恭介「さやか可愛いよさやか」(136)

恭介「ああもう、なんでさやかはあんなに可愛いんだろう。なんだろうねあれ。可愛すぎワロタどころの話じゃないよね」

恭介「普通幼馴染だからってあんな頻度でお見舞い来ないよ? 良い娘すぎるだろう常識的に考えて」

恭介「そして僕がベッドでさやかが椅子という位置関係のおかげで、さやパイが凄さがよく分かる!」

恭介「なんだろうねあれ。中学生のそれじゃないよね。大きさも形もベストだよね」

恭介「そしてさやかってスカート短すぎるよね。最近のJCは皆あんなもんっちゃそうだけど、さやかの場合ソックスも長くないからな」

恭介「さやかの太腿マジハンパない。あれはヤバいよ。何度手を出そうと思ったことか……」

恭介「……お、そろそろさやかが来る時間だ」

さやか「やっほー、恭介。お見舞いに来たよー」

恭介「うん。いつもありがとうね」キリッ

さやか(……きょ、今日も恭介の笑顔はカッコいいなぁ///)

恭介(またCD持って来たよこの娘。あれだけ可愛いくせに空気は読めないあたり完璧だよ。天然萌え!)

恭介「わ、すごい。さやかはレアなCD見つける天才だね」

さやか「えへへ」

恭介(照れるさやかもイイ! これは普段は勝ち気で活発な娘だからこそだよね!)

恭介「あ、一緒に聞くかい?」

さやか「う、うん…///」

恭介(はい、じゃあイヤホン片方)

恭介「こんなことで顔真っ赤になるのもアリだよね!」

さやか「えっ」

恭介「えっ……あ」

さやか「それじゃあねー」バタン

恭介「なんとか誤魔化しきったぞ……僕が実はあんなことやこんな事考えてるとバレたら確実に嫌われるからな……」

恭介「それにしても、さやかって本当に可愛いよな。うん」

恭介「次あたり、前々から試してみたいと思ってたことをやってみようかな……」ワクワク


恭介「さやかは僕をいじめて云々」カクカクシカジカ

さやか「や、やめて恭介! あ、諦めずに頑張ればきっと治るから!」

恭介(予想外の事態にあたふたするさやか! 予想通りのナイス反応だ!)

恭介「諦めろって言われたのさ。奇跡か魔法でもないかぎり、僕の左手は治らないって……」

恭介(ちなみにこれガチ。どうしよう僕オワタ)

さやか「……! き、奇跡も魔法も、あるんだよ……!」

恭介(慌てるあまり訳分からないこと言っちゃうさやかも可愛い!)

恭介「予想以上だったな……普段があんな元気キャラだからこそ、それを折られたときのしおらしさがパない!」

恭介「ギャップ萌えってすごい! 改めてそう思った!」ヒダリテグッ

恭介「……あれ? こいつ動くぞ?」ワキワキ

恭介「これは……前々からやりたかったことその2が実践できるぞ!」


さやか「……え? 恭介、もう退院しちゃったんですか?」

さやか「あ、恭介が演奏してる音……」

恭介「放置プレイ……前々からやってみたかったんだ! インターホンを鳴らそうか悩んでるさやか可愛い!」

さやか「……」トボトボ

恭介「あれ、結局鳴らさないの? 全然来てくれて構わないのに」


さやか「」ワーワー

杏子「」ギャーギャー


恭介「あれ、あの赤い子誰だろう? また素行が悪そうな……友達は選ばなきゃ駄目だぞさやかー」

恭介「さて、今度は治った祝いに引き続いて退院祝いを口実に演奏会でもやって、喜ぶさやかを拝ませてもらおう!」

恭介「そうと決まれば練習だ! 僕の演奏はさやかを唸らせるんだ!」

恭介「僕の演奏よさやかに届け! 見滝原中二年のさやかに届け!」

中沢「あ、上条。もう体は大丈夫なのか」

恭介(結局退院から学校復帰までさやか完全に放置したったwww)

恭介「うん。もう全然平気」

クラスメイト「あ、上条だ」

クラスメイト「ホントだー」

恭介(それにしても、さやかの奴結局連絡入れてこなかったなー……珍しい)

恭介(……あれ? これじゃ放置プレイの意味なくない?)


まどか「ほら、行ってきなよ」

さやか「……いや、あたしは良いよ」シュン…


恭介(あ、意味あった。クラスメイトに囲まれてる僕に話しかけるのを躊躇うさやか可愛い

恭介「あれ、志筑さんこっちだっけ?」

仁美「いえ、真逆ですわ。ちょっと上条くんにお話があって」


恭介「……じゃ、ここのベンチにでも座ろうか。話って何?」

仁美「私……ずっと前から上条くんのことをお慕いs」

恭介「ごめんなさい」

仁美「せめて言い終えてからにしてもらえませんか!?」

恭介「ふぅ……今日はバイオリンの練習、ここまでにしておこう。告白なんて慣れないことされるからなんか調子が出ない」

恭介「ちょっと散歩でもして、夜風に当たってこよう」


さやか「……」ダダダ…

恭介「あれ、さやかが走ってったぞ……こんな時間に何をやってるんだ。まさかあの悪い友達とまだ付き合ってるのか!?」

恭介「というかよく考えたら、腕治った祝いの日以来さやかと話してないな。そろそろ放置プレイもやめようかな」

恭介「そろそろさやか成分が足りない」キリッ

恭介「……と思ってはみたものの、もうさやかの姿が見えないぞ。足速いなさやか」

恭介「ま、明日でいいか」

まどか「はっ、はっ、待ってよさやかちゃ……上条くん!?」

恭介「あ、鹿目さん。こんばんは」

まどか「あ、挨拶してる場合じゃないの! さやかちゃんが!」

恭介「さやかが?」

まどか(ど、どうしよう!? 魔法少女のこと言うわけにもいかないし……)

まどか「えっと、えっと、あうあうあう……」

恭介(さやかがこんな風に慌ててたらさぞ可愛いだろうな)

まどか「さ、さやかちゃんが……えっとその……」

恭介「さやかの様子がおかしいってことならまあ見れば分かったけど……」

まどか「な、なら行ってあげて! いいい今のさやかちゃんを励ましてあげられるのはきっと上条くんだけだから!」

恭介「何それ萌える」

まどか「えっ」

恭介「えっ」

まどか「……上条くんって、さやかちゃんのことどう思ってるの?」

恭介「可愛い!」

まどか「……じゃあなんで今までさやかちゃんに話しかけてくれなかったの?」

恭介「それで落ち込んでるさやかが可愛かったから」キリッ

まどか「くたばれ!」ボゴッ

恭介「痛い! 何するんだよ!」

まどか「こっちの台詞だよ! さやかちゃん、上条くんに嫌われたんだって泣いてたよ!」

恭介「なんだよそれ! どこをどうとったらそうなるんだよ!」

まどか「ごく普通の判断だよ!」

恭介「百歩譲ってそれを認めたとして、僕にどうしろっていうんだよ!」

まどか「さやかちゃんを励ましてあげてって私言ったよね!?」

恭介「この足でどう追いつけっていうんだよ!」

まどか「このまま放っておいたら、さやかちゃんはもう二度と笑えなくなっちゃう(死ぬ的な意味で)んだよ!?」

恭介「任せてくれ。この足が折れようとさやかに追いついてみせるよ」キリリッ

まどか(もうやだこの人)

恭介「とは言ったものの実際のところ足が折れるとか頑張るとかいう以前に、走りようがないよね」

恭介「さやかはあっちに向かったみたいだし……電車使おう」

恭介「さやかを愛でる為ならば文明の利器だって躊躇なく使う僕なのだ! あ、親には連絡しとかないと」

恭介「『さやかの様子がおかしいので見てくる。遅くなります』っと」

恭介「さて行くか」テクテク

マミ「あ、あなたは……」

杏子「さやかが言ってた坊ちゃんだな」

恭介「あ! さやかの悪い友達だ! さやかを夜遊びになんか連れ出しやがって!」ポカッ

杏子「痛ぇ! 何すんだこいつ!」ドゴォ

恭介「ふべっ!?」

マミ「ああ! 美樹さんの幼馴染さんが生身にもかかわらず数十メートルも吹っ飛んでいってしまったわ!?」


恭介「……で、結局あなた達は?」ボロッ

マミ「美樹さんの知り合いよ。美樹さんがいなくなっちゃったって鹿目さんから聞いて、一緒に探してるの」

杏子「あんたは一体何のつもりだ?」

恭介「実はかくかくしかじかで」

杏子「死ねよクソ野郎!」ボガッ

マミ「乙女心を弄ぶなんて最低!」ビシッ

恭介「痛い、痛い! 暴力反対!」

杏子「ったく……てめー、さやかをこれ以上悲しませたら容赦しねーぞ」

マミ「そうね。美樹さんは私達の大切なお友達なんだから」

恭介「えっ? さっきは容赦してたとでも……人を歩道から逆の歩道まで吹っ飛ばしておいて」

杏子「あ? もう一発いっとく?」コブシニギル

恭介「全力でさやか慰めてくる」ヤメテ

マミ「……美樹さんは、この子のどこに惚れたのかしら……?」

杏子「ちっ……これ持ってけ。さやかに渡せ」

恭介「ん? なんだか分からないけど、分かった」

ほむら「……上条恭介。あなたは一体何を考えているの?」シュタッ

恭介「うわ、びっくりした。えっと、転校生さんだっけ?」

ほむら「暁美ほむらよ。暁美さんでいいわ」

恭介「あ、僕と親しくしようという気持ちは一切ないんだね」

ほむら「勿論よ」

恭介「まぁ僕もさやか以外には興味ないし、いいんだけど」

ほむら(今までの時間軸にも美樹さやかに好意的な上条恭介はいたけれど……)

ほむら(ここまで盛大にぶっ壊れた上条恭介はいなかったわね……)

ほむら(でも、これはある意味チャンス……なんとしても美樹さやかと上条恭介をくっつける)

恭介「用がないんだったら、もういいかな? さやかを探してるんだ」

ほむら「ええ、私も美樹さやかを探していたの……居場所、知りたい?」

恭介「教えてくれ! 早くさやかのところに行きたいんだ! さやか成分が足りない!」

恭介「このままでは僕は枯れ果ててしまう!」クワッ

ほむら(必死すぎて気持ち悪い……他人から見たまどかに対する私もこんなんなのかしら。嫌だわ)

ほむら「じゃあ、とりあえず何個か質問。私が納得できる答えならばあなたに美樹さやかの居場所を教えるわ」

ほむら「あなたが一番好きなのは?」

恭介「さやか!」

ほむら「どこが好き?」

恭介「どこもクソもあるか! 全部に決まってるだろ! 君は僕を馬鹿にしてるのかい!?」

ほむら「美樹さやかのためなら?」

恭介「死ねる! あ、いやでも死にたくない! 死んじゃったら僕の死を悲しむさやかが見られないじゃないか!」

ほむら「美樹さやかとあなたの腕、どちらと聞かれたら?」

恭介「さやかだ!」

ほむら「理由は?」

恭介「それを苦にして悲しむさやかが可愛いことは確定的に明らかだからだ!」

ほむら「合格!」


ほむら(上条恭介は松葉杖を使用しているにも関わらずとんでもないスピードで駆けていったわ)

ほむら(……そうか……他人から見ると私はああなのか……)

ほむら「……濁るわー」ギョンギョン…

恭介「せっかく暁美さんに教えてもらった電車に乗ったのに隣の車両からとんでもない音がしてるけど僕は気にしない」ガタガタ

恭介「け、けけけ決してビビってるわけじゃない。あれ明らかに肉か何か飛び散ったよねとか思ってない」ブルブル

恭介「隣の車両にそんな人数が乗ってるとも思えないのに人数にしたら十数人分は肉飛び散ってたとか思ってない」

恭介「気味が悪いからこの駅で降りよう……あ、さやかだ」

恭介「……なんぞあのコスプレ!? 可愛い! 腋出てる! さやかの健康的な腋が丸見えだ!」

さやか「……」ヘンシンカイジョ

恭介「あ、戻った」

さやか「……」

恭介「あれ? すぐ近くにいるのに気付かないな。珍しい……よっぽど落ち込んでるのかな」

さやか「……」

恭介「おーい、さーやかー」

さやか「うおぉう!?」

さやか「な、なんで恭介がここにいるの!?」

恭介「なんか必死に走ってるさやか見つけたから追っかけてきた」

さやか「……い、今の見た?」

恭介「ん? さっきのコスプレ? 見た見た、何あの可愛い服。ちょっとまたアレ着てみてよ」

さやか「え、いや、あの、コスプレとかじゃなく……いや、コスプレでいいや」ヘンシン

恭介「……よく見たらけしからん! さやかちょっと露出しすぎじゃない!? はしたない! はしたないよさやか!」


さやか「え!? ええ!?」

恭介「コスプレするにしたってもっと健全な服装のほうがいいと思います!」

さやか「ちょっと待ってアンタ本当に恭介!?」

恭介「正真正銘上条恭介だよ! 座右の銘はさやか萌え、上条恭介だよ!」

さやか「初耳だよ! つーか知りたくなかったよ幼馴染のそんな事実!」

恭介「好きなものはさやか、その次にバイオリンでその次は多分味噌ラーメン、上条恭介だよ!」

さやか「最早どうでもいいわァァァ!」ドゴォ

恭介「あひんっ!?」

さやか「もう疲れた、誰なんだこの恭介に似た変態は……ああソウルジェム真っ黒」

恭介「ん? なにそのヤバげな雰囲気ぷんぷんの宝石」

さやか「えー……ああもういいや、教えちゃう。自暴自棄さやかちゃんの無責任さ舐めんな」

さやか「……ってワケ。どう? 気持ち悪いよね? 今まさに恭介の目の前にゾンビがいるんだよ?」

恭介「……」

さやか「……?」

恭介「……ゾンビさやか萌えぇぇぇえぇえええぇぇぇぇええ!」ガバァ

さやか「ひいいぃぃいいいいぃぃいっ!?」ダダダッ

恭介「ちょ、逃げないでよさやか! 僕未だに松葉杖使用中だよ!?」

さやか「だったらその不気味な笑顔と今にもあたしに襲いかからんとしている手の動きを止めろーっ!」

恭介「やめれば逃げないでくれるのか!?」

さやか「う……まあそりゃ、なんかこの事態が飲み込めないから事情は説明してほしいし、やめなくもないけど……」

恭介「だが断る!」ガバァァア

さやか「きゃ―――っ!?」

恭介「」ボロロッ

さやか「一体何だったんだ……新手の魔女か何か? だったらこの恭介だったものは念入りに刻んでおいたほうが……」

恭介「やめて、死ぬ! 死にたくない! 死んだらさやか萌えもそこで終わりじゃないか!」ガバッ

さやか「ふ、復活した!? 全治一週間くらいには痛めつけたはずなのに!?」

恭介「さやかある限り、僕は倒れない」キリッ

さやか(あたしはこんな変態のことを好いてたのか……?)

さやか(……改めて思うけど、あたしって恭介のこと分かってなかったよね)

さやか(恭介がCDを嫌がってたことにも気付けなかったし……)シュン

さやか(もしかしたら、今の恭介がおかしいのもその心労で……)ギョンギョンギョン…

さやか(あたしって、ほんとバ――)ピシッ…

恭介「あ、そういえばさやかの悪い友達さんにこれ渡せって言われたんだけど」

さやか「ん? あ、グリーフシード」ヒョイ…パァァァア

恭介「あ、ヤバげな宝石が綺麗な宝石になった」

さやか「杏子には後で礼言っとかないとな……」

さやか「まあそんなわけで結局恭介と付き合う事になったわ、うん」

ほむら「全く……世界の危機まで懸かった恋愛の手助けなんて二度としたくないわ」

マミ「結局あの子の何がいいのか、私には分からないわ……」

さやか「奇遇ですねマミさん、あたしも最近あいつの何がいいのか分からなくなってきたところなんです」

まどか「んー……でもさやかちゃん、幸せそうな顔してるよね」

さやか「まぁ幸せっちゃ幸せだからねー。こうしてワルプルギスの夜も乗り越えられたことだし」

ほむら「私も……今は、幸せかしら」

さやか「あー、そーだろねー。まどコン転校生は健在だもんねほむらちゃーん?」

ほむら「あなたもなんやかんやで上条恭介と桃色空間全開よね美樹さーん?」

マミ「まさかこの二人がここまで仲良くなるなんて……不思議なこともあるものね」

まどか「ええ……ん、なんか向こうが騒がしいですね」

さやか「あ、やべ。皆ちょっとゴメン、あたし抜けるわ。じゃっ!」ダダダダッ…

恭介「さぁぁぁぁやぁぁぁあああかぁぁぁぁあああぁぁぁぁあああっ!」ズドドドッ、キキーッ

ほむら「予想通りね」

恭介「皆、さやか見なかった!?」

マミ「ほんの2秒ほど前までここにいたわ」

恭介「くそ、しくじった!」

まどか「足も治って以来絶好調だね、この変態」

恭介「当然だろ! さやかから色々と裏話聞かせてもらったからな!」

ほむら「……それでなぜあなたが張り切って走ることになるのかしら?」

恭介「身体がゾンビになってるっていうなら、多少無茶なプレイもできるってことだろ!?」クワッ

まどか「変態!」

マミ「え、えっちなのはいけないと思うわ!」

ほむら「救いようのない変態ね」

恭介「くそ、僕の味方はいないのか……それじゃ!」ズドドド…

まどか「……結局、あの二人が付き合い始めたのって確かワルプルギスの夜の後だよね?」

ほむら「ええ。そして上条恭介の性癖がクラスの皆にバレたのが確かその1週間後で」

マミ「更にその1週間後くらいには学校中でさっきみたいな光景が見られるようになったわよね」

一同『……』

まどか「救いようがないね」


恭介「さやかーっ! 待ってくれー!」ズドドド…

さやか「来んなー! 来るにしてもその両手に抱えたわけわからん玩具を手放してから来いーっ!」ダダダ…



おわり
さやかちゃんマジさやさや
たとえ虚淵がなんと言おうとさやかちゃんが一番幸せになれるのは、
恭介とくっついた場合だって信じてる

でも一番好きなのはマミさん

まどか「最近どうなの、さやかちゃん」

さやか「んー?」

ほむら「あの異様な変t……上条恭介のことよ」

さやか「ああもう、言い直さなくていいよ。変態だし」

マミ「随分ぶっちゃけたわね」

杏子「まあどう見ても変態だしな」

まどか「で、どうなの?」

さやか「だからどういう風に?」

まどか「変なことされてない!? 大丈夫なのさやかちゃん!」

ほむら「ああ、そこはわりと真面目に心配ね」

マミ「ああ……あの子はやりかねないわね」

杏子「まさか言うがままにされたりしてねーだろーな?」

さやか「あんたら恭介をなんだと……いや、全く否定はできないけどさ」

まどか「やっぱり! さやかちゃん、まさかひどいことされてないよね?」

さやか「えーっと……まず朝、登校前に恭介を迎えに行くでしょ」

まどか「うんうん」

さやか「まずはそこで押し倒されてちゅーされるまで定番だよね」

ほむら「うわぁ」

マミ「っていうか、それは避ければいいんじゃない?」

さやか「避けたら間違いなく顔面ズル剥けになるような速度で突っ込んでくるんですもん、避けるわけにはいかないですよ」

マミ「うわぁ」

さやか「んで登校中も、人が増えてきた辺りを狙って手ぇ繋ぎ出すんだよね」

まどか(……あれ?)

さやか「んで、手ぇ繋いだせいで皆の注目を集め出した辺りで唐突にまたちゅーしてくるんだよね」

ほむら(うわぁ……ん?)

さやか「もうそれで恥ずかしくなってあたしは逃げるわけよ」

マミ「まあ、当然よね」

さやか「そしたら物凄い形相で追っかけてくるの」

まどか「うんうん」

さやか「振り向こうものならその瞬間をねらってまた飛び掛かって押し倒してチューしてくるよね」

ほむら「魔法少女の脚力に追いつけるってどういうことなの?」

まどか「ていうか、それは振り向かなきゃいいんじゃ……」

さやか「そしたら蹲って泣きだすのよ」

一同『うわぁ……』

さやか「それでまた恥ずかしくなってさっさと立たせて学校行こうと恭介の手を取ったら」

まどか「嫌な予感しかしない」

さやか「まるで拳法か何かとしか思えない体術であたしを捻り倒してちゅーしてくるんだよね」

マミ(……あれ? 結局ちゅーしかしてない……? い、いや、ちゅーだってえっちなことよ! 中学生には早いわ!)

さやか「ほんと、困ったもんだわー」

ほむら「結局ただのノロケよね」

さやか「うるせえやい。んで、学校に来たら来たで人が集まってきた頃合いを狙ってやたらとあたしの身体触ってくるし」

まどか「それは知ってる」

マミ「え、えっちなのはよくないと思う! ちょっと、上条くんには注意したほうが……」

ほむら「別に『身体を触る』事態にはエロい要素なんてないはずなのに……あの男がやったと聞くとそうとしか思えないわね」

さやか「ほんと、困ったもんだわー」

ほむら「結局ただのノロケよね」

さやか「うるせえやい。んで、学校に来たら来たで人が集まってきた頃合いを狙ってやたらとあたしの身体触ってくるし」

まどか「それは知ってる」

マミ「え、えっちなのはよくないと思う! ちょっと、上条くんには注意したほうが……」

ほむら「別に『身体を触る』事態にはエロい要素なんてないはずなのに……あの男がやったと聞くとそうとしか思えないわね」

さやか「いやまぁ、実際エロいしね」

まどか「え?」

さやか「肩とかに手ぇ回してるように見せて、逆の手で平然とおしり触ってくるから」

ほむら「最早それ、ただの痴漢よね」

杏子「救いようがねーな。前から知ってはいたけど」

さやか「しかもこれ、何が嫌ってクラスの皆がその状況に慣れてるから誰もなんとも思ってないってことよ」

マミ「うわぁ……」

さやか「クラスのど真ん中でさやかちゃんが毎日のように痴漢されてるのに、スルーなんだぜ」

まどか「さやかちゃん……」

さやか「あとさ、休み時間ってよくあたしと恭介は教室からいなくなるじゃん?」

まどか「うん。終わりのない鬼ごっこやってるよね」

さやか「そう、それそれ。あれ稀にあたしが捕まっちゃうことがあるんだけど、その後どうなるか知ってる?」

マミ「……できれば知りたくないというのが本音ね」

さやか「その場合あたし、男子トイレの個室に連れ込まれて休み時間中ずっと恭介が持って来た謎の玩具の刑」

杏子「ごめん、ドン引いた。今更だとは分かってるけどドン引いた」

さやか「うん、あたしも今喋ってて背筋冷たくなってるから気にしないで」

さやか「結局恭介が持ってるあの玩具がなんなのか……そもそもあたしはアレで何をされてたのか……」

さやか「っていうかそもそも恭介はどこであんなものを手に入れたのか……うわ、考えるだけで気持ち悪っ」

ほむら「それはこちらの台詞よ。……一応聞くけど、流石にまだ最後の一線は越えてないわよね?」

さやか「……」

ほむら「……うわぁ」

まどか「さやかちゃん……辛くなったらいつでも言ってね……」

マミ「うぅ……まだ美樹さんは中学生なのに、中学生なのに……」

杏子「なんかもうどうコメントして良いのかわからねーよ」

ほむら「えっと……不躾なこと聞くけど、一線越えたのっていつどこで?」

さやか「付き合い始めたその日、恭介の家で」

杏子「オイどういうことだ、そいつ最早ただのケダモノじゃねーか!」

さやか「……えへ」

まどか「あ、思い出したらなんやかんやで幸せだったんだ」

さやか「……謎の玩具の刑はなかったからね」

マミ「逆に聞くけど、それがなければ美樹さんもオッケーなのかしら?」

さやか「あ、わりとオッケーですね。例え変態だとしてもずっと好きだった恭介なわけですし」

ほむら「末永く爆発しろ……とでも言えばいいのかしら?」

さやか「話し戻すと、そんで昼休みはご存じのとおり屋上に拉致されて」

まどか「比喩じゃなく、教室に風が巻き起こるほどのスピードだよね」

マミ「屋上に使えなくなった、ってクラスの友達が言ってたわ」

ほむら「まぁそりゃあ先輩方だってあんなカオス桃色空間にはいたくないでしょうね」

さやか「あたしがつくった弁当を一緒に食べて」

杏子「あ、ここは普通なのな」

さやか「食べるもの全て互いの『あーん』だから尋常じゃなく時間かかるんだよね」

杏子「あたしが甘かった……」

さやか「ま、変態性に目を瞑れば真面目にバイオリン弾いてるイケメンなんだけどなー」

ほむら「変態性に目を瞑ったら上条恭介の9割近くを見逃すことになると思うんだけど……」

さやか「それ言わないで。あたしもそう思ってるから」

まどか「まあ、私はさやかちゃんが嫌じゃないならそれでいいんだけど……」

さやか「ん、それは大丈夫。あたしは恭介が好きだし」

ほむら「見事な惚気ね」

さやか「あの変態の相手を出来るのは誇張じゃなくあたしだけだろうし」

マミ「それだけは間違いないわね」

杏子「あんな変態の相手、死んでもしたくねえよ。もう一回ワルプルギスの夜と戦う方がマシだ」

ズドドド……

さやか「……あ、来た。それじゃ!」ダダダダッ……

恭介「あ、みんな! さやか見なかった!?」

ほむら「いつも通り、2秒前までここにいたわ」

恭介「くそっ! せっかくさやかの言うとおり玩具全部捨ててきたのに!」

まどか「まさかあの変態がそんなことを!?」

杏子「何があったんだ、まさか本当にもう一回ワルプルギスの夜でも来るのか!?」

マミ「上条くん、何があったの!?」

恭介「え? ああ、さやかが玩具無しだったら一晩中でも相手してくれるって言うから」

ほむら「苦肉の策どころの話じゃないわね……」

恭介「さやかを追わなきゃならないから、僕はこれで!」ズドドド…

マミ「まるで嵐のようね」

ズドドド…

杏子「あ、戻ってきた」

ほむら「何の用?」

恭介「これ、今度僕が出るコンサートのチケット! さやかと一緒に見に来て」

ほむら「あ、一応バイオリンだけは真面目にやってるのね」

恭介「勿論さ! なにせさやかが一番喜ぶことだからね!」

まどか「まさか上条くんがバイオリン始めたのって……」

恭介「小さい頃、音楽番組見たさやかが好きそうだったから」

杏子「歪みねえ」

恭介「まあ僕はバイオリン奏でるよりさやかを奏でるほうが好きなんだけどね」

マミ「も、もうこの子嫌だ……! えっちなのは嫌いよ!」

恭介「えっち馬鹿にすんな! えっちのときのさやかの可愛さは異じょ……!」

さやか「人様の前で白昼堂々何言ってんだコラァァァ!」ドッゴォォォ!!

恭介「たわらばっ!?」

さやか「あーもう皆ごめんね、こいつは放っといて良いから先に行ってて」

まどか「……大丈夫なの?」

さやか「任せて、慣れてる」

ほむら「目が笑ってないわ……」

さやか「さーて……恭介、分かってるよねェ? 今日は寝かせないよ……!」ゴゴゴゴ……

マミ(あれ? 美樹さんも染まってきてる?)

杏子(これヤバくね? さやかが壊れたら誰があの変態を制御するんだ)

恭介「ひぃっ……」

さやか「恭介は今晩、あたしを眼の前にしながら何も出来ないの刑だ!」

杏子「何だそれ!?」

恭介「そ、それだけは! それだけはご勘弁を!」

さやか「なんなら恭介を柱にくくりつけてやってもいいんだぞ!」

恭介「そんな! 身動きの取れないままさやかを見つめていろってのか!?」

さやか「見なきゃいいでしょうが!」

恭介「無理言うなよ!」

さやか「」ワーワー

恭介「」ギャーギャー

ほむら「……見てるこっちが疲れるわ。皆、行きましょう」

杏子「そうだな。さやか、先に行っとくぞー」

マミ「はぁ……あ、じゃあ皆私に家に来ない? 紅茶くらいは出せるわよ」

まどか「あ、じゃあ近くのケーキ屋さんに寄ってきません? 確かセール中ですよ!」

杏子「お、いいな! そうしようそうしよう」

ほむら「それじゃ、行くわよ」

まどか「おー」


さやか「あーもう、分かったから! 触るとこまでは許してあげるから!」

恭介「せ、せめてちゅーまでは許してくれよぅ!」

さやか「うっさい黙れエロ猿ーっ!」

おわり。
さやかちゃんはかっこかわいい
映画では是非報われてほしい
万が一恭さや成立したりしたら、俺は三回見にいく

>124
今後の気分次第ではSS速報にでも続編を建てるかもしれない
まぁ俺が気分次第でやるって言った事が実現したためしはないんだけどな

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