男「ポストカードを拾った話」 (3)

大学の帰り道、駅の近くの路地で少し汚れたポストカードを拾った。
そこには屋根裏部屋のような小さな部屋と椅子に座り込んで悲しげな表情を浮かべる少女が写っていた。
部屋の向かいはそのままベランダになっているようで外の美しい景色が描かれている。
誰かの落し物だろうか。
それとも捨ててしまったものなのだろうか。

ここはお前の日記帳じゃないんだけど

「ねぇ」

男「えっ?」

「こっちこっち」

男「こっちって……絵の中の君が喋ってるの!?」

少女「絵?とにかく、成功ね!」

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