ほむら「上条くんとお友達になりたいわ」 (317)

ほむら「もうあなたのソウルジェムは限界のはずよ。使いなさい」

さやか「あんた達とは違う魔法少女になる。そう決めたんだ」

ほむら「…どうしても私のグリーフシードは受け取らないつもりね」

さやか「だってあんたさ、あたしの為とか言いながら、ホントは全然別な事を考えてるんでしょ?」

ほむら「……ああもう…… どうして素直に使ってくれないのよ!」ブワッ

さやか「!? いきなり何? 泣いてるの……」

ほむら「そりゃ泣きたくもなるわよ! ようやく脱出したのにまたTVシリーズに戻ってくるなんて!」

さやか「え、TVって何の話……? それもあんたが知ってる魔法少女の秘密ってヤツ?」

ほむら「説明は後よ! とにかく今はあなたに助かってもらうわ!」

さやか「あ! こら勝手なことすんなって!」

——ほむ部屋——

さやか「まぁ、その、なんだ…… ありがとね」

ほむら「だいぶ頭を冷やしたようね」

さやか「おかげでちょっとはね。それで何が目当てなわけ?」

ほむら「あなたがいないと困るのよ」

さやか「まどかのこと?」

ほむら「それもあるわ。でも今回わざわざ戻ってきたのは別の…」

さやか「ちょっと待った。さっきから『戻った』ってどういうこと?」

ほむら「早いうちに話しておいた方がよさそうね。私はこの時間よりもう少し先の未来から来たの」

さやか「なんだそりゃ? 魔法で?」

ほむら「ええ。特に私が転校してきてからの一ヶ月間は何度も繰り返しているわ」

さやか「それがさっき脱出とか言ってたヤツか」




さやか「……あんたが魔法少女の仕組みに詳しいのはそういうわけか」

ほむら「わかってくれたかしら」

さやか「どこまで信じていいもんかな… ハッキリしないや」

ほむら「いきなり突きつけられても信じがたい話でしょうから、無理に信じなくていいわ」

ほむら「信じてほしいのは、私のまどかへの想いよ」

さやか「その話がホントだとすると、確かにそうなるかもなぁ。退院して最初の友達だったんでしょ?」

ほむら「入院前も含めて、ね」

さやか「それってさ、訊きづらいんだけど…… 変な意味とかじゃなくて『好き』なの?」

ほむら「私は変なんかじゃないわ」

さやか「うんこの方向の話やめよう」

ほむら「ともかく、私はまどか以外にその類いの感情を抱いた事はあんまりないわ」

さやか「他にそんな相手いたのか」

ほむら「たぶんまどかの次くらいに、杏子と仲が良かったわ」

さやか「アイツと!? まさかぁ」

※友達いないほむらちゃん基準の「仲が良かった」= 少なくとも嫌われてはいないし苦手でもない
 友達多めなさやかちゃん基準の「仲が良かった」= それはもう……

ほむら「でも杏子相手にそれほどドキッと来たことはないわね」

ほむら「というわけで、私はまどか以外に『好き』方向の興味を持つことはないわ!」

さやか「う、うん… なんでそんな力説してんの?」

ほむら「上条くんとお友達になりたいから、協力してほしいの」

さやか「興味はないから安心してねってかこの野郎! あたしが今どうなってるか知ってんでしょ!」

これいつの話だ叛逆の前でTVの間か?

>>15
叛逆からTV版に戻ってきた

ほむら「知ってるからといって他に頼める人もいないのよ」

さやか「仁美にでも頼みなよ」

ほむら「上条くんに接触するなら、まだあなた経由の方が確実だわ」

さやか「そうかな」

ほむら「ええ。しかも彼に警戒されることなく打ち解けられる可能性も高まるわ」

さやか「それほどでも…… あるかも…」ニヘラ

ほむら(笑顔がキモいけど黙ってれば使えそうね)

さやか「とはいえ、仁美にも協力してもらった方がいいんじゃないの?」

ほむら「そうかしら」

さやか「仁美の方こそ恭介とうまくいったみたいだしさ、やっぱそこに割り込むとねぇ」

ほむら「私は彼に興味ないし、あなたは望みがないから邪魔にはならないわわ」

さやか「だからそれを説明するんだって」

ほむら「なるほど… 話さずに始めたらまたこの時間を繰り返すことになりかねないものね」

さやか「ところであんた、つい今さっき酷い事言わなかった?」

ほむら「おかしな言いがかりはやめてほしいわね」

——放課後——

さやか「ごめん仁美、ちょっと今日一緒に帰っていい?」

仁美「もしかして、上条くんのことで何か…?」

ほむら「話が早くて助かるわ」

さやか「あたしはただの仲介役。転校生がちょっと話したいっていうんだけど、いいかな」

仁美「あら、暁美さんと一緒なんて初めてですわね。もちろん構いませんわ」

仁美「上条くんも中沢くんと何か大事な用事があるらしく、すぐに帰ってしまいましたし」

ほむら「むこうも何か切羽詰まった様子だったわね。きっと何かあったのね」

さやか(誰のせいだよ)

さやか「では本題をどうぞほむらさん」

ほむら「私はこれから数ヶ月後の、劇場版新編の時間軸から来たの」

さやか「ちょっと待った!! いきなりそこから!?」

ほむら「ストレートにちゃんと話した方がうまくいくと思ったのに」

仁美(暁美さんも、そういう……)

さやか「見なさいよ。仁美が若干退いてるでしょう」

ほむら「もう一押しね!」

さやか「もういいよ。あたしが説明するから」

ほむら「私と特に接点のなかったあなたと上条くんがなぜか『私が招き入れた人物』的な扱いで結界に入り込んでるから」

ほむら「ちょっと時間をさかのぼって辻褄を合わせに来たのよ」

さやか「黙ってろっつーの!」

ほむら「私たちは関係をもたなくてはいけないの。お友達にでもなりましょう」

仁美「……」

さやか「ごめんね。かいつまんで言うと…」

仁美「私と暁美さんが深い関係になればいいわけですわね?」

さやか「ならなくていいんだよ!」

ほむら「そうよ。私はまどか以外とそこまでの関係になるつもりはないわ」

仁美「そうでしたか……」

スレタイだけ借りて乗っ取ってもいいかい?

なら適当に書いてみよう
スレタイだけ借りてあとは最初から書く

ほむら「上条くんとお友達になりたいわ」

立て直すのはめんどいかな

まどか「えっ、上条くんと?どうしてまた」

ほむら「えっ?ど、どうしてもよ」

まどか「もしかして、ほむらちゃんって上条くんのこと…気になってたり?」

ほむら「そうかもね?」ニヤリ

ほむら(ふふ、やはり困惑の表情ねまどか!そりゃそうよ、叛逆以来あれだけ熱烈にアプローチを重ねてきた私が!ここで!上条くんのことを気になると言えば!)

まどか「ほむらちゃん…」ウルウル

ほむら(嫉妬に駆られるのは自明の理!ふふふ!なんという悪魔的な発想…!我ながら恐ろしいわ…)

ほむら(そしてその後の私の作戦はこうよ。バレンタインに上条くんに本命チョコをあげたいとまどかに相談!まどかは優しいから心を痛めつつも協力してくれるでしょう)

ほむら(本命チョコを一緒に作って…そして切なげな表情で『がんばって』と応援してくれるまどか…。しかし私が当日、本命チョコを渡すのはまどか!!)

ほむら(驚きと嬉しさでよく分からない表情なりつつ、『嬉しいよ、ほむらちゃん。私もずっと、好きだったの』って…)

ほむら(きゃあああああ!きゃあああああ///)クネクネ

まどか「あの、ほむらちゃん?」

ほむら「はっ(妄想で意識飛んでたわ)」

ほむら「な、なあに?」

まどか「その、上条くんはいま仁美ちゃんとお付き合いしてるでしょ?そういうのはあんまり良くないかなって」

まどか「それに、その…」チラ

さやか「ガルルルルル」フシュー

杏子「気持ちはわかるが抑えろさやか!」ハガイジメ

まどか「…ね?」

ほむら「そ、そうね…。少し配慮に欠けてたわ、ごめんなさい」

まどか「もう…そーゆー冗談はやめた方がいいと思うよ」

ほむら「ええ…」


ほむら(嫉妬どころか冷静に諭されてしまったわ…)

ー喫茶店ー

ほむら「納得いかないわ!」ダン!

さやか「なにがさ」ズズ

ほむら「なぜ計画通りにいかなかったの!?」ダンダン!

さやか「うるさい落ち着け」

さやか「まず前提を取り違えてるよ。なーにが熱烈なアプローチだっての」

ほむら「なによ」

さやか「いやアンタ全然まどかと絡めてないじゃん」

ほむら「…あいさつは返してくれるようになったわよ」

さやか「ハードルひっく!そんなのあいさつすれば返してくれるに決まってんじゃん」

ほむら「…だから、最近おはようって言えるように」

さやか「人間の心を理解し始めたロボットかアンタは!」

さやか「ていうかずっと疑問だったんだけどさ、あたしの記憶消さないの?」

ほむら「あら、消して欲しいの?」

さやか「やめてええ!やっぱほむら怖いわ」

ほむら「なんのことはない、別にあなたを放置したところで何の実害はないと判断しただけよ」

さやか「カッチーン!いいのかなー?さやかちゃん怒っちゃうよー?」

ほむら「どうせそんな気ないクセに」

ほむら「というかあなたこそ本当になにもしてこないのね。拍子抜けよ」

さやか「んー?いやだって意外とほむらはほむらのままだったというか」

ほむら「なに言ってるの、いまの私は愛の化身よ?かつての、自分の気持ちを押さえ込んでいた愚かな私とはまるで異質な存在になったというのに」

さやか「じゃあその愛の化身さんはなんで自分の想い人にアプローチしないの?」

ほむら「…自分の気持ちを自覚したら、なんだか急に気恥ずかしくなっちゃって…。まどかを見ると、心臓が高鳴って、すごく幸せになるの」

さやか「ほう」

ほむら「まどかに話したいことで頭が埋め尽くされるのに、対照的に言葉が喉でつかえちゃって…結局いつも逃げちゃうわ」

さやか「乙女か!」

ほむら「なによ、ヘタレ具合であなたにどうこう言われるほど落ちぶれてないわよ。あなたこそ佐倉杏子とはどうなの?」

さやか「ぶふぉっ!」

さやか「ななな、なんで杏子?」

ほむら「あら、今さら言い逃れできるとでも?人がまどかと会うのを諦めて自害しようとしてる時に恋人つなぎまでしてイチャついて」

さやか「あ、あれは勢いというかなんというか…あはは」

ほむら「…ふぅ。まだ自分の本当の気持ちを理解できてない段階なのね。やれやれだわ」

さやか「その上から目線だいぶ腹立つぞ!あたしと杏子は友達だっての」

ほむら「ふふ、友情から愛情が芽生える瞬間って…いいわよね」

さやか「良くないっ!断固拒否だよ!」

ほむら「ところで…ちょっとお願いがあるんだけど」

さやか「…まあほむらが珍しくお茶に誘うんだもんね、こうなるよね」

ほむら「その、まどかへのプレゼント…選ぶの手伝って欲しくて」

さやか「プレゼントってバレンタインの?無難にチョコでいいじゃん」

ほむら「そんなの普通すぎるわ。私の愛が伝わるスペシャルなのじゃないと。あーあ、これだから愛がなんたるかを知らないお子様は困るわ」

さやか「あ、もう手伝わなーい。自力でがんばって」

ほむら「ごめんなさい冗談です」

さやか「どの道手伝う気なんてないよ?基本ほむらと馴れ合う気はないし」

ほむら「言ってくれるわね」

さやか「んじゃ、これお金ね。そろそろ杏子が帰るころだから帰らないと」

ほむら「お熱いこと」

さやか「だから違うっての…」

この支援ってどうやったら終わるの?

ほむら「劇場版であなたと上条くんがなぜか『私が招き入れた人物』的な扱いで結界に入り込んでるから」

ほむら「ちょっと時間をさかのぼって辻褄を合わせに来たのよ」

さやか「黙ってろっつーの!」

ほむら「私たちは関係をもたなくてはいけないの。お友達にでもなりましょう」

仁美「……」

さやか「ごめんね。かいつまんで言うと…」

仁美「私とほむらさんが深い関係になればいいわけですわね?」

さやか「ならなくていいんだよ!」

ほむら「そうよ。私はまどか以外とそこまでの関係になるつもりはないわ」

仁美「そうでしたか……」

さやか「ともかく、ほむらがどうやら恭介と友達になりたいみたいなんだよ」

ほむら「ある程度まで行ったら未来に帰るから心配しなくていいわ」

さやか「それくらいならいいよね?」

仁美「ええ勿論ですわ。お友達が多い方が、上条くんも嬉しいでしょう」

ほむら「わかってくれてありがとう。助かるわ」

仁美「それに、多少刺激してみたら、女の子に興味を持ってくれるかもしれませんしね」

さやか「そんなに… アレなの?」

仁美「今日も中沢くんと一緒に帰ったのはそういうことなのかと期待してしまいますわ」

さやか「いや、そこまでじゃないでしょ!」

ほむら「疑わしいからといって、あまり変に思い込むのは良くないわ」

さやか「う、うん…… そうね……」

——翌日——

さやか「おはよう! 朝早いんだね」

ほむら「早めに来て通学路で一服するのが日課なのよ」

さやか「朝っぱらから何してんのよ…?」

ほむら「あなたも早くこの時間を脱出して劇場版に行きなさい。わりと幸せそうよ」

さやか「いいねぇ幸せ。最高だわ」

まどか「おはよう、ほむらちゃん」ニコニコ

ほむら「あらまどか、いい事でもあったの?」

まどか「ほむらちゃんがさやかちゃんと仲良さそうなんだもん」

さやか「いや、そうでもな…」

ほむら「昨日からまどかと杏子に続く第三位まで仲良くなったわ」

まどか「すごいね~ 二番目の人って、この間の?」

さやか「なんでか知り合いみたいね」

ほむら「あ、それとあの子はさやかともっと仲良くなるから安心しなさい」

まどか「そうなの? 良かったぁ」

さやか「いやそんな予定全然ないんだけど… それよりさ、あんたの第一目標はあたしじゃないでしょ」

ほむら「当然よ」

さやか「恭介、もう来てるよ」

ほむら「……来てるわね」

さやか「行きなよ。まずは朝の挨拶からだよ」

ほむら「…とはいえ、教室に来た時ならまだしも、しばらくおいてからいきなり行ってもね」

まどか「ほむらちゃん、もしかして上条くんに挨拶したいの?」

ほむら「……誤解しないでほしいのだけど、その通りね」

さやか「それがさぁ~ 聞いてよ」

ほむら「まどかに変な事吹き込まないで!」

さやか「なんか恭介とお友達になりたいんだって」

ほむら「変な事吹き込まないでって言ってるでしょ!」

まどか「なんだぁ。それなら普通に行けばいいのに」

さやか「だよね」

ほむら「普通にって、ちょっと……」

まどか「上条く~ん」トテトテ

ほむら「待ってまどかああぁ!!!!」

——お昼休み——

ほむら「……」

仁美「……」

さやか「……とりあえず、食べてからにしようか……」

仁美「ええ……」

まどか(なんでいきなり三人ともこんなになっちゃったんだろう……?)

まどか「あの…… ほむらちゃん?」

さやか「ゴメンまどか、今ちょっとそっとしておいてやって」

まどか「でも… 今のほむらちゃん、なにかエs… 食べ物を与えないといけない感じがする……」

ほむら「いただくわ……」

さやか「大体ねぇ、あそこまで緊張することないでしょ!」

ほむら「仕方なかったのよ!」

まどか「あ、やっぱりさっきの美術の時間の話?」

仁美「問題児は上条くんだけではなかったようですわね…」

ほむら「だって…………」ボソボソ

さやか「はい後半もう一回! もっと大きな声で!」

ほむら「今の私は魔なる者… それでも不慣れなことくらいあるのよ」ファサッ

さやか「その変なキャラ付けナシにしてどうぞ」

ほむら「……男の子に話しかけたことなんてなかったのよ」

三人(だと思ったわ……)

さやか「でも中沢くんとは普通に話してたよね?」

ほむら「普通に話すだけならまだしも、お友達になりましょうだなんて」

まどか「上条くんだもん。そんな怖がることないよ」

仁美「むしろ怖がる必要あるくらい、女の子に興味を持っていただきたいくらいですわ」

ほむら「怖がる… とは心外ね。ただちょっと慣れてなかっただけよ」

ほむら「私に言わせれば、あなたたち三人の方がむしろいかがわしいくらいだわ」

さやか「と言われてもなぁ」

まどか「わたしたち、そんな風に見えてたのかな」

ほむら「いえ決してそういうことでは…」

さやか「一対一にさせない方向で考えた方が良さそうだね」

まどか「みんなで遊んでる所に、ほむらちゃんもおいでよ~って?」

仁美「それが良さそうですわね」

ほむら「どうにか行けそうね」

仁美「では帰りに少し寄り道するように誘ってみましょう」

さやか「あれ、でも今日って確か」

仁美「……病院へ行く日でしたわね」

ほむら「私も病院なら手慣れたものよ! 『まだたまには通ってる』風を装ってバッタリ会いに行くわよ!」

さやか「お、ヤル気じゃないの」

まどか「結局一対一になっちゃうけど、いいの?」

——病院——

杏子(マミめ、こんないい狩場持ってたのか…… また明日も来よう)

杏子(でも毎日来て変に思われるのもやだな。何かいい方法ないかね)

杏子(ん? この音… ああ、中庭で演奏してるのか)

看護婦「治って良かったわねぇ」

上条「本当ですよ。またこうして演奏できるんですから」

幼女「もっかいやって! もっかい!」

上条「よ~し、じゃあ今度はどんな曲にしようかな」

幼女「プリキュアいい!」

杏子(なんだアイツ…? ああやって入院してる小さい子と遊んでるのか)

杏子(ボランティアかな。仲間に入れてもらえばちょくちょく来られるかも…)




まどか(……どうしよう、あの子確かこの間さやかちゃんと戦ってた……)チラッ

さやか(恭介め、あんなヤツと何話してるのよ!? 仁美も来てるのに)チラッ

仁美(上条くん、女の子とあんなに楽しそうに… これならほむらさんにもチャンスが…)チラッ

ほむら(本当だったら、私もまどかとあんな風に遊びたかったのに……)モヤモヤ

杏子「…ごめん恭介、ちょっと待ってて」

上条「うん。どの道しばらく帰れそうにないね」

幼女「まだあそぶよ~!」

杏子「よぉ、おまえら」

まどか「見つかっちゃったね…」

仁美「お友達かしら」

さやか「そんなんじゃないよ」

杏子「むしろ会いたくなかったんだけど」

さやか「あんたの方から来たんでしょうが!」

杏子『だって変なテレパシーが漏れ出てたからさ、気になったんだよ』 ←テレパシー

さやか『あ、それほむらの仕業だわ』

まどか『ほむらちゃん何考えてたの?』

仁美「??」キョロキョロ

ほむら『……どこから聞いてたのかしら』

杏子『まどかって子の体拭いてあげたいとか何とか…… まどかって誰?』

まどか『ほむらちゃん、こんなところで変なこと想像しないで!』

仁美「……」←みんな突然黙っちゃったけど、悪い雰囲気ではなさそうなのでマネしている

ほむら「まぁ、私が多少おかしなことを考えてたことはさておくとして」

ほむら「佐倉杏子、あなた彼と仲良さそうだったわね。いつからなの?」

杏子「いつからっていうか、さっき会ったばっかりだよ」

ほむら「それでもうあんなに……?」

まどか「上条くん、打ち解けるまではわりと早いんだね」

仁美「ちゃんとお付き合いしてからは一歩も進展しないのに……」

杏子「アイツ彼女いたの? っていうか、もしかして」

仁美「わたしです」

杏子「……ゴメンな」

ほむら「私より先に成功しているとわかったからには、あなたにも協力してもらうわ」

杏子「なにすんのよ」

まどか「ほむらちゃん、上条くんと仲良くなりたいんだって」

杏子「いいの?」

仁美「むしろウェルカムですわ!」ドンッ

杏子「どうなってんだよ……」

杏子(それに協力ったって、むこうにはさやかもいるんじゃなぁ)

ほむら「フッ イヤとは言わせないわ」ファサッ

杏子『……なんだろうコイツすごく雰囲気変わったような』

さやか『なんかね、ちょっと未来から来たんだって。変なイメチェンに凝ってるんだよ』

杏子『あからさまに失敗っぽいんだけど』

さやか『というわけで、ここはひとまず協力しようよ。コイツを未来に返さないと』

杏子『そうだな。早く帰ってもらおう』

ほむら「ではまず私にコツを教えるところから始めましょうか」

杏子「コツったってなぁ…… 何も考えてないよ」

ほむら「そんなことは知っているわ」

杏子「ねぇなんでさっきからいちいち態度デカいの?」

まどか「ごめんね杏子ちゃん…」

さやか「実演して見せるのが手っ取り早いんじゃない? 恭介まだ待ってるだろうし、行って来なよ」

杏子「普通にしてればいいんだよな。見てなよ」

杏子「お待たせ。ちょっと友達が来てたみたいでさ」

上条「もういいの?」

杏子「あ… うん」

杏子(……どうすんだよ)

上条「じゃあ良かったら何か歌ってみない? この子も聞きたいって」

杏子「えっ…」

幼女「おねーちゃん、うた好きでしょ!」

杏子「…だけど……」

上条「さっき賛美歌なら習ってたって言ってたよね?」

杏子「いやぁ、えっと…… 歌えるかな…」




杏子「……」

ほむら「……」

杏子「……とりあえず、たいやきでも食うかい?……」

ほむら「いただくわ」

さやか「食べてる場合じゃないでしょ」

まどか「杏子ちゃん、急におとなしくなっちゃって、どうしたの?」

仁美「あんなに順調でしたのに」

杏子「お前らが悪いんだからな! 変なこと言うから、意識したっつーか…」

さやか「あんたも緊張することなんてあんのか」

仁美「案外うまくいかないものですわね」

杏子「このままじゃほむらが未来に帰れなくなっちゃう」

さやか「それはそれでかわいそうではあるね…」

まどか「早く劇場版に帰れるといいね」

ほむら「ありがとう、みんな……」ホロリ

ほむら「いざとなったら、このままこの時代にいるのも悪くないかもしれないわね」

まどさや杏仁(……帰れよ)

ほむら「ともかく、杏子と会う前に話を戻すわよ」

さやか「みんなで遊んでるところにほむらも呼ぶ、みたいなのか」

まどか「男の子が入れて、好きそうな遊びってどんなのがあるかな」

仁美「やっぱり……」

さやか「……」

杏子「今変なこと考えたヤツ、怒らないから正直に手を挙げなさい」

まどか「…」(眼を伏せてそっと挙手)

さやか「…」(左右チラチラ見ながら挙手)

仁美「……」(こみあげてくる邪な笑みをこらえつつも挙手)

ほむら「みんな真面目に考えなさいよ!」

杏子「お前もだろ!」

——結局どうしたかというと——

ほむら「攻略法がわかれば後はどうにかなるものね」

さやか「……あれはお友達っていうのかなぁ」

仁美「まぁ、かなりの進歩と言えるのではないでしょうか……」

ほむら「ありがとう。あなたも劇場版に呼んであげるわ」

杏子「さやかが誘い出して、後であたしらが合流、ねぇ。それでいいの?」

ほむら「いいに決まってるじゃない」

さやか「でもあんた、あたしたちと恭介が話してる後ろで相づち打っただけだよね?」

まどか「ほむらちゃんの基準だと、それで充分仲良くなれたんでしょう……」

ほむら「これで私もようやく元の時間軸へ帰れるわ」

まどか「帰っちゃったら、この時間には他のほむらちゃんが来るの?」

ほむら「元々いた私がこっちに戻ってくると思うわ」

まどか「…せっかくだから、おとなしい頃のほむらちゃんと交換できないかなぁ」

杏子「あ~ それ見てみたいかも」

ほむら「そういう私に会ってみたかったら、あなたたちも早く劇場版新編へ来る事ね」

仁美「私たちもお邪魔させていただきますわ」

ほむら「ええ、歓迎するわ。それじゃあまたね!」




さやか「だってあんたさ、あたしの為とか言いながら、ホントは……」

ほむら「髪飾りが大きくなってる! ということはうまく旧劇場版の時間軸へ来られたようね!」

さやか「ど、どうしたのよ急に!?」

ほむら「新編へ帰る途中でちょっと忘れ物を思い出したのよ」

さやか「……悪いけど、何の話だか全く掴めないわ」

ほむら「中沢くんと仲良くなっておかなきゃいけないのよ」


おわり

もう支援しなくていいんだ

終わらせないとずっと支援してんのかと思って

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