律子「コンビニですか?」 (38)
律子「ローソンストア100のCMに出てほしいですって?ローソンじゃなくて?」
P「いい額の契約料なんだがどうする?」
律子「ローソンならまだしも、ローソンストア100って100円均一ですよね?こうなんていうか、イメージ的に…」
P「確かに、アイドルとして100均のCMに出るのはイメージとしてどうかと思った」
律子「まぁ、私は元アイドルですけれどね」
P「俺の中では現役Sランクアイドルだけどな。やっぱり断ったほうがよかったかな?」
律子「お願いできますか?」
千早「話は聞かせてもらったわ」
P「どこからわいて出てきた?」
律子「まったく気が付かなかったわ」
千早「99…いえ、ローソンストア100をバカにする人はたとえ律子でも許さないわ」
律子「別にバカにしたわけじゃ」
千早「ローソンストア100のCMがアイドルには相応しくない…
それはローソンストアがローソンよりも、他のコンビニよりも安いイメージがあるから」
P「まぁ、そういうことになるな」
千早「ローソンストア100は安いから低所得層の行くコンビニだと」
律子「そこまで言ってないわよ」
千早「いいですか?ローソンストア100とローソンに行く層は全く別です」
P「知らんがな」
千早「それも含めて、いまからローソンストア100の魅力について教えてあげます」
P「いらんがな」
千早「律子、そもそもあなたは勘違いしているわ。ローソンストア100の前、ショップ99のCMに誰が出ていたか知っているかしら?」
律子「さ、さぁ?」
千早「○なぎ剛よ」
律子「!!」
P「これが意外だな」
千早「貴方はその事実を知ったうえで、まだローソンストア100のCMは私が出るほどのCMじゃないと言い切れるのかしら?」
千早「もしそうだとしたら、貴方はS○APよりも上の…。しかも当時は99円、税込み104円。今は税込105円。
あなたは○なぎ剛より1円分も上のアイドルということかしら?」
律子「私が間違っていたわ」
千早「最初の誤解を解けたようで何よりだわ」
P「」
律子「でも、やっぱり安いイメージはぬぐえないわ」
千早「安いじゃなくて、企業努力よ。これを見て」
P「今度はプロジェクターで説明か…」
千早「たとえば、このマウントレーニアのコーヒー。あなたの大好きなローソンならいくらかしら?」
律子「137円くらい」
千早「そうね。割引があっても大体120円から140円の間で落ち着いているわ。一方で、こっちはローソンストア100の…
言いにくいから99と言っていいかしら?」
P「好きにしてくれ」
千早「99のマウントレーニアはこの値段よ」
『税込105円』
律子「嘘…」
春香「こうやって千早ちゃんが延々とローソンストアの魅力を伝えるSSなので興味なければ閉じてください」
P「誰に向かって言ってんだ?」
千早「それだけじゃないわ。ローソンのメーカー製のペットボトル飲料はいくらかしら?」
律子「税込147円」
千早「そうね。この写真の通り147円。ポイントやキャンペーンでも125円が限界…一方99は、」
『税込105円』
律子「な!!おかしいわ!!インチキよ!」
千早「なにがおかしいのかしら?」
律子「コンビニは裏でピーッしてピッーしているから値段は変わらないはず!!それなのに!!」
千早「ローソンストア100は常識を打ち壊したわ。コンビニであって、コンビニではない。
その形態のおかげでコンビニのルールから解放された。そして105円という価格を実現できたわ」
千早「99は各社のコンビニが結ぶ血の掟に縛られない…それが強み」
律子「けれど、ローソンにはATMや雑誌が置いてあるわ。それにホットコーナーだってないはず」
千早「確かにATMはないわ。でもローソンストアの近くにはたいてい他のコンビニがあるわ。
それと1年前くらいからホットコーナーが作られ始めた。その先駆けとして99のころから焼き芋を売っているわ」
P「それはいいな。ビールと一緒に買って帰れば、小鳥さんにおあつらえ向きの晩酌になる」
小鳥「わかりましたよ~。私はどうせ安い独身事務員です」
律子「焼き芋」ゴクリ…
千早「それに、このコンビニが近くにあっても共存できる。これもローソンストアの起こした奇跡よ」
律子「ちょっと待って。安くて品質が良ければローソンストアに客が流れるから他店はつぶれるはず。
つぶれないということは、やっぱり安かろう悪かろうだから、一定数のお客しか来なくて、あとはコンビニに流れる…!!すなわち私(ローソン)の勝ち」
千早「先にも言ったと思うけれど、商品のラインナップはほぼ同じだから、品質は変わらないわ。
その証拠にパンはPBからメーカー製まで幅広く置いているにも関わらず、税込105円。
たとえま山○パンのロングセラー商品ゴールド○ナック、ロング○ィンナーも105円。神戸屋のサ○ミーも同じ」
律子「それらは安定供給できるから安いだけよ。たとえば春先に出るサ○ミーいちご味とか期間限定商品はでな…」
千早「あるわ。ちなみに練乳味も確認できたわ。残念だけれど、親であるローソンにはなかったわ…」
律子「!!」
千早「しかもPB商品を展開しすぎてメーカー製のパンを置くスペースがなくなったコンビニとは違って、
99にはメーカー製のパンを置くスペースがあるから、むしろラインナップは多い方よ」
律子「そこまで、身軽とは…」
千早「じゃあ、なぜ他店を食いつぶさないのか…」
千早「それは99がコンビニとして浸透していないから」
律子「どういうこと」
千早「コンビニなのに店先にキャベツを山積みにしているコンビニがある?答えはNO」
律子「野菜もあるの?」
千早「言い忘れていたけれど、99の強みの一つは常備野菜から一人分のお肉、調味料まで105円で売っていることよ。
値段の相場が大きく変わる野菜は高いときと安いときがあるわ。それに加えて各種日用品から電子機器まで…」
律子「スーパー?100円均一?もうジャンルが分からないわ」
千早「だから普通の人は99をコンビニとして扱わない。コンビニで用を済ませていた人は、コンビニへ行くのに99は選択肢に入ってこない」
律子「だから私も入ったことがなかったのね」
千早「たまたま入った人だけがその魅力を知っている、いわば秘密基地…」
律子「だから他店のお客を食わない…両方とも潰れない」
千早「例外もあるわ。住宅街の近くに立った場合、コンビニがつぶれる事例が何件かあったわ」
律子「主婦ね」
千早「その通り。主婦は価格に敏感だから、99が買ってしまうのは明白よ」
千早「話をまとめると、ローソンストア100が安いのは企業努力。品物はほとんど同じ。
なのに、コンビニで一人勝ちしていないのは、その新しすぎる形態から浸透していないせい」
律子「安いイメージじゃなくて、他とは違うまったく新しい形態のコンビニ」
千早「そう。だから、このCMは律子にぴったりと思うわ」
律子「私が?千早のほうが似合っているわ。そこまで愛しているなら、千早だって」
千早「律子も99のように他を寄せ付けない素晴らしいものを持っていると思うの。だから、律子にしかできないと思うわ。」
律子「そう…そういう気がしてきたわ!プロデューサー殿」
P「はいはい。電話電話っと」
夕方@事務所
千早「疲れたわ…でも今日は99のシュークリームとエクレア、おいしかったわ。太らないように、踊っておこうかしら」
千早「ショップきゅっきゅ きゅっきゅきゅきゅ~だてに安くはありません!あなたを想ってきゅっきゅ きゅっきゅきゅきゅ~」クネクネ
春香「……あの歌って腰をくねらせながら歌うんだ」
真「というか、CD買ってる人っていたんだ」
千早「あなたのおうちに届けたい~そーんな気持ちできゅっきゅ きゅっきゅきゅきゅ~」
春香「最後は両手でハート作るんだ。知らなかった」
千早「キャベツにダイコンきゅっきゅ きゅっきゅきゅきゅ~」
終わりたいように終わる
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