幸子「実はボク、超能力者なんですよ」 (93)

P「…は?」

ちひろ「なに言ってんの?キャラかぶるからやめといたほうがいいと思うわよ」

P「さーて仕事するかー」

幸子「ちょ、ちょっと待ってください!」

P「なんだよ超能力者(笑)」

幸子「ぐぁぁぁ!すごいムカつきますそれ!」

ちひろ「だいたい、何の超能力者だっていうのよ」

幸子「……予知夢です」

P「ほう」

ちひろ「へー。そうですか」

幸子「ちひろさんちゃんと聞いてください!」

P「それでどんな夢見たんだよ」

幸子「…最近楓さんが映画に出て、試写会開いて出たじゃないですか」

P「ああ、あったな」

幸子「それで、ボクの夢によると最後に楓さんがボソっとダジャレ言っちゃって開場シーンとしちゃったんですよ」

P「えー?ほんとかぁ?」

ちひろ「他人巻き込むと嘘がバレるわよ」

幸子「ちょっとは信じてください!」

幸子「嘘だと思うなら聞いてくださいよ!楓さんに!」

ちひろ「楓さーん、ちょっとこっち来てくださーい」

楓「どうかしたんですか?」

ちひろ「……映画の試写会でダジャレ言ってシーンとなったってほんと?」

楓「な、なんでそれを……テレビでも試写会はちょっとしか報道されてなかったし……試写会に行った人もいないし……」

ちひろ「……え?ほんとなんですか?」

幸子「ほら!ほら!ね?」

P「いや、幸子がこっそり行ってたという可能性も」

幸子「無理ですよ!試写会のときボク新幹線の中でプロデューサーさんと一緒だったじゃないですか!」

P「ああ、そうだった」

ちひろ「ごめんなさいね幸子ちゃん。悪気はなかったのよ」

幸子(急に口調改めるあたり悪意を感じる……)

P「しっかし、本当に予知夢が出来るのか?毎日?」

幸子「ええ、毎日見ます。大抵明日の出来事が見えるんですけど……」

P「今日は何か起きるか?」

幸子「確か……プロデューサーは今日エナドリを買わざるをおえない状況になります」

P「な、なんだと!?鬼!悪魔!ちひろ!」

ちひろ「なんですか!」

幸子「いや、詳しくは言いませんけど、プロデューサーさんが悪いですよ」

P「くっ……」

ちひろ「やーい」

幸子「おっと……そろそろ出ないと。行って来ます!」カ゛チャッ

ちひろ「いってらっしゃーい」
P「おう、行って来い」

ちひろ「いやーびっくりしましたよ。本当にあるんですね」

P「ていうかまだ疑ってるんですが……本当に俺は今日エナドリを買わざるを得ない状況になるのでしょうか」

ちひろ「それはわかりませんが……」

P「エナドリで思い出した。言われた通り発注しておきましたよ」

ちひろ「あ、ありがとうございまーす……あれ?」

P「どうしました?」

ちひろ「……これ発注数間違ってますよ。一桁多くなってます」

P「……この場合って?」

ちひろ「自己負担に決まってるじゃないですか。ちゃんとこの分払ってください」

P「うえー……あれ」

ちひろ「………あ」

P「うおおおおおおおお!!マジでエナドリ買ってしまった!しかも俺のせいで!!」

ちひろ「すごいですね!予言通りですよ!」

P「……あれ、これ危なくないですか?」

ちひろ「何がですか?」

P「超能力を売りにしようと思いましたが、それだとキャラがかぶる奴がいます」

ちひろ「ああ……」

P「みんなには秘密にしておきましょう……」

ちひろ「ええ、そうですね。女子の情報網はすごいですから。すぐに耳に入りますよ」

P「あー……早く幸子帰ってこないかなぁ……」

ちひろ「そのセリフも聞かれないほうがいいですよ」

P「なんでですか。本物の予知夢だってわかったんですよ。テンション上がるじゃないですか」

ちひろ「わかりますけど、それだと彼女が出かけてる間の彼氏みたいになってます」

P「や、やだなぁ……彼女なんてまだ……」

ちひろ「……まだ?」

P「いや、もう」

ちひろ「もう!?もう彼女なんですか!?」

P「違うんです!違うんですよ!」

P「ああもういいですよ……」

ちひろ「でも本当に存在するって素敵ですね……超能力者」

P「ロマンがあるっていうか……」

ちひろ「あー……早く帰ってこないかなぁ幸子ちゃん……」

P「……ちひろさんが言ってたことがちょっとわかりました」

ちひろ「でしょ!?ね!?」

数時間後

幸子「ただいま帰りました!可愛いボクですよ!」

P「あ、幸子だー!」タ゛タ゛タ゛

ちひろ「幸子ちゃんおかえり!」タ゛タ゛タ゛

幸子「え、ちょ、急になんなんですか!びっくりしたじゃないですか!」

ちひろ「ねぇねぇ、予知夢っていつ見るの?」

幸子「そ、そりゃ寝たときでしょう……」

P「今、寝ないか?」

幸子「は?」

ちひろ「お願い!どうしても未来が知りたいの!」

P「頼む!結婚してくれ!」

ちひろ「何のお願いしてるんですかプロデューサーさん!」

幸子「いいですよ!まったくしょうがないですねプロデューサーさんは!」

ちひろ「何でそこはしっかり返事してるの幸子ちゃん!」

ちひろ「じゃなくて!寝てくれないかってことよ!」

幸子「そう言われましても……もう夜ですし家に帰ってからでも遅くは……」

P「今知りたいんだ俺達は!!なぁ!!」

幸子「あぅぅ……そんなに肩揺らさないでくださいいいいい」フ゛ンフ゛ン

ちひろ「お願いよ幸子ちゃん!」

P「頼むよ!」

幸子「しょ、しょうがないですね……プロデューサーさんの頼みなら……」

P「やったぜ。」

ちひろ「……あれ?私いらなかった?」

幸子「ソファでいいですか?」

P「いや、仮眠室あるだろ」

幸子「ああそうでしたね……」

ちひろ「早速行きましょうか」

幸子「いや、ちひろさんは来なくていいです」

ちひろ「な、なんで!?」

幸子「なんでもです!ちひろさんは待っててください!」

ちひろ「うー……意味わかんない……」

P「よーし行くぞ幸子」

幸子「はい!」

仮眠室

幸子「へー……初めて入りました。こんなベッド広かったんですね」

P「ああ、男が寝ても大丈夫なようにでかくしたからな」

幸子「そうなんですか……これだとボクが寝てもちょっと余裕ができちゃいますねー……」チラッ

P「そうなのか。よかったな贅沢に使えて」

幸子「もう!なんで一緒に寝てやるみたいな発想が出てこないんですか!本当にダメダメですねプロデューサーさんは!」

P「いやーそうしたいのはやまやまだけどさ、俺も寝ちゃうかもしれないだろ?幸子の寝顔が見れない」

幸子「そ、そんな……えへへ……」

P「……一緒に寝たほうがいい?」

幸子「……して、いただけるなら」

P「よっしゃ寝よう早く寝よう」コ゛ソコ゛ソ

幸子「準備早いですねプロデューサーさん」

幸子「おやすみなさい、プロデューサーさん」

P「ああ、おやすみ幸子」

幸子(えへへ……新婚さんみたい……です……Zzz)

P「……お、もう寝たのか。早いな幸子……疲れてたのか?」

幸子「Zzz……」

P「幸せそうな……顔だなぁ……ふぁぁ……Zzz」

幸子「Zzz……」
P「Zzz……」

幸子って良く見ると全然可愛くないよな。むしろ変な顔してる

幸子『うーん……ここはどこでしょう?』

幸子『…事務所ですね。他の人はどこなんでしょうか……』

幸子『…あ、いましたいました…』


杏『………』
かな子『……』
菜々『………』

菜々『どうしよう、これ……』

杏『しょうがないしょうがない。黙ってればバレないって』

かな子『で、 でもこれは……』

幸子「……何かあったんでしょうか」

かな子『』

>>31
おう、表出ろや

幸子「ん?なんだろう…プレゼント?」

かな子『』

菜々『ちょ、ちょっと!何か意見言ってよぉ!一人だけ逃げようなんてずるです!』

杏『かな子が食べちゃったってことでいいんじゃない?』

かな子『ご、ごめんなさい!何かいいますから!』

杏『いやーどうしよう。』

菜々『幸子ちゃん絶対怒ります……』

幸子「え?ボク?」

杏『ていうかかな子が気付かなくてプロデューサーからのプレゼントのケーキ食べちゃったからこうなったんだろ』

かな子『ふ、二人だって食べてたじゃない!』

菜々『だって勧めるから……』

杏『杏もう知らないからねこれ』

かな子『ひどい!』

幸子「……は?」

幸子「うわぁぁぁ!」カ゛ハ゛ッ

P「ふぁっ!?どうした幸子!」

幸子「はぁ……はぁ……許しません……」

P「なんだ!?予知夢が見えたのか!?」

幸子「ええ……見えました……」

P「教えてくれ!何が起こるんだ!?」

幸子「……いえ、プロデューサーさんが知ってもどうにもなりません。ボクが叱ります」

P「???」

幸子「覚悟しててくださいよ……」

翌日

幸子「ボクは仕事があるので行きます」

P「ああ、行ってらっしゃーい」

ちひろ「……行きましたよ。プロデューサーさん」

P「よーし……今日は幸子をスカウトしてから一年記念だからな」トスッ

P「ふふっ……喜ぶだろうなあいつは……」

ちひろ「なかなか洒落てますねプロデューサーさん」

P「そうかな。ははっ」

P「あ、俺ものあさんに付き添って仕事行きます」

ちひろ「そうですか……行ってらっしゃーい」

P「行ってきます」カ゛チャ

ちひろ「ふぅ……くっ、ぐあ、便秘が今頃……くっ」タ゛タ゛タ゛

シーン

かな子「ただいま帰りましたー」

かな子「あれ?誰もいないのかな……」

かな子「……お?おーっ、ケーキじゃないですか……ふむふむ」キョロキョロ

かな子「………」ハ゜クッ

かな子「うわぁ……おいしー……」ヒョイ ハ゜クッ

杏「ただいまー……だりー……」

かな子「おかえり杏ちゃん。ケーキあるんだよ!」

杏「あ、ほんと?」

かな子「杏ちやんも食べなよ!すっごく美味しいんだよ!」

杏「へー。確かに美味しそう……」コ゛クッ

菜々「ナナが帰りましたー!……いつつ、腰が……」

杏「おー、おかえり」
かな子「菜々さん、ケーキあるんですよ!」

菜々「あ、本当ですか!?ナナ、ケーキ大好きなんですよぉ!最近はあんまりこってりした甘いものあんまり食べれないですけど……」

かな子「でも本当美味しいんです!食べてみてください!」

菜々「ふーん……あ、美味しいー!」

杏「あー……美味しかった……あれ、箱の隅にカード?が落ちてる」ヒョイ

杏「………あ」

杏「……」チョイチョイ

かな子「ん?なに?」

杏「……」スッ

『幸子へ。覚えてないかもしれんが、今日でスカウトしてから一年が経った。これからもよろしくな P』

かな子「………」

菜々「これは本当いくらでも入るわー……」モク゛モク゛

かな子「………」タ゛ッ

杏「あー!逃げるなー!」

菜々「?」モク゛モク゛

杏「………」スッ

菜々「ん?カード……?……あ」

菜々「どうしよう、これ……」

杏「しょうがないしょうがない。黙ってればバレないって」

かな子「で、でも、これは……」

幸子「……なにを食べてるんですか?」

かな子「!?」
杏「!?」
菜々「!?」

かな子「さ、幸子、ちゃん……」

杏「し、しーらない……」コソッ

菜々「ダメだよ!逃げないでって!」

杏「うわぁぁぁ!」

菜々「ご、ごめんなさい!知らなくて、その……」

幸子「いいんですよ……それよりも、杏さん」

杏「な、なんだよ」

幸子「黙ってればバレないってどんだけ安直な考えなんですか!ボクへのプロデューサーのプレゼントが……うう……」ク゛スッ

杏「わ、悪かったよ!だってかな子がバクバク食うし」

かな子「最終的に私のせいなの!?」

幸子「かな子さんだって最初逃げようとしてたじゃないですか!」

かな子「し、知ってたんだ……」

幸子「とにかく、どう落とし前つけてくれるんですか」

杏「どうって言われましても……」

かな子「ねぇ?」

菜々「む、無責任すぎです!」

杏「しょうがないなぁ……なんか作戦でも考えよう」

かな子「幸子ちゃんにお詫びもしないとね……」コソコソ

菜々「どうしよう……」コソコソ

幸子「まったく、ボクのプロデューサーのケーキを食べるなんて……」

杏「……わかった。もう正直にプロデューサーに話そう。そんで代わりのケーキもらおう」

幸子「うぅー……」ク゛スッ

数時間後

P「………」コ゛コ゛コ゛

かな子「………」
杏「……」
菜々「……」

P「なにやってるんですか。あなたたちは」

かな子「ご、ごめんなさい……」

P「謝るなら幸子にだろうが!!」

かな子「うぅ……」

P「あと杏!」

杏「な、なんだよ」

P「お前一週間アメ禁止!」

杏「……かな子ぉぉぉぉぉぉ!!かな子のせいでアメが!アメがぁぁぁぁぁ!!」

かな子「ひー……」

P「菜々さんもちゃんと注意してくださいよ!一番年長でしょ!」

菜々「はい、すいません……て違いますよ!ナナハリアルJKナノデス」

P「うるさい!!」

菜々「はい……ごめんなさい……」

かな子(不憫……)

杏「お前のせいだろかな」

かな子「こ、心の声に答えないで!」

P「はぁ……許してやるか?幸子」

幸子「全く……しょうがないですね……」

P「幸子は優しいなぁ」ナテ゛ナテ゛

幸子「!えへへ……全くです!ボクの優しさに感謝してほしいぐらいです!」

P「こいつらの埋め合わせと言ってはなんだけど……二人で祝いのご飯でも食べに行くか?」

幸子「いいんですか!?」

P「ああ。ケーキの他にもプレゼントはあるんだぞ」

幸子「そ、そうなんですか……ふふん!やっぱりボクは可愛いからこういう優遇を受けるんですね!」

P「はっはっは。そうだな」

かな子「………」
杏「……」
菜々「……謝って損した気がする」

幸子「あー……今日はプロデューサーさんと二人っきりでディナーも食べましたし、プレゼントももらえました!良い事ずくめですね!」

幸子「あそこで予知してなければ大変なことになってました!」

幸子「うふふふ……この能力、ガンガン使わないと損ですね……うふふふふ」

幸子「さーてと、お腹いっぱいだし、もう寝ましょう……ふぁぁ……」

幸子「今日はどんな予知夢かなー……」

幸子「おやすみなさい……」

幸子「……Zzz」

幸子「……お、ここは……スタジオですかね」

P『ここの配置なんですが……』

スタッフ『ああはいはい。なるほど……』

幸子「バリバリ仕事してるプロデューサーさん……かっこいいです……」

P『じゃ、その進行でお願いします』

スタッフ『はい。わかりました』

P『頑張れよ幸子』

幸子『はい!』

幸子「……あ、ボクの番組の収録だったんですね……」

幸子「ふーん……またバラエティ番組に呼ばれるんですか……」

幸子『ふーん……またバラエティ番組に呼ばれるんですか……』

幸子「あ、同じこと言った。未来でもボクはボクですね」

キ゛ィィ……

P『……ん?』

スタッフ『あ、危ない!!』

P『うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』カ゛シャーン

幸子「!?」

幸子『ぷ、プロデューサーさぁぁぁぁぁぁん!!』

スタッフ『早く救急車を呼べー!』

幸子「そんな……まさか……ぷ、プロデューサーさん……」ホ゛ロホ゛ロ

幸子「プロデューサーさぁぁぁぁぁぁん!!」カ゛ハ゛ッ

幸子「はぁっ……はぁっ……」

幸子「そんな……嘘……」

幸子「………」ス゛ーン

P「お、今日は早いなー幸子。そうだ!今日お前にバラエティの番組が入ったんだよ!」

幸子「!」ヒ゛クッ

P「ん?何だ知ってたか?あ、予知夢だなー?すごいなお前はー。はっはっはっは」

幸子「ぷ、プロデューサーさん……」

P「なんだ幸子」

幸子「あの……その番組の、す、スタジオ変えてもらえませんかね!?」

P「なんだ?いきなり」

幸子「予知夢で、事故が起こるところを見たんですよ……」

P「……そうか……先方にこれを説明しても無駄だろうし、無理言ってたのんでみるよ」

幸子「………お願いします」

スタジオ

幸子「ってなんでですか!無人島生活なんて無理ですよ!」

「いやいやー、けっこうしぶとく生き残るんちゃうの?」

「台風来ても大丈夫そうですもんねー」

幸子「す、すごい無責任なこと言いますね……」

\ハッハッハッハ……/



P「お疲れ。バッチリだったな」

幸子「ええ、何も起こらずに済みましたね!」

P「さ、帰ろうか」

幸子「はい!」

幸子「ただいま帰りましたよー!可愛いボクが帰りましたよー!」カ゛チャ

ちひろ「あ、おかえりー。幸子ちゃん」

P「あ、やべぇライオンのごきげんよう始まったばっかだ」ヒ゜ッ

『なお、この事故でのケガ人はゼロであり、事故の原因である設備も……』

P「……あ、ここ前に幸子の番組の収録やる予定だったスタジオだ」

幸子「や、やっぱり……」

P「ありがとう幸子。事故にならずに済んだ」

幸子「そ、そんな……ボクとしても、本当に良かったです……本当に……」

ちひろ「……ん?幸子ちゃん、何で泣いてるの?」

幸子「な、泣いてないです!」コ゛シコ゛シ

別の日
幸子「大変です!ちひろさんのエナドリが爆発する夢を見ました!」
ちひろ「なんですって!?」
P「……あ、なんですかこれ。エナドリ発酵してるじゃないですか」
ちひろ「危ない危ない……」

別の日
幸子「プロデューサーさんの靴、変えたほうがいいです!今日底が抜けますよ!」
P「ほんとか。ありがとうな幸子」

別の日
幸子「大変です!愛海さんがプロデューサーさんの乳も試そうとしてました!」
P「わかった。全力で対策しておく」

P「最近お前の能力のおかげで助かってばっかりだな」

幸子「ふふん!ボクのおかげなんてすから、もっと褒めてくれたっていいんですよ?」

P「ははは、ありがとうな幸子」

幸子「ふふっ……どういたしまして、プロデューサーさん」

P「ぉ、もうこんな時間か。送っていくよ幸子」

幸子「本当ですね。行きましょうか」

フ゛ゥゥゥゥゥン

P「ははっ、本当に助かってばっかで、感謝してもしきれないな」

幸子「そんなことないですよ。ボクだってプロデューサーさんにいっぱい助けられてますし、お礼のつもりですよ」

P「お前にそんな意識があったなんてな。あっははは!」

幸子「そ、そんなに笑わないでください!」

P「ごめんごめん。ついたぞ幸子」

幸子「は、はい!じゃあまた明日!」

P「ああ、またな」
フ゛ゥゥゥゥン

幸子「さーてと、今日はどんな予知夢を見るんでしょうか……最近の楽しみですよ……ふふっ」

幸子「また明日プロデューサーさんに感謝されちゃうなぁ…ふふっ、おやすみなさーい」

幸子「Zzz……」



幸子『うーん…ここは……どこでしょうか?見覚えがありませんね……』

『おめでとー!』
『幸せになれよー!』
『ヒュー!』

幸子「ん?なんでしょうか……」

『いやーまさか結婚するとはなー……』

『アイドルに手を出すプロデューサーなんて誰が祝うかと思ってたけど、みんな祝ってんじゃん』

『まぁそれだけの器量の男だよあいつは』

幸子「………??結婚式……?」

幸子「さっきプロデューサーがどうとか……アイドルに…手を出す……?」

幸子「も、もしかして、ボクと結婚する、予知夢!?」

幸子「そ、そ、そんな、ああ、でもこれでボクもプロデューサーさんもずっと幸せに暮ら…」

P『おいお前、こんなときも抱っこかよ!動けよ!』

杏『だってウェディングドレスって重いんだもん。ちゃんと抱っこしてよね。プロデューサー』

幸子「………あれ」

『いいなぁニートアイドルと結婚』

『そのフレーズだとうらやましがれないけどな』

幸子「……………あれ?」

幸子「あれあれあれあれあれあれあれ??????」

幸子「え?ちょっと、待ってくださいよプロデューサーさん……」

幸子「ボクは、ずっと、え?なんで?」

幸子「ボクは、この先、どうやって生きていったら、いいと言うのですか……?」

幸子「うっ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


幸子「ふぁぁぁ!」カ゛ハ゛ッ

幸子「……………」

幸子「ああ……」

幸子「…………」

P「お、おはよー幸子!なんだ今日は。元気ないな」

ちひろ「そうだ!今日はどんな予知夢を見たの?」

幸子「!」ヒ゛クッ

P「何が起こるんだ?なぁなぁ」

幸子「ボクは……ボクは、もうアイドルやめます」

P「………は?」

ちひろ「………ん?」

P「……いや、いやいやいや、幸子お前何言ってんの?」

幸子「……ボクは……もう、アイドルをやる意味がなくなってしまったんです……」

ちひろ「……は?なに言ってんの?やる意味?」

幸子「……そうです。もう続ける意味がなくなってしまったんです」

P「お、俺はどうなるんだ……」

幸子「知りません」

P「し、知らないって……そんな……」

幸子「ど、どっかの、誰かと結婚するようなプロデューサーさんなんか、もう知りません!!」タ゛タ゛ッ

杏「……ん?どうしたの幸子?」

幸子「……!!」ヒ゛クッ

杏「ん?」

幸子「うあああああああん!」ハ゛タハ゛タ

杏「なんだあれ」

P「幸子……」

幸子「……………」

P「……おい幸子」

幸子「……プロデューサーさん」

P「帰るぞ。事務所に」

幸子「嫌です」

P「どうしたんだお前は。今日ずっと変だぞ」

幸子「……」

P「……なんか嫌な夢でも見たか?」

幸子「!」ヒ゛クッ

P「そうなんだな」

幸子「…最近ずっと、未来の夢ばかり見ていたんです」

幸子「たまには普通の、わけのわからないような夢を見たいと思ってたんです」

幸子「それで、今日はやっと普通の夢かーなんて思ってたんですけど」

幸子「……予知夢だったら、怖い夢を見たんです」

P「そうか……どんな夢なんだ?」

幸子「え?」

P「どんな夢なんだよ。それ」

幸子「それは……」

幸子「……プロデューサーさんが、他の女の人と結婚する夢です……」

幸子「まぁ最も、ボクはアイドル辞めますからもうプロデューサーが誰と結婚しようが、関係ないですけどね」

P「………なんだよそれ」

幸子「え?」

P「なんだその夢は。ふざけてやがるな」

幸子「な、なんですかそれ!ボクは真剣に……」

P「どこが真剣だ!!」

幸子「!」ヒ゛クッ

P「……お前、危険な予知夢見ては俺に教えてくれたよな?」

幸子「……そうですね」

P「それで俺は危険なことを事前に回避出来た。だが今回はどうなんだ」

P「お前がそれを教えてくれなきゃ、本当に予知夢の通りになるぞ」

幸子「…………」

P「……そうだ、たまには俺がお前を救ってやる。と、いうか、いつか言うべきことだったんだけとな……」

幸子「……なんです、それ」

P「幸子……結婚しよう。だから、アイドルやめないでくれ。まだプロデューサーのままで、いさせてくれよ……」

幸子「……な、なんですかっ……それっ……」ク゛スッ

P「あはははは!なんだろうな!俺にもわかんねぇ!」ク゛スッ

P「ありがとうな、幸子。どうしても言えなくってな」

幸子「はぁ……うふふ……!ボクがアイドルを辞める理由が無くなりました!仕方ないですね!」

P「ああ……ありがとう幸子……ありがとうな……」

幸子「な、なに泣いてるんですかプロデューサーさん!あは、あははははは!」ク゛スッ

P「お前だって泣いてんじゃねーか!あははははは!」

幸子「ははははは!」

P「だっはっはっはっは!」

幸子「……もう、未来なんて見たくないですね……」

P「ああ、見ないほうが、面白い」

幸子「こんな未来、先に見ないほうが面白いに決まってますよ!」

P「……ははっ、それもそうだな」

翌日

幸子「おはよーございます!可愛いボクがやってきましたよ!」

ちひろ「おはよう!昨日はどうしたの?急に飛び出して……」

P「なんでもないですよ。本当に」

ちひろ「そうですか……それで、今日は予知夢見た?」

幸子「いえ、普通の夢です。」

ちひろ「なーんだ」

幸子「だってつまんないじゃないですか。未来なんか見えないほうが楽しいですよ。」

ちひろ「なんか達観してる……」

幸子(だってつまらないじゃないですか。プロデューサーさんの胸ポケットに、指輪が入ってることなんて知ってたら)

P「……ん?どうした幸子?」

幸子「……ふふっ、いえいえ、なんでもないですよ!プロデューサーさん!」


お わ れ

「おわれ」って言葉見ると不快に感じるんだよ何故か

ありがとうございました。くぅ疲

幸子Pとして新婚で安堵したドヤ顔幸子を提案します

>>87
すまん。ただ寝たいだけなんだ

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