昨日スレ立てした者です
落ちてしまったけど前スレ保守してくれた方ありがとうございました
文量少ないのと、また最初からはじめます
まどか「さやかちゃんが風邪引くなんて珍しいよね」
ピンポーン
さやママ『はーい』
まどか「あの、まどかです。さやかちゃんのお見舞いに…」
さやママ『あら、まどかちゃん!お久し振りね。今開けるわ』
ガチャ
さやママ「わざわざありがとう。あの子、部屋にいるから」
まどか「お邪魔します」
コンコン
まどか「さやかちゃん?まどかだけど…」
ガチャ
まどか「!?」
さやか「」
まどか「」
さやチン「やぁ」
さやか「まままままどかッ!?なんで!?」
まどか「あ、え!?ああぁごめん、ごめんね?今閉めるから!!」
ガチャ
さやか「」
まどか「///」
さやか「なんで中に残ってるの!?」
まどか「ふぇ!?あ、ごめん!」
ガチャ、バタン
―
―――
―――――
まどか「さやかちゃんって男の子だったの?///」
さやか「うん…///」
さやママ「ばれちゃったわね」
さやか「お母さん…」
まどか「おばさん…」
さやママ「まどかちゃん。さやかねまぁ、見ての通り男の子なのよ」
まどか「えっと…でも、どうして?」
さやママ「実家のほうの慣わしでね、長男は成人するまで女として育てろって言われててね」
まどか「そうなんですか…」
さやか「ごめん。まどか、ずっと嘘ついてて」
まどか「ううん。そんなこと…」
さやママ「まどかちゃん。よかったらなんだけど、これかも仲良くしてあげてよ。うちのバカ息子と」
まどか「はい!」
翌日
まどか「変な夢見た…」
通学路
まどか「おはよー!」
仁美「おはようございます」
さやか「…おはよ///」
まどか「あ…うん///」
仁美「御二人とも、もう目と目で通じ合える仲に!?」
さやか「違うから!」
まどか(目と目で通じ合える仲…)
まどか「///」
さやか「ほら!遅刻する前に学校行くよ」
和子「目玉焼きとの焼き方は!?はい、中澤君!」
中澤「僕は生で飲みます」
和子「補習。はいでは、転校生を紹介します。暁美さん入ってきて」
ほむら「暁美ほむらです。よろしくお願いします」
さやか「うわぁ、すげぇ美人…」
まどか「…」
ほむら「…」ジー
まどか「!」プイッ
ほむら「」ガーン
まどか「…」チラッ
さやか「…」ホエェ
まどか「」ムスゥ…
ほむら「鹿目…まどかさんよね?保健室に案内して欲しいんだけど」
まどか「あ、うん…」
スタスタ
まどか(顔立ちも良いし、髪も綺麗、脚も長い)
まどか(確かに美人だけど…)
まどパイ「」チマーン
ほむパイ「」ペターン
まどか(全部が全部負けたわけじゃないよね?)
ほむら「あなたは、家族や友人を大切にしてる?」
まどか「…」ブツブツ
ほむら「聞いてるの?」
まどか「え、あうん。大切だよ?大好きで…大好き…ティヒヒ」
まどか(大好きかぁ…)
ほむら「…」
まどか「ということが、あったんだよ」
さやか「あ、うん。ぜんぜんわかんないけどだいたいわかった」
さやか(転校生…暁美さんだっけ?まどかに話があったみたいけどぜんぜん出来てないみたい)
仁美「すみません。わたくしそろそろ…」
さやか「うん、また明日」
まどか「ばいばーい」
さやか「あたしたちも帰ろっか?」
まどか(このまま帰るのは勿体ない)
まどか「さやかちゃん、どこか寄ってこうよ」
さやか「どこかねぇ、CDでも見に行くか~?」
まどか「また、上条君?」
さやか「あはは、まぁね」
まどか「退院はまだ先なの?」
さやか「もう少しだって」
まどか「思ったより早くてよかったね」
さやか「うん。早く、あいつのヴァイオリンが聞きたいな~」
まどか「ティヒヒ、楽しみだね」
さやか「そん時はまどかも一緒に聴かせてもらおうね!」
まどか「うん!」
CDショップ
『助けて…鹿目まどか。助けて!』
アーメン アーメン ゴスペル アーメン
まどか「誰?」
まどか「わたしを呼んでるのは誰?」
タタタッ
さやか「まどか?」
路地裏
『助けて』
まどか(声が近くなってる…)
まどか「どこ!?、どこにいるの?」
QB[まどか…」
まどか「あなたが私を呼んだの?」
カツンッ
?「そいつから離れて」
まどか「ほむらちゃん?やめて、酷いことしないで!」
ほむら「そいつをこっちによこして」
まどか「だってこの子ケガしてる。わたし呼んでた助けてって!」
ほむら「そう…」
ほむら「あなたを傷付けたくはないけれど、あくまでも拒むというなら…」
ヒュンッ、ゴシャ!
まどか(消火器が飛んできた)
さやか「まどか、こっち!」
まどか「さやかちゃん!?」
ほむら「…はっ!?」
ほむら「消火器に気を取られて…待ちなさい!」
さやか「なんあのあいつ、コスプレして通り魔かよ!?」
まどか「さやかちゃん…ここ、どこ?」
さやか「なに、ここ…?」
さやか「あたしたち、悪い夢でも見てるんだよね?ねぇ、まどか!?」
?「危ないところだったわね?」
まどさや「あなたは?」
マミ「その前にちょっと一仕事、片付けちゃっていいかしら?」
マミさん無双
パァ…
マミ「これでもう大丈夫」
QB「ありがとうマミ」
マミ「私は巴マミ。見滝原中の3年生よ」
さやか「美樹さやか。2年です」
まどか「鹿目まどかです」
まどか(また、美人か…)
マミ「QBを助けてくれてありがとう。この子は私の大事なお友達なの」
QB「はじめまして鹿目まどか。僕の名前はキュゥべぇ、君にお願いがあってきたんだ」
まどか「わたしに…?」
QB「僕と契約して、魔法少女になってよ!」
マミ「それより、あなた」
ほむら「…」
まどか「あ、ほむら…ちゃん…」
さやか「あんた!?」
マミ「使い魔を追うなら早くした方がいいわよ」
ほむら「私が用があるのはそっちの2人よ」
まどか「…」
さやか「なんだよ」
ほむら「鹿目まどか昼間の忠告、覚えてるかしら?」
まどか(どうしよう…ぜんぜん覚えてない…)
さやか(あ、この様子だとこの子覚えてないわ)
ほむら「鹿目まどか、美樹さやか。あなたたちは決して魔法少女になってはいけない」
マミ「それを決めるのはあなたではないのじゃないかしら?」
ほむら「…」
QB「それにまどかだけならともかく、さやかにも忠告というのはおかしな話だね」
ほむら「どういう意味かしら」
QB[意味も何も、彼は男じゃないか」
ほむマミ「え」
さやか「…」ソワソワ
まどか(あちゃー…)
ほむら(男?え?美樹さやかが?どういうこと、先の時間軸では確かに魔法少女になっている時間も存在した)
ほむら(そもそもインキュベーターは嘘をつかない。だとすれば、この時間軸が特殊だということ?)
ほむら「本当なのかしら、美樹さやか?」
さやか「……なんて答えて欲しいんだよ…」
マミ「美樹さん、もしかして本当に…」ヒキッ
さやか「引かないでください!趣味とかじゃないですから!!」
ほむら(それならそれで好都合ね)
ほむら「それなら、鹿目まどか。改めてあなただけに忠告する」
ほむら「決して魔法少女になってはいけない。いいわね?」
まどか「えっと…」
マミ「私は波風を立てたくは無い。暁美さん今日はそのあたりにしておきなさい」
ほむら「あなたにも、言っておきたいことがある」
マミ「何かしら」
ほむら「私は……あなたの敵じゃない」
マミ「私のお友達のキュゥべぇを襲っていたそうね。人を疑いたくは無いけど正直、信用できないわ」
ほむら「そうね…」
ほむら「そいつは私の敵だけど、あなたは別。それだけは覚えておいて欲しい…」スッ
スタスタ…
マミ「ふぅ…」
まどか「緊張した…」
さやか「なんなんですかねぇ、あいつ!」
マミ「敵ではない……か」
まどか「マミさん?」
マミ「ごめんなさい。詳しい話もしたいし、そうね今から私の家に来ない?美味しいケーキと紅茶をご馳走するわ」
マミホーム
マミ「とまぁ、これが大まかな魔法少女というものなんだけど。わかったかしら?」
まどか「なんでも1つ、願いを叶ええてくれる…」
さやか「なにそれぇ!?まどかばっかりズルいぃー!!」
まどか「ウェヒヒ…そう言われても…」
マミ「あなたたちは仲がいいわね」クスクス
マミ「ところで、今度は美樹さんの話を聞かせてもらっていいかしら?」
さやか「話っていってもたいしたものじゃないですよ?単にかび臭い古い風習ってだけです」
マミ「そうなの。ちなみに、鹿目さんとは…その、お、お、おお付き合い、とか…してるの、かしら…?///」
まどか「ふぇ!?///」
さやか「え…?ちち、違いますよ!?まどかとはただの友達で…!///」
まどか「」
マミ「そ、そうなの?鹿目さんのピンチに颯爽と駆けつけたって言うし、てっきりそうなのかと…」
さやか「もうぅ、そういうガールズトークやめてくださいよ…」
まどか(まぁ、将来的にそうなれればいっか。問題ない、大丈夫、ビリーブ)
次の日
喫茶店
マミ「さて、じゃあ魔法少女体験コース第一日目といきましょう」
マミ「鹿目さん、何か準備とかしてきたかしら?」
まどか「えっと、取り敢えず衣装とか考えてみました」
QB「え」
さやマミ「…」
さやか「プ…クク、ダメだ我慢できない。あははははは!」
マミ「クスクスッ。可愛いわね?」
さやか「あんたにゃ負けるわ!」
まどか「もう酷いよ~!そんなに笑わなくてもいいのに。マミさんまで…///」
マミ「ところで、美樹さんだけど…」
さやか「あ、うん。あたし帰ります」
まどか「え!?さやかちゃん帰っちゃうの?」
さやか「うん。あたしがいても役に立てないし、見学したって魔法少女になれるわけじゃないし」
さやか「かえって邪魔になるなら、いないほうがいいかなって」
マミ「邪魔なんてこと無いのよ?」
さやか「いいですいいです。あたしこれでも小学校の頃とかよくケンカとかしてたし、誰かを護りながらって結構大変なんですよね?」
まどか「あ…ごめん…なさい…」
さやか「ああ、まどかを責めてるわけじゃなくて!?と、とにかくマミさん!まどかのことよろしくお願いします」
マミ「ええ。大事なお姫様だもの、しっかり守らせてもらうわ」
さやか「お願いしまうね?なんてったって、大事な嫁なんで!」
まどか「そんな…嫁だなんて///」
マミ「ホントに仲が良いはね」クスクス
2人と別れて
さやか「はぁ、どうしよっかな~ゲーセンでも行こうかなぁ」
さやか「いや、今月はお小遣いが…」
ほむら「…」
さやか「あんた…なに?昨日の続き?」
ほむら「話がしたいの。いいかしら?」
さやか(人目の多いところなら大丈夫かな…)
さやか「…」コクッ
ほむら「そう。助かるわ」
喫茶店
ほむら「単刀直入に言うわ。巴マミとの関係を切りなさい、まどかともども」
さやか「なんで、あんたにそんなこと言われなきゃいけないの。そんなのあたしらのかってでしょ?」
ほむら「なら、鹿目まどかにあなたから言って欲しい。魔法少女には決してなるなと」
さやか「だから、あんであんたが…まぁ、いいや質問変える。どうしてまどかを魔法少女にしたくないの?」
ほむら「…」
さやか「だんまりですか…」
ほむら「なにもかも…」ボソッ
さやか「え?」
ほむら「なにもかも…失うからよ…」ギリッ
さやか「はぁ?それってどういう、」
ほむら「話は終わりよ。失礼するわ」
さやか「あ、ちょ!?……なんなんだよ、あいつ!」
さやか「何もかも失うって……あんたもそうなの?転校生」
美樹ハウス
さやか「…」
さやか(マミさんが言ってた。魔法少女はグリーフシードってのを巡って争うこともあるって)
さやか(魔法少女同士の対立。それを口にするマミさんの顔がすごく辛そうだった。それに…)
ほむら『なにもかも…失うからよ…』
さやか「なんで、あんな泣きそうな顔してんだよ…」
さやか(転校生…暁美ほむら。あんたは本当にそのグリーフシードってのが目的なの?)
数日後
さやか「やっほー恭介!可愛い女の子だと思った?残念さやかちゃんでした!」
上条「やぁ、さやか。なんだか久し振りだね」
さやか「さやかちゃんくらいのリア充ともなれば毎日が忙しくて、腐れ縁のあんた如きに時間を割いたりしないんです~」
上条「あはは、その割には以前は2日に1回は顔を見せてくれたのに」
さやか「うんまぁ、ここのところ忙しくてさホントに」
上条「そっか」
さやか「腕のほうは?」
上条「術後の経過もいいんだ。近いうちに退院できるって先生が」
さやか「ホントに?おめでとう!はい、これ。お見舞いのCD」
上条「うわぁ、すごいね!相変わらず、さやかはレアなCDを見つける天才だね」
さやか「それほどでも~あるかな~?」
上条「良かったら一緒に聞くかい?」
さやか「うん!~~~♪」
上条(さやか。やっぱり僕は君のことが…)
さやか「ただいま」
まどか「おかえり。上条君どうだった?」
さやか「調子良いんだって!退院ももうすぐみたい」
まどか「よかったね!」
さやか「うん」
テクテク
さやか「ん?」
まどか「どうしたの?」
さやか「まどか、あれ!?」
まどか「…!」
まどか「まさか、グリーフシード!」
QB[まずい!孵化しかかってる、早くここから離れよう。結界に取り込まれたら大変だ!」
さやか「ダメ!ここ病院だよ?マミさんが言ってたじゃん!病院みたいなところに取り憑いたらやばいって!」
さやか(それに、ここには恭介が…)
さやか「…ッ!あたしがここで見張ってるから、まどかはマミさんを呼んできた!」
まどか「そんな、ダメだよ危ないよ!」
さやか「でも、それじゃあ」
まどか「わたしが残るよ」
さやか「え?」
まどか「わたしが残ってこれを見張ってる。だからさやかちゃんはマミさんを」
さやか「それこそダメだよ!まどかにそんな危ないこと」
まどか「大丈夫。いざとなれば、わたしは契約して魔法少女になる。そうすれば自分のことは自分で守れるから」
まどか「でしょ?キュゥべぇ」
QB「そうだね。さやかでは無理だけど、まどかにはそれが出来る。万が一を考えればそれが妥当だと思うな」
さやか「まどか…」グッ
さやか「わかった。急いでマミさん呼んでくるから、絶対無茶しちゃダメだからね!」ダッ
お菓子の魔女の結界
QB「恐いかい?まどか」
まどか「うん…」
まどか「さやかちゃんにはああ言ったけど、やっぱり…ね」ギュッ
QB「なんなら、今すぐ君をこの場で魔法少女にてあげられるよ」
まどか「ううん、今はやめとくよ。まだ…願い事もちゃんと決まってないのに」
QB「そうかい?でも、いざという時のために考えておいてね」
まどか「うん。わかってるよ」
まどか(早く来てマミさん。……さやかちゃん…)
病院・駐車場
さやか「マミさんこっちです!」
マミ「ここね、美樹さんはここで待っていて。鹿目さんは絶対に護ってみせるから」
さやか「あ……はい…」
さやか(そっか、あたし何も出来ないんだ)
マミ「それじゃあ、行ってくるわね!」
シュウン
シーン…
さやか「マミさんお願い。まどかを護って…」
マミ「この先ね!」
ほむら「待ちなさい」
マミ「暁美さん」
ほむら「この先にいる魔女はこれまでとは違うわ。今回は私が狩るあなたは手を引きなさい」
ほむら「もちろん2人の安全は保証するわ」
マミ「ふぅ…」シュルルルッ
ほむら「な、バカ!こんなことしてる場合じゃ!?」
マミ「暁美さん。あなたの最初の言葉が『手を引け』ではなく『協力しよう』だったなら私はその申し出を迷わず受け入れた」
マミ「あなたの言った、敵でないという言葉。信じたかった…信じさせて欲しかった…」
ほむら「巴…マミ…?」
マミ「さようなら」クルッ
タッタッタッ
ほむら「巴、さん…」
さやか「…」ソワソワ
さやか「……」ソワソワソワ
さやか「………」ソワソワソワソワ
さやか「ああ~もう!動けあたし!!」
ダダッ
バッ
シュゥン
お菓子の魔女の結界・最深部
マミ「お待たせ」
まどか「マミさん!」
マミ「あれね?鹿目さんたちはこのまま隠れてて」
まどか「はい。あの、気をつけてくださいね」
マミ「……ええ」
お菓子の魔女の結界
さやか「はぁ…はぁ…」
さやか「どこ、ここ?もしかしてもしかしなくても迷った!?」
…カッ…ミ…サ…カッ…
さやか「ん?なに、空耳?」
?「美樹さやか!」
さやか「あ!あんた、転校生!?」
ほむら「美樹さやか。あなたどうしてここに?」
さやか「いやぁ、2人が心配で」
ほむら「何の力もないくせに。まぁ、いいわ」シュン
さやか「おわ!?変身した…」
ほむら「その盾の中にナイフが入っているわ、それでこのリボンを切りなさい」
さやか「偉そうに。なんであたしが」
ほむら「私なら魔女の気配を追える。あなたが1人でここを徘徊するより私を解放して案内させるほうが建設的ではないかしら?」
さやか「交換条件ってわけ?ムカつくけど…今はしょうがない」
ほむら「わかったなら早くしなさい」
さやか「今やるよ!いちいちうるさいなぁ」
さやか「あんた縛られてる位置高いのよ!もうちょっと低く縛られなさいよ」ウンショッ
ほむら「ひゃ!?ちょ、ちょっとどこ触ってるのよ!」
さやか「仕方ないでしょ届かないんだから!というか『ひゃ!?』だって、あのクールな転校生がね」プクク
ほむら「無駄口叩かないで早くしなさい///」
さやか「はいはい」ブチブチ
さやか「よし、切れた」
ほむら「ふぅ」スタッ
ほむら「礼を言うわ」
さやか「そんなのはいいから早く案な、」カチッ
さやか「いしてよ。………え」
さやか「いないし!?あ、い、つ…騙したなぁ!覚えてろよ転校生ーーー!!!」
お菓子の魔女の結界・最深部
マミ「悪いけど、さっさと終わらせてもらうわ…」
バンッバンッ!
まどか「マミさん…なんだかちょっと、恐い…」
QB「気負っているんだろう。油断してるよりずっといいよ」
マミ「これで終わりよ」
マミ「ティロ………フィナーレ!」
ズルッ
シャル「あーーーん」
マミ「それで、不意を撃ったつもり?」
マミ「油断さえしなければこのくらい!」
バッ!
グッ
マミ「え?」
マミ(脚に、紐状のグミが…これじゃ避けれない)
シャル「あーーーーーん!」
ほむら「…」カチッ
シャル「」
マミ「」
まどか「」
QB「」
ほむら「危機一髪というところかしら」
ほむら「巴マミを退避させて」グイグイ
カチッ
ほむら「そして時は動き出す」
シャル「!」バクンッ
シャル「?」
マミ「あ、あら?暁美さん…?」
ほむら「気を抜かないで魔女はまだ生きてる。それとも腰が抜けて戦えないかしら?」
マミ「!」
マミ「ふふ、甘く見ないで。これでも結構…」
シャル「あーん」
バンッ!
マミ「場数踏んでるのよ」
ほむら「私は右!あなたは左よ!」
マミ「OK!」
マミ(また、誰かと一緒に戦うことがあるなんて。独りじゃない…もう、何も恐くない!)
ほむら「巴マミ、距離をとって!」
マミ「ええ!」
ほむら「これでも喰ってなさい」ポイポイ
ドカーン
マミ「さぁ、今度こそとどめよ…ティロ・フィナーレ!!」
ボーン!
シャル「!?」ジタバタ
ほむら「まだ生きてる!?追うわよ!」
マミ「まずい、向こうには鹿目さんたちが!」
ほむら「え!?」
まどか「ひっ……!?」
ほむら「まどかぁぁぁ!!」
さやか「まどか!!!」
ドンッ! グチャ…
まどか「え…」
まどか「え…?さやか、ちゃん…」ビチャ
さやか「」
まどか「さやかちゃん。ねぇ、さやかちゃんってば…」ユサユサ
シャル「あーーん」
マミ「く、ティロ・フィナーレ三連射!」
バンバンバン!!
シャル「オワタ」
マミ「鹿目さん!美樹さんは!?」
まどか「さやかちゃん、起きてよ。さやかちゃん」…
マミ「くっ…」
ビリィィィ←スカートの端を破く音
マミ「気休めだけどこれで止血を!」
まどか「マミさん!さやかちゃんを助けて!!」
マミ「今やってるわ!」パァァァ
マミ(右腕から肺にかけてがごっそりやられてる、これじゃあ…)
まどか「そうだ、キュゥべぇ!わたし契約する!!」
QB「それしかなさそうだね。君さえよければ僕は構わないよ」
まどか「契約する!さやかちゃんを、」
ほむら「ダメよ!」
ほむら「まどか、契約してはダメ。忠告を忘れたの!?」
まどか「じゃあ…じゃどうすればいいの!?」
ほむら「え?」
まどか「そんなこと言うなら、ほむらちゃんがさやかちゃんを助けてみせてよ!今すぐに!」
まどか「出来るの出来ないの!?ねぇ、出来ないなら黙っててよ!!」
QB「どちらでもいいけど、早くしたほうがいいんじゃないかな?さやかは今、かろうじて生きてるのが奇跡に近いんだ」
QB「急がないとホントに死んでしまうよ?」
ほむら「黙りなさい!」カチャッ
まどか「やめて!」ギュウッ
ほむら「まどか、どきなさい!」
まどか「キュゥべぇ、契約する!お願いは、さやかちゃんを助けること!」
QB「いいだろう、鹿目まどか。君の願いはエントロピーを凌駕した」
ほむら「まどか、ダメェェェ!!」
QB「さぁ、これが君のソウルジェムだ。受け入れるといい。それが君の運命だ」
まどか「さやかちゃん!」
QB「」
QB「まどか…ソウルジェム…」コロンッ
さやか「ん……あれ…?」
まどか「さやかちゃん!よかった、よかったぁ…」グズグズ
さやか「え…っと…あたし?」
ほむら「美樹さやか」
さやか「転校生?」
まどか「…」キッ
ほむら「私はあなたを許さない」
美樹ハウス・さやルーム
さやか(実感ないな…)
さやか(死にかけた。ううん、実際ほとんど死んでた)
さやか(新しい右手)
さやか(もう、あの時まどかに差し出した手じゃ…ないんだよね…)
さやか「まどか。魔法少女になっちゃった…」
さやか「あたしの所為で…」
さやか「たった1回のお願い…使わせちゃった…」
さやか「あたし、なにやってるんだろう…」ポロポロ
翌日
まどか「おはよう!さやかちゃん、仁美ちゃん!」
仁美「おはようございます」
さやか「……おはよう」
仁美「まどかさん、なんだか今日はやけに明るいですわね。なにか良い事でもございました?」
まどか「ティヒヒ、ちょっとね!」
仁美「それに引き換え、こちらは…」
さやか「…」ドヨーン
まどか「もう、さやかちゃん!せっかくいい朝なんだからもっと元気よく挨拶しないと」ギュッ
さやか「あ、うん…」
仁美「あらあら、これではダメダメ亭主としっかり者の奥さんみたいですわね」ウフフ
まどか「も、もう!仁美ちゃん、恥ずかしいよ!///」
さやか「…」
放課後
仁美「では、わたくしはお先に」
まどか「うん!ばいばい」
さやか「……また」
まどか「帰ろっか?」
さやか「うん…」
まどか「さやかちゃん、今日ずっと元気ないね。昨日のこと…気にしてる?」
さやか「へ!?や、やだなぁそんなわけ無いっしょ?まどかに助けてもらってこの通り。元気元気!」
まどか「さやかちゃん。さやかちゃんが気にする必要なんてないんだよ?」
さやか「え?」
まどか「わたし、マミさんみたいな正義の魔法少女になりたかった」
まどか「ただ、その為の願いが決まらなかっただけ」
まどか「わたしは魔法少女になるべくしたなった。さやかちゃんの為にこの願いを使えたなら」
まどか「わたし、それはとっても嬉しいなって」
さやか「まどか…」
まどか「さやかちゃんは、わたしが魔法少女になるのは反対だった?」
さやか「そんなこと、人の為になるんだし」
まどか「ティヒヒ、さやかちゃんならそう言ってくれると思ったよ」
さやか「…」
ほむら『なにもかも…失うからよ…』
さやか「…」
まどか「あ」
さやか「え?」
ほむら「…」
さやか「転校生…」
まどか「なにか用かな?ほむらちゃん」
ほむら「いえ、別に」
さやか「待って!あの、話を…」
ほむら「あなたと話すことは何も無いわ」
まどか「感じ悪いね」
さやか「あ、うん…」
カワイシタヤークソクーワスレーナイヨー
まどか「あ、いけない!マミさんとパトロールに行くんだった」
さやか「そうなの?」
まどか「うん。だから今日はこれで……ごめんね?」
さやか「ううん、いいよ。まどかこそ、気をつけてね?」
まどか「うん!」
さやか「なんか、頼もしくなったね。あんた」
まどか「ティヒヒ、そうかな?」
さやか「うん」
まどか「ありがとう!行ってくるね」
タッタッタッ
さやか「あたしって、ほんと役立たず…」
病院
コンコン、ガチャ
さやか「こんちゃー…」
上条「やぁ、さやか。今日も来てくれたのかい?」
さやか「うん…」
さやか(恭介といると、落ち着くな…やっぱり同じ男同士だから?)
上条「今日は夕焼けが綺麗だね。そうだ、屋上にでも行こうか」
さやか「え?身体、大丈夫なの?」
上条「バカにするなよ?これでも毎日リハビリもしてるんだ」
さやか「そっか。でも、無理はダメだからね?」
上条「はは、わかってるよ」
病院・屋上
さやか「風が気持ちいいね」
上条「うん。部屋にこもってるとケガが悪化しそうだよ」
さやか「あはは、それは大変だね」
さやか(ホントに気持ちいい。今だけは何も悩まなくていいんだ…)
上条「さやか」
さやか「んー?」
上条「改めて、ありがとう」
さやか「どうしたのよ、突然」クスクス
上条「さやかがいなかったら、僕はきっと自棄を起こしてこんなに早く快復するなんてこと無かったよ」
さやか「大げさだなぁ。あたしはなんもしてないよ」
上条「そんなこないさ。ホントにさやかには感謝してるんだ」
さやか「わかったわかった。そこまで言うなら、存分に感謝しなさい」
上条だから、言わせて欲しいんだ。さやか……君が好きだ」
さやか「え」
さやか(え?なに今の?告白?告白なの?ってか、男じゃん。同性じゃん。初めて告白してきた相手が同性とかどうなの?)
さやか(そもそも、告白って自分からするものであってされるとか想定してないんだけど)
さやか「え、え~と。恭介もそういう冗談言うんだ!」
上条「僕は本気だよ」
さやか「そういうのは残念さやかちゃんじゃなくて、もっと可愛い女の子に…」
上条「さやか」
さやか「あ、え?えっとさ、ずっと黙ってたけどあたし実は…」
上条「知ってるよ。男…なんだろ?」
さやか「え……なんで?」
上条「はは、何年一緒にいると思ってるんだい?」
さやか「あ、うん…」
上条「返事、聞かせて欲しい」
さやか「ッ……ごめん!」
ダダダッ、ガチャ、バタン!
上条「…」
上条「はぁ…」
上条(まぁ、わかってはいたさ。正直、自分でも気持ち悪いと思うし)
上条(けど、伝えたい思いは言葉にして伝えないと意味が無い)
上条「これは訓辞だよ。さやか」
上条「誰もいないし、しばらく泣いてても…いいか…」
病院・駐車場
さやか「はぁ…はぁ…」
さやか(まだ、バクバク言ってるよ…)
さやか(告白…)
さやか「されたんだよね…」
さやか「って、男じゃ~ん!?」
さやか「いくらあたしでもさすがに男同士とか引くわぁ~」
さやか「やっぱ、付き合うなら可愛い女の子でしょ?」
さやか「…」
さやか(2人とも無事かな…)
さやか「まどか…」
某ビル
?「ふ~ん。あれが新しい魔法少女?」パクッ
QB「そうだよ。ところで、どうして君はこの街に?」
?「べっつに~。自分とこはあらかた狩りつくしちまったし、気まぐれだよ」パクッ
QB[そうかい」
?「ん?おい、あれ」パクッ
QB[彼女と一緒にいる魔法少女かい?君とは既知のはずだけど」
?「…」
QB「で、どうする気だい?杏子」
杏子「決まってんじゃん」パクッ、ングング
杏子「ブッ潰しちゃえばいいんでしょ?その子」
翌朝
さやか「おはよ、まどか」
まどか「おはよー!さやかちゃん」ティヒヒ
さやか「ん、どした?」
まどか「ううん。いつものさやかちゃんだなって」
さやか「あは、ごめんね?心配掛けて」
さやか(心配されなきゃいけないのはまどかなのに…)
まどか「いいよ。ほら、行こう?」
さやか「え?でも、まだ仁美が…」
まどか「あ…うん。そのことも話すから、とにかく今は学校に行こう」
さやか「え?う、うん…」
さやか「仁美が魔女に!?」
まどか「うん」
さやか「それで仁美は無事なの?」
まどか「うん。けど、今日は大事を取ってお休みしてもらったの」
さやか「そ、そっか…よかった」ホッ
まどか「でもね、後一歩遅かったから仁美ちゃん。ホントに死んじゃってたかもしれないんだ」
さやか「そう、なんだ…」
まどか「わたしさやかちゃんだけじゃなくて、仁美ちゃんも助けられた」
まどか「魔法少女なってよかったって本気で思ってるよ」
まどか「だから…後悔なんて、あるわけないよ」
さやか「うん…」
さやか(まどか、がんばってるな。あたしは…どうなんだろう?)
放課後
マミ「美樹さんなんだか久し振りな気がするわね?」
さやか「やだなーマミさん。今日もお昼一緒に食べたじゃないですか」
マミ「そういえばそうだった気がするわね」
まどか「あの、マミさん…」
さやか「マミさん。あたしもパトロール一緒に行っちゃダメですか」
マミ「美樹さん…。ダメよ」
さやか「マミさん!」
マミ「前回のことで痛感したの。やっぱりこれは遊びじゃないって」
さやか「わかってます!でも、それでも…」
マミ「美樹さん、お願い聞き分けて。これはあなたのためなの」
まどか「わたしが護ります」
マミ「鹿目さん…」
まどか「マミさんには迷惑を掛けません。それならいいですよね?」
マミ「私に迷惑が掛かるとかそういうことでないの。2人とも絶対にダメよ。いいわね?」
美樹ハウス・エントランス
まどか「さやかちゃん。こんばんわ」
さやか「うん、まどか」
まどか「ティヒヒ、大丈夫だよ。わたしがちゃんと護るから」
さやか「うん。でも、いいのかなマミさんにあんなに止められたのに」
まどか「さやかちゃんから言い出したことなのに」
さやか「それは……そうだけど…」
まどか「大丈夫。今日は魔女もいないみたいだし散歩だと思って気軽にさ」
さやか「じゃあ、うん。少しだけ」
まどか「ティヒヒ、夜のお散歩デート」ボソッ
さやか「まどか?」
まどか「ううん!?なんでもない、ほら行こ!」グイグイ
さやか「ちょ、そんな引っ張んないでって」
さやか「それでさぁその時、中澤が…」
まどか「ウェヒヒヒ」
まどか「…」ジー
さやか「ん?どうした、まどか」
まどか「ん~ん、やっぱりさやかちゃんは笑ってるほうがいいなって」
さやか「もう、こいつめぇ」ダキッ
まどか「さ、さやかちゃん!くすぐったいよぉ///」ティヒヒ
さやか(楽しい。ひさしぶりに、本当に楽しい)
QB「まどか」
まどか「キュゥべぇ?」
さやか「なんかあんたもひさしぶりな気がするよ」
QB「楽しそうなところ悪いけど、近くに魔女の気配がする」
まどか「!」
まどか「さやかちゃん。絶対に側から離れないでね」
さやか「う、うん」
QB「結界が不安だから、おそらく使い魔だね
まどか「マミさんもいないし、ルーキーにはちょうどいいよ」
さやか「見てまどか!あそこ」
まどか「使い魔が!」ヘンシン
まどか「そこ!」
シュン! …パァン
まどか「弾かれた?」
杏子「ちょっとちょっと、あんた達なにしてんの?」
さやか「誰?」
杏子「あれ使い魔だよ?グリーフシード持ってるわけないじゃん」
杏子「卵生む前のニワトリ絞めてどうすんのさ?」
杏子「人間をもう4.5人食わせて魔女にすればちゃんとグリーフシード孕むんだからさ」
さやか「あんた、なに言ってんの!?魔女に襲われる人たちを見殺しにする気!」
杏子「あんたには話してない。魔法少女でもない奴は黙ってなよ」
さやか「はぁ?そんなのどうだっていい、そこをどきなよ!」
さやか「まどか急ごう!今ならまだ間に合うよ」
まどか「うん!」
杏子「だ、か、ら。やめろって言ってんじゃん」チャキッ
杏子「あんたらさぁ、大元からわかってないよね?食物連鎖って言葉習わなかった?」
杏子「人間を魔女が喰う。その魔女をあたしたち魔法少女が喰う。それが当たり前のルールっしょ」
杏子「それとも、人助けとかそんなくだらない理由で契約したわけじゃないよね?そっちの、小さいの」
シュン!
杏子「おっと」
まどか「バカにしないで…」
杏子「あん?」
まどか「わたしの願いをバカにしないでよ!!」
杏子「…チッ。しょうがねぇ」
まどか「う…つぅ…」
杏子「ふぅん。少しは粘るじゃん、トーシロにしてわさ」
さやか「まどか!キュゥべぇやめさせて!」
QB「それは無理だよ。あの戦いに割り込めるの同じ魔法少女だけ。美樹さやか君には介入できない」
QB「はっきり言うよ。君は無力だ」
さやか「そ、んな…」
まどか「うあぁ!?」
さやか「まどか!?」
杏子「これに懲りたら、ちったぁ頭冷やしな」
ほむら「それはあなたの方よ。佐倉杏子」
杏子「な、誰だてめぇ!?」
ほむら「答える義務は無いわ」
杏子「チッ。あんたが噂のイレギュラーか」
ほむら「これ以上、その子に危害を加えるというのなら私が相手になる」
杏子「まったく手の内が見えないとあっちゃ今は引くしないか」バッ
ダダッ
さやか「は、はぁ…」ヘナヘナ
さやか「ありがとう。転校せ、」
ほむら「まどか。大丈夫」
まどか「はぁ…はぁ…」
ほむら「今、手当てを…」
バシっ
まどか「いい、いらない。帰ろうさやかちゃん」
さやか「え?あ、うん…」
まどか「ごめんね。ちょっとだけ、肩借りるね」
さやか「まどか、しっかりして」
まどか「ウェヒヒ。ちょっとだけ疲れちゃった」
さやか「ケガは…」
まどか「大丈夫。もう魔法で治したから」
さやか「そっか、よかった」
まどか「行こう」
さやか「うん…」チラ
ほむら「…」
スタスタ
マミホーム
マミ(キュゥべぇからの連絡があって鹿目さんが魔法少女と交戦して怪我をしたと聞いた)
マミ(相手はおそらく…)
マミ「鹿目さん…」
マミ「美樹さん…」
マミ「2人とも大切なお友達」
マミ(今の私を見たらあなたはなんていうの?あなたは今どうしてるの?)
マミ「佐倉さん…」
ゲームセンター
杏子「よう、またあんたか。今度はなんの用だ?」
ほむら「2週間後この街にワルプルギスの夜が来る」
杏子「何故わかる?」
ほむら「それは秘密」
ほむら「それを倒せば、私はこの街を去る。後はあなたの好きにすればいい」
杏子「なるほど」
ほむら「それから昨日の魔法少女、鹿目まどかは私が対処する。あなたは手を出さないで」
杏子「なんでそいつには声を掛けないんだ?」
ほむら「それも秘密」
杏子「はっ、秘密なっかりだな。まぁ、いいよ。ワルプルギスの夜とあっちゃ風見野にも影響が出そうだし」
杏子「みすみす狩場を荒らされるのも癪だ。手を貸してやるよ」
スッ
杏子「くうかい?」
翌日
さやか「まどか、ケガ大丈夫?」
まどか「うん…」
さやか「…」
まどか「…」
さやか「今日さ、放課後どっか行こうよ!気晴らしにパーっとさ」
まどか「うん…」
さやか「まどか。あんな奴の言うこと気にしちゃダメだよ」
まどか「え?」
さやか「まどかは間違ってない!絶対にあたしが保証するよ」
まどか「さやかちゃん…」
さやか「だから、元気出してよ」
まどか「ありがと。さやかちゃん」
さやかと別れて帰り道
まどか「ティヒヒ、ひさしぶりにいっぱい遊んじゃった」
杏子「よう」
まどか「あなた…」
杏子「昨日も一緒にいたあいつ。あいつの為に契約したんだって?」
まどか「…」
杏子「たった1度の奇跡をそんなことに使っちまって」
まどか「さやかちゃんは、あと少しで死んじゃってた。その為に願いを使って何がいけないの」
杏子「命って…そうか…」
まどか「え?」
杏子「悪かったよ。言い過ぎた」
まどか「なにで、急に?」
杏子「別に。そこまで詳しく聞いてなかったからな。ただ、それだけだ」
まどあん「!?」
まどか「この気配」
杏子「ああ、間違えなく魔女だ」
まどか「わたしは行くよ」
杏子「あたしだって行くさ。今回は魔女だ無意味な狩りじゃない」
まどか「ティヒヒ、わたし鹿目まどか」
杏子「はっ、昨日はあんなに敵意むき出しだったくせに。佐倉杏子だ」
杏子「くうかい?」
魔女の結界
杏子「2人だとあっという間だな」
まどか「ティヒヒ、そうだね」
杏子「なぁ」
まどか「うん?」
杏子「昨日のあいつ、そんなに大事なのか」
まどか「うん。たぶん、誰よりも…なによりも…」
杏子「…」
まどか「佐倉さん?」
杏子「杏子で、いいよ…」
まどか「杏子ちゃんは、どんな願いで魔法少女になったの?」
杏子「……言いたくない」
まどか「あ、そう…」
タタッ
マミ「鹿目さん!」
杏子「あ…」
まどか「マミさん!」
マミ「もう、また無茶して。魔女を見付けたなら連絡を、」
杏子「…」
マミ「佐倉…さん?」
まどか「え?え、知り合い?」アワアワ
マミ「佐倉さん。今までどうしてたの?ずっと心配して」
杏子「やめろよ!」
マミ「!?」
杏子「今更、心配とか…やめてくれよ」
杏子「あたしはもう、あんたとは違うんだ」
タタタッ
マミ「佐倉さん…」
まどか「マミさん、杏子ちゃんと知り合いだったんですか?」
マミ「ええ昔、少し」
まどか「まさか、マミさんも?」
マミ「え?」
―――――
―――
―
マミ「そう、佐倉さんがそんなことを…」
まどか「昔からそうじゃなかったんですか?」
マミ「ええ、家族思いの良い子だったのに…」
まどか「…」
まどか「よし!」
タタタッ
マミ「鹿目さん?」
まどか「見つけた、杏子ちゃん!」
杏子「あんた…」
まどか「ねぇ、なんでマミさんとちゃんと話してあげないの?」
杏子「関係ないだろ?」
まどか「関係ないけど、なんにも知らないけど、けど黙ってなんてられないよ!」
杏子「うるせぇ!お節介なんだよ、お前も!マミも!」ヘンシン
まどか「杏子ちゃん。……ッ」
さやか「まどか!」
マミ「佐倉さん!」
まどか「さやかちゃん?」
杏子「マミ…」
さやか「マミさんから話聞いて、ダメだよこんなの!」
杏子「……ッ。はっ、ウザい奴にはウザい仲間がいるな!」
まどか「くっ…」スッ
さやか「まどか…。ごめん!」
バッ、ポイッ!
まどか「さやかちゃん!なんてこ、」
さやか「え?まどか?え……?」ダキッ、ユサユサ
マミ「鹿目さん、どうしたの?鹿目さん!?」
QB「今のは拙いよさやか。よりによって友達を投げ捨てるなんて」
杏子「どういうことだよ…こいつ死んでるじゃねぇか!?」
さやか「え?え?なに、どういうことなの?」
QB「君達、魔法少女の本体はあくまでソウルジェム。身体はただの外付けのハードウェアでしかないんだ」
杏子「てめぇ…それじゃあ、あたし達ゾンビにされちまったようなもんじゃねぇか!!」
ほむら「…」スッ
さやか「転校生…」
ギュッ
まどか「…はっ」
さやか「まどか。ごめんね、ごめんね!」
まどか「え?」
さやか「ありがとう、転校生」
まどか「ほむらちゃん…?」
ほむら「美樹さやか。あなたはどこまで愚かなの?」
ほむら「鹿目まどか、巴マミ、佐倉杏子。わかったでしょう?これが魔法少女の真実よ」
まどルーム
まどか「あなたはわたし達を騙してたの?」
QB「騙す?」
QB「そんなつもりはないよ。聞かれなかったから答えなかった、ただそれだけさ」
まどか「どうした…わたし達が…」ポロポロ
QB「運命を受け入れてでも、叶えたい願いが君にはあったんだろう?」
QB「それは間違いなく叶ったじゃないか」
学校
さやか「まどか…」
まどか「ティヒヒ、大丈夫だよさやかちゃん」
さやか(そんなわけないじゃん…)
仁美「…」
さやか「仁美?」
仁美「あ、いえ。どうかされました?」
さやか「いや、どうかされたのはあんたじゃないの?」
仁美「何でもありませんわ。ええ、本当に」
喫茶店
まどか「仁美ちゃん、お話って?」
仁美「わたくし、今までまどかさんに秘密にしてきたことがありますの」
まどか「え?」
仁美「わたくし、今までずっと美樹さやかさんのことお慕いしていました」
まどか「え?」
まどか「で、でも…さやかちゃんは…」
仁美「殿方…ですよね?」
まどか「え、どうして仁美ちゃんが?」
仁美「まぁ、色々です。そんなんことよりも」
仁美「わたくし、明日の放課後…さやかさんに告白します。1日だけ待ちます」
仁美「どうか、後悔の無い決断を」
まどか「…」
まどか「…」
杏子「…」スッ
まどか「杏子ちゃん…」
杏子「そう身構えるなよ、話がしたいだけだ。ちょっと、付き合ってくれ」
まどか「…うん」
杏子「その前に、ちょっと寄り道させてくれ」
マミルーム
杏子「よう」
マミ「佐倉さんに、鹿目さん?」
まどか「こんばんわ…」
杏子「一緒に来て欲しいところがあるんだ」
マミ「…」
杏子「頼むよ、マミ…さん」
教会跡
マミ「ここは…」
杏子「ああ、あたしんちだよ。覚えてるだろ?」
マミ「ええ…。でも、あなたご両親は?それに、モモちゃんも」
杏子「それも、今から話すよ」
―――――
―――
―
マミ(佐倉さん…そんなことが)
杏子「あんたはあたしと同じ間違いから始まった、だからさ…」
まどか「うぅ…ぐすっ…ヒック…えぇぇ」ポロポロ
杏子「お、おい。なんであんたが泣くんだよ!?」
まどか「だって、だってぇ…」ポロポロ
杏子「とにかく、あんたは間違いから始まったんだ。だから」
まどか「間違いなんかじゃない!」
杏子「は?」
まどか「杏子ちゃんがお父さんの為に祈ったこと、家族を助けたいって思ったことは間違いなんかじゃない!!」
杏子「そう…なのかな…」
マミ「佐倉さん。私は自分ひとり生き残ってしまった、だからこそ思うわ。あなたは間違ってなんかないって」
杏子「マミさん…」
杏子「あたしは…」ポロポロ
杏子「あたしは、本当は誰かに…そう言ってもらいやかったのかなぁ…」ポロポロ
マミ「佐倉さん」ギュウッ
杏子「マミさん…マミさぁん…」グズグズ
マミ「2人とも落ち着いた?」
まどか「はい…」
杏子「うん…」
マミ「佐倉さん、これから家で暮らさない?」
杏子「え?でも…」
マミ「あなたの素行を知った以上、先輩として野放しには出来ません。これからは家で面倒を見ます」
杏子「うん…」
マミ「正義の少女コンビ復活ね?いえ、鹿目さんもいれたらトリオかしら?」
まどか「わたしは…正義の味方なんて…」
杏子「どうしたんだよ。この前はあんな正義バカだったくせに」
まどか「実は…」
まどか「でも、わたしなんにも出来ない…だってわたしもう死んでるんだもん!ゾンビだもん…!」
まどか「抱きしめてなんて言えない。キスしてなんて言えないよ…」
杏子「ちょ、ちょっと待ってくれ。お前とその友達は、えー…レズなのか?」
マミ「佐倉さん。美樹さんは男の子よ」
杏子「え」
マミ「でも、そうね……よし!じゃあ、今から告白しましょう」
まどか「ええっ!?」
杏子「おい、その前にあたしの質問に答えろ!」
マミ「それは流しで。じゃあ、佐倉さん、美樹さんをここに連れてきてくれるかしら?」
杏子「はぁなんであたし!?ってか、質問に」
マミ「行くの?行かないの?」
杏子「…行きます」
杏子「連れてきました」
さやか「え?なに、なにこの状況?」
まどか「さやかちゃん…」
さやか「まどか?あんたまで、どうして」
マミ「さぁ、私たちは向こうにいてるから。がんばって」ボソッ
まどか「はい…」
さやか「まどか?」
まどか「さやかちゃんあのね、あの…」モジモジ
さやか「うん?」
まどか「さやかちゃんは魔法少女のこと、どう思う?」
さやか「どうって?」
まどか「その、ソウルジェムのこととか」
さやか「…」
さやか「あたしは……あたしがなにを言っても部外者の無責任な言葉でしかないけど…」
さやかそれでも、まどかやマミさんを見る目が変わるわけじゃないし」
さやか「今まで通り、あたしはまどかが好きだよ?」
まどか「あ…///」カァァァ
まどか「わたしも、わたしもさやかちゃんが好き…大好き!」
さやか「おう!さやかちゃんも、まどかが大好きだぞ?」
まどか「違うの、そうじゃないの…」
さやか「うん?」
まどか「えっと…」
マミ『がんばって』
杏子『ぐじぐじしてんじゃねえぞボンクラ』
まどか「あ…」
さやか「?」
まどか『うん』ギュッ
まどか「さやかちゃん、好きです!わたしと付き合って、恋人になってください!」
すみませんちょっと寝ます
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