ことり「うん、ここまででいいかな」

海未「いいのですか、一応チケットがなくてもまだ先までいけますが」

ことり「ううん、いいの。ギリギリまで一緒にいると泣いちゃいそうになるし…」

海未「ことり…」

ことり「それに、お母さんはもうちょっと前で帰らせちゃったのに、
うみちゃんだけギリギリまで来てもらっちゃ、不公平だしね」

海未「それは…そうですが」

ことり「うん、だからもう少しここでお話ししてよう。まだ時間はあるし」

海未「ことり…待ってても多分…」

ことり「あ、アイスクリーム屋さんだ！」

ことり「そういえば海未ちゃん、子供の頃に2人だけで買い食いしたときのこと覚えてる？」


海未「ええ、覚えていますよ」

海未「そういえば。あのときは私が禁止されているとさんざん止めたのに、
強引に一緒にアイスクリーム屋で買い食いをさせられましたね」


ことり「えへへ、だって急にアイスクリームが食べたくなっちゃって、ごめんね」

ことり「あのときのストロベリーとチョコレートのアイスクリームおいしかったなぁ…」


海未「よく覚えてますね…なんなら食べていきますか？まだ時間はありますし」


ことり「うーん、いいかな。また落ちしちゃいそうだし」

ことり「あ、このネコかわいい～」

海未「これは…なかなかいいですね」

ことり「このネコのぬいぐるみ、ふわふわで触りごこちもなかなか～」

海未「なるほど、こっちの白いネコとセットなんですね。私はこっちの方が…」

ことり「あ、そういえば前に買ったネコミミ、最近はあんまりつけてないね」

海未「最近ってなんですか！！！」

海未「そもそも、私がつけたのはあの一回だけで、
それもあんな誓約書がなければ付けませんでしたよ！！」

ことり「え～うみちゃんはネコミミとっても似合うと思うし、せっかく作ったあの衣装ももっと活用してほしいな」

ことり「そうだ、次はネコミミメイドでライ…」

海未「ことり…」

ことり「あ、ご、ごめんね」

ことり「ほ、ほら、ネコミミなら、来年の学園祭の出し物とかオープンキャンパスとかで使う機会あると思うし！」

ことり「そうだ、来年のクラスの催し物はネコミミ喫茶とか、ネコミミ落ち武者とかどうかな？」

海未「…ええ、来年になったら考えておきますね（考えるだけですよ、考えるだけ…！）」

ことり「わぁ、このお店、駄菓子がいっぱいおいてある～」

海未「どうやら日本の駄菓子を外国の人に紹介するお店らしいですね」

海未「…駄菓子で思い出しましたが、上田屋さんはもう少しお店を続けるらしいですよ」

海未「学校の存続も決まりましたし、公式のミューズグッズを買いに結構人が来たりするみたいですね」

ことり「本当！？」

ことり「やっぱり私たちの活動がうまく繋がったんだね」

ことり「子供の頃からずっと通っていた思い出の詰まったお店だし、本当によかったよ～」

海未「そうですね。私もあの店にはお世話になりましたし、多少なりとも力添えが出来たことはうれしく思います」

海未「まぁ始めに穂乃果が増客キャンペーンとか言い出したときは流石にーーーあっ」

ことり「あっ…」

海未「…」

ことり「…」

海未「すみませんことり、気をつけていたのに」

ことり「ううん、いいの。だって穂乃果ちゃんとの思い出も、
私にとってはとても大事な思い出だから、蓋をしたくないし…」

海未「ことり…」


アナウンス「…行きは、ご搭乗の最終案内を…」


ことり「そろそろ行かなくちゃね…」

ことり「あのね、うみちゃん。私…(ｸﾞｽｯ)本当はね…(ｸﾞｽｯ)」

海未「ことり…」

ことり「…ううん、やっぱりやめておく…(ｸﾞｽｯ)」

海未「ことり！」

ことり「いいの！」

ことり「うみちゃん…(ｸﾞｽｯ)穂乃果ちゃんに…よろしくね…(ｸﾞｽｯ)」

ことり「………さよなら！」



海未「こうしてあの日、ことりは海の向こうへ旅立ってしまった」

海未「最後に見たことりの顔は、これまで一度も見たことのない、とても、とても悲しい顔だった」

～数週間後～


海未（ことりが私達の元を去ってからだいぶ時間がたった）

海未（ことりが消えたことから目を逸らすかのように、
穂乃果と私は自然とお互いを避けるようになり、
今ではほぼ話すことは無くなってしまった）

海未「生まれる前からの幼馴染だというのに、疎遠になるのは簡単ですね…」

海未「…おや？」

にこ「にっこにこにー」

にこ「そこの暗い顔をしてるキミ！にこのライブを見て元気いっぱいになるにこー」

にこ「次回のにこりんぱなのライブはぁ…って、なんだ海未じゃない」



海未「お久しぶりですね、にこ」

にこ「あまりに暗い顔してるから、てっきりリストラ間近のサラリーマンかと思ったじゃない」

海未「なんですかそれは…」

海未「それはともかく、相変わらず活動が好調のようで何よりです。花陽や凜は元気ですか？」

にこ「あの二人ならいつも通り元気にしてるわよ。ほら、あっちの方でチラシを配ってるでしょ」

にこ「それよりあんた、アイドル活動を再開する気は無いわけ？」

にこ「私には負けるけど結構可愛い顔してるし、あんな表情ばかりしてちゃ勿体無いわよ」

海未「そんなにひどい顔をしてましたか…まだまだ鍛錬が足りませんね」

にこ「いや、そこはそんな表情をしなくならないようにアイドル活動を…」

にこ「…まぁいいわ、戻りたくなったらいつでも声かけなさい、あんたなら即日レギュラーにしてあげるわよ。じゃあね」

海未「…にこはすごいですね。あんなことがあったにも関わらず、ブレることなく自らのやりたいことを見つめている」

海未「やはりミューズに入る前からスクールアイドル活動をしていただけのことはあります」

海未「そういえば、ほかのみんなはどうしているでしょうか…元気だといいんですが」

～絵里～

絵里「それでは、今日の会議はここで終わりにします」

絵里「担当者の方は明後日までに資料作成をお願いします。以上、解散！」


絵里「さてと、自治体へ提出する書類は先生のチェックのために後回し、
オープンキャンパスの書類はさっきやっちゃったし…」

絵里「そういえば、生徒からの意見書の処理もまだやってなかったわね。
あれはどこにおいたかしら…」

希「あ、それなら昨日ウチがやっておいたから、エリちはやらなくても大丈夫や」

絵里「あら希…ありがとね。じゃあほかに仕事はないかしら…えーと…」

希「来週の清掃週間の配布物はもう提出したし、再来週の遅刻撲滅運動の書類はウチが昨日仕上げたよ」

希「エリち、今日はちょっと休んだ方がいいんとちゃう？最近ずっと仕事づくしで全然休んでなかったやろ？」

絵里「…廃校が撤回されたとはいえ再来年以降はわからないし、
生徒会長としては、卒業するまでに出来るだけのことをやっておきたいのよ」

希「でもエリち、今日の授業も結構眠そうにしてたし、流石にそろそろ休まんといかんよ？」

希「多分このまんまだと、数日後には生徒会長が授業中に居眠りしてたって噂が学校中に…」

希「運がいいことに、今日残ってる作業は全然ないんやし、今日ぐらいは早く帰っても罰はあたらんと思うよ」

絵里「確かにそうなんだけど…でも…」

希「ほらほら、この書類にチェックをもらうのはウチがやっておくから、エリちはさっさと帰んなよー(ﾀｯﾀｯﾀ)

絵里「あ、希！…もう、そんなに私を休ませたいのかしら？まだまだやることはいっぱいあるっていうのに」

絵里「まったく、ほかにやらないといけないことは………あれ？全然ない？」

絵里「おかしいわね…多分この辺に…うーん…」

絵里「………困ったわ、全く仕事がないわ」

絵里「どうしようかしら…」

絵里（…正直、仕事をしすぎだってことぐらい自分でもわかってる）

絵里（でも、そうやって何かに没頭をしていないと、
あのとても楽しかった時のことを思い出してしまって…悲しくなるのよ）

絵里（μ'sのみんなと一緒に活動していたあの時間は、
今思えば本当に短い期間だったけれども本当に楽しくて、
何度も思い出しては、もう二度とそれが戻ってこない事実に絶望するの）

絵里（でも、少なくても生徒会長としての仕事をしている間だけは、
これが私のやるべきことなんだって、自分の心を抑えられるから）

絵里（他人から求められている間だけは、自分の現実と向き合わなくていいから…ね）



絵里「…ふぅ、やることがないとつい暗い方向に考え込んじゃうわね。
ここは希のお言葉に甘えて、おうちに帰るとしますか」

～にこ～

にこ「本当？にこの次回のライブ、来てくれるのね？」

にこ「じゃあライブ会場で待ってるよ、にっこにこにー」


にこ「ふぅ…だいぶ人が少なくなってきたわね。今日の感触は…悪くはないぐらいかしらね」

にこ「私や凜と花陽の固定ファンがついてきたおかげで、
にこりんぱなのファンの数は結成したての割には多いんだけれど、
そこで満足するような私じゃないのよ！」

希「ほう…夢はおっきいんやねぇ…こっちの方は小さいのに(ﾜｼﾜｼ)」

にこ「きゃっ！の、希！？いきなり胸を触りながら登場しないでよ！」

にこ「それにあんたみたいにならなくても、これはこれでファンがとれるからいいのよ！」

希「ムキになるにこちゃんもかわええなぁ…うしし。
まぁそれはおいといて、最近頑張ってるようやん」

にこ「まあね、このにこが所属するユニットだもの、A-RISEにだって買ってみせるわよ！」

希「ほほう、大きく出るんやなぁ…」

にこ「当然でしょ！凜も花陽も頑張ってくれるし、今はまだまだだけれど、十分いける手応えはつかんでるわ！」

にこ（そう、私がμ'sよりも前にアイドル活動をしていたときと比べると、確実に手応えを感じてるわ）

にこ（それはもちろん私の人気が高まっている所からのスタートと言うのもあるけど、
あの2人の頑張りによるところも大きいわ）

にこ（ただ、ちょっと2人とも、特に花陽が頑張りすぎているような気がするし、その辺は今後改善が必要ね…）


希「そうなんか…まぁにこちゃんがついてるなら大丈夫やろ」

にこ「あら、あんたがあたしを褒めるなんて珍しいわね。どういう風の吹き回しかしら？」

希「そう？でも昔に比べたらにこちゃんは進歩しとるしなー」

希「ウチとしては手のかかる子供が一人前になった感じがして、素直にうれしいんよ？」

にこ「くっ…だから子供扱いしないでよね！
それに、なんだかんだ言って裏方作業とかはあんたも手伝ってるじゃない」

希「まぁ、事務作業とかはウチがやった方が数十倍も速いし、別にそんな負担でもないしなぁ…」

にこ「ふんっ、一応…お礼だけは言っておくわ。ありがと…(ﾎﾞｿ)」

にこ「そ、それじゃあね！」

にこ（希には会場の手配や、私たちが直接出ない宣伝活動、活動資金の計算とか、
裏方の作業をほとんどやってもらっちゃってるわ）

にこ（そのおかげで、私たちは練習やライブにだけ集中できてるわけだし、
これだけ短期間でにこりんぱなの人気を上げられたのは、希のおかげもあるのよね）

にこ（…本人の前で感謝してるなんて恥ずかしくて言えないけど）


にこ（ただ、私たちのユニットの人気は凄いんだけれど、やっぱりμ'sの勢いには負けているのよね…）

にこ（あの頃は本気で、ラブライブに出てA-RISEと互角かそれ以上に戦えると、
何も疑うことなく信じられたのよ…）

にこ（…だめよにこ、過去を振り返ってももうあのときには戻れない。
あの本当に楽しくて、私の大好きだったμ'sはもうないの。）

にこ（私に出来ることは、私を信じてついてきてくれたあの2人を裏切らないようにすることだけ。
それだけなのよ）

～凜～

凜「かよちんかよちん、お疲れ様ー」

花陽「あ、凜ちゃん、お疲れー」

凜「かよちん大丈夫？なんか少し疲れた顔してたけど…」

花陽「そ、そんなことないよー　私はなんともない…よ？(ｲｼﾞｲｼﾞ)」

凜「そうかにゃー…？　……あ、わかった、かよちんお腹空いてるでしょ！」

花陽「ｴ゛ｴ゛！？」

凜「そっかー　最近練習にもかなり気合い入れてるし、チラシ配りも体力使うもんねー」

花陽「そ、そんなこと…ちょっとぐらいはある…かも…」

凜「よーし、じゃあだいぶ配ったし、にこちゃんに声かけてご飯に行こう！おー！」

花陽「あ、ちょっと凜ちゃん引っ張らないで～」

凜（…ちょっと強引だったけど、かよちんも笑ってくれたしオッケーかにゃ）

凜（かよちんは嘘つくとき必ず指をいじっちゃうし、
実は何か我慢してるんだってこと、幼馴染みの凜にはお見通しだよ）

凜（ちょっと前までのかよちんは、
昔からなりたいって思ってたアイドルになれて、すっごい楽しそうだったんだけど、
最近のかよちんは笑ってるときでも、時々なんだか寂しそうな顔をしてるにゃ…）

凜（昔、クラスでアイドルごっこが流行ったときに、
自分は運動がダメだってさっさと諦めて観る側に回ったときも、同じような顔してたもん）

凜（きっと、今のかよちんも何か本当は思うところがあるんだけど、ダメだって思って我慢してるんだにゃ…）



凜（…多分、かよちんと同じことを凜も考えてると思う）

凜（でもそれはすっごく複雑な問題で、おバカな凜にはどうやれば解決できるかわからないにゃ…）

凜凜（凜に出来ることは、こうやって我慢して疲れちゃわないように、
声をかけたり笑わせてあげることぐらいしか出来ないにゃ…）

凜（だから、ちよっと強引でもかよちんが少しでも明るい顔をしてくれるなら、
凜はいくらでも頑張っちゃうにゃー！）

～花陽～

にこ「ご飯に行きたい？」

凜「そうそう、かよちんがそろそろおなか減ったって言ってるし、
だいぶチラシも配ったし、みんなでご飯に行こうよー」

花陽「り、りんちゃん、別に私はお腹すいたって言ったわけじゃ…」

にこ「そうね…だいぶ人も減ってきたし、今日は終わりしましょう」

凜「わーい！かよちんかよちん、今日はどこに食べに行く？」

花陽「え、えっと…私はみんなと一緒ならどこでもいいよ」

凜「そうなのにゃ？　じゃあどこがいいかなー？えーっと…」

花陽（μ'sが活動停止した後、私と凜ちゃんはにこちゃんに誘われて三人だけのユニット、
にこりんぱなとして活動を始めました）

花陽（活動停止を聞かされたとき、せっかくあこがれのアイドルになれたのに、
もう出来ないんだって思ってしまって、凄く落ち込みました）

花陽（でもこうやって、スクールアイドル活動を続けていられるので、とてもうれしいです）

花陽（…そう、はじめの頃は思っていました）

花陽（でも時々、ふとμ'sで一緒にやっていたころを思い出してしまいます）

花陽（いまの3人もとても楽しいんだけれど、やっぱり9人だった頃とはだいぶ違っていて、
もういない他のメンバーのことを考えては、悲しくなってしまいます）

花陽（凜ちゃんもにこちゃんもμ'sの仲間だったから、余計に他のメンバーがいないことが気になっちゃう…のかな）

花陽（もちろん、今の3人に不満があるわけじゃないです）

花陽（にこちゃんはアイドルについて凄く詳しいし、
私や凜ちゃんのこともしっかりサポートしてくれて、凄く面倒見がいいです）

花陽（凜ちゃんも最近ちょっと強引だけど、私が暗い顔をしてるときに励ましてくれて、
本当に2人とも優しくて、何も出来ない私なんて全然役に立たなくて申し訳ないって思っちゃうぐらいです）

花陽（…本当に2人とも、迷惑かけてゴメンね。そして、私なんかのことを気にかけてくれてありがとう）

凜「あ！そうだ、一昨日行ったあの店にしよう！」

にこ「またあの店～？」

にこ「…まぁ、割とおいしかったし、ご飯大盛り無料だから誰かさんは喜ぶし、別にいいけどね」

凜「よーし、そうと決まったら早速出発にゃー！」

凜「ほらかよちん、行こう♪」

花陽「うん…　2人とも、ありがとう…(ﾎﾞｿ)）

にこ「ん、何か言ったかしら？」

花陽「ううん、何でもない。それにしてもご飯大盛り楽しみだなぁ～炊きたてかな～？」

凜「じゃあ凜も大盛りにして、その分かよちんにあげるねー」

にこ「いや、流石にいくら花陽でもそこまで食べられないんじゃ…」
花陽「大丈夫です、問題ありません！むしろにこちゃんも大盛りお願いします！」　にこ「」

～真姫～

真姫・にこ「あっ…」

真姫「にこちゃ…矢澤先輩、どうしたんですかこんなところで」

にこ「まきちゃ…西木野さん。えっと…部室に忘れ物を取りに来たんだけど…」

真姫「そうですか…鍵がかかっているんで、鍵を取りにいった方がいいですよ」

にこ「そうなの。ありがとう…西木野…さん」

真姫「いえ、どういたしまして…矢澤…先輩」

真姫（はぁ…　最近ずっとこんな感じで嫌になっちゃう）

真姫（前まではお互い普通に、にこちゃんとか真姫ちゃんとか呼べていたのに、
あの日以来どうもお互いぎくしゃくしちゃって、ついつい他人行儀になってしまうのよね）

真姫「まぁ、μ'sがなくなったし、まきりんぱなのメンバーにならなかった今、にこちゃんと私は基本的に他人同士。
だから先輩に対して先輩って付けるのはおかしくない…んだけどね」


真姫（そう、μ'sが活動を停止した少し後、私はにこにちゃんにスクールアイドルを続けようと誘われた）

真姫（にこにちゃんが真っ先に私にだけ声をかけてくれたのはとても嬉しかったんだけれど、
あんなことがあったばかりだし、ちょっとスクールアイドル活動から離れたくて 断っちゃったのよね）

真姫（そうして私がグズグズしてるうちに、にこちゃんは凜や花陽と活動再開しちゃって、
ますます話しかけ辛くなって、今では…はぁ）

真姫（何度も入れてもらおうかって言い出そうと思った事はあったんだけれどね）

真姫（でも、やっぱり新しいグループに入るには認めないといけないから。
ミューズがなくなっちゃったんだって、私が大好きだったあの場所はもうないんだって、認めないといけないから）

真姫（そう思うと寂しくて、結局言い出せずに時間だけが過ぎていって…）

真姫（ああもう！あんたが中心に立たなきゃ何も回らないんだから、ぐずぐずしてないで早く戻ってきなさいよ、穂乃果！）

～希～

真姫「きっと青春がき～こえる♪このしゅ…って希じゃない！？」

希「あ、バレちゃった？やっほー」

真姫「そんなドアの外からこっそり覗いてないで、さっさと入ってきなさいよ…」

真姫「それにしても、今日は遅かったじゃない」

希「ちょっと用を済ませてきたからねーあ、もしかして待っててくれたん？」

真姫「べ、別に待ってたわけじゃ！ただ、毎日来てるのに今日だけなかなか現れなかったから、気になっただけよ！」

希「そうなん？残念やなぁーまきちゃんがウチの気持ちに気づいてくれたかと思ったのに」

真姫「き、気持ち！？だ、ダメよ、私にはにこちゃんが…あ、いや今のは違くて」

希「ふふっ、冗談や冗談。本気にしちゃってまきちゃんかわいいー」

真姫「なっ…ちょっと希！」

希「うしし…　それよりまきちゃん、続き歌ってくれへんの？」

真姫「あんたねぇ…そんなあからさまに話題を変えようったって…」

希「えー　せっかくまきちゃんの綺麗な歌声を楽しみししてきたのに…」

希「最近ではウチの一番の心のオアシスやったのに残念やなぁ…」

真姫「うっ……そ、そこまで言うなら聴かせてあげてもいいわよ？ほら、早く座りなさいよね」

希（まきちゃんは本当にちょろまきやなぁ…将来大丈夫やろか？）

希（にこちゃんが一緒にいてくれれば大丈夫なんやけど…このままだとちょっと大変やなぁ…）

希（まきちゃんはぱっと見、μ'sに入る前の生活に戻ってるように見える）

希（でも、実際は毎日授業が終わると音楽室にこもって、ずっとμ'sの曲ばかり歌っとる。
何かしないと落ち着けないんやな…）

希（ただ、医者の家だけあるのか、エリちと違って体調はかなり気を使ってるみたいで、
あんまり疲れた顔を見せたことはないねん）

希（たまにさみしそうな顔するし、心の方はどうかはわからんけど…）

希（こうしてウチに会うことで、少しは足しになってくれるといいんやけどな）

希（エリちは…とてもできる子やし、そうそう値を上げるようなタイプやないと思う）

希（ただそれゆえに、あのままいったら倒れるまで働きそうやし、早め早めに休ませたのは正解…やと思う）


希（にこちゃんたちは…まぁ大丈夫やろ）

希（にこちゃんも昔と違って、周りの事を見られるようになっとるし、
凜ちゃんもかよちんもお互いの事をよく知っとるしなー）

希（かよちんが少し頑張りすぎなところを除けば、今のところ危なくなりそうな凶兆もないし、
ウチもちょくちょく関わっとるし、多分問題なくいける…と思う）


希（海未ちゃんは…ウチが心配するまでもないやろ）

希（芯の部分は多分μ'sの中で一番しっかりしとるし、何があっても折れることはなさそうやねん）


希（穂乃果ちゃんは…一番の問題やな。時間が解決してくれればいいんやけど、そうも言ってられんしな…）

希（やっぱウチからなんかアプローチせなあかんなぁ…）

希（ウチはな、ミューズのみんなが大好きなんや）

希（だから、みんながバラバラになっとるこの状況は正直辛いんよ…）

希（でも残念なことに、みんなを引っ張って行くような、ミューズを復活させられるような力はウチにはないねん…）

希（ウチにできるのはこうやって、いつかくる復活の時をミューズのみんなが元気で迎えられるように、
小さなサポートをすることだけなんよ…）

希（でも大丈夫、穂乃果ちゃんはきっと戻ってきて、ミューズも復活するって、ウチは信じとる）

希（だって、カードがウチにそう告げとるんやから！）

希（それにしても、相変わらず真姫ちゃんの歌声は綺麗やなぁ…
あ、あかん、なんか気持ち良くなって眠くなってしもうた）

希（最近はライブと生徒会の作業のせいで寝るの遅かったし、エリちのこととやかく言えんなぁ…）

希（歌っとる途中に寝ると真姫ちゃん起こるだろうし、頑張って起きとかんと…）

希（うぅ眠い…）

希（……あ、穂乃果ちゃんにことりちゃん、久しぶりやなぁ…　せっかくやし一緒に歌おう…）

希（Zzz…）

真姫「…と、ちょっと希？起・き・な・さ～い！！！」

希「…あ、真姫ちゃん。おはようやなー）

希「何！が！おはようよ！まったく、人が歌ってるのにスヤスヤ寝てるんじゃないわよ！」

希「ごめんごめん、真姫ちゃんの歌声が気持ちよすぎて、ついつい眠気に負けちゃった」

真姫「もう…　最近ちょっと頑張りすぎだと思うし、たまには休みなさいよね」

希「あはは、まさかそのセリフを言われるとは…」

希「そんなら、今日は残ってる用事すませて、さっさと帰って休むことにしとくわ」

希「じゃあまきちゃん、また明日ねー」

真姫「あ、希」

希「ん？」

真姫「…………ありがと、ね」

希「……今日はいい夢見れそうやわ」

～穂乃果～

穂乃果「いやー店内ランキング一位ですよ、一位」

ミカ「くぅ～ダンスやってたからってダンスゲームが得意になるなんて…私の数少ない得意なゲームが…」

穂乃果「あはは…じゃあ私こっちだから」

神モブ3人「じゃあね～」



穂乃果「…ふう、今日は楽しかったなー　やっぱりみんなと遊ぶのもいいねぇ…最近はずっとダンスゲームばかりだけど」

穂乃果「μ'sを始めてからはあんまり前からの友達と遊べなかったけど、やっぱりこの空気は懐かしさを感じるよね～」

穂乃果「よーし、明日から練習も頑張…そうか、別に明日も明後日も何もないし、またみんなと遊べる…んだよね」

穂乃果「…あんなことになっちゃったけど、廃校も阻止できたし、きっと悪くない結果…なんだよね」

穂乃果「………ダンスゲーム、楽しかったなぁ……」

穂乃果「あ、アイドルショップ。　…ううん、私はもうそういうのとは距離を取ることにしたし、違う道を通ろうっと…」

女子「あ、あの、μ'sの高坂穂乃果さんですよね！？」

穂乃果「えっ？そうだけど…」

女子「あ、あの、私穂乃果さんのファンなんです！！だからその、こ、こ、これに、さささささサインを…」

穂乃果「ちょ、ちょっと追いついて！ほら深呼吸深呼吸、す～は～」

女子「す～は～…ふぅ、ちょっと落ち着きました。ありがとうございます」

穂乃果「ううん、気にしないで。えーっと…何だっけ？」

女子「あ、はい、私穂乃果さんのファンで、これにサインをお願いしたいんです！」

穂乃果「え！？サイン！私の！？」

女子「はい！あとできれば写真もお願いしたいです！」

穂乃果「わー…ライブ会場以外でこんなのねだられたの初めてだよ！よーし、いくらでも書いちゃうよ～！」

女子「わぁ、ありがとうございます！あ、名前は…」

～数分後～

女子「…写真とサインありがとうございました！一生の宝物にします！」

穂乃果「いえいえどうも～これからも応援…って、今ミューズは活動休止中だった…あはは」

女子「文化祭で倒れられてましたしね…あ、お体は大丈夫だったんですか？」

穂乃果「ちょっと寝たらすっかり元気になったし、全然大丈夫だったよ！」

女子「そうですか、よかった」

女子「そうだ！これだけは言っておかないと…」

穂乃果「ん？なに」

女子「音ノ木坂学院の廃校を阻止していただいてどうもありがとうございました！」

穂乃果「えっ…あ、はい」

女子「…私、昔からずっと高校は音ノ木！って決めてたんです！」

女子「そうしたら今年で廃校になるって聞いて、数日寝込むぐらいすっごいショックを受けてしまって…」

女子「そんな時に、廃校を阻止する為に結成されたスクールアイドルがいるって聞いて、凄くうれしかったんです！」


女子「私はけっこう成績がギリギリで、去年までは合格できるかどうかの瀬戸際ぐらいにいたんです…」

女子「でも、廃校を前にしてもあきらめないμ'sの皆さんのがんばりを見ているうちに、
自分もがんばらなくちゃって思えてきて…気がついたらμ'sの皆さんが大好きになってました！」

女子「成績の方は…まだボーダーライン上ですけど、ちょっとはよくなってきた…かな？」

女子「ですから穂乃果さん、音ノ木を守ってくれてありがとうございます、
そして、来年からは絶対に音ノ木に通うので、その時はよろしくお願いしますね！」

穂乃果「うん、ぜひとも音ノ木にやってきてね」

女子「じゃあ私、これから友達に合うんで失礼します。それじゃあまた、音ノ木であいましょう！」

穂乃果「ばいばい～」

穂乃果「…ふぅ、なんか結構勢いのある子だったなぁ…」

穂乃果「それにしてもあの子も音ノ木を目指せるのかぁ…」

穂乃果「いろいろ…あったけど、廃校は阻止できたし、あの子の願いを叶えられたし、
私の活動には意味があった…んだよね」

穂乃果「良かった良かった、あははっ…」

希「本当にそう思ってるん？」

穂乃果「希ちゃん！？どうしてここに！？」

希「カードが告げたんや、ウチの役割は今日ここに立つことだってな」

希「まぁそれはともかく、穂乃果ちゃん！」

穂乃果「な、何？」

希「確かに廃校も阻止できたし、来年以降に入ってくる子たちの願いを守れたのは大きな成果や」

希「でもな、ほのかちゃんはそれだけでいいん？もうスクールアイドルの活動はやりきったって思ってるん？」

穂乃果「そ、そうだよ」

穂乃果「私は、廃校を阻止するためにがんばってきたんだし、それが叶った今はもう、頑張る理由なんてないし…」

希「嘘や！」

希「だって、夢を追いかけて、やっと叶ったっていうのなら、なんでそんなに悲しそうな顔してるの！？」

穂乃果「！？」

希「ほのかちゃん、自分の顔見てみ？　
やり遂げた達成感のある顔どころか、今にも泣き出しそうなぐらい悲しい顔、しとるよ？」

穂乃果「わ、私は…」

希「ウチな、ほのかちゃんの笑顔は世界一やって思うねん」

希「余計なことに惑わされず、ただ真っ直ぐに自分の気持ちに素直にな人にだけできる、キラッキラの笑顔」

希「でもな、今のほのかちゃんにはそれがない。
笑ってる時だって、どこか寂しい感じがして、見てるウチらも元気にしてくれる、あの笑顔じゃないねん」

穂乃果「…」

希「ねぇ穂乃果ちゃん、穂乃果ちゃんの本当にやりたいことは何？　
失敗や遠慮とか抜きにして、穂乃果ちゃんが一番したいこと、ウチに聞かせてよ」

穂乃果「私が本当にやりたいこと…」

穂乃果「私は…ミューズをミューズを続けたい！」

穂乃果「廃校を阻止したいって気持ちもあったし、みんなに音ノ木のことを知ってほしいって気持ちもあった」

穂乃果「でも、本当にやりたいのは、かけがえのない今この時を大事にしたい。
ミューズのみんなと一緒に、この瞬間を生きていたいの！」

穂乃果「だから、だから…」

希「うちもな、ほのかちゃんに負けないぐらいミューズのみんなのことが大好きなんよ」

希「だから、うちの気持もほのかちゃんと一緒、みんなと一緒この時を過ごしたいって思ってるんよ」

穂乃果「希ちゃん…！」

希「大丈夫、後は任せとき。ほのかちゃんの気持ちをみんなに伝える場は、うちが責任を持ってちゃーんと用意したる」

希「絶対みんなもミューズをもう一回やりたいって思っとるって。だって、カードがウチにそう告げとるんよ？」

～次の日～

絵里「希に言われて全員集合した訳なんだけれど…」

海未「それで穂乃果、話ってなんです？」


穂乃果「あのね、みんな。わたしがμ'sを始めたのは、この学校の廃校を阻止したかったから」

穂乃果「でもね、いつからかスクールアイドルの活動が、μ'sとして活動することが、
ううん、μ'sのみんなと一緒に一つのことをするのが、好きで好きでしょうがなくなったの」

穂乃果「だから私、スクールアイドルをみんなともっとやっていたいの！」

穂乃果「私はきっと、これからもみんなに迷惑かけるかもしれないし、暴走して困らせちゃうかもしれない」

穂乃果「でも、続けたい、続けていたいの！　だからお願い、もう一度みんなとμ'sをやりたいんだけど、いいかな…？」

にこ「あんたね～　そんなこと、今更私たちが気にするわけないでしょ」

にこ「μ'sのリーダーはあんたしかいないんだから、
そんなこと気にする暇があったらみんなをちゃんと引っ張ってきなさいよ」


海未「まったく…穂乃果は昔から迷惑かけっぱなしじゃないですか。
今さら言わなくても、みんなそんなのわかりきってますよ」

海未「そもそも、突然の招集にこうしてみんな応じてる時点で、みんなの気持ちは決まってます」


絵里「私はあのとき、あなたの手に救われたの。自分が本当にやりたいことを、
やりたいって言って、それに突き進んでいく」

絵里「そういう風に生きていいんだって、あなたが教えてくれたのよ、穂乃果。
そんな私があなたの言ってることを否定すると思う？」


凜「凜は舌足らずだから上手く言えないんだけど、
でも、今まで穂乃果ちゃんと一緒にいるのはとっても楽しかったし、
きっとこれからも楽しいと思うにゃー」


花陽「わ、私は、昔からずっとアイドルが好きで、でも、どんくさい私には絶対無理だって諦めてたの」

花陽「でも、穂乃果ちゃんが何度も誘ってくれだからこそ、
ずっと憧れだったアイドルになれたし、私みたいな子でも、
やりたいって気持ちを封じ込めちゃうことないんだって、そう教えられたの」

花陽「だからその、私はほのかちゃんと一緒にアイドルやってよかったし、これからもやりたいって思い…ます」


真姫「音楽なんてやってももう意味ないって思ってた私を、半分強引だったけど、
また音楽活動に参加させてくれて実は感謝してるのよ」

真姫「それにその…私はμ'sのみんなが大好きだし、あ、あんたが先頭に立たないμ'sなんてμ'sじゃないのよ」

真姫「だ、だからさっさといつもの穂乃果らしく、みんなを引っ張ってきなさいよ」


希「ほらな、みんなも同じ気持ちだったやろ？」

穂乃果「うん、みんな…ありがとう！」

穂乃果「よ～し、μ's復活だよ！」

海未「あ、でもことりは…」

花陽「せっかく復活しても9人じゃないなんて…」

絵里「残念だけど、流石にアメリカから参加はね…」

穂乃果「それに関しては大丈夫、私に考えがあるんだ～♪」

７人「考えって？」

～ことり～
服飾の先生「おはよう、ことり」

ことり「あ、先生…」

先生「ことり元気ないわね…やっぱり慣れない環境は大変？」

ことり「いえ、そんなことはないんですが…」

先生「じゃあ悩み事？　日本に何かやり残して来たことでもあるの？」

ことり「いえ、大丈夫です…それに、μ'sはもう…(ﾎﾞｿ)」

先生「Perhaps the worst sin in life is knowing right and not doing it.
(人生でおそらく最も罪深いことは、正しいと知っていながらそれをしないこと)」

ことり「！！」

先生「今、貴女が一番やりたいと思っていることをやりなさい。それが貴女にとって一番いいことよ」

ことり「先生、なんで…」

先生「…私宛にね、手紙と貴女へのメッセージが来たのよ」

ことり「穂乃果ちゃんからの手紙…？これはμ's活動再開ライブ！！！」

先生「いい友達を持ってるわね、ことり」

ことり「でも、そうしたら先生が…」

先生「私はね、こう思うの。It is never too late to become what you might have been.
(なりたかった自分になるのに、 遅すぎるということはない)」

先生「大丈夫、その気になったときにいつでも戻ってきなさい。私はいつでも貴女が帰ってくるのを待ってるわ」

ことり「先生…！」

先生「さぁ、早速帰る支度をしなさい、海の向こうで貴女の友達が待ってるわよ」

ことり「はい！」

ライブ当日　～控え室～

希「みんな！お客さんぎょうさんはいっとったよー！」

にこ「この世界の矢澤にこの完全復活ライブよ、武道館だって満員にして見せるわ！」

花陽「わわわ、緊張してきました…」

凜「久しぶりにみんなでやるライブにゃ～　がんばるぞ－！」

海未「ことりはやっぱり現れませんでしたね…」

真姫「今日のSTART：DASH!!ならきっと振り付けも覚えてるでしょうし、私はまだ諦めないわ」

絵里「…そろそろ開始時刻よ。残念だけど、タイムアップね…」

穂乃果「でもことりちゃんが来るかもしれないし！」

絵里「せっかく来てくれたお客さんを、こちらの都合で待たせることは出来ないわ」



花陽「…」

凜「…」

希「元々ダメ元で呼び戻してみたんやし、残念やけど十分あり得ることやったしな…」

絵里「ことりにはことりのやりたいことがある。それがたまたまμ'sじゃなくなってしまっただけよ…」

にこ「そうね…悲しいけど」



真姫「ことり…何でこないのよ…」

海未「移動しましょう、8人しかいなくても、ライブをやめるわけにはいきません」

穂乃果「ことりちゃん…」

ライブ当日　～舞台裏～

絵里「みんな、立ち位置はしっかり覚えてる？久しぶりだからって、観てる人はそんなの関係ないんだからね」

花陽「う、うん！多分きっと大丈夫…」

にこ「当然でしょ。まったく、私を誰だと思ってるのかしら。私は世界のYAZAWA…」



海未「この講堂でこの曲で歌うのは久しぶりですね」

穂乃果「うん…」

海未「あのときは3人しかいなかったのに、今ではこんなにメンバーが…　あっ、ごめんなさい…」

穂乃果「ううん、仕方ないよね。気持切り替えないと」

海未「穂乃果…」



穂乃果「よし、みんな配置につくよ！」

凜「おー！　って、舞台に誰かいるよ！」

希「あのシルエットは…まさか…！」

ことり「えへへ、帰って来ちゃった」

8人「ことり(ちゃん)！！」



ことり「本当はもうちょっと前に帰ってきてたんだけど、なんかみんなと顔を合わせ辛くって…ぎりぎりになってごめんね」

ことり「あ、でもちゃんと送ってくれたビデオ通りに振り付け練習してきたし、ライブは完璧だy」

ほのか「ことりちゃん！！！！(ｶﾞﾊﾞｯ)」


ことり「ほ、ほのかちゃん、急に抱きついたら苦しいよ～」

ほのか「ことりちゃん、良かったよ～うわーん」

海未「でも、いいんですか、戻ってきてしまって」

ことり「うん、先生にも心残りがあるってわかっちゃったらしく、
気が済むまでやってきてからまた来なさいって言われちゃった」



希「満を持して登場とは…なかなかやるんやねぇ…」

絵里「ハラショー！」

凜「やった、やった！これで九人そろったよ！」

花陽「ことりゃん…戻ってきてくれてうれしいです！」


にこ「まったく…さんざん待たせるなんて。これからきっちりとその分は(ｸﾞｽｯ)…　
取り返してもらうからね(ｸﾞｽｯ)…　覚悟してなさい(ｸﾞｽｯ)」

真姫「ほら、にこちゃんハンカチ…(ｸﾞｽｯ)　べ、別に私もうれしくて泣いてるわけじゃないんだからね！(ｸﾞｽｯ)」

穂乃果「(ｸﾞｽｯ)…　じゃあことりちゃんが帰ってきて、完全復活したμ'sをみんなに観てもらおう！」

海未「ええ！そうですね！」



にこ「それじゃあみんな、いくわよ～！」

穂乃果「１！」

ことり「２！」

海未「３！」

真姫「４！」

凜「５！」

花陽「６！」

にこ「７！」

希「８！」

絵里「９！」



9人「μ's、ミュージック…スタート！」





おわり

おしまいです。

初めて書いたんでめちゃくちゃ膨らみまくってしまいましたが、全部読んでいただけると幸いです。

前半とかでアニメ版にはない話が所々ありますが、School idol diaryの海未とことり編のお話のことを話してます。
まだ読んでない人は凄くできがいいので、全部買って読むといいですよ！

乙
細かいけど凜→凛な