一夏「箒と幸せな家庭を築きたい」(168)
(自室)
一夏「…なんて言っても無駄だよな……」
一夏「箒は俺に対してなんか冷たいし…」
一夏「どうせ告白しても断られるだろうな…」
ガタッ
一夏「! 部屋の前に誰か誰かいるのか?」
ガチャ
箒「い、い、一夏…」
一夏「箒!?もしかして……今の聞いてた?」
箒「………」コクコク
一夏「え、えっと……(や、やべぇ…何か恥ずかしい…)」
続けたまえ
箒「い、い、一夏…」
一夏「な、何だ箒」
箒「今の言葉は、ほほ本当、なのか…?」
一夏「(ここで一気に告白するか?いや、もしフられたら……ああもう!男ならドンと行け!)」
一夏「ほ、箒!俺は、お前の事が……好きだああああああぁぁぁぁぁぁ!!!」
箒「い、一夏っ!声が大きい!///」
こんな感じで↓×2頼む
しえ
一夏「はあ…はあ…」
箒「と、取り合えず落ち着いてくれ。な?」
一夏「あ、あぁ…」
一夏(言った…ついに言ったぞ…!)
箒「え、ええと…その、なんだ…」
一夏「………」
箒「ほ、本気なんだな?」
一夏「…ああ。俺は箒が好きだ。誰よりも」
箒「そ、そうか…」
一夏「お、お前は…どう思ってるんだ?」
箒「ふぇ!? いや、あの……どうって…」
一夏「……」
箒「…す、少し考えさせてくれないか?」
一夏「へ?」
箒「そ、その…整理がつかなくてな」
一夏「あ、ああ…」
箒「す、すまない一夏」
一夏「…いや。俺の方こそごめんな。こんな突然で」
箒「…返答は改めてさせてくれ。私は失礼する」
一夏「…ああ」
~箒の部屋~
箒(こ、これは夢か幻なのだろうか…)
箒(私と一夏が両想いだったなんて…)
箒(…成り行きとはいえ、まさか一夏のほうから言ってくれるなんて…)
箒(私だって一夏と結ばれたい…。だが、しかし…)
箒(こ、告白の返答なんてどうすればいいかわからん!)
箒(今まで剣の道一筋だったせいか、こういう返答の礼儀作法など私は嗜んでないぞ…!)
箒(いっそ誰かに相談するか? …いや、友人たちは皆恋敵だ。助言を請うなど侮辱以外の何物でもないだろう…)
箒(かといって千冬さんに言えばどんな目に遭うかわからないし、姉さんに至っては行方知らずだ…)
箒(…私は卑怯者で臆病者だな。こんな些細なことも自分でどうにかできないとは…)
箒(くそ…! どうすれば…!)
ハヽ/::::ヽ.ヘ===ァ
{::{/≧===≦V:/
>:´:::::::::::::::::::::::::`ヽ、
γ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
_//::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ モッピー知ってるよ
. | ll ! :::::::l::::::/|ハ::::::::∧::::i :::::::i あとは>>37あたりがやってくれるって
、ヾ|:::::::::|:::/`ト-:::::/ _,X:j:::/:::l
ヾ:::::::::|≧z !V z≦ /::::/
∧::::ト “ “ ノ:::/!
/::::(\ ー' / ̄) |
| ``ー――‐''| ヽ、.|
ゝ ノ ヽ ノ |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
俺は即興じゃ書けねぇんだよ…。
ほ
一夏「箒とディープキスをしたい」
箒「ぶっ!」
ちょっとずつでもいいから
>>47辺りが書いてくれる事を祈る
じゃあもうちょっとだけ
箒(そうだ! 文で返事を出すというのはどうだろう!)
箒(少し前までは下駄箱に恋文を仕込むというのが、定番だったと聞くし…)
箒(よし、そうと決まれば早速半紙と墨汁と筆を用意しよう!)
箒(邪念を捨てろ…心を清めろ…今の私は無我の境地に達している…)
箒(臨兵闘者皆陣裂在前…)
箒(一心頂礼 万徳円満 釈迦如来 真身舎利 本地法身 法界塔婆 我等礼敬 為我現身…)
箒「喝!!」
サササッ
『 一 夏 』
箒「よし! 今日の一夏は完璧だ!」
箒「って、違ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ビリビリ
~゙'' .,.' iヽ./\/ i ゙'、''"_,,、 ''"
~゙ '' -,' !II !!.II !!.IIi. ゙"~ - '' "~
. - ------! 〉====〈 i----- -- 生き残りなさい モッピー・・・・!
,. ''、 .rY三・三Y'i. ,'~.,"'' 、、
''" ,、 ''",,.゙ 、.!i!: i| ! :i!i , ."゙' 、゙ '
/ /_r'7')=-=(i-、_゙、\ .ヽ
/. rrn ! ! |,゙'' -- '"| ! , .ヽ
|.!.!.!ヘ .|\ ,.ハヽ/::::ヽ.ヘ===ァ
.i! r K, | 与{::{/≧===≦V:/
|i i ゙i | γ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
|| | ,_//::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ ありがとうございます・・・・・・・・!
!! ''.| ll ! :::::::l::::::/|ハ::::::::∧::::i :::::::i
.、ヾ|:::::::::|:::/`ト-:::::/ _,X:j:::/:::l ID:x4mjbLIO0様・・・・!
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.∧::::ト U U ノ:::/! ありがとうございます・・・・!
/:::::\ト ,_ ー' ィ::/::|
箒(うぅ…ダメだ…どうしても心が浮きついてまともに考えられない…)
箒(くそ…こんなことではダメだ……。私を待っていてくれてる一夏に申し訳がたたないではないか!)
箒(せめて…せめて、平常を保っていられることが叶えば…)
箒(……)
箒「…! そうか!」
~道場~
一夏「告白の返事がここかよ…まあ箒らしいといえばらしいけどさ…」
一夏「うぅ…しかし不安になってきたな。箒が俺のことをどう思ってるなんて分かったもんじゃないし…」
箒『私はお前の幼馴染であるはずなのに…お前がそのような不埒な感情を抱いているとは見損なったぞ!』
箒『その腐りきった性根! 叩きなおしてくれる!』
一夏「とか何とか言われそうだ…」
一夏「…でも、男があそこまで言ったんだ。ちゃんと返事は聞かないとな。よし、行くか」
一夏「たのもー!」
箒「応! よく来たな、一夏!」
一夏(胴衣に竹刀!? やっぱ俺、殺される!?)
箒(ふふふ…やはり私の思ったとおりだ。剣と道着は私の心を落ち着かせてくれる…)
箒(あらゆる邪念が取り払われて、明鏡止水の心地が如くだ…)
箒(これならあらゆる事態にも対処できる! さぁ行け! 篠ノ之箒! 一夏の思いに応えてみよ!)
支援
一夏「箒…その恰好は?」
箒「私の勝負服のようなものだ。気にするな」
一夏「そ、そうか…」
一夏(勝負服…そうか。箒は俺を本気で殺しに…相当怒っているのか……)
箒(おぉすごいぞ私! 勝負服などと恥ずかしい単語を発しても動じない! やはり剣の道は偉大だ!)
箒「そして一夏。今一度確認したい」
一夏「な、何だよ箒…」
箒「お前は私と、こ、こここ交際を申し込むと言うのだな?」
一夏「…ああ」
箒(うぉぉぉぉ!? 噛んでしまったぁぁ! いや、落ち着け私! まだ終わってもいない! むしろここからが始まりなのだ!)
一夏(箒の声が震えてる…怒気を堪えられないほどなのか…)
箒(く…やはり一夏が目の前にいると動悸が激しく…一旦黙って心を落ち着かせるべきだ)
箒「……」
一夏「……」
箒(き、気まずい! すごく気まずい!)
一夏(あぁ、もう言葉も出ないほど…。そうか、懺悔の時間は終わったんだ。
俺に残されているのは竹刀による制裁のみなんだ…)
箒(このままでは埒が明かない! ええいままよ!)
箒「い、一夏! わ、私も―――」
一夏「もういいよ、箒」
箒「へ?」
一夏「…悪かったな。お前がそこまで嫌な顔をするなんて思わなかったよ」
箒「なぁ!?」
一夏「そうだよな…今更こんなこと言ったって、お前を混乱させるだけだよな」
箒「ま、待て一夏! 私は―――」
一夏「いや、いいんだ…。忘れてくれ。俺が悪かった」クルッ
箒「い、一夏!」
一夏(俺、最低かな…。こんな逃げるみたいな真似して…)
一夏(…いや、いいんだ。箒に迷惑をかけたのは俺なんだから。だから、俺は一刻も早く立ち去ってやるべきなんだ)
箒(そ、そんな…一夏が行ってしまう…。一夏が…)
箒(私は、また失うのか? また大好きな人を、失ってしまうのか?)
一夏(ごめんな、箒…。そしてさようなら、俺の好き『だった』人…)
箒(一夏が行ってしまう…また、私の前からいなくなってしまう…)
箒(そ、そんなの…)
箒「い、」
(絶対に…)
箒「一夏ぁ!!」
(嫌だ!!)
支援
箒「はぁ…はぁ…」
一夏「ほ、箒…?」
箒「こ、この大莫迦者が! 相手の返事を待たずして去ろうとするとは何事だ! そこに直れ!」
一夏「だ、だってお前、何か嫌な顔してるし、声も…」
箒「それはお前の私感だろうが! お前の主観を私に押し付けるな!」
一夏「箒…」
箒「敵前逃亡は万死に値する! そんな腑抜け、私がこの場で叩き斬ってくれる!」ジャキッ
一夏「ま、待ってくれ! お前の気を悪くしたなら謝る! 何なら制裁も受ける!
だけど、ならお前の返事を聞かせてからにしてくれ!」
箒「わ、私は…」
一夏「そこまで言うなら、はっきり言ってくれ。箒は…俺とどうしたいんだ?」
箒「え…ど、どうって…」
一夏「俺は箒と付き合いたい。そして、結婚して、幸せな家庭を築きたい!」
箒「ぶほっ!?」ブシュ
一夏「うわ! 大丈夫か、箒!」
箒(あ、あまりの言葉に思わず鼻血が噴出してしまった…)
一夏「しっかりしろ! 何か拭くものを…何なら保健室に」
箒「…いや、いい。このまま、聞いてくれ」
一夏「え?」
箒(…今言わなければ、一生後悔すると思う…)
うはうはうは
箒(さぁ言うんだ、篠ノ之 箒…。たった一言でいいんだ)
箒「わ、私は一夏と……」
一夏「……」
箒「け…」
一夏「…?」
箒(『結婚を前提に付き合いたい!』 そう言うのだ、私!)
箒「けっ……///」カァァァァ
一夏「け…?」
箒「けぇ……!」プスプス…
一夏「お、おい…本当に大丈夫か?」
箒(くそ…これではどちらが腑抜けかわからないではないか! 女を見せろ! 篠ノ之 箒!!)
箒「け、けっ……!」クワッ
一夏「ッ……」ビクッ
箒「私と決闘しろぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
一夏「はぁぁぁぁぁ!?」
箒(やってしまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)
お風呂入ってきます。多分30分くらい。
つーかどうしよう…ここからまったく考えてないんだけど。
もうリレー方式でもいいから誰か書いてくれないかなぁ…
oh
しゅ
箒熱が上がってきたー
ふい。上がったお。
でもちょっと家事が溜まってたのに気づいたんで、もう15分ほど待ってくれると助かる。
で、ちょっと聞きたいんだけど、アニメ中盤以降の一夏と箒がガチで剣道やったらどっちが強いの?
アニメは中途半端にしか見てないからわからんのよ。
もちろん箒
一夏は学園きてからまたやり始めてブランクあるし、箒は大会で優勝するほどの強さ。
>>85
thx。俺の認識と相違ないようで安心した。じゃあ糞プロットもさっき作ったしやってみるお。
まぁ最大の問題は俺が剣道まったく出来ないことなんだけどね…。
一夏「な、なんだよ! やっぱりお前怒ってんじゃないか!」
箒「や、喧しい! そもそもお前がはっきりしないからこういう事になるのだ!」
一夏「何だよそれぇ!?」
箒「わ、私の嫁になりたいと言うのなら、少なくとも私に勝てないようならお話になりませんわ!」
一夏「お、おい…」
箒「だ、だからボクから一本でも取れば考えなくもないよ! さぁ、あたしと決闘しなさいよ!」
一夏「箒…キャラブレてる。ブレてるから」
箒(い、勢いに任せてなんてことを言ってしまったんだ私はぁぁぁぁぁぁぁ!?)
支援
箒(くぅ…なんて無様な。これでは生き恥ではないか…何故こうも肝心なところで尻すぼみしてしまうんだ、私は…)
箒(…情けない。私は本当に何も出来ないのか……)
一夏「…わかった」
箒「え?」
一夏「お前から一本取れば、お前は俺と付き合ってくれるんだな」
箒「い、一夏。私は、その…」
一夏「それでいいなら、俺は呑むよ。余地を与えてくれたってことは、お前も満更じゃないってことだろ?」
箒(…そんなまっすぐに見つめられたら、そんなことしなくてもお前一筋だなんて言えないではないか…)
一夏「篠ノ之箒。俺、織斑一夏はお前の決闘の申し出、受け入れる」
一夏(道着着用済み)「それじゃいいか、箒?」
箒(同上)「あ、あぁ……」
箒(だが待て。逆に考えればこれは好機ではないか? ここで私が負ければ、晴れて一夏と――)
箒(何を考えているんだ私は! 相手に同情するためばかりか、私的のために勝負を放棄するとは武士の心得に反するではないか!)
箒(しかし…私は一夏と結ばれたい。そのためなら、泥水すら啜る覚悟だってある)
箒(私は…どうすれば……)
一夏「…箒」
箒「…なんだ?」
一夏「本気で来いよ」
箒「ッ…!」
一夏「…確かに、お前の言うことももっともだよ。お前に勝てないようじゃ、俺はお前の傍にいる資格なんてない」
一夏「俺は、大切な人を守りたい。だからせめて、大切な人よりは本の少しで良いから、強くありたい」
一夏「…思い上がりだって分かってるけどさ。だから箒。本気で俺と勝負してくれ」
箒「……」
箒(つくづく莫迦だな私は…。どうして私が一夏に惹かれたのか、それすらも忘れてしまうところだった…)
箒(私のために一夏が…私のためだけに強くありたいと願うなら…私が応えなくてどうする…)
箒(お前の気持ち…確かに受け取った!!)
箒「…愚問だな一夏。お前こそ全力で来い。私から一本とる前に、私から千本取られる事を覚悟しろ」
一夏「…ああ! 勝負だ、箒!!」
箒「いざ尋常に…参るッッ!!」
一夏「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」ダッ
箒(ッ!! 速いッ!)
バシィン!!
箒(そして重い…! 平日の朝練とISの特訓の成果か!)
箒(一夏は、確実に強くなっている!)
一夏「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ダダッ
箒(…だが)
一夏「めぇぇぇぇぇぇぇぇぇ――」
シュッ
箒「どおぉ!!」
バシーン!!
箒(まだ…荒い!!)
一夏「ぐぅ…」グラッ
箒「どうした? まだ一本だぞ? へばってしまったか?」
一夏「ば、バカ言え…ここからが本番だ……!」
箒「…ふ。いい目をするようになったな。いいだろう、仕切りなおしだ。早く戻れ」
一夏「見てな! 必ず一本取ってやるからな…!」
箒(…一夏の気持ちは嬉しい…だが…)
一夏「さぁ! もう一本だ、箒!!」
箒(このままでは…一夏は勝てない…。絶対に…)
一夏「うぉぉりゃぁぁぁ!!」
箒「こてぇぇえ!!」
バシーン!!
一夏「いってぇ…!」
箒「何をしている! 脇の締めが甘い! そんな剣筋で私を捕らえられるか!」
………
……
…
箒「はぁぁぁぁ!!」
一夏「ぐぅ…!」グラッ
バシーン!!
箒「めぇぇぇぇぇん!!」
一夏「ちぃ…!」
箒「どうした! 重心が浮ついているぞ!? お前は摺り足も出来ないのか!」
………
……
…
一夏「はぁ…はぁ…はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
箒「……」ヒュッ
一夏「な!?(か、かわし――)」
バシーン
箒「どぉ!!」
一夏「う…ぐ……」
箒「剣が大降りになってきたぞ。それでは百年やっても私には勝てないぞ」
一夏「ッッ…まだまだぁ!!」
………
……
…
箒「動きが散漫になってきている! どうした! もう終わりか!」
一夏「ふっざけんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
………
……
…
箒「…さぁどうした? もうバテたのか?」
一夏「ぜぇ…へへ…笑わせるな…やっと体が暖まってきたとこだ…」ゼェゼェ
箒「…その様子ではもう避けるまでもないな」
ヒュッ
パシーン
一夏「なぁ!?」
箒「はぁぁぁぁぁぁ!!」
一夏「ぐぅ…!」
ピタッ
一夏「…?」
箒「…宣言するまでもない、か」
一夏「……」
箒「仕切りなおしだ。さぁ、さっさと竹刀を拾え」
一夏「…くっそぉ!!」
~40分後~
一夏「はぁ…はぁ……はぁぁ……」
箒「一夏…もう無理するな」
一夏「おいおい…はぁ、勘違いするなよ…、こんなのただの小休止じゃねぇか…」
箒「……」
一夏「さぁ、再、開だ…。やろうぜ、箒」
箒「……」
箒(…一夏が苦しんでいるのに…何をやっているんだ私は)
箒(一夏が望んだこととはいえ、あんなにボロボロになって…。私のせいで、傷ついているというのに…)
箒(一夏の気持ちには応えたい…でも、これ以上一夏が傷つくのを見るのは嫌だ…傷つけるのは嫌だ…)
箒(私のせいで…私の手で一夏を…)
カラン…
一夏「箒…」
箒「う、うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…」ポロポロ
一夏「……」
箒「ごめん、なさい…ごめんなさい、一夏ぁ…」
一夏「ほう、き……」
箒「わだしが、つよがっだり…ひっぐ……しなければ、こんなごどに、ならながっだのに…」
箒「もうすごし、ずなおになれだら、いぢかを、きずつげだり、ぐず…しない、のに…」
箒「もう、いやだよぉ…これいじょう、わだしのために、きずつかないで、くれ……えっぐ…」
一夏「…箒」
コツン
箒「へ?」
一夏「ははは。油断大敵だぞ、箒。一本になっちまじゃないか」
箒「お、お前…こんな、ときに…」
一夏「…ごめんな、箒。俺がこんなに弱くて」
箒「そんなこと、ない…。私が、悪いから……」
一夏「俺が弱いのは箒のせいじゃないよ。単に、俺の力がないからだ。
大切な人を守れるだけの力が、まだ俺にはないから」
箒「いぢか…」
一夏「まだ俺はヘナチャコだけど、でも絶対に箒に追いついて、追い越して、ずっとお前を守ってやるから」
一夏「だから、そんな顔をしないでくれ。俺は、素直になれなくても真っ直ぐ向かっていく、お前が大好きだ」
箒「いぢかぁ……うぅ…!」
一夏「さて、流石に今のは一本取った気がしないからな。もう一度仕切りなおしだ。戻ってくれ」
箒「…うん」
………
……
…
一夏「…箒。確かに、もう俺の体力は限界だ。多分、あと一振りが精々だ」
一夏「だから俺は次の一振りに、俺の全力を注ぎ込む」
一夏「どうか受け止めてくれ。そして受けきれたなら、全力で俺を倒してくれ」
箒「…分かった。お前の全身全霊、この剣で受け止める」
一夏「すぅー……」
箒「……」
一夏「行くぞ!!」
箒「来い、一夏ぁ!!」
一夏(これで倒れちまってもいい!! この一回だけでいい!)
一夏(俺の全力を、俺の魂を、俺の想いを、すべてをこの一撃に込める!)
一夏(今までの特訓を思い出せ!! 箒へのありったけの想いを思い出せ!!)
一夏(俺は何のために、誰のために強くなりたいのか!!)
一夏「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
一夏(俺は―――)
一夏「お前が好きだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! 箒ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
バキッ
………
……
…
一夏「う……ん…?」
箒「気が付いたか、一夏?」
一夏「箒…お、俺は……?」
箒「…確かにお前の全力は受け取った。でも、流石に頑張りすぎだぞ。
そのまま気を失ってしまってしまうほどだったからな」
一夏(箒に膝枕されてる…。でも、恥ずかしがる気力も出ないや…さすがに疲れた…)
支援
一夏「お、俺は勝ったのか?」
箒「…あれを見ろ」スッ
一夏「し、竹刀が折れてる…」
箒「安心しろ。あれは私のだ。…まさかあそこまでとは思わなかったがな」
一夏「そっか…。悪かったな」
箒「…名残惜しいが仕方ない。お前に壊されたのなら、本望だと思うぞ」
一夏「そ、そうかな…あはは」
箒「見事な面有り、だったぞ」
一夏「え?」
箒「お前の一撃を受け損ねてな。剣先が私の面を叩いた。面有り、一本だ」
一夏「でも俺気絶しちまったし、それに竹刀が壊れたら確か――」
箒「いいんだ。お前の全力、それは確かに私の心に届いた」
支援!支援!
一夏「そっか…。良かった」
箒「一夏…本当に、私で良いのか?」
一夏「は?」
箒「私はセシリアのように上品ではないし、シャルロットのように気配りは出来ないし…」
箒「鈴のように快活ではないし、ラウラのように――」
一夏「箒。自分を誰かと比べるな」
箒「で、でも一夏」
一夏「確かに皆それぞれいい所があるけどさ。それをひっくるめて俺は箒を選んだんだぜ?」
箒「…こんな竹刀や木刀で暴力を振るう女がか?」
一夏「やけに自分を卑下するなぁ…」
箒「…不安なんだ。私が今まで一夏にしてきたことを鑑みれば…」
一夏「お前ってこういう時になるとすぐ自信がなくなるよな」
箒「ちゃ、茶化すなバカ」
一夏「箒にもいい所なんていっぱいあるのにな」
箒「へ?」
一夏「まずは料理が上手いところだろ? 特に和食がさ。日本人としてはこれはありがたい」
箒「…料理だったらシャルも――」
一夏「あぁもう…だからすぐそうやって誰かと比べるの止めろ。あとそうだなぁ…やっぱり真面目なところとか」
箒「単に素直になれないだけだぞ、私は?」
一夏「それは恋愛に限った話だろ? 俺と恋人になって徐々に直していけば良いじゃないか」
箒「こ、こいび……」カァァァァァ
一夏「俺、きっと子供とか甘やかしちゃうからさ。箒がちゃんと叱ってくれると助かるんだ」
箒「こ、こどもだと!? おおおおおおおおお前! 何を考えてるんだ!」
一夏「きっといい母親になるぜ、お前。料理は子供に優しそうだしな。で、いけないことはちゃんと叱ってくれる。
最近そういうことできない人っておおいらしいからな。」
箒「は、話を聞け! お前はどこまで想像を膨らませているんだ!」
一夏「どこまでって、最初から言ってるじゃないか」
一夏「箒と幸せな家庭を築きたいんだよ、俺は」
箒「なッ…」プシュ――――
ちょっとミス。
一夏「きっといい母親になるぜ、お前。料理は子供に優しそうだしな。で、いけないことはちゃんと叱ってくれる。
最近そういうことできない人っておおいらしいからな。」
↓
一夏「きっといい母親になるぜ、お前。料理は美味しいし、子供に優しそうだしな。で、いけないことはちゃんと叱ってくれる。
最近そういうことできない人っておおいらしいからな。」
箒「なななな、何を言ってるんだお前は! まだ学生だというのに、なんと破廉恥な!!」
一夏「ははは。そういう真面目でウブな所も好きだぜ、箒」
箒「はぅ……」
一夏「あとは、この大きいおっぱいとか――」
箒「ッッ///」
ベッチーン
一夏「いってぇ!!」
箒「おおおおおおおお前という奴は! 見損なったぞ!」
一夏「何すんだよ箒! 俺、一応怪我人なんだぞ!」
箒「知ったことかこの色情魔!!」
一夏「好きな奴に欲情して何が悪いんだ!」
箒「ふぇ!? い、いや、だから、その…学生であるなら、もう少し健全な付き合いをだな…」
一夏「…そういえば聞いてなかったな」
箒「へ?」
一夏「お前の返事。交換条件とはいえ、やっぱりお前からちゃんと聞きたいよ」
箒「…もう、とっくに分かっているのではないか?」
一夏「まあな。でも、やっぱりちゃんと聞きたいよ。ほら、俺って鈍感だし」
箒「嫌味か貴様…」
一夏「素直になりたいんだろ? ここから直していこうぜ?」
箒「…分かった」
箒(…本当は、分かっていた。勝負なんて必要なかったことなんて)
箒「い、一夏…私は――」
(昔から一夏に私は、一本どころか何本も取られている)
箒「…一夏。いや、織斑一夏。私、篠ノ之箒は、貴方の事をお慕いしてます」
(あの時からずっと、私はお前に負け越していた。私の心は、ずっとお前に支配されていた)
箒「不束者ですが、宜しければ私と結婚を前提にお付き合いください」
(きっとこれからも、私はお前に負け続ける。いつか、本当にお前に敵わなくなる。でも、それがとても愛しい)
(私はお前に守られたい。ずっと、傍にいたい。そして―――)
箒「私も…一夏と幸せな家庭を築きたい!!」
~おしまい~
乙
いちゃいちゃ後日談もできたらオナシャス
ちょっと続けるだけだったのにいつのまにか完走してしまったでござるの巻。
つーか俺は本当はセカン党員なんだが。
まぁ楽しかったからいいや。お疲れ様ー
>>156
ごめん。眠いから無理。
書きたいなら誰でも良いから書いてくれ…。
まぁいつか酢豚で何か書いてみたいのぉ
オッシタ!!
このSSまとめへのコメント
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