キョン「花山薫ね、ずいぶんと高貴そうな名前だな。どこかのお嬢様か?」
ハルヒ「知らないわよ。後で紹介するって岡部も名前しか教えてくれなかったのよ」
キョン「ふーん」
ハルヒ「なにニヤけてんのよエロキョン。まだ女の子って決まったわけじゃないでしょ」
キョン「期待を膨らませるなって方が無理な話だ。男の転校生なぞ何の得にもならん」
ハルヒ「ふん。あっ、来たいみたいよ」
キョン「(女の子女の子女の子女の子女の子女の子)」
岡部「ええ、もう知ってるやつもいるかもしれないが、さっそく転校生を紹介するぞ」
キョン「(来い!)」
岡部「転校生の花山薫君だ」
花山「・・・」
キョン「」
何だ?何が起こっている。今俺たちが目にしている転校生とやらは本当に高校生なのか?
というか同じ人類なのだろうか。
岡部「えー、花山薫君は家庭の事情で先日この街に引っ越してきたばかりだ。みんな仲良くしてやってくれ」
花山「よろしく」
あんな転校生なぞいてたまるのものか!なぜ誰も疑問を抱かない。
ハルヒだけはこれでもかというくらいに眼を輝かせているが。鬱陶しい。
岡部「でだ。花山君の席だが・・・」
うむ、とにかく関わり合いにはならない方が賢明な気がする。俺以外のその他大勢の級友に任せてみようじゃないか。
ハルヒ「ここが空いてるわ!」
何を言っているんだこのバカは。
大体、ここってお前の近くの席はみんな埋まって・・・俺の隣のやつはどこに消えた。
何が起こっている。確かに今までいたはずだぞ。名前は・・・そうだ!思い出せん。
キョン「どうなってやがる」
花山「よろしく」
キョン「!!」
そうこうしている間に俺の隣の席に着く花山薫。椅子は大丈夫なのだろうか。
ハルヒ「何してるのよキョン。あいさつしなさいよ」ボソボソ
キョン「あ、ああよろしく」
何だこれは。
ハルヒ「へー、あんたあのデカイ屋敷に住んでるんだ。すごいわね」
花山「・・・」
HRが終わり、一限が始まる間のわずかな時間に、さっそく自らの好奇心を存分に満たそうとする団長様。
これほどこいつの行動力に感心したことはあっただろうか。この巨漢と称しても余りある男に平然と話しかけている。
キョン「・・・」
ハルヒ「キョン。あんたもせっかく隣になったんだから花山君と話したら?」
横目で見ながらこいつらの話に聞き耳を立てていると、俺に話を振ってくるハルヒ。
俺を巻き込んでくれるな!
キョン「あ、ああそうだな。花山君は・・・」
花山「・・・」
顔の傷怖えよ!
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