川島瑞樹「さむいわ」 (29)

瑞樹「ねぇ、プロデューサー君」ユサユサ

P「どうしました、川島さん」

瑞樹「さむいわ」

P「はい、寒いですね」



瑞樹「………」

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瑞樹「プロデューサー君」ユサユサ

P「どうしました、川島さん」

瑞樹「さむいわ」

P「そうですね。今日は特に冷えますから」



瑞樹「………」

瑞樹「プロデューサー君、プロデューサー君」ユサユサ

P「はい、どうしました?」

瑞樹「とてもさむいわ」ブルブル

P「じゃあ暖房、少し上げときます」ピッ



瑞樹「………」

瑞樹「プロデューサー君、プロデューサー君」ユサユサ

P「どうしました?」

瑞樹「すごくさむいわ」ガタガタ

P「あれ、おかしいな……」

瑞樹「………」ガタガタ

P「もう少し、温度上げときますね」ピッピッピッ

瑞樹「………」



瑞樹「………」ヌギヌギ

瑞樹「プロデューサー君!プロデューサー君!」ユサユサ

P「どうしました、川島さ……何で上脱いでるんです!?」

瑞樹「さむいわ!ものすごくさむいわ!」ガタガタブルブル

P「……分かりました。ちょっと待ってて下さい」ガタッ



瑞樹「………」

P「よいしょっ、と」ゴトン

瑞樹「………」

P「電気ストーブ持ってきましたよ、川島さん」カチャカチャ

P「よし、これで……」ピッ

P「温まるまで、あともう少しの辛抱です……上は、着といた方がいいですよ」





瑞樹「………」

ガララララッ


P「川島さん?何で窓を……!?」

瑞樹「さむいわ!とてつもなくさむいわ!」ビュウウウウ

P「うぉ……くそっ!か、風が強い……!」

P「だが、こっちも負けていられない!暖房、全開だ!!」ピッピッピッ



瑞樹「さむいわ!さむいわ!」ビュオオオオオオ

P「か、川島さーん!!」ピッピッピッピッピッ

ちひろ「プロデューサーさん」

P「………」

ちひろ「こういうのをノリでやるのはやめろって、前に言いましたよね」

P「はい」

ちひろ「誰がここの電気代払ってると思ってるんです?」

P「すいませんでした」

ちひろ「鯖のコストだってバカにならないんですよ?」

P「本当に申し訳ありませんでした」

瑞樹「プロデューサー君」ユサユサ

P「……どうしました、川島さん」

瑞樹「これを見て」ピラッ

P「?そのポスターは……去年の奴ですね」

P「確か12月頃、雪の降る中で撮影した……」

瑞樹「どう見える?」

P「……寒そうですね。浴衣ですし」

瑞樹「そうね。さむいわ」

P「はい」

瑞樹「………」

P「………」



瑞樹「プロデューサー君」ユサユサ

P「なんです?」

瑞樹「さむいわ」スッ

P「……手が、寒いんですか?」

瑞樹「えぇ。ひえるわ」

P「うーん、どうしたら……あ!」

P「そうだ、アレを余分に持ってきてたはず……あー、あったあった」ゴソゴソ



P「はい、川島さん。ミニカイロです」ポン

瑞樹「………」

P「これをクシャクシャ揉めば、川島さんの手も絶対温まr」

瑞樹「ちがうわ」

P「え?」

瑞樹「………」

P「カイロじゃダメですか?……参ったなぁ」



瑞樹「プロデューサー君」

P「はい」

瑞樹「手を……握って、ほしいわ」スッ

P「手を、ですか?」

瑞樹「えぇ」

P「………」

瑞樹「プロデューサー君?」



P「すいません、川島さん」

瑞樹「え?」

P「俺には……ちょっと、できません」

瑞樹「……どうして?」

P「……女性の手を……軽い気持ちで握ったりするというのは、その……」

P「自分でも、許せないんで……」

瑞樹「………」





瑞樹「プロデューサー君」

P「はい」

瑞樹「抱いてほしいわ」

P「……はいっ?」

瑞樹「私、全身冷え性だから……」ヌギヌギ

P「冷え性なのにどうして上を脱ぐんです、川島さん!」

瑞樹「……ぬくもりが、ほしいわ……」ヌギヌギ

P「だ、だからダメですって!ストップストップ!」

P「とにかく、どうあってもダメです!絶対に抱いたりしませんから!」

瑞樹「………」





瑞樹「ホモなのね?」

P「ち、違いますよっ!!」

瑞樹「………」ムスッ

P「川島さん」

瑞樹「………」プイ



P「……あの、川島さん?」

瑞樹「………」

P「な、何で拗ねてるんですか……」

瑞樹「すねてないわ」プイ

P「次の仕事入ってますんで、そろそろ準備を……」

瑞樹「わかってるわ」

P「そ、そうですか……あ、お茶入れておきましたよ」

瑞樹「………」

P「ここ、置いときますからね。俺は外で、エンジン掛けて待ってます」



瑞樹「プロデューサー君」

P「はい」

瑞樹「ホモよね?」

P「違います」

P「次の仕事入ってますんで、そろそろ準備を……」

瑞樹「わかってるわ」

P「そ、そうですか……あ、お茶入れておきましたよ」

瑞樹「………」

P「ここ、置いときますからね。俺は外で、エンジン掛けて待ってます」



瑞樹「プロデューサー君」

P「はい」

瑞樹「ホモよね?」

P「はい」

瑞樹「わ か る わ 」

瑞樹「……結局、温めてくれなかったわね」

瑞樹「……心が、さむいわ」

瑞樹「………」ズズー

瑞樹「………」





瑞樹「……あたたかいわ……」



おわり

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