京子「病気の結衣を放置し続けたらどうなるか……」(129)

~娯楽部~


ちなつ「京子先輩!」

京子「おう、ちなつちゃん、おーっす」

ちなつ「オッスじゃないですって!結衣先輩が学校休んでるって本当ですか!?」

京子「うん、本当だよ、ちょっと風邪引いたみたいでさ、土曜からずっと寝込んでる」

ちなつ「だ、大丈夫なんですか!?」

京子「うん、私が土日にずーっと看病してたから、平気だと思うよ」

ちなつ「お、お医者さんは何て?」

京子「え、お医者さんになんて見て貰ってないよ?」

ちなつ「は?」

京子「ただの風邪なんだし、お医者さんに見て貰わなくても治るでしょ?」

ちなつ「え、そんなに軽い症状だったんですか?熱とかは?」

京子「熱は40℃近く出て立って言ってたなあ……結局、日曜の夜になってもあんまり熱は下がら何かったみたい」

ちなつ「……それで、病院に見て貰いには行ってない、と」

京子「うん!」ニコ

ちなつ「うんじゃないでしょう!何笑ってるんですか!」

京子「えー、ちなつちゃん、何怒ってるの?」

ちなつ「結衣先輩はそんなに熱出したまま今日は1人なんですよね!?何かあったらどうするんですか!?」

京子「もー、ちなつちゃん、大げさに考え過ぎ、ただの風邪なんだし」ケラケラ

ちなつ「も、もういいです、結衣先輩の家に行きましょう、無事を確認しないと!」

京子「あ、ちなつちゃんが怒ってる理由判った」ニヤ

ちなつ「な、なんですか」

京子「私が1人で結衣の看病してたのが羨ましいんでしょ~?」ニヤニヤ

ちなつ「なっ……!そんな訳ないでしょう!」

京子「いやあ、病気で弱ってる結衣は確かに今思い出しても可愛かったよ~」ニコニコ

ちなつ「……は、話になりません!取りあえず私は結衣先輩の家に行きますから!」

京子「あ、私も行くって」

あかり「あ、ちなつちゃんこんな所に居た」テコテコ

京子「おー、あかりもおっすー」

あかり京子ちゃんこんにちわっ!」ニコ

ちなつ「あかりちゃん、ちょっと聞いてよ、京子先輩ったら……」

あかり「ちなつちゃん、今日は一緒にケーキ食べに行く約束してたよね?」

ちなつ「あ……」

あかり「早くいかないと、ケーキ売り切れちゃうよぉ」

ちなつ「え、うん、確かに約束してたけど……ちょっと今から用事が……」

あかり「え……あかりとケーキ食べに行くよりも大切な用事なの……?」

ちなつ「そ、それは……」

あかり「……あかり、ずっと楽しみにしてたのに……ちなつちゃんって、あかりの事、嫌いなの?」

ちなつ「き、嫌いじゃない嫌いじゃない!」

あかり「じゃあいいよね」ニコ

あかり「京子ちゃん、あかり達、今日は部活お休みにするねっ!」

京子「おっけー、2人で楽しんできてよ~」

ちなつ「も、もう、あかりちゃんったら……京子先輩!絶対結衣先輩の家に行ってくださいね!」

京子「はーい!」

京子「いやあ、2人とも仲が良くてうらやましいねえ……」

京子「さて、私もそろそろ結衣の家に……」


バーンッ


綾乃「としのーきょーこー!」

京子「ありゃ、綾乃じゃん、どったの?」

綾乃「どったも何もないわよ!日曜日、一緒に遊ぶ約束してたのにどうして来なかったの!」

京子「あー……ごめんごめん、結衣の家に行ってたの」

綾乃「ふ、船見さんの家に……」

京子「いや~、実は結衣がさぁ……」

綾乃「私と遊ぶより、船見さんの家に行く方が大切だったのね……」

京子「え……?違うよそんなんじゃないよ?」

綾乃「ひ、酷いわ……ずっと、ずっと楽しみにしてたのに……5時間も待ってたのにっ……」ウルッ

京子「あ、綾乃……」

京子「ごめん、私、綾乃を傷つけちゃったね……約束してたのに、無責任だったよ……」

綾乃「歳納京子……」グスッ

京子「お詫びと言ってはなんだけど、これから一緒に遊ばない?」

綾乃「こ、これから……?」ゴシゴシ

京子「うん、生徒会の仕事で忙しかったら仕方ないけ……」

綾乃「い、忙しくないわ!平気よ!全然平気よ!」

京子「そ、そっか」

綾乃「あ、あの、だから……」モジモジ

京子「うん、遊びに行こっか!」

綾乃「え、ええ!」

京子(綾乃、笑ってくれてよかった)

京子(結衣の家は行かなくても、まあ大丈夫だよね、ただの風邪だし)

~夜~


京子「ふー、綾乃と一緒に遊んでたらこんなに遅くなっちゃった!」

京子「……んー」

京子(結衣の家どうしようかなあ、ちなつちゃんもああ言ってたし、確認に行った方がいいのかな)

京子(というか、ちなつちゃんも無茶言うよね、熱が出て殆ど歩けないんだから、病院になんて行ける訳ないじゃん)

京子(下手に出歩いて悪化しちゃったら元も子もないんだし)

京子「……」

京子「よし、一応見に行こうっと!」

~結衣の部屋の前~


ピンポーン


京子「おーい、結衣やーぃ」


ピンポーン


京子「京子ちゃんだぞー、鍵開けてー」


ピンポーン


京子「寝てるのー?」

京子(あー、こりゃ、寝ちゃってるな)

京子(起こしたら可哀そうだし、手紙だけ入れといてあげよっと)


『京子ちゃんが来てあげたぞー』


京子(これでよし、と)

京子(それにしても、私の看病受けてた時の結衣は可愛かったなあ)ニマニマ

~翌日の娯楽部~


ちなつ「京子先輩!」バーンッ

京子「やっほー、ちなつちゃん、昨日はあかりとのデート楽しかった?」

ちなつ「で、デートじゃありませんっ///」

京子「またまたぁ……」

ちなつ「そ、そんな事より、結衣先輩はまた休みですか?昨日はどうでした?」

京子「あー、昨日はね、結衣の部屋に行ったんだけど、チャイム押しても出て来なかったからそのまま帰った」

ちなつ「……は?」

京子「きっと寝てたんだろうね、起こすのも悪いと思って」

ちなつ「……それで、結衣先輩が今日も休んでる、と」

京子「うん!」ニコ

ちなつ「ば、馬鹿ですか京子先輩は!」

京子「え、なんで?」

ちなつ「も、もういいです!今日という今日は私が……」


ガラッ


あかり「ちなつちゃーん、早くお買い物行こう?」

ちなつ「あ、あかりちゃん……」

あかり「あのね、あかりね、今日はいっぱいお金持ってきたから、昨日変えなかったカップルリング買えるよ?」

ちなつ「え、け、けど……あの、私、ちょっと用事が……」

あかり「え……あかりと対のカップルリング買う以上の用事が、ちなつちゃんにはあるの……?」

ちなつ「ち、違うよ!あかりちゃんが一番大事だよ!?」

あかり「じゃあいいよね」ニコ

あかり「京子ちゃん!じゃあ、あかり達は今日も部活お休みするね?」

京子「おっけー、あかり、今日もデート楽しんできなよ?」

あかり「も、もう、京子ちゃんったらっ///」モジモジ

ちなつ「きょ、京子先輩!今日こそはちゃんと結衣先輩の家を確認してくださいよ!ドアぶち破ってでも!」

京子「はいはい、判ってる判ってるって」フリフリ

京子「さーて、今日は特に用事もないし、まっすぐ結衣の家に行くか……」

~結衣の部屋の前~


ピンポーン


京子「結衣ー、起きろ―、結衣ー」


ピンポンピンポンピンポンピンポン


京子「ゆーいー」

京子「だめだ、結衣、起きないや」

京子(どうしよう、ちなつちゃんはドアをぶち破れって言ってたけど……)

京子「まあ、そんな非常識なこと出来ないよね……」

京子「今日も手紙だけ入れてかえろっと」


『結衣、早く元気になってね』

~京子宅~

京子「おかあさん、今日の晩御飯はなーに?」

母「そんな事よりアンタ、結衣ちゃんの事何か知らない?」

京子「え?」

母「結衣ちゃんのお母さんから今連絡があったんだけど……電話しても出ないらしいのよ」

京子「ああ、風邪で寝込んでるみたいだしね」

母「え?」

京子「土曜日くらいから熱が下がらなくてさ、土日は私が看病したんだけど、それ以降もずっと寝込んでるみたいだよ?」ニコ

母「何笑ってんのアンタ、先にそれを言いなさい!」

母「けど、どうしようかしら、結衣ちゃんのお母さん、しばらく家に帰って来れないらしいのよね……」

母「そうだ、アンタ、結衣ちゃんの様子見に行きなさい」

京子「え、けど鍵ないよ?」

母「鍵なら私が呼びを預かってるから、これを使って」

京子「え!?そんなの持ってるならもっと早く渡してよ!」

母「最初から渡すと、アンタ悪用するでしょ」

京子「えへへ」

母「取りあえず、結衣ちゃんの無事をちゃんと確認するのよ?」

京子「はーい!」

京子(よーし、今日はもう遅いし、明日の朝にでも結衣の家に乗り込もう!)

京子(結衣、多分驚くだろうなあ)クスクス

京子(そうしたら、また看病してあげよっと)

京子(それを口実にすれば学校も休めるしね)

京子(あー、明日の朝が楽しみ!)

~翌朝、結衣の家の前~


カチャカチャ、ピーンッ


京子「おー、本当にこの鍵で開いた……これは良い物を手に入れたぞ!」

京子「よーし、そーっと結衣の部屋に突撃ぃ♪」


ガチャッ


京子「おじゃましまーすっ」ソーッ

京子(あれ、何だろこの匂い、くちゃいなあ)

京子(生ごみとかが溜まってるのかな?)

京子(おっと、結衣発見)

京子(お布団の中から足が出てますよーっと)

京子(けど、珍しいなあ、結衣がこんなに寝像が悪いの)

京子(やっぱり、風邪で体力が落ちてるからかな)

京子「おーい、ゆいぃ~?」

京子(返事がない……まだ寝てるのかな)

京子(取りあえず、あれだけ高かった温度はどうなってるだろ)ソーッ


ピトッ


京子「……うん、熱下がってるや」

京子「寧ろ、冷たいくらい」

京子「やっぱり、お母さんやちなつちゃんは心配し過ぎなんだって」クスッ

京子「おーい、結衣ー、風邪治っるなら起きろ―!」ユサユサ

京子(うーん、揺すっても起きないや)

京子「ゆーいー!」ペシッペシッ

京子「ありゃ、頬をぺちぺちしても起きない」

京子「よーし、お布団はがしちゃおっと……」

京子「結衣起きろ―!」


ガバッ


京子(あ、何か臭い)

京子(あれ、結衣のパジャマ、何かきちゃない、というか、黄色いシミが……)

京子「ゆ、結衣、もしかして、お漏らししちゃったの?」

京子「うわあ、14歳にもなってお漏らしは恥ずかしいよ、結衣……」

京子「結衣ー、寝たふりしてもばれてるよ~?」プニプニ

京子(あれ、結衣の身体、何か固くない?)

京子「……」

京子「結衣!いい加減起きて!」パンッ

京子「……」

京子「結衣?」パァンッ

京子(ビンタしても全然起きない)

京子(というか、反応もない)

京子(えっと、これはもしかしたら……)

京子「結衣、ちょっとごめんね?」キュッ

京子「……」

京子「光当てても、瞳孔、開いてるや」

京子(うわあ、これ、どうしよう、お母さんに怒られる)

京子(多分、ちなつちゃんにもこっぴどく怒られる)

京子(まいったなあ……)


グゥ~


京子(そういえば、朝ごはん食べてないや)

京子(お腹空いたな)

~数時間後~


プルルルー


京子「もしもし、あかり?京子だけどー、もう授業終わったよね?」

京子「じゃあさ、今から結衣の家に食事に来ない?」

京子「え、今日もちなつちゃんとデート?」

京子「あかり、私のお誘い断るの?断るつもりなの?そうなの?」

京子「いやー、怒ってる訳じゃないって、ただちょっと聞いてみただけ」

京子「うん、じゃあ、ちなつちゃんも連れてくればいいよ~」

京子「宜しくね~」


ガチャッ


京子「さて、綾乃や千歳も呼ぼうっと」ピッピッ

ピンポーン


京子「お、あかりとちなつちゃんだ」ピッ


ガチャッ


ちなつ「きょ、京子先輩!結衣先輩は!?風邪治ったんですか!?」

京子「あ、うん、私が部屋に入ったら、こんなメモが残ってたの」


『これから病院に行ってきます、冷蔵庫の中の食材が賞味期限ぎりぎりなので皆で食べておいてね』


ちなつ「よ、良かった、結衣先輩、病院に行ったんですね……」

あかり「ほっと一息だよぉ」

京子「という訳で、結衣のお願い、皆で聞いてあげよう?」

ちなつ「そ、そうです……って、この料理、全部京子先輩が作ったんですか!?」

京子「うん!」ニコニコ

あかり「うわあ、京子ちゃん凄いなあ」

ちなつ「けど、肉料理ばかりですねえ」

京子「結衣がお肉大量に買い込んでてさ、それを使ったの」

京子「大変だったんだよ?おかげで今日は学校休んじゃって……」


ピンポーン


京子「お、綾乃達かな?」

ガチャッ


綾乃「と、としのーきょーこ!貴方今日はどうして学校を……!」

京子「まあまあ、綾乃、これでも食べて落ち着いて」グイッ

綾乃「んぐっ!?なんなの!?」モグモグ

京子「どう?美味しい?」

綾乃「これ、お肉料理……?不味くは無いけど、ちょっと舌にあわないかも……」モグモグ

京子「そっかぁ……頑張って作ったんだけどなぁ……」

綾乃「へ?歳納京子が作ったの!?」

京子「うん」

綾乃「そ、そう……不味くは、無いわよ、個性的な味がして……」

京子「綾乃、無理して食べなくてもいいよ?」

綾乃「た、食べるわよっ!食べたいわよっ!」

千歳「あはは、綾乃ちゃんは相変わらず照れ屋さんやなぁ、ほら、頬に肉汁ついてるよ?」フキフキ

綾乃「あ、ありがと、千歳」

千鶴「ダラーッ」

向日葵「わわわっ、千鶴先輩、涎がっ……」フキフキ

千鶴「垂れてない」

櫻子「杉浦先輩は口に合わないみたいですけど、私は美味しいと思います!」モグモグ

ちなつ「私も、この味大好きだなあ」モグモグ

あかり「あかりは、普通かなあ」モグモグ

京子「うん、みんないっぱい食べてね!」

~数時間後~


櫻子「おなかいっぱいぃ……」グッタリ

ちなつ「私も、さすがにもうこれ以上は……」グッタリ

綾乃「大室さんと吉川さん、よくあれだけの料理を全部食べられたわねえ……」

向日葵「櫻子は何時も大食いですけど、今日は何時もに増して食べてましたわ」

千歳「歳納さん、お料理、ありがとうな?」

あかり「京子ちゃん、ありがとぅ!」

京子「いやいや、どういたしまして、私もこれで一安心だからさ!」

~数日後の京子宅~


京子「ごほっごほっ……うう、何だろ、結衣の風邪がうつったのかな……」

京子「今日はお母さんたちも居ないのに……」

京子「まあ、寝てたら治るだろ……ただの風邪っぽいし」ゴロンッ


ピンポーン


京子(うー、こんな時にお客さん?)

京子(居留守使おうかなあ……)


ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン


京子「し、しつこいっ」ムクッ

京子「はあい、だれえ……」ヨロヨロ


ギイッ


綾乃「と、歳納京子っこ、こんにちわっ」

京子「ふえ、綾乃、どったの?」フラフラ

綾乃「だって、今日休んだから、その、学校で配られたプリントを渡さないといけないと思って、その……」モジモジ

綾乃「決して、その、歳納京子が心配だったって言う訳では、ないのよ?」モジモジ

京子「えへへ、ようするにお見舞いに来てくれたんだよね?」

京子「ありがとお……」フラッ

綾乃「ちょ、歳納京子!?」ガシッ

京子「ご、ごめん、綾乃……」ブラーン

綾乃「ちょっと、歳納京子、凄い熱じゃない!?体温測ったの!?」

京子「うん……えーと、40℃くらいあった」

綾乃「なっ……」

京子「だいじょーぶだよー、寝てれば治るって」

綾乃「何言ってるのよっ!」

京子「……!」ビクッ

綾乃「そんなに熱出して、もし普通の風邪じゃなかったらどうするの!」

京子「えー、大丈夫だって……」

綾乃「いいから、病院に行くわよ!連れて行ってあげるからっ!」

京子「ま、待ってよ、こんな熱出してるのに外なんて出歩いたら……」

綾乃「別に歩かなくても行けるわよ!」ピッピッ

京子「え、え、ちょっと待って、救急車呼ぶの?この程度の熱で呼んだりしたら怒られちゃうよ……」

綾乃「救急車なんて呼ばなくても行けるわよ!」




綾乃「あ、●●タクシーですか?タクシー1台お願いしたいんですけど……はい、住所は……」



~タクシー内~


京子「あやのぉ……タクシーって、お金いっぱいとられるんでしょ……私持ってないよ……」グッタリ

綾乃「病院まで2000円くらいよ、それくらいなら私が出すから、ね?」ナデナデ

京子(綾乃の手、冷たくて気持ちいいなあ……)

京子(このまま、寝ちゃいそう……)グッタリ

綾乃「ほら、ついたわよ?歳納京子?」

京子「う、ん……」フラフラ

~病院~

医者「重度の肺炎ですね、入院してください」

京子「……え?」

綾乃「そ、それで、あの、入院したら治りますか?」

医者「発見が早かったので、十分治りますよ」

京子「……」

京子「……家で看病して貰ってたらどうなってましたか?」

医者「入院すれば治るので、気にする事ないですよ」

京子「いえ、もしもの話で」

医者「そうですね……自宅で看病されてたら発見が遅れてたでしょうから……」

医者「死んでいた可能性もあると思います」

医者「しかし、何度も言いますが、入院すれば大丈夫ですよ」

医者「あまり、変な想定をすると逆に治療の妨げになりますので、今回は気楽に構えていてください」

京子「……はい」

~病室~


京子「綾乃、ありがとう」

綾乃「え、な、なにがよ」

京子「綾乃は、私の命の恩人だよ」

綾乃「そ、そんなの……当たり前のことをしただけよっ///」プイッ

京子「例え当たり前のことだったとしても……やっぱり、お礼を言いたいよ」

綾乃「そう……」

京子「退院したらさ、また一緒に街へ遊びに行こうね」

綾乃「そうね……」

京子「けど、良く考えたら、それってデートだよね」

綾乃「なっ///」

京子「あー、綾乃赤くなった」

綾乃「あ、赤くなんてなってないわよっ!」

京子「……綾乃は、私とデートするの、いや?」

綾乃「……!」

京子「もし、嫌なら、千歳とかも連れてきていいよ」

綾乃「わ、わたしは……私は……」

京子「ん?」

綾乃「い、嫌じゃ、無いわよっ……」プイッ

京子「そっかぁ……」

綾乃「///」

京子「……私ね、綾乃」

綾乃「な、なによ」




京子「綾乃のこと、だーいすき!」



~2年後~


ちなつ「京子先輩!杉浦先輩!池田先輩!」

あかり「卒業、おめでとうございます!」

向日葵「わー」パチパチ

櫻子「わー」パチパチ

京子「いやあ、照れるなあ……」

綾乃「ありがとうね、みんな」

千歳「ありがとうなぁ」

千鶴「ありがとう」

京子「それにしても、今日で私達も卒業かあ……早いなあ」

綾乃「そうねえ……」

ちなつ「京子先輩と杉浦先輩は同じ高校に行くんですよね?」

京子「うん!ほら、やっぱり好きな子とは一緒に居たいしさ」

綾乃「も、もう、歳納京子ったら///」

あかり「池田先輩達は、京子ちゃん達とは別の高校ですよね?」

千歳「一緒の高校行きたかったけど、落ちてもうてなあ……」

千鶴「私は姉さんと同じ高校だから嬉しい」

千歳「千鶴ちゃん、ありがとうな」ナデナデ

京子「まあ、確かに私達は卒業するけど……娯楽部の方はあかりとちなつちゃんが居るから安泰だね!」

あかり「う、うん、あかりとちなつちゃんに任せて!」

ちなつ「はい!あかりちゃんと2人の愛の力で、娯楽部を存続させていきます!」

京子「ヒューヒュー、ラブラブだねえ」

あかり「も、もう、京子ちゃん、からかわないでっ///」

綾乃「生徒会の方も会長の古谷さんと副会長の大室さんで十分やっていけるわよね?」

向日葵「任せてください、杉浦先輩、櫻子と一緒に力を合わせて頑張って行きますわ!」

櫻子「こっちも娯楽部のあかりちゃん達に負けないくらい愛の力を振りまいて見せます!」

向日葵「も、もう、櫻子ったら///」

京子「うん、これからの未来、どんな事があるかは分からないけど……」

京子「愛する人が一緒に居てくれれば、どんな苦難も乗り越えられると思う」

綾乃「歳納京子……」

京子「だから、行こう、私達の未来に向けて、走り出そう!」


一同「「「おう!」」」



~京子自宅~


京子「ただいまー!結衣~、無事卒業式終わったよ~」

水槽「プクプク……」

京子「うん、綾乃とも上手く行ってますって!」

水槽「プクプク……」

京子「え、水槽から出して欲しいの?もう結衣は我儘だなあ……」


ザバァ


結衣頭「……」ポタポタ

京子「うん、今日も結衣は綺麗だよ?頭だけだけど」

京子「え、キスしてって?んー、けどなあ、私はもう綾乃と……」

結衣頭「……」ポタポタ

京子「はいはい、そう拗ねないでよ、綾乃の事も好きだけど、結衣の事もちゃんと好きだからさ……」


チュッ


結衣頭「……」ポタポタ

京子「ふふふ、結衣、照れちゃって、可愛いなあ」

京子「……これからも、ずっと一緒だよ」



ハッピーエンドで、お・し・ま・い♪

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