ほむら「宇宙戦艦ヤマト?」古代「魔法少女?」 (43)

・宇宙戦艦ヤマト2199×魔法少女まどか☆マギカという誰得SSです
・叛逆設定はありません。見てたらニヤッとするネタは入れるかも程度です
・ヤマトが割と無双しますので、苦手な方には推奨しません
・ほとんど書き溜めなし。故にかなり遅いと思います
・安価は多分なし
・気をつけますが、口調ミスとかあるかもしれません。指摘してもらえると助かります
・SS書くの久々なんで、なんかおかしい所あったら教えて下さい

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1383063404

時に西暦2199年。地球はガミラスとの戦いに敗れ、滅びゆこうとしていた。
人類滅亡まで、あと一年。
宇宙戦艦ヤマトは希望を求め、16万8千光年の彼方イスカンダルへ向け旅立った。
ヤマトは途中、ガミラス冥王星前線基地を撃破。
太陽系を離れ、ついに外宇宙へと船を進めていた。


―BBY-01 宇宙戦艦ヤマト 第一艦橋


真田「本艦は現在、地球より1145光年の宙域を航行中。次のワープでは7.2光年を跳躍する予定です」

沖田「うむ。ワープ準備に入れ」

森「本艦はまもなくワープ航法に移行する。総員ワープに備えよ」

島「目標座標を入力。絶対銀桂274.75度、絶対銀位-12.72度。距離63.7パーセクの空間点」

太田「確認、座標軸、固定した」

徳川「波動エンジン、室圧上昇中」

島「5……4……3……2……1……」

沖田「ワープ!」

―同じ(?)頃、見滝原総合病院


ほむら(今回もQBとまどかの接触を許してしまったわ)

ほむら(しかもQB狩りをしていたから巴マミの私へのイメージは最悪……)

ほむら(このままで行くと確実に巴マミはこの結界の魔女、シャルロッテにマミられる)

ほむら(ワルプルギス戦への戦力が減ることは避けたいわね)

ほむら(早く中に……)



――お菓子の魔女の結界、最深部

マミ「せっかくのとこ悪いけど一気に決めさせてもらうわよ!」マミン


マミはお菓子の魔女をホームランし、リボンで縛り上げる。


シャルロッテ「」

さやか「やったー!」

マミ「ティロ・フィナーレ!」グルグルマキ

恵方巻き「ウィッス」


勝負は決した、そう油断したマミに襲いかかる、脱皮した「お菓子の魔女」。



マミ「……え」

まどか「……あ」


魔女がマミの頭を食いちぎろうとしたその瞬間。
巨大な鉄の塊が、まばゆい光とともに出現し、お菓子の魔女を突き飛ばし、結界の壁に突き刺さった。

まどか「な、何!?何が起ったの」

さやか「え……すっごい大きい船が魔女を吹き飛ばしちゃった!?」


現れたのは、ワープアウトした宇宙戦艦ヤマトだった。

――ヤマト第一艦橋

古代「な、なんだここは?」

沖田「状況を報告せよ!各部点検急げ!」

太田「レーダー、スキャナ、共に反応無し!」

真田「ここは……次元の狭間とも違う空間のようだ」

雪「レーダーに大型生命体反応あり!本艦の真下です!」

沖田「パネルに映せ」


ヤマト艦底に食いつこうとするシャルロッテ。


南部「なんだアイツ!?」

アナウンス「第三艦橋、未確認生命体の攻撃により大破!」

沖田「島、スロットル逆噴射!隔壁閉鎖、動力を補助エンジンに切り替え。艦尾誘導ミサイル発射用意、目標、未確認生命体!」

島「逆噴射、了解!」

南部「対空ミサイル発射用意よし!」

雪「待って下さい!未確認生命体付近に生命反応あり!数は……3つです!」

沖田「パネルに映せ」


パネルに映し出されたのは、放心状態のマミ、まどか、さやかの姿だった。


古代「あれは……人間じゃないか!」

島「ああ……しかも」

太田「女の子……ですね」

沖田「……うむ」

南部「艦長、ミサイルを撃った場合、彼女たちの安全は保証出来ません」

沖田「対空ミサイル発射準備中止。古代、航空隊を発進させ、あの娘達の保護に当たれ」

古代「はっ!」

沖田「はやぶさを降ろせ!」

沖田(……彼女たちは一体……この空間に取り残されたガミラス人か……あるいは……)

古代「航空隊、発進せよ!」♪ワンダバワンダバ


ほむら(魔女の結界の最深部まで来てみたら……)

ほむら(どういう状況よ、これ。)

ほむら(謎の船が結界の壁に突き刺さっていて、魔女が攻撃している)

ほむら(見たところ3人とも無事のようだし)

ほむら(とんだイレギュラーな時間軸になりそうね……)

ほむら(とりあえず、接触を図ってみるべきかしら……ひょっとしたらこの手詰まりな状況を解決するための手がかりになるかもしれないわ……)

――艦載機発進口

古代(通信)『山本、君は謎の生命体への牽制に当たれ。女の子は加藤、篠原に任せてある。直ちに発艦せよ』

山本「α2ラジャー、クリアフォーテイクオフ」

山本(それにしても何なの……この気持ち悪いコラージュのような空間……)

山本(それにあの謎の生命体は……)

山本(これでも喰らいなさい!)ミサイルハッシャ

パシュー!
ドゴォオオオオオオン!

シャルロッテ「ニョローン」ダッピ

山本(しぶといわね……あの化け物!)

シャルロッテ「あーん」

山本「……!?くっ……!」


シャルロッテの攻撃を間一髪交わす山本


山本(攻撃しても攻撃しても口の中から脱皮する……ということは狙うとしたら口の中がね……コイツを喰らいなさい!)


パシュ!
ドゴォオオオオオオン!


シャルロッテ「くぁwせdrftgyふじこlp」

山本「よしっ!こちらα2山本、未確認生命体の爆破を確認」

相原(通信)『こちらヤマト、了解、艦載機隊はただちに帰還せよ!』

――ヤマト第一艦橋

沖田「保安部を直ちに艦載機着艦口に向かわせろ。森、レーダー警戒を怠るな」

森「はい」

太田「篠原、加藤機収容を確認、これで例の女の子3人組は確保ですね」

沖田「…………」

シャルロッテ「グオオオオオオオオオ!!」

森「艦長!謎の生命体が活動を再開しました!」

沖田「主砲、艦首ミサイル発射用意!」

南部「主砲、艦首ミサイル発射用意完了!」

沖田「撃ち方始めぇ!」

古代「撃ちー方ー始めっ!」


PIHYUUUUUUUUUUUNN!!

DOKAAAAAAAAAAAAAANN!!


シャルロッテ「くぁwせdrftgyふじこlp」ヤラレター

森「謎の生命体、消滅していきます」

太田「空間座標に転移を確認、転移座標……そ、そんな……これはっ!?」

島「太田、どうした?」

太田「転移座標は、地球……日本の旧見滝原市上空です」

沖田「パネルに映せ」

パネルに映し出される見滝原。

南部「そんなバカな!ここの何処が地球だっていうんだよ?遊星爆弾の影響が全く見られないじゃないか!!」

沖田「うむ……」

真田「艦長……これはあくまで推論ですが……ヤマトはワープの時に何らかの理由でブラックホールの事象の地平面に突入し、時間を跳躍してしまったのではないでしょうか。見たところ、さほど発達した文明レベルとは思えません。もしここが地球であるとするなら、過去の地球である可能性が高いでしょう」

沖田「……」

―ヤマト艦載機発進口

マミ「あの……えっと……あなた達は誰なんですか?」

さやか「そうだよ!それにここは一体どこなの!?」

伊藤「それはこちらの質問ですね、あなた達は一体何ものですか?ここはどこなんです?ガミラス人ですか?何の目的であそこにいたのですか?」

マミ「え、えっと……?」

星名「伊藤さん、この子達も混乱してるようですし、少し落ち着きましょうよ」

伊藤「星名、こいつらはひょっとしたらガミラスが俺たちに仕掛けた罠かもしれない。疑ってかかるのが当然だろう」

篠原「まあまあ、落ち着けって、保安部長殿。星名君の言ってる通りだって。こんな小さい女の子達をそんな怖い顔で詰問するなんて、ちょっと品位に欠けるんじゃないですか?」

まどか「あ、あの……!」

篠原「ん?」

まどか「助けてくれてありがとうございました……あのままじゃ私達……」

マミ「……ええ、そうね。確かに、私だけじゃあの魔女を……」

加藤「魔女……ってあの化物のことか?」

マミ「ひょっとして知らないのに魔女の結界に……?」

伊藤「魔女の結界……?」

マミ「さっきまで私達がいた、コラージュのような空間のことです」

QB「そこから先は僕が説明しよう」

伊藤「なんだこいつ!?」

QB「いきなり銃を向けるなんて穏やかじゃないなぁ。暁美ほむらと言い、君たちといい、どうしてそう好戦的なんだい?全く、わけがわからないよ」

さやか「……ねえ、キュウべぇこの人達にもキュウべぇの姿が見えてるの?」

QB「見えている、というか見せている、に近いね。別にこの屈強な成人男子に魔法少女としての素養があるわけじゃないから、そこは安心してくれていい。さて、話がそれてしまったけど、魔女とその結界の話だったね」

QB、魔女と魔法少女について説明中

伊藤「……何を言い出すかと思えば、そんな世迷い言、信じられるわけないじゃないですか」

星名「伊藤さん、でも実際に言葉を喋る謎の生物が……」

伊藤「そんなの、こいつらが見せている幻覚か何かでしょう。全く、ガミラスも随分と遠回しな嫌がらせをするもんだ。こいつらは危険分子だ。早急に処分を」

???「そこまでよ」

伊藤「!?いつの間に後ろに!?」

まどか「ほむらちゃん!」

さやか「転校生!?」

ほむら「あなた達、何が目的かは知らないけれど、早くまどかとついでに他二人を解放しなさい。さもないとこのデカブツのあちこちに仕掛けた爆弾が火を噴くことになるわよ」

ほむら「さぁ、早くそこの三人を解放しなさい」

今日はとりあえずここまでになります。
お付き合いありがとうございます。
明日から本気だす……

>>1です。
21時ぐらいから投下できると思います。
思ったより反響が大きくて驚いていますが、皆さんの期待に出来るだけ応えられるよう頑張ります。
ヤマトの対魔女戦での弱体化の理由(本作で使用機会は少ないでしょうが波動砲含む)、警察や自衛隊が動かない理由に関しては、一応私なりの答えは用意してあるので、本編でお答えしていきたいと思います。
自己解釈、ご都合主義設定のところは多分に含まれますが、ご容赦下さい。
よろしくお願いします。

まどか「ほむらちゃん違うの!私、そこの人たちに助けられたの!」

ほむら「……え?」

篠原「お嬢ちゃん、安心しなよ、別に君のお友達を取って食おうとしてるわけじゃないよ。少なくとも俺達はね」

マミ「そうね、確かに危害は加えてられてないし、むしろ魔女から助けてもらったわ」

ほむら「……そうだったの。それはごめんなさい」

さやか「それにしても転校生、まどかとついでに他二名って……」

ほむら「私にとって大切なのはまどかだもの」ホムッ

さやか「無い胸を張って威張られてもね……」

ほむら「美樹さやか、あなたはどこまで私に喧嘩を売れば気が済むの?」

星名「まぁまぁ、落ち着いて下さい。えっと、キミは誰だい?どこから来たの?」

ほむら「自己紹介が遅れてごめんなさい。私は暁美ほむら。そこのツインドリルの巴マミと同じ『魔法少女』よ」

伊東「またそれですか……」

ほむら「あなたも身を持って知ったでしょう?急に私が後ろに現れたので。あれが私の魔法よ」

伊藤「……」

篠原「そろそろ認めたらどうです?保安部長。広いこの宇宙だ、俺達と違うルールで動いてる人もいるってことですよ」

伊東「第一艦橋に行ってくる。星名、その4人を応接室に案内しろ」

星名「了解です」

――第一艦橋

伊東「艦長、ご報告があります」

伊東、事情説明中

沖田「なるほど……」

新見「にわかには信じられないですね……先生はどう思われますか?」

真田「実際この目で見ないことにはなんとも言えないが、我々と異なるロジックで動く生物がこの宇宙にいるということは否定は出来ない」

古代「……」

伊東「4人は応接室に通してありますが、いかがなさいますか?艦長」

沖田「真田、新見、古代は聞き取り調査として、4人から事情聴取に迎うこととする。島、両舷増速、月機動付近まで移動せよ。ここが過去の地球だとするならば、この場所にとどまっていると、現地の警察に見つかる可能せもある。無駄な混乱は避けるべきた」

島「了解。両現増速、ヨーソロー!」

真田「では、我々は聞き取り調査に向かいます」



――ヤマト応接室

真田「待たせてしまったね。私がこの宇宙戦艦ヤマト副長の真田だ」

新見「同じく、情報長の新見です」

古代「同じく、戦術長の古代だ。よろしく」

マミ「はじめまして。巴マミといいます」

ほむら「暁美ほむらです。よろしくお願いします」

さやか「えっと、あたしは美樹さやかです」

まどか「鹿目まどかです」

真田「さて、いくつか聞きたいことはあるんだが……我々が先ほど閉じ込められていたのは、魔女の結界、という場所ということかい?」

QB「その認識で間違っていないよ。最も、なぜ何のチカラも持たない君たちが、ましてこんなに大きな艦が、魔女の結界に迷い込んだのかはわからないけれど」

真田「ふむ……君がキュウべぇか。さて、もう一つ確認したいんだが……今は西暦何年だい?」

マミ「えっと、西暦20××年ですけど……」

真田「やはり、そうか……」

ほむら「……」

真田「我々は、西暦2199年の未来から来た、君たちから見てみれば未来人、ということになる」

さやか「未来人って……ってことはこれはタイムマシンなの?そんなの……」

真田「いや、タイムマシンではなく、この艦は『宇宙戦艦』だ。何らかの原因でタイムスリップ……過去に飛ばされてしまったらしい」

マミ「宇宙戦艦!?なんだか素敵なお話ね!」

真田「我々は、元いた時代に一刻も早く帰らなければならないのだ。この宇宙戦艦ヤマトは人類を救わなければならないからだ」

真田「我々の地球は、ガミラスという地球外生命体の攻撃を受け、人類滅亡まで残り1年という窮地に陥った。そこに救いの手が差し伸べられた。大マゼラン星雲のイスカンダル星だ。ヤマトはイスカンダルから技術供与を受け、地球を再生させる『コスモリバース』を受取に行く最中なんだ」

さやか「……?なんか難しいけど、ようは悪い宇宙人が攻めてきてピンチだけど、いい宇宙人が何とかできるからそのためにイスカンダルってところにいかなきゃいけないってこと?」

新見「まあそういうことになるわね」

QB「僕らも宇宙人だけど、そのガミラス、イスカンダルという星の名前は聞いたことはないね」

真田「……ふむ……となると……」

まどか「あのぅ……すいません……」

古代「ん……?どうかしたのかい?」

まどか「そろそろママが心配するんで帰らないと」

古代真田新見「「「…………」」」

さやか「あたしも流石にそろそろ……」

古代「確かにそれはそうだが、こちらとしても聞きたいことが……」

ほむら「なら質問は私と巴マミが答えるわ。そもそもその二人は魔法少女じゃない。ここにいても意味のないことよ」

マミ(暁美さん……なぜ私が一人暮らしだということを……?)

真田「わかった。古代、確かシーガルに新型のステルス機能がついてるから、それを使ってその二人を送っていってくれ」

古代「はっ!」

QB「じゃあボクはまどかたちと一緒に……」

ほむら「そうはいかないわ。あなたもここに残りなさい」

QB「やれやれ、無意味に個体を潰されるのはいやだし、仕方ない。僕もここに残るとするよ」



――シーガル

古代「シーガル、テイクオフ。ステルスモード作動」

まどか「ありがとうございます……助けてもらって、その上こうして送ってもらって」

古代「それはいいんだが……あの暁美ほむらって子……いつもあんな感じなのか?何か変だったような気がするんだが……」

さやか「転校生ですか?あいつは転校した時から周りに対してかなり無愛想でしたよ。今日まどかを助けようとあんなことまでするとは予想外でしたけど……」

古代「いや……そうじゃなくて……何か心ここにあらず、というか、まるで、今とは違う何かを見てるような、違和感というかな」

さやか「ま、転校初日いきなりまどかに、『鹿目まどか、あなたは自分の人生が尊いと思う?家族や友達を大切にしてる?』なんて聞いちゃう電波さんだし、そんなもんじゃないですか?」

古代「……君たちとあの暁美ほむらは友達じゃないのかい?」

さやか「あいつ、転向初日にQBを襲ってたんですよ!あんな乱暴なやつと友達なんかになれません!」

まどか「さ、さやかちゃん……」

古代「なるほど……よし、あの学校の屋上に着陸しよう。幸い、ステルスが上手く効いていて周りからは見えないようだし、あの屋上なら人もいなさそうだから気づかれないだろう」

――見滝原中学校屋上

古代「ここまでで大丈夫かい?流石に近寄ると普通に見えるから、シーガルを置きっぱなしには出来ないん

だ」

まどか「大丈夫です。ありがとうございました!」

早乙女「あら、鹿目さん、美樹さん、あなた達まだ残ってたの?」

さやか「えっ!?早乙女先生!?あ、いや、これは……その?」

まどか「先生、あの違うんです!これはさやかちゃんの親戚の親戚の、そのまた親戚のお金持ちさんが持っ

ているヘリで……」

早乙女「……?鹿目さん、どうしたんです?ヘリって何のことですか?」

まどか・さやか「……へ?」

早乙女「さ、もう下校時間はとっくに過ぎてますよ。早く帰りなさい」

さやか「早乙女先生……もしかして、見えてないんですか?」

早乙女「……何のことですか?……美樹さん、もしかして先生にバラ色の未来は見えないとかそんな事言う

つもりじゃ……」

さやか「…………」

古代(……どういうことだ?ステルスしているとは言え、あの距離で見えないはずがない。とするとこれは

一体……?)

本日は以上です。短くてすみません。
何とかして今週中には次の話を投下できたらいいなと思います。
見てくださっている方、書き込みをしてくれる方どうもありがとうございます。

投下しますが、すいません、一つ訂正というか弁解があります。
QBが自分のことを自分で「宇宙人」であると白状してますが、本来この段階ではまだ明かされてないんですよね……
このループでは、QBは自分たちが宇宙から来たことは話しているけれど、魔法少女の真実を話していないということでお願いします。
すっかり失念してた……

後、今回試験的に名前の欄にヤマト2199サントラBGM名を書きますので、持ってる方はぜひ聴きながら読んでいただければ幸いです。
では、よろしくお願いします。

―ヤマト艦長室

真田「……以上が、事の顛末と彼女たちの正体のようです」

沖田「なるほど、事情は分かった」

真田「艦長……これは推測なのですが……ここは過去の地球ではなく、平行世界の地球ではないでしょうか」

沖田「平行世界……か」

真田「はい。まず、キュウべぇという生き物の言うことを信じるなら、この世界にガミラスやイスカンダルと言った星は存在しないということになります。なので、ここはガミラスやイスカンダルが存在しなかった世界なのではないかと」

沖田「いずれにせよ、通常空間に戻る方法を探らなければあるまい。真田君、我々が迷い込んだあの『魔女の結界』の詳細なデータを解析。また、巴マミ、暁美ほむらに一名を同行させ、何か手がかりがないか探らせよ」

真田「はっ!」





―ヤマト艦内廊下

古代「真田さん!」

真田「戻っていたか、古代」

古代「それが、変なんです。シーガルで地上に降りたんですが、どうも俺やシーガルは鹿目まどかと美樹さやか以外には視認出来ないようなんです」

真田「視認出来ない……?」

古代「はい。まるで透明人間になったかのような……」

QB「それについては僕に一つ仮説があるよ」

マミ「もう、QB、勝手に出歩かないでって言ってるでしょ!すいません、新見さんに艦内を色々案内してもらってたんです」

古代「暁美君は?」

新見「彼女は聞きたい事がある、とか言ってたまたま通りかかった篠原君と話してるわ」

真田「それで、仮説……とは?」

QB「君たちが本当に未来から来たとするなら、おそらく魔女結界の及ぼす影響力に取り込まれてしまったんだろう。だとするなら、君たちの体もまた、魔女結界に適応するように物質のパターンが再構成されたんだろうね。君たちの言葉を借りるなら、物質が持つ固有の『波動パターン』が魔女や使い魔の持つそれとほぼおなじ物になったんだろう。だから君たちは魔法少女またはその素質を持ったものにしか姿が見えない。ま、あくまで僕の仮説に過ぎないから、真実かどうか確かめる術はないけどね。なにせ、魔女結果に取り込まれた未来の人間なんて聞いたことないからね」

真田「……」

QB「だけど、これは君たちにとってチャンスでもある。魔女結界はこの世界に会ってこの世界にない、言わば亜空間のようなものだ。波動パターンが魔女結界に適合しているということは、まだこちらの世界に完全に固定化はされていないということだろうからね。魔女の力を通じて、元の時代に戻れる可能性はゼロではないんじゃないかな」

マミ「つまり……新見さん達が元の時代に戻る鍵は魔女にあるということ?」

QB「確証はないけれど、十分に考えられる話さ。どうだろう、君たちも魔女退治に同行すれば何か手がかりが見えてくるかもしれないよ」

ほむら「そいつの言うことを信じない方がいいわ」

マミ「暁美さん?」

ほむら「そいつは自分に都合のいいことしか言わない。今度は一体何を企んでいるの?キュウべぇ」

QB「僕は彼らが元の時代に戻れる手伝いをしているだけだよ?人聞きが悪いなぁ」

マミ「暁美さん、あなたQBに一体何の恨みがあるというの?」

ほむら「今のあなたに説明したところで仕方のないことだわ」

篠原「まぁまぁ、お二人とも落ち着きなって」

古代「篠原、お前暁美君と一体何を話してたんだ?」

篠原「大したことじゃないですよ。どうもこの艦の兵装が気になるみたいなんで、機密じゃない範囲で説明してただけです」

真田「ともかくだ、巴くん、暁美くん、我々も一刻も早く元に戻れる方法を知りたい。その為に本艦から一人、君の魔女退治に同行させたいのだが、構わないかい?」

マミ「……わかりました。私で良ければ」

ほむら「構わないわ」

真田「ありがとう。同行する人員は古代に一任しよう」

古代「そうだな……ただ、女の子に同行するとなるとやはり女性の方がいいか」

篠原「玲とかどうです?」

古代「山本か。そうだな、じゃあ山本には暁美君に……巴君には森君に同行してもらおう」





伊東「…………」

―翌日見滝原中学校

さやか「まどかはさ、今でもまだ魔法少女になりたいって思ってる?」

まどか「……昨日、ヤマトの人たちが来なかったらあのままマミさんは……そう考えると私……」

さやか「……そうだよね」

さやか「…………」

さやか(私はどうしたいんだろう)

さやか(恭介……)





―数時間後、見滝原中央病院

恭介「さやかは僕をいじめてるのかい?」

さやか「え?」

恭介「もう聴きたくなんてないんだよ!自分で弾けもしない曲なんて!」パリーン

さやか「恭介!?大丈夫だよ、諦めなければきっといつか!!」

恭介「諦めろ、って言われたのさ」

さやか「!?」

恭介「今の医学ではどうにもならないって。奇跡か魔法でもない限り、もう動かないんだってさ」

恭介「バイオリンなんて!」

さやか「あるよ」

恭介「……え?」

さやか「奇跡も魔法も、あるんだよ」

―ほむホーム

ほむら「で、私に同行するのはいいけれど、一体どうやって元の世界に帰る手がかりを探すつもりかしら?」

山本「それが分かったら苦労しないわよ」

ほむら「……そのネックレス」

山本「……?」

ほむら「綺麗な色をしているわね」

山本「……赤は故郷の色だ」

ほむら「……」

♪カワシタヤークソク

ほむら「電話ね……失礼するわ」

ほむら「もしもし?」

まどか『ほむらちゃん!マミさんが大変なの!助けて!』

―十数分前、廃工場跡

マミは手刀で仁美を気絶させ、その場に寝かせる。

マミ「大丈夫、これで後は魔女を倒せば終わりよ」

まどか「マミさん……ありがとうございます」

マミ「お礼を言われることの程ではないわよ」

雪「それにしても……この中が……」

マミ「そう、魔女の結界です。この奥に魔女が潜んでいるはずです」

雪「ヤマトには連絡を済ませたけれど……巴ちゃん一人で大丈夫?」

マミ「……正直、前回のショックは完全に克服できたわけじゃないですけれど、これぐらいでへこたれてたら、魔法少女はつとまりませんから」

マミ「さあ、行きましょう」パァァァ





―魔女結界内

マミ「まさかこんな結界だとは思わなかったわ。こんな荒野のような結界初めてよ」

雪(いやこれは……まるで遊星爆弾で荒廃した地球そっくりね……)

マミ「!?」

突然、マミ達の頭上から巨大な隕石が降ってくる。

雪「あれは……遊星爆弾!?」

マミ「遊星爆弾?」

雪「私達の地球を破壊し尽くした、ガミラスの兵器よ!なんでここに!?」

マミ「慌てないで。大丈夫よ」マミッ

マミ「ティロ・フィナーレ!」

マミは巨大な大砲を載せた列車を召喚し、弾を放つ。
弾は遊星爆弾に見事にヒットし、遊星爆弾は粉々に砕け散る。

マミ「おそらく魔女の仕業ね……人の記憶から、幻覚を見せるタイプの魔女ってところかしら……きっと森さんの記憶から遊星爆弾を再現したに違いないわ」

♪敵戦闘機の出撃

雪「待って!?あれを見て!ガミラスの戦闘機よ!」

まどか「あんなにたくさん!?」

マミ「……流石に数が多いわね。鹿目さん、念のために先に結界の外に! QB!」

QB「なんだい?マミ?」

マミ「鹿目さんを結界の外まで案内してくれる?」

QB「お安い御用さ、さあまどか、こっちへ!」





―現在、廃工場跡

ほむら「そう……巴マミが……」

山本「そんな、戦闘機相手に生身でなんて無謀にも程が……」

ほむら「いくら戦闘機とは言え、所詮は魔女が作り出した幻覚。戦闘能力はさほど高く無いはずだわ」

ほむら「とは言え、予断を許さない状況であることは間違いないわね。早く中へ……」

山本「ちょっと待ちなさい」

山本「必要な物が届いたみたいね」

ほむら「あれは……」

山本「コスモゼロ、私の愛機よ。遠隔操作でこっちに飛ばしてもらうようにヤマトに連絡してたのよ」

山本「さあ、行くわよ。早く乗って」

ほむら「え、待ちなさい、私乗るとは一言も……」

山本「つべこべ言わない!」

ほむら「ほ、ほむぅ~!?」

今日の投下はここまでです。
お付き合いいただきありがとうございました。

このSSまとめへのコメント

1 :  アクエリアス   2013年11月29日 (金) 19:07:06   ID: t1CBabkd

中々面白いです!!!

2 :  SS好きの774さん   2014年01月23日 (木) 00:48:12   ID: IWRqr3iZ

本スレ、エタってるやんけ!

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