【アイマス×ゆるゆり】京子「アイドル軍団が、攻めてきた!」 (305)


昔何かコラボやってた事あったなーと思い出したので何となくクロスしました

アイマス勢側の口調や設定その他あまり自信なくて違和感ある所もあると思います

大目に見て楽しんでいただけたら幸いです


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1514859883


(ごらく部部室)


結衣「はぁー・・・今日も、平和だなー」

ちなつ「そうですね-」

あかり「お茶がおいしいねー」ズズー…



結衣「こうやって、まったりすんのは最高だよなー・・・」

ちなつ「ええ。のんびりが1番ですよねー」

あかり「おせんべいでも食べながらねー」パリパリ



結衣「いつまでもこうやって、だらけてたい・・・けどいかん、これじゃ京子と同じだ・・・」

ちなつ「あれそう言えば京子センパイは?」

あかり「そう言えば、まだ来てないね」

ガラッ、タタタ…

あかり「あ、来たみたいだよ」


バン!

京子「大変だ、みんな!」

結衣「ん?な、何だどうした?」

ちなつ「そんなに血相変えて。どうしたんですか?」

あかり「な、何かあったの?」



京子「あ、アイドルが・・・アイドル軍団が・・・」


京子「アイドル軍団が、攻めてきた!」

あかり「え?あ、アイドル軍団?」

ちなつ「ど、どういう事ですか?」



京子「アイドル事務所、765プロがここ七森中を植民地にしようと企んで・・・」

京子「挑戦状を叩き付けてきたんだ!」

結衣「え、ええーっ!?」

ちなつ「植民地!?ここを!?ど、どういう事ですか!?」

あかり「しょ、植民地?されちゃったらどうなるの!?」



京子「もし、この学校がアイドル事務所の植民地にされてしまったら・・・」

あかり「されてしまったら?」

京子「普通の授業は全て廃止され、歌、ダンスレッスン、その他アイドル養成のための
   カリキュラムに全て置き換えられる・・・」

ちなつ「ふ、普通の授業がなくなっちゃうんですか?」

京子「そう。高校受験の機会は奪われ、生徒達はみなアイドル候補生として奴隷のような扱いを受ける」

結衣「アイドル候補生?」



京子「ああそうだ。アイドル候補生には、毎日厳しいトレーニングが課せられる・・・」

京子「授業の代わりに、生徒たちは無理やりアイドル修行をさせられ」
   
京子「それを拒んだり、落ちこぼれたりした者は、中学中退扱いで世間に放り出される・・・」

結衣「ひ、ひどいな・・・」

ちなつ「どっちにしろ、植民地にされちゃった時点でもう並の人生は歩めなくなるんですか?」

あかり「き、厳しすぎるよ・・・。あ、あとアイドル候補生ってどんな修行をするの?」




京子「アイドル候補生の生活は、朝4時からの15kmのランニングで始まり・・・」

京子「マキ割り、先輩アイドルの朝食の支度、滝修行、正拳突き1千本、
   猛獣との格闘、山で自力で食料を見つける・・・」

ちなつ「あ、アイドルってみんな、そんな地獄のような修行をくぐりぬけて来たんですか?」

京子「小樽にある中学校も、植民地にされてしまったらしい」

ちなつ「北海道の?ここといい、どうしてそんな地方の中学校ばかり狙うんですか?」



京子「さぁ・・・。きっと制圧しやすいって事なんだろう。富山だからってバカにしやがって・・・」

あかり「い、一体どうしたらいいの?」

結衣「そうだよ京子、何とかする手段はないのか?」

ちなつ「こ、このまま植民地にされるのを待つしかないんですか?」



京子「いや、それは私たちが勝負に負けたらの話だ」

あかり「え?勝負?」

京子「ああ。私達ごらく部が、七森中を代表して明日765プロのアイドル達と勝負する」


京子「私達が勝負に勝てば、七森中は植民地にならなくて済むんだ」

結衣「い、いやそんな事急に言われても」

ちなつ「ちょ、ちょっと責任重大過ぎますってば」

あかり「ま、負けちゃったらあかり達もうみんなに合わせる顔がないよ?」



京子「なーに、勝てばいいんだ勝てば。幸い向こうは油断してくれてるらしい」

結衣「油断?」

京子「そう、向こうは、私達はただの中学生だからって・・・」

コンニチハー、オジャマシマース

京子「ん?誰か来た。はーい、どーぞー」


ガラ

天海春香「どうも、初めましてごらく部のみなさん・・・」

天海春香「アイドルの、天海春香です」



京子「ん?・・・う、うえぇぇーーーーーーっ!?」

結衣「え、ええーーーっ!?な、なに!?なにこれマジ!?」

ちなつ「な、え?なにほ、本物!?本物!?」

あかり「えっ、えっ!?な、なに!?どういう事!?」



天海春香「ロケの移動途中に、すぐ行って帰ってこれる所通りかかったんで」

天海春香「それで、現場の下見を兼ねて明日対決する皆さんと挨拶しようと思って・・・」



京子「は、はぁ・・・」

結衣「それはそれは・・・ご丁寧に・・・」

ちなつ「こ、こちらから挨拶に伺わなければいけない所を・・・」

あかり「な、何だか逆に・・・」



天海春香「できれば、みんなで挨拶しに来たかったんだけどね」



京子「あ、いえいえいえ!」

結衣「い、いえ忙しい中とんでもないです!」

ちなつ「そ、そんな気を使って頂いて・・・」

あかり「じゅ、十分すぎますから・・・」



天海春香「あ、えーと皆さん、お名前は・・・」



京子「あ、わ、私、ごらく部部長の歳納京子と言います」

結衣「わ、私は船見結衣です」

ちなつ「吉川ちなつです・・・」

あかり「あ、赤座あかりです」



天海春香「うふふ…。皆さん、そんな緊張しなくていいんですよ?リラックスして行きましょうね?」

天海春香「明日、私達も負けないよう全力を出しますけど。お互いいい勝負しましょうね?宜しく、」

天海春香「歳納京子ちゃんに船見結衣ちゃん、吉川ちなつちゃんに・・・えーと・・・あ、赤、座・・・あか、りちゃん」



京子「う、うぉぉ!?みんなの名前を一発で!?」

結衣「あ、よ、宜しくお願いします・・・。こういうのファンサービスなんだろうけど、すごいなアイドルって」

ちなつ「け、けどあかりちゃんだけちょっと怪しかったね、やっぱり」

あかり「ちなつちゃんやっぱりって何!?」



天海春香「それじゃ、もうちょっとお話ししてたいけど、そろそろ行かなきゃなんで・・・」



京子「あ、え、ええ!お忙しい所わざわざ・・・」

結衣「何のお構いもできませんで・・・」

ちなつ「あっ、せ、せめてお茶でも!」

あかり「おせんべいありますよ!?」



天海春香「ふふふ・・・。ありがとね。気持ちだけ頂いておくね?それじゃ、明日頑張ろうね。じゃあねー・・・」

ス-、トン


京子「あ、よ、宜しく・・・」

結衣「ど、どうも・・・」

ちなつ「え、ええ・・・」

あかり「お疲れ様です・・・」



京子「・・・」

結衣「・・・」

ちなつ「・・・」

あかり「・・・」



京子「はぁー、びっくりしたぁー・・・」

結衣「あ、ああ、いきなりあんなテレビで見る人が目の前に・・・」

ちなつ「もう、すっごいオーラでしたね・・・」

あかり「うん。一瞬で、部室の空気が変わったね・・・。圧倒されちゃったよ」



京子「今の人が、765プロの天海春香さんだ」

結衣「ああ、たまにテレビで見るよあの人・・・」

ちなつ「実物は、テレビで見るよりずっと綺麗でしたね・・・生だと迫力あるって言うか・・・」

あかり「あ、あまりの衝撃にサインとか写真とか言うの一切忘れてたよ・・・」



結衣「・・・京子。アイドルってあんな人がゴロゴロいるんだろ?」

結衣「私達、明日対決して勝たなきゃいけないのか?あんな人たち相手に」

京子「・・・ああな。正直、最初7割くらいは勝てるんじゃないかって思ってた」

京子「でも、今ので5割・・・いや下手したらそれ以下になった・・・」

ちなつ「え?なんでですか?」



京子「今のは挨拶というより、偵察に来たんだろうね。私たちの」

結衣「えー?そうかー?」

ちなつ「めちゃめちゃ気さくでいい人だったじゃありませんか」

あかり「あんな優しそうな人が偵察?あかり達の事を?」



京子「思い出してみて。私達の名前1発で覚えてたじゃん」

結衣「あ、ああそうだな」

ちなつ「ええ、あれは驚きましたね」

あかり「うん。凄かったよね」



京子「記憶力のいい人だったから、その他色んなものを記憶していって・・・」

京子「後で色々分析するんだろう。そして少人数で来て、かける時間は最低限・・・」

京子「これは、偵察の基本中の基本だ」

結衣「ま、まさかぁ。考え過ぎだろ」

ちなつ「にしたって、あんな時短間で知れる事なんてたかが知れてますよ」



京子「そう。もしかしたら天海春香さんはロクな情報を持って帰れなかったかも知れない」

京子「けど、わざわざ偵察をよこしたって事は、証拠だよ」

あかり「証拠?」

京子「そう。油断をしないで、明日全力で勝負に来るって事のね・・・」

結衣「ぜ、全力?明日、全力でこの学校を植民地にしに来るの?あんな人たちが束になって?」

ちなつ「あ、あの人たちが何にしたって全力でかかって来られたら・・・」

あかり「た、たぶんあかりたちひとたまりもないよ?」



京子「てっきり、向こうはこっちをナメ切ってると思ってた。けど、きっちり偵察までよこして・・・」

結衣「そ、そうだ京子。勝負って何だ?何をするんだ?」

京子「ん?おおそうだ、肝心の事を言ってなかったな」



京子「勝負方式は、キャラクター勝負!」

結衣「え?」

ちなつ「キャラクター勝負・・・?」

あかり「な、何なのそれ?」


京子「お互いのメンバーの特徴、いわゆるキャラで、これは向こうに勝てる!というお題を」

京子「交互に出し合う!」

あかり「い、一体どういう事?」



京子「例えばね。私たちの中で可愛さナンバー1があかりだったとして」

京子「この可愛さに勝てるやつは、向こうに居ない!と確信したら」

京子「可愛さで勝負!とお題を出して、あかりをステージに上げるんだ」

結衣「ふーん・・・?」

あかり「い、いやぁそんな照れちゃうよー・・・」

ちなつ「例えばの話だって」



京子「そして、挑まれた方は、自分たちの中からこの子が1番可愛い!と選んで対抗する」

京子「そして、どっちが可愛いかを観客に決めてもらうって対決方式さ」

結衣「ふーん・・・。けど可愛いさじゃ、私達の中にアイドルに勝てる奴なんて居ないだろ?」

京子「だから、これなら私達のメンバーがアイドルに勝ってる!というお題を出すんだ。
   例えば結衣のゲームの腕とかね」

結衣「あー、なるほどねー・・・」



京子「もちろん、交互にお題を出すんだから、次はアイドル軍団の中に・・・例えば」

京子「絵が得意な人が居て、絵で勝負!とか言って来ると、私達からは例えば」

京子「絵が得意な私が出て対抗する、とか言ったような感じで進む」

京子「あ、歌とダンスは禁止してもらった。流石に勝負にならないからね」

結衣「ふーん・・・。相手はよくそれで納得してくれたな」

京子「ああ。得意技に頼らずともお前らなんぞ一ひねりだという余裕の表れなんだろう・・・」



京子「まぁ、挑む方は勝ちやすいし、受けるほうは大変」

京子「つまり、勝てるところは確実に勝って、相手がこれは勝てるだろう!と出してきたお題を・・・」

京子「逆に破って勝つ、インターセプトを狙っていくという戦いになるだろう・・・」

結衣「私たちが、アイドルに勝てるものなんてあるのか?」

ちなつ「けど、歌と踊りは禁止なんですよね?それなら少しは・・・」

あかり「ど、どんな勝負になるのか全然予想つかないね」



京子「勝負は、6回勝負!先攻は譲ってもらった」

京子「もし決着がつかなかった場合は、7回戦目のサドンデスで勝負がつく」

京子「明日、この学校の校庭に特設ステージが作られ、勝負はそこで行われる・・・」

結衣「と、特設ステージで・・・?」

ちなつ「もう、やる気満々って感じですね」

あかり「な、仲良くできないの?」



京子「あ、ちなみに」

結衣「ん?何だ?」


京子「対決の様子は、テレビで放送される」

結衣「え、ええーっ!?」

ちなつ「て、テレビに映るんですか?」

あかり「あ、あかり達が?」

京子「ああ。私たちがブザマに負け、学校が植民地にされる様を全国に放送し」



京子「一般人はアイドルに絶対勝てない、という事を世間に知らしめる目論みなんだろう・・・」

ちなつ「あ、アイドルって恐ろしいですね・・・」

京子「そして、その認識が世間に十分広まれば」

あかり「ど、どうなるの?」

京子「恐怖による、アイドル達の支配が始まるだろう・・・」

結衣「た、大変だなおい!?」



京子「まぁとにかく、明日は絶対に負けるわけにはいかない!」

京子「私たちだけじゃ心もとないんで、生徒会にも協力を要請しておいた」

結衣「明日、私たちで対抗しなきゃならないんだよな?アイドル達に?」

ちなつ「い、いくら生徒会の協力があったって、私たちただの中学生ですし・・・」

あかり「きっと、負けちゃうよぉ!」

京子「心配するな。私たちのキャラ力は、必ずアイドルに勝てる!それに用意の作戦もある」



京子「さぁ、来るなら来いアイドル軍団!」

京子「ここを、植民地になんてさせやしない・・・」

京子「七森中は、私たちが守る!」ビシッ

結衣「何を指さしてるんだ」


(765事務所)


千早「さーて、明日は七森中とやらでライブね」

雪歩「あ、その後に対決だから」

伊織「軽くひと揉みよ」

響「普通の中学生が、どこまでやるかなー?」



~翌日、七森中学校校庭特設ステージ~




春香「みんなー、今日は集まってくれてありがとー!」

千早「ぜひ、最後まで楽しんで行って下さいね」

雪歩「声援、ありがとうございますぅー!」


   \ワー、キャー!/
            \キャー、ステキー!/

      \キャー!/
                 \ヒュー!/
   \キャー、ハルカーサーン!チハヤサーン!ユキホー!/


京子「ものすごい人気だ・・・わかっちゃいたけど・・・」

結衣「校庭にこんな人が集まってるのなんて、見たことないぞ・・・」

ちなつ「圧倒されますね・・・。近くだけじゃなく、県内中から人が集まってるんじゃないですか?」



真「七森のみなさん、今日はー」

やよい「こんなに沢山来てくれて、ありがとうございまーす!」

伊織「この私が来てあげたんだから、感謝しなさいよ」


            \キャー!/
  \ヤヨイチャン、カワイイー!/
              \キャー、マコトサンステキー!/

     \キャーイオリーン!イオリンマジイオリーン!/


綾乃「ね、ねぇ歳納京子、本当にあの人たちと対決するの?私たち?」

千歳「それで負けたら植民地とか、大変やなぁ」

京子「ああ・・・。夢じゃない、これは紛れもない現実だ」



あずさ「富山って、いい所ですねぇ」

亜美「うん、そうだよね!」

真美「ブラックラーメン、美味しかったよね!」


   \アハハハ…/       \アズササーン!/
         \タベタンダ、アハハ…/

    \セイカクニハ、トヤマブラックダヨー!/


向日葵「何の勝負でも、全く勝てる気がしませんわ・・・」

櫻子「あっ、あとでサイン貰おーっと」

京子「ひまっちゃん。リラックスして行こう。そしてさくっちゃん、いい余裕だ」



貴音「美味しすぎて、ついついお代わりしてしまいました」

響「貴音、あの店つぶす気かー?私たちが出たら、すぐ準備中って札が・・・」

美紀「ミキ、ラーメンよりおにぎりが食べたかったの」


   \アハハハ、タベスギー!/
            
           \ドンダケタベタンデスカー!/

      \タカネサーン、ヒビキサーン、ミキミキー!キャー!/


京子「くっ・・・。植民地化がかかっているというのに、学校のヤツら何てのん気な・・・」

結衣「すっかり、カリスマ性にやられちゃったみたいだな・・・」

ちなつ「逆に、植民地になるのを喜ぶ人たちだって居るかもしれませんね」




春香「それじゃ行くよーみんな、ワン、ツー、スリー・・・」


         ジャーーン、ジャラーーーン…


 \キャァァーーーーー!/       \ワーーーーー!/
      \イエーーーーー!/  
                \ヒューーーーー!/
  \キャーーーー!/
       \ハルカサーン!/  
                 \ヤヨイチャーン!/


結衣「駄目だ・・・。勝つビジョンが、全く見えない・・・」

ちなつ「お、大人しく軍門に下りませんか?下手に逆らったら・・・」

京子「何を言ってるんだ!戦う前からそんな弱気でどうする!」




京子「絶対に、勝つ!いいか、みんな心を一つにするんだ!」

結衣「心を一つに、たってなぁ・・・」

ちなつ「そんなんで本当に勝てるんですか?」

綾乃「まぁ、こうなった以上やれる事をやるしかないわね」

千歳「せやねぇ。何もしなかったら、そのまま植民地やし・・・」

向日葵「はー、緊張で足が震えますわ・・・あと、胃がムカムカして・・・」

櫻子「ところで、植民地ってなにー?」



『素晴らしい歌をありがとうございましたー、765プロのアイドルの皆さん』

『さーて、続いては・・・』

『激突!アイドルVS七森中ごらく部&生徒会、キャラクター勝負ー』


    \ワーーー!/        
                   \ガンバレー!/  
           \ヒューヒュー!/

  \ガンバッテーー!/

          \マケナイデヨー!/    
                      \ファイトー!/ 


京子「おっ、私たちの出番だな?」

向日葵「い、いよいよですわね・・・」




『えー、司会は私七森中理科教師、西垣奈々と』

『・・・・・・・・・』

『の、二人でお送りいたしますー』


         パチパチパチ…

   \ヒューヒュー/
           \リセカイチョー、コエキコエナイヨー/
        

向日葵「あ、あのお二人が司会なんですのね」

結衣「あ、ある意味最も不適切なんじゃないか?嫌な予感もするし・・・」

京子「大丈夫だって。怪しい動きをしたらすぐ取り押さえるよう警備の人に言ってある」

京子「部外者を爆発に巻き込んだら、さすがにマズいからね」




『では、これからルールの説明をする』

『両チームからそれぞれメンバーを出し、お題に従って対決してもらう』

『アイドルが勝ったと思えば左の赤のスイッチを、ごらく部が勝ったと思えば右の青のスイッチを』

『引き分けだと思ったら、真ん中の白のスイッチを押してくれ。わかったな?』


         ハーイ    オッケーデース
           
           ワカリマシター
    

伊織「さーて、いよいよキャラ勝負とやらね。私たちの勝ちに決まってるけど」

亜美「いおりん、油断は禁物だよ!」

真美「そうだよ。獅子は兎を狩るのにも全力を出すんだよ!」

あずさ「まぁまぁ、あんまり気張りすぎないようにね」




『それでは、キャラクター勝負第1回戦。先攻はごらく部から。お題は・・・』



京子「さぁ、私たちからだ!」

京子「緒戦は、絶対に勝つ!そんで、流れを作る!」

結衣「えらい自信だな?」

ちなつ「どんなお題にしたんですか?」



『目立たない力勝負ーーーー』



    エ…?  
           メダタナイリョク…?ナニソレ?
     
         ザワザワ…
    

京子「どうだ、このお題!完璧だろ!これで私たちが絶対に勝ちだ!」

結衣「目立たない力・・・?」

ちなつ「な、何だか会場中のみんな戸惑ってますけど・・・」




京子「アイドルなら、人目を引いて当然!」

京子「あたり前だけど、私たちの方がはるかにオーラがない・・・目立たない」

京子「それを、逆手に取った作戦さ」

綾乃「ま、まぁ確かに理には適ってるわね」

向日葵「け、けどこのお題で私たちと対決させられるアイドルの方の立場は・・・」



京子「それに、私たちには居るじゃないか」

京子「誰にも負けない、目立たない子・・・」

京子「あかりという、最強の存在がね!これで、絶対負けるわけがない!」


京子「さぁ、あかり行ってこい!景気よく1勝をもぎ取って・・・って、あれ?あか、あかりは?」

ちなつ「あかりちゃん、今日先生に用事頼まれて遅くなるって言ってましたけど」

京子「え!?あ、あれ?最初から居なかったっけ?」

ちなつ「居ませんでしたよ」



京子「うわーっ、最初っから居るもんだとすっかり思いこんでたーっ!」

京子「どんだけ存在感ないんだアイツぅーー!?ちょ、ちょっと今すぐ呼んできて・・・」

綾乃「もう、打ち合わせくらいしておきなさいよ本当にアンタってば・・・」




春香「な、何だかすごいお題を出してきたね」

千早「そうね。的確に勝てるポイントを稼ぎに来たと言うか・・・。考えたわね」



春香「うんでも、確かにいいとこ突いてるね」

春香「私たちアイドルって、目立つのが仕事みたいなとこあるし・・・」

千早「・・・」ジ…

雪歩「・・・」

伊織「・・・」

真「・・・」

美紀「・・・」

響「・・・」

亜美「・・・」

真美「・・・」

あずさ「あ、あの、何でみんなじっと春香ちゃんを見つめて・・・」



春香「誰が出よっか?まぁ仕方ないけど、ここは1勝を向こうに譲る積もりで適当に誰か・・・」

春香「ん?みんなどうしたの?」

千早「・・・」ジリ…

雪歩「・・・」

伊織「・・・」

真「・・・」

美希「・・・」

響「・・・」

亜美「・・・」

真美「・・・」

あずさ「あ、あの、春香ちゃんって意外とこういうの本気で傷ついたりするから、ね?あの・・・」



伊織「アンタに決まってるでしょ、春香!」

亜美「真美!そっち押さえて!」

真美「ラジャー!」

春香「ちょ、ちょっと何なのーっ!?って、り、リボン返してーーーっ!?」

ドタドタ…




結衣「ん?何だか向こうが騒がしいな」

京子「あれ?なんか、見たことない人がいないか・・・?」



『それでは、対戦者の紹介だ。アイドルチームからは、天海、春香ーーーー』



春香「みんな、恨んでやる・・・」


   ヒュー!
         リボンナイトフンイキカワルネー   
  ハルカサーン!
       ハルカー!
             ガンバッテー


伊織「負けたら承知しないわよ!」

亜美「頑張って、はるるん!」

真美「はるるんなら絶対負けないよ!」




結衣「あ、あれ・・・?あの人、天海春香・・・さん?」

ちなつ「え・・・?き、昨日の?向こう、インチキしてません?」



『そしてごらく部からは、赤座あかりーーー』




春香「あ、よ、宜しくね?変なお題だけど、お互い頑張ろ・・・って」



\アッカリーン/


春香「私の対戦相手、目立たないどころか空気そのものーっ!?」


京子「ごめんなさい、今すぐ来ますから!ホラあかり、何やってんのダッシュ!」

あかり「はぁ、はぁ、も、もう京子ちゃん急すぎ・・・」



春香「よ、良かった、対戦相手がちゃんと居て・・・。いくら何でも空気には勝てないよ・・・」

春香「・・・というか、まかり間違って勝っちゃったら・・・」


あかり「ほ、本当にごめんなさい、遅れちゃって・・・。ふぅ」



あかり「あれ?あの、所で」

春香「ん?どうしたの?」


あかり「係の方ですか?あかりの対戦するアイドルの方は・・・」キョロキョロ

春香「ちょ、ちょっとー!?私よ、私!?昨日挨拶したでしょ!?」



真美「あっはっはっは!あー、面白・・・」

亜美「あの人も言うねー!」

千早「春香、昨日挨拶しに行ったって言ってたのに・・・」



あかり「え・・・?あ、あれっ!?あ、そ、そうでした!ごめんなさい、あかり何を勘違いして・・・」

春香「も、もー、しっかりしてよ?えーと、歳納京子ちゃん・・・じゃなくて船見結衣ちゃん・・・でもなくて」

春香「え、えーと・・・。吉川ちなつちゃん?」

あかり「え?いえ・・・」

春香「え、えーと・・・」

春香「・・・」



春香「あ、あれ・・・?」

あかり「何であかりの名前だけ出てこないんですか!?」

あかり「昨日、挨拶しましたよね!?ていうか、さっきアナウンスもしてましたよね!?」



京子「う、うーん、戦う前から激しい火花が散っている・・・」

京子「楽勝と思ってたけど、意外と苦戦するか?」

結衣「というか、春香さんもかわいそうに・・・」



『それでは、これからお互いいかに目立たないかを競ってもらう』

『では、よーい・・・。始めー』カーン



春香「い、いかに目立たないか競うって・・・」

あかり「ご、ごめんなさい、うちの京子ちゃんがこんなお題を・・・」


        ワーワー
  ガンバッテー!     
           ガンバレー!


伊織「春香、負けるんじゃないわよ!」

やよい「春香さん、頑張ってー!」

真「というか、アイドルがこれで一般人に勝ってもいいんだろうか・・・」




春香「そ、それじゃえーと・・・。改めてよろしくね」

あかり「あ、はい、宜しくお願いします・・・」

春香「とりあえず、何をしたらいいのかな・・・?何か目立たなかったエピソードとかを話せばいいのかな」

あかり「あ、そうですね。じゃあ、あかりの場合・・・」



あかり「電車に乗るとき、一人だけ置いてかれちゃったりとか・・・」

春香「あ、わかるかも。あるある、ロケバスで一人置いてかれそうになったりね」

あかり「二人か三人で行動するならいいんですけど、五人以上になってくると・・・」

春香「あー、わかる!そうそう、四・五人以上になってくると急に話が回って来なくなるんだよね」



あかり「春香さんもそうなんですか?」

春香「うん、何なんだろうねあれ、本当不思議だよねー」

あかり「うーん、やっぱり全員と平均に話そうとしてそうなっちゃうのかも・・・」



          シーン…



結衣「目立たないあるある話で盛り上がる二人をよそに、会場は冷え切ってる・・・」

ちなつ「これ、テレビで放送されるんですよね?視聴率とか大丈夫なんですか?」

京子「ほらあかり、もっと攻めろ!」



あかり「でもあかり、最近一つ気づいたんです」

春香「ん?何を?」

あかり「逆に、変に目立とうとしないでちょこっと控えめにした方がマシになるんですよ?」

春香「へー?そうなの?それは気づかなかった」



京子「あかり、何やってんだよ!目の前でアッカリーンって消えて勝負決めちまえよ!」

結衣「む、無茶言うなよ」

綾乃「アンタ赤座さんを何だと思ってるの・・・」

ちなつ「というか、あかりちゃんもけっこう影で努力してるのね・・・」



春香「じゃあ、私も試してみよっかなー」

あかり「ええ、これは絶対おすすめですよー」

春香「うふふ、ありがとね。今度試してみるね。効果あるといいなー」



伊織「そんな化粧品の話みたいなノリで会話してないで、さっさと透明人間の正体現しなさいよ春香」

やよい「ええーっ!?は、春香さんって透明人間だったの!?」

あずさ「あら、大変・・・」

真「あずささんまで一緒になって信じないで下さいね?」



『えー、それではここで時間終了ー』カンカンカーン

『会場のみんな、どっちが勝ったか、あるいは引き分けかのスイッチを押してくれ』

『それでは、結果は・・・』


春香「あ、今気づいたけど4人以上でいる時って、一人に絞ってじっくり話すべきなのかな?」

あかり「あ、それいいかも知れませんねー」

春香「今度試してみようかなー」


パッ

アイドルチーム   引き分け   ごらく部
   6%     86%     7%


『両者、引き分けだー』



あかり「そうですねー。あかりも、試してみようかなー」

春香「あれ?引き分け?まぁいっか、それでね・・・」

あかり「あ、勝負してましたっけ。ええ、それで・・・」


    パチパチ…
         パチ…


京子「お互い、勝負の事なんかすっかり忘れてる・・・」

結衣「きっと、生まれて初めて仲間を見つけた気分なんだよ、お互いに・・・」

櫻子「あんなにイキイキしたあかりちゃん、初めて見ますよ」



『ほらほら、次の勝負があるからさっさとステージを降りるようにー』



春香「あ、ステージ降りなきゃね。じゃ、邪魔にならない所で話の続きしよっか」

あかり「あ、はい、そうですねー」


     パチ…
          パチ…


千早「何やってるのよ、春香・・・」

響「それより、会場が冷え切ってるぞ・・・?」

雪歩「次の勝負に出る人は、この空気の中で戦うんだよね・・・?」

真「初っ端から、グダグダ・・・」



京子「くっそー、これは痛い!絶対勝てると思ってたカードが引き分けだなんてー!」

ちなつ「あ、そ、そう言えばそうですね?」

結衣「お、おい植民地化に一歩近づいたんじゃないか?」

千歳「さすがは、アイドルと言った所やねぇ」




伊織「ふっ・・・。向こうはちょっとばかりうちの春香をナメてたようね」

亜美「というか、引き分けもマズいんじゃないの?アイドル的に」

雪歩「まぁ、春香ちゃんは嬉しそうだからいいんだけど・・・」



伊織「それじゃ、今度はこっちの番よ!」

真「一体、何で勝負をする積り?」

伊織「まず、うちもほぼ負けないカードを切らせてもらうわ!」

伊織「美希、来なさい!アンタの出番よ」

美希「ミキ?ミキはそろそろ眠いの」

伊織「後にしなさい。何たって、勝負のお題は・・・」



『えー、では第2回戦。次はアイドルチームからのお題だ。お題は・・・』

『天然力勝負ー』



   ザワ…ザワ…

       テンネンリョク…?   ザワ…



伊織「そう。ウチの事務所が誇る美希の天然力で、相手をメッタメタにやっつけちゃって!」

美希「でこちゃん、失礼なの」

伊織「誰がでこちゃんよ!」



ちなつ「また向こうもわけのわからないお題出して来ましたね・・・ウチと同じくらい・・・」

千歳「あ、ほら多分歌と踊りは禁止やから苦しまぎれで」

綾乃「観客も、どう反応していいか困ってるわね・・・」

結衣「むしろ、歌と踊りOKにした方が逆に私たちも気楽だったかも・・・」



京子「く、くぅーっ、天然力だってー!?わけのわからないお題を・・・」

結衣「お前が言うな」

京子「確実に、点を奪いに来たってわけか・・・?しかし、どうする・・・」


京子「ウチらのメンバーの中に、天然力で勝負出来る人間なんて誰が・・・」

結衣「・・・」ジ…

ちなつ「・・・」

綾乃「・・・」

千歳「・・・」

向日葵「・・・」

櫻子「ん?何でみんな歳納先輩の方見てるんですか?」



京子「ん?私の顔に何かついてる?」

結衣「天然は、自分で気づかないって本当だな・・・」ジリ…

ちなつ「ええ、そうみたいですね・・・」

綾乃「・・・」

千歳「・・・」

向日葵「・・・」

櫻子「うーん、何かよくわかんないけど私も混ざろーっと」



結衣「京子ーっ、お前だーっ!」

京子「う、うぇぇ!?わ、私!?何でよ?」

結衣「お前は自分で気付いてないかも知れないけどな、世間から見たら十分天然なんだよ!」

京子「なっ、ひっ、酷いぞお前!?」

ちなつ「そうですよ、京子センパイ。結衣センパイの言う通りですよ」

櫻子「逃がしませんよ、歳納先輩!」




雪歩「あ、どうやらあの子が出るみたいだよ?」

伊織「うちの美希に勝てるわけないわよ」



『えー、ではアイドルチームからは、星井美希ーーー』



美希「勝負となったら負けないの」


   ワーワー
          ミキー!
     ヒュー!      ガンバレー!


伊織「さぁ、頑張んなさいよ美希!」

真美「負けるなミキミキー!」

やよい「頑張って下さーい!」



『ごらく部からは、歳納京子ーーー』



京子「何なんだよ、本当に・・・」


   キョウコー!   ガンバレー!

      ガンバッテー!



結衣「京子、大丈夫だ、お前の天然ぶりに自信を持て!」

ちなつ「ええ、そうですよ京子センパイ!」

向日葵「つくづく、ひどいお題ですわね・・・」



『準備はいいか?それでは、どちらがより天然か?』

『天然力勝負・・・。開始ー』カーン



京子「くっそー・・・、アイツら覚えてろよー・・・」

美紀「・・・」


     ワーワー…   ヒュー!

   ガンバレー!   ガンバッテー!


結衣「・・・所で、一体どんな勝負になるんだ?」

ちなつ「さぁ・・・」



京子「う、うーん、で、えーっとまず何をすれば・・・」

美希「・・・」


美希「キミ、好きな物はなに?」

京子「え・・・?私ですか?私はえーと、ミラクるんってアニメが好きで同人誌とか描いてて・・・」

美希「そう。ミキはね、おにぎりが好きなの」

京子「え?お、おにぎりですか?」

美希「そう」



美希「一口頬張ると、お米と中の具のコラボが、口いっぱいに広がって・・・」

京子「はぁ・・・そうですか・・・。まぁミラクるんにもガンボーっておにぎりみたいなキャラが出て来るんですけど」

美希「やっぱり、おにぎりは最高なの。お弁当にも最適なの」

京子「あー、お弁当と言えば!ミラクるんって、味噌キャベツが好きで、いつもお弁当はそればっかりで・・・」



美希「味噌?味噌といえば味噌おにぎりもおいしいの。そのままもいいけど焼くと香ばしさが・・・」

京子「やー、ミラクるんだと味噌はだいたい生なんですよー、キャベツにつけて食べますからねー」


          プッ…
                 ワケワカラナイ…プッ…
       クスクス…

           ナニアノカイワ…クスクス…



結衣「お互いがお互い、見事に自分の興味のある話しかしていない・・・」

ちなつ「ていうか、良くあれで会話が成立してますね?」



美希「まぁ、外は味噌だとしてもおにぎりの具はやっぱりシャケがいいの」

京子「うーん、どうですかねー。意外と味噌キャベツも行けるかも知れませんよ?」

美希「あ、それ新しいかも。今度試してみるの」

   
   ドッ  ナンデー!アハハ…
                  アハハハ…
    アハハ…        ハハハ…
       アハハハ…ンナバカナー


伊織「自分で言うのも何だけど、一体どういう戦いなのこれ?」

雪歩「会場は、意外と受けてるみたいだけど・・・」

真美「きっと、新感覚の漫才でも見てる気分なんだよ」




『はい、それでは時間終了ー』

『勝敗のスイッチを入れてくれ』



京子「え?あれ?もう終わり?」

美紀「きっと、ミキの勝ちなの」


パッ

アイドルチーム   引き分け   ごらく部
  26%        47%    27%

『結果は・・・』

『引き分けだー』



京子「あー、引き分けねー」

美希「あら、残念」

京子「お話できて楽しかったです、星井美希さん」

美希「こちらこそなの」


   パチパチパチ…
            ミキー!
        キョウコ-!     ヒューヒュー!
    オモシロカッター  
             ヒュー!


ちなつ「おかしな会話をしていた自覚が、まるでないようですね・・・」

結衣「やっぱり、アイツは天然だ・・・」

綾乃「きっと、お互いがお互い、それぞれおにぎりとミラクるんの話をしたと思ってるんでしょうね・・・」




美希「あの子、なかなかやるの」

伊織「ちょっと美希!何であっさり引き分けてるのよ」

美希「わりと本気だったの」

響「ほ、本気・・・?」

千早「う、うーん、私たちにはわからない、高度な戦いが繰り広げられてたのかしら・・・?」



京子「いやー、いい人だったなあの人!話が合うっていうか」

ちなつ「ハタから見たら、全然合ってないんですけどね」

結衣「ま、まぁでも向こうが出してきたお題を引き分けに持ち込めたんだ」

結衣「これでさっきの借りは返せたんじゃないか?」

千歳「まぁ、せやなぁ」



綾乃「ところで、次は私たちがお題を出す番じゃないの?どんなお題を出すの?」

京子「あ、そうそう!こちらは引き続き、必勝のカードを切らせてもらう!」

向日葵「必勝のカード?」

京子「ああ。確実に勝ちを拾い、どんどん揺さぶりをかけ相手の判断力を鈍らして」

京子「やがて、それがボディブローのようにジワジワと・・・」

ちなつ「ごたくはいいですから。お題は何にしたんですか?」

京子「それは・・・。あれだ!」



『えー、続いて第3回戦目、ごらく部からのお題は・・・』

『ミラクるんに似ている力勝負ー』


   ホオー…
             ミラクルンノ?
        モノマネー?


伊織「ミラクるんに似ている力・・・?ミラクるんって、子供向けアニメ?」

響「あー、そう言えば向こうにそっくりな子がいたぞ」

亜美「あ、亜美も気付いたよ!」

真美「いたいた、マジそっくりな人!」

雪歩「確かに、あの子にはミラクるんのモノマネで勝つのは難しいかも・・・」

真「うーん、何とかする方法はない?」



ちなつ「ちょっと!何ですかこのお題!どうせ私に出ろって・・・」

京子「だって、ちなつちゃんソックリだろ?ミラクるんに」

京子「いくらアイドルと言えども、ちなつちゃん以上にミラクるんに似てる人はいない」

京子「だから、勝ちに行くには当然このお題だ」

ちなつ「う・・・まぁ、そりゃそうかも知れませんけど」


ちなつ「でも、テレビで放送されるんですよね?恥ずかしいっていうか・・・」

京子「なーに、コスプレ衣装もあるから大丈夫」

ちなつ「余計恥ずかしいですよ!?」



京子「いいからいいから、ほら着替えて」

ちなつ「ちょ、ちょっとここじゃ着替えませんから!」

結衣「京子、ただ単にちなつちゃんにミラクるんのコスプレさせたいだけじゃないのか?」




伊織「・・・確かに、本物ソックリね。衣装まで・・・」

真「どうしようか?」

千早「うーん、やよいがギリ似てるかしら?だからやよいが出て・・・」

やよい「む、無理ですよー!?」



やよい「向こうは何から何までそっくりですし、衣装だって・・・」

伊織「もう、仕方ないじゃないのやよい。グズグズ言ってないで・・・」

美希「ミキに、いい考えがあるの」

伊織「ん?いい考え?」

美希「そうなの」


伊織「どうするのよ?」

美希「それはね・・・」



『それでは、ごらく部からは吉川ちなつーーー』



ちなつ「うう・・・。は、恥ずかしい・・・」


  キャーミラクルーン

         ニテルー!
 カワイイー


京子「よーし、ちなつちゃん頑張れ!」

綾乃「いけるわよ!」



『アイドルチームからは、如月千早ーーー』



千早「・・・」

ちなつ「え・・・?」


 チハヤサーン!
     ヒュー!     ファイトー!
    
     ガンバッテー!


京子「な、何だ?よりにもよって全然似てない・・・?」

京子「うーん、敵のライバるんに似てるか?でもお題はミラクるんだし・・・。どういう積りだ?」

綾乃「きっと、諦めてこの勝負は捨てたのよ」

千歳「歌と踊りが禁止やし、案外うちらいけるかもなぁ」




ちなつ(ふっふっふ・・・。よーし、この勝負もらった!)

ちなつ(よし、大差をつけて勝って結衣センパイにいい所を・・・)

ちなつ(結衣センパイ、見ててくださいね?)



『それでは、どちらがよりミラクるんに似ているか?ミラクるんに似てる力勝負・・・』

『勝負、開始ー』カーン


千早「・・・」

ちなつ「じゃあいっくよー?ミラクるーん、鈍器ー!」


     ワーワー
        ヒュー!   イイヨー!

   ニテルー!   ソックリー!


やよい「本当、そっくり・・・」

響「相手もこのお題にするわけだな・・・」



千早「・・・」

ちなつ「ミラクるーん、ビームー!」


  イイヨー!
            スゴーイ!
     マジソックリー  
  ヒュー!        ニテルニテルー!


京子「よーし、いいぞいいぞちなつちゃん!」

京子「どうやら、綾乃の言うとおり相手はこの勝負は捨てて来たようだ」

京子「このまま押し切れるぞ!」




伊織「ちょっと美希、本当に大丈夫なの?」

美希「まぁ、見てるの」




ちなつ(ふふふ・・・いくらアイドルと言えども、私のミラクるんに似てる力に手も足も出ないようね!)

ちなつ(ならば・・・。ダメ押し!目指せ完封勝利!)



千早「・・・」

ちなつ「じゃあみんな、準備はいいかな?」

ちなつ「いっくよー?」


    イエーイ!    イイヨー!

       ヒューヒュー!
             ミラクルーン!


京子「しかしちなつちゃん、あんなに嫌がってたのにステージに立ったらあんなに生き生きと・・・」

結衣「意外とステージ度胸はあるのかもね・・・」



ちなつ「それじゃ歌いまーす、ミラクるんのテーマ!」

ちなつ「♪いくよレッツゴー愛のステッキで、クルクルミラクル・・・」



京子「・・・ハッ、だ、ダメだちなつちゃん!」



ちなつ「え?なんでですか?」



京子「そ、それだと・・・」

千早「・・・」



千早「・・・」スゥ…






千早「♪いくよレッツゴー愛のステッキで♪」

千早「クルクルミラクルーかけちゃう♪」

ちなつ「え・・・」


    \キャァァーーーー!/     
               \ワァーーーーー!/
         
       \ウォーーーーーウ!/

 \ヒューーーー!/          \ワーーーーー!/

         \キャァーーーーー!/   
  \ワァァーーーーー!/              
  

京子「めっちゃ、上手あぁぁーーーーーーっ!?」ガビーン




千早「♪誰でもニッコリ笑顔にしちゃうそれが魔女っ娘ミラクるん、ハイ♪」

ちなつ「・・・」ポカーン


     ハイ!ハイ!         ハイ!ハイ!
           ハイ!ハイ!

       
       ハイ!ハイ!        
               ハイ!ハイ!

    ハイ!ハイ!


結衣「お、おい!?歌は禁止じゃないのかよ?」

京子「いや・・・。お題がミラクるんに似てる力で私たちが挑んだんだ・・・」

京子「向こうから、歌で勝負を挑んできたわけじゃない。第一、先に歌いだしたのはちなつちゃんだ・・・」

向日葵「むしろ、本物より上手ですね・・・」




『それでは、結果はー?』

パッ

アイドルチーム   引き分け   ごらく部
  89%      1%    10%

『89対10で、アイドルチームの勝利ー』



ちなつ「・・・」ボーゼン

千早「・・・ふぅ、こんな所かしら」


  パチパチパチ
            ヒューヒュー!
    チハヤサーン!     
             チハヤー!
      アンコールー!


京子「同じ土俵に立った瞬間に、完膚なきまでに叩き潰される・・・」

京子「改めて、プロの凄さを実感した・・・」

京子「というか、よく10パーセントも取れたもんだ」

綾乃「間違って入れちゃった人もいるかもね」

京子「まぁ、似てる似てない以前に凄まじい歌唱力で全部持ってかれたな・・・」




ちなつ「うわぁーん、悔しいですぅー結衣センパーイ!」

結衣「まぁまぁ、しょうがないよちなつちゃん。完全に向こうが上手だったんだからさ」

京子「ああ。ちなつちゃんが歌いだすまでじっと待ち、歌った瞬間にすかさず被せる・・・」

京子「万が一反則取られないようにするのと、ちなつちゃんの歌との比較効果を狙ったのか」

京子「完璧な作戦だった」

向日葵「そうですわね・・・」

櫻子「ぜってーちなつちゃんの方が似てたじゃん」

綾乃「と、というかこのまま行ったら植民地じゃないの?」



あずさ「お疲れ様ー」

千早「思ったより伸びなかったわね。90以上は取れると思ったんだけど」

真美「そんだけ取れば十分だよ」

亜美「大差で勝ちだね」

雪歩「お疲れ様、千早ちゃん」

真「流石だね」

やよい「やりましたー!お疲れ様です千早さーん」

伊織「千早、やったわね。美希もやるじゃない」

美希「ふふん。思った通りなの」

響「とにかく、これで自分達の勝ちが近づいたわけだな?」

高音「ええ。向こうの子達にはまこと可哀そうな事ですが」



亜美「よーし、この勢いに乗って連続ポイントゲットだ!」

真美「私たちからは、これだ!」



『えー、続いて第4回戦目、アイドルチームからのお題。お題は・・・』

『男前力勝負ー』


      オオ…ヒュー!
  イエーイ!        マコトサーン!
       キャー!
  マコトー!
     ヒュー!   キャー、マコトサーン!


あずさ「男前力・・・ですか?」

伊織「ほら真、ご氏名よ」

真「え?ボク!?」



亜美「そうだよ!まこちん以外に誰が行くのさ?」

真美「765プロ1の男前力で、ごらく部なんてやっつけちゃってよ!」

真「・・・あー、それってすっごく失礼な事言ってるからね?二人とも」

雪歩「・・・」

真「だから、雪歩もそんな期待をこめた目で見ないでね?」



真「わかった、しょうがないから行くよ・・・」

亜美「さっすが、まこちん!」

真美「よっ、男前!」

真「誰が男前だ、まったく・・・」



結衣「男前力・・・?なんじゃそりゃ?」

向日葵「女の子しか居ませんのに・・・」

綾乃「あー、きっとあの人出してくる気よ。真さんだっけ?」

千歳「ああ、えらい男前の人が向こうにおったなぁ」

櫻子「それで、誰が行くんですか?」

綾乃「うーん、誰が行っても相当厳しいわね・・・」



ちなつ「・・・結衣センパイ」

結衣「ん?」

ちなつ「ずえーったいに、結衣センパイですぅーっ!」

結衣「えええーっ!?」



ちなつ「結衣センパイの男前力なら、アイドルにだって負けません!」

結衣「い、いや私そういうキャラじゃないから・・・」

綾乃「頼んだわよ、船見さん」

千歳「私たちの中で、1番の男前やからなぁ」

結衣「二人まで!?」

京子「よーし結衣、行って来い!結衣の男前力で相手をメロメロにしちまえ!」

結衣「メロメロって、お前なぁ・・・」



『それではアイドルチームからは、菊池真ーーー』



真「全く、誰だこんなお題・・・」


   キャー!     ヒュー!
       ステキー!    マコトー!
 マコトサーン! 
      キャー!   キャー!
  イケメーン!


亜実「さぁさぁ、例えどんな相手でも!」

真美「男前力だったら、まこちんなら絶対負けないもんね!」

雪歩「頑張って、真ちゃん!」




『ごらく部からは、船見結衣ーーー』



結衣「き、緊張するな・・・」


     キャー! ユイー!
 ユイチャーン!       ガンバレー!
     ガンバッテー!
  ヒュー!


ちなつ「ギャ~ッ、結衣センパイがんばっ・・・ウェッ、ゲホッ…」

京子「ち、ちなつちゃん大丈夫か?」

綾乃「頼んだわよ、船見さん!」



『それでは、男前はどちらか?』

『男前力勝負、スタートー』カーン



結衣「あ、ど、どうも宜しく・・・」

真「宜しく」


      ワー!       キャアー
 ガンバレー!      マコトー!    
       ファイトー!     フタリトモステキー!
   マコトサーン!     ユイー!  
 キャー!   ガンバッテー!    キャーキャー!


伊織「会場は大盛り上がりね」

雪歩「あ、ほら女子ってこういうの好きだから」




結衣(お、男らしくか・・・当たり前だけど、そんなの全然意識した事ないよ)

結衣(けど、勝負だもんな・・・。じゃあできるだけ男っぽく)キリッ

結衣「どうも、始めまして菊池真さん。私、船見結衣です」

結衣「あなたは、とても素敵な方ですね・・・」


      キャー!   ステキー!
   イケメーン!   ユイー!  ヒューヒュー!
 イヤー!    キャー!      ホレチャイソー!
   ヒュー!       キャーキャー!


ちなつ「キィ~ッ、いくら勝負とはいえ結衣センパイ私というものがありながらーっ!」

ちなつ「あの相手のアイドル、許すまじ・・・!」

ちなつ「・・・ファンレター・・・差出人不明・・・髪の毛・・・ゴキブリ・・・!」

京子「お、落ち着きなってちなつちゃん」



亜美「な、なかなかの男前力だけど!」

真美「その程度じゃ765プロの誇る男前、まこちんには勝てないよ!」

亜美「さぁまこちん、やっておしまい!」



真「・・・」




真「・・・初めまして、船見結衣さん」シナ…

真「ボ・・・私、菊池真と申します。あなたの男らしい魅力に参ってしまいました」

真「ふふっ、あなたって、とっても素敵な方・・・」

結衣「めちゃめちゃ女らしいーっ!?」ガビーン


    キャー!     マコトサーン!
 マコトー!     ステキー!     キャーキャー!
    カワイイー!  イヤー!  マコトー!  キレーデスヨー!
 ヒュー!    キャー!  マコトサン、ステキーー!


京子「な、何だ?」

綾乃「え?あ、あの人お題勘違いしてない・・・?」



真「ボ・・・私、悩みがあって・・・」

真「みんなに、寄ってたかって男前扱いされるのが、辛くって・・・うっ・・・」

結衣「あ、い、いやその!そんな落ち込まないで・・・」


    キャー!     キャーキャー!     
 イヤー!  ガンバレー!   マコトー!   マコトサーン!
      カワイソー!     マケルナー!
 ガンバッテー!    ナカナイデー!


亜美「な、何やってんのさ・・・?」

真美「ま、まこちん、そんなんじゃ・・・」




『それでは、結果はー?』

パッ

アイドルチーム   引き分け   ごらく部
  23%        2%     75%

『23対75で、ごらく部の勝ちー』



結衣「うえぇぇ-ーっ!?」

真「・・・」


 パチパチパチ…   ユイー!    キャー!
     ヒュー!     マコトー!
 ユイチャーン!    マコトサーン!   
     イエー!       キャー!


亜美「うあうあー!?何やってんのさー!?」

真美「負けちゃったじゃないのー!?」




真「・・・」


亜美「もう、どういう積りなのさまこちん!」

真美「わざわざ敵に勝たせるようなマネして!」



真「・・・」


亜美「せっかく、私達がリードしてたってのに!」

真美「負けたら、まこちんのせいだからね!」



真「・・・このお題、考えたのは・・・誰?」ギロッ


亜美「うっ、あう・・・」

真美「や、やよいっち、かな?」

やよい「えええーーーーっ!?」



真「亜美と真美、どっち?」ギロッ


亜美「いやいや!亜美たちじゃないって!」

真美「え、えーと、そう、ピヨちゃん、ピヨちゃんだよ!」



真「待て二人ともーーーっ!」

亜美「だ、だから違うって!私たちじゃないよ!」

真美「そ、そう社長だよ、社長が考えたんだよ!」


千早「こんなお題にするから・・・」

伊織「負けたら原因はあの二人ね」

雪歩「真ちゃん、そこまで嫌だったなんて・・・」



結衣「・・・」

京子「よーよー結衣、おめでとー」パチパチ

ちなつ「やりましたねー、さすが結衣センパイ!惚れ直しちゃいました」

綾乃「すごいじゃない、勝つなんて!」


結衣「いや、何か色々負けだった気がする・・・。勝負的にも、人間的にも・・・」

千歳「そんな事ないて。勝ちは勝ちや」

向日葵「胸を張りましょうよ」

櫻子「向日葵は張るな!むしろ引っ込めろ!」



京子「さて、次は私達がお題を出す番だな?じゃあ・・・」

櫻子「歳納先輩、歳納先輩」

京子「ん?どうしたさくっちゃん」



櫻子「次は、おっぱい対決にしましょう!向日葵出して」

向日葵「は、はぁ!?」

京子「ん?おっぱい対決?」

櫻子「向日葵のおっぱい力には、アイドルも勝てません!」

櫻子「良かったな、向日葵。そのバカみたいなおっぱいが役に立つ時が来て」

向日葵「なんですってー!?」



京子「うーん、そうだな。中学生にしては並外れてるから、向こうのメンバー次第では案外・・・」




あずさ「あらあら、取り返されちゃったわね」ドタプーン…



京子「…」




あずさ「せっかく、私たちがリードしたと思ったのに」ドタプーン…



京子「・・・いや、おっぱい対決はやめておこう、今何か凄いのが目に入った」

向日葵「このバカは!」ベシッ

櫻子「いてっ!」



京子「それじゃ、気を取り直して。さぁ、私達の番だ!」

ちなつ「お題は何にしたんですか?」

京子「それは・・・あれだ!」



『えー、続きまして第5回戦目、ごらく部からのお題。お題は・・・』

『日ごろの感謝力勝負ー』


 ヒュー!         ヒューヒュー!
    ヒゴロノ…? イエー!
 エ…         ガンバッテー!
    イエー!   ワー!  


ちなつ「日ごろの・・・感謝力?ですか?」

京子「そう!普段なかなか言えず、溜まりに溜まった私たちの日ごろの感謝力を」

京子「アイドル軍団にぶつけてやろうって寸法さ!」

向日葵「わ、わけがわかりませんわね・・・」




京子「何だかんだ言って、会場には七森中の生徒が多い。それを利用してやろうって作戦だ」

京子「アイドルより身近な人間の日ごろの感謝力に、みんなが共感すればあるいは・・・」

ちなつ「そんなんで本当に上手く行きますかね?そもそも日ごろの感謝力の意味がわかりませんけど」

京子「これは、二人で出てもらう。綾乃に千歳」

綾乃「え?」

千歳「ウチら?」



京子「そう!お互い溜まりに溜まった日ごろの感謝があるだろ?」

京子「それを、ステージ上でバーンとぶちまけよう!」

綾乃「ちょ、ちょっと押さないでよ」

千歳「ワケがわからんなぁ・・・」



伊織「日ごろの感謝力って何なのよ日ごろの感謝力って」

雪歩「何か、勝負が進むにつれてお題のわけがわからなくなってる気が・・・」

千早「それで、誰が出る?」

亜美「あ、ひびきんとお姫ちんは?」

真美「あ、それいいかもね」

響「え?」

貴音「わたくしたちが?」



亜美「いつも仲いいんでしょ?二人とも」

真美「だから、それに日ごろの感謝を込めてさ!」

響「今さら、改めて感謝する事なんて別にないぞー?」

貴音「まぁ、出ろと言うのなら出ますが」



『えー、それではごらく部チームからは』

『杉浦綾乃と、池田千歳ーーー』



綾乃「な、何か恥ずかしいわね・・・」

千歳「そうやねぇ」


イエー!      ガンバッテー
   フクカイチョー!
        アヤノチャーン
 イケダサーン


京子「よーし、がんばれ二人とも!私たちの日ごろの感謝力をみんなに見せてやれ!」

ちなつ「だから、日ごろの感謝力って何なんですか」

結衣「かつて、こんなに意味のわからない勝負が行われた事ってあるんだろうか・・・」



『アイドルチームからは、我那覇響と、四条貴音ーーー』



響「別に、いつも感謝してるけどなー」

貴音「ええ、そうですね」


  キャー!    パチパチパチ   ワー!
     タカネー!
 ヒビキサーン!       ヒューヒュー!!
     ガンバッテー!


伊織「まぁ、とにかく負けるんじゃないわよ!」

やよい「二人とも、頑張ってくださーい!」

真美「二人の日ごろの感謝力を見せ付けてやれー!」



『さぁそれでは、お互いどちらがより日ごろから感謝してるのか?』

『勝負、開始ー』カーン


綾乃「そ、そんなの比べてどうするの・・・」

千歳「でも、勝負は勝負やからなぁ」

響「まぁ、負けられないな、みんなの為にもな」

貴音「そうですね」



京子「がんばれー、二人ともー!」

向日葵「杉浦先輩に池田先輩、お二人とも頑張って!」

櫻子「負けないでくださいよー!」



『それでは、ごらく部チームから』



綾乃「あ、私たちからね」

千歳「こうなったら、頑張るしかないなぁ」



綾乃「えーと・・・。まぁ、千歳とはもう結構長いわね」

千歳「ああ、そうやなぁ。1年の時から一緒やなぁ」

綾乃「ええ。生徒会に一緒に入ってね」

千歳「そうやねぇ」



綾乃「・・・思えば、生徒会に入ったばかりの頃」

綾乃「右も左もわからなくてオドオドしてばっかだった私を、いつも助けてくれたわね」

千歳「ああ、そういえばあったなぁ」



綾乃「生徒会選挙の時も、ずい分助けてもらって」

綾乃「私が生徒会副会長になれたのも、千歳のお陰よ。感謝してるわ」

千歳「いやぁ、うち綾乃ちゃんの事好きやから」

綾乃「ええ、私もよ」



綾乃「・・・千歳。いつもありがとう」

綾乃「あなたは、私の最高の友達よ」

千歳「うん、うちも。綾乃ちゃんはうちの最高の友達や」

綾乃「これからも、宜しくね」

千歳「うん」

  ヒュー!      ヒューヒュー!
     ナカイイネー!      イイゾー!



綾乃「・・・や、やだ何かちょっとテレ臭いわね」

千歳「はぁ~、照れる綾乃ちゃんかわええなぁ~」タラー


   ヒュー!     カワイー!     アヤノー!           
     パチパチパチ     ワーワー!
  イエー!      ヒューヒュー!    アヤノチャンカワイイー!
       ダバー
  イケダサーン!      ハナヂデテルヨー


京子「よーし、いいぞ!会場も盛り上がってる!」

ちなつ「・・・うーん、こうして見ると案外いいお題だったのかも知れませんね」

結衣「けど、ステージ上で言うのは恥ずかしいだろうな・・・」




千歳「綾乃ちゃん、これからも宜しくな?」

綾乃「ええ・・・ああ、恥ずかしい、ふぅ」


    ヒューヒュー!      イエー!
 ワーワー!     イケダサーン!     ヒュー!
             フクカイチョー!
      ダババー
 アヤノチャーン!     イツマデモナカヨクネー!


亜美「く、くぅー!な、中々の日ごろの感謝力・・・!」

真美「あ、あなどっていた・・・!」

千早「この二人、すっかり順応しちゃって・・・」

雪歩「向こうの子になる?」

やよい「け、けど私たち勝てるんですか?」



伊織「もう、あの二人に賭けるしかないわ!」

亜美「そ、そうだよひびきんとお姫ちん!」

真美「頼んだよ、二人とも!」

やよい「が、がんばってくださーい!」

千早「こういうので負けるのは妙に悔しいわね」

雪歩「二人とも、頑張って!」



『それではアイドルチーム、どうぞ』



響「お、自分達の番か」

貴音「あんな風にやればいいのですね」



響「じゃー、まぁ・・・。自分と貴音も結構長いよな?」

貴音「ええ、確かに」

響「961プロから、765プロに一緒に移籍してなー?」

貴音「ええ。美希ともどもですが」



響「・・・でも、貴音と一緒に移籍して良かったぞ自分。美希もだけど」

貴音「そうですね。確かに仲間と一緒でしたから心強かったですね」

響「自分一人だったら、きっと心細かっただろうな・・・」

貴音「いいえ、響。貴方ならきっと立派にやって行けたでしょう」



響「そんな事ないさ。貴音が友達で居てくれたからこそ、自分は頑張れたんだ」

貴音「・・・ま、それはわたくしもそうですよ。響が居てくれたからこそ・・・」

響「・・・貴音。ありがとな。自分と友達でいてくれて」

貴音「いえ、こちらこそ」

   キャー!     ナカイイー!
 ヒュー!   タカネサーン!



響「貴音。これからも、友達で居てくれるか?」

貴音「ええ。どうぞこちらからも宜しくお願いしますね、響」


   ヒュー!   キャー!      ワー!
     ステキー!    タカネサーン!  
   ヒビキー!    ヒュー!   フタリトモステキー!
 キャー!     ワー!    キャーー!


亜美「お、おおっ!?こっちも同じくらい盛り上がった!」

真美「いいぞー、ひびきんにお姫ちん!」

伊織「うーん、勝敗は微妙ってとこね」




響「ふふっ、これからも宜しくなー?貴音」

貴音「ええ、こちらこそ・・・うふふ」


   ワー!   キャー! ヒュー!
キャーキャー!  ヒビキサーン!  ステキー!
 タカネサーン!  キャー!   ワー!


京子「く、くぅーっ!?厚い友情だ・・・。向こうもやるな・・・!」

ちなつ「というか、こういうのに優劣つけるのって・・・」

結衣「根本的に、間違ってるよな・・・?」



『勝負の結果はー?』

パッ

アイドルチーム   引き分け   ごらく部
  6%      88%     6%

『引き分けだー』


綾乃「あー、引き分けー・・・」

千歳「まぁ、これで良かったんやない?」

響「まぁ、たまにこういうのも悪くないな」

貴音「そうですね」

   ヒューヒュー!    ヨカッタヨー!
オツカレー!   パチパチパチ…
   ヨカッター!      ワー!


京子「くっそー、勝ったと思ったのに・・・」

ちなつ「そもそも、お題選びが根本的に間違ってたんですよ」

結衣「ま、そりゃこうなるさ」



真美「よっし、何とかしのいだ、よ、良かったー・・・」

あずさ「あの二人で良かったわね」



亜美「さぁ、次は私たちの番だ!」

真美「勝負のお題はー・・・!」



『えー、では第6回戦目のお題は・・・アイドルチームより出題で』

『ツンデレ力勝負ー』


   ヒューヒュー!    イエー!     パチパチ
       ワー!     ワーーー!
  イエー!      ヒュー!
     ワァァァー…       イエーイ!


向日葵「つ・・・つん・・・?」

結衣「今更ながら、この勝負形式ってえらいシュールだよな・・・?」

綾乃「ええ、会場のみんなももう理解しようとするの放棄して盛り上がってるみたいだし・・・」



亜美「さぁ、765プロ1番のツンデレと言えば!」

真美「いおりん!出番だよ!」

伊織「誰がツンデレですって?」

千早「まだ懲りてないのかしら、あの二人は・・・」

雪歩「きっと、後でお仕置きだね・・・」



伊織「まったく・・・。出ろって言うなら出るけど」

伊織「意味わかんないんだから。負けても知らないわよ」

亜美「ほらほら、やよいっち」

真美「いおりんに頑張ってって言ってあげなよ?」

やよい「え・・・」

伊織「・・・」



伊織「・・・」

やよい「・・・」

やよい「・・・伊織ちゃん、頑張ってね?」



伊織「はぁ?何であんたにそんな事言われなきゃなんないのよ?あんたに言われなくたって頑張るわよ!」

やよい「えっ、えっ・・・」

亜美「そう、それだよ!」

真美「これは勝ったも同然だね!」



向日葵「・・・それで、誰が出ますの?」

京子「あ、ひまっちゃんで」

向日葵「は?」

ちなつ「ですね」

綾乃「そうね」

千歳「決まりやなぁ」



向日葵「あ、あの皆さん意味が・・・」

櫻子「やい向日葵、負けたら承知しないからな!」

櫻子「負けたらオッパイそげよ!」

向日葵「はぁ!?」



向日葵「この、おバカ!オッパイは関係ないじゃありませんの!意味がわかりませんわ大体さっきから・・・」

櫻子「うるせー向日葵!このオッパイお化け!バーカバーカ!」

京子「うん、これは私たちが勝ったな」

ちなつ「あ、でもデレ部分は?」

綾乃「あ、そう言えばそうね」

千歳「これは失敗したかもなぁ」



『では、アイドルチームからは、水瀬伊織ーーー』



伊織「まったく、あの二人と来たらこんなお題ばっかり・・・」


  イオリー!      イオリーン!
イオリサーン!   ガンバレー!    オウエンシテルヨー!
   ヒューヒュー!   
       イエー!    ワー!


亜美「よーし行けいおりん!」

響「がんばれよー!」

真美「ほらほらやよいっち、よく聞いとくんだよ?」

やよい「え?」




『ごらく部からは、古谷向日葵ーーー』



向日葵「まったく、何でこのお題で私が・・・」


    ヒマワリチャーン!     マケルナー!
 ヒマワリー!     ガンバッテー!
     カッテー!


櫻子「いっけー向日葵、負けんなよー!」

京子「・・・さくっちゃん、ツンデレって意味わかる?」

櫻子「へ?何ですかそれ?」

京子「いや、知らないならいいんだ」



『それでは、どっちの方がツンデレか?』

『ツンデレ力対決、開始ー』カーン



向日葵「あ、よ、宜しく・・・。それで、えーと何をすれば」

伊織「本当よ。こんなわけのわかんないお題」


  ヒューヒュー!   イオリー!   ガンバッテー!
 ガンバレー!      ファイトー!    
      イオリーン!
   ヒマワリチャーン!    ガンバレー!


櫻子「負けたら許さないからなー、向日葵!」


やよい「伊織ちゃん、がんばってー!」




『では、二人に嫌いな人物の事をボロカスに言ってもらう』



向日葵「え?」

伊織「嫌いな人物?」



向日葵「嫌いな、人物・・・」

伊織「嫌い、といえば・・・」


向日葵「・・・」

伊織「・・・」



向日葵「櫻子ですわね・・・」ギリ…

伊織「やよいね・・・」チッ



櫻子「なっ、うっ、うっせー向日葵!私もお前なんか嫌いだ!」

京子「まぁまぁ・・・」


やよい「あっ、えっ?い、伊織ちゃんそんな・・・」

真美「まぁまぁ、聞いてなってやよいっち」



向日葵「・・・大体、何なんですの櫻子は」

向日葵「頭が悪くて、おまけに性格も悪くて。口を開けばすーぐ人の事バカバカって」

向日葵「おまけに、人が胸にコンプレックスがあるのに私をおっぱいお化け呼ばわりして」

伊織「そうなの?それは頭にくるわね」



向日葵「・・・あー、思い出したらイライラしてきました」

向日葵「今度からバカとかおっぱいとか言うたび、頭はたいて犬みたくしつけを・・・!」

伊織「あ、アンタ友達なんでしょ?ちょっとは優しくしてあげたら?」



櫻子「う、うっせー!好き放題言いやがって、向日葵のバーカバーカ!」

京子「まぁまぁ、さくっちゃん・・・。頭はたかれるよ?」



伊織「あんたも大変ね・・・。まぁ、ウチのやよいなんかも」

伊織「ちょーっと失敗しただけで、目に涙溜めちゃってどうしよう?伊織ちゃーんってさ」

伊織「毎回、下らない事で相談持ちかけられるこっちの身にもなって欲しいわ」

向日葵「そうなんですか・・・」



伊織「あんな、メソメソしながらすがるような目でこっち見られるとイライラするのよ」

伊織「今度メソメソしたら、泣き止むまで腕でもぎゅーっと・・・!」

向日葵「お、お仲間なんですよね?もう少し、優しくしてあげては・・・」


         シーン…


やよい「えっ、えっ、そんな・・・伊織ちゃん・・・」

真「さっきと打って変わって、会場が緊迫した空気に包まれてる・・・」

あずさ「お題選び、失敗だったんじゃないかしら・・・」



向日葵「大変ですわね、本当に」

伊織「アンタもね」


向日葵「・・・けど」

伊織「・・・でも」



向日葵「た、たまに可愛い時もありますのよ、あ、可愛いとか別にそういう意味じゃなくて」

伊織「だ、だからメソメソしてたらなぐさめなきゃって言うか、あ、別に笑顔にしたいとかじゃなくて」

向日葵「お、幼馴染ですから仕方なくいつも一緒にいてあげてるんですのよ?わ、私は嫌なんですけど・・・」

伊織「ど、どんなに突っ放してもなついてくるから、し、仕方なく付き合ってあげてるんだからね!」


      アー、ネー…    アー…
                ヒューヒュー!
          カワイイネー…
    ヒュー!            ナカヨクシヨウヨー
       アー…     ネー…


櫻子「な!?な、何言ってんだよ、恥ずかしいだろ向日葵のバカ!」

京子「会場が、あー・・・って感じの空気に包まれている・・・」



千早「あー、やよいが落ち込んだときそばで色々言うのは」

雪歩「笑顔が、見たかったからなんだねー・・・」

真美「聞いたやよいっち?」

やよい「えっ、えっ?」



『それでは、結果はー?』

パッ

アイドルチーム   引き分け   ごらく部
  25%      52%    23%

『引き分けだー』


向日葵「・・・ふぅ。よくわからない勝負でしたね」

伊織「本当よね」


   パチパチパチ   ヒュー!
 カワイカッター!  ナカヨクネー!  イオリーン!
    ヨカッタヨー!


京子「うーん、両者ともいいツンデレっぷりだった」

京子「これは、引き分けもやむなしだな」



綾乃「所で、次はサドンデスよね。何で勝負するの?」

千歳「そうやなぁ、うちらが勝てるようなネタあるん?」

京子「い、いやー、実はもうお題は出してあるんだよね・・・。事前に・・・」



綾乃「え?事前に?」

京子「う、うん、正直ここまで勝負がもつれるとは思ってなくてさ」

京子「最初の二つが通用しなかったなら、負けだと思ってたし」

結衣「一体、何て出したんだ?」

京子「そ、それが・・・」



『えー、次は第7回戦目、サドンデス。勝負内容は・・・』

『ジャンケン勝負だー』


   イエー!   ガンバレー!     ワー!
     カッテネー!     ラストダヨー!
  マケルナー!    キアイイレテー!
      イエー!     ゴラクブカッテー!


綾乃「ジャンケン・・・」

ちなつ「ジャンケンで、私たちの運命が決まっちゃうんですか・・・」

京子「い、いやだからさ、ほら適当に・・・」



綾乃「まぁ、仕方ないわね。誰が出る?」

櫻子「あ、ジャンケンで決めましょう」

綾乃「ああ、それもそうね」



綾乃「じゃ、いくわよ?ジャーンケーン・・・」




亜美「向こう、今ごろ出る人決めてるね」

真美「んっふっふ・・・。こっちはもう、誰が出るか決まりっしょー」



亜美「はーい、じゃ、亜美たちが行ってくるねー」

真美「私たちがこの勝負を決めてやる!」

千早「あ、あなた達が?」

伊織「ちょっと、大丈夫なの?」

亜美「大丈夫だって!絶対負けないから」

真美「私たちで、みんなに勝利をもたらすんだもんねー」



『それではごらく部チームからは、大室櫻子ーーー』



櫻子「見てろよ、絶対私が勝つ!」


   ガンバレー!   サクラコチャーン
ガンバッテー!   ヒュー!
     マケンナヨー!  カッテー!


向日葵「あのバカ、頭は悪いくせにジャンケンだけは妙に強いんだから・・・」

綾乃「お、大室さんに私たちの運命がかかってるのよね・・・?」

ちなつ「た、頼んだよ櫻子ちゃん?」

京子「なーに、心配するなって。私たちが勝つさ!」



『アイドルチームからは、双海亜美と、真美ーーー』



亜美「ふっふっふ、私たちにジャンケンで勝負しようだなんて・・・」

真美「200年は早いよ!」


    ガンバッテー!   アミー!マミー!

  ワーワー!   ヒュー! 
     アミチャーン!  マミー! 

千早「何だか、妙に自信にあふれてるわね・・・?」

真「逆に、不安になってきた・・・」

響「がんばれよー、二人とも!」

やよい「がんばってー!」




『それでは、ルールの確認だ。勝負内容は、ジャンケンによる1発勝負』

『これに勝ったほうのチームが、総合勝者となる』

『後出し等の反則はしないように』



亜美「ふん、そんな卑怯な事しなくたって」

真美「絶対、真美達が勝つもんね!」



『あと、あいこが延々と続いて勝負がつかない場合などには』

『両者、話し合って勝敗を決めるように』



櫻子「そーんなの関係ないね。私が一発で決めてやる!」



櫻子「・・・それにしても、まさかお前達、二人とも別々の手出す積りじゃないだろなー?」

亜美「そんな卑怯なマネしないよ!」

真美「もう、何出すか二人で決めてるもんね!」


櫻子「ほう。ならば私の出す手を教えてやろう。私はパーを出す」

亜美「くっ・・・。こ、高度な心理戦を・・・」

真美「あ、味なマネを・・・。で、でも関係ないもんね!絶対真美たちの勝ちだからね!」

『両者とも、用意はいいか?』



『それでは行くぞー』





『ジャン!』



櫻子「・・・」



『ケン!』



亜美「・・・」

真美「・・・」



『ポン!』




櫻子「パーーーッ!」


亜美・真美「「チョモルメラン!」」






櫻子「・・・」

亜美「いえーい、決まったね!」パシン

真美「真美達の勝ちだね!」パシン


      シーン…


真「嫌な予感は、してたんだ・・・」

千早「まさか、やらないだろうと思ったのに・・・」

伊織「全力で止めるべきだったわね・・・」

やよい「えー・・・」

雪歩「二人とも・・・」



櫻子「・・・」

櫻子「・・・えーと」

櫻子「何ソレ?」

亜美「知らないの?チョモルメランだよ!」

真美「グーチョキパーのどれにでも勝つんだ!」



櫻子「・・・」



向日葵「・・・まったく、何ですのチョモルメランて」

向日葵「ほら櫻子、そんなにたまげてないでさっさと仕切り直しを・・・」



櫻子「・・・ま」



向日葵「ん?」



櫻子「負けたぁーーーーーっ・・・」ガクリ

亜美「やったぁ!」

真美「いえーい、チョモルメランは無敵だ!」


        ヒュー!
   イエー!


結衣「うぇーーーーっ!?」

向日葵「ちょ、ちょっと何でですの櫻子ーーーっ!?」ガビーン

ちなつ「ちょっとぉーー!?櫻子ちゃーん!?」



『お、大室が負けを認めた・・・?え・・・。えーと・・・という事は、ルールによって・・・』

『しょ、勝者、アイドルチームーーーー』


      ワァァァァーーーー…!
        
     ナンデー!  アハハ…


綾乃「ちょ、ちょっと待ってーーーっ!?」

千歳「ナシや、今のナシやって!?」

ちなつ「いやーーーーっ!?」




櫻子「くぅーっ・・・、まさか、ジャンケンにそんな技があったとはっ・・・」

亜美「ふっふっふ、ジャンケン道は奥が深いのだ!」

真美「修行が足らないよ、修行が!」


             ナイッテー!アハハ…
 ヒュー!  パチパチパチ  
          マケチャッタヨー!ハハハ…


向日葵「あの・・・バカ・・・」

結衣「・・・ええ・・・」

ちなつ「こ、こんな決着ありなんですか!?」




櫻子「チョモルメランより、もっとすごいの開発してやるからな!」ビシッ

亜美「ふん、返り討ちだよ!」

真美「真美たちこそ、負けないんだからね!」


   ワーワー!         ワー!
       パチパチパチパチ…
  オメデトー!         オツカレー!


向日葵「皆さん・・・ごめんなさい・・・。あのバカのせいで・・・」

結衣「仕方ないよ・・・。全員同意だったんだから・・・はぁ・・・」

ちなつ「・・・櫻子ちゃん・・・」

ドヨーン…



真「長々とやって、こんな結末を迎えるなんて・・・」

やよい「ごらく部のみなさん、落ち込んじゃってかわいそうです・・・」

伊織「けどまぁ、勝ちは勝ちよ。私たちのね」



『それでは両チーム、ステージに上がってくれー』


京子「あ、ほらみんな行くよ?」

綾乃「・・・歳納京子、あんたよくそんな平気な顔してられるわね・・・」

結衣「私たちの中学校生活、たった今終わりを告げたんだぞ・・・?」

ちなつ「うわぁーん、これから地獄のような日々が待ち受けてるなんて嫌ですぅー」

千歳「一体、どうしたらええんや・・・」

向日葵「・・・櫻子。腹を切りなさい。腹を切って皆にお詫びを・・・」

櫻子「な、何だよ向日葵!?目がマジだぞ!?」



『それでは、アイドルVSごらく部キャラクター勝負、結果は・・・』

『アイドルチームの、勝利ーーー』


美希「勝てて良かったの」

千早「皆さん、最後までありがとう」

真「みんなありがとねー」

響「楽しかったぞー」   

高音「皆様、またいつかお会いしましょう」
 
伊織「また来てあげるんだからね」

亜美「また会おうねー!」
  
真美「約束だよー!」

雪歩「沢山の声援、ありがとうございました」

やよい「七森中の皆さん、最高でしたー!」

あずさ「これからも、応援宜しくお願いしますね」


ヒューヒュー!       アズササーン!
      ヤヨイー!       マコトー!
  ミキー!     パチパチパチ
ワーワー    オメデトー!    チハヤサ-ン!




『残念ながら負けてしまったごらく部と生徒会にも、拍手をー』


京子「いやー、負けちゃったーゴメンねみんなー」

ちなつ「うう・・・皆さんすいません・・・」

結衣「決して、皆を責めないで下さい・・・」

綾乃「私たち、全力は出しました・・・」

千歳「ホンマ・・・申し訳ない・・・」

向日葵「皆さん、櫻子の命で足りなければ私も・・・」

櫻子「だ、だから目がマジなんだって!?」


   パチパチパチ         オツカレー!
          ガンバッター
     オシカッタヨー!      オシカッター!
 ヨカッタヨー!        ヒューヒュー!



美紀「・・・」

千早「・・・」

真「・・・」 

ザッザッ

京子「お?」

結衣「な、何だ?こっちに来るぞ?」

ちなつ「ま、まさかビンタされたり髪つかまれて靴なめさせられたり!?」




響「・・・」

高音「・・・」
 
伊織「・・・」

ザッザッ

綾乃「ち、千歳、ほら土下座よ!土下座するわよ!」

千歳「い、嫌や、どうか命ばかりは・・・」

向日葵「は、話し合いましょうよ、ね・・・?」




亜美「・・・」
  
真美「・・・」

ザッザッ…

櫻子「な、何だ?や、やるってのか?」




美希「いい勝負だったの」ギュ京子「ええ、楽しかったです」

千早「中々のステージ根性だったわよ?」ギュちなつ「えっ・・・」   

真「お互い、女らしさを磨こうね」ギュ結衣「は?・・・はい・・・」  

響「友達は大切だな」ギュ綾乃「え?ええ・・・」      

高音「お互い大切にしましょうね」ギュ千歳「え?はあ・・・」

 
伊織「アンタも頑張んなさいよ?」ギュ向日葵「え?え、ええ・・・」 

亜美「はい、握手!」ギュ櫻子「な、何だびびらせやがって。おう、首を洗って待ってろよ!」
  
真美「ジャンケンの新技開発したなら、また勝負だよ!」ギュ


『おー、お互いの健闘を称えて握手だー』

『改めて、アイドルの皆さん、ありがとうございましたー』

  ヒュー!  パチパチパチ  ミンナアリガトー!
    アリガトー!   ワー!
  アリガトネー!       キャー!




『なかなかの名解説ぶりだったぞ、松本』

『・・・・・・・・・』


綾乃「会長、喋ってたのね・・・」

千歳「何も聞こえんかったけどなぁ・・・」



『では、シメにふさわしくドカンと・・・うわっ、何をするんだ離せ!』キーン



京子「予防線、張っておいてよかったよ」



やよい「ど、ドカンと何ですか?」

京子「ああ、気にしないで」

美紀「気になるの」


真「もう男前扱いされないよう、頑張ろうね」

雪歩「ううん、女の子が男らしくてもいいのよ?」

結衣「は、はい・・・」


千早「アイドル目指してみる?フフフ・・・」

ちなつ「え、いやぁそんな・・・」

あずさ「あら、いいじゃない?」


伊織「厄介なパートナーがいるとお互い大変ね。じゃ、元気でね」

向日葵「え、ええ・・・」


櫻子「むっ、ひらめいた!チョモランマー!」

亜美「それじゃ亜美たちのパクリだよ。それにそれ山だしね」

真美「そんなんじゃまだまだ勝てないね」


響「それじゃ、二人とも元気でなー」

高音「楽しかったですよ」

綾乃「え、はい・・・。な、何だか随分和気藹々としてるわね」

千歳「植民地支配された扱いとは思えんなぁ」



伊織「さーて、帰ったらシャワーでも浴びて・・・」

亜美「汗かいちゃったからねー」

真美「熾烈な戦いだったからね」


ちなつ「あ、あの!」



伊織「ん?何よ?」

ちなつ「あの、この学校ってアイドル事務所の植民地になったんじゃないんですか?」

伊織「は?植民地?」

亜美「アイドル事務所の?」

真美「何それ?」

結衣「へ・・・?」



ちなつ「えっ、だってアイドル修行として山で自力で食料を見つけてきたりとか・・・」

結衣「猛獣と戦わさせられるんだよな?」

伊織「あんたたちアイドルを何だと思ってるのよ」

亜美「修行?」

真美「レッスンじゃなくて?」



ちなつ「へ・・・?」

結衣「お、おい京子」

京子「それじゃ、アイドルの皆さんお疲れ様でしたー」

美希「楽しかったの」

千早「ライブ見に来てね」

伊織「今日のシャワーは気持ちよさそうね」

あずさ「あーあ、出番がなかったわね」

雪歩「でも、代わりにみんなが活躍してくれましたから」

やよい「そうですねー」

ゾロゾロ…



結衣「・・・おい。京子。これは一体どういう事だ?」

ちなつ「思いっきり不思議そうな顔されましたよ、今」

京子「さーって、放送は再来週かー。楽しみだなー」

綾乃「話を聞きなさいよ歳納京子」

千歳「・・・歳納さん。もしかして、植民地って」

向日葵「真っ赤な、嘘ですの・・・?」

櫻子「だから、植民地ってなにー?」



京子「だーって、そうでも言わなきゃみんな必死になんないだろー?」

京子「大体何だよアイドル事務所の植民地って。聞いたことある?」

京子「それに、楽しかったろ?アイドルと真剣勝負できて」

結衣「・・・」

ちなつ「・・・」

京子「・・・」

綾乃「・・・」

千歳「・・・」

向日葵「・・・」

櫻子「だから、植民地ってなにさー?」



京子「良かったじゃん、植民地にされなくって」

京子「七森中は、私たちが守った!」ビシッ

結衣「・・・」

ちなつ「・・・」

京子「・・・」

綾乃「・・・」

千歳「・・・」

向日葵「・・・」

櫻子「いえい!」



結衣「京子ーっ!」

ちなつ「本っ当に、今日という今日は許しませんからね!」

京子「いたいいたい、ちょっ、マジ痛・・・」

綾乃「ちょっと、アンタ何なわけ!?何が植民地よ、本っ当に!」

千歳「歳納さん、世の中にはついてええ嘘と悪い嘘があってな」

向日葵「櫻子。命拾いしましたわね」

櫻子「だ、だから何でだよ!?目が怖いよ向日葵!」



伊織「全く、騒がしい連中ね」

あずさ「でも、皆さん仲良さそうね」

雪歩「本当にそうかしら・・・」


(帰り道)


京子「いやー、今日は盛り上がったなー」

結衣「お前は、本っ当にいいかげんにしろよ」

ちなつ「そうですよ。生徒会の人たちもみんなカンカンでしたからね?」



京子「まー、いいじゃんいいじゃん。楽しかったんだからさー」

結衣「全っ然、反省の色が見えないな・・・」

ちなつ「私たちは楽しむどころじゃなかったんですからね?」



京子「まぁ、それにしても・・・。やっぱ、アイドルって凄いよな」

京子「今日の勝負、私達の完敗だったじゃん」

ちなつ「え・・・?そうですかね?まぁ負けはしましたけど」

結衣「まぁまぁいい勝負じゃなかったか?」



京子「だって、絶対勝てると思ってた勝負は引き分けだし」

京子「ちなつちゃんに至っては、逆に負けちゃったしさ」

ちなつ「う・・・そりゃそうですけど」

京子「結衣の勝ちも、譲ってもらったみたいなもんだしね」

結衣「う、うん。まあな」



京子「それにそもそも、アイドルの本領は今日のバラエティの企画みないなモンじゃなくて」

京子「禁止してもらった、歌とダンスだからなー」

結衣「ああ・・・。まぁ、確かにな」

ちなつ「間近で聞いたら凄かったですよ。人って、生身であんな声出せるもんなんですね・・・」

京子「結局、何一つ勝てなかったんだ。私たちの完敗さ・・・」

ちなつ「ま、まぁそうかも知れませんけど」

結衣「まぁな・・・」



京子「やっぱ、アイドルって凄いな」

結衣「・・・ああ、まぁなー。何だかんだ言って選ばれた人たちだもんな」

ちなつ「そうですねー。何だか同じステージに立って戦ったなんて信じられませんね」



京子「・・・ん?あ、あれっ?所であかりは?」

結衣「ん、あれ?そうだあかりは?」

ちなつ「そう言えば居ませんね」

京子「あ、あかり?もう目立たない対決は終わったんだぞ?」


(ロケバス内)


千早「ふぅ。まぁまぁ盛り上がったわね」

やよい「ですねー。楽しかったですねー」

伊織「そこそこ、数字は取れるんじゃないかしら」

千早「そうかも知れないわね」



千早「それにしても、あの子たち中々やるじゃない」

雪歩「うん、確かにね」

伊織「一般人にあんな引き分けるとは思わなかったわよ。お遊びの企画だとしてもね」

千早「それに勝った一勝も、本来なら禁止の歌を使ったインチキみたいな物だしね」

美希「むぅ。ちゃんとした作戦なの」



千早「やれやれ、最初は変な企画ねと思ったけど」

伊織「ついつい、熱くなっちゃったわね」

伊織「・・・所で、今回の企画誰が考えたの?」

あずさ「あ、そうそう、ライブ開催前に七森中の子からぜひこの企画を!って申し入れがあって」

あずさ「その子の名前・・・。確か、歳納京子ちゃんだったかしら」

千早「へー・・・」

伊織「ふーん・・・」

雪歩「あ、もしかして向こうの?」

美希「ああ、あの子」



千早「まぁ、何にしても」

千早「みんな、あんな仲良さそうな仲間達と一緒なら」

千早「毎日、楽しいかも知れないわね」

伊織「ええ。そうかもね」



雪歩「・・・あれ?所で春香ちゃんは?」

千早「あれ?そう言えばそうね」

伊織「春香?今さら透明人間の正体現しても遅いのよ?」

やよい「ええーっ!?」


(七森中)


春香「やー、すっかり話し込んじゃったねー」

あかり「そうですねー」

春香「何だか、他人と思えなくってさー」

あかり「あ、あかりもですよー」



春香「あ、そろそろ行かなきゃね」

あかり「あ、そうですね」

春香「いよいよ、勝負がつく頃かなー?」

あかり「今、決戦の真っ最中かも知れませんねー」

春香「そうだね。きっと、今ごろ会場も最高に盛り上がって・・・って」



春香「会場から、人がみんな居なくなちゃってるーーーー!?」

あかり「み、みんなどこ行っちゃったのーーーっ!?」






          ガラーン…








終わり

美希が所々美紀になってて申し訳ありませんでした(修正漏れ)
明日エピローグとおまけ投下して終わりにします

あ、貴音も所々高音になってました
失礼しました


おまけ・エピローグ


(結衣の家)

テレビ「・・・さて、続きましては七森で行われたライブの模様です」


京子「さぁ、いよいよ放送時間だ!私たちがテレビに映るぞ?」

結衣「あ、ああそうだな」

ちなつ「い、いよいよですね」

あかり「あ、あかりたちテレビに映るんだよね?」



テレビ「その後の、地元の中学生との激突!キャラクター勝負もお見逃しなく」


京子「ああ。私たちごらく部が、ついに全国デビューだ!」

結衣「な、何だか緊張するな・・・」

ちなつ「あかりちゃんの所だけ、ばっさりカットよきっと」

あかり「何で!?」



テレビ「放送は、このあとすぐ!」


京子「3、2、1・・・」

結衣「さ、さぁ、映るぞ映るぞ?」

ちなつ「わ、ま、待って心の準備が・・・」

あかり「な、なんだかドキドキするよぉ」

京子「スタート!」


パッ

テレビ「放送の途中ですが、内容を変更してお送りします」

テレビ「大臣の引責問題について、先ほど政府が会見を開き・・・」


京子「な!?」

結衣「ちょ!?」

ちなつ「え、ええーっ!?」

あかり「な、何これ!?」



テレビ「会見に応じた政府関係者の発表によりますと、大臣は・・・」

京子「そんな大臣とかどうでもいいんだよ!映せよ!?私たちを!」バンバン


結衣「お、おいやめろ京子、テレビが壊れる・・・」

ちなつ「な、何でこんな・・・。私たち、あんなに頑張ったのに・・・」

あかり「そ、そんなぁー・・・」

京子「・・・あー・・・」



京子「あかりの、せいだぁー・・・」

あかり「何でなの京子ちゃん!?」


終わり


おまけのおまけ

(決着後の七森中校庭)


伊織「事務所につくの何時くらいかしら?」

千早「そうね、6時か7時ぐらいかしら」

美希「移動中にひと眠りなの」

ゾロゾロ…



『あー、ちょっとまってくれアイドルの諸君』キーン



伊織「ん?」

あずさ「何かしら?」



『あー、たった今運営から連絡があって』

『萩原雪歩、高槻やよい、三浦あずさの3名にも』

『見せ場を作ってくれ、と言う事でな』


   オオー       ユキホー

     ヒューヒュー

      アズササーン!   ヤヨイー!


真「感動的に、握手までしたってのに・・・」

伊織「も、もうバツが悪いったらないわね。しっかりしなさいよ運営も」



『なので、勝敗とは関係なしに特別延長戦を行ってもらう』


     オオー!    イエ-!

  ヒュー!    イエーイ!     ヒューヒュー

  ユキホー         ヤー!
       パチパチパチ…


京子「あ、ほ、ほらみんな延長戦だってよ?」

京子「私を責めてる場合じゃないよほら!」

結衣「京子・・・」

ちなつ「これが終わったら、覚えててくださいよ・・・」

綾乃「助かったとは、思わないようにね・・・」



綾乃「・・・全く。それで勝負内容は?」

結衣「あ、うん、どっちがお題出すかとか、何も・・・」



『あー、勝負内容は両者適当にアイディアを出してくれたら』

『面白そうな奴を採用するー』



結衣「もう、適当だな・・・」

千歳「予定外やから、仕方ないんやねぇ」



櫻子「じゃ、おっぱい対決は?」

向日葵「櫻子、まだ頭はたかれたいんですの?」

櫻子「だって、お前にはそれしかないじゃん」

向日葵「いい覚悟ですわね櫻子。じゃあ、ちょっとばかりキツめに・・・」

京子「あ、待って二人ともほら」



『えー、今、アイドルチーム側からの提案で』

『対決内容は、おっぱい勝負に決まったー』



向日葵「え、ええーっ!?」

櫻子「ほらな向日葵、よし行って来い!」

結衣「向こうも向こうで・・・」

綾乃「もう、ネタがないのね・・・」



『では、ごらく部からは古谷向日葵ーーー』



向日葵「櫻子。対決が終わったら覚えてなさいよ・・・」


    ヒューヒュー  イエー!
                オオキイー
  スゴーイ  
       ヒマワリチャーン   ウラヤマシー!


櫻子「いっけー、向日葵!負けんなよー!」




『アイドルチームからは、三浦あずさーーー』



あずさ「あらあら、恥ずかしいわ・・・」


   オオキーイ!    サスガー!
    デッカーイ!   ワー!
  ヒュー!   スゴーイ!   アズササーン!


やよい「あずささん、がんばってー!」

千早「というか、何をがんばったらいいのかしら・・・」

雪歩「できるだけ胸を張る・・・とか?」



『それでは、おっぱい勝負、開始ー』カーン



向日葵「よ、宜しくお願いします・・・」

あずさ「ええ、こちらこそ」


   ヒュー!    スゴーイ
 ワー!   イイナー
           ウラヤマシイー


ちなつ「向こうのあの人、凄いですね・・・」

京子「うーん、さすがにひまっちゃんの方が分が悪いか?」



向日葵「・・・」

あずさ「・・・」


   ジロー…


結衣「・・・」

綾乃「・・・」



向日葵「・・・」カァ

あずさ「・・・」


   ジー…
        ジロジロ…


結衣「ステージに上げられて、みんなにまじまじと胸を・・・」

綾乃「顔から火が出るほど恥ずかしいでしょうね・・・」



『勝負の結果はー?』

パッ

アイドルチーム    引き分け    ごらく部
  92%         2%       6%

『アイドルチームの、勝ちー』


向日葵「・・・」サッ

あずさ「あらあら・・・」


   ヒュー!     サスガー!
 ワー!   アズササーン!
   パチパチパチ…  ヒューヒュー!


ちなつ「向日葵ちゃん、あれじゃ恥かいただけだね・・・」

結衣「どんな勝負なんだこれ・・・」



向日葵「・・・」


櫻子「やい向日葵、何負けてんだよ!一体そのオッパイは何のために・・・」



向日葵「ふんっ!」ドス

櫻子「ぐえっ」


京子「・・・さて、次の勝負はどうしようか。何かいいアイディアある?」

綾乃「うーん、そうね。何かいいネタは・・・」



真美「お疲れ様ー」

あずさ「ふぅ、恥ずかしかったわ」

雪歩「恥ずかしがる事ありませんよ、あずささん」

やよい「ええそうですよ」


響「所で次はどうする?」

亜美「ゆきぴょんの穴掘り力は?」

雪歩「え、でもステージの上じゃ・・・」

真「うーん、どうしようか?」



『両チーム、いいアイディアはないか?』



結衣「うーん、もう対決できそうな何かが・・・」

綾乃「千歳の妄想力とかだとテレビじゃ放送できなくなりそうだし」

千歳「うちら全員出てもうたしなぁ」



『それでは、私の独断で決めさせてもらおう』

『では、対決内容は・・・』

『好きな人告白勝負ー』


ヒュー!       イエー!   
 ヒュー!パチパチパチ   キャー!
   ワー!   イイゾー!  ワーワー!


綾乃「す、好きな人告白勝負・・・?」

結衣「もう、対決でも何でもないなこりゃ・・・」




『時間が押してるそうなので、二人まとめて対決してもらう』



雪歩「え?わ、私これで対決するんですか?」

やよい「わ、私もですか?」

亜美「いいじやんいいじゃん!」

真美「ステージ上で、ドーンと想いを告白しちゃいなよ!」



ちなつ「好きな人への・・・?はい、私出ます!」

ちなつ「わ、私の結衣センパイへの想いは誰にだって・・・」

京子「おーし、じゃちなつちゃんに任せるか」

結衣「というかテレビで全国に放送されるのか・・・」



綾乃「・・・それで、あと一人は誰が出るの?」

千歳「み、みんなの前で…。恥ずかしいなぁ」

京子「結衣、お前が出ろ」

結衣「え!?何でだよ、京子が出ろよ!」



櫻子「じゃー、仕方ありませんね。私が出ましょう」

結衣「大室さんが?」

綾乃「出てくれるなら、助かるけど・・・」

千歳「古谷さんへの想い告白したりしてなぁ」

向日葵「な!?ちょ、ちょっとそんな・・・」



『それでは、アイドルチームからは』

『萩原雪歩と、高槻やよいーーー』


雪歩「やよいちゃん、頑張ろうね」

やよい「はい、そうですね!」


 イエー!    ヤヨイー!   
   キャー!
 ワー!  カワイー!  ユキホー!


あずさ「二人とも、誰って言うかしら」

真「ステージ上だと、中々言い辛いと思うんですけど・・・」




『ごらく部からは・・・』

『吉川ちなつと、大室櫻子ーーー』


ちなつ「私の想い聞いてくださいね、結衣センパーイ!」

櫻子「いいか見てろよ向日葵。絶対勝つからな!」


 イエー!    ヨシカワサーンー!   
     キャー!
 ワー!      オオムロサ-ンー!


綾乃「吉川さん、もう告白しちゃったわね」

千歳「大室さん、えらいやる気やなぁ。これは、ひょっとして・・・」

向日葵「い、池田先輩?そんな、意味深な目されても・・・」




『それでは、勝負開始ー』カーン

『まずは、アイドルチームから』



雪歩「あ、はいじゃあ私から・・・」



『では、好きな人は?』



雪歩「えーと、そうですね。私の好きな人はプロデューサーですね」



『ほう。どんな所が?』



雪歩「ええ、仕事の上で、落ち込んだりした時いつも元気づけてくれて・・・」



『本当に好きな人は?』



雪歩「え?ですから、プロデューサー・・・」



『本当に?本当の?』



雪歩「え、ええ・・・」



『実は、他に居るんじゃないか?ほらほら、いい機会だから言ってみたらどうだ?ん?』



雪歩「・・・い、いえ・・・」カァァ


 ヒュー!    カワイー!  ユキホー!           
 オシエテー!  キャー!  ダレー?  キキターイ!

  ユッチャエー!  キャーキャー!  ヒューヒュー!    
      

真美「あれ、絶対他に好きな人がいるね」

千早「一体、誰かしら・・・?」

伊織「真よ」

真「え!?ボク!?」


綾乃「西垣先生、せっかく来てくれたアイドルに何て辱めを・・・」

千歳「本当に植民地にされてしまうで?」




『それでは引き続き、アイドルチームー』



やよい「あ、はい」


亜美「あ、ほらほらやよいっちの好きな人だよ!いおりん!」

伊織「だから何よ。どーせアイツの事だから、適当に当たり障りのない誰かを・・・」



『それでは、好きな人は?』



やよい「私の好きな人は・・・」

やよい「伊織ちゃんですね」


伊織「プロデューサーとか春香とか・・・え?」

真美「あ、ほら、やよいっちの轢きな人いおりんだってよ!」

あずさ「あらあら、良かったわねぇ」



『どんな所が好き?』


やよい「はい、私が失敗した時厳しく言ったりしますけど」

やよい「それって、私の事本当に考えてくれてるんだなーって・・・」


 ヒューhy-!  ヤヨイー!    ヤヨイチャーン!
    キャー!    カワイー!


伊織「あ、あのバカ、みんなの前で・・・!」

真美「ヒューヒュー、良かったねいおりん!」

亜美「想いが通じてるじゃん!」



『それでは、想いをどうぞ』


やよい「はい、伊織ちゃん、いつもありがとう」

やよい「本当は優しい伊織ちゃん、大好きですよ」

   キャー!   ヤヨイーチャーン!
 ヒュー!  ヒューヒュー!    ヤヨイー!
    パチパチ…  カワイー!


伊織「ほ、ほんっとにもう!今すぐアイツをステージから引きずり降ろして・・・!」

真美「ダメだよ、いおりん!」

亜美「そうだよ、勝負の最中なんだからね!」



『続いては、ごらく部チームー』



ちなつ「あ、はい!じゃ私から」



『好きな人は?』



ちなつ「ええ、そりゃもう結衣センパイですよ」



『どんな所が?』



ちなつ「そりゃあ、カッコ良くて優しくって・・・」



『本当に好きな人は?』



ちなつ「え?ですから結衣センパイ・・・」



『本当に本当か?』



ちなつ「え?ええ・・・」




『一緒にいて、一番落ち着く相手は?』

『一緒に遊びに行こうとする時、真っ先に頭に浮かんでくる人は?』



ちなつ「・・・や、ちょ、ちょっと何で、違う!違うんだって!」カァァ

   ヒューヒューー!  キャー!
 ヒュー!  ダレー!    オシエテー!
   キャー!   カオアカイヨー!


綾乃「誰の事かしらね・・・」

京子「私だな」

結衣「お前じゃないだろ」



『引き続き、ごらく部チームー』


櫻子「よーっし、私の番だな!」

  サクラコーチャーン! ヒューヒュー!
 ガンバッテー!  パチパチ…


千歳「あ、ほら!大室さんの番やで?」

綾乃「大声で大好きだーって古谷さんに告白したりね」

向日葵「い、いえそ、そんな事・・・あ、あのバカ何か変な事言わなければ・・・」



『それでは、言ってもらおう』


櫻子「では。・・・おっほん」



千歳「ほら、言うで言うで?」

綾乃「もし好きって言われたらどうする?古谷さん」

向日葵「い、いえ、そんな・・・」



櫻子「私の好きなの、それは・・・」


櫻子「ちくわの磯辺揚げだー!」


     シーン…


向日葵「あの・・・バカ・・・」

京子「まるで主旨を理解していない・・・」



『勝負の結果はー?』

パッ

アイドルチーム    引き分け    ごらく部
  78%       12%     10%

『アイドルチームの、勝利ー』


雪歩「あ、私たちの勝ち?」

やよい「やりましたー!」

ちなつ「もう!西垣先生が変な事言うから・・・」

櫻子「えー?何でだよー」

 ヒュー! パチパチパチ…
        ヤヨイチャーン!
ユキホサーン!


亜美「考えてみれば、やよいっちしかまともに言ってないもんね」

千早「当然こうなるわね」



雪歩「・・・」


真美「あ、お帰りー!ねぇねぇ、ゆきぴょんの本当に好きな人って誰?」



雪歩「・・・」ジ…


真美「ん?な、何さ?」



雪歩「私、前から真美の事が・・・」


真美「な、何それ!?」



雪歩「真美ちゃん、受け止めて・・・私の想い・・・」

真美「わーっ!わ、私にそんな趣味ないからーっ!」


伊織「誤魔化してるわね」

貴音「うーん、一体誰が本当に好きなんでしょう?」

響「少なくとも真美ではないんだな」

あずさ「真ちゃんかしらね」

真「だから何でボクですか!?」



やよい「はー、緊張しましたー」

亜美「あ、ほらいおりん、やよいっちが帰ってきたよ?」

伊織「う、うるさいわね・・・」


やよい「ただいまー、伊織ちゃん」

伊織「・・・」



伊織「あんな恥ずかしい事堂々と言うんじゃないわよ!バカじゃないの?私アンタの事なんか大ッキライなんだからね!」

やよい「えっ、えっ・・・」


千早「今の勝負、思わぬ禍根を残したわね・・・」

あずさ「もう、仲良くすればいいのに」



ちなつ「結衣センパイ、違うんですぅー!あ、あんな言い方されたら誰だって・・・」

ちなつ「私、結衣センパイ一途ですから!いずれは結婚して、所帯をもって・・・」

結衣「い、いやぁ・・・あはは・・・」

京子「ちなつちゃん、照れなくていいんだよー?本当に好きなのは私だろー?」

ちなつ「は?」

京子「い、いや、は?って・・・」



櫻子「ちぇーっ、何で私たちの負けなんだよー」

向日葵「本当に、あなたと来たら・・・。まぁ、変な事口走らなくて良かったですけれど」

櫻子「何だ?向日葵って言うとでも思ったのか?」

向日葵「なっ?そ、そんなわけないじゃありませんの!」



櫻子「お、お前の事なんか好きなわけねーだろ!バーカバーカ、向日葵のバーカ!」

向日葵「な、何ですってぇー!?ええ、私こそあんたなんか大嫌いですわ!バカな上に人に迷惑ばかりかけて・・・」


綾乃「もし、大室さんが古谷さんって言ってたらどうなったかしらね」

千歳「でもそれはそれで、ケンカになってそうやねぇ」



『・・・あー、みんな。今運営から連絡があって』キーン



京子「ん?」

綾乃「何かしら?」



『やっぱり、ここカットだそうだ』


   ドッ
       ナンデダー!
   アハハハ…
         オツカレー


伊織「もう、本っ当にダメな運営ね!恥ずかしかっただけじゃないの」

亜美「まぁでもいおりん良かったじゃん、やよいっちの想いが聞けて」

あずさ「ええ、そうね」



結衣「・・・さーて、オチもついたし」

ちなつ「忘たわけじゃありませんからね・・・」

綾乃「覚悟はいいわね、歳納京子・・・」


京子「へ?も、もういいじゃん?ほら、あんな盛り上がったんだしさ・・・」



本当に終わり

以上になります
読んでくれた方ありがとうございました

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