兄「彼女できない」妹「そうだね」 (317)

非エロ
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兄「お前さ、なんでだと思う?」

妹「うーん、生理的に無理なんじゃない?」

兄「…お前俺のこと嫌いだろ」

妹「じゃあエロゲーばっかりすんのやめなよ」

兄「なんで知ってる」

妹「お母さんが言ってた」

兄「あのクソババア」

妹「私には理解ができない」

兄「あなたに理解されても困ります」

妹「やめなよ」

兄「あれはエロゲーではありません」

妹「ほぅ…言い訳を聞こうか?」

兄「あれは女の子とのコミュニケーションの仕方をトレーニングするゲームです。脳トレ的な」

妹「このパッケージの裏に書いてある女の子について質問していい?」

兄「妹がそのパッケージを持ってることについて質問していい?」

妹「この子が咥えてるものってなに?」

兄「うまい棒明太子味」

妹「[ピーーー]よ」

兄「…」

妹「[ピーーー]よ」

兄「大事なことだから二回言ったんですねわかります」

妹「受験生のくせにこんなことしてる暇あるの?」

兄「…あーなるほど」

妹「なにがよ。彼女云々の前に受験が先でしょ」

兄「お前さ、俺の事心配してんだろ?」

妹「どうしてそうなる」

兄「俺はこれでも勉強してるほうだと思うぞ。元々成績自体は悪くないしな。」

妹「いや、別に心配とかしてないんだけど」

兄「ありがとな、妹」

そう言って俺は妹の頭をそっと撫でた。

妹「…バカ兄貴」

妹「それはそれとしてこの系統のゲームは全て没収します」

兄「そのオチはよくない」

妹「ねぇ、ちょっとティッシュとって」

兄「………」

妹「…ねぇ、そこのリモコンかして」

兄「………」

妹「……ねぇ、今日の晩御飯なにがいい?」

兄「………」

妹「………ねぇ、宿題でわからないとこがあるんだけど」

兄「………」

妹「………」

妹「………ねぇ、お兄ちゃん」

兄「なにかね妹くん? 妹のお願いならなんでも聞いちゃうぞ」

妹「キモイ」

兄「これは孔明の罠」

妹「エロゲー捨てたぐらいで何マジになってんの」

兄「じゃあお前突然ワンピース全巻捨てられたら怒らないの?」

妹「そんなことしたら[ピーーー]」

兄「つまりそういうことだ」

妹「……」

兄「……」

妹「いや、違うだろ。」

兄「同じだよ」

妹「少年漫画とエロゲーを一緒にすんな」

兄「このカバめ! どちらも夢を追うという意味では同じだ」

妹「夢? 欲望のはけ口でしょ? 夢と希望に溢れてる少年漫画と一緒にすんな」

兄「お前はやっぱり馬鹿だな」

妹「なんだと」

兄「ルフィが[田島「チ○コ破裂するっ!」]にしないとでも思ってんの?」

妹「」

兄「ナルトがサクラをオカズにしてないとでも? は、笑わせるな」

妹「………兄貴なんて嫌い」

兄「あ?……よく聞こえないって」

妹「お兄ちゃんなんて大っ嫌い!」

そう叫んだ妹はドタドタと足音を立てながらリビングから去って行った。

兄「……俺の勝ちだな」

母「いや、アンタの負けよ」

兄「……いつからそこに」

母「ルフィの[田島「チ○コ破裂するっ!」]から」

兄「これは孔明の罠」

母「ちょっと来なさい」

兄「ごめんなさい母上もうしません許してくださいこれから溜まってたアニメを見るので祖国に帰ります、では」

母「祖国? あー刑務所?」

兄「それが実の息子に言う言葉か! 恥を知れ!」

母「それが実の妹にセクハラまがいなことをした兄の言葉か。恥を知りなさい」

兄「あれってセクハラ?」

母「当たり前でしょ? まだ中学生よ?」

兄「中学生とか誰得だよ」

母「響きがいいわね」

兄「JKのほうがよくね」

母「JKなんてもうババアよ」

兄「いや、そうだけど響き的に」

母「聞き飽きたわ」

兄「あーわかる」

母「あれ? なんの話してたんだっけ?」

兄「さあ?オラもう忘れちった」

母「ならいっか」

兄「そうでっか。じゃ、祖国に帰るわ」

母「いってら」

兄「いってき」

母「あー兄」

兄「なに?」

母「祖国に帰る前に寄り道するつもりなら、これ使いなさい」

兄「……ワンピースの映画のチケット?」

母「お父さんと観に行くつもりだったんだけどね。急に仕事入ったみたいで行けなくなったの。で、お母さんが持ってても仕方ないからアンタにあげる」

兄「…ふーん」

母「どしたの?」

兄「いや、クラスの天使ちゃんや女神ちゃんでも誘おうかな?…っと」

母「へぇ? 好きにすれば?」

兄「でも、俺じゃあ相手にされそうにないしな」

母「でしょうね」

兄「………俺って情けない?」

母「さあね。でもホントに情けない男ってのは、女を泣かした男じゃなくて、女の涙を拭けない男よ」

兄「ソースは?」

母「2ch」

兄「……母さんには敵わねえな」

母「母親だからね」

兄「………ちょっと兄貴してくるわ」

母「そ、赤飯炊いて待ってるわ」

兄「おう」

本日はここまでです。
ゆっくりと更新していきたいと思います。

【謝罪】

俺は妹の部屋の前で軽く柔軟体操をしてからノックし、謝罪の言葉を口にした。

兄「なあ妹。俺が悪かった。」

俺は続けた

兄「俺、無神経だったよな。あんなこと女の子に言ったらダメだよな」

部屋の中で妹が少し動いた気がした。

兄「正直に言うよ。今回のことに関しては全面的にお前が悪い」

空気が凍った気がした。

兄「いや、だってさ、俺は少しエッチ(笑)な言葉を使っただけで後は何もしてないぜ?母さんには俺の宝を身内に暴露され、妹にはその宝を捨てられる。俺被害者じゃん。むしろお前ら俺に謝れ」

扉がドン!っと音をたてた。おそらく妹が枕でも投げたのだろう。

一方、下のリビングからは「きっとくる~きっとくる~♪」が突然大音量で聞こえてきた。どういう意味だってばよ。

兄「だから妹! 仲直りしよう! お前は全力で謝ってくれ。土下座でもいい! でも、俺は優しいからな。ちゃんと俺も形式的にだけど、まるで気持ちなんて込めないけど謝るからさ。全力で!」

俺はこの時きっと本当に、自分のことをかっこいいと思っていた。自信に溢れていた。だって俺の言ってることは客観的に見ても正しいし、その上、わざわざ頭を下げてやると言っているのだ。優しすぎる、俺。

兄「だからもうやめようぜ、こんなこと。ほら、さっさとおいで? お前が全力で俺に頭を下げる所をちゃんと見ててやるから。だから早くこの扉を開けろこのノロマが――」

この続きの言葉を俺は発することができなかった。なぜなら、突然扉がもの凄い勢いで開いたからだ。その扉の前でポケットに手を突っ込み、若干この茶番に飽きていた俺は完全に油断しており、当然その扉に反応することなんてできるはずがなく、思いっきり鼻を打った。

兄妹 【仲直り】

兄「なあ妹」

妹「なに」

兄「鼻が物凄く痛い」

妹「そう。折れたんじゃない?大丈夫?」

兄「恐ろしいほどの無表情」

妹「前からわかってはいたけど、兄貴には彼女なんて絶対できない。誓ってあげる」

兄「なんて嬉しくない誓いの言葉だ」

妹「兄貴は私を怒らせた」

兄「逆切れ乙」

妹「黙れこのクソヤロウ。ミンチにすんぞ」

兄「クソをミンチにすんのか?うへぇ……センス」

妹「コロスコロスコロス!絶対に殺す!!」

兄「感情的になるのはよくないな。話し合いにならん」

妹「話し合いなんてするつもりねぇよ」

兄「ん、なんだセクハラでもするのか?」

妹「兄貴に身体的な苦痛を与えて解決することにしたの」

兄「…その語尾の『したの』って止めてくんね?俺が今エロゲーで攻略中の乙女ちゃんと被ってるから」

妹「本当に……貴様は……」

兄「おい、泣くのは止せ」

妹「……泣いてないし」

兄「俺が母さんに怒られる」

妹「だから泣いてないでしょ!」

兄「それに俺もお前の涙は見たくない」

妹「………」

兄「別に嘘じゃないぜ?」

妹「知ってるよ…それくらい」

兄「さっきは泣かして悪かったな。今でも俺には俺が悪者扱いをされる理由は理解不能だし、めっちゃ腹立つけど、俺が妹を泣かしたなら謝るよ。ごめん」

妹「……兄貴ってさ、不器用だよね」

兄「あん?料理するたびに絆創膏貼ってたお前に言われたかない」

妹「違うわアホ」

兄「誰がアホだアホ」

妹「兄貴ってさ、誤解されやすいでしょ?」

兄「いや、そんなこと当人に聞かれてもわかりましぇんが?」

妹「部活してる割に友達少ないもんね……なんか嫌だな」

兄「オイ、何故貴様が俺の交友関係まで把握している」

妹「兄貴は不器用で馬鹿で鈍感で腐っててクズでゴミみたいな性格だもんね」

兄「あれ?これって普通段々と褒め言葉になってくアレだよね? ラブコメで見かけるツンデレ系の子の得意技みたいな。段々と酷くなっているのはわたくしの気のせいかしら」

妹「ふふ……晩御飯行こ?」

兄「いや、待て待て。まるで理解できん。俺はお前を喜ばせるようなことした記憶はないぞ。何故笑っている。」

妹「知ーらない。行こ、兄貴。今日はカレー作っといたの」

兄「だからその可愛い乙女ちゃん言葉やめろ。てか母さん赤飯炊いてるらしいよ」

妹「なぜ赤飯」

兄「知らんわ。赤飯にカレーかよ」

妹「…お母さん冷蔵庫に置いてたの気がつかなかったのかな」

兄「今すぐ俺達で母親を止めてくるぞ」

妹「ラジャー」

兄「あ、母親で思い出した。ほい、コレ」

妹「なにこれ?」

兄「ワンピースの映画のチケット。よかったらあげる」

妹「昨日友達と観に行ったからいらない」

兄「……あの役立たずが」

妹「でも、くれるんだよね?」

兄「え、ああ。でもいらないんだろ?」

妹「いーから。はい、もらった。」

兄「はい、あげた」

妹「で、はい。一枚あげる」

兄「え、なんの嫌がらせ? 1人で観に行けと?」

妹「アホ」

兄「誰がアホだもっとアホ」

妹「デートしてあげるよ」

兄「え、あの天使ちゃんが?照れちゃうぜ」

妹「誰だそれ。ちげーよ私だっての」

兄「お前かよ」

妹「不満かよ」

兄「妥協点だな」

妹「失礼だな貴様」

兄「んで、今週の日曜日でいんだろ?」

妹「いや、明日って言えよ」

兄「説明大事」

妹「誰に説明してんのよ」

兄「時空と空間を超えた友」

妹「意味わかんね」

兄「さ、下降りるぞ、母を俺達で倒さないと」

妹「ねぇ、兄貴」

兄「なんだ」

妹「ゲーム、捨てちゃってごめんなさい」

兄「……行くぞ」

妹「うん、行こっか兄貴」

妹はどうやら機嫌を直してくれたみたいだ。

でも土下座をしなかったのはどういうことだろう。

悪いことして反省してるなら土下座が基本だろ。

妹「どしたのそんな見つめて」

兄「いや、可愛いな。…っと思って」

妹「……バカ」

そう思ったのであった。

お昼頃にまた投稿します。

【母の教育】

兄「………」

妹「……」

母「はい、召し上がれ」

兄妹「ごちそうさまでした」

母「反抗期か?」

兄「なんで赤飯にカレーだよ」

妹「せっかく作ったカレーをゲテモノにするなんて…ひどい」

母「お母さんの料理をゲテモノ呼ばわりする妹のほうがヒドくね」

兄「色んな意味で尊敬したよ母上。くたばれ」

妹「くたばれ」

母「やれやれこのクソガキ共が。いいから黙って食えや」

兄「なぁ妹。チンするご飯ってまだある?」

妹「どうだろ?無かったら買いに行こっか?」

兄「そうしよう」

母「貴様等調子に乗るなよ」

兄「だってさ、カレーと赤飯はねぇべ」

妹「ねぇべ」

母「小遣い減らされたいの」

兄妹「ごめんなさい」

母「よろしい。さぁお食べ」

兄「……」

妹「兄貴、食べないの?」

兄「言い聞かせてるんだ」

妹「?」

兄「食べ始める前からゲロマズ、ゲロマズ、と言い聞かせることによって、食べてみたら『あれ?意外とおいしい?』って思うことができるんだ」

妹「なるほど」

兄「妹もやってみ」

妹「ゲロマズゲロマズ」

兄「ゲロマズゲロマズ」

母「なんの宗教だ。とっとと食え」

母「なんの宗教だ。とっとと食え」

兄「さぁ、行こうか」

妹「う、うん」

母「………どう?」

兄「本当にゲロマズだったので意味が無かった」

妹「うぇぇ…兄貴ぃ」

兄「なんだ、この感じ。カレーの美味しさの中に赤飯の甘味が溶け込んで奇妙な味になっている。さらにこのモチモチとした食感……うげぇ、たまらん」

母「…私出前頼んで来るね」

兄妹「ちょっと待てコラ」

【父の最期】

兄「うぇぇ…まだ口の中に残ってる気がする」

妹「大丈夫?兄貴」

兄「どの口が言っている」

妹「ありがとね兄貴」

兄「自分のカレーの2/3を俺に押し付けやがって。お兄ちゃん使いが荒いよお前」

妹「ねぇ、海賊無双しようよ」

兄「別にいいけど」

妹「私ルフィ使うね」

兄「俺はもちろんナミさんだな。ロビンちゅぅわんでも可」

妹「…理由を聞こうか」

兄「おっぱいデカいじゃん」

妹「最低。女キャラ使うの禁止」

兄「そんな殺生な」

妹「早くしてよ」

兄「もう何でもいいや。あ、チョッパーになってもうた」

妹「いいじゃん可愛いし」

兄「確かにお前の100倍は可愛い」

妹「あ?」

兄「…足引っぱるなよ」

妹「そっちこそ」

兄「……」

妹「……」

兄「……妹、助けて」

妹「遠いから無理」

兄「そんな殺生な」

妹「やーいまた私がボス倒したー!」

兄「これなんてクソゲーだよ」

母「早くお風呂入んなさーい」

兄「俺入ってくるわ」

妹「いってら」

兄「いってき」

父「ただいま」

母「あら、おかえりなさい。お風呂にする?ご飯にする?それともわ・た・し?」

父「母さん一択しかないな」

母「もう、お父さんったら」

兄「クネクネすんな気持ちわりぃ」

父「おう、息子」

兄「よ、おかえり」

父「ただいま」

母「お父さんを息子に取られた。とっとと風呂行けや」

兄「言われんでも行くわ」

父「妹はどうした」

兄「俺の部屋でゲームしてる」

父「そうか。じゃあ今から髭ジョリジョリしてくる」

兄「父さんにとって髭ジョリジョリはコミュニケーションのつもりなんだろうけど」

父「?…なんだ?」

兄「あれ、ホントウザいからやめたほうがいいよ」

父「…まことか」

兄「妹言ってたよ。『マジきたねぇ』って」

父「やべぇ死にたくなった」

兄「ごめん」

母「むー」

父「おっとごめんな母さん」

母「私のこと無視すんな」

兄「餓鬼か」

母「黙れクソガキ」

父「俺はご飯を食べるとするよ」

母「了解! 温め直してくるね」

父「…いつまで経っても可愛いのぅ」

兄「……父さん」

父「なんだ?」

兄「……死ぬなよ」

父「?」

兄妹 【夜のお話】

兄「なぁ、いい加減帰れよ」

妹「ここ家なんだけど」

兄「自分の部屋」

妹「ゲームの途中」

兄「勉強集中できないんだけど」

妹「あ、ごめんね」

兄「わかってくれたか」

妹「うん、漫画にする」

兄「この分からず屋」

妹「音立てないから」

兄「存在が鬱陶しい」

妹「それはさすがに酷いと思うよ」

兄「あーもう好きにしてろ」

妹「うん」

兄「……」

妹「……」

兄「………んー、わかんね」

妹「ねぇ、兄」

兄「あ?」

妹「女さんとはまだ続いてんの?」

兄「は?なんだそりゃ」

妹「付き合ってるんでしょ?」

兄「いや?てか彼女できないって言ったじゃん」

妹「そうなの?」

兄「うん」

妹「そっか。 ふーん」

兄「……」

妹「もう女さんと付き合ってるかと思ってたからさ、最初兄貴が『彼女ができない』とか言ってた時はなに言ってんだコイツって思ってたんだよね」

兄「いや、事実だし」

妹「そうみたいだね」

兄「女は友達だよ」

妹「そっか」

兄「そうだ」

妹「兄貴って好きな人いないの?」

兄「いるよ」

妹「誰?」

兄「今は乙女ちゃん」

妹「私が捨てたアレ?」

兄「捨てた言うな。アレって言うな」

妹「兄貴ってさ」

兄「なんだ」

妹「友達少ない割にはモテるでしょ?」

兄「そうかな?」

妹「中学の時よく告られてたじゃん」

兄「過去の栄光だな」

妹「来週からは同じ高校だよ?」

兄「そうだな」

妹「嘘吐いてもすぐバレるよ」

兄「別に嘘なんて吐いてないって」

兄「別に嘘なんて吐いてないって」

妹「まだ受験生でもないのに勉強頑張るね」

兄「来週からは受験生だからな」

妹「部活は?」

兄「もちろん顔出すよ」

妹「サッカー部のキャプテンだもんね」

兄「なんかうぜぇ先輩に指名されたんだよ。『お前ならやれる! 後は任せたぞ』とか言われてさ」

妹「サッカー部のキャプテンでモテないわけなくね?」

兄「結局そっちの話かよ。まぁ全くモテないというわけではないよ」

妹「ほら、やっぱり」

兄「でも最近は全くそういうの無い。告白ずっと断ってたせいで周りから『あいつホモなんじゃね?』とか言われてるらしい」

妹「それは辛い」

兄「あいつ等いつか[ピーーー]」

妹「なんで断り続けたの」

兄「化粧臭かったから」

妹「…女子の頑張りをなんだと思ってやがる」

兄「努力は認めるけどな」

妹「何様だよ」

兄「でも好きじゃなかったし」

妹「好きな人……誰?」

兄「乙女ちゃんだっつの」

妹「……嘘吐き」

兄「………」

妹「私、部屋帰るね」

兄「おう」

妹「おやすみ兄貴」

妹はそう言ってから部屋に帰っていった。

兄「……ドア閉めろし」

あとから聞いた話だが、どうやら父さんは徹夜でトイレに籠もっていたらしい。

おかげで夜中に目が覚めてトイレに行こうとしたらなんか列ができてた。

父「ぐおぉぉぉぉ」

妹「お父さんまだー?」

母「さすがにここまで苦しんでると良心が痛むわ」

兄「………」

母「そんなにカレーと赤飯ってミスマッチなのかしら。勉強になったわ」

43〉〉ミス

後から聞いた話→その日の夜中に分かったことなのだが、どうやら父さんはずっとトイレに籠もっていたらしい。

お昼ご飯食べてきます。

少々お待ちください。

【デート】

妹「なんという友情・努力・勝利! 最高だった!」

兄「お前この映画二度目じゃないの」

妹「良い映画は何度観ても飽きない」

兄「そうか」

妹「兄貴はどうだった?」

兄「ナミさんのおっぱいは何度見ても飽きない。ロビンちゅぅわんもまた然り」

妹「やっぱり最低だな」

兄「さて、どうする? 帰る? それとも帰る?」

妹「それ質問してるつもり?」

兄「帰ろう」

妹「やだよ。せっかく街まで来たのに」

兄「せっかくのオフが台無しだわ」

妹「お前ホント潰すぞ」

兄「さて、どこ行く」

妹「買い物付き合って」

兄「何買うの?」

妹「文房具一式」

兄「なぜに文房具一式」

妹「だって明日から高校生じゃん?」

兄「そうだね」

妹「だからなんか全部新しいのにしたくて」

兄「その気持ちはなんとなくわかる」

妹「だからまずはLostね」

兄「Loftな? 失ってどうする」

妹「この筆箱可愛いね」

兄「ガキか。なんだこの犬」

妹「じゃあどんなのがいいのよ」

兄「これはどうよ」

妹「イナズマイレブンじゃねぇか」

兄「今ではサッカーアニメの代表作だぞ」

妹「昔はキャプテン翼が君臨してたんだけどな」

兄「お前は昭和生まれか」

妹「キャプテン兄貴…ぷぷ」

兄「……うぜぇ」

妹「このシャーペン使いやすそう」

兄「クルトガ? 俺はそれ嫌いだわ」

妹「そうなん?」

兄「元々薄いシャーシンをさらに薄くしてどうする」

妹「元々薄い髪の毛に間違えて脱毛剤を投与した親戚のおじさんみたいな感じ?」

兄「そんな感じ」

妹「ならやめとくよ」

兄「明日の入学式、母さん行けないって」

妹「うん、聞いてるよ」

兄「代わりに俺が行くから落ち込むなよ」

妹「お前じゃ代わりになんねぇよ」

兄「手厳しいな」

妹「嘘、ありがとね」

兄「たくさん隠し撮りするように父さんから言われてるんだ」

妹「あの父ェ…」

兄「一枚130円で売るつもり」

妹「やっぱり来んな」

兄「悪くはせんよ」

妹「売ったら悪いだろ」

兄「最近お前、父さんに冷たくね?」

妹「ウザいんだもん」

兄「コラ」

妹「だってお父さんさ、確実に兄貴に嫉妬してんじゃん」

兄「は?」

妹「そうでしょ。私が兄貴と話してたらめっちゃ割り込んでくるんじゃん」

兄「自意識過剰だろ。父さんは母さんラブだし」

妹「そうなんだけどさ、でもあれは確実に兄貴に妬いてんね」

兄「お前が冷たくするからだろ。普段からある程度構っとけばなんもしてこねぇよ」

妹「髭ジョリジョリがウザい」

兄「それはウザい」

妹「だからヤダ」

兄「わかったわかった。俺のほうから父さんに言っといてやるよ」

妹「…兄貴はお父さんとお母さんには優しいよね」

兄「遠回しに妹には優しくしてないと?」

妹「どうだろうね」

兄「そろそろ飯食わね?腹減った」

妹「うん、ファミレスでいいよ」

兄「ロイホは高いな…やっぱり安定のサイゼ」

妹「安定のミラノ風ドリア」

兄「メニューを見る必要すらない」

妹「安定のミラノ風ドリア2つとドリンクバー2つで」

店員「は、はい。かしこまりました(…安定のミラノ風ドリア?)」

兄「しかし妹よ、安定のミラノ風ドリアだけで足りるのか?」

妹「足りないかな?」

兄「あれ結構量少ないよ」

妹「じゃあなんかサラダでも頼む」

兄「生ハムがいい。名前忘れたけど」

妹「あーあれ美味いよね。名前忘れたけど」

兄「…メニュー開くと負けな気がする」

妹「同意」

兄「ペペロンチーノでいいか」

妹「いいよ」

【デート2】

妹「ごちそうさま」

兄「ナチュラルに奢らされた」

妹「まぁデートだからね」

兄「さて、帰るのか?」

妹「どんだけ帰りたいんだよ」

兄「あったかホームが待っている?♪」

妹「セキスイハ?イム?♪」

兄「あ、スパイク見たい」

妹「ならスポーツショップだね」

兄「行くか」

妹「うん」

兄「これの新型出たんすか?」

店員「はい、旧型よりさらに軽くなりました」

兄「う?ん、軽すぎるのもあんまり好きじゃねぇんだよな」

店員「あはは、わかります」

兄「お姉さんもサッカーしてるんですか?」

店員「まぁフットサルですけどね」

兄「なるほど。フットサルも面白いですよね」

店員「大学生とか超やってますよ」

兄「大学かぁ…なにやろっかな?」

店員「フットサルどうです?」

兄「それもアリかな。これの旧型出してもらっていいすか?」

店員「かしこまりました」

妹「………」

兄「……なに睨んでんの」

妹「放置された」

兄「だってお前にサッカーの話してもしょうがねぇだろ」

妹「ジダン知ってるよ」

兄「それは常識の部類に入ると思う」

妹「けっ」

兄「やさぐれてんなぁ」

店員「お待たせしました」

兄「ども」

妹「………ぷん」

【デート3】

兄「いつまで拗ねてんのお前」

妹「……うるさい」

兄「めんどくさい女の固まりみてぇな奴だな」

妹「[ピーーー]ぞ」

兄「ちょっと来い」

妹「え、ちょっと。何手繋いでんの?」

兄「あ? あぁ、わりぃ」

妹「いや、別にいいんだけど、ちょっとびっくりしただけだから」

兄「そうか。わりぃ」

妹「いいよ別に」

兄「こっちだ」

妹「…うん」

兄「ほれ、着いたぞ」

妹「うわぁ…桜が満開だ」

兄「綺麗なもんだろ」

妹「うん! 凄い!」

兄「放置した詫びだ。許せ」

妹「仕方がないな」

兄「あざー」

妹「こんなところ、一体いつ見つけたの?」

兄「部活の連中と部品買いに来た時たまたまここ見つけてな」

妹「へぇ、マネージャーと?」

兄「……そうだけど」

妹「ふーん、それはそれは」

兄「なんでそういう所は鋭いのかね」

妹「女の勘ってやつ?」

兄「ま、いいや。それで一度お前に見せてやろうと思ってな」

妹「それでちょっと遠くの街まで連れてきてくれたの?」

兄「まあな」

妹「ふーん。なんか兄貴って卑怯だよね」

兄「なぜに?」

妹「ツンデレなの?」

兄「男のツンデレとか需要ねぇだろ」

妹「兄貴」

兄「なんだよ」

妹「ありがとね。凄く嬉しい」

兄「…ツンデレはどっちだよ」

妹「なんか言った?」

兄「別に。じゃあ帰るか」

妹「もうちょっと遊びたかったけど。ま、いっか」

兄「もう金がねぇ。また今度な」

妹「また連れてきてくれるんだ?」

兄「気が向いたらな」

妹「約束だからね」

兄「へいへい」

【帰宅】

父母「おかえり」

兄妹「ただいま」

母「デートはどうだった?」

妹「うーん、60点ってとこかな」

母「お兄ちゃんもまだまだね」

兄「生意気すぎるんだけどこの人」

父「息子よ…妹とデートとか羨ましすぎるんだが」

兄「ホントに妬いてたよこの人」

父「代わってくれ」

兄「知るかよ」

父「ギニューになりたい」

兄「その発想はなかった」

母「ごめんね明日行けなくて」

妹「別にいいよ。気にしてないし」

父「……有休取ろっかな」

妹「いいっていいって。兄貴が来てくれるし」

父「お前ホント調子に乗んなよ」

兄「それは理不尽だろ」

母「兄のくせに」

兄「なんなんこれ?」

父「ホントすまんな妹。よし、今日は皆で晩御飯食べに行こう」

母「あらあら」

妹「寿司に一票」

兄「焼き肉に一票」

父「じゃあ父さんは寿司に一票」

母「じゃあ母さんも寿司に一票」

父「3対1で兄の負けー」

母「負けー」

兄「キレていい。これはキレていい。」

妹「じゃあ準備してくるね!行こ!兄貴」

兄「ちょっと引っ張るな」

妹「早く!」

父「俺たちも準備するか」

母「そうね」

父「……大きくなったな」

母「…そうね」

父「色々あったが、2人とも立派に育ってくれた。お前のおかげだ」

母「そうかしら?アナタがしっかりしてくれてるおかげだと思うわ。今日だってホントは仕事で疲れてるんでしょ?」

父「いや、子ども達の姿を見てるとそれだけで元気100倍アンパンマンだ」

母「私ね、アナタと結婚してよかったわ」

父「…俺もだ」

母「これからも色々とあると思うけれど、2人で乗り越えていこうね」

父「いや、4人で乗り越えていくんだ」

母「ふふ、そうね」

兄「おい、あんまりハシャぐなよ」

妹「トロたくさん食っちゃる」

兄「エグいなお前」

父「さぁ、行こうか」

母「ええ、あなた」

兄「アンタらのラブコメに需要はないと思うんだが」

本日はここまでのつもりです。

これから『モテない男たちの会』に参加するのでたぶん今日はもう投稿できないと思います。

それでは皆さん、メリークリスマス。

モテ会から帰ってきたので続き投稿します。

【回転寿司】

妹「あ、トロ回ってきた」

兄「シュバァ!」

妹「………」

母「兄、大人げないわよ」

妹「あ、マグロ回ってきた」

父「スビャア!」

妹「………」

母「………」

兄「父上、美味である」

父「真でござるか」

母「妹、お母さんのたまごいる?」

妹「……うん」


ミス

兄「うむうむ、このトロ、トロだけにトロトロした食感。極めて美味」

父「ほむほむ、このマグロ、まさしく生きた味、極めて美味」

母「迎撃を許可します」

妹「ラジャー」

兄「暴力よくない」

父「平和的解決を求む」

妹「そのネタよこせよ…さもないと潰すぞ」

兄「下半身を見て潰すとか言うなよ寒気がする」

妹「早くしないと、つ・ぶ・す・よ?」

父兄「どうぞ召し上がってください」

母「……アホな親子」

妹「ほら、次」

父「へい、お待ち。イカです」

妹「またイカ?もう飽きた。お父さんのいくら頂戴」

父「え、でもこれはさっき父さんが自分で頼んだやつで」

妹「ちょうだい」

父「………はい」

妹「お茶」

兄「粗茶でございます」

妹「お父さんが頼んでた特性ウナギ巻き寿司ももらうね」

父「すみませんでしたもう悪ふざけしないから許してください」

妹「超ムカついたんですけど」

父「つい意地悪したくなっちゃって」

妹「は?」

父「いえ、なんでもないです」

母「さすがに情けないわお父さん」

兄「母さんアナゴいる?」

母「兄、アンタはああなったらダメよ」

兄「………それを母さんの口から聞くことになるとは思わなかった」

母「たぶんお父さんなりのコミュニケーションなんだと思うんだけどね」

兄「まあそうなんだろうな」

母「アンタが妹と仲良いからアンタの真似をしたつもりなんでしょうけど……そういう問題じゃないんだけどなぁ」

兄「どういうこと?」

母「あら?アナタは気付いてると思ってたけど?」

兄「知らんわ。そんなことよりとりあえずアレなんとかすれば?」

母「アレ?」

妹「いくらとマグロとネギトロとエビと納豆取って」

父「お父さん食べられない…とほほ」

母「………」

兄「……なぁ、いいの止めなくて」

母「失敗から学ぶことはたくさんあるわ。ほっといていいわよ」

兄「ラジャー」

妹「お茶冷めたんだけどお父さん?」

父「……とほほ」

短いですがここまでです。
サンタさん渋谷にたくさんいました。
おやすみなさい。

【キッカケ】

妹「もう食えない」

父「……お腹減った」

母「夜食でも作ろうか?」

父「頼む」

母「兄ー、風呂沸かしてきて」

兄「へいよ」

妹「兄ー、タオルケット取ってきて」

兄「却下」

妹「むー」

兄「うーん、萌えない」

妹「やかましい」

兄「ほれ」

妹「うが!……タオルケット?」

兄「んじゃ風呂沸かしてくる」

母「優しいんだかひねくれてんだか…やれやれ」

妹「…たぶん、優しいんだと思うよ」

母「妹がデレた」

妹「おい」

父「……なるほど、1つまた学んだ」

母「お父さん…また失敗を繰り返すの?」

妹「…あのクソ兄貴」

母「…ふふ」

父「この雰囲気をぶち壊してやりたい」

兄「…なんだこの悪寒は」

妹「兄貴ってさ、なんで彼女作らないんだろ?」

母「これはまた唐突な質問ね」

父「性格に難あり!」

妹「この前聞いたらはぐらかされたんだよ」

母「まぁ、アレはそれなりにモテるだろうからね」

父「なるほどチャラ男か☆」

妹「女さんと付き合ってあってると思ってたし」

母「女ちゃん? 私はてっきりMGちゃんと付き合ってるのかと思ってたけど」

妹「誰それ?」

母「サッカー部の今1年生のマネージャー。まぁもう2年生と言ったほうがいいのかしら」

妹「私の先輩になるのか。どうして?」

母「一度だけ兄が家まで連れてきたことがあるの」

妹「……ほぅ?」

父「ヤっちゃったね。これは確実にヤっちゃったね」

母「なんか部活関係のことだったらしいけど、兄が家に誰かを呼ぶなんて珍しいからちょっとビックリしちゃったわ」

妹「……ちゃっかりしてやがる」

母「男友達の兄友君ならよく来るけどね」

妹「あー、あのサッカー馬鹿」

母「よく2人でウイイレしてるわ」

母「よく2人でウイイレしてるわ」

妹「兄貴ってさ、なんでサッカー始めたの? なんというか、キャラではないと思うんだけど」

父「才能が無さそうというわけですね。プスススス」

母「うーん、これは言ってもいいのかしら」

妹「?」

父「暴露大会開催しました」

母「アナタのためにサッカー始めたのよ確か」

妹「わたし?」

父「そういう暴露大会やめよう。兄がなんかカッコいい系はやめよう」

母「アンタが小さい時だけどね。アンタ一時期ずっと泣いてばっかで手が着けられない時があったのよ」

妹「それとサッカーが関係あるの?」

母「まぁまぁ、それでお母さんもお父さんも必死にあやしてたんだけど、なかなか泣き止んでくれなくてね」

父「あれは大変だったなぁ」

母「でもね、お母さんは家事あったし、お父さんは仕事あったから途中で諦めたんだけど、兄はずっと諦めなかったの」

妹「………」

父「時に諦めは肝心」

兄「終わったぜー」

母「あら、お疲れさん」

妹「お疲れ」

父「遅い」

兄「うるせーアホ父。てか、なに皆して。俺の顔になんか付いてる?」

妹「…兄貴」

兄「なんだ?」

妹「やっぱりなんでもない」

母「……ふふ」

兄「なんなんだよ一体」

父「うるせぇこのくそリア充が」

兄「結婚してるやつにそれを言われるとは思わなかったな」


【確認】

兄「んで…なんでまたいんの?部屋帰れや」

妹「ウイイレしよ」

兄「乗った」

妹「私無敵艦隊スペインね」

兄「じゃあ俺はブラジルにしよっかな」

妹「は?強すぎでしょ。兄貴はウズベキスタン」

兄「1人も知ってる選手がいないんですけど」

妹「さ、試合開始よ」

兄「ぜってえ勝つ」

妹「……」

兄「……」

妹「きた!ゴール!」

兄「あんな所からシュート打って入るの? それはないぜぱっつぁん」

妹「ふふん。ボコボコにしてあげる」

兄「なあ」

妹「なによ」

兄「どこからシュート打っても全部キーパーに止められるんだけど」

妹「スペインのキーパーはカシージャスだもの」

兄「これはチートじゃないすか」

妹「知りませーん」

兄「なあ」

妹「なによ」

兄「母さんと何話してたわけ」

妹「女の話を聞きたがるなんてデリカシーないな」

兄「女というよりは親子だろ」

妹「まぁいいや。秘密」

兄「だってなんか皆して俺に対する態度が変なんだもん。父さんはなんかひたすらウザかったし」

妹「はい、試合終了。私の圧勝だね」

兄「………チートやチート」

妹「ねぇ」

兄「あん?」

妹「久しぶりにリフティング見てみたいな」

兄「リフティング?まぁ別にいいけど」

妹「え、家の中ですんの?」

兄「もう昔と違って家具壊したりはしねーよ」

妹「へぇ、ねぇやってみて」

兄「へいへい」

妹「………」

兄「………」

妹「……わかんないなぁ」

兄「よっと……なにが?」

妹「なんでもない」

兄「?」

妹「そう言えば兄貴」

兄「なんだ」

妹「後輩マネージャーに手を出してんじゃねぇぞクソが」

兄「」

妹「じゃ、おやすみ」

兄「………母さんか。てかドア閉めろし」

【入学式】

妹「どうよ制服姿」

兄「学校で毎日のように見てる制服を見ても別にって感じ」

妹「そりゃそうか」

母「それじゃ兄、よろしくね」

父「パンチラも可」

兄「御意」

妹「そこ二人」

父兄「なんでもないっす」

母「ほら、遅刻するわよ」

兄妹「いってきます」

父母「いってらっしゃい」

妹「自転車通学にしよっかな~」

兄「いや、10分ぐらい歩けよ」

妹「だってめんどくさいし」

兄「太るぞ」

妹「黙れ」

兄「あ、兄友にメールしとかないと」

妹「兄友さん来るの?」

兄「てか、部紹介の時にパフォーマンスがあるからさ」

妹「あーなるほど。兄貴も出るんだ」

兄「俺主将だもん」

妹「そういやそうだったな」

兄「学校見えてきたぞ」

妹「お、ホントだ」

兄「人いっぱいいんなぁ」

妹「だねぇ。こりゃはぐれるかも、というわけで」

兄「あ?…………おい」

妹「なに?」

兄「なにしてんのお前」

妹「え、腕に抱きついてみた」

兄「キャラじゃねぇだろ。離せや」

妹「いいじゃん別に。兄妹なんだし」

兄「他の奴らに見られたら俺終わる」

妹「それが目的でもある」

兄「そんなに俺の学校生活を終わらせたいか」

妹「違うよ鈍チン」

兄友「…おい、兄、どういうことだ」

MG「先輩……おはようございます」

兄「」

妹「あ、兄友さん。お久しぶり!」

兄友「あ、なんだ妹ちゃんか。ビックリしたわ」

MG「妹ちゃん?」

兄「紹介するよ。この張り付いてるのは妹の妹だ」

妹「初めまして…えっと」

MG「あ、私、サッカー部のマネージャーのMGって言います!今2年生です!」

妹「よろしくお願いします」

MG「う、うん!よろしくね!」

兄友「で、君らなにしてんの?注目の的だよ」

兄「離せや」

妹「仕方ねぇな」

兄友「相変わらず仲がよろしいね」

妹「ありがとうございます」

兄友「褒めてはないけど」

MG「兄友先輩。このあと打ち合わせが…」

兄友「あーそうだった。兄は後で来るんだろ?」

兄「ああ。妹の晴れ姿を写真に撮る任務がある」

兄友「そうかい。他の奴らには俺から説明しとくわ」

兄「頼むわ」

兄友「じゃあな、お二人さん。あ、妹ちゃん!入学おめでとう」

MG「それでは先輩!妹さん入学おめでとうございます!」

妹「ありがとうございます! 部紹介楽しみにしてます」

兄「んじゃあ行くか」

妹「あれが兄貴が手を出したMGさんか」

兄「誤解を招くようなこと言うな」

妹「おっぱいデカいね」

兄「あれはFはあると推測している」

妹「死んだら?」

兄「さ、お前は向こうだな」

妹「ちゃんと最前列取れよ」

兄「善処はする」

妹「じゃね」

兄「じゃな」

【帰り道】

妹「あー疲れたー」

兄「130×46枚で5980円か。キタコレ」

妹「おい」

兄「それにしても疲れたわ」

妹「部紹介お疲れさん」

兄「お、見ててくれたか」

妹「まあね。皆結構上手いね」

兄「まぁ俺ほどじゃねぇけどな」

妹「自分で言うなよ」

兄「部活すんの?」

妹「サッカー部のマネージャーやろっかな」

兄「断る」

妹「なんでよ」

兄「お前には絶対できない。やめとけ」

妹「ま、確かにマネージャーとか私のキャラじゃないけどね」

兄「だろ?」

妹「で、あのMGさんとは付き合ってるわけじゃないの?」

兄「ただの先輩後輩」

妹「そうかー?MGさんは兄貴のことすきなんじゃね?」

兄「知らんがな」

妹「だって私が腕に抱きついてる時、笑顔引きつってたよ」

兄「ありゃ誰だってドン引きだろ」

妹「そっかなー」

兄「ったく、思春期はこれだからめんどくせぇ」

妹「うるせー」

兄「まぁあのおっぱいはたまらんけど」

妹「最低すぎる」

兄「無い物ねだりってやつかな」

妹「どういう意味だ」

兄「そういう意味だ」

妹「ああいう意味か、[ピーーー]ぞ」

兄「うち、どっちもペチャパイだもの」

妹「…最近少しは大きくなってきてるもん」

兄「貧乳に価値はねぇ」

妹「てめぇちょっと表出ろ」

兄「最初から表だ。通学路だ」

妹「……明日からまたこうやって一緒に帰ったりすんのかな」

兄「俺は部活あるから、オフの日だけだけどな」

妹「そうだね」

兄「友達できた?」

妹「何人か。まだ少ないけど」

兄「ま、最初はそんなもんだ」

妹「てかサッカー部の顧問の人がうちの担任になったよ」

兄「え、あの髭爺が?」

妹「うん、『お前兄の妹なのか!よし!それなら是非ともうちのマネージャーにならないか!兄の妹なら期待大だ!』とか言って肩バシバシ叩かれた」

兄「髭爺はアホだからな」

妹「アホばっかりだね」

兄妹「お前もアホだけどな」

兄「……」

妹「……」

兄「……帰るか」

妹「…うん」

今回はここまでです。
今ちょっとリアルが忙しいので明日投稿できるかどうかわかりません。

今更ですがこれは【家族愛】がテーマになります。

兄妹でエッチとかそういったことはないです。
【家族愛】と【ラブコメ】を両立させることができたらいいなと思ってます。

これからはキャラも増やしていくので楽しみにしていてください。
それではまた。

【学校生活】

兄「そこもっとしっかりコミュニケーション取れ。一声あればそんなミスしないだろ」

後輩「はい!すみませんっした!」

兄「次のメニュー行くぞ」

部員「うし!!」

妹「おーおーやっとるのー」

妹友「ごめん妹お待たせ!」

妹「おう、デカいの出たか?」

妹友「女の子が女の子に言う言葉じゃないでしょ」

妹「わりぃわりぃ」

妹友「あ、サッカー部?」

妹「うん」

妹友「妹のお兄さんってサッカー部のキャプテンなんでしょ?凄いね」

妹「キャラじゃないと思うけどね」

妹友「そう?でもうちのクラスにも何人かファンがいるっぽいよ」

妹「………あれのファン?」

妹友「うん。普段クールな所とかカッコいいって」

妹「……(喋る相手がいないだけだろ)」

妹友「私も結構好みだよー」

妹「2へぇ」

妹友「妹紹介してよ」

妹「だりぃ」

妹友「言うと思った」

妹友「言うと思った」

妹「さて、そろそろ帰ろっか」

妹友「もういいの?」

妹「うん、そもそもアンタのウンコ待ってる間だけの暇つぶしだったし」

妹友「女の子としてやめてほしい」

妹「それじゃ行こっか」

妹友「あ、帰りアソコの喫茶店寄ろうよ」

妹「おけ!…………がんば」

妹友「? なんか言った?」

妹「別に。早く行こ」

顧問「よし、兄ちょっと来い。お前らはシュート練習始めろ!」

部員「うぉし!!」

兄「なんすか先生」

顧問「グラウンドでは監督と呼べ」

兄「めんどくさいっす監督」

顧問「相変わらず良い度胸だ」

兄「どもっす」

顧問「今年の1年はどうだ」

兄「まぁ、才能ありそうなのがチラホラと。まだまだ実践で使えるレベルではないけど」

顧問「そうか。お前はできる限り後輩の面倒を見てやれ」

兄「だいぶ面倒は見てるつもりです」

顧問「そうか。余計なお世話だったか」

兄「練習戻りますよ?」

顧問「おう…あ、そういやお前の妹がうちのクラスにいるんだが」

兄「監督の髭が濃いから無理って言ってました」

顧問「……」

兄「……」

顧問「剃ったほうがいいかな?」

兄「さあ? でもそれ監督のアイデンティティだと思いますよ。じゃ」

顧問「俺の…アイデンティティ」

MG「監督、何をマジで受け取ってるんですか?」

顧問「え、あれ冗談なの?」

MG「はぁ…まったく先輩も人が悪い」

顧問「アイツはホントに面白い奴だ」

MG「…先輩って1年生の時からああなんですか?」

顧問「まぁそうだな。1年の時にAチームの試合で使った時は驚いたよ」

MG「……何があったんですか?」

顧問「3年生に向かって『練習真面目にやんないから勝てないんすよ』って全員の前で言ったことがあってな。……コイツは本物だと思ったよ」

MG「うわぁ……」

顧問「そんな兄も今ではチームの柱、主将だからな」

MG「先輩の一年生の時かぁ……少し見てみたいかも」

顧問「なんだかんだで上級生とも仲良くなったみたいだしな。アイツのおかげでこのチームは変わったと言っても過言じゃない」

MG「……最初は私も先輩のこと苦手だったんだけどなぁ」

顧問「今は?」

MG「今はその……えっと…良い先輩だと……」

顧問「あらら? 顔が赤いぞMG」

MG「ち、違います! 風邪気味なんです!」

顧問「ま、アイツは良い男だし、奴なら認めてやらんこともないぞ」

MG「……後でヒドいんだからね、『パパ』」

顧問「学校では敬語」

MG「ふんだ!」

兄「マネージャー水ー!」

MG「あ、はい! すみません!」

MG「あ、はい! すみません!」

兄友「一年! 手伝え!」

1年生「うぃっす!!」

兄「なーにやってだかあの親子」

兄友「うちのドジッ子マネージャーが監督の娘だと知った時は絶望したなぁ」

兄「あーわかる」

兄友「あれじゃ手も出せないし」

兄「いや、別に関係ねぇだろ」

兄友「試合出してもらえなくなりそう」

兄「……ありそう」

MG「あ、ありがとう皆!はい、コレおねがーーっキャ!」

一年「大丈夫っすか!?」

MG「あ、うん。ありがと大丈夫!練習頑張って!」

一年「………」

一年生「(か、かわいい)」

兄友「どうやらうちの一年共はあの笑顔にやられたらしいな」

兄「みてぇだな。アホすぎるから今日はラントレ増やすか」

兄友「そんな殺生な!!」

兄「水分補給が終わったらミニゲームだ! 3年はなるべく1年と組むようにして出来るだけ力が均等になるように。兄友、任せる」

兄友「よし、お前らは赤のゼッケン、そっちは俺の所で青のゼッケン、お前らはーー」

顧問「………良い雰囲気だ」

部活終わり】

部員「お疲れっした!」

兄友「さて、帰ろうぜ兄」

兄「おう」

後輩「先輩お疲れっした!!」

兄兄友「おつー」

同級生「お疲れな!あとラントレ減らしやがれ」

兄「お前ら俺のいない所で俺のことをホモ呼ばわりしてるみたいだな」

同級生「」

兄「一週間は地獄を与えてやるから覚悟してろよ」

同級生「ごめんなさーい!!」

兄「さて、帰るか」

兄友「………」

兄「お前が噂の根っこであることも知っている。覚悟はできてるな?」

兄友「……すみませんでした」

顧問「兄ー!」

兄「あ、お疲れっす」

顧問「今日はまだこれから仕事あってな! 悪いけど駅まででいいからMG送ってくれねぇか?」

一年「え」

兄「またすか。了解」

MG「す、すみません先輩!ご迷惑おかけーーいたっ!」

兄「……なに転けてんだ」

兄友「か、かわいいなぁ」

兄「そうか?」

顧問「送り狼は許さんぞー!」

兄「アホか。おい立てるか?」

MG「ふぇ!…あ、ありがとうございます! もう大丈夫です!」

部員「………」

兄「それじゃ3人で帰るか」

兄友「だな」

MG「お世話になります!」

兄「まったくだ」

MG「ひ、ヒドいですよ?」

1年「………な、どうなってやがる」

2年「まさかの父親公認だと?」

3年「……次はホモじゃなくてもっと変な噂流すか」

2年「…あれ、先輩達のせいなんすか」

1年「うちのクラスにキャプテンの妹がいますよ!」

3年「よし!次はアイツが重度の『シスコン』って噂を流してやろう!」

部員「MGは皆のアイドルだ!奴に渡してたまるかぁぁぁ!!」

顧問「お前等にうちの娘はやらん」

部員「か、監督ぅ?」

妹「へっくし!…あれ、なんだか嫌な予感が」

妹友「ん?」

妹「いや、なんでもないよ」

妹友「その抹茶チョコパフェ美味そうだなー」

妹「頼めば?」

妹友「…君はそういう奴だったね」

兄友「そろそろインターハイの予選だなぁ」

MG「頑張ってくださいね!」

兄「お前ももうちょい頑張れ」

MG「うぐぅ」

兄友「なんて奴だ!MGちゃんをイジメるな!」

兄「うるせーな」

MG「あ、いいんです兄友さん! もう慣れましたから!」

兄友「…調教済みというわけか」

MG「へ?」

兄「シネ」

MG「ちょ、調教?」

兄「なんでもねーよ気にすんな」

兄友「ケツにボレーシュートはやり過ぎだと思うな」

兄「いや、噂の件を含めるとまだまだ足りない」

兄友「ごめんなさい」

MG「噂?」

兄「………」

兄友「ほら、コイツが『ホモ』属性ってやつ」

MG「え、先輩『ホモ』なんですか?」

兄「あぁぁ?」

MG「じょ、冗談ですって。そんな睨まないでくださいよ」

兄友「コラ兄! MGちゃんに罪はない! 恨むなら俺を恨め!」

兄「わかった」

兄友「ちょっ……脛は卑怯でしょ」

MG「あ、着いちゃいましたね」

兄「じゃあな」

兄友「俺も今日は自転車じゃなくて電車だからここで」

MG「それではありがとうございました先輩! それとお疲れ様です!」

兄友「お疲れ! また明日な!」

兄「おつー」

MG「……行っちゃいましたね」

兄友「そりゃ帰り道だからな」

MG「あ、そ、そうですよね! なに言ってんだろ私……はは」

兄友「それじゃ俺達も帰ろうか」

MG「は、はい!」

兄「ふぁぁ寝み……ん?」

妹「よ」

兄「……ストーカー?」

妹「ちげーよタコ」

兄「知ってる。さっきまでそこの喫茶店に友達といたろ。たまたま見えた」

妹「なら変なこと聞くな」

兄「こんな時間までなにやってんだか」

妹「女の子は色々話すことがあんのよ」

兄「めんどくさ」

妹「うるさいな」

兄「それじゃ帰るぞ」

妹「…うん、お疲れ兄貴」

兄「おう」

MG「兄友さんってここから1駅ほどでしたよね?」

兄友「お、覚えてくれたんだね。MGちゃんは結構遠いよね」

MG「茶屋町という所で降ります」

兄友「こっから20分はかかるね」

MG「普段はパパに送ってもらってますから。最近は仕事が忙しいらしくて電車通学が多いんですけど」

兄友「監督も今はクラスの担任してるからね」

MG「はい。兄友さんは今日は自転車じゃないんですね?」
 
兄友「昨日パンクしちゃってね」

MG「それで昨日は朝練に遅刻したんですね」

兄友「兄と監督には怒られるし、散々だったよ」

MG「事情が事情だから仕方ないですよ」

兄友「今日は2人きりになるチャンスを潰してごめんね」

MG「!!…ふ、ふぇ?」

兄友「え、だから兄と2人きりに」

MG「いえいえいえ!そんな全然まったく気にしてないですからそれはもう!!」

兄友「……」

MG「……な、なんですか?」

兄友「MGちゃんは不器用だねぇ」

MG「うぅ……知ってたんですか?」

兄友「まあね。誰にも言ってないから心配しなくていいよ」

MG「あ、ありがとう…ございます」

兄友「俺はMGちゃんの味方だから大丈夫! そう心配すんなって!」

MG「は、はい」

兄友「まぁ、なかなか気難しい奴たけど、良い奴だからな! 見る目あると思うぜ!」

MG「そ、そんな大きな声出さないでください」

兄友「わ、わりぃ! それじゃ俺降りるわ! お疲れ!」

MG「お疲れ様です」

【恋】

MG「まさか兄友さんに気付かれてるとはなぁ…はぁ」

MG「………」

兄『おつー』

いつからだろう? 先輩に惹かれたのは。

MG「いや………わかってるよね、そんなこと」

あれは私が1年生の頃ーーーーー

ピッピッピー!

部員「あぁ…負けた」

兄友「ちくしょおぉぉ…っ!」

3年「……くそぉぉお!!」

私達の高校は公立高校。

なので3年生は夏の大会で引退なのだ。

そしてこの試合は夏の大会の決勝トーナメント。

延長戦までなんとか粘っていたが残りロスタイムでPKを取られて負けてしまった。

兄「………整列、行きましょう」

主将「……ああ」

MG「………」

私は兄先輩のことが苦手だった。
確かに彼はこのチームのキーマンで、同点ゴールを決めたのも彼なのだけど、PKを与えたのも彼だ。

兄「……」

なのにこの人はまったく悔しそうにしていない。

無表情。

私はこの人のことが苦手だ。

主将「……今日までお疲れ様」

部員「……」

主将「残念な結果に終わったけど、それでも俺達はあの強豪私立高校とあそこまでの試合ができた。それは誇りに思っていい。」

主将「次の世代がいつか俺達の仇を取ってくれると信じることにするよ……うっ」

部員「…うぅ……ぐす」

兄「………」

主将「うぅ……わりぃ。それで、次のキャプテンだが、兄。お前に頼みたい」

兄「………」

MG「………」

私はこの時少し同様した。

ホントにこの人でいいのか?

試合に負けてもなんとも思ってないようなこの人が…。

今までの試合でも負けた時にこの人が悔しそうにしている所なんて見たことがない。

きっとこの人は才能があるだけなのだ。

努力なんてしてないからきっと悔しいなんて思わないんだ。

この人がキャプテンになるなんて嫌だった。

主将「お前ならきっとできる。いや、お前にしかできない。お前が来てからこのチームは変わった。頼む」

兄「……わかりました」

主将「……頼んだぞ」

兄「はい」

2年、3年生の人達はどうやら納得しているらしい。

1年生は何人かびっくりしてるみたいだ。

私もびっくり派だ。

キャプテンはてっきり兄友さんがなると思っていたから。

主将「それじゃ、みんな……」

部員「お疲れ様でしたぁぁあ!!」

私は嫌だった。

3年「うぅ…頼んだぞお前等!」

2年「はい……ぐすっ…お疲れ様でした!」

兄友「うぅぅ!くそ!…俺があの時決めておけば…っ!!」

主将「兄友……今までありがとな」

兄友「すいません主将!…俺が!俺があの時兄からのパスを決めておけば!」

主将「気にしてないさ。お前がいたからここまで勝ち上がることができたんだから」

兄友「……うぅ……主将」

主将「兄のこと……しっかり支えてやってくれ。」

兄友「………はい!」

主将「そう言えば兄がいないな?」

兄友「………俺探してきます」

主将「ん?そうか頼んだ。俺は先生に挨拶してくる」

MG「………」

いつの間にか兄先輩はいなくなったみたいだ。

どうせ適当に散歩でもしてるんでしょ?…なんて酷いことも思ったりした。

何かこの空気に溶け込めなくて、私は1人になりたくて、少しこの場から離れた。

ポーン ポーン

歩いてるとボールを蹴っている音がした。

MG「ボールの音?……なんでこんな所からーーー」

私は目を疑った。

人が壁に向かってボールを蹴っていたのだ………泣きながら。

しかもあれはーーー

兄「はぁ…はぁ…くそ…くそ…くそぉぉおおお!!」

MG「…………」

兄友「見られちまったか」

MG「!? あ、兄友さん…」

兄友「アイツは昔からこういう奴でな。悔しさとか、悲しみとか、涙とか……誰にも見せようとはしないんだ」

MG「………」

兄友「根本的に不器用なんだよ。俺や…他の部員みたいに皆の前で泣けば皆が慰めてくれて、皆が支えてくれる」

兄友「アイツは……誰かに頼ったりとか、そういうのすげぇ苦手なんだ。だからああやって1人で背負い込もうとして…だけど背負いきれなくて………不器用な奴だよな」

誤解していた。

私はまだこの部活に入ってから3ヶ月。

まだまだ皆のことは知らないこともあるけど、それでも酷い誤解をしていた。

ーーそうだ。

そうじゃないか。

試合に負けた次の日の練習に一番早く来てた人は誰だ?

アフター練習をしてる時だってあったじゃないか。

怪我をしていた時はサッカーの代わりに辛い筋トレをずっとしていたじゃないか。

私の目は節穴だ。

MG「私……わたし……」

そういう姿を見ているのに、知っているのに、最初の思い込みで私は知らないフリをしていたんだ。

最低じゃないか。

今回の試合だって、あのPKは仕方がなかった。

カウンターを食らって、絶対絶命のピンチで、だけどあの人は前線から誰よりも早く帰ってきたんだ。

延長戦で脚の疲労も凄いのに。

だけど誰よりも早く帰ってきたんだ。

きっと、どの道PKにならなくてもアレは失点していただろう。

だから彼は少々強引に止めにいったんだ。

一生懸命じゃないか。

何が悔しそうにしてないだ。

何が努力なんてしてないだ。

泣いてるじゃないか。

1人で泣いてるじゃないか。

私は何を見ていたんだ。

MG「ああ、あ、…私……わたし……なんて最低なことを」

兄友「……皆最初は誤解すんのさ。別に自分を責めなくていい。誤解されるような態度を取ってるアイツが悪いんだから」

MG「でも…うぅ…でも!私!」

兄友「でもさ、アイツのことを、アイツの本当の姿を知っちまった奴はさ、あの野郎にみんな惚れちまうのさ」

MG「うぅ…ひく…うぅ…」

兄友「先輩や監督、そして俺達同期はアイツと過ごしていくうちにアイツを知って、そして皆がアイツを認めてる。まぁ監督はどうやら最初から気付いてたみたいだけどな」

兄友「だからよ。これからでいいんだ。アイツのことを知ったなら、アイツのことを理解しているなら、これから好きになっていけばいいのさ。アイツの涙を見た君にはその権利があると思う」

MG「……兄友…さん…」

兄友「俺達は皆アイツのファンだからな。皆でアイツを支えてやりてぇのさ。…世界一不器用な男を」

MG「……」

兄友「それじゃ俺はもう行くわ」

MG「え、でも!」

兄友「君ももうファンだろ? だから後は任せた。ちなみに俺がファン1号だからそこんとこよろしく」

MG「………」

兄「…はぁ……はぁ…」

ファンか。

確かにそうなのかも。

今私は、今までのことを棚上げにして、先輩を支えたいと思っている。

兄「はぁ…はぁ…いてっ!…はぁ…はぁ…………」

なんて勝手な奴なんだ私は。

さっきまで散々苦手だなんだ偉そうなことを言っていたのに。

MG「ーー先輩」

でも

兄「!……MG」

誤解されるような態度取ってた先輩も悪い!……ということにしよう。

MG「なにやってるんですか? ダウンの意味なくなっちゃいますよ?」

兄「…うるせーよ。軽くボール蹴ってただけだ」

嘘ばっかり。

MG「先輩……わたし、先輩のこと誤解してました」

兄「あ?」

MG「でも今は!…今は先輩のことを……凄く尊敬しています」

兄「そりゃ見る目ねぇな」

MG「確かに…私の目は節穴かも」

兄「いや、そこまで言う?」

MG「でも、でもね、私もう先輩のこと知ってる! 先輩の一生懸命な所! 先輩の負けず嫌いな所!先輩の……不器用な所……私知ってるもん」

兄「……敬語忘れてるし。まぁいいけど」

MG「だから私も! 先輩のファンになります!!」

兄「意味わからん」

MG「わかんなくてもいいんです!非公式ファンクラブですから!」

兄「壊滅しろ」

MG「先輩のことを支えるんです!」

兄「いらんわドジっ子マネージャー」

MG「だからもう! 1人で泣かないで!」

兄「……」

MG「1人で背負い込まないでよ……」

兄「………」

MG「………」

兄「お前、バカだな」

MG「な、ヒドいです!」

兄「あー…ホントにバカだなお前、めんどくせぇ」

MG「な、なななな!なんですかいきなり!」

兄「うるさいな。ちょっと後ろ向け」

MG「わ、わけわかんないです!こ、これでいいーーー…先輩?」

先輩がコツっ…と私の背中にオデコをくっつけたみたいだ。

兄「……しばらく背中借りるわ」

MG「………はい」

先輩は今、声を殺して泣いているのだろう。

背中が濡れていくのがわかる。

あぁ…なんて不器用な人なんだろう。

でも……なんだろうこの気持ち?

兄「……っ…っ……」

MG「………」

凄く温かくて、でも少しドキドキする。

私が今、先輩の隣にいて、先輩を支えられることに、凄い喜びを感じてる。

あぁ…嬉しいな。

この人の力になれてることがものすごく嬉しい。

MG「あぁ………好きだな」

兄「………?」

ドクン

え?

兄「…なんか言ったか?」

MG「い、いえ!なんでもないです!」

兄「そうか。あ、わりぃな。もう大丈夫だから」

MG「え、あ、はい」

兄「そろそろみんなの所に戻らないと……行こう」

MG「は、はい!」

今、私…なんて?

兄「……MG」

MG「はい」

兄「………ありがとな」

ドクン

まただ。

なんなのこれ。

胸が苦しい。

MG「……いえ」

私…今きっと顔真っ赤だ。

先輩の笑顔…あんな優しそうな笑顔…初めて見た。

ああ……先輩から目が離せない。

ダメだ。

好きだ。

この人のこと、好きだ。私。

ファンなんかじゃいられない。

私、この人のことが欲しい。

不器用な所も、口が汚いところも含めて、全部好きになっちゃった。

ああ…ホント、私は勝手だな。

兄「なにボーッとしてんだ。また転けるぞ」

MG「こ、転けないですよ!…あて」

兄「ばか。言わんこっちゃねぇ……ほら、立てるか?」

MG「………」

先輩の手を握る。

それだけで凄くドキドキしてる。

気付かれちゃうかな?

心臓の音聞こえないかな?

MG「あ、ありがと…ごさいます」

兄「ほれ、行くぞ」

私は、この人に恋をした。

とりあえず今回はこれで終わりです。

夜に時間ができるかもしれないので、もしかしたらその時に続きを投稿できるかもしれません。
まだなんとも言えませんが…。

それではまた。

sageするの忘れてた。

【隠し事】

妹「そう言えば今日はMGさんと兄友さんと帰ってたみたいだね」

兄「なんで知ってる…ストーカーか?」

妹「喫茶店から見えた」

兄「なるほど」

妹「よく3人で帰ってるの?」

兄「ん、まあな」

妹「嘘吐いたね」

兄「え?」

妹「兄友さんって普段、自転車通学でしょ? 知ってるよ私」

兄「そうか」

妹「……どうして嘘吐いたの?」

兄「いや、別にそんなつもりじゃないよ」

妹「私にMGさんと2人で帰ってるって知られたくなかったなの?」

兄「だからそんなんじゃねぇって」

妹「MGさんのこと…好きなの?」

兄「思春期の女子はめんどくせぇな」

妹「うるさい…で、どうなの?」

兄「言っただろ。ただの先輩と後輩、選手とマネージャーだ」

妹「………」

兄「………」

妹「兄貴は……私に何を隠してるの?」

兄「何も」

妹「それも嘘だよね? もういいよ」

兄「……」

妹「兄貴は嘘ばっかりだ。もういいよ。兄貴なんて知らない。先に帰ってる。」

タッタッタッタッタ

兄「…………嘘吐きはお前もだろ」

【どうしたの?】

兄「………はぁ、帰りたくねぇ」
女「なーに沈んだ顔してんの?」

兄「………なんでいる?」

女「ん、たまたま。コンビニ行って帰ってる途中」

兄「なるほど、じゃ、またな」

女「おいおいヒドいね君という奴は。幼なじみをもっと大切にしてほしいもんだ」

兄「へいへい」

女「学校生活はどう?」

兄「普通」

女「妹ちゃん同じ高校入ったんでしょ? お母さんから聞いたよ」

兄「………」

女「妹ちゃんと何かあったでしょ?」

兄「お前のそういう所が嫌いだわ」

女「私もあんたのそういうところが嫌いだわ」

兄「無駄に鋭い」

女「無駄って言うな」

兄「特に話すような内容じゃねぇ」

女「あ、もう一つ嫌いな所あるよ?」

兄「喧嘩売ってんのかお前は」

女「私の告白を断った所」

兄「なんという爆弾投下」

女「どうしたの?あたしで良かったら話聞くよ。まだアンタのこと好きだし」

兄「ストレートだね」

女「まあね。で、早よ話せ」

兄「別に」

女「そう」

兄「……」

女「なら力ずくで」

兄「指をポキポキ鳴らすでない空手系女子」

女「へっへーん。今年は全国大会で優勝してみせっから応援しろよ」

兄「おう頑張れよ」

女「で、話を戻そうか」

兄「こうなるよね」

女「妹ちゃんと何があったの?」

兄「喧嘩した」

女「どうして?」

兄「俺が嘘吐いたから」

女「アンタが悪いわね。謝りなさい」

兄「俺が悪いよ。だって中2の時からずっと嘘吐いてる」

女「……気付かれたの?」

兄「いや、それはない。でも薄々と……何かあるとは思ってるなアレは」

女「お父さんとお母さんは?」

兄「知らね。父さんと母さんは何も………感づかれたのは俺のせいだろうな」

女「……やっぱり複雑?」

兄「………」

女「血が繋がってないって」

兄「………」

女「…あたしには、兄弟とかいないからわかんないや。ごめんね」

兄「…どうしてお前が謝る」

女「好きな男が辛そうにしてる時に何も力になってあげられないから」

兄「ストレートだな」

女「そうよ」

兄「家、着いたぞ」

女「うん」

兄「…話、聞いてくれてありがとう」

女「うん……送ってくれてありがとう。」

兄「それじゃな」

女「……兄!」

兄「なに?」

女「私はアンタの味方だよ! 苦しい時はいつでもおいで!」

兄「…そうだな。腹減ったら行くわ」

女「なにそれ?…ふふ、わけわかんない奴」

兄「じゃ、おやすみ」

女「うん、おやすみ」  

晩飯食べてくるので少々お待ちを。

すみませんちょっと用事ができて投稿できませんでした。
続きどうぞ。

【嘘】

兄「なぁ、醤油取って」

妹「………」

兄「…なぁ、お前の好きなカピバラさんがテレビ映ってるぞ」

妹「………」

兄「……なぁ、明日どこか出掛けようぜ。全部俺の奢りで」

妹「………」

兄「………なぁ、お妹ちゃん」

妹「お芋ちゃんってなんだ」

兄「デレてみた」

妹「ウザいから話しかけてこないで」

兄「許せ」

妹「ホントにウザいんだけど」

兄「ウザい系男子」

妹「ホントに。てか何勝手に部屋入ってきてんの? 出てって」

兄「悪かったって」

妹「じゃあ何を隠してるの?」

兄「………」

妹「ほら、言えない」

兄「わかった……言うよ」

妹「……」

兄「俺さ……俺……」

妹「………」

兄「インポなんだよね」

妹「………」

兄「………」

妹「シねば?」

兄「軽いジョーク」

妹「……で、早よ話せ」

兄「…そもそも何で隠し事してるなんて思ったんだ?」

妹「関係ないでしょ」

兄「いや、あるだろ」

妹「話題を逸らさないで」

兄「……思春期め」

妹「全部思春期ってことにすればいいと思ってるだろ」

兄「言えない」

妹「………」

兄「すまん。言えない」

妹「…なら、許さない」

兄「それでも言えない」

妹「怒るよ?」

兄「言えない」

妹「泣いてやろっか?」

兄「言えない」

妹「好きだよ兄貴」

兄「………は?」

妹「嘘」

兄「………」

妹「なに本気にしてんの? ダサ」

兄「……うぜぇ」

妹「……じゃあ仕方ない。いつ話してくれる?」

兄「いつか話す」

妹「話すんだね?」

兄「話す」

妹「そ、ならいい。信じるから」

兄「おう」

妹「信じてるよ?」

兄「嘘じゃないよ」

妹「……ごめん。困らせたよね」

兄「困ったよ」

妹「ごめん」

兄「でも、俺も悪いから」

妹「悪くないよ」

兄「……」

妹「兄貴はきっと…何も悪くないんだよ」

兄「なんで?」

妹「兄貴が嘘吐く時は、誰かのための嘘だから」

兄「…そんなんじゃねぇよ」

妹「きっと私のために嘘吐いてる。だから、これは私のワガママ。」

兄「…違うよ」

妹「ごめんなさいお兄ちゃん」

兄「………」

妹「……ありがとう、お兄ちゃん」

兄「それは不意打ちだわ」

妹「ときめいた?」

兄「ときめきメモリアルされた」

妹「ざまぁ」

兄「うがぁ」

妹「………今日は一緒に寝る?」

兄「なんでそうなる。エロゲーか」

妹「バカかシネよ」

兄「お前が[ピーーー]」

妹「部屋の空気清浄機壊れたんだよ。部屋よこせ」

兄「それぐらい我慢しろや。空気清浄機壊れたとかアホか」

妹「いいから兄貴の部屋行くよ」

兄「てめぇざけんな」

妹「あと、明日どっか連れていけよ」

兄「あーん?」

妹「お前が言ったんだろうが」

兄「時効だろ」

妹「それと男は下で寝ろ」

兄「コイツ嫌なんだけど。まるでときめきメモリアルしねぇよこんな奴」

妹「それじゃ寝るわ。おやすみ」

兄「勝手すぎんだろ………おやすみ」

妹「………ばーか」

兄「………」

妹「………」

兄「………」

妹「まだ起きてる?」

兄「………」

妹「私も嘘つきだよ」

兄「………」

妹「………ごめんね。おやすみ」

兄「………」

体育館裏にて】

眼鏡「好きです付き合ってください!!」

妹「無理」

眼鏡「う……り、理由を教えてくれませんか?」

妹「生理的に」

眼鏡「」

妹「じゃね」

妹友「鬼畜かお前は」

妹「優しさよ。すぐに次の恋に向かえるためにわざわざ冷たくしてあげてるの」

妹友「ホントかよぉ……あんな振り方初めてみたっての」

妹「そう?」

妹友「…兄妹揃ってモテるのねぇ」

妹「は?」

妹友「ほれ、あそこ」

モブ実「好きです付き合ってください」

兄「無理」

モブ美「う、…り、理由を教えてくれませんか?」

兄「モブキャラっぽいから」

モブ美「」

兄「あと、おっぱいが足りない」

モブ美「うわぁぁぁん!」

兄「………ふっ」

妹「最低か」

妹友「お前もだ」

兄「あ? なんだお前らストーカーか?」

妹「死んで。おっぱいで振るとか聞いたことねぇよ。せめて顔が好みじゃないとか…」

兄「は? 言っとくが大体男子ってのは体つきさえ良かったら好きじゃなくてもOKするぜ?」

妹「好きです付き合ってください」

妹友「好きです付き合ってください」

兄「そっちのエロい体つきのほうは合格。妹は無理。おっぱい出直してこい」

妹友「やった告白大成功」

妹「…野郎ぉぉ」

兄「さっそく揉ませてくれ。満足したら別れるから」

妹「アホか」

妹友「あはははは!お兄さん面白すぎる!」

兄「なんて失礼な奴だ。もうアナタとはお終いね」

妹友「そうですね。私、妹ちゃんの友達の妹友って言います。よろしくお願いします」

兄「そうか。俺はそこのおっぱいの神に見放された可哀想な子の兄だ。よろしく」

妹「もうそろそろキレてもいいよね」

妹友「お兄さんモテるんですね!」

兄「モテるよ。でもそれ以上に嫌われてる。俺を好きになった子は基本俺のことを嫌いになるからさ」

妹「あんな振り方すりゃあね…」

妹友「アンタもだ」

兄「君もモテそうだけど。おっぱいが」

妹友「私のおっぱいはモテモテですよ。」

兄「俺も惚れた1人だよ。結婚してほしい」

妹友「…ホントに面白い人だなぁ」

妹「お前あんまり調子乗んなよ」

妹友「妹ちゃんさえ良かったら私この人とお付き合いしてもいいのだけれど…」

妹「なぜ私に振った」

兄「だって妹。付き合ってもいい?」

妹「勝手にしろや」

妹友「あらまツンデレ」

妹「いつ私がデレた」

兄「それじゃ俺、先に校門で待ってる」

妹「あ、うん」

妹友「今日は部活がないんですか?」

兄「そんなことも知ってるわけね。今日はオフだからさ」

妹友「そうですか。あ、私このあと図書館に寄るつもりだったのでここでお別れです」

妹「え」

兄「そう? んじゃまぁまた機会があれば」

妹友「ええ。それでは…………妹ちゃん」

妹「なに?」

妹友「頑張ってね」

妹「なにがだ」

妹友「それでは?」

妹「……変な勘違いしてんなこのやろう」

兄「どした?」

妹「なんでもない。行こ」

兄「おう」

【放課後デート】

兄「んで、どこ行くんだよ」

妹「これは兄貴の罰ゲームなんだから兄貴がエスコートしてよ」

兄「おいおい、さすがにこの前みたいなサプライズは用意してねぇよ」

妹「これじゃ彼女に振られるわ」

兄「やかましいな」

妹「…やっぱりモテてんじゃん」

兄「たぶん嫌われたけどな」

妹「私みたいに上手く振りなさいよ」

兄「あれが上手い振り方には見えねぇよ」

妹「見てたの?」

兄「たまたま」

妹「ふーん、どう思った?」

兄「え、最低だと…」

妹「じゃなくて、私が告られることに関して」

兄「あ?…んー? まぁそりゃ、モテるんだなぁと…」

妹「はーん? つまんねぇ感想だな」

兄「なんなんだお前は…」

妹「この辺は学校の人達いるからさ、隣町まで行こうよ」

兄「めんどくせぇな」

妹「うるさい。ほら行くよ」

兄「へーいへい」

妹「この時間は流石に混むね電車」

兄「帰宅ラッシュかな?」

妹「ちょっと早いでしょ……キャッ」

兄「おい、大丈夫か」

妹「あ、ありがと……あの、手」

兄「しばらく我慢しろ。てか俺の服掴んでろ」

妹「……うん」

兄「………ふぅ」

妹「……ふぅ、着いた?」

兄「なんでこんな混んでんだ」

妹「知らねー」

兄「ま、いいや。行こう」

妹「あ、兄貴」

兄「ん?」

妹「さっきは…その、サンキュ」

兄「お、デレた」

妹「……わるい?」

兄「……熱でもあんのか?」

妹「うるせーぞー」

兄「ふむ……手でも繋ぐか?」

妹「腐れ変態」

兄「良かった正常だ」

【放課後デート2】

兄「んじゃあ……ゲーセン?」

妹「いいよ。湾岸ミッドナイトしようぜ」

兄「また男子高校生が好きそうな…」

妹「いいでしょ別に」

兄「はいはい」

妹「……」

兄「……」

妹「おっそ」

兄「俺初めてやるんですけど。手加減しろよ」

妹「次はこっち!」

兄「へーいへい」

妹「ふぅ…次どこ行くよ?」

兄「あ、てか母さんにメールしないと」

妹「あ、晩飯か」

兄「やべぇもう作ってるかもな」

妹「そうかも、もし作ってるなら帰ろ」

兄「ん、じゃあ電話するか」

妹「私電話するよ」

prrrr

妹「あ、お母さん?……うん……うん……そう……兄貴も一緒」

妹「……え?……あ、うん……いや、ちょ…何言ってんの…………ん………じゃね」

兄「なんて?」

妹「気にしなくていいって」

兄「そか」

妹「もう時間もあれだし、ご飯行く?」

兄「安定のサイゼ?」

妹「お母さんお金出してくれるらしいからもっと良いところにしよ」

兄「じゃあロイホ」

妹「結局ファミレスか」

兄「良いだろ別に」

妹「ドリンクバー目当てだろ」

兄「ほれ、行くぞ」

妹「はいはい」

1年生達「あ」

兄「あ」

妹「ん?」
 
1年生達「お、お疲れ様です!」

兄「おーお疲れ」

妹「後輩ズ?」

兄「そう」

1年生A「え、てか先輩…デートすか?」

兄「ちげーよ妹だ」

1年生B「ホントにシスコンだったんすね」

兄「ラントレ増やすか」

1年生達「ごめんなさい」

妹「ほら、行こうよ」

兄「あぁそうだな。じゃなお前等」

1年生達「あ、はい」

1年生C「………なぁ」

1年生B「……なんだよ」

1年生C「妹さん可愛いなぁ」

1年生「同意」

今日はここまでです。

更新遅くてすみません。
年末年始忙しくてこんな感じで更新遅くなっちゃうかもです。

それでは。

《偶然》

兄「ロイホはやっぱり高かったな」

妹「まだ言ってんの?…てか兄のお金じゃないんだから別にいいじゃない」

兄「だからって君ね、あんなデザートたくさん食べて……母さん泣くよ?」

妹「大丈夫、泣くことになるのはお父さんだから」

兄「何が基準で大丈夫なのかわからないけど、とりあえず父さん乙ぽん」

MG「あ」

兄「あ」

妹「…ほぅ」

MG「こ、こんばんは先輩!…と、妹ちゃん」

兄「よう、こんなところに1人でどうした?1人遊びか?」

MG「さっきまで友達と遊んでたんですよ!」

兄「友達いたのか、知らなかった」

MG「失礼ですね!友達ぐらい私にもいます!」

妹「……それで、その友達さん達は?」

MG「……」

兄「……」

妹「……」

MG「……はぐれてしまいました」

妹「どうしよう兄貴、この人虐められてるよ」

兄「やっぱりか、だからお前に友達なんていないとあれほど……」

MG「……今、私は2人に虐められてると思います」

兄「……で、そのいじめっ子共からメールとか電話とか来てねえの?」

MG「いじめっ子じゃなくて友達です。いい加減怒ってもいいですか?」

兄「MGも偉くなったもんだ……怖い怖い」

MG「…まぁいいでしょう。話を戻しますが、友達からはここにで待ってるってメールが来たんですが………」

妹「……そこに行くルートがわからなくて迷子になってるってことか」

MG「…うぅ……まさにその通りなんです」

兄「そっか。じゃ、まぁ頑張れよ。また明日」

MG「……え?」

妹「……相変わらず最低だなアンタは」

兄「あれだよ、ツンデレっやつだ。だから2人ともそんな般若のような顔で俺を見るな。皺が増えるぞ」

妹・MG「余計なお世話じゃーー!」

兄「ぐぼっ!」

妹「ふぅ……さ、MGさん。こんなクズはほっといて行きましょ。そこ私知っているので案内します」

MG「ホントですか!?わぁ助かります!本当にありがとう!」

兄「……急所蹴るのは反則だ……」

妹「これぐらい良いんですよ。いつもこのゴミがご迷惑をおかけしているみたいだし」

MG「ふふ…ではお言葉に甘えて。せっかくなのでよかったらアドレス交換しませんか?」

妹「もちろんいいですよ。兄にセクハラされそうになったらすぐ連絡ください」

MG「あはは、わかりました」

兄「お前らごときのボディじゃセクハラする気になんてならー」

バキッ!

MG「本日は本当にありがとうございました!」

兄「いや、気にすんー」

MG「妹ちゃん!!」

兄「……」

妹「いえいえ、いいんですよ。ほら、お友達も皆待ってますよ」

MG「あ、はい!妹ちゃん!これからもよろしくね!」

妹「こちらこそよろしくお願いします」

MG「あはは、妹ちゃんとは仲良くなれそうです!……どっかのセクハラ先輩と違って」

兄「兄友のこと悪く言うんじゃねぇよ」

妹・MG「てめぇのことだ」

兄「………息もピッタリなようで」

MG「それではまた会いましょう!妹ちゃん!……ついでに先輩も」

妹「さようなら~……あ、転けた」

兄「あいつらしいオチだな」

妹「さ、帰ろっか兄貴」

兄「?お、おう??」

妹「どしたの?」

兄「いや……だってお前、さっきまで怒ってたじゃん?」

妹「なに?もう一度蹴られたいの?」

兄「いえ、なんでもないっす」

妹「…ふぅ……まぁ最初はホントに怒ってたんだけどね………でも………」

兄「……でも?」

妹「途中からは演技。MGさんに合わせてたの」

兄「……なぜに?」

妹「なにしらばっくれてんの?そんなの兄貴の意図に気付いたからに決まってるでしょ?」

兄「……」

妹「私とMGさんは最初に変な出会い方をしたせいで気まずい関係になってたのは知ってるでしょ?」

兄「…そうだったかな」

妹「………それで、兄貴は私達が仲良くなるキッカケを作るために、わざと私達2人を怒らせるようなことをしたの。」

兄「……ほぅ」

妹「…私達の共通の敵になることで私達が手を組むように仕向けた。おかげで私はMGさんと仲良くなれたわ。……これが狙いだったんでしょ?」

兄「おれは孔明か」

妹「兄貴ならこれぐらいするよ」

兄「知らねぇよそんなん」

妹「…そんなに心配しなくても私は大丈夫だよ?」

兄「…知らねぇよそんなん」

妹「…確かに私も兄貴と同じで人付き合いとか得意なほうじゃないけどさ…ちゃんと数人は仲良い友達もいるし、安心してよ」

兄「…そうか」

妹「だからこんなやり方もうしないでね?MGさんには私からも言っといてあげるから、兄貴もちゃんと謝るんだよ?」

兄「へいへい」

妹「それとね…」

ギュっ

兄「……なにしてんの?」

妹「道路の真ん中で兄貴に抱きついている」

兄「誰かに見られたら俺の人生終わるな」

妹「……私はちゃんと理解してるから、兄貴のこと。だから辛くなったり悲しいことがあったら私の所においでよ。私がたぶん……世界で一番兄貴のこと理解してる女の子だから」

兄「……すげぇ自信」

妹「…今日のこと、気持ちは嬉しかったよ……ありがとね、兄貴」

兄「……妹」

妹「……ん?」

兄「俺はお前のこと…世界で一番理解してると思う?」

妹「んー…お母さんに比べたらまだまだかな」

兄「そうだわな」

妹「……でも」

兄「ん?」

妹「兄貴が世界で一番大切にしてる人が私なんだろうな…ってのはわかってる」

兄「……すげぇ自信」

妹「…否定しないとか、やっぱりシスコンなんじゃない?」

兄「…お前にだけは言われたかねぇよ」

妹「へへ…それじゃ、帰ろっか」

兄「おう」

更新遅くなって本当にすみませんでした。

年末年始にポケモンをやってしまったのが間違いでした。

反省してます。

次回からなるべく日を空けずに投稿しようと思うのでどうぞよろしくお願いします。

《トラウマ》

私は昔から男が嫌いだ。

馬鹿ばっかりだしエッチなことばかり考えてる。

女も女でめんどくさい奴は多いと思うけど、男のあの下心丸出し喋り方とか、表情なんてのは目も当てられないない。

本当に男なんて……嫌いだ。

兄「あ」

妹友「あ」

…この人は妹ちゃんのお兄さん。

妹友「こんにちはお兄さん」

兄「おう」

妹友「今日も安定の1人ですか?」

兄「安定の1人ってなに?新しい悪口かなにか?」

妹友「そんなぁ…褒め言葉ですよ」

この人は何を考えているのかわからない男だ。

兄「てかお前も1人じゃねぇか。やーいビッチ…あ、間違えたボッチ」

妹友「……怒りますよ?」

兄「ごめなさい」

妹友「……」

セクハラ紛いのことは平気で口にしたりして、馬鹿そうに見えるのだが、この人は…今まで会ってきた男の人とは少し違う気がする。

私はこのルックスと…まぁそれなりに整った顔をしているので、よく男共からゲスい目で見られるのだが………

兄「ふぁ……眠い」

この人は本当にわからない。

妹友「…昨日夜更かしでもしてたんですか?」

兄「まぁちょっとな……妹と桃鉄してたらいつの間にか朝になってた」

妹友「あぁ…それで。妹ちゃん、今日の授業全部爆睡してるんですよね」

兄「あぁ…まぁ仕方ないだろうな。俺もさっきの授業寝てたし」

妹友「…どうせエッチな夢でも見てたんじゃないですかぁ?」

兄「君の胸に挟まれる夢を見た」

妹友「死んでください」

兄「ありがとうございます」

妹「あ、妹友~……と、なぜに兄貴」

妹友「あ、妹ちゃん。この人無理矢理私にエッチなことしようとするの…助けて」

妹「オイ貴様」

妹「…あんたは会う女の子にいちいちセクハラせにゃおえんのか!」

兄「あ、俺顧問に呼ばれてんだった。じゃあなお二人さん」

妹「あ……逃げやがった」

妹友「あはは」

妹「すまんね~うちの馬鹿が」

妹友「まぁ半分は本当に冤罪だから」

妹「だろうねぇ…」

妹友「あら、わかってたの?」

妹「そりゃ妹だからね私は。それぐらいわかるよ」

妹友「へぇ……信頼してるんだね、お兄さんのこと」

妹「は?そんなんじゃねぇし」

妹友「羨ましいなぁ」

妹「いやいや、あんなポンコツのどこがいんだよ」

妹友「…そうじゃなくて」

妹「…なによ?」

妹友「私にも…信頼できる人がそばにいればな……って」

妹「………」

妹友「…あ、ごめん。なんか変なこと言ったね私。忘れてー」

妹「私じゃ不満かしら?」

妹友「……え?」

妹「私がそばにいるでしょうが……不満?」

妹友「……ううん、不満じゃない」

妹「なら別にいいでしょ。私のこと、信頼してくれていいわよ?これでも結構いい奴だから私」

妹友「……ぷ」

妹友「あははは!」

妹「……なによ?」

妹友「いやぁ……すごい自信だねぇ。あんたのそういう所……私好きだわ」

妹「うっさいな…ほら、もうそろそろ授業始まるから、行くよ?」

妹友「こ~のツンデレめぇ!」

妹「うぜぇさわんな!」

信頼してるよ妹ちゃん。

あなたはあの日以来、初めて私が信用できた人だ。

男も女も……私はあの時から誰も信用しなくなってしまったのに、なのに不思議と信じることができた。

不思議な子。

でもね…私、今だに男だけは信じることができない。

たとえ……それがあなたが何よりも信頼してるお兄さんであっても…………。

《トラウマ2》

妹「相談がある」

兄「胸が小さいことか?それとも貧乳なことか?さては巨乳になりたいって話か?」

妹「全部胸の話じゃねぇかぁ!」ドカッ

兄「ごふっ」

妹「違うに決まってるだろ」

兄「なに?お前……胸以外にも悩みなんてあったの?」

妹「殺したい。殺させてくれ。頼む」

兄「拒否る」

妹「……妹友のこと」

兄「………やっぱり胸のことじゃねえか」

妹「違うわ!なんでそうなる!?」

兄「え、だって友達が巨乳だから自分が貧相な身体で申し訳なってくるって話じゃないの?」

妹「おかーさーん!おとーさーん!兄貴にレイプされる助けてー!!」

兄「あーーー!!!何言ってるのか聞こえましぇぇえんん!!」

妹「…で、続けるけど」

兄「その切り替えの早さは本田並みだ。お前もACミランに入れるぞ」

妹「妹友……なんか悩みがあると思うんだよね」

兄「妹が俺のボケに反応しない件について安価取りたくなってきた」

妹「兄貴の目から見て、妹友ってどんな印象?」

兄「え?ビッチ?」

妹「………」ギロ

兄「ってのは嘘でして、まぁそうだなぁ………あの子俺のこと、嫌いなのかな?」

妹「……え?」

兄「いや、嫌いとは少し違うかもしれない。ただ、なんというか俺のことを観察してる感じだな」

妹「…自意識過剰でしょ」

兄「いや、違う。むしろ逆」

妹「逆?」

兄「あの子は俺のことを疑ってるんだよ。お前一体なに考えてんだよコラ…って感じで」

妹「それって……」

兄「簡単に言えば、俺に不信感を抱いてる」

妹「……あんた一体妹友になにしたのよ」ギロ

兄「冤罪だ」

妹「じゃあなんで兄貴は妹友に不信感持たれてるわけ?」

兄「そこまでは知らねぇよ。ただ、これは俺だけじゃないかもしれない」

妹「どういうことよ?」

兄「その言葉通りだって。あの子が不信感を抱いているのは俺以外にもいるかもしれないって言ってんだよ。読解力身につけろ国語54点」

妹「なぜ私のテストの点数を知っている」

兄「母さんが今朝嬉しそうに話してた」

妹「………」

兄「もしかしたら……いや、これはまだいっか」

妹「ねぇ……」

兄「なに?」

妹「ここまで踏み込んでもいっても迷惑じゃないかな?」

兄「?」

妹「たぶん…だけどさ、妹友は何か大きなことを抱えてると思うの」

兄「……」

妹「だから私…なんとかしてあげたい。だけど……まだ出会ってから数カ月しか経ってない私が、そこまで出しゃばっていいのか……不安で」

兄「ふーん」

妹「妹友とは……まだ短い間柄だけどさ、親友だと思ってるんだ」

兄「3へぇ」

妹「だから何かしてあげたくて力になりたいの!……でも、怖くて…………」

兄「……ちょっと来いや姉ちゃん。いい事教えてやるぜぇ、げはははは」

妹「姉ちゃんじゃねぇし……なによ一体ーーっ!」

ポン

兄「……」ナデナデ

妹「……兄貴?」

兄「お前がそうしたいと思ってるならそうしてやればいい。自分の気持ちに嘘をついて行動したって後悔するだけだ。……それが間違ってようが、失敗だろうが、自分の心を信じて行動すれば、それはいつかきっと報われる。だからお前はお前のやりたいようにやれよ、妹」

妹「……ソースは?」

兄「2ch」

妹「…兄貴には敵わないな」

兄「あれ?なんかデシャブ」

妹「……ねぇ兄貴」

兄「ん?」

妹「もうちょい……あと1時間だけでいいから頭撫でて」

兄「腕が疲れるわボケ」ナデナデ

妹「……よし、頑張るぞ私」

兄「頑張ってるのは俺の腕なんですけど」

《トラウマ3》

私は昔、正確には小6の時と中2の時にレイプされそうになった。

小6の時は実の父に襲われた。

母と折り合いが上手くいっていなかった父は、発育が早かった私をストレス解消のために襲おうとしたのだ。

寸前で母が帰宅し、最後まではされなかったが、家庭は崩壊した。

今は祖母のところにお世話になっている。

それがキッカケで私は男という生物に対して不信感を持つようになってしまった。

今は祖母のところにお世話になっている→私は祖母に引き取られた

しかし、中2の時に彼氏が出来た。

彼はとても優しくて、いつも笑顔でニコニコしていた。

女子の中でも凄い人気だった。

最初はそんな彼のことさえも疑心な目で見ていたのだが、彼と接しているうちに段々と惹かれていき、昔の傷もちょっとずつ癒され、私は彼に告白した。

彼は私と付き合うことになった。

そして彼から…求められるようなことがしばしばあった。

しかし私は父のことを思い出してしまい、どうしても怖くて、毎度断っていた。

それでも彼は優しく私に接してくれていたのだがー。

ある時、女友達の1人が話しかけてきた。

今日暇?…暇なら相談したいことがあるから放課後付き合ってほしいと。

特に用事もなかった私は彼女に付き合うことに決めた。

そして、放課後ー。

妹友「第2生活指導室?」

友達「うん、そう。今は使われてない教室なんだ」

妹友「へぇ…でも、なにか声が聞こえない?」

友達「クス……開けてごらん」

妹友「?」ガラ

扉を開けて目に入ってきたものは……

妹友「彼氏………くん?」

私の彼氏と、他のクラスの女が体を重ねている姿だった。

彼氏「……おいおい勘弁してくれよ友達」

友達「ごめーん、ちょっと最近こいつが調子乗ってるのがウザくてさ……ほら、入れよ」ゲシ

妹友「いたっ!?」

私は友達に蹴られて教室に無理矢理ぶち込まれた。

友達「さ……いいよ入ってきて」

友達の掛け声で数人の男達が入ってきた。

中にはクラスメイトも混ざってる。

友達「よかったね妹友…あんたエロい身体してっから男子共に凄く人気よ?こんなにもあんたの身体欲しさに集まってくれたわ」

意味…が、わからない。

彼氏が他の子と身体を重ねていることも。

この男達のことも。

友達のいっていることも。

…ただ、わかるのは。

妹友「…全部……嘘だったんだね」

私はとっさにズボンの中に隠し持ってた防犯ベルを鳴らした。

昔のこともあったなのでもしものために持っておいたのだ。

防犯ベルの音で教師達が集まってきて、彼等は全員教師に取り押さえられた。

私以外のほとんどが退学になり、私もなぜか停学処分を受けた。

そして学校に戻ってきた私に待ち受けていたのはイジメだった。

どんどんイジメがエスカレートしていき、おばあちゃんに相談し、私は転校することになった。

ただ、もう転校した時は私も受験生だったし、なによりわたしは人間不信になっていた。

何より男の人と目が合っただけで震えが止まらなくなるほどの男性恐怖症になってしまっていた。

そんな私に友達なんてできるはずがなく、一人ぼっちの1年間を過ごし、現在の高校に入学した。

最初は女子校に行こうかと思ったが、私立は学費が高く、これ以上祖母に迷惑はかけられなかったので、近くにある県立高校を受験することになった。

それが今の高校。

幸い、中学3年の1年間で少しずつ男性恐怖症は治っていき、今は会話ぐらいはできるようになった。

まだ触れたり触れられたりするのは無理なのだがー。

そしてこんな重っ苦しい話をーー。

妹「何か悩みがあるんだろ?話せ」

妹友「………」

話せるわけないじゃんか、このやろう……。

今日はここまでです。
ちょっと重い話になってしまってすみません。

《トラウマ4》

妹友「…唐突すぎない?」

妹「否定しない。やはりあるのか悩みが、甘いな」

妹友「いやぁ…まぁたとえホントに私が悩みを抱えていたとしてもさ…」

妹「?」

妹友「ノリが軽すぎるだろ」

妹「え、いや…まぁこっちのほうが和むかなぁと……」

妹友「………」

妹「………なんかごめん」

この子は一体いつからこんなにアホの子になったのであろうか。

いや、まぁこういう変な所も好きではあるんだけど……

妹友「まぁさ、確かに妹ちゃん言う通り悩みはあるよ?」

妹「うん」

妹友「でも、それを私は誰かに言ったりすることはない」

妹「うん」

妹友「だからこれ以上このことについて聞いてきたりしないで」

妹「わかった…あのさ、妹友」

妹友「…なに?」

妹「辛い時や、悲しい時は私を頼れよ。別に話さなくてもいいからさ、1人で支えきれない時はいつでも私のところにおいで。小さい胸だけど貸してやるぞ」

妹友「………」

妹「……なんか言えし」

違う。

言いたくても言えないんだよ。

ありがとう…って、言いたいのに……なぜか言葉が出てこない。

妹「……じゃ、先教室戻ってるから。」

妹友「………」

私は結局何も言えなかった。

あー…バカだな私。

でも……でもさ、嬉しいけど……怖いんだよ同じぐらい。

信じてた人に裏切られる苦しみを嫌ってほど味わってきた。

妹友「あんたに……裏切られるのが一番怖いんだよ……くそ」

《トラウマ5》

あれから私と妹ちゃんはどこかぎこちなくなってしまった。

いや、妹ちゃんは普通に接してくれているのに、私が距離を置いてしまったからだ。

おかげであれから一週間経ち、今では私と妹ちゃんは一緒に帰ったりすることもなくなってしまった。

妹友「なにやってんだろ……私」

妹ちゃんは最近クラスの子とよく話すようになった。

どうやらあの独特の性格がウケたようで、近ごろじゃある意味クラスの中心人物となりつつある。

女子A「ねぇ!今日みんなでカラオケ行こうよ」

妹「お前音痴だからなぁ」

女子A「ちょwwてめぇwww」

妹「事実じゃんか、まぁいいけども」

女子B「あ、じゃあせっかくだし男子も誘う?」

女子C「あ、いいねそれ!」

妹「んじゃせっかくだしクラスの奴全員呼べば?」

男子A「なになに?なんか面白そうな話してんじゃん?」

女子A「今日の放課後さぁーー」

妹ちゃんに友達が増えてよかったと思う。

なのに……何故かイライラするのは何故だろう。

何故か→これ間違いです。

妹「ねぇ妹友」

妹友「………なに?」

妹「あんたもさ……来ない?クラス会」

妹友「………」

最近妹の誘いを全て断っていた。

2人で遊ぼうと言われた時も、こうして皆と遊ぶ時も、全てだ。

それでもまだこうして誘いに来てくれる彼女は本当に優しいのだろう。

でもこの時私は苛々していてー。

妹友「行かない」

妹「……そっか」

妹友「てかさ、そういうの迷惑だからやめて」

妹「……え?」

やめろ。

妹友「同情でもしてんの?クラスに馴染めない私に。随分と偉くなったね?」

妹「……そんなんじゃない。変な憶測しないでよ」

これ以上続けたら、戻れなくなる。もう喋るな。

妹友「バカにしないで。私は1人でいいからアンタはさっさと向こうで群れてなさいよ。お山の大将…似合ってんじゃない?」

妹「なによそれ……アンタのほうこそ私のことバカにしてんじゃん」

もうダメ。

お願い、やめてよ。

妹友「さっさと消えろって言ってんのよ…アンタは所詮私とは違う……お前なんか友達でもなんでもない!……どっかいけ!」

妹「………そう」

……そんな顔しないで。

そんな辛そうな顔……あぁ、これ。

私のせいなんだよね。

クラスメイトB「どしたの妹ー?」

妹「ん、なんでもないよ。妹友、今日は用事があるみたいでダメだったわ」

クラスメイトA「…なんか大声出してなかった?」

妹「私声でかいからね……それより他のまだ声かけてない奴はいないの?」

クラスメイトA「あー…それならーー」

こんな時まで……こんなこと酷いこと言った私のこと……庇おうとするんだね、アンタは。

妹「………妹友」

小声で妹が私を呼ぶ。

妹友「なに?」

妹「……………ごめんね」

そう言った妹の横顔は本当に切なそうで、目には涙が浮かんでいた。

妹友「あ…………」

あー……初めての友達を……いや、親友を。

失った瞬間だった。

《トラウマ6》

フラフラとした足取りで夜道を1人歩く。

チャラ男A「あれ?彼女1人?」

チャラ男B「どもーっす」

妹友「えぇ……まあ」

なにかもうどうでもよくなってきた。

こいつらもどうせ私の身体が目的で近付いてきたんだろう。

目がキモい。

チャラ男B「これから俺達とちょっと遊ばねぇ?」

いつも通り適当にあしらって……。

妹友「別に……いいですよ」

チャラ男A「イイねイイね最っ高だねぇ!!」

チャラ男B「じゃあこっちおいでよ……たくさん楽しませてやっからさぁ!……イヒヒヒェ!」

妹友「………」

もしかしたらこれがキッカケで男性恐怖症が治ったり……なんて。

妹友「ごめんね………妹ちゃん」

チャラ男A「なんか言ったか?」

妹友「別に……とっとと連れてって……私もう……疲れたの」

チャラ男A「……俺達が癒してやるから安心しろよ、なぁ?」

チャラ男B「もちろん……楽しみにしてろよ……いや、むしろ俺達のほうが楽しみなんだけどさ」

妹友「………」

妹ちゃん……私ね、嫉妬したの。

あなたがクラスの子と仲良くしてるのを見て、苛々した。

あなたは私の友達なのに……って。

クラスメイトの人達のことも、私の友達を取らないでよ……って、歪んでるね私。

いつからこんな臆病になってしまったんだろう。

臆病なのに、それを隠そうとして強がって、わざと男慣れしてそうな格好して……ホントは怖いのに。

そしてあなたの気持ちも裏切った。

『辛い時や、悲しい時は私を頼れよ。別に話さなくてもいいからさ、1人で支えきれない時はいつでも私のところにおいで。小さい胸だけど貸してやるぞ』

嬉しかったんだよあの言葉。

涙が出そうだったもの。

それぐらい嬉しかったのに、なのに臆病な私はあなたを避けるようになった。

あなたをこのまま信じていくと、いつかあなたに裏切られた時、私はもう立ち直れないって思ったんだ。

ごめんね妹ちゃん……あなたは私のこと、信じてくれてたのに、私……全然あなたのこと信じきれてなかったんだね。

信じてると思った。

この子のこと、信じたいと思ったのに。

私から裏切ったんだ。

チャラ男A「この公園……あんまり人来ないからスポットなんだぜ?」

チャラ男B「へへ…おっとビデオの準備しねぇとな」

だからこれは……報い。

妹ちゃんを傷つけてしまった報い。

ただの自己満だけどね……でも私……

妹友「もう……どうすればいいのかわからないの」

チャラ男A「なんだこいつ、急に泣き出したぞ?」

チャラ男B「今更嫌になったとかありえねぇからな」

怖いよやっぱり。

怖い怖い怖い怖い怖い怖い。

チャラ男A「おい暴れんな!……取り押さえろ!」

チャラ男B「大人しくしろや!」バシッ

妹友「ーっ!」

痛い。

でも、妹ちゃんはあの時、もっと痛かったはずだ。

妹『妹友………ごめんね』

妹友「ごめん……ごめんね妹ちゃん……ごめんなさい、ごめんなさい。」

泣かせてごめんなさい。

あなたの心を傷つけてしまってごめんなさい。

臆病で……ごめんなさい。

チャラ男A「やっと大人しくなったか……ほら、ビデオ回せ」

チャラ男B「へいよ……さってと、それじゃ続きといきますか」

男達は私の服に手をかけて脱がしていく。

ブレザーは剥がされ、シャツは無理やり引っ張られ破れてしまった。

私……今度こそ犯されるんだ。

防犯ブザーも持ってないし、もう逃げられないよね。

チャラ男B「ホントに良いおっぱいしてんな……じゃあ次は下半身といこうかね」

ごめんね妹ちゃん……楽しかったよ、あなたと友達になれて。

チャラ男A「スカートは履かせたままのほうが需要あんだろ……だからパンツからーー」

あれ?

男達の手が止まった。

いや、ビデオを持っていた男が倒れてる。

ポーン……ポーン

ボール?

サッカーボール?

なに?

じゃあ誰かがあのボールをあの男に当てたって言うの?

チャラ男A「誰だてめぇ!?」

一体誰がーー。

兄「わりぃ、足が滑った」

一旦ここまでです。

今日中に《トラウマ》編は終わらせる予定です。

《トラウマ7》

あれは……

兄「よう、妹友….だっけ?随分とエロい格好してんな」

妹友「……お兄さん……」

どうして彼がー。

チャラ男B「いってぇ……くそ鼻血が!なにしやがんだ!!」

兄「あん?だから手が……あ、違うわ。足が滑ったっていったじゃん」

チャラ男B「ふざけてんのかてめぇ!!」

チャラ男A「ぶっ殺されてぇのか!!」

妹友「お兄……さん……逃げて」

兄「はは…威勢がいいねアンタ達……咬ませ犬臭がプンプンするぜぇ?」

チャラ男AB「ぶっ殺す!!」

この人はなに挑発しているの!?

兄「……知らねぇなら教えてやるよ」

チャラ男A「死ねやオラァァァ!!」

殴られる!!

私は怖くて目を瞑った。

ズン!!

という鈍い音が聞こえた。

チャラ男A「かっ!?………あ、が、が……」バタ

チャラ男B「おい!チャラ男A!?」

恐る恐る目を開けると、男の1人が倒れていた。

え?

お兄さんが……やったの?

チャラ男B「一発で……気絶って……嘘だろ?……な、なんなんだお前?」

兄「……可愛い妹がいる兄ってのはな、大体強いんだよ喧嘩。もうちょい妹物のラノベ読んで勉強してきな三下」

チャラ男B「わけわかんねぇこと言ってんじゃねぇぞぉぉ!!」

妹友「なっ!?」

あれはナイフー!?

あ、危ないお兄さんが、こ、殺されるかもしれない!!

妹友「お、お兄さん!」

兄「心配ねぇって」

妹友「!」

なんでこの人……こんな涼しい顔してられるの?

兄「こういうの……もう慣れてるんだよね」

チャラ男B「死ねやおらぁぁああ!!」ブンッ

兄「……」ヒョイ

チャラ男B「くそが!当たれ!当たれやぁ!!」ブン ブン

兄「おっと危ねえ」ヒョイ

妹友「……うそ」

全部避けてる。

この人一体どんな運動神経……いや、運動神経の問題じゃないか。

この人こんな時まで笑ってるなんて……どんだけ喧嘩慣れしてんのよ。

兄「じゃ……そろそろ終わるか」

チャラ男B「こ、この!……くそがぁあああ!!」

お兄さんの拳が男の顎を捉え、男はぶっ飛んだ。

妹友「……すご」

兄「ふぅ……久しぶりだなこういうの」

この人……喧嘩のこととかよくわかんないけど……でも、この人が化物並みに強いってことは私にもわかる。

兄「で……お前なにしてんの?」

妹友「……あなたには、関係ないでしょ」

兄「……」

お兄さんは無言で私に近付いてくる。

妹友「それより…あなたこそなんでこんなところにいるんですか?ストーカー?」

兄「……」

私は何故かこんな憎まれ口を叩いてしまっていた。

助けてくれたお礼を言わなきゃいけないのに。

妹友「はは…別に助けてくれなくてもよかったのに……私は別にこいつらに犯されたってーー」

ファサ

……………え?

これは……お兄さんのブレザー?

兄「寒そうだ……着てろ」

妹友「な、なにをあなたはーー」

兄「ごめんな?」

…………は?

兄「来るの遅くなっちまった。怖かったよな?もう大丈夫だよ」

妹友「な……に……言って」

兄「もう大丈夫だから……大丈夫だから……だからもう……そんな泣くなよ」

妹友「え?……あれ?……なんで涙が……」

兄「今まで辛かったろ……もう安心しろ」

そう言ってお兄さんは私の頭を撫でた。

あれ?

なんで私……この人に触れられてるのに大丈夫なんだろう?

この人だって男なのに。

でも……優しい手。

あぁこの笑顔……妹ちゃんの笑顔とそっくりだーーー。

妹友「うわぁぁああああん!!!」

兄「うおっと、……仕方ねぇな。好きなだけ胸貸してやるから思う存分泣けや」

私は泣いた。

お兄さんの胸にしがみついて泣き喚いた。

もう涙は枯れるほど流したはずなのに……こんなにもまだ泣けるなんて。

妹友「ああぁぁあああああ!!」

兄「……大丈夫だよ…大丈夫」

お兄さんの言葉が…お兄さんの温もりが……私の心を癒していくようだった。

《トラウマ8》

私が泣き止んでから、とりあえずこの場を移動して、今は喫茶店。

兄「ほれ、今日は俺の奢りでいいから好きなの頼め」

妹友「……ども……です」

兄「すみませーん!ミルクティー2つ」

妹友「………好きなの頼め?」

兄「財布に700円しか入ってなかった。これで我慢しやがれ」

妹友「……甲斐性なし」

兄「あん?」

妹友「なんでもないですよー」

兄「………」

店員「お待たせしましたー。ミルクティー2つになります」

兄「どもです」

店員「ごゆっくりどうぞー」

兄「……ふぁ……ねみぃ」

妹友「……あの」

兄「ん?」

妹友「助けてくれて……ありがとう……ございました」

兄「片言だな。敬語苦手ならタメ語でもいいよ?」

妹友「じゃあお言葉に甘えて。……助けてくれて、本当にありがとう」

兄「うん、別にいいよ」

妹友「……あの、聞いてこないの?」

兄「なにが?」

妹友「その…あたしがあんな所にいた経緯とか……」

兄「興味ないかな?」

妹友「あ……そう」

なんか知らないけど若干傷ついた。

妹友「じゃあ…どうしてお兄さんはこんな所にいるんですか?」

兄「ん?…あぁ、妹に言われたんだよ」

妹友「え、妹ちゃん?」

兄「お前の様子がおかしかったから見ていてくれって…まぁ俺その時はもう学校出てたからアンタの所までたどり着くのに苦労したんだけどなー」

妹友「……妹ちゃんが」

あんな酷いこと……言ったのに。

兄「……妹、泣いてたぞ」

妹友「……そう、ですか」

胸が痛い。

兄「喧嘩したの?」

妹友「……私が悪いの……私が妹ちゃんに酷いこと言ったから……」

兄「そか……ん、安心したわ」

妹友「は?」

なに言ってるのこの人?

安心した?

兄「なんだあいつ……ちゃんと友達作れてんだな………」

妹友「いや、でも私……喧嘩して……」

兄「友達だから喧嘩したんだろ?」

ーーーえ?

兄「友達でもない奴と喧嘩なんてしねぇよ、普通。つーか喧嘩するほどの友達なんて中々作れねぇよ」

妹友「……でも……もう妹ちゃんは……私のこと友達なんて思ってないかも……」

兄「そりゃ本人に聞け」

妹友「え?」

妹「妹友!?」

店の扉を思いっきり開けて駆け込んできたのは………。

妹友「妹…ちゃん?」

妹ちゃんは私の顔を見るなりズンズンと私に近付いてきてそのままー。

妹「ばか!!…心配させんなや!」

私のことを思いっきり抱き締めた。

妹友「い、妹ちゃ……ん」

妹「なにやってんのよアンタは!……私が…私がどれだけ心配したと思ってんのよクソボケ!!」

妹友「で…でも、私…あなたに酷いこと言って」

妹「ちょっと喧嘩したぐらいでバカなことしてんじゃないわよ!!アホかアンタは!」

でも、でも私…あなたの気持ちを裏切るようなことばかりして……だから。

妹友「でも……」

妹「でもじゃない!!この際だから言っとくけどね!私はアンタのこと大好きだよ!!親友だと思ってるの!!だからアンタが悩んでるなら私は力になってあげたいし!アンタが泣いてるなら私がそれ以上に笑わせてやるわよ!!文句あるかアホ!!」

兄「お前らちょっと声大きい。店の空気がとんでもないことになってる。やめてマジで」

妹友「…ホントに?ホントに私のこと……好き?」

妹「当たり前だろうが……だから、心配させんなよ……ホントに」

信じたい。

今度こそ、私は……

兄「声のトーン下げてお願いだから!!」

妹・妹友「うるさい」

兄「あ、すみません」

店員「お客様…他のお客様にご迷惑になりますのでー。」

3人「あ、すみません」

勇気を出してみようと思った。

兄「……で、外に追い出されたわけだが」

妹「……」

妹友「……」

兄「なんで君ら無言なわけ?…いや、わかるけどね?そりゃあんだけ告白劇みたいなことしたら恥ずかしいに決まってるけどさ……そのなんか甘酸っぱい沈黙やめてくんね腐りそう」

妹「もう兄貴は腐り切ってるから大丈夫よ」

兄「ホントわけわかんないっす。マジ俺損な役ばっかりじゃん」

妹友「……ふふ」

兄・妹「おっ」

妹友「な、なんですか2人揃って」

妹「ふふ…やっと笑ったね」

妹友「え?」

妹「…ここ最近ずっと気難しい顔してたからさ、よかった笑ってくれて」

妹友「……妹友ちゃん」

妹「あのさ…妹友」

妹友「…なに?」

妹「ごめんね、私……相談乗るとか言って…相手の気持ちとか全然考えてなかった。図々しかったよね!ホントごめん!!」

妹友「……それはもういいの、それより私のほうこそごめん、酷いこと言って。私、クラスの人達にあなたのこと取られた気になっちゃって……嫉妬してた。それであんなこと言っちゃったの……本当にごめんなさい」

妹「妹友……」

妹友「あの……さ……お願いがあるの」

妹「お願い?」

勇気を出せ。

妹友「あの……わ、私とー。」

妹友「仲直りしてください!!」

妹「………へ?」

妹友「……えと、妹ちゃん?」

妹「仲直りて……あはははは!!何を今更言ってんのよ!あはは!アンタ天然だったっけ?あはははは!」

え……なんでこんな笑われてんだろ私。

兄「……ぷ」

妹友「お兄さんまで笑うな!!」

妹「いや……はは、アンタやっぱりおもろいわ!」

なんか凄くバカにされてる気がする!

妹「そんな膨れないでよ……ふふ、うん!もちろんいいよ!仲直りしよ!」

…なんか納得できない。

兄「……アホだなぁお前」

妹友「な、なんですかいきなり」

兄「お前の親友さんはもうとっくに仲直りしたつもりだったんだぜ?」

妹友「え、そうだったの?」

妹「あったりまえでしょ?あの流れでどうしてまだ喧嘩中になっちゃうのよ……まぁ言葉にするのは大事だと思うけどね?笑っちゃってごめんね」

妹友「そっか……」

私、色々空回りしてたんだな。

こんなにも簡単なのことだったのに。

バカだな私。

妹「お、駅着いたね。それじゃ私はお先に帰るとするよ」

妹友「え?妹ちゃん?」

兄「あぁ?こんな夜道1人で帰るつもりか?」

妹「もうお母さんに連絡したから駅まで迎えに来てもらうよ。兄貴は私の親友を家まで送ってあげて!」

妹友「え、えぇぇ?」

兄「えー」

妹「2人とも駄々こねない!それじゃまた明日ね妹友!……兄貴、ちゃんと帰ってくるのよ?」ギロ

兄「い、イエッサー」

妹友「え、あの……」

妹「じゃね!……あ、妹友」

妹友「え、なに?」

妹ちゃんは私のそばに来てお兄さんには聞こえいようにして耳元で囁いた。

妹「アンタの悩み……私じゃ解決できないかもしれないけど、たぶん兄貴なら解決してくれるよきっと………それだけ」

妹友「妹ちゃん……」

妹「じゃ、またね!」

妹友「また明日ね!………行っちゃった」

兄「勝手な奴だ…んじゃ俺たちも行くか」

妹友「……うん」

《トラウマ9》

兄「へぇ…1人暮らししてんだ?」

妹友「はい、妹ちゃんも何回か来たことありますよ」

兄「あーそういやこの前泊まりに行ったとかなんとか言ってたな。仲がよろしいことで」

妹友「どーもです」

兄「……てかお前、さっきから敬語になったりタメ語になったり安定してねぇぞ」

妹友「あれ?うーん……なんかタメ語をお兄さんに使うのは変な感じなんですよねぇ……やっぱり敬語に統一しようかなぁ」

兄「好きにしろや」

妹友「……」

兄「……」

妹友「……私、男性恐怖症なんです」

兄「!……そうか」

妹友「……私の話、聞いてくれませんか?」

兄「……うん」

私は今まであったことを全部お兄さんに話した。

父親に襲われたこと。

彼氏と友達に裏切られたこと。

イジメられたこと。

全てを吐き出した。

途中から涙を流しながら。

それでもお兄さんは、顔色一つ変えずに私の話を聞いてくれた。

妹友「……これが、現在に至るまでの……私にあった出来事です」

兄「そうか」

妹友「………」

兄「お前は……俺のことも怖いんだよな?」

妹友「……少し……でも、なんか、変なんですよね」

兄「変?」

妹友「私……男の人に触れたりすることはできないんですけど……でも、あの時ー。あなたが助けてくれた時、私はあなたに頭を撫でられたし、あなたに、その…しがみついたのに、不思議と嫌じゃなかったんです」

兄「……へえ?」

妹友「だから…もう一度……確かめさせてくれませんか?」

兄「は?ーーちょ!?」

私はお兄さんに背中から抱きついた。

心臓がバクバクいってる。

脚が……震えてる。

兄「……怖いんだろ?無理すんなよ」

妹友「…確かに……ちょっと怖いです」

でも、確かに怖いけど……この温もりは……すこし、安心もする。

妹友「でも……これなら大丈夫」

兄「…ホントかよ?」

私が今1番怖いのは……この温もりを失ってしまうこと。

妹友「もう少し……もう少しだけこうさせてください」

兄「……へーい」

私は今日1日で、泣き虫になってしまったらしい。

ーそして次の日の昼休み

妹友「やっほ!お兄さん!お昼ご飯一緒に食べましょう!」

兄「……」

妹「……なにやったの昨日」

兄「なにもやってないです」

妹友「そんな……あんなに優しくしてくれたのに……忘れるなんて酷い」

妹「へーえ?」

兄「冤罪だわ。最近の冤罪率は異常だわ」

妹「ちょっと昨日のこと…詳しく聞こうか?」

兄「そう言えば兄友にAV借りる約束してたんだ!じゃあな!」ダダダダダダ!

妹「逃げんなコラ!てか言い訳するにしてももうちょいまともな言い訳しろや!!」ダダダダダダ!!

妹友「……あははは」

私は今日の朝、クラスの皆に『おはよう』と言った。

あんな無愛想だった私が突然挨拶なんてするもんだから皆驚いてたけど、すぐに仲間に入れてもらえた。

妹ちゃんも凄く嬉しそうにしてた。

…今は怒ってるけど。

ありがとう。

あなた達兄妹に私は救われました。

本当にありがとう。

兄「いった!てめぇ上履き投げんなコラ!!」

妹「私の親友になにしやがった!!吐けこらぁ!!」

お兄さん……。

妹友「私……もう一度、恋におちたみたいです」

妹ちゃんごめんね?
また喧嘩になっちゃうかもね?

でも私達は……親友だから、きっと大丈夫。

兄「今なら上条さんの気持ちがわかる!不幸だぁぁぁぁあ!!」

妹「待てって言ってんでしょうがごらぁぁああ!!」

兄「ごふっ!!」

妹ちゃん…今日から私は。

妹友「あなたの親友…兼、ライバルだよ」

《トラウマ》終

《トラウマ編》終了です。

飯と風呂終わらせてからまた投稿します。

《MGがんばる》

夏休み。

サッカー部は3泊4日の強化合宿で山中湖まで行くことになっている。

ちなみに山中湖とは富士五湖の一つ。
その中でも1番大きい湖が山中湖だ。

ちなみに山梨県である。

私達サッカー部はバスで移動中。

兄友「それではぁぁ!!カラオケ大会を始めたいと思いまぁぁあす!」

部員「いぇぇぇぇええ!!」

兄友「では早速俺から歌わせてもらおう!…曲は『残酷な天使のテーゼ』!!」

部員「え、その発想はなかった」

兄友「~♪」

部員「ぎゃはははは!!」

兄「………」

MG「………」

バスの中は騒がしい。

うぅ…せっかく…せっかく先輩と隣同士になれたのに……。

兄「…うぜぇ…うるせぇ……殺してぇこいつら……」

先輩めっちゃ不機嫌なんですけど!!

MG「あは…は……みんな元気ですねぇ」

兄「あぁ?」

MG「ひぃぃ」

めっちゃ怖いですこの人!!

兄「あー…お前、いたのか」

しかもめっちゃヒドイ!!

MG「……私、さっきから……いえ、バスが出発した時からずぅっと先輩の隣にいたんですけど……」

私はちょっと不機嫌そうに言ってみる。

…す、好きな人に存在忘れられてるとか悲しすぎです。

ヒドイです!

兄「あー…わりぃな。さっきからどうやってあいつらを惨殺しようかと考えていたからつい……」

MG「………まぁ、気持ちはわからなくもないです」

兄「あー…寝れねぇ」

MG「……ですね」

私と先輩は1番前の席だ。

先輩は1番ここが煩くないからと言ってこの席に座った。

後ろのほうになればなるほどうるさくなるらしい。

私は…まぁたった1人の女性だし、流石に男に囲まれた席は居心地が悪いので先輩の隣に座らせてもらった。

断じて!
下心があったわけではありません!!

MG「せ、先輩、昨日夜更かししちゃったんですか?」

まぁ隣になれたのは……凄く、嬉しいけど。

兄「え、あぁ……まぁちょっとな」

MG「?」

兄「(最近、妹友が俺にめちゃくちゃアプローチをかけてくるせいで、妹が俺にブチ切れて、昨日は夜中の2時まで説教されてたなんて……言えない)」

ブブ

MG「あ、先輩。携帯光ってますよ」

兄「あ、ほんとだ……誰だ?」

妹【お土産買ってこいよ】

兄「………」

MG「あはは!妹ちゃんって面白いですよね!」

ブブ

兄「(?…もう一通?)」

妹友【離れ離れなんて寂しいわあなた。でも私……待ってる……あなたのこと永遠に……………ww】

兄「……」

MG「……随分と仲がよろしい人がいるんですね?」

兄「待て待て…最後のところをよく見ろ。草生えてるだろ」

MG「ダブリューダブリューってどういう意味ですか!?2人だけの何かの暗号ですか!?」

兄「そっから!?」

MG「先輩の女たらし!ふん!」

兄「おーい…なにキレてんだよ」

先輩のばかばかばか…私が隣にいるんだから、ちょっとぐらい私のこと見てよ!

兄「あ、ポッキーいる?」

MG「いります!」

兄「……」

MG「……あ、これは…違くて……」

兄「お前……そんな食い意地はってっから胸が肥えるんじゃねぇ?」

MG「先輩のばかーー!!」パーン

兄「げふっ」

私は思いっきり先輩にビンタした。

こうしてなんだかんだで合宿所に着いた。

そして1日目の練習が始まった。

それまでは私はずっと先輩にツーーン…と、していたのだがーー。

兄「そこサボるな!もっと早く切り替えろ!おせぇ!」

部員「うぃっす!!」

MG「………」

サッカーをしてる時の先輩は輝いていて、私は怒ってることも忘れて、つい見惚れてしまっていた。

監督「おーい色恋娘!早く水出してやれい!」

MG「あ、ごめんーーって、誰が色恋娘ですか!?」

監督「いやぁ…だってそんな熱い視線で見つめてたらそりゃね……」

MG「~~っ!!お父さんのバカ!ほっといてよ!」

監督「おーこわっ」

もう!…ていうか、そんなに私先輩のこと見つめてたのかな?

…なんか周りからわかるぐらい先輩のこと見つめていたなんて……。

MG「は…恥ずかしい」

切り替えなきゃ!

今は部活中だ!

MG「水持ってきました~!…って、キャッ!?」バシャッ

兄「うおっ!?」

兄友「あちゃぁ…」

1年「……和む」

MG「せ…先輩…あの、大丈夫ですか?」

ボトルに入ってた水を先輩にブチまけてしまった。
……うわぁ…ビショビショ。

兄「……なるほど、今朝のお返しということか」

え?

兄「その喧嘩買った」

え…え?

MG「あの…先輩?」

先輩はまだ中身が入ってるボトルを手にとり、口を私に向けてーー。

兄「復習タイムだ」

MG「きゃーー!水かけないでくださーーい!!」

兄「待てやてめぇぇ!!」

兄友「落ち着け兄!お前MGちゃんに水なんてかけたら服が透けて大変なこと……に……」

1・2年「先輩…俺達も今その結論に至りました」

兄友「ふ……さすがは我らがキャプテン……そのことをすでに見抜いていたのか」

3年「奴はやはり違う……さぁ俺達も奴に続くぞぉぉ!!」

部員「おおおおおお!!」

MG「なんで皆も追いかけてくるんですかーー!!」

兄「待てや小娘ぇえ!!」

部員「透け透けぇぇえええ!!」

MG「お父さーーーーん!!」

監督「…うん、いい走り込みになるな」

こうして、1日目の練習は終了した。

《MGがんばる2》

MG「はーいまだ終わってませんよー…そこ!腕を下ろさない!!じゃあ今の所からやり直し!はい!94!」

部員「きゅ……94」

MG「次!!」

部員「きゅ……95」

MG「そこ!ズルすんな!」

兄友「どうして……はぁ…はぁ……こうなった」

兄「お前らの!……はぁ……はぁ……せいだろうがぁ…」

MG「そこ!喋らない!!」

兄・兄友「す…すみませんした」

今俺達はMGちゃんの愛の鞭を受けていた。

…というか、ただのお仕置きである。

体幹10分間??3セット
腹筋100回
背筋150回

そして………

MG「97!!」

部員「きゅ…きゅ……9……7」

腕立て伏せ100回の刑に処されている所だ。

やべぇ…もう腕がプルプルだ。

死ぬ……マジで死ぬ……いっそ殺してくれ。

兄「ぐぅ……はぁ……はぁ……お、覚えて…やがれクソアマ」

MG「はい?何か言いました?先・輩?」

いやぁああああ!!

やめて兄ぃぃ!!

余計なこと言わないでお願いだからマジで!!

兄「……この牛女」

MG「」プチ

部員「やめてぇえええええええ!!」

MG「わかりました。この後スクワット150回追加ですね。」

兄「ああん!?てめぇ調子乗ってんじゃーー」

部員「もうお前黙れやぁぁぁあああ!!」

監督「……このチームは、強くなる……たぶん」

俺達は……初日から地獄を味わった。

そのあとは全員で飯を食べた。

ただ、皆筋トレを死ぬほどやらされたせいで食欲を失っていた。

MGちゃんと監督はだけは美味しそう食べてた。

風呂は大浴場だ。

さっきまで死にかけていた奴らなのになんでかこういう時だけ元気になる奴らだ……まぁ俺もなんだが。

1年「この大浴場マジひれぇ!」

2年「貸切だから暴れたい放題だしな!」

兄友「競争しようぜ競争!犬掻きで!」

3年「ぎゃはははは!いいなそれ!負けたやつ罰ゲームな!!」

兄「あぁ………うるせぇ」

そして騒がしい風呂が終わり、少し空いて明日の試合についてのミーティングを1時間ほどし、消灯。

ぐがぁぁ

ごぁぁ

……いびきがうるさくて寝れない。

ったく勘弁してくれよな……明日も早ぇのによ。

俺は少し気分転換にロビーに行くことにした。

灯りが付いてる?

誰か起きてんのか?

……あれは。

兄「…なんだよ話って」

MG「あの…まだ怒ってます?」

………ほほぅ。
これはこれは。

兄「あたりめぇだ……おかげで明日は全身筋肉痛だっての」

MG「す、すみません!ついカッとなって……」

兄は女だろうと容赦しねぇからなぁ。

兄「ったくよ、で、話ってなに?」

MG「そ、その…今日の練習中のこと………お礼が言いたくて」

お礼?
あいつなんかしたのか?

兄「お礼?」

MG「はい……今日皆さんに追いかけられた時、実際水かかっちゃってて、それで服が乾くまで建物の影に隠れてたところでその…先輩が来てタオルとジャージ貸してくれたじゃないですか………?」

兄「あー…まぁ」

なーるほど、それでMGちゃん途中からぶかぶかのジャージ着てたのか。

最初は監督のかと思ってたんだが、どうやら違ったようだ。

あの色男め。

MG「その…ありがとうございます。庇ってくれたんですよね……う、嬉しかったです。」

兄「おう、別にいいよ」

可愛いなぁMGちゃん……それに比べて兄ぃ!

な、なんて無愛想な返事だよ!!

MGちゃんが可哀想になってくるじゃねぇかあんな健気なのによ!!

……怒ったら怖いけども。

MG「そ、それで…なにかお礼させてください!」

兄「いや、だから別にいいって」

てめぇぇええ兄ぃぃぃ!

お前は本当に…この……朴念仁がぁぁぁああ!!

MG「私の気が済まないんです!」

兄「知るかんなもん。勝手に済ませとけ」

お前ホント殺すからな。

コロスコロスコロスコロスコロスコロス。

MG「………」

MGちゃん黙り込んじゃったじゃん!?

お前ホント最低だぞごらぁぁああ!!

兄「じゃ、俺もう部屋戻るわ」

MG「……はい、おやすみなさい」

明らかに落ち込んじゃってるよMGちゃん……ああもう見てられねぇ!!

ここは俺がガツンとーー。

兄「あ、そういやMG」

MG「は、はい……なんですか?」

兄「最終日前日の自由行動の時間にな、毎年花火大会やってんだわ。それに毎年何人か行ってるんだが…お前も今年は付いて来いよ。………そこで焼きそばでも奢れ。………それでチャラな」

MG「……ふふ……はい!もちろん一緒に行きます!約束ですからね!」

兄「へーいへい。じゃ、おやすみ」

MG「おやすみなさい先輩!……えへへ」

…………これがモテる男のテクニックか。

兄友は少し成長した。

《MGがんばる3》

私たちサッカー部はついに地獄の特訓を乗り越え、この後夕方から自由行動が与えられる。

つまり……

MG「せ、先輩と……夏祭りデートなんて……えへへ」

…まぁ2人きりではなく、オマケが10人ぐらいいるらしいのだけど………10人か。

ホントは先輩と2人きりデートがしたかったのに……まぁ仕方ないよね。

MG「……ジャージしかないけど……それも仕方ないか」

先輩は最近なにやら巨乳で凄い美人な子から猛烈なアピールを受けていると噂で聞いた。

もしかしてバスの中でメールしてた子?

……とにかく先輩のことを好きな子がついに現れてしまった。

先輩は元々モテるほうだけど、最近では重度のシスコンという噂が流れているおかげで落ち着いてくれたかと思ったのに………

MG「…負けてられないよね」

先輩を好きになってからもうすぐ一年だ。

この想いだけは誰にも負けない。

MG「絶対に渡したくない…!」

待っててください…先輩。

花火大会会場

兄「おぉ…相変わらずの過疎っぷり」

MG「そんなこと……失礼ですよ先輩?」

兄友さん「食物さえあればそれでいい!!」

オマケ1「先輩奢ってください!」

3年「黙れカス共」

オマケ2「えぇ~…そんなぁ…」

MG「あはは……みんな楽しそうですね」

兄「…こういうの好きな連中だからなこいつらは……結局部員全員で来ちまったし」

ゾロゾロ

MG「……あはは、私達明らかに浮いてますね」

兄「はぁ……今日は食いたいもの食べたら早めに帰ろっかな……」

MG「えー!もっといましょうよ!」

先輩に帰られたら私ここまで来た意味がなくなっちゃう!

兄「わかったから服をグイグイするのやめろ……伸びる」

MG「あ……すみません、つい……」

部員「……じぃ~」

3年「なにこの……」

2年「……どうしようもない」

1年「………敗北感は」

MG「あ、先輩チョコバナナ!」

兄「女の子がバナナとか言わない」

MG「……なに言ってるんですか?」

兄「……ごめん、なんでもない」

兄友「とりあえず……さ、みんな声を小さくして……せーのっ」

部員「リア充爆発しろ」

MG「わぁ!奢ってくれるんですか?」

兄「ちげぇ!俺が1人で食べる用だ!」

MG「一口分けてください!」

兄「あ、てめぇ勝手に食うな!しばくぞ!」

MG「ん~♪美味しいです」

兄「あ、てめぇ俺のバナナちゃんを半分も……許すまじ……」

MG「えへへ…すみませんって♪…あ、たこ焼きありますよ!私買ってくるのでそこで待っててください。半分こしましょ♪」

兄「おーい…そんな走ってくと転ぶからゆっくり行け」

MG「私!そんなドジじゃーっきゃ!」

兄「……言わんこっちゃねぇ」

1年「先輩……」

2年「……なんだ」

1年「血の涙が止まりません」

3年「……心配するな、俺達もだ」

兄友「……俺達は、別のところでも行くか。このままここに居続けると頭がいかれそうだ」

部員「……賛成です」

兄「なにやってんだお前…」

MG「いてて…す、すみません」

部員達は思った。

俺達は、強くなれるーーっと。

クリスマスだろうが、バレンタインだろうが、乗り越えていけると。

この苦しみに比べれば……なんてことはないと……そう思ったのだった。

監督「このチームは…強くなる、確信だわ」

《MGがんばる4》

兄「あれ?」

MG「どうしたんですか?」

兄「……あいつらがいない」

MG「あれ……ホントだ」

あの何十人もの団体が消えてしまうなんて……。

兄「…ったく、お前がノロノロしてっからだろうが」

MG「んな!先輩だってさっきまで塩焼きそばにするかソース焼きそばにするかで10分ぐらい悩んでたじゃないですか!」

兄「馬鹿野郎。塩焼きそばとソース焼きそばどっちにするか悩むのは仕方のないことだ。それよりお前食べ物に釣られてすぐ迷子になるの勘弁してくれ。探すの大変なんだけど」

MG「そ…それはすみません」

兄「はぁ…仕方ねぇな、俺達はもう合宿所に帰るか?」

MG「あ……」

帰りたくない。

先輩と2人きりなんて……最高のシチュエーションではないか。

でも……

兄「んじゃいくぞー」

いざ、2人きりだと思うと緊張して…言葉が出なかった。

MG「はい………」

あぁ……せっかく先輩と2人きりだったのに………もっと一緒にー。

バーン!!

兄「お」

MG「……え」

バーン!

兄「…花火始まったか」

MG「……綺麗」

兄「……」

MG「……」

兄「せっかくだからさ」

MG「……はい」

兄「……これ見てから帰るか」

MG「はい……へへ」

花火さん、ありがとう。

私…もっと頑張らなくちゃいけないですよね。

先輩と見た花火は…よりいっそう、輝いて見えた。

……それから私達は合宿所には帰らず、そのまま山中湖を目指して歩いていた。

毎年みんなで山中湖のそばまで行き、花火するのが恒例行事なのだ。

兄「……」

MG「……あの…先輩」

兄「なに?」

MG「去年も思ったんですけど、ここ暗すぎじゃありません?」

兄「外灯ねぇもん」

本当に真っ暗な道を私達は歩いていた。

こんな道1人じゃ絶対歩けないよ。

兄「……服、伸びるんだけど」

MG「先輩スタスタ歩いていっちゃうんだもん!」

兄「…敬語忘れるほど動揺してんのかおめぇは」

MG「だ、だって……ひっ!今なにか私の頬になにかが、止まってました」

兄「そりゃこの辺虫多いからな。夏だし」

MG「うぅ……怖いよぉ」

兄「……小学生かお前」

ホントに泣いちゃいそうだ。

で、でもこのままじゃ先輩に迷惑かかっちゃうし、もしかしたら鬱陶しいと思われるかも……それは嫌だ。

MG「ご、ごめんなさい先輩!私…もう大丈夫だからー」

ギュッ

MG「………え」

え?

これ……手?

先輩の……手?

え、じゃあ今…先輩と手繋いでるの私?

MG「はわわわわわ!?せ…先輩!?」

兄「…うるせぇな、こうしてりゃ少しはマシだろ。こんだけ暗けりゃ誰かに見られることもねーだろ。いちいち騒ぐな」

MG「………クス」

兄「……なに?」

MG「先輩って……ツンデレっぽいですよね?」

兄「……この手を握り潰してやろう」ギュウゥゥゥ

MG「いたたたた!じょ、冗談です冗談!」

兄「…ったく、バカ言ってねぇで行くぞ」

MG「……女性のことはもっとデリケートに扱ってください」

兄「十分扱ってるっての」

MG「……ふふ」

そうですね。

知ってますよそんなことは。

兄「…なに笑ってんだ?」

MG「なんでもないですよーだ♪」

先輩は私の事…大切にしてくれてる。

兄「わけわかんねぇ奴……。」

私だけじゃない。

妹ちゃんのことも、兄友さんのことも、部員の皆のことも、監督のことも…きっとあのメールの子のことも……。

先輩は皆のことを大切にしてる…って、思うんです。

だからきっと先輩はモテるんだろうなぁ……変な人だけど。

MG「先輩……」

でもね先輩?

兄「……ん?」

私…私は。

先輩の手を強く握り締める。

MG「私……先輩のことー」

私は、先輩のたった1人の特別になりたいからー。

部員「やっふぉぉおおお!!」

兄・MG「!!?」ビクゥ

3年「しっかし、あいつらおっせぇなぁ!!まだ来ねえのかよ!!」

2年「あぁ……俺達の天使が……穢されてしまった」

1年a「……失恋した」

1年b「相手は兄さんやで……どうしょうもない」

兄「……いつの間にか着いてたみたいだな」

パッ

先輩の手が離れる。

MG「……ですね」

ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ!!

心臓のドキドキがとんでもないことになってる!!

兄友「あ……来たぞ!2人だ!」

3年「なにやってんだぁ!もう花火始めてんぞぉぉ!」

兄「わりぃわりぃ!……行くぞMG」

MG「は、はい……」

よかった真っ暗で。

顔が赤いのバレないや。

兄友「ったくおせぇんだよ!」

2年「待ってたっすよ先輩」

1年a「おのれ…憎き恋敵!」

1年b「落ち着け」

兄「あぁー、遅れてすまない」

先輩の声に皆耳を傾ける。

兄「とりあえず合宿お疲れ様。来週からは決勝トーナメントだ。…ここから先はさらに苦しい試合が待ってる」

先輩達の最後の大会はもう始まっている。

予選を勝ち抜き、次は決勝トーナメント。

兄「次からは負けたら終わりだ……だか、このくそきちぃ合宿を乗り越えた俺達に怖いものなんてない。あのMGのシゴキを思い出せ」

わはははは……と、笑いが起きた。

……なんか嬉しくないですそれ。

兄「……俺達は先輩達が果たせなかった夢、全国大会に出る」

……負けたら終わり。

負けたら………先輩は引退だ。

兄「ぜってぇ行くぞ、国立へ!」

部員「うぉおぉおおっし!!」

兄「よし!それじゃ今日は騒ぎまくるぞ!!打上げ花火出せや!」

2年「了解っっす!!」

兄友「ネズミを一気に10個点火したら面白いことが起こる気がする」

3年「やめろぉぉおお!!」

1年a「俺…線香花火でいいや」

1年b「………」

部員「ぎゃはははは!」

MG「……こんな時間が、ずっと続けばいいのにな……。」

先輩……みんな……頑張って。

兄「行くぞ全国ぅぅううう!!」

部員「しゃああああ!!打ち上げろぉぉおお!!」

MG「あはは!!頑張れーー!!」

1年a「任せてくださぁぁぁい!!」

1年b「復活早っ!!」

部員「ぎゃはははは!!」

ーその頃、合宿所では。

監督「……皆、遅いな」

今日はここまでです。

おやすみなさい。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年03月14日 (金) 09:57:00   ID: cW-2HWKz

あれ、もう続きはないんですか?

2 :  SS好きの774さん   2014年06月02日 (月) 01:10:04   ID: yidZac1r

続きが欲しい····帰って来てくれ····

3 :  SS好きの774さん   2014年12月15日 (月) 01:16:18   ID: o3JzXUsY

続きぃぃ~~!!!!!

4 :  SS好きの774さん   2014年12月26日 (金) 18:20:37   ID: oyteyAO2

めっちゃ続き気になる!頼むから戻ってきてくれ…

5 :  SS好きの774さん   2014年12月29日 (月) 21:55:51   ID: aUEAjOID

続きくれはよはよ

6 :  SS好きの774さん   2015年01月07日 (水) 23:48:04   ID: SPN--VYX

俺はいつまでも待つぜ...

7 :  SS好きの774さん   2015年02月17日 (火) 18:29:49   ID: 05hYTM-b

続きが来るまで俺は君を殴るのを止めない!!

8 :  SS好きの774さん   2015年03月27日 (金) 23:34:07   ID: A84Hvvrl

イッチは永眠したのか?

9 :  SS好きの774さん   2015年09月12日 (土) 12:12:29   ID: cqDJYu7n

完結とは言わせんよ…!

10 :  SS好きの774さん   2016年02月17日 (水) 01:06:01   ID: 87XVoOW7

おいおい妹endちゃうのか??...はぁ...

11 :  SS好きの774さん   2017年04月12日 (水) 02:18:34   ID: MDhVFH9m

続きは...書くよね?

12 :  SS好きの774さん   2017年09月23日 (土) 15:39:48   ID: xWtTbMMb

えっ!?まだ完結してませんよね?

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