結衣「京子…綾乃と幸せにね」(256)

~ごらく部~


シーーーーーーーーーン


結衣「誰もいないと静かだな…部室」

結衣「あかりとちなつちゃんは用事で今日は来れないし」

結衣「京子はさっき生徒会室に呼ばれてたし」

結衣「うーん、暇だなあ」ゴロゴロ

京子「……」ガラガラ

結衣「あ、京子おかえり」ゴロリ

結衣「ど、どうしたの真剣な顔して、もしかして…また部室返せって言われたの?」

京子「あ、いや、そうじゃなかったよ」

結衣「じゃ、なんだったの、生徒会の用事」ゴローン

京子「うん、綾乃に告白された」

結衣「……え」ピタッ

結衣「…どういう事?え、冗談とか?」

京子「いや、冗談じゃなくて、凄く真剣に告白された」

京子「わ、私の事がずっと好きだったって…///」

結衣「そ、そうか…」サァー

京子「ゆ、結衣…私、どうしよう?」

結衣「え、どうしようって…それは、京子が決める事じゃないの?」プイッ

京子「けど、私、どうしたらいいのか判んないし!」

結衣「だから、それをどうして私に言うんだよ。関係ないだろ」

京子「……」

結衣「……」

京子「結衣は…私に恋人が出来ることについて、どう思ってるの?」

結衣「それは…京子の、自由だろ」

結衣「何でそれを私に聞くの」

京子「うん、そ、そうだよね。ごめん…」

京子「じゃあ、ちょっと行って来る」

結衣「え、何処に?」

京子「綾乃にOKの返事してくるよ」

結衣「そ、そう、告白、受け止めるんだ…」

京子「うん、だって、綾乃の事、嫌いじゃなかったし」

京子「あ、今日は遅くなるかもしれないから、先に帰っててね」

結衣「あ、ああ、判った…」

結衣「……きょ、京子!」

京子「…!」ビクッ

結衣「あ、その…応援してるから、何かあったら…相談して…」

京子「……うん」

結衣「………」

結衣「これで、良かったんだよな…」

結衣「………」

結衣「帰ろう……」

~翌日~

~放課後~

結衣「はあ…京子は綾乃とデートだって言ってたし…」

結衣「何か…やる気出ないな…」

結衣「ん?机の中に…手紙が…」

結衣「…!ひょ、ひょっとして京子から…!?」ガサガサ

結衣「ち、ちなつちゃんからか…」

結衣「部室に行く前に体育館裏に来てほしい…か…」

結衣「……なんだろ、ちなつちゃん、用事なら部室で言えばいいのに…」

~廊下~

結衣「ふぅ…」トボトボ

結衣「あ、あそこに居るのは…あかり…」

結衣(あかりとちなつちゃんには、京子達の事は言わないでおこう…)

結衣(部室でまで話題に出されると…嫌だし…)

櫻子「おーい!あかりちゃーん!大ニュース!」ドドド

あか「あ、櫻子ちゃん、どうしたのそんなに急いで?」

櫻子「綾乃先輩と歳納先輩が、付き合うことになったんだって!」

結衣(……!)サッ

あか「え!?綾乃先輩と!?」

櫻子「私はてっきり歳納先輩は船見先輩とくっつくと思ってたんだけどさ~」

あか「あははは、私もそう思ってた~」

櫻子「船見先輩の心境や如何に!って感じだね!」

あか「まあ、自業自得なんだけどね、結衣ちゃんの場合は」

結衣(……!?)

櫻子「え、どういう事?」

あか「結衣ちゃんはさ、ほら、幼馴染の関係に胡坐をかいてる感じだったんだよね」

あか「だから、ちょっと痛い目見て勉強した方がいいと思う」

櫻子「あ、あかりちゃん、クール!」

あか「そんなことないよお、普通だよ!」

結衣(……)

~部室~

結衣「…あかりが、あんな事を思ってたなんて…」

結衣「は、ははは…私達は仲良しな幼馴染だと思ってたのに…」

結衣「私…全然皆の事、判ってなかったんだな…」グスッ


ドーン


結衣「!?」

ちな「はぁ…はぁ…はぁ…結衣先輩、見つけた…」

結衣「ち、ちなつちゃん、どうしたの、そんなに息切らして」

ちな「ゆ、結衣先輩…手紙、見てくれなかったんですか…?」ハァ、ハァ

結衣「手紙…?あ、…ごめん、忘れてた」

ちな「……!」

ちな「ゆ、結衣先輩!じ、実は私!今日は大切な話がありまして…!」

結衣(あ、駄目だ…泣きそう…ちなつちゃんに心配させちゃう…)

結衣「ご、ごめん、その話、明日でいいかな?」

結衣「ちょ、ちょっと今日は用事があって…」ササッ

ちな「結衣先輩!」ガシッ

結衣「!?」

ちな「用事って…なんですか、それ聞かないと、ちょっと納得できません…」

結衣(うう、もう、涙が零れそうなのに…)

結衣「うん、あれだよ、京子に呼ばれててね、ごめん!急ぐんだ!」ダッ

ちな「あ!結衣先輩待って!」

ちな「ゆいせんぱーーーーい!!」

~結衣部屋~

結衣(…ちなつちゃんには…悪い事したな…)

結衣(明日謝って…ちゃんと話を聞いてあげよう…)

結衣(もう、信じられるのはちなつちゃんだけだし…)

結衣「今日は…歯磨いて…もう寝るかな…」

結衣「……あ、この歯ブラシ…京子の…」

結衣「良く泊まりに来てたから、私が買ってあげたやつだ…」

結衣「…」ギュッ

結衣「うう…ううううう…」グス

結衣「きょ、きょうこぉぉぉ」ポロポロ

゚ンポーン


結衣「……なんだろう、こんな時間に…」ヒック

結衣「いいや…無視しちゃえ…」


ピンポンピンポンピンポンピンポン


結衣「こ、このピンポンラッシュは…もしかして…」

結衣「京子…?京子なの…?」ダッ

結衣「京子!?」バン

京子「へへーん、せいかーい!京子ちゃんだよー!」

結衣「きょ、京子…そ、そんなにずぶ濡れでどうしたの!?」

京子「あ、うん、途中で雨に振られてね」

京子「家帰るのもしんどいから、今日も泊めてもらおうかなって」

京子「いいでしょ?」

結衣「え、あ、う、うん…取りあえず上がって、タオル出すから、さ」

京子「おじゃましまーす!」

結衣(どうしたんだろ、京子…今日は綾乃とデートだったはずなのに…)

結衣(もしかして…もしかして、綾乃を怒らせて…振られちゃったとか…?)

結衣(そうだよ、そうでもないと…わざわざ私の所になんかこないもんな)

結衣(きっと、きっと私に慰めてほしいんだ…///)

結衣「ほら、京子、タオルだよ~」ワシャワシャ

京子「おー、ありがと!ついでに拭いてくれ~!」

結衣「もう、仕方ないな、京子は…」フキフキ

京子「結衣~お腹すいた~、パスタ食べたい!久しぶりに結衣のパスタ!」

結衣「もう、仕方ないな、京子は。今日だけ特別だぞ?」

結衣(よし、ちょっと奮発したパスタ作って京子を驚かせよう…)

結衣(そのあと、綾乃との話を聞いて…慰めてあげて…)

結衣(そして、私の気持ちを…伝えよう…)

結衣「京子~、パスタ出来たよ~」

京子「ありがと!結衣!うまそー!」

京子「ぷはー!今までで一番美味しかったよ!結衣!」パンパン

結衣「もう、褒めても何も出ないぞ///」

結衣「あ、そういえばさ、京子」

結衣「今日、確か綾乃とデートとか言ってなかった?」

結衣「綾乃はどうしたの?」

京子「うん、もう帰ったよ~」

結衣「ふうん……どうだった?デート、楽しかった?」

京子「そ、それがさ…あ、あの…」

京子「めちゃくちゃ楽しかった…!」

結衣「 」

京子「いやー!前から綾乃と私の相性、悪くないと思ってたけど…」

京子「もう驚くほどピッタリだった!」

京子「普段の綾乃はちょっと尖がってるけど、今日の綾乃は、もう、柔らかくて丸い印象しかしなかったよ!」

京子「まずゲームセンターへ行ったんだけど…綾乃って、全然ゲームの事知らないの」

京子「けど、私が一緒にやりながら教えてあげると、一生懸命さですぐに上達してくれるの!」

京子「その時に、首筋とかいろいろ見たんだけど…もう、白くていい匂いがして、フラフラしちゃった!」

京子「そのあとね!」

結衣「やめて」

京子「へ、どうして?」キョトン

結衣「あ、うん…あれだよ、今日は宿題出てただろ」

結衣「あれはやってしまわないといけないからさ…」

京子「げ、そうだった…うわー、勉強したくねえー」ゴローン

結衣「…もう、仕方ないなあ、京子は」

結衣「私が一緒にやってあげるから、がんばろ?」

京子「ほんと!?」ガバ

結衣「さ、用意して用意して」

京子「うーん!…よし、プリント用意オッケー!」

京子「あ、それでね、綾乃とそのあと、ご飯に行ったんだけどさ」

結衣「 」

京子「こう、食べる時に…あーんってしてもらったの!もう、綾乃超可愛かった///」

結衣「きょ、京子…」

京子「ん?」

結衣「しゅ、宿題やるから、その話止めてって…」

京子「いや」

結衣「い、いやって…」

京子「だって結衣言ったじゃん、何かあったら相談してねって」

結衣「そ、それは…」

京子「だから、今日は何があったのかを報告して」

京子「それに対する感想を聞きたいのです!」

京子「ほら、私、何か変な行動してなかったかとか、そういうのを聞きたいの」

京子「綾乃に嫌われたくないから」

結衣「  」

京子「えーと、それからね!」

~1時間後~

京子「で、最後は綾乃を家まで送って、そして…そしてお別れのチューを///」

結衣「  」ボー

京子「ちょっと、結衣、聞いてる?」

結衣「…あ、うん、きいてた、よ」

京子「じゃあさ、このデートの事聞いて、結衣はどう思った?」

結衣(……しょうじき、何も考えられない)

結衣「いいんじゃないか、だとうなデートだったとおもうよ」

京子「……そっか」

京子「結衣のお墨付きがあるなら大丈夫だな!」

京子「これからも、色々相談に乗ってね!」

結衣「あ、ああ」

京子「じゃあ、何とか宿題も終わったし、そろそろ寝よっか」

結衣「あ、うん…」

結衣(何だろう、京子と一緒に寝るのに、京子と寝てる気がしない)

~翌日~

~部室~

結衣「はぁ……」

結衣「まだ、誰も来てないか…」

結衣「ちなつちゃんに…謝りたいのにな…」


プルルル


結衣「あ、メールだ…」

結衣「ちなつちゃんからかな…」パカッ

『あかりだよ~、今日はちなつちゃんと一緒に街へ行くので部活へ行けないんだ

 ごめんね!結衣ちゃん!』


結衣(ちなつちゃん来ないのか…)

結衣(それなら、直接メールくれたら良かったのに…あかりになんて頼まなくても…)

結衣「ふう…じゃあ、今日も一人か…」


プルプルプル


結衣「ん、今度は電話か…ちなつちゃんかな…」

結衣「きょ、京子!?」ガチャッ

京子『もしもし、結衣~?』

結衣「きょ、京子、どうしたんだ?何か困った事でもあったの?」

京子『困った事はないけど、綾乃とのデートの報告しようと思って』

結衣「 」

京子『今、綾乃はトイレ行ってるんだけど…今日はボーリングにいったんだ」

京子『そうしたらさ、綾乃、ボーリングの玉放る時に滑って転んじゃって』

京子『超パンツが見えてた!赤だった!可愛かっt』ガチャン



結衣「京子……酷いよ…」

プルプルプル

結衣「…!?」ビクッ

結衣「ま、また京子…から…」ガチャッ

京子『ごめん、何か電話切れちゃったみたい!』

結衣「……京子、ごめん、今ちょっと忙しいから…」

京子『あ、そうなの?ごめんね、じゃあ手短に…』

結衣「…!」

結衣「だから!忙しいんだって!」

京子『えー、仕方ないなあ、じゃあメールで送っとくよ~』

結衣「お、送らなくてもいい!もう、いいでしょ」

結衣「京子なら私がいなくても綾乃と仲良くできるから…」

結衣「もう、もうそんな話聞かせてくれなくてもいいから…!」

京子『いや』

結衣「……京子?」

京子『あ、ごめん!綾乃戻ってきたから切るね!』

京子『あやのー!ちゅっちゅー!』

綾乃『ちょ、歳納京子、こんなところで…』ガチャン


ツーツーツー

~数日後~

~娯楽部~

結衣(あれから毎日毎日、京子からの報告が来る)

結衣(昨日は綾乃と一緒に、えっちな事をしたという報告が赤裸々に綴られたメールが凄い量で送られてきた)

結衣(もう…死にたい…)

結衣(ちなつちゃんとも、会えない)

結衣(毎日毎日、あかりから「ちなつちゃんと街へ行くよ」って報告だけが届く)

結衣(ちなつちゃんからは、何もない)

結衣「う、ううう…どうして…」グスッ

結衣「何日か前までは…あんなに楽しい部活だったのに…」ウルウル

結衣「だ、だめ…ここで泣いてても、何も解決しない…」

結衣「ち、ちなつちゃんだけは…大切にしたいから…」

結衣「会いに行こう…この時間なら、まだ1年教室にいるよね…」

結衣「ち、ちなつちゃん…!」

あか「あ、結衣ちゃんだ!何だか久しぶりだね~」

ちな「……」

結衣「ちなつちゃん、ちょっと、ちっょと話があるんだけど…」

ちな「……」チッ

結衣「ち、ちなつちゃん…?」

あか「あ、あかりは、ちょっと向こうに行っておくね」

ちな「…すぐ行くから、待っててね、あかりちゃん」

結衣「ち、ちなつちゃん、こないだは…こないだは、本当にごめん!」

ちな「……何がです?」

結衣「ほら、話、聞いてほしいって行ってたじゃない?あれからもう時間経っちゃったけど」

結衣「今からでも話、してほしいなって…」

ちな「ああ、あれ?」

ちな「もういいですよ、アレは」

結衣「…ちなつ、ちゃん?」

ちな「…私、あかりちゃんと付き合うことになりましたから」

結衣「……!?」

ちな「だから、もうごらく部には行きません」

結衣「ち、ちなつちゃん!私、何か怒らせちゃったかな!?ごめん、あやまるから…!」

ちな「……」チッ

ちな「結衣先輩のそういう所って、凄く、当てつけがましいです」

ちな「全ての事は自分が原因だとか考えてません?」

ちな「それ、自惚れですから」

結衣「…!」

ちな「私は、私の意思で、あかりちゃんを選びました」

ちな「も、もう、えっちもしちゃってます」

結衣「 」

ちな「じゃあ、あかりちゃんが待ってますので」

ちな「さよなら」

結衣「 」



あか「あ、ちなつちゃん、結衣ちゃん、どうかしたの?何かあったの?」

ちな「何もないよ、いこっ、あかりちゃん」ダキッ

~更に数日後~

~娯楽部~

結衣(誰も来ない)

結衣(誰も来ない)

結衣(誰も来ない)


プルルルッ


結衣「メール…」カチャッ


『京子だよ~!今日はね、水族館に来てるんだ!
 綾乃がさっきイルカに水かけられて超困ってた
 水のせいでブラウスが透けてるんだけど、まだ黙ってる///』

結衣「…」ピッピッ

≪削除しました≫


プルルルッ


結衣「メール…」カチャッ

『あかりだよ~!毎日ごめんね!
 今日もちなつちゃんと街に行くから部活へはいけないんだ
 最近、結衣ちゃん達に会えないから寂しいよ><』

結衣「…」ピッピッ

≪削除しました≫

~最後の日~

~娯楽部~

結衣(誰も来ない)

結衣(誰も来ない)

結衣(誰も来ない)




あか「あっかりーん☆」

結衣「……」

あか「え、えへへへ、何か久しぶりだなあ!部室!」

結衣「……」

あか「ゆ、結衣ちゃん、く、暗いよ、どうしたの?」

結衣「…何しに来たの」

あか「…え、あの、結衣ちゃん、やっぱり怒ってる?」

あか「ごめん、毎日毎日欠席してたんだから、そりゃ怒るよね…」

結衣「…もういいよ、あかり」

あか「え?」

あか「…ちょっと、結衣ちゃん、本当に大丈夫?顔色が…」

結衣「もういいって、無理しなくて」

結衣「本当は、私の事を嫌いなんだろ」

あか「そ、そんな事、ないよぉ、どうしてそういう事言うの、結衣ちゃん…」

結衣「は、ははは…あかり、この言葉に聞き覚えある?」


結衣「まあ、自業自得なんだけどね、結衣ちゃんの場合は」


結衣「幼馴染の関係に胡坐をかいてる感じだったんだよね」


結衣「ちょっと痛い目見て勉強した方がいいと思う」


あか「 」

あか「そう、結衣ちゃん、聞いてたんだ、あの時」

結衣「聞きたくて聞いたわけじゃない…どう思おうと勝手だけど…」

あか「そっか、聞いてたんだ…」

あか「じゃあ、仕方ないよね…うん、嘘じゃなかったし」

結衣「………」

あか「私ね、確かにそう思ってるよ、結衣ちゃんは幼馴染の関係の上に胡坐かいて」

あか「調子に乗ってるって」

結衣(…ああ、もう、決定打だ、これ以上は、無理)

結衣(どうせ壊れるなら…)

結衣「うん、そうだね、私、調子に乗ってた」

結衣「幼馴染の関係に胡坐かいて調子に乗ってた」

結衣「京子もあかりも離れていかず、ずっとこのままの関係が続くと思ってた」

結衣「けど、違うんだね」

結衣「変化しない関係なんてありえない」

結衣「努力しないと壊れてしまう関係もある」

結衣「は、はははは!確かに勉強になったよ、ありがとう」

結衣「あかり教えてくれてありがとう!」

あか「うん、そういう所が調子に乗ってるんだと思うよ」

あか「何時もお姉さんみたいな態度とってて、けど京子ちゃんには強く出れない」

あか「京子ちゃんが好きな癖にずーっと伝えなかったよね、正直、イライラしてたよ」

あか「だから京子ちゃんが綾乃ちゃんとくっついた時はちょっとだけザマァ見ろって思った」

あか「だから自業自得って言ったの、けど!」

あか「けど、それだけじゃ!ないもん!」ポロリ

あか「結衣ちゃんの好きな所だって一杯あるもん!」

あか「私だって人間だから!そりゃ嫌な面にイラッとする事はあるよ!」

あか「けど、それを含めても!私は結衣ちゃんを!一番の友達だって!」

あか「思ってたのに…それは、いけない事なの…?」ポロポロ

結衣「……」

あか「結衣ちゃん、結衣ちゃん全てを肯定するのは…無理だよ…」グスン

あか「けど、私は、これからも結衣ちゃんと友達でいたい…」

あか「それじゃあ…駄目なのかな…」

あか「結衣ちゃんの全部を肯定してあげないと…友達でいちゃ、駄目なのかな…」

この後、あかりと和解した結衣は夜中に京子に襲われレイプされるも
ストレスで不感症になっていた結衣はピクリともせず逆に京子を落ち込ませ
翌日、ちなつから「あかりと付き合ってるのは嘘でした」と報告を受け
最終的には「結衣を不感症にしちまったー責任とらないとー」と言いつつ綾乃と別れた京子とも合流し
何とか元のごらく部に戻るのだが


それはまた別のお話

あ、はい、私>>1です
お疲れ様でした

結衣「ごめんあかり、今は考えられそうもない」ダッ

あかり「結衣ちゃん!待って!」ぞるっ

結衣(制止するあかりを振り切ると私は娯楽部で使っていた茶道室に閉じこもった)

結衣「誰もいないと静かだな…部室」

結衣「あかりとちなつちゃんはもう来ないし」

結衣「京子ももう綾乃と過ごすから来ないよね」

結衣「なんだろう、今までの娯楽部での思い出が蘇ってきて涙が出てきた…」シャバシャバ

結衣「はぁ…京子…」ゴロゴロ

京子「なに?呼んだ?」ヒョコッ

結衣「きょ、京子!?何でここに!?」ビクッ

京子「何でって、娯楽部の部長なんだからここに居て当然でしょ」

結衣(娯楽部…。元は私たち二人で始めたんだっけ…)

京子「どうしたの結衣?目が赤いよ。何かあったの?」スッ

結衣「あ…」

結衣(京子の手が頬に触れた時、思わずドキッとしてしまった…。もう京子は綾乃と付き合ってるっていうのに…)

結衣「何でもないよ京子」

京子「本当?」ジーッ

結衣(真剣な顔で私の顔を覗き込む京子の目が、今の私にはあまりに辛すぎて思わず顔をそむけた)

京子「ねえ結衣。最近どうかしたの?」

結衣「はは、だから何でもないって。京子は心配性だな。そういえば綾乃はどうしたの?」

京子「話を逸らさないで」グイッ

結衣(京子は私の頬を両手で挟んで顔を向き直させる)

京子「結衣は本当にわかりやすいよね」

結衣「な、何が?」

京子「最近は綾乃の話題なんか聞きたくもないって感じだったのに」

結衣「それは…」

京子「もしかして、綾乃のこと好きだったけど私にとられて嫉妬しちゃった?」

結衣「違う!」



京子「うん、知ってるよ。結衣が私を好きなこと」

結衣「えっ?」

京子「綾乃と付き合ってるっていうのね…、あれ嘘なの」

結衣「えっ…?でも、櫻子ちゃんやあかりだって…」

京子「櫻子ちゃんには噂を流してもらっただけ。事実、私が綾乃とイチャイチャしてたって場面は誰も見てないと思うはずだけど」

結衣「う…嘘だ…。そんな噂が流れてたら、何で綾乃が否定しないんだよ!」

京子「綾乃もグルだからだよ」

結衣(京子と綾乃が付き合ってなかった…?本当なのかな…。本当に本当…?で、でも…)

京子「混乱してる?まだ信じてないって顔なんだけど…」チラッ

結衣「…当たり前だろ」

京子「ねえ、本当に付き合ってるとしたら、他の子の家に二人きりになるのにお邪魔したりするかな?」

結衣「それは…、私とは幼馴染だし…。そ、そうだ!電話!ボーリング行ったとき!綾乃にキスしたんじゃ…」

京子「キスはしてないよ。あの時の電話も綾乃に協力してもらったの。それにボーリング場で電話してたらあんなにクリアな音声で通話できないでしょ?」

結衣「あ…確かに…。で、でも、じゃあ何で綾乃と付き合ってるって嘘をついたんだ?それに私への電話や、周りに噂流したりなんかも…」


京子「…ねえ結衣、本当になんでなのかわからないの?」

綾乃「と、歳納京子…そんな話聞いてないわよ…」

京子「あ、綾乃!?どうしてここに…!」

綾乃「毎晩愛してくれたのに、あれも、ドッキリだったって言うの!?」

京子「はい!」

ちな「京子先輩!」

京子「ちなつちゃん!」

ちな「ドッキリの報酬に結衣先輩の1年間占有券くれるって言ってたの!まだですか!?」

京子「ああ、それもドッキリだ」

あか「京子ちゃん!」

京子「あかりは存在そのものもドッキリだ」

あか「 」


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    ヾ;;;;;;;;;;ソ;;;ヽ:::::l;;;;;;;ト::,                  {:::::::::::::テ  〃;;;;;;} r
    ヽ;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ};;;;;;;i ヾ、〃//〟            l::::::::::::リ  /;;;;;;; リ      ……騙したな...
      ヾハ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;{  `                 ヾ::::::::ソ  /;;;;;;;;;;;/
      ソ ヾ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;l                        〃;;;;;;;;′
          ヾ;;;;;;;;;;;;;l、::l                  〃//〟;;;;;;;;/{;/
          j;;;;;;;;;;;;;;| ヾl ヽ、                   /;;;;′レ
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結衣(わかってる…わかってるよ京子!でも…でも…)


結衣「だって、メールだって凄い量来たんだ!えっちな事もしたって書いてあったじゃないか!」

京子「結衣…」

結衣(違う!こんな事を言いたいんじゃない!京子の顔を見ろよ!あんな顔させたかったんじゃないんだ!何か…何か言わないと…)


結衣「何?じゃあ京子は私のことからかって楽しんでたの?」

結衣「私の気持ち知ってたって言ってたよね?」

結衣「楽しかった?私が京子から相談受けて、辛くて、悩んで、苦しんでるの見て」

京子「結衣…」


結衣(違う…違う…違う違う違う違う違う違う。こんなはずじゃない。嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ)

結衣(あかりが、ちなつちゃんが言ってた事を思い出せ…。神様、勇気を…!)

                                _>
                        . : : : ∠三-‐‥へ、 「 ̄ ̄ ̄: : .
                        //〉: : : : : : : : : : : : \j : : : : : : : : : : .
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                   , : : : : : : : ,イ 斗 7 「ハ     / } A- 、, \: : : : : : .
                     ′: : : :.:/ ! ./| ./  レ'八  .i / / /八 ∧ ヽ: : : : : .
                  ′: : : :/   |/ ノ'´   /  \j/ /ノ      リハ ヘ: : : :′
                {: : : : /| ,i  j ,ィ竓芹弍    ノ    ,ィ竓芹ミ、 ノ  ; : : :|
                |: :: :/;i;| 八  fノん、)::::ハ       ん、):::ハキ  j   ハ: :|
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               j : : |;i;i;i;i|    !、 ー‐         ー‐'´ 厶イ: : : : |
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               |: : :人;i;i;i;|   ト、 /〉   「 ̄ フ     ノ  i : : : : : : !
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結衣「好きなんだ!私は京子のこと!」

結衣「綾乃の話を聞いたりするのが苦しかった!辛かった!死にたかった!」

結衣「でも、そんなことはもうどうでもいい!私は京子が好き!」

結衣「だから………だから………」ポロポロ



京子「うん、知ってるよ。結衣が私を好きなこと」ギュッ

京子「だから知ってるでしょ?結衣も私の気持ち」チュッ

結衣「うん…」

京子「大好き」

結衣「私もだよ、京子」




綾乃「そう、よかったわね」

京子「うん。ごめんね綾乃。綾乃の気持ち知ってたのにこんなのに協力してもらって」

綾乃「いいのよ。でも、これで船見さんを不幸になんかしてみなさい!罰金バッキンガムなんだからね!」

京子「ふふ、わかってるって。じゃあ結衣が待ってるから、またね綾乃!」ダッ



千歳「綾乃ちゃん、泣いてもええんやで?」

綾乃「ふふ、好きな人が幸せになったのよ?何で泣くのよ……ふぇぇ、千歳~~」グスッ

千歳「よしよし。今はいっぱい泣いてええんや、綾乃ちゃん…」



あかり「そっか、よかった…」

ちなつ「じゃあもうあかりちゃんと付き合ってるふりしなくていいんですね。あー、やれやれです」

京子「とかいって満更でもなかったくせに~」

あかり「きょ、京子ちゃん///」

ちなつ「な、何言ってるんですか京子先輩///」

京子「じゃあ明日からまた娯楽部復活だな!」

ちなつ「ですね」



結衣(こうして今では何事もなかったかのように普通に娯楽部が復活している)

あかり「結衣ちゃん。はい、お茶」ジョロロ

ちなつ「ちょっ、結衣先輩には私がお茶を出すんですから」ジョババ…

結衣(なんだかんだであかりやちなつちゃんとも上手くやれている)

京子「待った待った~。その役目、私が引き受けた~!」ずるっ ずるっ

結衣「京子!?お前なに持ってきてるんだよ!?」






りせ「………………」ムリムリムリッ

西垣「松本!?クソッ、トイレに間に合わなかったか!」

おしまい

おつ
ところで、これずっと>>1だったの?

>>252
乗っ取りして毎回無意味に会長に出させるのは私しかいなかろうもん

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