許嫁「あらあら、随分お寝坊さんなのね」(187)
許嫁「何時だと思っているの?今からどう頑張ったってもう遅刻よ」
男「ごめん、寝坊しちゃってさ…」
許嫁「本当、いくつになってもそのだらしなさは治らないわね」
男「悪かったって…というか先に行っててってメールしたじゃん」
許嫁「そんなもの知らないわ。今日は家に携帯を忘れて来てしまったから」
男「ホントかよ…」
許嫁「本当よ」
男「…………」
男「なあ、悪かったって…」
許嫁「何回目だと思っているの?私がこうして待ちぼうけて遅刻の巻き添えを食らうの」
男「その度に家に携帯を忘れてるんだっけ」
許嫁「…うるさいわね。私は忘れっぽいの」
男「…はぁ」
許嫁「とにかく、私は今機嫌が悪いの。わかる?」
男「…………」ポチポチ
許嫁「ちょっと、携帯なんか弄っていないで話を聞きなさい」
男「送信っと」
許嫁「男、どういうつも…」ピロロロン♪
許嫁「……………」
許嫁「………」スタスタ
男「なあ、本当にごめんって!」
許嫁「誠意が全く感じられないわ」
男「すみませんでした…ほんと、この通りです…」
許嫁「謝ってももう遅いの」
男「帰りにケーキ奢るからさ、な?」
許嫁「…………」
男「……………」
許嫁「……………」スタスタ
男(許してくれたか……)ホッ
許嫁「……全く、あなたのせいで私まで大目玉だわ」
男「だから悪かったって…」
許嫁「本当にすまないと思っているのなら、生活習慣とケーキで示しなさい」
男「はい……というかお前そんなにケーキが好きか」
許嫁「まあね」
男「……あの、持ち帰りだよな?」
許嫁「何を言ってるの?お店で食べていくに決まってるじゃない」
男「いや、でもさ、うちの高校の人がよく通る道に面してるじゃん…」
許嫁「それが?」
男「見つかったら恥ずかしいじゃん…」
許嫁「あなたの事情なんて知らないわよ」
男「ハァ……」
許嫁「…あ、次の授業、選択科目だから。それじゃ」
男「あ、うん…」
男「早く放課後にならないかなー…」ボソッ
友「はーん、またお二人でデートですかー?」
男「うわ、友!ビックリしたな…」
友「何がビックリした、だよこの野郎。あんな子がお前の彼女ってことの方がビックリだよ」
男「………はいはい」
友「二人とも仲がよくていいねー。このまま結婚までいっちゃうんじゃないか?」
男「はは…結婚ね」
友「どうかしたのか?」
男「いや、なんでも」
男「ハァハァ…遅れてごめん!」
許嫁「遅い。どこで油売ってたのよ」
男「掃除が長引いちゃってさ…」
許嫁「全く…さ、行くわよ。朝も言った通りあなたの奢りで」
男「はいはい…」
許嫁「ちなみに私を渡せた罰としてケーキ2つだから」
男「ええー…」
許嫁「ふんっ」
許嫁「んー、おいしいっ」
男「それはなによりで…」
許嫁「そういうあなたは一番安いケーキで満足なの?」
男「誰のせいだよ!」
許嫁「さあ?あ、こっちもおいしいわね」
男「ぐぬぬ…」
許嫁「なによ、そんな目をして。食べたいの?」
男「え、くれるの?」
許嫁「そうね、この場で土下座をしたら考えてあげてもいいわ」
男「いや、そこまでしてまで食べたくはない…」
許嫁「嘘よ。ほら、あーん」
男「っ!?」
許嫁「なによ、早く口を開けなさい」
男「ま、待て待て!周りに人いるし!」
許嫁「あら、欲しくないの?」
男「いや、でも…」
許嫁「一瞬だけよ。ほら…」
男「じゃ、じゃあ…あーーん…」
パシャッ
男「っ!?」
許嫁「ふふっ、よく写ってるわよ。あなたのマヌケな顔」
男「ば、バカ!早く消せ!」
許嫁「一瞬でも隙を見せたあなたが悪いのよ」パタン
男「ぐぬぬ…」
店員「ありがとうございましたー。また起こしくださいませー」
男「はぁ…」
許嫁「あら、ずいぶん元気がないのね」
男「そういう許嫁は随分楽しそうだな…」
許嫁「ええ。まだまだいじめ足りないけれどね」
男「勘弁してくれよ…ん?」
許嫁「どうかしたの?」
男「いまポツッときたような…雨か……?わっ!」
ザーーーー
許嫁「ちょっと、何よ急に!」
男「家まで近いし、走ろう!」
許嫁「ハァハァ…最悪…」
男「はい、これタオル」
許嫁「ありがと。それよりお風呂を貸してほしいのだけど」
男「ん、いいよ。こっち」
許嫁「覗いたら殺すわよ」
男「の、覗かないって」
許嫁「どうだか」
男「………」
男「濡れちゃった服、洗濯しておいた方がいいよな…」
許嫁「~~♪」ジャー
男「…………」ムラムラ
男「いかんいかん、なに考えてるんだ、俺…」
男「さ、早く洗濯を…ハ…ハクション!」
許嫁「…男、そこにいるの?」
男「あ、ああ…洗濯機回しに来ただけだよ…ハ、ハクション!クション!」
許嫁「ちょっと、そんなにくしゃみしてるけど大丈夫なの?」
男「大丈夫大丈夫…ハクション!」
許嫁「…全然大丈夫そうには聞こえないけど」
許嫁「ハァ…」
男「じゃあ俺、行くから…」
許嫁「待って」
男「な、なにか?」
許嫁「………なさい」
男「え?」
許嫁「私の背中、洗いなさい」
男「……っ!」
男「は、入るね…」
許嫁「………」チャポン
男「あの、これから背中流すのになんで湯船に浸かってるの?」
許嫁「………」
男「出てくれないと洗えないんだけど……ハクション!」
許嫁「…いいから早く自分の体洗えば?」
男「…お前、最初からこうするつもりだったんだな!」
許嫁「なんのことかしら」
男「とぼけたって無駄だぞ!」
許嫁「あなたこそ随分期待していたようね」
男「へ?」
許嫁「とぼけたって無駄よ」
男「な、なんのこと…あっ…」ビンビン
男「これは、その…」
許嫁「いいのよ、隠さなくても」
許嫁「この前の日曜日、さんざん私の体に押し付けたじゃない」
男「それは…」
許嫁「一日中、二人でベッドの上で抱きしめ合って、ずっとキスをしてたとき」
男「あ、あのときはごめん…」
許嫁「なにが?」
男「その、キスしてたら急に気持ちよくなっちゃって…」
許嫁「ああ、いきなり射精してしまったことね」
男「………」
許嫁「別に気にしてないわよ。服が少し汚れてしまったけど」
許嫁「それで、あなたは初めて私の裸を見ることになるのだけど」
男「……ゴクッ」
許嫁「感想とか、ないのかしら」
男「そ、その…えっと……」
許嫁「ああ、喋らなくていいわよ。こっちに聞けばすぐ分かるから」グイッ
男「ば、バカ!ドコにナニを押し付けてるんだよ!」
許嫁「あら、この前はあなたからグイグイ押し付けてきたというのに」
男「あ、あれは…」
許嫁「いつもここに押し付けられてるから、ここで確かめた方が分かりやすいのよ」
男「だ、だからって…」
許嫁「んー…この前よりも固くなってる」グニグニ
男「なっ…何やって…」
許嫁「ありがとう。あなたの感想はよく分かったわ」
男「っ……」
許嫁「んっ…」グニグニ
男「………」
許嫁「急に静かになったけど、大丈夫?」
男「………っ」
許嫁「ふふっ。もしかして、私を抱きたくなってしまったのかしら?」
男「……そ、それはダメだ…」
許嫁「どうして?」
男「そういう、約束だから…」
許嫁「………」
男「だから…許嫁、早く離れて…」
許嫁「それで、あなたのそれはどうするの?」
男「どうするって…そりゃ…」
許嫁「自分で手淫をして、終わり?」
男「う、うん…」
許嫁「ハァ…頭固いのね。あなた」
男「は…?」」
許嫁「…要は婚前交渉をしなければいいのでしょう?」
男「な、何言ってるんだ、許嫁」
許嫁「…だから、私がしてあげるって言ってるのよ」
男「……っ!」
許嫁「なによ、さっきまでギラギラ目を光らせてたのに、急に緊張して固まっちゃって」
男「だ、だって…」
許嫁「…それじゃあ、その、触るわよ…?」
男「う、うん…」
許嫁「こんな感じかしら…」シコシコ
男「うっ…くっ…も、もっと強く握ってくれても…」
許嫁「大丈夫?痛くない?」シコシコ
男「あっ…あっ…すごくいい…っ」
許嫁「そう…」シコシコ
男「ちゅっ…ちゅっ…」
許嫁「なによ、急に首筋にキスして」
男「んっ…許嫁っ、許嫁っ…」
許嫁「ちょっと、気持ち悪い。…んむっ」
男「ちゅっ…ちゅぱっ…れろっ…」
許嫁「んっ、んんっ……ちゅっ、ちゅるっ…」シコシコ
男(や、やばいこれ、すごい気持ちよくて…)
男(腰が…腰が溶ける…溶け出してる…あっ…)
男(ああああああぁぁぁぁ……)
許嫁「男、男…大丈夫…?」
男「…ハッ」
許嫁「気を失いかけちゃうほど気持ちよかったの?」
男「あれ、もう終わったの…?」
許嫁「ええ、私にずっとキスしながら。なかなか射精が終わらなかったわ」
男「どれくらい出たの…?」
許嫁「床に散っているの、全部よ」
男「こ、こんなにいっぱい……」
許嫁「満足できたかしら?」
男「う、うん……あっ…」ビンビン
許嫁「………ハァ」
許嫁「どうやら満足できていないようね」
男「え、えっと…」
許嫁「やっぱり私を抱きたい?」
男「だ、だからそれは…」
許嫁「はいはい、分かってるわよ。それで、次はどうしてほしいの?」
男「じゃ、じゃあ口で…」
許嫁「噛まれても文句は受け付けないわよ」
男「怖いこと言わないでよ…」
許嫁「ウソよ。……ちゅぽっ…」
男「ふぁっ……」
許嫁「じゅぽっ…じゅぽっ…じゅっ…」
男「あっ…あっ…!許嫁、さっきよりうまくなってる…っ」
許嫁「ちゅっ……そりゃ続けて四回もさせられたらね…んっ……」
男「あっ……くっ……」
許嫁「んふっ…じゅぽっ…じゅるっ…じゅぽっ…」
男「うぁっ…許嫁っ、そろそろまた……っ!」
許嫁「んんっ…じゅぽっ、じゅぽっ、じゅぽっ、じゅぽっ…」
男「あっ、あっ…出るっ…あっ、あっ…!」
ビュッビュッビュッ…
許嫁「んっ…ごくっ……」
男「ハァ…ハァ……」
許嫁「んふっ…すごい、まだこんなに出せるなんて」
許嫁「それにまだこんなに元気」
男「い、許嫁…ちょっと休ませて…」
許嫁「あら、そう」
男「……許嫁のも、触らせて」
許嫁「……ん」
男「指じゃ傷つけちゃうかもしれないから、舌で…」
許嫁「いきなり?」
男「嫌?」
許嫁「いいけど…恥ずかしいわ」
許嫁「んっ…やっ……」
男「許嫁、腰が逃げてる」
許嫁「だ、だって……あっ…!」
男「んっ…ぺろっ…ぺろっ……」
許嫁「やっ…そんな所舌で転がさないで…っ」
男「気持ちいい…?」
許嫁「バカッ……そろそろあなたもウズウズしてきたでしょう?また舐めてあげるから、だからもう…」
男「じゃあ、舐め合いっこしようか」
許嫁「っ………」
男「あ、もう雨止んでるね」
許嫁「ただのにわか雨だったようね」
男「家の近くまで送ってこうか?」
許嫁「ありがとう。でも大丈夫よ」
男「そっか」
許嫁「また明日ね。疲れたからって遅刻しないように」
男「はい、精進します…」
許嫁「ふふっ。それじゃ」
男「ん」
許嫁「ただいま」
許嫁「あ、お父さん。何ですか…?」
許嫁「…友達の家で少し雨宿りをさせてもらっていました」
許嫁「本当ですって。…え、話?」
許嫁「…………」
許嫁「…………」
許嫁「…はい、分かりました……」
許嫁「あ、あの…夕方からですよね?なら明日は学校に行っても…?」
許嫁「はい、ありがとうございます…」
許嫁「……あら」
男「おはよう、許嫁」
許嫁「珍しいこともあるのね。私より男の方が先に着いてるなんて」
男「流石に二日連続で遅刻じゃ申し訳ないからね」
許嫁「それで早起きしたわけね」
男「うん。明日も明後日も許嫁より早く来てやるからな!」
許嫁「……………」
男「ん、どうした?許嫁」
許嫁「…いえ、なんでもないわ」
男「大丈夫か?なんだか顔色悪いぞ…」
許嫁「平気」
男「…………」
先生「それじゃあこの列の人に問題答えてもらうかな」
先生「解き終わった人から黒板に書いていって」
ガヤガヤ…
友「先生、これで合ってますか?」
先生「ん、どれどれ…ああ、大丈夫。書きなさい」
友「うっす」
先生「……ん?許嫁、どうした?」
許嫁「え?」
先生「まだ解いてないのか?早く前に出て黒板に答え書きなさい」
許嫁「すみません、ボーッとしてました…」
先生「まったく…」
許嫁「…………」
男「…………」
男「今日も許嫁の弁当、おいしそうだな。これ貰っていい?」
許嫁「………」
男「許嫁…?」
許嫁「え…?何かしら」
男「またボーッとしてたよ?」
許嫁「…そうだったかしら」
男「大丈夫?もしかして熱ある?」グイッ
許嫁「ちょ、ちょっと、何するのよ!」
男「んーっ、別に熱なんかなさそうだな…」
許嫁「……離して」
男「あっ……」
許嫁「…………」
許嫁「…………」
男(やっぱり、許嫁の様子がおかしい)
男(学校が終わってもこの調子だ…)
男(生理が来ないとか?…いや、そこまでのことはしてないし…)
男(一体どうしたって言うんだ…)
男「許嫁、ほんと、何かあったの?」
許嫁「…なんで?」
男「朝からずっとそんな調子だから…」
許嫁「…………」
男「言いにくいなら、いいや。なにか話したいことがあったらいつでも話してね」
許嫁「………っ」
男「それじゃあ、俺、こっちだから。また明日」
許嫁「ま、待って…!」
男「………?」
許嫁「あなたに話さなければならないことがあって、でも言いにくくて…」
男「話って…?」
許嫁「…明日から二週間ほど学校に来れなくなるの」
男「あ、そうなんだ…どこか行くの?」
許嫁「…そうね」
男「家族旅行かぁ。羨ましいなぁ」
許嫁「家族旅行なんかじゃないわ」
男「え…?ま、まさか……」
許嫁「そうよ。あなたの思っている通り」
許嫁「私の『許婚の人』と、二週間、二人きりで旅行することになったの」
男「そ、そうだったんだ……」
許嫁「………っ」
男「で、でも、なんでこんないきなり…?」
許嫁「急にお休みが取れたから、二人でどうかって」
男「そっか…相手の人、どこかの社長なんだっけ…そういえば、面識は…」
許嫁「………」
男「じゃ、じゃあ、初めて会うことになるのか…」
許嫁「そうね…」
男「は、はははっ…」
許嫁「男…」
男「いつかこうなるって分かってたのに、なんでこんな…」
許嫁「男、ごめんなさい。あなたに浮気の相手をさせるような真似をしてしまって」
男「い、いや、そんな…」
許嫁「でも、私、あの人が本当に嫌で…」
男「…今回の旅行も、結婚の件も、断ることはできないのか?」
許嫁「なによ、止めたいの?」
男「そ、そりゃ……」
許嫁「…まず、無理でしょうね。もしお父さんを説得できても、あの傲慢な男相手だとそうもいかないでしょうね」
男「傲慢…?」
許嫁「ええ。奥さんにあたる人を何人も作っているそうよ。光栄なことに、私に相当入れ込んでるみたい」
許嫁「だから、もし無理やりにでも断ったら、怒って我が家になんらかの形で仕返しをしてくるでしょうね」
許嫁「それでも、あなたは私を止めてくれる?」
男「…………」
男「お、俺は……」
許嫁「いいのよ、私はあなたを軽蔑したりなんかしないわ。悪いのは私」
男「………これから、どうするんだ?」
許嫁「一旦家に帰るわ。お父さんに車で空港まで送っていってもらうことになっているから」
男「そ、そっか…じゃあ……」
許嫁「……?」
男「…家まで一緒に帰らせてくれないか?」
許嫁「……ありがとう」
男「うん……」
男「……手、繋いでもいいよな?」
許嫁「……うん」
許嫁「……ありがとう、この辺でいいわ」
男「…?許嫁の家はもっと先じゃ……」
許嫁「ごめんなさい。親にあなたのことがバレてしまったら…」
男「そうだった、ごめん…」
許嫁「………」
男「…………」
許嫁「……じゃあ、そろそろ…」
男「ま、待って、許嫁!」
許嫁「………っ!」
男「え、えっと、その……」
許嫁「な、なにかしら」
男「許嫁!」
許嫁「……っ!」
男「………ま、また学校でな」
許嫁「……………」
男「あ、あの…」
許嫁「ええ。また一緒に学校行きましょう」
男「う、うん……」
許嫁「…それじゃ、さようなら」
許嫁(なんだ、私を連れ出してくれるのかと思ったのに……)
おお!ツンデレ許婚じゃないか。ノータイムで支援に回る!
男「…………」
男「なんで待ってるんだろう…来るはずないのに……」
男「…………」
男「…………」
男「…遅刻しちゃう。もう行こう」
男「…………」
男「…………」
友「男さー」
男「…………」
友「最近元気なくね?美人の彼女がいなくて寂しいのは分かるけどさー」
男「…………」
友「旅行だっけ?しかも二週間も。いいなー、羨ましいなー…」
男「…………」
友「えっと…ま、元気出せよ……?」
男「…………」
男(許嫁、今頃何してるんだろう)
姉「男ー、ごはんだって言ってるでしょ!」
男「…………」
姉「聞いてんの?アンタ」
男「………食欲ない」
姉「アンタ昨日もそれじゃない。食べないと体壊すわよ」
男「…………」
姉「ハァ…もう勝手にすれば」
男「………」
姉「おかーさーーん!男ご飯いらないってーー!」
男「…………」
男「………」
男「もう二週間以上も経つのに」
男「今日も来ない……」
男「……………」
男「どうしちゃったんだろう」
男「……………」
男「……………」
男「…………………」
男「…………………」
男「…………………」
男「…………………」
男「…………………」
男「…………………」
男「…………………………」
久しぶりに許婚マスターの作だからな。落とすわけにはいかんな
男「…………」
男「今日も来ない、かな…」
男「…………」
男「もう来ないのかも……」
男「……………」
男「……行こう…」
男「……………」
男「……………」
許嫁「男」
とりあえずこの人の許婚シリーズ貼っておくか。
しびれるから興味ある奴はググれ
男「ええ!?俺に許嫁!?」
許嫁「うわっ、汚い部屋…」
男「……許嫁」
許嫁「久しぶりね」
男「…うん」
許嫁「…少し痩せた?」
男「そうかな。許嫁こそ…」
許嫁「私は…ちょっと忙しかったから」
男「………?」
男「そういえば、どこに行ってたんだっけ」
許嫁「ハワイよ」
男「ハワイかー…海綺麗だった?」
許嫁「ええ、でもあまり見れなかったわ」
男「どうして?」
許嫁「…忙しかったから」
男「忙しい忙しいって、旅行なのに何が忙しかったの?」
許嫁「……………後継ぎ作り」
男「…………………」
許嫁「…………聞きたい?」
許嫁「外見に似合わずすごく優しくしてくれたわ」
男「やめて…」
許嫁「あなたみたいにキスがとても好きみたいで、行為の最中もずっと、ね」
男「………」
許嫁「私の髪を撫でながら、手を繋いで、ねちっこくキスを繰り返して…」
許嫁「そして最後は…」
男「もうやめて……」
許嫁「………」
やめてえええええええ
許嫁「あなたのことが一瞬バレそうになったわ」
男「え…?」
許嫁「手や口でしてあげたときにね、あまりにも扱いに慣れたように感じたみたいで」
許嫁「前日にあなたのを何回も触っていたからかしら」
男「そ、それで…?」
許嫁「大丈夫よ、おそらく。最初は半信半疑だったようだけど…」
許嫁「挿れられて血を流したときに、すごく満足そうな表情を浮かべていたから…」
男「………」
許嫁「そんなことが、二週間、ずっと」
男「…休みなく?」
許嫁「そんなことはないけど…でも一日の大半をベッドの上で過ごした日もあったわ」
男「………」
許嫁「ふふっ、引いちゃった?」
男「いや、そんな……」
許嫁「いいのよ、こんな最低な女…」
男「そんなこと…」
許嫁「…赤ちゃん、できちゃってるのかな」
男「…………」
許嫁「………」サスサス
男「……許嫁」
許嫁「ちょっと、なにす…んむっ」
男「ちゅっ…ちゅぱっ…ちゅうぅっ…」
許嫁「んっ…ふっ……」
許嫁「ハァハァ……なんのつもり…?」
男「俺の子供産んで」
許嫁「何を言っているの?もうあの人の子ができてしまっているかもしれないのに…」
男「できてないかもしれない」
許嫁「………」
男「だ、だから、俺と…」
許嫁「こんな最低な女なのに、まだ愛してくれるの?」
男「当たり前だ…」
許嫁「男……」
男「俺の子、産んでくれないと…お、怒るからな…」
許嫁「うん…」
医師「もう少しですよ、頑張ってください!」
赤ん坊「……オギャー、オギャー」
医師「おめでとうございます、元気な男の子ですよ!」
許嫁「ハァハァ…私の、赤ちゃん…」
医師「よく頑張りましたね。それじゃ、赤ちゃん洗ってあげて」
許嫁「あ、あの…」
医師「なんですか?」
許嫁「血液型教えてください、赤ちゃんの…」
医師「ああ、少し待っててください」
許嫁「…………」
医師「許嫁さん」
許嫁「結果、出ましたか?」
医師「はい、AB型です」
許嫁「AB型……そっか、ふふっ」
医師「………?」
許嫁「私がB型で、あの人がO型で、あの人がA型……」
医師「あ、あの……?」
許嫁「ふふっ…私、怒られちゃいますね」
終
うげ、展開早っ!
すまぬ
すまぬ
>>168
ちょっと変化球投げようと思って失敗した?
やっぱ許婚と言えばツンデレでしょう
このSSまとめへのコメント
最終的に屑許嫁SSだったか