C.C.「流行りの言葉なら私は詳しいぞ?」(112)

C.C.「どうせお前はそういうものに疎いんだろうなルルーシュ?」

ルルーシュ「…そうだな、確かに疎いと思うぞ?興味が無いとも言えるが」

C.C.「学生という身分の癖に随分な言い草だな?多少は流行り廃りを把握しておかないと恥ずかしいぞ?」

ルルーシュ「ふん、たかが一過性の流行語なんていちいち気にしていられるか、そんか物を覚えるより大事な事などいくらでもある」

C.C.「…やれやれ、本当にお前はちょべりばな奴だ」
ルルーシュ「………は?」キョトン

的な?

ルルーシュ「すまん、今なんて言ったんだ?」

C.C.「ん?ちょべりばって言ったんだちょべりば」

ルルーシュ「……意味はなんだ?」

C.C.「やれやれだな…超very bad、つまり凄くダメな奴って事だ」

ルルーシュ(………聞いた事もないな)

C.C.「どうしたルルーシュ?やたら微妙な顔だが」

ルルーシュ「………その言葉は本当に流行っているのか?」

C.C.「当たり前だろう?間違いなく大ブームだぞ?」

ルルーシュ(……そんなに流行っているなら聞いた事くらいはあるはずだが)

ルルーシュ「……まあいいか、明日にでもシャーリーや会長に聞いてみよう」

C.C.「なんだ疑り深いな、そんなに私の事が信じられないのかルルーシュ?」

ルルーシュ「信じられない要素の方が多いからな」

C.C.「む…なんて奴だ、本当にMK5だぞ実際」

ルルーシュ「………それも解らないんだが」

C.C.「(M)マジでぶち(K)切れ5秒前の略だ!!本当にお前はちょべりばだなルルーシュ」

ルルーシュ(……ぶち切れならBじゃないのか?)

C.C.「本当に遅れているなルルーシュは」

ルルーシュ「……むぅ、否定は出来ないが」

C.C.「少しは世間に目を向けるべきだなお前は、このエリア11に住んでいてこの程度の言葉も知らないとか笑われるぞ?」

ルルーシュ「……そうか、すまんなC.C.」

C.C.「よし、珍しく素直じゃないかルルーシュ、今の態度はちょべりぐだったぞ?」

ルルーシュ「………それはもしかして超very goodでちょべりぐか?」

C.C.「ふん、やれば出来るじゃないかルルーシュ、ちょべりぐだぞ」

ルルーシュ(……何故、超だけ漢字なんだ?)

翌日

ルルーシュ「なあみんな、ちょっと聞きたいんだが」

シャーリー「どうしたのルル?」

ミレイ「聞きたい事?」


ルルーシュ「ああ、人に聞いたんだが今ちょべりぐだのちょべりばって言葉が流行っているのか?」

リヴァル「ちょべりぐ?たんだそりゃ?」

シャーリー「…うーん、ちょべりば…か、ちょっとわかんない」

ミレイ「多分流行ってないと思うわよ?ていうか初耳だしね」

ルルーシュ「……そうか、ありがとうみんな」

カレン(………んー、どっかで聞いた事あるような…?)

黒の騎士団 ゼロの自室


ゼロ(……やはり流行りではないか、自分を含めたハイスクールの学生にリサーチしたのだから間違いないだろうな)カタカタ…

ゼロ(…ふん、多少気になるからな…調べてみるか)カチ…カタカタ

扇「ゼロ、ちょっと良いかな?」

ゼロ「扇か、何の用だ?(ちょべりばで検索…と)」カチカチ…

扇「今度の作戦についてなんだがちょっとまずいかもしれないんだ、偵察部隊の情報によると目標地点の警備がおよそ倍近くになっているようなんだ」
ゼロ「ほう…それはちょべりばな状況だが…まあ問題無かろう(…ふむ、一応ヒットはしたか)」

扇「え?ちょべりば?なんだそれ」

ゼロ「扇、次の作戦は予定通りに行う、だが多少の変更点はあるだろうから決まり次第連絡する」

扇「あ、あぁそうか…分かったよゼロ(ちょべりば…ちょべりば?なにか懐かしいような…)」

ゼロ「扇?どうした?」

扇「いや、なんでもない…じゃあ失礼するよ」ガチャ…バタン

ゼロ「…?まあ良い、さて検索の続きをしようか」カタカタ…



ゼロ「………………およそ27~8年前の流行語だと?」

間違った22~3年前だ

作中って2017年だったよな?

ゼロ(……成る程合点がいったぞC.C.…お前は不死の魔女だからな長い年月の内の20年程度なんてあっという間だろうさ…)

ゼロ(更に言うならばおそらくC.C.はエリア11に来たばかり…しかも監禁された状態だったのもかなりの時間だったはず…流行りが変わっていないと思っても仕方がない条件が揃っているな)


ゼロ(………かわいそうな奴だ)

C.C.「…なにをたそがれているんだお前?」

ゼロ「………いやなんでもない(言うべきか否か…迷うな)」

C.C.「…なんだ私に隠し事をする気か?ちょべりばだぞ」

ゼロ「………」

C.C.「おい無視か、ちょべりばだホントにちょべりばだ」

ゼロ(……憐れ過ぎて耐えられん…!」ガタッ…スタスタ

C.C.「おい何処へ行くんだ」

ゼロ「……トイレだよ」

C.C.「なんだ便所んそんか」

ゼロ「もう止めろC.C.!!意味は分からんがもう止めてくれ!!」

C.C.「ん?」

C.C.「…なんなんだいきなり?私が何かおかしな事言ったか?」

ゼロ「………」

C.C.「おいどうなんだ」

藤堂「ゼロ、ちょっと良いか」ガチャ

C.C.「…今は私と話をしている最中だ、すまないが後にしてくれないか?」

藤堂「むぅ、こちらも急ぎなんだがな…」

ゼロ「…藤堂、構わないから要件を言ってくれ」

C.C.「む…私の意見も聞いたらどうなんだ」

ゼロ「後で聞いてやる」

C.C.「まったく…本当にちょべりばだな」

ゼロ「っ!?」

藤堂「ちょべりば?」

藤堂「…ふむ?」

C.C.「ん、その顔は知ってる顔だな?どこぞの誰かさんと違って流行に敏感だ」

ゼロ「………」

藤堂「流行…まぁそうだな確かに、もちろん知っているさ…私くらいの日本人ならば全員知っているだろうな」シミジミ

ゼロ「おい藤堂…」

藤堂「ん…あぁすまない、報告だったな」

ゼロ「ああ、早くしてくれ…C.C.は少し席を外してくれ、後で話は聞いてやる」

C.C.「なんだ除け者か?…まあ聞いていても面白い話ではないだろうし構わないがな」スタスタ…バタン

藤堂「さて報告だが…」

ゼロ「そんな事は後で良い!!藤堂!!C.C.のあの流行の周回遅れの発言には何も触れるな!!良いな!?これは命令だ!!」

藤堂「はっ!?あ、あぁ分かった…」

ゼロ「どうせその内飽きるだろうからな、それまでは黒の騎士団全隊員はそれを遵守だ!!」

藤堂「そっそれは構わないが…」

ゼロ(…下手に恥ずかしい思いをされてヘソでも曲げたらどうなるか分からん…!!こうなったら徹底的に隠し通す!!)

藤堂「…だか私以外にも知っている奴はかなり居るはずだから中々大変だと思うぞ?」

ゼロ「…何?」

藤堂「おそらく30歳辺りから上の世代はある程度知っているはずだからな…25くらいでも分かるかも知れん」

ゼロ「……まずい!!」ガタッ

ゼロ「……C.C.!!」バタン!!

杉山「ゼロ!?いきなりどうしたんです!?」ビクッ

ゼロ「C.C.は来たか!?」

杉山「はあ…あの娘ならちょべりばちょべりば言いながら格納庫の方へ…」

ゼロ「ちぃ!!」タタタッ

杉山「……???」

ゼロ「C.C.!!C.C.は居るか!?」ガタン!!

カレン「ひゃっ!?ゼロ!?いきなりどうしたんですか!?」ビクッ

千葉「随分と慌てているようだが…」

ゼロ「カレンに千葉か、ここにC.C.は来なかったか!?」

カレン「はぁ…C.C.ならさっきあたしの夜食のピザを半分勝手に食べて向こうに行きましたけど…」

千葉「ちょべりぐちょべりぐうるさかったな…」

ゼロ「くっ…!!」タタタッ

朝比奈「あああの娘?何かやたら懐かしい事言いながら向こうへ…」

………

仙波「鏡の前でだっちゅーのと言っていたの見かけたぞ」

………

ト部「シャワールームからエークセントリック(少年!!)ボーイがいるからさー…とあの娘の声が聞こえたような…」

………




ゼロ「………これは…もう手遅れだ…!!」

食堂

ゼロ「……C.C.、居るか?」ゼェ…ゼェ…

C.C.「ん…どうした?」

玉城「なんだなんだ?」

ゼロ「………お前…」ガックリ

C.C.「…ん?」キョトン

ゼロ「……はぁ、仕方がない奴だ…まぁ俺が事前に注意しておけば良かったのだろうが…」

C.C.「……???」

玉城「ずいぶんとうなだれてんな?なんだいったい?」

あれ?てす

C.C.「いったいどうした?私が何かおかしな事でもしたのか?」

ゼロ「…知らない方が良いな、これはお前の名誉に関わる」

C.C.「…気に入らないなその口ぶり、いいから話せ」

ゼロ「断る」

C.C.「…面白くないぞ、ちょべりぐむぐっ!?」バタバタ
ゼロ(だから言うな馬鹿が!!)クチフサギ

玉城「ちょべり…んー?もしかしてちょべりばとかちょべりぐかぁ?懐かしいなおい」

ゼロ(ぬぉぉぉぉ!?遅かったか!!)

C.C.「…むぐ?(え?)」

C.C.「……懐かしい?」


ゼロ「………」

玉城「おうよ!!スゲー昔の流行語だろ?確か俺が生まれるか生まれないかってとこだな?」

C.C.「……え?」

玉城「しっかしよく知ってんなぁ?俺だってテレビとかで後から知ったくらいのやつだぜそれ?今の学生くらいの奴じゃ誰も知らねーよ」

C.C.「………………」

ゼロ「…お、おい玉城」

玉城「しっかしww今さら使うとすっげぇダサいなそれwww時代を感じるぜwww」

C.C.「………………………………」

ゼロ「………し、C.C.?」

C.C.「…………知ってたのか?」

ゼロ「…………知ったのはつい先程だ」

C.C.「………何故言ってくれなかったんだ」

ゼロ「…すまない」

玉城「あれ?わざと使ってたんじゃねーの?」


ゼロ「お前は黙っていろ!!」

C.C.「…………」ジワッ

ゼロ「」

玉城「あ、泣いちゃった」

ゼロ(…なんだと!?C.C.が…あの魔女が…泣くだと!?)

C.C.「…………」フルフル

ゼロ(………くっ…なんだこの胸を締め付けるような感覚は!?憐れみ?…違う!!)

C.C.「…………笑いたければ笑えばいい」グスッ

ゼロ「……笑う?何故だ?」

C.C.「………憐れむのか?だが…恥ずかしい奴だと笑われた方がまだマシだ」

ゼロ「ふん…お前の要望など受け付けるつもりは無い!!玉城、扇達を連れて来い!!」

玉城「へ?お、おうよ!!」タタタッ

C.C.「おい、何をするつもりだルルーシュ」

ゼロ「…ふ」ニヤリ

扇「呼んだか?ゼロ」

カレン「いきなりどうしたんですか?」

ゼロ「…ふ、迅速な行動だ…流石は黒の騎士団…実にちょべりぐだ!!」バッ!!

C.C.「なっ!?」

扇「…え?」

カレン「ゼロ?」キョトン

玉城「えぇ?」

ゼロ「なんだ?私の使った言葉の意味が解らないか?ならば教えよう!!超very good!!略してちょべりぐだ!!」ブワッ!!

扇「……あ、あぁ……えぇ?」

カレン(なんで超だけ日本語?)

玉城「ゼロ…ダサいぜそれ、やたら派手に動きつけてるし」

ゼロ「この私、ゼロが命じる!!黒の騎士団は全力でちょべりぐその他を流行らせろ!!」ババン!!

扇「は?」

カレン「え」

玉城「いや無理だろ」

C.C.「………」

ゼロ「無理と思うか?ふはははは!!確かにそうだな!!だが私は誰だ!?」

カレン「えと、ゼロです」

ゼロ「そう、私はゼロだ!!世界を壊し、世界を創造する男だ!!」

扇「え、う…うん」

ゼロ「私を信じろ!!私に不可能は無い!!ちょべりぐその他を流行らせるのに奇跡が必要ならば!!その奇跡を起こしてみせる!!必ずな!!ふはははははははははははははははははは!!」

ディートハルト「…素晴らしい!!ゼロ…貴方こそ流行の最先端…!!」

カレン「…えぇ~?」

しばらくして…

シャーリー「あ、ルルおっはー♪」ノシ

ルルーシュ「ああ、おはようシャーリー」

シャーリー「もう!ルルったらおっくれてる~!!みんな朝の挨拶はおっはーって言ってるのに!」

ルルーシュ「そうか、俺も流行りくらいは把握しないとな」

シャーリー「その意気や良し!!ちょべりぐだねルル♪」

ルルーシュ「はは、そうだな」




ルルーシュ(…作戦は成功、いまやイレブンに留まらず、こうしてブリタニアの学生までもがあの時代遅れの言葉を使っている)

ルルーシュ(別にそんなに難しい事はなかった、イレブンの中には未だに過去の記憶がが美しい思い出として根付いている…一度それを刺激すれば簡単だった、あのリフレインが流行る程なのだからな)

ルルーシュ(そしてその発端となったのはゼロ、これで流行らないはずがないのさ、ギアスを使うまでもなく、それだけで大衆は動くから…)


シャーリー「ルルー?どうしたのー?」

ルルーシュ「ああ、なんでもない…今行くよ」スタスタ

ルルーシュ(…ふっ、こんなのは奇跡とは言えないな)


ルルーシュ(必然…それが一番しっくりくる、良かったなC.C.、お前は間違いなく流行の先駆けだ)ニコリ

んで…

C.C.「おいルルーシュ」

ルルーシュ「なんだC.C.?」

C.C.「こんどこそ私は流行について行ったぞ?ふふん」

ルルーシュ「………」

C.C.「この前は危うく恥をかく所だったからな、こんどこそ絶対に大丈夫だぞ」

ルルーシュ「………」

C.C.「なにせわざわざネットで調べたからな、これで間違いなはずが無い」

ルルーシュ「………試しに言ってみろ」

C.C.「良いだろう、では良く聞けよルルーシュ」ニヤリ

ルルーシュ「……………」




C.C.「ぬるぽ」


終わり

おやすみ


じゃあの

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom