『上条』「……ハッ!?」 (38)

『上条』「朝…か」

『上条』「今のは夢、だよな?」

『上条』「あんな地獄な世界なんて…」

『上条』「……」チラッ

インデックス「………」スー スー


『上条』(良かった…やっぱり夢みたいだ)

『上条』「さて…それじゃ起きますか」

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『上条』「んー…今日もいい天気だなぁ」

『上条』「こんな日には何か良いことありそうだ」

インデックス「おはよー…とうま」ムニャムニャ


おっす!俺は『上条当麻』だ
人口の8割が学生の学園都市に住むちょっと不幸な普通の高校生だ
俺の右手にはあらゆる異能を打ち消す『幻想殺し』ってのが宿っているが
それ以外は本当に普通の高校生だぜ

『上条』「おはよう、インデックス。ほら飯作ったから食べちゃいな」

インデックス「うん…お!納豆、味噌汁、白米とは日本の朝食らしい最高の組み合わせかも!」


こいつはインデックス
完全記憶能力という能力を持ち10万3000冊の魔導書を記憶してる少女だ
今は俺の家に居候として学園都市で暮らしてる

インデックス「うーんこの粘々がたまらないんだよ…ごはんとの組み合わせが最高なんだよ…」ムシャムシャ

『上条』「ほらほらインデックスあわてて食べるなよ?のどに詰まるぞ?」

インデックス「大丈夫なんだよとうm…うぐっ!うぐぐ」

『上条』「あ!ほら言わんこっちゃない!水だぞインデックス!」

インデックス「ング、ング………ぷはぁ…」

『上条』「全く…気をつけろよインデックス?」

書き忘れましたが 
新約9巻のネタバレを含みます

インデックス「とうまーそろそろ学校行っちゃうの?」

『上条』「ああ。そうだなそろそろ時間だし行こうかな」

『上条』「今日もスフィンクスとしっかり留守番頼んだぞインデックス?」

インデックス「大丈夫。プロの私の手にかかれば留守番なんてお茶の子さいさいなんだよ!」

『上条』「留守番にプロも何もないと『上条』さんは思うんですけどねー」ハハハ

インデックス「むー私を馬鹿にするのかな?とうまぁ…?」ギラリ

『上条』「うっ!そ、それじゃ行ってきますインデックス!」


ガチャ!バタンッ!

インデックス「あ!待つんだよとうま!」

『上条』「ふぅ…危なかった…」

『上条』「流石に朝っぱらから『上条』さんはインデックスの
バイオレンスなスキンシップを受けたくないのです」

『上条』「っと…そろそろ行かないとまずいな」タタタ・・・







「……………」



……

………


土御門「おっはよーだにゃーカミやん」

青ピ「おはよカミやん」

『上条』「おう、おはよう土御門と青髪ピアス」

吹寄「あら、おはよう『上条当麻』」ゴクゴク

『上条』「おう吹寄もおはよ…って何飲んでるんだ」

吹寄「これ?」



吹寄「ムサシノ牛乳マンゴー味よ」ゴクゴク

『上条』「へー牛乳にマンゴー味なんてるのか」

吹寄「マンゴーだけじゃないわ。よっと」

ドサッ

吹寄せ「他にはカレー味や味噌汁味なんか色々あるわ。欲しかったら一本上げるけど?」

『上条』「ま、マンゴーと比べると酷い差だ…」

『上条』「…ん?」

『上条』「(これは飲むヨーグルトか。これなら普通に飲めそうだ)」

『上条』「じゃあお言葉に甘えてこいつ頂くよ」シャカシャカ

吹寄「あ。『上条当麻』それはッ」

『上条』「よっと」プシュ



プシャアアアアアアアアアアアア!

今日はここまででー

プシャアアアアァァ

『上条』「う、うわ!?な、なんだこれ!?炭酸!?」

アアアァ

『上条』「クソと、止まれ!」

アアァ

アアアア…

『上条』「……と、止まったか……?」

『上条』「なんだったんだこれ…ヨーグルトコーラ?学園都市ってのは相変わらずややこしい物作るな…」

土御門「か、カミやん」




『上条』「ん?土御門?」

青ピ「さすがやでぇ…カミやん。ボクぁ尊敬する」


『上条』「な、何を言ってるんだ2人とも…?」

『上条』(ん?あれ?)

『上条』(そういや俺の前にいるのって…)



吹寄「…………」ポタッポタッ

『上条』「」

吹寄「……………」ポタッポッタ



『上条』(そうだ…吹寄だ)

『上条』(ヤバい…思いっきりかかってる!)

『上条』(しかもヨーグルトの白さでなんだかイケナイ見た目…これは)

『上条』(エロい。濡れて透き通った服も合わさりとてもエロい!)

吹寄「…………『上条当麻』貴様」

『上条』「は、はいっ!」


吹寄「…貴様が、ワザと、やったってことじゃないのは、よく分かってる」

『上条』「え、ええ。そりゃもう誓って」

吹寄「でもね…?世の中には悪気は無くても無罪放免ってことにならないこともあるの」

吹寄「分かる?」

『上条』「あ、えっとそれは、その」

吹寄「だから…」ユラァ

吹寄「だから…だから…」

『上条』「よせ!吹寄!話せば分か」

吹寄「歯ぁ食いしばれ!!ドセクハラ野郎がぁぁぁ!!」




―――
――――
―――――



土御門「おー記録更新で吹き飛んだぜい。カミやん」

土御門「ありゃ俺の蹴りより威力あったかもだ」

『上条』「ふ、不幸だ…」ビクッ

青ピ「大丈夫や」

青ピ「カミやん!キミの犠牲は無駄にせえへんで」




青ピ「ボクは今!!桃源郷を見ている!!」パシャッパシャッ

青ピ「凄いや!ラピュタは本当にあったんだ!」●REC



吹寄「ふんっ!!」ベキィ!パリン!

青ピ「あぁ!?ボクの携帯がぁ!」

土御門「それは自業自得だニャー」


姫神「羨ましい…私もかけられたい…」

土御門、青髪ピアス、吹寄、姫神…



彼らは俺のクラスメイトだ
どいつも癖は強いが良い奴で自慢の友人たち


もうすぐ子萌先生もやってくるはず


俺はこの日常がたまらなく楽しい
卒業する日まで俺はこいつらと青春を過ごしていくのだろう




「……………」



―――

―――――




『上条』「さてと…そろそろか」

『上条』(チャンスは一度きり…これを逃せば次は…)

『上条』(インデックス!待ってろよ俺は必ず…!)



「あれー、何やってんのアンタ?」オイース

『上条』「ッ!?…な、なんだビリビリか」

美琴「なによビックリしちゃって。あと私の名前は御坂美琴。ビリビリゆうな!」

『上条』「ああ、すまん。ちょっと今臨戦態勢だったから…」

美琴「臨戦?なんの?」

『上条』「なにってそりゃ…」

<モスグザイコガナクナリマース

『上条』「あ、やばっー――――ッ!!」バッ

美琴「え?ちょ!どこ行くのよアンタ!」

店員「えーこれにて本日の特売は終了でーす」

店員「それでは1月後にまたしますので」

ガラガラガラ



『上条』「な、なななな…」

『上条』「なんて、こと、だ」ガクッ

美琴「え?あー…あーそういう…」

『上条』「月一…!月一しかやらない卵の半額一人2パック限定が…!」

『上条』「泡となって消えちまった!」

『上条』「クソ……すまないインデックス」

美琴「いや流石に大袈裟でしょ。卵くらいで」

『上条』「大袈裟、だと?」

『上条』「確かに…確かに常盤台に通うお前にとっては些末な出来事かもしれない…
だがこの貧乏学生の『上条』さんと居候のインデックスの腹を満たして生きてくにはこの卵の特売が非常に大きいポイントなんだぞ?しかも2パック半額なんだ!
これがどれほどの事かわかるか…?たった1パック分で2つのパック買うことが困窮してる『上条』さん宅にどれだけの恵みを与えることになるか御坂、お前は分かっていない!
いいか?そもそもだな個々の卵は他のスーパーより普段から値段が30円も安いんだ。30円だぞ30円!そんな店の卵が半額だぞ!?そりゃもう気が引き締まるさ!
インデックスもな今日のエッグデーには楽しみにしてたんだぞ?
何時もなら卵一個分の卵焼きが今日は2つ分食べれるんだねとうまって目を輝かせて期待してたんだ!
御坂お前にその気持ちがわかるか?そもそもだ――」


美琴「す、ストップ!ストップ!」

美琴「分かったから。不用意に声かけた私が悪かったから!」

美琴「お願いだから道端でそれはやめて」

美琴「ほいっこれジュース」

『上条』「ああ、サンキュ御坂」

『上条』「げっ…ヨーグルトコーラか」

美琴「なによ?おいしいのよそれ」

『上条』「いやおいしいとかおいしくないじゃなく、今朝これのせいで酷い目に…」

美琴「ふーん?」

美琴「まっ、いいけど」

今日はこの辺でー

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