打ち止め「まだかなーってミサカはミサカは待ちぼうけ!」一方『いいから待ってろ』 (60)

・通行止め記念日SS
・なんでも許せる人向け


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ザー…



~おみせの前~




打ち止め「…」ジー




雨「ざんざんぶりですわホンマに」



打ち止め「おのれ…」





打ち止め「むー…」ウロウロ


打ち止め「うー」モダモダ


打ち止め(傘持ってきてないのに…って、ミサカはミサカは杜撰な天気予報にほっぺた膨らませてみる)プクゥ


打ち止め(あーあ。おつかい頼まれた時に丁重にお断りするかあの人にパスするべきだったかもーって、ミサカはミサカは善意を発揮した事に少々の後悔を抱いてみたり…)







打ち止め「…」



ザ──────────────。




打ち止め(おうふ…止む気配ゼロ)


打ち止め(どうしようかな…)


打ち止め(んー…あ!そうだ!)


打ち止め(あの人に電話して傘持ってきて貰えばいいんだ!って、ミサカはミサカは天啓を得たり!)指パチン


打ち止め(よっしゃー!それじゃあお店の人に言って電話借りるのだぜーって、ミサカミサカは店内へ踵を返してみる!)ダッ




打ち止め「すみませーんって、ミサカはミサカはお呼び出しを申し上げます!」


打ち止め「…あれ?居ない?」


打ち止め「ええ!?ちょっとどこ行っちゃったの!?って、ミサカはミサカは職務放棄に驚愕してみる!」



打ち止め「ううー!」


打ち止め「ん?」






緑髪オールバック「悄然、眠いな…睡眠不足…どれそこのイートインコーナーで少し仮眠を…」



打ち止め「あ、あの!すみません電話かけたいので携帯貸して欲しいんだけど!って、ミサカはミサカはお願いしてみたり!」


緑髪オールバック「…浩然、好きに使うといい…使い終わったらここに置いてくれれば良い…」ヨイショ


打ち止め「ホント?!ありがとうって、ミサカはミサカはお礼を言ってみる!」


緑髪オールバック「ああ…」コテン


打ち止め「ぽちぽちぽちー」ポチポチ


緑髪オールバック「ああ、だが長電話は遠慮してもらう。5分かけ放題の契約プランなのだ…」ムニャ…


打ち止め「わくわく!」フンス


緑髪オールバック「…聞いて、いるの…か…?zzzzz」ガクン


打ち止め「え?今何か言った?って、ミサカはミサカは訊ねてみる」




緑髪オールバック「zzzzz」スヤスヤ


打ち止め「?」


打ち止め「気のせいか!って、ミサカはミサカは電話のコール音に耳をそばたててみる!」


打ち止め「もしもしー」





~ちょっと前の学園都市某所~


クリファパズル545『だっからよう!!ご主人さm、学園都市統括理事長はあなた程度の身分の者にお会いになれるほど暇じゃないんですう!』


クリファパズル545『はあ?「話にならない」?「言葉遣いもまともに出来ないのか」?』


クリファパズル545『しゃーらーっぷっ!』


一方「オマエが黙れ」ズゴム


クリファパズル545「あぼぅっふ!?」


一方「すみませンお電話変わりました。統括理事長一方通行です。ええ、はい……申し訳ございませン。…はい、担当の者が大変失礼致しました」


クリファパズル545『』




クリファパズル545(豹変ぶり凄いですう!?)ダレダオマエー!?


?クリファパズル545「あぼぅっふ!?」
〇クリファパズル545『あぼぅっふ!?』

メモ。

クリファパズル545ちゃんの口調は

一人称「私」
二人称「あなた」等。→上条さんの事は「幻想殺し」と呼ぶ。
→一方さんは「ご主人様」。
府蘭に似てる。「ですう」をよく付ける。最後の文字は小さくしない。ウートガルザロキと同じ。

※台詞は普通の鍵カッコじゃなくて何時でも常に二重鉤括弧。



一方「はい…本日はどのような」


一方「……、はい、ああ、あの研究所の…所長。お世話になります。はい…『破壊を突き詰めた究極の能力者を作れる理論が完成した』…『まとまった数の被検体が欲しい』既に”置き去り”も可能な限り確保したが足りない…」


一方「…、統括理事長権限で各学校から成績が悪い学生の1部、消えても声を上げられる事がない、世の中から気にされない人間多数を都合して欲しい…という事でよろしいでしょォか」


一方「…、…」

一方「承知致しました。では直接のお話も必要ですし、そちらの研究所までお伺いさせていただきたいのですがいつ頃がご都合宜しいでしょォか。…はい、承知致しました。1時間ほどお待ち頂いても宜しいでしょうか」

一方「…はい、それでは失礼致します」


クリファパズル545『…』


一方「…何か言いたそォだな」


クリファパズル545『今、ママが知らない誰かと電話する時の声を初めて聞いた5歳児の気持ちですう』


一方「誰がママだ」


クリファパズル545『じゃあパパなんですう?』クビカシゲ




一方「…」

クリファパズル545『ゴーヤ丸齧りした顔ってきっとこーいう顔ですねえ』







一方「…」チョップチョップチョップチョップチョップチョップチョップチョップ

クリファパズル545『ア゛ー』



クリファパズル545『え、ていうかそーゆーのやっちゃうんですう?ダーティー運営率先で?この街を良くしていくのでは?』ヒリヒリ


一方「アホか。わざわざ統括理事長にあんな事直接頼んでくるあのバカを油断させるための方弁に決まってンだろ。後で俺が直接潰す」


クリファパズル545『おお…さすがご主人様!さすご主ですう!』


一方「それウゼェから今後絶対言うなよ」




クリファパズル545『にしても意外や意外、ですねえ?』


一方「何がだ」


クリファパズル545『ご主人様の下々の者に対する態度ですよう』


一方「あァ?」


クリファパズル545『スマホ片手に机ズカズカ、ドッカリ座りで就任した時の威風堂々とした「よろしくね☆」ドヤァ!な態度はどちらへ?』ヨヨヨ


一方「…」



クリファパズル545『私はじぇんとるめんなご主人様も好きですがどちらかと言えばアンダーグラウンドの帝王的な態dあだだだだだだ顎を下から掴んで指でほっぺたぶにぶにやめふぇくりゃひゃい』


一方「黙れ。…その方が効率がいいからに決まってンだろ」


クリファパズル545『ひょーりちゅ?』モガモガ





一方「オマエも悪魔ならわかンだろ。人を騙すヤツは笑顔で近づくもンだ」


クリファパズル545『特にコロンゾンとかですう?』


一方「そォだな。そして若造が下手に出ると大抵歳食った三下はベラベラ喋らない方がいい余計な事までつい喋っちまうもンだ」


一方「『自分はお前よりも上だ、自分は凄い人間なんだぞ』とマウント取りたいがためにな」


クリファパズル545『あー』モガモガ


一方「それを利用して相手の腹づもりとカードを分析すンだよ。安い人間ならそれだけである程度わかる」


クリファパズル545『おお…』


一方「つゥかそれ以前にどンだけ偉かろォが社会的地位が高かろォが横柄な態度とってたら無駄に相手怒らせるだけだろォが」


クリファパズル545『そりゃそうですねえ』










        ・・・・・・・
一方「若い内から成功しちまって地位がある人間ほどイキって周りから離れられちまったり大失敗するのはよくある事だが、俺はそいつらと同じ轍を踏む事はしねェ」


クリファパズル545『ははあ…ご主人様はまだ10代なのに落ち着いてますねえ』


一方「オマエよかな。あァ、あとあのアホすぎる交渉してきやがったヤツだが」


クリファパズル545『はい』



一方「まァあァいうバカはまた出てくる。今後もそォいうバカは全員潰し、新しく更生プログラムを組んで更生させる」


クリファパズル545『可能ですう?』


一方「さァな。まだテスト段階だから何とも言えねェ部分はあるが、精神系能力者の力を借りて…そォいうケースを何度か繰り返しゃ『学園都市は今までと違う。表でも影でも下手な事したら潰される』」


一方「そォいう認識の土台を作れる。多少は新しくバカやるヤツらへの抑止になンだろ」


クリファパズル545『ですう?』


一方「…」


一方(デジャヴ感はあるが…前に進めてる、か…?)


一方(考えろ。アイツならどォする…?アイツと同じ目線を持て…)





一方「で、だ」


クリファパズル545『ふぁい』




一方「なンで俺より人間ってヤツがわかってそうなオマエがまともに電話番が出来ねェンだ」ブニブニブニブニ

クリファパズル545『す、すみませうばばばばばbbbbbbbbb』





クリファパズル545『…あれ?よく考えたら「人をおかしくさせる空気」そのものであり、そこにいるだけで秩序を壊す存在の私は対人コミュ必須の電話番には向かないのでは』

一方「平常時その特性はなり潜めてただろォが。単にオマエが電話慣れてねェだけだろ言い訳すンじゃねェ」ブニブニブニブニ


クリファパズル545『あばばばばば』







一方「もォいい。クリファパズル545、画面出せ」


クリファパズル545『ふぉい!』ガチャ



ウィーン…ガチャン!




『とうまのごはん美味しい!』


『あぁん!小萌センセーすっきやでぇ!』


『黒子ォオオオオオ!!!』


『うわぁーアアア!!浜ちゃんの浜ちゃんがぁ!!』


『ほほう…美しい毛並み…おっと淑女がそんな所まで見せては…おっほう!ロマンだね』


『見てください、コレが最近の流行りだそうです、とミサカはオサレ雑誌を見せます』


『カブトムシさん参上!観念しなさい!』


『ね、ねぇ…君歳はいくちゅ?ランドセルかっこいいわね!短パン…おっほう!』



一方「…」ジー

一方「…」カタカタカタカタカタッターン!

クリファパズル545(壁1面全部モニタービッシリ…)

クリファパズル545『凄いですう…たまたま残ってた滞空回線のカメラ手に入れたら無敵感ありますよねえ』

一方「別に覗きなンざしたかねェが…必要だからなァ」ジー


一方「…」ジー


一方「クリファパズル545、24番モニターの女を見張れ。変な真似した
ら言え。俺はその間に別作業する」


クリファパズル545『はいな』



一方「…」カタカタカタカタカタ





・・・・。



一方「チッ、満足いくパフォーマンス出来る人手が足りねェ…有能な秘書…政治及び経営のコンサルタント…簡易事務員…スマホに情報として入ってた、アレイスターの野郎が使ってたっつゥ問答型思考補助式人工知能(リーディングトート78)がありゃァな…作るか?」ブツブツ


クリファパズル545『雇う、委託せずに作るって発想をする辺りご主人様は多才ですねえ』


一方「本当なら雇う方が早ェしそォしてェが、信用できる有能な人材がほぼ居ねェからな…窓の無いビルは学園都市から消えちまったし、ミナ・メイザースがどっか行っちまったのがネックだが…」


クリファパズル545『再現可能なんですう?』


一方「…、時間があればな」


クリファパズル545『うおう…さすがご主人様』


一方「まァゼロから作るのも構わねェがダウングレードしたもンくらいどっかにあるだろ。それをベースにパワー上げて演算装置を付ければ当面はそれで」


クリファパズル545『…』









クリファパズル545『…もしもそれが出来たら私はお払い箱ですう?』ポソッ


一方「あァ?」





クリファパズル545『い、いえ…何でもないですう』モジモジ



一方「…チッ、」



一方「人には得手不得手があるし、オマエの役割は俺の魔術関連アドバイザーだろォが」


クリファパズル545『!』


一方「そもそも。俺が役に立たねェ信用出来ねェ進歩しねェずっと一緒に居たくねェと思ってるヤツを自分の傍に置くと思ってンのか?」



クリファパズル545『!!!!!』パァアアアアアアア


一方「それでも不安に思うンなら…まァ精々自分の価値を示し続けるンだな」


クリファパズル545『ふぁい!!』



一方「…」


クリファパズル545『…』グズグズ





一方「…捨てねェから安心しろ」ハァ


クリファパズル545『ご主人たまァァァァ!!一生ついてきますぅううう!!』ガバー

一方「やめろ絡みついてくンじゃねェ頬擦りしてくンじゃねェ抱きしめてくンな字が打てねェだろォが」ペシ









スマホ〈泣いたって♪笑ったって♪明日はもうすぐそこ♪ミサカはミサカはってほら!♪



クリファパズル545『は!』シュバッ


クリファパズル545『せいっ!』パシッ


クリファパズル545『とーう!』クルクル






クリファパズル545『お電話ですう』ササッ

一方「御苦労ォ。けど次からはその無駄なアクロバットは要らねェ」パシッ




一方「…もしもォし?」タプタプ


クリファパズル545(別に普通の事ですけどスマホ2台持ちして仕事用とプライベート用に分けて使ってるご主人様超かっこいいですう)キラキラ




打ち止め『もしもしー』


一方「どォした?」





~打ち止めside~



一方『どォした?』


打ち止め「もしもし?あのね、今雨降り出したでしょ?でもミサカ傘忘れちゃったから傘持ってきて欲しいのって、ミサカはミサカは要望を伝えてみる!」


一方『あァ?…天気予報だとあと数時間で晴れる。それまで待ってろ。じゃァな』


打ち止め「のわーっ!待って待って!切らないでーって、ミサカはミサカは引き止めてみるーっ!!」


一方『なンだってンだ…』ハァ


打ち止め「ミサカが待ちきれずに帰ってズブ濡れになって風邪引いちゃってもいいの?って、ミサカはミサカはウルウル目でおねだりしてみる」


一方『いや我慢しろよ』






打ち止め「やだーっ!やだやだやだー!雨に濡れずに帰りたいのーっ!って、ミサカはミサカは駄々をこねてみるー!」


一方『だから待てばいいっつってンだろ』ハァ


打ち止め「で、でも!今日は早く帰りたいの!って、ミサカはミサカは食い下がってみたり!」


一方『あァ?なンでだ』


打ち止め「え、えっと、えっと…って、ミサカはミサカはしどろもどろになってみたり」


一方『言えねェ理由なら話はここまでになっちまうなァ。じゃァな』


打ち止め「ふぇえええ!?なんでさー!ってミサカはミサカはさっきからやたら切ろうとしてくる冷たいあなたに憤慨してみる!」


一方『罠かもしれねェしなァ。それに俺は今日忙しいンだよ。帰りも遅くなる予定だ』




打ち止め「え…また?最近多くない?って、ミサカはミサカはおうちでのあなたとの時間がまた減ることにしょんぼりしてみる…」ショボン


一方『…まァな。悪ィがそォいうワケだから迎えには行けそォもねェ』


打ち止め「ちょっ、ええと、ええと、あっそうだ!」



打ち止め「いいの?!今日はヨミカワ特製煮込みハンバーグなんだよ?!って、ミサカはミサカは暗に今日はヨミカワが普通に帰ってきてくれる事を伝えてみる!」


一方『それがどォした。どっちもどっちでもいい。俺の分のハンバーグはラップして冷蔵庫に残して置いといてくれればいいだろォが』


打ち止め『だけどだけどっ!お肉とか材料が足りなかったからミサカがおつかいしてるんだよ?そのお肉を食べたいならあなたも少しは労するべきかもって、ミサカはミサカは必死にあなたがここへ来る理由付けを考えてみたり…』


一方『御苦労ォ。今日は俺が全員分の食器を洗う。何もしないなンてしねェから安心しろ』


打ち止め「ぅえー!?違う!違うの違うのって、ミサカはミサカはそうなって欲しかったわけじゃないの!」


打ち止め「あのねあのね!末妹も今日は珍しく家にいるんだよ?って、ミサカはミサカはいつもは夜の街に繰り出してる悪い子が今日は居る事を伝えてみる!」


一方『そォですかァ』

打ち止め「ヨシカワもね?今日は就活してないからお家にいるんだよ?って、ミサカはミサカはヨシカワも居る事を伝えてみる!」

一方『興味ねェな。つゥか逆にあの野郎がまともな就活してる所を見た事ねェぞ』

打ち止め「ええ!してる!してるよ!?落第防止とか目指してるよ!って、ミサカはミサカはヨシカワの擁護してみたり!」






一方『そォかよ。まァ道踏み外さねェ限りは何も言うつもりはねェ…いや待て、確か長点上機の資料に丁度”落第防止”の枠が1つ足りなかった筈…』


打ち止め「…」


一方『芳川に伝えとけ。「やる気あンなら雇ってやる」ってな』


打ち止め「……うん」











一方『…』


打ち止め「…」









一方『…どォしても理由は言えねェのか』


打ち止め「…えっと、」



打ち止め「今日、夜に皆が家にいるのなんでかわかる?って、ミサカはミサカはあなたに聞いてみたり」


一方『あァ?…オマエがあいつ等にリクエストでもしたンじゃねェのか?』















打ち止め「うん。だって今日は一年前、あなたとミサカが初めて会った日だから」



一方『…』






















打ち止め「一緒にお祝いして欲しいって、皆にお願いしたの。って、ミサカはミサカはホントは秘密にしておきたかったサプライズを明かしてみる」


一方『…』






打ち止め「だから今日だけは絶対絶対帰ってきて欲しい!って、ミサカはミサカはあなたにもお願いしてみたり」

一方『…』

一方『…』ガシガシ

一方『…』ハァ













一方『今、どこの店にいる』


打ち止め「!」





打ち止め「早く帰ってきてくれるの?ミサカを迎えに来てくれるの?って、ミサカはミサカはおめめをキラキラ輝かせてみたり!」


一方『久しぶりに炊飯器ハンバーグが食いたくなっただけだ』


打ち止め「またまたぁって、ミサカはミサカは微笑んでみる」フフッ




一方『じゃあ切ンぞ』


打ち止め「あーっ!待って待って!ってミサカはミサカはストップかけてみる!」


一方『なンだ』


打ち止め「あのねあのね!このままお喋りしよ?って、ミサカはミサカはお願いしてみる」


一方『あァ?後ででいいだろ』


打ち止め「やだやだ!今!今がいいーっ!って、ミサカはミサカは駄々をこねてみる!」


一方『仕方ねェな…じゃあ3分待て』


打ち止め「はーいっ!3分間待ってやる!ってミサカはミサカはミサカ大佐!」ニコニコ





~学園都市某所~


一方「クリファパズル545」


クリファパズル545『はい』


一方「今からオマエにもできる簡単な仕事を幾つか残す。必ず完遂しろ」


クリファパズル545『イエスマイロード!』ビシッ


一方「パソコンの画面見ろ。このメールはもう文面と添付ファイルをつけて完成させてある。18:30になったら長点上機学園の理事長宛に送信しろ」


クリファパズル545『はい』


一方「次。警備員にこの情報を匿名でリークしろ。電話かけた後にこの録音装置の再生ボタン押して聞かせるだけでいい」


クリファパズル545『はい』


一方「次。”幻想殺し”の学校の成績データを改竄しろ。17:00に教師がデータバンクの確認をするから必ず17:01以降に変更しろ。変更箇所はこことこことここだ」


クリファパズル545『はい。…え~私の乳ガッツリ鷲掴みにしたあの変態乳揉み魔を助けるんですう?』




一方「……………………」←人間ってここまで『不愉快です』って感情を眉間だけで出せるのですねって表情


クリファパズル545『あ、すみません失言でしたですうアレは不可抗力でした幻想殺しですよね幻想殺し。』エヘヘヘヘヘ






一方「…そォだ」チッ

クリファパズル545(ふぃいい!!危なかったですう!!)ホッ







一方「今までの借りを返すだけだ。それにキチンと短期留学と課外授業を受けた生徒に統括理事長が評価をするってだけだ。何の問題もねェ」キリッ


クリファパズル545『依怙贔屓、ではないんですう?』ジトー


一方「次。いいのか?メモとらなくて。まだまだ頼むぞ?俺は『すみませン。メモしてなくて言われた仕事全部出来ませンでした』なンて認めねェぞ」ギロ


クリファパズル545『は、はいぃい!』ババッ


一方「準備はいいか?”幻想殺し”の奨学金を同居人養えるぐらいに増やす。奨学金機構に伝達しろ。文面はこれだ。打ってこのアドレスに送れ」


クリファパズル545『ちょっ!依怙贔屓過ぎません!?』


一方「ヤツが囲ってる人間の価値を鑑みれば当然必要で妥当な措置だ」キリッ


クリファパズル545『ハイハイ…』メモメモ


一方「それから警備員の黄泉川愛穂の今月の追加給与の額だが、この資料に記載された追加給与テーブルに沿って」


クリファパズル545『あの、お言葉ですがさっきからご主人様身内贔屓酷すぎません?』


一方「贔屓じゃねェ。今まで俺と打ち止めが世話になった分の食費や光熱費に水道代等諸々の費用の返還と今まで学園都市が未払いだった残業代をまとめて返すだけだ」キリッ


クリファパズル545『ハイハイ。前からご主人様と仲良くしてた人達は素晴らしいコネを手に入れたんですねえ』メモメモ







・・・・。




打ち止め「まだかなーって、ミサカはミサカは心待ちにしてみたり」




『待たせたな』



打ち止め「あ、もしもし?」


一方『終わった』


打ち止め「お仕事お疲れ様です、って、ミサカはミサカは労ってみたり 」ニコッ







一方『今から出る』


打ち止め「気をつけて来てねって、ミサカはミサカはあなたの息災を気にしてみる」


一方『おう』







・・・・。




打ち止め「ねぇねぇ」


一方『なンだ』カツッカツッ


打ち止め「ミサカのオススメの”つぶつぶ”、試した?」


一方『あァ』カツッカツッ


打ち止め「どうだった?どうだった?美味しかったでしょー!?って、ミサカはミサカは興奮気味に聞いてみる!」


一方『あァ。悪くなかった』カツッカツッ


打ち止め「でしょ!でしょでしょー!?」キャッキャッ!


一方『美味いからって飲みすぎンなよ』カツッカツッ


打ち止め「ふふーん!自己管理くらいできるもん!って、ミサカはミサカはドヤってみたり!」


一方『はっ、どォだかな』カツッカツッ










・・・。



一方『っと、少し電話から耳を離せ』


打ち止め「ほえ?なんで?」


一方『いィから』


打ち止め「はーいって、ミサカはミサカは耳を離してみたり」




『ズゴガァァアアアアアアアン!!!』




打ち止め「ほわ…なんだかすっごい音が?!」







打ち止め「大丈夫!?って、ミサカはミサカは心配してみる!」


一方『なンでもねェ。ただのゴミ掃除だ』



『ひぃいいいい!!研究所が!私の研究所がァァァァ!!』



『あァ?なァに豚が人間様の言葉喋ってンですかァ?!オマエが口にしていいのはブーブーブヒブヒOinkOinkだけだろォがァ!!』ゲシッ


『痛い!痛い痛い!』


『ッェーイ☆おらァ!鳴け!喚け叫べェ!泣いて無様に命乞いしろォ!』


『ぶ、ブヒブヒィイ!!』






打ち止め「…な、何やらとんでもない事が受話器の向こうで蹴り広げられてる気配、って、ミサカはミサカはあの人の平常運転っぷりを察してみたり…」









・・・。





打ち止め「ところでお仕事って具体的には何してるの?って、ミサカはミサカはインタビューしてみたり」


一方『大したことはしてねェ。各国首脳とちょっと話したり学園都市内のゴミ掃除したり許可出したり政策考えたりくれェだな』カツッカツッ


打ち止め「ほぇ…なんだかあなたが雲の上に行っちゃったみたいで現実味がないなぁって、ミサカはミサカは一抹の寂しさを覚えてみたり」


一方『…』





一方『俺はどこにも行ってねェよ』


一方『俺という存在である事はずっと変わらねェし、やってきた事実も何一つ消えやしねェ』


一方『アレイスターの野郎に託された仕事をこなして、出来る事を出来る限りやってるだけに過ぎねェし』



一方『オマエの隣にいるって事も、何一つ変わらねェだろ』







打ち止め「…うん。うん。そうだねって、ミサカはミサカは『隣に居たら守れないから離れる』って選択しか出来なかった自称悪党くんの成長を嬉しく感じてみたり」フフフ


一方『黒歴史の話はするンじゃねェよ』










・・・。



一方『にしてもオマエ、その電話どっから拾ってきた』


一方『知らねェ番号だったから切っちまう所だっただろォが』


打ち止め「え?通りがかかった人に借りたのって、ミサカはミサカはイートインスペースで未だに眠りこけてる緑髪オールバックさんをチラ見してみたり」


一方『…オマエこの通話料金大丈夫なンだろォな』


打ち止め「え?うーん?何とかかけ放題とかって言ってたから多分大丈夫!って、ミサカはミサカは論拠薄弱なのに自信たっぷりに言ってみる!」フンス


一方『念の為にかけ直す。1回切るぞ』


打ち止め「ええ!?なんでさーっ!って、ミサカはミサカは」


一方『通話はかけた方に金がかかるンだよ。これ以上そいつに借りを作ってたまるか』


打ち止め「あっはい」





トゥルルル。トゥルルルル。


一方『もしもし?』


打ち止め「はい!打ち止めです!って、ミサカはミサカは電話に出てみたり!」


一方『俺だ。もう少しで着く』


打ち止め「うん!いい子で待ってるねって、ミサカはミサカは心待ちにしてみたり!」








一方『…最近オマエは何してンだ』


打ち止め「え?」


一方『俺はさっき答えただろ。オマエは最近何して過ごしてンだよ』


打ち止め「ミサカ?ミサカはねぇ」


打ち止め「あなたの顔とかお絵描きしたりーケロヨンとお話したりーおやつ食べたりーおさんぽしたりー友達と遊んだりとか!って、ミサカはミサカは秘められし日常を吐露してみたり!」


一方『楽しそォで何よりですねェ』


打ち止め「あとあなたと遊んだり!って、ミサカはミサカは実の所1番楽しいのがそれなんだよって伝えてみる!」


一方「そォかよ」


一方(…明日からはもォ少し早く帰るか…)


打ち止め「はー…」








打ち止め「まだかなーってミサカはミサカは待ちぼうけ!」


一方『いいから待ってろ』







・・・。




打ち止め「あ、そう言えばこの前ね、…ぷふぅっ!って、ミサカはミサカはすっごい面白かった話の前置きをしてみたり」


一方『そいつは後で聞く』


打ち止め「ええーっ!どうしてどうして?って、ミサカはミサカはこれからが面白いとこなのにってブー垂れてみる!」







一方「着いたからな」

打ち止め「!」





一方「…」ピッ


打ち止め「…」ピッ



打ち止め「お迎えありがとう!って、ミサカはミサカは花丸笑顔でお礼を言ってみたり!」


一方「…どォいたしまして」




一方「おい、オマエが貸してもらった電話の持ち主、そいつか?」


打ち止め「え?うん」


緑髪のオールバック「インデックス…」ムニャムニャ




一方「起こさねェ方がいいか。まァメモ書き残しておきゃいいだろ」


打ち止め「あ、ミサカからもありがとうって書いといてね!って、ミサカはミサカはあなたに代筆を頼んでみたり!」


一方「自分で書くンだな。じゃねェと意味ねェだろ…ほら、これに書け」カキカキ


打ち止め「はーい」カキカキ


一方「念の為にマネーカードもポケットに入れとくか」つ


打ち止め「?」


一方「オマエの通話料分だ」


打ち止め「なるほど!」




打ち止め「…あれ?なんかそれにしては随分多いような?って、ミサカはミサカは暗に大盤振る舞い過ぎない?って聞いてみる」


一方「こいつ服がボロボロだろ。オマケに目のクマからしてロクに寝てねェ事が伺える」


一方「携帯も格安SIMだしこの型はチャージ型…要は通常の契約形じゃねェからIDと金がねェって事だ」


一方「歳も…大学生くらいか?だがこンな目立つ風貌の奴を書庫のデータで見かけた事もねェ」


一方「つまりこいつは外から来た人間で、金もロクに無い行き倒れ状態なンだろ」


打ち止め「そうなの?」


一方「…俺の連絡先も書いとくか。『金と職に困ってンならかけろ』…と」カキカキ


打ち止め「面倒見いいね!って、ミサカはミサカは優しいあなたにほっこり笑顔を向けてみる」ホッコリ


一方「フン、後でオマエの事で無駄にゆすられたりたかられたりしなくねェだけだ」


打ち止め「ホントにそうなら書かなきゃいいのにねって、ミサカはミサカはあなたのツンデレ具合にクスクスお口を手で隠してみたり」クスクス





・・・・・。




緑髪のオールバック「…ハッ!」ガバッ


緑髪のオールバック「蹶然、いかんな深く眠ってしまったようだ…」


緑髪のオールバック「…ああ、あの子ちゃんと携帯返してくれたのか」


緑髪のオールバック「しかしこれから如何にするか…記憶も行く宛ても何も無く彷徨ってきたがそろそろ限界、」


緑髪のオールバック「…む?なんだこのメモ…」



緑髪のオールバック「……、………」



緑髪のオールバック「欣然、神はいるのかもしれんな…」












店<ヒャッホォォオオォオウ!!!



菱形達の墓参りに来てたエステル「!?」ビクッ

                アドナイ
禍斗「…?奇声が聞こえましたねご主人様」





~帰路~



打ち止め「なんか雨普通に止んじゃったねって、ミサカはミサカはあなたに来てもらった意味の喪失に申し訳なく思ってみたり」テクテク


一方「気にする必要はねェ。来る途中に野暮用も片付ける必要もあったしな」


打ち止め「そう?良かった!って、ミサカはミサカはホッとしてみたり」ホッ


打ち止め「あ、ねぇねぇ見て見てあそこの道!」


一方「あァ?」


打ち止め「あそこ!ミサカとあなたが初めて会った道かも!って、ミサカはミサカは運命の出会いを思い返してみたり!」


一方「…」


打ち止め「ちょっとーそこはもっと感動する所じゃない?もしもミサカとあなたが出会ってなかったら大変な事だったんだよ?って、ミサカはミサカは腕を腰に当ててみる!」


一方「…」





一方「………」























一方(あの日、もし俺が打ち止めと出会ってなかったら…?)




















一方(俺は、一体どォなってたンだろォな)




一方(…まァ、恐らくはあのまま錆びた人生を…いや、それ以上に、)



一方(何にも、気づけないまま…進めないまま、知らないまま─────)











一方「…」ゾクッ














一方「ifの話に興味なンざねェよ。早く帰ンぞ」グイ


打ち止め「おわぁ!?ってミサカはミサカは急にあなたに手を握られた事にビックリしてみたり!」










一方「……大事な事は」

打ち止め「?」








一方「あの日俺達は出会って、お互いに運命が大きく変わって、」


一方「今隣に立っている事だろォが」


打ち止め「…」


一方「…」プイ



打ち止め「うん、変な話してゴメンね?って、ミサカはミサカはあなたを気遣ってみたり」トコトコ


一方「別に。気遣いなンざ要らねェよ」カツッカツッ





打ち止め「…」


一方「…」


打ち止め「大丈夫。例えミサカがあなたの側に居なかったとしても頭のいいあなたならきっと」


一方「だから、気遣いなンざ要らねェっつてンだろ」


打ち止め「うん、ごめんね?って、ミサカはミサカは握ったあなたの手についつい力が入ってみたり」キュ


一方「…」キュ


打ち止め(微かに、本当に微かに震えるあなたの手をそっと撫でてみるって、)

打ち止め(ミサカはミサカはあなたを慰めたいと思うと同時にそんなにミサカの事を大事に思ってくれてるのねって哀しそうにするあなたに嬉しくなってみたり)


打ち止め「かえろっか!って、ミサカはミサカは微笑んでみたり」ニコッ


一方「…あァ」



打ち止め「♪」トコトコ

一方「…」カツッカツッ








一方「何か嬉しそォだな」チッ

打ち止め「少しね。って、ミサカはミサカは愛されてると実感出来る事は色々な意味で素晴らしいことだとクルクル回ってみたり!」








~黄泉川家~



一方「今帰った」


黄泉川「おっ、おかえりじゃん!2人とも帰ってきたじゃんね!」


打ち止め「うんただいま!って、ミサカはミサカは頼まれたブツとお釣りをヨミカワに渡してみたり!」


黄泉川「ありがとじゃん。じゃあこのお釣りは気持ちよく行ってくれた打ち止めへ感謝の気持ちを込めてあげるじゃん!」ニッ


打ち止め「わぁ!いいの!?って、ミサカはミサカは喜んでみる!」


黄泉川「よーし!これで美味し~いハンバーグ作ってお前ら2人の記念日お祝いしてあげるじゃんよ!」


打ち止め「ありがとー!」


黄泉川「…ん?なんかお前ら今日はいつもより仲良しじゃん?」


一方「あァ?」





黄泉川「いや打ち止めと手を繋ぎっぱなしだからさ」ユビサシ


一方「…」





打ち止め「!あ、えっとね、」


打ち止め「ミサカが離してあげないの!」ギュ!


一方「!」


黄泉川「はっはっ!打ち止めはホントに一方通行の事が好きじゃんねぇ」


打ち止め「うん!」


一方「…」プイ







打ち止め「ミサカはね、」





打ち止め「この人が例えどこに居ても見つけに行くし、ずっと一緒にいてあげるの!」


打ち止め「例えあの日会わなかったとしても、」


打ち止め「例えどんな世界線でも」


打ち止め「ミサカは必ずこの人と出会って、絶対一緒に生きていくんだって、ミサカはミサカは断言してみる!」


黄泉川「あっはっはっ!そりゃいいじゃん!はいはいご馳走様ご馳走様!じゃ、私もそのアツアツさに負けない熱々ご飯作るじゃん!」



一方「誰がアツアツだ…」チッ



スタスタ…





一方「…」←でも手は離さない

打ち止め「…」










打ち止め「ねぇねぇ耳貸して?って、ミサカはミサカは耳打ちしようと声を潜めて頬に手を当ててみる」ヒソヒソ


一方「なンだ」






打ち止め「そういうわけだから。安心してねって、ミサカはミサカは微笑んでみたり」


一方「…」










打ち止め「大丈夫これからもずっと一緒。って、ミサカはミサカはそのままあなたを抱きしめてみたり」ギュ…


一方「…フン、」
















一方「当たり前の事、言ってンじゃねェよ…」ニコ…




おしまい。


ちなみに一方さんがタクシーとか車と運転手用意して打ち止めを迎えに行かなかったのは爆弾や刺客、暗殺等々に気を使ったからです。

ぶっちゃけ文自体はとっくの昔に完成していたけどそこそこ量あると投下すんのダルくて…てか寝落ちとか眠すぎとかで。


とあセラも大分アニオリとか改変とカットがあるし、最終話どうなるかが楽しみですね。

漫画じゃ説明してくれなかったケテルへ至る理論を教えた悪魔の目的や名前等の詳細、イサクが至れなかった理由(悪魔が邪魔した?)正常に機能せず半分意識乗っ取られがちになってほぼ暴走していた理屈をちゃんと説明してくれる事を祈ります



依頼して圧縮圧縮ゥ!してきます

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