杏子「うまい棒食うかい?」 なぎさ「チーズ味なのです!」 (36)

なぎさ「もぐもぐ……おかわりなのです!」ペロリ

杏子「お前ほんとにチーズ好きだよな」

なぎさ「この世にチーズがある限り、なぎさは無敵なのです」エッヘン

杏子「ヘイヘイわかった。ほら」

なぎさ「わーい! ありがとうなのです」ムシャムシャ

杏子「ったく、少しはこっちの財布のことも考えろっつーの」

杏子(でもまあ、たまにはこういうのも悪くないかもな)

杏子(報酬もちゃんと保障されてるし)

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~~~~~~~


――この日の昼休み

さやか「あれ? マミさん」

マミ「佐倉さん、美樹さん。ちょっといいかしら」

杏子「おう。なんだよ」

マミ「今日ね、三年生の授業が七時間目まであって、帰りが遅くなるの」

さやか「確か受験対策の特別授業でしたっけ」

マミ「ええ。それで悪いんだけど、放課後私が帰るまでなぎさちゃんの面倒を見ていてもらいたいの」

杏子「えーっ、ガキんちょのお守りかよ」

マミ「もちろん、タダとはいわないから」ニコッ

杏子「マジで!?」

マミ「この間親戚からおいしいりんごが届いたから、アップルパイをたっぷりごちそうするわ」

杏子「し、仕方ねえな。特に用事もないし、引き受けてやってもいいぜ」

さやか(わかりやすいな)

杏子「でもあいにくさやかはwwwww」

さやか「この間のテストの結果が悪くて居残りなんですよねー……」

マミ「あら、それじゃあ佐倉さん一人なのね。大丈夫かしら?」

杏子「あたしはアップルパイさえ食えれば別に文句はないよ」

マミ「いいえ、そういうことじゃなくて……」

杏子「なんだよ歯切れが悪いな」

さやか「あのねー杏子、マミさんはあんたがなぎさに悪い遊びを教えないか心配してるのよ」

杏子「んなことするかよ! ほんとマミは過保護だよな」

マミ「もう美樹さんったら。私はただ、二人してお菓子ばっかり食べてるんじゃないか気がかりなだけよ」

杏子「それ、ひとをお菓子で釣ったやつの言うセリフかよ」

マミ「うっ、確かにそうだけど…。でもお菓子はほどほどにするのよ。女の子なんですからね」

杏子「わかってるよ」

マミ「じゃあ後のことは佐倉さんお任せするわ。アップルパイ期待して待っててね」


~~~~~~

杏子「マミからのお達しだ。お菓子はほどほどにしとけよ」

なぎさ「むー、マミったら毎日毎日そればっかり……口うるさいのです」

杏子「オメーが食ってばっかりだからだろ?」

なぎさ「杏子にだけは言われたくないのです」プンスカ

杏子「さて。当人がいない以上マミん家はもちろん、さやかん家に居座るわけにもいかねーし」

杏子「どこに行こうかね」

なぎさ「まずはなぎさのおうちに荷物を置きに帰るのです」

なぎさ「寄り道はよくないですからね」

杏子「オーケー。じゃあまずはお前ん家に寄るとして、その後は――」

なぎさ「あっ、まずは宿題をしなきゃいけないのです」

杏子「律儀なガキだな……」

なぎさ「お出かけのことは宿題が終わってから考えることにするのです」

杏子「へいへい」

なぎさ「なんだか杏子、さっきからご機嫌ななめなのです。お腹が空いているのですか?」

杏子「オメーと一緒にするなよ」

なぎさ「大丈夫なのです。なぎさのおうちにもちゃんとお菓子はあるので元気出すのです」

杏子「マジか」ケロリ

なぎさ(やっぱり杏子もなぎさと同じようなものなのです)


――なぎさの家

杏子「邪魔するぞー」

なぎさ「お菓子出すので適当に座っててください」トコトコ

杏子「はいよ」

杏子(意外と広い家だな。リビングの隣は和室か)

杏子(やけに新しい仏壇――ああそっか。あいつの母ちゃん、病気で……)

なぎさ「はーい。おまちどうさまなのです」トコトコ

杏子「おう……ってこれカールチーズ味じゃねえか。さっき似たようなの食ったばっかりだろ?」

なぎさ「なぎさはまだ食べ足りないのです。いただきまーす♪」

なぎさ「なんだかんだ言って杏子だっていっぱい食べてるのです」

杏子「そりゃ美味いからな。それに出されたモンはたらふくいただくのが礼儀ってもんだろ?」

なぎさ「ならなぎさも杏子も礼儀正しいていしゅくな少女なのです」

杏子「そうそう。あたしらは最強に貞淑なのさ」

なぎさ「なんだかまた少し大人になれたみたいで気分がいいのです♪」

なぎさ「そうだ。お母さんにもお裾分けしないと」スタスタ

杏子「……」

チーン
なぎさ「なむなむ――」

杏子「確か、母ちゃんもチーズが好きだったんだっけ?」

なぎさ「はいなのです。いつもなぎさにおいしいチーズケーキを作ってくれてたのです」

杏子「ふーん……」

杏子「父ちゃんは今日も遅いのか?」

なぎさ「はい。でもなぎさは寂しくなんかないのです」

なぎさ「今はマミもそばにいるし、杏子やさやかとも、こうして一緒に――」

杏子「でも全く寂しくないってのは嘘だ。あたしにはわかるよ」

杏子「その辺割り切って生きてるつもりのあたしでさえ、正直マミやさやかがいなかったらどうなってたか……」

なぎさ「杏子……」

杏子「悪いな辛気臭い話しちまって」

杏子「なんだろうな。オメーくらいのガキを見てるとどうしても妹と重ねちまうんだよ……」

なぎさ(杏子の家族の話……マミから聞いて知っているのです)

なぎさ「あ、そうだ!」

杏子「ん? なんだよ」

なぎさ「今日一日だけ、杏子はなぎさのお姉ちゃんになるのです!」

杏子「ハァ!?」

なぎさ「えへへ。いっぱい甘えるから覚悟するのですよ」ギュッ

杏子「や、やめろよ。あたしはマミとは違うんだからな?」

なぎさ「お・ね・え・ちゃん♪」キラキラ

杏子(う……そんな目で見るなっての)

杏子「ちっ、しょうがねえな///」

なぎさ「わーい! じゃあお姉ちゃんお勉強教えてほしいのです」

杏子「えーやだよ。それくらい一人でできるだろ? あたしはその間テレビでも見ながら昼寝を――」

なぎさ「むーっ、お姉ちゃんも宿題あるでしょ?」

杏子「あるけど別に今やらなくてもいいだろー」

なぎさ「宿題やらなきゃママに言いつけてやるのですよ」

杏子「ママって誰だよ――おい、まさか」

なぎさ「ふふふ。アップルパイがどうなっても知らないのですよ」ニヤニヤ

杏子(おいおいその設定でいくとあたしもマミの娘ってことかよ。参ったな)

杏子(とはいえアップルパイが食えなくなるのは困る)

杏子(仕方ない。おままごとみたいなもんだと思って、適当に付き合っておくか)

杏子「わ、わかったよ。さっさと宿題終わらせて遊びに行こう」

なぎさ「がってんなのです!」


……

なぎさ「おねーちゃーん、まだ終わらないのですか?」ユサユサ

杏子「う、うるせーな。中学生の勉強ってのは色々大変なんだよ」

なぎさ「むむ? アルパカがいる国はペルーなのですwwwwペリーじゃないのですよwwwww」

杏子「ばっ、何覗いてんだよ!」

なぎさ「ペルーとペリーが逆だったらwwww横浜がアルパカに征服されちゃうのですwwwww」

杏子「うるせー! あと黒船が来たのは横浜じゃなくて浦賀だ!」

なぎさ「きゃーお姉ちゃんが怒ったのですー」

杏子「はぁ……何とか終わったぜ」

なぎさ「ご苦労だったのです」

杏子「誰のせいでこんなに疲れたと思ってんだよ」

なぎさ「お姉ちゃん、早く遊びに行くのですよ」グイグイ

杏子「えーもう疲れたし寝たいんだけど」

なぎさ「やだー! 宿題終わったらお出かけしようって言ったのはお姉ちゃんなのです!」グイグイ

杏子「いでででっ、わかったから引っ張るなよ」

なぎさ「ではお姉ちゃん、ゲームセンターに行くのです」

杏子「いいけどゲームはちょっとだけだかんな。あたし今小遣いピンチなんだよ」

なぎさ「なぎさのゲーム代はちゃんと自分のお小遣いから出すから大丈夫なのです」

杏子「そういうところはしっかりしてるんだな」

なぎさ「早く支度するのですよ」

――ゲームセンター


杏子「ほい、着いたぞー」

なぎさ「UFOキャッチャーをするのです!」

杏子「じゃあこの台なんかどうだ? 景品全部ぬいぐるみだぞ?」

なぎさ「それよりなぎさはこっちがいいのです!」

杏子「おい、そこの景品って……うまい棒じゃねーかよ」

なぎさ「そのとおり! 標的はうまい棒チーズ味一択なのです!」チャリーン

杏子「まだ食うつもりかよ」

なぎさ「フフフフ。チーズがなぎさを呼んでいるのです」ジュルリ

杏子(すげぇ執念だな)

なぎさ「やった! 掴んだのです!」

ウィーン スカッ

なぎさ「あーっ持ち上がらないのですー……」

なぎさ「うう……5回やっても取れないのです……」

杏子(1回100円で景品は10本入りの袋――上手くやれば十分元は取れる良心的な設定だ)

杏子(だがこいつは今、かなり無謀なプレイをしている)

杏子(本来この手のUFOキャッチャーは、取り易い位置と体勢にある標的を狙うのがセオリー)

杏子(でもこいつが狙ってる10本全てがチーズ味の袋は、他の景品の山に埋もれている……)

杏子(そりゃあ何度やったって取れるわけねーよな)

なぎさ「どうしよう。これ以上使ったら、明日からお菓子が買えないのです」ションボリ

なぎさ「うぅ、チーズ……」グスン

杏子「……」

杏子「あーもう、せっかく遊びに来たってのにしょげてんじゃねーよ」

杏子「いいか? こういうのには戦略がいるんだ。見てろ」チャリーン

ウィーン ガシッ ウィーン…

ゲーム『パンパカパーン! ヤッタネ!』


なぎさ「すごーい! 一回で取れたのです。でもこれ全部たこ焼き味……」

杏子「UFOキャッチャーは欲しいものを狙うんじゃない。取り易いものを狙うんだ」

杏子「とりあえずオメーが使った500円はあたしが取り返してやるよ」ウィーン

なぎさ「あっ、さっきの袋の下に当たりの袋が!」

ガシッ ウィーン…

ゲーム『パンパカパーン! ヤッタネ!』


杏子「ほらよ、50本入りだ。チーズ味も何本か入ってるよ」ポイッ

なぎさ「杏子――じゃなくてお姉ちゃん、尊敬しちゃうのです」パァァ

杏子「まああれだよ。貧乏時代に身に着けた生きるための知恵みたいなもんさ」

なぎさ「へぇー……」

なぎさ「なぎさ的には元は取れましたが、結局お姉ちゃんにおごってもらう形になったのです」

杏子「100円だろ? 気にすんな。あたしもちょうどうまい棒切らしてたところだし」

杏子「200円でたこ焼き味10本取れたと考えれば、悪くない結果じゃんか」

ゴソゴソ
なぎさ「食うかい、なのです!」

杏子「いいのかよ」

なぎさ「500円で45本取れたと考えれば、全然平気なのです」

杏子「明太、コンポタ、テリヤキ――見事にチーズ味以外をくれたもんだな」

なぎさ「えへへ」

プルルッ
杏子「おっ、マミからメールだ。授業終わったから、さやかと一緒に帰るってさ」

なぎさ「じゃあ公園でうまい棒を食べながら待つのです」

杏子「そうだな。マミにもそう伝えておこう」

なぎさ「では公園に出発なのです!」

なぎさ「フーン フーン フンフンフーン♪」ギュッ

杏子「おいあんまりくっつくなよ」

なぎさ「えーっ、マミとお散歩するときはいつもこうして手を繋いでるのですよ」

杏子「だからあたしをマミと一緒にするなっての」

仁美「あら、佐倉さん」

恭介「こんにちは佐倉さん。偶然だね」

杏子「よ、よお。珍しいなこんなところで(まためんどくさいのが…)」

なぎさ「こんにちはなのです!」

仁美「まあかわいらしい女の子ですわね。こんにちは」

なぎさ「百江なぎさなのです。今日だけ杏子の妹になりました。よろしくなのです」ペコリ

杏子「バカ余計なこと言うんじゃねえよ」

恭介「ハハハ。よろしくねなぎさちゃん」

仁美「そうですわ。私たちも自己紹介しないと……私は志筑仁美で」

恭介「僕は上条恭介」

仁美「二人とも佐倉さんのクラスメイトですわ」

なぎさ「ああ、お二人があの噂のバイオリンクソ野郎としたたか海藻女dもがががっ!?」

ガシッ ヒョイッ

杏子「わ、悪いお二人さん。こいつトイレに行きたいみたいなんだ。そんなわけでまた明日な」タタタタ

なぎさ「もががががーっ」バタバタ

恭介「?? うん、また明日……」

仁美「行ってしまわれましたわ」

恭介「佐倉さん、なんだかお姉さんというよりも肝っ玉母さんって感じだったね」

仁美(私たちにも将来、あんなかわいらしい娘が生まれたら…///)ウットリ

恭介「おっと僕もそろそろレッスンの時間だ。じゃあ志筑さん、また明日ね」ダッ

仁美(……イラッ)電柱ボコー

――公園

杏子「バカかテメーは! 空気読めないにも程があるだろ!?」

なぎさ「えへへっ、お姉ちゃんがなぎさをだっこしてくれたのです///」テレテレ

杏子「今度担ぐときはパンツ丸出しにしてやるから覚悟しろよ」

なぎさ「ということは、まただっこしてくれるのですね? わーい♪」

杏子「はぁ……とにかくどっかに座ってうまい棒食おうぜ」

……

なぎさ「もぐもぐ……やっぱりチーズ味は最高なのです」

杏子「たこ焼き味もイケるぞ?」

なぎさ「でもどんなお菓子よりも一番おいしいのは――」

杏子「マミが作るケーキってか?」

なぎさ「さすがお姉ちゃん。よくわかっているのです」

杏子「そりゃ、マミとの付き合いはお前よりも長いからな」

なぎさ「マミがよく言っているのですよ」

なぎさ「『佐倉さん、昔はとっても甘えん坊さんだったのよ』」クネクネ

なぎさ「――てね」

杏子(あいつまた余計なことを……)

杏子「つーかお前のそのマミのものまね……精一杯胸を強調するのはわかるが、その腰の動きはなんだよ」

なぎさ「うふふ。杏子ちゃんが甘えてくれなくって、ママ寂しいわ」クネクネ

杏子「お前ママ扱いしてるわりに実は結構マミのことバカにしてるだろ」

なぎさ「バカになんかしてないのです。なぎさだってマミのいいところいっぱい知ってるのですよ」

なぎさ「そうだ――いい機会です。今からマミのいいところを交互に挙げていくゲームをしましょう」

杏子「なんだそのゲーム。聞いただけで背筋がムズムズするわ。あたしは嫌だからな」

なぎさ「付き合ってくれたらアップルパイに加えティラミスも作るようマミにお願いするのです」

杏子「そう言われると仕方ねえ……って、ティラミスはオメーが食いたいだけじゃねーか」

なぎさ「ではまずなぎさから……優しい」

杏子「ちょっ勝手に始めるなよ。……料理が上手」

なぎさ「面倒見がいい」

杏子「乳がものすごくでかい」

なぎさ「お尻が半端ない」

杏子「半端ないってなんだよ。じゃあ太ももも半端ない」

なぎさ「チーズケーキを作ってくれる」

杏子「アップルパイを作ってくれる」

なぎさ「強い」

杏子「射撃が上手い」

なぎさ「美人」

杏子「おしとやか」

……

――一方その頃


さやか「あー、二年のうちからこんなんじゃ先が思いやられるなぁ」

マミ「大丈夫よ。うちの学校、成績のフォローはしっかりしてるし。補習で結果出せばついていけるわよ」

さやか「それにしても、たまたまヤマが当たっただけの杏子が居残り回避なんて理不尽だわー」

マミ「そうね。後で苦労することになるのは彼女自身だもの」

さやか「マミさんからも何とか言ってやってくださいよー」

マミ「うふふ。たまにはきっちりお灸を据えないとね」

さやか「あっあそこのベンチにいるの、杏子ですね。ちゃんとなぎさも一緒にいますよ」

マミ「あらあら、仲良く話し込んでいるわね。何の話をしているのかしら?」

さやか「後ろからこっそり近づいてみましょうよ」

マミ「ふふっ、面白そうね。あそこの茂みにでも隠れましょうか」

……

なぎさ「難しい言葉をいっぱい知ってる!」

杏子「おー確かにそうだな」

なぎさ「ティロ・フィナーレ!」キリッ

杏子「レガーレ・ヴァスタアリア!(裏声)」キリッ

なぎさ「wwwwwwww」

杏子「wwwwwwww」

なぎさ「次、お姉ちゃんなのです」

杏子「そうだなあ……」

なぎさ「降参ですか?」

杏子「いいや、まだまだ…」

杏子(そうだよ。マミのいいところなんて、挙げ始めたらきりがないさ…)

なぎさ「あーっ、お姉ちゃんにこにこしてるのです! さてはママとの思い出を思い出してるのですね」

杏子「ばっ…ちげーよ///」

なぎさ「むうーっ、少し長く生きてるからってお姉ちゃんばっかりずるいのです!」

なぎさ「ママとどんな楽しいことしたか教えるのですー! なぎさだって同じことしたいのですー!」バタバタ

杏子「わー、わかった。わかったからムキになんなよ」

杏子「……あたしの髪長いだろ。正直手入れするの面倒なんだよな。だからマミは風呂で髪を洗って――」

なぎさ「それはなぎさだっていつもやってもらってるのです」

なぎさ「丁寧に洗ってトリートメントもして、ドライヤー、ブラッシング……何もかもぜーんぶしてくれるのですよ」

杏子「そ、そうだな。お前も髪長いもんな」

なぎさ「一緒にお風呂に入るくらい大したことじゃないのです。他に何か特別なことは?」

杏子「特別なことか。あたしがボロい下着つけてるのを見て、マミは「私のを貸してあげるわ」とか言って……」

なぎさ「なぎさだってママのお下がりのお洋服や下着を着てるのです。それくらい普通なのです」

杏子「あっそう…」

杏子「じゃあ当然新品の洋服を買ってもらったことも――」

なぎさ「しょっちゅうなのです」

杏子「ペアルックしましょ? とか言われたことは」

なぎさ「ペアルックなんて何度もしてるのです」

杏子「食べ物をあ~んしてもらったり」

なぎさ「日常茶飯事なのです」

杏子「夜中にはだけたパジャマや布団を修正されたり」

なぎさ「もちろんあるのです」

杏子「なら寂しい夜は手を繋いで寄り添って眠ったりなんかも」

なぎさ「何度もあるのですよ」

杏子「いつも甘えさせてくれるくせに実は誰よりも甘えん坊なあいつを」

なぎさ「思う存分受け止めてあげているのです」

杏子「頭をなでたり」

なぎさ「涙を拭ったり。あとそれからですね――」

杏子「……ふふっ。そっか。なら心配はいらねえな」

杏子「お前になら、あいつのこと安心して任せられるかもしれない」

なぎさ「あったりまえなのです。なぎさをなめてもらっては困るのです」エッヘン

杏子「はははっ。いつもありがとな」

なぎさ「?」

杏子「なぎさは偉いぞ。姉ちゃんが褒めてやる」ナデナデ

なぎさ「あっお姉ちゃん、自分がなぎさのお姉ちゃんだって認めましたね」

杏子「あっ…/// ったく、ほんとお前といると調子狂うわ」

なぎさ「えへへへ///」

杏子「さて、ゲームが中断しちまったけど、うまい棒はどうする?」

なぎさ「なら全部まとめてお姉ちゃんとはんぶんこするのです!」

杏子「全部まとめてってことは、お前のチーズ味もかよ。いいのか? 大好物だろ」

なぎさ「だからこそ二人で分けるのです」

なぎさ「今日だけの姉妹だけど……二人の絆は永遠なのですよ」

杏子「永遠ねぇ……よくわかんねーけど、人の縁がこうやって繋がっていくのも悪くねーかもな」

杏子(そうだろ。父さん、母さん、モモ……)


??「ウッ……ウッ……ズビ…」


杏子(!? こ、この泣き声はまさか……)クルッ


なぎさ「あっ、噂をすればママが来たのです!」

マミ「(号泣)」

杏子「」

なぎさ「ママどうしたのです? 目にゴミでも入ったのですか?」キョトン

さやか「いやいやこれはどう見てもそんなレベルじゃないでしょ」

さやか(ていうかこの状況でもおままごと続ける気かこの子は)

杏子「な、なあさやか……隠れて聞いてたんだろ? いつからだよ…」

さやか「レガーレ・ヴァスタアリア!(裏声)」

杏子「」

マミ「(号泣)」

杏子「ち、違うんだこれはその……なぎさがゲームしようとか言い出すから…」

杏子「だから泣かないでくれよママ――あ」

さやか「」

マミ「うふふ。いいのよ佐倉さん……いいえ、杏子ちゃん!」キラキラ

杏子「え?」

ガシッ

マミ「あなたが私との思い出をちゃんと覚えててくれて、ママとっても嬉しい!」ダキダキ

杏子「ぐ、ぐるじい……」パフパフ

なぎさ「あーっ、お姉ちゃんずるいのです! なぎさもママに抱っこしてほしいのですー!」ギューッ

マミ「うふふ。大丈夫よなぎさちゃん。ママはここにいるわよ」ナデナデ

なぎさ「えへへ。ママだーい好きなのです///」パフパフ

杏子「ざ、ざやが…なんどがじでぐれ……」

さやか「いやぁ、実に微笑ましいですなぁ。妬けちゃうくらい」

さやか「でも杏子の秘密色々聞けちゃったし、今後の参考にさせてもらいますよマミさん」ニヤリ

杏子「」ガクッ

マミ「そうそう、早くお家に帰っておいしいアップルパイを焼かなくっちゃね♪」

なぎさ「ティラミスも追加してほしいのです!」

マミ「いいわね。今日は気分がいいからいっぱい作っちゃおうかしら♪」

なぎさ「わーい!」

マミ「じゃあ二人とも、ママと手を繋いで帰りましょうか♪」シュルルル

杏子(げぇっ、リボン!?)

マミ「うふふふ。今夜は楽しい夜になりそうね♪」

杏子「さ、さやか……」

さやか「ってことは杏子今夜はマミさん家に泊まりね。じゃあそういうことで」

杏子「ちょ、ちょっと待て! おいコラ!」

さやか「頑張ってママを甘えさせてあげてね。杏子ちゃん(はぁと)」ソソクサ

杏子「くそーっ! もう子守りなんてこりごりだーっ!!」


おわり

>>1ですが先日のなぎさやの人とは別人です…
でもなぎさちゃん好きなんで今後もいろんなキャラと絡ませられたらと思います
読んでくださったみなさんありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月09日 (土) 01:22:50   ID: lpEFu8VU

すげー
なんかこう、ちゃちゃっと書いちゃうような?キャラが自然に動くというか、難しそうに見えない
SS書ける人いいなー

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