キョン「処女市場・・・?」 (34)

キョン「なんだここは……」

佐々木「お客さんですか?」

キョン「え?あ、佐々木じゃないか。ここは一体なんなんだ?」

佐々木「初めてのご利用ですね」

キョン「はあ?」

佐々木「簡単に言いますと、ここでは処女の売買取引がされています」

佐々木「競りには誰でも参加できますので、実際に見て回ってみるのが良いでしょう」

キョン「いや、何を言ってるのかわからないんだが」

佐々木「それではどうぞお楽しみください」

キョン「とんでもないところに迷い込んでしまった」

キョン「状況を整理しよう」

キョン「今日俺は日曜日に珍しく団活が休みだからぶらぶらしていた」

キョン「賑やかな音が聞こえたからフリーマーケットでもやってるのかと近づいたらこれだ」

キョン「処女が売られているだと?まだよくわからんな」

キョン「佐々木は実際に見てみろと言ったな、よし 見てやろうじゃないか」

長門『朝比奈みくる 30から』

キョン「あれは……長門じゃないか。なにやら舞台の上で司会のようなものをやってるな」

谷口「おっ!キョンも来てんのかよ!」

キョン「谷口。なぜお前がこんなところに」

谷口「今日はお目当ての商品が出品されてるからな!絶対に勝ち取ってやるぜ!」

キョン「なるほど」

谷口「おっと、もう始まってるんだよ!また後でな!」

キョン「ああ……」

キョン「行ってしまった、舞台の前に行ったのか 俺もついていこう」

キョン「近づいてみてわかったが舞台の上には檻があって中が見えないよう布が被せられているな」

長門『40、43、48、50、55、65』

長門『65。他には?』

ざわざわ

長門『では65の方……』

谷口「ちょっと待ったぁぁ!!」

谷口「75ッ!!」

ざわざわ

長門『75の他はいない?』

長門『じゃあ、75のあなたが落札』

谷口「いやったぁぁーー!!!」

キョン「おい谷口 こりゃなんなんだ」

谷口「ああ?知らねえのか?」

谷口「今俺が、あの朝比奈さんの処女を75万円で落札したんだよ!」

キョン「なんと」

谷口「お尻の方も含まれてるからな!存分に堪能してやるぜ!」

キョン「なるほど」

谷口「じゃあな!朝比奈さんを受け取りに行ってくる!」

キョン「谷口は朝比奈さんと共に、舞台から少し離れた小さい小屋に入っていった」

キョン「小屋の前で15分ほど待ってみたが出てくる気配がないので舞台の前まで戻ってきてしまった」

キョン「う~ん、大体仕組みがわかってきたぞ」

キョン「商品となる人物が長門の司会の元に競りにかけられ、一番高い金額を最後に提示した奴が買い取れるのか」

キョン「色々と突っ込みたいことはあるがこの際気にしないでおこう」

キョン「おっと、次の競りが始まるな」

長門『朝倉涼子 45から』

キョン「朝倉だと?あいつも売られてるのか」

長門『60、70、85、95……』

ざわざわ

キョン「すごい人気だな……」

朝倉「いやぁ~!出してよぉ!!」

キョン「ん?朝倉、やっぱり檻の中にいるのか!」

朝倉「キョン君!?その声キョン君よね!助けて!!」

長門『商品は黙ってて』

ゴニョゴニョ

キョン「長門が例の早口の呪文を唱えてからはめっきり朝倉の声がしなくなった」

キョン「どれ、俺が助けてやらないと。手持ちはいくらあったかな……」

長門『135の他には?』

キョン「無理だな……悪い、朝倉」

長門『落札』

キョン「朝倉は檻のまま舞台から降ろされ市場の端の方へ移動された」

キョン「落札したと思われる男が檻の中に入り、いつまでたっても出てこなかった」

キョン「その檻はひたすらに揺れ動ていた」

キョン「こんな屈辱はもうたくさんだ」

キョン「よし、決めたぞ」

キョン「次に友達が閉じ込められていたら必ず助けてやるんだ」

長門『次の商品が到着しました』

キョン「おお!来た!」

キョン「あれは……!!」

キョン「俺の心は清らかだった」

キョン「俺は友達を救えた」

キョン「こんなにも人に感謝されたのは初めてだった」

キョン「そして俺は今 例の小屋の中にいる」

キョン「お礼がしたい、と言われたもんだから」

キョン「俺は断ったんだがどうしてもと言うから仕方がなかった」

キョン「おっ、シャワーの音が止まったか」

ガチャ

キョンも浴びてきなよ

キョン「ああ、そうするよ」

キョン「お待たせ」ガチャ

キョン「まさかお前まで売りに出されてるとはな」

キョン「朝倉の件も見るに、拉致でもされたのか?危ないところだったな」

キョン「結局、俺とすることになってるんだが」

キョン「お前が望むならそれでいいさ 俺だって望んでた」

キョン「でも、こんな所でお前とこんな事になるとは思わなかったよ」

キョン「まあ、『処女』市場だからな」

キョン「そろそろ、してもいいか?」

キョン「最初はキスから……なんて乙女みたいな事を思ってるんだが」

キョン「なあ、国木田」

国木田「ん……」チユッ


終わり

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年08月08日 (土) 17:46:37   ID: qGkVMvP6

まさかの国木田かw

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