ほむら「好きなんだから、仕方ないじゃない」(243)

 
マミ「ふふ、可愛い悩みね」

ほむら「……可愛いのかしら」

マミ「ええとても」
マミ「私達はまだ中学生だものね、常識にとらわれて悩むのも私達の特権よね」

ほむら「どうしたらいいのかしら」

マミ「本人に言ってしまったら?」

ほむら「ま、まどかに告白しろと」

マミ「あなたが告白してお付き合いしたいと願うのなら、ね?」

『マミ宅』

ほむら「それは、怖いわ」

マミ「そうよねぇ、まだ鹿目さんにその気があるのかもわかっていないのよね?」

ほむら「……」

マミ「私達、まだ子供だものね……ドラマのようにはいかないわよね」

マミ「自分で聞くのも怖いでしょう?」

ほむら「……そうね」

マミ「わかった、私がそれとなく聞いてきてあげる」

ほむら「ほんとっ?」

マミ「ふふ、あなたの可愛いところが見れたから、そのお返しにね♪」

『食堂』

マミ「あなたはここで待っていてね」

ほむら「わ、わかったわ」


まどか「それがくさくって~」

さやか「そうそうくさいんだよねぇ」

マミ「こんにちは、この席いいかしら」

まどか「あっ、マミさん、こんにちわっ」

さやか「ビックリしたぁ! マミさんじゃないっすかぁー」

マミ「びっくりしないでってば、同じ学校なんだから会ってもおかしくないでしょー?」

さやか「それもそうっすね~あはは」

まどか「マミさんも学食なんですか?」

マミ「ええ、たまには手を抜こうと思って」

さやか「へぇ~、やっぱり出来る女って大変なんですねぇ」

まどか「さやかちゃんっ、からかったら失礼だよ」

マミ「ううん、いいのいいの、大変なのは本当だもの」

マミ「ねえねえ、私ね、どうしても聞きたかったことがあるの」

まどか「ふえ? なんですか?」

マミ「あのね、もしかしてあなた達って、お付き合いしてるの?」

さやか「ぶっ」

ほむら「ぶっ」

まどか「え、誰かそこにいるの?」

ほむら(しまった!)

ほむら「みゃ……みゃーぁ」

マミ「あら、猫でもいるのかしら、ふふ♪」


さやか「ちょ、マミさん藪から棒になんですかぁー、噴くところでしたよ」

マミ「ごめんなさいね、二人がとっても仲良しだから、つい」

まどか「えへへ、仲良しに思われるのは嬉しいです」

マミ「あら、気を悪くしたのかと思ったけれど、鹿目さんって女の子同士とか抵抗ないかしら?」

まどか「うーん……考えたことないですけど、好きになっちゃったらしょうがないかもって思ってます」

ほむら(イエスッ!!)

俺「イエスッ!!」

さやか「まどかちゃんは漫画の読みすぎでちゅからねぇ~~」
さやか「あたしはネタならいいですけど、やっぱし同性愛はちょっとねぇ」

マミ「へえ、そう」

マミ「鹿目さんって柔軟な考えをもってて素敵ね♪」

まどか「そ、そんな、えへ」

さやか「なんか、扱いひどくね?」

マミ「もしかして、過去にそんな経験があったとか?」

まどか「そ、それはないですよ……その、男の子も、女の子も、告白はされたことないです」

さやか「んふふ~ん♪ まどかっちはあたしの嫁ですからな!」

マミ「えー意外、鹿目さんなら色んな人にモテると思ったのにぃ」

さやか「あれ、スルーっすか!!?」

まどか「そんなことないです、えっと……わたしも、誰かを好きになるっていうのはよくわかんなくて」

マミ「ふぅん、じゃあ好きな人もいないんだぁ~」

まどか「は、はい……」モジモジ

ほむら(オウイエっ!!)

マミ「ふふふ、鹿目さんを見てると、なんだか可愛い気分になっちゃうわね」

まどか「ふえっ?あ、あの///」

さやか「いやぁ~マミさんがこれ以上可愛くなったら男子が大変っすよぉ~」

マミ「あっ、いけない、教科書を置きっぱなしにしてたかも、ごめんなさい確認してくるわね」

トットット

まどか「はぅ、根掘り葉掘り聞かれちゃったよぅ」

さやか「いやぁ、我らのラブラブっぷりを調査されてしまいましたなぁ」

まどか「もーさやかちゃん、先輩にふざけすぎだよ?」

さやか「へへぇ♪」


マミ「と、いうわけよ」

ほむら「巴さん……このお礼はどうすれば良いかしら」

マミ「お礼なんていいわよ、可愛い後輩の恋路にお節介しただけよ♪」
マミ「それと、私のことはマミでいいわ、同じ魔法少女でしょ」

ほむら「あ……ありがとう、助かったわ」

マミ「いいのいいの、そのかわり、進展があったら聞かせてちょうだいね、ふふ♪」

『ほむ部屋』 PM23:00

ほむら(まどか、まどか……)モジモジスリスリ

ほむら(まどか……好きになっちゃったらしょうがないって言ってた)

ほむら(まどかぁ……)スリリスリリ

ほむら(この布団がまどかならいいのに)ギュ

ほむら(だめ……こんなところ見られたくない)

ほむら(……まどか、好きな人いないって言ってた)

ほむら(んぅぅぅっ)ジタバタ

ほむら(早く明日にならないかな……)

『通学路』

まどか「さやかちゃんおはよ~」

さやか「おっはよ~!」

ほむら(ぁぅ……やっぱりこの時間に登校するのね)

ほむら(どうしよう……声かけたい、かけたい……でも、こわい……)

ほむら(今日も背中を見るだけで……いいかな)


さやか「お? 転校生はっけ~~~ん!!」

ガシッ

ほむら「ひゃっ!」

さやか「ほむら確保しやした!」

まどか「か、確保って……ほむらちゃんおはよっ」

さやか「スーパーエリート転校生さまぁぁ」ウネウネ

まどか「さやかちゃんやめなよ、ほむらちゃん驚いてるよ?」

さやか「これも挨拶の一つだってば、あぁ~んこのスレンダー美人っ、あたしのお肉をもらってぇ~~!」

ほむら「はあぁぅ……///」

『教室』

さやか「いやぁーごめんごめん、抵抗しないからついつい♪」

ほむら「び、びっくりしただけよ」

まどか「さやかちゃんだめだよ? ほむらちゃんにそのノリはだめ」

さやか「へぇい」

まどか「えへへ、ごめんねほむらちゃん」

ほむら「そ、そんなことない」


ほむら(まどかに会えたから、よかった)

ほむら(って……言いたい)

ほむら(会話が終わっちゃう……)


マミ(ああもう、じれったいわね)

『マミ部屋』

マミ「これより反省会を始めます」

ほむら「……」シュン

マミ「はい! 本日の進展を報告するように!」

ほむら「まどかと、登校しました……」

マミ「次!」

ほむら「あ、朝……会話しました」

マミ「……次!」

ほむら「購買部で挨拶しました……」

マミ「次!」

ほむら「……おわり」

マミ「あのね、あなたは初恋の女の子に話しかけられなくてモジモジしてる男子小学生かっつーの!」

ほむら「ひんっ」

マミ「あなた、魔法少女としては私よりもベテランだと思ったけど、こっちの方はてんで駄目ね」

ほむら「すみません……」

マミ「どうして? 魔女と戦ってるときは普通に会話できるのに」

ほむら「その、気分が乗ってるというか、戦ってるときは気にならないというか」

マミ「鹿目さんを意識しちゃうとだめなわけね?」

ほむら「……そう」

マミ「あなた、他の人とは平気みたいだし、好きな人の前でだけ緊張してしまうのね」

ほむら「す、好きな人……」ボンッ

マミ「どんだけウブなのよ……」

マミ「よし! 私があなたを鍛えてあげるわ!」

ほむら「き、鍛えるって、何を……」

マミ「恋の授業よ」キリッ

マミさんにそんなこと任せたらほむらちゃんがぼっちになりかねなうぃ

マミ「あなた、ずっと入院してたのよね、その時はどうやって過ごしていたの?」

ほむら「推理小説を読んでたわ」

マミ「そう、なら……この漫画を読みなさい!!」ドッサリ

ほむら「こ、これは」

マミ「私が溜め込んだ少女漫画よ……健全な女の子はこれを読んで恋愛を学ぶの!!」

ほむら(それはなんか違う気がする……!!)


『回想』

マミ「このマイバイブルを貸してあげるわ」
マミ「ちゃんと勉強するのよ、読み終わったときには、あなたは私と同じ恋愛マスターよ」

『回想ここまで』


『ほむら部屋』 PM21:00

ほむら「……ほ、本当に、漫画を読むだけで、緊張しなくなるのかしら……」

ペラッ

ほむら「……」

ペラッ

ああマミさんもエア達人と言う事か可愛いなぁもう

彼女居ない歴=年齢の童貞にエロゲーをオススメするのは有効ですか?

ほむら「……ま、漫画って、大胆なのね……」

ほむら「……っ///」モジモジ


『マミ部屋』 数日後

マミ「すべて、完読したようね」

ほむら(内容があれで引いてしまったとは言えない……)

マミ「もうあなたに教えることはないわ!」

ほむら(ええーー!!)

マミ「行きなさい! 恋愛マスター暁美ほむら!」

ほむら(恥ずかしいサブタイトルついちゃったーー!!)


『教室』

まどか「あ、ほむらちゃんおはよ~っ」

ほむら「わ、ぁ……おはよう///」

まどか「ん?」

ほむら(変な漫画のせいで、余計に緊張してしまったわ……!)

>>37
基本破滅を迎えますわ

>>37
基本破滅を迎えますわ

まどか「ほむらちゃん、顔赤いな……ちょっとごめんね」

おでこに手ピタリ

ほむら「わ……///」

まどか「やっぱり熱あるっぽい、先生まだ来ないし、いまのうちに保健室いって診てもらお?」

ほむら(どっどどどうしよ! どうしよ! おでこ触られちゃったっ)

まどか「立てる? だいじょうぶ?」

ほむら「たったたたた立てるわ、いぎまじょう?」

まどか「ろれつがゲシュタルト崩壊してる……ほら、肩貸すからね」

ほむら「だ、大丈夫! 一人で歩けるわ!」シュタ

まどか「ああっ、保健室こっちだよっ」

ほむら「はぅぅ……っ///」

『保健室』

まどか「少し体調が崩れてるだけだって、よかったねっ」

ほむら「ええ……」

ほむら(私、まどかに触れてる……手、握られてる……)

まどか「ほむらちゃん、昨日夜更かししてたでしょ」

ほむら「えっ……そ、そうだけど」

まどか「やっぱり? 目が赤いもん、私もつい夜更かししちゃうんだ~」
まどか「そしたら次の日は熱っぽくて、起きるの大変なの、自業自得だね♪」

ほむら「そ、そう……」

まどか「あっ、ほむらちゃんのこと言ったんじゃないよっ、気に障ったならごめんねっ」

ほむら「違うわ、心配かけてごめんなさい」

ほむら(平常心……平常心……)ギュゥゥ

まどか「わわ、手痛い痛い」

ほむら「あっ! ごめんなさいっ」パッ

まどか「びっくりしちゃったぁ」

ほむら「ごめんなさい、その」モタモタモタモタ

まどか「ううん、だいじょーぶ」
まどか「こうしてると落ち着くよね、えへへ」手ギュ

ほむら(はぅぅ……///)

まどか「大丈夫なら教室戻ろっか」

ほむら「そ、そうね」

まどか「うん、すみませんありがとうございましたー」


『廊下』

まどか「でも、ちょっと意外かなぁ」

ほむら「な、なにが?」

まどか「ほむらちゃんって、なんでも出来るイメージだったから」
まどか「体調もめったに崩さないのかなって思ってたんだ」

ほむら「そんなことないわ」

まどか「えへへ、なんだかホッとしちゃった、わたし達と一緒なんだなーって」
まどか「変なこと言ってごめんねっ」

ほむら「変じゃないわっ……その、ありがとう」

まどか「ううん、保健委員だもん」

まどほむはやっぱり何度見ても飽きないなぁ
ひまさくと同じでどうして飽きないんだろう

『ほむら部屋』 PM20:00

ほむら(保健委員だもん、か……)

ほむら(私、何を期待しているのかしら)

ほむら(まどかにとって私は……ただのクラスメイトじゃない)

ほむら「ッ……この気配!」


『魔女結界』

ほむら「……どうやら、今回は大物のようね」シュタ

杏子「おっと待ちな」

ほむら(……佐倉杏子、このタイミングで会うなんて初めてのパターンね)

ほむら「そう、あなたがいるなら、ここは譲るわ」

杏子「お、おい! 物分り良すぎるぞ!」

ほむら「だって、譲らないと無益な争いを始めるのでしょう?」

杏子「ま、まぁ普段はそうなんだが……ここにいる奴は一人じゃ消費が激しそうだからなぁ」
杏子「癪だけど命には変えられねぇってわけさ」
杏子「それに、さっき入っていった、いかにも新米な魔法少女も気になるしな」

ほむら「新米魔法少女……? まさか!」

ほむら「その新米が気になるわ、悪いけどここは私に任せてもらうわ」

杏子「あ、おいッ!!」

ガチ

ほむら「まどかが単独で動くとは思えない、おそらく巴マミと美樹さやかも同行しているはず」

ほむら「いつものパターンなら、ここの魔女で巴マミが死亡する確率が高い」

ほむら「私とした事が……肝心な使命を疎かにするなんて……!」

ほむら「いた……!」

ガチ


マミ「これでトドメよ! ティロ・フィナーレ!!」

まどか「いっけぇー!!」

さやか「がんばれー」←未契約

QB「ワクワク」

マミ「ふふ、魔力の割にはたいしたことなかったわね」

まどか「マミさん! まだ倒してないです!!」

マミ「えっ……」

ガチッ……!! (エコー)

ほむら「甘党野郎……M82をぶち込んでやるわ」

ドゥーーン

ガチッ

ビダーン

まどか「わ、魔女がはじけた!」

マミ「ぁ、ぁ……ぅ」

ほむら「まだよ、気を抜かないで」

まどか「ほむらちゃん!?」

ほむら「まどか、巴マミと隠れてて、こいつは私がやる」

魔女「」ビッチビッチ

ほむら「……魔法があるからって、対物ライフルなんて使うもんじゃないわね、手が痛い」
ほむら「まぁ……お前なんてC4で十分なのよ」

ガチ

ほむら「わざわざ口を開けてくれるのだから、仕掛ける手間も省けるわ」

ガチ

ボンッ


ほむら「お疲れ様、巴マミは無事?」

マミ「暁美さん……助かったわ」

ほむら「ごめんなさい、危ないところだったわ」

マミ「ううん、私の油断もいけなかったわ」

まどか「はぁ……怖かったよぉぉ……っ」


QB「チッ」

さやか「やっぱほむらってすごいなぁ……」

マミ「このグリーフシードは暁美さんのものよ」

ほむら「いらないわ、私はまだ余っているから、あなた達で使って」

マミ「もう、お礼もさせてくれないの? ふふ♪」

ほむら「生き残ってくれること、それだけで私には十分な礼よ」

マミ「……うん、わかったわ」


まどか「みんな、帰ろっか」

マミ「そうね、よいしょ……あらっ」ペタン プルン

マミ「あらあら、腰が抜けちゃった、立てないわ」

ほむら「仕方ないわね、肩を貸すわ」

マミ「ううん! あのね、美樹さんが肩を貸してくれるって言ってるわ!」
マミ「しかも家まで送ってくれるって言うの! ご好意に甘えようかしら!」

さやか「え、ええっ!?」

マミ「そうなのよねっ☆ ねっ☆」

さやか「あ、はい! そうですっ!」

マミさんが新米ってこと?

>>66
師匠にそれはないんじゃないかなぁ

まどか「い、行っちゃった……」

ほむら「何なのかしら、あの二人」


まどか「そういえばさ、ほむらちゃんにわたしの魔法少女姿って、ちゃんと見せるの初めてだよね」

ほむら「そうね、いつも慌ただしかったから……」

まどか「ど、どうかな……実は衣装だけは初めに決めてたんだよね」ヒラヒラ

ほむら「かっ……可愛いんじゃないかしら///」

まどか「えへへ、ありがとっ♪」

ほむら「ん……///」

まどか「えへ……」

ほむら(会話が、続かない……)

ほむら「ま、まどかっ」

まどか「なぁに?」

ほむら「……その、ちゃんと、巴マミのフォローをしないとダメよ、あなたも魔法少女なのだから」

まどか「そ、そう、だよね……ごめんなさい」

ほむら(ちがう! こんなの言うつもりじゃないのに!)

まどかどうした
戦ってる描写無かったくね

※ 補足 ※

1.ループ日以前にさやか以外の全少女が契約済みの世界
2.大体みんなともだち
3.そのうちさやかも契約しちゃうんじゃない?
4.QBさんマジイケメン

ほむら「ご、ごめんなさい……そういう意味じゃなかった」
ほむら「無理をしろといっているわけじゃなくて、できる範囲でやればいいと言っているだけで……」

まどか「あはは、ちゃんと伝わってるから心配しなくていいよ」

ほむら「そ、そう……」

まどか「ほむらちゃんは優しいね」
まどか「魔法少女のときは、強くて優しくて、かっこいい」
まどか「学校にいるときは、ちょっとかわいい、えへへ」

ほむら「はぅ……っ///」

まどか「帰ろ、家の人心配しちゃう」手ギュ

ほむら「わ……///」


『ほむら風呂』

シャーーー

ほむら「……」ゴシゴシ

ほむら「……強くて、優しくて、か……かっこいい///」ボンッ

俺達「……強くて、優しくて、か……かっこいい///」デュフッ

『マミ部屋』

マミ「この前はホントに助かったわ」

ほむら「その話、もう何度目かしら」

マミ「何度でも言わせて? だって命の恩人よ?」

ほむら「ん……」


マミ「……鹿目さんは順調に成長してるわ」
マミ「あなたに言われた通り、私なしで魔女狩りはしないように言いつけたし」

ほむら「恩に着るわ」

マミ「あの子、とてつもない魔力ね」

ほむら「……ええ」

マミ「一体どんな願いなのかしらね、キュゥべえも教えてくれないのよ」

ほむら「願いなんて教えてもらえるものじゃないわ」

マミ「わかってるわ、本気で聞こうとは思ってないもの」
マミ「ただね、あれほどの力が……なぜなんでもない女の子に宿っているのか気になるのよ」

ほむら「……皮肉よね」

マミ「……そうね、神様のいたずらにしては、皮肉よね」

マミ「それで、鹿目さんと言えば……何か進展はあったのかしらん?」

ほむら「……っ///」

マミ「もうっ、可愛い反応しないで、いじめたくなっちゃう」

ほむら「その……あの後……」

マミ「ええ」

ほむら「いっしょに、帰った」

マミ「……」

ほむら「……」

マミ「あなた……本当にあの漫画を読んだの!?」
マミ「描いてあったでしょう!!」
マミ「ああいうケースなら、家に連れ込める!!」

ほむら(アホかーーー!!)

マミ「たとえば、お菓子を作りすぎちゃったの、少しあがっていかない? なんて口実で無理矢理連れ込むのよ!」
マミ「そうすれば相手は、断るのも気まずくなって、家に寄るしかなくなるのよ!」

ほむら(こいつ……漫画が原因だったのね)

『ほむら部屋』

ほむら「……今のところ、全員生存ね」

ほむら「巴マミは三人組と、私の関係のおかげでしばらく保つわ」
ほむら「佐倉杏子はいつもほど好戦的でもないし、協力も得られそう……」
ほむら「まどかも願いがわからないけど……絶望はしてない」

ほむら「問題は美樹さやかね……頃合いとしては明日くらいには契約をするはず」
ほむら「まどかが契約してしまっている以上……全員生存でワルプルギスの夜に挑むしか、道がない」

ほむら「けど……美樹さやかは魔女化を防げた試しがないわ……」

ほむら「もう、まどかのことばかり考えていられる時間はないわね」


『教室』 PM17:00

ほむら「ごめんなさい、呼び出してしまって」

志筑「いえ、相談とはなんでしょう、用事がありますので半までには下校したいのですけど」

ほむら「……ごめんなさい、あなたにとってとても失礼なお願いなの、怒らないで聞いてほしいわ」
ほむら「初めに言っておくわ、これは誰の差金でもない」
ほむら「……上条恭介を、諦めてほしいの」

志筑「嫌です」
志筑「誰に聞いたか、という問いは無粋ですわね」

ほむら「……私のことは趣味の悪い覗き魔とでも思いなさい」

志筑「……なんですか? 彼には幼馴染の方が似合うから、後から割り込んだ私は身を引けと言いますの?」

ほむら「……」

志筑「それとも私が抜け駆けをするような女に見えますか?」

ほむら「……私が覗けるのは現実だけじゃないわ、あなたの心も覗けるのよ」
ほむら「あなた、美樹さやかと対等な勝負をしたいと思っているわ」

志筑「当たり前でしょう!? 私と彼女は恋敵である以前に親友ですもの!」

ほむら「……どうかしらね、あなた、彼女に宣戦布告と、たった一日の猶予を与えて」
ほむら「まさかそれがハンデになるとでも本気で思っているんじゃないでしょうね」

志筑「な……どうして」

ほむら「言ったでしょう? 私は趣味の悪い覗き魔よ」

志筑「……十分なハンデじゃないですか、一日も猶予があるなら、彼の元に駆けていって告白すれば良いのですわ」

ほむら「…………美樹さやかにそれが出来ると思っているの?」
ほむら「幼馴染なのに、異性として振舞おうとしない彼女なら、もしかしたら脅せば諦めるんじゃないか、と」
ほむら「そう思ったことがないと、言い切れるのかしらね」

志筑「く、それは……侮辱です!」

ほむら「侮辱だと言うのなら、完全に公平なジャッジに任せるべきではないかしら」

志筑「……どういう意味ですの」

ほむら「彼に選んでもらうのよ、上条恭介に」

志筑「彼の負担は考慮しませんのね」

ほむら「負担のない恋などありはしないわ」


ほむら(こっちは良し……あとは、美樹さやかね)


『下校』

さやか「おーーーい」

ほむら「はぁ、はぁ……ごめんなさい、呼びつけておいて遅れてしまったわ」

さやか「いやいやいいよ、あたしも丁度相談したいことがあったんだよね」

ほむら「相談? そっちからでいいわ」

さやか「ん、じゃぁ聞いてもらえるかな、普通の人には話せないことだからさ」

ほむら(……契約のことか)

さやか「その、あたしね、実は……叶えたい願いがあるんだよ」
さやか「あたしのちょーー大事な親友がさ、そいつ楽器やってたんだよ」
さやか「だけど事故で手を悪くしてさ……医者にはもう治らないって言われてるんだよ」

ほむら「……ええ」

さやか「願いで、治せるよね……」

ほむら「……それは可能よ」

さやか「そっかぁ~~! よかったぁぁ、あいつ喜ぶよぉ!」

ほむら(……いい笑顔)

ほむら「こちらの相談も、じつはその彼についてよ、聞いてもらえる?」

さやか「ええっ!!? ほむらって恭介のこと知ってたっけ……あれ、あたし話したことあったっけ……?」

ほむら「それは今はいいじゃない、私の耳には色々な噂が届くっていう設定なのよ」

さやか「ど、どんなこっちゃい、まぁいいや……んで、その彼がどうしたのさ」

ほむら「……ごめんなさい、単刀直入に聞くわ、あなた彼のことが好きなのよね」

さやか「ぶふーっ」

さやか「すっげぇ、ほむらの不思議キャラもそこまで行くとすごいよ……」

ほむら「はぐらかさないで、大切なことよ」

さやか「そ、そりゃ……好きだけどさ」

ほむら「そうよね、彼のために魔法少女になるくらいだものね」

さやか「んでも、あいつのためっていうより、なんていうのかな」
さやか「家族の幸せを願うみたいな? そんな気持ちなんだよね」

ほむら「そのせいで自分の恋心も見えないのね」

さやか「こ、恋心て……ほむらだってまどかの前じゃポヤンポヤンじゃんかー!」

ほむら「お、お黙り!」ペーン

さやか「ぶった! まどかにも打たれたことないのに!」

ほむら「美樹さやか! あなたはもっと自分を大切にすべきよ」
ほむら「というか、あなただって上条恭介があなたをどう思っているかくらい、大体わかっているでしょう!!」

さやか「あ、あいつのこと、知りもしない癖に勝手なこと言うなよ!!」
さやか「あいつは……あいつ、恋なんかより音楽が大事なんだよ」
さやか「……あたしが告白したらうまくいくだろうね」
さやか「でもね! あたしは、あたしのせいで夢を疎かにするあいつを見たくないんだよ!!」

ほむら(くっ……美樹さやか、ただのヘタレだと思っていたけど、こんなにも強い意思があるなんて)
ほむら(けどあとひと押しよ……ここまで自覚してくれているのなら、話は早いわ)

ほむら「あなたに足りていないものは覚悟よ」

さやか「はあ!?」

ほむら「あなたが責任をもって彼の夢を支えてあげればいいじゃない」
ほむら「その覚悟がない、自分よりも夢を追ってしまう彼を愛していく自信がない」
ほむら「だから告白するのが怖いのでしょう?」

さやか「知ったようなことを言うなああ!!」スッパーン

ほむら「ぐッ……」ズサ

さやか「……あたしたち、まだ中学生なんだよ……?」
さやか「そんなの……覚悟なんて、できるわけないじゃん」

ほむら「……ごめんなさい、言い過ぎたわ」

さやか「あたしもごめん……痛かったよね」

ほむら(……結論を急ぎすぎている、これじゃいつもと同じじゃない)

さやか「ほむらは、あたしは告白した方がいいって、そう思うんだね」

ほむら「そうね、願いを叶えるほどの相手なら……告白しなければ後悔してしまう」

さやか「……まったくほむらは余計なお世話が好きだなぁ」
さやか「言われなくてもわかってるよ、その時がきたらちゃんとするよ」

ほむら「自分に嘘はつかないで」

さやか「……うん」


『ほむら部屋』

ほむら「……やっぱり無理よ」

ほむら「ろくに恋愛もできない私が、他人の恋路に口を出すなんて」

ほむら「…………無様ね」

ほむら「まどか……あなたならどうするの」

『数日後』


さやか「あ゛ーーーーーーー……」

まどか「ね、ねえ、元気出そうよ」

さやか「う゛ーーーーーー」

マミ「これは重症ね」

マミ「美樹さん、女は失恋を積み重ねて綺麗になるのよ……」キリッ

さやか「……あのやろぉ」

さやか「あたしも、仁美も、どっちも振りやがった!!」

さやか「やっぱりあたしより音楽がいいんだあぁあぁぁぁぁ!!!」

まどか「ま、まぁある意味上条くんらしいというか……」

さやか「いいもん! 失敗してもどってきたとき、今度はあたしが振ってやるんだああ!!」

マミ「よしよし、うんと魅力的になって見返してやりましょ、ふふ」


ほむら(まさか、こんな展開になるとは思わなかったわ)
ほむら(上条恭介に選択権を委ねた未来……このパターンは初めてね)
ほむら(あとは美樹さやかが魔女にならなければよいのだけど……)
ほむら(美樹さやかは自分の身体に勝手に驚いて絶望してしまうケースもあるのだし……)

『マミ部屋』

ほむら「一山超えた気分よ……」

マミ「そうね、美樹さんも無事に魔法少女になれたわ」
マミ「聞いたわよ、美樹さんの相談に乗ってあげたんですって?」

ほむら「ええ、まぁ……」

マミ「んもぅ、恋愛の話なら私に任せてって言ったのに」

ほむら(巴マミに任せていたらろくなことになってないわよ)


マミ「で?」

ほむら「……?」

マミ「あなた達の方はどうなっているの?」

ほむら「わ、私のことはいいじゃない……?」

マミ「よくないわ! あれから鹿目さんとどうなったの? 家には連れ込んだ?」

ほむら「そ、その……いっしょに、学食を……」

マミ「それで?」

ほむら「……だけ」

マミ「なってないわ!!」
マミ「学食でしょう!? 嘘でもいいから、そこから料理の話に持ち込んで」
マミ「よかったら私の料理食べてくれない? 採点してくれる人がいないと判断に困っちゃって」
マミ「とかなんとか言えば家に連れ込めるでしょう!?」

ほむら(家に連れ込むところから離れなさいよ……!)

ほむら「そ、そうね……」

マミ「あなたに足りないものはアプローチよ」
マミ「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たると言うでしょう?」

ほむら(ああ……だからマスケット銃をあれだけ使うのね)

マミ「今失礼なことを考えなかった?」

ほむら「まさか」

マミ「……もっと積極的に鹿目さんに触れ合うのよ」
マミ「さすれば自ずと展開が見えてくるはずよ」

『教室』

ほむら(……アレの言うことも一理あるわ)
ほむら(もっとまどかと接触すれば……もしかしたら新しいパターンが見えてくるかも)

ほむら「ま、まどか」

まどか「あ、なあに~ほむらちゃん」

ほむら(……な、なんの用もないのに話しかけてどうするの!?)

まどか「ん?」

ほむら「その……いい天気ね!」

雨模様

まどか「雨、降ってるけど……」

ほむら(ハァーーン!!)

ほむら「ま、間違えた……次の授業なんだけどっっ」

まどか「ほむらちゃん、今日はもう授業ないよ……」

ほむら(ヒャーー)

ほむら(アプローチするどころか……私の評価を落としているだけじゃない!!)

さやか「おうおう~? なになに? 夫婦漫才?」

まどか「もう~わたし達女の子同士だよ?」

さやか「いやぁお二人さんお似合いだったからさぁ、ついね~♪」

まどか「もーからかっちゃやだよぅ」

ほむら「お似合い……///」


まどか「さっきの、さやかちゃんを元気づけるためだったんだね」

ほむら「へ……?」

まどか「急におかしなこと言うから驚いちゃったよぉ」
まどか「ほむらちゃんって面白いね、えへへ♪」

ほむら(よ、よくわからないけど……うまくいってしまった)

ほむら(……まどかは、やっぱり私なんかより大人なのね)
ほむら(魔法少女としてさしたる支障が起こらないように仕向けてはいるから)
ほむら(まどかにはまだ余裕があるし、絶望もしていないけれど)

まどか「ん? へへ」

ほむら「ん……///」

ほむら(……自分のことも、友達のことも、いつだって全身でぶつかってきたのよね)
ほむら(…………私は、あなたのその優しさに憧れていた)

『魔女結界』

ほむら(まどかばかりの生活ではいけないわ、彼女たちが無理をしないように、魔女は減らさないと)

杏子「おいおい、またブッキングかよ」

ほむら(佐倉杏子……丁度いいわね)

ほむら「また会ったわね、佐倉杏子」

杏子「ふぅん、あたしの名前まで知っているとはね、敵視察は十分ってことかい?」チャキ

ほむら「その物騒な槍を収めてもらえるかしら」

杏子「銃器を使う奴に言われたかないね」

ほむら「……ここは本来巴マミの管轄よね」

杏子「ああ? そんな話は知らないね、自分の縄張りの魔女が少なくなったら、遠征くらいするだろう?」

ほむら(……思い出すのよ、過去の世界ではどうやって佐倉杏子を勧誘したのか……)
ほむら(巴マミはお決まりの餌付けで懐柔していたけれど、私にはできそうにないわね)
ほむら(考えても埒が明かないわ……)

ほむら「そう、なら……一つ勝負をしましょう」

杏子「元よりそのつもりだろうが……!」

俺「ふぅん、俺の名前まで知っているとはね、敵視察は十分ってことかい?」ボロン

ほむら「その物騒な槍を収めてもらえるかしら///」

ほむら「私が勝ったら……そうね、今後このように出会ったとしても、共闘という形で和解したいのだけど」

杏子「ああいいぜ、あたしを負かしたらどんな条件でも飲んでやる」
杏子「おりゃアァァッ!!」

ガチ

ほむら「はぁ……悪いけど、初めから勝敗は決まっているのよ」

ガチ

杏子「んなッ……! 確かにさっきまではここに……!」

ほむら「残念ね、あなたと私では勝敗がつかない」

杏子「ふざけんなァ!!」

ガチ

ほむら「直線的ね……」

ガチ

杏子「また消えた……! なんてなぁ!!」

ジャラララララ

ほむら「しまった、仕込み……はぐッ……!!」

杏子「いつから槍が曲がらないと錯覚していた?」

杏子(こいつ短距離を高速移動でもすんのか? 動きがまったく見えねぇ……)

ほむら(く……いくら時を止められるといっても、私の反応より早く攻撃できれば無効に出来るわけね)

杏子「でも関係ねぇな……避けられるなら、避けられねぇようにすりゃいい!!」

ジャラララララ

ほむら「鎖による拘束……!」

ガチ

ほむら「ふっ……避けるだけでは……こちらからも仕掛けないと」

ガチ

杏子「くそ! また消えやがった」
杏子「な、これならどうだ!!!」

ジャラララララ

ガチ

ほむら「空間全体に鎖を張り巡らせて、私の動きを封じるつもりか」
ほむら「……残念ね、本体がお留守よ」

ドスッ

ガチ

杏子「げはッ……!」

ほむら「浅はかね」

杏子「へっ……かかったな!」ガシッ

ほむら「ぁ……!!」

杏子「どんな魔法でも、直接掴んじまえば逃げられねぇ」
杏子「仮に逃げられたとしても……この距離ならテメェの能力も丸わかりってもんだ!」

ほむら(しまった……これじゃ時間を止められない!)

ジャラララララッ

杏子「ふん、がっちりホールドしてやるよ、鎖が食い込むといてぇぞ?」

ほむら「あぁぁっ……! ぐ……ッ」
ほむら(鎖を展開したのは、私を懐へ飛び込ませるための罠……!)
ほむら(まさか、佐倉杏子にこんなポテンシャルがあるなんて……)

杏子「ほら負けを認めろ、身体が千切れちまうぞ」

ほむら「ぅぐっ……」

ミシミシ

杏子「強情な奴だな、それともトドメ刺されてぇのか!」

杏子「だったら、アタシの手で食らわしてやるッ!!」チャキ

ほむら(今ね……ッ!)

ヒョイ

杏子「ば、ばか! 手榴弾だと!!」

カッッ キィィィィン

ほむら「チェックメイト」カチャ ←サングラスしてる

杏子「くそ……てめぇ、んなもんどこから」 ←鍛えてるので失神しない

ほむら「魔法少女が現代兵器を使ってはいけないなんて話はないわ、スタングレネードくらい使うわよ」

ほむら「形勢逆転ね、マグナムぶち込まれたい?」

杏子「へっ……魔法少女とは思えねぇ言葉だぜ」
杏子「いいよ、あたしの負けだ、好きにしろ」 ←武器捨てた

ほむら「……縄張り争いが目的ではない、あなたの力を借りたいのよ」

杏子「その為にわざわざ勝負したってのかい、回りくどいやつだよまったく」

ほむら「生憎、コミュニケーションは苦手なのよ」

魔女「」ドヨドヨ

杏子「っと……その前に」

ほむら「騒がしいギャラリーを狩らないといけないわね」

『魔女結界』

杏子「ほれ、アンタのグリーフシードだ」

ほむら「いらないわ、あなたの方が消耗している、自分で使いなさい」

杏子「ったく、可愛くねぇ奴だな」
杏子「んで? あたしの力を借りるって具体的にどういう事だよ」

ほむら「……ワルプルギスの夜を倒す、その時に戦ってほしい」
ほむら「あなたの私生活、魔女狩りまで干渉するつもりはないわ」
ほむら「ただ、そのときが来たら協力してほしい」

杏子「……」

ほむら「協力、してもらえるかしら」

杏子「あたしは負けた身だ、拒否権はねえよ」

ほむら「……恩に着るわ、それじゃ今夜はこれで」

杏子「おい待て、名前教えろ、そっちだけ素性を知ってるのはイーブンじゃないぜ」

ほむら「暁美ほむら、ほむらで構わないわ」

『ほむら部屋』

ほむら「……魔法少女は全員揃った」
ほむら「美樹さやかは絶望していない、巴マミは生存している、佐倉杏子の協力もとりつけた」
ほむら「……今までにないパターンね」
ほむら「もし、これでだめなら……」


『食堂』

マミ「目標が来たわよ」

ほむら「マミ……本当にやるの?」

マミ「当然よ! もう鹿目さんにはあなたが呼び出したってことにしているのだから」

ほむら「うぅ……っ」モジモジ

マミ「……好きなんでしょ?」

ほむら「そ、そうだけど」

マミ「えいっ☆」ドスン

ほむら「きゃっ、押さないで」フラフラ

まどか「あ、ほむらちゃん」

マミ(ニヤリ)

ほむら(うぅ、まだ何を話すのかも決めてないのに……)
ほむら(大体私はまどかの幸せが目的で……付き合いたいとかは二の次で……)

まどか「ほむらちゃん、一緒にお昼食べるんだよね?」

ほむら「ぁ、ええ、そうね」

まどか「えへへ、ほむらちゃんに誘ってもらうのって、わたし初めてだ」

ほむら(話を取り付けたのはマミだけど……)



まどか「何かほしいのあったらもらって?」お弁当パカッ

ほむら「ぇ、ええ……」

マミ(良い感じだわ……それとなく料理の話題にして、家に連れ込むのよ!)

さやか(やっぱほむらとまどかってそういう……)ゴクリ

ほむら「わ、すごい」

まどか「お父さんに作ってもらうんだぁ、わたしはまだ練習中、えへ」

ほむら(それに比べて、私の質素……色もないし、コンビニ弁当の方がよっぽどマシよ)

まどか「ほむらちゃん食べないの?」ハモハモ

ほむら(……どうしよう、食べてるとこ見られたくない///)

まどか「んー?」

ほむら「……っ///」

まどか「ほむらちゃんってさ、わかりやすいよね」

ほむら「え……」

まどか「ホントはね、気付かないふりしてようって思ってたんだけど」
まどか「なんだか可哀想だから……」
まどか「わたし、嫌じゃないよ、だから怖がらないで」ナデナデ

さやか(手! 手繋いでますよあの二人!)

マミ(イエスッ!!)

ほむら「っ……///」

まどか「今はさ、お昼食べちゃお、休み時間終わっちゃう」

ほむら「は、はぃ……///」

『帰り道』

まどか「今日は二人っきりだね、えへ」

ほむら「そ、そうね……美樹さんも帰ってしまったし」

さやか(帰ってないんですけどね)
マミ(セッティングは完璧よ、暁美さん!)

ほむら「ま、まどか」

まどか「うん、なぁに?」

ほむら「ぁ……///」

ほむら「……」

まどか「……わたしね、初めは怖い人なのかなって思ってたんだ」

ほむら「え?」

まどか「ほむらちゃんのことだよ」
まどか「あんまり喋ってくれないし、わたしにだけ冷たい気がしたから」
まどか「今は怖くないよ? もう仲良しだもんね」

ほむら「ええ……」

ほむら(そんな風に見えていたのね……)

まどか「えい」手ギュ

ほむら「あっ///」ワタワタ

さやか(また手繋いでますよ!)
マミ(イエスッ!!)

まどか「ほら、顔赤い」
まどか「嫌だったら言ってね」

ほむら「い、嫌じゃないっ!」クワッ

まどか「わ、あはは……よかった」

ほむら(まどか、どこまで気付いてしまったの……?)
ほむら(怖い……)

まどか「これからほむらちゃんのこと、たくさん知りたいな」
まどか「ほむらちゃん自分のことは話してくれないから、わたし知らないことだらけだよ、えへへ」

ほむら「そう、だったわね……」

まどか「なのにほむらちゃんは、私のことたくさん知ってるんだもん」
まどか「だからわたしも知りたいな♪」

ほむら「ん……うん///」

マミ(ここからじゃよく聞こえないわね!)
さやか(うああ! マミさん押さないで! マミさんの胸重いっす!!)

『巴部屋』

マミ「……で?」ドタプーン

マミ「手をつないだ、鹿目さんには薄々勘付かれている、しかも好意的」

ほむら「……はい」

マミ「なのにそのまま別れたですって!?」

ほむら「だ、だって……家の方向違うから……」

マミ「このバカちん!!!」

ほむら「ひんっ……」

マミ「そこは寄り道して時間を稼ぎなさいよ!」

ほむら「そんなこと言われても困るわ……」

マミ「……どこまでも口下手なのね、暁美さん」

ほむら「……」シュン

マミ「こうなったら、あなたの得意分野で勝負するしかないわね」

ほむら「つ、つまり……」

※ 補足 ※
猿です、サヨウナラ

マミ「魔法少女のあなたならどうかしら」

ほむら「遊びじゃないのよ! 私情をはさめば守れる者も守れなくなるわ」

マミ「その強さ、鹿目さんはそこに惹かれていたのではないのかしら」

ほむら「え……」

マミ「鹿目さんはあなたに憧れを抱いているそうよ」
マミ「魔法少女としてのあなたに」

ほむら「……」

マミ「だったらそこに付け入るしかないじゃない」

ほむら「卑怯、じゃないかしら……」

マミ「恋愛に卑怯なんてないわ!」パスン

ほむら「ひんっ」

マミ「あなたは今まで影で守るように活動してきたわ」
マミ「魔女の数が増えすぎないように調整もしていたわね」
マミ「今後は私達と同行するのよ、それで鹿目さんと触れ合う機会を作る!」

ほむら「そ、そんなのでいいのかしら」

マミ「やるったらやるの! じれったいわ!」

『魔女結界』

マミ「みんな揃ったわね」
さやか「今日も正義のさやかちゃんがすぱすぱーっとやっつけちゃいますかぁ!」
まどか「さやかちゃん、調子にのったら危ないよー?」
ほむら「……遅れたわ」シュタ

まどか「ほむらちゃん!?」
マミ「今日は暁美さんにも来てもらったの、仲間は多い方がいいでしょう?」
さやか「ほむらっちがいたらあたしの出番がないじゃーん」
マミ「こーら、魔法は使わないに越したことはないのよ」
さやか「ふぇーい」

ほむら(いつもこんなノリなのかしら……呆れるわ)

まどか「ほむらちゃん、えへ」

ほむら「まどか、自分の身は自分で守るのよ、いいわね」

まどか「う、うんっ」

まどか(やっぱり、かっこいい……)

マミ(いい感じに好感度を稼いでるわね)

さやか(くそぅ……娘を取られる気分だぁぁ)

ほむら(……こんな事をして何になるのかしら)
ほむら(けど、まどか達を成長させてワルプルギスの夜に備えるという意味では、よい経験になりそうね)
ほむら(今日はサポートに回るべきね……)

マミ「美樹さん、使い魔は深追いしちゃだめよ」
さやか「あいよっ!」
マミ「こっちはこっちで、楽させてもらえないみたいね! ティロ・フィナーレ!!」ポスポスポス

まどか「やっ」
ほむら(まどかは遠距離サポートなのね……)
ほむら(けど、スナイパーは前衛以上に死が近いものよ)

ほむら「とっ……」ドスッ

まどか「ほむらちゃんっ」

ほむら「フォローは任せなさい、まどかは美樹さんをアシスト」
まどか「は、はいっ」

ほむら(なかなか良い連携じゃない……)


ほむら「……まどか、敵を気配で感じなさい、魔法少女なら出来るはずよ」
まどか「やろうとしてるんだけど……」
ほむら(ん……まどかの背中、傷跡……)

ほむら(巴マミ、過保護にしているわけじゃないのね)

クーほむなのにまどかが魔法少女なのは突っ込んじゃダメですか?

『事後』

マミ「お疲れ様、今日は小物だったけど民家が近いから早めに手が打ててよかったわ」
さやか「いやぁ~~やっぱさやかちゃんがフィニッシュでしたなぁ」
マミ「あなたは前衛なのだから、果敢に攻めてもらわないとね」
さやか「いやいや、みんなのサポートのおかげっすよ~」
まどか「そんな、わたしはまだ……」

マミ『で? 鹿目さんの感想は?』ヒソ
ほむら『……弓は上手いわ』
マミ『そうね、的確に援護してくれるわ』
ほむら『けど護身がなってない』
マミ『……そうね』


ほむら「まどか、背中を見せて」
まどか「……うん」
ほむら「……これ、美樹さんに癒してもらったのね」
ほむら「まっすぐに切られている、完全に隙を狙われたというところかしら」
まどか「そこまでわかっちゃうんだ……」

まどか「みんなを守らなきゃって夢中になってて……」
ほむら「背後の使い魔に気付かなかったのね」
まどか「……」

ほむら(……契約してしまった以上、まどかを一人前にするしかないわ)

>>203
>>77 補足

『休日 街』

マミ(ふふ、我ながら完璧なセッティングよ)
さやか(いやぁぁワクワクしますなぁ、まどかとほむらのデート、で・え・と♪)
さやか(それにしてもずーっとレストランから出て来ませんね)
マミ(会話が弾んでいる証拠よ、おとなしく待ちましょう)

ほむら「ん……///」

まどか「いい天気でよかったねっ、マミさんも来られればよかったのに」

ほむら「そ、そうね」

まどか「えへへ、デートみたいになっちゃったね」
まどか(ほむらちゃんが奥手だから、わたしががんばっちゃうんだからね)

ほむら「ま、まどかは……私で、いいの?」
ほむら(……わ、うわ!何聞いてるの!馬鹿なの私!!)
ほむら「な、なんて! 冗談よ……」

まどか「あははっ、ほむらちゃんたまにおかしいね、えへ」

ほむら「そ、そうよね」
ほむら(うぅ……///)シュン

さやか(マミさん! もっと頭下げないとばれますよ!)
マミ(大丈夫よ、このために髪型を変えたもの、ばれるわけがないわ)
さやか(いやポニーテールのどこがばれないんですか! しかも結局ドリルじゃないっすかああ!!)

※規制が酷いので区切ります※
※続きですが、SSとして正しい形に書きなおした後、エロパロ板に投下します※
※保守ありがとうございました、お疲れ様です※

幾多のキュゥマミSSを見たがいまだにこのネタを使ったキュゥマミSSはない
パターン1
マミ「あなた誰なの?」
QB「確かに “この僕” は、三時間ほど前まで君のそばにいたのとは別の個体だよそちらは暁美ほむらに撃ち殺された」
黒い魔法少女。暁美ほむら。あの女だけは、絶対に許さない。
まどか「わたしの願いでマミさんのそばにいた子を蘇生すれば、ほむらちゃんのこと許してあげられませんか?」
マミ「今日も紅茶が美味しいわ」
パターン2
QB「うううっ……マミ、どうして、死んじゃったんだよ、マミを蘇らせて欲しい」
まどか「私の願い事はマミさんの蘇生。叶えてよインキュベーター!」
パターン3
マミ「あなた誰なの?」 QB「前の個体は処分した」
QB「『前の僕』、は精神疾患を『患い』かけていたからね。『僕達』にとっては、『煩わしい』存在でもあったしね」
こんな感じの旧QB蘇生キュゥマミ魔法少女全員生存ワルプルギス撃破誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって

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