打ち止め「最後のミサカ」(26)

打ち止め「おーい!ねぇってば!ってミサカはミサカは声を張り上げてみる!」

一方通行「…」

打ち止め「どうして無視するのってミサカはミサカは不思議だったり」

一方通行「…」

打ち止め「おーいミサカはここにいるよーってミサカはミサカは自己の存在を激しくアピールしてみたり!」

一方通行「…」

打ち止め「もうそろそろあなたのお家に着いちゃうんじゃない?ってミサカはミサカは尋ねてみたり」

一方通行「…」

打ち止め「ミサカあなたのお家まで着いていっちゃうよ?ってミサカはミサカは確認してみる」

一方通行「…」

打ち止め「うーん音を『反射』してる様子はなさそうなんだけどなぁ、ってミサカはミサカは今までの経験から推測してみる」

一方通行「…」

打ち止め「おーいミサカはあなたのよく知るあのミサカなんだよってミサカはミサカは反応のないあなたに教えてあげたり!」

一方通行「……『ミサカ』…?」

打ち止め「おっ!?やっと反応してくれた、ってミサカはミサカは嬉しかったり!」

打ち止め「何を言っても完全無反応なあなたに話しかけながら着いていくのはとっても大変だったんだからってミサカはミサカは愚痴をこぼしてみたり」

一方通行「…何なンだよオマエ」

打ち止め「話せば長くなるんだけどってミサカはミサカは…」

打ち止め「あっもしかしてあそこに見えるのがあなたのお家!?ってミサカはミサカは発見してみたり!」

打ち止め「歩きながら話すのもなんだし、こんな深夜の路上は危ないので続きはあなたのお部屋で話そう、ってミサカはミサカは提案してみる」

一方通行「…勝手にしろよもォ…」




打ち止め「お邪魔しまーす!ってミサカはミサカは一応礼儀なので言ってみたり」

打ち止め「おー案外小綺麗なのねってミサカはミサカは感心してみたり!」

一方通行「…」

打ち止め「それにしても全く生活感というものがないってミサカはミサカは辺りを見回してみる」

一方通行「…ンで?俺にしつこく付きまとってきたってこたァなンか用事があンだろ?」

一方通行「見たところ『妹達』の一人みてェだが…まァ大分小せェがな」

一方通行「今更俺に何の用だ?」

打ち止め「おぉっさすが学園都市第一位、察しがいいのねってミサカはミサカは驚いてみる」

一方通行「…」

打ち止め「ミサカはあなたにお願いがあって来たのってミサカはミサカは打ち明けてみたり」

一方通行「『お願い』だァ?」

打ち止め「うんってミサカはミサカは頷いてみる」

打ち止め「このミサカを殺して欲しいの、ってミサカはミサカはお願いしてみる」

一方通行「…」

打ち止め「ミサカの検体番号は20001、一番最後でね、識別名もまんま『打ち止め』なんだけど、ってミサカはミサカは説明を始めてみる」

打ち止め「このミサカも他のミサカと同じように『実験』で使われると思ってたんだけど」

打ち止め「でもどうやらこのミサカは違う目的で作られたみたいなの」

打ち止め「二万人もの妹達を完璧に制御するための、安全装置って言うのかな」

打ち止め「万が一妹達が反乱、暴走した時、このミサカ経由で全ミサカに停止信号を送ることができるの」

打ち止め「まぁ今となっては意味の無い機能なんだけどね、ってミサカはミサカは思ってる」

一方通行「…」

打ち止め「『実験』が終わってから、ミサカは誰もいない研究室で培養器に入ってたの」

打ち止め「ずっと独りぼっちで、研究員もめったに来ないし、ミサカはクローンだから外に出す訳にもいかなかったみたい」

打ち止め「だから、このままずっと一人で生かされるくらいなら、他のミサカと同じように、あなたに殺してほしいの、ってミサカはミサカは理由を語ってみたり」

一方通行「そンなに死にてェンなら勝手にその辺で野垂れ死ンでろよ」

打ち止め「それだと意味が無いの、ってミサカはミサカは反論してみる」

打ち止め「ミサカ達はあなたに殺されるためだけに生まれてきた実験動物なんだから、最後はあなたの手で終わらせてほしいのってミサカはミサカは希望してみる」

一方通行「ンな面倒くせェ事やってられるかよ」

打ち止め「どうして?『最強』から『絶対』になった今のあなたなら、ミサカ一人殺すくらい息をするより簡単でしょう?ってミサカはミサカは指摘してみる」

一方通行「…」

打ち止め「だからホラ、早くミサカを…ってどうして寝ようとしてるの!?ってミサカはミサカは焦ってみたり!」

一方通行「眠ィ…」

打ち止め「だめだめ寝る前にちゃんとミサカと向き合って!ってミサカはミサカは…だめだこの人もう何も聞こえてないーー!」




一方通行「ン…」

一方通行(…今何時だ…?)

一方通行(起きるか…)

打ち止め「やっと起きた!ってミサカはミサカは待ちくたびれり!」

一方通行「…あァ?」

打ち止め「もうあなたは一度眠ると何をやっても起きないのねってミサカはミサカは呆れてみたり」

一方通行「まだいたンかお前」

打ち止め「おはようございますってミサカはミサカはもうお昼だけど朝の挨拶をしてみたり!」

打ち止め「ミサカはとってもお腹が空いてるので何か作ってくれると嬉しいなってミサカはミサカは期待してみる」

一方通行「死にたがってる割に食欲はあるンだな」

打ち止め「それとこれとは話が別なのってミサカはミサカは主張してみる!」

一方通行「その辺にあるモン適当に食ってろよ」

打ち止め「あれ?お料理しないのってミサカはミサカは期待外れだったり」

一方通行「俺がそンな事する人間に見えンのかよ」

打ち止め「既製品ばっかりだと体に悪いよってミサカはミサカは要らない心配をしてみたり」

一方通行「そォ言うお前はまともなメシ食った事あンのか?」

打ち止め「無いよ!ってミサカはミサカは即答してみる」

一方通行「…」

打ち止め「あれれ?どうしたのってミサカはミサカは急に立ち上がったあなたに聞いてみたり」

一方通行「ホラよ」ポイ

打ち止め「わわってミサカはミサカは…」

一方通行「それ温めて食ってろ」

打ち止め「わーい、ってミサカはミサカは手料理じゃない事に若干の不満を抱きつつも喜んでみたり!」

一方通行「食ったらさっさとどっか行け」

打ち止め「食べたら考えるーってミサカはミサカは適当にはぐらかしてみたり」



打ち止め「おおーってミサカはミサカは初めての湯気の出る食事に感動してみたり!」

一方通行「さっさと食え」

打ち止め「あなたは食べないの?ってミサカはミサカは聞いてみる」

一方通行「面倒くせェ」

打ち止め「はっまさか絶対能力者ともなるとご飯を食べる必要すらないの!?ってミサカはミサカは衝撃を受けてみたり!」

一方通行「ンな訳ねェだろ」

打ち止め「じゃあ一緒に食べようよってミサカはミサカは誘ってみる」

一方通行「別に一人でも食えンだろうが」

打ち止め「それはそうだけど、
やっぱり誰かと一緒に食べたいなってミサカはミサカは希望してみる」

一方通行「…面倒くせェ」

打ち止め「と言いつつも食事の準備を始めるのねってミサカはミサカはあなたの不器用な優しさに微笑ましくなったり」

一方通行「食わねェとお前いつまでたってもうるせェだろ」

打ち止め「まあまあ、それより早く食べようよってミサカはミサカは急かしてみたり!」

一方通行「先に食ってりゃいいだろ」

打ち止め「いただきますってのやってみたいのってミサカはミサカは待機してみる」

一方通行「…ハァ」



打ち止め「よーしじゃあ揃ったところで」

打ち止め「いただきまーす!ってミサカはミサカは元気良く言ってみたり!」

一方通行「…」

打ち止め「ほらほらあなたも、ってミサカはミサカは催促してみる」

一方通行「あァ?何で俺まで…」

打ち止め「いいからいいから!ってミサカはミサカは言うまで食べない構えだったり」

一方通行「…」

一方通行「…いただきます」




打ち止め「あーおいしかった!ってミサカはミサカは満足してみたり」

打ち止め「やっぱり誰かと食べるご飯は格別だね!ってミサカはミサカは共感を求めてみる」

一方通行「…」

打ち止め「あれ?そこは黙る所じゃないよってミサカはミサカはノリの悪いあなたに言ってあげたり」

一方通行「…ンで?お前はいつまでこンな所でこうしてるつもりなンだ?」

打ち止め「それはこっちのセリフかもってミサカはミサカは言い返してみる」

打ち止め「ミサカがここに来た理由はもう説明したんだから、早くミサカのお願いを叶えてほしいなってミサカはミサカは急かしてみたり」

一方通行「…」

打ち止め「あなたがミサカを殺してくれない理由がミサカには分からない、ってミサカはミサカは困惑してる」

打ち止め「今までのあなたは『実験』に協力的だったし、面倒臭いと言うほどの労力は必要ないと思うんだけど…」

打ち止め「ただ実験動物を処理するだけの事を、どうしてそんなに渋るの?ってミサカはミサカは聞いてみる」

一方通行「…別に理由なンてねェよ」

一方通行「ただ、もう『実験』は終わった」

一方通行「だからお前らに関わる必要も、もう無い」

打ち止め「でも、ミサカはまだここにいるよ?」

一方通行「…」

打ち止め「最後のミサカを殺すその時まで、『実験』は終わらない、ってミサカはミサカは思ってる」

一方通行「…そォかよ」ゴロン

打ち止め「あー!またミサカの話を聞かずに寝ようとしてる!ってミサカはミサカはなかなか進展しない事態にやきもきしてみる!」

一方通行「……」




打ち止め「うーんこうしてても暇だし…」

打ち止め「ちょっと街を探検してくるね!ってミサカはミサカは聞いてないだろうけど一応言ってみたり!」

バタン



一方通行(やっと消えたか…)

一方通行(…それにしても…)

打ち止め『おーいミサカはここにいるよーってミサカはミサカは自己の存在を激しくアピールしてみたり!』

打ち止め『ミサカはとってもお腹が空いてるので何か作ってくれると嬉しいなってミサカはミサカは期待してみる』

打ち止め『じゃあ一緒に食べようよってミサカはミサカは誘ってみる』

一方通行(…アイツは…)

一方通行(俺が今まで何をしてきたか分かってンのか…?)

一方通行(2万回もの『死』を経験しておいて、どォして普通に接しられるンだよ…)

一方通行「…」

一方通行「寝るか…」

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