綾波レイ「こんな快楽を知ったら、碇君で満足できなくなってしまう」 (66)

カヲル「なら、もうやめておくかい?」

綾波「……モット」

カヲル「いい子だ。シンジ君が君の乱れた姿を見たがっていたから、ビデオを撮らせてもらうよ」

カヲル「はい、シンジ君。これに例の映像入ってる」

シンジ「……ありがとう」

カヲル「本当に良かったのかい? 彼女は君の恋人なのに」

シンジ「恋人だった、だよ。別れて欲しいって昨日電話で言われた」

カヲル「……」

シンジ「ごめんね。おかしな事頼んで」

ピッ

シンジ「……」

レイ『!? なにをするつもり?』

カヲル『リリンの性の営みさ』

レイ『どいて』

ガタッ ガタタッ

レイ『嫌っ』

カヲル『君でもそんな大きな声を出すんだね。綾波レイ』 

レイ『離し―――んんン!!?』

シンジ(カヲル君。こ、これってただのレイプじゃ……!)

レイ『んん~!!』ジタバタ

レイ『ンむっ、ンぅ、ン!』ジタ、バタ

レイ『ん…っ、ンぁ、ん……ぁっ』

レイ『……ふぁ……』トロン

シンジ(あ、あっという間に。綾波…・…)

カヲル『あっけないな。もう抵抗しないの?』

レイ『! く……っ』

カヲル『そう。そうして僕を睨みつける君が、最後には自分から求めてくる。そういう展開が望ましい』

レイ『気が狂ったの?フィフス』

カヲル『リリンの男性がどんなことに興奮するか、勉強してきただけさ』

シンジ「……」

レイ『やめ……くぅ、んっ、あ……!』

シンジ「……」

レイ『ぁっぁん! ひっ、ひぁん! ああっあぁぁ!』

シンジ「……」

レイ『だめ、そんな……コト、ぁ、だめ、ぁぁっフィフスダメ!!』

シンジ『……』

レイ『ああああっあーーーーーー!!』ビククッ!

レイ『ハァ、ハァ……い、いま、なに……?』

カヲル『オーガズムだよ。レイ』

レイ『……気安く、ハァ、呼ばないで』

カヲル『レイ。シンジ君との営みで、達したことはなかったのかい?』

カヲル『なら君は、シンジ君とでは辿り着けなかった快楽を今初めて得たんだ。僕にほんの少し、身体を弄られただけで』

レイ『そんなはず……ない……』

カヲル『納得できないなら、もっと試してみよう』

シンジ(綾波……あの綾波が)

シンジ(僕とエッチなことしてた時も、きれいなまま頬を染めてくれるくらいだった綾波が……!)

レイ『ひぁぁうっあああああ~~~!』

カヲル『ほら。またイった。気持ちいいかい?』

レイ『ハッ、ハァ、ハァ、良く、なんて……なぃ……ああ!』

カヲル『なら仕方ないね。良くなるまで続けよう』

レイ『ひいっぃぃ、ああっああああああ~~~~っっ』

シンジ(あんな簡単に! あんなにみっともなく喘ぐなんて)

レイ『ぁぁぁぁぁン! ふぁっ、くる、狂っひゃンぁぁぁぁっ!』

カヲル『少しは良くなってきた?』

レイ『いひぃぃ! きもひっいいいいぃぃわっだから、らひ、もうっんひゃあうン!』

カヲル『気持ちいいのなら、この行為を止めないほうがいい気がするけど。レイ』

レイ『ハァハァ、ハァ、ハァ……』

カヲル『……』

レイ『き、きもちいいの、とても……初めての感じ、こんな……』

レイ『こんな快楽、知ってしまったら……い、碇君との行為で、満足、できなくなってしまう……だから』

カヲル『そうなればいい。それも僕の目的だからね』

レイ『!』

シンジ「……ハァ、ハァ」

カヲル『むしろ、シンジ君との行為をもっと思い出すんだ。レイ』

カヲル『彼が与えてくれた安らぎと、僕に与えられる快楽とを比較するといい』

レイ『……イヤ……』

カヲル『君はまだ無垢なままだ。何色にも染まるし、染まるべき時期だ』

カヲル『シンジ君の色を、僕が上書きしてあげる』

レイ『……イヤ……』

カヲル『受け入れれば、抱いてあげる。さっきまでのよりずっと素敵な『キモチイイ』をあげるよ』

レイ『……さっきの、より……そんな……のが?』

カヲル『あるよ。もっとずっと、数段上の悦楽が』

レイ『!』

カヲル『それとももう、ここでやめておくかい?』

レイ『……』

レイ『……モット』

シンジ「ハァ、ハァ」シコシコ

シンジ「ハァ、ハァ」シコシコ

レイ『ああああっ、アアいいのっ! フィフス! フィフスぅ!』

シンジ「……くぅ」ドピュッ

レイ『イぁ、イクっ、ひゃふぃぁん! あふぁんっひぃあああ~~!』

シンジ「ハァ、ハァ、ハァ、うっ」ドピュッ

レイ『もっろぉ、もっろもっろひへぇぇ、あへっイあひぃっ、んああァァ……ッッ』

シンジ「ハァ、ハァ、ハァ、あ……あやなみぃ!」ドププッ

シンジ「はぁ……」

アスカ「なにシケた顔してんのよ。ま、あんたの場合はいつもか」

シンジ「……うん」

アスカ「……なんかあったの?」

シンジ「別に、何もないよ」

アスカ「ふぅーん」

シンジ「……」

アスカ「ねえシンジ。キスしよっか?」

シンジ「へ?」

アスカ「また暇つぶしよ。あんたあの女と別れたんでしょ? なら遠慮しなくていーじゃない」

シンジ「だからってアスカとキスする理由にならないだろ」

アスカ「ふんっ。この私が元気づけてやろうってんだから、泣いて感謝しなさいっての」

シンジ「元気づけ……心配してくれてるの? アスカ」

アスカ「同居人で同僚なんだから、多少はしてやるわよ、そりゃ」

シンジ「……ありがとう」

アスカ「ホントに変ね。ま、話したくないならいいけど。ご飯になったら呼んで」

シンジ「うん」

バタン

シンジ「……」

カヲル「やあシンジ君。あのビデオはどうだった?」

シンジ「……思ってたよりももっと悲惨だった」

カヲル「悲惨?」

シンジ「うん、僕が……でもこれでいいんだ」

カヲル「?」

シンジ「ねえカヲル君。カヲル君はイヤだった? 綾波とああいうことして」

カヲル「嫌ではないよ。シンジ君からの依頼だったし、僕の肉体ベースは男性だからね」

シンジ「そう。良かった」

カヲル「かといって、自ら積極的に女性の肉体を求めることもないけど……シンジ君?」

シンジ「ねえカヲル君。本当にイヤじゃなかったら、お願いがあるんだ」

アスカ「……なんで相手があんたなのよ」

カヲル「僕も頼まれたんだ」

アスカ「はぁ? お互いに見知らぬ相手とのデートを頼まれたってわけ? バッカばかしい」

カヲル「どこへ行くんだい?」

アスカ「帰るのよ。当たり前でしょ」

カヲル「それは困るな。相手がどうであれ、僕は約束を果たしておきたい」

アスカ「……どういう意味よ。まさか」

カヲル「僕とデートして欲しい。いや、その表現が嫌なら、この街を案内してくれるだけでいいよ」

アスカ「お断り」

カヲル「費用はすべてこちらが持つ。お互いに義理を果たそう」

アスカ「……ふーん」

カヲル「―――衣類があんなに高価なものとは知らなかった」

アスカ「ま、ピンきりだけど」

カヲル「それに、まさか買わされるとは思わなかったよ」

アスカ「デートで男が費用持つってのはそういう意味になるの。勉強になったでしょ」

カヲル「本当かい??」

アスカ「疑う気? だいたいあんたも、こーんな美少女のファッションショーが間近で見られたんだから損はしてないでしょ」

カヲル「ああ、それはそうだね」

アスカ「…………はぁ!?」

カヲル「君はとても美しいから、見ているのは楽しいよ」

アスカ「バ、バッカじゃないの。あんたもそんな冗談言えるようになったわけ?」

カヲル「ふふ」

アスカ「……」ドキドキ

アスカ(あーびっくりした)

アスカ「本屋寄るからちょっと待ってて」

カヲル「付き合うよ」

テクテク

アスカ(んー……あ、あった)

アスカ「よ……っ」

アスカ(ああもう、あとちょいで届かないじゃない。高すぎるところに並べとくなっての! 台とかあるかな……)

カヲル「これかい?」ヒョイ

アスカ「え」

カヲル「はい、どうぞ」

アスカ「どうも……」

アスカ「そーいやあんたなら届くか。最初から便利に使えば良かった」

アスカ(いつも一緒にいるシンジだと私と変わらないもんね……ま、あいつもそのうち伸びるか)

アスカ「……あれ?」

カヲル「どうしたんだい? 本が違った?」

アスカ「じゃなくて。なんで言ってもないのに私がこれ取ろうとしてるって分かったの?」

カヲル「手を伸ばした方にある本から選ぶだけだし、なんとなくさ」

アスカ「何よそれ、曖昧」

カヲル「君が読みたいと感じそうな本を取ったんだ。曖昧だけど、当たってたなら良かった」

アスカ「ホント……よく分かったわね、私の好み」

アスカ「さて! 学生のデートといえばやっぱこれよ!」

カヲル「カラオケか。初めて来たよ」

アスカ「げっ、マジ?」

カヲル「うん」

アスカ「なら色々教えてあげるから、感謝しなさい!」

カヲル「ありがとう」

アスカ「ふふん」

アスカ「~♪」

カヲル「……」ジー

アスカ「ふぅ。さ、次はあんたの番……って、なによ」

カヲル「見とれてたんだ。惣流さんに」

アスカ「な……っ」

カヲル「見ていて飽きないね、君は。美しいし、それだけじゃない」

アスカ「だ、だ、だから、そういう冗談はやめなさいっての」

カヲル「デートらしくしようと思って」

アスカ「バァーカ。それよりほら、そろそろ一曲くらい歌いなさいよ。私ばっかりじゃ退屈でしょ」

カヲル「……退屈なら、キスでもしようか」

アスカ「!?」

カヲル「退屈だとキスをしたがるって、シンジ君から聞いたよ」

アスカ「あ……あんのバカ! なに人に話してんのよっ」

カヲル「可哀想に、シンジ君は困惑してただけさ。同居人の心が分からなくて、僕に相談してきたんだ」

アスカ「……」

カヲル「今、退屈ならキスをする?」

アスカ「誰が! あんたなんかと」

カヲル「じゃあ、シンジ君とは、シンジ君だからキスしたのかい?」

アスカ「ちっ違うわよ。なんでバカシンジなんかを特別扱いしなきゃいけないのよ!!」

カヲル「矛盾しているね」

アスカ「う……」

アスカ「矛盾だろうがどうだろうが……関係無いでしょ、あんたには」

カヲル「あるよ。僕はシンジ君の友達だから彼の悩みを解決したいし、惣流さんに興味を惹かれてもいる」

アスカ(私に……興味? 冗談じゃなくて、本気で……?)

カヲル「惣流さ―――デートの間だけ、下の名前で呼んでいいかな。それらしくするために」

カヲル「アスカ」

アスカ「!」ドキ

カヲル「キスしてもいい?」

アスカ「だ、ダメよ。第一、あんたホモのくせに」

カヲル「なら、抱きしめてみるだけにしよう。君の言う『暇つぶし』さ」スッ

アスカ「あ……」

アスカ(避けられない、動けない……なんで私……)

ギュ

アスカ「ふ、ぁ」

ギュゥ

アスカ「あぁ、ぁ…」

アスカ(ああ……なにこれぇ。心地いい……いい匂い……溶けちゃいそう……!)

カヲル「アスカ……」

アスカ「!」ビクン

アスカ(やっ。耳元で、こいつの声……甘くて、響いて、名前呼ばれただけで)

アスカ(やばい。これ、やばいかも。私――――――助けて! シンジ!)

カヲル「よく顔を見せて」クィ

アスカ「待って、離れて……ぁっ」

アスカ(ああ、きれい……)

カヲル「綺麗だ。君の言うとおり、君は、目に出来るだけで幸福を感じられるほど美しいよ」

アスカ「そっそんなキザ通り越したような寒いセリフ、かえってみ、みっともない、わよ」

アスカ(ああ! なのになんで、こいつに言われると心が跳ねるの!?)

ギュゥゥ

アスカ「ぁぁ~~……ぁ」

カヲル「……あとまだ、退出時間まで40分以上ある」

カヲル「ずっとこうしてるだけでもいいけど、これだけで暇をつぶすには長いかも知れないね……アスカ」

アスカ「…………キ…………キス…………しよっかぁ」

アスカ(やっとあの女と別れた今がチャンスなのよ。この機会に、今度こそ私にめろめろにしてあげるから覚悟しなさい、シンジ!)

アスカ「ん、ん」チュゥ

アスカ(これはただの仮面デートの一場面よ。だから気にすること無いのよ、シンジ)

アスカ「ンぁ、ふぁ、ンン~~」チュゥ、チュッ

アスカ(渚なんかとキスしたって、私はなんともないんだから)

アスカ(あんたより美形で、声が甘くて、でも男らしくて、あんたより何でもできて、あんたよりエヴァで強くて、私のこと抱きしめてくれて、色気もすごくて優しくて素敵で素敵で素敵な完璧男とキスしたって、私は)

アスカ「ハァ、ン、んぁ、もっと、ああなぎさぁ」

カヲル「名前で呼んでくれないか。デートの間だけでいいから」

アスカ「カヲル、ねぇもっとキス、キスしよぉ……」

カヲル「まだ40分近くあるよ。ずっとするの?」

アスカ「して、して、して、ああ、お願い……!」

アスカ(シンジ。シンジ、シンジぃ。ごめんなさい―――)

店員「ありがとうございました」

カヲル「……歩けるかい? 腕につかまって」

アスカ「ふぁい……♥」フラフラ



カヲル『シンジ君。準備はできたよ』

シンジ(たった一日で……)

アスカ「く……このっ、どういうつもりよ!!!」ジャラジャラ

カヲル「リリンの世界では、さして親しくもない異性の部屋に上がるなら覚悟がいるのが相場だと聞いてるけど」

アスカ「だからって鎖でベッドに縛り付けられるとは思わないわよ、この変態ッッッ」

カヲル「すまないね。身体的に害を与えることはないから、それは安心して欲しい」

アスカ「信用裏切った直後にどの口で……! それに、そっちのそいつはなんなわけ!?」

レイ「……」

レイ「……」

アスカ「仏頂面で突っ立ってないでなんとか言いなさいよ、この人形女!!」

カヲル「そう、レイは人形だよ。性の快楽によって、僕の傀儡へと生まれ変わったんだ」

アスカ「は……?」

カヲル「君にもそうなってもらうつもりだよ。惣流さん」

アスカ「上でも下でも真ん中でも、私の名前を口にするな! 今すぐ鎖解いて、反省して舌かんで死ね!」

カヲル「……ただ、レイをそうした時とまったく同じでは彼を飽きさせてしまうかも知れない」

アスカ(彼……?黒幕がいるっての?)

カヲル「だから少々趣向を弄ることにした。おいで、レイ」

レイ「はい」スッ

カヲル「惣流さん。まずは君に、僕とレイを見ていてもらおうと思う」

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