八幡「誰のせいでこうなってんだよ……」
由比ヶ浜「あ、あたしのせいじゃないし!」
八幡「絶対に触るなと言った気がするんだが……」
由比ヶ浜「それはそうだけど……でもほら、触るな!って言われると触りたくなるじゃん?」
八幡「その結果、俺とお前の手首が手錠で繋がってるわけだが……」
由比ヶ浜「あはは……ヒッキーごめん」
八幡「別に俺は構わんが……お前が困るだろ」
由比ヶ浜「なんで?あたし嫌じゃないよ?」
八幡「そう笑顔で言われてもな……実際困るものは困るんだろ」
由比ヶ浜「え?……た、たとえば?」キョトン
八幡「飯風呂睡眠、登下校に授業…おまけにトイレも……一緒だ」
由比ヶ浜「なっ……!?ヒッキーの変態!まじキモい!」
八幡「何とでも言え……だが事実だ」
由比ヶ浜「か、鍵は?」
八幡「もともと拾いもんなんだよ、これ。もちろん鍵は落ちてなかった」
由比ヶ浜「な、ならほら!ちぇーんかったー?みたいので切れるんじゃない?」
八幡「……この手錠、どう見てもおもちゃじゃない」
八幡「そこらで手に入るカッターじゃまず切れないだろうな」
由比ヶ浜「じゃあ……切れるカッター手に入れるまで……このまま?」
八幡「……そうなるな」
由比ヶ浜「そ、それ困るよ!いろんな意味で!」
八幡「……だから最初に言っただろ、困るって」
由比ヶ浜「……どうしてあたしこんなのはめちゃったんだろ」
八幡「……アホだからだろ」
由比ヶ浜「ちょ!ヒッキー!言い過ぎ……ってわけでもないよね」
八幡「いや……こんな状況なのに流石に言い過ぎた。悪い」
由比ヶ浜「ちなみにね……?」
由比ヶ浜「あたし手が細いから大丈夫かなーと思ってたんだー」
八幡「それだと世の犯罪者の半分は逃げ放題だろ……前言撤回」
由比ヶ浜「ひどっ!?」
八幡「そんでどーすんの?手でも引き千切るの?」
由比ヶ浜「そっか……ヒッキーの手……切っちゃえば……ふふ」
八幡「……おいやめろ、そういう猟奇的展開は今回遠慮しておきたい」
由比ヶ浜「いや冗談だし!本気にしないで!」
由比ヶ浜「それにほら……あたしがヒッキーの手、切れるわけ無いじゃん……絶対」
八幡「お、おう……そうか」
由比ヶ浜「…………うん」
八幡「…………」
八幡「………そんで、今度こそ本気でどーすんの」
由比ヶ浜「…………決めた」
八幡「…………」
由比ヶ浜「…………あたしヒッキーと暮らす!」
八幡「…………本気?いや、正気か?」
由比ヶ浜「じ、自分で言っといてその言い方なんだし!」
八幡「いや……もっと泣き叫んで抵抗するものかと」
由比ヶ浜「だってこれあたしのせいだし……そんなに嫌じゃないし」
八幡「……そうか」
由比ヶ浜「……あたし頑張ってみるから……」
八幡「…………何をだよ」
由比ヶ浜「…………秘密」
八幡「…………わけ分からん」
由比ヶ浜「…………いいんだよ、それで」
10分後
八幡「さて……そろそろ雪ノ下が来る」
由比ヶ浜「ホントだ…もうこんな時間」
八幡「……由比ヶ浜、落ち着いて聞いてくれ」
由比ヶ浜「うん……なに?」
八幡「俺とお前の手首には手錠がある」
由比ヶ浜「うん」
八幡「そして手錠の存在は気づかれるわけにはいかない」
由比ヶ浜「……なんで?ゆきのんに相談しよーよ!」
八幡「冷静に考えてみろ、この状況」
由比ヶ浜「??」
八幡「人気の無い部室、二人きり、俺、そして手錠」
八幡「ほぼ間違いなく」
雪ノ下『…あなた由比ヶ浜さんに何をしているの?』
雪ノ下『拘束してから襲うなんて……筋金入りの変態ね、通報したわ』
雪ノ下『人生のエンディングおめでとう、比企谷くん』
八幡「となる」
由比ヶ浜「……ゆきのんもっと優しいと思うけど」
八幡「それはお前にだけだ。俺には海の底のように冷たい」
由比ヶ浜「でもゆきのんはともかく……他の人に見つかったらヤバイよね」
八幡「だから俺はこの件に対する対策を考えた」
由比ヶ浜「さすがヒッキー!」
八幡(やめろよ…そんなに褒められたら惚れちゃうだろうが)
由比ヶ浜「それで、対策って?」
八幡「……つまりだ……その……密着すれば良い」
由比ヶ浜「なるほどー……ってそれどういうこと!?」
八幡「密着していれば手錠には気づかれない……完璧だ」
由比ヶ浜「でもそれ……あたしがヒッキーに…ひっつくってことでしょ」
八幡「……別に変に意識すんなよ、ただの作戦だから」
由比ヶ浜「そ、そんな簡単に割り切れないの!女の子は!」
眠くなったから起きたら立て直す
おやすみ
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・・・・え?
オイッッ(*`Ω´*)v