京子「じゅうきゅうさい~♪」(240)
結衣宅
結衣「京子…」ユサユサ
京子「んん~…」
結衣「おい、京子!」ユサユサ
京子「何だよ~もう少し寝かせろよ~」
結衣「早く起きないと学校遅刻するよ!」ユサユサ
京子「あ~もう、うるさいなぁ~!」
京子「分かった分かった、今起きるって!」
ガバッ
結衣「……」
結衣「…京子?」
京子「結衣…?」
結衣「お前、何か……デカくない?」
京子「……」
京子「…へっ?」
京子「そう言われると…」
京子「服とか下着が少しキツい気が…」
結衣「京子、立ってみて!」
京子「う…うん!」
スク
結衣「……」
京子「……」
京子「…結衣が小さい」
結衣「お前がデカいんだよ!」
京子「何これ!?」
結衣「知らないよ!」
京子「どうしよう~結衣~~!」アタフタ
結衣「とりあえず落ち着けよ!」
京子「えぐ…えぐ……」
結衣「あぁ、もう!」
結衣「とりあえず、昨日なんか変わった事無かった?」
京子「えっと…」
京子「黒ずくめの男に薬を飲まされた」
結衣「名探偵か!」
京子「いやいや、白ずくめの女だった」
結衣「西垣先生か!」
京子「胸が大きくなる薬だからって」
結衣「自ら飲んだろ、それ!」
京子「副作用で少し髪が伸びるとか」
結衣「全身が伸びちゃったよ!」
京子「肝心のお胸はぺったんこ」
結衣「……」
結衣「話は大体分かったよ…」
結衣「とにかく、西垣先生に連絡だ!」
ピッピッピ
結衣「……」
結衣「…もしもし、二年生の船見結衣です」
結衣「西垣先生は居ますか?」
ーーーーー
結衣「元に戻る薬は数日あれば作れるってさ」
京子「数日か…」
京子「ちゃんと期間を設定しないのは、長期連載になった時の為かな?」
結衣「名探偵から離れろよ!」
京子「それとも、打ち切りが決まった時すぐ話を畳めるようにかな?」
結衣「……」
結衣「…はぁ」
結衣「これだけ元気なら、もう心配はないな」
京子「私の正体を知る人間は少ない方がいいよな!」
結衣「いやいや、私一目でお前が京子だって分かったし…」
京子「それじゃあ、まずはお母さんに電話だな!」
結衣「…まあ、順当に行けば親だよな」
ピッピッピ
京子「……」
京子「…ぐっもにぃ!お母さん?」
京子「私、これから未開の地へミラクるん広める為の旅に出るんだけど」
結衣「おいコラ!!」
京子「うん、数日で戻るよ!それじゃあ!」ピッ
結衣「納得しちゃうのかよ!?」
京子「…と、言う訳でしばらく結衣の家に泊まるから!」
結衣「どんな訳だよ!?」
結衣「はぁ…全く、しょうがないなぁ……」
京子「えへへ~♪」
結衣「それで…」
結衣「京子は元に戻るまで、私の家でダラダラしてる気?」
京子「し、失礼な!」
京子「私がそんなダラけきった人間に見える!?」
結衣「今日だって、時間ギリギリまで寝てただろ!」
京子「あっ、そうでした…」
結衣「はぁ…で、どうすんの?」
京子「私はこの大人の体を使ってだね!」
結衣「…大人の体を使って?」
京子「大学に入る!!」
結衣「……」
結衣「…はっ?」
結衣「大学ぅ!?」
京子「へっへ~♪」
京子「結衣、驚いた~?」
結衣「そりゃ、驚くだろ!!」
京子「私、一度は大学に行ってみたかったんだよね~」
結衣「年を取れば、嫌でも入れるだろ!」
京子「頭良くなきゃ、好きでも入れないよ?」
結衣「そう言う意味じゃなくてさぁ…」
結衣「はぁ…で、どこの大学に入るの?」
京子「ん~、別に決めてないけど?」
結衣「お前、思いつきで言っただろ!?」
京子「バレたか!」
京子「でも、入ると決めたからには本気で入るよ!!」
結衣「めんどくさいから、やっぱやらない…だろ?」
京子「今日はやる!」
結衣「はぁ…分かったよ」
結衣「確か、あかりのお姉さんが大学生だったよな…」
京子「そんじゃ、あかりんち行くか!」
結衣「まあ、あかりの迎えにも行かなくちゃだしね」
京子「よっしゃー行くぞぉーーっ!!」ダッ
結衣「待て、京子!服、服っ!!」
ーーーーー
京子「何このダッサい服…」
結衣「缶コーヒーのシール集めて当てたTシャツだよ」
結衣「大人サイズだし、ちょうどいいだろ?」
京子「ちぇっ…」
結衣「ほら、あかりの家に着くよ」
京子「お、おうよ!」
ピンポーン
京子「オラァ出てこい、あかりぃ!!」
京子「京子ちゃんが迎えに来てやったぞぉ!!」
結衣「正体隠す気ねぇーのかよ!?」
京子「早くしないと遅刻するぞ!!」
結衣「お前のせいで迎えが遅れたんだろ!!」
ガチャ
あかね「…ごめんなさいね、2人共」
京子「いきなり本命きたぁぁぁーっ!!」ビクゥ
結衣「さっきまでの威勢はどうした!?」
あかね「あかりは、2人が遅いから私が先に学校に行かせて…」
あかね「あら?」
あかね「あなた…京子ちゃん……なの?」
京子「何故、分かったし!?」
結衣「さっき自分で名乗ってただろ!!」
カクカクシカジカ
あかね「…そう、それで京子ちゃんは大人になっちゃった訳ね?」
京子「いや~それほどでも~~」テレ
結衣「どこも褒めてねぇーだろ!」
結衣「はぁ…それから、大学に行きたいって聞かなくて……」
あかね「京子ちゃんは、私の行ってる大学に行きたいの?」
京子「はい!私、ずっと憧れてたんです!!」
結衣「……」
あかね「今から大学に入るには、編入試験を受けるしか無いわよ」
2人「「編入試験?」」
あかね「私が使った参考書ならあるけど、持って行く?」
京子「はい!!」
あかね「じゃあ、今日先生に京子ちゃんの事を話してみるわね」
京子「お願いします!」
結衣「ありがとうございました!」ペコ
帰り道
京子「うっ…こんなにいっぱい……」ドサ
結衣「そりゃ、入試なんだから量も多いだろ」
京子「はぁ…」
結衣「まあ、勉強してる間にタイムリミットは確実だな」
結衣「お姉さんも話半分で聞いていたと思うよ」
京子「ムッ!!」カチン
京子「私、学校のテストいつも満点なんだけど!?」
結衣「それは、中学校のテストだろ?範囲もそこまで広くないし」
京子「一夜漬けで、それなら!今日1日勉強すれば、余裕だよ!!」
結衣「はぁ…これ、私の家の鍵……」
結衣「私は学校行くから、今日はウチで適当にダラダラしていなよ」
京子「くぅ~結衣の馬鹿~~!!」
京子「絶対、今日1日で制覇してやるからな!!」
翌日
京子「受かった」
結衣「……」
結衣「…はっ?」
京子「受かりました」
結衣「冗談…だろ?」
京子「はい、これ学生手帳!」
結衣「…本当だ」
京子「あっはっは、どうだ!参ったかぁ!?」
結衣「…参った」
京子「実は、私自身も非常に驚いている!」
京子「いつもなら、すぐ飽きるのに集中力が長続きしてさ」
結衣「体だけじゃなくて、頭も成長してたって事か…」
結衣「はぁ…薬が出来たら、ちゃんと戻れよな?」
京子「分~かってるって!」
更に翌日
先生「今日から、この大学に編入する事になった…」
京子「歳納京子です!!キョッピーって呼んで下さい!」
先生「…歳納さんは、編入試験を全教科満点で通って」
ガヤガヤガヤガヤ
先生「(自称)帰国子女なので、皆さん優しくしてあげて下さいね!」
先生「歳納さん、ホームルームの間だけだから適当な場所に座って」
京子「適当な…場所……」
あかね「」コイコイ
京子「あっ、お姉さんが手招きしてる!」
京子「決めた!私、あそこの席に座りますね!!」
先生(この子、テンション及び声がやたらデカいわね…)
あかね「京子ちゃん、ここよ」
京子「はい!」
ストン
ともこ「あっ」
京子「えっ?」
ともこ「!!」ビク
ともこ「な、何でも無いわよ!」アセアセ
京子「?」
京子(お姉さんと、この人の間にある不自然な隙間に座っちゃたけど…)
京子(何かマズかったかなぁ?)
ともこ「うぅ…」
京子(それにしても、この人…)
京子(ちなつちゃんにそっくりだなぁ!)
京子「あの…名前とか、教えてくれませんか?」
ともこ「えっと…吉川ともこ……です」
京子「やっぱり、ちなつちゃんのお姉さん!!」ガバッ
ともこ「きゃあぁぁぁ!?」
京子「もふもふ~もふもふ~♪」モフモフ
ともこ「ちょっと、何?何なの!?」
京子「はぁぁ…このもふもふ感、たまりませんなぁ~」モフモフ
あかね「京子ちゃん?」ゴゴゴゴゴ
京子「ひっ!?」ビクン
あかね「編入早々、お痛しちゃ駄目でしょ?」
京子「は、はぃぃぃ!!」
ともこ「あ…赤座さん///」キラキラ
あかね「ちゃんと、ともこに謝りなさい!」
京子「ごめんねぇ…ともちゃん」
ともこ「と、ともちゃん!?」
移動中
あかね「それにしても、驚いたわ!」
あかね「まさか、本当に大学に入っちゃうなんて…」
京子「えへへ、いや~あんなの楽勝ッスよぉ~!」
ともこ「……」
あかね「あら?ともこ、どうしたの?」
ともこ「!!」ビク
ともこ「何でも、何でもないわよ!?」アタフタ
ともこ「そうだ、歳納さん!」
京子「えっ、私?」
ともこ「さっき、ちなつの名前を出してたけど…」
ともこ「ちなつとはどんな関係なの?」
京子「相思相愛?」
ともこ「え゛っ!?」
あかね「京子ちゃん?」ゴゴゴゴゴ
京子「すいません、冗談です!」
京子「お姉さんの家に遊びに行った時に、お姉さんの妹のあかりちゃんと」
京子「一緒に遊んでた、ちなつちゃんに偶然会っただけですよ!」
ともこ「えっ!?」
ともこ「歳納さんは、赤座さんの家によく遊びに行くの!?」
京子「いや、遊びには殆ど行かないけど…」
ともこ「…ほっ」
京子「毎朝、迎えに行って一緒に登校しますよ!」
ともこ「毎朝一緒に登校を!?」ガーン
ともこ「ふぅ…」フラ
あかね「ともこ!?」
あかね「京子ちゃん!それはあかりと、でしょ!?」
京子「てへへ、そうでした♪」ペロ
授業中
ともこ「はぁ…」
ともこ(恋のライバルが出現してしまったわね…)
ともこ(座席だって、私と赤座さんの間に歳納が座ってるし…)
京子「すーっ…すーっ…」
ともこ(って、いきなり寝てる!?)
京子「…ん」パチ
京子「ふぁ~~」ノビー
ともこ(あっ、起きた…)
京子「おはよう~結衣~~」ダキッ
あかね「ちょっと、京子ちゃん!?」
京子「ハッ!!私、今は大学生で授業中だった!」
ともこ「」
放課後
あかね「初めての大学はどうだった、京子ちゃん?」
京子「つまんない!」
あかね「…でしょうね」
あかね「あれから、寝てるか落書きしてるかだったし」
ともこ(私の赤座さんとの至福の時を返してよ…)グスン
京子「お姉さんは、これからアルバイトですか?」
あかね「今日は、ワックのシフト入って無いわよ」
京子「ともちゃんは?」
ともこ「えっ…私も特に予定無いけど……」
京子「みんな…暇、なんですね?」キュピーン
京子「それじゃあ、私達で作りましょうよ!」
あかね「な…何を……?」
京子「新しいサークルを、娯楽愛好会を!!」
2人「「娯楽愛好会!?」」
京子「大学と言えば、サークル活動!」
京子「私と言えば、娯楽部!」
京子「合体させて、娯楽愛好会です!!」
あかね「……」
あかね「…京子ちゃん」
あかね「仮に、娯楽愛好会を作るとしてよ?」
あかね「この学校では、新しいサークルを作るのに最低4人は必要なの」
京子「4人…ですか」
京子「分かりました!すぐ、4人目を連れてきますね!!」ダッ
あかね「ちょっと、京子ちゃん!?」
あかね「行っちゃたわ…」
ともこ「…赤座さん」
ともこ「連れて来たら、私達も入るみたいな流れになってるけど平気なの?」
あかね「どうかしら…」
あかね「京子ちゃんなら、本当に連れて来ちゃいそうね…」
廊下
京子「う~ん、適当な人に声かけてみるか…」
京子「そこの格好可愛いお嬢さん!」
撫子「……」
撫子「…私ですか?」
京子「そうそう!娯楽愛好会ってサークルに入らない?」
撫子「私、体験入学に来ただけで高校生なんですけど…」
京子「そんなの、構わないから!」
撫子「はぁ!?」
京子「ほら、他のメンバーが待ってるから早く来て!!」ガシッ
撫子「ちょっと、離して…離し……」
撫子「チッ!!」
ベシッ
京子「おっとぉ!?」
撫子「あんた…いい加減に……」
ヒタ…ヒタ…
京子「えっ!?」
撫子「お願いします、いい加減にして下さい」ペコ
京子「土下座されたぁーっ!?」
ーーーーー
京子「お姉さ~ん!ともちゃ~ん!」
あかね「京子ちゃん…その子……」
ともこ「わわっ、本当に連れてきてるぅ!?」
撫子「結局、連れ去られてしまった…」
撫子「私は高校生だって言ってるのに…」
2人「「え゛っ!?」」
京子「それじゃあ、早速サークルの申請に向かいましょう!!」
あかね「ちょっと、京子ちゃん!」
あかね「その子、高校生なんじゃないの!?」
京子「平気ですよ~何とかなりますって~~!」
娯楽愛好会
あかね「……」
ともこ「……」
撫子「……」
3人「「「何とかなったぁ~っ!?」」」
京子「はっはっは!京子ちゃんの手にかかれば、こんなもんよ!!」
あかね「……」
あかね「…それで、京子ちゃん」
あかね「この娯楽愛好会は一体、何をするサークルなの?」
京子「何もしません!」
3人「「「え゛っ!?」」」
京子「好きにダラダラするだけですよぉ~~!!」
3人「「「えぇぇぇぇぇーっ!?」」」
撫子「あの…」
撫子「何もしないなら、帰ってもいいですか?」
京子「えっ?」
撫子「高校に戻って、大学に行った証明をしなければならないので」
京子「そんなぁ…」
撫子「では…」ガチャ
京子「ま、待ってよ!」
京子「名前……名前だけは教えて!!」
撫子「……」
撫子「大室撫子です…」
京子「えっ…大室……?」
撫子「それでは大学生の皆さん、さようなら」ペコ
バタン
京子「……」
京子「大室…か……」
ともこ「あの子、もう来ないのかしらね?」
京子「体験入学って、どれくらい続くんですか?」
あかね「一週間よ…」
あかね「今日が最終日で無ければ、また来るんじゃないかしら?」
京子「そうですか…」
ともこ「歳納さんは、これから毎日ここに来る気なの?」
京子「ともちゃんが居るなら、もふりに行くよ?」
ともこ「うっ…」
ともこ「私は、赤座さんが暇な時だけにしておくわ…」
京子「そんな事言わないで、私にもふられに来て下さいよ~」モフモフ
ともこ「ひゃあぁぁぁ!!」
ともこ「助けて~赤座さ~~ん!」
あかね「こら、京子ちゃん!!」
京子「うぅ…何か、娯楽部とあまり変わり無いような……」
帰り道
京子「ふぃ~楽しかったぁ~~!!」
ともこ「今日はいつもの倍疲れたわ…」ゲッソリ
あかね「まぁまぁ、京子ちゃんが転校するまでの辛抱だから」
ともこ「…えっ?」
ともこ「歳納さん、今日転入したばかりなのに…」
ともこ「もう、転校しちゃうの!?」
京子「うん、気分で」
ともこ「気分で!?」
あかね「余計な事は言わなくていいの!」
ともこ「そう…歳納さん…転校しちゃうの……」
京子「ともちゃん?」
ともこ「ハッ!!何でも、何でも無いのよ!?」
ともこ(そうよ!歳納さんが居なくなれば、また赤座さんと2人きりじゃない)
ともこ(間に割って入られる事も、もふられる事も無くなるし清々するわよ!)
結衣宅
京子「ただいまぁ~」
結衣「おかえり…って、ここはお前の家じゃねーっ!!」
京子「細かい事はどうでもいいじゃん!」
結衣「はぁ…それで、憧れの大学はどうだったの?」
京子「つまんなかったけど、楽しかったよ」
結衣「どっちだよ!?」
京子「私とお姉さんズと大室嬢で、娯楽愛好会を作ってさぁ~」
結衣「…はぁ?」
結衣「京子、まさか大学にまで自分の遊び場を…」
京子「ブイ!」
結衣「ははは、お前の行動力には毎回驚かされるよ」
京子『眠るまで、結衣と大学での出来事を語り明かした』
4日目
結衣「起きろ…」ユサユサ
京子「んん~…」
結衣「おい、起きろよ!」ユサユサ
京子「結衣~大学は始まるの遅いんだけど~~」
結衣「鍵閉めるから、一緒に出ないといけないんだよ!」
京子「戸締まりなら、私がするよ~?」
結衣「お前に鍵渡したら、帰るの私が先なんだから入れないだろ!」
京子「スペアキーは~?」
結衣「親が持ってる!」
京子「うぅ~…」
結衣「分かったら、さっさと起きろよな!」
京子「はぁ…」
大学
京子「時間を潰す宛ても無く、学校に来てみたものの…」
京子「こんな時間じゃ、お姉さんズも居ないしつまんないよ!」
京子「はぁ…娯楽愛好会で、寝直そうかな……」
京子「一時間くらいは、眠れるだろうし…」
ーーーーー
ガチャ
京子「おや?」
撫子「…あっ」
京子「大室嬢!」
撫子「何ですか…その呼び方は……」
京子「娯楽愛好会に来てくれたんだ!」
撫子「早く来すぎて…暇潰しに、本を読んでただけですよ……」
京子「大室嬢…」
撫子「ところで…」
撫子「名前、なんて言うんですか?」
京子「あっ…そっか……」
京子「私の名前は歳納京子!」
京子「スーパーセクシーコマンドー京子と呼んで!!」
撫子「京子…」
京子「スルー!?そして、呼び捨て!?」
撫子「いえ、何か…」
撫子「ウチの馬鹿な方の妹に言動がそっくりなので、つい…」
京子「今、遠回しに私の事を馬鹿って言ったよね!?」
撫子「馬鹿じゃないんですか…?」
京子「馬鹿じゃないよ!編入試験、全教科満点だよ!!」
撫子「!!」
撫子「どうか私に勉強を教えて下さい」ドゲザ
京子「変わり身はやっ!!」
京子「ここがこうして、こうなって…」
撫子「…ふむ」
キーンコーンカーンコーン
京子「あっ、チャイム鳴っちゃったぁ!」
京子「大室嬢も、一緒に教室へ急ご!!」
撫子「いえ、私は別の教室なので…」
京子「あっ…そういや、昨日も私らの教室には居なかったね……」
撫子「放課後は行けそうに無いので、また朝にお願いします」
京子「了解了解!」
京子「ほんじゃ、また明日ね~」ダッ
バタン
撫子「……」
撫子「…京子」
昼休み
京子「……」グテー
あかね「どうしたの、京子ちゃん?」
京子「お昼ご飯、買い忘れた…」
ともこ「朝は暇だったっんじゃ?」
京子「暇過ぎて、忘れた…」
ともこ「そんな理由で!?」
京子「…仕方ない、ともちゃんのもふもふで空腹を誤魔化そう!」ガバッ
ともこ「ちょっと、歳納さん…やめっ」
京子「もふもふ~もふもふ~♪」モフモフ
あかね「京子ちゃん!!」
京子「だって…だってぇ……」エグエグ
あかね「私のお弁当分けてあげるから、やめなさい♪」ニコ
京子「はい!」ピタ
ともこ「赤座さん、私も!私もお弁当忘れたの!!」
放課後
京子「それでは、娯楽愛好会の活動を始めましょう!」
あかね「わぁ~~」パチパチ
ともこ「赤座さん、楽しんでる!?」
京子「今日は、こんな物を用意しましたぁ~」ズラー
ともこ「漫画の…原稿用紙?」
京子「はい!わたくし、同人活動をしていまして…」
あかね「同人活動!?」ピクッ
京子「おや、お姉さん同人の心得がおありで?」
あかね「えぇ、集めているジャンルは主に百合と姉妹愛よ!」
ともこ「姉妹愛!?」
京子「それじゃミラクるんに姉妹が現れた時、それで一冊描いてみましょう!」
あかね「先生!!」ダキッ
ともこ「あぁ…赤座さんが、私からどんどん離れて行く……」
帰り道
あかね「先生、明日から先生の分のお弁当も作って来ますね♪」
京子「そんな…先生なんて、大袈裟な……」
あかね「いいえ、あの画力はプロ!プロレベルよ!!」
京子(いくらなんでも褒めすぎなんじゃ…いや、待てよ!)
結衣『体だけじゃなくて、頭も成長したって事か…』
京子(って言ってたな…それなら、画力も……?)
ともこ「歳納さん!」ギロ
京子「ヒッ!!と、ともちゃん!?」ビク
ともこ「私も歳納さんにお弁当作って来てあげるから…」
ともこ「赤座さんのお弁当、半分頂戴ね♪」ニコ
京子「は…はいぃぃ……」ガタガタ
京子(ともちゃん、目恐っ!!)
京子(私、何か恨まれるような事したかな?)
京子(うぅ…毒とか盛られなきゃいいけど……)
結衣宅
京子「ただいま…」
結衣「お帰り…元気ないけど、どうかしたの?」
京子「私ってさ、知らない間に人に嫌われたりするんだよね?」
結衣「千鶴とかな」
京子「うぐっ!!」
ドサッ
結衣「お前、自己中だからなぁ」
結衣「周りの迷惑を顧みず、自分の好き勝手するからだよ」
京子「ひ、酷いよ…結衣ぃ……」
結衣「はぁ…その分、知らない間に人に好かれてたりするけど」
京子「結衣?」
結衣「な、何でも無い!ほら、夕飯作るから手伝って!」
京子「うん…」
5日目
結衣「京子、起きて…」ユサユサ
京子「……」
京子「…はぁ」
結衣「京子?」
京子「…体、元に戻って無いよなぁ」
結衣「薬を飲まなきゃ戻らないって言っただろ」
京子「そうだけどさぁ…」
結衣「京子、元に戻りたいの?」
京子「うん、ともちゃんに嫌われたのがちょっと応えた」
結衣「はぁ…西垣先生に急ぐように言っておくけどさぁ……」
結衣「戻るのは、ともちゃんと仲直りしてからな!」
京子「ちぇっ…」
娯楽愛好会
ガラッ
京子「おはよう、大室嬢…」
撫子「…京子」
撫子「何か、あったの?」
京子「えっ!?」ドキ
撫子「馬鹿は感情が顔に出やすいから…」
京子「馬鹿の扱いは慣れてますってかい?」
撫子「私で良ければ、話を聞きますよ」
ーーーーー
撫子「…話は分かりました」
京子「それで、私はどうしたらいいのかなぁ…」
撫子「そんなの、やる事は1つに決まってるじゃないですか」
撫子「土下座ですよ、土下座!」ドゲザ
京子「…最終手段に使わせて貰うよ」
京子「そういえば、体験入学っていつまでなの?」
撫子「今日が最終日ですけど」
京子「やっぱりか…」
京子「今日は金曜だし、一週間通うなら月曜からだもんね」
撫子「私が居なくなったら、娯楽愛好会はどうなるんですか?」
京子「さぁ…でも、気にしなくていいよ?」
京子「私も、もうすぐ転校するから」
撫子「えっ…」
京子「だから、私達が会えるのも今日が最後」
撫子「……」
撫子「…放課後」
撫子「必ず行きますから」
京子「大室嬢…」
京子「へへ、必ず思い出に残るような活動をするからな♪」ニコ
撫子「…はい」
休み時間
京子「ともちゃん…」
ともこ「歳納さん?」
京子「あのさ…話があるんだけど……」
京子「ちょっと、一緒にトイレに来てくれる?」
ともこ「い…いいけど……」
ーーーーー
京子「ともちゃん、私に何か怒ってるよね?」
ともこ「えっ!?」ドキ
ともこ「そ、そんな事無いわよ!?」アタフタ
京子「遠慮せず言ってよ!私、ちゃんと謝るから!」
ともこ「歳納さん…」
ともこ「ごめんなさい、歳納さん!」ペコ
京子「えぇ!?」
ともこ「私、歳納さんに不快な思いをさせてたのね」
京子「そ、そんな事ないよ!!」
ともこ「いいのよ、遠慮せずに怒って…」グスン
京子「ともちゃん…」
京子(駄目だ、大人は相手が悪くても謝っちゃうんだ…)
京子(これで私が被害者面して『許す』なんて言ったら、おしまいだよな)
京子(ここは、もっと怒らせて感情をぶつけさせるべきだ!)
京子「……」
京子「…もふ」
ともこ「えっ…」
京子「もふもふ」
ともこ「何を…言ってるの…歳納さん……?」
京子「もふもふもふ~♪」ガバッ
ともこ「きゃあぁぁぁ!!」
京子「もふもふ~もふもふ~♪」モフモフ
ともこ「ちょ…ちょっとぉ……」
京子「もふ…もふもふもふ…もふふ~ん♪」モフモフ
ともこ「やめて!謝るから、やめて頂戴!」
京子「もっふもっふ…もふふふふ…もっふふ~~ん♪」モフモフ
ともこ「た…助けてぇ…赤座さぁん……」ジワリ
京子「あっ!!」ピタッ
京子(怒らせるどころか、泣いちゃったぁ!?)
ともこ「う…うぅ……」ポロポロ
京子「ごめんね、ともちゃん!悪気は無かったんだけど…」
ともこ「歳納さん…私に何の恨みがあるのよ……」ポロポロ
京子「そんな…恨みだなんて……」
ともこ「髪の毛を弄られるの…私、嫌なのに……」ポロポロ
京子「ごめん…綺麗で弾力のある髪を見ると……」
京子「その…つい手が出ちゃって……」
ともこ「私と赤座さんの間に…割って入ってくるし……」ポロポロ
京子「…えっ?」
ともこ「言ったら…気まずくなるのは分かってるの……」グシグシ
ともこ「でも…これだけは言わせて頂戴……」
ともこ「私は…赤座さんの事が……」
ともこ「赤座さんの事が好きなの!」
京子「ともちゃん…」
ともこ「赤座さんが好きなのは、妹さんだって事は知ってるわ!」
京子(あれは、好きってレベルじゃ…)
ともこ「でも、学校に居る間だけは赤座さんの側に居たいの!」
ともこ「だけど…赤座さんは、歳納さんの事を凄く気に入ってる……」
京子(私、気に入られてたの!?)
ともこ「それで、私…歳納さんに嫉妬して、当たっちゃったのよ……」
ともこ「だから、歳納さんは全然悪く無いの!」
ともこ「悪いのは、赤座さんを振り向かせる魅力の無い私なんだから…」
京子「ともちゃん…」
京子「そうとは知らず色々やらかしちゃって、ごめんね!」
ともこ「歳納さん…」
京子「私には、お姉さんとあかりを引き離す事は出来ないし…」
京子「ともちゃんとお姉さんをくっつける事も出来ないけど…」
ともこ「……」
京子「それでも、これだけは言えるよ!」
京子「ともちゃん、超可愛い!!可愛い過ぎ、最高!!」
ともこ「歳納…さん……?」
京子「好き好き大好き!!愛してる!!」
京子「お嫁さんに欲しいくらいだよ!!もう、私の嫁になってくれぇ!!」
ともこ「……」ポカーン
京子「ハッ!!」
京子(ヤバい、言い過ぎた!?)
京子(うわっ、ともちゃんドン引きしてるよぉ…)
ともこ「……」
京子(やめて、そんな白い目で私を見ないでぇ!!)
ともこ「……ふっ」
京子「ふ?」
ともこ「ふふふふふ…」
京子「とも…ちゃ……」
ともこ「あははははは!!歳納さん、何よそれ~?」
京子「ともちゃん!」
ともこ「私の妹だって、そこまで恥ずかしい事言わないわよ!」
京子「す、すみません…///」テレ
ともこ「さっきの、本気ではないんでしょ?」
京子「でも、嘘じゃないよ!?」
ともこ「分かってるわ、ありがとね!」
ともこ「…きょうちゃん///」ポッ
京子「///」ドキ
京子「と…ともちゃん!!さっきのは私、やっぱり本……」
ガチャ
あかね「あっ、居たわね!2人共!!」
京子「お姉さん!?」
ともこ「赤座さん!?」
あかね「もう、授業はとっくに始まってるのよ…」
あかね「私、こっそり抜けて探しに来たんだからね!」
あかね「ほら、早く教室へ急ぎましょう!」
ともこ「行こ、きょうちゃん!」ニギ
京子「う…うん!」
京子(あれ…私、何を言いかけてたんだろう……?)
寝ます
落として
1. 初恋ばれんたいん スペシャル
2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. ONE ~輝く季節へ~ 茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司のSS
茜 小説版、ドラマCDに登場する茜と詩子の幼馴染 城島司を主人公にして、
中学生時代の里村茜、柚木詩子、南条先生を攻略する OR 城島司ルート、城島司 帰還END(茜以外の
他のヒロインEND後なら大丈夫なのに。)
5. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
6. ファーランド サーガ1、ファーランド サーガ2
ファーランド シリーズ 歴代最高名作 RPG
7. MinDeaD BlooD ~支配者の為の狂死曲~
8. Phantom of Inferno
END.11 終わりなき悪夢(帰国end)後 玲二×美緒
9. 銀色-完全版-、朱
『銀色』『朱』に連なる 現代を 背景で 輪廻転生した久世がが通ってる学園に
ラッテが転校生,石切が先生である 石切×久世
10. Dies irae
SS予定は無いのでしょうか?
昼休み
あかね「はい、先生!先生の分のお弁当、持ってきたわよ!」
京子「ありがとうございます、お姉さん!」
ともこ「……」
京子「ともちゃん?」
ともこ「えっ…何、きょうちゃん?」
京子「ともちゃんも、私の分のお弁当作って来てくれたの?」
ともこ「それは…その……」
京子「あっ、お弁当箱の包みが2つある~!」
ともこ「!!」ドキ
京子「えへへ、ともちゃんもありがとね♪」サッ
ともこ「だ、駄目!!」サッ
京子「…あれれ?」
京子(これ、もしかして……本当に毒盛られてた?)
京子(仲直りして無かったら、私の人生終わってたぁ!?)
ともこ「あのね…この…お弁当はね……?」
京子「」ダクダク
ともこ「心が…こもって無いの……」
京子「…へっ?」
ともこ「怒りに任せて作ったの……嫌々作った物なのよ!」
京子「ともちゃん…」
ともこ「だから、恥ずかしくて…とても見せられない……」
京子「じゃあ、そのお弁当はどうするの?」
ともこ「家に持ち帰って、夕ご飯にするわ…」
京子(捨てるって言わないところが、可愛いなぁ……けど)
京子「私はそんなの、構わないよ!」
ともこ「…えっ?」
京子「心ならこもってんじゃん!ともちゃんの怒り味食べさせてよ!!」
ともこ「で…でも……」
京子「ともちゃん~」
あかね「それなら、私がそのお弁当食べるわよ」
ともこ「赤座さん!?」
あかね「私の分のお弁当は…そうねぇ……」
あかね「先生、結衣ちゃんへのお土産にどうかしら?」
京子「心配しなくても、私2人分食べられますよ~!」
ともこ「ちょ、ちょっと!これは絶対に見せられないわ!」
ともこ「赤座さんになら、尚更よ!!」
あかね「見せられないのなら、目を瞑って食べるわ」ツムリ
ともこ「そんな事、無理に決まって…」
あかね「だから、ともこが私に食べさせて♪」
ともこ「赤座さん///」ポッ
京子「良かったね、ともちゃん!」
ともこ「きょうちゃんのおかげよ!ありがとうね!」
あかね「さぁ、食べさせて…」
京子(お姉さん、本当に目瞑ってるのかな?)
京子(普段の顔と変わり無いんだけど…)
ともこ「はい、赤座さん///」
パクパク…モグモグ…
あかね「…美味しいわよ、ともこ」
ともこ「そんな、赤座さんったら~///」ポッ
京子「う~~ん…」
京子(何か…面白くない……これが嫉妬?)
京子(今なら、ともちゃんの気持ちが少し分かるかも…)
ともこ「きょうちゃん!」
京子「ふぇ!?」ドキ
京子「な…何、ともちゃん?」
ともこ「今度はちゃんと、愛情をこめたお弁当を作ってくるわね♪」
京子「ともちゃん…///」ドキドキ
放課後
京子「今日は、娯楽愛好会最後の活動と言う訳で…」
京子「娯楽愛好会発足以来の全員参加ですね!」
撫子「すみません、私のせいで」ドゲザ
あかね「顔を上げて、大室さん!あなたは何も悪くないのよ!?」
ともこ「きょうちゃん、何をするの?」
京子「ふっふっふ、それはですねぇ…」
京子「じゃあ~~ん!」
3人「「「温泉ガイドブック?」」」
京子「そう、私達娯楽愛好会4人で温泉に行きたいと思います!」
京子「部費が余りに余って、勿体ないので…」
ともこ「部費…出てたのね……」
あかね「いつ行くの?バイトとか、色々と予定があるんだけど…」
撫子「移動手段は…誰か、車を運転出来るんですか?」
ともこ「もう行き先は決まってるの?旅館に予約は?」
京子「なぁ~んにも、決めてませんっ!」
3人「「「え゛っ!?」」」
京子「それを話し合うのが、娯楽愛好会の活動なんですってば!」
あかね「先生、それ思いつきで言ってるわよね?」
撫子「最後の最後まで凄い馬鹿っぷりですね…」
ともこ「ふふふ、きょうちゃんらしいわ!」
京子「ほんじゃ、サクサク決めていきましょ~!」
数時間後
京子「ふぃ~決まった決まった~~!」
撫子「京子は文句ばかりで、何もしてないんだけど…」
あかね「はぁ…疲れたわ……」グッタリ
ともこ「赤座さん、お疲れ様!」
ともこ「中高、生徒会長の実力は健在だったわね」
京子「これにて娯楽愛好会、最後の活動は終了と致し…」
ガラ
京子「ちょっ、誰だよ!?せっかく、いいとこだったのに…」
幼女「……」
4人「「「「!!!?」」」」
あかね「あら、可愛い!小学生くらいかしらね?」
ともこ「どうして、大学に小学生が?」
撫子「体験入学とか…?」
あかね「…流石に、小学生の体験入学はやって無いんじゃないかしら」
京子「う…嘘だろ……」
撫子「…京子?」
ともこ「きょうちゃん、この子を知ってるの?」
京子「どうして…こんな所に…居るの……」
京子「まりちゃん!!」
幼女「おいコラ!」
京子「おいコラって…それ、結衣お姉ちゃんの真似?」
結衣「薬、持ってきたよ」
京子「えっ……えぇぇぇぇ!?ゆ、結衣ぃぃ!?」
あかね「あなた、本当に結衣ちゃんなの!?」
結衣「…はい」
結衣「私は正真正銘、船見結衣です」
京子「でも、何で体が縮んで……まさか!」
京子「黒ずくめの男に薬を飲まされて!?」
結衣「はぁ…絶対、言うと思ったよ……」
京子「それじゃあ、何で小学生してるのさ?」
結衣「お前が早く戻りたいって言うからだろ!」
京子「…はい?」
結衣「西垣先生の作ったサンプルを片っ端から飲んだんだよ!」
結衣「どれか1つくらい、元に戻れる薬があるんじゃ無いかってさ…」
結衣「この薬で私の体が5歳位若返ったから、京子は14歳に戻れるよ」
撫子「14歳に戻るって…?」
ともこ「きょう…ちゃん……?」
京子「2人共、今まで黙っててごめんね…」
撫子「そんな馬鹿な話…」
ともこ「2人って…まさか、赤座さん!?」
あかね「えぇ、知ってたわ…」
あかね「京子ちゃんはね、本当は中学生なのよ」
あかね「元に戻る薬が出来る間だけ、大学に通っていたの」
撫子「それで、転校するって…」
ともこ「どうして、私に言ってくれなかったの!?」
京子「ともちゃん、言っても信じないっしょ?」
ともこ「そんな事…」
結衣「その人がともちゃんか…仲直り出来たみたいだね……」
京子「うん!だから、もう戻っても平気だよ!」
ともこ「待って、きょうちゃん!」
京子「大丈夫だよ、体が14歳に戻るだけだから…」
撫子「…本当に、そうなの?」
京子「えっ…大室嬢?」
撫子「記憶だけそのままだなんて、そんな保証あるんですか?」
京子「…そっか」
京子「それは考えてなかったよ」
撫子「やっぱり、馬鹿だね……京子は」
京子「…うん、そうかも」
グイグイ
京子「結衣?」
結衣「京子…」
結衣「やっぱり、戻るのやめる?」
京子「……」
パシッ
結衣「うわっ!?」
ゴクッ
4人「「「「!!!!」」」」
ちなつ「きょ、きょうちゃん!!」
京子「みんな、ごめんね!今の内に土下座しとくよ!!」ドゲザ
撫子「やめなよ!そんな忘れるみたいな言い方!!」
京子「だって…大室嬢が忘れるんじゃないかって言うから……」
撫子「それは、引き止める為に言ったの!」
撫子「そんな事も分からないから、馬鹿なんですよ!!」
京子「大室嬢…」
撫子「もう飲んでしまったのなら、意地でも忘れないで!!」
京子「うん…覚えてたら、また勉強見てあげるから……」
あかね「京子ちゃん!!」
京子「お姉さんは、最初から顔見知りだし平気だよね?」
あかね「……」
あかね「…先生」
京子「えっ!?」ドキ
あかね「先生って呼んで、変な顔されるのは嫌よ!」
あかね「ミラクるんに姉が登場したら、姉妹物を描いてくれるんでしょ?」
京子「…画力は、薬の作用で一時的にプロレベルになってたんです」
京子「描いてもきっと、お姉さんを満足させる出来にはなりませんよ?」
あかね「構わないわ!私は京子ちゃんの描く絵が好きなのよ!!」
京子「お姉さん…」
京子「…約束、覚えてたら一生懸命描きますね!」
ともこ「きょうちゃん!!」
京子「ともちゃん…」
ともこ「もう、私の髪を触ってくれないの?」
京子「ともちゃん、髪触られるの…嫌だったんじゃ?」
ともこ「嫌じゃないわよ!だって、きょうちゃん喜んでくれるじゃない!」
京子「私が喜ぶから…嫌じゃないの?」
ともこ「うん///」ポッ
京子「///」ドキ
ともこ「きょうちゃん、温泉行く時に必ずお弁当持っていくから!」
ともこ「愛情たっぷり込めたとびきりのを作るから、絶対食べてね!!」
ともこ「きょうちゃんさえ良ければ、私が食べさせてあげるから///」カァー
京子「うおぉぉぉ!!忘れない!私、絶対に忘れないよぉぉ!!」
結衣「京子…」
京子「みんな、本当にありがとう!」
京子「縮むとこ見られるの恥ずかしいから、もう帰るね!!」
結衣「おいコラ!無視するなよ!!」
京子「おや…結衣ちゃん、まだ居たの?」
結衣「ずっと居たよ!」
京子「小さいから分かんなかったよ~!」
結衣「誰のせいで小さくなったと思ってるの!?」
京子「分~かってるって!ごめんね、結衣ちゃん!」
京子「記憶が残ってたら、遊園地連れてってあげるから許して!」
結衣「…お前、人を怒らせる事にかけては天才だよな」
京子「いや~それほどでも~~///」テレ
結衣「褒めてねぇーからっ!!」
京子「ほい、抱っこ!」
結衣「うわぁ!?」
京子「結衣ちゃん、可愛い♪」ギュッ
結衣「お…下ろせよぉ……///」
京子「駄~目っ!このまま抱いて帰るから!」
結衣「くっ…元に戻ったら覚えてろよ……」
京子「それじゃあ、みんな!またね!!」
京子「温泉旅行の待ち合わせ場所、必ず行くから!!」
あかね「待ってるわよ!京子ちゃん!!」
撫子「来なかったら、一生馬鹿呼ばわりします!!」
ともこ「私、きょうちゃんが来てくれるって信じてるからね…」
京子「よっしゃ~!行くぞ~~!!」
バタン
それから
あかね「京子ちゃん…遅いわね……」
撫子「馬鹿は、人を待たせないと気が済まないんですよ」
ともこ「きょうちゃん…」
タッタッタ…
京子「お~い!みんなぁ~~!!」
あかね「京子ちゃん!」
撫子「京子!」
ともこ「きょうちゃん!」
京子「はぁ…はぁ……」
撫子「これが、京子の本当の姿…」
ともこ「はぅあ…可愛いわ……///」キラキラ
京子「…あれ?」
京子「娯楽部のみんなじゃない…」
京子「お姉さん達、誰?」
3人「「「え゛っ!?」」」
あかね「ハッ!!」
あかね「落ち着いて、みんな!これは、京子ちゃんの悪戯よ!」
あかね「本当に忘れてたら、ここへ来るハズ無いじゃない!?」
京子「あっ、あかりのお姉さんも居たんだ!」
京子「いやぁ、見覚えの無いメモ用紙がポケットに入ってましてねぇ…」
京子「この場所へ集合するよう書いてあったから、来てみた訳ですよ!」
撫子「それじゃあ、京子は大学の事何も覚えてないの…?」
京子「大学の事?何それ?」
ともこ「きょうちゃん!私の事、覚えてないの…?」
京子「きょうちゃん!?あだ名なら、としのんがいいんですけど」
ともこ「そ…そんなぁ……」ジワリ
京子「お、お姉ちゃん!泣かないで!!」アタフタ
ともこ「うぅ……グスン」ポロポロ
京子「えと…えっと……そうだ!」
京子「お姉ちゃん、超可愛い!!可愛い過ぎ、最高!!」
ともこ「きょう…ちゃん……それ?」
京子「好き好き大好き!!愛してる!!」
京子「お嫁さんに欲しいくらいだよ!!もう、私の嫁に……あっ」
京子「…ともちゃん?」
ともこ「きょうちゃん!!」ガバッ
京子「うわわ…く、苦しいよ…ともちゃん……」
ともこ「あっ、ごめんなさい!きょうちゃん!!」パッ
京子「もう…体格差を考えてよ……///」ドキドキ
あかね「京子ちゃん、思い出したの!?」
京子「そうみたいです」ケロ
撫子「その反応…ワザと、だよねぇ……?」ギロ
京子「いやいや、物事思い出した時の反応って案外こんなもんだよ!?」
京子「っと言うか、撫子嬢!あの中途半端な敬語はどうしたの?」
撫子「年下の馬鹿に使う敬語は無いよ」
京子「でも、学力はそのままだよ?記憶戻ったし…」
撫子「すいませんでした、今まで通り勉強教えて下さい」ドゲザ
京子「……」
ブロロロロ…
あかね「あっ、バスが来たわよ!」
あかね「みんな、早く乗って!」
京子「待てだよ~待てだよ~!」
撫子「……」ドゲザ
ともこ「調教してる!?」
あかね「京子ちゃん?」ゴゴゴゴゴ
京子「よし!」
撫子「」スク
ともこ「ほら、一緒に乗ろうよ!きょうちゃん!」ニギ
京子「ともちゃん///」ドキ
京子「よっしゃ~!みんな、旅館で思いっきり遊ぶぞぉ~~!!」
京子「娯楽愛好会は永遠に不滅だぁ~~!!」
お わ り !
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