俺「萌えっこもんすたぁ?」 オーキド「うむ」(14)

オーキド「萌えもんの世界へようこそ」

オーキド「この世界には、萌えもんと呼ばれる幼女モンスターたちが生息しておる」

オーキド「モンスターボールを使って拉致……いや捕獲することで仲間にできてな、ろりこ……トレーナー達は日々彼女達を戦わせて覇を競っておる」

オーキド「これが萌えもんバトルというものじゃ」

オーキド「君の名は……そうか、俺というのか」

オーキド「これから君の萌えもんマスターへの旅が始まる」

オーキド「あまり詳しい物語の筋は覚えていないから、適当にがんばってくれ。では」

俺「俺に、一匹だけを選べと申すか?」

オーキド「うむ。この三匹から好きな萌えもんを持ってゆくがよい」

俺「ケチ臭い爺め。まあよい。では右端を開けてみるか」パシューン!

蔓幼女「んーっ! んーっ!」

俺「縛られた上に猿轡をされているのだが」

オーキド「この萌えもんは少々反抗的でな、ちょうきょ、いや教育の途中なのだ」

俺「では真ん中を」パシューン

亀幼女「……私、えらばれる?」

俺「スク水無口系幼女か。なかなかだな」

オーキド「この子にするのか?」

俺「いや、最後の一つも開けてみよう」

火幼女「んっ、あたしもう食べられないってばぁ」

俺「ほう、寝ぼけているな」

オーキド「お昼寝の時間のようだな。悪戯のチャンスじゃぞ」

俺「スカートから赤い尻尾が垂れて、下着が見えそうだ。どれ少し持ち上げてみるか」ソォー

火幼女「なんだかスウスウする……!? 何してんのヘンタイ!」

俺「良い罵りだ。この子に決めよう」

オーキド「確かに強気で可愛いが、少しばかり乱暴だぞ」

俺「構わぬ。立派なツンデレ幼女に育ててみせるとも」

オーキド「それでは絶句している孫息子よ。貴様にはこの亀幼女をくれてやろう」

ライバル(バカな。萌えもん!? 俺が一晩寝ている間に世界はどうなってしまったんだ)

オーキド「ワシを無視するとは良い度胸だな。身体が縮む白い薬を与え、調教してショタモンスターにして欲しいのかな?」

ライバル「い、いえっ! 謹んでいただきます」

亀幼女「……よろしく」ギュッ

オーキド「おやおや、亀幼女の方も気に入ったようだなこのロリコン野郎」

ライバル「ロリコン野郎!?」

オーキド「それではさっそく二人にはバトルしてもらおうか」

ライバル「え、この子たちを闘わせるのか」

オーキド「無論」

ライバル「何やら残酷な気もするけど、亀幼女、やってくれる?」

亀幼女「がんばるの」

俺「ふっ。既に絆が芽生え始めているとはな。相手にとって不足なし。ゆくぞ!」

ライバル「亀幼女、水鉄砲!」

俺「火幼女、火の粉だ!」

火幼女「あんたみたいなヘンタイの命令聞く訳ないでしょ! しんじゃえっ!」

俺「痛い! その威力満点のキックを是非とも敵にしてくれ」

亀幼女「まってて、もう少しで水が出る」

ライバル「身体をプルプル震わせて、脚を上げて……まさか水鉄砲って!?」

至福の絶景であった。スカートを履いた火幼女のおみ足に踏みにじられ、亀幼女は犬のマーキングのようなポーズを見せつけ肢体を微かに震えさせる。見上げれば腱の浮く健康的な太ももと、その深奥にある白の布地。そしてそれと対になる紺のスク水股布には、ピッチリと柔らかお尻がつまっているのが分かる。

俺「ここで死す運命か。だが、このような最期も悪くない」

俺「幼女にいたぶられ絶命するなら本望!」

ライバル「これ以上はまずい。もどれっ」パシューン

亀幼女「あっ」

俺「なるほど。勝負は既に決した、ならば無用の犠牲は出さぬということか。完敗だ」

ライバル「いや、別にあんたは犠牲になっても問題ないけど」

俺「よかろう。お主をげふっ。ライバルとしてぐふっ。認めようではないか」

火幼女「ヘンタイはせいばいしてやるっ」ゲシゲシ

俺「ぐぼはっ! 火幼女よ、もう良い。良く闘ってくれたな。戻れ」パシューン

俺「さて、次の街へと行くか。お先に失礼するぞ我がライバル」

ライバル(二度と会いませんように)

俺「と言うわけで、外に出たのだが」

俺「草むらから萌えもんが出ると聞く。探すか」

俺「どれどれ。ここか、それともあの木の下か、あるいは……おや」

羽幼女(ヘンタイのオーラが近い! 見つかりませんように見つかりませんように見つかり)

俺「みぃーつけたぁ」ニヤァ

羽幼女「きゃああああああああ!」

俺「捕らえるぞ、行け、俺っ!」

羽幼女「素手で来た!? ええい、風起こし!」

俺「うおっ。突風に身体が浮かんでゆく」

羽幼女「そのまま落ちて潰れちゃえっ」

俺「甘いな。俺は『そらをとぶ』」

衣服を脱ぎ去り、さながら翼のように広げて俺は見事に滑空する。裸体に陽光を背負いながら光臨するその姿は、おそらく天使のように神々しかったことだろう。

羽幼女「いやああああああっ!」

歓喜の悲鳴を上げて逃げ惑うシャイガール。だが風さえも追い抜く俺の速度に敵うはずもなく、瞬く間に覆い被さられて組み敷かれる結果となった。

俺「さあ、状態異常にしないとモンスターボールに入らないからな。とりあえず縛るか」

羽幼女「誰か助けて! ヘンタイがいるよぉ!」

俺「助けなど」

ジュンサー「あなた何してるの」

俺「む、まずい。萌えもんの捕獲をしているだけだが何かがまずい。『そらをとぶ』」バサリ

ジュンサー「待ちなさい!」

羽幼女「うぅ、怖かった」

俺「もう少し人目につかない場所で捕獲すべきだったな……、お、トキワシティが見えてきた」

店員「あ! いらっしゃいま裸ぁ!?」

俺「着衣を失念していたか。失礼した、今から着よう」

店員「もしかしてあなた、オーキド博士の知り合いですか」

俺「左様」

店員「やっぱり。どう見ても同類の変質者ですからすぐ分かりました」

俺「あまり褒めるな。照れる」

店員「おとどけものがあるのです。届けて」

俺「断る」

店員「いや、でも」

俺「断る」

店員「萌えもん図鑑がもらえる重大イベントなんですが」

俺「トキワの森で新しい幼女が俺を待っている。そんな暇はない。ではな」

店員「……けっ。下手に出てりゃ調子に乗りやがって」

店員「俺と勝負しろ。負けたらきっちりイベントをこなしてもらうぜ」

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