ユミル「クリスタ…クリスタ……」クチュクチュ(346)

オエー

乗っ取らせてもらおう。


訓練兵団に入るまでの12歳から14歳までの間、生活のために金品を借り回りながら、
身体も売っておっさんたちにいろいろされて男性恐怖症になったユミルと、
彼女の自慰を目撃してしまったベルトルトの話。


ベルユミ。
ライクリ・アルアニ要素あり。
単行本11巻までのネタバレあり。


SSは初めて。ゆっくり更新。


ユミル「クリスタァ…」グチュゥ

ベルトルト(なんか声が聞こえると思ったら…あれ、ユミル…?)

ベルトルト(悲しそうな声だから、誰か泣いてると思ったのに、とんでもないところに来合わせてしまった)

ベルトルト(おまけに、どうして、下、全部脱いでるの…?!)

ベルトルト(倉庫の荷物の影に隠れてるけど…、頭出てて、見覚えのある髪留めだし、横からは白い足がはみだしてる。夢中で気付かないのかな…?)

ベルトルト(すらっとしてて…、形良くて…)

ユミル「あ、あっ! クリスタッ!」

ベルトルト(これ以上聞いてるとおかしな気分になりそうだ。今日は、もう戻ろう…)

翌日


ユミル「クリスタ…、クリスタ…」

ベルトルト(今日もしてる…。ユミル性欲強いのかな…)

ベルトルト(あの声が耳から離れなくて、昨夜は眠れなかったよ)

ベルトルト(すっきりしようと抜いたのに、かえって猛烈な罪悪感が襲ってくるし)

ベルトルト(あの声、切なくて、なんか胸が締め付けられる)

ベルトルト(クリスタのことが好きだけど、さすがに本人に気持ち悪がられるから隠れてしてるのかな? 同性同士じゃ叶わない恋だよね)

ベルトルト(…あの声で名前を呼ばれてみたい)

ベルトルト(そういえば、彼女、僕のことだけ「ベルトルさん」て…)

ベルトルト(他の男子は皆名前で呼ぶのに、僕に何か特別な気持ちでもあるのかな…?)

ベルトルト(って、ガチレズが判明したばかりの女の子に何期待してるんだよ、僕は!)

───ガタン!


ユミル「誰だっ!」

ベルトルト(…! まずった…!)

ユミル「ベルトル…さん?」ガクブル

ベルトルト(え? 何この反応? てっきり怒鳴られるか殴られるかすると思ったのに…)

ベルトルト(ユミル、震えてる…。顔真っ青…。倒れちゃいそう…)

ユミル「や、やだ! こっちに来るな!」

ベルトルト(だって、君が倒れそうだから…。あ、足下びちゃびちゃ…。濡れやすいんだ…。だから下全部脱いで…)

ベルトルト(なんか、僕、頭が熱く…、鼻血…、出そう…。でも…)

ベルトルト「わかったよ。もう近付かない」

ユミル「(ホッ…)」

ベルトルト「でも、ズボンはくのも許さない」

ベルトルト「見せてよ、君のオナニー」

ユミル「なっ!」


とりあえず、ここまで。
>>4に書き忘れたが、過去話だけどかなりえぐい描写が入るかもしれんので、
苦手なひとはそっ閉じで。


ベルトルト「クリスタに知られてもいいのかな?」

ベルトルト(我ながら、弱みにつけこんで、ひどいこと言ってるなぁ…)

ユミル「だから男なんて嫌いなんだ…」プルプル

ベルトルト(ガチレズなら男が嫌いでも当然…か)

ユミル「いんだな…?」

ユミル「見せればいいんだな…? 私に触らないな…?」

ベルトルト「うん、触らないし、その前にこの距離から近付かない。誓うよ」

ユミル「いいぜ、見せてやる。その代わり…クリスタにだけは…! お願いだから黙っててくれ…!」

ベルトルト(必死だなぁ。そのくらいクリスタにばれるのが嫌で、つまり、そのくらい好きなんだ)

ベルトルト(あれ? なんか、面白くない…)

ベルトルト「わかった。それも約束する。ねぇ、だから早く見せてよ…」

ユミル「地獄に落ちろ、クソ野郎…」

ユミル「ふ…ぅ…、あ、クリスタ、クリスタ…」クチュクチュ

ベルトルト(眉寄せてすごく悔しそう。普段強気な女の子がこんな顔してると…)

ユミル「クリスタ、クリスタ…、くぅ…っ!」ビクンッ!


ベルトルト(わ…、一気にアソコからおつゆが溢れて…、イイところ触ったんだ…)

ユミル「クリスタ…ァ…、は…っ、あ…っ!」ヌチュヌチュ

ベルトルト(色っぽい声…。切なくて、必死で求めてる感じが…、僕も「ベルトル…さぁん…」とか呼んでもらえないかな)

ユミル「んっ! クリスタ、あ、クリス…タ…」

ベルトルト(すごく興奮する声だけど、クリスタの名前呼びすぎ。いいかげん、止めてくれないかな…)

ベルトルト「……」ゴソゴソボロン

ユミル「ひっ! な、なんだよ! そんな汚いもん出すな!」ガクブル

ベルトルト「見てるだけ、とは言ってない。手が止まってるよ。続けて」

ユミル「やだ! もう帰る! そこどけよ!」

ベルトルト「クリスタに…」

ユミル「言うなよ! 絶対言うな! 言ったら殺す! …なぁ、私にどうしろっていうんだよ」

ベルトルト「泣くほど嫌がらなくてもいいじゃないか。なんか誤解してるみたいだけど、僕はここから動かない。君に触ったりもしない。さっき誓ったとおりだ」

ベルトルト「ただ君のオナニーをオカズにするだけだ」

ユミル「(ホッ…)」

ベルトルト(あれ? オナペット扱いされてさらに怒るかと思ったのに、安心したような顔してる)

ユミル「…本当だな? 本当にそれで許してくれるんだな?」

ベルトルト「」コクン

ユミル「…ふ、ぅん…、は…、んん…」グチュグチュ

ベルトルト(目を閉じて、自分の世界に没入してる…。指使い、激し…)シコシコ

ユミル「あふっ! ひゃ、ん…!」グッチュウ

ベルトルト(後ろの壁に頭ぶつけそうになるほど仰け反って…。気持ちいいんだ…)シコシコ

ユミル「ひぅ! うぅ…、ん…、やぁ…」グジュグジュッ

ベルトルト(今気付いたけど、ユミルの乳首勃ってる。服の下からでもあんなにはっきり…。触りたい…! でも我慢しなきゃ…!)ハァハァ

ユミル「あ、ああっ! あ、あ、あ、…!」ズチュズチュ

ベルトルト(アソコがぐちゃぐちゃになってすごい…。あ、服に手を入れて、胸もいじりだした…。限界近いのかな…? 僕も一緒に…!)

ユミル「ん、んんっ! ~~~~~~~!!」ビクンビクン!

ベルトルト「」ドクッドクッ!


翌日

ユミル「お前なんて最低だ」

ベルトルト「自覚はしてるよ。ほら、下脱いで」

ユミル「…くたばれ、クソ野郎」ヌギヌギ

ベルトルト「僕が約束を守る限り、君は安全だ。可愛くない口利いてないで、はやく…」ゴソゴソボロン

ユミル「…本当はアニが好きなくせに」

ベルトルト「ち、違うよ! アニとはそんなんじゃない!」

ユミル「だろうな、ただじーっと見てるだけだもんな。童貞こじらせて他の女のオナニー姿で発散してる変態の根暗野郎だもんな」

ベルトルト「どうして知ってるの?」

ユミル「お前以外は多分みんな気付いてるぞ。『ベルトルトはアニが好き』って。当たり前すぎてわざわざ口に出さないくらいだ」

ベルトルト「だから、違うって! 危なっかしくて心配だから、つい見ちゃうだけで…」

ユミル「危なっかしい? アニが?」


ベルトルト「以前と急に変わったから…」

ユミル「昔から知ってるみたいな口振りだな。お前ら、実は幼なじみかなんかか?」

ベルトルト(まずい! 同郷だってことがバレたら…!)アセアセ

ベルトルト(なんとかごまかさないと! えーと、えーと…、そうだ!)

ベルトルト「アニから口止めされてるんだけど、実は僕たち同じ開拓地にいたんだ」

ユミル「へぇ、そりゃ初耳だ」

ベルトルト「絶対他の人に言わないでよ。僕から漏れたと知れたらアニにズタボロにされる」

ユミル「そこまでかよ」

ベルトルト「その頃のアニはホームシックがすごくてね。毎日、ライナーに抱きついては『お父さーん!』てベソかいてたんだ」

ユミル「意外だな、あのアニがねぇ…。まあ、たぶん親とか亡くした直後だろうし無理ねぇか」

ベルトルト「それが…、ある日突然、訓練兵になる数ヶ月前くらいかな、ぱったりと泣きもしない喋りもしない、無口な娘になっちゃって…」

ベルトルト「ベソかいてたこととかもろもろ、口止めされて、訓練兵団で出会ったのが初対面同士ってことにしようってなったんだ。すっごく恐い顔で睨まれながらね」


ベルトルト「だけど、あの変わりよう、本当は無理してるんだって伝わってくるんだ」

ユミル「あー、なんかわかる気がする。張り詰めすぎてなんかの拍子にぽっきり折れそうな感じするよな」

ベルトルト(ユミル、よく見てるな…)

ユミル「」ジィー

ベルトルト(うまくごまかせたかわからないけど…。僕がアニを好きって誤解は解けてないな、こりゃ)

ベルトルト「それより、ユミル」

ベルトルト「おっぱい見せて」

ユミル「やだ! なんでだよ!」

ベルトルト「少し気分が萎えた。見せてくれないとクリスタに…」

ベルトルト(本当は普通に会話できたのが嬉しくて、エッチな気分が消えたなんて言えない)

ベルトルト(彼女とはコレだけの関係なんだ。触れないけど、彼女で性的な快感を得られるこの距離がいちばんいいんだ) 

ユミル「卑怯もん! わかったよ! 見せるから待ってろ! ちくしょ…」ゴソゴソ

ベルトルト(足もそうだけど、おっぱいも形良いなぁ…。よく見ると、腰細っそ! あ、まずい…、抱きしめたい…。でも駄目だ…)ボッキーン

ユミル「あ、クリスタッ…」ビクビクッ!

ベルトルト(ユミル…!)ドクッドクッ!



今日はここまで。
見てくれるお前らに感謝だぜ。


数日後

ベルトルト「足開いて、アソコを見せながらしてほしい」

ユミル「」

ベルトルト「駄目…かな?」

ベルトルト(さすがに無理か…)ガックリ

ユミル「…いいぞ」

ベルトルト「え…?」

ベルトルト(こんなことも呑んじゃうの? そんなにクリスタに知られたくないのか? もう僕のことを「教官に報告する」とか、逆に脅迫できるはずなのに…)

ベルトルト(いや、むしろ、来るべきものが来たって顔だな。諦めに満ちてるというか。このユミルの表情、綺麗だな…)

ベルトルト(昼間の彼女とは別人みたいにしおらしい…。僕だけが知ってるのも優越感だな…)

ユミル「ただし、条件を出させてもらう。私が戸口に近いほう、お前は奥だ。まかりまちがってお前が襲いかかってこようが、すぐ逃げられるようにな」
 
ユミル「そのために、この倉庫の荷物の配置を変えろ。もちろん、外から覗かれても絶対気付かれないように」

ベルトルト「」コクコク


十数分後

ベルトルト「ふー」

ベルトルト(終わった…。オナニーのためにユミルが腰かけるところも作った。今まで生きてきた中で、最も頭を使い、最速の動きを記録した気がする…。ユミルの氷のような視線が痛かったけど…)

ベルトルト(ちょっとひと休みさせてもらおう…)

ユミル「」ヌチュ

ベルトルト(…って、もう始めてる?!)

ユミル「なん…だよ? これが…目的だったんだろ?」クパァ

ベルトルト(そんな悲痛な表情でされても…。あれ? むしろ、色っぽくて興奮する…!)フルボッキーン

ユミル「ふぅ…、くっ、ぅ…、あ、は…」クチュクチュ

ベルトルト「…、く…!」シコシコ


ベルトルト(指が出入りするの、よく見えていやらしい…。アソコってすごく複雑な形で…、濡れてきらきら光って…、ひくひくしてる…)

ベルトルト(ピンク色なのがどんどん充血して赤く…。あの中に挿れたら、きっと気持ちいいんだろうな…)

ユミル「や、は…、あぁん! あ、あぁぁ!」グッチュグチュ

ベルトルト(なんか今日のユミル早いな…。アソコ見られて興奮してるのかな…?)シコシコ

ユミル「あぁっ! あぁっ! ク…、も…イク…! 嫌だ…!」ビクビク!

ベルトルト(待って、僕も一緒にイクから…!)

ユミル「やだ! あ、は、ああああぁぁっ!」ビクンビクンッ! ピュゥッ!

ベルトルト「くっ…、ユミ…ッ! …!」ドクッドクッ!

ベルトルト(あ、なにか向こうから飛んで床に落ちた…? 液体? おしっこ? ちがう…)

ベルトルト(もしかして、これが潮吹きってやつ?!)

ユミル「…うっ、ぐす…」ハァハァ



さらに数日後

ユミル「は…ふ…、ん、あ…、くっ…」クチュグジョ

ベルトルト(なんか、ユミル、イクまでの間隔が短くなってきたな…)シコシコ

ユミル「あ…、う…、は…、うぅ…、」プチュグチャァ

ベルトルト(そういえば、クリスタの名前も…、あんまり呼ばなくなった…)シコシコ

ベルトルト(ここしばらく、ユミルのアソコに釘付けでおっぱいすらよく見てなかったんだけど…)シコシコ

ベルトルト(昨日、ふと顔を上げたとき、心なしか、時々薄目を開けて僕のチンコをちらちら見ているような…)シコシコ

ベルトルト(今日もそうだ。ちょっとこそばゆい恥ずかしさがあるな…)シコシコ

ユミル「あ、はぁ…、もっと…」チュックチュッ

ユミル「もっと…、奥まで…」

ベルトルト(これ初めて聞く声音だ…。懇願するような、でもなんか悲しそうだな…。けど、興奮する…!)シコシコ

ユミル「突いて…」

ユミル「…ください」

ベルトルト(え…?)ドクンッ!


───ビチャ!

ユミル「うあ? やああああっ! 嫌だ! 汚い!」

ベルトルト「ご、ごめん! こんなつもりじゃなかった! そっちまで飛ぶなんて!」

ベルトルト(膝にちょっとかかっただけじゃないか。それなのに、顔真っ青にして…、大げさだよ…)ツカツカ

ベルトルト「ほら、もう拭い取ったよ。…ユミル?」

ユミル「…ひ、ひ、」ブルブル

ベルトルト(やばい! 叫び出しそう!)

ベルトルト「待って!」グイッ!

ベルトルト(ああ、思わずチンコ握ってた手で口を押さえちゃった。僕って最低だ)

ユミル「んー! んー!」ジタバタ!

ベルトルト「暴れないで!」

ベルトルト(抑えるどさくさに、抱きしめちゃった。細いのに柔らかくて、いい匂いがする…)ムハー

ユミル「ん~~~!」


ベルトルト(おっぱいが当たって、柔らかい…。もう少しだけ抱きしめてたい…。いいよね…?)

ユミル「…! …! ……」グッタリ

ベルトルト(え? え? 急に力が抜け…、気を失ってる?)

ベルトルト(どうしよう…、どうしよう!)

ベルトルト(とりあえず、ユミルがいつも持ってきてる布で身体を拭いて、ズボンを履かせないと。このままじゃ風邪引いちゃう)ゴシゴシゴソゴソ

ベルトルト(よし、ズボンは履かせた! って、ああ、先に顔を拭いてあげるべきだったのに。他になにか…、ズボンのポケットにハンカチがあった!)

ベルトルト(ハンカチを濡らしてきて、顔拭いたけど…、すごく涙を流してたのにやっと気付いたよ…)

ベルトルト(ただの男嫌いなら、ユミルの性格からいって、力の限り抵抗するよね。訓練兵とはいえ兵士なんだから、力の強い男相手でもいくらでも反撃のしようはあるはずだ)

ベルトルト(なのに、大した抵抗もできずに気を失ってしまうのは…)



ユミル「」ハッ!

ベルトルト「目、覚めた?」

ユミル「なに、膝抱えて床に鎮座ましましてんだよ、デカブツ」

ベルトルト「こうして目線を低くしてないと、君が怖がって話をしてくれないと思って」

ユミル「」プイッ!

ベルトルト「ねぇ、ユミル、君…、レズで男が嫌いなんじゃなくて、もしかして男が怖いの…?」

ユミル「お前には関係ねぇだろ…。答える義務はねぇ」

ベルトルト「……」ヌゥ

ユミル「立つな! 覆い被さってくるな! …ああ、そうだ! 認める! これで満足か?!」


ベルトルト「けど、あんなに濡らしてエッチな身体してるのに…。潮まで吹いて…」

ユミル「私は汚いんだ! 淫乱でどうしようもねぇ、クソみてぇな女なんだよ!」

ユミル「兵団に入る前、王都の掃き溜めで生きるために身体売って、そんとき、さんざん変態どもに仕込まれて何されても身体が疼くようにされちまったんだ!」

ユミル「汚ねぇおっさんに媚び売る手管も…、言うこときかなきゃ殴られて…、鞭で打たれて…」

ベルトルト(ユミル、頭抱えちゃった…。震えてる…)

ユミル「わかったか! わかったらもう私に関わるな! 童貞のクソガキが!」

ベルトルト「待ってよ、ユミル…」

ユミル「どけよ! 帰る! お前のほうは抜いたんだから、今夜はもう続ける必要ないだろ!」バタバタバタ…


…僕は倉庫にひとり残された。

これからどうするか、選択肢はみっつある。

ひとつ。この関係を終わらせ、一切を忘れる。
これがいちばん賢い選択。

ふたつ。握った弱みを最大限に振りかざし、性欲処理係として利用し続ける。
僕が望めば、彼女にとっては脅しと同じだろうけど、きっと最後までさせてくれる。
仕込まれたという手管を使って奉仕もしてくれるはず。今日のように全てを諦めた顔をしながら。
割り切れば、僕だけが楽しめる。周囲に漏れる心配もない。
正直言って、捨てがたい案。

みっつ。困ったことにこの気持ちがいちばん強い。
───彼女の恐怖症をなんとかしてあげたい。

クリスタの名前を呼んでいたのは、そういう対象として見てたんじゃなくて、
助けを求めてたのか。だから、あんなに切なくて、あんなに必死で…。

あの声で名前を呼ばれたいと願ったのは、ひょっとして、
僕は彼女に助けを求められたかったのか? 彼女に頼られたかった?


ちょっと待って。
人類を滅ぼす僕が人助けなんて、お笑い草じゃないか。
いずれ殺すのに。彼女を殺すのに。
直接でなくても、僕が壁を蹴破って巨人を侵入させて食い殺させるのに。

だけど、罪悪感でどうにかなりそうなんだ。ここの人間はいい人ばかりだから。
本当は嫌なんだ。いずれ殺すのも。彼らの大切な人たちを殺したのも。

罪悪感を紛らわせる術が欲しいんだ。
彼女のことで頭をいっぱいにすれば、余計なことを考えずにすむかな。
ここにいる間だけの自己欺瞞だけど、心を軽くするために。

「助けたいんだ」と伝えても彼女が素直に受け取るわけないよね。
「自惚れんな!」と怒鳴られて、「馬鹿にすんな!」と罵られて、
ますます頑なになって僕から離れていっちゃう。

これまで通り性欲処理のために利用するとみせかけて、つながりを保つしかないのか。
難しいけど、なんとか彼女の心を解せるといいな…。


今日はここまで。
ユミルがベルトルトを救うベルユミはいっぱいあるんで、
逆にベルトルトがユミルを救う話を書いてみたかった。
16歳童貞(ハゲ候補)には荷が重そうだが。
もしただれたエロ展開を望んでた人には、申し訳ない。

あと、会話文が苦手なんでその練習も兼ねてる。生温かく見守ってくれ。

書き忘れてたが、>>15に人様から勝手に拝借したネタがある。

乙!
素直に応援したくなるハゲ候補だなw
二番目の選択で、怯えながらもベルトルトなしで生きていけない位に調教するのも捨てがたい…
とか思うのは変態な俺だけか…
兎に角支援!


翌日

ユミル「は…、くっ…お前って、ほんっと、いい根性してるよな…」クチュクチュ

ベルトルト「思春期だから、仕方ないね。毎日でもしたいに…、決まってる」シコシコ

ユミル「あんな話聞いて…、男に寄ってたかって好き放題された…、」クチュグチュ

ユミル「んぁ…、汚ねぇ女相手に…、あっ…、よくおっ勃てられるもんだ」ヌチュゥ

ベルトルト「あいにく処女厨じゃないんだ。そんな了見の狭い人間と一緒にしないでよ」シコシコ

ユミル「ハッ、人格は最低なのにな! …んっ、くぅっ…」グチュズチュ

ベルトルト(日中、あからさまに避けられて話す機会なんてなかったけど…)

ベルトルト(全訓練兵が朝夕必ず一度はさわる当番表の名前の札の裏にメモを貼りつけて呼び出した)

ベルトルト(来てくれるか冷や汗ものだったけど、来てくれた。これでつながりは切れない)

ベルトルト(けど、血も涙もない冷血な奴だと思われただろうなぁ…。それだけ僕を怖れてるってことだし…)

ベルトルト(どうしたらいいのか、一晩考えたけれど、はっきりいって、ノープランだ)

ベルトルト(心に傷のない、普通の女の子の扱い方だってわからないのに…)

ベルトルト(16歳童貞には荷が重すぎた…)


ユミル「はぅ…もっと…、激しく…、あぁっ!」グチュゥ

ベルトルト(あ、また薄目開けて僕のチンコ見てる…)

ユミル「ください…、ん…、お願い…、します…」グッチュズチュ

ベルトルト(身体を開発されて…、嫌なのに気持ちよくて…、本当は挿れられたいんだ…)

ベルトルト(身体は求めてるのに、心は怯えてるって、可哀想だなぁ…)

ベルトルト(僕も挿れたいよ。抱き締めて、君の中、めちゃくちゃに突きまくりたい…!)シコシコシコシコ

ユミル「ふあっ…! んっ! ~~~~~っ!!」ビックン!

ベルトルト(ああ、ユミルのイキ顔、可愛いなぁ…。もういちどあのスタイルの良い身体に触りたい…)

ベルトルト(その前に、男に怯える彼女をなんとかしないと)

ベルトルト「」ドクッドクッ!

ベルトルト(なんとかしてあげたい…。これは、嘘まみれの僕の、偽りのない本当の気持ちなんだ…)


───ストン

ベルトルト「男のどんなところが怖いの?」

ユミル「そんなこと聞いてどうすんだよ? また床に座り込んで…。ケツが冷えるぞ」

ベルトルト「別に…、単なる好奇心だよ。どんなこと…されたの?」

ベルトルト(とりあえず、情報収集だ。なにがきっかけや突破口になるかわからないし、やれるだけやってみよう…)

ユミル「聞きたきゃ聞かせてやるが、トラウマになってチンコ勃たなくなっても知らねぇぞ、童貞」

ユミル「上から見下して、はぁはぁ臭い息吐きかけて、人の身体舐め回して…」

ユミル「こっちがぶっ壊れるのもかまわずにガンガン突っ込んできて、」

ユミル「少しでも気に入らないと骨が折れるほどぶん殴って、ケツに突っ込んだチンコだろうとしゃぶらせて、」

ユミル「えずいて吐けば、その中に顔を押し込まれて、『舐めて綺麗にしろ』って怒鳴られて、」

ユミル「そうしてるときに、小便ひっかけられてゲラゲラ笑われたこともあったな」

ユミル「私はそんな扱いされたときのこと思い出しながらオナッてんだ。最低の女だろ?」

ユミル「こんな話でよければ、どうぞ、オカズにしろよ!」

ベルトルト(自虐ネタで来ますか。そうですか。そうやって気を萎えさせて僕の方から終わらせる気なんだね)


ベルトルト(でも、それ無駄だよ。むしろ、ちょっと興奮した!)ムク

ベルトルト(…じゃなくて! ユミルの思い通りにはいかせるもんか!)

ベルトルト「君さ、男が怖いっていってもコニーにはよく触ってじゃれ合ってるじゃないか。彼は平気なの?」

ユミル「コニーは男ってか、ガキだろ。チビだし、からかいがいがあって、むしろ可愛い奴だ」

ベルトルト「エレンは?」

ユミル「エレンもガキだなぁ。あの駆逐馬鹿。巨人が憎い憎いばっかりで」

ユミル「あんなんじゃ、ちっぽけな奴らは倒せても、巨人ども全部一掃するとなると、到底敵いっこない」

ベルトルト(彼女が苦手なのは自分より大きい男、…と)



数日後 昼間 座学教室

ユミル「よお、マルコ」

マルコ「ユミル」

ユミル「こないだの座学のノート返すわ。クリスタに教えんのにすげー役に立った」

クリスタ「マルコ、私からもお礼を言わせて。いつもありがとう」

マルコ「どういたしまして」

ユミル「他人が見て綺麗でわかりやすいのは、やっぱお前のがいちばんだな」

ユミル「また礼がしたいから、なんか考えといてくれ」

クリスタ「お礼は私からするのが普通じゃないの?」

ユミル「お前だといやらしい要求をされるに決まってるから駄目だ。私が許さない」

ユミル「だいたい、男に対してもっと警戒しろよな」

ユミル「…ああ、悪い、マルコがそうだってんじゃなくて、他の男どものことでな」

マルコ「わかってるよ、ユミル。お礼なんていいよ」

ユミル「そうはいかねぇ。借りをつくるのは嫌いなんだ」


マルコ「うーん、じゃあ…、あ、ジャン、ちょっとこっち来て」

ジャン「んだよ、マルコ?」

マルコ「さっきシャツの胸のボタンが取れたってぼやいてただろ? ユミルに付けてもらったら?」

ユミル「自分の貸しをそんなんに使っちまっていいのかよ?」

マルコ「僕が納得してるから、構わないよ」

ユミル「お前がそう言うんなら…。クリスタ、裁縫道具貸してくれ」

ジャン「ユミルかぁ、できんのかよ?」

クリスタ「何よ、ジャン! ユミルはすっごい器用なんだから!」プンスカ!

ジャン「脱いだほうがいいか?」

ユミル「いや、着たままでいい。取れたのは3番目か? その上のボタン、全部外してくれ」

チクツイーチクツイーチクチクチク

ユミル「ん、」プツン

ジャン「」

マルコ(歯で糸を切るのはいいんだけど、そのためにジャンの胸元に顔を埋めることになるのには気が付いてないんだよねぇ…)

マルコ(僕のときもそうだったけど、変に無防備というか、全然男と思ってないというか…)


ユミル「完成だ」

マルコ「いつ見ても鮮やかだねぇ。1分もかかってないよ」

ジャン「ああ…、すげえ…。鮮やかすぎて全っ然女らしさを感じないところがまたすげえ…」

ユミル「ダハハハハハ! 確かに柄じゃねぇな!」

マルコ「ジャン、お礼」

ジャン ハッ!「ああ、ユミル、」

ユミル「礼ならマルコだ。クリスタ、行こうぜ」

ジャン「」

マルコ(ジャンてば、ユミルが背中を向けた瞬間、顔真っ赤にしてるよ…)

ジャン「」

マルコ「あ、ちょっと、ジャン」

ジャン「」

マルコ「ベルトルトがものすごい顔でこっちを睨んでるよ」



今日はここまで。これから仕事だ。おまえらも頑張れ。

>>33
股間の超大型巨人に調教されるユミルか…。
実に捨てがたいな。そっちに方向転換するには、ハゲ候補をもっとダークな性格にすればよかった。
もう遅すぎるのが、惜しい。


見てくれる人ありがとうな。

毎度何かを書き忘れるが、進撃キャラの身長・体重↓
http://blog.livedoor.jp/gatun02/archives/7927120.html

目線が近ければセーフなのか

>>41
書き手のお前が賛同してくれるのは嬉しいな。同士よ!

だが、ドエロも良いが…
今回も乙だ。非常に良い。

こんなハゲ候補は最終的に報われて、ユミルとラブラブになってしまえ。
そして末永く爆ぜろ!と罵られる所を期待してしまうな。

調教の方は…お前が気が向けば書いて欲しい物だ。
勿論強制ではない。

兎に角、続きをまた楽しみにしている!



その夜 倉庫

ベルトルト「なんでだよ!」

ユミル「抜いて、始末して、床に体育座りして、それから激昂とか、律儀に段取り守って忙しい奴だな」

ベルトルト「それは、昼間、君が…」

ユミル「あんまり鼻息荒くしないでくれ。目線が下でも怖い」

ベルトルト「う…」

ベルトルト(少し落ち着かなきゃ…。せっかくお互いイッた後、座って少し話をする習慣が定着してきたのに…)

ベルトルト「君は、自分より大きい男は怖いんじゃなかったのか?」

ユミル「は?」

ベルトルト「今日のマルコとジャンのことだよ!」

ユミル「あれか。てか、なんでそれがそんなにお前の気に障ってんだよ」

ベルトルト「平気で喋って、ボタンまで付けてあげて…」

ベルトルト(おまけにあんな、ジャンの胸に顔を埋める仕草、心臓が止まるかと思った…)

ベルトルト(マルコには何回も付けてあげてるみたいな様子だったし…)


ベルトルト「僕も付けてもらいたい!」

ユミル「無理」

ベルトルト「即、却下?!」

ユミル「普通の目線の高さで表情が全部見える奴は、まあ、平気なんだよ」

ユミル「ベルトルさんは無理だ。背が高すぎる。特に目が見えないのが駄目だ」

ユミル「その前にお前のボタンなんか付けてやる義理はねぇ。公開オナニーなんてひどい目に遭わされてんのに」

ユミル「それに、あいつら、まったく私を女だと思ってねぇし。その点、安心なんだよ」

ベルトルト(そう思ってるのは君だけだよ…。あのジャンの表情…)

ユミル「…昔な、冬の夜は、身体売る時以外は、似たような境遇の奴らと身を寄せ合って暖取ってなんとかやり過ごしてたんだ」

ユミル「服着せたままボタンを付けんのもそんとき覚えた。いちいち脱いでたら寒ぃから」

ベルトルト「それって男も?」

ユミル「男ったって12、3だぞ。ガキだ、ガキ」

ベルトルト(子供だと思った相手なら、たとえ身体が触れあっても普通に接することができるってこと? セックスは無理でも…)


ベルトルト「じゃあ、背の高いライナーは僕と同じように苦手なのか?」

ユミル「あいつは、みんなの兄貴っつーか、親父だろもはや。生まれついてのおとん体質っつーか」

ユミル「昔、アニに父親代わりに抱きつかれてたって言ったか? アニの気持ちわかるわ」

ユミル「クリスタに惚れてて、ああいうのがタイプなら私のことは女には見えないだろうし」

ベルトルト「彼は平気なの?」

ユミル「うーん、そうだな、言われてみれば平気なほうだな」

ベルトルト「僕と彼と何が違うっていうの?!」

ユミル「…お前、人に公開オナニーを強要しといて何言ってんだよ」

ベルトルト「ごもっともです」

ベルトルト(でも、それは今は、君を助けるための手段の一部で…、なんて言えないけど…)

ユミル「お前だけは苦手だ。たとえ、公開オナニーの件がなくても、嫌だ。何か腹の中に隠してる感じがする」

ベルトルト(ドキ…! やっぱりユミル、鋭いな…)

ベルトルト「ライナーには…、そんな感じを受けないの?」

ベルトルト(あ、この質問はまずかったかな…)


ユミル「? あいつはどこまでも公明正大だろ? 後ろ暗いところは微塵も感じねぇな」

ユミル「逆に、非の打ち所がなくて、鼻につくくらいだ」

ベルトルト(『兵士』のライナーには、そりゃ、後ろ暗いところはないだろうさ。全部忘れてるんだから)

ベルトルト(でも、勘の鋭いユミルが気付いてないってことは安心すべきなのか?)

ベルトルト(それとも、『兵士』に完全に乗っ取られつつあると戦慄すべきなのか…)

ベルトルト「じゃあ、公開オナニーのことがなくても、訓練兵の中で苦手なのは僕だけってこと?」

ユミル「そうか! そうだな! ベルトルさんさえいなくなってくれれば、私は心穏やかに過ごせるんだ!」

ベルトルト「なにそれ、ひどいよ…」

ユミル「ベルトルさん…」

ベルトルト「何?」

ユミル「ベルトルさん、ベルトルさん、ベルトルさん…」

ベルトルト(ドキ…! 何だろう? 僕の名前、何度も呼んで…)


ユミル「なんで年下のお前を『さん』付けで呼んでたのか、そのわけも今わかったわ」

ベルトルト「どうして?」

ユミル「……」

ベルトルト「まさか…」

ベルトルト「僕を怒らせないように、無意識に機嫌を取ってたわけ?」

ユミル「そうだったんだな! いやー、納得いった!」

ベルトルト(なんだよそれ!)

ベルトルト(訓練兵の中で彼女に男として意識されてたのは僕だけで、)

ベルトルト(けど、そのせいで怖がられてるってこと?!)

ベルトルト(彼女だけの特別なあの呼び方も、そんな理由だったのか?!)

ベルトルト(なんだよそれ! なんだよそれ! 冗談じゃない!)

ベルトルト(もし暗い過去がなければ、彼女は…、彼女は…、)

ベルトルト(僕を好きになってくれたかもしれないのに!)


今朝、投下するつもりだった分だ。短いのはそのせい。
童貞思考が暴走するの回

>>45
正解だ。今より背が小さい時分に大人の男にヤラれまくったのがトラウマ。
見上げないと顔全体が見えないぐらいの身長差だとダメという設定。

>>46
長文感想は嬉しいな。調教か…。これを書き終えたらネタを考えてみる。



その夜 倉庫

ユミル「ふ…、くぅ…! …で、傷だらけにされんのに嫌気がさして、」

ユミル「坊主は金払いがいいって話を、あ…、聞きつけた馬鹿な私は、」クチュクチュ

ユミル「のこのこウォール教の本部に…、行ったわけだ…」クチュグチュ

ユミル「そこで…、他の似たような境遇の女たちと、あ…、一緒にひと冬監禁されて、」グチュグチュ

ユミル「反抗しない限り…、うぁ…、痛めつけられはしなかったけど、それよりえげつないことされて…」グチュグジョ

ユミル「仕込まれて…」グジュゥ

ユミル「坊主なんてストレスだらけの変態ばっかで、ひっ…、やることはそこらの男よりえぐくて…」グジュグチュ

ユミル「もうあんなの嫌だ…、嫌なのに…、あっ、あっ! なんでこの身体…」グジュプジュルゥ 

ベルトルト(愛液すごい…。今まで見た中でいちばんだらだら垂れ流してる…)

ベルトルト(最初はえぐい話を聞かせて僕を萎えさせるのが目的だったんだろうけど…)

ベルトルト(今では、誰にも言えなかった辛い過去を僕に吐き出して、楽になりたがってる気がする…)

ベルトルト(いいよ、それで君の気が楽になるなら、いくらでも聞いてあげる)

ベルトルト(というか、聞いてて、すごく可哀想だと思うのに、全然萎えない)シコシコ


ベルトルト(むしろ、さらに堅くなる僕もたいがいだ)シコシコ

ベルトルト(頭と下半身は別物って言うけど、まさに身を持って体験してるよ)シコシコ

ユミル「……」

ベルトルト(あ、またユミル、薄目を開けて僕のチンコ見てる…)シコシコ

ベルトルト(目が合いそうになるとそらすか、また目を閉じちゃうんだよね…)シコシコ

ベルトルト(オナニーに夢中になってるふりして、ちょっと僕も目をつぶってみようか…)シコシコ

ユミル「…あ、くは…っ! う…ん…」グチュプジョ

ユミル「欲し…、です…。挿れてください…!」グチャッ!グチャッ!

ユミル「中、突いて…、あ…、後ろからは…、嫌…! 深すぎ…!」グジュジュッ!

ユミル「いやあっ! 激し…のは…、いやあっ! 壊れ…ぅ…」ヌチャァ!

ベルトルト(思ったとおり、自分だけの世界に入って、僕のチンコに犯される想像してる)

ベルトルト(ってか、これ、聴覚への暴力だよ…!)

ベルトルト(陵辱されるユミル…。彼女を泣かせてる男が僕の姿に…)シコシコ

ベルトルト(彼女の細い身体を思うままに振り回すみたいなセックスしてる…)シコシコ

ベルトルト(僕はそんなひどいことしないよ…。たぶん…)シコシコ


パチ!

ベルトルト(目を開けたら、チンコ凝視してるユミルとばっちり目が合っちゃった…)

ベルトルト(目をそら…さない!)

───欲しい

ベルトルト(目だけじゃなく全身でそう言ってる…)

ストン

ベルトルト「」スッ

ユミル「」ビクッ!

ベルトルト「手を君のほうに伸ばしただけでそんなに怯えないでよ」

ベルトルト「ねぇ、ユミル、僕のこと好きに使って」

ベルトルト「僕のほうが先に君のことをオナペットにしたんだ」

ベルトルト「今度は君が僕をただの棒扱いしていいよ」

ベルトルト「君に触ったりしない。中に出したりもしないから」

ベルトルト「こうして座ってるだけ。君の好きにしていいよ。自分がイクのだけに使って」


ベルトルト(ユミル、躊躇してる…。瞳が怯えてる…)

ベルトルト(殴られるとか、押さえつけられて乱暴にされるとか、心配してるのかな?) 

ベルトルト(恐怖の記憶はなかなか消えないよね。だったら…)ペタ

ベルトルト「僕はこうして、後ろの床に手を突いてるから。ここから手を動かさない」

ベルトルト(ユミルがおずおずと近づいてくる…。僕の足を跨いだ…)

ベルトルト(こんなに、アソコが間近い…。毛、薄いな…。割れ目が透けてる…)

ユミル「上、見ろ…」

ベルトルト「うん…」

ベルトルト(って、このアングルやばすぎる…!)

ベルトルト(おいしそうな下乳の間にユミルの顔が挟まってこっちを見下ろしてるよ…)

ベルトルト(僕の目を見てる。こんなにまっすぐ見られたの、もしかして初めて?)

ベルトルト(僕が豹変してもすぐわかるようにかな? そうだとしても、ドキドキする…)


ベルトルト(ユミルの瞳の色…、怯えてるのと、理性が崩壊しかかってるのが、たまんない…)

ベルトルト(優しく微笑んであげられればいいんだけど、そんな余裕ない…)

ベルトルト(今の僕、鼻の穴ふくらませてフーフーいって、みっともない顔なんだろうなぁ…)

ベルトルト(我慢の脂汗も少しかいてるか…。ますますみっともない)

ベルトルト(あ、ユミルが…、下りてくる…)

ベルトルト(僕のチンコ怖々さわって…) 

ベルトルト「う…」

ユミル「」ビクッ!

ベルトルト「ごめん、刺激が強かったせい。もう平気」

ベルトルト(ユミルの手が僕のチンコ取って…、ユミルのアソコが僕のに近付いて…)

ベルトルト(これから僕、セックスするの? なんか現実感がない)

ベルトルト(濡れたアソコに先っちょがくっついた。この段階で気持ちよすぎてどうにかなりそう…)

ベルトルト(ユミル、位置を探ってる…? )


ニチ…ニチャ…

ベルトルト(うわ、いやらしい音する。ユミルと僕が立ててるんだ…)

ベルトルト(ユミルの動きが止まった。あ、押しつけて…くる!)

ズプゥ

ベルトルト(挿入っちゃった…!)

ベルトルト(熱い…! ぬるぬるして…! 雁首が中でプリプリの壁に引っかかって…!)

ベルトルト(ていうか、チンコ全体が気持ちよすぎる…! 何だこれ…?!)

ベルトルト(あ、奥のほうで先っちょに何か当たった…。コリコリして…固いの…)

ユミル「~~~~~~~~~!!」ビクッビクッビクン!

ベルトルト(うあ…、急に締め付けが強く…、すご…) 

ベルトルト(ユミル、イッてる…。声殺して…、でも、身体が魚みたいに跳ねてる…!)

ベルトルト(ユミル、挿れただけでイッちゃった…)

ベルトルト(こんな間近でイキ顔見られるなんて…。ユミル、可愛いよぉ…!)

ベルトルト(僕もイキそ…! 駄目だ、我慢だ…! 中に出すわけには…!)


ユミル「」ズルッ!

ベルトルト(あ、もう抜いちゃう…)

ベルトルト(ユミルのアソコと僕の先っちょが糸引いてつながって…、やらしい…)

ベルトルト(僕は自分から棒に徹するって決めたんだ)

ベルトルト(自分で処理するんだ…!)ギュッ! ドクッ!

ベルトルト(軽く触っただけでイッちゃった…。毎日出してるのに、我ながらすごい量…)

ベルトルト(これ、ユミルの中に出したら、きっと…、そして…)

ベルトルト(赤ちゃんができるんだ…)

ベルトルト(そばかすのある赤ちゃんができるかな? それとも僕に似て鷲鼻?)

ベルトルト(いやいや、そんなこと考えちゃ駄目だ!)

ベルトルト(そのことより、僕の下半身、ユミルのおつゆでぐっしょり…)

ベルトルト(次からはズボンを膝まで下ろさないと。腰の下に敷くものも必要だ)


ベルトルト(ユミル、背中を向けたまま何も言わない…)

ベルトルト(もうすぐ服も着終わる…。どうするのかな? 気まずくて帰っちゃう?)

───ストン

ベルトルト(座ってくれた…! 今までと同じように少し話をしてくれるんだ!)

ベルトルト(身体をつなげたからってこれまでと関係が変わらないのを示すためでも、嬉しいよ)

ベルトルト(いや、違う。今まで聞けなかったことを聞ける関係にはなれたんだ…)ゴソゴソ

ベルトルト「君がレズじゃないことはわかった。だったら、どうして最初につっぱねずにどんどん僕の言うこと聞いたの?」

ユミル「クリスタの名前を呼んだことの誤解を解こうとしたら、どうしたって私の過去を明かすことになんだろ」

ユミル「あいつにはこの世の汚いこととか生臭い話は近づけたくないんだよ」

ベルトルト(だからこそ、君は清い女神にすがりたくなったのか?)

ユミル「ガキんときから、ずっと大人の勝手な都合で傷つけられてきたんだ」

ベルトルト(ウォール教の重要人物。妾腹の子で、そのせいで虐げられて生きてきたんだっけ)

ユミル「それが、ライナーの野郎と付き合いだして、毎日ニコニコ、キラキラして、幸せの絶頂なんだ」

ユミル「私のことなんかで水を差したくねぇ」


ベルトルト(それ、僕も知ってる…。アニも最近アルミンと付き合いだしたっけ…)

ユミル「それに、私が脅されてると知ったら、あいつはきっと自分が身代わりになろうとするから」

ベルトルト(ユミルが一方的にクリスタに構ってるだけと思ってたけど、実は計り知れない絆があるみたいだ…)

ベルトルト「クリスタのことあんなに大切にしてたのに、ライナーと付き合うのはいいの?」

ユミル「クリスタ自身が選んだんだ。私が口を挟むことじゃねぇな」

ユミル「あいつ、事情があって実の父親に滅多に会えなくて、そのせいか、けっこう重度なファザコンなんだよ」

ユミル「おとん体質のライナーと似合いだろ。なるべくしてなったって感じだ」

ベルトルト(あ、少し淋しそう…)

ベルトルト(キスしたい…けど、まだ待たなきゃ…、焦っちゃいけない…)

ベルトルト(絶対、口にしちゃいけないけど…)

ベルトルト(ねぇ、僕、ユミルのこと好きだよ)



それからの僕たちは、夜は倉庫で密会し、最初は互いに自慰をしながら、

ユミルが辛い経験を話し、僕が聞く。

イキそうになると、ユミルは僕に身を寄せる。

僕は後ろの床に手を突いて、少し後方へ身体を斜めにしているとはいえ、

目の前、鼻先をかすめるくらい近い距離に、

アソコ、おっぱい、瞳が潤んで上気した顔、の順で降りてきて、

彼女にむしゃぶりつきたい誘惑に耐えるのが大変だった。

挿入してイッた後はすぐに立ち上がって服を着始める彼女が、

僕にぐったりともたれかかる時間が日を追うごとにだんだんと長くなって、

昨日はその細くしなやかな指で僕のチンコを握ってイカせてくれた。

さすがに服を着た後手を洗いに飛び出していったけど、

その後戻ってきていつものように話をしてくれた。


普段よりさらにがさつではすっぱな調子で喋るユミル。

照れ隠しだと思えば、それもまた可愛い。

僕は嬉しくて、今日は一日中、天にも昇る心地だったけれど、

夕方、訓練が終わって、当番表の札を動かす時になって、

地獄に叩き落とされた気分になった。

裏に貼り付けられたメモには、「今日からできない」の文字。

どうして? 何かユミルの気に障った? やっぱり嫌だったの?

色んな想いが頭をぐるぐるめぐり、自分の何が悪かったのかを思い起こし理由を探しては、

めちゃくちゃに自分を責めた。


泣きそうになって、目の前がぼやけ、

続く「また一週間後な」の文字に気付くのに時間がかかった。

その意味を理解するのにまた時間がかかって、ようやく、

───あ、「あれ」か

、と思い至った。

後ろから、やっぱり札を動かす順番を待ってたジャンが僕を急かす。

立ち尽くす僕の異様さに、後がつかえた訓練兵たちがざわざわとざわめきだす。

でも、そんなことどうでもいい。

頭がぼーっとして、全身がかあっと熱くなって、

「ベルトルト・フーバー」と刻まれた札を握りしめながら、僕は鼻血を出した。



今日はここまで。
読んでくれる人、ありがとうな。

一部、某SSの「視覚の暴力」からネタを拝借。

うむ、やはりある程度の量ができてから投下することにする。

無理はいかんな。質を落とすのも読んでくれる人に失礼だ。
お前らも無理せず頑張れ。

乙!

>>僕はそんなひどいことしないよ…。たぶん…
たぶんってwおっとこのこだね、優しさと欲望のせめぎ合いか

ある程度まとめて…をリクエストした奴なんだけど、ありがとう
忙しい中物語考えて書きおこしてと大変だと思うけど、次の更新を楽しみに待ってるね。



それから約一ヶ月後 倉庫

ユミル「あ、あっ! ふぁ、イッ…! ~~~~~ッ!!」ビクンビクン!

トサ…

ユミル「」ハァハァ

ベルトルト「ね…、ユミル、僕ももう限界…!」

ユミル「ん…」ズル… ギュッ!

ベルトルト「く…」ドクドクッ!

ベルトルト(あれからユミルに2回目の生理が来て、今日はまた1週間ぶりの密会だ)

ベルトルト(僕たちの関係は大して変わっていない)

ベルトルト(あいかわらず、僕の手は床についたままで、この手で彼女に触れたことはない)

ベルトルト(変わったことといえば彼女がイッた後、僕にもたれかかる時間が延びたこと)

ベルトルト(僕がイク時になるまで。本当にそのぎりぎりになるまで)

ベルトルト(そして、彼女が僕のチンコを握ってイカせてくれるようになったこと)

ベルトルト(もちろんすぐに手は拭くけど、前のように手を洗いに飛び出していくことはなくなった)


ベルユミ「」ゴソゴソ

ストン

ベルトルト「ねえ、ユミル、僕たちそろそろこんな倉庫じゃなくて、空き部屋へ移動しない?」

ユミル「断る」

ベルトルト「どうして? 冷たいし固いし、季節も寒くなってきたし…」

ユミル「嫌だね。そんなの、普通の恋人同士みたいじゃないか」

(恋人同士…!)カアァ

ベルトルト「ユ、ユミルッ! 君の恐怖症が治ったら、あの…、僕と付き合ってくれる…?」

ベルトルト(ライナーもアニも、それぞれの相手と付き合ってるんだ。僕だっていいよね…?)

ユミル「は? 無理だろ。怖くなくなっても無理だ」

ベルトルト「え? 何で?!」

ユミル「いやいや、考えなくてもわかるだろ?」

ベルトルト「わかんない!」

ベルトルト(どうしてそんなこと言うの? まさか、僕が巨人だって知ってる…?!)ヒヤアセ


ユミル「お前、わざとか? 天然か?」

ユミル「頭悪ぃわけはないよな。いつだって成績上位のベルトルさんなんだし」

ベルトルト「訳を聞かせてよ! 納得できない!」

ユミル「冷静になれよ。本当にわかんねぇみたいだな。んじゃ、言うぞ」

ユミル「お前と私じゃ、性格がまったく合わねぇだろ」

ベルトルト「そんなことない! …よ?」

ユミル「口ごもったな。自覚あんじゃねぇか」

ベルトルト「驚いて、どうして急にそんなことを言い出すのか考えただけだよ!」

ユミル「それと、腹の底が知れないところがある」

ユミル「さっき思い当たる節があるような顔したな」

ベルトルト(ギク…!)

ユミル「ま、その前に、お前は地味で真面目な優等生」

ユミル「私はがさつで素行不良。ポンポン口から悪態が飛び出すクソみてぇな女だ」

ユミル「どう考えても合うわけがない。私も付き合って退屈な相手に時間を無駄にすんのは嫌だ」


ベルトルト(え? え?)パニック

ユミル「からかって遊ぶんなら、コニー」

ユミル「小気味いい口ゲンカすんなら、ジャン。つっても、まだ熱くなりやすいガキだけど」

ユミル「結婚すんなら、マルコみたいなタイプがいいな。性格も安定してるし」

ベルトルト「ちょっと待って! マルコとなら結婚できるの?! 彼をいいと思ってるの?!」

ユミル「ちょっ! 立つな! 近寄るな! 戻れ! そう、座れ!」

ユミル「マルコのことは、私個人の話じゃなく、一般論だ! 一般論!」

ユミル「真面目でも、お前と違って冗談も通じる。普段目立たなくても、いざってときは頼りになりそうだ」

ベルトルト「こんなこと言っちゃなんだけど、僕、成績は彼より上だよ。頼りにならない?」

ユミル「ハ~…」タメイキ

ユミル「んじゃ、いちばんでかい理由を言うぞ」

ベルトルト(ゴク…!)

ユミル「お前、年下じゃん」

ベルトルト(なんだよそれ! 身体が大きいから僕が怖いのに、結婚できないのは年下って理由?!)ムカッ!


ベルトルト「結婚する! 絶対、君と結婚する!」

ユミル「この流れでどうしてそうなるんだよ! 頭膿んでんのか!」

ユミル「んな、勢い任せのプロポーズされても、ちっとも嬉しくねぇよ!」

ベルトルト「結婚する!」

ユミル「だから…」

ベルトルト「君の男性恐怖症は、僕が責任もって治す! 射精を我慢しすぎて勃起不全になってもいい!」

ベルトルト「だから、結婚してください!」ペコッ!

ユミル「……」

ユミル「…顔、上げろ」

ユミル「…本気か、本気で私と結婚したいのか?」

ベルトルト「」コクン


ユミル「ブハッ! ダハハハハハハッ! ダーッハッハッハッハッハッハッ!」

ベルトルト(そんなに笑うことないじゃないか! 僕は真剣なのに!)ムカムカ

ベルトルト「女の子がそんな大口開けて笑うのはよくないよ」

ユミル ピタ!「それだ」

ベルトルト「え?」

ユミル「お前にとっちゃ、ビクビクしてる私の姿のほうが印象強いだろうが、」

ユミル「私にとっちゃ、こっちが素なんだよ。がさつで口汚い、クソみてぇな女」

ユミル「お前の気の迷いは、ひと言でいえば、ギャップ萌えってやつのせいだ」


ユミル「男が怖くなくなったら、私なんか何の魅力もない、」

ユミル「オナペットの価値すらない女になるぞ」

ユミル「それとな、もうひとつある」

ユミル「お前は自分の真剣な提案を笑われて馬鹿にされたと思って不愉快になった」

ユミル「けど、それをストレートに言わず、女だからどうこうって遠回しな言い方して、」

ユミル「私が笑うのを止めさせようとした」

ユミル「私はそういう回りくどい奴とは合わないんだ」

ユミル「だから、お前と結婚はおろか、付き合うこともできない」



今日はここまで。毎度読んでくれる人には感謝だ。

やっとユミルをユミルらしく書けるところまで来た。
長かったなここまで。

ビクビク怯えてるユミルが可愛いと言ってくれた人には申し訳ない。
今回、あんまエロもないしな。


>>77
今作では、特に16歳17歳ってことを意識して書いてる。
公開オナニーを強要したにもかかわらず、「助けたい」と願ったり。
「情がわきすぎたら身の破滅」とか考えてんのに、もうその日のうちに
「君が好きだよ」と自覚したり。今回は勢いで、
「結婚する!」とのたまったり。
(ユミルの前か、ユミルが関わると)感情の振り幅が大きい。
欲望にも振り回されやすい。
でも、基本的には良い奴。優しいんだな基本的には。大量虐殺したことに罪悪感も感じている。
原作無視もいいところだが、こんなベルトルト像でもよければ、
これからも付き合ってくれ。


修正

>>80の7行目

ベルトルト(恋人同士…!)カアァ

に、脳内変換しといてくれ。



翌朝

一晩中眠れなかった。ユミルの言ったことが頭から離れない…。

そう…、なのかな? ユミルとは性格が合わないって。

普段の僕って退屈な男と思われてたんだ…。へこむ…。

けど、ここへ来てから極力他人と関わらないようにしてただけで、

元々の僕の性格ってそんなに地味でもなかったはずなんだよね。

ユミルは「自分はがさつで口汚い」って言ったけど、でも好きになったんだ。

…好きになったと思ったんだ。その気持ちにすら自信が持てなくなってきた。

そもそも僕はどんな女の子が理想だったんだっけ?

いや、壁の中の人類に恋心なんて抱いちゃいけないと思って、

そんなこと考えたこともなかった。


大事なのは、ライナーとアニ。僕の仲間だけだった。

そうだ、大事なのは彼ら。同じ目的を持った同志。

勢いでユミルに結婚するなんて言っちゃったけど、そもそもできるわけないし…。

そういえば、ライナーとアニは、後々、どうするつもりで付き合ってるんだ…?

今日は、訓練が休みの日でよかった。

色んなことが頭に渦巻いて、集中できなくて大ケガしそうだ…。



日中 戸外

───チク!

ライナー「痛っ…!

クリスタ「きゃあ! またやっちゃった! ごめんね、ライナー!

ライナー(結婚しよ)

ベルトルト(クリスタって実は不器用…?)

ユミル「無駄に針を動かしすぎだ。何回刺してんだ? ライナーの胸筋は針山じゃねぇぞ」

ユミル「というか、いきなりライナーんとこ引っ張ってきて何をさせるかと思えば…」

ユミル「服を着せたままボタン付けるやり方教えろとか、別に必要ねぇだろ」

クリスタ「教えてほしいの! 私もユミルみたいにかっこよくボタン付けしたい!」

ユミル「お前がかっこよさを目指してどうすんだ。天使のくせに。可愛い路線を目指せよ」

クリスタ「ユミル! お手本見せて!」

ユミル「えー…、やなこった。ただ働きはごめんだ」

ライナー(余計なことはするなと言いたいところだが…、俺の胸も血だらけで限界だ…)


クリスタ「お願い!」ジィ…

ユミル「仕方ねぇな…。そんな目で見られたら断れねぇ…。お前、卑怯だわ」

クリスタ「ユミル、ありがとう」

ベルトルト(ユミルがクリスタから針を受け取った…。本当にライナーは平気なんだ…)

ベルトルト(胸元に顔を埋めるのは駄目だ! そんなユミルの姿、見たくない!)

ベルトルト「ダ、ダメッ!」

ライクリ「え?」

ベルトルト「いや、えっと、脱いでクリスタに付けてもらったほうがライナーも喜ぶんじゃないかなって」

ライナー(グッジョブだ! ベルトルト!)

ユミル「そうだな、まずは基本をしっかり覚えてからだ。やってみろよ、クリスタ」

ライナー「」ヌギッ!

ベルトルト(ライナー、脱ぐの早っ! あ、ユミルの顔が少し強張った…)

ベルトルト(訓練兵の中じゃ、いちばん大人の男らしい身体してるもんね…)

ベルトルト(ライナーも苦手ってことになった? なんか、それだけで僕すごくほっとしてる…)


ベルトルト(僕だけが苦手じゃないってことに…)

ライナー「頼む、クリスタ」パサ

クリスタ「うん、頑張るね! ライナー!」ニコッ!

ライナー(結婚しよ)

ユミル「私はお邪魔虫みたいだから、消えるわ」

ユミル「私らが夕飯の食事当番なの忘れんなよ、クリスタ」

ユミル「あー、たりーなー。休日の飯当番なんて…」

ベルトルト(少し青くなった顔を見られないように、後ろを向いて行っちゃった…)

ベルトルト(あっちは、もうふたりの世界に入っちゃって全然気付かないみたいだけど…)

ベルトルト「ライナー、僕もあっち行くね…」

ベルトルト(って、もう聞いてないか…)



同戸外

アルミン(あれ、ベルトルトだ)

アルミン(今はユミルばっかり見てるな)

アルミン(僕がアニと付き合う少し前からそうだったから、)

アルミン(アニへの恋が破れたせい、ではないと思うけど…)

アルミン(それにしても、あまりにもタイプのちがう相手に心を移したな)

アルミン(前に、アニを見ていた目より、色々深い想いを抱えてそうな目だ)

アルミン(アニには淡い初恋で、ユミルで本当の恋を知ったのかな?)

アルミン(あの目、優しくて穏やかで、本当に相手を大切に想っていそうなのに、)

アルミン(それでいて、時々ぞっとする光がよぎる…)

アルミン(それを危険に感じるのは、僕がまだ子供だからなんだろうか?)

アルミン(彼だってひとつ上なだけ。身体は大きくても僕たちとそう変わらないはず)

アルミン(でも…、何か…、恋をしてるにしても、僕らとは空気というか、雰囲気が違うというか…)


アルミン(もう大人…なのかな、あのふたり?)

アルミン(そういえば、毎晩どこかへ行ってるらしいって聞いた)

アルミン(日中は全然接触のないふたりだけど、密かに会ってるのかな)

アルミン(以前の彼らはどんなだった?)

アルミン(ユミルはそれとなく彼を避けてたし、)

アルミン(ベルトルトは無口で、積極的にライナー以外の他人と関わろうとしなかった)

アルミン(接点さえなかったはずなのに、何があったんだろう?)

アルミン(今度、クリスタにそれとなく聞いてみようか)

アルミン(同じ時刻にユミルも宿舎を抜け出してるかどうか…)

アニ「さっきからベルトルトをじっと見て何を考えてるんだい?」ズイッ!

アルミン「えっと」

アルミン(うーん、下世話なこと考えてたってアニには知られたくないなぁ)


アルミン「未だにちょっと気になってるんだけど、」

アルミン「ベルトルトはさ、ずっと前から君のこと見てたけどよかったのかな?」

アルミン「僕が君と付き合って…」

アニ「またその話? 繰り返しになるけど、別に、」

アニ「ベルトルトからそういう話をされたことはないんだから、いいんじゃないの?」

アルミン「一度も?」

アニ「一度も」

アニ「気になるのかい?」

アルミン「ほら、僕って、体格も、座学以外は成績も、彼にはとても敵わないし」

アルミン「もし、彼が君に心を戻したら、とても太刀打ちできない」

アニ「それ、私が告白したときにも言ったね。また蒸し返して、今日はどうしたんだい?」

アニ「これも言ったけど、私にも敵わないじゃないか。座学と身長だけは違うけど」

アルミン「改めて聞くとダメージ大きいなぁ、アハハ。男として情けないや」

アニ「でも、私が好きなのはあんた。気にするだけ無駄ってもんさ」


アニ「それに、告白の前からベルトルトはユミルをすごい見てるじゃないか」

アニ「ところで、あんたはどうなんだい? その目は私と同じかい?」

アルミン「? ごめん、どういうことかちょっとわからないな」

アルミン(目の色なら青くて同じだけど)

アニ「今の私の目にはあんたしか見えてないってこと」

アルミン(…!)ボンッ!

アルミン「…アニってさ、そういうこと言う娘だったっけ?」

アルミン(顔が熱い。心臓がばくばくする)

アニ「アルミンが不安になるからいけないんじゃないか」

アニ「あんたが繰り返し不安になるなら、私も繰り返しその不安を解くだけ」

アニ「不安になるだけ無駄だってわかるまで」

アルミン(淡々と喋ってるのに、いや、むしろそうだからか。破壊力がすごいんだけど)ボボボンッ!

アニ「? どんどん顔が赤くなってるよ。風邪でも引いたのかい?」

アルミン(自覚なしで言ってるところがまた凶悪だよ、アニ…)



そう、ライナーとアニ、彼らもまた、17歳と16歳なのです。
そして、アルミン先生はやはり解説係。

今日はここまで。読んでくれる人に感謝。
昼休み投下は焦るな。


お前ら、おはよう。

今回、コニサシャが入る。
>>4の注意書きに入れとくべきだったな。



同戸外

コニー「うぉいっ! ユミル!」

ユミル「よぉ、コニーとサシャ。マルコとジャンも一緒か? 珍しい組み合わせだな」

サシャ「マルコたちに勉強を教えてもらってるんです」

ジャン「出来が悪くて苦労するぜ」

サシャ「ジャンは私たちがわからないとすぐイライラし出すんです」

ユミル「実質、マルコが全部教えてるようなもんか」

ジャン「俺を役立たずみたいに言うな! こいつらが壊滅的に馬鹿なんだ!」

ユミル「気が短いのさえ直せば、お前もなかなかいい男なのになぁ」

ジャン「」ドキッ!

マルコ「ユミルは、今日はひとり?」

ユミル「おぅ」


コニー「」バッ!

ユミル「なに、珍妙なポーズ取ってんだよ、コニー」

コニー「んー、ノリが悪ぃな、今日のユミル」

コニー「いつもはこう、ガッキと俺の首、ロックして、頭しょりしょりすんのに」

ユミル「彼女持ちにはもうしてやれねぇな」

サシャ「私、気にしませんよ。ユミルとコニーのじゃれ合いは、見てて楽しいです」

コニー「なーんか、調子狂うなぁ」

コニー「ははーん、クリスタをライナーに取られて寂しいんだろー?」

ユミル「まあ、そんなとこ…だ…」

コニー「『結婚してくれ』とか言ってたもんなー。いっつもクリスタにべったりしてよー」

ジャン「そういや、その割に、あっさりライナーに譲ったよな? 意外だったぜ」

ユミル「勘違いすんなよ。私はライナーの野郎が振られるまで、預けてやってるだけだ」

サシャ「こんなこと言ってるけど、クリスタが幸せそうで、ユミルは喜んでるんですよ」


コニー「お前も男作ったらどうだ?」

サシャ「そうですよ、ユミル。彼氏っていいものですよ」

サシャ「今日はクロケットなるものをコニーに奢ってもらいました! サクサクでおいしいです!」

コニー「お前の食いっぷりは見てて気持ちいいんだよなー。いくらでも食わせたくなっちまう」

サシャ「えへへ、でも、お小遣いの範囲で、無理はしないでくださいよ、コニー」

ジャン(リア充爆発しろ!)

ユミル「バッカ! こんな男女、誰も相手にしやしねぇよ」

コニー「そうだよなー、がさつで、口が悪くて、おまけにブスだもんなー」

ユミル「ダハハハハ、まったくだな…」

コニー「大口開けて笑うわ、足開いて座るわ、いいとこねーよなー」

ユミル「……」

マルコ「ちょっと、コニー、黙って」

マルコ「ユミル、顔色がなんだか白いよ。平気?」

ユミル「あ、ああ…」


サシャ「ホントです! そばかすがいつもより目立ってます!」

サシャ「こんなユミル、貴重ですよ!」

コニー「あ、なんか悪かったな、ユミル…」

ユミル「気にするほどのことじゃねぇよ。かえって、気ぃ遣わせて悪かったな」

ユミル「今ので、昨夜、眠れなかったの思い出した。飯当番の時間まで寝てくるわ」

スタスタスタ…

サシャ「ユミルー、調子が悪いなら、食事当番、代わってあげますよー?」

ユミル「お前に任せたら食材が減るだろうが。というか、お前、それが目当てだろ」

ユミル「心配するな。ちゃんとやるからよ。今日は外せねぇんだ」

サシャ「行ってしまいました…。様子、おかしかったです。なんか心配です」

ジャン「なあ、マルコ…。ユミルって…、あんな細かったか?」

ジャン(なんか…、すげぇ頼りねぇ…)

マルコ「元々細いけど、側に小柄なクリスタがいないから、余計そう見えるのかもね…」



夕食時 食堂

モブ「何か今日の飯、やたら美味くねぇか?」ザワザワ

ベルトルト「おいしい…」

ベルトルト(休日のスープはやたら塩辛く感じるけど、今日のはちょうどいい…)

ベルトルト(訓練の日と違って、汗をかかないからその分塩分が必要ないのか…)

ベルトルト(他の人はいつも通りの分量で作っちゃうからしょっぱいんだ…)

モブ「ホントにうめーな。誰だ? 今日の夕飯の食事当番?」

モブ「当番表じゃ、クリスタとユミルだったな」

モブ「クリスタか? クリスタの手料理なのか?! これ?!」

モブ「可愛いうえに料理が上手いとか、最高じゃね?!」

モブ「いや、俺、今日の芋の皮むき担当だったから見てたけど、」

モブ「クリスタは遅れてきて、ほとんどユミルひとりで作ってたぞ」

モブ「意外なことに、すげー手際いいんだ、これが」


モブ「げぇー、ユミルかぁ…」

モブ「がっかりだなあ…」

モブ「あいつのことだから、ケチった分の塩、自分の懐へ入れたんじゃねぇ?」

モブ「やりそう! やりそう! 貴重品の塩、どっかに売るために!」

モブたち「ギャハハハハッ!」

ベルトルト(…!)ムカッ!

ジャン「…おい、てめぇら!」ガタッ!

マルコ「……」ガタッ!

コニー「俺も加勢すんぞ、ジャン!」ガタッ!

モブたち「」ビクッ!

───ポン!

ユミル「熱くなんなよ、ジャン。昼も言ったが、気が短いのが、お前の欠点だ」

ジャン「ユミル! 止めんな! あいつら、ふざけてやがる!」

コニー「そうだぞ、ユミル! お前の飯、ホントにすげー美味ぇのに!」


マルコ「……」

ユミル「殴る価値もねぇカスなんざほっとけ」

ユミル「まあ、ありがとうな。嬉しかったぜ」ニカッ!

ジャン「」ドキッ!

ユミル「お前ら3人には、おかわり大盛りにしてやるから」

コニー「うひょーっ! やったー!」

ユミル「けど、お前らにはやらねー。腹空かしてピィピィ鳴いてろ」

モブ「げー、なんだよ、ブス!」

モブ「こっちこそ、いらねーよ! お前の作った飯なんか!」

ジャンマルコニ「」ギロッ!

モブたち「……」ゴニョゴニョ

ベルトルト(…ジャンとマルコとコニーに先を越されちゃった)

ベルトルト(ジャンの肩にはあんなに気安く触れるんだ…)

ベルトルト(なんか、胸とお腹のあたりが苦しい…)



今朝はここまで。
余裕があれば夜にも来る。

ユミルの女子力にあてられるジャン。
だが、彼は報われない。

地の文でならさらっと書けるところも会話文のみだとそうもいかんのが辛い。

このスレいつも気になってたけどベルユミスレだったのかよ...
超良作だというのに気付くのが遅過ぎたクソッ
新参者だが続き楽しみにしてる



その夜 倉庫

ストン

ユミル「どうした、ベルトルさん? 今日は服脱ぐ前に座り込んで?」

ストン

ベルトルト「まずは謝らせてほしいんだ。今日、食堂で君を助けられなかったこと」

ユミル「改まって、真剣な顔して言うことか? あんなの大したことじゃねぇだろ?」

ベルトルト「ジャンたちに先を越されて、好きな女の子を自分で守ることもできなくて、

ベルトルト「僕は男として本当に自分が情けないと思ったんだ」

ユミル「ずいぶん大げさに考えてんなぁ。私にそんな価値ねぇぞ」

ベルトルト「もう付き合ってなんて言わないから、想いだけは伝えさせて」

ベルトルト「君のことが好きだよ。大好きだ」

ベルトルト(あ、胸とお腹の苦しさが少し軽くなって…、代わりにあったかくなった…)

ベルトルト(口に出して改めてわかった。そのくらい僕…、ユミルのことが…)


ユミル「…嘘付け」

ベルトルト「…!」

ユミル「お前はアニが好きなんだろ」

ベルトルト「それは誤解だって説明しただろ! いつまでそれにこだわってるんだよ?!」

ユミル「誤解じゃなくて、事実だろうが。お前はアニがいいんだ」

ベルトルト「君こそその誤解にしがみついて、僕の気持ちを絶対認める気がないように見えるよ!」

ベルトルト「他の人に聞いてみろよ! 今は君ばっかり見てるって、みんな言うから!」

ユミル「…わかった、アニのことは色恋で心配してたわけじゃないってな」

ベルトルト「やっと認めてくれた?」

ユミル「けどな、アニに対する心配が恋愛感情じゃないなら、」

ユミル「私に対する心配も同情も恋愛感情じゃねぇよ」

ユミル「単に可哀想な、弱ってる女が好きなんだろ。それがお前のタイプってだけ…」

ベルトルト「違う!」


ユミル「私である必要はないんだよ。冷静に考えてみればわかるはずだ」

ユミル「お前は、童貞捨てた女に執着してるだけだ」

ベルトルト「違う!」

ユミル「じゃあ、手近のヤレそうな女を手放したくないだけだ」

ベルトルト「違う!」

ユミル「違わねぇよ!」

ベルトルト「違う! アニは本当にただ見てるだけだった! でも、君にはここまでしたんだ!」

ベルトルト「君を助けたいと思って、自分から行動したんだ! 全然違う! 天と地ほど違う!」

ベルトルト「君にどう言いくるめられたって、もうこの気持ちは揺らがない!」

ベルトルト「これは僕の中の真実だ!」ボロ…

ベルトルト「僕の大切な気持ちを殺さないでくれ…」ボロボロ…

ユミル「……」


ベルトルト「好きになってくれなんて、都合の良いことは言わないよ…」

ベルトルト「最初の最初は、真っ青になった君が倒れそうで、支えようと思って近付いたんだ…」

ベルトルト「でも性欲に負けて、弱みにつけ込んで君をオナペット扱いした…」

ベルトルト「僕は最低のクズ野郎だ…」

ベルトルト「けど、そこまで重ね重ね、僕の気持ちを否定しなくてもいいじゃないか!」

ベルトルト「好きだって伝えるのがそんなに悪いことなの…?」ボロボロ…

ベルトルト「うぇっ…、ふえ…」グスグス

ユミル「…並の童貞には到底できない精神力発揮したかと思えば、」

ユミル「ガキみたいに喚いて泣いて、振り幅の大きい奴だな」

ユミル「前は、無口で、感情の起伏の乏しい、流されるだけのつまらない男だと思ってたのに」ポンポン

ユミル「否定し続ければ、お前は流されて、気持ちもなくなると思ったんだよ。悪い夢から覚めたみたいに」ナデナデ

ユミル「そこまで本気だとは思わなかったんだ。悪かった」グシャグシャ


ベルトルト(ユミルが自分から僕に触ってくれた…)

ベルトルト(こんなにボロボロ涙出して、彼女の中で子供だと思われたのかな…)

ベルトルト(触ってもらえるのは嬉しいのにみっともない…)

ベルトルト(男としては、すごくみじめな気分だ…)

ユミル「お前はさ、私のために自分を犠牲にした。なかなかできることじゃねぇよ」

ユミル「マジで勃起不全になる可能性だってあるのに」

ユミル「実はいい奴なんだから、こんな汚ねぇ女にかまってないで、」

ユミル「もっといい女見つけて、そいつを愛してやれよ…」

ベルトルト「」ジィー

ユミル「なんだよ!」

ベルトルト「それが本当の理由?」

ユミル「」プイッ!

ベルトルト「ねえ、そうなんだ?」

ユミル「」カアァ

ベルトルト「そうだったんだ…。君こそ回りくどいじゃないか…」


ベルトルト「僕のことは好き…?」

ユミル「…言えるかよ!」

ベルトルト「君に触ってもいい? もちろん、君が許してくれる範囲で…」

ユミル「」ピクッ!

ベルトルト「今日は最初から最後まで、僕に君を愛撫させて…。下手なりに頑張るよ…」

ユミル「……」キュッ!

ユミル「…触るのは…、手を使うだけだ…。抱き締めるのは、なしだ…」

ベルトルト「うん、すごく抱き締めたいけど、残念だけど、我慢する」

ユミル「口を使うのも駄目だ。唇を押し当てるだけでも。噛まれるかもしれないと思っちまって、怖い…」

ベルトルト「わかった。舐め回したいし、吸い付きたいし、君の乳首を舌で転がしたいけど、」

ベルトルト「それも我慢する」

ユミル「ちょっと待て。下…、脱ぐから…」

ユミル「」ゴソゴソ

ベルトルト(やっぱり、足、すらっとしててスタイル良いなぁ…。あ、また座ってくれた…)


ベルトルト「近づいて…いいかな…?」ゴク…

ユミル「」コク

ベルトルト(目線はやっぱりこのまま、立ち上がらずに、低くしておいたほうがいいよね…?)

ベルトルト(ユミルがおずおずと足を開いた…。うわ、こんな近くに…! 目が釘付けになっちゃう…!)

ユミル「んだよ…。もうさんざん見てるはず…だろ…?」

ベルトルト(ちょっと声が震えてる…。でも、僕のために怖いの我慢してくれてるんだ…)

ベルトルト「う…ん…、でも遠くからだったから、迫力がちがう…。目が離せない…」

ユミル「馬鹿…」

ベルトルト「触るよ…」

サワ… クチュ…

ユミル「」ヒクッ!

ベルトルト(おっぱい、柔らかい…。想像してた感触と全然ちがう…。滑らかな手触りで弾力があって…)クニッ!

ユミル「や…、は…っ!」


ベルトルト(ユミル、乳首感じやすい…? 僕の指の間で急激にしこって固くなった…)クニクニッ!

ベルトルト(ツン、て上向いて、エロい…! もう片方も…!)クニクニッ!

ベルトルト(下は…、もう濡れてる…。近いから、頭がくらくらする匂いが濃厚に立ち上ってきて…)

ベルトルト(これが、本能が刺激されるって感覚…? 理性が飛びそう…。でも、我慢しなきゃ…)

ベルトルト(せっかくユミルがここまで身体を許してくれたんだ。積み重ねたものを、無駄にしたくない…!)

ベルトルト(ん? このちょっと固いところが、ユミルがときどき摘み上げてた陰核かな…?) 

ユミル「ん、あっ!」ビクッ! 

ベルトルト(わ! ちょっと指の腹でヌルッと撫でただけで、おつゆが溢れてきた…!)

ベルトルト(胸にもアソコにも、むしゃぶりつきたい…!)

ベルトルト(変態だと思われようと、君を舐め回したいよ…!)クニクニ クチュクチュ

ユミル「あ、やぁっ、んんっ! 駄目っ! 駄目ぇっ!」ビクビク

ユミル「いやだ、ベルトルさんっ…! 触りかた、やらし…」

ベルトルト(そんなこと言われても、もう止まらないよ…)クニクニ グチュズチュ


ユミル「ちょっと…、待…、どうして…そんな…、あっ! 上手いんだよ…」

ベルトルト「だって、君がどういじってるか全部覚えてるもの…。目に焼き付いてる…」

ユミル「そんなとこに、そつのなさを発揮すんなぁ…」ビクビクッ!

ベルトルト「すごく…、濡れてきた…。おしっこじゃないよね、これ?」ヌプヌプ

ユミル「ば、馬鹿っ! 違うに決まって…! あんっ!」

ベルトルト「すごすぎ…。肘まで来て、垂れてる…」ヌブヌブ

ベルトルト(ユミルの中、熱くて、奥に引き込むようで…、指…、持っていかれちゃいそう…)

ベルトルト「挿れたい…」ボソッ!

ベルトルト「挿れたいよ…! ユミル…!」

ユミル「はっ…、あ、駄目だ…、もっと奥広げないと…」

ベルトルト「?」

ユミル「ベルトルさんの…でかいから、できるだけ奥広げないと辛いんだ…」

ベルトルト(僕のチンコ、大きいんだ…。男としては嬉しいけど、ユミルに苦しい思いさせてたんだ…)


ベルトルト「ど、どうすればいいの?!」

ユミル「指2本、差し入れて…」

ベルトルト「」ヌプン!

ユミル「うっ…、そう…、奥…で…広げて…」

ベルトルト「」グニィッ!

ユミル「ベルトルさんの指、太…っ! 苦し…!」

ベルトルト「もっと太いのが挿入るのに…? 昨夜だってここに咥え込んだじゃないか…?」

ユミル「ひぅ…!」キュゥン!

ベルトルト(あ、締まった…。もしかして、今、無意識に言葉責めしちゃった…?)

ベルトルト(目尻に溜まった涙、こぼしちゃって、綺麗で…、可愛いなぁ…)

ユミル「うっ、うぅっ…!」

ベルトルト(苦しそう…。今腰掛けてる木箱を握ってこらえてるけど…、)

ベルトルト(力を込めすぎて爪が真っ白だ…)

ベルトルト(でも、普段は強気なユミルが、眉を八の字にして…、頬を薔薇色に染めて…)クラクラ…

ユミル「ん…、もう、いい…」


ベルトルト「」ズルンッ!

ユミル「いつも挿れるときみたいに、床に座れ…」

ベルトルト(夢中になってて、チンコをズボンの中から出すの忘れてた…)ブルンッ!

ベルトルト(完全勃起に近いチンコが、無理に押し込まれてたせいで痛い…)

クチュ

ググ…

ベルトルト(挿入った…!)

ユミル「~~~~~~ッ!!」ビクビクッ!

ベルトルト(ユミル、やっぱり挿れただけでイッちゃった…。これで終わりかな…)

ベルトルト(僕もイキそう…。ユミルに触れられたし、今日はこれで満足だよ…)

───グチュッ!ズチュッ!

ベルトルト(わわっ! ユミルが上下に動き出した!)

ベルトルト「ユミル、中に出ちゃうよ! 出るっ! この体勢じゃ僕には抜くこともできないよ!」


───グイッ! ドサッ!

ベルトルト(ユミルが僕の首に腕を回して、僕ごと後ろの床に倒れ込んで…)

ベルトルト(僕、仰向けのユミルに覆い被さってる…)

ユミル「お前のタイミングで…、抜いて外に出せ…」

ユミル「けど、できれば早くしろよ。この体勢…、かなり怖い…」

ベルトルト(ユミル、瞳が怯えてる…。震えてる…)

ベルトルト(ユミルが勇気を出してくれたんだ…。早く終わらせてあげたい…)

ベルトルト(けど、少しでも長くユミルの中を味わいたい…!)

ベルトルト「ユミル…、ユミル…!」ズプッ!ズプッ!

ユミル「は、あぁんっ! ベルトルさんっ! ひっ、あっあっ!」

ベルトルト「ユミルッ…!」ズブッ! グリッ!

ユミル「あぁっ!! あんっ! そこっ、あはぁ…っ!」

ベルトルト(怖がってる…のに、アソコは締まってチンコを絞るようにビクビク痙攣しはじめてる…)


ベルトルト「また…、イキそうなの?」

ユミル「」コクコク

ベルトルト(ずっと限界だけど、一緒にイキたい…! ユミルのためなら、どんな我慢もできる…!)グチュッ!ズチュッ!

ユミル「ベルトル…さぁん…、いやぁっ! おかし…く、なる…。戻れ…な…! ああぁっ!」

ベルトルト(気持ちいい…。今までより、心が満たされてる感じがする…)ズチュッ! グポッ!

ベルトルト(ユミルを愛撫して…、挿入れて…、腰振って…)グプッ!グプッ!

ベルトルト(チンコとアソコだけでつながるだけじゃない…、セックスらしいセックス…、してる…)グジュジュッ!

ユミル「ベルトルさん…! ベルトルさん…! くっ、ふっ、いやぁっ!」

ベルトルト(助けを求めるみたいな声音…。僕、ずっとこの声で呼んでもらいたかった…!)


ユミル「イク…! ベルトルさん…っ! イッちゃうっ! は、ああああああっ!」ビクビクビクッ!

ベルトルト(くっ、締まる…!)

ベルトルト「僕も…、本当に限界…」ズルッ!

ベルトルト「く…、は、あ…」ビュクッ!ビュクッ!ビュルルルッ! 

ベルトルト(射精が…止まらない…。頭が真っ白…。まだ、出て…)

ユミル「」ハァハァ…

ベルトルト(あ、ユミルのお腹に、僕の精液が散って…、エロい…)

ベルトルト(おっぱいにまで飛んで…、乳首にねっとりかかって…、)

ベルトルト(脇腹へまで垂れて…、いっぱい出して…、彼女を汚しちゃった…)ゾクゾク…


ゴソゴソ

ストン

ベルトルト「明日からは、空き部屋へ移動しよ。いいよね?」

ユミル「……」

ベルトルト(無言…? まだ何かわだかまりがあるの…?」

ユミル「その前に、ベルトルさん、ひとつ返事を聞かせてもらいたいことがあるんだが」

ベルトルト(…?)

ユミル「今日の飯、美味かったか?」

ベルトルト(え? あれは、僕のため? 僕のためだったの? そうなの? ユミル?)

ユミル「驚いた顔してねぇで…、どうだったんだよ?」

ベルトルト「うん! おいしかった!」ヘニャ

ユミル「そうか、よかった」チュッ! パタパタパタ…

ベルトルト(! 今、掠めるようにだけど唇にキスしてもらった…!)ポォー…

ベルトルト(ユミル、恥ずかしそうに、さっさと倉庫から出て行っちゃった…)

ベルトルト(嬉しい…! 君、最高だよ…!)



今日はここまで。

毎度読んでくれる人、ありがとうな。
久々のエロだ。楽しんでもらえれば、幸いだ。

>>116
超良作と言ってもらえて嬉しいな。
ぶっちゃけ、自分で読んでおもしろいようには書いてるが、
他の人にとっておもしろいかは全くわからないんだ。
そう言ってもらえると自信になって励みになる。


今回、単行本未収録の47話のネタバレあり。
ここまで単行本に入ってると思ったんだ。すまぬ…すまぬ…。



数週間後


唇で愛撫するのはすぐ許してくれた。抱き締めるのはまだ許してくれない。

舌を入れるキスも。

僕が床にひざまずき、寝台に腰掛ける彼女を愛撫して、充分に潤ったら、

僕が寝台に上って座り、彼女がその上から腰を落として挿入する。

最初の座位の姿勢から後ろへ優しく押し倒して、彼女を抱く。

その時間を少しずつ長くしていって、男に覆い被さられることに恐怖を

感じる彼女を慣らしていくのが、今の僕たちのエッチだ。

ユミルのイイところも見つけた。先っちょで子宮の入り口にキスするような感じに、

深く挿れて腰を回す。もうひとつは、浅いところを小刻みに、雁首を引っかけるように擦る。

どちらもすぐにユミルがイッちゃうからあまりやれないけど。


危険日には、前のようにぎりぎりまで愛撫で高めて、挿れてすぐおしまいにする。

終わった後に、裸のまま寝台の上でいちゃいちゃすることはない。

まだユミルが怖がるから。

彼女の肌に散った僕の精液をすぐに拭って、服を着て、話して、それからそれぞれの宿舎へ戻る。

悲しかったことがひとつ。

昼間、訓練中、ユミルのすぐ後ろに立ってしまって、それに気付かないユミルが振り向いたとき、

僕の胸にぶつかりそうになった彼女の表情が、凍り付いて真っ青になった。

ふらつく体を側にいるクリスタにもたれかかってじゃれることで周囲をごまかして、

そそくさと僕から離れていった。僕も彼女を見送りながら、心臓が凍ったみたいになった…。

その夜、ユミルから謝ってもらった。

僕も謝った。もう二度とあんなことにはならないように気を付ける、って。

彼女は、男の胸が怖いと言っていた。表情のない、無慈悲な壁のようだと。

容赦なく犯されるとき、彼女は目の前の上下する男の胸を見ていたんだろう。

無力で、抗えばすぐに痛めつけられて、どうすることもできずに。

忌まわしい記憶の象徴のひとつ。


だけど、ユミルは少しずつ少しずつ克服しつつある。僕もユミルのためなら何でもできる。

想いを受け入れてもらって、ユミルも僕が好き。

なのに、他の人の前では恋人として振る舞えない。悲しいな。

僕たちが恋人らしくできるのは、こうして人目を忍んでエッチするときだけだ…。



夜 空き部屋

ユミル「この格好、すっかり定着しちまったな」

ベルトルト「ん…、なぁに…? ユミル…?」チュッチュッ

ユミル「私が寝台に座って、お前が床に膝を突く…、あ…、この…、格好、」

ユミル「ふ…、膝が冷えるだろ? 平気か?」

ベルトルト「いいよ、僕は満足。おとぎ話によくある、お姫様の前にひざまずいてるあれみたいで」チュッチュッ

ユミル「こっ恥ずかしいセリフを言うんじゃねぇよ!」プイッ!

ベルトルト「君はすぐ自分をけなすから…。それに、回りくどい言い方はしないで、」

ベルトルト「言いたいことはストレートに伝えろって、それを守ってるだけだよ…」チュッ!

ユミル「」

ベルトルト(あれ? 急に寂しそうな顔になった…。何か気に障った…?)

ベルトルト「どうかしたの…?」


ユミル「昨日さ、クリスタが、ライナーとついにヤッたって…、そりゃあ嬉しそうに報告してくれたんだ…」

ユミル「やっばり、好きな男に処女を捧げられんのがいちばんだよな…」

ユミル「だから、お前がそんなに私のこと好きなの態度に表されると、急に申し訳なくなっちまって…」

ベルトルト「気にすることないよ。君の辛かった過去全部知って、僕はそれでも君のことが好きなんだ」

ベルトルト(話を聞いている間、少し…、いや、かなり興奮したことは内緒だけど…)

ベルトルト(実際、虐待されて苦痛に泣き叫ぶユミルや、)

ベルトルト(ねちっこく弄り回されてイカせ続けられるユミルを想像して、かなり抜いた…)

ベルトルト(こんなこと、絶対言えない…。しかも、その男を全部僕で想像してたとか…)

ベルトルト「君っていう人間を知るきっかけではあったんだ。辛い記憶は、僕が上から塗りつぶしてあげるから」

ユミル「……」

ベルトルト「まだ何か寂しいの…?」

ユミル「ああ、あいつにとってもう私は本当に必要なくなったんだなって」

ベルトルト「あいつって、クリスタのこと…?」


ユミル「私はな、内地の教会でたまたま話を盗み聞いて、クリスタの存在を知って、訓練兵になったんだ」

ユミル「『本当は殺すところを、名を偽って慎ましく生きるなら見逃してくれてやろう』って」

ユミル「ただ生きてるだけなのに死ぬのを望まれてるとか、悲惨すぎるだろ。本来は貴族の跡取りなのに、妾腹ってだけで…」

ユミル「あいつを探しに訓練兵団に入って、卒業までになんとか10位以内にねじこんで、」

ユミル「憲兵団行きの権利を獲得させて、安全な内地に送り込もうと思ったんだ」

ユミル「その目的はほぼ果たせたと思う。あとはあいつ自身が卒業試験で大ポカしなけりゃ、まず大丈夫だ」

ユミル「それに、今はライナーの野郎が守ってくれるし…、なにより、クリスタがすげー幸せそうだし…」

ユミル「ちっくしょう、あのゴリラ! クリスタを泣かせたらただじゃおかねぇっ!」ウル…ッ!


ベルトルト(そんな理由だったんだ…。正直、ユミルは真面目に取り組めば優秀だけど性格的に兵士には向かないと思ってて、

ベルトルト(単に食べる物と住む所を確保するために訓練兵になったのかなと思ってたけど…)

ベルトルト(普段は周囲に対してさっぱりした態度をとってるのに、)

ベルトルト(ユミルって情が深いんだなぁ…)

ベルトルト(クリスタもユミルが大好きみたいだし、やっぱり、はかり知れない絆を感じる…)イラ…

ベルトルト(あれ? これって、嫉妬?)

ベルトルト「僕が君を必要としてるよ。クリスタのことはライナーに任せて、僕のこと見てよ」

ベルトルト「君は誰かを守って、自分が必要とされる存在だと思いたかったんだ」

ベルトルト「でも、守られる存在として必要とされる、そんな生き方だってある」

ベルトルト「そして、それを幸せだと感じてくれたら嬉しいな…」



───ドサッ!

ユミル「ベルトル…、さんっ! いやあっ!」

ベルトルト「ん、イイんでしょ…? ユミル…?」ズプゥッ!グリッ!

ベルトルト(今夜はちょっと早めに強引に押し倒しちゃったけど、怯える表情が前よりだいぶ軽くなってる…)

ユミル「そんな…奥まで…っ! あ、ひぁ…っ! やあっ…!」

ベルトルト「ユミル…、ユミル…ッ!」ギシッ!ギシッ!

ベルトルト(今夜の君、すごくイイ…! 可愛いよぉ…!)

ユミル「あ、あんっ!」ビクンッ!

ベルトルト(あ…、痙攣するように締まって…、軽くだけど、もうイッちゃった…?)

ベルトルト(あいかわらず、エッチな身体…。大好き…)ズプッ!グポッ!

ユミル「だ、駄目っ! ベルトルさんっ! イッたばかりは…、感…すぎ…って…、やあぁっ!」

ベルトルト(もっと感じさせてあげたい…! 何回でもイッて…!)キュッ!


ユミル「ああ! そ…な…とこ…、摘むなぁ…っ!」

ベルトルト(ここいじると本当すごい…。毎回洪水みたい…)ヌルッヌルッ!

ユミル「撫で…るなっ! いやっ! いやあああああっ!」ビクビク!

ベルトルト(中もきゅんきゅん締まって…! もっと奥に入りたい…!)ヌプゥッ!

ユミル「あ、はああぁぁんっ! や、だっ! ああああっ!」ビクビクビクッ!

ベルトルト(あ、子宮のコリコリが先っちょに当たって…! 気持ちいい…!)グリッ…

ユミル「大…き…、深…! あ、苦…し…、く…ふぅ…っ!」

ベルトルト「ご、ごめん…!」

ベルトルト(さすがに調子に乗りすぎた…!)

ユミル「あ…」

ベルトルト(え? ユミル、その瞳、もしかして…?)

ユミル「…止めないで、ベルトルさん…、もっと…」

ベルトルト(そんな瞳…、卑怯…!)プチ…

ベルトルト「ユミルッ! ユミルッ…! ユミルゥ…ッ!」ズポッ!ズボッ!

ユミル「はぁ…っ! ベルトルさん好き…、 ああああぁっ!」ビクンッ!ビクンッ!



ベルトルト(ユミル、気を失っちゃった…)

ベルトルト(でも、寝顔は幸せそうだからよかった…)サワ…

ベルトルト(君は折に触れて自分のことを汚い汚いっていうけど、)

ベルトルト(君は汚くなんかないよ。こんなに綺麗なのに…)

ベルトルト(なんて滑らかで吸い付くような肌なんだろう…)

ベルトルト(それに整って引き締まった肢体…。細いのにしなやかで…)

ベルトルト(男たちが君を調教したの、わかるような気がするよ…)

ベルトルト(君を傷を付けてでも絶対離したくなかったんだ…)

ベルトルト(僕も同じ。逃がさないように縛り付けておきたくなる…)


ベルトルト(…て、ちょっと待って!)

ベルトルト(綺麗すぎる? これっておかしいよ!?)

ベルトルト(よく見ると、傷跡どころか、しみひとつない…!)

ベルトルト(話の通りなら傷跡が残っていても不思議じゃないのに…!)

ベルトルト(嘘を吐いてるとはとても思えない…)

ベルトルト(医者に看てもらえる環境でもなかったようなのに…)

ベルトルト(まさか、彼女は…! まさか…、まさか…!)



その後 男子宿舎 ベルトルトの寝台


まさか、彼女は巨人なのか?

クリスタのために訓練兵になったっていう話は嘘で、

僕たちのように、本当の目的が別にあって壁の中に潜入してるのか?

それとも、たまたま運良く巨人から人間に戻れただけ?

彼女の生活と態度からして、そっちのほうが可能性が高そうだ。

何かを探るような怪しい行動をしていたり、誰かと秘密の接触をしていたら、

僕にはすぐにわかるもの。

けど、人に戻れる事例がそうそうあるわけない。

考えられるのは、僕たちの仲間のベリックを食ったあの巨人…。

だとしたら、彼女は僕たちの敵…、なんだろうか?


でも、僕もライナーもアニも、人間に戻ったとき誰を食べたかなんて覚えてなかった。

きっと、彼女もそうだ。

人間なんかすすんで食べたいと誰が思うもんか。

それより、人間に戻れても、たった12歳の子供。

たったひとりで世間に放り出されて、どんなに心細かっただろう。

実際、大人たちにひどい目に遭わされた。

仮に、意識がはっきりしていて意図的に食べたにしても、

人間に戻りたくて必死だったんだろうし、

その後の悲惨な生活で、罰は十分に受けてる。

王都の掃き溜めで暮らして、貧しさから身体を売らざるを得なくて、

殴られて、鞭で打たれて、痛めつけられて、

監禁されて、陵辱されて、

男に媚びるありとあらゆる術を仕込まれて、

挿れただけでイッちゃうような淫乱な身体に調教されて、

それはいまだに彼女を苦しめてる。


ベリックは可哀想だし、彼には悪いけど、今の僕には死んだ彼より、

生きてる彼女のほうが大事だ。

ああ、僕、本当に彼女が好きなんだ。彼女を必死に擁護しようとしてる。

何があっても、彼女が好きだという気持ちを再確認するばかりだ。

死ぬほど怖い思いをしたのは僕もなのに。時々、夢に出てうなされることもあったのに。

あの巨人が彼女だと考えたら、なんだか怖くなくなってきた…。


今日はここまで。読んでくれる人には毎回感謝だ。

伏線張り回は、SSとしての出来がおろそかになってしまうような気がして、
努力はしたが、どんなもんか自分ではわからん。


エロいと褒めてくれた人、ありがとうな。他のSSには及びもつかんが、これからも精進するよ。


翌朝


よく寝た…。

ベリックには申し訳ないくらい、すっきりしたすがすがしい朝だ…。

彼女も巨人だと知ったら、嬉しくて、なんだか心がほっとして、ぐーぐー寝ちゃった…。

僕の秘密、僕が巨人だということを彼女に明かそうか?

その考えが一瞬頭をよぎったけど、僕と彼女じゃ、犯した罪の重さが違いすぎる。

何一つ知らなかった11歳の子供だったとはいえ、

僕が何万人も殺した超大型巨人だと知ったら、やっぱり怖がられて嫌われちゃうかもしれない。

もう彼女に怯えた瞳を向けられるのは嫌なんだ…。



その日 巨人組密談場所

アニ「ベルトルトに伝えた時間より早くに呼び出して、なんのつもりだい?」

ライナー「……」

アニ「腕組みして難しい顔して、『わかってるはずだ』って態度は止めな」

アニ「私だけに言わせる気かい? あんたらしくもない、卑怯なことするね」

アニ「ねぇ、ライナー、あんたも実は『そう』考えてるんだろ?」

アニ「吐き出して、楽になりなよ?」

ライナー「ふう…、やっぱりお前もなんだな? じゃ、同時に言ってみるか?」

アニ「いいよ」

ライナー「ベルトルトさえいなければなぁ…」

アニ「ベルトルトさえいなければねぇ…」


ライナー「壁を壊せるあいつさえいなくなれば、俺たちの任務の達成は不可能になる」

ライナー「故郷へ帰れなくても、言い訳が立つ」

アニ「こんなこと、自分の心に逃げ道を作るための、最低な考えってわかってる」

アニ「だけど、どうしても頭から離れないんだ」

アニ「今の私にはアルミンと、父さんとの約束と、どっちも選べない」

アニ「あんたは? ライナー? クリスタのために壁の中に留まって骨を埋めるか、

アニ「故郷へ帰るために人類を滅ぼすか、どっちを取りたい?」

ライナー「…クリスタには、実は俺が巨人で人類を滅ぼすつもりなことはもう言ってある」

ライナー「その理由もな」

アニ「! それで! クリスタは何だって!」

ライナー「故郷へ帰れるようになったら、自分も連れていってほしいとさ」

ライナー「瞳をキラキラさせて言われちまったよ」

ライナー「女は強いな。悩んでたのが、まったく馬鹿みたいに思える」


アニ「そこまで惚れられるなんて、男冥利に尽きるじゃないか」

ライナー「まあな。そうでなくても、今すぐ開拓地へ行っていいとまで言ってくれてる」テレテレ

ライナー「俺としては、結婚して、ふたりでしばらく兵士をやって、金を貯めてから、」

ライナー「落ち着いた村に家を買ったほうが、いい暮らしをさせてやれると思うんだがな…」

アニ(おとん体質…)

アニ(ライナーって、本当…、理想主義者だった私の父さんよりよほどしっかりしてるよ…)

ライナー「それはともかく、昔から誰も自分を知らない遠く離れた土地へ行きたいと、ずっと思ってたらしい」

アニ「クリスタは妾の子で迫害されてたんだっけ。今も監視が付いてるし、」

アニ「そんな境遇じゃ、そう考えるようになってもおかしくないね」

ライナー「アルミンはどうだ? 説得すれば俺たちの故郷へ来てくれそうか? いや、聞くまでもないか…」

アニ「どうしたって、エレンやミカサとの絆が強すぎるよ…」

アニ「いくら私に惚れてても、人類を滅ぼすなんてこと、見逃してくれるわけがない」

アニ「そもそも巨人を憎んでるエレンを裏切ってそれを見逃すような男じゃ、私は惚れてないよ」


アニ「アルミンと生きるなら壁の中に残るしかない」

ライナー「そうなると、人類を滅ぼすわけにはいかなくなる…か」

アニ「でも、父さんとの約束を守るとなると…」

ライナー「人類を滅ぼすことになる…」

アニ「ベルトルトに本当にいなくなってほしいわけじゃない。大切な仲間なんだ」

アニ「ただ、そのどっちかを選ぶための、何か決定的なきっかけがほしいんだよ」

ライナー「迷いを振り切るための何か、か…」


付近の物陰

ベルトルト(…聞いちゃった…)


あの後、何も聞いてないふりをして、ふたりの前に現れた。

弱気を装って、人を殺すのは嫌だ、任務を放棄したい、壁を壊したくないと言ってみた。

ふたりは必死で僕に思いとどまるよう、説得した。僕は説得されたふりをして、

励まされたふりをして、頑張ってみる、とふたりに約束した。

彼らが必要としているのは、故郷を捨てる自分の心を納得させるだけの理由。

どうしようもない事情。やむを得ない事態。

ふたりが望んでいるのは、それだ。

もともとすごく責任感の強いふたりだし、任務を放棄する罪悪感は相当なもののはず。

『あらゆる手立てを駆使しぎりぎりまで死力を絞ったのに結局駄目だった』

その状態を作り出したいんだ。少しでも罪悪感を軽くするために。

一番手っ取り早いのは、壁を壊せる僕がいなくなることだけど、

僕が弱気になった程度じゃ、全力で引き留めてくる。

ずるい、と彼らを責めることはできない。彼らだって、僕と同じ、16歳と17歳なんだ。


前から不思議に思っていた、それぞれの相手と付き合ってるライナーたちの態度にも納得いった。

壁の中で生きるつもりだったんだ。

好きな相手のために、故郷を捨てて壁の中で生きてもいいと思ったんだ。

それにも相当な覚悟がいっただろうに。

その気持ち、わかる。

人を好きになることの強さや尊さは、僕自身が今、身をもって体験してる。

それより、どうして僕はこんなに冷静なんだろう…?

大事な仲間に裏切られたといってもいいくらいひどいことを言われたはずなのに、

ちっとも心が痛くない…。

というか、前にも似たようなことを言われた気がする…。今回が二度目…?


『ベルトルさんさえいなくなってくれれば、私は心穏やかに過ごせるんだ!』

ああ、ユミルに言われたんだ。

あのときはとても悲しくなって夜中に泣いたのに、今はびっくりするくらい心が軽い。

肩も軽くなって、どこにでも飛んでいけそう…。

思い出してみると、僕は安全な内地に行きたいために、特権階級狙いで憲兵になりたかっただけで、

故郷へ帰る動機は、あのふたりより希薄だった。

命が安全なら、壁の中で一生を終えてもいいと考えてた。

僕は、戦士でなくなってもいい…? そんな未来を選んでもいい…?

ねえ、ユミル! もしかしたら、君と一緒に生きられるかもしれないよ!



今日はここまで。

この年齢の少年少女ならばこう考えても無理ないんじゃねーかなー? と考えた産物。

ライナーとアニ好きの人は不快になったかもしれんな。すまん。


その夜 空き部屋

ユミル「やけに上機嫌だな、ベルトルさん? なんかいいことあったのか?」

ベルトルト(叶うなら、君を抱き上げてくるくる回りたい気分だよ!)

ベルトルト「今度は勢いじゃない! 結婚して! 僕のお嫁さんになって!」

ユミル「おいおい、まだ16だろ? 人生決めるには、早すぎないか?」

ベルトルト「早いかな? 僕の生まれた山奥の村では、16になればそろそろ相手の目星をつけてたよ?」

ユミル「ああ、お前、田舎もんだったな」

ベルトルト「あはは、ひどいなぁ。言われてみれば、たしかにそうだけど…」

ユミル「お前んとこの村って、退屈そうだなぁ。たぶん、なーんもねぇんだろ?」

ベルトルト「どのみち帰れやしないよ。巨人だらけで」

ベルトルト(本当は、無理に努力して帰る必要がなくなったっていったほうが正しいけど…)

ユミル「ウォール・マリアの南東にある山奥の村だったか? 名前を聞いたこともねぇほど小せぇ村」

ベルトルト「村ってとこに変にこだわるね? 田舎に引っ込むことになるのを心配してるの? 行くことすらできないのに」

ベルトルト「僕は憲兵になる気だし、君も街に住むことになるよ?」


ユミル「それは、私に兵士を辞めて、お前と結婚して、憲兵になったお前についてこいってことか?」

ベルトルト「そうだよ? でないと、離ればなれになっちゃうじゃないか」

ユミル「うーん、でもな、せっかくここまで頑張って兵士の訓練積んだし、まったく無駄にすんのももったいねぇなぁ…」

ユミル「新兵は普通、宿舎に入るが、所帯持ちは別に部屋を借りるわけだろ?」

ユミル「シーナん中の家賃て高そうだよな。よく考えると、非効率じゃねぇか?」

ベルトルト(? 君が訓練兵になったのは、クリスタを10位以内に入れるためで、その目的はほぼ果たしたんだろう?)

ベルトルト(今頃になって、兵士に未練があるようなことを口にするのはおかしい…)

ベルトルト(だいいち、ユミルにしては歯切れ悪い…)

ベルトルト「ユミル…、君、なんか…、はぐらかそうとしてない?」

ユミル「ハ~…」タメイキ

ユミル「やっぱり、見抜かれてたか…」

ベルトルト「毎日のように会って、エッチして、話してるのに、僕に隠し事とかできると思った?」

ベルトルト「いくら僕が鈍かったとしても、気づくよ」


ベルトルト(エッチのとき、君が怯えてるか、悦んでるか、見分けがつくようになるほど、君のこと見てるのに…)

ベルトルト(もう君のそばかすの数だって正確に言えるよ…)

ユミル「だよな…。はぐらかすのは真剣に求婚してくれたお前に対して、不誠実だよな」

ベルトルト(ユミルが唇をキュッと結んだ…。なんだろう…? 嫌な予感がする…)

ユミル「身体がデカいこと以外で、お前が苦手な理由を前に言ったな。覚えてるか?」

ベルトルト(あ…!)

ユミル「お前は、腹の中に何か隠してる」

ユミル「最初に『付き合ってくれ』と言って私に無理だと断られたときも、」

ユミル「その理由について、お前自身が思い当たる節がある顔したな」

ユミル「おそらく、それと同じもの…だな?」

ユミル「なんかすげぇでかい秘密。結婚どころか、付き合うにも障害になる…と、お前自身が思った何か」

ベルトルト(ユミルって、本当、鋭い…)ヒヤアセ


ユミル「それを今すぐ教えてくれとは言わない。決心がついてからでいい」

ユミル「そんとき、改めてプロポーズしてくれ」

ユミル「…待ってるからよ」チュッ!

ベルトルト(ユミルが自分からキスしてくれること、滅多にない…)

ベルトルト(いつもなら唇に残るくすぐったい感触がすごく嬉しいのに…)

ベルトルト(そんな…、言えるわけないよ…)

ユミル「黙り込んじまったな…」

ベルトルト ハッ!「そ、そんなことないよ!」アセアセ

ユミル「…今夜はしないのか? こんな話したから気分が萎えちまったか?」シュン…

ベルトルト(ドキ…! これって、ユミルからの初めてのおねだり…?)ボッキーン

ベルトルト「そんなことないです! したいです! させてください!」ムハー



一週間後

ベルトルト(言えるはずもないまま、一週間も過ぎちゃった…)

ベルトルト(会うたび、空気が重くなる…。エッチはするけど、その後の会話が続かない…)

ベルトルト(昨夜はついに、エッチが終わった後、ユミル、ひと言も口を利かずに宿舎へ戻っちゃった…)

ベルトルト(僕自身もきっと暗い顔してるんだろうな…。なにしろ、あれからよく眠れてない…)

ベルトルト(このままじゃいけない…!)

ベルトルト「ね、ねぇ、ユミルッ!」

ユミル「いいんだ、わかってる。お前も早く服着ろ。風邪ひくぞ」

ベルトルト「なんだよ、それ! なに勝手に一人で納得してるんだよ!」

ユミル「苦しめて、悪かった。目の下にそんなでかいクマつくるほど悩ませることになるなんてな…」

ベルトルト(そんな…、悲しそうな顔しないでよ…!)

ベルトルト「僕は諦めたわけじゃない! 君のことは大好きだし、結婚したい意志は今でも変わらないよ!」


ユミル「けど、言えないんだろ?」

ベルトルト「う…っ」

ユミル「言ってもらえないと、私はお前を信用できない。似合わねぇと笑われるかもしれねぇが、」

ユミル「私は身内なんてない、ひとりっきりだから、家庭に憧れてたんだ。お前の子供だって産みたい」

ユミル「だからこそ、別れの原因になりそうなことは知っておきたい」

ベルトルト「言えないけど、それはもう、解決したも同然になったんだよ! だからプロポーズしたんだ!」

ベルトルト(僕たち3人が壁の中に留まって人類を滅ぼさないと決めれば、もう超大型巨人に変身する必要もない)

ベルトルト(ベルトルト・フーバーのままで、ユミルの旦那さんとして、壁の中で生きられるんだ!)

ユミル「はあ? じゃあ、言ってみろよ! 問題ないなら言えるだろ!」

ベルトルト「もう言う必要もないくらい、大した問題じゃなくなったんだってば!」

ユミル「なんだそりゃ? そんな問題あるのかよ?!」

ユミル「一生連れ添う相手に隠し続けなきゃならない秘密なんてあるわけねぇ!」


ユミル「それとも、私に言えないのは、私からその秘密が周りに漏れるのを心配してるのか?」

ユミル「私を信用してない証拠じゃねぇか!」

ベルトルト「違うよ! 君を信用してないわけじゃない!」

ユミル「そうだとしても、やっぱり駄目だ! さっきの言い方で、確信した。できれば言わずにおきたかったが、」

ユミル「お前は、何かをうやむやにして、ごまかして、逃げだそうとしてる!」

ユミル「そのために私を利用しようとしてる! それが透けて見えんだよ!」

ユミル「そんなんで一緒になったって、長続きするわけねぇだろ!」

ベルトルト「…っ! 君だって…!」

ベルトルト(巨人であることを隠してるじゃないか!)

ベルトルト(…なんて言えるわけない。壁内の人類は、人間が巨人になるとは知らない)

ベルトルト(理解を示せば、そもそも気づいた理由を言えば、自分も巨人だと告白するようなものだ…)

ベルトルト(巨人になれる人間が自己修復能力を持ってることまで知ってるなんて…)

ベルトルト(僕は超大型巨人で…、絶対にそれを知られるわけにはいかないんだ…。人類に捕まって殺されるとかじゃなくて、)

ベルトルト(君に怖がられるのが、君が離れていってしまうかもしれないのが怖いんだ…)


ユミル「」ヒックヒック…

ベルトルト(ユミル…、泣いてる…。泣かないで…。君、泣いてると可愛すぎるから…)

ユミル「…人に裏切られんのは、もう嫌だ。まして、それが惚れた男ならなおさらだ」

ユミル「お前とは、ずっと一緒にいたいんだ…。本当に私が好きだってんなら、この気持ちをわかってくれよ…」

ユミル「それとも、やっぱりヤレるだけの都合のいい女と恋愛ごっこをしてただけなのか…?」

ベルトルト「それは違うよ…。誓って、違う…。僕の気持ちを疑わないで…。なにより辛いんだ…」

ユミル「……」グス…

ユミル「…卒業までに明かす気にならなきゃ、別れようぜ…。それがいちばん区切りがいいし…、お互いのためだ…」

ベルトルト「そんな…っ!」

ベルトルト(そうして僕と別れて、家庭が欲しい君は、他の男のものになるの…?)

ベルトルト(優しくて、君の恐怖症に理解を示してくれて、目線が近くて、側に立っても君が怖がらない男と…)

ベルトルト(君の身体に他の男が触れて…、抱いて…、お腹にそいつの子を宿して幸せそうにしてる君なんて考えたくない…!)


ベルトルト(食事当番のたびに美味しいものを作るから、それは僕のためだってわかってるけど、)

ベルトルト(君、男子たちの間で密かに人気になりつつあるんだよ)

ベルトルト(ノートの貸し借りのとき、君の手に触れたマルコの顔や、)

ベルトルト(わざとボタンを引きちぎって君に付けてもらおうとしてたジャンのことだって、僕は知ってるんだ…)

ベルトルト(君が気づいてるかわからないけど、君を女の子として見てる男はたくさんいる…)

ベルトルト(その中の誰かと君はまた愛し合う…? 僕以外の男と…? 嫌だよ! じゃあ、どうしたらいい…?)

ベルトルト(どうしたら…?)


ベルトルト(……)

ベルトルト(『どうしようもない事情』…。『やむを得ない事態』…)

ベルトルト「……」ユラ…

「…!」

───ガシッ! ドサッ!

ベルトルト(あ、ユミル、真っ青…。震えてる…。声も出ないくらい怖い…? ごめんね…)

ベルトルト(だけど…、これしかないんだ…)

ベルトルト(大丈夫、君が僕の子を孕んでくれたら、また優しくできるから…)

───ビリッ!

ユミル「や、だ…、ベルトルさんっ…!」ガクガク

ベルトルト「……」ギシッ!

ユミル「いやああああああぁぁぁっ!!」



今日はここまで。

やっぱり、16歳童貞には荷が重かったよ…。(参照:>>30

さて、ここからしばらく
「孕ませようとしてくるベルトルトに愛されて夜も眠れないユミル」(仮題)
が続く。
ラブいエロを期待してた人には先に謝っとく。

イチャラブエロも好きだけど愛のある強姦プレイも大好きですよ...
しかしそれに萌えられるのは後で仲直りするとわかってるからなんで、
最後は是非ハッピーエンドでよろしく頼む


>>179より続き

───ズブッ…!

ベルトルト(さっきまでエッチしてたから、あっさり挿入ったけど…)

ベルトルト(何これ? 柔らかいと思ったのに、奥に到達した途端ギュッと締め付けてきて…!)

ユミル「い…ひぃっ…、だ、だめだっ! 顔、見るな…、やあっ…! 見ないで…! 」

ユミル「イ…ッ! ~~~~~~ッ!!」ビクッビクンッ!

ベルトルト(イッた…? こんな状況でも挿れられただけでイクなんて…、)

ベルトルト(君はいったいどれだけ淫乱に仕込まれてきたんだ…?)

ユミル「あ…、はぁ…、う…、ぐす…」ハァハァ

ベルトルト(青かった顔色が、いつの間にか桃色に染まって…、可愛い…!)ギュゥッ!

ユミル「! 抱きしめられんのは嫌だって…! 嫌だっ! 怖い!」

ベルトルト(もう止まらないよ…。だって、僕…、ずっとこうしたかったんだ…!)ズブッ!グチュッ!

ユミル「いやっ! いやぁっ! 動く…の…、やめ…っ! あっ! いやぁっ」


ベルトルト(ユミルのおっぱいが僕の胸に押しつけられて…、心臓の音すごい…)ズブッ!ヌブッ!

ベルトルト(耳元にユミルの嫌がる声と吐息…)グチュゥ!

ベルトルト(触れ合ったところの肌全体が溶け合って…、ユミルと混ざっちゃいそう…)グチッ!グチュッ!

ベルトルト(こんな感覚を今まで味わえてなかったなんて…、もったいない…!)グチュグチュッ!

ユミル「駄目っ! おかし…っ! おかしく…なる…っ!」

ベルトルト「」ハムッ!

ユミル「あぁっ! 耳…! 噛むな…! 駄目ぇ…」

ベルトルト「感じる…? 耳も弱かったんだね…。もっとしてあげる…」ハムッ! ペロ…

ユミル「助けてっ! ベルトルさんっ! もう止めて…ぇ…」ゾクゾク…

ベルトルト(ユミルの髪、いい匂い…。ユミルを気遣って、身体を密着させることが今までなかったから、

ベルトルト(気付かなかったことがいっぱいで…、興奮する…!)ズプッ!グリュッ!

ユミル「ひゃ…、あぁんっ! 奥…、深すぎて…! おかしく…! ああっ! あぁっ!」

ベルトルト(それにしても、ユミル、本当に細い…。抱き締めてみて、改めてわかった…)

ベルトルト(うっかりすると、抱きつぶしちゃいそう…)


ユミル「やあっ! 奥ばっかり…! 止めて…ぇ…、あっ! また…、くるぅ…、いやぁっ!」

ベルトルト(またイキそうなの、ユミル…? 今夜は1回出したはずなのに…、僕も、もう出したく…っ!)グリッ!

ユミル「あっ! あっ! あああぁぁっ!」ビクビクッ!

ベルトルト(ユミルの身体が跳ねる…! 逃げないで…!)ガシッ! 

ユミル「…ちゃうっ! また…、イッちゃうっ…! やあぁっ!」

ベルトルト(ユミルの膣内の動きが変わった…? 何これ…? 絞られて…、もってかれそう…)

ユミル「嫌だっ! イキたくないっ…! ベルトルさん、見ないで…、お願いだから…」

ベルトルト(懇願されても無理…。君に目が釘付けだよ…)

ユミル「おねが…、いっ、イク…、イク…ッ、いやあああああああああぁっ!」ビクッビクビクッ!

ベルトルト(締まる…! 僕も限界だ…! 出すよっ…! ユミルの中…、いちばん奥にっ…!)

ベルトルト「く…、は…」ドクッ!ドプッ!ビュルルルッ!

ベルトルト(中出しって、こんなに気持ちいいんだ…。想像以上だ。まだ…出てる…)ハァハァ…

ユミル「嘘…だ…、中、出てるなんて…、熱い…、子宮に…かかって…)

ベルトルト(そんなに絶望した瞳しないで…。君のこと一生大事にするから…)


ユミル「嘘だ…、嫌だ…、デキちまう…」ガクガク…

ベルトルト(あ…、ユミルの膣内が、しぼんだ僕のチンコ…刺激して…また大きくしようとしてる…)

ベルトルト(震えてるのに…、君、心と身体が別々だね…。僕も同じだよ…)

ベルトルト(君を可哀想だと思って今まで我慢してた分、本当はやりたかったことがたくさんあるんだ…)

ベルトルト(ずっとこうしたかったんだ…。ユミルが好きだから、思いっきり愛したいんだ…)

ベルトルト(君だって、あんなに気持ちよさそうだったじゃないか…)

ベルトルト「」グッ…!グチュッ!

「いあ…、なん…で…? ベルト…さん…、助けて…、助けて…、ベルトル…さぁん…」

ベルトルト(君が助けを求めてるのは、優しかった僕…?)

ユミル「助けて…、ベルトルさん…」

ベルトルト(そんなに切なく、必死に僕の名前…、呼ばないで…。全然萎えなくなっちゃう…)

ベルトルト(安心してよ…。絶対痛くしないよ…。君は僕の大切な人だ…。今はひどいことしてるけど、許して…)

ベルトルト(代わりに、お腹に赤ちゃんを宿してくれるまでは…、それまでは…、せめて、思い切り感じさせてあげる…)

ベルトルト(…気が狂うくらい)ニタ…



翌日 空き教室前廊下

クリスタ「ユミル、私ちょっと先にいくね」

ユミル「またライナーんとこか? ちぇっ、早く行ってやれよ」

クリスタ「ごめんね。今度のお休みの日には、一緒に街に買い物、行こうね」

ユミル「おう。そんときは、遠慮なくお前のこと独り占めさせてもらうわ」

クリスタ「」パタパタパタ…

ユミル「あー…、行っちまった…。あんなに顔輝かせて…。天使だな、あいつは。さすが私のクリスタ…」

 ? 「」ヌゥ!

ユミル「!」



空き教室

───ガラガラピシャッ!

ユミル「んー、んー!」ジタバタ

ベルトルト「ユミル」

ユミル「」ビクッ! ピタ…

ベルトルト(昨夜、あんなことされたのに、今日はもういつものように振る舞えるんだ…)

ベルトルト(気丈な君らしいや…。周りに気取られないよう、無理してるのかもしれないけど…)

ベルトルト「」ゴソ…

ユミル「…!」ハシッ!

ベルトルト(脱がそうとする腕を掴んで止めようとしても無駄だよ…。力で僕に敵うわけないじゃないか…)

ベルトルト「」ズル…

ベルトルト(お尻の形も良いなぁ…。小さいのに肉付きがふっくらしてて、それでいて締まってて…)

ベルトルト(そういえば、ユミルのお尻ってよく見たことないや…。正面からでないとエッチできなかったから…)


ベルトルト「」ヌブ…

ユミル「んっ! んんーっ!!」

ベルトルト(指、挿れただけなのに、もう濡れてきた…。本当、エッチな身体…。膝ももうガクガク…)

ベルトルト「ユミル、下脱がすよ。君も協力して…」

ユミル「…!」ブンブン!

ベルトルト「いくら首振って拒否しても無駄。僕のチンコがこんなに固くなってるの、わかるだろ…?」ゴリッ!

ベルトルト「これからエッチするんだ。下着とズボンがおつゆでびっしょりになったら、君が困るよ?」

ユミル「ぅ…」

ベルトルト(すべてを諦めたような君の横顔、綺麗だよ…)チュッ…

ベルトルト「」ズル… ピト…

───ズブッ!

ユミル「~~~~~~~~ッ!!」ビクッ!ビクンッ!

ベルトルト(やっぱり、挿れただけでイッちゃった…)


ベルトルト(でも、まだ、僕が中に出さないと終われない…)ハムッ! クリッ! クチュッ!

ユミル「んん…っ!」ブルブル

ベルトルト(この体勢…、後ろからだと、ユミルのイイところ…、全部同時にいじれるんだ…)

ベルトルト(耳と、乳首と、陰核…。おっぱいを鷲掴みにして揉むこともできる…)クリッ!クニュッ!

ベルトルト(ユミル、もう口を塞いでないのに、声が漏れないよう、自分で口を押さえてる…)

ベルトルト(いじるだけで、アソコがきゅんきゅん収縮して…。僕のチンコを締め付けてくる…)

ユミル「」ズル…

ベルトルト(あ、刺激しすぎちゃったかな…。ユミル、完全に腰がくだけて…)

ペタン…

ユミル「」ハァハァ…

ベルトルト(肩越しに見える太腿…、べたべただ…。ん? いつものおつゆとは違うこれは…?)

ベルトルト(これ、僕の精液だ…。昨夜の…。突かれて奥から出てきたんだ…)

ベルトルト(今日の訓練中、ずっとユミルの中に入って…)ズクンッ…!

ベルトルト「」ガバッ!


ユミル「! 嫌だっ! こんな格好っ…!」

ベルトルト「静かにしないと…、足を大きく開かされたこの格好、誰かに見られちゃうよ…」ユサッユサッ

ベルトルト「つながってるところ、丸見えの、ユミルの恥ずかしい姿、みんなに…」ユサッ!ジュポッ!

ベルトルト「ぐっしょり濡れた君のアソコがひくついて…、僕のチンコをおいしそうに咥えこんでるところ…」ジュプッ!ジュボッ!

ユミル「あ、あんっ! 動…かすなぁ…! お、お前だって、見つかったら、ただじゃ…! あぁっ!」ゾクゾクッ!

ベルトルト「いいよ」

ベルトルト(見つかってもいいよ)

ベルトルト(営倉に叩き込まれてもいい)

ベルトルト(訓練兵を辞めさせられても、君をさらって逃げるまでだ…)

───ドクンッ!ドプッ!ビュルッ!



今日はここまで。このスレをいつも読んでくれてる4、5人の人には感謝なんだぜ。


好きなSSがほぼ軒並み更新停止状態なのが寂しいんだぜ。
ここを読んでいて、なおかつ、SS書きのそこのお前、頑張ってくれよ! 諦めんなよ!(修造)


>>184
もちろん、自分の考えるハッピーエンドにもっていくつもりだ。
安心してくれ(ゲス顔)。


今回、アニメ3話独自の設定が入るが、知らなくても読むのに支障はない。


休日 朝

ベルトルト「……」セカセカ

ジャン「ベルトルトの奴、朝っぱらから忙しそうにしてっけど、いったい何してんだ?」

マルコ「そういえば、この間、フランツに朝一で開いてる花屋の場所、訊いてたね」

ジャン「女か? 女なのか?! あの無口で地味な野郎が?!」

マルコ「地味っていったって、彼は高身長で成績優秀で、前から女子にはかなりの人気者だよ」

マルコ「その気になれば、いくらでもモテるはずだよ」

ジャン「つーか、近頃周囲がどこもかしこもイチャついてるように見えるんだが、ありゃ、なんなんだ?」

マルコ「しかたないね。地獄の卒業試験まであと2ヶ月もなくて、今のうちにみんな好きな相手に告白したりされたりで、」

マルコ「カップルが乱立する時期なんだよ」

ジャン「ちっくしょう! どいつもこいつも! リア充炸裂しろ!」

ライナー「……」


同日 女子宿舎前

サシャ「私もおふたりに同行していいですか?」

ユミル「私とクリスタのデートを邪魔する気か?」キッ!

サシャ「そ、そんなつもりじゃありません! 睨まないでください!」

ユミル「冗談だ、マジに取んな」

サシャ「ただ、クリスタの女子力の高さを学びたいと思いまして…」

サシャ「買い物するときの洋服や小物の選び方などをですね…」

ユミル「そりゃ、コニーのためか?」

サシャ「えへへ、恥ずかしながら…」

ユミル「まあ、お前にしては殊勝な心がけだな。今のままじゃ、彼女じゃなくて、飯を集ってくるだけの女友達どまりだ」

サシャ「そう! まさにそうなんですよ! 一向に仲が進展しないのです!」

サシャ「もう荒ぶる鷹のポーズや、闇に潜む猛虎の構えで遊ぶのは卒業したいんです!」

ユミル「いくらなんでも、ガキっぽすぎるだろ…。初々しすぎて、逆に羨ましいぜ…」

サシャ「は?」


ユミル「いや、なんでもねぇ…。いいぜ、一緒に来いよ」

サシャ「あ、ありがとうございます!」

ユミル「ちぇっ、せっかく、クリスタを独り占めできるかと思ったのに…」

モブ女子たち「」ザワザワ!

サシャ「おや? ベルトルトが大きな花束を持ってこちらへ来ますよ?」

クリスタ「うわあっ! 綺麗な花束!」 

ユミル「クリスタ、サシャ、早く街へ行こうぜ」

サシャ「といっても、ベルトルトは明らかにこちちへ向かってきてるんですが…」

ユミル「構いやしねぇよ! 早く!」

ベルトルト「ユミル」

サシャ「やっぱり、ベルトルトはユミルに用があるんじゃないですか」


モブ女子たち「」ザワザワ

ユミル「何の用だよ、ベルトルさん。私はこれからクリスタたちと街へ行くんだが」

ベルトルト「約束があるのは知ってるけど、休日を君と過ごしたいんだ」

ユミル「」ゾワ…

ベルトルト「一日中…ね…」ジィ…

ユミル「」ジュンッ…

ベルトルト「クリスタ、悪いけど、そういうことで、ユミルを今日一日、僕に譲ってくれないかな?」ニッコリ

クリスタ「え? え? ベルトルトとユミルってそういう関係だったの?」

ベルトルト「うん、ユミルが恥ずかしがり屋だから秘密にしてたんだけど、実はずっと前からそうなんだ」

クリスタ「ユミル! どうして今まで教えてくれなかったの?!」

ユミル「……」

ベルトルト(ああ、ユミルってば、僕を見上げる顔が紙みたいに白いや…。泣き出しちゃいそう…。可愛いなぁ…)


ベルトルト「どうかな? クリスタ?」

クリスタ「もちろん、いいよ! ユミル連れてって!」

ユミル「でも、お前のほうが先約…」

ベルトルト「ユミル、この花束、受け取ってくれると嬉しいな」

ファサッ!

ユミル「…デカすぎだ。無駄金ってレベルじゃねぇぞ」

クリスタ「もう! そういう可愛くないこと言わないの!」

クリスタ「ユミル、私のことは気にしなくていいよ!」

クリスタ「ユミルは、私がいつもライナーを優先しちゃうの許してくれるじゃない! 遠慮しないで!」

ベルトルト(よし、今のところ、クリスタはユミルの様子のおかしさには気付いてない…)

ベルトルト(大きな花束を用意したのはクリスタの注意をそらすためだけど、役に立ったみたいだ…)

ユミル「けど…」


ベルトルト「クリスタのお許しも出たことだし、行こうか」グイッ!

ユミル「」パシッ!

ユミル「あ…、ベルトルさん、着替えたいから…」

ベルトルト(そう言って、裏口から逃げ出そうとしても、そうはいかないよ…)

クリスタ(デートのために着替えようだなんて、ユミルも女の子だったのね…!)キラキラ

ベルトルト「君はそのままでも充分可愛いよ」

クリスタ&モブ女子たち「キャーッ!」///

サシャ「」ドンビキ

ユミル「」ゾ…

ベルトルト「さ、行こうよ!」グイグイ

ユミル「」フラフラッ


サシャ(あっという間にあんな遠くへ…。ベルトルトが強引に引っ張るからか、ユミルの足取りが覚束なくなってます)

クリスタ「ユミルーッ! 結婚するときは、私たち4人で、W結婚式挙げようねーっ! 一緒にドレス着ようねーっ!」ニコニコ

サシャ(クリスタはすっかりお花畑になっていますね。というか、これが女子力の高さの源泉でしょうか?)

サシャ(私のコニーに対する『好き』はまだまだのようです)

サシャ(さっきのベルトルトの台詞に引いてしまったのもそのせいなのでしょうか?)

サシャ(というか、私の野生の勘が警報を鳴らしたような…?)

サシャ(それに、さっきのユミルの顔、そばかすが目立って見えた気がします)

サシャ(いやいや、きっと、気のせいですね。彼氏といっしょにいられて嬉しくない女の子はいません)

ベルトルト「クリスタ、無邪気に手を振ってるよ。W結婚式かぁ…。もうすぐ君とはお別れになっちゃうのにね」


ユミル「…くれ!」

ベルトルト「何? 聞こえないよ?」

ユミル「離してくれ! 怖いんだ!」

ベルトルト「そうだね、今の僕の目線はずいぶん高いね」ヒョイッ!

ベルトルト「これで平気? 君をお姫様抱っこするの、実はずっと前から憧れてたんだ」ギュウッ!

ユミル「ざけんなっ! 離せ! 下ろせ!」ジタバタ

ベルトルト「いいけど、君、自分の足で立てる?」

ユミル「あ…」モジ…

ベルトルト「もう、腰がガクガクになってるんじゃないの? これからされることを期待して…」

ユミル「」ゾク…


湖畔

サラサラ…

ベルトルト「敷物とかは、今朝、前もって運んでおいたんだ。とりあえず、ここに腰をおろして…」

トサ…

ベルトルト「小川が流れ込むところにいい場所があったんだ…。僕が見つけた湖のこの景色、ユミルにも見せたくて…」

ユミル「お前、私に優しくしたいのか、ただ弄びたいだけなのか、はっきりしろよ…」

ベルトルト「君こそ、お金の無駄とか言ってたのに…、僕が贈った花を放り捨てずにここまでずっと抱えてきて…」

ユミル「好きな男から花もらって嬉しくねぇわけねぇだろ…。ちくしょう…」ギュウ…クシャッ

ユミル「なんでだよ、なんであんなことすんだよ…。どうせ、これからもすんだろ…」グス…

ベルトルト「ふたりで開拓地へ行こうよ…。僕、君と子供のために、一生懸命働くよ…」

ユミル「どうして普通の手順が踏めねぇんだよ…。どうしてだよ…」ポロポロ…

ユミル「なんなんだよ、お前の隠してることって…。私を利用して、逃げるんじゃねぇよ…」ハラハラ…

ベルトルト「今さら言い訳はしないよ…」


ベルトルト(逃げることを許さない君は、鋭くて厳しいのに…、優しくて…、たとえようもなく愛しいよ…)

ベルトルト(僕の最愛の人だ…)

ベルトルト(君の恐怖症のせいで僕たちが他人の目の前で仲良くいちゃつけない以上、)

ベルトルト(僕たちの仲をなし崩しにライナーとアニに認めさせる方法は使えない…)

ベルトルト(君と結婚の約束をして、君が嬉しそうにクリスタにそれを報告して、)

ベルトルト(クリスタからライナーに話して、アニの耳にも入る。それを期待してたんだけど、)

ベルトルト(君は結婚を承諾してくれない…)

ベルトルト(僕が『ユミルと付き合ってる』と話す程度だと、彼らはきっと別れさせようとする)

ベルトルト(そこで『君たちだってそれぞれ相手と付き合ってるじゃないか!』、と反論するのは危険だ)

ベルトルト(特にアニの性格からいって、かえって意固地になって、アルミンと別れる決心をするきっかけになりかねない)

ベルトルト(日中は僕たち、ほとんど口を利けないも同然で、そんな恋人同士がいるわけないと考えるだろう)

ベルトルト(別れさせるのは簡単だ…、と)


ベルトルト(それは別にいい。僕は絶対別れるつもりはないから…)

ベルトルト(ただ、ふたりが君を探って巨人だということを知ったら、そして真実ベリックを食った巨人かもしれなかったら、)

ベルトルト(彼に命を救われたライナーは、絶対君を許さない。命の恩人の敵なんだ。僕がどんなに説得しても、)

ベルトルト(きっと、認めない。ライナーとベリックの絆の強さを思うと…)

ベルトルト(だからこそ、ベリックもとっさにライナーを突き飛ばして、自分が食べられる道を選んだんだから…)

ベルトルト(最悪、君の命を奪うことになる。僕も全力で守るつもりだけど、ライナー相手にずっととなると、)

ベルトルト(情けないけど確実に守り通せる自信がない…)

ベルトルト(『ユミルを殺したら僕は壁を壊さない、任務を放棄する』、と駆け引きをしてみるか?)

ベルトルト(駄目だ。その段階に至ってしまうと、壁を壊すのがすでに決定事項になってるってことだ…)

ベルトルト(できることなら、僕は壁を壊したくない。もう人を殺したくないんだ…)

ベルトルト(君に僕が超大型巨人であることも、隠したい…。嫌われたくないんだ…)


ベルトルト(仮に、そうやって壁を破壊して任務を達成したとして、ユミルを僕たちの故郷へ連れて帰れても、)

ベルトルト(仲間を食った彼女は故郷のみんなに責められて、肩身の狭い思いをするだけ…)

ベルトルト(人間に戻れないままの仲間の巨人に彼女を食わせてしまえ、と言い出す者も出かねない…)

ベルトルト(そんな険悪な敵意の中に、彼女を置くわけにはいかない…。もう充分辛い目に遭ってきたのに、)

ベルトルト(そんなの生き地獄じゃないか…)

ベルトルト(八方ふさがりなんだよ…。唯一の逃げ道は、君が巨人だと知られないまま、)

ベルトルト(君が僕を巨人だと知らないまま、僕が任務から離脱することだけなんだ…)

ベルトルト(そうすれば、僕たち3人、好きな人と壁の中で暮らして、人類も滅びずにすむんだ…)

ベルトルト(ごめん…、ユミル、ごめん…)

ベルトルト(そんな身勝手な僕のずるさを見抜いて、逃げるな、って叱咤してくれた君に、僕は卑怯でひどいことをしてる…)

ベルトルト(歪みを全部君に押しつけて、君さえ我慢してくれれば、丸く収まるって…)

ベルトルト(だけど…、花束を抱いて恐怖に震えて泣いてる姿が…、)

ベルトルト(普段の男勝りの強気な態度からは想像できないほど弱々しくて…)

ベルトルト(可哀想な君って…、すごく…)

ベルトルト(興奮する…)


ドサ…

ユミル「あ…」

ベルトルト「もう花束、離して」

ユミル「」ギュウ…

ベルトルト「」グイッ!…バサッ!

ベルトルト(ユミルが取られた花束を追いかけるように手を伸ばして…)

ベルトルト(クリスタの目を誤魔化すために用意した花束だったのに、本当に嬉しかったんだね。ごめん、嬉しいよ、ユミル…)

ベルトルト「服、脱がすよ…」スル…

ユミル「」

ベルトルト(脱がされるのは抵抗しないのに、身体を縮こまらせて隠そうとしてる…)

ベルトルト「明るいところで裸になるのが、恥ずかしいの…? なら、僕も…」ヌギッ!バサッ!

ベルトルト(僕までまったくの裸でユミルとエッチするの、初めてかも…)


ベルトルト(明るい光の下で、ユミルの肌がよく見える…。男の僕とは比べ物にならないほど、きめが細かい…)

ベルトルト(滑らかな手触りはこのためか…。兵士として訓練されて、無駄な肉のいっさいない、締まった身体なのに、)

ベルトルト(輪郭が柔らかくていかにも女性らしい…)

ベルトルト(おっぱい…、僕がしばらく鷲掴みにして揉んだせいかな? 少し大きくなった気がする…)

ベルトルト(反対に、腰のくびれはちょっと細すぎるんじゃないかと心配になる…)

ベルトルト(顔とか、おっぱいとか、アソコとか…、今まで局所的にそこばかり見てたんだな…)

ベルトルト(それ以外もこんなに魅力的なのに…。おへそ、可愛い…)ペロ…

ユミル「」ゾワ…

ベルトルト(あ、ユミル、鳥肌立った…。でも、止めないよ。ずっとしたかったんだから…)ペロ…レロ…チュッ…チュッ…

ユミル「…舐め回されるの…、気持ち悪ぃ…。そんなところ舐めて、なにが楽しいんだか…」

ベルトルト「そう…」チュ…

ユミル「あ…っ! 胸は…、卑怯…」

ベルトルト「おへそ以外を舐めてほしいんだろ…?」チュ…ペロ…

ユミル「くっ…、ふ…」


ベルトルト(乳首って不思議だ…。何となく甘く感じる…)チュパ…クリクリ…

ユミル「…ぅ、あ…、あっ!」

ベルトルト(あいかわらず、胸、感じやすい…。あっという間に肌が染まって、薄く汗ばんできた…。ユミル、スイッチ入ったかな…?)

ベルトルト「」ベロッ!

ユミル「ひゃ、ああっ!」

ベルトルト「そうやって、とっさに手で口を押さえなくても大丈夫…。いくら声を挙げても誰にも聞こえないよ…」

ベルトルト(ユミルのすらっとした形の良い足…、細い足首から、濡れて光ってひくひくしてる、)

ベルトルト(ユミルのアソコを見上げながら、下から舐め上げて…)

ユミル「う、ん…」ピクッ!

ベルトルト(膝の裏の柔らかいところ、感じるんだ…)

ベルトルト(内腿…、張りと弾力があって病みつきになりそうな感触だ…)ペロ… チュウッ!

ユミル「やぁっ! あ、跡…、付けるなよ…」

ベルトルト(跡の付け方って、そういえば、知らない。強く吸えばいいの? それとも、噛むの? あとで調べよう…)


ベルトルト(アソコが間近で…、匂いが僕を誘ってる…。どうしようもなく引きつけられるのは、雄の本能なのかな…?)

ベルトルト(ユミルのこと焦らしたいのに、そんな余裕がない自分が情けない…)

ベルトルト「」クチュ…

ユミル「ん、あっ!」

ベルトルト(唇を付けただけなのに、おつゆが溢れてきた。顎を伝って滴って…、後から後から…)ゴク…

ユミル「や、飲むな…ぁ…」

ベルトルト(そんなこと言われても、夢中になっちゃう…! もっと…!)ペロ…ベチャ…ベロ…ブチュ…

ユミル「いつまで…、舐めてるんだよ…。枯れた変態ジジイみたいに…」

ベルトルト「は…、ユミル、潮吹いたの、飲ませて…」ハァフゥ…

ユミル「…! 冗談じゃ…!」


ベルトルト「」カリッ!

ユミル ビクンッ!「~~ッ!! そんな…とこ、歯…立てるな…ぁ…」

ベルトルト(陰核を軽く歯で挟んだだけなんだけど、今軽くイキかけたな…。すごい敏感…)

ベルトルト(あと、ここ…、小刻みに何度もチンコで擦ると、ユミルがすぐイッちゃうところ…、)

ベルトルト(ぷっくり膨れてる…。ここに僕の雁が引っかかってたのか…)

ベルトルト(あ、くじってるうちに、陰核がビクビクと激しく上下してきた…)

ユミル「は…、くる…っ! 嫌っ!」ビクッビクンッ! ピュゥッ!

ピシャッ!

ベルトルト「わっ!」

ベルトルト(顔にかかっちゃった…。けっこういっぱい出るものなんだ…。それとも、ユミルが特別…? ん…)チュパ…

ベルトルト「はぁ…、ぬるぬるして…、しょっぱい…」

ユミル「へんた…、変態…」ハァハァ…

ベルトルト(本当に変態だ、僕…。味わった瞬間、一気にチンコがガチガチになって、そのままイキそうになった…)

ベルトルト(頭が…、蕩ろけて…馬鹿になりそう…。視界が傾いてるみたいで、ふらふらする…)

ベルトルト(って、そんなこと考えてる場合じゃない! これ、ユミルの中に出さないと…!)


ベルトルト「挿れるよ」ピト…

ベルトルト「待っ…、いきなり…、いっ…!」

ズブゥッ!

ユミル「やああああぁっ!」ビクッビクッ!

ベルトルト「は…、く…!」ドクッ!ビュルルッ!

ユミル「あ、あ…、苦し…」

ベルトルト「ごめん、奥、広げてなかったから今のは辛かったね…」

ベルトルト「でも…、またイッちゃったね…」

ベルトルト(ユミル、君、エッチすぎるよ…。もう駄目だ、思いっきり動かしたい…!)

ベルトルト「ユミル! ユミル…ッ!」ズプッ!グチッ!

ユミル「ん! あぅっ! イッたばかりなのに、や…、そんな激しく…、あぁっ! すんな…、しないで…」

ベルトルト「ユミル、好き、大好き…」グジュッ!ジュポッ!

ベルトルト(僕もイッたばかりで、チンコが敏感だ…。気持ちよすぎて腰が止まらない…!)


ユミル「いやぁっ! やだぁっ! 激し…の…止めて…、止めて…ください…、ベルトルさん…、お願い…」ポロポロ…

ベルトルト(その丁寧な言葉遣い…。ついに、君の中で、君を犯してきた男たちと同列になっちゃった…)ジュプッ!ジュブッ!

ユミル「あ、あっ! もっとゆっくり…して…ください! あ、あ、あ、あ、…」

ベルトルト(仕方ないと覚悟してたはずなのに…)グジュッ!グポッ!

ユミル「中に出されるのだけは…、嫌…です。んぁっ! お願い…だから…」

ベルトルト(このまま君の望まない行為を強制し続ければ、いずれ必ずこうなることはわかっていたはずなのに…!)ギリッ!

ユミル「ひゃ…うっ! なんで…、あ…、こんな…気持ちい…い、こんな身体…嫌なのに…」

ベルトルト(君は…、ありとあらゆることをされてきたんだよね…。全部知ってる…)

ベルトルト(可哀想だと思うけど…、今の僕は嫉妬に狂って…)ズプッ!ズジュッ!

ユミル「あ、いい…、あ、あっ…! あんっ! あ、く…、イキ…たくな…い…!」

ベルトルト(ねぇ、何人の男のチンコが君の中に挿入ったの…? 君のアソコにジュプジュプ出入りして、)

ベルトルト(それで君は何回イカされたの…?)ズニュッ!ズプッ!

ベルトルト(そいつらにできなかったこと…したい。君を孕ませて僕の子供を産ませること…)グリッ!


ユミル「そんな奥…、駄目ぇ…、あ、はぁ…っ!」

ベルトルト(ずり上がって逃げようとしてる…! そうはさせないよ…!)ガシッ!

ベルトルト「また、出すよ…! 僕の赤ちゃん…、産んで…! いっぱい、可愛がるから…」

ユミル「いやっ、だっ! 離し…っ! 外っ! 外にっ!」ビクン!

ベルトルト「く、締まる…! ね、ユミル…、愛してる…。一緒に育てよう…」

ユミル「いやああああああああっ!」ビクビクビクッ!

ベルトルト「う…」ドプッ!ビュルッ!

ユミル「熱い…! あ…、まだ出てる…。嫌だ…、出て…、いっぱい…」

ユミル「……」ガタガタ…


ベルトルト「そんなに震えるほど嫌がることないじゃないか…。君との子供が欲しい。僕は本気だよ。僕を信じてよ」

ユミル「」キッ!

ユミル「好きだとか、愛してるとか、信じてとか、嘘くせぇ言葉並べんな…」

ユミル「男が怖いってのは、男が信じられないってことだって、少し考えりゃわかりそうなもんだろ!」

ユミル「それでも、お前だけは違うって一度は信じたのに…」ポロ…

ユミル「なぁ、私が逃げられないように縛り付けてから、痛ぶるつもりなのか?」

ベルトルト「そんなこと、絶対しないよ! 信じて!」

ユミル「今はお前にそんな気がなくても、いつかそうなる。でなきゃ、私が嫌がってること強制するわけがねぇ」

ベルトルト「君を孕ませるのは仕方ない事情なんだ! 君を弄んできた男たちとは違う!」

ユミル「信じられるわけねぇだろ! 自分が何してるか本当にわかってんのか!」

ベルトルト(どうして信じてくれないんだよ…! どうして、どうして? こんなに君のこと想ってるのに…!)

ベルトルト「……」

ベルトルト「…信じてくれなくても、いいよ。君を孕ませてから、いくらでも証明できる…」

ユミル「」ゾワ…ッ

ベルトルト「時間は充分あるんだ…。何回、君の中に出せるかな…?」



今日はここまで。
読んでくれる人と、呼びかけに応えて更新してくれたSS書きの人に、感謝する。

書き終えてから、今回は地の文ありでもよかったんじゃないか、と思ったが時すでにおすし。


アニメ3話でエレンとアルミンを湖に連れて行ったとき、ベルトルトが先導してたから、
最初にベルトルトがあの湖を見つけたってことで、間違いないと思うんだ。
という勝手な思い込み。

モノローグを口にする勇気あればいいのにー
ユミルのこったから許してくれるはずだベルトルトよ
なんて外野だからこそ思ってしまうw


同日 昼 湖畔

ユミル「も…、無理…だ…、ベルトル…さん、止めて…、許して…ください…」

ベルトルト「」グポッ!グボッ!ジュプッ!

ユミル「中に、出さ、ないで…ください…、何でも、します…から…」

ベルトルト「」グジュッ!グボッ!グポッ!

ユミル「あ、あ、あっ! そんな、速く、突かな…、やぁっ! また、イッ、クッ…」ビクビクッ! ガク…

ベルトルト「く…ぅ…」ドクンッ!ドクッ!

ベルトルト「はぁ…」

ベルトルト(これでユミルが失神したのが3回目…。僕が出したのが全部で6回…)

ベルトルト(失神しては起こして、また犯しての繰り返し…)


ベルトルト「」ズル… ドロォ…

ベルトルト(すごい泡立ってる…。アソコが広がっちゃって、閉じずに中のピンク色の襞が見えちゃってる…)ツプ…

ユミル「」ヒクッ!

ベルトルト(あ、でも指を入れたらキュウッて締まって…)

コプ…コポ…

ベルトルト(押し出されてアソコから出てきた僕の精液…、すごい量…。こんなに出たんだ…)

ベルトルト(だって、ユミルの中が、搾り取るように動くから…)ズクン…

ベルトルト(もっと、欲しい…、って言うみたいに…)ズクン…

ベルトルト「ユミル、起きて」ユサユサ

ユミル「」ハッ!

ベルトルト「挿れるよ」

ズブゥッ!

ユミル「ベルト…ッ、やっ! ああああぁぁっ!」



同日 夕方 湖畔

ベルトルト(ユミル、瞳の光がなくなっちゃった…。身体を投げ出して動かない…)

ベルトルト(最後のほうは、何をしても無反応だった。アソコはきゅんきゅん締まってたけど…)

ベルトルト(僕の全力をぶつけて犯し抜いたんだ…。体力の限界を超えちゃっても、無理ないか…)

ユミル「水…」

ベルトルト「」ハッ!

ユミル「水、欲しい…。水…、飲みたい…」

ベルトルト「水だね! すぐ持ってくる!」

ベルトルト(といっても、コップはないし、小川は近くにあるけどユミルは動けないし、この方法しか…)

ベルトルト(僕が口に水を含んで、ユミルのところまで運んで、口移しで飲ませるこの方法しか…)

ベルトルト「ん…」チュ…

ユミル「ん、ん、…」コクコク…

ベルトルト(夢中になって飲んでる…。そりゃそうか…。喉も渇くよね…)

ユミル「ん…」チュウ…


ベルトルト(水、なくなった。ちょっと待ってて、また小川まで行って口に入れてくるから…)

ユミル「」ギュッ!

ベルトルト(え? ユミルが自分から僕の身体に腕を回して抱きついて…? 今までそんなことしたことなかったのに…)

ベルトルト(ユミルに抱き締めてもらった僕の背中、あたたかい…)

ベルトルト(あ、ユミルが自分から舌を入れてきた…。僕の舌と絡めて…)チュ…クチュ…プチュ…

ベルトルト(唇が触れるだけのキスしか許してくれなかったのに、どうしていきなり…?)クチュ…ヌルッ…

ベルトルト(気持ちいい…。ユミルの唇も舌もプルプルして弾力があって滑らかで柔らかい…)

ベルトルト(でも…、どこか機械的…、冷えてる…)


ユミル「は…」ツゥ…

ベルトルト(唾液がつながって…切れた…)

ユミル「水…、もっと…」

ベルトルト(今のキスは、水を飲ませてもらうための媚…? そうなの、ユミル…?)

ベルトルト(そんなことしなくても、水ぐらいいくらでも飲ませてあげるよ…?)

ベルトルト(いや、違う! 僕、信用されてないんだ…。こんな些細なことでも、媚を売らなきゃしてもらえないって…)

ベルトルト(もう、君の中で、僕は恋人でも何でもなくなって…)

ベルトルト(改めて思い知らされた…。君を犯してきた男たちと僕は同類になったんだって…) 

ベルトルト(自分でひどいことをしておいて、それなのに絶望して悲しくなるなんて…、僕おかしいや…)

ベルトルト(ユミルのほうがもっと深く絶望してるだろうに…)

ベルトルト(今のユミル、すごく綺麗だ…。でもこの顔は、すべてを諦めてるときの表情だ…)

ベルトルト(君がいくら綺麗でも、いくら積極的になってくれても、僕はこんなの望んでない!)

ベルトルト(望んでない…のに…)

───ギリッ!

ベルトルト(それでも、後戻りはできない…)



今日はここまで。毎度読んでくれる人、ありがとうなんだぜ。
レスくれる人、励みになるんだぜ。

区切りの関係で短くてすまん。


同日 夕食時 食堂

モブたち「」ザワザワッ!

モブ「おいおい、ベルトルトの奴が女子を姫抱っこして入ってきたぞ!」

モブ「ひゅ~、やるねー」

モブ「バカップルがあっちゃこっちゃに生えてくる時期だが、まさかベルトルトがねぇ…」

モブ「地味で目立たない奴ほど、はっちゃけるとすごいってやつだべ」

モブ「今朝はでっかい花束抱えて、女子の宿舎のほうへ行ったぞ。告ったんじゃね?」

モブ「で、相手は誰なんだよ?!」

マルコ「顔をベルトルトの胸に押しつけて隠してるけど、あれは確かに…」

コニー「あの髪留めがユミルのに見える気がすっけど、それは俺が馬鹿だからじゃねぇよな?」

ジャン「コニー、少し黙ってろ、馬鹿」

ジャン(ベルトルトが今朝から忙しくしてた理由は、ユミルのためだったのかよ!)


サシャ「やっぱりラブラブだったんですね、あのふたり。心配することありませんでした」モグモグ

ジャン「おい、何のことだ、そりゃ?」

サシャ「ベルトルトが今朝、宿舎の前までユミルを迎えに来たときのことですよ。なんだか顔色が悪かったような気がしたんです

」モグモグ

ジャン「ユミルの様子がおかしかったってのか? パン半分やる! 詳しく話せ!」

サシャ「だから、心配いりませんて。この間みたいにそばかすが目立ってるなぁ、と思っただけでして。あ、パンはいただきます

」サッ

サシャ「あのユミルですよ? 本当に嫌がってたら、大人しくお姫様抱っこなんてされてるわけないじゃないですか」

サシャ「相手がベルトルトだろうが、誰だろうが、顎にワンパン入れて沈めますよ。その後、蹴りも追加で」

マルコ「……」

サシャ「しかし、さすがベルトルト。女子の中でいちばん背の高いユミルでも軽々と持ち上げますね」

サシャ「羨ましいですねぇ、女の子の夢ですよ」

コニー「どうせ、俺にはできねぇよ! 悪かったな!」


サシャ「コニーにはコニーの良いところがあるんですよ。相性ぴったりで、コニーといる時間が、私のいちばん楽しいときです」

コニー「そ、そうか? へへ…」

サシャ(これはクリスタから教えてもらった女子力の一部です!)

サシャ「ところで、今日はクリスタに買い物に付き合ってもらって色々話したんですが、」

サシャ「クリスタって筋肉フェチらしいんです。ライナーの胸筋について、熱く語られてしまいましたよ」

ジャン(おいおい…、リア充爆発しろ! …なんて言ってる場合じゃねぇぞ、こりゃ)

ベルトルト「ユミル、壁際の席がいいよね? 後ろにもたれかかれるように…」

ユミル「……」

モブ「ベルトルトが2人分の食事、持ってって、ユミルの隣に座ったぞ」

モブ「スープすくって、ユミルの口元にもってった!」

モブ「『あーん』か? 『あーん』なのか?」

ベルトルト「はい…」

ユミル「……」


ベルトルト「食べて。栄養付けないと…。大事な身体なんだから…」

ベルトルト「僕の赤ちゃんを産んでもらうための…ね」ヒソッ

ユミル「……」

モブ「ユミル、変じゃねーか? 目が虚ろっつーか」

モブ「なんか、儚げで、よくね?」

モブ「妙に色っぽいよな。男ができるとやっぱ違うな~。ユミルでも全然イケる」

ユミル「…!」バッ!

ユミル「」ガツガツ! ズズ~

モブ「いきなりベルトルトからスプーンを奪って、獣のように貪り食いだしたぞ」

モブ「うひゃ、ひでぇ…。やっぱ、ユミルだわ」

モブ「がさつだな~。あんなのがいいとか、ベルトルトも、物好きだな~」

マルコ(彼女が人を不快にさせるほど音を立てて食べたことなんてなかった。わざと…?)

ベルトルト「食欲あったんだね。よかった。僕も食べるよ」ニコニコ


モブ「あんな姿見ても、笑ってやがるぞ、ベルトルトの奴」

モブ「恋は盲目だね~。俺にはわかんねぇや」

ベルトルト「どうしたの? パンに手を付けないで…?」

ユミル「いらねぇよ…」

ベルトルト「」ジィ…

ユミル「いや…、パン…は、あとで食う…」

ベルトルト「そう…。少し待ってね。僕も食べ終えたら、君を女子宿舎まで送るから」

ユミル「いい! もう放っておいてくれ!」

ベルトルト「だって、君、立てないだろ? 大丈夫だよ。ちゃんとお姫様みたいに大事に大事に抱いて送るよ…」

ユミル「」ゾワ…ッ


食堂前廊下

ジャン「ちょっと待てよ、ベルトルト! ユミルに何しやがった!」

クルッ!

ベルトルト「……」ギロッ!

ジャン(こいつ…、目付き、やべぇ…)ゾッ…!

マルコ「ジャン、落ち着いて」

マルコ「ベルトルト、彼女、具合が悪いようなら、先に医務室へ連れて行くべきだったんじゃないかな?」

マルコ「顔色が良くないし、僕にはさっきずいぶん無理して食べてたように見えたよ?」

ベルトルト「怪我をしたり、気分が悪いとかじゃないんだ。僕が無理をさせただけで」

ジャン「無理って…」

ベルトルト「足腰が立たなくなるくらい…ね」ニヤ…

ジャン「あ…」カアァ


マルコ「いきなり君たちがそんな仲だって言われても、ちょっと信用できないな」

マルコ「今まで全然、ユミルと親しそうに話していたことすらなかったじゃないか」

ベルトルト「ユミルが恥ずかしがり屋で、みんなには内緒にしてただけ」

ベルトルト「ジャン、同じ部屋の君は知ってるはずだよ。僕が毎晩どこかへ行ってるのを」

ベルトルト「ユミルと会ってたんだ。もうずっと僕たちは付き合ってたんだ」

マルコ(ベルトルトと話していても埒が明かない…)

マルコ「ユミル、サシャから聞いたよ。君、今朝から様子がおかしかったんだってね」

マルコ「今の君の様子、どう見ても、君らしくない」

マルコ「何か…、弱みでも握られて脅されてるの?」

マルコ「君が他人に弱みを見せたくない性格なのは知ってる。でも、本当に困ってるときは、周囲を頼っていいんだ」

マルコ「頼ってよ。取り返しがつかない事態になる前に…。君は女の子なんだ」

ユミル「」ビクッ!

ジャン「そうだぞ、ユミル。お前がいくら強ぇったって、女なんだ。ひとりでどうしようもねぇときは助けを呼べよ」

ユミル「」ビクッ!


ジャン「このデカブツに本当に惚れてるんなら、俺は何も言わねぇ」

ジャン「だから、せめて、こっち向け! 何でもねぇなら、顔ぐらい見せられんだろ?」

ユミル「嫌だっ! 助けてっ! ベルトルさんっ!」ギュッ!

マルコ「え…?」

ジャン(どうしちまったんだよ、ユミル! お前、そんな奴じゃなかっただろ?)

ベルトルト(あ、これ、すごい優越感…)ゾクッ…

ユミル「……」ギュゥ… ブルブル…

ベルトルト「…ユミルが震えだしちゃった。そういうわけだから…」

クルッ!


ジャン「おい、待て!」

ベルトルト「待たないよ。彼女が助けを求めたのは、僕だ。これ以上、話すことなんかないだろ?」

スタスタスタ…

ジャン「ちくしょう! 納得いかねぇ!」

マルコ「…同感だよ、ジャン」

ベルトルト(ユミル、君は自分を女だと意識する男は全員苦手になっちゃったんだね…)

ベルトルト(さっき、食堂でわざと音を立ててがさつに物を食べたのも、そう思われないようにするため…)

ベルトルト(頼れるのは事情を知ってる僕だけ…。君にいちばんひどいことしてる僕だけ…)ゾクゾク…


女子宿舎への途上

モブ男子たち「ひゅーひゅー」

モブ女子たち「きゃあきゃあ」///

ベルトルト「みんな、ちょっとごめんね。通して…」

モブ「よー、見せつけてくれるなー、ベルトルト!」

モブ「お前もけっこうやるじゃん!」

アニ「……」

アルミン(今、アニってば、振り返ってちょっと嬉しそうな顔をした?)

アルミン(みんなは囃し立ててるけど、あのふたり、恋人同士にしては、どこか違和感が…)

アルミン(特にユミル。恥ずかしくてベルトルトの胸元に顔を埋めて隠してるのかもしれないけど、)

アルミン(赤くなるどころか、首筋からどこから、見えてる肌の部分が血が抜けたみたいに真っ白だったじゃないか)

アルミン(陽が沈んで暗いせいで、誰も気付かないのか?)


アニ「どうしたんだい、アルミン? 私たちも早く食堂へ行こう」

アニ「遅れ気味なんだ。下手するとなくなるよ?」

アルミン(アニの声が弾んでる? さっきの嬉しそうな顔と関係あるのか?)

アニ「ところでさ、卒業後、私がもし調査兵団へ入ったら、アルミンはどう思う?」

アルミン「え! 君は前から憲兵団を志望してたじゃないか?!」

アニ「もし、の話。まだしっかり決めてるわけじゃないよ。憲兵団は確かに特権階級だけど、」

アニ「悪い噂しか聞こえてこない。ここに来て迷い始めたんだ」

アルミン「調査兵団は命の危険があるし、きついし、その割に報われないし、正直いって、あんまりいいことないと思う…」

アニ「でも、あんたは調査兵団へ行くんだろう?」

アルミン「当然だよ! 僕の夢だったんだ! 壁の外の世界に行くのが!」

アニ「デメリットはともかく、あんた自身はどう思う? 私が調査兵団へ行ったら嬉しいかい?」

アルミン「もちろん、嬉しいに決まってるじゃないか! 卒業したらお別れになると覚悟してた君と一緒にいられるんだ!」

アニ「そうか…。考えとくよ。さ、食堂へ行こう」

アルミン「うん!」


今日はここまで。読んでくれる人、ありがとうな。
ついにレイプ目ユミルまで書けた。

寒くてこたつで書いてると眠くなるな。
実は、湖畔で青姦を書いてるとき、

偶然湖畔デートに来てたアルミンとアニが、ベルトルトとユミルのセックスを目撃して、
興奮したアルミンがアニを襲って孕ませれば万事解決じゃね?

と考えたんだが、それは不可能なことに気付くのにたっぷり5分かかった。
眠いとアホなこと考えるな。


遅レス
>>230のレスがきっかけで、今日になってアニメ1話を観直してみたんだが、
超大型巨人恐すぎワロタw

マルコとジャンはユミルの様子に気づいてくれると思っていたたぜ
ユミルをめぐっての修羅場とか、なんとゆう俺得展開
ベルユミ好きだが、それ前提での他キャラとのからみや日常とか好きなんだ
これからも期待

ベルさんほどではないがアニも相当病んでるなw

>>255
アニを擁護しとくが、この段階でアニは蒼白なユミルには気付いておらず、
サシャと同じく、「ラブラブだから姫抱っこをしてるされてる」と勘違いしてて、
単に「ベルトルトとユミルの仲がこのまま深まってくれればもしかしたら…」
と期待して嬉しそうにしただけだ。

そのへんはっきり書くべきだったな、すまん。


ちょっと書き直した。
以下、>>250-251と差し替え頼む。


女子宿舎への途上

モブ男子たち「ひゅーひゅー」

モブ女子たち「きゃあきゃあ」///

ベルトルト「みんな、ちょっとごめんね。通して…」

モブ「よー、見せつけてくれるなー、ベルトルト!」

モブ「お前もけっこうやるじゃん!」

アニ(あのベルトルトがねぇ…。ユミルをお姫様抱っことは、ずいぶん熱烈じゃないか)

アニ(おまけに、自慢げで、蹴り飛ばしてやりたくなるくらいムカつくドヤ顔だね)

アニ(今朝、ベルトルトがすごい花束抱えてユミルを迎えに来たって、)

アニ(女子たちが騒いでたのを聞いたときは半信半疑だったけど、積極的になったもんだ)

アニ(良い傾向だ。まどろっこしいことが嫌いなユミルが変えてくれたのかね?)

アニ(似合いだよ、ふたりとも。どうかそのままベルトルトが頑張って…)

アニ(…? 私は…、あのまま、仲が深まってくれれば…、そうなれば、『いい』と考えてる…?)

アニ(あのふたりが固く愛し合ってくれれば、私とライナーがどんなに説得しても邪魔をしても、

アニ(揺らがないほどにふたりの仲が強固になってくれれば、任務を放棄できる、って…)


アルミン(今、アニってば、振り返ってちょっと嬉しそうな顔をした?)

アルミン(みんなは囃し立ててるけど、あのふたり、恋人同士にしては、どこか違和感が…)

アルミン(特にユミル。恥ずかしくてベルトルトの胸元に顔を埋めて隠してるのかもしれないけど、)

アルミン(赤くなるどころか、首筋からどこから、見えてる肌の部分が血が抜けたみたいに真っ白だったじゃないか)

アルミン(陽が沈んで暗いせいで、誰も気付かないのか?)

アニ「どうしたんだい、アルミン? 私たちも早く食堂へ行こう」

アニ「遅れ気味なんだ。下手するとなくなるよ?」

アルミン(アニの声が弾んでる? さっきの嬉しそうな顔と関係あるのか?)

アニ「ところでさ、卒業後、私がもし調査兵団へ入ったら、アルミンはどう思う?」

アルミン「え! 君は前から憲兵団を志望してたじゃないか?!」

アニ「もし、の話。まだしっかり決めてるわけじゃないよ。憲兵団は確かに特権階級だけど、」

アニ「悪い噂しか聞こえてこない。ここに来て迷い始めたんだ」


アルミン「調査兵団は命の危険があるし、きついし、その割に報われないし、正直いって、あんまりいいことないと思う…」

アニ「でも、あんたは調査兵団へ行くんだろう?」

アルミン「当然だよ! 僕の夢だったんだ! 壁の外の世界に行くのが!」

アニ「デメリットはともかく、あんた自身はどう思う? 私が調査兵団へ行ったら嬉しいかい?」

アルミン「もちろん、嬉しいに決まってるじゃないか! 卒業したらお別れになると覚悟してた君と一緒にいられるんだ!」

アニ「そうか…。考えとくよ。さ、食堂へ行こう」

アルミン「うん!」


書き直し分。ここまで。
新しいのを投下できなくて、すまん。
明日また来る。

>>256
アニは洞察力優れてるから勝手にユミルの違和感にも気付いてるもんだと勘違いしてたわ
アルミンと幸せになれると思うと浮き立っちゃってそれどころじゃなかったのかな
何にせよわざわざご丁寧にありがとう
読解力の低い読者で申し訳ないorz


女子宿舎前

モブ女子たち「」ザワザワ

ベルトルト「クリスタ、いるかな?」

モブ女子「え、ええ! すぐ呼んでくるわ!」

パタパタパタ…

クリスタ「ユミル?! どうかしたの? どこか怪我したの?! ねぇ、こっち向いて!」

ユミル「……」

ベルトルト「ユミルが歩けなくて、ここまで送ってきたんだ」

ベルトルト「けど、怪我をしてるわけじゃないんだ。ただ…、ちょっと無理をさせちゃってね…」

ベルトルト「早く休ませてあげたいんだ…」

クリスタ「あ、あぁ、そう…、そうなんだ…」カアァ///

クリスタ(ユミルったら、激しく愛されちゃったのね…)///

クリスタ(それで恥ずかしくて顔見せられないのね…)///


クリスタ(今日、街でサシャと分かれた後、ライナーと落ち合って、そういう宿へ入って、)

クリスタ(その後食事して帰ってきたけど、ライナーは優しすぎてちょっと物足りないのよね…)

クリスタ(私のこと大事にしてくれてるからかもしれないけど、ユミルが羨ましい…)

クリスタ「送ってきてくれて、ありがとう、ベルトルト。でも、少し待って」

クリスタ「誰かユミルに肩を貸せる人を呼んでこないと…。私じゃとても無理だから…」

ベルトルト「僕が部屋まで連れて行くよ」

ベルトルト「ただ、男が女子の宿舎に入るのは問題だから、教官に見咎められたときのために、」

ベルトルト「君や周りの人が証人になってくれるとありがたいんだけど…」


女子宿舎内 ユミルとクリスタ、他女子の部屋

ベルトルト(部屋の前でしばらく待たされてる間に、女子訓練兵のほとんどが集まってきた…)

ベルトルト(僕たちすっごい見られてる…)

クリスタ「どうぞ」

ベルトルト「…お邪魔します」

クリスタ「ユミルのベッドはここ。窓際のこの寝台の下のほう。私の隣」

ベルトルト「ユミル、下ろすよ…」ギシッ!

ユミル「」バサッ!

クリスタ「横になった途端、毛布かぶっちゃった。ユミル、ベルトルトにお礼は?」

ユミル「……」

ソォ… カチャリ…

クリスタ「ユミルってば!」


ユミル「知るか! 原因はそいつだ! 礼なんざ言う筋合いはねぇ!」

クリスタ(恥ずかしくて、拗ねてるのね。ユミル可愛い…)

ベルトルト「あまり長居するのも危ないから、僕は戻るよ。ユミル、また明日…」

クリスタ「うん、ユミル連れてきてくれてありがとう、ベルトルト」

パタン…

クリスタ「ユミル! ねえねえ! 恋バナ聞かせてよ!」ワクテカ!

ユミル「明日、話す…。今日は勘弁してくれ…。頼む…」

ユミル「それと、明日の訓練、休む…。教官に言っといてくれ…」

クリスタ(そんなに無理させちゃったの? やるわね、ベルトルト)///

クリスタ(これは、ライナーにも報告しないと!)///


その後

サシャ「ユミルー? お加減いかがですかー?」

サシャ(マルコとジャンが『ユミルの様子を見てこい!』とすごい剣幕だったので、)

サシャ(来てしまいました。心配いらないと思うんですがね)

サシャ(外野があんまり口出しすると、馬に蹴られて死んでしまいますよ、おふたりとも)

ユミル「サシャ…、パン…、やる…」ゴソ…

サシャ「いいんですか!」ジュルッ!

ユミル「ああ…、今は…、食いたくねぇ…」

サシャ「でも、受け取れません!」

サシャ「訓練所のパンは保存が効くように固く焼き締めてあるんですから、4、5日は大丈夫です」

サシャ「食べられるようになってから、自分で食べてください」

サシャ「元気になって、私に水汲み当番押しつける、いつもの不敵なユミルに戻ってくださいよ…」

ユミル「ああ…、ありがとうな…。そうだよな、ちゃんと食って、力つけなきゃな…、負けねぇように…」モゾ…

サシャ(パンを断るなんて私らしくもない。しかし、私の野生の勘が、とっさにそうすることを命じたんです…)


ユミル「…っ…!…」

サシャ(毛布から顔を出してくれませんが、ユミル、泣いてます…?)

サシャ(今朝は、引き止めたほうが良かったんでしょうか?)

サシャ(ユミルが男子に負けるはずはありませんし、勝てなくても逃げるのに躊躇はないはずですし…)

サシャ(一時的な喧嘩やちょっとしたすれ違いの可能性もありますし、

サシャ(恋人同士にうかつに口を出すのは余計なお世話になりかねません…)

サシャ(私…、どうするべきなんでしょう?)

サシャ(男女の恋の綾は、私にはまだまだ難しすぎるようです…)


───ドロッ!

ユミル「あっ、嫌っ!」ビクッ!

サシャ「どうかしたんですかっ?!」

ユミル「…なんでもねぇ…」

ユミル「サシャ、ひとつ頼まれてくれるか? 明日の朝飯、ここまで運んでくれ…」

サシャ「え? そういうことはクリスタのほうが…」

ユミル「……」

サシャ「いえ、やらせていただきます! 私、絶対に手は付けません!」

サシャ(何なんでしょう? この胸騒ぎ…、普通じゃありません…)

サシャ(でも、ユミル、少しは元気が出たみたいで良かったです! ご飯を食べるのは元気の源ですからね!)


翌日 昼 女子宿舎 ユミルの寝台

ユミル「……」ウツラウツラ

カタン キィ パタン…

ユミル「……」ウツラウツラ

ギシィッ!

ユミル「!」

ベルトルト「ユミル…」バサッ!

ユミル「どうして…! こんなとこにいるわけ…!」

ベルトルト「昨日、こっそり窓の鍵をはずしておいたんだ」グイッ!

ユミル「あっ! 脱、がす、なぁっ…! い、やだ! 汗臭い!」

ズルッ! プルンッ! ズリッ!

ベルトルト(そういえば、僕、汗だくだ。訓練中に抜け出して走ってきて…、汗が滴ってる…)


ベルトルト「ユミル、あれから、シャワー浴びられたんだね。石鹸のいい匂いがする…。あと寝汗の…」ペロ…

ガバッ!

ユミル「ふざけ…っ! いやあっ!」

ベルトルト「兵団服ってズボン下ろしづらいなぁ…。あ、足閉じないで…」

ガバッ!

ユミル「やっ! やだあっ!」

ベルトルト「手でアソコを隠しても無駄…」グイッ!

ベルトルト「もう濡れて光ってる…」クニュ…ツプ…

ユミル「ひっ! マジ…なの…か…? 夢じゃない…なんて…、そんな…嘘だ…」ハッ!

ユミル「」バッ!

ベルトルト(ユミル、とっさに両手で口を押さえた…)クチュクチュ

ユミル「…! …!」


ベルトルト(顔をしかめて涙を滲ませて声を殺してる…)グジュズチュ

ユミル「…! ~~~~ッ!」

ベルトルト(でも、アソコはどんどん潤って…。もうびしょびしょ…)ズジュグジョ…

ベルトルト「おっぱい、触ってもないのに勃ってる…」チロ…

ユミル「…っ!」ビクン!

ベルトルト「」ペロ…コロ…チュウ…ッ、チュパッ!

ユミル「ふ…、っ、っ、…!」

ベルトルト(この場所、ユミルの匂いでいっぱいだ…)

ベルトルト(毎日ユミルがここで寝て、ユミルの寝汗をいっぱい吸った布団…、毛布…)ズクン…

ベルトルト「時間ない、から…、挿れるよ」

ユミル「…!」ブンブン!

ベルトルト「そうやって、首振っても駄目…。止められない…」

ズブゥッ!

ユミル「…ぅ…っ…!」ビクッ!


ベルトルト(さすがに今日は挿れただけでイッちゃったりはしないか…)

ベルトルト(ユミルも昨日あれだけ乱れまくって何度もイッたもんね…)

ユミル「…ふ…、…っ!」

ベルトルト(僕の汗がユミルの肌に滴って…、弾けて…)グジュッ!ズチュッ!

ユミル「う…、んっ…、…」

ベルトルト(彼女が安心しきって眠っていたこの場所で、彼女を犯してる…)

ベルトルト(さっき僕がここにいるのが信じられなくて、夢か現実か判断が付かなかったみたいだ…)

ベルトルト(つまり、そのくらい、気を緩めてた…)

ベルトルト(彼女の安全地帯に侵入して、容赦なく蹂躙してるこの感じ…)

ベルトルト(僕、最低だ…。でも、止まらない…! 君のすべてをぐしゃぐしゃにしたいと思ってる…!)

ユミル「…せ!」

ベルトルト「何?」ピタ

ユミル「止まっ、てねぇで、早くっ、終わせっ! 終わらせて、くれっ!」ハァハァ…


ベルトルト「そのつもり…だったけど、昨日、君の中に出しまくったんだ。だから、まだ…もつよ…」グリッ!

ユミル「そん…な…、あっ!」バッ!

ベルトルト「そんな絶望した顔してるのに…、ねぇ、ユミル…、叫んで人を呼ばないのはどうして…?」ジュポッ!グポッ!

ユミル「」ボロ…

ベルトルト「また両手で口塞いで…。僕のために、僕が見つからないように、声、抑えてくれてるの…? そうなの…?」グチュズチュッ!

ベルトルト(僕のこと、まだ好きでいてくれるの…? こんな僕でも…?)ズクン…

ユミル「!!」

ベルトルト(あ、今目を見開いた…。中で一気に大きくなった僕のチンコのせいだ…)

ユミル「…、……」ブンブン!

ベルトルト(君の中、奥に引き込むみたいにビクビク蠕動しだして、僕を絞り始めたよ…)

ベルトルト(君の身体、すごく、いやらしい…。大好きだ…)


ユミル「~~~~~ッ!!」ビクッ!ビクンッ!

ベルトルト「お願いっ…! 孕んでっ…!」ドプッドプッ!

ユミル「」クタッ… ハァハァ…

ベルトルト「ユミル…、こんなこと、君が身籠もってくれるまでの我慢だから…」ズル…

ユミル「ふ…ぇ…」ハラハラ…

ベルトルト「その後は、大切にするよ、本当に…。君は信じてくれないだろうけど…」

ユミル「」ハラハラ…

ベルトルト「そんなに静かに泣かないで…」

ユミル「」ハラハラ…

ベルトルト「ちゃんと朝ご飯食べた…?」

ユミル「」ハラハラ…

ベルトルト「僕、訓練に戻るね…」


今日はここまで。

サシャは子供の作り方を知らなくて、ユミルの置かれた状況がいまいちわかってない設定。

クリスタが恋愛脳っぽいが、補足させてもらうと、ユミルがベルトルトとくっつけば、
仮にライナーたちが人類を滅ぼす選択をしても、ユミルの命が助かるわけで、
クリスタとしては、ぜひともくっついてほしいと願っている。
恋人のライナーの親友だから、ベルトルトを無条件に信頼してしまっているというのもある。
そして、ライナーとの初恋にかなり浮かれている。15歳の女の子だから、仕方ないね。

ちなみに、クリスタは人類が滅んでもいいと思ってるわけでなく、
『故郷へ帰れるようになったら自分も連れていってほしい』とライナーに言ったのは、
「ライナーがどんな選択をしても、自分はライナーの味方だ」と自分の決意を表明したにすぎない。
ライナーもその気持ちをよくわかっており、かつ、信頼に応えたいから、できるならば、人類を滅ぼすことなく、
壁の中でクリスタと幸せに生きたいと願ってる。
ついでに、現段階で、『兵士』と『戦士』は、クリスタの愛により、統合済み。
クリスタも、相当強い覚悟を持ってライナーと付き合ってるんすよ。

地の文があれば、説明不足になってしまうこのへん書けるんだがな。
こういうのをうまく会話文に落とし込めるSS書きの人は本当に尊敬する。

あと、パンは訓練兵同士の取引材料によく使われるので、食中毒防止の観点から、
固く焼き締めて長期間保存が効くようにしてある、勝手設定。

おそらく、あと2回で終わる。長らくつき合ってくれた人に感謝する。

>>263
俺の至らない所を気付かせてくれて、むしろありがとうなんだぜ。あと、アニが好きだから、
誤解されたままにするのは耐えられなかったゆえの脊髄反射的書き直しだったんだぜ。結果的に良かったぜ。


数日後 夕食後 食堂

ユミル「でよー、サシャ」

サシャ「ひどいですよ、ユミル。人をからかってばっかり」

ユミル「ダハハハハ…」

モブ「おい、ユミルのよぅ、首の後ろに付いてんの、あれキスマークだよな」ヒソヒソ

モブ「絶対そうだ! ユミルは気が付いてねぇようだけど」ヒソヒソ

モブ「ユミルってよぉ…、クリスタが側にいるときは、ただのがさつな男女にしか見えなかったけど、…イケるよな」ヒソヒソ

モブ「おう、前と変わんねぇ態度取ってるけど、色っぽさがにじみ出るようになったよな。首筋とか、腰とか」ヒソヒソ

モブ「それに、なんとなく目に力がなくなったっつーか、憂くなったっつーか」ヒソヒソ

モブ「それよりなにより、胸がでかくなった! ベルトルトに揉まれてるせいかね」

モブ「あいつら本当に付き合ってんのか? こないだの休みの日以来、話すどころか、近くに寄ったところも見たことねーけど」

モブ「付き合ってんじゃね? 俺、この間、物陰で壁に押しつけられてキスされてんの、見た」

モブ「ベルトルトの前ではすげーしおらしいんだ、これが。涙こぼしてされるがままだった」

モブ「えー、想像でき…なくもねえ…な。へえ、あのユミルでも泣くのか」


モブ「ベルトルトと一緒だと、ほんとに華奢さが目立ってよぉ…。見ててたまんなかったぜ!」

モブ「あの男女がキスされて泣くとか、ヌケる! 全然ヌケる! 今夜のオカズケテーイ!」

ジャン「声がでけぇぞ、てめぇら…」ギロッ!

モブたち「」ギクッ!

ジャン「」ツカツカ…

パサ…

ジャン「ユミル、付いてんぞ」

サシャ「?」

ジャン(ベルトルトの野郎、襟首との境の、本当にぎりぎりのところ狙って付けてやがる!)

ジャン(毎日、場所が違うってことは、毎日ヤッてるってことか…)

ジャン(ユミルが毎日、あの野郎に裸にされて、抱かれて、吸い付かれて…)

ジャン(ユミルの細い身体が、あのでかい身体に押し倒されてのしかかられて…)

ジャン(だけど、ユミルの奴、いつもは気丈に振る舞ってっけど、)

ジャン(時々表情が翳るようになっちまって、少しも幸せそうじゃねぇ!)


ジャン(俺は、体格も、成績も、あいつに勝てるとこ一個もねぇけど…、)

ジャン(少なくともお前にそんな顔はさせねぇ自信はある!)

ユミル「あ、ああ、教えてくれて、すまねぇ。タオル、後で返…す…」サァー…

ジャン(なんで、俺の顔見上げて真っ青になんだよ、ユミル?!)

ジャン(少し欲情しちまったのがバレたのか…? けど、そんくらいでそこまで青くなるなんて…)

ジャン(以前のお前なら、エロガキだ、童貞乙だ、なんだと、笑い飛ばしたはずだろ?)

ユミル「」ダッ!

ジャン(俺のタオル、テーブルに置いて走って行っちまった…)

ジャン(追えねぇ…。追ったら、ユミルに追い打ちかけちまう…)

ジャン(なんだ? この、心臓鷲掴みにされて、凍らされたみてえな感覚…?)ドッドッドッ…

ベルトルト「」ガタ…


廊下

ベルトルト「ユミル」

ユミル「来るなっ! 来ないでくれっ! 手首放せっ!」

ベルトルト「ユミル、落ち着いて…」

ユミル「落ち着いてられるかっ! ベルトルさんのせいだっ!

ユミル「こないだの休みに、ベルトルさんが姫抱っこなんてするから、私のこと、女だって見る奴らが増えてきて…」ブルブル…

ベルトルト(震えてる…。確かにユミルにいやらしい視線を向ける奴が増えた…)

ベルトルト(そのせいだろうとは思ってたけど、こんなに顕著に出るなんて…。僕も予想外だった…)

ユミル「もう嫌だ、こんなのは…!」

ユミル「ベルトルさんさえいなければ、がさつでクソみてぇな女のままで、」

ユミル「男から見向きもされねぇで、こんなことにならずにすんだのに…」

ベルトルト「…っ!」カッ!


ベルトルト「毎日イカないと収まらない淫乱な身体抱えてるのに…。僕がいなくなってもいいの…?」

ベルトルト「僕のときみたいにオナニーしてるところ誰かに見つかって、その男に犯されることになってもいいの…?」

ベルトルト「みんなヤリたい盛りで、僕みたいに優しくないよ…?」

ベルトルト「友達も呼ばれて、君、輪姦されちゃうかも…。次々に違う男のチンコ突っ込まれて、」

ベルトルト「体の中も外も、精液ぶち撒けられてドロドロにされちゃうかも…」

ユミル「あ…、あ…」

ベルトルト(青い顔から、さらに血の気が引いた…。倒れそう…)

ユミル「そんな話、聞かせないでくれ…」

ベルトルト(腰ががくがくになって、立てなくなってる…。昔のことを思い出したのも、ある…?)


ベルトルト「怖がらなくても大丈夫…。他の男からは僕が守ってあげる…」

ベルトルト「ちょうどいいや、この部屋空いてるし、これから、しようか…」ガラッ!

ユミル「嫌だ! また…」

ベルトルト「痛くしないよ。ちゃんとイカせてあげる…。責任も取るよ…、取らせて…」

ベルトルト「だから、僕と一緒に生きてよ、ユミル…」ガラピシャ…

……

スルッ…

ユミル「止めろ! 触るな! 嫌だ…! …止めて、挿れないで…、中に出さないで…ください…」


さらに数日後

マルコ「あれ以来、ユミルは僕たちを、というより、男子全部を避けるようになって、」

マルコ「コニーとすら対人格闘を組まなくなった…」

マルコ「教官に伝えようにも、どう伝えたらいいか…。単に様子がおかしいってだけじゃ、

マルコ「教官も対処のしようがない。だいいち、訓練兵同士の情事には問題が起きない限り、基本ノータッチの姿勢だし…」

ジャン「教官に頼るのも考えものだと思うぜ」

ジャン「成績上位で優等生のベルトルトと、態度と素行がいいとはいえねぇユミルだ」

ジャン「ユミルのほうが悪者にされて、ユミルが傷つく結果になりかねねぇ」

マルコ「そうなんだよね。実際、他の人の中にも、ユミルがベルトルトを誑かしたって考えてる人もいるし」

ジャン「はあ? なんだそりゃ?」

マルコ「成績優秀な彼を、まあ、その、既成事実を作ることで縛り付けて、」

マルコ「一生自分の面倒を見させようって魂胆だって」

ジャン「誰だよ、そいつら?! ぶん殴ってやる!」


マルコ「ベルトルトに密かに恋してた女の子たち。馬鹿にできない数いるよ」

マルコ「彼、本人は気付いてないかもしれないけど、女子の間では人気者なんだ」

ジャン「ちっ! 女じゃ殴れねぇな!」

マルコ「ユミルをよく知ってる女子は、みんなユミルに好意的だけど、」

マルコ「ベルトルトとはお似合いだってはしゃいでる。身長の釣り合いがちょうどいいとか」

ジャン「あてになる奴はいねぇのかよ! クリスタはライナーにべったりでユミルの異常に気付きゃしねぇ!」

マルコ「むしろ、積極的にベルトルトとくっつけようとしてるよね。ユミルに好意的な女の子たちと一緒になって」

マルコ「せめて、サシャにユミルから離れないようにお願いしたけど、」

マルコ「サシャが側にいようがベルトルトはお構いなしで、この間サシャに泣きつかれちゃったね」


サシャ『うわあああぁぁん! もう嫌ですうぅぅぅぅ!』

ジャン『何があったサシャ!』

サシャ『何なんですか? あんなぐちゃぐちゃしたのがキスなんですか?』

サシャ『キスってもっと可愛いものじゃないんですか?』

サシャ『私が憧れていたものとまったく違うんですが?!』

サシャ『舌を入れて何してるんですか、あのふたりは!』

サシャ『というか、舌を入れる必要があるんですか?』

ジャン『とりあえず、落ち着け! ベロチューぐらいで取り乱すな!』

サシャ『そんな台詞は間近で見てから言ってください! ぐちゃぐちゃなんですよ?!』

サシャ『口の周りがべっちゃべちゃになるようなキスしてるんですよ?!』

ジャン『ちょっ! 想像させんな! ショックがでかい!』

ジャン『大声上げて人を呼べばよかったろうが!』


サシャ『そのつもりでしたよ! というか、そう言ってベルトルトを脅してみましたよ!』

サシャ『でも、ベルトルトから、どうぞ、僕は構わないよ、て言われて、』

サシャ『ユミル本人からは止められて、私にどうしろっていうんですか?』

サシャ『私、どうすべきだったんですか? 人呼んだら、ユミルが恥ずかしい思いをするだけじゃないですか!』

サシャ『ユミルはぐちゃぐちゃされるがままで、ポロポロ涙流して、』

サシャ『上から流れ込んでくるベルトルトの唾液をコクコク飲んでますし、』

サシャ『ベルトルトは時々眉間に皺寄せてすごく辛そうな顔してユミルを抱きしめて舌を絡めてぐちゃぐちゃしてますし、』

サシャ『いろんな感情が、ぶわーっ、と、ぐわーっ、と湧いてきて、逃げ出すしかできませんでしたよ!』

サシャ『もう嫌です! あんなところに居合わせるのは! ユミルのためでも!』

サシャ『私には無理です! 容量オーバーです! もっと上級者に頼んでください!』

サシャ『うわあああああああぁぁんっ!』


マルコ「…サシャには刺激が強すぎたようだね」

ジャン「あの後、コニーにめちゃくちゃ怒られたな。サシャを泣かしたって」 

ジャン「どうしてサシャが泣いてんのか、説明すんのもしんどかった。いろいろな意味で」

マルコ「『よくわかんねぇけど、つまり、ベルトルトが悪いんだな!』って、」

マルコ「彼の所に乗り込もうとするコニーを止めるのも大変だった」

ジャン「なんてこった! どこにも味方がいねぇ! いや、味方がいねぇのはユミルか…」

マルコ「たしかに、孤独だね。どこからも助けがない…」

マルコ「ユミルが自分から助けを求めてくれない以上、僕たちにはどうしようもないよ…」

ジャン「ああ、だが、ユミルは俺たちが近づくことにさえ怯えて、逃げてっちまう」

マルコ「助けたいと思ってる僕たちは、彼女に近づけない」

ジャン「なんなんだ! 何があったんだ!」

ジャン「どんどんか細くなっていっちまってるぞ、あいつ…」



今日はここまで。読んでくれる人には感謝。
八方ふさがりな状態のユミル。

次回、最終回。明日か、時間が取れなければ明後日、大量投下する。

>>253-254のようにマルコ&ジャンと、ベルトルトで奪い合い展開にもしようかと思ったが、
SSが長くなりすぎるかと断念した。いつかどこかでネタを使わせてもらう。


翌日 女子トイレ

ユミル「……」ゴソゴソ

ユミル「」ジク…

ユミル「ホー…」


その日 物陰

ベルトルト「『アレ』が…来た…?」

ユミル「」コクン

ベルトルト「そんな…。あんなに中に出したのに…」

ベルトルト「」ガバッ!

ユミル「!」

ジク…

ユミル「」バッ! パタパタパタ…

ベルトルト「本当だなんて…。なんで…、どうして…」


3日後

サシャ(ユミル、ここ2、3日元気ですね。よかった。ユミルが元通りになってくれて。でないと、私も調子が狂ってしまいます)

ジャン(顔が明るくなった…、つーか、あいつ、笑うとあんなに可愛かったか?)

マルコ(あいかわらず、僕たち男子には近寄れないようだけど、ひと安心…かな?)

ベルトルト「……」


その夜 空き部屋

ユミル「なっ…?! ベルトルさん、私を引きずり込んでどうするつもりだ?!」

ユミル「『アレ』んときは、一週間はできないって知ってるは…ず…!」

ベルトルト「…だから、油断してたね、ユミル」モゾ…

ユミル「あ、止めろ…! 服ん中に手入れるな…っ!」

ベルトルト「ここに…」サワッ

ユミル「ひっ!」

ベルトルト「僕の子を孕まなかったのがそんなに嬉しい…?」

ベルトルト「しばらく僕に抱かれなかったのがそんなに嬉しい…?」

ベルトルト「僕の気持ちも知らないで、誰彼かまわずニコニコして…」

ユミル「」ゾ…


ベルトルト「君は僕のものなのに…」ゴソ…

ユミル「馬、馬鹿っ! そこは…!」

グジョ…

ユミル「おい! いくらなんでも冗談だろ! こんなときにヤるなんて…!」

ベルトルト「僕は本気だよ…。どんな君でも抱きたい…。むしろ、今だからこそ抱きたい…」

ユミル「それ…、どういう意味だ…?」

ベルトルト「」グニッ!

ユミル「く…は…っ! お前、頭おかし…! い、やだっ! 止めろ! 脱がすなっ!」 

ユミル「やああああああぁっ!」


1時間後

ユミル「……」

ベルトルト(ユミル、もう泣きもしない…。呆然と宙を見つめてる…)

ベルトルト「お互い、血だらけになっちゃったね…。ちょっと、拭く物とってくるから待ってて…」ガラッ!

ユミル「……」


しばらく後

ベルトルト「ユミル? 戻ったよ? いない…? 宿舎に帰っちゃったのかな…?」




翌日 早朝 教官室

ユミル「キース教官、お話があります…」


同日 立体機動卒業試験予行演習場 巨大樹の森

キース「次! 31番! 始め!」

ダズ「は、はいっ!」パシュッ!

ダズ「」パシュッ! ガッ!

ダズ「うわああああぁっ!」ブラーン…

モブ「ダズー、緊張して固くなりすぎだ」

モブ「アンカーが刺さり損ねたぐらいでパニクるなよー」

モブ「ダズはしょうがねーなー。そんときの対処法なんて初歩の初歩だろうがよ」

ベルトルト「……」

ベルトルト(ユミルが孕んでくれなかった…。だけど、焦るな…。まだ猶予はある…)

ベルトルト(気持ちを切り替えて、考え方を変えよう…)

ベルトルト(卒業間近になって僕の子をお腹に宿してくれれば、)

ベルトルト(僕は憲兵になって、開拓地へ行くより彼女にいい暮らしをさせられるって…)

ベルトルト(こういう場合も想定して、今まで訓練に手を抜いたりしなかったんだから…)


ベルトルト(もちろん、その前に発覚して開拓地へ行くのも構わない。彼女となら喜んでどこにでも行ける)

ベルトルト(落ち込むことない…。落ち込むことないんだ…)

ベルトルト(そういえば、ユミル、朝から見てない…)

ベルトルト(昨日、無理させちゃって休んでるのかな…。『アレ』のときは、女の子はお腹が痛いっていうし…)

ガラガラガラ…

コニー「おー、今日も馬車に乗って開拓地へ行く奴らが満載だ」

ライナー「馬車の後ろにはみ出して乗ってる奴までいるな。遠目でわからないが」

マルコ「ここに来て、脱落する人が増えたね。卒業試験間近で、さらに訓練が厳しくなったせいかな?」

ジャン「根性なしどもめ! 必死に食らいついてるアルミンを見習えってんだよ、なあ?」

ベルトルト「…ユミルッ!」ダッ!

ライナー「ベルトルト! どこへ行くんだ!」

ジャン「デカブツ! 今、『ユミル』っつったか? おい! 返事しやがれ!」ダッ!

マルコ「ユミルが開拓地行きの馬車に?! ここのところ明るそうな顔してたから大丈夫かと安心してたのに!」ダッ!


モブ「なんか、あの馬車にユミルがいるらしいぜ」

モブ「てことは、ベルトルトの奴、振られたのか?」

モブ「おもすれー! 追っかけて見に行こうぜ!」

キース「貴様ら! 全員でどこへ行く?! 戻れ! 戻らんか!」

ベルトルト(そんな…、嘘だ…、ユミル…!)パシュ!

ベルトルト(僕から逃げるの…? そんなに僕のことが嫌いになったの…?)パシュ!

ベルトルト(見間違いであってほしい! とにかく確かめないと…!)パシュ!

ベルトルト(森が途絶えた! ここからはもう走るしか…)

スタッ! タッタッタッタッタッ…

ベルトルト「ユミル!」

ベルトルト(馬車の最後部にはみ出して乗ってたユミルらしき人が、奥に隠れた…)

ベルトルト(信じたくなかったけど、やっぱりユミルなんだ…)


ベルトルト(馬車が速度を上げた…。このままじゃ追いつけない!)

ベルトルト「待って! 待って、ユミル!」

ベルトルト「どうして?! 行かないで!」

ベルトルト(どうして僕を信じてくれないの?!)

ベルトルト(僕が隠してることを言わないから…?)

ベルトルト(それがそんなに君の心を頑なにしてたの…?)

ベルトルト(言う! 言うよ!)

ベルトルト(だけど、どんどん距離が空いて…)

ベルトルト(彼女の耳に届かない…!)
 
ベルトルト(もう二度と会えない…? そんなの嫌だ!)

ベルトルト(どうすればいい…? どうしたら追いつける?!)

ベルトルト(…ひとつだけ、方法はある)

ベルトルト(僕の秘密…)

───ガリッ!

ドオオオオオォォォォォォンッ!!!!


馬車モブ「痛てて…、いったい何が起きたんだ?」

馬車モブ「馬車が吹き飛ばされて横倒しに…。俺たち投げ出されたのか…?」

馬車モブ「う、うわあああああああっ!!!」

馬車モブ「で、でけぇっ!!!!」

馬車モブ「超大型巨人だっ!!!!!」

104期生「!!!!!!」

ユミル「ベルトルさん…か? おい、超大型巨人! お前、ベルトルさんなのか?」

超大型巨人「」グッ!

マルコ「ユミルが捕まった!」


ユミル「まあ…、言えるわけねぇな、こんな秘密は…。人類史上最大最悪の仇敵様だったなんてな…」

ユミル「何もかも放り出して、どんなことをしてでも逃げ出したくなるのも当然だ…」

ユミル「無理もねぇや…。信用してやれなくてごめんな、ベルトルさん」

ユミル「私を失いたくなくて、切羽詰まってこんな形でバラしちまうなんて…」

ユミル「そこまで私を好きだったなら、辛かったろうな…」

ユミル「逃げ出した後は、私と一緒に生きたいって本気で思ってくれてたんだな…」

ユミル「詫びと礼に…、どこにでも付いてってやるよ…」


───パカッ! バクッ!



ジャン「ユミルが食われた! クッソ、返せ! デカブツ!」

マルコ「ジャン、ユミルの表情、見ただろう? 勝ち目ないから、諦めようよ」

クリスタ「ライナー!」ヒソッ

ライナー「」コクン!

コニー「おい! ベルトルトがいたあたりから巨人が出たように見えたんだが、あいつ、踏みつぶされちまったのか?」

サシャ「ベロチューの上位プレイなんですか? そうなんですか? もう、ついていけません…」

アルミン「あの超大型巨人が…、泣いてる…?」

アニ「……」

ミカサ「エレン、闇雲に飛び出してはいけない」ガシッ!

エレン「クチクシテヤルー」ジタバタ


ウォール・マリア内 巨大樹の森 樹上

ベルトルト「うっ…、ふぇ…、ぐすっ…」

ユミル「もう泣くなよ。お前のせいで、肩がびっしょりになっちまった」

ベルトルト「もう離れたくないよ…。嫌だよ…」ギュウッ!

ユミル「お前が嫌がっても、今度は私のほうが離れねぇよ! だから少し腕を緩めやがれ! 苦しいんだよ!」

ベルトルト「うん…」ユルッ

ユミル「…私が口の中に入れられてから、どうなったんだ? 気を失ってたんだが」

ベルトルト「追っ手が僕を攻撃できないように蒸気を噴き出しながら、歩いて壁までたどり着いて、」

ベルトルト「君を抱いてうなじから抜け出して壁上に降りて、」

ベルトルト「壁の外でまた巨人の身体を生成して、この森まで歩いてきた」

ユミル「ごくろうさんなこったな」

ベルトルト「短い間に2回も完全な巨人体を出したんだ。もうへとへとで動けない」

ベルトルト「だから、君が壁の中に戻りたければ、僕は追うことはできないよ」


ユミル「それ、言う必要があるのか?」

ベルトルト「言っておかないと、フェアじゃない気がして。無理矢理さらってきちゃったようなものだし」

ユミル「離れたくないとか泣いてんのに、戻ってもいいみたいなこと言うか。矛盾してんぞ」

ベルトルト「離れたくないよ! でも君が心から一緒にいたいと思ってくれないんじゃ意味がない」

ベルトルト「それを思い知ったんだ。気付くのが遅すぎたけど…」

ユミル「…私もベルトルさんに黙ってたことがひとつある」

ユミル「私も巨人なんだ」

ベルトルト「知ってる…。君の身体に傷跡がひとつもなかったから…」

ユミル「私が巨人だと気付いてたんなら、正体を明かせば良かったじゃないか」

ベルトルト「だって、僕は数万人を殺した超大型巨人なんだよ! 怖がられて嫌われちゃう!」

ユミル「ああ、まあ、普通はそう考えるか」

ユミル「お前、感覚が『真っ当』だな。すげぇ罪悪感抱えて今まで生きてたんだな…」ヨシヨシナデナデ

ベルトルト(君、許してくれるの…? 僕が君にしたひどいことも、僕が超大型巨人であることも、人をたくさん殺したことも…)

ベルトルト(撫でられたところがあったかくて、そこから心が融けていくみたい…)ジンワリ


ベルトルト「それにしても、君、あんまり驚いてないね」

ユミル「驚いたわ! いきなり乗ってた馬車が吹っ飛んで、目の前に60メートル超えの赤黒いずるむけの巨人が現れたんだぞ!」 

ベルトルト「それは巨人化の衝撃に驚いたってことだろ? 僕が言いたいのは…、」

ベルトルト「つまり、僕が巨人であることに対して、あんまり驚いてないってこと」

ユミル「ああ、それは…、心の片隅でうすうす感じてたのかもな」

ユミル「気絶しちまったときに、傷跡がないことに気付かれたかもしれないとは考えたんだ」

ユミル「普通は悲劇のヒロインぶりたいメンヘラ女の嘘って思うはずだろ?」

ユミル「だけど、お前は問い詰めもしないで、そのまままるごと信じてるみたいだった」

ユミル「だからといって、お前も巨人だとは考えなかった」

ユミル「嘘と思っても許すほど度量が広いのか、可能性は薄いが単に気付かなかったか、のどっちかだと思った」

ユミル「あと、『ゴリラ』って、壁の中に存在しない生き物の名前に対して、怪訝な顔もせずに普通に流してたな」

ユミル「これも、本好きのお前が検閲から漏れた本を偶然読んでたのかもしれねぇし、確実とはいえない」

ユミル「だが、これがふたつ合わさると…」

ベルトルト「それで、心の奥ではなんとなく気付いてた…」

ユミル「意識の上に上らなくてもな。そういうこった」


ユミル「これからどうすんだ?」

ベルトルト「僕の故郷へ行こうかと。僕たちふたりだけが安全に暮らすだけのスペースはあると思う」

ユミル「思うって確実じゃねぇのかよ!」

ベルトルト「だって、5年も前だし、今どうなってるかはわからないよ」

ユミル「嫌だね、絶対行かねぇ!」

ベルトルト「やだ! 君を離さない! さっきどこにでも付いてきてくれるって言ったじゃないか!」ギュゥッ!

ユミル「だから! お前と別れるとは言ってねぇだろ! 別んとこ行こうぜ」

ベルトルト「…? だって、もう他に行けるところなんて…」

ユミル「行けるところはまだある。ウォール・マリアの東と西と北だ。寒いのは勘弁だから、東か西だな」

ベルトルト「あ…」


ユミル「シガンシナ区以外の3つの区は、門が破壊されてるわけじゃねぇから、閉じちまえば、巨人どもは入ってこれねぇ」

ユミル「巨人の力で建物を一部壊して街路も剥げば、畑も作れるだろ」

ユミル「肉が欲しいときは、マリアん中をうろついてる元家畜の牛や豚を獲ってくりゃいいし、」

ユミル「時々、壁ん中戻って必要な物も借り回れる」

ユミル「そして、調査兵団が設置していった補給拠点をつぶしてけば、」

ユミル「人類は永久にウォール・マリアに辿り着けない」

ベルトルト「…君、たくましいね」

ユミル「当たり前だ。そのくらいでなきゃ、生き残れねぇとこ、生き抜いてきたんだ」

ベルトルト「僕と生きてくれるの?」

ユミル「ああ、私とふたりきりでよければな」

ベルトルト「そうか…、これからふたりきりになるんだね…」

ユミル「そうだ。お前が馬鹿やったおかげで」

ベルトルト「ごめん」


ユミル「謝るより、責任取れよ」

ベルトルト「うん。何でもする。何でも言って!」

ユミル「まず私より先に死ぬな」

ベルトルト「…うん」

ユミル「それから、子作り禁止。死ぬ気で避妊しろ」

ベルトルト「危険日は、君の裸を見ながらオナニーするよ」

ベルトルト「でも、もしデキちゃったら?」

ユミル「私と子供だけ壁の中に戻る。お前はひとり寂しくコイてろ!」

ベルトルト「避妊に命をかけます」

ユミル「よし、それでいい」

ユミル「ところで、ふたりだけで生きる誓いのために、改めてプロポーズしてくれないか?」

ベルトルト「え?」

ユミル「まともに男と結婚できると思ってなかったが、憧れてたんだ。悪いか!」

ユミル「これもまともな結婚とは言えねぇが、好きな相手とできるんだ、悪くない」


ベルトルト「あんなことした僕を本当に許してくれるの?」

ユミル「私を抱きながらお前も相当辛い顔してたのは知ってる…」

ユミル「『血を吐くような』ってのはきっとあんな顔なんだろうな…」

ベルトルト「ユミル…」

ユミル「棒に徹してイッちまうの我慢してた頃より、私を孕ませようと中出しするほうが辛かったんだろ?」

ベルトルト「君は何でもお見通しだね」

ユミル「お前の秘密を知ってからな。いろいろ思い当たる節を繋ぎ合わせていって、わかった」

ユミル「最後のは、私が『アレ』でデキないとわかってるからこそ、安心して中出ししたかったんだな?」

ベルトルト「とっても気持ちよかったです」

ユミル「スケベ野郎」

ベルトルト「3日もよく我慢できたと思う。君に触れたくてたまらなかった」

ベルトルト「他の人に明るくニコニコしてる君に嫉妬して、頭がおかしくなりそうだった」

ユミル「馬鹿…」チュ…

ベルトルト「」チュ…


ユミル「…ほら、立てよ」

ベルトルト「立って、目線が高くなりすぎても、もう僕のこと怖くない? 男性恐怖症は?」

ユミル「んなもん、お前の巨人化に驚いたショックで吹っ飛んだ」

ユミル「まあ、超大型巨人ぐらいデカければ、やっぱり怖ぇかもしれねぇけど」

ベルトルト「ふふっ…」

ユミル「そうだ、『ベルトルさん』て呼び方、止めたほうがいいか?」

ベルトルト「急にどうしたの?」

ユミル「お前が苦手だった頃の私が、お前の機嫌を損ねないよう無意識に呼んでた呼び方だったんだ」

ユミル「お前が怖くなくなった今、呼ばないほうがいいかと思ってな」

ベルトルト「君は嫌なの?」

ユミル「正直、もう口に付いて離れない。だが、ベルトルさんが嫌なら変える」

ベルトルト「君さえ気にしなければ、そのままがいいな」

ベルトルト「僕にとっては、最愛の人だけが呼んでくれる特別な呼び名なんだ」


ユミル「ベルトルさん…」

ベルトルト「何?」

ユミル「ベルトルさん、ベルトルさん、ベルトルさん…」

ベルトルト(ドキ…! なんて大切そうに、愛おしそうに、呼んでくれるんだろう…)

ユミル「…うん、私にとっても愛しい呼び名だ、ベルトルさん」ニカッ!

ベルトルト(ユミルらしいいい笑顔…。ユミルからこんな笑顔向けられたの初めてかもしれない)

ベルトルト「君のこと抱き上げて、くるくる回りたい気分だ」

ユミル「木の上では危ないから止めてくれ」

ベルトルト「駄目なの…?」

ユミル「私も残念だがな…」

ベルトルト「じゃあ、もっと呼んで…、僕の名前…」

ユミル「ベルトルさん…」

ベルトルト「もっと…」

ユミル「ベルトルさん、ベルトルさん、ベルトルさん、ベルト…、んっ」


ベルトルト「」チュ…

ユミル「」チュ…クチュ…

ベルトルト「」ヌル…プチュ…

ベルユミ「」ハァ…

ベルトルト「ごめん…」

ユミル「何をいきなり謝ってるんだよ?」

ベルトルト「結婚しても、君の夢だった家庭を持たせてあげられない」

ユミル「子供が作れないのはしかたねぇよ。それとも、私だけじゃ、不満か?」

ベルトルト「ううん、君さえいればいい。他になにもいらない。愛してる。僕の大切な人」

ベルトルト「ユミル、僕と結婚してください」




(了)



「ふたりだけのまったりスローライフエンド」終了。

ここまで読んでくれた人に感謝だ。

マリアのどこかに行くってネタは、すでに誰かやってるかもしれないな、
と書き上げてから思った。

軽いノリで書き始めたつもりが、途中が自分が意図した以上に重くなって、
読み手の人を不安がらせたかもしれんな。
この展開に説得力を持たせるために、ユミルもベルトルトも八方塞がりの状態を作り出して、
ぎりぎりまで追い詰めるしかなかったんだ。

希望(?)エンドは次回。明日か、時間取れなければ明後日に。
ライクリの伏線回収もそっちで。


>>320のしばらく後から続き



ベルユミ「」チュ…チュ…

ドォッ! ドォッ!

ベルユミ「」チュ…クチュ…プチュ…

ドォッ! ドォッ! ユミルー!

ベルユミ「」ヌチュ…チュル…ヌル…

ドォッ! ドォッ! ユミルー! ユミルー!

クリスタ「ユミルー!」

ユミル「」ハッ!


ユミル「クリスタの声だ! あいつ、やたらゴツい巨人の肩に乗ってるな!」 

ドォッ! ドォッ!

ユミル「もしかして、あれがシガンシナ区の内門を破ったとかいう、鎧の巨人か?!」

ドォッ! ドォッ!

ベルトルト「そう、あれがライナーの巨人だよ」

ドォッ! ドォ…

パシュッ! パシュッ!

ユミル「立体軌道装置で昇ってくるぞ」

スタッ! スタッ!

クリスタ「ユミル! もう! 何してるの!」

クリスタ「ふたりの姿が遠くから見え始める前からずーっとキスしてるなんて!」

クリスタ「すっごい心配したのに! 私たち、馬鹿みたいじゃない!」

ユミル「こっ恥ずかしいな、これは。どうしてここがわかった?」


ライナー「不測の事態が起きて緊急脱出した場合にはこの森で落ち合う、と決めてあったんだ」

ライナー「ベルトルトが巨人だとバレれば、当然、同郷で幼なじみの俺も疑われるに決まってるんでな。俺たちも脱出してきた」

ベルトルト「う…、ごめん…。でも、僕とほぼ同時に脱出した割りに、ずいぶん時間がかかったね」

ライナー「追っ手を分散させるために、お前とは別方向に逃げたんだ」

ユミル「足が遅いようだが、よく追いつかれなかったな」

ライナー「クリスタを人質にとったように見せかけて、俺を攻撃できないようにしたんだ」

ライナー「クリスタと前もって打ち合わせておいたとおりにな」

ライナー「まあ、とにかく、こうなった経緯を教えろ、ベルトルト。お前のせいで任務はご破算だ」ドッカ!

ライナー「といっても、白状すると、クリスタと付き合い始めたときから、俺は任務は二の次になってたんだがな」

ベルトルト「ユミル…」

ユミル「いいぞ、こうなったら洗いざらい全部話しちまえ。私の過去も含めてな」



──かくかくしかじか──


ライクリ「うわあ…」ドンビキ

ライナー「えぐすぎるだろ…。公開オナニーに、孕ませとか…。途中はイイハナシダッタノニナー」

ベルトルト「返す言葉もございません」

クリスタ「ごめん、ユミル! そんな大変なことになってるって全然気付かなくて…」ダキツキ!

クリスタ「それどころか、私、はしゃいじゃって…、ベルトルトとくっつけようとしてたなんて…」

ユミル「いいんだ、クリスタ。ベルトルさんとは仲直りしたんだ。さっき、結婚もした。幸せだぞ、私は」ナデナデ

ユミル「えへへ…、ユミル、僕と結婚して幸せって言ってくれた…」スリスリ

ライナー(ユミルが、104期生のいちばん小さいのとデカいのを侍らせてる…)


ユミル「ところで、ライナーさんよ、ベルトルさんに対して怒りはないのか? お前たちの5年間が無駄になっちまったわけだが?」

ライナー「この事態を招いたのは、元はといえば、仲間であるベルトルトを邪魔に思っちまった俺とアニの心の弱さが原因だ」

ライナー「それに、任務の重さに耐えきれず、人格が分裂しちまって、」

ライナー「ベルトルトとアニにたっぷり冷や汗をかかせてきた俺に、偉そうなことを言う資格はない」

ライナー「『兵士』の俺が、誰かをかばって大怪我して巨人だとバレる事態もあり得た」

ライナー「こうして逃亡する羽目に陥った今の状況は、俺が原因でそうなった可能性もある」

ユミル「寛容ってレベルじゃねぇぞ。お前のおとん体質は、とどまるところを知らねぇな」

ライナー「たとえ50発殴って顔を変形させても、どうせ治っちまうんだ。無駄な体力を使うより、これからのことを考える」

ユミル「50発で許してやるとか、優しいな。私がお前の立場なら100発は殴る」

ベルトルト「」ヒヤアセ


ライナー「で、ユミル、お前が俺たちの仲間のベリックを食った巨人かもしれないと?」

ユミル「5年弱前か。時期が一致してれば、ほぼ間違いないだろうな。巨人から人間に戻れるなんて事態、」

ユミル「滅多に起きることじゃないはずだ。悪いが、誰を食ったのか覚えてすらいないが」

ライナー「俺たちもそうだった…。そういうものなのかもしれんな」

ユミル「私を恨んでるか?」

ライナー「ベリックは大親友で命の恩人だった。正直複雑だが、」

ライナー「お前をどうこうしたらクリスタが許してくれんだろう」

ライナー「さっきから殺気が送られてきてる…」

クリスタ(ユミル殺しちゃ駄目ユミルに何かしたら許さないライナー嫌いになるからむしろ私がライナー殺すから…)

ライナー「ベリックには悪いが、俺も死んだ奴より生きてるクリスタのほうが大事だ」

ライナー「クリスタに嫌われたら生きていけん。今度こそ、精神が崩壊する」

ライナー「人間に戻ってから、ずいぶん辛い目に遭ったようだな」

ライナー「俺もベルトルトが考えたように、お前は十分すぎて釣りが来るほど罰を受けてると思う」

ライナー「俺は、クリスタの笑顔のために、お前には幸せになってほしい。いや、なるべきだ」

ライナー「だから、この話はこれで終わりだ」


クリスタ「ライナー、大好き!」

ライナー(結婚しよ)

ライナー「さて、これからどうする? 俺たち4人で故郷へ戻ってもいいが、」

ライナー「任務を果たせないままとなると、4人で生活するには手狭かもしれんぞ?」

ベルトルト「そのことなんだけど、ユミルはウォール・マリアの東か西の区へ行こうって…」

ライナー「そうか! その手があったか! 俺とクリスタも便乗させてもらって、」

ライナー「もう一方へ行くか! 構わないか、ユミル?」

クリスタ「ユミル! それより、4人で一緒に暮らそうよ! きっと楽しいよ!」

ライナー(いや待て、それだとクリスタとの…)

ベルトルト(ちょっと待って、それじゃユミルとの…)

ライベル(ラブラブ新婚生活が…)

ユミル「」プルプル…

クリスタ「ユミル…?」


ユミル「駄目だ駄目だ! ハゲとゴリラはともかく、クリスタを巻き込んだ以上、」

ユミル「そんな引きこもりみてぇな生活、私が許さねぇ!」

ユミル「お前らの故郷へ帰る必要条件は何だ?! どうすれば任務を果たしたことになる? 言え!」

ライナー「あ、ああ…」


──かくかくしかじか──


ユミル「その『座標』ってのさえあればいいんだな! 人類も滅ぼさなくてすむと!」

ユミル「そんで、ウォール教の奴らがそれを持ってんだな!」 

ライナー「その可能性が高いってだけだ。確実じゃない」

ユミル「無けりゃ、他の場所を探すまでだ。何年かかっても私が盗み出してきてやる!」

ユミル「それに失敗してからでも、隠居ジジイみてぇな生活に入るのは遅くねぇ!」


ユミル「もうひとつ、何かないか? この事態を打開できそうなことが!」

ベルトルト「エレンの家の地下室がある。前にエレンがちょっと話してた…」

ユミル「そりゃ、何だ?」

ベルトルト「エレンのお父さんが、地下室に何か重要な情報を集めていて、でも鍵をかけて見せてくれなかったって…」

ベルトルト「見せてくれると約束したその後に、僕がシガンシナ区の扉を破って、結局、中に何があるのかわからないまま逃げ出してきたって…」

ユミル「よし! お前らはシガンシナ区へ行け!」

ベルトルト「だけど、もう僕たちが知ってる情報ばかりかもしれないよ?」

ユミル「いや、エレンの親父は10歳のエレンに見せてもいいと思ったんだろ?」

ユミル「跳ねっ返りで、とても口が堅いとは言えねぇガキのエレンに」

ユミル「大したことない情報だからか、ガキが口にしても誰も信じないような途方もない情報だからか、わからねぇが、」

ユミル「役に立つ何かがあるかもしれない。第一、私たちはどんなことでもやるしかねぇんだ」

ユミル「無駄になるかもしれないが、行ってみる価値はある。巨人の力で瓦礫どかして、」

ユミル「扉をこじ開けることはできるだろ」


ユミル「そこの調査が終わったら、マリアの東の区で待機しろ」

ユミル「カラネス区から壁外遠征に出た調査兵団が設置していった補給拠点をときどき叩き潰しながら、」

ユミル「私が戻るのを待ってろ。失敗しても成功しても、1年後には報告も兼ねてそこへ行く。そんとき、調査の結果を聞かせてくれ」

ベルトルト「僕たちもシーナに潜入したほうが…」

ユミル「駄目だ! お前らは無駄にデカくて目立つ。手配書も回ってるはずだ。かえって足手まといだ」

ベルトルト「君だって、壁の中に戻ってるのは不審がられる。もし知り合いに会ったら…」

ユミル「心配いらねぇ。私は化粧でそばかすさえ隠せば別人に見えるんだ」

クリスタ「ユミルはお化粧すると、すごい美人さんなのよね。普段からもっとすればいいのに」

ベルトルト「何それ、見たい!」

ライナー「ちょっとお前は黙ってろ、ベルトルト」

ユミル「監禁されてた間、何度も脱走したんで、本部の構造は頭ん中、入ってる。宝物庫みてぇな場所も知ってる」

ユミル「意趣返しにちょうどいい! ウォール教の奴ら、あの変態ジジイどもの鼻を明かしてやる!」


クリスタ「私もユミルと行く!」

ユミル「そうか、クリスタ…、お前は…」

クリスタ「」コクン!

クリスタ「ユミルといればどんな所でも怖くない!」

ユミル「よし! お前は可能なら兵団に戻って卒業して憲兵になれ。上位2人がいなくなったんだ。余裕のはずだ」

ユミル「公的な立場で動ける人間がほしい。それが駄目なら、私と一緒にシーナに潜伏だ」

ユミル「攫われた後のことは、ライナーになんとか命乞いをして、壁の上に戻されて置き去りにされたことにしろ」

ユミル「ライナーの正体は知らなかったで通せ。それでも内通を疑われて、厳しく尋問されるかもしれないが、耐えられるか?」

ユミル「なにより、ライナーと当分会えなくなるぞ?」

クリスタ「やる! ユミルとライナーのためだもん!」

ライナー(そこは俺の名前を先に出してくれないか、クリスタ…)


ライナー「アニはどうする? やっぱりあいつも憲兵になってもらって、協力してもらうか?」

ユミル「それはアニの意志しだいだが、アルミンと壁の中で生きる覚悟なら、極力関わらせるべきじゃねぇな」

ユミル「アルミンは鋭い。アニの様子がおかしければ、すぐに気付く」

ユミル「芋蔓式に私たちのことまで露見しかねねぇ。そこで、アニのために黙っててくれるか、」

ユミル「エレンのために動くか、どっちになるかは不確定だ」

ユミル「お前らは、どうしたって、エレンの母親を殺した憎い仇なんだ」

ユミル「何よりも、気付いたアルミンが板挟みで悩むことになったら、アニが苦しむ」

ライナー「確かにそうだな」

ユミル「私にはクリスタがいたが、あいつは女ひとりで、本当に気ぃ張って孤独に訓練兵の3年間を耐え続けたんだ」

ユミル「ぽっきり折れずにすんだのは、アルミンのおかげだ。今また、憲兵団と調査兵団に別れ別れにすんのは、酷ってもんだ」

ユミル「もうアルミンに寄り添わせてやったほうがいい。お前らと同じように、あいつもそんなに強い奴じゃねぇんだ」

ベルトルト(アニ…、僕たち全員、戦士には不適格だった…)

ライナー(人を愛し愛されたいだけの、ただの子供だったな…)


ユミル「ベルトルさん、立体軌道装置、借りてくぞ。あれば便利だからな」

ユミル「悪いが、お前の分は、シガンシナ区の駐屯兵団の詰め所からでも、新たに調達してくれ」

ユミル「ん…、さすがにすげぇベルトが余るな…」カチャカチャ…

ベルトルト(僕の立体軌道装置を着けてるユミル、すごくエロい…)

ユミル「よしっ! クリスタッ! 壁ん中に戻るぞ!」

クリスタ「うん!」

ベルトルト「待って、ユミル! 僕たち結婚したんだよね!」

ユミル「ああ、もうベルトルさんと私は夫婦だ。お前が愛してくれたおかげで、過去と対決する勇気が出た」

ユミル「ちょっと行って、決着つけてくる。それまで、待っててくれるか?」ニカッ!

ベルトルト(ドキ…! ユミル、すごく生き生きしてて、今まででいちばん可愛くて綺麗だ)

ベルトルト「うん! 待ってる! だから、しばらくお別れの前に、」

ベルトルト「最後のエッチを!」

───バキッ!



(了)



希望(?)エンドというか、
「俺たちの戦いはこれからだ!」エンド終了。
これで本当の最終回だ。

成功すれば、4人で故郷へ帰れる。
失敗しても、スローライフを満喫。

この形式で書いたのは初めてだった。手探りながらも、自由に好き勝手にやった。
感想をくれると嬉しいんだぜ。

ここまで読んでくれた人、本当にありがとうな。楽しんでくれたなら幸いだ。
あと、更新停止中のSS書きのそこのお前、頑張ってくれよ。

そして、最後に、こんなひっでぇスレタイのスレを立て逃げしてくれた>>1に感謝する。



>>4のテンプレ修正。

訓練兵団に入るまでの12歳から14歳の間、生活のために金品を借り回りながら、
身体も売っておっさんたちにいろいろされて男性恐怖症になったユミルと、
彼女の自慰を目撃してしまったベルトルトの話。


ベルユミ。
ライクリ・アルアニ・コニサシャ要素あり。
47話までのネタバレあり。


会話形式のみのSSは初めて。ゆっくり更新。

おっ疲れさん




ガンバロウカナソロソロ

乙でした。朝イチで読めた偶然に感謝w
最後まで目いっぱい楽しませていただきました!

乙!ハッピーエンド良いなあ

正に更新滞ってるベルユミ書きだが、叱咤激励ありがとう!

乙!停滞スレを持ってしまっているこちらに、激を飛ばしたからには……
>>4も新作を書くと期待していいのかな?書いてくれるよね?是非とも書いてください!(土下座)

更新本当にお疲れ様!
とってもとっても大好きだ!
途中の胸の苦しさにはやられたよ
>>4!大好きだ!結婚してくれ!


タイトルのせいで最初はスルーしてたけど読んでよかった

素晴らしいぞよ!
かんどーした!

貴方が神か?


>>340,>>342,>>343
おう、お前らも頑張ってくれ。俺にやる気をくれよ!
次回作は、このスレの中でリクされたネタのどれかをやる予定だ。
>>343、結婚はしてやれないが、お前が書けば俺も戻ってくると約束しよう。

>>341
自分ではおもしろいと思って書いたが、他の人にとっておもしろいかは自分ではわからんのでな。
楽しんでもらえたなら、俺も嬉しい。

>>344
それを聞いて、どうも、まずタイトルで読み手をふるいにかけるってのが自分のスタイルになってるな、と気付いた。

>>345
過分に褒めてもらえて恐縮だ。俺は神には遠いが、他のSS書きの人を見習って、これからも頑張るよ。


最後に、
反省点としては、本編中でユミルをユミルらしく書けた部分が思ったより少なかったことだな。
それから、「ユミル可愛い」より、「ベルトルト可愛い」のレスの数が多くて、
俺の書くユミルって「可愛くねーの?」って頭抱えるほど悩んだw

とにかく、ありがとう。この約1ヶ月楽しかったぜ!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年09月29日 (月) 12:06:23   ID: GOm3Boi2

あざす!!
ベルユミ、 コニサシャ、ライクリ、エレミカ、アニアルのssがすきなんで うれしかったす(*^^*)
乙!またなんか書いてくれるの、期待してる♪

2 :  SS好きの774さん   2014年10月12日 (日) 11:51:54   ID: snJW0TeQ

ユミベルいいね♪公開オナはドン引きしたけどwwww

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