ほむら「この幸せが永遠に続くといいのに」(186)
代行 ID:P3MLa5GQ0
>>1代行ありがとうございます
まどか「見滝原の夜景・・・綺麗だねほむらちゃん」
ほむら「うん・・・」
マミ「ケーキ持ってきたわよ」
杏子「おっ!美味そうだなあ」
まどか「マミさんの作るケーキは絶品なんだよ」
さやか「めっちゃうますよ!でも全部食べたら太っちゃって恭介に笑われちゃう」
杏子「さやか!全部食えよ、食べ物を粗末にする奴は許さないからな!」
マミ「フフフ・・・」
(帰宅途中)
ほむら「ねえまどか・・・」
まどか「なに?ほむらちゃん」
ほむら「今って幸せだよね」
まどか「もちろん!みんな仲いいし元気だし、辛いことなんてまったくないよ!」
ほむら「うん、そうだよね・・・」
まどか「おかしなほむらちゃん。あ、ここでお別れだね。また明日学校で!」
ほむら「今日も楽しかったわ、まどか。また明日ね」
ほむら(まどかも元気だし、他の子達も幸せそう)
ほむら(でも何かがおかしい。喉につっかえたような妙な違和感がある)
ほむら(何だろう・・・この気持ち。何かをやり残したような、今ここで平和にずっと暮らしては)
ほむら(いけないような圧迫感・・・)
「その理由、教えてあげようか」
ほむら「だれ?」
QB「キュウべえだよ」
ほむら「キュウべえ?ぬいぐるみが喋ってる・・・まさか」
ほむら「さやかー!杏子ー!いるんでしょ、出てきなさい」
QB「どうやら完全にやられちゃってるみたいだな」
QB「記憶のバックアップを残しといて良かったよ」
QB「どう?」
ほむら「ええ、思い出したわ。今現在立っているこの場所も、まどかの正体も」
QB「良かった。この空間は魔女化したまどかの結界内だ」
QB「この魔女は他の魔女とはかなり違って、世界中の生命を救済しようとしている」
QB「救済ってのは・・・個人個人が最高に幸せな世界で暮らせるって事なんだけど」
QB「君の場合、転校してきてから現在までに出会った4人の少女の仲良くする。それが君の理想的な」
QB「世界なわけだ。もちろんそれは他の4人の少女もそうだ」
ほむら「ちょっと待って、私以外は皆死んだはず。じゃああの子達は」
QB「それは後々説明するよ」
QB「ここで過ぎた時間は結界内の時間感覚では3ヶ月。実際は魔女が孵化してから」
QB「一日しか経っていないけどね」
ほむら「何で来たの、QB。ノルマを達成してあなたの故郷に戻ったんじゃなかったの」
QB「問題が起きたんだ」
QB「思ったよりも魔女の力は強大だ。このままだと宇宙にまで大きな影響を及ぼすかもしれない」
QB「宇宙を救うために行った行動が宇宙を滅ぼすなんて本末転倒な話は無いよね」
ほむら「自業自得よ、QB」
QB「確かに君の言うとおりだ。僕達も反省している」
QB「・・・まあそれはいいとして、君には協力してほしいんだ」
QB「君がこの結界に引き釣りこまれてから会っている鹿目まどかに酷似した物。それは」
QB「ここの魔女の脳であり、心臓に当たる部分なんだ。つまり・・・」
ほむら「殺せっての?」
QB「ああ」
ほむら「・・・あなたは私が承諾すると思ってる?」
QB「もちろん対価は払う。成功したら、君を一ヶ月前に戻す」
QB「その時間軸では僕はまどかに一切の干渉をしない。これは十分な対価だよね」
ほむら「ちょっと考えさせて・・・」
QB「猶予は君の体感時間で20時間だ。それまでに何らかのアクションが無ければ」
QB「君を見捨てる。魔女に永久に縛られてればいい」
翌日
まどか「おはよう!ほむらちゃん!」
ほむら「まどか・・・おはよう」
さやか「転校生ー元気ないぞ!さては昨日・・・」
さやか「けしからーん!そんなハレンチな子はー…こうだぁっ!」
ほむら「うわぁ!やめてよさやか!」
まどか「ほむらちゃん昨日の夜何してたの・・・?」
マミ「鹿目さんにはまだ早いことよ」
まどか「ところで杏子ちゃんは?」
さやか「あー、杏子?今日も学校サボってんじゃない?ゲーセンでハイスコアに挑戦してるって言ってたし」
早乙女「今日はみなさんに大事なお話があります。心して聞くように」
早乙女「ラーメンとは、二郎ですか?それとも一蘭ですか?はい、中沢くん!」
さやか「また中沢差されてるよ」
まどか「だって先生、中沢くん大好きみたいだし」
ほむら「・・・」
まどか「ほむらちゃん大丈夫?顔真っ青だよ」
さやか「保健室連れて行った方がいいんじゃない?まどか保険委員でしょ、連れていきなさいよ」
さやか「せんせー!暁美さんの体調が悪いみたいです!」
まどか「大丈夫ほむらちゃん?立てる?」
ほむら「まどか・・・」
まどか「ほむらちゃんの辛そうな姿って見てられないよ・・・」
まどか「あともうちょっとで保健室だからね」
ほむら「まどか、ちょっと話があるの」
まどか「どうしたの?ほむらちゃん」
ほむら「あなたはこの現実に満足している?」
まどか「え?どうしたの突然・・・そりゃもちろんしてるよ。みんな幸せだし」
ほむら「でもねまどか、もうこれで終りにしようよ」
まどか「ウェヒヒヒ、何言ってるのほむらちゃん。おかしいよ」
ほむら「私、気づいちゃったの」
ほむら「この世界のこと。みんなの事」
まどか「・・・そう」
ほむら「否定は、しないんだね」
まどか「でもほむらちゃんも幸せだったでしょ?この世界に取り込まれてから」
まどか「さやかちゃん、マミさん、杏子ちゃんは永遠に生きれるんだよ」
ほむら「それはまやかしだって事に気づかないの?皆死んだのよ」
まどか「もう苦しむことも無い。死んじゃうこともない。永久に幸せな学生生活を送るの」
まどか「それだけじゃない、世界中の皆は私が永遠にするの。苦しいのは一瞬だけ」
まどか「誰もが幸せな思い出を無限に繰り返せる」
ほむら「思い出は、思い出は・・・逃げこむ場所じゃない!」ギュウ
まどか「首を締めても無駄だよ。・・・ほむらちゃんはちょっとおかしくなっちゃったんだね」
ほむら「まどか!まさか、ここは・・・」
イザベラ「・・・」
パトリシア「・・・」
オクタヴィア「・・・」
ほむら「イヤ!来ないで!」
まどか「ほむらちゃんは・・・いままでずっと戦ってきたんだね」
まどか「私のために」
まどか「でもこれで終わりなんだよ。ほら」
さやか「おーい!転校生ー!」
マミ「はやくこっちにいらっしゃいよ」
杏子「何強情張ってんだよ!」
まどか「そこの魔女たちと終わりのない戦いを続けるか、それとも」
まどか「みんなで今日もお茶会をするか・・・マミさんのケーキ、美味しいよ」
ほむら「まどか・・・」
ほむら「確かにそうだよね、何QBの言う事を聞いてるんだろ。こっちが本当の世界なんだ」
QB「暁美ほむら・・・君はどこまで愚かなんだい」
QB「脳に直接干渉するのは避けたいけど・・・ちょっと失礼するよ」
ほむら「アハハ、今行くから待ってて・・・ね」
QB「それっ!」
QBが掛け声をあげると友人たちの姿は消え去り、目の前に灰色の、煤で汚れた女の姿をした石像が現れた。
ほむら「な・・・何よこれ」
QB「これがこの魔女の使い魔であり、君の大親友の正体さ。目が覚めただろう?」
使い魔「何躊躇ってんだよ転校生!はやくこっちに来なよ」
QB「さあどうする?この化け物たちとお茶会をするのは構わない。」
QB「それとも、僕について来るかい?」
ほむら「・・・」
クリームヒルト「さあ、おいでよ・・・あれ」
クリームヒルト「行っちゃったみたいだね。でも大丈夫」
クリームヒルト「必ず戻ってくる。絶対にね」
ほむら「グスッ・・・こんなのってないよ」
QB「現実は常に冷たくて厳しい物なんだよ、ほむら」
ほむら「ところで・・・ここは何処なの?」
QB「魔女の結界外だ。もうすでにここ周辺の生命は魔女に吸い取られてしまっているけどね」
QB「数時間前に、この星中の軍隊が一斉攻撃したようだけど、まったくもって効果は無かったようだ」
ほむら「じゃあ普通に攻撃しても全く歯が立たないってことなの?」
QB「そういう事。今までの魔女みたいにゴリ押しじゃいかないんだ」
QB「でも、どんな要塞も弱点を突けば崩壊する。この魔女もそれってわけさ」
ほむら「弱点・・・?」
QB「あの魔女のエネルギー源は思い出だ。結界内に仮想空間を作って変わらない日々を繰り返させて」
QB「思い出を生産させているんだ。それで巨大な図体を保っている」
ほむら「要するに、まどかの周辺人物を消していけばいいのね」
QB「大正解だ」
ほむら「でも使い魔を倒すと魔女に察されるんじゃないかしら」
QB「あそこに現れる人間の全員が使い魔な訳じゃないんだ。つまり」
QB「幸福な思い出を作るのに欠けている人間を使い魔で代用している」
QB「欠けているってのは、既に死んでいたり、今現在取り込んでない人間の事だね」
ほむら「つまり、あの3人以外は全員・・・」
QB「本物だ。でも魔女に記憶を弄られてるから、現状では使い魔と何ら変わりがない」
QB「まず最初に、魔女の周りの人間の目を覚まさせることから始めよう」
QB「この計画を魔女に悟られてはいけない。そこに注意するんだよ」
QB「じゃあ結界に転送するよ。その前に」
QB「再度記憶を弄られるだろうから、これを持たせとく。記憶のバックアップだ」
QB「6連発リボルバー拳銃。一応持っといてくれ」
QB「最後にほむスピナーを返しておく。砂が抜けてるから時間関連の能力は一切使えないけど、いい収納道具になるからね」
QB「説得に成功したら迎えに行く。がんばってね」
ほむら「QB、あの約束覚えてるよね」
QB「もちろんだ。撃破に成功したら君を一ヶ月前に戻し、一切干渉をしない」
QB「僕は必要な情報を伝えないことはあっても、嘘はつかないよ」
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ほむら「まどか・・・まどか・・・」
クリームヒルト「来てくれたんだね、ほむらちゃん」
クリームヒルト「そう、ずっと幸せな思い出の世界に居ればいいの。ずっとね」
ほむら「ええ、まどか」
クリームヒルト「余計な記憶は邪魔だね。消すよ」
まどか「おはよう!ほむらちゃん!」
ほむら「うわぁ!まどか?」
まどか「迎えに来たよ!早く学校に行こうよ!」
ほむら「迎えに来てくれるのは嬉しいけど、寝床まで来られちゃうと・・・恥ずかしいじゃない」
まどか「ウェヒヒヒ、ごめんねほむらちゃん!でも寝起きのほむらちゃんも・・・」
まどか「何でもない。早く準備してね」
ほむら「やれやれ、相変わらず世話焼きなんだからまどかは」
ほむれ「あれ、これ何だろ。"押せ"だって。ポチっとな」
ほむら「ほむスピナー、あとピストルもちゃんとあるわね」
まどか「ほむらちゃーん、準備できた?」
ほむら「まだよ、まどか!絶対入ってこないでね」
まどか「ウェヒヒヒほむらちゃんは恥ずかしがり屋さんだな~」
ほむら「えーと、ピストルとバックアップは、ほむスピナーに入れとこう」
ほむら「問題はこのほむスピナーね。大きすぎるけど、持ち歩かないといけないし・・・」
ほむら「とりあえず学生鞄に入れときましょう」
ほむら「えーっと後は・・・」
まどか「おそーい!」バタン
ほむら「!?」
ほむら「入ってこないでっていったでしょ!」
まどか「ほむらちゃんの下着姿見ちゃった!ウェヒヒヒ」
まどか「もー、ほむらちゃんのせいで遅刻だよぉ」
ほむら「ごめんなさい」
まどか「もう授業始まってるよね・・・そうだ、サボろっか?」
ほむら「あなたが大丈夫ならいいわよ」
ほむら(監視して、決して近しい人間には近づけさせない、となると)
ほむら(どうやら半ば察されてるようね)
まどか「そうだ、杏子ちゃんに連絡取ろうか。またサボってるみたいだしー」
ほむら「どちらでもいいわよ」
まどか「そうだ、杏子ちゃんに連絡取ろうか。またサボってるみたいだしー」
ほむら「どちらでもいいわよ」
まどか「んー、なんかほむらちゃん素っ気無いなあ。どうしたの?」
まどか「この前も体調悪そうだったし心配だよ・・・」
ほむら「どうってとないわ。」
ほむら「そうだ、今日は二人っきりでどこか行かない?」
まどか「えっ、もちろんいいよ!どこ行くの?」キラキラ
ほむら「そうね・・・海、とかどうかしら」
まどか「海かぁ・・・いいよ。行こう!」
まどか「青い空に浮かぶ入道雲、夏の海って感じだねほむらちゃん」
ほむら「そうね、誰も居ないのが不思議だけど」
まどか「だって平日だもん、今日は」
まどか「水着があればいいんだけどな」
ほむら「まったくね」
まどか「あ、海の家はやってるみたい。水着あるかなー」
まどか「これいいかも。ほむらちゃん見て見て」
ほむら「ちょっと子供っぽくない?」
まどか「ほむらちゃんまで私を子どもっぽいって言ったー!」
まどか「私子供じゃないもん、演歌聴いてるぐらい大人なんだから」
ほむら「ごめんなさい。でも似合ってるわよまどか」
まどか「ウェヒヒヒ」
ほむら(こんな調子でずっと張り付かれてたら・・・)
ほむら(どうにかして離れないと)
まどか「海冷たくてきもちーよ!ほむらちゃんも泳ごうよ!」
ほむら「私はいいわよ」
ほむら「あ、そういえば病院に用事があるんだった」
ほむら「今日はここでさよならしない?」
まどか「用事って何?ほむらちゃん。私もついて行くよ」
ほむら「い、いいわ。すぐ終わる用事だから」
まどか「そう、用事終わったらマミさんの家で集合ね。今日はお泊りだってよぉ」
ほむら「ええ、わかったわ。それじゃまたあとで」
ほむら(妙にさっぱりしてるわね。嫌な予感がする・・・)
ほむら(とにかく上條恭介の居る病院に急がないと)
上條「うわぁ…。いつも本当にありがとう。さやかはレアなCDを見つける天才だね」
さやか「そんな、運がいいだけだよ。きっと」
上條「もうすぐで腕も治りそうだし」
上條「さやかが言った通り、奇跡だよね、これ」
上條「うん。何だか実感なくてさ」
上條「でもこれでさやかの為にバイオリンが奏でられるよ」
さやか「そんなこと言ってくれるなんて、嬉しいなあ」
ほむら(まどかの望んだ世界)
ほむら(確かにみんな幸せで良い世界だわ。でも・・・)
さやか「えーっと、じゃあもうそろそろ帰るね。約束があるし・・・」
上條「もう帰っちゃうの?そうだ、歩いて送って行ってあげるよ」
さやか「え、いいよ。まだ上手く歩けないんでしょ?」
上條「来週までに松葉杖なしで歩くのが目標なんだ。リハビリを兼ねて、ね」
さやか「エヘヘ//」
ほむら「・・・」
上條「誰だい?君は。ここは僕の病室だよ、間違えてるんじゃないのかな」
ほむら「貴方に用事があるの」
上條「何だい?僕は君のことを全く知らないんだけど・・・」
ほむら「あなたは、最近何か違和感はないかしら。妙に喉に使えたような違和感は・・・」
上條「え?どういうことだよ、確かにそんなようなのはあるけど・・・」
ほむら「そもそも美樹さやかを貴方は本当に愛しているのかしら。もっと他に好きな人がいたんじゃないの?」
上條「何言ってるんだ!さやかは僕が誰よりも一番・・・」
ほむら「一番?」
上條「確かに、君の言う通りだ。誰か、誰かなんだよ。何なんだろうこの気持ち」
ほむら「そもそも貴方、幼少期の記憶はある?例えば子供の頃の家族旅行とか」
上條「もちろんあるに決まってる!僕の発表会にさやかが来てくれた思い出とか・・・」
上條「それ以外には、えーと」
ほむら「不思議でしょう。もう単刀直入に言うわ・・・実は」
さやか「ちょっと、転校生!恭介と何話してるのよ!」
ほむら「あら、さやか。ちょっとした世間話よ」
さやか「怪しいなあ~」
ほむら「あなたの話よ。ノンケ話。いいから行きましょ。皆待ってるわよ」
上條「あ、ちょっと・・・行っちゃった」
まどか「遅いよー!二人とも」
さやか「ごめんごめーん!遅くなっちゃって!」
さやか「今日のお泊り楽しみだなあ~」
マミ「暁美さん、寝具とかお泊りセット持ってきたかしら?」
ほむら「あっ・・・」
マミ「ありゃりゃ、じゃあどうしようかしら・・・」
まどか「ウェヒ」
杏子「まどかが余分に二着持ってるってさ!まさかこの事知ってたんじゃないだろうな~」
まどか「ウェヒヒヒ」
ほむら「ありがとう、まどか。あらこのパジャマ・・・」
まどか「替えがこれしか無くて・・・お揃いだね!ほむらちゃん」
ほむら「ウフフ」
マミ「お風呂湧いたわよ~」
まどか「先に入りなよ!ほむらちゃん。海行ってきたんだから」
ほむら「ええ・・・」
ほむら(これは相当ヤバい状況だわ。もし私がここで席を外して風呂に入りに行ったとすると)
ほむら(確実に荷物を確認される。それでほむスピナーがバレたら)
ほむら(とはいっても拒絶も危険。疑われるわね)
ほむら(となると・・・)
のろけじゃなくてノンケだと……
>>40
やばい、本気でミスった
ノンケ→のろけで脳内変換してください
ほむら「あのさ・・・みんなで入らない?」
まどか「えっ・・・もちろんいいよ!ほむらちゃん」ウェヒヒヒ
マミ「暁美さんがそんな事を言うなんてね・・・フフ」
杏子「おっいいねぇ!ウヒヒ」サヤサヤ
さやか「い・・・いいんじゃないかな」
マミ「流してあげるから背中向けなさいよ」
杏子「べ、別にいい!一人で出来る!」
マミ「そんな事言わないで、ほら・・・」
さやか「ホッ」
ほむら「私はこれであがるわ」
まどか「随分早いね。まだ入ってからすぐだよ。もっとゆっくりつかりなよー」
ほむら「ちょっとのぼせちゃったのよ」
まどか「言いだしっぺはほむらちゃんなのに。もー」
ほむら「ほむスピナーは・・・」
ガタッ
ほむら「!」
杏子「うわちょっと!そこはいいって!」
マミ「普段お風呂入っていないんでしょ、ちゃんと洗わないと・・・」
杏子「マミの手つきエロいんだよ!」
ほむら「ふう、えーとピストルの調子は・・・」
ほむら「ダメねこのオンボロ。2発も湿気ちゃってる。」
ほむら「どこから拾ってきたのかしら。そういえば、外の世界は水没してたわね・・・てことは」
まどか「何してるのほむらちゃん!」
ほむら「きゃあっ!」
ほむら「なんでもないわよ。ちょっとぼけーってしてたの」
まどか「のぼせちゃってたのは治った?」
ほむら「心配してくれるのね、まどか。もちろん治ったわよ」
まどか「良かったあ」
杏子「おーい、こっち来て日曜洋画劇場見ようぜ!」
マミ「ネオ素敵だわ」
マミ「この銃弾避ける技カッコイイわね。ブレット・ヴァーリデとでも名づけましょう」
まどか「そういえばほむらちゃん、銃とか詳しいんだっけ」
ほむら「いえ、そうでもないわ・・・」
まどか「あれぇ、思い違いかなあ」
マミ「みんな寝床に着いたわね」
杏子「じゃ、消すぞー」パチッ
ほむら「・・・」
ほむら(嫌な予感がする)
まどか「ウェヒ」ニギッ
ほむら「!?」
まどか「ウェヒヒ」ニギニギッ
ほむら「ま、まどか・・・」
まどか「ウェヒヒヒヒ」ニギニギニギッ
ほむら「やめて・・・」
まどか「ウェヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒ」
まどか「起きてよほむらちゃん!」
マミ「暁美さんがお寝坊さんだったなんて・・・意外ねぇ」
ほむら「ごめんなさい」
ほむら(寝てる間には何もされなかったようね。記憶も残ってる)
ほむら(でもなんか変な夢を見てた気がする。凄く気分が悪い・・・)
まどか「今日はさやかちゃんの様子見に行くんだからね」
ほむら「そうね、早く着替えるわ」
杏子「おーい!朝食できたぞー!早くしないと全部食うからなー!」
まどか「ウェヒヒヒ、それで仁美ちゃんったらねー」
ほむら(・・・)
まどか「ラブレターが・・・ほむらちゃん聞いてる?」
ほむら「ごめんなさい。ちょっと考え事してたの」
まどか「もー、最近ほむらちゃんおかしいよ~」
ほむら「いや、そうでもないわよ」
さやか「おっ、今日は珍しく学校行くんだー」
杏子「ヘヘ、昨日で目標達成したからな!一位になれたんだ」
さやか「一位になるまでいくらぐらいかかったの?」
杏子「・・・それは聞かないでくれ」
マミ「フフ」
杏子「やっぱ学校ってつまんねーな!」
マミ「義務教育なんだから、真面目に受けないとダメよ。今度サボるなんて事したら・・・」
杏子「わかってるって!明日からはちゃんと行くから」
マミ「ところで今晩のお茶会、どうする?」
さやか「もちろんやるに決まってるじゃないですか!今日は何が出るかなー?」
まどか「食い意地張っちゃって・・・」ウェヒヒヒ
ほむら「今日も、上條恭介の様子見に行くんでしょ?だったら一緒について行きたいんだけど」
さやか「さては、私から恭介を取るつもりだな?けしからーん」
ほむら「まさか、違うわよ。また聞きに行くの。ノロケ話を」
まどか「ウェヒヒヒ、マミさんちで待ってるからね」
さやか「おいっす!恭介元気?」
上條「やあ、さやか。後ろの子は」
ほむら「暁美ほむらよ。昨日は楽しいお話ありがとう。さやかにそんな面があったなんてね」
上條「え、あーそうだっけ。うん」
さやか「恭介ったらいったい何話したのよ!うー、恥ずかしい」
上條「あ、ははは」
さやか「で、調子はどう?随分元気そうに見えるけど」
上條「おかげ様で腕も動いてくるようになったよ。ほら」
さやか「わー!元気になったら毎日私のためにバイオリンを弾くんだぞ!これ約束だからね」
上條「もちろんだよ、さやか」
ほむら(・・・)
さやか「じゃ、また明日も来るね!転校生はどうするの?」
ほむら「私は、もうちょっとだけここに居るわ。またのろけ話を聞きたいの」
さやか「転校生!恭介に変なことしたら許さないからなー!」
ほむら「こっちのセリフよ」
ほむら「いないわね・・・」
上條「で、君は何者だい?妙に僕のことを知っている素振りだ。さやかから聞いたようにも見えない」
ほむら「そんな事はどうでもいいわ。それよりも昨日の話の続き」
ほむら「これから言う事は決して冗談じゃないわ。ちゃんと聞いてて」
ほむら「今立ってるこの世界は、本物の世界じゃ無いの」
ほむら「ここはその・・・作られた世界なのよ」
上條「何言ってるんだ?もしかして昨日やってた映画の影響を受けちゃったのか?」
上條「・・・でも君が冗談を言うような人間にも見えないな」
上條「証拠、みたいな物があればいいんだけど」
QB「証拠が必要なのかい?」
上條「喋る猫、か・・・」
QB「僕についてきてくれ。証拠だけじゃなく何もかも全てを君を教えよう」
上條「今起きてることは少なくとも今いる世界では起き得なかったことだ」
上條「・・・わかった、付いて行くよ」
QB「上出来だよ、ほむら。上條恭介が居なくなったことで、魔女の思い出は確実に崩壊するだろう」
QB「後は時を待つのみだ。チャンスは一瞬。思い出の補給が滞る一瞬だけが魔女を倒すチャンスとなる」
QB「もしタイミングが遅れれば魔女はすぐさま新しい使い魔を産み出して思い出の修復を始めるだろう」
QB「機会が出来たらすぐに僕が駆けつける。それまで何とかして耐えてくれ」
ほむら「あのね、QB。私ちょっと気持ちが揺らいでるの」
ほむら「魔女になってもまどかはまどか。まどかのために最善を尽くすのが私」
ほむら「ここで手を引いて、魔女化したまどかと永久に暮らすか」
ほむら「それとも成功させて、魔女化したまどかを殺してしまうか」
QB「まだそんな事を考えていたのか。あのまどかの姿をした存在は魔女、他の子たちは使い魔なんだ」
QB「一瞬だけ見たあの魔女と使い魔の姿、あの姿を見ればわかるだろう。まどかとはまったくの別物だ」
QB「本物のまどかはもう死んでいる。これが証拠だよ」
ほむら「これは・・・」
QB「まどかの死体だよ。魔女の近くに落ちていた。半分腐っているけどね」
QB「それにあの魔女だって君を友人として見ているんじゃない。エネルギー摂取の道具として見ているに」
QB「決まっているじゃないか。僕が来なければ君はあの魔女のエサとして永久に生きてなければいけなかったんだよ」
ほむら「でも、そんなのって!」
QB「わかったね。もう突き進むしか無いのさ」
ほむら「うぅ・・・」グスン
ほむら「ただいま、まどか」
まどか「おかえり!ほむらちゃん。今日もお泊りって事、言ってなかったよね」
まどか「でも大丈夫。ちゃんと替えを用意してるからね」
ほむら「まどかは気が効く子ね。いいお嫁さんになるわよ」
まどか「ウェヒヒヒ」
マミ「暁美さん、鹿目さん、もう夕食が出来てるからこっちにいらっしゃい」
まどか「はーい!わぁ!今日は豪勢だなあ」
杏子「すき焼きなんて何年ぶりだろ、美味そうだぁ!お前ら残したら許さないからな」
さやか「残さないに決まってるじゃない!ジュルル」
マミ「ほら取り合わない、ちゃんと均等に分けるから」
さやか「マミさんの鍋将軍っぷりが発揮かな!?」
まどか「ほむらちゃん、私の肉あげる」
ほむら「結構よ。まどかの取り分なんだから、まどかの物でしょ」
まどか「ウェヒヒヒ、優しいほむらちゃん。でもあげる!」
ほむら「あら・・・悪いわよ、まどか」
マミ「電気、消すわよ」パチッ
まどか「・・・ねぇ、ほむらちゃん」
ほむら「なあに?まどか」
まどか「上條くんの説得に成功出来たみたいだね。おめでとう」
ほむら「!?」
ほむら「いつから気づいてたの?」
まどか「ずっと最初から。ほむらちゃんが記憶のバックアップを起動した瞬間から」
ほむら「・・・そう。それならいつでも記憶を消せたはず。なぜ」
まどか「それはね」ギュッ
ほむら「まどか・・・」
まどか「ほむらちゃんの本当の気持ちを見たかったの。こんな姿になってしまった私をどう見るのか」
まどか「裏切ってQBの言いなりになった事は凄くショックだった」
ほむら「・・・」
まどか「でも、葛藤するほむらちゃんも見ていた。私のためにあんなに考え込んでくれたのは」
まどか「とっても嬉しいなって」
まどか「後はほむらちゃんの判断に任せるよ。上條君が居なくなったから、一瞬だけだけど」
まどか「私の体を保つ力が失われる。その時にほむらちゃんが持っているピストルで撃てば」
まどか「いとも簡単に私を殺すことができるよ」
まどか「でも私はほむらちゃんが撃たないって事を信じているから。だから」
まどか「今晩だけでいいの、思いっきり甘えさせて」ギュウ
ほむら「まどか・・・」ギュッ
QB「これまでだ、クリームヒルト・グレートヒェン。君はやり過ぎたんだよ」
クリームヒルト「ううっ!ぐううううう」
使い魔「鹿目さん!」
使い魔「よくもまどかをやりやがったな、この野郎」
使い魔「私の恭介を返してよ!」
ほむら「・・・」チャキ
結界に3発の銃声がこだました。
使い魔「そんな、ほむらテメェ」ドサッ
使い魔「信じていたの・・・に」グチャッ
QB「よくやった!後は魔女に向けて、撃つだけだ。」
ほむら「・・・」チャキ
QB「どうしたんだ。昨日本物の死体は見せたはずだろう。あれは鹿目まどかでは無い。ただの魔女だ」
クリームヒルト「やめて・・・撃たないで」
ほむら「・・・」ギリッ
QB「ここで殺せば、本物のまどかに幸せな一生を送らせてあげる事が出来る。もしここで殺さなければ」
QB「まどかは死んだままだ。君は魔女のエサとしていつまでも生きていかなければいけない」
ほむら「・・・」
QB「いい加減にしてくれ暁美ほむら。あともう少しで魔女の力が戻ってしまうよ」
ほむら「うぅ・・・」
QB「もういい、判断は君に任せた。君が信じる方を選んでくれ」
1 撃つ
2 撃たない
>>75までに一番多かった選択肢を選びます
撃つ
なんだこれ、ひぐらし礼とのクロスSSみたい。俺が考えてた構図に似てて嬉しい
1の選択肢が圧倒的人気なので、「撃つ」にしますね
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
先程の3発に続いて、もう一発の拳銃から銃弾が放たれた。
クリームヒルト「ほむらちゃ・・・」グチャ
ほむら「まどか・・・」
QB「素晴らしい!暁美ほむら、君のお陰で宇宙の平和は保たれた」
QB「もちろん約束通り君を一ヶ月前に戻してあげよう。もちろんその世界では」
QB「まどかに一切干渉しない。絶対にね」
(一ヶ月前に戻る)
ほむら「暁美ほむらです。よろしくお願いします」
さやか「うわ、すっげえ美人」
まどか「どこかで…見たような」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
まどか「私鹿目まどかって名前なの。暁美さん…だよね」
ほむら「初めまして、鹿目さん」
まどか「あの…どこかで会ったこと無かったっけ?」
ほむら「まさか。貴女と会ったことなんて一度も無いわ。悪いけど、ちょっと用事があるの」
ほむら「それじゃ」
まどか「暁美さん、待ってよ!」
ほむら「…」
ほむら(一ヶ月後には私の時間停止能力が一切使えなくなる)
ほむら(どうあがいても、私には死ぬか、魔女になるかの選択肢しかない)
ほむら(もし今彼女と仲良くなって、まどかがその事実を知ったら彼女は人生に大きなしこりが出来てしまう)
ほむら(あなたの為なのよ。ごめんね、まどか)
まどか「さやかちゃん最近なんか疲れてるみたいだよ…大丈夫?」
さやか「えへへ…恭介の看病疲れかな」
さやか(まどかに魔法少女のこと言っても信じてもらえないだろうしね)
さやか「どんなに疲れてても守りたい物があるってだけで元気百倍!」
さやか「ガンガン守っていっちゃいますからねー!」
まどか「ウェヒヒヒ」
マミ(美樹さん、魔女がまた出たみたいなのよ。ちょっと来てくれるかしら」
さやか(またですかー!はいはい、行きますよ)
ほむら(まどかに一切干渉がないだけである程度は時間軸に沿ってるのね)
ほむら(この時間軸ではQBはまどかの事をどう思っているのかしら)
ほむら「あなた、インキュベーターよね?」
QB「君は誰だい?一度も話したことがないはずだけど・・・」
QB「君は既に魔法少女のようだけど、契約した覚えは無い。まったくもって不思議だ」
ほむら「私の素性はどうでもいいの。ところで鹿目まどかって子は知っているかしら」
QB「ああ、知ってるよ。美樹さやかの友人だね」
QB「でもはっきり言って素質の無い子だ、だから僕は見えてない。その子がどうかしたのかい?」
ほむら「いや、聞いてみただけよ。それじゃ」
QB「わけがわからないよ」
さやか「えー!杏子ってずっと一人ぼっちでホームレスしてたの?」
杏子「ホームレスとは心外だな。まあずっと一人ぼっちだった。それは確かだな」
杏子「でも今はさやかが居る。まどかが居る。マミが居る。もう一人ぼっちじゃないのさ」
さやか「何言ってるのよ!恥ずかしいなもう//」
マミ「ウフフ、ありがとう」
まどか「ウェヒヒヒ」
ほむら(…)
さやか「じゃあまたねまどか!」
まどか「うん!二人とも気をつけてね」
杏子「さて、まどかが居なくなったことだし、3人で魔女狩りに行くか?」
さやか「いえーす!」
ほむら「待ちなさい」
杏子「…誰だてめえ」
さやか「貴女はえーと、この前転校してきたあ・・・あけ」
ほむら「暁美ほむらよ」
さやか「で、転校生が何の用よ。その姿を見るに、魔法少女のようね」
杏子「アタシ達の邪魔をしようってんなら痛い目見てもらうぜ」
ほむら「忠告しに来ただけよ。あと数週間後に、この街にワルプルギスの夜が来る」
さやか「ワルプルギス?何それ」
マミ「美樹さんは知らなかったわね。簡単に言うと、とっても強い魔女の事よ」
マミ「一人や二人じゃ太刀打ちできないぐらいにね
杏子「なんでそんな忠告を?私達に倒させて、グリーフシードを頂くって考えかい?」
ほむら「まさか、ただの親切心よ。それじゃ」
さやか「一体なんなのよアイツ!気味が悪い」
杏子「とりあえずあの女の言う事が本当だかしらないけど、準備をしとこうじゃないか」
(ワルプルちゃん撃破後)
杏子「よっしゃあ!なんとか倒せたぜ!」
さやか「でもこんな簡単に倒せる相手だったの?」
杏子「そんなハズは無いんだけどな。まあ柱が倒壊してワルプルギスの夜に当たったり、石油タンクが突然」
杏子「爆発したりしたのもあるかもな。運が良かったんだろう」
さやか「どうやら転校生の言ってた事は本当だったみたいね」
マミ「ええ…あら話をしていれば」
ほむら「また会ったわね」
さやか「転校生・・・アンタの言うとおりみたいだったわね。でも一体なんのために?」
ほむら「ただの親切心よ。ついでに私の持っているグリーフシード、全部あげるわ」
杏子「まったく理解できねえよ、アンタの考えていることが。無関係の人間、いやむしろ敵対してるはずの人間に」
杏子「なんでここまで親切にしてくれるんだ。気味が悪い」
ほむら「別に下心なんてまったく無いわよ。それじゃ」
さやか「ちょっと待ってよ転校生!あの…私たちの仲間にならない?」
ほむら「悪いけど、断らせて貰うわ。さようなら」
さやか「あ、行っちゃった・・・」
杏子「変だったけどいい奴だったな。それよりも今日はマミの家でお祝いだ!まどかも呼んで来いよ!」
さやか「まどかにはどう説明つけるのよ・・・まあ無理矢理理由付けちゃえばいっか!それじゃ行こ行こ」
マミ「あらあら、また家がごちゃごちゃになっちゃうわね」
ほむら「これで良かったのよね。これで」
ほむら「一ヶ月を過ぎたって事は、ほむスピナーも使えなくなるわね」ポイッ
ほむら「後はまどかに魔女化して迷惑をかけなくするために私のソウルジェムを砕くだけでいい」
ほむら「…」チャキ
ほむら「何のために今まで頑張ってきたのかしら…」
ほむら「私だってまどかと、皆と仲良く遊びたかった。一緒にお泊りしたり、カラオケ行ったりしたかった」
ほむら「ソウルジェムが濁ってきちゃった。早く砕かなきゃ。砕かなきゃいけないのに」
ほむら「死にたくないよ…」
QB「まったく無念だ」
ほむら「QB!?なぜここに」
QB「君の死を見届けるためさ。イレギュラーである君のソウルジェムが濁ったときにどうなるのか」
QB「興味があるんでね」
ほむら「相変わらずね」
QB「それだけじゃないんだ。君が死ぬ前に、君の素性についてを色々聴きたいのもある」
ほむら「いいわ。死ぬ前に誰かと話したかったの。話してあげる」
QB「なるほど、君は鹿目まどかのためにいままで苦労して頑張ってきたのか」
QB「前の時間軸とやらでは最強の魔法少女だったとは。違和感があるね」
QB「とにかく尊敬に値する行為だ。一人の少女を守り通しただけでなく、宇宙までもを救うとはね」
QB「何かお礼をしなければいけないな」
ほむら「そう、じゃあね」チャキ
QB「ちょっと待ってくれ」
QB「死ぬ前に、一度まどかを見に行かないかい?」
QB「今頃美樹さやかや佐倉杏子、巴マミと一緒にいるはずだ。僕が見えないようにしてあげるから」
ほむら「妙に気が利くのね、いままではそんな事無かったのに」
QB「話してくれたお礼みたいなものさ。それじゃ行こう」
さやか「それじゃワル・・・いや何でもないけどカンパーイ」
まどか「ジュースで乾杯なんて変だよさやかちゃん」ウェヒヒヒ
マミ「うふふ、こうやって4人で集まれたのも頑張ってくれたお陰よ」
まどか「頑張ったってなあに?」
マミ「ウフフ、何でもない」
杏子「・・・どうも引っかかるんだよな、アイツ」
まどか「アイツって?」
杏子「いや、こっちの話だよ。なんでもない」
まどか「皆私に隠し事してるでしょ」
さやか「そんな事無いって!それよりご馳走食べよ!冷めちゃう冷めちゃう」
QB「どうだい?君のやった事はまったくもって間違ったことじゃなかっただろう?」
ほむら「そうね、QB。でも一つだけ心残りがあるの」
QB「何だい?」
ほむら「彼女たちはソウルジェムが魔女を生むと知ったらどうなるのかしら」
ほむら「前の時間軸では発狂して仲間を殺し始めたわ」
QB「ああ、それなら問題は無い」
QB「ここに連れてきたのは"話をしてくれた礼"だ。もう一つ大切なお礼をしないとね」
さやか(もう言っちゃっていいかなあ、マミさん)
マミ(もう隠し通すのにも無理があるわね)
杏子(だな)
さやか「…実はね、私たち」
さやか「あれ、ソウルジェムが無い!」
マミ「私にも無いわ。どういう事?」
杏子「無くしたんじゃないだろうな。いや肌身離さず持ってたはず」
QB「ちょっと失礼」
杏子「あ、QB!何のためにきたテメェ」
QB「そんな目で睨みつけられても困るな。君たちにとって大事な情報を与えに来たのに」
さやか「情報?」
QB「ああ、どうやら何かの手違いで君たちはまた元の人間に戻ってしまったようだ」
QB「悪いけど、これ以上魔法少女にはなれない。これで契約満了だ」
QB「じきに僕も見えなくなるだろう。さようなら」
杏子「人間に戻ったって事は…まさか」
マミ「もう戦わなくていいって事なのね」
さやか「やったあ!」
マミ「でもちょっと寂しいわね。ティロフィナーレが使えなくなるなんて」
まどか「みんな何話してるの?怖いよぅ…」
さるさんになっちゃった、やべえ
QB「どうだい?」
ほむら「これが宇宙を救ったお礼って事かしら。あなたにしては粋なのね」
QB「君のソウルジェムも言ってくれれば消してあげよう。人間に戻せれるよ」
ほむら「それはお断りするわ」
QB「どうしてだい?君は死ぬ前に"皆と遊びたかった"って言っていたじゃないか」
ほむら「私は二回もまどかを殺してるの。今頃合わせる顔が無いわ」
QB「二回といっても、一回目は彼女が望んだこと。二回目は魔女化したから殺した。仕方が無いことだ」
QB「人間ってのは本当によくわからない生き物だ。まあそれでもいいけど、本当にいいのかい?」
ほむら「ええ」
ほむら「それにmあの子達の友情は強固な物になっている。それに今頃私がズカズカ入っていっても、ね」
ほむら「感情ってのは複雑なのよ。QBにはわからないでしょうけど」
QB「まったく理解出来ないよ。さっきまであんなにメソメソしてたのに」
QB「君ほどの変わり者を見るのは初めてだ。君のソウルジェムが濁り切るまで、ずっと近くに居させてもらおうか」
ほむら「退屈しのぎにはなるでしょうね。いいわよ」
ほむら「それに、あなたはなんとなく私と似てるところがある」
QB「どこが似てるんだ。わけがわからないよ」
終わり
エピローグ
ほむら「QB、ご飯が出来たわよ。今日は暖かいクリームシチュー」
QB「僕はエネルギー摂取源として自分の体を食べる。だからそんなものは」
ほむら「なら全部食べちゃうわよ」
QB「それは君に失礼だ。食べてあげるよ。おや、来客のようだよ」
ほむら「はい、どなたかしら」
まどか「あの・・・暁美さん、だよね」
さやか「やっぱあれから気になってさ」
杏子「実は私たち、魔法少女やめたんだ」
マミ「だから・・・・そのなんだけど、友達に・・・」
ほむら「・・・」グスッ
さやか「どうした転校生!泣くほど友達になりたくなかったのか…」
ほむら「いや・・・嬉しくて…でもやっぱり」
杏子「なーに遠慮してんだよ。ずっと我慢してたんだろ。わかってたよ」
ほむら「うう…」グス
ほむら「でも駄目よ。私は魔法少女なんだから。いつか死ぬのよ。友達になんかなったって」バタン
まどか「ほむらちゃん…」
ほむら「あれ、私のソウルジェムは」
QB「なんだ、結局意地っ張りだっただけじゃないか」
QB「ソウルジェムは消させて貰うよ。こっちも他の子を見つけなきゃいけないんだ。君に構ってられない」
ほむら「待って、QB!」
QB「じゃあね」
QB「じきに僕は見えなくなるだろう。さようなら」
ほむら「…」パタン
さやか「出てくると思ったよ、転校生」
杏子「様子を見るに、どうやらお前もソウルジェムを消されたみたいだな」
マミ「これが本当のフェリチタ・フィナーレね」
まどか「じゃ、さっそく仲間に入る儀式をしてもらわなきゃね」
ほむら「儀式?」
マミ「お茶会よ、お茶会。毎日夜に必ずお茶会をするの、私たち」
まどか「こっちだよ!暁美さん」
ほむら「ほむらでいいわよ」
ほむら「ああ、今はなんて幸せなんだろう」
ほむら「この幸せが、永遠に続けばいいのに」
終わり
ほむら「うふふ、じゃあ行きましょうか」
QB「クソッ、さっきから正気を失っている。クリームヒルト、一体君はほむらに何をしたんだ」
クリームヒルト「ほむらちゃんには永遠に幸せな夢を見させてあげなきゃ、ね」
クリームヒルト「私の大切な、大切な、エネルギー源のほむらちゃん」
クリームヒルト「ずうっと、一緒だからね」
終わり!
最後に補足すると
実は拳銃は全発湿っていた。要するにクリームちゃんは都合のいい幻覚を見せて疑いを完全に晴らしたのさ。
QBはもうほむらをもとに戻すことは出来ない。なぜなら心も体もほむらはクリームヒルトに乗っ取られちゃったから
ん
駄目だ眠れない。
ほむら「…ダメ、どうしても撃てない」
QB「何を考えてるんだ、暁美ほむら。早く撃たないと…」
QB「どうやら時間切れなようだな。もう終わりだ。僕はここで手を引くよ」
クリームヒルト「ほむらちゃん、信じてた。撃たなかったね」
クリームヒルト「ほむらちゃんは正しいことをしたんだよ」
クリームヒルト「こんな姿になっても私を私として見てくれた」
クリームヒルト「正直、私ほむらちゃんが引き金を引いたらどうしようって思ってたの」
ほむら「まどか…」
クリームヒルト「ご褒美、あげなきゃね」
ほむら「うん、ここは…」
まどか「おはよう、ほむらちゃん」
ほむら「あれ、ここは巴マミの家。あの魔女は。夢だったのかしら」
まどか「ううん、夢じゃないよ。」
ほむら「どういう事なの。なぜ記憶を消さなかったの」
まどか「それはね、私も考えてたの」
まどか「もしあの時、ほむらちゃんがQBの言いなりになって湿って使いものにならない銃の引き金を引いてたら」
まどか「私はほむらちゃんを単純にエネルギーの取得源としてしか見ないことに決めるつもりだったの」
まどか「でも、ほむらちゃんは私に向けて撃たなかった」
まどか「私は本当に嬉しいなって。だからね、ほむらちゃん」
まどか「もう記憶は消さない。ほむらちゃんは他の多勢の生命のような扱いは一切しない」
まどか「あなたを単純なエネルギー取得のための道具として見ない。ほむらちゃんは・・・」
まどか「ほむらちゃんは、私の最高の友達になったの」
ほむら「…」
まどか「もうほむらちゃんに偽る事は一切無いよ。地球のため、いや宇宙のために一緒に救済を進めていこ。ほむらちゃん」
ほむら「ええ、まどか」
終わり
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