あかり「私は友達が少ない」(258)

ちなつ「あっ!あかりちゃん、おはよー!」

あかり「ちなつちゃん!おはよう!」

あかり「……」カキカキ

ちなつ「…あかりちゃん?何書いてるの?」

あかり「…友達の名前。私ってさ、知り合い多いけど」

あかり「友達は少ないんじゃないかな?って思ってさ」

ちなつ「あかりちゃんは友達多いんじゃない?」

あかり「うーん。そうかな」

ちなつ「櫻子ちゃんとか、向日葵ちゃんは友達じゃないの?」

あかり「うーん。櫻子ちゃんは友達だと思うけど…」

あかり「向日葵ちゃんは、し、知り合いかなっ」

ちなつ「そうなの?なんかとっても仲良さそうに見えるけど…」

あかり「……」

ちなつ「あっ、わ、私は友達じゃないの?」

あかり「…」

あかり「あっ、ご、ごめん!書き忘れてた!も、もちろん!」

あかり「ち、ちなつちゃんも…友達…だよ?」ニコッ

ちなつ「だよねー。チーナちょっとどきっとしちゃったよ」ニコッ

あかり「(…ちなつちゃんはごらく部仲間なだけだろ…)」

―放課後・ごらく部―

京子「結衣、ラムレーズン!」

結衣「だめっ!ラムレーズンはさっき食べたでしょ?」

京子「でもぉ!一日一ラムレーズンなんてどんな鬼畜米兵だよ~」ジタバタ

結衣「しょうがないな~。じゃあ、ちょっと待ってて」

京子「ラムレーズン?!結衣、好きー!!」バッ

結衣「こらこら。もうすぐちなつちゃんとあかりちゃん来るんだから」

結衣「抱き着きはほどほどに…」

京子「結衣ー!」ジタバタジタバタ

結衣「京子…」ニコッ

ちなつ「すみませーん、ちょっと遅れましたー!」ガラガラガラッ

あかり「あ、あっかり~ん」


ちなつ「結衣先輩…何してるんですか…?」

結衣「み、耳かき…京子ちゃんがやってほしいって言うから///」

京子「おっ♪ ちなちゅー!あかりー!」ゴロニャン


ちなつ「(京子…ちゃん…?)」

あかり「あっ、私!お茶ついでくるから!」

ちなつ「(あかりちゃんって…一人称私…だったっけ…)」モンモン

ちなつ「(まあいっか…。あかりちゃんも中学生なんだし)」

ちなつ「(成長した、ってことで…)」

京子「ちなちゅちゃ~ん!聞いてくれよ~!今日の結衣!」

京子「何かすっげー優しいんだ~!」

結衣「きょ、京子…照れるよ//」ニコッ

ちなつ「…」イライラ

あかり「は、はい!みんな!お茶!」カタン

京子「おー!せんきゅー!!」ズズズ

ちなつ「…」ズズズ

京子「何か今日の結衣ってさ…あかりみたいに優しいよな!!」ゴロニャンゴロニャン

京子「毎日この結衣だったらいいのにな~」

結衣「おいこら」ニコッ

―次の日・昼休み―

あかり「いだきます」

ちなつ「いただきます!」

櫻子「いただきまーす!カパッ

向日葵「…」

ちなつ「あっ!あかりちゃん家のウインナーたこさんのだー!」

あかり「た、食べていいよ!(ウインナーごときでそんな大声出すなよ…)」

ちなつ「ほんと?! あかりちゃん家のウインナーおいしい!」モグモグ

櫻子「って、櫻子、どったの?食べないの?」モグモグ

向日葵「私としたことが…箸を忘れましたわ…」

櫻子「あかりちゃんに借りたら?」パクパク

向日葵「赤座さん…その!割り箸を―」

あかり「…」モグモグ

向日葵「赤座さん!その…割り箸を…」ガタッ

あかり「だよねー!ちなつちゃん!」モグモグ

櫻子「あかりちゃん!向日葵が!」

あかり「…櫻子ちゃん?向日葵ちゃんがどうかしたの?」チラッ

向日葵「わ、割り箸を貸してほしいんですの…」

あかり「…えっ?なんで」

向日葵「…お、お箸を忘れてしまったんですの…」グスン

あかり「…なんで私なの?」

櫻子「ま、まあまあいいじゃん!あかりちゃん!割り箸なんて減るもんじゃないし」パクパク

あかり「櫻子ちゃん、割り箸は、減るよ」ジロッ

櫻子「うっ…そりゃそうだけどさ…いっぱいあるんだし…」

あかり「…」モグモグ

向日葵「…もういいですわ。職員室に行って割り箸もらってきますわ」スタスタ

櫻子「ちょ、ちょっと向日葵?!」

櫻子「す、スプーンのならあるよ!プラスチックの!」バッ

向日葵「…」スタスタ

櫻子「ちょっと向日葵ー!」

櫻子「って…言っちゃった…」

あかり「…」モグモグ

ちなつ「…」モグモグ

櫻子「(この空気…耐えられそうにないよ…)」

櫻子「(…気まずいなぁ…)」キュップイ

あかり「(いい気味だよ…おっぱい魔人…)」ニタリ

―放課後・ごらく部―

あかり「…」ダラダラ

ちなつ「(…何か今日のあかりちゃん、怖いなぁ…)」ソワソワ

京子「結衣ー!アイスー!」

結衣「こらこら。アイスはさっき食べたじゃないか」

京子「あいすー!」ジタバタ

結衣「しょうがないな京子ちゃんは。じゃあ、冷蔵庫にあったら、だよ?」ニコッ

京子「うん!」


綾乃「としのーきょーこー!」ガラッ

千歳「おじゃましますー」

京子「おっ!綾乃と千歳じゃん!」

綾乃「ぶ、部室の無断占拠は罰金バッキンガムよ!」

結衣「綾乃、お茶入れたけど、飲む?」

綾乃「飲むわよ!」

綾乃「(あれ…?今日の私のギャグ…船見さんにうけてない…?)」グスン

千歳「綾乃ちゃん、どうしたん?」チラッ

綾乃「な、なんでもないわよ!お、お、お茶おいしいわよ!」ズズズーッ

千歳「…」

あかり「(うわ…また邪魔なのきたよ…)」イライラッ

千歳「あっ。そうや赤座さん」

あかり「(うわ…またきた変態…鼻血つくから話しかけてくんなよ…)」イライラ

千歳「そうや。赤座さん。漬物もってきたでー!」

あかり「そ、そうなんですか。ありがとうございます」

千歳「ええってええって。この前のお礼やで」ニコッ

あかり「は、はぁ…」

あかり「(匂いがつくから漬物なんてもってくるなよ…)」ギロッ

千歳「あ、赤座さん?!い、嫌やった?」

あかり「…いえ。そんなことないです」

あかり「…そんなことないです」ボソッ

千歳「…」


ちなつ「(うわ…また気まずい…)」ズズズ・・・

あかり「あっかり~ん」

ちなつ「あ、池田先輩に…お茶…」ガサゴソ

ちなつ「あかりちゃーん、お客さん用の湯飲みってもう一個あるー?」

あかり「ないよ。そんなの」ガタッ

ちなつ「えっ…あっ…」

あかり「…部外者にお茶出しするの?」

ちなつ「…あ、あかりちゃん?!」

あかり「…嘘だって。そこの箱、確か茶道部のが余ってるのが入ってるから…」

ちなつ「あ、ありがと…」

ちなつ「…」コポコポコポ

ちょっとあかりちゃんとお風呂入ってきます。
11時には戻ってきますスレ残ってたら続きかくんで

南極のiceがあっかり~ん

ちなつ「池田先輩ー!お茶でーす」ドゾッ

千歳「わあ吉川さん、ありがとーなぁ」ニコッ

ちなつ「えへへ」


綾乃「と、としのーきょーこー!」

京子「何?綾乃?」ゴロゴロ

綾乃「ぶ、部室の無断使用について、は、話があるの!!」

京子「話って?」ゴロゴロ

綾乃「と、とにかく!今から屋上に来なさい!!」スタスタスタ

京子「あ、綾乃?」

千歳「…綾乃ちゃん!」

綾乃「…ち、千歳?!」

千歳「…がんばってな!」

綾乃「な、何のことかしら…」オロオロ

綾乃「と、とにかくい、今から屋上にくるのよ!」

綾乃「遅れたら、罰金バッキンガムなんだからねー!」シュタシュタシュタシュタダダッ

ちなつ「?」

結衣「あ、京子ちゃん。いってらっしゃい。話って、なんだろね」

京子「…さぁ?」

あかり「…」

―次の日・学校―

あかり「みんなおはよー!」ガラガラッ

ちなつ「おはようあかりちゃん!」

あかり「ちなつちゃんおはよー!」ニコッ

櫻子「あかりちゃんおはよう!」キュッ

あかり「櫻子ちゃんおはよー!」ニコッ

向日葵「赤座さん、おはようございます!」

あかり「…」

向日葵「…へ?」

あかり「あっ。おはよう」

あかり「向日葵ちゃん」ニコッ

向日葵「お、おはようございます…」

向日葵「…」

櫻子「向日葵?どったの?朝からそんな暗いおっぱいみたいな顔して」チラチラッ

向日葵「お、おっぱいは余計ですわ!」スワッ




あかり「…」カキカキ

ちなつ「…ぅふわぁはぁ…っと、よく寝たわぁ…って!」ガタン

ちなつ「もう放課後?!」アセアセ

あかり「…」カキカキ

ちなつ「ちょっとーあかりちゃん…起こしてよぉ…」ユサユサ

あかり「(…スキンシップ、うざい)」カキカキ

ちなつ「また数学のノート取り忘れたじゃん…」ユサユサ

あかり「…」

ちなつ「ねー、あかりちゃん? あかりちゃん、ってばー」ユサユサ

あかり「(…ちなつちゃんうざい)」イライラ

ちなつ「ちょっとあかりちゃん?!」ガタッ

あかり「…何?ちなつちゃん」チラッ

ちなつ「ノート!数学の!貸してくれる?!」

あかり「えっ。なんで」

あかり「てかさ、前から言おうと思ってたんだけど」ガタン

ちなつ「あかりちゃん?!」ビクッ

あかり「何でさ…面倒事は、あかりなの?何であかりがやらなきゃいけないの?」

あかり「ねぇなんで?なんで?」スタスタスタッ

ちなつ「あかりちゃん…か、顔…近い…」

あかり「ご、ごめん…」

ちなつ「…(何か今日もあかりちゃん…怖いよ…)」グスン

あかり「…はい。ノート。数学の」

ちなつ「あ、ありがと」

あかり「明日には返してね。復習、したいから」

ちなつ「う、うん…」ドギマギ

―放課後・ごらく部―

ちなつ「吉川ちなつ!カレーに豆乳!」ガラガラガラッ

あかり「あっかり~ん…」

結衣「あ、ちなつちゃん。あかり、こんにちわ」


ちなつ「あれー?京子先輩はー?」ゴロゴロ

結衣「何か京子ちゃん、今日は生徒会に呼ばれて来れないらしいよ」

ちなつ「そーなんですかー?また京子先輩、悪いことやらかしたんですかね?」ゴロゴロ

結衣「…さぁ。何か屋上に行くって言ってたけどね」

ちなつ「また屋上ですかー?京子先輩」

結衣「うん。なんなんだろね」

あかり「…」

―屋上―

綾乃「そ、それでとしのーきょーこ…き、昨日の…へ、返事は…」モジモジ

京子「好きだよ」

綾乃「!!??」ガタッ

京子「友達として。綾乃のこと、好きだよ」

綾乃「と、友達…と…して…?」ポロポロ

京子「うん。友達としても。好き。でもなんていうか」

綾乃「うん…」ドキドキ

京子「まだ私、中学生だし…付き合うとか…わかんないっていうか…なんていうか…」モジモジ

綾乃「…!」

綾乃「~~~!」ダキッ

京子「ちょ、ちょっと綾乃?!」

綾乃「と、としのー…きょおこぉ…///」ギューッ

京子「あ、綾乃?!」

綾乃「いつも…は、抱き枕で…こうしてるのよ…」ギューッ

京子「…もう。綾乃はかわいいなぁ」ナデナデ

綾乃「と、としのー、きょおおこ…」ガクッ

京子「あ、綾乃?!大丈夫?!」

綾乃「う、うん…」ポロポロ

京子「綾乃?」ナデナデ

綾乃「ううん…夢みたいだったから…としのーきょーこと…こうやって…」ポロポロ

京子「綾乃…」

綾乃「としっ…のー…きょお…」ポロポロ

京子「綾乃…。泣かなくていいから」ナデナデ

綾乃「…ほ、ほんとにっ…私…なんか…と…」ポロポロ

京子「うん。こっちこそよろしくねっ、綾乃」ニコッ

綾乃「としっ…のー…」ポロポロ

京子「…こっちこそ。気付いてたけど言えなくて…ごめん…ね?」ギュッ

綾乃「としっ…のー…きょお…」ポロポロ

京子「…綾乃、名前で呼んでよ。京子、って」

綾乃「きょ、きょーこ…」ポロポロ

綾乃「きょーこ…きょーこ!きょーこ!…っ」ギューッ ギューッ

京子「あ、綾乃…そんなに抱きしめられたら…苦しいって…」デレ

綾乃「ご、ごめん」グスン

京子「大丈夫だよ綾乃。それくらいで怒んないし」

京子「それに、もう綾乃とは…こ、こいび…」

綾乃「きょーこぉ!」ギューッ

京子「あ、あやのぉ…」カァーッ


京子「そうだ綾乃…このこと、みんなには…」

綾乃「うん…わかった…」ギューッ

京子「(綾乃ってほんと、抱きしめるのが好きなんだな)」デレデレ




綾乃「…」テクテク

京子「…」トボトボ

綾乃「か、帰ったらメール送るからねっ」

京子「うん。ありがと」ニコッ

綾乃「きょ、きょおこぉ…」デレデレ

京子「あっ。さすがに手つなぐの、やめとこっか」

綾乃「ええ…。ごらく部も…近いしね」

京子「うん。(ほんとはつなぎたいけど…ばれるのいやだしな)」

綾乃「じゃあきょーこ!今日はこのへんで!」

京子「うん!ばいばい!綾乃!」

―ごらく部―

京子「歳納京子!送れて参上ーっ!!」ガラガラガラ

結衣「あっ。京子ちゃん。もう用事終わったの?」

京子「うん。思いの他早く終わってねー」ニヤニヤ

ちなつ「うれしーことでも、あったんですかー?京子先輩?」

あかり「…」



櫻子「向日葵?どうしたの?」アイスペロペロ

向日葵「…はぁ。やっぱり私…赤座さんに…」グスン

櫻子「今日はたまたまじゃない?あかりちゃんのことだし」

向日葵「でも…私って…やっぱり赤座さんに…きらわ…」ポロポロ

櫻子「向日葵…」

櫻子「私は!考え過ぎだと思うな!あかりちゃんがそんなことするはずないし!」キュップイ

向日葵「…」ポロポロ

櫻子「な、泣いてたらおっぱい垂れるよ?!」

向日葵「…っ、…」ポロポロ

櫻子「(あれっ。おっぱいに突っ込まなくなった…)」

櫻子「(もしかして向日葵…これって…けっこう…深刻なんじゃ…)」ゾワ

―次の日・ごらく部―

京子「~♪」メルメル

結衣「京子ちゃん?誰とメールしてるの?」

京子「!」ビクッ

京子「ひ、ひみつー!」

結衣「はは」

ちなつ「…恋人でもできたんですかね?」ニヤニヤ

京子「ち、ちなつちゃん?!」ビクッ

ちなつ「…京子先輩?」ニヨニヨ

京子「(うわ…やばっ…ばれた…かも…)」ヒヤァ

結衣「(まったく…京子はわかりやすいなぁ…)」

京子「と、ところでさ!み、みんなは恋人とかいるの?」

結衣「わ、わたしはいないなぁー…」

ちなつ「私、いますよ!」

あかり「…」ズズズー

京子「ち、ちなつちゃんは誰と付き合ってるの?!」

結衣「…」ワクワク

ちなつ「千鶴先輩と付き合ってますよ。私」

京子「!」

結衣「!」ブフッ(コーヒー吹いたときの効果音)

あかり「(ちなつちゃんとかどうでもいいや)」ズズズー

ちなつ「いやー。ってか前、言いませんでしたっけ?」ニヤニヤ

京子「は、初耳ー!」

結衣「な、なれそれめはっ?!」ガタッ

ちなつ「…図書室…ですかねっ!」ニコッ

ちなつ「千鶴先輩は…クールで…知的で…」ハワワン

ちなつ「でも…それでいて…千鶴…先輩はおちゃめなんです!すごいんです!」ハワワ

京子「お、おうよ…!」ドキドキ

結衣「(のろけ話っていいなぁ…わたしも…いつしか誰かと…)」ドキドキ

ちなつ「千鶴先輩ほどすごい人、世の中にいないんじゃないか?ってくらい!」

ちなつ「千鶴先輩は…すごいんです!!」ガタッ

結衣「ちなつちゃん、でれでれだなぁ」

ちなつ「///」

京子「あ、あy…いや、私の恋人はもっとすごいよ!!」

ちなつ「あ、あy…?」ニヤニヤ

京子「う、うあああー!!」

あかり「…じゃ、私。もう帰るね」

あかり「…用事思い出したの」ガタッ

京子「あ、あかり?!」

結衣「…っ?!」ビクッ

ちなつ「あかりちゃん?」

あかり「じゃ。今日はそういうことで」スタスタスタ



京子「何か…私…あかりに悪いことを…」

ちなつ「ほ、ほんとに用事あっただけなんじゃないですかねっ?!」

京子「うう…」モンモン

結衣「(やばいぞぉ…今日は意識してなかったけど、ほんとにやばい)」

―赤座家―

あかり「(嘘だ…嘘だ…なんで京子と…しかも…よりによって…)」グギギギギギ

あかり「(…………)」ギギギギッ

あかり母「ちょっとあかりー?壁に何かやるのうるさいわよー?」コンコン

あかり「(そうだこれは夢なんだそうなんだうんきっとそうだよね)」ギギイギ

あかり母「あかりー?ご飯できたから」

あかり「う、うん。わかった」


あかり「…」ギギギギギ

あかり「…綾乃なんて…綾乃なんて…」ボソッ

あかり「こう!だっ!!」グチャリ

あかり「…」ニヤァ

あかり「…人間も…こんなトマトみたいに、潰れればいいのに…ね」ニタァ

あかり「…へへ。あっかり~ん」

あかり母「あかりー?」スタスタスタ

あかり「なーにー?」

あかり母「ご飯ー。できたからー」

あかり「うん。今行く」ニタァ


あかり「…」グサッ グサッ

あかり母「あ、あかり?そ、そんなに今日のハンバーグ食べにくかった?」ソワソワ

あかり「ううん?そんなことないよ?」ニコッ

あかり父「(何か今日のあかり…刺してばっかだなぁ…)」

あかり父「(ま、まさか…まさか…!)」ガタッ

あかり「なーに?パパ?」モグモグ

あかり父「いや…なんでもない。嫌なことがあったら、パパやママに相談するんだ…ぞ?」

あかり「うん。わかった」

あかり母「…」

あかり「…」グサッ グサッ

あかり父「…」

―京子の部屋―

京子「…」プルル プルルル…

京子「あーもしもし?綾乃ー?」

綾乃「と、としのーきょおこ…」

京子「…京子!でいいよ!」

綾乃「ええ!きょ、京子…まだこの呼び方…慣れないわ」デレデレ

京子「綾乃、愛してるよ」

綾乃「ちょ、ちょっときょおこ…あっうっ」バタッ

京子「ちょ、ちょっと綾乃?」ニヤニヤ

綾乃「ごめんなさい…ちょっと気を失いかけたわ…」

京子「もう!綾乃はかわいいなぁ」

―あかりの部屋―

あかり「…」ガチャン

あかり「…床いっぱいに潰れトマト…」

あかり「へへ。いっぱい潰れちゃったな」

あかり「でも、私はそんなことしないよ。だって…」

あかり「…なら…何のために…」

あかり「それに…まだ…綾乃と京子の…現場見たわけじゃ…ないしね」

あかり「現場見てからやろう。そうしよう」ニタァ

―次の日・学校―

あかり「みんなー!おはよー!」ガラガラガラ

ちなつ「あかりちゃんおはよー!」

あかり「ちなつちゃんおはよー!」

櫻子「あ、あかりちゃんおはよう!」

あかり「櫻子ちゃんおはよー!」

向日葵「お、おはようございます」

あかり「…」

向日葵「…赤座さん?む、無視しないでいただけますか?!」

あかり「…向日葵ちゃん?」

向日葵「む、無視しないでいただけますか!と、言ってるのですの!」

あかり「えー。向日葵ちゃんのこと、無視なんかしてないよー」ニコニコ

向日葵「赤座さん?!…失望しました!あなたって、ほんとは…」プイッ

あかり「…最初から、カップリングが決まってる子は、いいよね」ボソッ

向日葵「う…あか…赤座さん…?」ポロポロ

あかり「(うわっ。泣いちゃったよーどうしよう後処理…)」タジタジ

櫻子「うわ向日葵が泣いた!」

ちなつ「だ、大丈夫?向日葵ちゃん?!」

向日葵「だ、大丈夫ですわ…きっと…疲れてるんですの…幻聴ですわ…」グスン

櫻子「げんちょう?向日葵は難しい言葉つかうなー」

あかり「…幻聴なんかじゃないよ」

向日葵「…」ブワッ

あかり「…良いよね。好きな人と無意識のうちに結ばれてる、ってさ」

向日葵「…うう」ポロポロ

櫻子「…ってあかりちゃん?!何のこと?!って向日葵泣くなこらー」

向日葵「…」ポロポロ

あかり「…」

ちなつ「…あかりちゃん、言い過ぎじゃない?いくら京子先輩が…ああだって…!」

あかり「…ちなつちゃんにはわからないよ」ニコッ

あかり「さ、向日葵ちゃん、保健室、いってこよ?もう次の授業、でれないでしょ?」ニコッ

向日葵「うう…あか…赤座さん…あなたって人は…」ポロポロ

櫻子「おい!ちょっとあかりちゃん?!」


あかり「へへ…流石にあれだけ言ったら…」トボトボ

あかり「櫻子ちゃんに…殴られちゃったな」イテテ

あかり「(何か気まずいし、お昼一緒には食べられないな…)」トボトボ

あかり「…そう、そうだよね」トボトボ

あかり「…まだ、決まったわけじゃないもん」トボトボ

あかり「そう…そうだよ…現場を…見るまで…は…」トボトボ

あかり「…」グスン

―屋上―

京子「あ、綾乃…」

綾乃「きょーこぉ…」ギューッ

京子「…もう。綾乃はほんとに抱きしめるのが好きなんだな」ニコニコ

綾乃「べ、別にそんなんじゃー…」デレ

京子「もっと、抱きしめてくれる?」

綾乃「う、うん…」

綾乃「…」ギューッ ギューッ

京子「///」





あかり「」チラッ

あかり「…っ」スタタタッタッ



京子「…ん?誰かいたのかな」

綾乃「そ、そんなことより、続きを…」

京子「そうだね。綾乃」ニコッ

綾乃「///」ギューッ




あかり「ああああああ」


あかり「…っ、はぁ…はぁ…」スタタタタ


あかり「…船見先輩!いますか!」ガラガラガラ

千歳「…どうしたん?赤座さん。そんな大きい声で…」

京子「結衣ー、あかりが呼んでるぞー?」モグモグ

結衣「えっ、あ、ご、ごめん今手が離せないっていっといてー」

あかり「…」スタッタ

結衣「…!?」

あかり「はぁ。やっとみつけたよぉ」ニコッ

結衣「ひ、ひい!」

あかり「…今からちょっと来てよ」

結衣「えっ、で、でも今は昼休みだしぃ…」

あかり「…拒否権は、ないよ」

結衣「…」ゾワァ

―空き教室―

あかり「…」ドシン(お腹にキック)

結衣「う…あ…痛いよぉ…」

あかり「…ったく。どうしてこうなったんだよ」ムカァ

結衣「で、でもぉ…そればっかりは…」

あかり「あ?!どうしてこうなったんだよ!!!!」

結衣「ど、どうしてって…しょ、しょうがないんじゃないか…な…?」

あかり「あ?!!」

結衣「そんな…だって、だって…」ポロポロ

あかり「あのなぁ。じゃあ何のために、おまえは私と入れ替わったんだ?」ドシン(お腹にキック)

結衣「そ…そんなこと…言われても…そ、そんなの…結衣ちゃんの…わがままだよぉ」ポロポロ

あかり「あ?ぶち殺すぞてめぇ。入れ替わりのために私はどれだけ…!!」ムカァ

結衣「うう…痛いよぉ…結衣ちゃん…」

あかり「…おまえが!しっかり!京子をみはっとかないから…こんなことに!」ドシンドスン(お腹にキック)

結衣「うう…も、戻してよぉ…はやく…」グスン

あかり「嫌だ」

結衣「な、なんで?!」

あかり「…おまえ、私に刃向うの?」ギロッ

結衣「刃向うとか…そ、そんなんじゃないよぉ…」

あかり「じゃあなんだ」

結衣「どうして…じゃあどうして結衣ちゃんはあかりと入れ替わったの?!」

結衣「文句いうくらいなら…それだけ京子ちゃんと一緒になりたいなら…」

結衣「どうして?! 結衣ちゃんは元の結衣ちゃんのままでいなかったの?!」

結衣「どうして?! 結衣ちゃんは元の結衣ちゃんのままでいなかったの?!」

あかり「そ、それはー…、…」

結衣「…」ペチン

あかり「!」

結衣「…これが、入れ替わりの…薬だね?」

あかり「おいてめぇ!おいこら!」

結衣「…流石のあかりも、怒ったよ」

結衣「確か…こうやって…こう!はい結衣ちゃんも飲んで!」ゴクッ

あかり「う、やめ、うわ」ゴクッ

あかり「」バタン

結衣「」バタン



バタン

―数時間後―

あかり「…っと。これで、元通りだねっ。結衣ちゃん」チラッ

結衣「…」

あかり「……」

結衣「うわああああ…うわあああああああああああ」スタスタスタ

あかり「…もう逃がさないよ」パシン(結衣の足をひっかける音)

結衣「うっ…、あかり!私の足をひっかけて、ただですむなんて―」

あかり「…入れ替わったとき、何か悪いこと、してない、よね?」ニコッ

結衣「あ、ああしてないさ!してないよ!」アセアセ

あかり「…ちょっと昨日、向日葵ちゃん校庭で見かけたんだけど…顔がうつむいてたよ?」ニコッ

結衣「うっ、そ、それは…」

あかり「…ほんとのこと言わないと、いくらあかりでも、怒っちゃうよ?」チラッ

>>80
ちょっと気になったんだかここはミスか?

横レス失礼
>>130
指摘さんくす
ミス 
結衣「(まったく…京子はわかりやすいなぁ…)」


結衣「(まったく…京子ちゃんはわかりやすいなぁ…)」

チャポン


あかり「へぇ。そんなことしたんだぁ。向日葵ちゃんに」ギロッ

結衣「ご、ごめん!あかり!つ、つい…その…」

あかり「…言い訳を聞きたいな。結衣ちゃんはそんなことする子じゃないでしょ?」ニコッ

結衣「…わ、私と京子と違って…その…」

あかり「…その?」

結衣「…お、幼馴染なのに…好き同士でいるのが…その…」ウルウル

あかり「…その?」

結衣「う、…うらやましかったんだ! それだけ…なんだ…」ポロポロ

あかり「うん。わかった」

結衣「ごめん、あかり、あかり…」

あかり「うん。許すよ。でも、今日は許さないよ?」プンスカ

結衣「ごめん、あかり…私…」ポロポロ

あかり「…大丈夫。結衣ちゃんみたいに暴力はしないよ」

結衣「あ、あかり?!」ビクッ

あかり「…、…」ボソッ

結衣「あかり?!ごめん!ごめん!」

あかり「…ううん。何でもないよ」ニコッ

結衣「…」ポロポロ

あかり「…結衣ちゃんは、偉いよ」ナデナデ

結衣「あ、あかり…?」ポロポロ

あかり「ううん。なんでもないよ。…向日葵ちゃんに、謝りにいこっか」

結衣「うん…ごめん…」ポロポロ

あかり「…鍵して、っと」ガチャッ スタッ

結衣「…」トボトボ




―放課後―

向日葵「し、信じがたいことですけど…そうなのですか?」ザワワ

あかり「うん!これが入れ替わりの薬!結衣ちゃんが西垣先生のを盗んじゃって…」

結衣「ごめん…ほんと…ごめん…」ポロポロ

ちなつ「そんな薬あったのなんて知らなかったです!面白そう!飲んでみたい!」ペチン

あかり「ちなつちゃん」チラッ

ちなつ「あ、あかりちゃん?」

あかり「残念だけど…中身はないよ。行きがけに西垣先生に処分してもらったの」

ちなつ「なーんだ。面白い薬だと思ったんだけどなー」



―帰り道―


結衣「…」トボトボ

あかり「結衣ちゃん!向日葵ちゃん、もう許してくれるって!」スタタッ

結衣「…そう…や、優しい人で…よかった…」オロオロ

あかり「ちょっと結衣ちゃん?! 悪いことは、しちゃ駄目だよ?!」

結衣「…しないよ…もうそんなこと…」

結衣「…する気力もないよ」ボソッ

あかり「結衣ちゃん…」

結衣「…ご、ごらく部のみんなと帰っといでよ?わ、私は…今日…一人でいいや…」スタスタ

あかり「…結衣ちゃん…」

結衣「…」トボトボ

結衣「…うう…」ポロポロ

結衣「くそおお!なんでなんだよおおお!」タタタッ

結衣「なんで!綾乃が!京子と…京子と…」タタッ

結衣「…どうしてだよ…どうして…どうして私じゃないんだ…!」タッタッ

結衣「…くそおおおお」ガシャン

結衣「…電柱蹴っても…痛い…よなぁ」ポロポロ

結衣「…」ポロポロ

―結衣の家(一人暮らし)―

結衣「ただいまー」ガチャン

結衣「って…一人暮らし…だし、誰もいないよな」

結衣「…何で私一人暮らししたのかな」ボソッ

結衣「…」グスン

結衣「…」

結衣「…今日はもう、何もやる気がしない」バタッ

結衣「…はぁ。寝る…か…」

結衣「…おやすみなさぁ…い…」ポロポロ


 

―京子の部屋―

京子「…、っと」プルル プルルル

綾乃「きょ、きょーこ?!」

京子「うん!」

綾乃「…聞いた?船見さんが…」

京子「うん。入れ替わりの薬だよね?漫画みたいだよね」

綾乃「…」

京子「元にもどってよかったよね!」

綾乃「うん」

ピピピッ ピピピッ

結衣「うーん…」ムニャムニャ

ピピッ

結衣「…うーん、もう朝…って、こんな時間か!」ガバッ

結衣「早く学校行く用意しないと!」


結衣「…これでよし、っと。体操服も持ったし…」

結衣「…京子迎えに行かなきゃなぁ」

結衣「…京子…京子…」ウルウル

結衣「…私…何のために…学校…行ってるんだろ…」グスン

結衣「…」ガチャン

結衣「…戸締りよし、っと…」

結衣「…」トボトボ

結衣「…やっぱり、今日は…京子迎えに行くの…やめようかな…」

結衣「うん…そうしよう…」トボトボ

結衣「…」メルメル

結衣「…っと、送信、っと…」

結衣「京子に…メール…」ウルウル

結衣「でも…京子は…もう…もう…」ウルウル

結衣「…」グスン

―学校―

結衣「…」ガラガラガラ

京子「おっ!結衣!朝はどうしたの?」

結衣「いや…まあちょっと…お腹の調子が…悪くて…さ」ウルウル

京子「結衣大丈夫?!」

結衣「う、うん…」スタスタスタ

京子「あっ…行っちゃった…」


クラスメイトA「あー京子ちゃん!おはよー!」

京子「おう!おはよう!」

クラスメイトB「京子ちゃんおはよう!」

京子「おはよう!」



結衣「…」ポツン

クラスメイトC「京子ちゃんおはよー」

京子「おはよ!」

クラスメイトD「おはよー!おはよー!」

京子「おう!おはよう!」

クラスメイトA「あっ、船見さん、そこのプリントひろってくれない?」

結衣「あっ、これ?うん。はい」

クラスメイトA「ありがと」



結衣「…」

結衣「…なんで私だけ、名字でさんづけなんだろ」

結衣「…京子は、下の名前で呼ばれてるのに…」

結衣「…」カキカキ

京子「結衣?何書いてるの?」

結衣「きょ、京子?!」ウルウル

京子「ご、ごめん!何か私悪いことした?!」

結衣「ううん…何も…してないよ…」

結衣「京子は何も悪くない」ボソッ

京子「結衣?何か言った?」

結衣「ううん。なんでも」グスン

京子「それで、それなに書いてるのさ」チラッ

結衣「…友達の名前だよ」

京子「…友達の名前?」

結衣「…友達の名前。私ってさ、知り合い多いけど」

結衣「友達は少ないんじゃないかな?って思ってさ」

京子「そーかなー?結衣ってけっこう友達多くない?」

結衣「そ、そうかな」ウルウル

京子「だってー。綾乃とか千歳とかー…!」

結衣「あ、ああそうだな。綾乃も…千歳も…私の大切な…」カキカキ

結衣「(知り合いだ)」



結衣「…」カキカキ

―昼休み―

あかり「…はぁ」

櫻子「あかりちゃん、どったの?」モグモグ

ちなつ「(千鶴先輩に作ってきてもらった)お弁当おいしい!」パクパク

向日葵「ふ、船見先輩のことでしたら…私は…もう…過ぎたことですし…」

あかり「あ、うん!なんでもないよ!」

あかり「さ、あっかり~ん、あっかり~ん…」

櫻子「…」

向日葵「(何か気まずいですわ)」パクッ

ちなつ「♪」

あかり「そ、そういえば最近寒くなってきたよね!」モグモグ

櫻子「うん。体育終わった後とか…手が冷たくて字が書けない!」

向日葵「そうですわね。…それにしてもこの学校…どうして体育の次の授業は国語ばかり…」

ちなつ「♪」モグモグ

あかり「も、もうすぐ期末テストだよね!」

櫻子「そうだけど…何かあるっけ?」

向日葵「…さぁ」

結衣「…」ウルウル

京子「結衣?どーしたのー?」モグ

綾乃「余裕有馬温泉よ!」

千歳「…船見さん…」

結衣「…」

綾乃「…(私のギャグがウケない…)」グスン

京子「こらこら綾乃。泣いてちゃ駄目じゃん」ナデナデ

綾乃「きょ、としのーきょーこぉ…」デレデレ

千歳「き、きょうあややわー!」ブワッ

綾乃「ちょ、ちょっと千歳?!」アワワ

結衣「綾乃、京子」

綾乃「な、なに?」

京子「んー?」

結衣「…もう、隠さなくていいよ」

京子「か、隠すって、何を…?」ビクッ

結衣「…や、やっぱいいや」ウルウル

京子「ゆ、結衣?」

綾乃「…」

千歳「…」



結衣「(そうだ…京子なんて…私なんかと…全然釣り合ってなかったんだ…)」

結衣「じゃ、じゃあ私、ちょっとトイレ行ってくるから…」

京子「ゆ、結衣…」

綾乃「…こうなるのは…しょうが…ない…のよ」グスン

結衣「…」トボトボ

結衣「…」グスン

結衣「…なんだよ…くそっ…京子…京子!」グスン

結衣「…学校で泣けるとこって…トイレか…開き教室くらいだよな」ボソッ

結衣「うう…うあっ…」ポロポロ

結衣「…」

結衣「…もう帰ろうかな…」

結衣「…、…」


結衣「…」トボトボ

結衣「へへ…結局…早退しちゃった…」トボトボ

びゅーっ!

結衣「うう…さ、寒い…」ブルブル

結衣「やっぱスカート短いのは寒いよ」ボソッ

結衣「…」トボトボ

結衣「…きょおこぉ…」ポロポロ

結衣「…」トボトボ

―結衣の家(一人暮らし)―

結衣「た、ただいまー…」ガチャン

結衣「けほっ、けほっ」

結衣「…咳をしても、ひとり」

結衣「ま、一人暮らしだからな…仕方ないよね」ボソッ

結衣「…きょおおおこおお…」ポロポロ

結衣「…(駄目だ…ほんとに何もする気が起きない…)」ポロポロ

結衣「あっ…ふ、風呂は入っとこう…」

結衣「…」ポロポロ

結衣「…きょおおおこおおお…好きだった、今も好き、好きだった…のになんで…」ウルウル

―学校―

結衣「…」ポツン

クラスメイトA「期末テスト終わったらさー、何するー?」

クラスメイトB「何するって?何かあんの?」

クラスメイトA「何かあんのって…あんた、冬休みだよー?!」

クラスメイトB「ふ、冬休み?!休みきたー!!」


結衣「(…そういえば。もうすぐ冬休みか…)」チラッ

京子「ん?結衣?」

結衣「(…またしばらく京子と会えなくなるな…)」ウルウル

結衣「(…まあ、いつもは休み中連絡とってたけど…そんな気分じゃない…)」ウルウル

結衣「(それに…京子だって…綾乃に…綾乃に…)」ウルウル

京子「ちょ、結衣?!」

結衣「あ、うん、何でもない」パチッ

結衣「(京子の優しさが…つ、辛い…)」ウルウル

―冬休み!・結衣の部屋(一人暮らし)

結衣「…」ピコピコ

結衣「…んー、何この敵キャラ、うざいな」カチッ ナモナモッ

結衣「…なにこいつ、黄色い長い髪で…すばしっこく……」

結衣「…」ウルウル

結衣「…京子に似てる…こいつ…」ポロポロ

結衣「きょおおこおぉ…」ポロポロ

結衣「…どうしてだよ、どうしてだよ…どうして…私じゃないんだ…」グスン


ピィー

結衣「…あっ。お湯わいたか」トボトボ

結衣「…」コポコポ

結衣「カップラーメン…最近こんなのしか食ってないな…」

結衣「京子…が…来ないから…料理する気も…ぜん…ぜん…」ポロポロ

結衣「うう…」



結衣「…さ、三分たったかな」ビリビリッ

結衣「箸…。洗うのめんどいし…割り箸でいいや」ガサゴソッ

結衣「…い、いただきます」パキッ

結衣「…」ズズズーッ

結衣「…」ウルウル

結衣「…ぜんっ…ぜん…おいしく…ない」ズズズ

結衣「…京子と…食べてたときは…おいし…っ…たのに…うう」ポロポロ

結衣「…」ズズズーッ

結衣「(京子…京子…もう京子のことしか…考えてないな)」

結衣「…眠い」ズズーッ

結衣「…食べたら寝る、か…」ウルウル

結衣「…」ズズズズズーッ




結衣「…ふわぁあ…よく寝た、っと」

結衣「うわ、もう3時…昼の…」

結衣「生活リズム…ぐたぐただな…」グスン

結衣「きょおおこぉ…」ウルウル

結衣「まっ、予定も何もないんだけどね」キリッ

結衣「…」

結衣「こんな生活…もう何日続けてんだろ…」グスン

結衣「…テレビ…」

結衣「…何やってるかな…ゲームばっかしてたから…全然みてないや…」

結衣「っ!」ポロポロ

結衣「く、クリスマスかよぉ…うああああ…あ…」ポロポロ

結衣「…何で今日が…クリスマスなんだよぉ…きょおこぉ…」グスン

結衣「きょおこぉ…京子…」

ピンポーン ピンポン

結衣「…ったく、誰だよ…こんな日に…」グスン

ピンポーン ピンポン

結衣「きょおおこぉ…クリスマス…京子は…きっと綾乃と…過ごしてるんだろな…」ウツウツ

結衣「ああ…ああ…うん…ああ」ウルウル

ピンポンピンポンピンポオ!

結衣「…う、うるさいな。だ、誰だろ」ビクビク

結衣「きょ、京子かも…」

結衣「…」ガチャッ

あかり「結衣ちゃん!めりーくりすます!」

結衣「あ、め、メリクリ!」

結衣「(どうして京子じゃないんだ…どうしてだ京子京子京子…)」グスン

あかり「結衣ちゃん!めりーくりすます!」

結衣「…」グスン

あかり「ちょ、ちょっと結衣ちゃん?!大丈夫?」

結衣「あかり…サンタさんって…プレゼント、くれるんだよね」

あかり「う、うんそうだけど?」

結衣「…京子が欲しい」

あかり「それは…無理だよ」

結衣「あかり?あか…り?」

あかり「…京子ちゃんは綾乃ちゃんと付き合ってるんだよ?恋人…だよ?」

あかり「そんなの…無理…だよ」

結衣「…ああ。ああ。うん。そう…だな」ブワッ

あかり「ゆ、結衣ちゃん、大丈夫?!」

結衣「大丈夫じゃない…

―商店街―

結衣「…」トボトボ

あかり「ほ、ほら結衣ちゃん!と、トナカイさんだよー?」ユビサシッ

結衣「…つがいじゃん、そのトナカイ」

あかり「え?つ、つがい?つがいってなにかなー、って…」ドギマギ

結衣「カップルってことだよ…」

結衣「…きょおおこぉ…」ポロポロ

あかり「…結衣ちゃん…」

結衣「…」

あかり「…」

結衣「(カップル連れが憎い…私も…きょおこぉと……京子…)」ポロポロ

あかり「結衣ちゃん、泣きすぎて…目が真っ赤だよぉ…」ボソッ

結衣「うう…」ウルウル

あかり「…結衣ちゃん!」ギューッ

結衣「?! あ、あ…か…り…?」

あかり「…こ、こうしたら…少しは落ち着く…か、かな?」ギューッ

結衣「ごめん…あかり…」

結衣「…京子に…やってもらいたかった…そういう…の…」ウルウル

あかり「ゆ、結衣ちゃん…」ウルウル

結衣「ごめん…」

結衣「でも…今だけ…今だけ…このままで…」

あかり「…うん。わかった」ニコッ

結衣「うう…あ…ああ…あ…きょおおこぉ…」ポロポロ

あかり「うんうん。…結衣ちゃんは、偉いねぇ」ウルウル

あかり「…私なんかと違って」ボソッ

結衣「…わたしは…わたしは…」ポロポロ

あかり「うんうん。結衣ちゃんは大丈夫だよ。うんうん」ナデナデ

結衣「あかり…きょおおこは…きょおおこは…」ウワンワン

あかり「…こ、告白、してきたら?」

結衣「…でも…京子は…あや…綾乃…に…」ポロポロ

あかり「い、言わないでいるより…は、ましなんじゃないかな?」ナデナデ

結衣「言わないで…いる…より…か」

結衣「…」グスン

―回想・ごらく部―

京子「あー、暇だなー」

結衣「あ、ああ」モジモジ

京子「結衣ー!ラムレーズン!!」バッ

結衣「あ、あのさ…は、話があるんだ」モジモジ

京子「話?なにそれ」

結衣「え、いや、あっ…な、なんでもないよ!はい、ラムレーズン!」

京子「よっしゃあラムレーズン!」

結衣「…」

結衣「(京子…顔が近すぎて…好きって言えないよ…)」

あかり「あっかり~ん!」ガラガラガラ

ちなつ「カレーに豆乳!」

京子「あー。ちなつちゃん、あかりー!こんこんー!」

ちなつ「こんこん?」

京子「こんにちわー!略してこんこんだよ!」ドヤァ

ちなつ「は、はい…そうなんですか」

京子「うん!」

結衣「(また…言えなかった…あかりとちなつちゃんも来ちゃったし…)」

あかり「…結衣ちゃん?!」

結衣「あ、ああ。別に…なんでもないよ!」

あかり「…」

京子「ラムレーズンうめぇ!」

―回想2・空き教室前―

結衣「うう…このドアを開ければ開ければ京子とふたりきりふたりきり…」ブツブツ

あかり「結衣ちゃん?!」

結衣「わっ!あ、あかり!」ビクッ

あかり「何してるの?」

結衣「えっ、いや、まあ…」モジモジ

あかり「?」

結衣「(あかりも来たし…まあ今日は…いいか…告白…)」ドギマギ

京子「あかりの声がしたー!」ガラガラガラ

あかり「京子ちゃん!」

結衣「あ、あははは」

結衣「(…また今日も…言えなかった…)」

あかり「…結衣ちゃん?」

結衣「え、いや、なんでもないよっ」

あかり「…何か最近、結衣ちゃんおかしいよ」ションボリ

結衣「そ、そうかな?!」アセアセ

あかり「…」

結衣「…そ、そうだ!り、理科室ってここらへんだったよね!」

京子「結衣~!ラムレーズン!」

結衣「あ、あかり!り、理科室いこう!」

あかり「う、うん」

京子「えー。私も行くーって、綾乃ー!」スタタ

綾乃「ととと、としのーきょーこー!」

結衣「り、理科室…理科室…」スタスタ

あかり「ゆ、結衣ちゃん…?」

―回想3・理科室―

結衣「な、何だろ…この薬…!」

あかり「結衣ちゃん帰ろうよ…暗くて怖いよぉ」オドオド

結衣「な、なあ、あかり」トボトボ

あかり「何結衣ちゃん…」トボトボ

結衣「お、驚かないで聞いてくれる…かな?」チラッ

あかり「え、あっ。うん」ドキドキ

結衣「…京子のことが…好きなんだ」

あかり「そ、そう…!うん!応援してる!」

結衣「あ…あかり?」チラッ

あかり「あ、あかり…そういうのまだ全然わかんないけど…」

あかり「すごいと思う!だから結衣ちゃん、がんばって!」ファイオー

結衣「あ、あかり…。ありがと…うん…」

あかり「結衣ちゃんのためなら、何だって協力するよー」ニコニコ

―回想4・空き教室―

結衣「こ、これが入れ替わりの薬なんだけど…」

あかり「わー!これが?!西垣先生ってほんとすごいねー!何でも作っちゃう!」

結衣「…で、入れ替わりばれないよう…に、と、この空き教室なんだけど…」チラッ

あかり「あ、あかりはいいよ?! 結衣ちゃんの恋がちょっとでも前に進むなら…」

結衣「…あかり。ありがと」

あかり「…うん」

結衣「…じゃあ、いくぞ…こうやってこうやって…」ゴクッ

あかり「…」ゴクッ



<回想終了>




結衣「言わないでいるよりかは、か…」

あかり「そうだよ!もしかしたら京子ちゃんだって実は…!」

結衣「あはは。そんなこと…うう…したら…綾乃が…悲しむじゃん…」

あかり「そっか。じゃあやっぱり、結衣ちゃんは偉いね」ナデナデ

あかり「…ライバルの杉浦先輩のことまで…考えてる」ニコッ

結衣「あかり…」


結衣「…よし、決めた」グズン

結衣「…あかり、ありがと」

結衣「…京子に、告白してくる。駄目だと思うけど」キリッ

結衣「…でも今言わないと…一生好きって言えそうにないからな…」

あかり「結衣ちゃん…!」ウルウル

結衣「…あかり、今日はありがと!私、行ってくるよ!」

あかり「う、うん…」

あかり「がんばって!」手フリフリ

結衣「…」スタスタスタ



あかり「ば、ばいばーい」

あかり「あー…行っちゃった…」

あかり「…結衣ちゃんは…偉いよ…」

あかり「あかりなんて…絶対誰にも…」ボソッ

あかり「……、好き…って…言えないよ」グスン

結衣「…はぁ、はぁ…」スタッタッタッタッ

結衣「…京子の…家…!ここなら…いる…よな」

結衣「…」スゥー

結衣「よし」

ピンポーン

京子「はーい」ガチャッ

結衣「京子」

京子「あ、あがってあがって!今日家族いないから―」

結衣「…いや、ここでいいよ」ニコッ

京子「綾乃ー、結衣きたぞー」

綾乃「…」スタスタ

結衣「京子、好きだっ」

京子「えっ?! あっ、あっ、結衣?!」ドギマギ

綾乃「船見さん…」

結衣「…きょ、京子は…ど、どうなの」カァー

京子「私は…んーと…」

京子「…ごめん」

結衣「きょお…きょお…」ウルウル

綾乃「船見さん、ご、ごめんなさい…」

結衣「い、いいっていいって!綾乃が謝ることじゃ…ないよ!」

結衣「じゃ、私はこれで!めりーくりすます!」スタタタタ

京子「…結衣…ごめん」

綾乃「…」


結衣「…きょ、きょおこぉ…」スタッタッタッ7

結衣「…」ゼーハァゼーハァ

あかり「あっ!結衣ちゃん!」スタタッ

結衣「あ、あかり…あかりいい…きょおおこが…きょおこぉ…」ポロポロ

あかり「…うん。がんばったよ。結衣ちゃんは、がんばったんだよ!」ウルウル

結衣「きょおおこぉ…おぉ…」ポロポロ

あかり「うんうん。偉い偉い」ナデナデ

結衣「(…あかりの優しさが…心にしみる…)」ジワァ

―結衣の部屋(一人暮らし)―

結衣「…はぁ。クリスマスだけど予定ないから…、入って」

あかり「うん! 結衣ちゃんの部屋、久しぶり!」

あかり「って…あ…ちょっと汚いよぉ」

結衣「あーごめんごめん。ちょっと京子のこと考えてたら…」ウルウル

あかり「うんうん。じゃ、片づけるのてつだおっか?」

結衣「うん…。あかり、ありがと…」ポロポロ

あかり「えへへ」

あかり「(何か慰めてその勢いで、ってのは卑怯な気がするけど…)」

あかり「(しゅ、手段は選んでられないよね!)」

あかり「(結衣ちゃんだって…がんばったんだもん!)」

あかり「(私だって…がんばらなくちゃ!)」

>>233 ミス
あかり「(私だって…がんばらなくちゃ!)」

あかり「(あかりだって…がんばらなくちゃ!)」

あかり「ゆ、結衣ちゃん!」

結衣「ん?あかり?」チラッ

あかり「す、すす、結衣ちゃんのことが…す、す…お酢もいいけどすき焼き食べたいっ」

結衣「すき焼きかー。いいね!」

あかり「うん!すき焼き!」カァー

結衣「鍋探してくる」

あかり「うん! (あはは…結局また言えなかったよぉ…)」グスン

あかり「(でも…今日中なら!…チャンスはまだまだ有馬温泉!)」キリッ


結衣「あ、あかりっ」

あかり「な、何結衣ちゃん?!」ビクッ

結衣「めりー・くりすます!」

あかり「う、うん!」



おしまい!

というわけで長々とありがとうございました
綾乃は俺の嫁クリスマス

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