さやか「叛逆!!バイオリン仮面」【新編】人魚姫の物語 (48)

まず第一に

Q:「何個スレ立てたら気が済むの?」
A:旧スレのHTML化が追いついてないだけです。文句があるのなら管理人になりましょう


このSSは魔法少女まどか☆マギカ劇場版【新編】叛逆の物語が原作のSSです。
叛逆の物語終了後の世界観が元になります。

まだ劇場版をご覧になってない方はネタバレにご注意ください

前作の続きではなく、「叛逆の物語」時空でオリジナルヒーロー「バイオリン仮面」が現れたら?
がコンセプトになってます


一応初見のお客様にもわかりやすく説明しますが
前作を見てくださった方がわかりやすいでしょう


前作:美樹さやか「バイオリン仮面・・・一体何者なの?」
美樹さやか「バイオリン仮面・・・一体何者なの?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1371814313/)
さやか「終曲!!バイオリン仮面」(番外編は未完)
さやか「終曲!!バイオリン仮面!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1376002781/)
さやか「休息!!バイオリン仮面」(番外編の補完)
さやか「休息!!バイオリン仮面」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379724248/)
本編及び番外編


さやか「バイオリン仮面・・・一体何者なの?」【前編】タキシードの物語
さやか「バイオリン仮面・・・一体何者なの?」【前編】タキシードの物語 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379748631/)
さやか「バイオリン仮面・・・一体何者なの?」【後編】変身形態の物語
さやか「バイオリン仮面・・・一体何者なの?」【後編】変身形態の物語 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383227872/)

番外編を除く、1~13話の再編集


今回の主題はすでに仁美と恋仲になってしまった恭介が
「魔法使い:バイオリン仮面」の力を手に入れデビほむが作り出した世界の歪みに気づいていく中で
「さやかへの優しさを取り戻したら?」どうなるかです

故に恭さや、恭仁要素に注意です。恭杏、恭ほむ、恭マミもあるかもです
要はまどマギの女性キャラ誰かと恭介がいい感じになるのを許せない方はご注意ください


その他:デビほむに再構築された世界、デビほむの能力に独自解釈があります。
後に続編や補足資料が公式に発表され、それらと食い違っていても責任は負えません

最後に一番肝心なこと、ハッピーエンドは前作でやり尽くしたため今回は
結末に対して精神的に来るようなエンドになっても責任は負えません

ほむらで、もといあくまで「叛逆の物語」が原作だという事を考慮に入れてください


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1383643348

補足注意:歌詞掲載について

実在の歌の歌詞を乗せると問題になるため、
今回はクラリスとカラフィナが実際歌ってる体(てい)で作者が作詞します。

そういうのが苦手な人もご注意を。


OP:「Tears」 ED:「水葬」


今作は現代の少年恭介がバイオリン仮面に変身する設定上
前作の人気?キャラ「氷室」が出てきません・・・が

なんらかの形で「氷室」という要素を登場させたいと思います

そしてなんらかの形で色々な変身形態の恭介を出していきたい。
新しい変身形態も出したい。


前作のバイオリン仮面で登場した恭介のバリエーションは
登場させようと思います

パンティを脱がせる能力を持った魔獣「UHEHEHE・・・」


ピカッ(脱衣光線)


さやか「うわああああっ!!」

なぎさ「さやか!!」


さやか「パンティが脱がされて・・・動けない!」

なぎさ「ナニを恥ずかしがっているのですか!?男子が見てるわけじゃないから立ち上がるのです!!」


魔獣「MUHEHEHE・・・」

なぎさ「能力を無視しても・・・こいつは強いです!!さやかが恥ずかしがってたら勝てないのです!」



物陰で見るほむら(・・・少し設定をいじりすぎたかしら・・・賑やかな日常を演出するにしても茶番もすぎるわ)



恭介「あれが・・・魔獣と魔法少女!?」

キュゥべえ「そうだよ上条恭介」



恭介「君の話を・・・本当だと信じなきゃいけないようだね・・・」


恭介「僕は今まで・・・バイオリンを弾ければそれでいいと思っていた」

恭介「でも・・・ここが閉ざされた世界であると知った・・・僕に大人に・・・
プロバイオリニストになる未来が無いと知った」


恭介「世界をそう作り替えた「悪魔」に対抗するためにも・・・」

恭介「そして・・・志筑さんに苦労をかけているこんな僕でも・・・
目の前の救える女の子を放っておくことなんてできない!」


恭介「キュゥべえ!僕と契約しろ!」

恭介「魔法使いに僕はなる!」



キュゥべえ「契約は成立だ」

恭介「・・・?何も変わってないけど?」



キュゥべえ「女性のパンティを身につけないと変身できないよ?」


恭介「そ・・・そんな!!」


恭介「あ・・・あれは青い子が脱がされたパンティ!」

恭介「ごめん!かりるよ!」ガバッ




恭介「フォオオオオオオオ!!」


カッ

恭介「!?このタキシードは・・・」

恭介「これが・・・魔法使いになった僕の姿・・・!!」



恭介「君たち!大丈夫か!?」


恭介「!?」


さやか「・・・だ・・・誰なの!?」

恭介「さ・・・や・・・か・・・!?」



なぎさ「魔獣の結界の中に一般人が!?・・・違うのです!魔力を感じるのです!」


ほむら(!?)

ほむら(なんなのアレは・・・!?インキュベーターを支配した私が・・・あの存在が現れるまで
何も認識していなかったというの!?)




恭介「・・・」


恭介「わ・・・私の名前はバイオリン仮面!!」


さやか「は!?」

バイオリン仮面「さやか!君を助けるためにやってきた魔法使いだよ!」


さやか「あっ!それあたしのパンティじゃん!!」

さやか「変態!顔にかぶってナニしてんのよ!返してよ!!」



バイオリン仮面「ちょ・・・!!さやか!やめてくれ!!いま素顔を見られたら・・・僕は社会的に死ぬ!」


バイオリン仮面(キュゥべえ!教えてくれ!魔法使いになった僕は何ができるんだ!?)


キュゥべえ(演奏による魔法少女のサポートさ)

バイオリン仮面(そ・・・それだけ!?)


バイオリン仮面「さやか!立ち上がってくれ!君の能力を私の演奏で強化する!!」

さやか「は!?」



さやか「男の人の前でノーパンで戦えっていうの!?出来るわけないじゃん!ふざけんな!!
まずはパンティ返してよ」

♪~♪~♪


さやか「あれ・・・なんだかすごい懐かしい音色・・・」

さやか「体が・・・勝手に・・・」



さやか「スパークエッジ!」ペラッ


バイオリン仮面「ぶっ」(鼻血)
バイオリン仮面「す・・・すさまじいモノを見てしまった・・・」

さやか「・・・ッ///」

さやか「み・・・見た!?」ギロッ


バイオリン仮面「み・・・見てません!!」

さやか「見たでしょ!!」


さやか「し・・・しかもノーパンを!!モロに見たでしょ!!」



バイオリン仮面「さ、さらばだ魔法少女たち!!また会おう!!」


さやか「まてーっ!!あたしのぱんつ返せー!!」




~~~


恭介「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・」



恭介「ふぅ・・・」


恭介「・・・」ドキドキドキ



恭介「なんだこの胸の高鳴りは・・・あれが女の子の・・・」


恭介「さやか・・・」



恭介「はっ!いけない!僕は・・・志筑さんという人がいながら・・・」


恭介「髪に・・・鼻血がべっとりついてる・・・」



~~~


さやか「なんなんだよあの赤い髪の変態は!?」

さやか「まさか杏子!?杏子の幻影!?」

杏子「なわけねーだろ、あたしも魔法使いがなんなのかしらねーよ」


ほむら「説明しなさい、インキュベーター!」

キュゥべえ「だから、魔法使いだよ」


マミ「そのままじゃない!」


キュゥべえ「君たちを魔法少女にしてあげたときと一緒さ」

キュゥべえ「君たちはその体をゾンビみたいだと嘆いたが聞かれなかったから説明しなかっただけの話」


キュゥべえ「それと同様「魔法使い」について「何」を「どう」知りたいか具体的かつ的確に聞いてくれないと
答えられないよ」


ほむら(ぐっ・・・)

キュゥべえ(ここで僕を殺すつもりかい?君の正体がマミ達にバレるよ)



ほむら(インキュベーターが接触する少女には徹底的に監視をつけていたはずなのに・・・)

ほむら(まさか・・・男を魔法使いにしてしまうなんて・・・あいつは・・・バイオリン仮面はどこの誰なの!?)


さやか(バイオリンをひっさげた・・・正義の魔法使い・・・)

さやか(バイオリン・・・)




さやか(恭介・・・)

OP:「Tears」 

作詞:作者 作曲:渡辺翔(という設定) 歌:ClariS(という脳内再生)


僕が目指す未来は

大事な人達を置き去りにして


君がこんなにも想ってくれてるなんて
知らなかった

ずっとこういう日が続くと思っていた


閉ざされた世界の中

繰り返す思い出の中


君の優しさに気付けなかった僕の後悔が廻りめく

たとえすれちがう道でも・・・君に聞いて欲しくて


お互いの幼い日の夢はきっと同じ

君のそばで僕が 僕のそばで君が


叶わない想いだとしても

分かり合えたのが遅すぎたとしても



君の涙に応えたいから

新しい物語を奏でるよ


ClariSの歌がカタカナ四文字じゃねーぞ

>>9

普通に法則忘れてました。
スマソ。 まどマギじゃなくて恭介視点の歌だから許して

~教室~

仁美「上条君・・・今度の土曜日か日曜日の予定は・・・」

恭介「ごめんその日もレッスンなんだ」


仁美「そうですか・・・」

さやか「・・・」


さやか「ちょっと恭介、顔貸してくれる?」

恭介「さやか!?」



~~~


さやか「あんたねえ・・・バイオリンが大事なのはわかるけど・・・仁美も同じくらい大事にしてあげられないの?」

恭介「同じくらい大切だよ?」

恭介「ただ・・・バイオリンを弾かなければ僕は僕で無くなるのと同意義だし・・・」


恭介「どうしても今はバイオリンを優先させてしまうさ。発表会が終わればちゃんと志筑さんのために時間を取るさ」

さやか「あんた!前の発表会の時もそんな事言ってたでしょ!」

さやか「2ヶ月おきにコンクール参加するなんてバカじゃないの!?なんでそんなに張り切って・・・」


恭介「怪我で遅れた分を取り戻したいだけだよ」

さやか「・・・!!」





恭介「本当に・・・今から考えればなんで急に治ったか不思議でたまらなかったけど・・・」


恭介「きっと・・・女神さまだったり天使様のような物が実在するのなら・・・奇跡を起こしてくれた
その人のためにも・・・弾かなきゃなって思うし」


さやか「それは・・・そっか・・・」

さやか「でも・・・だからって彼女をほっぽり出すのは間違いだと思うよ」

さやか「よしこうしよう!」

さやか「仁美は一日恭介を独占したいはずだし恭介は今はバイオリンを優先させたい」

さやか「でもそこはお互い妥協して間を取るの!
恭介は土日のレッスンが終わった後のわずかな時間でも仁美とちゃんと会う!これでどう!?」


恭介「いや・・・どうって言われても・・・」



さやか「仁美も!それでいいよね?」

仁美「!!」


さやか「こっそり聞いてるのはわかってるよ。出てきなよ」

仁美「さやかさん・・・あの・・・」


さやか(今更あたしが恭介になにかする思う?そんな根性も無いわよ。残念ながら)

さやか(恭介になにもできない理由は・・・それだけじゃないけど・・・)

仁美(・・・?)



さやか「わずかな時間の隙間を見つけてちゃんと会わなきゃダーメ!お互いに気を使ってるうちは
真の恋人とは言えないから!」

さやか「仁美も仁美でいちいちアポ取らないで恭介のレッスンが終わる頃合いで迎えに行ってあげる!」

さやか「きっと帰り道を一緒に歩くくらいでも・・・恋人同士だったら楽しいものだから」


さやか「だけど夜も深いからってその先のムフフはいかんぞ!中学生の内はね!いやーんえっちー!!」

仁美「さやかさん・・・///」


恭介「ムフフってなんの事だい?」


さやか「あらっ」ズテッ


さやか(アカン)

さやか(予想以上にアカンやつやこれ・・・)

歌詞自作とか現在進行形で黒歴史積み上げてるなww

>>19

今は黒歴史的な痛みさえ愛おしい

恭介「でも・・・さやかの言うことも最もだよね。そうだよ。一日のうちわずかな時間でも会う努力をしていなかった」

恭介「ありがとうさやか。おかげで進歩できそうだよ」

さやか「本当にそう?今度こそちゃんとしてよね?」

さやか「前の発表会の時もそっち優先させるって言ってデートすっぽかしてたでしょ?」


恭介「耳が痛いや・・・でも・・・さやかもそれを望んでいるのならさやかのためにも志筑さんの事を
もう一度真剣に考えなきゃねって思ったんだ」

恭介「だから・・・今度は大丈夫」


仁美「さやかさんのため・・・?」

さやか「ああ!気にすんな仁美!結構こういう事はよくあるんだ!あたしたち幼なじみだから!」

さやか「恭介!仁美を誤解させるようなこと言わないで!幼なじみである以前にあたしたち男女なんだから!」


恭介「ああ。ごめんよ」


さやか「じゃあ。今度の土日こそしっかりね!
一緒に歩くだけ!それだけでもいいからきっちりやり遂げること!いいわね!」


仁美「ええ・・・」

恭介「わかったよさやか・・・ありがとう」



杏子「敵に塩送りまくって何してんだ」

さやか「敵じゃないよ。親友だよ」

さやか「恭介も仁美もあたしの大事な親友!二人がうまくいくように願うのは当たり前だよね!」


さやか「まどか、帰ろっ」

まどか「うん!さやかちゃん!」


さやか「今日杏子とお泊まり会するんだけど、まどかも来る?」


まどか「いいの?約束もしてないのにいきなり行っちゃって・・・」


杏子「大いに結構!あんたはもうあたし達の友達じゃん?」

さやか「元居候のあんたが言うな!あたしんちの事だろうが!」



まどか「本当に・・・さやかちゃんは転校してきたわたしに良くしてくれて・・・
友達になってくれて・・・感謝してるんだ」

さやか「友達同士で遠慮するなってことだよ!今度仁美と恭介ともおしゃべりしようよ!」

杏子「まどかと仲良くなったのは英語を教えて欲しいからなんじゃねーの?」


さやか「杏子!」

まどか「そうなの?」

さやか「そういう下心は無いけど・・・次のテスト・・・やばいんだよね・・・」

まどか「いいよ!教えてあげる」

まどか「さやかちゃんのためならわたし・・・」



さやか「くぅ~ありがとう!まどかはホンマに女神やでぇ~」

さやか(違和感・・・)

さやか(そう・・・恭介の事は今でも完全に吹っ切ったわけじゃない)

さやか(だけど・・・恭介よりももっと大事なことを忘れている気がする・・・重要なことを)

さやか(あたしの・・・本当の使命・・・役目を・・・)


まどか「今度はわたしの家にさやかちゃん達が遊びに来ない?」

さやか「いいねえ!」

杏子「あたしも賛成だ」


まどか「それでね・・・ほむらちゃんも呼びたいんだけど・・・」

さやか「!!」

杏子「ほむらを・・・か」



まどか「クラスメイトの皆はほむらちゃんをちょっと引いた目で見てるけど・・・
わたしにすごい優しくしてくれたし・・・」

まどか「きっと悪い子じゃないと思うの」


さやか「やめたほうがいいよ!あいつ訳わかんないし!」

さやか「まどかが転入してくるまで友達らしい友達作らなかったのに!まどかにはべったりくっついてきて!」

さやか「ほむらと一緒にいたら・・・まどかまでクラスで浮いちゃうよ!」


さやか(違う・・・)

さやか(まどかに警告するべきことは・・・そんな事じゃない)

さやか(暁美ほむらを・・・警戒させることは間違ってない・・・だけど・・・何かが違う)


まどか「でも・・・さやかちゃんも杏子ちゃんもほむらちゃんとはたまに話してるよね?」

杏子「あれはまあ・・・ある意味あいつとは仕事仲間だからな」

まどか「仕事仲間?」


杏子「それ以上でもそれ以下でも無いってことさ。友達じゃねー」

さやか「杏子!それ以上は・・・」



さやか(これも違う・・・)

さやか(むしろ・・・魔法少女のことは・・・まどかにはちゃんと伝えなきゃいけない気がする)

さやか(この違和感は・・・一体・・・)

今回のお話は変態仮面よりセーラームーン寄りかな? 一期(まどマギではなくセラムン)見ながらネタ考えます

~次の休みの日~


仁美「こ・・・こんばんは」

恭介「し・・・志筑さん・・・来てくれたんだね」


仁美「じゃ・・・邪魔では無かったでしょうか?」

恭介「さすがに帰り道まで練習しようとは僕でも思わないし」

恭介「せっかく迎えに来てくれた志筑さんの好意を無駄にできないから・・・
ありがとう・・・すごく嬉しいよ」



仁美「か・・・上条君・・・///」



恭介「・・・」

仁美「・・・」



仁美「あの・・・」

恭介「なんだい?」


仁美「手を・・・手を繋いでもよろしいですか?」

恭介「・・・!!」


恭介「そそそ・・・そうだね・・・家までもう距離がないし・・・」



ぎゅっ


仁美「ふふっ・・・」



仁美(私に足りないのは・・・積極性でしたのね・・・)

仁美(放任主義もいいですけど・・・私にはずっと離れ離れなんて耐えられませんから・・・)


仁美(さやかさん・・・ありがとうございます・・・でもあなたはどうしてそこまで・・・)



恭介「・・・」

恭介(バイオリンの腕も・・・戻りつつある)

恭介(そして・・・志筑さんもそばにいてくれる・・・)

恭介(入院中ひどいことしちゃったと思っていたさやかとの友情も・・・壊れていない)


恭介(なにもかも順調なのに・・・どうして・・・)




恭介(なぜか・・・未来が閉ざされている気がする)




恭介(大人になれないような・・・閉塞感・・・)

恭介(日常の・・・同じことの繰り返しから・・・抜け出せないような気がする)





キュゥべえ「・・・」




♪~♪~♪


仁美「家に入ってから・・・もう練習を・・・」

仁美「・・・」



仁美「でも・・・今日は進展がありましたわ!きっとこの先・・・押していけば・・・」


仁美「♪~♪~♪」



~~~

キュゥべえ「その違和感の正体を知りたいかい?」



恭介「誰だ!?」

キュゥべえ「僕の名前はキュゥべえ!」

恭介「うわああああああああ!?」


恭介「ぬ・・・ぬいぐるみがしゃべった!?」



キュゥべえ「上条恭介・・・君の違和感の通り・・・この世界は閉鎖された思い出の空間なんだ」

キュゥべえ「世界をそう作り替えた「悪魔」がいる。その正体をしゃべる事も・・・行動も制限されている」



キュゥべえ「悪魔の監視を抜けるには・・・こうして男子に接触するしかなかった」



恭介「あ・・・悪魔・・・!?」


キュゥべえ「君には夢があるんだろう?大人になってプロバイオリニストになる道が」

恭介「そうだ・・・僕は・・・」



キュゥべえ「君は過去に悪魔の結界に囚われた人間・・・それに対抗する資格がある」

キュゥべえ「僕と契約して・・・魔法使いになってよ!」



恭介「ま・・・魔法使い・・・!?」




恭介「・・・」


恭介「にわかには信じられない話だけど・・・」

恭介「願いを叶えた対価に・・・魔獣と呼ばれる怪物と戦う魔法少女がいて・・・」


恭介「その子達が・・・この街を守ってくれている・・・」


恭介「僕にも・・・同じように戦える資質があって・・・」

恭介「悪魔と戦う・・・?魔獣じゃなくて?」


恭介「悪魔というのは?」



キュゥべえ「魔法少女の中の・・・裏切り者」



キュゥべえ「魔法少女を愛した魔法少女が・・・彼女のために世界を作り替えたんだ」

キュゥべえ「その子にとって都合のいい・・・一番の思い出を繰り返すためだけの空間にこの世界を」




恭介「ちょっとまて」

恭介「魔法少女っていうのは・・・その・・・読んで字のごとく女の子しかなれないんだろ?」

キュゥべえ「そうだよ」


恭介「魔法少女が魔法少女に恋したっていうのは・・・その・・・」


キュゥべえ「・・・女の子同士だよ?」



恭介「・・・」


キュゥべえ「別に同性同士の恋愛に驚く必要なんて無いだろう?」

キュゥべえ「君たち人間にはごくまれに起こり得る愛の形じゃないか」


恭介「確かに・・・そういう趣味の人はごくたまにいるけど・・・」


恭介「クラスメイトで言えば暁美さん→鹿目さん・・・佐倉さん→さやかがそれに近いかな」


キュゥべえ「・・・」



恭介「よし!わかった!」

キュゥべえ「契約してくれるのかい?」

恭介「君が非現実的な存在だという事はわかった」

恭介「でも君が言うこと全てを本当だと受け止めるには・・・証拠が少なすぎるかな」


キュゥべえ「・・・」



恭介「この違和感も僕の気のせいかもしれない」

恭介「普通が一番なのさ。こうやってバイオリンを弾いていられる当たり前の今を大事にしたい」


恭介「魔獣と戦う戦士になれる素質があったとしても・・・戦わないよ」



キュゥべえ「その当たり前の日常が・・・すでに奇跡や魔法で作られたものだけどね」


恭介「え?」


キュゥべえ「いや・・・なんでも無い」



恭介「でも・・・君の話が嘘でも本当でもいい息抜きになったのは事実だよ」

恭介「ありがとうキュゥべえ。またこうして話を聞かせてくれるかい?」



キュゥべえ「いいよ・・・ボクも君を信用させるという目的があるからね」


~~~

恭介「そして・・・目の前の魔法少女がピンチだったから衝動的に契約したけど・・・」

恭介「どういう事だキュゥべえ!さやかが魔法少女だったなんて聞いてないぞ?」


キュゥべえ「聞かれなかったからさ」

恭介「な・・・!?」


恭介「さやかが魔法少女・・・そして・・・日夜魔獣と命懸けで戦い続けていたなんて・・・」

恭介「さやかは・・・何を望んで魔法少女に・・・」


キュゥべえ「聞きたいかい?」

恭介「いや・・・やめておくよ」


恭介「さやかにもさやかの事情があるんだ。いくら幼馴染でもそこを踏み込むわけにはいかないよ」

恭介「これからは僕も・・・魔獣と戦う魔法使い・・・
バイオリンの練習する時間が今まで以上に減るかもしれないけど・・・」


恭介「あの時さやかを救えない方が後悔しそうだったから・・・・これでよかったのかもしれない」

恭介「ところで・・・魔法使いに契約するにあたって願い事を叶える過程が省略されたけど・・・」


キュゥべえ「言ってなかったっけ?魔法使いは少女より素質がないから
「戦闘力の向上」という願いしか叶えられないよ」

キュゥべえ「君は既に願いを叶えた状態なんだ。それでも魔法少女のサポート役に徹する能力しか無いけどね」


恭介「それも・・・聞かれなかったから言わなかった話かい?」

恭介(せめてさやかを・・・人間に戻してあげることができたかもしれないのに・・・)



キュゥべえ「それよりも・・・君のソウルジェムを見てみなよ」


恭介「!!」

恭介「濁っている!?真っ黒だ」

キュゥべえ「ソウルジェムは魔法少女にとって魔力を使うために常に浄化しておかないといけないモノ」

キュゥべえ「もちろん魔法使いも同様だ」


キュゥべえ「魔法少女はグリーフシード(キューブ状)を利用して穢れを浄化する・・・だけど魔法使いは・・・」

キュゥべえ「女性の下着を使って穢れを取り除くんだ」


恭介「!!」


恭介「なんだそれ!?僕が女性ものの下着を持っているわけ無いだろ!?」



恭介「いや・・・一枚だけあった!さやかを助けるために・・・変身するためにかぶったさやかのパンティ!」


キュゥべえ「それは・・・まだ鼻血をふけばあと一度くらいは変身できるからとっておいたほうがいいね」

キュゥべえ「普通は魔法使いは助けた魔法少女に下着で謝礼をもらうんだ」


キュゥべえ「そうして持ちつ持たれつ関係が成り立っているのが魔法使いが存在する星での交渉だからね」


恭介「さやかのパンティを無理やり奪ったあの状況で、さらに下着のお礼を要求しろっていうのか!?」


キュゥべえ「まぁ今回は初めてだったからぼくがおまけしてあげるよ!浄化にはこのブラを使うといい!」

恭介「・・・!なんて大きいブラジャーなんだ!?」



キュゥべえ「昔同居していた魔法少女の部屋から持ってきた」

キュゥべえ「さあ恭介、そのマミブラをソウルジェムに近づけて」


恭介「・・・」



しゅうう・・・



恭介「ソウルジェムが元通りになってブラが・・・一瞬で真っ黒に!?」


キュゥべえ「そのブラは危険だよ。身につけた者が魔獣と同じ性質の怪物になるからね」

キュゥべえ「だからボクが食べて処理する」


あむあむ


恭介「・・・」


キュゥべえ「これが魔法使いの使命とサイクルだ」



恭介「あたま痛い・・・」

~学校~

仁美「その時・・・執事の斎藤ったら・・・」

恭介「へぇそうなんだ」



さやか「おはよ恭介」

恭介「さやか・・・おはよう・・・///」



さやか「あれ?顔赤いよ?」

さやか「そっか、やっと仁美の魅力に気づいて照れ始めたのか!!この幸せ者!」


仁美「・・・」



さやか「また教室で会おうね二人共!恭介!仁美の歩幅にちゃんと合わせるんだぞ!」

さやか「まどかー!杏子!お待たせ!」



恭介「・・・」

恭介「さやか・・・」



仁美「随分とさやかさんの事を気になっている様子で・・・」

恭介「ああゴメン!そういう事じゃないんだ!」



恭介「ただちょっと・・・さやかが心配だから」

仁美「むっ」



恭介「志筑さん!?違うんだそういう意味じゃなくて!」

恭介「ずっと今まで友達だったから・・・友達として心配なだけで」



仁美「知りません。もう一人で登校なさっては?」

恭介「そんな・・・待ってよ志筑さん!」


仁美(ふふっ・・・前までと違って・・・焦ってくださるのね・・・嬉しいですわ)

仁美(あの後も何回かレッスン後を押しかけた甲斐があったというものですわね!)



恭介「・・・」



~~~

恭介「それで・・・「悪魔」を倒してこの世界の時間の流れを正常に戻すにはどうすればいいんだい?」

キュゥべえ「魔法少女たちの記憶の覚醒さ」


キュゥべえ「魔法少女たちのうちある者は女神だった。またある者は悪魔になった」

キュゥべえ「そしてある者は女神の使いだった。」


キュゥべえ「悪魔以外の者はその記憶を書き換えられて今現在までヘンテコな能力を付加された魔獣と戦う
茶番劇を演じさせられている」


キュゥべえ「悪魔になった魔法少女も・・・女神だった魔法少女の名前も言うことは許されてない。
言えば今度こそ悪魔にぼくの存在を抹消させられる」


キュゥべえ「そもそも・・・女神はまだ魔法少女としての能力すら目覚めていない状態だしね」


キュゥべえ「だけど・・・それ以外の・・・女神の使いだった者への干渉は比較的ゆるい制限なんだ」

キュゥべえ「君が適任なんだ。彼女の覚醒には」


恭介「まさか・・・さやか!?」

恭介「さやかが・・・正しい世界だった時に存在した女神の・・・使いだっていうのか!?」



キュゥべえ「そうさ。ボクから言わせないで理解してくれたのは助かったよ」


恭介「さやかの記憶を・・・取り戻すこと・・・」


キュゥべえ「それが・・・悪魔に対抗するために成し遂げなければいけない当面の目標さ」

キュゥべえ「だから君を選んだんだ。美樹さやかと旧知の仲である君にね」

キュゥべえ「今すぐにでも君の正体がバイオリン仮面だと告白してさやかの本当の使命を教えるんだ」

キュゥべえ「そうすれば比較的容易にさやかの覚醒を促せる」


恭介「悪いけど・・・それは無理だね」

キュゥべえ「どうして?」


恭介「まず第一にさやかを心配させたくない」

恭介「君の胡散臭さは元々警戒していた。そして質問の仕方を少し変えたら
ソウルジェムが魔法使いや魔法少女の本体になると白状したね」


キュゥべえ「ひどい言われようだね。聞かれたことに対して正直に言っただけだよ」



恭介「でも僕はそれでもいいと思った。僕は・・・バイオリンを奏でるだけの機械人形。
それでも構わないと思った」


恭介「でもさやかは違う。きっと僕が魔法使いになったと知ったら心配して色々やらかすに決まっている」

恭介「でもそれは僕だってそうなんだ。」


恭介「さやかの魂がソウルジェムだと知ってしまえば・・・さやかの心配をせずにいられない」

恭介「だからこそ・・・さやかだって僕にさやかが魔法少女である事を知られたくないはずなんだ」

恭介「バイオリン仮面と上条恭介は・・・別人でなければならない」


キュゥべえ「つくづく人間の感情は理解できないな」


恭介「だからといって・・・さやかへの接触を諦めるわけじゃない」


恭介「キュゥべえ!魔法で簡単な変装はできるのかい?」

キュゥべえ「それくらい造作もないよ」


キュゥべえ「でも・・・幻惑の魔法を願って契約したわけじゃないから・・・色々制限はあるけどね」

キュゥべえ「基礎的な魔法でも瞳や髪の色を変えるくらいならたやすいんじゃないかな」



恭介「それで十分だよ」

恭介「さやかとの出会いをやり直す・・・バイオリン仮面としての恭介の姿が必要だからね」



シュンッ


キュゥべえ「髪と瞳を赤く変えたのかい?顔立ちも少し男らしく修正されている」

恭介「元々女顔が少しコンプレックスだったし」


恭介「氷室・・・ってところかな」


キュゥべえ「え・・・?」


恭介「バイオリン仮面の変身前としてさやかと会う時の偽名さ」


恭介「君もさやかの記憶の覚醒が目的なら・・・協力してこの姿の時は「氷室」と読んで欲しい」

恭介「僕はバイオリンが一番大事だ・・・」

恭介「だから・・・アニメやマンガの主人公のように「悪と戦う力がある」と言われても
「そんなのはいらない」とはっきり言える」


恭介「でも・・・このままだと僕には大人になる未来が訪れないと知った。それだけは嫌だったから・・・」

恭介「悪魔になった魔法少女を倒して世界の法則を元に戻す。そうすれば僕は魔法使いをやめられるんだね?」


キュゥべえ「それは関係ないよ。魔法使いを卒業する条件はもっと別のことだ」

恭介「別のこと?」


キュゥべえ「大人になること」


キュゥべえ「つまり・・・男女の愛の最終行為を終えることさ」


恭介「そ・・・それって・・・もしかして・・・///」



キュゥべえ「君ならたやすいことだろう?美樹さやかか志筑仁美に強引に迫れば簡単に条件を満たせる」

恭介「なんでそこでさやかの名前が・・・」


恭介「そ・・・その条件を実行するかどうかはさておき・・・」



恭介「悪魔になった魔法少女に打ち勝つ・・・そして・・・「条件」を満たす・・・」



恭介「そうすれば・・・僕もプロバイオリニストに・・・大人になる未来を勝ち取れて・・・」

恭介「なおかつ・・・魔法使いをやめることが・・・できるんだね」



キュゥべえ「そうだよ」



恭介「さっそく明日から行動しよう。
まずはパンツをかぶって変身するというみっともない姿を少しだけ緩和しないと・・・」

~昼休み~


仁美「上条君・・・?」

さやか「仁美?どうしたの?」


仁美「上条君の姿が見当たりませんの」

仁美「今日はせっかく・・・手作りのお弁当を用意したのに・・・」


さやか「まさかアイツ!彼女が出来たのにまだ購買部のパンですまそうとしているんじゃ!?」

さやか「行くよ仁美!恭介のやつきっと購買部だよ!!」



恭介「・・・」

恭介「スカートって・・・めちゃくちゃスースーするな・・・さやかも志筑さんもよくこんなの履いてられるよな」

キュゥべえ「上条恭介・・・君は何をしているんだい?女子生徒の制服なんか着たりして」


恭介「冷静に言わないでよ!恥ずかしいんだから!」

恭介「さやかや志筑さんにバレたら致命傷だよ・・・恭子って呼んでくれないか?」


キュゥべえ「つくづく人間の価値観は理解できないな」


購買部(食品)のとなりの購買部(制服、体操服、教科書など)


恭子「あの・・・ブルマを一着くださらない?」

受付「サイズはどちらにします?」


恭子「しまった!サイズ・・・わからないや」

恭子「し・・・試着してもよろしくて?」


受付「え?」


ガバッ(顔)


受付「!!」


恭子「ふむ・・・すこし小さい」

がばっ(顔)


恭子「これはピッタリだけど・・・中にパンツをって考えるともう少し余裕がある方がいいよね」

恭子「すいません。これより一つ大きいサイズを」



受付「は・・・はい・・・」

恭子「購買部・・・そういえば今日はまだ買ってなかったな」

恭子「あやうく昼飯抜きになるところだったよ・・・売れ残りでもいいから買わないと」


恭子「ぜぜぜぜぜ・・・全滅!?」


おばちゃん「ごめんねお嬢ちゃん」

恭子「そんな・・・今日は・・・昼飯抜きなのか・・・」がくっ


中沢「あれ?もしかして昼飯買い逃したって感じですか?」

恭子「げっ!?中沢!?」



中沢「お・・・おおおおお!?」ズキューン




恭子「え・・・?」

中沢「ああああ・・・あの!!これ!!このパン!もし良ければもらってください!!///」


恭子「あの・・・ちょっと」


中沢「そして・・・よければ学年とクラスと・・・お名前を教えてくれたら・・・」


恭子(な・・・名前!?下の名前は恭子でごまかしても・・・それは・・・その・・・)

恭子「ひ・・・氷室恭子!氷室恭子と言いますわ!」


恭子「3-×組の氷室恭子ですわ!そのパン・・・いただけるんですか?」


中沢「はい!俺は大丈夫ですから!」


恭子(やった!助かった!なんだかしらないが中沢からパンを恵んでもらえたぞ!)

恭子(これで・・・昼飯抜きはなんとか回避できた!)


シャッ(自動ドア)

さやか「恭介ーここにいるの?」

仁美「上条くーん」



恭子(うわあああ!?さやかと志筑さん!?)



さやか「あれっ?中沢?そちらの女子は?もしかして・・・彼女!?」


中沢「そそそそ・・・そんなわけないだろ!たった今知り合ったんだよ!3-×組の氷室恭子さんだよ!」


さやか「えっ3-×組!?あたしそのクラスの巴マミさんって先輩しってるよ!」



恭子「!!」


恭子(し・・・しまった!とっさについた嘘のクラスに・・・さやかの知り合いがいたなんて・・・!!)


恭子「わ・・・わたくしはここで失礼しますわ!ごきげんよう!」

さやか「ちょっと待ってよ!あたしマミさん待たせてるの!氷室さんもマミさんのクラスなら一緒に食べようよ!」

恭子「えええええええええええええ!?」



仁美「中沢君・・・上条君をみませんでしたか?」


中沢「さー・・・見てないよー」

中沢「むしろ俺にはもう・・・恭子さんしか見えない・・・///」ポーッ



中沢「えへへ・・・」


さやか「仁美もたまには一緒にご飯しようよ!きっと今日は恭介捕まらないよ」

さやか「あとできっちりあたしからも恭介を叱っておくから!」

仁美「そうですわね・・・たまにはよろしいかもしれませんね」




恭子(離してよさやか!違うんだ!恭介はここにいるんだ!!)

恭子(ま・・・まずいぞ・・・巴マミさんって先輩に会ったら・・・バレる!)


恭子(存在しない生徒・・・そこから僕が女装した上條恭介だとバレるのはたやすい)


恭子(そうなればさやかにも志筑さんにも・・・そういう趣味がある人間だと思われる!違うんだ!
これはブルマを買うためにやむを得なく・・・)



恭子(うわあああああ!?もっと泥沼だよ!ブルマを買ったこともバレちゃいけないよおおおお)

~屋上~

マミ「あら美樹さん・・・そちらの方は?」

さやか「えっ?マミさん知らないの?マミさんと同じクラスの氷室恭子さんなんだけど・・・」


マミ「氷室・・・さん?」


恭子「おほほ!おほほほほ!ごきげんよう巴さん!わたくしはあなたのことをご存知ですわよ!」

恭子(うわああああつかめない!自分自身が女の子になった時のキャラをつかめない!)


恭子(なんだか志筑さんのマネしてるようで違うよ!セレブなおばさん的なキャラになってるよ!)


マミ「そうなの・・・ごめんなさい・・・私クラスの子たちとはほとんど喋ったことがないから・・・」

恭子「いいですわ!これから少しずつわかりあえばよろしいんですから!」



恭子(さっさとパンを食べきってこの場を離れよう!)


がつがつがつ


仁美「あら・・・まるで男の子みたいなはしたない食べ方・・・いけませんわよ・・・
せっかくの綺麗な顔が台無しですわ」



恭子(食べ終わった!!)

恭子「そ・・・それじゃあわたくしはこの辺で!!」


さやか「それにしても恭介ったら相変わらず無神経だよねー。仁美がせっかくお弁当作ってきたのに」

恭子「!?」


仁美「はい・・・でもしょうがありませんわ。捨ててしまうのも気が引けますし
さやかさん・・・食べてくださらない?」


さやか「あたしは・・・自分のお弁当あるし・・・」

杏子「じゃああたしによこしな」

さやか「杏子!?あんたまだ食べるつもり!?」


仁美「構いませんわ。どうぞ召し上がって」


仁美(・・・)



恭子(ぐっ)ズキッ


恭子(し・・・志筑さんの悲しそうな顔・・・これはちょっと耐えられない・・・!!)



恭子「わ・・・私お花をつみにいきます!」


ダッ



さやか「氷室さん!?」

恭子「うおりゃあ!」

ズポッ(カツラ)


恭介「くそ!男子の制服が着づらい!もうジャージでいいや!!」



杏子「うっひょおお!すっげーうまそう!」

杏子「いただきまー」


恭介「ちょっと待った!!」

ガチャーン(ドアを開ける音)



杏子「え!?」

さやか「恭介!?」

仁美「上条君!?」


恭介「はぁ・・・はぁ・・・」

恭介「さっきそこですれ違った・・・氷室って先輩から聞いたよ!」


恭介「そのお弁当は・・・志筑さんが僕のために作ってくれたものだろ?」

恭介「だったら僕に・・・食べる権利があるはずだ!!」


仁美「上条君・・・」

杏子「ちっ・・・しょうがねえなあ・・・」


恭介「志筑さん・・・僕のためにありがとう・・・早速だけどいただいていいかな?」

仁美「え・・・ええ!もちろんですわ!私とっても嬉しいですわ!」


さやか「で、なんでアンタジャージなのよ」

恭介「基礎体力練習していたんだ」

恭介「だけど・・・志筑さんをほっといてまでする必要なんてなかった。その点については・・・ゴメン」


さやか「あたしに謝っても意味ないわよ!」


仁美「もうよろしいですわ・・・
こうして・・・上条君と一緒に食事をすることが出来るだけで幸せですから・・・」


恭介「そ・・・そうだね」


さやか「・・・」

さやか「行くよ、マミさん、杏子」


杏子「さやか!?」

さやか「これ以上あたしたちが二人のそばにいるのは野暮ってものよ」


マミ「美樹さん・・・」



恭介「うん!すごい美味しいよ志筑さん!」

仁美「嬉しい!」



恭介(は・・・腹の容量が・・・いや・・・僕だって男の子なんだ!!これくらい食べきってみせる!)


恭介(くっ・・・今日はもう・・・夕御飯いらないや・・・)

ガガガガ・・・(ミシン)


キュゥべえ「何をしているんだい?」

恭介「バイオリンのシンボルさ。ブルマに縫い付けてそれっぽく見せるんだ」

恭介「よし!できた」


恭介「さやかのパンティの上から・・・このブルマをかぶれば・・・うん!変態度が減った気がするよ!」


キュゥべえ「!」


キュゥべえ「恭介!魔獣だ!魔獣が大量発生している!」

恭介「なんだって!?」


キュゥべえ「さやかも現場に向かった!さやかと話をするならこの機会だ!」


恭介「よし・・・髪と瞳を赤く偽装して・・・」


氷室「これで僕は・・・架空の人物・・・氷室恭介だ」

氷室「行くよキュゥべえ!魔獣の結界に案内してくれ!」


~魔獣結界~

さやか「こいつら・・・一匹一匹は雑魚なのに・・・数が多すぎる!」

杏子「ぼやいたって仕方ねえさ!やるしかないんだ!」



魔獣「UHEHEHE・・・」


氷室「あれは・・・佐倉さん!?」

氷室「彼女まで・・・魔法少女だったなんて・・・」


氷室「・・・いやまてよ・・・これは好都合かもしれない」


氷室「・・・とりあえず・・・変身しないと・・・」



がばっ


氷室「フォオオオオオ!!」



バイオリン仮面「バイオリン仮面!!」




バイオリン仮面「苦戦しているようだな!魔法少女たち!!」


杏子「!!あ・・・あれは!?」

さやか「バイオリン仮面!!」



バイオリン仮面「弾かせてもらう!身体能力を向上させる・・・一曲!!」

♪~♪~♪


さやか「力が・・・」

杏子「みなぎってくる!?」


魔獣「グヘヘ・・・」


さやか「おりゃああああああ!!」

杏子「だあああああああっ!!」




シュパッバシュッ ドサッ

杏子「倒せたのか・・・あんな途方もない数の魔獣を・・・あたし達二人だけで」


バイオリン仮面「さらばだ!」


杏子「待ちやがれ!」

さやか「杏子!?」


杏子「さやか!アンタはマミ達が来てから事情を説明してくれ!」

杏子「あたしはアイツを追いかける!」


~~~

杏子「追いついたぞ」


バイオリン仮面「いや・・・この場所に私がよんだのだ」


バイオリン仮面「佐倉さん・・・私はとある事情でさやかと出会わなければならない」

バイオリン仮面「だから君にお願いしたいんだ・・・
私を・・・君の母方の親戚「氷室杏介」という事にしてくれってな」



杏子「どういう事だ!?さっぱり話が見えてこねーぞ!?」


バイオリン仮面「それにはまず・・・君に私の正体を見せる必要がある」


杏子「!!あんたは!!」



恭介「理解してくれたかな・・・?」


杏子「ナニがどうなってやがる・・・魔法使いって一体なんの事だよ・・・」



恭介「説明するよ・・・そして・・・僕がさやかとの出会いをやり直さなければならない訳も」

マミ「美樹さん!」

さやか「マミさん!」


マミ「どういう事!?あれだけの数の魔獣を・・・あなた達だけで倒したというの!?」

さやか「バイオリン仮面が・・・助けてくれたんです」

さやか「今も杏子が後を追ってて・・・あっ!杏子!」


マミ「佐倉・・・さん?そっちの男の子は一体・・・?」


氷室「やあ」

杏子「・・・」


杏子「こいつが・・・バイオリン仮面の正体・・・氷室杏介だ」


マミ「えっ!?」

さやか「氷室・・・きょうすけ!?」


杏子「偶然だけど・・・あたしの身内だよ。母方の親戚の人間だったんだ」


恭介(氷室という人間を・・・でっちあげるには一人ではどうしても限界が出る)

恭介(だから・・・佐倉さんを協力者にしてもらえれば・・・それだけ説得力が増す)

恭介(初めに偽装のため赤い髪を選んだのは正解だった・・・これなら佐倉さんの親戚だと違和感無く嘘を付ける)


さやか(なんか・・・この人・・・恭介に似てる・・・いや・・・それよりも・・・)


さやか「あんたが・・・あんたがバイオリン仮面ですって!?」


氷室「そうだよ?」


さやか「あたしの・・・」

氷室「?」


さやか「あたしのパンティを奪って・・・あたしの・・・一番大事なところを見たでしょ!このド変態!!」


バッチーン


氷室「どぅへっ!!」

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