虚淵玄「まどマギの原点は西尾維新さん」 (16)
二人の中のラインとは
NT11月号
虚淵
「僕はあの第三話を書いたことで、今でこそ酷い奴よばわりされていますけど、かわいい女の子に大変な宿命を負わせたり、酷い目に遭わせることにかけては西尾さんの方が先輩ですよね?」
維新「実はそれもあってまどマギをなかなか見られなかったんです。僕はかわいい女の子が酷い目に遭うシーンを見るのに抵抗があるので・・・。」
虚淵「えええーっ!?」
“成った、か──”
戴天剣法が秘奥技、『六塵散魂無縫剣』。
今ここに……絶技、開眼。
秒間数十発の回転速度で撒き散らした銃弾が、ただ一発の例外もなく倭刀の防御に弾かれたという事態を、ペトルーシュカの戦闘AIはどう判じたのか。
いずれにせよ、突進する濤羅《タオロー》に内懐まで踏み込まれた彼女に、続く挙動ではどう対処する術もなかった。
白刃一閃、刎ね飛ばされた人形の首が高々と宙に跳ぶ。
流星の尾のように靡くそのブルネットの頭髪を、濤羅《タオロー》は返す刀の峰で絡め取った。
引き戻す倭刀と入れ違いに、左から繰り出す掌底の一撃。
とどめに打ち込まれた『紫電掌』は、ペトルーシュカのボディとそれを統べる戦闘AIを完全破壊し……だが、そんな苦痛の源とすでに分かたれていた頭部は、悲痛な絶叫を放つこともなかった。
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