妹「兄やんを後ろから大胆に襲うぜッ!!」 (16)

妹「くすぐりで」

妹「兄やーんどこー?」

<「部屋ー。何の用ー?」

妹「……何でもなーい、ごめーん」

<「はいよー。……ったく、何なんだよ……」

妹「ふふふふ、聞こえておるぞ愚かな兄上殿。ふふふふふふ……」

妹「さて、部屋か……部屋って事は十中八九ベッドに寝転んで漫画読んだりゲームしてるかな」

妹「仕方ない、夕食後の最も警戒心の薄い時間帯を狙おう!」

―そして夕食後

妹「現在兄やんの部屋の前に来ております」

兄「ブツブツ」キィ…キィ…

妹「椅子を揺らしながら勉強しておりますな……隙だらけな背中は些か滑稽ですぞ」

妹「では、侵攻を開始します……」

兄「……」

妹「……」ソローリソローリ

兄「……」

妹「……」ソローリソローリ

兄「……」

妹「せェいッ!」ガッ

兄「うひぃあッ!!?」

妹「こしょこしょこしょ」

兄「あひゃ、ちょおまうひひひひひひひひひひいひ」

妹「ぐひゃひゃひゃひゃ」

兄「いき、な、り、なに、すん、あひ、あひ、やめ、あひ、しぬしぬしぬしぬっ……っ……っ……」

妹「最早声も出ないか……残念だ」

兄「あっひぃふへっ、ひゃひひゃ、ひっひっひ」

妹「ふふふ……」

兄「やめ、やめ、マジで呼吸できないからやめひぃやはあははははははは」

妹「もっとはっきり言わんか! 聞こえんぞだらし無い!」

兄「あひ、ひゃは、やめ、やめ、やめてくださいぃぃぃッ!」

妹「よーしやめてやろう」

兄「はー、はー、はー……死ぬかと思った……」

妹「これにてミッション・コンプリィィィッ! ではさらば!」ソソクサ

兄「待てやコラ」ガッシ

妹「ひぃッ、おおおお助けをー!」

兄「やられたらやり返す、倍返しだ!」

妹「半沢直樹知らない癖にひぃやっはっはっはははははははははは」

兄「くははははははは」

妹「ひゃははあはは、あひ、っひゃはは、ふひひひひひひいっひひ、いき、いき、できな、うひひひひひひ」

兄「ふははは、威勢が良かったのは一瞬だけか!」

妹「そ、そんなことなひひひひひひ、あははははははっひゃはははははは」

兄「ほーれほれほれ」

妹「ひィ、ひィ、も、もうやめ、うひっひひ、ひひ、ひぃやははははは」

兄「こんな事では済まねえぞ受験勉強の邪魔しやがって!」

妹「あやま、あやまるから、ゆるひ、はやははははは、うひ、いひゃはやはやひゃはやは」

兄「許しません」

妹「ひひひ、ひゃは、きゃはははは、ちょ、おねが、ほんとおねがいやめひゃはははは」

兄「生憎俺は有言実行なんでね。倍返しと言ったら倍返しなのだ!」

妹「そんな、しんじゃう、しんじゃううっひっひっひひひひ」

兄「脇、脇腹という二つの大きな弱点から始まり……」

妹「くしゅ、くしゅぐった、やめひひ、ひゃあああっはっははははは」

兄「時々アクセントで首、腿、足の裏をくすぐると効果的」

妹「かせ、かいせつ、なんて、いらないからあっ!」

兄「くすぐられてる最中は敏感になっていて普段なら余り反応の無いところもくすぐったく感じる」

妹「あひ、ちょっ、そこだめっ、ひひゃひゃはひゃひゃ」

兄「こしょこしょこしょ」

妹「ひひひゃひゃひゃ、い、いき、でき、な、あっ、……っ、あひ」

兄「さらにこしょこしょこしょ!」

妹「ひいいいひ、ひひひ、……っ、……ぃいあ、あひ、ひゃああっ、はひ、あ、あああああっ!」

兄「……終了」

妹「……………………この、畜生兄貴め……きっちり倍返すとは……」

兄「はっはっは。まあ、いい気晴らしになったよありがとな」

妹「えへへ、受験勉強頑張ってね」ぎゅうう

兄「おう!」ぎゅううう

妹「♪」

母「仲の良い奴らだ……笑ってられるのも今のうちだがな……クックック」


Fin

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