結衣「き、京子今すぐ家に来てくれ!!」 京子「結衣?」(160)

結衣『あ、もしもし京子?』

京子『おー、結衣から電話かけてくるなんて珍しいね』

京子『1人暮らしで私が恋しく――』

結衣『き、京子今すぐ家に来てくれ!!』

京子『ゆ、結衣?』

結衣『……あ、いや、別に用事があるんなら無理しなくていいんだけど』

京子『……なーに言ってるんだよ、いつも世話になってるしな』

京子『すぐ行くよ、待っててね』

ピッ

結衣「……」ブルブル

結衣「……」

結衣「そ、そうだ、いるワケないんだよ」

結衣「……霊なんているワケないじゃないか」

結衣「あはは、らしくないなぁ私が怖がるなんて」

結衣「……あー恥ずかしい」

結衣「京子になんて言えばいいんだろ……」

<パリッ ミシッ パリリッ

結衣「ひいっ!?」

京子「……えへへ」

京子「京子、今すぐ家に来てくれーだなんてさ」

京子「……でも、何があったんだろう?」

京子「普段は冷静な結衣があそこまで取り乱すなんて」

京子「……ま、抱き着いてやれば落ち着くだろ」

京子「会うなり抱き着けば、結衣は顔真っ赤にするだろうなー」

京子「……おーっす、愛しの京子様が来てやったぞ!」ガチャッ

結衣「き、京子!!」ガバッ

京子「な、なぁ!?」

京子「ちょ、ちょっと結衣どうしたんだよ!?」

結衣「い、いま誰もいないのに」

結衣「ミシッって、パリッて、ミシシッって音が!!!」ギュムッ

京子「な、なんの話だよ!?」

結衣「だ、だってこの部屋私しかいなかったのに!!」ギュギュッ

京子「む、胸当たってるから!落ち着けえええ!!」

結衣「……あ」

結衣「……こほん、よく来たな京子」

京子「……おう」

京子「……ぷ」

結衣「い、いま絶対笑っただろ!!」

京子「うん笑った」

結衣「むぐぐぐ……」

京子「いやーだって、あの結衣がラップ音にビビるなんてさ」

結衣「わ、私はビビってなんかない!!」

結衣「ははは、子供のころの京子じゃあるまいしそんな――」

京子「……パリッ」

結衣「ひっ!?」ギュムッ

京子「……あー結衣の胸柔らかい」

結衣「……ゴメン、またぎゅって」

京子「……い、いや別に悪い気はしないし」

結衣「……」

結衣「び、びび、びびってなんかないから」

京子「はぁ、あのさー結衣」

京子「もう見栄はるのやめなよ、確かに結衣のキャラではないけど」

京子「べつにカッコ悪いとか思わないし」

京子「むしろギャップがあって可愛いと思うよ?」

結衣「……か、可愛いとか言われても嬉しくない」

京子「くふふ」

京子「結衣ー、顔がリンゴみたいに真っ赤だよん」

結衣「そ、そんなワケあるか!」

結衣「……いちいち呼んで悪かった、でももう大丈夫から」

結衣「京子、ありがとな」

結衣「この埋め合わせは必ずいつかするからさ」

京子「そっか、なら帰ろうかなー」

結衣「……え」

結衣「か、帰っちゃうの?」

京子「だってさ、もう大丈夫なんでしょ」ニコッ

結衣「う……」

結衣「あ、ああ大丈夫だよ」

結衣「さすがにもう怖くなんてないから」

京子「そっか、なら腕掴むのやめてくれるかな」

結衣「……」ギュッ

結衣「い、いやだ」

結衣「腕は離さないけど帰っていいよ」

結衣「バイバイ京子、今日はありがとう」ギュッ

京子「……無茶言うな」

京子「分かった、まだ帰らないから手を離してくれる?」

結衣「……」ギュッ

京子「本当に帰らないよ、信じて」

結衣「……ほんとだな?」

京子「よしよし、いい子いい子」ナデナデ

結衣「ん……ってなに、ナデナデしてるんだよ」

京子「くふふ、でも悪くないって顔してたよなー?」

結衣「おいおい、京子じゃあるまいし」

京子「……ほんと、素直じゃねえ」

京子「ま、結衣が素直じゃないのは今に始まったことじゃないし」

京子「らしいといえばらしいんだけどね」

結衣「……なんか引っかかる言い方だな」

結衣「あのさ、ほんと悪かった、……急に抱き着いたりして」

京子「……い、いや別に」

京子「……」モジモジ

結衣「な、なんで顔赤くしてるんだよ!?」

京子「……し、してないもん」

京子「……」

結衣「うう、私も恥ずかしくなってきた……」

京子「あ、あのさ」

京子「今まで平気だったのにどうして急に怖くなったの?」

結衣「だから怖くなんて……」

京子「はぁ、もういいってホント」

京子「……言いふらしたりなんかしないから、信じて」

結衣「……」

結衣「……これ1人で見ちゃってさ」スッ

京子「お、なんだこのDVDは」

結衣「……」モジモジ

京子「え、その反応からすると、えっちでむふふなDVD――」

京子「『ドキッ!お化けだらけの深夜病棟、(生首)ポロリもあるよ!』」

京子「……」

結衣「だ、だって思いの外怖かったんだよ!!」

京子「……はぁ」

京子「……こんなん作りもののオンパレードだろ」

京子「らしくないなぁ結衣」

結衣「うぐぐぐぐ……」

京子「このDVD全部見たの?」

結衣「さ、最初の10分間でもう無理だった……」

京子「ふーむ、結衣がそこまでビビるとは結構な出来なのかな」

京子「ま、私はそういうの平気だし」

京子「……コレ、見ちゃおうっと」イソイソ

結衣「お、おいコラ!!」

京子「なんだよー、せっかくレンタルしたんでしょ?」

京子「なら見ないともったいないじゃん」

結衣「そ、そういう問題じゃないだろ!!」

京子「結衣は見てる間、部屋の外で待っててもいいからさ」

結衣「……ひっ」ビクッ

京子「ほらほら、始まっちゃうよん」

京子「怖かったら私にしがみついてていいから――」

結衣「……」ムギュー

京子「うははは、後ろから抱き着いちゃって」

京子「ほーんと可愛いな結衣は」

<これは東京都と隣県の境に位置する、元総合病院である

<今では廃病院となり、重々しい雰囲気が漂っている

<我々スタッフ一同は、土地の所有者に許可をとり……

京子「おー、結構手がこんでるんだね」

結衣「……きょ、京子」ギュッ

京子「大丈夫だって、怖かったらもっとぎゅーってしていいよ」

結衣「……」ギュムッ

京子「えへへ、悪くないかも」

<広い敷地にポツンとたたずむこの総合病院

<……何百、何千という人々が生と死の間をさまよったのだろう

<意を決してその中に入ってみることにした

<……と、ここですでにカメラには異様な光景が写っていた

<お分かりいただけただろうか?

<病院の窓から我々を手招くように、何本もの腕が――

結衣「ひ、ひ、う、京子!!うでっ、腕があっ!!」ギュムッ

京子「おおう、け、結構本格的なんだね」

結衣「もう止めようって、お願いだから!」

京子「ははは、まだまだこれからだろ!」

結衣「……もうやだ」

<明かりなどなにもなく、撮影用のライトが頼みの綱

<もちろん外には外灯などない

<このライト以外に光るものなどあるはずもない

<我々は目を疑った

<あるはずもないのに……廊下の奥に無数の光が――

結衣「……これはさすがに作り物だろ」

京子「……」ビクッ

結衣「あれ京子、ちょっと鼓動が早くなってるけど?」

京子「は、はあ!?気のせいだろ、気のせい!」

京子「そ、それより結衣、もっと強くぎゅっとして!」

結衣「はいはい」ギュッ

<廊下の突き当たりにある大きな鏡

<……当然のように撮影スタッフが映し出されている

<我々は戦慄した

京子「な、なんでっ!?」

結衣「いちいち合いの手入れんでもいいから」

<……鏡は明らかに1人多かったのだ

<撮影スタッフとは別に、血まみれのナース服を着た――

結衣「……はぁ、なんでこんなのにビビってたんだろう私」

京子「ふ、にゃっ……にゃ……ひっ……ふっ!!」ブルブル

結衣「……おやおや京子」

<悲鳴も上げずに逃げ惑う撮影スタッフ

<暗闇を、ただただ闇雲に走り抜けた

<……行き着いた先は、恐らく手術室と思われる部屋だ

<すすり泣く撮影スタッフ

京子「……ひっ、えぐっ、ゆ、ゆっいいぃ」グスッ

結衣「はいはい、ここにいるから安心しなって」ナデナデ

京子「ふえっ、えぐっ、う、うんっ……」

<病院の主は我々を休ませてはくれないのだ

<そこには大きな鉈を持った血まみれの大男が――

京子「ふにゃああああああああああああああああ!!」

結衣「……B級の映画臭くなってきたな」ナデナデ

<あろうことか、我々に切りかかってきたのだ

<振り下ろされる鉈、飛び散る血しぶき

京子「ひゃっ、ひっ、ち、血が……」

結衣「……これケチャップだろどう考えても」

<無残にも切り捨てられ、恨めしそうに自分の胴体を眺める生首

京子「にゃあああああああああああああああああ!!」

結衣「どっからどう見てもマネキンじゃないか……」

<……映像はここで終わっている

ピッ

結衣「あー、最初の手招きもスタッフだったんだろうな」

結衣「くそう、私としたことが……」

京子「ふ、えぐっ、ゆ、ゆい……」グスッ

結衣「……」

京子「く、くびがね、スタッフの首がね」

京子「ぽろって、ぽろって取れちゃったの……」グスグスッ

結衣「だからあんなもんフェイクだって」

京子「う、うわああああああああああん」ポロポロ

結衣「……」

結衣「もう、いちいち泣くなよ」ナデナデ

京子「わたっ、私の首繋がって、る?」

結衣「当たり前だろうが、ほらちゃんと繋がってるだろ」フニフニ

京子「ふゃ……くすぐったいよぉ……」

結衣「……そんなに怖かったのか?」ギュムッ

京子「……」コクコクッ

結衣「見る前までの威勢はどこへ行ったのやら」

京子「だ、だってしょうがないじゃん……」

京子「それに結衣だってビビッてたじゃないかっ!」

結衣「……まぁな」

結衣「ま、とりあえず今日はもう帰ったほうがいいよ」

結衣「私はもう平気だからさ」

結衣「……今日はほんとありがとな」

京子「……」ギューッ

結衣「おい」

京子「だ、だってもう陽が沈んじゃったし……」

京子「こんな中一人でなんて帰れないよ……」グスッ

京子「……今日は泊まる」

結衣「……まぁ、今日ばかりは私のせいだもんな」

結衣「いいよ、明日休みだしね」

結衣「……」

京子「な、なんだよ人の顔見てにやにやして!!」

結衣「いや、京子って可愛い悲鳴出すんだなって思って」

結衣「ぷぷぷ、ふにゃあああああ!って」

京子「うぐぐぐぐ……」

京子「ゆ、結衣だって私に抱き着いてきたりしたじゃん!!」

京子「それにさ、わざわざ私のこと呼ぶなんてさ……」

京子「……どんだけ私のこと好きなんだよ」

結衣「おい、なぜそうなる」

京子「だってそうじゃん、誰でも良かったならさ」

京子「電話帳で一番早いあかりでもいいはずだろ?」

結衣「ぐっ……」

京子「ははは、私を呼ぶための口実が欲しかったんだろー?」

結衣「ち、ちが……」

京子「顔真っ赤ですぜ、結衣さん」

結衣「……わ、私は」

京子「んー?」

結衣「……無意識のうちに京子に電話かけてた」

結衣「……京子に気が付いたら電話かけてた」

結衣「京子に会いたかった、怖かったから」

結衣「……ぎゅっと抱きしめたり、抱きしめてほしかった」

結衣「……ただそれだけ」モジモジ

京子「あ、うん……」

京子「……あ、あのね」

京子「嬉しいよ、結衣が私を呼んでくれて」

京子「結衣が私を頼ってくれてるんだなーって」

京子「……悪い気はしなかったよ、結衣にぎゅっとされて」

京子「……」モジモジ

結衣「そ、そっか……」

京子「う、うん……」

結衣「……」

京子「……」

結衣「……」カァー

京子「……」モジモジ

京子「あのね結衣」

京子「……私、結衣の匂い嗅いでると安心するんだ」

京子「子供の時と変わらない結衣の匂いが大好きで……」

京子「……おかしいかな?」

結衣「お、おかしくなんかない!!」

結衣「……と思う」

京子「……やっぱりおかしいんだ」グスンッ

結衣「あ、いや、私も好きだよ?」

結衣「……き、京子の匂いが」

京子「えっ?」

結衣「い、いや、なんでもないよ!!」ワタワタ

結衣「……い、いまお茶持ってくるから」

京子「……」グイッ

結衣「うわわわっ!」

結衣「……ったぁ」

結衣「お、おい急に引っ張るなよ……」

京子「……」

結衣「(思わず京子に馬乗りになってしまった……)」

結衣「ご、ごめん今すぐどけるから」

京子「……結衣」ガシッ

結衣「ちょ、ちょっと京子?」

京子「ちなつちゃんと、あかりがキスしてたじゃん」

結衣「……う、うん」

京子「そ、それなら私たちもしていいんじゃない?」

結衣「な、なんでそうなるんだよ!?」

京子「いや、あのね、その練習として?」ワタワタ

結衣「あ、ああ練習として」

結衣「うん、練習としてだな」

京子「そうそう、練習としてだよ」

結衣「れ、練習なら何回しても困ることはないもんな」

京子「そ、そうだね、練習なら何回でも……」

結衣「……」

結衣「……あの、目、閉じてくれる?」

京子「ひゃ、ひゃいっ!!」

結衣「さすがにキス顔凝視されるのは恥ずかしいよ」

京子「……えへ、えへへ」

京子「……」ツムリッ

結衣「……」

結衣「……ふー」

結衣「……」

京子「……」ドキドキ

結衣「(練習とはいえ、京子も緊張してるのか)」

結衣「(中身はちゃらんぽらんだけど、コイツほんと可愛いな……)」

結衣「(い、いや中身もほんとは可愛いんだけど)」

結衣「(……唇もぷにぷにしてて柔らかそう)」

結衣「(……これは練習だから、うん練習)」

結衣「……」

結衣「ん……」チュッ

京子「っ……」ピクンッ

結衣「…………」チュッー

京子「っ…………ん」

結衣「…………」チュッ

京子「んむっ…………」

結衣「…………ぷは」

京子「っは、はぁ、ふう……」

結衣「……京子の口、柔らかかった」

京子「ん、へへへ、結衣のもね」

京子「ね、ねえ、どうせ練習なんだからさ」

京子「……大人のキスもしてほしいな」

結衣「し、舌とか入れたりするアレ?」

京子「……」カァー

結衣「でも私そんなの経験ないし」

京子「わ、私もないよそんなの」

京子「……だから初めては結衣としたいかな」

結衣「……」チュッ

京子「んぅ!?……ふぁ……ぅ……」

結衣「ひょ、ひょーこ…………」チュッ

京子「んっ……ゅ、い……」

結衣「ん……ちゅ……」ペロッ

京子「ひゃ……ゆ…い…」 ギュッ

結衣「すき………だい、す……き」チュッー

京子「ふっ……ん……ちゅっ」

結衣「……っはぁ」

京子「ぷは、うっ、ゆ、結衣……ぎゅーっとして」

結衣「京子……」ギュッ

京子「……いまのは練習?」

京子「さっき、キスしてるときに京子大好きって」

京子「……ほんとに練習?」

結衣「れ、れん、練習……」

京子「……」グスッ

結衣「練習なんかじゃないよ、京子」

結衣「私は京子のことが好きなんだ、今なら自信を持って言える」

京子「……ほんと?」ギュッ

結衣「……ほんとだよ」

京子「もう一回キスして、お願い」ギュッ

京子「結衣とキスしてるとね、ドキドキして、頭のなかふわふわして……」

京子「……う、上手く言えないけど、結衣と繋がってるんだなって」

京子「結衣とね、ずっと一緒にいられるような気がして」グスッ

結衣「気がして、じゃないよ」

結衣「ずーっと一緒なんだよ、私たちは」

結衣「……心配しなくていいからな、京子」

結衣「……」チュッ

京子「んっ……」

京子「……えへへ」

京子「ずーっと一緒なんだよ、私たちは、かあ」

京子「……もう、結衣ってばカッコいいんだから」スリスリ

結衣「……お願いだから反芻するのやめてくれ」

結衣「臭いセリフだよホント……」

京子「でも結衣が言うと様になるんだよねー」ギュッ

結衣「……あー恥ずかしい」

京子「まあ、結衣が私にゾッコンってのは明らかだったからな」

結衣「……そんな素振り見せたか、私?」

京子「むふふ」

京子「……結衣って昔は活発なガキ大将キャラだったじゃん?」

結衣「ガキ大将というか、まあ活発ではあったな」

京子「それが今は冷静なツッコミキャラ」

結衣「そうだな、それがなにか?」

京子「つまりさ、結衣の性格は私ありきってことだ」

結衣「はあ?」

京子「泣き虫な私を守るためのガキ大将」

京子「活発で危なっかしい私を見守るためのツッコミキャラ」

京子「……ってことでしょ、結衣」ギュッ

結衣「そ、そんなワケないだろ!」

結衣「……京子のうぬぼれだよ、うん、絶対そう」

京子「むふふ、顔が真っ赤じゃないか結衣ー」スリスリ

結衣「……あーもう」

結衣「……意識したワケじゃないけど」

結衣「きっと心の奥底ではさ」

結衣「……京子のことを第一にいつも考えてたんだろうな、私は」ギュッ

結衣「だから京子が悲しい顔してると、私も辛かった」

結衣「京子が楽しそうな顔を見ると、私も嬉しかった」

京子「あ、うん……」

結衣「……顔真っ赤だぞ」ギュッ

京子「ま、真顔でそんなこと言われれば誰でもそうなるわ!!」

結衣「……ふふ、ほんと可愛いやつ」

京子「……ちくしょー」

結衣「確かにさ、私たち性格はガラッと変わったよね」

京子「……私が悪いんだ」

京子「ゆ、結衣の足引っ張ってるんじゃないかな」グスッ

結衣「……ばーか」チュッ

京子「ん……だ、だって」

結衣「京子の側にいて後悔したことなんてないし」

結衣「……足引っ張ってるなんて思うワケないよ」ギュッ

結衣「私は自分の意志で京子の隣にいるんだ」

結衣「お前の隣にいられるなら、性格なんていくらでも変えてやる」ニコッ

京子「……そ、そのイケメンな台詞禁止!」ギュッ

結衣「な、なんだよイケメンな台詞って……」

結衣「……私は京子だけのもの」

京子「……私だって結衣だけのものだよ」

結衣「分かってるよ、でもたまに不安になるんだ」

結衣「……京子が他の女の子と話してると」

結衣「胸が締め付けられるような気持ちになって」

結衣「……もちろん京子を信じてるけどさ」ギュッ

京子「くふふ、妬いてるのか結衣にゃん」

結衣「うー……かもな」

京子「それだけ私を愛してくれてるってことかな、ん?」

結衣「……うるさい」

京子「ふふふ、照れない照れない」

京子「……そんなに心配ならさ、結衣の跡でも付ければいいよ」

結衣「……あと?」

京子「そ、そのキスマークっていうのかな」モジモジ

結衣「え……いいの?」

京子「その代わり、私も結衣に付けるから」

結衣「嬉しいよ京子……」ギュッ

結衣「でもさ、キスマークってどこに付けるんだろうな」

京子「にしし、胸とかはどうです?」フニッ

結衣「変態……」ポカッ

京子「ごめんごめん、胸はまた今度かな?」

結衣「……るせえ」カァー

京子「くふふ」

京子「現実的に首とかはどうかな」

京子「見えるか見えるないかのギリギリな場所だしさ」

結衣「……ふむ」

結衣「……京子からやってくれ」

京子「あれ、私からでいいの?」

結衣「私が実験台になってやるから」

結衣「……大げさだけど、小さい頃からそんな感じだったろ」

結衣「あ、あんまり強く吸うなよ」モジモジ

京子「……ゴメンたぶんムリ」

京子「だって結衣可愛すぎるもん」ガシッ

結衣「お、おい、目がマジなんだけ――」

京子「んー……」チュッ

結衣「ひゃう……」ピクッ

京子「ん……」チュッ

結衣「な、なんか変な感じ」

京子「はむっ……」チュッ

結衣「……でも悪くはないかな」

結衣「これで、私は京子だけのもの」ナデナデ

京子「ん……」カミカミッ

結衣「お、おい、甘噛みするのはやりす……」

京子「……」ペロッ

結衣「ひゃうっ……」

結衣「……」

京子「……てへっ」

結衣「てへっ、じゃねえよ!」

結衣「な、なんだよこの痕は……」

京子「いやはや、見事に真っ赤ですな」

京子「……私からの愛の証です」イヤンッ

結衣「……」チュッ

京子「ふにゃ……」

結衣「……十倍返しにしてやる」チュッー

京子「んっ、結衣ぃ……」ギュッ

結衣「ふふ、可愛いなホント」カプッ

結衣「首筋弱いみたいだな京子は……」チュッー

京子「……つ、強く吸っちゃやだぁ」

結衣「……」ペロッ

京子「っや、あ……」

結衣「……口借りるぞ、京子」チュッ

京子「んぅっ……ちゅっ……」

結衣「……」ナデナデ

結衣「……いいか、京子は私だけのものだからな?」チュッ

京子「ん……えへへ」

結衣「その代わり、私は京子だけのもの」

京子「はいはい、このキスマークに誓いますよーっと」

結衣「……ふふ」ナデナデ

結衣「……痕、消えるかな?」

京子「わ、私は消えてほしくないかな」ギュッ

結衣「……消えたらまた付ければいいよ」チュッ

京子「えへへ、キスしすぎだろ結衣ー」

結衣「……キスするのもいいけど」

京子「こうやって布団で、ギューッとしあうのもいいね」ギュッ

結衣「……お風呂上がりの京子の匂い」スンスン

結衣「同じシャンプー使ってるのになあ」

京子「えへへ、結衣もいい匂いするよ?」

京子「……ちゅっ」

結衣「ん、まーだキスするのかよ」

京子「くふふ」ギュッ

結衣「あのDVDには感謝しないとな」

京子「まあ言わば、キューピットなワケだからね」

結衣「ははは、そんな感じかな」

結衣「……明日はどこかにお出かけしようか、京子」ギュッ

京子「初デート……」

京子「最後はもちろん、えっち――」

結衣「……ばか」

結衣「いいから、早く寝るぞ」

京子「……えへへ、おやすみ結衣」ギュッ

結衣「ん、おやすみ」

結京「……」zzz

~月曜日~

あかり「おっはよー結衣ちゃん、京子ちゃん!!」

結衣「……くぁ、おはよ」

京子「……はよー、あかり」

結衣「……」ウツラウツラ

あかり「……ふ、2人とも眠そうだね」

あかり「夜遅くまでなにかしてたの?」

京子「そりゃー初デートのあとの情事を――」

結衣「……」ポカッ

あかり「……首筋に虫さされもあるよぉ」

結衣「い、いいから早く行くぞ2人とも!!」

京子「へーい」

あかり「寝不足、情事、虫さされ、……あとでお姉ちゃんに聞いてみようっと!」トテトテ

おしまい!

中身なさすぎてワロタ
デートも書きたかったけど、電源なくなりそうだからここまで

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