キョン「SBRを見て思ったが…やはりスタンドは世界が至高だな」(334)

古泉「はぁ…?」

キョン「お前も好い加減花京院厨は卒業して、世界の良さに気付いたらどうだ」

古泉「仰っている事が良く分かりませんが」

キョン「やはり能力、そしてスタンド自体のスペックや本体を踏まえても、
    世界が圧倒的パワーを誇っているのは揺ぎ無い事実だろう」

古泉「前にも言いましたが、僕は『法皇の緑』から鞍替えする気はありませんよ」

キョン「強情な奴だな…」

古泉「これも再三言っている事ではありますが、花京院vsDIOはハンデ戦でした」

古泉「部下として従えていた事で能力を熟知しているDIOと、推理しながら戦う花京院」

古泉「あまりにも不利過ぎた」

キョン「分かった分かった…分かったよ」

古泉「以前お話した時も、遠距離であればDIOを倒す事も不可能ではない…」

古泉「そう結論付けたハズですが」

キョン「まあな…だがSBRでの洗練された世界を見て思ったんだよ」

キョン「やはり『世界』と言う途方も無い能力の前に、まともに勝てる奴など居らんとな」

古泉「随分入れ込んでいますね」

キョン「まあな」




ガチャ

長門「……」

キョン「よう、今日は俺の方が早かったな」

長門「ホームルームが長引いた為」

古泉「長門さんのクラスの先生は、話が長い事で有名ですからね」

キョン「時々、授業中にも脱線して20分程授業が潰れるもんな」

長門「そう」

古泉「ところで」

長門「…?」

古泉「長門さんは、今現在お気に入りのスタンドは…?」

キョン「やはり『ホワイトアルバム』か…?」

古泉「以前はそうお答えしていましたね」

長門「ホワイトアルバム。今でも好きなスタンドのひとつ…」

長門「しかし最近では別のスタンドの良さに惹かれても居る」

キョン「ほう?」

古泉「それは興味深い。出来ればお聞きしても」

長門「良い」

長門「……ハイウェイスター」

キョン「プッww」

長門「…何が可笑しいの」イラッ

古泉「そうですよ。ハイウェイスター、良いじゃありませんか」

キョン「す、すまん…。いや、つい……フフ…」

古泉「ちょっと、長門さんに失礼じゃないですか」

キョン「お前もニヤけとるぞww」

長門「…」

キョン「ま、まあ良いスタンドだが世界の前にはチンケなスタンドだよな」どや

長門「そんな事はない」

キョン「なに?」

長門「ハイウェイスターは自動操縦型に分類されるスタンド」

キョン「そうだな…」

長門「故にハイウェイスターそのものに攻撃を加えても効果は薄い」

キョン「まあな」

長門「『世界』は近距離型の能力…ハイウェイスターが相手では、完全勝利する事は難しい」

キョン「時間を停止しながら逃げちまえば良い」

長門「無駄。臭いを辿って何処までも追いかけて来る…」

長門「本体を叩かない限りは無理。故に完全に世界が勝てる保障は何処にも無い」

キョン「…ぐ…」

キョン「だったら!時間を止めて噴上のドタマをカチ割ってやれば良いだけの話だろうが」

キョン「何もそっちのやり方に付き合ってやる必要なんぞ無い」

キョン「こっちは無敵のワールドだからな、スタンドはボコボコにしちまってへし曲げたガードレールかなんかで固定しておいて」

キョン「ゆっくりと探し出して再起不能にしてやるさ」ドヤ

キョン「ハイウェイスターはパワーもスピードも大した事はない。シュレッダーすらまともに破壊出来ないんだしなwww」

古泉「それは間違いですね」

キョン「! こ、古泉お前は花京院信者のはずでh

古泉「察するに、貴方はDIOとの関わりが最も浅い四部をそこまで読んで居ませんね?」

長門「古泉一樹に同意する」

キョン「なんだと…?バカを言うな、何度も読み返してるぞ」

古泉「どうせ、初戦の吉良vs承太郎 康一や最終戦。或いは音石明のところばかりでは?」

キョン「ぐ…」
   (コイツ、何故それを…)

古泉「まず固定と言いましたが、ハイウェイスターはバラバラになれます」

キョン「…そういやそうだったな」

古泉「まずこれで、固定等は不可能です。そもそもスタンドが捕縛出来るか怪しいものですが」

長門「苦し紛れのこじ付け。見苦しいとしか言い様が無い」

キョン「」ブルブル

古泉「加えて言いますと、世界の速度が幾ら優れていても回避は難しいでしょう」

古泉「時間を止めて薙ぎ払ったとしても、すぐに第二波が訪れます」

古泉「クレイジー・Dのスピードでも対応し切れず初手を喰らった事から、
   恐らく世界も完全回避とは行きませんね」

古泉「やはりどちらが絶対勝つとは言い切れない微妙なパワーバランスでしょう」

長門「…」コクリ

古泉「バラバラになれる、と言えば『法皇の緑』もですね」

古泉「よくよく考えれば、遠距離型ですから…世界の前に本体が姿を見せなければ、
   案外勝てる可能性と言うのはグッと上がるのでは無いでしょうか」

長門「可能性は高い」

古泉「流石は長門さん、良くお分かりで」

長門「…」コク

キョン「…う、うる、うるせえ!時間を止めてバラバラの一つ一つを八つ裂きに――!」

長門「している間に、他が襲い掛かる」

古泉「ですから何も…ハイウェイスターやハイエロファントグリーンが最も強いと言っている訳ではありませんよ」

長門「そう、スタンドはジャンケンの様なもの…条件によって勝敗は左右される」

キョン「…まあ、そうだな…」

キョン(向き合ってよーいドンで始めたら世界が最強だけどな)




ガチャ

みくる「遅れましたぁ~」アワワ

みくる「あ…涼宮さんまだだったんですね、良かったぁ~」ほっ

古泉「ふふ、ツイてますね」

長門「…」

キョン「どうも、お先です」

みくる「今お茶淹れますねー」ニコッ

みくる「~♪」パタパタ

キョン「うーん……荒んだ心が癒されるようだ」ほわん

長門「貴方が勝手に荒んでいただk

古泉「長門さん、油を注ぐのは止めましょう」

長門「……。分かった」

みくる「今日は紅茶ですよー」コトリ

古泉「ありがとうございます」

キョン「暖まる…時に朝比奈さん」

みくる「はい?」

キョン「朝比奈さんの好きなスタンドって、何ですか…?」

キョン「確か前は魔術師の赤って…w」
   (世界と会うまでも無かったなwww)

みくる「あ~…えっとぉ、魔術師の赤は今でも好きですぅ」

古泉「ではやはり」

みくる「でもでもっ、最近は別のスタンドにも興味が出来て!」

長門「…」

みくる「マンダムですぅ」

キョン「へ、へえ」ブルブル

キョン「プッw」

古泉「人気がありますからね」

長門「スタンド能力よりも本体であるリンゴォ・ロードアゲインに起因する所が多い」

長門「私も好きなスタンド使いの一人」

みくる「良いですよねぇ~…あと、あの…私、おっちょこちょいなんで……よく食器とか割っちゃって…」

古泉「なる程、戻したいと」

みくる「はぃ~、タイムトラベルとはまた違う時間逆行も楽しそうですし…」

キョン「じゃあ、キラークイーンのバイツァ・ダストじゃダメなんですか?」

キョン「あっちの方がずっと強いですし。まあ世界には敵いませんけど」

みくる「えっと、えとっ…そのぉ…」

古泉「宜しいでしょうか」

長門「古泉一樹、どうぞ」

古泉「まず、バイツァ・ダストとマンダムは決定的なまでに違いがあります」

古泉「バイツァ・ダストはある特定の条件下でしか発動できず、また他者の力を借りる必要も大きい。
   あの能力は吉良吉影が吉良吉影であったからこそ使える能力です」

古泉「大幅な時間の巻き戻しを可能とし、死んだ者は必ずまた同じ運命を辿ります」

みくる「は、はい」コクコク

古泉「対してマンダムは、時計を弄ると言う以外に特に条件はありませんね」

古泉「何時でも戻したいタイミングで可能で、またやり直しが可能です」

古泉「例えば僕が此処で、キョンくんを銃殺します。しかし6秒経つ前にマンダムを発動すればどうでしょう。
   祖の様な事例が原作においてありません。ですので憶測ですが…また生きている彼と出会えます」

古泉「そしてまた撃つかどうかは僕の判断に委ねられるという訳です」

古泉「そもそも、お皿を割る度に朝比奈さんの知人…まあ鶴屋さんを例に置きましょうか」

古泉「彼女を見た者を犠牲にして戻すと言うのは、あまりに効率的ではない」

みくる「そ、そういう事が言いたかったでしゅ」

キョン「……」

キョン「ま、まあマンダムとかアレだよな。スタンド能力だけなら全然強く無いよな」

キョン「時間を止めて腕を叩き切ってやればそれで済む」

長門「…つまらない」

キョン「なに?」

長門「貴方の語る『世界』の戦法は時間を止め、無抵抗な相手を蹂躪する…それしか無い」

キョン「!!」

長門「もっとスタンドの能力を活かすべき」

古泉「最もです」

キョン「な、なんだと…!だったら他に何があるってんだ…!」

古泉「熱くならないで下さい、そもそも貴方が――」

キョン「俺がなんだ?マンダムが弱いってのは事実だろうが」

キョン「同じ拳銃ならセックスピストルズの方がまだマシなんじゃないか?」

キョン「どうせ、キャラに惹かれてホイホイ選んだだけだろう」

古泉「……僕にそれを仰るのは結構ですが」

キョン「なんだ?」イライラ

古泉「選んだのは朝比奈さんと言う事をお忘れなく」チラ

朝比奈「ひっ…ぅぐ…」ポロポロ

キョン「!!」

キョン「こっ…古泉ィ――ッッ!!」

ボグシャァ――z___ッッ

古泉「んもっふぁ――ッ!?」ドザザザァッ

古泉「な、何を…!」

キョン「お、お前が悪い」

古泉「え…」

キョン「お前が悪いんだ!聞いても無いのに長々とマンダムとバイツァ・ダストの講釈を垂れ流しおって!」

キョン「見ろ、朝比奈さんを!泣いとるだろうが…!何の罪悪感も無いのか!?」

古泉「いや、ちょっと…」

みくる「…っ…うく…っ」

キョン「大丈夫ですよ、朝比奈さん。俺がしっかり言っときました」

長門「……ゲロ以下」



バァ――ン!!!

ハルヒ「おっまた―!」

ハルヒ「あれ、みくるちゃん…?」

みくる「はぃ…?」

ハルヒ「ど、どうしたのよ…!目真っ赤よ…!!」

長門「彼g

キョン「古泉がな!スタンド談義で朝比奈さん相手にマジになってな…」

ハルヒ「古泉くんが?」

古泉「なっ…!」

キョン「ああ、全く見てられるもんじゃなかった……」

長門「ちがう」

ハルヒ「そうなの…。古泉くん、あんまし熱くなっちゃダメよ。分かるけどさ」

古泉「いえ、その…はあ…」

長門「ちがう。古泉一樹は――」

キョン「そうだぞ…まあお前の大好きな『法皇の緑』が強いってのは分かったからさ」

長門「……」

キョン「時にハルヒ」

ハルヒ「何よ」

キョン「好きなスタンドは?」

ハルヒ「だからさ、前にも言ったでしょ」

古泉「前回は確か…」

ハルヒ「波紋よ波紋…!スタンドなんかに感けてるから本体が弱くなっちゃうの!」

ハルヒ「まずは健康な肉体を得て初めて強さって言うものを示せるのよ!」グッ

キョン「…いや、スタンドの話をしてるんだが」

ハルヒ「黙りなさい」

みくる「波紋ですかぁ…」ぱちくり

長門「……シブい」

古泉「ええ、おたく全くシブいねぇ…と言うのがぴったりな台詞かと」

ハルヒ「同じ波紋でも、使い手によって技が異なるってのが好きなのよねぇ~…」

ハルヒ「それに応用性よね…!」

キョン「……だが、世界の前には――」

古泉「あっ…」


10分後


ハルヒ「だからくっ付く波紋でナイフなんか喰らわないつってんでしょ…!!!」

キョン「分からん奴だな、刺すんだよ!引っ付けるも何も刺しちまえば同じだ!!」

ハルヒ「だからそれが引っ付くって言ってんのよ、しつこいわね…!!」

みくる「ひぇぇ~…」

長門「修羅場…」

古泉「すみません、バイトが…」

ハルヒ「大体、世界よりも部下のケニーGとヴァニラ・アイスのコンビの方が凶悪じゃない」

キョン「何…?」

ハルヒ「幻覚で穴ぼこは相手に見せないでガオンしまくんのよ、これはかなり凶悪よ」

キョン「……く」

長門「好い加減に世界が完全無欠と言う考えは改めるべき」

キョン「うるさい!!本当にやってみなきゃ何も分からんっ!」

キョン「俺はもう帰る…!」バタンッッ


みくる「行っちゃいましたぁ…」

長門「…まるで嵐」

ハルヒ「アホじゃないかしらあいつ」

古泉「先日は随分と苦労しましたよ」

キョン「…悪かったよ」

古泉「いえ」

キョン「それでだ、このホワイトボードに書かれた言葉はなんだ…冗談か?」

古泉「さて、どうでしょう…長門さん?」

長門「…涼宮ハルヒによる情報改竄の痕跡が見られる。これは98%の可能性で事実であると推測できる」

みくる「しょぇえ~……」


ホワイトボード『第一回 SOS団+α スタンドバトルロワイアル  主催:涼宮ハルヒ』

バンッッ

ハルヒ「待たせちゃったわね!はいこれっ、準備して来たから!」ドンッ

キョン「…なんだこのくじ引きの箱みたいなのは」

ハルヒ「スタンドDISCよ。何寝ぼけてんの?」

キョン(寝ぼけてるのはお前だと言ってやりたいが、堪えておこう)

キョン「そうかい」

古泉「…ランダムですか」

ハルヒ「そっ。ちなみにあたしは波紋があるから引かないわ」

キョン(自分だけ好きなモン手に入れる辺りに厭らしさを感じるな…)

キョン「…ちなみにお前達の好きなスタンドは?」

谷口「隠者の紫…つーかよぉ、帰って良いか?」

すまんな谷口。どうやらそいつは無理そうだ

国木田「僕はエアロスミスかな…。飛行機が好きって言うのもあるけどね」

成る程。ところで国木田。俺はお前にはエコーズが似合うと思うぞ

鶴屋「んー、あたしかいっ?あたしはやっぱしストーン・フリーっかなー?」

如何にも鶴屋さんらしい。まあラブ・デラックス辺りも使いこなせそうですけど

朝倉「あら、聞きたい?…ふふ、そうね。ダイバーダウンよ」

理由を聞くのも恐ろしい。大体なんで此処に居るんだよ…

部長「ぼ、僕はクリームだな…!」

居たんですか

古泉「…成る程。となると箱の中は……」

・『世界』
・『法皇の緑』
・『隠者の紫』
・『クリーム』
・『ハイウェイスター』
・『エアロスミス』
・『ストーンフリー』
・『ダイバーダウン』
・『マンダム』

古泉「という事でしょうか…」

ハルヒ「そうなるわ!さあさ、皆ドンドン引いて頂戴…!!」



かくして、スタンド素人の俺達によるスタンドバトルが始まる事となった…
頼むから世界を引かせてくれ…!

ハルヒ「次、古泉くん!」

古泉「承知しました。ではお先に…」

ハルヒ「次、有希!」

長門「そう…」


~中略~


キョン「あとは俺だけか」

ハルヒ「そっ。ちなみにアンタがDISC引いてから10分後が開始時間よ」

ハルヒ「あたし先に出てるわね。精々後ろに気をつけなさい」ガチャ バタン

キョン「…残り物には福があるって言うが」


キョンの引いたスタンド>>130

んじゃ俺ソフトマシーンな

キョン「…まあ選ぶまでも無く一枚しか無いんだが」ゴソッ

キョン「これは――」

M A N D A M

キョン「……」

キョン「………」

キョン「まあ、落ち込んでも仕方あるまい」

キョン「頭に挿すんだったな…」グイ ニュルン

キョン「さて…行くか…」

部室のドアノブに手を掛けるキョン――
ノブを 捻った その 瞬  間

ガ  オ  ン !

キョン「うおぉ!?」

抉り抜かれたッ SOS団の部室、その中央のテーブル!!
そして穴はぽっかりと天井にも出来ていた…!

  後ろに気を付けなさい

キョン「そういう事か…っ!くそったれ…!!」

ガ オ ン  
        ガオンッ
ガオン

キョン「ちくしょう…!手当たり次第やってやがる……!」バタンッ

キョン「…ハアッ、ハアッ……とりあえずこの校舎から離れるか…」

キョン「殺されちまう…」タッタッタッ

鶴屋「おりょりょっ…?」スタタッ

キョン「! 鶴屋さん…!」

鶴屋「やあやあキョンくんっ、元気そうだねっ」

キョン「は、はあ…」

鶴屋「こっちの方で物凄い音が聞こえたからさー、来たんだよねーっ」スタスタ

キョン「ちょ、ちょっと待ってください!そこで…そこで止まってください!」

鶴屋「…ん?」

キョン「…鶴屋さんのスタンドは?」

鶴屋「ああ、あたしのかいっ?あたしはね――」

鶴屋さんのスタンドDISC>>145

世界 ついでにやる気満々だったら嬉しいなって

ゴゴゴゴゴ
            ゴゴゴゴ

鶴屋「ふっふっふー…知りたいかいっ?」

ゴゴゴゴゴゴゴ           ゴゴゴゴゴゴ
          ゴゴゴゴゴ

キョン「…!?」

鶴屋さんの…この…底知れぬ気配…なんだ…何か…
何かが…まずいッ……く、くそっ…びびっちまって身体が動かんッ…!

キョン「動け…!!」

鶴屋「動く必要は無いにょろ」にこっ

鶴屋「ザ・ワールド」

ギュァ――z__ン

キョン「……!!」

キョン(く…武器も無いマンダムじゃ勝ち目は無い……!!)

鶴屋「ちょーっと寝てて貰おうかいっ!!」ブァッッ

キョン「く…!!」ダダダッ

鶴屋「おっと、逃がさないよ…!『世界』!」

鶴屋さんを肩に乗せた『世界』がキョンを追う…!

鶴屋「ほーらもう追いついちゃうにょろー?」

キョン(遊んでやがる…!)

階段を駆け下り、二階の廊下を走りぬけるキョン
その後を愉しそうに追い掛ける鶴屋さんとその世界

鶴屋「そろそろ終わりにしちゃうよ…!時よ…っ!」

キョン(くそ、此処までか…!!!」

ガシャァァ――ッ!

ズドドドドドドォ――z___ッ

鶴屋「…ちいッ…!!」

キョン(エメラルドスプラッシュ…!?外から…誰だか知らんが消火栓を撃ち抜いて…!)

キョン「上手いぞ…助かった!」

キョン「お陰で鶴屋さんは撒けたようだ……助かった…」

下駄箱の付近で、腰を落とすキョン
今の逃走劇だけで体力は最早限界に近かった…

キョン「暫く…ハア…休むか…ハァ…」

古泉「……さて、此処は中庭です」

古泉「何故この様に目立つ場所に居るかと言えば……意外と見付からないんですよ」

古泉「皆さんどうやら、校舎の中にご執心の様子ですからね」

古泉「所で僕のスタンドは>>169ですよ」

ハーミットパープル

・『世界』 鶴屋さん
・『法皇の緑』 ???
・『隠者の紫』 古泉一樹
・『クリーム』 ???
・『ハイウェイスター』
・『エアロスミス』
・『ストーンフリー』
・『ダイバーダウン』
・『マンダム』 キョン

>>178
平時使えないじゃん
早く長門と朝倉をどうにかしないと

古泉「ハーミットパープル…戦闘向けではありませんが…」

古泉「まあ相手を拘束したりは出来ますか…。それに岩壁くらいは貫けますからね」

しゅるりと右手から紫の茨を発現させながら呟くと、校舎を見上げる古泉

古泉「では此処から一番近い反応の方の所へお邪魔しましょうか」スタスタ



保健室

谷口「…ったく…阿呆らしいぜ。いちいちやってられるかよ」

谷口「涼宮の訳の分からん行動に付き合わされんのもこれで何回目だ…」

谷口「……さっきは上からすげえ音が聞こえて来たしな…」

谷口のスタンド>>180

おっとすまん、ちゃんと見てなかったここから+3が谷口のスタンドで

谷口「ハイウェイスターか…なんつーか…場所的にもぴったしつーか…」

ハイウェイスター「…」

谷口「……でもやらねえ。キョンや国木田には悪ぃけど此処で隠れてるぜ」

バチッ

    バチチッ

谷口「…?」

谷口「電気の調子悪いのか…?」

バチッ  バチッ

谷口「お、おい…」

パァァ――ンッッ!!

破裂する蛍光灯…!降り注ぐ硝子のシャワー!

谷口「うあああッ!?」ビシュッ

谷口「ほ、頬が…っ!」

古泉「さてどうしますか……初手を打ったのは良いですが…」

古泉「保健室にはあれくらいしか操作出来る物は無さそうですし…」

古泉「そうですね…」



谷口「はあっ…はあ…!!」

ガララッ

古泉「うわ…っ!?」

谷口「こ、古泉……!」

古泉「待ってください…!危険です、既に敵が…!」

谷口「何…!」

古泉「ええ、あれを見て下さい。廊下を歩いていたところ…突然蛍光灯が爆発したんですよ」

廊下に散らばる蛍光灯の粉砕したものを指す古泉
当然自分でやったものだ

谷口「マジかよ…一体何の能力で……」

古泉「こんな事が出来るのは物体に潜行出来る『ダイバーダウン』か…」

古泉「涼宮さんの『波紋』では無いでしょうか。急激に波紋エネルギーを流し込めばこのくらいは可能なはずです」

谷口「どっちにしても厄介だな、くそ…っ!俺はこんな事やりたくねえのに…!」

古泉「…すみません……」

谷口「古泉、お前のスタンドは…?」

古泉「ハーミットパープルです…敵の位置を察知しようかとも思ったのですが。どうも操作が難しいもので」

谷口「…俺はハイウェイスターだ。スタンドは出しとく……何か出たら、お前が拘束しろ」

谷口「そこを俺が吸収し尽すからな」

古泉(……非情に心苦しいですが…僕はこのチャンス……)

古泉(『法皇の緑』を使うチャンス…ものにしたい…)

古泉(許してください…!)

古泉「ハーミットパープル……!!」ドババァ―ッ!

谷口「ぐあ…っぁ…!!?こ、古泉…っ!」

古泉「僕だったんですよ…すみません…!」

谷口「は、ハイウェイスター……!」

古泉「させません。ふんもっふ…!!!」グイイッ



谷口 窒息により再起不能

国木田「……ツイてないなぁ、折角の休日に何してるんだろう」

国木田「呼び出されて律儀に来ちゃう辺り、僕も谷口も御人好しなのかもしれないな」

国木田「……はあ…」

部室のある棟とは別の、普通の教室が立ち並ぶ方の校舎
国木田は其処に居た

自分を狙っている者が居るとも知らずに…

国木田のスタンド>>225

国木田を狙ってる人>>228

狙ってる人のスタンド>>230

d4cなんかは誰が使ってもほぼ無敵な気がするな

法皇

すまん。朝比奈さんで

「みくるビィィ―――ム!!!!!!」

国木田「えっ?」

ガシャシャシャシャァ――ッッ
ドドドドドドドンッ!!

国木田「…ぐッ…!?」

突然横の教室の窓が全枠噴き割れて、硝子の破片と一緒に飛び舞って来たのは翡翠色の宝石
その幾つかが国木田の身体を直撃して抉り付ける

みくる「ご、ごめんなさい…っ!でも、でもっ……た、倒されちゃってくださぁあ~い!!」

ひっく。としゃくり上げながら涙目の朝比奈みくるが、ハイエロファントグリーンと共に佇んでいた

国木田「ぐ、くう…っ…ゆ、油断しちゃったな……ちゃんと『探知』してれば…」

みくる「ご、ごめんなさいごめんなさい…っ!」

ボタ、ボタ…ッ
ハイエロファントグリーンの掌から零れるエネルギーの象徴

国木田「『エアロスミス』…っ」ギャンッ

バラバラバラ…とプロペラ音を響かせて浮かぶ『エアロスミス』

国木田「撃てぇぇ――――っ!!!」

みくる「…っ!!ごめんなさい…!!!」




コンマ奇数:国木田再起不能
コンマ偶数:みくる再起不能

国木田「ハアッ…ハア……!」

みくる「…」

国木田「僕が速かった…っ…」

国木田「いつ…っ……だ、ダイバーダウンの人が…キョンとか谷口なら助かるんだけどな…」



朝比奈みくる 再起不能

どうみても奇数なんだが

>>247
ホントだすまんこ


みくる「…ひっ…ひ…っ…ごめんなさいっ…」グズッ

みくる「……はぁ…」

みくる「悲劇のヒロインぶるのも飽きたでしゅ」

みくる「DISCは頂いておきますねっ」ズルリ


国木田 再起不能

―部室―

ガオンッ  ガオン
 
  ガオン

部長「…さぁて……一人くらい死んだかな?」スッ

部長「……誰も居ないな。もしかして丸ごと飲み込んじゃったか?」スタッ

ミシリ
     ピキピキ パキッ

部長「はっはっは…!まあいいっ、気分が良いぞ!この部室をこんなにしてやっただけでもねっ!」

部長「ざまぁ見たまえ…!!ハッハッハァ―ッ!!」

ビシビシビシッ

      ガラッ

部長「ん?」

グワシャァァ―――z____ッッ

部長「う、うぅわぁぁあああ!!!!」

コンピ研部長―文芸部室の崩壊に巻き込まれ再起不能―

  

キョン「……ふうっ…そろそろ行くか…」

キョン「物騒な音も聞こえて来るしな…」すたすた


キョン「…鶴屋さんには会いたく無いな……朝比奈さんはどうしてるだろう」

キョン「あの人はこんな事に乗り気でやれる人じゃないしな…助けてあげないと……」


キョン「…ん…あれは?」

>>266

朝倉

…所で人って言うのは良く、生命の危険なんかに瀕した時物事をスローモーションで捉えると言う
俺はそんなもんは映画やドラマの効果の影響で広まったデマだと思っていたし、信じちゃ居なかったんだ

しかしまあ、なんだろうな。今走り迫ってきた朝倉の…
スタンドが繰り出す右ストレート。コイツがどうもスローで見えるんだ

俺の米神を狙ってるな…

にっこり笑った朝倉の唇が…「し」「ん」「で」と動いた



朝倉のスタンド>>271

>>275
①ハンサムのキョンは突然反撃のアイデアをひらめく
②仲間が来て助けてくれる
③かわせない。現実は非情である

ダイバーダウン

2

キョン「うおお…っ!?」

横合いから現れた何かに殴られて、鈍い音を立てて横っ飛びに朝倉が吹っ飛んだ
そのまま朝倉は廊下の壁の中に消えて行く

キョン「た、助かった…」

長門「まだ」

キョン「長門…!」

長門「離れないで」



朝倉(…良いタイミングで現れてくれるわね)

朝倉(どうしようかしら…)

朝倉(キョンくんは後回しで良いわ…どうせ何も出来ないみたいだしね)

朝倉「『ダイバーダウン』」

壁から飛び出した朝倉とそのダイバーダウンの拳が長門を襲う…!

長門「…!!」ガッシィィン

キョン「うおお…ッ」

朝倉「あら、意外と速いわね」

長門「『ストーンフリー』は近距離型。遅い筈が無い」グググッ

朝倉「あらそう。でもスピードは『ダイバーダウン』が上よ…!」ズドドドドッ

長門「…!…!!」ドガッドガガガ

キョン(ま、まずい…捌くので精一杯なのか……!)

朝倉「貰ったわ…」ドズッ

長門「う…っ」

キョン「長門ぉ…!!」

朝倉「待ってね、長門さんの『中』を掃除したら次はキョンくんだから」

ごぼっ、ごぼっと血を吐き出す長門を尻目に朝倉がこちらを振り向いた
その笑顔はこんな状況でこんな奴じゃなきゃきっと惚れちまいそうな程可愛らしい

長門「ストーンフリー…」

朝倉「え……」

長門「組み替えはさせない。既に其処は糸の集まりでしかない」

長門の腹部を貫いていたはずのダイバーダウンの右腕には、糸が絡み付いていた
ストーンフリーで身体を糸状していた長門は、そのままスタンドの右ストレートをダイバーダウンへ叩き込んだ

長門「再起不能にする」ドゴッ

朝倉「あ…っぐ…!」

朝倉「く…!!!」ブチブチッ

長門「…!」

朝倉「糸って言っても長門さんの体の一部なのよ。引き千切ればこの通り血塗れね…!!」

長門「関係無い」

血を吐きながら拳を振り上げる長門と、朝倉
正直言って俺はチビりそうだ


ぼーっとどれくらいの間見てたんだろうか

1分か、5分か。もっとか…?
ダイバーダウンの手刀が、ストーンフリーの胸部を貫いた
やはりスピードの差がもろに出ちまったらしい…しかし俺だって予測はしていたさ

キョン「『マンダム』…!」

あまりにも眠すぎる。寝る

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