見崎「最近ね、同じ夢をみるの」(57)

代理です

榊原「へぇ、どんな夢?」

見崎「森の中をね、馬が駆けていくの」

榊原「馬?」

見崎「そう、馬。けどね、ただの馬じゃないの。ユニコーンなの」

榊原「ユニコーンってあの角のある……」

見崎「ユニコーンが駆けていくだけの夢。どう、不思議でしょう」

榊原「……確かに不思議だね」

見崎「……これって、どういう意味があるかわかる?」

榊原「う~ん。フロイトやユングは読んだことがないから、わからないな」

見崎「……そう」

榊原「今度、図書室で調べてみようか」

見崎「……そうね。今度、ね」

~翌日・放課後~

赤沢「恒一君、見崎さん、ちょっとこっちに来て」

榊原「どうしたの、皆集まって?」

見崎「……」

赤沢「話があるの。死者のことについて」

榊原「……うん」

赤沢「以前、久保寺先生が亡くなった時のことなんだけどね」

赤沢「あの時、二人は最後まで教室にいたわよね」

榊原「うん」

見崎「……」

赤沢「その時、見崎さんはあんな凄惨な光景を目の当たりにしても、まったく平気そうだった」

赤沢「とても落ち着いていたように思うの」

榊原「……(確かに)」

赤沢「……死者はね、感情が乏しいって言われているの。文字通り死んでいるから」

榊原「まさか」

赤沢「そう、私は見崎さんを疑っている」

見崎「……」

榊原「そんな?!だったら、僕もあの場に最後まで」

赤沢「恒一君はあの時、胸をおさえて苦しそうだった」

榊原「?!」

杉浦「ふ~ん、よく見てるのね」

赤沢「た、たまたまよっ」

勅使河原「……」

赤沢「とにかく、私だって論理的な話じゃないと思う」

赤沢「けど、対策係としてはこのまま見過ごすことはできない」

榊原「見崎にはちゃんと感情があるよ。二人でいた時、確かに感じた」

赤沢「へぇ」イラッ

赤沢「けれど、人の心なんて他人には見えない。恒一君が勝手にそう感じただけかもしれない」

榊原「それは……」シュン

赤沢「!……ごめんなさい。言いすぎたわ。見崎さんも、ごめんなさい」ペコ

見崎「……大丈夫」

杉浦「見崎さん自身は否定しないの?」

見崎「私が仮に死者じゃないって言っても、誰も証明できない。たとえ、私自身でもね」

勅使河原「まあ、それがこの現象だもんな」

榊原「赤沢さんの立場もわかったよ。でも仮にそうだったとして、どうやって確かめるの?」

赤沢「そうね。問題はそこよね」

赤沢「こんな時、フォークト=カンプフ検査器具があれば……」

榊原「何それ?」

赤沢「簡単にいえば、感情の機微を測定する機械よ。この前読んだ小説に出てきたの」

榊原「へぇ、おもしろそうだね。今度紹介してよ」

赤沢「いいわよ。ところで、恒一君はどんなものを読むの?」

榊原「僕はやっぱり、キングかな。最近はラヴクラフトも好きだけど」

赤沢「へ~、私ホラーってあんまり読まないの。だから、今度」

杉浦「ゴホン!」

榊原「ご、ごめん……」

赤沢「///」

杉浦「結局、どうするの?」

勅使河原「そうだ!サカキと見崎でデートするってのはどうよ!!」

赤沢「はぁ?!あんた何、馬鹿なこと言ってんの」

杉浦「……おもしろそうかも」

赤沢「多佳子まで?!」

勅使河原「他に思いつかないし、サカキもいいよな!」

榊原「僕は何も言えないよ。見崎だって……」

見崎「いいよ。私はその方法で」

榊原「見崎?!」

勅使河原「なら、これで決まりだな」

赤沢「待って!それなら私も一緒に行くわ!客観的な立場の人間が必要でしょう」

勅使河原「ええ?!」

榊原「赤沢さんまで……」

赤沢「今週の日曜日、お昼に駅前へ集合ね」

1. 初恋ばれんたいん スペシャル
2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
5. ファーランド サーガ1、2
6. MinDeaD BlooD
7. WAR OF GENESIS シヴァンシミター、クリムゾンクルセイド
SS誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって

QB「うううっ……マミ、どうして、死んじゃったんだよ、マミを蘇らせて欲しい」
まどか「私の願い事はマミさんの蘇生。叶えてよインキュベーター!」
こんな感じのキュゥマミ誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって

QB「魔法少女は産む機械」

マミ「あなた誰なの?」
QB「確かに “この僕” は、三時間ほど前まで君のそばにいたのとは別の個体だよそちらは暁美ほむらに撃ち殺された」
黒い魔法少女。暁美ほむら。あの女だけは、絶対に許さない。
まどか「わたしの願いでマミさんのそばにいた子を蘇生すれば、ほむらちゃんのこと許してあげられませんか?」
こんな感じの旧QB蘇生キュゥマミ魔法少女全員生存ワルプルギス撃破誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって
マミ「今日も紅茶が美味しいわ」

で誰かスレ建てて下さい…

~日曜日・駅前~

榊原「ごめん。ちょっと遅れたかな」

赤沢「大丈夫よ。私たちも今来たところだから」

見崎「……」

榊原(二人とも私服だと雰囲気違うな……)

赤沢「それで、これからのプランは?」

榊原「えっと、映画館に行こうかなって思うんだけど」

赤沢「なかなかいいわね」

榊原「見崎もいい?」

見崎「いいよ」

~映画館~

赤沢「ホラー映画なのね」

榊原「うん(これで見崎が怖がれば)」

見崎「……」

ババーーン
ワーーキャーー

榊原(これは評判以上だな……見崎の様子は……)チラ

見崎「……」

榊原(そんな?!ノーリアクション?!)ガーン

赤沢(な、なかなか怖いわね……夜、思い出したらどうしよう)

ピタッ

赤沢(ヒッ?!……って見崎さん、私の手握ってる)

赤沢(無意識なのかしら……)

バーーン

見崎「……」ギュ

赤沢「んー!まあまあだったわね」ノビー

見崎「そうね。少し単調だった」

榊原「二人とも強いなぁ……」

赤沢「お腹すいたわね」

榊原「そうだね。もう2時過ぎだ。どこに行こうか」

赤沢「それなら、この間行った喫茶店に行きましょう」

見崎「?」

カランコローン

智香「いらっしゃいませー」

智香「あら、泉美ちゃん。こんにちは」

赤沢「こんにちは。3人なんですけど空いてますか?」

智香「ええ、奥の席にどうぞ」

智香「注文決まったら、呼んでね」スタスタ

見崎「ここって……」

榊原「前に勅使河原に呼び出されて、来たんだ。その時、松永さんのことを聞いたんだ」

見崎「ふーん。勅使河原君の他には誰かいたの?」

榊原「その時は、あと望月と赤沢さんの4人」

赤沢「ええ。一緒にコーヒーを飲んだの」

榊原「あれ以来、うちでもコーヒーを飲むようになったんだ。砂糖は入れるけど」

赤沢「良いことね。勧めた甲斐があったわ。」フフッ

見崎「……」ガツンッ

榊原「痛?!見崎、足踏んでる!」

赤沢「……」

榊原「ふっ~、で注文どうしよう」

赤沢「すみませーん」

智香「はい」

榊原「え?!」

赤沢「特製ドリアを三つ、お願いします」

智香「かしこまりました。少々お待ちください」スタスタ

榊原「また、勝手にたのんで……」

赤沢「ここのドリアは本物よ。だまされたと思って食べてみて」

智香「お待たせしました。特製ドリアになります」

赤沢「さあ」

榊原「うん」パク

榊原「本当だ!おいしい」

赤沢「でしょう」

榊原「見崎はどう……ってもう半分食べたの?!」

見崎「うん。おいしかったから」モグモグ

榊原(見崎、やっぱり食いしん坊だな)

赤沢(見崎さん、嬉しそう……)

カランコローン

智香「ありがとございましたー」

榊原「さて、次は」ブーブー

榊原「ごめん、電話だ」スタスタ

榊原「もしもし」

???「……ハアハア、今、どんなパンツ履いてるの……?」

榊原「……切るよ」

勅使河原「わっー!待った待った!!スマンスマン。俺だよ」

榊原「で、何か用?」

勅使河原「いや、どうなってんのかなーって思って。もう、告白はしたか」

榊原「な、何言ってんのさ?!ホントに切るよっ」

勅使河原「鳴ちゃんに感情があるって証明すんだろ。だったら、それくらいやった方がいいって!」

榊原「何もそこまで……」

勅使河原「いーや、した方がいい。それじゃ、期待してるぞ!」プツ

赤沢「おかえり。誰からだったの?」

榊原「あ~、えっと、勅使河原がどんな様子だ……って」

赤沢「そう、迷惑な話ね。そんなことより、これからどうするの?」

榊原「高台の公園まで行こうかなって思うんだけど、二人ともいい?」

赤沢「ええ」

見崎「いいよ」

~公園~

―――――
―――


赤沢「ごめんなさい。少しお花摘みに行ってくるわね。ここで待ってて」タッタッタ

榊原「うん」

榊原「……見崎、ちょっと歩こうか」

見崎「……いいの?」

榊原「すぐ戻るから」

―――――
―――


見崎「……どこまで行くの?」

榊原「……見崎は、告白したことって、ある?」

見崎「急に変なこと聞くのね。知りたい?」

榊原「うん」

見崎「ないよ。そういうの、まったく」

榊原「……僕もないんだ。だから、その、練習してもいいかな?」

見崎「これから本番があるの?」

榊原「ち、違うよ。けど、いつか来るかもしれないから……」

見崎「そう……。いいよ、私でよければ聞いてあげる」

榊原「ありがとう。……それじゃ、いくよ」ドキドキ

見崎「……」ドキドキ

榊原「僕は、君のことが、す、す」ドキドキ

赤沢「見つけたっ!ここか」

榊原「」ビクッ

見崎「」ビクッ

赤沢「待っててって言ったじゃない。……二人ともどうしたの?」

榊原「あはは、ごめん。ちょっと夕日が見たくて」

赤沢「ふぅーん」アヤシゲ

赤沢「……見崎さん、顔赤いわね」

見崎「そう?夕日のせいじゃない」

赤沢「ハァ~……見崎さん、あなたは死者じゃない」

榊原「え?!」

赤沢「今日一日、一緒にいて分かったの。あなたには生きた感情がある。ただ、それが表に出にくいだけ」

赤沢「握手しましょう」

見崎「?」ギュ

赤沢「……やっぱり、違う。疑ったりしてごめんなさい」

見崎「平気。気にしてないから」

赤沢「ありがとう。これからは鳴って呼んでいい?」

見崎「いい、けど」

赤沢「これで友達ね」

赤沢「恒一君も今日は一日ありがとう。楽しかった。また、遊びましょう。今度は二人で」

榊原「へ?!う、うん(とりあえず、解決した、かな)」

赤沢「ふふっ」

見崎「……榊原君、今日のお礼がしたいの。そこにしゃがんで」

榊原「うん、こう?」

見崎「目、瞑ってて…………んっ」チュッ

赤沢「?!」

榊原「み、見崎?!今おでこに……」

見崎『赤沢さん、私、もう少し感情を出してみることにするね』ヒソヒソ

赤沢『ふふっ、鳴、受けて立つわ』ヒソヒソ


おわり

お付き合い頂き、ありがとうございました
もう一つあるけど、人いないみたいなのでまた後日にします

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