淡々と魚の話するわ(356)

-ギンブナ編-
*
男「・・・」ボケー
*
友「・・・いい天気だなぁ」
*
男「あぁ、こうやってたまにぼけーっとフナ釣りするのも悪くないな・・・」
*
友「あ、次の巻ちょうだい」
*
男「はいよ」
*
友「いやギンコさんまじかっけーわ。ギンコさんにだったら抱かれてもいいわ」
*

男「稲刈りのコンバインの音を聞きながら釣り糸を垂らす・・・のどかだねぇ」

友「だいぶブトや蚊も減ってきたしなぁ」

男「あれ、引いてね?」

友「おおう、きたきた」

男「・・・ちっちぇー」

友「おぉん・・・」ピチピチ

男「ちょうど春あたりに産まれたのがこの辺に沢山いるんだろうな」

友「こんなん、小学校の頃教室の水槽で飼ってた金魚のほうがまだデカイで・・・ほら逃げな」ポチャン

男「そういやギンブナって、面白い殖え方すんの知ってる?」

友「いや?」

男「あいつらな、オスいないんだぜ」

友「マジかよ」

魚博士と呼ばれている俺が通りますよっと

男「雌性発生っつって、メスだけで繁殖しやがんの」

友「なんだよそれガチ百合じゃん・・・てことはメス同士でセクロスすんの?」

男「いや、それが他の種類のオスフナ誑かして精子奪うらしいぞ」 ※マジです

友「おいおいマジかよ。魚類界のサキュバスといっても過言ではねぇな」

男「無性生殖でも卵の発生にはオスの精子が必要らしい・・・まぁ、生まれてくるのはオスの遺伝子を持たないメスのクローンだけど」

友「・・・誑かされた他のオスのフナ立場ねーな」




>>4
やったぜ
補足・訂正はよろしくな!!

男「実験下ではドジョウやウグイの精子でもいけるらしいしな」

友「異種姦までカバーしてるとかギンブナ界の闇は深い・・・そうか、フナにも穴はあるんだよな」ゴクリ

男「フナニーはやめとけ。エラのあたりで引っかかってエライ目に遭うぞ」

友「えっ」

-ギンブナ編 おわり-

ちなみに魚の中には顎の力ハンパない奴もいるので迂闊にツッコんではいけない(戒め)

感動の第二話

-ニジマス編-

男「よーし、今年もそろそろイワナの釣り納めにいっとくか」

友「もう秋だしなぁ」

男「いつものとこでいいよな?」

友「あぁ、いいんじゃない。餌もどうせあっちで採るだろ?」

男「この時期ならイナゴなんて死ぬほどいるしな」

これの話オナシャス

とある山間部の小川・・・

男「毎年ここにきてるけど、だんだん水の量が減ってる気がする・・・」ウーム

友「そうか?・・・まぁ昔は身体が小さかった分、デカくみえてただけじゃね」

男「うーん、そうかなぁ・・・とりあえずイナゴ捕まえんべ」

友「ん」

・・・

男「あれ、思ったよりいねぇなぁ」ウーム

友「まぁ稲刈りももう終わってるしな」

男「何匹採った?」

友「んー。イナゴが3匹にコオロギが5匹」

男「こっちはイナゴばっか4匹・・・まぁひとまずこれで様子みんべ」

友「だな」

>>10
オヒョウか 把握

わかるかな....
シギウナギって奴なんだが

男「ん・・・?なんかあそこ、水面波だってね?」

友「お、本当だ・・・なんかいるな」

男「お、おお!?なんだこりゃ!すげぇいっぱいいんぞ!!」

友「うぉマジだ!!」

男「ちょ、早速釣るぞ!!」アタフタ

友「あいよ!!あぁイナゴ逃げた・・・」ピョーン

友「入れ食いwwwww入れ食いでござるwwwwwwwもう魚籠に入らねぇwww」ワハハ

男「・・・おいこれ、ニジマスじゃねぇか?」

友「ん?あぁ、言われてみれば確かに・・・」

男「この川ニジマスいたっけ?」

友「いや・・・見たことねぇな」

男「・・・ま、とりあえず釣るか」

友「つうか入れ食い過ぎて餌なくなったわ」



>>15
大丈夫
でも釣りの対象魚以外はちょっとおそくなるかも
パッと思いつかない

男「あ・・・じゃあこれ使ってみるか」ヒョイ

友「ん・・・?なんだよそれ枯葉じゃねぇか」

男「マス類は赤色によく反応するからな。ひょっとしたらこれで釣れるかもしれん」

友「超お手軽疑似餌か・・・こんなもんで釣れるわけ・・・釣れたwwwwwアホすぐるwwww」 ※実話です

男「思うにこいつら、どっかの水産試験場かなんかが放流したやつじゃねえのか?」

友「・・・あぁー、そうかもな」

友「あれだけいた魚影が見えなくなるくらい爆釣してしまったが・・・」

男「・・・」

友「・・・ひょっとして、まずかったか?」

男「・・・まぁ、もう全部〆ちまったし、持って帰ろう。こうなったら食ってやるのがせめてもの弔いだべ」

友「そうだな。誰か来る前に引き上げよう」

男「それにしてもなぁ、こんな自然の川にニジマスなんか放すなよなぁ」

友「なんで?魚が増えていいじゃん」

男「マス類ってのは交雑しやすいんだよ。異種姦しまくりでもとからいたイワナやヤマメなんかあっという間にいなくなっちまうぞ」

友「ほーん」

男「まぁこれだけの数で定着するこたぁないと思うが・・・バスの放流NGならこういうのもやめろよな」

友「ま、ニジマスは食えるしな」

男「馬鹿、バスだって食えるだろうが」

友「あんまり食いたくねぇけどなぁ」

男「とりあえずこんだけ大量にあるんだ。他の奴らも呼んでホイル焼きパーリィしようぜ」

友「そうだな」

-ニジマス編 おわり-

-オヒョウ編-

友「おい男、あの釣具屋にあった魚拓みたか!!」

男「あー、みたみた。いや立派なサイズだったな」

友「いやあんなでかいヒラメ、縁側何人前とれるんだよ」

男「いやあれカレイだからな」

友「マジでか」

男「正面からみたとき口より右側に目があれば大体カレイだ」 ※例外あり

友「まじかよ、正直サイズでしか判断してなかったわ」

男「あいつやべぇぞ。最大で2m超えてくるからな」

友「マジかよ。もうマンタじゃん」

男「そのりくつはおかしい」

男「まあ雄は最大でもその3分の1くらいだけどな」

友「魚類界の男性軽視が甚だしい」

男「チョウチンアンコウとかその最たるもんだよな」

友「メスの癖に調子にのりやがって。俺が釣り上げたら穴に突っ込んでヒィヒィ言わせてやる」

男「やめといた方がいいぞ。たまに死人でてるから」

友「なにそれこわい」

男「なんたって深海であの巨体を駆って獲物を捉える奴だからな。筋肉半端無くて、近づいた両親が鰭の一振りで・・・なんてこともあるしな」

友「なんだよそれ・・・もはやバキの世界じゃねぇか」ガクガク

男「あいつらだったらそのまま掻っ捌いてフィッシュアンドチップスにしちまいそうだけどな」

男「ちなみにカレイの癖に漢字じゃ大きいヒラメって書いて大鮃だ。英語じゃハリバットというらしい」

友「あ、ハリバットってアレじゃん。シェフ大泉がアラスカでサラダ作ったやつ・・・そうか、アレがオヒョウだったのか」

男「お前は本当に水曜どうでしょうが好きだな」

友「お見舞いするぞ!お見舞いするぞ!!」

-オヒョウ編 おわり-

ちなみに地元でたまに上がるオヒョウはそんなに美味くなかった記憶

-カタクチイワシ編-
*
男「うん、たまには海もいいな」ザパーン
*
友「うん。潮風で髪バサバサの身体ベトベトになるけどな」
*
男「それもまた醍醐味よ」
*
友「あとフナムシ超速ぇ」

男「それにしてもアレだな、海釣りってのは餌入手するのに難儀するな」ヨッ

友「フナはごはんつぶ、ニジマスはイナゴ・・・基本いつも現地調達してるけど・・・」ホッ

男「クロダイでも釣るんならその辺のカニやイガイでもつけときゃいいんだけど」ソコダッ

友「せやな・・・だめだフナムシ早すぎるだろ、ボルトより早ぇ」ゼェハァ

男「仕方ねぇ、サビキ使うか」

友「最初から出してくださいよぉ」シクシク

友「で、今日は何を?」

男「まー小アジでも釣れれば御の字だべ」

友「どーせまたクサフグばっか釣れるんだろぉ」

男「そしたら大クサフグ投げ祭りが開催されるだけだ」

友「あれ当たると地味に痛いからやめようぜ。クサフグも可哀そうだし」

男「さて・・・おぉもうかかった」

友「なんだ随分浅いな。サヨリか?」

男「いや・・・ここで釣れんのは珍しいな、イワシだ」

友「あぁ、煮干し的フォルムのやつじゃん」

男「カタクチイワシだな」

男「友、ハサミとって」

友「ん」

男「ありがと」チョキン

友「おい、お前」

男「いや、最初の1匹だし刻んでエサにしちまおうと思って」ザクザクブチブチ

友「スプラッタだなぁ・・・」

男「・・・この時点でなめろうみたいなもんだよな」ゴクリ

友「まぁ、見た目は」

男「どれ・・・うわ生臭い。調味料マジ偉大」ウヘァ

友「そらそうよ・・・あ、あそこに青ジソ生えてっけど」

男「大丈夫かあれ・・・野良猫のしょんべんとかかかってそうだけど」

友「かもな」

男「・・・」チョキチョキ

友「結局やるんだ・・・男氏貪欲ゥー」

男「どれ・・・うん、生臭いのは気にならなくなった。でも醤油が欲しいな」

友「醤油はねぇなぁ・・・」

男「やっぱりコマセにしちまおう」ポチャ

友「ひどい・・・ってうわスゲーいっぱい集まってきた」

男「カニバってるなぁ。自然界の掟は厳しい」

-カタクチイワシ編 おわり-

>>25
今気がついた
両親→漁師

うーんこの

-クサフグ編-

男「・・・なんかイワシじゃない奴らも集まってきたな」

友「アカン、ハリスやられた」

男「いよいよおいでなすったか」

友「あぁ、間違いない。クサフグだ」

男「そうこうしているうちにファーストコンタクトです」プクー

*

友「はは怒ってる怒ってる。怒りたいのはこっちだよちくしょう」

男「どうする?パーンってする」

友「かわいそうだからやめようよ」

男「・・・」パーン

友「やりやがった」

男「いやこいつらこんな見た目してるけど毒性ハンパないからな」

友「そうなの?」

男「内臓に猛毒、皮膚に強毒、肉に弱毒」

友「マジかよ肉にまで毒もってんのかよ・・・柳龍光みたいなやつだな。トラフグ先輩だってそこまでやらねーぞ」

男「ためしにホラ、さっき釣ったイワシを投げてみると」ポイー

<ピーヒョロロロ・・・パシッ

友「あ、トンビが持ってった」

男「次ににこのクサフグを投げる」ポイー

<ピーヒョロロロ・・・パシッ、ポチャン

友「あ、すぐ放した」

男「この通り鳥さんでも分かるレベルの凶悪さなんや」 ※本当にこうなります

友「へぇー・・・それにしてもアイツ不憫だな。流されてくよ」

男「しかもアイツらアレだからな。川上るからな」

友「マジでか」

男「あぁ、コイやナマズがいるところで一緒に泳いでるのみたことある」

友「ペットショップで淡水フグってのは見たことあるけど」

男「あいつらはミドリフグっつって、まぁ似たようなもんだよ。淡水って言ってるけど、奴らも汽水にしとかないと割と早死にするからな」

男「割と無理してるんだな」

男「アイツら鱗ないから、淡水域で寄生虫とか落としてるらしいぞ」

友「男の話はためになるなぁ。まるでさかなクンさんみたいだなぁ」

男「俺には絶滅した魚を再発見することはできない」

友「でもあれだよな、まだちゃんと調べてないだけで新種の魚とかその辺にウジャウジャいそうだよな」

男「今度、うちの山にいるメダカあたりとっつかまえてどっかの研究所に送ってみるか」

友「はは、それもおもしろいかもな」

-クサフグ編 おわり-

そんな猛毒のクサフグの卵巣ですが糠漬けにすれば食えます。ちなみになんで食えるようになるかはよくわかってないようです。
すごいしょっぱくてこいつも個人的にはそんなおいしいもんではないです。

-タイ編-

<・・・このように、このコブダイはダイバーを全く怖がらず・・・

友「コブダイかぁ・・・顔いかついよなぁ。漢らしさ滲み出しすぎだろ。多分アイツの周りだけ海水の塩分濃度ヤバイぜ」

男「そうだな。サザエとか殻ごと平気で噛み砕くし」

友「マジ鯛界の花山薫といっても過言ではないのではないか」

男「ちなみにコブダイって、名前にタイってつくけどあれベラの仲間だからな」

友「えっ、そうなの」

男「日本じゃ見た目が赤いか形が鯛に似てりゃなんでもタイってつけるからな」

友「ふーん・・・」

男「しかもコイツ、性転換するからな」

男「マジかよ!魚類界の性奔放すぎィ!!」

男「ベラの仲間は小さい頃はメスで、大きくなると精巣が発達してオスになるのが多いらしい」
*
友「マジかよ・・・あぁでも花山薫って、名前だけならプリキュアにもなれそうな感じだしギリギリ大丈夫だな」ウン
*
男「そのりくつはおかしい」
*
友「じゃあさ・・・本物の鯛も性転換すんの?」
*
男「真鯛なんかは産まれたときは両性具有っぽい感じで・・・成長にしたがって徐々に精腺が発達してきて雄の身体になっていくらしい」
*
友「生まれてすぐはふたなりってことか・・・」ウーン

男「おなじタイ科でも、クロダイなんかは逆に最初は雄で大きくなると雌になるらしいな」

友「同じ鯛なのに不思議だなぁ」

男「・・・ちなみに、ニモのモデルになったクマノミもあれ性転換するからな」

友「・・・マジか。・・・それは、どっちからどっちに?」

男「オスからメス」

友「おいおいおい・・・ニモの父ちゃん母ちゃんになっちまうのかよ・・・家庭崩壊待ったなし!」

男「正直俺もそのことを思うとあの映画は直視することができなかった」

友「マジ性転換とか正気の沙汰じゃないな。お前も俺が明日会って女になってたら引くだろ?」

男「オスだろうがメスだろうが等しく穴はあるでござる」

友「やめろよ真顔でそういうこと呟くの」

男「どちらにせよお前にそんな感情は抱き得ない。男だろうと女だろうとお前に対する接し方は今までと変わらない」

友「えっなにこの気持ち・・・もしかして、これが恋なの?」キュン

男「あたまおかしい」

-タイ編 おわり-

ちなみに人間の性転換もタイで行えるそうです(100~250万程度/1Cut)

-シギウナギ編-

友「・・・・」ウーム

男「どうした。何見てんだ?」

友「あ・・・男か。見ろよこの標本」

男「これは・・・シギウナギか」

友「お前何でわかんのお前」

友「それにしても見ろよこの人を小馬鹿にしたようなフォルム。ナメてんのか」

男「あぁ、あんまりに吻が反り返ってるもんで、口を合わせられないらしいな」

友「プリングルスでドナルドの嘴やってる時を体現したような魚だなぁ」

男「成長に従って段々普通になるらしいけどな」

友「ああ、プリングルスもだんだん涎で湿ってきてそうなるよな」

男「お前きたねえよやめろよ」

友「やっぱコイツもナントカ鯛みたいに、見た目がニョロってるからウナギって名付けられたフェイクなの?」

男「いや、コイツはガチで鰻の仲間らしい。ちゃんとレプトケファルス期もあるみたいだしな」

友「なにそれ」

男「まぁ、トンボでいうところのヤゴみたいなもんかな」

友「じゃ、蒲焼とかいけんのかな」

男「いやぁ、深海魚なんて大体水っぽいか脂でデロデロの2パターンだから、こいつも食味は対したことないんじゃね?」

友「ふーん・・・」

男「それにこれ見たって食欲湧かねぇだろ」

友「まぁ世の中には鰻って文字が目に入っただけでアクメ迎えちゃう小学生もいるしな」

男「それはひょっとして彼のことか」

友「真実はいつも一つ!!」

-シギウナギ編 おわり-

この>>1は北海道生まれに違いない…

違うよねうん

ハリセンボンかホウボウたのむ
http://www.muse-tokai.jp/publish/umihaku/2004/img/v34n6p5_02.jpg

http://www.izuzuki.com/Zukan/Fish/hagi/Large/harisenbonm.jpg

http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/0/02/Helidonichthys_spinosus.jpg

>>47
バットリくんかよ

>>57
おっ わかる人いてうれC

ハリセンボンホウボウ把握

-ハリセンボン編-

友「こないだクサフグ釣ってて思ったんだけどさぁ」

男「うん?」

友「ハリセンボンもあえれ、フグの仲間なんだよな」

男「せやな」

友「あんなん、もし釣れちまったらどうすればえんや」

男「そら、大ハリセンボン投げ祭り開催よ」

友「痛ぇよ無理だよアレ軽いモーニングスターじゃねえか」

男「当たらなければどうということはない」

友「それ以前に投げられんだろ」

友「本当にあれ針千本もあるのか?」

男「種類には寄ると思うが、大体350本程度らしいな」

友「大分サバ読んできたな。フグの癖に」

男「1日一本ずつへし折っていったら、1年後には普通のフグにもどるね」(ニッコリ)

友「その発想はこわE」

友「じゃあ、アイツも毒持ってんのか」

男「いや、ハリセンボンは身や肝に毒はないそうだ」

友「なるほど」

男「例外的に卵には毒があるみたいだが・・・進化の過程で毒を作ることよりトゲを作る方向にコストかけた結果なんだろうな」

友「ま、そりゃあれだけトゲがあったら食うの躊躇するわなぁ」

友「でもそれ、交尾するとき大変そうだな」

男「ん?」

友「雌『あっ、イクっ!』棘ブシャー → 雄『痛E』 ・・・ってなるだろ」

男「いや魚の交尾ってふつう卵産んでから精子かけるだけじゃね?」

友「」

-ハリセンボン編 おわり-

-アユ編-

観光客「そんなところで何が釣れるんですかぁー?」

男「鮎ですよ」

観光客「え、アユ!ってことは友釣りですか!!」

男「いや、毛針ですよ」

観光客「毛針でアユなんか釣れないでしょwwwww」

男「・・・」ピチピチ

観光客「」

男「この辺のコアユは陸封されてるせいかあんま苔食わないんですよ・・・もしここで釣りするなら青ライオンって毛針がオススメです」

観光客「そ、そうなんですか・・・」

男「まぁ、そんなデカイのは連れませんけどね」

観光客「確かにこりゃあワカサギみたいなサイズだなぁ」

男「・・・観光の方ですか?」

観光客「あぁ、うん。僕も趣味でちょっとだけ釣りするんだけどさ、釣り人を見るとつい声をかけちゃうんだよねぇ」

男「何なら、これ差し上げますよ。そこらの民宿なら、言えば料理してくれるでしょう」

観光客「え・・・こんなに?お金だすよ。じゃあ」

男「あぁこっちは釣るのが趣味なんで・・・お気になさらず」

観光客「悪いなぁ・・・じゃ、せめてジュース!ジュースくらいおごらせて!」

男「・・・じゃあ、お言葉に甘えて」

翌日。

男「・・・あれ、あの人は・・・」

観光客「おぉ!昨日の釣りキチ君!!いやぁー昨日はありがとうね!」

男「(釣りキチって・・・)いえいえ・・・あの鮎、食べられました?」

観光客「いや!それがもう!!宿に戻ってフライにしてもらったんだけど、すんごい美味かったよ!!」

男「それはよかった」

観光客「いやー、川魚はたまに食べるけど抜群にうまかったね」

・・・

男「・・・で、その時の観光客っていうのが、今のゼミの教授」

友「世の中ってのは狭いもんだなぁ」

男「いや全く。酒飲む度にその話するんだよ」

友「はは、今でもせがまれたりすんの?アユ」

男「もうあの川無くなっちまったからな。せがまれたところで無理だよ」

友「・・・そうか」

男「ん、引いてるぞ」

友「お・・・なんだ、またハヤだよ」

男「釣れてるうちはいいじゃねぇか」

友「・・・まぁな」

-アユ編 おわり-

-ホウボウ編-

友「・・・うぉ!なにこの刺身超うめぇ!!」

男「ホウボウの昆布締めだよ。懐かしいなぁ。地元でよく獲れたけど」

友「ホウボウ・・・ホウボウか、どんな魚だかちょっとわからんな」

男「アマダイ」

友「あ、アマダイね。それならわかる」

男「・・・の顔面をN700系にした感じ」

友「ごめん一気に分からなくなったわ」

男「あと羽根が生えてる」

友「やべぇJRかと思ったらJALだった」

男「>>56

友「へぇー、なんだこりゃ。ブッサイクだな」

男「生きてるのはキレイだぞ。身体が赤くて、胸鰭が青でな」

友「へぇー」

男「円谷プロな感じかな」

友「あぁ、確かにフォルム的にはこういうやついそうだわ」

男「いやホントまじすんごい良い出汁出るんだよ。食い終わった後の骨をお湯に入れて醤油と味の素垂らして食うとやばい」

友「へー、うまそうだな」

男「フランスのマルセイユあたりでも漁獲があるらしいが、ブイヤベースにホウボウがはいってないと向こうの人ブチ切れるらしいぞ」

友「マジかよ。ムッシュもブチ切れるレベルなのか」

友「そうか・・・俺も食ってみたいな」

男「さっきのこの店のおばちゃんに頼めばやってくれるんじゃないの?」

友「あ、かもしれないな」

男「ついでに今度、水族館に本物でも見に行ってみるか」

友「あ、それも面白そうだな」

-ホウボウ編 おわり-

>>55
北海道じゃないよ もっと離島だよ

-マグロ編-

女1「ねぇちょっと・・・あれ見て」

女2「え・・・男二人で水族館?これはwwww」

男「・・・・・・」ウーン

友「・・・・・・」ウーン

女1「何見てるんだろwwww」

男「見よアレがシイラの生前の姿だ」

友「うぉマジかよ・・・全然黄色くないじゃん・・・海のぬし釣りに騙されたぜ・・・」

男「あとほら、あそこのカツオ・・・腹に縞が出るのも、死んだ奴だけだ」

友「すげぇ・・・やっぱ本物は違うな・・・」ウーン

女2「やばいwww何言ってんのかイミフwwww」

男「それにしてもここの水槽はすげぇな・・・よくこれだけのマグロを泳がせられるもんだ」

友「あぁ、マジで。でもおもったよりゆっくり泳ぐんだな」

男「お前、あいつら本気だしたら90km/hとか出すからな」

友「マジかよ!?」

男「あぁ、沖でぶつかられたら死ぬレベルだ」

友「変温動物のくせにハンパねぇな・・・」

男「なんでも血管の作りが特殊らしくてな、筋肉内に動静脈が近接する構造になってて、体温の低下を防いでるらしい」

友「ほーん」

男「だから、ハエ縄とかで釣り上げたらすぐに冷やさないと、身焼けっつってマジで肉に火が通った状態になるらしい」

友「そんなにか!!」

女1「会話内容おかしいwwwwww」

女2「さかなクンかよwwww」

友「あーマグロ見てたら腹減ったわー」

男「あぁ、確かこの先にレストランがある。そこへ行こう」

友「お、いいな。行こ行こ」

女1「なんなのあの人たちwwww」

女2「さかなクン系男子wwwwwこれは薄い本が捗らないwwwwww」

男「・・・あれ、メニュー変わったのか」

友「うん?」

男「昔はここで鉄火丼とか出しててなぁ・・・あの水槽でマグロを見た後のネギトロは格別だったんだが」

友「なるほど」

男「・・・さすがにマグロは釣りに行けねぇしなぁ」

-マグロ編 おわり-

ハツメ ワラスボ 秋刀魚 魚じゃないけどマダコ ヤリイカ

>>82
このよくばりさんめ!!


ちょっと待ってくれ

-メバル編-

友「くぅー、寒ぃー!!」

男「まぁ、今は釣りもオフシーズンだからな」

友「お、きたぁ!!」

男「おぉ、けっこう良い型だな」

友「20cmってとこか・・・いやー、なんか海でバス釣りしてる気分だな」

男「顎を持つと俄然バス釣り感増すな」

友「おぉ、海のぬし釣りじゃ手袋なしで釣り上げるとケガしてダメージうけるやつだからな」

男「あぁ、地域によっちゃ背びれに毒があるといわれてるとかなんとか」

友「マジかよ・・・まぁオコゼとかと似たようなもんだしなぁ・・・」

男「まぁ、公式見解では無いらしいが」

友「うん?」

男「東北地方だと毒があるって言われてるが、関東以南だと無毒とされてるらしい」

友「なんだそりゃ」

男「まぁ地域によって毒の量が異なるって可能性もあるが・・・メバルの仲間は見分け方結構ざっくりだからなぁ。学者でも意見が割れるレベルで」

友「そうなの?」

男「あぁ、ついこないだも『実は1種類だと思ってたら2種類でした!!』なんてことがあったしなぁ」

友「へー」

男「いや、こういう防波堤とかで釣れるメバルって大体黒か金色なんだよ」

友「ん・・・こいつは金か?」

男「ああ、根にいるのは黒っぽくて、中層あたりにいるのは金が多いかな」

友「あぁ、言われてみればさっき底の方で釣れたこいつは黒いな」

男「で・・・沖合の深いとこでとれるのは赤い色してるんだよ」

友「ほうほう」

男「昔は住んでる場所の太陽光の両によって退職が違うだけの同一種だと思われてたんだけどな」

友「違ったのか」

男「厳密に解析したら微妙に氏がう種類だったそうだ」

友「へー」

男「それまでも釣り人や漁師にはまったく違う種類って認識があったんだけどな」

友「そうなんだ」

男「うちの地元じゃ浅瀬にいるのはメバル、沖でとれる赤いのはハチメっていってた」

友「ハチメ?」

男「たぶん、目が張ってるから『張ち目』なんじゃないか?」

友「なるほど」

男「でも、考えてみればメバルだろうがカサゴだろうが、あの手の赤いのはみんなハチメって呼んでたな」

友「適当だなぁ」

>>90
微妙に氏がう → 微妙に違う



男「ま、それだけフサカサゴ類の見分けは難しいってこった」

友「なるほどねぇ・・・それにしても、いつまでこの寒さが続くのやら」

男「メバルの別名は春告魚だ。もう少しすりゃ海藻が茂ってきて、ちょっと遅れて陸も春がくるだろうさ」

友「ま・・・今晩はこいつらで熱燗でも呑みたいもんだ」

男「異論はない」

-メバル編 おわり-

>>90
男「昔は住んでる場所の太陽光の両によって退職が違うだけの同一種だと思われてたんだけどな」

男「昔は住んでる場所の太陽光の量によって体色が違うだけの同一種だと思われてたんだけどな」



誤字が多くてほぼイキかけました

-ワラスボ編-

男「http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/c3/Warasubo0903.jpg

友「」

男「な?」

友「え・・・いや、なにこの・・・なに?」

男「そいつはな、ワラスボっていうハゼの仲間だ」

友「マジかよ・・・一瞬病気のチンコかと思ったぞ・・・」ドキドキ

男「一理ある」

友「で、このエイリアンがどうしたんだ」

男「ゼミの友達にこいつの干物をお土産でもらってな」ホレ

友「うわぁ・・・う、うわぁ・・・」

男「早速食ってみようぜ」

友「いきなり食欲減退なんですがそれは」

男「まぁ待て、コイツはハゼの仲間のくせに吸盤以外は鱗もないという変わり者でな」

友「いやその情報を聞いたところで食欲増さないんですけど」

男「たったこれっぽっちで1000円以上するそうだ」

友「しかたねえ食うか」

友「でもこれ、どうやって食うんだよ」

男「おおむねコマイ(北海道とかで売ってるタラの仲間)の干物と同じらしい」

友「あ、じゃあ焼けばいいな」

男「でもこれ、どう考えても身の量少ないし見たとこ骨ばっかだから少し叩いとくか」ゴスゴス

友「お前俺のWiiリモコンでなんてことを」

で、焼いてみた・・・

男「・・・どうだ」

友「うぅん・・・・見た目が悪いものは美味いっていうけどさ」

男「まぁ、なんつーか普通?」

友「とりあえず顎は鍛えられる」

男「マヨネーズか、これ」

友「あ、俺も」

男「それにしても、食うたび目が合うのはいただけないな。いや目ないけどさ」

友「これ、出汁とかにしたほうがうまいかもな」

男「あ・・・有明海のほうじゃ昔は本当にこれで出汁とってたらしいぞ」

友「ほーん」

男「ま、今じゃ鰹節にとってかわられたみたいだが」

友「そりゃなあ、俺だって手元に鰹節とこれがあったら迷わず鰹節使うわ」

男「あと4本近くあるぞ・・・」

友「お前これウチに置いていくなよ・・・」

-ワラスボ編 おわり-

-イトウ編-

友「たまには管理釣り場でのんびり釣るのもいいなぁ」ボケー

男「金かかるけどなー」

友「よし乗った!!で、でけぇ!なんだありゃ鯉か!?」

男「いや、あれイトウだよ」

友「イトウ!?イトウってあの絶滅危惧種の!?」

男「天然ものはな。養殖はけっこうこういうマス釣り系の管理釣り場にいたりするんだよ」

友「にしても重ぇ!!あぁーライン切れなきゃいいけど・・・」

男「必死で釣れよー、管理釣り場とはいえ半矢はかわいそうだぞー」

友「引きはそうでもないんだが単純に重い・・・ちょっと首ふっただけでドラグは悲鳴あげるわ」

-40分後-

友「や、やっとキャッチした・・・」ゼェハァ

男「これもう(お買い上げかも)わかんねぇな」

友「」

男「いやこんだけ弱らせちゃったらなぁ・・・」

友「あ・・・泳いで行った。大丈夫そうだな」ホッ

男「明日になったら腹上にして浮かんでるかもしれねぇぞ」

友「どうしてそういうこというの」

男「それにしてもでかかったなぁ。さすがは日本一でかい淡水魚」

友「へぇー」

友「俺はてっきり、コイとかナマズあたりが一番でかいもんだとおもってたが・・・」

男「まぁレンギョやソウギョみたいな移入種はなんともいえんが・・・・純日本産なら彼がトップだな」

友「さすがだな。名前も日本人っぽいし」

男「あ、そういやおなじサケマスの類で、キングサーモンっているだろ?」

友「あぁ、焼くとうまいよな」

男「あれ、和名マスノスケだから」

友「マジかよwwww二つあわせたら伊藤鱒乃介www明治時代の文豪かwww」

男「ちなみにイトウの英名はペリーだから」

友「黒船来航wwwwたった四杯で夜も眠れずwww」

男「いや、ガチでそのペリーがイギリスの学会に報告したから彼の名がついたんだよ」

友「マジか。提督多彩だな。そりゃ幕府も開国するわ」

男「その頃はまだ岩手とか東北地方にもいたらしいんだけどな」

友「へー」

友「それにしても、なんでイトウなんだ?伊藤さんが発見したのか?」

男「糸魚→いとう」

友「なるほど。でも、他にも人の名前っぽい魚っていくつかいるよな」

男「あぁ、身近なところでいうとスズキか・・・あと、ヒイラギとか・・・下の名前っぽいっていうなら、トミヨとかチカとかがあるな」

友「おいおい・・・柊チカちゃんって絶対かわいいだろ。これは薄い本が捗るな!!」

男「http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/ba/Nuchequula_nuchalis%28Leiognathidae%29.JPG」(ヒイラギ)

男「http://www.gyokyou.or.jp/entryimg/sisyamo01_3.jpg」(チカ)

友「・・・現実は過酷だなぁ」

男「でもどっちもお酒には合うと思うよ」

-イトウ編 おわり-

-マダコ編-

男「タコでも釣りにいくか?」

友「ん?」

男「タコ」

友「タコって、釣れんの?」

友「なんか、タコ壺つかわないとダメなイメージだけど」

男「そんなことないさ」

友「ふーん・・・あ、タックルは何持ってきゃいいんだ?」

男「あ、テグスだけでいいよ」

友「???お、おう」

翌日

友「うへぇー、雨じゃねぇか」

男「・・・今日の釣行は中止!」

友「ま・・・そうだわな」

男「いや、雨の日ってタコ釣れないんだよ」

友「え、そうなの?」

男「うん。塩分濃度の変化に敏感・・・ていうか真水がダメらしい。」

友「ほう」

男「マダコなんて、ちょっと真水につけただけですぐ白くなって死んじまうからな」

友「難儀なやつだなぁ」

男「だから、ちょっと雨が降ったくらいでも内湾から姿を消すこともままある」

友「なるほどね」

そして翌週・・・。

友「今日は晴れたな」

男「うーし、テグスは持ったかー」

友「持ったけど・・・本当にこれだけでいいのか?」

男「エサと仕掛けは現地調達」

友「おいおい、仕掛けまで現地調達かよ」

ヒイラギってウチの地元で言うジンタに似てるな

・・・

男「ふむ、こんなもんかな」

友「木切れと割れた瀬戸物・・・どうすんだ、そりゃ」

男「これでテンヤ作るんだよ」

友「天丼のチェーン店?」

男「そっちじゃねぇ」

>>116
徳島あたりじゃ小さいヒイラギ含む小さいヒラアジ類をまとめてジンタと呼ぶ模様




男「まずこうやって拾った木切れに針金で瀬戸物の白い面が表になるように巻きつける」

友「ふむふむ」

男「以上だ」

友「えっ」

男「あとはタコが足絡めたときに外れないようにフックを二か所につけてやる」

友「こんなもんで釣れるのかよ・・・」

男「タコは貝類をエサにするからな。瀬戸物やラッキョウ、牛脂みたいな白いものに抱きつく習性があるんだよ」

友「馬鹿だなぁ」

男「まぁ、これでだめなら瀬戸物をカニに付け替えてみるのもありだな」

友「なんだ、カニまで食うのか」

男「おぉ、エビカニ大好物だぞ、タコ」

友「まじかよ、俺と食性かぶってるわ」

男「で、天敵はウツボ」

友「まじかよ。それも俺とかぶってるわ(マリオ64的な意味で)」

友「あいつら3すくみじゃないけど、エビなんかはウツボの近くでタコが来ないように守ってもらってるんだぜ」

友「ウツボ氏にメリットがないんですがそれは」

男「いや、自分に引き寄せられたタコをウツボが食べるんだよ」

友「あーなるほど。美人局ってやつだな」

男「ちょっと違うとおもうが・・・ほら、テンヤがそこについたらちゃんとしゃくれよ」

友「本当にこんなんで・・・え、うお!マジ!?タコ出てきたぞ!!やべぇ!!」

男「おちつけー、そのまま手繰るんだ。間違っても糸を緩めるなよ」

友「こ、これ墨吐かせとかなくていいか?」

男「コウイカじゃねぇんだから大丈夫だよ」

友「だ、だらっしゃー!!」

タコ「なんや、ニセモノやったんか。おっちゃん一本取られたで」

友「やべぇマジで釣れた・・・」

男「ね、簡単でしょう?」

友「あぁ、ボブ・ロスも驚きだなこりゃ」

男「個人的な経験では、アルミ箔を巻いておくと釣果が上がる気がする」 ※確証はありません

友「よし、今夜の肴はコイツで決まりだな」

タコ(アカン)

タコ「」

友「いやー、本当に真水につけると即死するんだなー」

男「そういやタコの墨ってチロシンっていう成分が含まれててな」

友「ほうほう」

男「血漿中のノルアドレナリンやドパミンのレベルを増加させる効果があるらしい」

友「お・・・てことは食べたらダウナーなカンジにキマっちゃうの?」

男「そこまでの効果はありまてん」

友「なんだ」

男「それに、イカスミに比べてアミノ量も少ないし、生臭いから食ってもうまくねぇぞ」

友「ん。素直に茹でて食おう」

-マダコ編 おわり-

-秋刀魚編-

友「うーん・・・醤油にすべきか、ポン酢にすべきか・・・」

男「学食のサンマなんてどっちかけたって変わりゃしねぇよ」

友「まぁそういうなよ・・・ちなみに男はどっち?」

男「断然醤油だな」

友「よし、じゃあ俺も醤油にするか」

男「・・・ん、友よ、内臓は食わんのか」

友「いやだって、なんかウロコとかオレンジの虫とか入ってるじゃん」ウゲ

男「あぁ・・・ラジノリンクスのことか。害はないだろ。火が通っちまえばただのタンパク質だ。食わないならもらうぞ」

友「どーぞ」

友「そういやこれってなんの鱗なんだ?サンマのエサ?」

男「いや、これは秋刀魚自身のウロコだろうな」

友「え?あ、そういやスーパーで売ってるサンマってウロコなくね?」

男「イワシと同じでサンマもウロコが剥がれやすいからな。棒引き網なんかで獲ったサンマはほとんどウロコがはがれてるんだよ」

友「へー・・・じゃあ、一本釣りしたらウロコがちゃんとついてる訳か」

男「だろうな」

友「でも、そういえばサンマって釣りの対象にしてるのあんま聞かないよな。海のぬし釣りにも出てこないし、TVでもほとんど見ないぞ」

男「食性はイワシやアジなんかと変わらないだろうから、オキアミとかで混獲はできそうだけどな」

友「やっぱ、網で捕るのが主流なのかね」

男「うちの地元じゃ手掴みで捕る漁法があるけど」

友「荒々しいすぎるだろ」

友「大体、たまに観光地とかでやってるイワナつかみ取りなんてのもそう簡単には掴めんぞ。海の中をびゅんびゅん泳いでるサンマが、そう簡単に捕まえられるもんかね」

男「だから、産卵期になったら船の周りに藻を浮かべてな、卵を産み付けに来た秋刀魚を掴みとる訳よ」

友「へー・・・」

男「友達の爺さんなんか一度に片手で2,3匹捕まえてたぞ」

友「マジかよ。その爺さんイワナのつかみ取り釣れてったら一網打尽だろ」

男「ちなみに秋刀魚って、あんまり海外じゃ消費されないらしいな」

友「えっ、そうなの」

男「結構脂の匂いキツイしな。ダツ目特有の青い骨も敬遠される理由かもしれん」

友「あの秋刀魚を焼いてるときの香りが理解できんとは、憐れだな・・・にしても、言うほど骨青いか?」

男「新鮮な奴は割と青いぞ。サンマの胆汁色素の色があんな色らしいな」

友「へー」

男「・・・それにしてもこのサンマ、やっぱうまくねぇな」

友「あぁ、しょっぱいし、パサパサだ。飯は進むけど・・・」

男「秋刀魚を買うときはなるべく太ってて口の先が黄色くて曇りなき眼のヤツがいいぞ」

友「わかった、曇りなき眼で見定め、決めるわ」

男「くっそこれしょっぺぇな。醤油かけなきゃよかった。友、悪いがお茶とってきてくれ、お茶」

友「あいよ」

-秋刀魚編 おわり-

>>131釣れてったらじゃなくて連れてったらじゃない?

>>134
YESYEYSYESYESYES

意外と呼んでる人がいてうれC

-ヤリイカ編-

友「なに、実家からイカが送られてきただと」

男『ああ、すごい量だからお前にもおすそ分けしようと思う』 ←電話

友「マジかよこの講義終わったらすぐ酒買ってお前んちいくわ」

男『おう、待ってるぞ』

・・・

友「酒買ってきたやでー!」

男「おう、あがってくれ」

友「いややっぱスルメには日本酒・・・なん・・・だと」

男「おう、これからひらくから」

友「え、なにお前んちの母ちゃん一人暮らしの家に生イカ送ってくんの?」

男「いやだってスルメなら別にこっちでも買えるし」

友「そ、そうか」

男「大方ヤスんちから貰ったんだろ」

友「だれだよヤスって」

男「まぁ見てろ」

友「・・・おー、すげぇ。あっという間に捌いちまうのな」

男「あぁ、なんせ俺はイカ裂きのプロだからな。小学生の時点でヤスの母ちゃんの次に早かったからな」

友「だから誰だよヤス」

男「ボス、そうさをつづけましょう」

友「あぁそのヤスか」

友「それにしても随分簡単そうにさばいていくな」

男「イカ裂きの基本は抜く・剥く・開くだ」

友「なんか卑猥だな」

男「昔はよくこの抜いたワタでボラ釣ってたな」

友「へー」

男「よし食おうぜ」

友「あ、すげぇ。よく店頭に並んでるタイプの刺身だ」

男「ちなみに包丁研いでない場合はカッター使うと捌き易くていいかんじだぞ」

友「それにしても、なんでこんな細切りにするんだろうな?イカの刺身って」

男「そのままだと身が固い、喉に張り付く、身についたアニサキスごと切り裂いて寄生虫のリスク軽減・・・こんなとこか」

友「最後聞きたくなかったわー」

友「すごい、コリコリしてうまい」

男「せやろ」

友「ちなみにこれなんてイカ?」

男「あぁ、ヤリイカだ」

友「ふーん・・・全然分かんね」

男「他のと並べるとよくわかるんだけどな・・・こいつ超尖ってるから。チェッカーズばりに尖ってるから」

友「ギザギザハートか・・・」 ※分からない人は近くのオッサンに聞いてみよう

友「まぁ、ともかく。この頭のとこで見分ける訳だな」

男「あ、そこ頭じゃねえぞ」

友「えっ」

男「イカとかタコって、足の付け根の目があるところが頭だから」

友「えっ。じゃあここは何にあたるわけ?」

男「胴体」

友「えっ」

男「上から順に胴体→頭→手足」

友「わがままボディすぎるだろう・・・」

男「そりゃ人間視点で言えばな」

友「もうほとんどエイリアンじゃねぇか。こいつらいったい何者なんだよ」

男「超乱暴に言えば、泳ぎに進化した貝みたいなもんだな」

友「えっ」

男「イカやタコ、貝やウミウシなんか皆まとめて軟体動物門だからな。その中で敢えて殻を捨てて身軽になったのがコイツらってことだ」

友「てことは、イカも昔は殻背負ってたのか?」

男「アンモナイトとかオウムガイ想像すれば分かりやすいだろ。あれがつるっと出てきたのが進化してイカになったと思えば」

友「なるほど」

男「コウイカの中にはいってるアレ(こうら)とかイカのナンコツも、殻の名残りなんじゃねえの?」

友「あ、そういやこないだ水族館行ったときタコはいたけどイカはいなかったな」

男「こいつら超遊泳するからな。飼うのが難しいんだよ」

友「へぇ」

男「オーストリアのノーベル賞とった学者が『イカは無理だわー俺いろんな動物飼ったけどイカだけは無理だわー』ってサジ投げるレベルだからな」

友「まぁ、イカを飼うって発想がそもそもおかしいしな」

ヤスwww

やたらツボにハマるネタが多いなwww

男「ただ、その不可能を可能にしたのが我らが松本さんだ」

友「やべぇヤスに続く新しい登場人物出てきた」

男「脳科学者の松本さんが『やべぇよ・・・イカやべぇよ・・・』ってなって頑張った結果飼育が可能になった」

友「どういうことなの・・・って、なんで脳科学者が?」

男「軸索っつって、イカの神経が超でっかいから研究用のモデル生物にうってつけだったんだと」

友「へー」

男「ただ、それまでイカは飼育ができなかったからなかなか研究も進まなかったんだけど、松本さんが頑張って飼育できるようになった、と」

友「松本に相談して冷やかされなかったパターンやな」

男「せやな」

友「でも、たまに居酒屋のイケスとかで泳いでるぜ?」

男「ありゃ飼ってるわけじゃないから」

男「本気で飼おうと思ったらドーナツ状の水槽に常に水流を発生させて、ろ過フィルターにアンモニアを分解する菌を住まわせないとダメらしい」

友「なんでアンモニア?あぁ、おしっこか」

男「いや、イカは浮力調整にアンモニアを使ってるから閉鎖された場所だと次第にその濃度が上がっていくらしい」

友「なるほどねぇ・・・それにしても、まだ結構な量があるな」

男「あとはさっき開いたのも一夜干しにして明日食おう」

友「お前今日びの大学生が部屋の窓でイカ干してるって超シュールだぞ」

男「ヤスんちの前とか超イカ干してあるからな。夏場のカーテンはイカっていうレベルで干してあるからな」

友「マジで何物だよヤス・・・」

男「あそこん家、三人兄弟のうち誰も家業継がなかったけど、あのイカ釣り船どうするんだろ・・・」

友「そんなヤスん家の家庭事情まで知りたくねぇよ」

男「もし廃業になったら、犯人はヤスだな」

友「お前それ言いたかっただけだろ」

-ヤリイカ編 おわり-

なんかあれだな、アウトドア誌に載ってる漫画みたい

>>152
いやマジでヤスんちやばい
何がヤバイってただスーファミしにいっただけなのに気づいたら船に積む氷詰めのバイトやらされてるくらいヤバイ

>>157
一理ある


-オショロコマ(ほかマス類)編-

男「http://www.aqua.stardust31.com/sake-tara-ankou/sake/photo/oshorokomaWM%20(5).jpg

友「ん・・・これはカワマス?いや、イワナとヤマメの交雑種・・・?」

男「惜しい。いい線いってるな。これはオショロコマだ」

友「オショロコマ・・・」

男「北海道にいるイワナの仲間だ」

友「ふむ・・・イワナやヤマメなんかは似たような種類が多すぎてよく分からんな。海に降りるやつもいるし」

男「あぁ、どうしても渓流釣りのイメージが強いからな。本当は逆なんだが」

男「逆?」

男「アメマスは知ってるだろ?」

友「あぁ・・・イワナの海に降りる版だろ」

男「いや、むしろ氷河期にアメマスが陸封されたのがイワナと考えるべきだろうな」

友「へー」

男「同様にサツキマス→アマゴ、サクラマス→ヤマメってかんじか」

友「あぁ、山上湖じゃタライにのって釣ったサクラマスをクマにあげないと次ステージに進めないんだよな」

男「お前は本当にぬし釣りシリーズ大好きだな」

友「そうか・・・でもまぁ、サケは海にいるイメージが強いし、マスだって似たようなもんだからいわれてみればそうだよな」

友「とはいえ、イワナやヤマメでも海に降りる奴はいるよな?」

男「あぁ、当然オショロコマにもいる。それこそ昔は降海する習性をもっていた名残りだろうな」

男「へぇー」

男「で・・・イワナの中でも特に寒い地域で陸封されて進化してきたのがこのオショロコマってやつだ」

友「なるほどね・・・でも、サケとかマスは海と川を結構フリーダムに移動してるよな。普通、川の魚を海に入れたら死ぬだろ?」

男「海と川を行き来するような魚は浸透圧調整とか塩分排出のために身体を造り変えることができるんだよ」

友「あーなるほど」

男「だから、スモルト(銀毛化)つって、降海準備ができたヤマメなんかはサケみたいに銀色になる」

友「ほうほう」

男「面白いのは琵琶湖固有種のビワマスってやつでな。まぁアマゴ・・・サツキマスの亜種なんだが」

友「ビワマスか」

男「琵琶湖はああ見えてもう何十万年も海とつながってないから、そこにいたサツキマスも独自の進化を遂げてな。生涯淡水で過ごすからスモルトにはなるが海水耐性は失ってるらしい」

友「じゃ、海に入れたら死ぬのか」

男「そうらしいな。彼らにとっては琵琶湖が海なんだろうな」

友「なるほどねぇ・・・でも、もともと海に降りてたやつらがなんで陸封されて川で進化することができるんだろうな?」

男「ヤマメとかは、全部が全部海に降りるわけじゃないんからな」

友「あ、そうなの」

男「中にはスモルトにならず、川に残って幼魚の姿のまま性成熟するやつもいる」

友「やべぇ合法ロリじゃねえか!!!!!!!!!!!!!!!」

男「降海した連中が川に戻ってこれない時も、そういうのがいるおかげで種の存続を図るんだろうな・・・で、そのまま種分化が進んでヤマメやイワナになったと」

友「ロリとショタが魚類界の世界を変えたってことだな」

男「おまわりさーん、すごいのいますよー」

-オショロコマ(ほかマス類)編 おわり-

ちなみにさかなクンさんが再発見したクニマスは全部陸封
ベニザケ(ヒメマス)が田尻湖に陸封されたもののメガ進化版っぽい
しかもベニザケと交雑するというウワサ。西湖で再発見された個体の研究が待たれる。

-サメ・エイ編-

男「まずはこちらをご覧ください」

男「http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/dc/Pristis_pectinata_-_Georgia_Aquarium_Jan_2006.jpg/800px-Pristis_pectinata_-_Georgia_Aquarium_Jan_2006.jpg

友「これは・・・サメか?」

男「エイです」

友「えっ」

男「それでは次にこちらをご覧ください」

男「http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/d9/Squatina_japonica3.jpg/800px-Squatina_japonica3.jpg

友「ん、これはエイだな」

男「サメです」

友「」

友「な・・・なんでや・・・どう見たって>>167がサメで>>168がエイやろ・・・」ガクガク

男「サメとエイの違いってわかるか?」

友「え・・・平べったいか、そうでないかやろ?」

男「ちゃうんやで」(ニッコリ)

友「えっ」

男「せっかくだから覚えておけ。エラの孔が底にあるのがエイ、横にあるのがサメだ」

友「マジでか!!」

男「あぁ、それ以上の違いは特にない。ちなみに>>167はノコギリエイで、>>168はカスザメだ」

友「あ・・・そういやこないだ、熱帯魚ショップに淡水エイってのがいたんだけど」

男「あれも、前に話したミドリフグみたいに、多少は汽水じゃないと早死にするで」

友「へー」

男「中には純淡水産もいるみたいだけどな。ああいうのはだいたいアマゾン川とかデカイ川原産なんだよ」

友「そうなの?」

男「ああいうデカい川っていうのは肥沃な泥土も一緒に流れてくるからな。そうするとそこに住む餌も豊富だから、海から川に進出してくるやつがいるんだろうな」

友「なるほど」

男「ちなみに日本でもアカエイとか結構川はいってくるぞ」

友「へぇ」

男「軟骨魚類は硬骨魚類と違って、わりかし淡水域でもやせ我慢が効くらしいな」

友「なるほどねぇ」

友「あ、でも淡水エイはいるけど淡水サメっていないよな」

男「おるで」

男「えっ」

男「オオメジロザメっていってな、アマゾン川の上流3500km、もっというと淡水湖のニカラグア湖にも生息するサメがいる」

友「ジョーズ的な?」

男「あぁ、普通に人襲うぞ。沖縄あたりだとビーチ閉鎖することもあるしな。実際人死にも出してる」

友「こわE」

友「でも・・・淡水エイは種類がいっぱいあったけど、淡水サメはそいつだけなのか?」

男「まぁ、さっきも言った通り淡水に進出した奴らはおそらく川底の生物を摂食対象にしてるからじゃないか?」

友「んん?」

男「だから、泳いでエサを捕るタイプのサメは下手に川に進出するよりも、広い海で魚を追ってた方が都合がよかったんだろ」

友「なるほど」

男「で、底生のエイはむしろ川底の小魚とか食うのに向いてるからライバルの少ない川でええやん、ってなったと」

友「なるほどねぇ」

友「でも、なんでいきなりエイやサメの話を?」

男「あぁ、実家からカスベが送られてきてな」

友「カスベ?」

男「エイの肉だよ」

友「マジか」

男「煮つけをつくった。今日はコイツで一杯やろう」

友「あー煮魚と日本酒とかヤバイわー、死者が出るわー」

-サメ・エイ編 おわり-

-ヌタウナギ編-

友「おぉ、エイって結構うまいな・・・ていうか、これ煮汁がうまいのか。クセもなければ特徴もないからどんな酒にも合いそうだ」

男「あ、あとな。カスベのほかにこんなんも届いた」

友「なんだこれ・・・浜焼きあなご?ふーんアナゴか」

男「・・・食ってみ」

友「・・・」モグモグ

男「どうだ」

友「歯ごたえがムチシコしててほろ苦い・・・」

男「ウナギの肝焼きいける奴は好きそうだけどな」

友「ってかこれ本当にアナゴ?」

男「違うよ」

友「えっ」

男「http://www.zukan-bouz.com/sameei/mugaku/nutaunagi.image/01.jpg

友「」

男「こいつはヌタウナギだ」

友「おえー」

男「あ、ちなみに前に話したシギウナギと違って、コイツはウナギと何の関係もないからな。ていうか普通の魚類ですらない」

友「お前ワラスボのときといい俺に一体なんの恨みがあるんだよ」

男「こいつ嫌いなんだよなー、揉んでると湿布を水にふやかしたみたいなデロデロ出てくるし」

友「お前やめろよ俺はそれ食ったんだぞ」

男「日本じゃ新潟や富山でしか食わないけど、韓国じゃコイツを刻んで鍋にしてくうんだと」

友「コイツといいホンオ・フェやホンタクといい、もっと普通に魚食べればいいのに」

男「メシと宗教の話はやめよう。戦争になる」

友「せやな・・・」

どこかに....何処かにForeverBlueで覚えた勢はいないのか!

友「でもこれがアナゴって・・・偽装もいいところだな」

男「知らぬが仏ってやつかな」

友「お前>>177で人にいの一番に画像みせといてそれはねぇだろ」

男「好きな奴は本当に好きらしいんだけどな。俺もコイツはそんなに好きじゃない」

友「お前どうすんだよこれ、まだこんなにあるぞ」

男「ゼミの教授にあげるわ」

友「ぜひとも画像とセットで渡してみてほしいもんだ」

-ヌタウナギ編 END-

ちなみに浜焼きアナゴはヤバイ。ワイはマジで食えない。ぜんぜんアナゴ感ない。やばい。
新潟(中越地方)に旅行する諸兄はアナゴの表記に騙されないよう注意されたし。


>>179
水中版アフリカ
っていうのはやめよう。戦争になる

そういや淡水に生息するサメでどっかのゴルフ場の池に住んでいるサメとかいたな

>>182
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52043267.html

そいつこそオオメジロザメやで

-雷魚編-

友「なぁ、前にフナ釣りした堤覚えてる?」

男「あー、うん」

友「あそこに用水路あっただろ?」

男「あったあった」

友「あそこずーっと辿っていくと、下流の方に沼があってな。なんでもそこに雷魚がいるらしい」

男「行こう」

次の休日・・・

男「待たせたな・・・」

友「お、おぉ・・・!?普段は釣りに金をかけない男がリールとルアーを新調している・・・だと!?」

男「いやー、俺の地元雷魚っていなくてさぁ。一遍釣ってみたかったんだよね!!」ウキウキ

友「そ、そうか・・・あ、竿はいつものシーバスロッドだな」

男「シーバスロッドとホムセンのチョイ投げセット(1000円)で10年は戦える」

友「この辺だな・・・おい気をつけろ、あんまり藪の奥いくとマムシが出るぞ」

男「虎穴に入らずんば虎児を得ず。・・・それにマムシなら食えるしな」ボソ

友「今なんか怖い事言わなかった?」

男「よし・・・人勢初の雷魚ゲーム・・・雷魚バージンを今、捧げる」

・・・

友「釣れないな」

男「まぁそう慌てるな」

友「いやすっげぇヤブ蚊だらけなんだけど・・・」

男「大丈夫だ、刺されたところでマラリアn」

<バフッ!!

男「っしゃあ食ったあ!!!」

友「ちょっと待って今最後なんか怖い事言ったよね」

男「あぁーダメだ、すっぽ抜けた!!」スカーッ

友「南無」

男「合わせのタイミングがいまいち分からんな・・・」

友「俺は無難に生き餌にするよ・・・まさか男がフロッグ持ってくるとは思わなかったし・・・」

男「すまんな」

友「かまわんよ」

男「しのびねぇな」

友「懐かC」

友「・・・」←カエルの生き餌にした

男「・・・なんかこう、ナマズよりダイナミックだよな。雷魚」

友「そうか?」

男「うん、さすがにナマズはこんな水面までは上がってこんぜ。初夏のマズメ時は別だけど」

友「どっちも釣ったことないからなぁ・・・・あ、カエル外れた」

男「そういや、雷魚も他の淡水魚に漏れず顎口虫って寄生虫がいるけどさ」

友「なんで今その話をした」

男「http://www.pref.aichi.jp/eiseiken/5f/head.jpg

友「やめろよ!エイリアンじゃねえか!!」

男「最悪、感染すると皮膚爬行症っていって激痛を伴いながら皮膚の下をこの虫が這いずり回ることになる」

友「やめろよ!やめろよ!!・・・って、ほぎゃああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

男「どうした」

友「ヘビ!!ヘビが!!俺の仕掛けにヘビがかかってる!!」

男「あ、本当だ」

友「うわあああああああああああああああ!!どうすんのこれえええええええええええええ!」

男「え、普通に寄せろよ」

友「」

男「ほーん、久々に見た。ヤマカガシだな」ニョロニョロ

友「な、なんで持てんのお前」

男「こんなん、首根っこ押さえちまったら一方的にこっちの勝ちじゃねえか」

友「きがくるっとる」

男「生臭くてウロコがついてるし、そういう意味では魚みたいなもんやで」

友「そのりくつはおかしい」

男「それにほら、雷魚も英語でスネークヘッドっていうし、似たようなもんだって」

友「全然ちげぇよ!!」

男「で、どうするコイツ?持って帰る?」

友「え、持って帰ってどうすんの・・・」

男「そりゃもちろん、食」

友「いらない!!!!!!」

男「じゃあ仕方ねえ、やっつけるか」ピシーンパシーン

友「」

男「あとはその辺にうっちゃっとけば鳥さんや蟻さんのエサになるやろ」

友「荒々しいすぎるだろ・・・」ガクガク

男「・・・しまった、アイツを生き餌にしてみるのもありだったな」

友「勘弁してくれ」

-雷魚編 おわり-

ちなみに昔バス釣りしてたらヘビがかかったのは本当。
外そうとして噛まれたのも本当。

だからヘビ嫌い

-バラムツ編-

友「なぁなぁ男」

男「ん?」

友「バラムツって知ってるか?」

男「あぁ、あの深海魚の」

友「あれ、食うと全身大トロみたいな味がするらしいじゃん」

男「らしいね」

友「でもほら、脂が多すぎて下痢しちゃうっていうね」

男「うーん、多すぎるんじゃなくて、人間が分解できない脂らしいぞ」

友「あ、そうなの?」

男「ワックスエステルっていって、まぁほとんど蝋みたいな?」

友「それは食ったら腹壊しそうだなぁ」

男「腹壊すっていうより、脂だけトロトロ尻から漏れてくるみたいだな」

友「らめぇぇぇぇぇ!おしり壊れちぇうのぉぉぉぉぉ!!ってカンジか」

男「はい」

男「ただ、2m超えることもあるみたいだし、純粋にいつか釣っては見たいと思う」

友「そうだなー」

男「あいつら名前にバラってついてるだけあって、体中とげだらけだからな。お前の好きな海のぬし釣りでいったら、確実に手袋してないとダメージ受けるタイプのやつだぞ」

友「なるほど」

男「あと、同じような魚でアブラソコムツってやつもいるけど、コイツも同じようなカンジで食うとオイル漏れ不可避みたいだな」

友「へー」

男「まぁ・・・どっちも食品衛生法に引っかかって流通はしないから、食ってみたいなら自分で釣るしかないな」

友「そっかー・・・」

男「あ、単に脂を満喫したいだけならアブラボウズって魚がオススメだぞ」

友「なんか名前からして脂ギッシュな感じだな。夏の昼間に京王線とか乗ってそうだわ」

男「コイツもこってり脂はのってるけどな、ワックスじゃなくて普通の脂肪分だからギリギリ流通してるみたい」

友「ほほう」

男「それどころかクエやマハタに偽装されるパターンもあるみたいだな。ただしグリセリド分解酵素の少ない人が食うとコイツも下痢するから、自治体によっては食べていい量を制限する行政措置があるみたいだぞ」

友「うーん、そこまで苦労して食べるのもなぁ・・・」

男「俺も子供の頃はギンダラの味醂漬けとか好きだったなぁ・・・深海魚に特有の、あの脂コテコテなカンジ・・・食うたびいつもゲーリー・グッドリッジになってた」

友「地獄の門番じゃないっすか。ちゃんと門番してくださいよ」

男「子供って脂っこいもの好きなくせにすぐゲロ吐くよね」

友「汚いなぁ、でもわかる」

-バラムツ編 おわり-

ちなみにバラムツは下手するとオイル漏れ→腸ぶっ壊れ→脱水→昏睡になるらしいから食べるならちょっとにしておいたほうがいいぞ
あと汚したパンツは自分であらうんだぞ お兄さんとの約束だぞ

ピラルクとか個人的にはキモいと思うんだけど、>>1が生理的に無理な魚とかいるの

肛門及び腸が脂でヌルネルになるのかぁ…

ひらめいた

>>204
ダルマザメとか嫌い。食われた魚の傷が痛々しい

>>205
いいぞ・・・次はヌタウナギだ・・・

あと「ヤツメウナギ 指 コラ」で画像検索すると大変なことになるからやめといたほうがいい(戒め)

外来魚でアリゲーターガーなんてのはどう?
ブラックバスやブルーギルって食べて美味いものなのだろうか

ヤマカガシの首って触ると毒出さないっけ

もしかしてお化けなんて怖くないぜの人?

凶悪そうな名前にチョウチョウウオの容姿を持つヒフキアイゴ

>>210
ttp://japaorca.web.fc2.com/menyu/test8.html

>>211
まぁ、普通雷魚釣る時は革手袋するし多少はね?
ちなみに昔触ったときは大丈夫だったけど、直に触ると皮膚炎起こすらしいからみんなはマネしちゃいけないぞ!これもお兄さんとの約束だ!

>>212
(ニッコリ)

-アリゲーターガー編-

男「そういやお前、たまに熱帯魚の話するけどそんな頻繁に店行ってんの?」

友「えっ・・・う、うん、まぁ」

男「へー・・・ちょっと俺も興味あるな。行きつけの店があるなら今度連れてってくれよ」

友「い、いいけど・・・」

数日後・・・

友「・・・ここだ」

男「おぉ、結構遠いな。お前こんなとこまできてんの?」

友「うん、まぁ・・・」

男「へー、どれどれ・・・」

<イラッシャイマセー

男「おーすごい・・・さすがに友が淡水エイを見つけただけあって、取扱いが豊富だなぁ」

友「だろ?」

男「あ、ヘミランフォドンだ。クルメサヨリと違って、生涯純淡水で飼育可能らしい・・・こりゃいいな」

友「へー」

男「うぉ!レオパードモレイだ!!見ろよこれウツボのくせに淡水に棲んでるんだぜ!!」キラキラ

友「い、意外とテンションあがってるな」

男「俺、いつか淡水でエイ、フグ、サヨリ、ウツボ、カレイ飼ってパッと見海っぽい水槽作りたいんだよねぇ」

友「金かかりそうだなぁ」

店員「お客さん詳しいね。なんならこのブロンズパファーもどう?」

友「あっ・・・」

男「いやー、あんまりマンボウっぽくないからパス」 ※淡水マンボウでぐぐろう

友「な、なぁ男!!ガーってどう思う?」

男「ガーかぁ・・・うーん」

友「・・・」

男「食うとこ多そうだよな」

友「お前らしい意見で安心したよ」

アカヤガラ ヨウジウオ ボウエンギョ
こいつらはフォルムかっこいいよな

男「しかしダメだ。いくらダツっぽいからといって俺の楽園入りは果たさせない。そいつデカくなりすぎなんだよ」

友「あ・・・そうなの?いまは10cmくらいしかないのに」

男「天然ものなら2m超えるような魚だぞ。飼うなら水槽買う前に床の補強からしないと底が抜けるわ」

友「ふーん」

男「それに、アリゲーターガーは地味なうえに太ましいから嫌。どうせならロングノーズがスポッテッドがいい」

友「さいですか・・・」

>>222
アカヤガラ有能
刺身がうますぎる


友「そういや、今各地で放流されたガーが見つかって話題になってるよな」

男「んー、まだ定着はしてないけどなぁ」

友「え、そうなの?」

男「そりゃお前腐っても熱帯魚だぞ。遊泳力も大したことなさそうだし日本の革で冬を越せるとは思えん」

友「なるほど」

男「まぁ、名古屋のティラピアみたいな例外もあるが・・・」

>>224
日本の革 → 日本の川


男「まぁ、日本の在来種を守るっていうよりは、ブラックバスが定着してしまった以上生態系の均衡を保つ上では実験してみるのはありな気もするが」

友「というと?」

男「本来ガーはバスやギルの上位捕食者だからな。日本にはそいつらがいないせいで、バスギルが頂点捕食者となり殖え放題になっちまってる」

友「あぁー、なるほど」

男「まぁ、どっちにしろさっきの理由で日本には定着できないだろうが・・・それに、ガーを放したところで日本の在来種が食われる懸念も十分にあるしな。やるなら完全な管理下の元隔離された水系でやるべきだろうな。まぁ費用対効果的には疑問だが、純粋な興味はある」

友「難しい問題だなぁ」

<アリガトウゴザイマシター

男「でも、まぁ。お前がわざわざここまで冷やかしに来てる理由が分かったよ」

友「えっ」

男「あの店員の女の子、お前の好みどストライクだもんな」

友「なんだ・・・バレてたか」

-アリゲーターガー編 おわり-

でも定着しないからっていって逃がすのはNGだぞ!
まだ確認されてないだけだからな!!

-ミミズハゼ編-

友「・・・なー男ー。本当にこんなところにアサリいるのかよー」ザックザック

男「さぁ?」

友「さぁ?って・・・」

男「そもそも今日は潮干狩りに来たわけじゃないぞ」

友「えっ」

男「http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/e8/Luciogobius_guttatus.jpg/800px-Luciogobius_guttatus.jpg

男「今日はこいつを採ってもらいます」

友「なにこれドジョウ?」

男「ミミズハゼだ」

友「ミミズハゼ?」

男「こいつは地下水に棲んでる魚でな」

友「地下水?マジで」

男「こうやって河口近くの砂利を掘ってるとたまにいるんだ・・・地元じゃゲナランって呼んでる」

友「それで熊手を・・・ていうか、普通は海に熊手もっていくっていったら潮干狩り以外考えられんだろ」

男「ポポわからない。小麦粉かなにかだ」

友「いきなり日本語不自由になるな」

男「よし・・・あとはコイツに生イカの足を仕掛けて・・・と」

友「なんだそりゃ」

男「昨夜のつまみに食った赤貝の缶詰の空き缶。ここに餌を入れとくとすげえ集まる」

友「へー」

男「あとはしばらく待つだけだ。ほら、その間にアサリでもアワビでもシャコ貝でもとっておいで」

友「ひょっとしてバカにされているのか俺は」

友「それにしても、地下水に棲む魚とは珍しいな」

男「あぁ、だから近縁のイドミミズハゼなんかはその名の通り海岸近くの井戸や、一見外部から隔絶された洞窟中の水たまりなんかに出現することがあるらしい」

友「へー」

男「俺も昔海辺でよく池掘って遊んでたんだが、次の日に行くといつの間にかコイツらがいて不思議だったな」

友「ほーん」

男「で、その後調べてみたらこいつなんとハゼの仲間だということがわかった」

友「そこで調べるのがお前らしいな」

男「ハゼの仲間は食味が良いのが多いからな。ひょっとしたらミミズハゼもうまいんじゃないかと思って、採りに来た次第だ」

友「なんかワラスボの二の舞になる気がするぞぉ・・・ハゼの仲間ってのもかぶってるし・・・」

男「よし、そろそろ仕掛けの様子を見に行こう」

<ニョロニョロニチャニチャ

男「うん、大漁だな」

友「気色わりぃ」オエ

男「ほら、手に取ってみろ」

友「ん・・・なんだこいつ、指の隙間に潜り込もうとしてきやがる」

男「頭が扁平な形してるだろ。そのヌルヌルの身体と相まって、地下水中に棲息するのに適してるんだよ」

友「なるほどねぇ・・・」

男「・・・多分、今この缶にチンコ突っ込んだら尿道目指して突kk」

友「それ以上いけない」

男「よし、これだけ獲れれば上等だろう。さっそくかえって唐揚げにでもしてみるか」

友「なんか食欲わかないわぁ」

-ミミズハゼ編 おわり-

-オキアジ編-

男「http://www.westatic.com/img/dict/disaz/osakana/data/specimen/00150.jpg

友「ん、これは・・・ヒラアジの仲間か?」

男「さすが、大分わかるようになってきたな。コイツはオキアジという」

友「オキアジ・・・」

男「ヒラアジの仲間らしく、こいつもわりかし南方に住む種類の魚だ。たまに海流に乗ってこっちのほうまで流されてくることもあるらしいが」

友「ヒラアジ類ってことは、味もわりとよさそうだな」

男「あぁ、シマアジには及ばないがかなりいい線いってるみたいだ」

友「へぇー」

男「沖縄あたりだと冬場にかなりまとまった漁獲があるらしいな」

友「沖縄かぁ・・・うふふ」

男「なんだ気持ち悪いどうした、目の形が上向きにしたゼリービーンズみたいになってるぞ」

友「ひどい」

男「最高に変態っぽい顔してた」

友「いや実はさ・・・こないだお前を連れてった熱帯魚点の女の子いるだろ?」

男「あぁ、あの娘か」

友「なんでも彼女、あのあたりの出身らしくて。今度遊びに行ったら地元紹介してくれるんだって~」

男「なんと、そこまで進展があったのか」

友「まぁ、半分はお前のお蔭だな。お前のお蔭で魚に詳しくなって、彼女と話が合うようになってな」

男「よし、じゃあその礼は泡盛でいいぞ」

友「気が早ぇよ」

男「しかし俺も島口育ちとはいえ北の方だからな。南西諸島の魚にはいささか興味の沸くところだ」

友「テレビで見ると熱帯魚みたいなのばっかだよなぁ・・・」

男「サザエ・アワビ漁で培った素潜りスキルでシュノーケリングを満喫したい」

友「あ、そういえばさっきのオキアジだけど。なんでいきなりそんな話を?」

男「ん・・・あぁ、今日駅前の松屋でメシ食ってたらこの魚そっくりのおばちゃんがいてな」

友「」

男「それで、なんとなく」

友「お前それはおばちゃんに失礼だろう」

男「ちなみにこのオキアジ、地方名にメッキのオバサンってのがある」

友「メッキのオバサンか・・・確かに言われてみればオバサン面してるかもな」

男「なお、先ほどの話にでたオバサンも七味かけすぎてメッキはがれてたな」

友「それメッキじゃなくて化粧や」

男「いやでもホント激似だったわ。マジで。写真見せてやりたかった」

友「いやそこまでしなくても・・・」

男「>>236の画像肌色にして服きせたら相似度80%くらいいくからそれで我慢してくれ」

友「気色悪ぃよ」

-オキアジ編 おわり-

※なお、本日の実話の模様

>>166
田尻湖→田沢湖
田尻は富山だったわ すまんな

-ボウエンギョ編-

男「http://comiya.net/fish/order/hime_mc/bowengyo_ca/bowengyo_000.jpg

友「なんだろう・・・アメコミとかでドクって呼ばれてそうなイカれた博士みたいなフォルム」

男「ボウエンギョだ。太平洋のみに生息する深海魚らしい」

友「この目はなに?元レンジャーなの?」

男「おまえバトーさんバカにすんなよ」

男「こいつはな、暗い深海に届くわずかな光を確実に捉えるためにこんな目をしてるんだ」

友「ふーん・・・でも、それならいっそ目じゃなくて嗅覚とか味覚を発達させればいいのに」

男「あぁ、もっと深いところに行けば当然そういう奴らもいるぞ。ただ、太陽光ってのは人間に感知できないレベルだと思ったより深くまで届くんだよ。さすがに水深1000m以上は厳しいが」

友「ふーん・・・」

男「人間の目じゃ水深200mを超えたあたりから色が分からなくるが、コイツらには何か別の色が見えているのかもしれんな」

友「動物や昆虫も人間とが随分色が違って見えるらしいしなぁ」

男「それに、深海は自ら発光する生物もいるからな。光が無いように思えて、そういう奴らを捉えるために敢えて眼を残したのかもしれん」

友「面白ぇなぁ・・・でも、そんな真っ暗な中で光ったら相当目立ちそうだな」

男「いや、逆にダルマザメなんかは、腹部を光らせてカモフラージュするらしい」

友「えぇ・・・?だからそれじゃ逆に目立って・・・」

男「深海から見た場合、光はどっちから差す?」

友「・・・あ、そういうことか」

男「あぁ、下から見上げた時に上から差す光と自らの腹部から出す光が混じり合って見えにくくなる。カウンターイルミネーションってやつだな」

友「何それ超かっけぇ・・・必殺技みたい」

男「我、自らの灯を以って天の光と一つととなる・・・惑えッ!カウンターイルミネーション!!」

友「ださE」

男「まぁ俺はダルマザメ大嫌いなんだけどな」

友「え、お前嫌いな魚とかいたのか」

男「31アイスクリームいくとさ。あの、アイス抉り取るやつあるじゃん」

友「あぁ、ディッシャーな」

男「・・・ダルマザメは、あれをイルカとかマグロの身体でやる」

友「えっ」

男「長い間漁業関係者の間でも謎の傷とされていたらしい・・・しかしある時魚体に食いついてるコイツが見つかってな」

友「おぉう・・・」

男「身体が大きな魚にとっては致命傷とならないものの、その傷はまさに抉り取られたアイスクリームのあのクレーター・・・」

友「オエ」

男「最近の研究だと魚にも痛覚あるっぽいし」

友「血を吸われるくらいならともかく肉抉り取られるってキッツいなぁ・・・」

男「ダルマザメも生きるためとはいえ、アイツは無理だ。生理的に受け付けん」

友「俺もカンディルとか嫌い」

-ボウエンギョ編 おわり-

http://livedoor.blogimg.jp/kotaro269/imgs/1/d/1d13b7b6-s.jpg

http://livedoor.blogimg.jp/kotaro269/imgs/2/d/2d3c7858-s.jpg

http://livedoor.blogimg.jp/kotaro269/imgs/2/3/23e46d61.jpg

ダルマザメ食害例

-ハヤ編-

友「学生課のバイトぉ?」

男「うん。実験棟の裏の草刈りだ」

友「え、だって・・・それ、報酬は何もらえんの?」

男「学食券1週間分」

友「それって金銭換算で3000円くらいじゃん・・・」

男「ほら行くぞ」

友「えっ」

男「もうお前の分もエントリーしといたから」

友「」

友「くっそー・・・なんでこんなことに・・・」ザクザク

男「どうせ暇なんだからいいべ。それに、なんか俺たちだけみたいだったから報酬はずんでくれるとよ」ギコギコ

友「どうせなら1か月分くらいの食券を貰いたいもんだな・・・ていうか草だけじゃなくて笹まであんのかよ」

男「まぁ、半分はこれが目当てだ」

友「ん?」

男「よし、切れた・・・お前、どっちがいい?」

友「どっちって・・・何が?」

男「釣り竿だよ。ちょうどいいサイズの笹がここにあったのを思い出して、このバイト引き受けたんだ」

友「うへぇ・・・俺を巻き込まないでくれよ」

男「まぁそう言うなって。俺とお前の付き合いじゃないか。これが終わったら、まったり釣りにでも行こうや」

友「俺これ多分しばらく筋肉痛になるんじゃねぇかな・・・」

数日後・・・

男「よし、この辺でいいべ」

友「ん・・・フナじゃないのか?」

男「うん、たまには川でのんびりとハヤでも釣る」

友「・・・ま、悪くないか」

男「お弁当作ってきたの」

友「やだ気持ち悪い・・・でもありがとっ」ポッ

男「オエー」

友「で、餌は?」

男「あぁブドウ虫一緒に買ってきた。ホレ」パカ ※蛾の幼虫です

友「おいお前弁当と一緒にそんなもん入れてんじゃねえよ!食欲失せるだろうが!!」

男「なぁに、かえって免疫がつく」

友「お前それ、俺以外の奴にやったらぶっ飛ばされるからな・・・」

友「・・・ウグイばっか入れ食いだなぁ」

男「どうだ、自分で作った竿で釣る魚は?」

友「作ったのはお前だろ?まぁ、案外手ごたえが繊細で面白いかもしれん」

男「笹竿で鯵までなら戦える・・・壊れても替えがきくしな」

友「まぁ原価タダだし・・・」

友「おっ、ウグイじゃないの釣れた・・・なんだこれは」

男「カワムt・・・いやオイカワか」

友「オイカワ・・・の割には、なんか地味じゃない?」

男「もしかして、川のぬし釣りのアレ思い浮かべてる?」

友「うん」

男「オイカワが婚姻色になるのは初夏だけだぞ」

友「あ、そうなの!?」

男「あぁ。他の時期はみんなこんな感じの銀色だ」

友「なんか随分地味だなぁ・・・」

男「さっきまで連れてたウグイだって、オレンジ色の線なかっただろ?」

友「あ、言われてみれば確かに」

男「ウグイの婚姻色がでるのは春先だからな・・・あのゲームみたいに両方同時に婚姻色になることはないぞ」

友「へー」

男「まぁそれを言ったらあのゲームはいろんな地方の固有種がしっちゃかめっちゃかに出てくるけどな・・・」

友「まぁゲームですし・・・きっとあそこは釣り好きの少年が見てる夢の世界なんだよ」

男「・・・そう、本当の少年は数年前に釣りに出かけたときに足を滑らせ頭を・・・そして今もまだ目を覚まさないのだ・・・」

友「重ぇよ」

男「あ、そういえばウグイも海に降りるぞ」

友「えっマジ!?」

男「あぁ。こっちもマスと同じで北に行けばいくほど降海率が上がるらしい・・・やっぱり、北国の川は餌が少ないのかねぇ・・・」

友「ふーん・・・」

男「しかも、前に話したクニマスが絶滅した後の田沢湖でも生き残るくらいタフな連中だ」

友「ゴk・・・いや例の黒いアイツみたいだな。ヤバイ自分で例えてちょっと触るの嫌になってきた」

友「そういえば、ウグイって食用にはならんの?」

男「コイ科の魚は小骨が多いからなぁ・・・おまけに泥臭いし」

友「まぁ、なぁ・・・」

男「でも、普通に食べることもあるみたいだし、何ならコイツ持ち帰って食って見るか?」

友「お前魚を食うことに対しては割とアグレッシブだよな」

男「ちなみにさっき間違えかけたカワムツだけど、アイツも結構面白い生態してるぜ」

友「どんな?」

男「オイカワとカワムツがいる川だと、オイカワが浅瀬を占領してカワムツは深場に追いやられるらしい」

友「ふむ、棲み分けてるんだな」

男「で、そこにさらに鮎が加わると今度はオイカワが浅瀬から深場に追いやられる」

友「もう(カワムツの居場所)ないじゃん」

男「そうするとな、今度はカワムツが鮎と一緒に浅瀬で共存し始めるんだ」

友「なんかリア充とつるんでるキョロ充みたいな奴だな」

男「おまけにオイカワとも交雑するし、カップリング失敗した若い連中が、カップリング成功した連中の卵を食っちまうらしい」

友「やつあたりwwww完全にクズの所業やないかwwwwwww」

男「しかもついこないだまでヌマムツとカワムツは同一種として扱われてたしな」

友「あぁ・・・キョロ充ってこれと言って特徴ないもんなぁ」

男「お前なんかコンプレックスでも抱えてんの?」

友「いや俺だってさぁ・・・もっとこう、女の子と一緒に青春を過ごしたいわけだよ」

男「ホラお弁当食べよっ!友くん、筑前煮とピーマン炒め好きだったよねっ!?あ、ビールも飲む?」

友「何が悲しくて男の作った弁当を囲みながら釣りをせねばならんのか・・・ちくしょうビールうめぇ」

男「楽しいだろ?」

友「いや楽しいよ?でもおかげで俺はサークルの連中からガチホモ扱いされてるがな」

男「じゃ、さっさと婚姻色でも出してあの熱帯魚店のお姉ちゃん捕まえてこいよ」

友「魚か俺は・・・」

-ハヤ編 おわり-

ちなみにウグイ・オイカワ・カワムツなど中流域のすばしっこい魚を総じてハヤという模様

今日でとりあえず一旦おわらせるかんじでいくでがんす

-アイゴ編-

友「男・・・俺、天国に行くことになったんだ」

男「お前・・・」

友「今までありがとうな・・・楽しかったよ」

男「そうか・・・それを言うためにわざわざ俺のところへ・・・」

友「・・・あぁ」

男「・・・で、どこ行くの」

友「うふ、うふふふ」

男「また目が気持ち悪くなってるぞ。上向きにしたカシューナッツみたいだ」

友「聞いてくれ・・・こないだお前に言われてな、あの娘にアプローチかけたんだ」

男「のったか?」

友「のったのった!」

男「おぉー、よかったじゃん」

友「それで、今度彼女が帰省するときに何なら一緒に沖縄まで遊びに来ないかって言われたんだ」

男「進展早えぇな」

友「まぁ・・・もともと通ってたのもあるし?魚の話題で盛り上がってたから、ぜひ地元の海を見てもらいたいんだと」

男「そりゃよかったなぁ・・・どれ、一つご祝儀でも出してやるか」

友「えっ」

<イラッシャイマセ オトリヒキヲセンタクシテクダサイ

友「な、なぜにATM?まさか本当にご祝儀を・・・」

<オトリヒキキンガクヲイレテクダサイ

男「・・・」ピッピッ

友「え・・・ちょ、おま、一体いくら下ろして・・・」

<アリガトウゴザイマシタ カードヲオトリクダサイ

男「・・・30万ある」

友「」

男「これはお前の新たなる門出と言っても過言ではない。・・・是非コイツを使わせてくれ」

友「男はん・・・アンタ・・・なんちゅうことを・・・」ホロリ

友(っていうか俺の見間違えじゃなければ、アイツの預金残高コンマ2つあったぞ・・・)ガクガク

・・・

<トウキハマモナクリリクイタシマス

男「いやー、沖縄なんて初めてだなぁ!!」ワクワク

友「どうしてこうなった」

男「まぁそういうなよ。片道分の交通費と2泊分のホテル代出してやってんだから」

友「いや男さんには頭が上がりませんよ?でもできれば彼女と二人っきりになりたい私めの意図も汲んでくれませんかねぇ」

男「なに、邪魔はしねぇよ。俺多分ずっと一人で釣りするか泳いでるし」

友「ま、まぁ昼間は彼女も家の手伝いとかあるらしいけど・・・」

男「それにほら、ツインルームとっておいた方がいろいろ捗るだろ?なんなら俺野宿するし」

友「そこまで気を使われるとかえって野暮なんですがそれは」

男「ちなみにお前、彼女のことなんてよんでるの?」

友「え・・・桃原さん」

男「とうばる・・・略してとうちゃんだな」

友「お前多分それ彼女の前で言ったら殴られるぜ」

・・・

友「おぉ、これが沖縄か・・・!」

男「すいませんちんすこうください」

友「今買うのかよ・・・」

男「うん、うまい。こういうのでいいんだよ、こういうので」サクサク

友「そして今食うのかよ」

友「とりあえず、ホテルにチェックインしてしまおう」

男「せやな」

友「今桃原さんにメールしたが、やっぱり夜までは空いてないらしい」

男「あっ友ラフテー食おうラフテー」

友「お前ちょっと落ち着けよお前」

・・・

友「無事チェックインも済んだことだし・・・」

男「泳ぐぞー!!」

友「いや、今日は飛行機乗って疲れてるから」

男「じゃあ釣りするぞー!!」

友「・・・少し休ませてくれませんかねぇ?」

友「・・・で。結局酒盛りが始まるのか」

男「これが泡盛か・・・ふむふむ・・・これが泡盛か・・・これが」

友「沖縄まで来てやってることいつもと変わんないな・・・なんかつまみ頼むか」

男「イラブーいってみよ、イラブー」

友「なにそれ?」

男「ウミヘビ」

友「」

友「ちょ、ちょっとヘビはやめとかn」

男「すみませーん、イラブー汁くださーい」

友「」

男「どんな味なのかなー、マムシより美味いのかなー」ワクワク

友「おぉ、もう・・・」

<オマチドーサマー

男「お、きた」

友「」

男「ふーん・・・結構食うとこ多そうじゃん」

友「こ・・・これ・・・まんまヘビやないかい・・・」ガクガク

男「うーん、どっちかっていうとつまみというよりはシメな感じだったか?まぁいいや」

男「うーん・・・」モグモグ

友「ど・・・どう?」

男「骨が多くて食いづらい。あと、思ったより旨味がない。噛めば噛むほど汁の味しかしねぇ」

友「そ、そうか・・・」

男「触感的にはブリ大根とシーチキンの中間ってカンジ・・・?」

友「やめろよ・・・どっちも食えなくなる」オエ

男「ま・・・正直この値段なら普通にチャンプルとか豆腐ようおかわりしたほうがよかったかも」

男「そうだ、せっかく沖縄に来たならスクガラス食っとかなきゃ」

男「スクガラス?何それ」

男「アイゴの稚魚の塩辛」

友「へぇー」

男「すみませーん、スクガラス豆腐くださーい」

http://www.okinawagurume.com/syokuzai/image/sukugarasu.jpg

友「・・・うぉ、小魚丸々かよ」

男「うーん、これはプリチーである」

友「ところで・・・これ、アイゴだろ?こんな丸ごと食って、鰭の毒は大丈夫なのかよ」

男「大丈夫じゃなきゃみんな店に並ばんだろ。・・・おぉ、これは泡盛に合うな」

友「それもそうだが・・・んん、これ慣れないと食いづらいな」

男「ちなみにアイゴの毒はタンパク毒だから60度以上の熱を加えれば変性するぞ。」

友「あぁ、刺されたときは熱い湯に手を浸すといいって、お前から貰った本にも書いてあったな」

男「まぁそんな熱い湯につけるほうが拷問なんですけどね」

友「でもあれ一晩くらいずっとジンジンするじゃん」

男「アイゴは死んでも毒残るからなぁ。迂闊に捨ててある魚に手だすと危ないぞ」

友「あぁ、俺も昔それで痛い目見たんだよ」

-アイゴ編 おわり-

マジでアイゴやゴンズイやハオコゼなんかは危険だからその辺に放置するのはNGだぞ!!お兄さんとの約束だぞ!!
ちなケツに刺さった

釣りネタのスレで話題に出てなかったらチェックしなかったかもしれん

-アオブダイ編-

男「・・・」シャーッ

友「いや怖ぇよ、いきなりテグス出してんじゃねぇよ。必殺仕事人かお前は」ビクッ

男「今日こそ海へ行くぞ・・・」

友「お、おう・・・随分張り切ってるな」

男「当たり前だ。海が俺を呼んでいる。聞けわだつみの声を。ポセイドンとネプチューンがフルコーラスだ」

友「沖縄なのに西洋の神様来てんのかすげぇな」

友「あ、そういえば桃原さん友達連れてくるって」

男「よかったではないか。両手に華だな」

友「えっ、お前は?」

男「友人のバカンスを邪魔するほど野暮ではないぜ」

友「いやここまで着いてきてる時点でもう野暮も何もないから」



>>297
えっなに横展開されてんの(驚愕)

男「それにしてもお前、そんな格好で海に行くのか?」

友「え・・・普通に水着だぜ?」

男「海に入る時はハーフパンツにTシャツ手袋が基本だろう」

友「いやそこまでガチじゃねえし。密漁でもするつもりか」

男「ま、クラゲ、ヒョウモンダコ、スナギンチャク、イモガイ、ウミヘビ、ガンガゼ、オニヒトデあたりに気を付ければ大丈夫だろ」

友「気を付けるもん多いなぁ」

男「当たり前だ。海をなめるな」

桃原「あ、友くんおーい」コッチコッチ

友「あ、いた・・・マジかよ、向こうもTシャツ着てやがる」

男「地元が海沿いの人間の常識である」

友「そ、そんなもんなのか・・・」

桃原(以下桃)「どう?疲れてない?」

友「あぁ・・・アイツと一緒だったから、初日から浴びるほど飲んでたよ」

桃「それは結構だね」

女「・・・」

友「あ、この子が友達?」

桃「うん、むったんっていうの」

友「むったん?」

桃「無口だから」

友「へぇ・・・(安直すぎィ!!)」

む「・・・よろしく」ボソ

友「あ・・・初めましてよろしく・・・ほら、男、挨拶し・・・っていねぇ」

桃「彼ならもうはるか沖合いにいるよ」

<ウヒョー フエフキダイダー!! ウオォアオブダイモイルゾー!!スゲェアレタカサゴジャネエ!?

友「本当だ・・・あいつ最初からクライマックスだなぁ・・・」

桃「ほらほら私達も泳ごう!前に言ってた魚、すごいいっぱいいるから!!」

友「うん、じゃあひとつよろしく頼むよ」

む「・・・」

・・・

友「すげぇ・・・水族館に来てるみたいだ」

桃「ね?すごいでしょ!?あ、ほら、あれがトゲチョウチョウウオ」

友「うぉー!よくTV売場のTVにサンプルとかで写ってるタイプのオシャレな魚だ!!すげぇいっぱいいる!!」

桃「あれ?むったんは?」

友「あ・・・なんか男のほう行ってるな」

桃「あ・・・なんか話しかけてる」

友「んん・・・あれなんか競ってるっぽいな」

桃「むったん、ああ見えて海に強いからね。子供のころからザンって呼ばれてたし」

友「ザン?」

桃「人魚のことだよ」

友「へぇー」

桃「・・・それにしても、二人ともなかなか出てこないね」

友「南の人魚VS北の海猿か・・・これは見物だな」

桃「男さんも泳ぎは得意なの?」

友「あぁ、あいつは離島出身だからな。今回ついてきたのも、南の島の魚が見たかったかららしい」

桃「本当、魚が好きなんだね」

友「もうLIKEじゃなくてLOVEのレベルで好きだと思うよ・・・」

友「あ、出てきた」

男「おーい!友、みろ!!すげぇの釣れたぞ!!」

む「・・・・」ピチピチ

友「げ・・・なんだあの青いのは」

桃「イラブチャーだよ。一応食べられるかんね、あれ」

友「まじでか・・・青って食欲わかないなぁ・・・」

男「いやー、やっぱり泳ぎながらだと寄せんのが大変だなぁ」

友「そらそうよ」

男「彼女のサポートが無かったら釣り上げるのは不可能だっただろう」

む「・・・」ピース

桃「すっかり意気投合して・・・」ホロリ

友(意気投合してるのかこれは・・・)

男「さて・・・このサイズの鱗をコイツでいけるかな」

友「お前なんでカッター持ってるのお前」

男「昨日の夜買ったんだ。いつものビクトリノックスは機内持ち込みNGだからな」

友「そうでなくて」

男「あー大丈夫だな、いけるいける」ザクザク

友「あぁもう・・・卸しはじめちゃった」

男「・・・ちなみにこのアオブダイ、さっきお前に注意するようにいったスナギンチャクを餌とするため体内にパリトキシンという毒を蓄積していることがある」

友「えっ」

桃「うん、たまに食中毒で死ぬひとがいるね」

友「えっえっ」

男「おまけにこのパリトキシン、加熱や塩蔵しても分解されることはない。つまり、当たりを引いたが最後、食ったら死ぬ」モグモグ

友「なんでそんなお前ためらいもなく・・・おぉ、もう」ガクガク

男「大丈夫だ。万一のときのためにちゃんと保険証を持ってきている」モグモグ

友「いや・・・まぁお前がいいならいいけど」

男「【悲報】あまりうまくない」

友「そ、それは残念だったな・・・」

男「ベラ類特融の青臭さMAXというか・・・これはたたきにしたほうがいいかもしれんな・・・」

友「お前どうすんだよそれ・・・」

男「いや普通にエサにするけど」

友「そうだったね。君はそういう男だったよ」

男「何なら、お前もどうだ?泳ぎ釣り、結構たのしいぞ。魚見ながら釣れるしな」

友「い、いやぁ・・・」

桃「あ、私やるやるー!」

む「・・・私も」

男「よし、じゃあ今仕掛け作ってくるから待っててくれ」

友「なにこれ」

-アオブダイ編 おわり-

>>213
待たせたな(ニッコリ)

-ヒフキアイゴ編-

男「よーし、じゃあ釣るぞー。鉤ひっかけないように気を付けてなー」

桃「ごーごー!」

む「・・・」

友「結局いつもと同じノリ・・・あぁでもちょっとウキウキしてる自分が悲しい」

友(・・・) ←泳ぎ釣り中

友(すげぇな・・・垂らした瞬間食いついてくる・・・エサがデカすぎて鉤かからないけど)

友(ん・・・食った!!)ググッ

友(これは・・・チョウチョウウオか?)スッ

その時不意に腕を掴まれる。

む「・・・」(迫真)

友「」

む(それ以上、いけない)ガシッ

友「あ、あわわ・・・どうしたの・・・?」

男「あ、友ー、それ触んなよー。そいつアイゴだから」

友「えっ」

http://img.4travel.jp/img/tcs/t/pict/500/30/59/27/500_30592753.jpg

友「こ、こんなカラフルなアイゴがいるのかよ・・・」

男「パッと見チョウチョウウオっぽいけどな。体型をよく見てみれば、どっちかっていうとニザダイ寄りなのがわかるだろ」

友「あ、あぁ・・・言われてみれば、そうかも」

男「そいつも各鰭に毒があるからな。触ろうとしてたお前をみて、彼女が止めてくれたんだろ」

友「そうか、それで・・・ありがと、危ないとこだったよ」

む「・・・」ウン

男「どれ、外してやるからこっちに・・・」

桃「おっ、友くんなんか釣れた?」ドン

友「あっ」

男「あっ」

<プス

友「・・・痛E」

-ヒフキアイゴ編 おわり-

ちなみにアイゴの毒も2回目以降はアナフィラキシーなることあるから気を付けなくてはいけない(戒め)

-番外編-

友「うぅー・・・まだ痛ぇ」ズッキンズッキン

男「嫌な事件だったね・・・」

友「この感じ思い出すわー・・・昔うっかり打ち捨てられたアイゴ触っちまった時のこと思い出すわー」

男「あの後むったんがすぐにお湯を持ってきてくれたのはファインプレーだったな」

友「あー、痛ぇ・・・くそー、沖縄に来たのにいいことねぇなぁ」

男「間接的とはいえ俺のせいだ。すまん」

友「いや別にそんな・・・楽しいは楽しかったし・・・」

桃「・・・友くん、ごめんね」

友「大丈夫。私、2回目だから」ニコリ

桃「念のため病院いこう?」

友「いいよ、そんな大したことないし」

男「行って来いよ。俺の保険証貸すから」

友「いやそれは(アカン)」

桃「おかあさんから車借りてきた。ほら乗って」

友「あ・・・う、うん」

男「じゃあ桃原さん、友をよろしく」

桃「うん。じゃ、行くよ」

む「・・・」

男「・・・だから海をなめるなといったのに」

その夜・・・

男「ん・・・友からメール・・・何々、今日は彼女の家にお泊り、か」

男「いやマジで進展早ぇなアイツ・・・もうご両親に顔合わせかよ」

男「・・・」

男(案外、明日になったら顔ボコボコになって帰ってきたりしてな)ブフ

男(そうなると・・・夜は暇になっちまうなぁ)

・・・

男「・・・ま、たまには一人で飲み歩くのも悪くはないか」

男「それにしてもなぁ・・・知らない土地だからどこになにがあるのやら」

男「とりあえず昼間いったあのあたりの店に・・・」

む「・・・あ」

男「あっ」

翌日・・・

友「男ー、今戻ったぞー」

男「んん・・・眠ぃ・・・どうだった?」

友「どうもこうも、普通にメシくってきただけだったよ・・・」

男「そうか・・・こっちはお前が親父さんに殴られて顔ボコボコにされてんじゃねぇかとおもったんだがな」

友「桃原さんとこ、母子家庭なんだよ」

男「あーそうなの・・・」

友「とりあえず、桃原さんの妹に超蹴られた」

男「未来の義妹さんになるといいな」

友「いやホント笑えねぇよ・・・刺されたとこより蹴られたところのほうが痛ぇ・・・」イテテ

男「さぞ満喫してきたご様子で」

友「お前はどうだったんだ?俺がいなくて寂しかったか?」

男「あぁ・・・あんまり寂しかったんで、むったんに寂しさを癒してもらったよ」

友「」

友「な・・・なんやて・・・手ぇ早すぎるやろ・・・どういうことなの・・・」ガクガク

男「夕飯食いに行ったら偶然会って、今朝の明け方まで魚について熱く語り合ってきた」

友「なーんだ」

男「いや彼女いいキャラしてるね。嫁にするならああいう女の子がええな」

友「お?じゃあお前も彼女に告白しちまえよ!!」

男「もうしてきたよ」

友「」

男「近いうちにこっちにも遊びに来るってさ」

友「な・・・なんやて・・・男はん・・・マジでジゴロやないか・・・」ガタガタ

男「魚が好きな奴に悪い奴はいない。・・・お前も含めてな」

友「男はん・・・」キュン

男「ほら・・・先にシャワー浴びてこいよ」

友「オエー」

男「オエー」

友「・・・ところで、昼飯はどうする?」

男「あぁ、昨日むったんに豚肉料理がおいしい店を聞いたから、そこへ行ってみよう」

友「お・・・珍しいな、魚じゃないのか」

男「・・・沖縄ってさ、海に囲まれてる割にあんまり魚料理って多くないんだよな」

友「うーん、言われてみれば確かに。普通に考えたら、もっと魚料理が発展しそうなもんだけど」

男「魚食ももちろん昔からの選択肢としてはあったんだろうけど、もともと琉球時代は仏教の導入がなかったせいで獣肉を食べることが禁止されなかったのも原因かもな」

友「たしかにアグー豚とか、ヤギ肉とかのほうが有名だもんな」

男「それに南方産の大きな魚はシガテラ毒を持つこともあるからな。自然選択的に魚が食料から外れるのも頷ける」

友「まぁ他に食うもんがあるなら、わざわざ昨日のアオブダイみたいにギャンブルしなくてもいい方を選ぶわな」

男「加えてどちらかと言えば大陸の文化を色濃く受け継いでるからな。なおさら魚を食べる風習も生まれなかったのかもしれん」

友「そういや俺、まだソーキそば食ってねぇよ」

男「これからいく店にあるだろうさ。俺も二日酔いだから麺類はありがたい」

-番外編 おわり-

つぎで最後だすう

-ヘラブナ編-

男「・・・」ボケー

友「・・・今日もいい天気だなぁ」

男「あぁ・・・やっぱりたまにはこうやってボケーっと釣りするのも悪くないな・・・」

友「あ、次の巻ちょうだい」

男「はいよ」

友「流兄ちゃんカッコイイよなぁ・・・でも最後で裏切るんだよなぁ・・・」

男「なんだ・・・風が止んだじゃねぇか」

友「おまwwww流兄ちゃんのマネすんなやwwww」

男「いや違う、リアルの方」

友「お・・・そういえばそうだな」

男「これでやっとウキが見やすくなったな」

友「それにしても、ピクリとも来やしねぇ」

男「だな」

友「・・・ギンブナはあんなに簡単に釣れるのになぁ」

男「釣り堀ならともかく、野生のヘラブナは棲息してる密度も高くないからな」

友「まぁなぁ・・・」

男「釣りはフナに始まりフナに終わる・・・始まりのフナはギンブナ、終わりのフナがこのヘラブナっていわれてるしな」

友「そうなのか・・・初心に帰って、ってことじゃないんだな」

友「そもそもヘラブナって、どういう種類なんだ?フナにしては、やけに体高があるよな」

男「あれはもともとゲンゴロウブナが突然変異でデカくなったものを固定したやつらしいな」

友「ほぉー」

男「元は琵琶湖水系固有だったはずだが、いまじゃこうやって日本各地に分散してる」

友「なるほどねぇ・・・」

男「そして・・・餌を吸ったり吐いたりしながら食うから、なかなか当たりがとりづらい」

友「たしかに」

男「だからこういうヘラウキっつうデカイ棒浮きを使うんだよ・・・さっきまでは風が吹いててまともにあたりが取れなかったしな」

友「あぁ、餌とられてばっか・・・お、おぉう!?きたっ!!」

男「ん・・・そのアタリ・・・おい、それ」

友「乗った・・・けどこれ!やばい!竿が!!」

男「あぁ、それコイだな」

友「ぐぅぅーー!」

男「無理すんな、竿を置いてライン直で寄せたほうがいいぞ」

<パーン!!

友「」

男「あーあ、ライン切れた」

友「お、おれのヘラウキが・・・1000円もしたのに・・・」ガックシ

男「コイはヘラ釣りの天敵だからなぁ。食性かぶってるし、下手に竿でも折られたら泣くに泣けんぞ」

友「ヘラ竿とか友釣り用竿とかアホみたいな値段で売ってるもんな・・・あんなの折られたらトラウマで池の鯉も見れなくなるわ」

男「まぁ何事も身の丈にあった装備を・・・って、きたか」

友「あー・・・ニゴイだよ・・・」

男「うーむ、やはりなかなか釣れるもんじゃないな・・・」

友「ま・・・これも釣りの醍醐味ってやつかねぇ・・・あ、次の巻頂戴」

男「ごめん今読んでる」

友「早くしろよー、西の鎌鼬兄弟みたいんだから」

桃「ちょっとむったん!引いてる引いてる!!」

む「・・・!・・・・!!」グググ

友「・・・はぁー、それにしても、向こうはあんなに釣れてんのになぁ」ハァ

男「ヘラブナも男より女のほうがいい、ってか」

友「はは、そりゃギンブナに誑かされるわけだ」

-ヘラブナ編 おわり-

以上です

数々のご要望・ご指摘・ご支援ありがとうございました!
皆さんもたまには魚と触れ合ってみてはいかがでしょうか。

このスレは

BE EARTH-FRIENDLY DAIWA
もっと自然へ、もっと人へ、地球とともに シマノ

のCMを毎週土曜日の夕方に見ている>>1の提供でお送りしました。

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