して!?」

食蜂「さぁねぇ?統括理事会って、いっぱいプランを用意しているのって知ってるぅ?」

美琴「今関係ある話し?」

食蜂「私も―――プランなら沢山用意してるってことよぉ☆」

美琴「……、」

食蜂「じゃあねえ、みぃさかさぁん」

―――――――
―――


美琴(それから一ヶ月くらいしたけど、あいつから攻撃されることはなかった)

美琴(派閥も至って正常に動いているし、あいつの作り上げた王国はいつも通りだ)

美琴(私の友達に手を出す感じも無いし、そもそも私自身……食蜂と2週間くらい話していない)

美琴(食蜂がやっと私で遊ぶのに飽きてくれたのか、と思ったけど、どこか気味が悪い)

美琴(まるで……嵐の前の静けさ、みたいな)

黒子「お姉さま?」

美琴「ふぇ?」

黒子「考え事ですの?考えすぎるというのも、案外泥沼ですのよ?」

美琴「あ、ああ、ごめん。私そんな顔してた?」

黒子「ええ……お姉さまの変化くらい、わたくし分かりますの」

美琴「そっか……まぁ……些細なことよ。自意識過剰なだけかもしれないわ」

黒子「お姉さま?お姉さまが自意識過剰になるのも無理ありませんわ、お姉さまは超能力者なのですから」

美琴「……結構前から分かっていたつもりなんだけどねー」

黒子「お姉さまはきっと疲れているだけですの、今度セブンスミストでお買い物などいかがでしょうか?」

美琴「あーいいわね……そういえば最近行ってなかったもんね」

黒子「はい!わたくしも、一端覧祭が終わってから風紀委員の仕事も一段落しましたのよ」

美琴「それじゃあ初春さん達も誘えるのね?」

黒子「あぐ……お姉さま、二人っきりじゃダメですの」

美琴「だーめよ、何されるかわかったもんじゃないわ」

黒子「お姉さまがわたくしに対しての信頼は!どうなっていますの!?」

美琴「ほーら、いいから早く寝るわよー。消灯時間過ぎてるんだから」

黒子「あぅぅ……分かりましたの、では、わたくしもそちらのベッドへ……」

美琴「ね・な・さ・い!」

黒子「はい」

翌日

美琴「んー、おっそいなぁ……」

美琴「待ち合わせの時間15分過ぎてる…‥」

ヒュンッ

黒子「はぁ、はぁ……お姉さま、遅れて申し訳ございませんの」

美琴「黒子が遅刻なんて珍しいわね」

黒子「風紀委員の仕事がありまして……さっさとぱっぱと終わらせてから来ましたの」

美琴「そうなんだ、あとの二人は?」

初春「御坂さーん!」

佐天「ご、ごめんなさい!遅刻して!」

美琴「ああ、うん、平気よ」

初春「メール入れるよりも、早く行かなきゃ!って佐天さんが……」

佐天「だって!待たせるの悪いし、メールしている間も煩わしいし!」

美琴「分かった分かったって、大丈夫だから」

佐天「ほんと、ごめんなさい……!」

美琴「それじゃ行こっか」

初春「はい!」

黒子「行きましょう」

佐天「何買おうかなー!」




女学生A「ターゲット、そちらへ向かわれました」

女学生B『了解、こちらも視認。C,D,Eは配置についてください』

女学生C『配置につきました、オーバー』

女学生D『配置場所に接近中』

女学生E『到着、近くに猫が居ます』

女学生A「追い払ってください」

女学生E『しかし……この可愛さは異常です』

女学生B『いいから指示に従え!』

女学生E『は、はい……』

女学生A「グループB班は機材の設置出来たのかな……」

おかっぱ「……、」

従業員「? どうされました?」

おかっぱ「あのぉ、ここってぇ、立ち入り禁止区域ですかぁ?」

従業員「ああ、そうだよ。従業員証を持っていないと入れない」

おかっぱ「だったらぁ、どうしても入りたいのでぇ、ください☆」

従業員「は、何を……ワカリマシタ、ドアを開ける際に、かざしてください」

おかっぱ「どぉもぉ~」

おかっぱ「……早くぅ、こっちに運びなさいよぉ、あんた達力持ちでしょぉ?使える能力ここで使わないでどうするのよぉ」

ツインテール「しかし、これは……重い」

ポニーテール「これって何なんですか?」

おかっぱ「知らなくていいのよぉ、あんた達は派閥の人間、上の命令に従うのは当然よねぇ?」

ツインテール「ちょっと!力抜かないで!」

ポニーテール「そっちだって!急に重くっ!?」

おかっぱ「やっぱり、こういう時は男手が必要なのかしらぁ」

おかっぱ「さぁてと……下準備下準備」

おかっぱ「あのぉ、この機材をその放送機器につなげてほしいんですけどぉ」

従業員「は?き、君はどうやってここに入ってきたんだ?ここは立ち入り禁止だぞ!?」

おかっぱ「ああ、もう、そういうのいいから早く」

従業員「……ハイ」

おかっぱ「こういう、古い技術は私のために役立てなさいよぉ」

従業員「Yes, My Lord」

おかっぱ「何それぇ、笑えなーい」

ツインテール「はぁはぁ……ここでいいんですか?」

ポニーテール「疲れたぁ……」

おかっぱ「良いわよぉ、ご苦労様」

ツインテール「も、もったいない言葉です」

ポニーテール「本当に……」

おかっぱ「そういうのいいから、早く帰りなさぁい、寄り道しないでね。じゃないとぉ……大変なことになるんだゾ☆」

ツインテール「?……ハイ」

ポニーテール「ワカリマシタ」

美琴「……?」

黒子「お姉さま?」

美琴「あ、いや、なんでもないわ」

黒子「……やはり、どこか具合でも?」

美琴「ううん、そうじゃないのよ……ただ、なんか違和感があるというか」

初春「あ、御坂さんも感じましたか?実は私もなんです、いつもと違う、ような……」

佐天「……あーー!分かった!」

初春「ぬっふぇ!?な、なんですか?」

佐天「店内放送が無い!」

黒子「言われてみれば、先ほどからプツッと音楽が流れていませんのね」

初春「なるほどー、そうだったんですねー。よく分かりましたね、佐天さん」

佐天「ふふーん!」

美琴「なんで無いのかしらね、機材トラブルかしら?」

黒子「なんか気味が悪いですの」

美琴「……嵐の前の静けさ?」

従業員「お客様」

美琴「え?」

従業員「こちら今学生のお客様にプレゼントしている物なのですが」

美琴「チラシ?」

従業員「はい、中ステージにてクイズ大会が開催されまして」

初春「クイズ大会ですかー」

佐天「ちょっと面白そうじゃない?」

従業員「学生のみの参加となりますので、もし雑学等に自信がありましたら、是非」

黒子「商品は…‥何々?セブンスミストの商品券、学舎の園宿泊施設利用券、結構豪華ですのね」

美琴「じゃあ、行ってみよっか。ここからだと、反対かしらね?」

黒子「はい、歩いていけば丁度いいくらいの時間ですの」

佐天「初春の腕の見せ所だね!」

初春「佐天さんも!都市伝説ハンターとして、頑張ってください!」

佐天「おー!」

女学生A『女王、目標がそちらへ向かいました』

女学生B『こちらも、視認。当該対象は走行中』

女学生C『確認、あ、一人がトイレへ向かわれました』

女学生D『わたくしもお花をつみに行ってきても』

女学生A『認めません』

女学生D『そ、そんな……』

女学生B『終了次第、解放を認める』

女学生D『わ、わかりましたわ……』

食蜂「……、」

食蜂「お人形さんごっこって何でこんなにもつまんないのかしらねぇ」

食蜂「御坂さんが、どういう反応するか楽しみだわぁ」

食蜂「……、」

食蜂「濡れちゃいそうだゾ☆」

女学生G『ターゲットが、目的地の到着しました』

女学生A『了解、グループBに連絡を入れる』

おかっぱ『はいはぁい、聞いてるわよぉ、それじゃあ―――ハジメましょうかぁ』

食蜂「反撃、開始☆」




キィーーーーーーーーーーーーーーーン

美琴「な、に!?」

黒子「これは……」

初春「え、ちょ、キャパシティダウン!?」

美琴「な、んで、こんなものが……」

黒子「う、初春、とにかく皆を避難させなければ……」

初春「でも、うぅ……無理です」

佐天「え、え、ど、どうしちゃったの?」

美琴(キャパシティダウン……これを扱える人間なんて限られてるじゃないの)

美琴(だけど、能力者がこれを扱うとなると、能力者自身も縛りが発生するっていう諸刃の剣よね……うぐっ……駄目だ、考えがまとまらない)

美琴「は、発生源は……店内放送よ」

黒子「だとしたら、セブンスミスト内全域に……」

佐天「わ、私聞いてきます!」

初春「佐天さん、無茶しないでください!」

佐天「だ、大丈夫だよ、初春……頑張ってくるね」

美琴(……ここは、ステージ中。ステージの上のスピーカーからも流れている)

美琴(大体こういう時って、移動している人間が怪しいのよね)

美琴(……居た、アレを追わないと)

美琴(……、)

美琴(学生なのに、従業員口に普通に入った。あいつらの仕業ね……)

美琴(それに、枝垂桜中学……ふざけてるわね)

美琴(あえて、常盤台中学の生徒を選ばない、ううん……『選べない』んだわ)

美琴(常盤台中学に、無能力者は少ない……だとしたら、納得が行く)

美琴(あいつの仕業である可能性は、高い……嵐は来ちゃったってわけね)

おかっぱ「ふぅん、やっぱり来ちゃうんだぁ。計算通りだけどぉ」

おかっぱ「まさか、自分から来るなんてぇ、面白い子ぉ」

佐天「あの!ここが、管理室って聞いたんですけど!開けてくれませんか!?」

おかっぱ「来るのはっやぁーい」

佐天「は?い、いいから開けてください!友達が苦しんでるんです!」

おかっぱ「開けると思う~?まぁ、貴女に用があるんだけどぉ」

佐天「……意味分からないこと言ってないで!開けろーー!」

おかっぱ「あぁーもーうるさいわねぇ……」

ピッ

佐天「ッ!?」

おかっぱ「……、」

おかっぱ「さてと、あの子の思考は私のものだしぃ……」

おかっぱ「あとはどうやって導くか、よねぇ」

おかっぱ「御坂さんの前で堂々とやるのってぇ、電磁バリアしてくださいって言ってるようなものだしぃ」

おかっぱ「ま、もっと違う方法があったのかもしれないけどぉ……これが一番楽しそうだったしぃ」

おかっぱ「キャパシティダウン止めてぇ、レッツスタート☆」

佐天「……、」



美琴「止まった?」

黒子「初春!状況確認ですの」

初春「はい!」

美琴「ッ!ヤバイ……」

黒子「お、お姉さま!?」

美琴「マズイマズイマズイ……佐天さんを行かせたのは間違いだったわ」

美琴「もしも、食蜂が佐天さんと接触していたら……!」

佐天「……、」

美琴「あ、佐天さん!」

佐天「御坂さん!止まったみたいでよかったです!」

美琴「え、ええ……」

美琴(な、なんにも、ない?)

佐天「なんか、何者かがこのセブンスミストにハッキングを仕掛けたらしくて……それでこんなことになったらしいんですよー」

美琴「へ、へぇ、そうだったの?でも、キャパシティダウンって……」

佐天「そうなんですよ、機材が大きいって話しなんですけど、なんでも音として精製するのに成功したとか?」

美琴「ふーん……厄介ね、それ」

佐天「あはは、私は無能力者だから関係無いんですけどね」

美琴「……、」

佐天「?、どうしたんですか?」

美琴「ううん、なんでもないわ。黒子と初春さん、風紀委員として仕事してる。手伝ってあげよっか」

佐天「はい!」

美琴(佐天さんにこれといって違和感がない)

美琴(なんで?意味が分からない……だったら、どうしてキャパシティダウンなんて起きたの?)

美琴(まだ、油断は出来ないわ……)

ふむ

黒子「ふぅ……とりあえず怪我人は居ないみたいですのね」

初春「良かったです、一応従業員の人とも話しましたけど、サイバーテロ?みたいでしたし」

黒子「そこからは、警備員のお仕事ですのよ?」

初春「サイバーテロですよ!サイバーテロ!気になりますよー!」

黒子「余計なことに首を突っ込まないのが最良の選択ですの」

初春「あうぅ……」

美琴「黒子ー?大丈夫そう?」

黒子「お姉さま!お姉さまこそ、キャパシティダウン大丈夫でしたの?お姉さまはわたくしたちよりも影響が大きいはずですの」

美琴「大丈夫大丈夫、佐天さんが止めてくれたみたいだし」

初春「え、そうだったんですか!」

佐天「あはは、私は管理室に行っただけだよ」

初春「でも、こういう時に行動できるっていうのが大切なんですよー」

佐天「もー!あんまり褒められると照れるしー!」

美琴「あはは、えっと、この後どうしよっか?一応機材チェック入るみたいで、一般人は避難してってことだし、ファミレス行く?」

佐天「行きましょう!」

おかっぱ「……、」

美琴「あっ」

黒子「え?」

初春「どうしたんですか?」

美琴「ごめん、ちょっと急用思い出した!忘れてた、先生に呼ばれてたのよねー」

黒子「お、お姉さま?ファミレスは……」

美琴「終わったら絶対行くわ!」

黒子「お姉さまー!?」



おかっぱ「……、」

美琴「ねぇ、ちょっと!」

おかっぱ「はい?」

美琴「あんた、さっき何をしていたの?」

おかっぱ「え……何のことですか?」

美琴「とぼけないでよ!キャパシティダウンが起きていた時に従業員口辺りに居たじゃない」

おかっぱ「???言っている意味がわかりません」

美琴「そう、そこまでとぼけるっていうなら、こっちにも手はあるのよ!」

おかっぱ「い、痛いですわ……」

美琴「……、」

おかっぱ「ほ、本当に何も知りません……」

美琴「……本当、ね?」

おかっぱ「……うぅ、ぐすっ」

美琴「ちょ!な、泣かないでよ!ごめんごめんなさいー!もー……はぁ、私の勘違いだったわ」

おかっぱ「はい、わたくしもはしたない所を、申し訳ございません……」

美琴「ううん……あなた、一応気をつけてね」

おかっぱ「?、何にでしょうか」

美琴「……ま、気をつけてって言っても無理か」

おかっぱ「はい?」

美琴「まぁいいわ、多分近いうちにまた会いそうだし、じゃあね!」

おかっぱ「???」

食蜂『印象操作/貴方の仕事は枝垂桜の学生が映った映像を削除すること』

食蜂『記憶操作/貴方はキャパシティダウン等の事件を忘れる』

食蜂『好悪付加/貴方は仕事熱心、削除する仕事をひたすらこなす、エリート従業員』

食蜂「こんなもんかしらねぇ」

食蜂「隠蔽って面倒くだぁい、誰かにやってほしいわぁ、まったく」

縦ロール「女王」

食蜂「あらぁ、居たのぉ?」

縦ロール「上層部の人間による誤認も完了しました」

食蜂「ふぅん、能力なくても隠蔽って出来るのねえ、やるじゃなぁい」

縦ロール「勿体無いお言葉ですわ」

食蜂「まぁいいわ、ひたすら続けなさぁい……御坂さんを変な人にするために、ね☆」

翌日。

美琴(おかしい)

美琴(あんっだけのことがあったのに、ニュースの1つにもならないなんて)

美琴(大体、企業がやらかすと報道するマスコミが取り上げないと言うのは、絶対に何かが操作された証拠)

美琴(……、)

美琴「ねぇ、黒子……昨日の出来事がニュースになっていないのっておかしくない?」

黒子「ああ、それですの?確か、被害者は0人だと認識されてしまいましたから、そこまで重要視されていませんのよ」

美琴「ふーん、そういうものかしらね?」

黒子「ですの」

美琴(……でも、新聞の1面とは言わずに、端の方にあってもおかしくないわよね)

美琴(口コミも無ければ、掲示板とかに載ってたりもしない。ニュースサイトにも無いし)

美琴(……やっぱり、食蜂が動き始めたとしか)

黒子「お姉さま?また難しいお顔をしていますのよ」

美琴「ああ、ごめんごめん……」

黒子「謝らなくても良いですのに」

美琴「……、」

美琴(あの時、佐天さんに何かがあったのなら……)

美琴(私がしばらく佐天さんと会わないようにしないと)

黒子「そういえばお姉さま?今日もお買い物は……」

美琴「ごめん、ちょっと今日はやりたいことあって」

黒子「やりたいこと?まさかまーたゲームセンターですの?」

美琴「違う違う、図書館で調べ物よ。気になっている研究テーマがあるのよ」

黒子「あらま、そうですの?わたくしもお手伝いできることはありますの?」

美琴「大丈夫よ、自力でやってみたいし」

黒子「ならば、わたくしが出る幕はありませんのね」

美琴「ありがと、黒子」

黒子「お、おおお、お姉さま……」

美琴「な、何よ?」

黒子「黒子は、黒子は、そんなぁあああああ!ああああああ」

美琴「……はいはい」

美琴(しばらくは、そういうことにしておかないと)

prrrrr

美琴「電話?こんなに朝早く?」

美琴「……佐天さん?」

pi

佐天『もしもし?御坂さんですか?』

美琴「うん、どうしたの?」

佐天『朝早く電話しちゃってすみません!でも、昨日はもう夜遅くて……実は、御坂さん昨日ストラップ落としてたみたいで、拾ったのに渡すの忘れてて』

美琴「え、あ、あーーー!!本当に、ない……」

佐天『だから、今日渡しておきたいなぁーって思ったんです。会えますか?』

美琴「うーん、うーん……」

美琴(佐天さんは、この騒動が終わってから、会えばイイし、うーんうーん!!!)

佐天『……、』

佐天『あ、あと、相談したいこともあるっていうか』

美琴「相談?」

佐天『はい、能力のことでちょっと……』

美琴(仮に佐天さんが操られていないとして、普通の状態だとしたら、これ本当に悩んでるってことよね……)

美琴(……見過ごせるかっての!)

美琴「分かったわ、そういうことなら……」

佐天『本当ですか!ありがとうございます……本当ごめんなさい』

美琴「いいっていいって、気にしないで。終わったら、えっと……ファミレスでいい?」

佐天『はい!』

美琴「それじゃあ、また連絡するね」

佐天『はいー、またー!』

美琴「ふぅ……」

黒子「お姉さまは、佐天さんには会いますのねぇ……」

美琴「しょうがないじゃない、深刻そうだったし。ゲコ太の為だし」

黒子「まったく、お姉さまはー!もうもう!」

美琴「ほら、早く支度済ませないと遅刻するわよー?」

黒子「分かってますのー!」

放課後

佐天「御坂さーん!」

美琴「佐天さん!」

佐天「ごめんなさい、呼び出しておいて遅れちゃって」

美琴「ううん、そっちのほうが遠いし、仕方ないわよ」

佐天「えへへ、それじゃあ入りましょうか」

美琴「うん」

カランカラーン

従業員「いらっしゃいませー、2名様ですね、ご案内します」

佐天「……、」

美琴(違和感はない、か)

佐天「?、どうしたんですか?」

美琴「ううん、なんでもないわ」

従業員「ご注文はこのボタンを」

佐天「あ、私はドリンクバーでいいです、御坂さんはどうしますか?」

美琴「じゃあ、私も同じので」

従業員「かしこまりました」

佐天「じゃあとってこよーっと!御坂さんのも取ってきますね!何にしますか?」

美琴「んー、コーラでいいわ」

佐天「了解です!」



佐天「よいしょ、はい、持って来ました」

美琴「どうもありがと!」

佐天「ふー……あ、とりあえず、これです!」

美琴「そうだったーーー!!ありがとー……無かった時は泣きそうだったわ」

佐天「あはは……大事にしていますもんね」

美琴「そうねー……限定品だし」

佐天「……えっと、相談イイですか?」

美琴「そうだったそうだった、能力に関してだったわね」

佐天「はい!」

美琴「どういう相談?」

佐天「あのー……私ってやっぱり、能力が向上しないじゃないですか」

美琴「あ、ああ、うん……」

佐天「無能力者のままだし、まぁそのおかげで昨日キャパシティダウン回避出来たんですけど」

美琴「うんうん」

佐天「御坂さんはどんな風にレベルが上ったのかなーって思ったんです」

美琴「私?そうねぇー……努力はしたかな」

佐天「……努力、かぁ」

美琴「うん、でもね……それは……本当は人に言うべきことじゃないのよ」

佐天「え?」

美琴「人に言うとさ、努力を認めてもらいたいから、努力をしたってことになるじゃない。それに自慢みたいだし」

佐天「そ、そうですよね」

美琴「だから、あんまり人には言わないことにしてるの……生活捨ててたこともあったしね」

佐天「やっぱりそれくらいしないとなのかぁー……」

美琴「大丈夫よ、きっと出来る……そう思ってやらないと出来る事も出来ないし」

佐天「……でも、御坂さん。仮にですよ」

美琴「うん?」

佐天「御坂さんと同じくらい!努力をしたとします。もちろん、御坂さんのその努力を知った上です」

美琴「うん」

佐天「それでも、やっぱり能力が開花しなかったら……どうしますか?」

美琴「……難しいわね」

佐天「あはは……」

美琴「多分、努力って最低限するべきことなのよ。そこからの応用とか、成長とかっていうのは『運』や『才能』だと思うし」

佐天「やっぱりその領域ですよね。だけど……それって今までの努力が無駄になったってことですよね?」

美琴「ううん、努力に無駄なことなんてない。必ず自分に帰ってくるわよ」

佐天「……本当にそうですか?」

美琴「え?」

佐天「御坂さんは、超能力者です……努力が実ったからそういうことが言えるんだと思います」

美琴「……佐天さん」

佐天「あたしなんて、多分努力して、限界を超えても……無能力者です」

美琴「そんなこと」

佐天「ありますよ!限界が超えてきたなーって分かっても!能力が開花しないんです!」

美琴「さ、佐天さん?」

佐天「御坂さんには、無能力者の苦労が分かるんですか!?」

美琴「ちょ、佐天さん、声……」

佐天「……私、とある事を聞きました」

美琴「え?」

佐天「『無能力者の料理法くらい心得てるわよ』」

美琴「ッ!?」

佐天「やっぱり御坂さんって、そういう風に私達を見てるんじゃないんですか!」

美琴「それは、違うわよ!その、れ、無能力者じゃなくて……」

佐天「なんなんですか!?」

美琴「す、スキルアウトとかのことよ……」

佐天「スキルアウトにも良い人は居ます!忘れたんですか!」

美琴「う、うぐぐ……」

佐天「御坂さんのこと見損ないました……正直信じたくなかったんですけど、こんな反応見せられたら信じないといけません」

美琴「ま、待って佐天さん、これには」

佐天「……初春や、白井さんが聞いたらどう思いますか?」

美琴「待って……違うのよ」

佐天「大体、御坂さんって……何を悪いことしたか分からない人間にも電撃を浴びせますよね」

美琴「それは!ふ、雰囲気というか」

佐天「本当は何もしていない人だったらどうするんですか?冤罪じゃないですか!」

美琴「ああーーーもう!違うってば!そうじゃなくて!」

佐天「何が違うんですか!論破してみてください!」

美琴「えっとね、まず無能力者の料理法についての発言なんだけども……」

佐天「はい」

美琴「そ、それは……だ、誰かが作ったデマよ」

佐天「はい?」

美琴「そう、デマなのよ。私の悪評を広めようとする、デマ。うんうん」

佐天「……、」

ピッ

『無能力者の料理法くらい、弁えてるわよ』

美琴「なんでmp3であるのよぉー!!」

佐天「さらに嘘までつくんですね、最低です!」

美琴「悪かったわ、なんでもするから!おごるから、許して!」

佐天「今度は乞いですか……御坂さんと同席しているだけで気分が悪いのに……」

美琴「うぅ……」

佐天「……本当はこんなこと言いたくなかったんです。でも確認したくて……なのに嘘までついて……」

美琴「仰るとおりです……」

佐天「はぁ……とりあえず、初春達と相談しますね」

美琴「ちょ、それは!」

佐天「ダメなんですか?事実なのに?」

美琴「うぐぐぐ……」

おかっぱ「……あのぉ」

美琴「え?」

おかっぱ「わたくし、ここで勉強をしているので、もう少し静かにしてもらえないでしょうか?」

美琴「あ、ああ、すみません……って昨日の?」

おかっぱ「……?」

美琴「気のせいか……」

佐天「もう、御坂さんのせいですよ!」

美琴「ええ……」

従業員「お客様、あまり騒がれてわ……」

男「ったく、うるせぇガキどもだなぁ……」

女「まったくよ……喧嘩なら外でやりなさいって話」

美琴「あ、あ……」

女学生A「あれ、常盤台の御坂美琴じゃない?」

女学生B「喧嘩とかするんだね、しかも弱い者いじめみたいだしぃ」

美琴「ちょ、違うわよ!」

ヒソヒソ……         ヒソヒソ……
       ヒソヒソ……     ヒソヒソ……
  ヒソヒソ……     ヒソヒソ……

美琴「……ッ」

カランカラーン

従業員「いらっしゃいませー」

食蜂「待合なのよぉ、あ、みぃさかさぁん?」

美琴「…‥あんたの仕業って訳ね?」

食蜂「えぇ、何のことぉ?」

美琴「この状況を作ったのは!あんたのせいかって聞いてるのよ!」

食蜂「………………残念でしたぁ、ち・が・い・ま・す」

美琴「ッ!?」

食蜂「分かるわぁ、私のせいにしたいっていうのもお……でもぉ、お友達はぁ……本心みたいよぉ?」

食蜂「そりゃ楽よねぇ、私のせいにすればぁ……全て私が悪いんだものぉ」

食蜂「でも、残念ながら違うのよねぇ?私はたまたま、ここに来ただけよぉ。御坂さんが見えたからだゾ☆」

美琴「……、」

食蜂「入ったら修羅場みたいだしぃ、だからぁ……」

食蜂「みぃさか、さぁん?助けてあげましょぉかぁ?」

美琴「な、に言ってる、のよ……」

食蜂「飲み込みが悪いのねぇ、助けるって言ってるのよぉ。まぁ?前にいろいろ世話になったところもあるしぃ」

美琴「ふざけんな!あんたの誘いになんか……」

食蜂「でもぉ、そしたらどうする気ぃ?だってぇ、お友達とはもう仲直り出来ないわよぉ?」

食蜂「私が言ってる、のよぉ?」

美琴「ぐっ!」

美琴(落ち着きなさい、私……ここでこいつの誘いになんて乗ったら!)

食蜂「とか考えてるんでしょうねぇ?」

美琴「能力もなしに心を読むな!」

食蜂「あらぁ、ごめんなさぁい☆」

美琴「……じょ、条件を言いなさい」

食蜂「んー、そうねぇ……そういうの出すのならぁ、なんでも1つ言うことを聞く、とかかしらぁ?」

美琴「……なん……ですって?」

食蜂「出来ないのぉ?だったらぁ、この話しは無かったことにしましょぉ」

美琴「ま、待って!」

食蜂「どうするのよぉ、あ、店員さぁん、リブロースステーキ1つぅ☆」

美琴「……、」

食蜂「リブロースステーキが来るまでに決めなさいよぉ」

美琴「……ん」

美琴(おかしい、佐天さんが喋らない……?)

美琴(なんかずっと黙ったまま、だし……)

食蜂「ああ、その子?ちょっとだけいじったわぁ、でも御坂さんの為よぉ?こんな会話、聞かれたくないでしょぉ?」

美琴「……そ、そうね」

美琴(私の、ため?こいつが?)

美琴(でも、確かに……こいつは数ヶ月前から私に好意があったように思えたわ)

美琴(だとしたら、本気で!?)

美琴(……食蜂の能力を使えば、佐天さんの知っていることを忘れさせることが出来る)

美琴(苦渋の選択になるけど……でも、でも……私は1人になりたくない)

美琴(信じたい所もある、きっと黒子はその話を聞いても……私を信じてくれる)

美琴(けど、黒子はどうなの?初春さんと、仲が悪くなったりしたら……私のせいで、私のせいで!)

美琴(そうよ、黒子や初春さん、そして佐天さんの為じゃない……)

美琴(知らなくてイイことだって、あるのよ……そうよ……)

食蜂「早くぅ、来ちゃうわよぉ」

美琴「わ、分かったわ……あんたの誘いに乗ることにする」

食蜂「はい、けってーい☆」

食蜂「御坂さぁんは、私の言う事なんでも1つ聴くのよねぇ?」

美琴「……そうよ、早く決めなさいよ」

食蜂「そうねぇ……だったらぁ」




食蜂「お腹出しなさぁい、私も腹パン……してみたいんだゾ☆」




美琴「なん、ですって……」

食蜂「出来ないのぉ?だったらこの話しは無かったことにぃ」

美琴「待って!」

食蜂「やるのぉ?やらないのぉ?」

美琴「い、今ここで!?」

食蜂「そうよぉ、愉快な悲鳴をみんなに聞かせてあげなさぁい?」

美琴「ふ、ふざけ!」

食蜂「だったら、この話はぁ」

美琴「ああ、もう!やればいいんだろうやれば!!ほら!!」

食蜂「御坂さんの、お腹ぁ☆綺麗ねぇ、これから汚くなるなんてぇ、考えられないわぁ」

美琴「早くしなさいよ!」

食蜂「お言葉に甘えてぇ」

美琴「がっ……うぅ……は、ぁ……」

食蜂「どう?いつもこんな感じなのよぉ」

美琴「……気がすんだわけ?」

食蜂「……えぇ?」

美琴「え?」


食蜂「誰がぁ、一発、だなんて言ったのよぉ?」

食蜂「そうねぇ、じゃあ、その子にやってもらおうかしらぁ」

美琴「さ、佐天さんに!?」

佐天「……、」

ピッ
食蜂『好悪操作/貴方は目の前に居る御坂美琴の嫌悪感が少しだけ上昇』

ピッ
食蜂『慣習操作/服をたくし上げて居る人を見かけると、腹パンをしたくなる』

食蜂「こんなもんかしらねぇ」

佐天「み、さか、さん……」

美琴「さ、佐天さん?」

佐天「御坂さんのこと、生理的に受け付けません、けど……」

美琴「ッ……」

佐天「やっぱり、私の怒りは収まりません……よっ!」

美琴「あ、ぐっ……うぅうううう!!」

食蜂「つっよぉーい!貴方やるわねぇ?」

佐天「……、」

食蜂「聞いて?御坂さぁん?ねぇねぇ、ねぇったらぁ」

美琴「な、何よ……」

食蜂「お友達がぁ、御坂さんに対する嫌悪感をぉ『少しだけ』上昇させただけなのよぉ」

美琴「何が言いたいわけ……」

食蜂「つまりぃ、元々の嫌悪感が無いとぉ、生理的に受け付けませんなんて言わないわよねぇ!」

美琴「……ッ、へぇ、やっぱりあんたは『心理掌握』だわ……」

食蜂「ありがとぉ、じゃあそこの子、そうよ、あなたよぉ。レッツチャレンジ☆」

おかっぱ「……、」

美琴「げふっ!か、は……ぶ、文学少女と見せかけて力あるなんて……」

食蜂「見かけに騙されたらダメよぉ、はい、次」

男「……、」

美琴「あ、ががあああああああああああ!!」

食蜂「男はやっぱり違うわねぇ☆」

美琴「うぅうううううううううう!!」

食蜂「御坂さぁん?泣いてるのぉ?いつもの私みたぁい☆」

美琴「早く、次、来なさいよ……」

食蜂「強がりぃ?さっきコーラ飲んでたみたいだけど、失禁は大丈夫ぅ?」

美琴「……しないわよ!」

女学生「……、」

美琴「がぅ……」

食蜂「うーん、パッとしないわぁ……あなたダメねぇ、リブロースステーキ食べてなさいよぉ」

女学生「ハイ」

美琴「あんた……最低ね」

食蜂「あっらぁーーー?御坂さんと対して変わらないと思うけどぉ?」

美琴「何よ……」

食蜂「だってぇ?お友達を『私の能力を使って』操りたいんでしょぉ?私と同じじゃないのぉ」

美琴「ッ!?」

食蜂「それってぇ、能力を使って作った友達とぉ、何が違うのぉ?」

美琴「うぐぐぅうううううううう!!!!!!」

食蜂「やっぱりぃ、こういうのも楽しいわねぇ」

美琴「私は、私は……!」

食蜂「物理的にも、精神的にも傷めつけるっていうのはぁ……本当、蜜の味よねぇ?」

食蜂「花に止まる蜂の気持ちが分かるわぁ、綺麗な花ほど、その蜜はきっと美味しいのよねぇ」

食蜂「はい、次。レッツトラーイ!」

「……超くだらない茶番ですね」

食蜂「あらぁ?自我があるわけぇ?」

「少しだけなら、最も、貴方の印象操作には超贖えませんけど」

食蜂「ふぅん……大能力者クラスなのねぇ」

「ま、今日は集まる前の時間で超助かりましたね。もしも、麦野が来ていたら超ぶっ放してましたから」

食蜂「第4位?こわぁい、早く終わらせないとぉ」

「はい、なので……第3位は超失神させますよ?」

食蜂「えぇ?もう終わりにするのはぁ、物足りないけどぉ……イイわよぉ」

「はい」

美琴「あ、ぇ、あぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」

「ごめんなさい、窒素パンチって超痛いですから」

食蜂「さぁてと……終わっちゃったぁ、つまんないのぉ」

食蜂「そこの、運んで頂戴ぃ」

おかっぱ「はい」

食蜂「さぁてと、どうしようかしらぁ」

佐天「……、」

食蜂「ああ、この子も操りっぱなしだっけぇ、はい、終了っとぉ」

食蜂「ま、道端に置いておけば勝手に起きるわよねぇ」

従業員「ありがとうございましたー」

佐天「……あれ、あたし、何してたんだっけ?」

―――――――――
―――――
―――




美琴「……ぐっ、うぅ」

美琴「あれ、私……」

食蜂「おはよぉ、御坂さぁん☆」

美琴「食蜂……」

食蜂「約束通りにぃ、お友達の記憶操作はしたわよぉ」

美琴「あんた、それだけで済むと!」

食蜂「いいからぁ……ねぇ?御坂さぁん?私達友達にならなぁい?」

美琴「はぁ?」

食蜂「私達『同じ事』をしたのよ?それに『同じ超能力者』、そしてぇ……」

美琴「?」

食蜂「両刀じゃないぃ?私はぁ、マゾでありぃ、サドなのよぉ」

美琴「……それに関してはどうでもいいわ、けど」

食蜂「けどぉ?」

美琴「……私があんたと同じ事をしたってことは認めないといけない」

美琴「私は……確かに無能力者を馬鹿にしていた所があったし」

美琴「それなのに、無能力者と友達になろう、とか……ダメよね、本当」

食蜂「……別に自然なことじゃないのぉ」

美琴「え?」

食蜂「上の人間がぁ、下の人間に対して、上から目線になってしまうのはぁ……人間なんだから、当たり前じゃないのよぉ」

食蜂「そんな人間は、山のように居るわよぉ。だって私はぁ……考えることまるわかりなんだゾ☆」

美琴「食蜂……」

食蜂「だからぁ、御坂さんが悪いわけじゃなくてぇ、自分の本能に素直なだけ、なのよぉ?」

美琴「……でもやっぱりダメよ、過ちを犯したことは認めないと」

食蜂「もぉ、頑固ねぇ」

美琴「そりゃ、私だし」

食蜂「ふぅん……で、どうするのぉ?」

美琴「きちんと謝るわよ……」

食蜂「へぇ、そぉ?」

美琴「……うん、あんたとも、その……他人以上友達未満くらいなら……」

食蜂「何それぇ?」

美琴「だーもう!今回の件で、私があんたに対する感じは変わったわよ!」

食蜂「ふぅーん?」

美琴「はぁ……」

食蜂「じゃあ、友達ってことで良い訳ぇ?」

美琴「……考えるくらいならしてあげてもいいわ」

食蜂「うっわぁ、その上から目線、まぁいいけどぉ」

美琴「ふん……」

食蜂「じゃあ、謝ってきたらぁ?ここに居ても何も始まらないわよぉ?」

美琴「そうするわ、つか、ここどこ?」

食蜂「私の部屋よぉ」

美琴「へぇ、あんたの部屋……センス悪いわね」

食蜂「自覚はあるわよぉ」

美琴「そっ、それじゃね」

食蜂「……、」

食蜂「言った、わね」

食蜂「ふ、ふふ、あは、あははははあ!!!!」

食蜂「あはははははははは!!!!!!!!!」

食蜂「ゾクゾクするわぁ☆」

食蜂「結局御坂さんは、最後まで『私の仕業』ってことに気づかなかった」

食蜂「その上、私の言うことを信じちゃったしぃ、私と友達になるなんて、最後まで楽しませてくれるわねぇ」

食蜂「……あの子にそういう風に仕向けたのも私」

食蜂「ファミレスでヒソヒソするようにしたのも私」

食蜂「多分電磁バリアは貼っていたんでしょうけどぉ、最初から好嫌操作はしていたのよねぇ……でも、元々あの子嫌悪感はあったみたいだしぃ、いずれああなるってことなんだけどぉ」

食蜂「キャパシティダウンから不安を煽って、疑心暗鬼になりながらも友達に攻められてぇ、挙句の果てには腹パンさせられる」

食蜂「ここまで綺麗にプランが通ると最高に気持がいいわねぇ」

食蜂「統括理事会の気持ちも分かるわぁ」

食蜂「もぉ、最高よぉ……」

食蜂「……、」

食蜂(でもやっぱり)

食蜂(私は、する側も好きだけど、それをした後だと『される側』になりたいと思うのよねぇ)

食蜂(自分で自分に能力はかけられないしぃ、自分をコントロールするのって難しいわぁ)

食蜂「でもぉ、御坂さんが付き合ってくれるみたいだしぃ、楽しめちゃうんだゾ☆」

おしまい

くぅ~疲れましたwこれにて食パンです!
反逆も楽しかった、みさきちは書いていて楽しい、だけど食パン流行れ

寝る、ありがと
気が向いたらまた明日

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