春香「夢見ることは盗むこと」 (166)

真美「兄ちゃん兄ちゃんまたあの怪盗が出たYO! 今度はチョー高い宝石だって!」

P「なにっ、またか!」

亜美「ゲンジューな警備を掻い潜り、狙ったエモノをかっさらう……カッコい→よね!」

律子「こらっ、泥棒になんて憧れちゃダーメ」

伊織「でも情けないわね警察も。まるであの怪盗に適わないじゃない」

貴音「怪盗アクラ……自ら『悪』を自称するとは酔狂な偸盗者でありますね……」

真「あーあ、あの宝石展示されたら見に行きたかったのになぁ」


春香(ふっふっふ。また私の話題で持ちきりだね!)

春香(そう、輝く光の中で踊る国民的正統派アイドル天海春香は世を忍ぶ仮の姿)

春香(その正体は……闇夜に跳ねる希代の大泥棒、怪盗アクラなんです! これは秘密だけどね!)

春香(いやー、参ったなー! 表でも裏でも華やかに有名になっちゃってます!)

春香(これは仕事も乗りますね! 次は>>5を盗みますよ!)

ガンダム

春香(ガンダムですよ! ガンダム! 男の子の羨望を集めるのは私達アイドルの役目です! 無骨な機械人形の出番はありません!

春香「(そろそろ予告状が発表されてもいいころだね! 警察も統制に躍起だけど! 怪盗のニュースにみんな注目しまくりですから!)


TV『……ただ今入ってきたニュースによりますと、ダイバーシティ東京プラザの事務局宛てに怪盗アウズの予告状が届いたとのことです!』


真美「なぬっ! タイムリーな!」

真「次は何を盗むんだ!?」

P「ったく、エンターテイメントみたいに報道するから泥棒なんかが人気に……」


TV『なんと今回はガンダムフロント東京の実物大ガンダムを盗んでみせるとのことです!!』

P「は、はぁああああああああ!?!?」

P「や、やめてくれよ!」

P「やめろぉおおおおおおおおおおお!!!」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
予告状

我は怪盗アクラ。白き巨人の伝説に終わりを齎さんがため、今宵我は人が培いし土を踏みに参上する。

――って難しく書いてみました! こんにちは! 
いつも世間をお騒がせしちゃってすいません。私は怪盗アクラです。
次、盗みたいものが決まったので予告状送りまーす!

今宵、ガンダムを盗みに午前0時にダイバーシティ東京プラザに参上しちゃいますっ!

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

TV『これが……予告状の全文のようです』


P「ふ、ふ、ふざけんなぁああああ! 同じバンナムの仲間じゃねえか! なぜこんな非道なことを!」

律子「な、なに言ってるんですかプロデューサー……」

真「待って下さい。まだなにか言ってますよ」


TV『警察によりますと、今回の予告状が怪盗アウズによるものであることは極めて確実であるとのことです』


春香(ふふふ。警察もちゃんと識別したね。私は予告状と共に>>14を送ってるからね)

初音ミクのツインテール部分

春香(初音ミクちゃんのツインテール部分を送ってるからね!)

春香(ミクちゃん……あなたに恨みは無いけれど、君のその人気がいけないんだよ。
   生身の人間のファンであり続けることに疲れた人達まで取り込んじゃうから……)

春香(アイドルはアイドルとしての矜持があるんです!)

春香「プロファイリングしても初音ミクファンとしか思わないでしょうし!」

春香「さてと、作戦に移りますか……。プロデューサーさん!」

P「どどどうした春香?」

春香「落ち着いてください! ガンダムが奪われるのを阻止したいんならここで慌てている場合じゃないですよ!」

P「それは、そうだが……」

春香「怪盗アクラさんはとってもすごい泥棒さんですから、奪われるのは確定でしょうけど……」

P「うわぁああああああああ!!!」

春香「なら、最後に一目実物を見に行きましょう! 私も手伝います!」

P「そ、そうだな! あのプラザの仕事を請け負ったこともあるし、早速連絡して入れてもらおう!!」

ガンダムフロント東京

P「うぉおおおおすげえ!  RX-78-2だぁ! リアルじゃん! うお! ミストが出てきたぁ!」パシャパシャ!!

真美「兄ちゃん、普通に楽しんでるね」

亜美「もしかしたらもうアクラが下見に来てるかもしんないのにぃ~!」

春香「高さは……18~20m。重さは30トンってところですね。さてと……」

真「あれ? 春香どこに行くの?」

春香「えへへ、お父さんもガンダム好きだから、ちょっとお土産見に行ってくる」タタタ



春香「では仕事の準備に取り掛かりますか! まずは>>21をします!」

服を脱ぎます

春香「さてと、トイレを探して……カメラは無いね。おっけー」

春香「まず服を脱ぎます」ヌギヌギ

春香「そして、ふふふ。着替えですよ着替え! 怪盗は七変化するのです!!」

春香「この場所に馴染むために>>28に着替えました!」

春香「これで、張ってる私服警官達の目も余裕で欺けちゃいます!」

マイクロビキニ

春香「じゃーんマイクロビキニ! まさか怪盗がこんな大胆不敵な格好をしているとは思いませんよね!」ピチーン

春香「うっ、ちょっと肌寒い」ブルッ

春香「じゃ、行こーっと」


ザワザワ・・・・・・・エエッ! アレ・・・・・・ ジオンスイエイブカ!!


春香「あれー? 注目されちゃってるなぁ!?」

春香「やっぱ滲みでちゃうかー! アイドルとしてのオーラが滲みでちゃうかー!」

春香(これが怪盗とアイドルの二足のわらじの辛いところですね!)

春香(他にこの悩み抱えている人いますかっていないかはは)

スタッフ「ちょっ、ちょっと! あなた! そんな恰好でなにしてるんです!!」

春香(ふふっ、作戦通り……)

スタッフ「君困るよ! ただでさえ予告状が届いてバタバタしているのに……ってあなたは!」

春香「天海春香ですっ!」

スタッフ「あの正統派アイドルの」

春香「天海春香ですっ!」

スタッフ「お嫁さんにしたいNO.1アイドルの」

春香「天海春香ですっ!」

スタッフ「そんなあなたがなぜここに?」

春香「えっ!? 今日ここでお仕事って聞いたんですけど! この格好で!」

スタッフ「ええ? そんな話は聞いて……あ、もしかしたら怪盗の話でごたごたしちゃったから、連絡ミスが起こったのか?」

春香「プロデューサーさんにもう一回確認します!」プルルルルル

春香「もしもし! はい、はい……はい! 代わります!」

スタッフ「私にですか? はい。代わりました」

P?『おい!! どういうことだよ!! こっちはあなた方がお願いするからスケジュール曲げてまでアイドル送ってんだよ!』

スタッフ「え、ええと」

P?『怪盗騒ぎでゴタゴタしてるのは分かるが、キャンセルならキャンセルって連絡くれなきゃ!!』

スタッフ「す、すいません! どうやら連絡ミスが起きたようで……」


春香「――――、~~――――、~~~~~!」

春香(怪盗アクラさんのスーパーなスキル声帯模写ですよ! これによりあらゆるキャラを演じることが可能なのです!)

春香(私のかけた電話は、今付けているインカム型電話に繋がれているのです! 腹話術との併用でアリバイ工作にも利用できます!)

春香(怖いです……自分の溢れる才が……)

スタッフ「は、はい……申し訳ありません。では」

春香「終わったみたいですね」ピッ

スタッフ「はい、こちらのミスの様です。真に申し訳ありません!」

春香「そんな! ミスは誰にでもありますよぉ! 顔を上げて下さい!」

スタッフ「うっ……流石春香さん優しい……」

春香「えへへ、元気出して下さい」

スタッフ「天使や……、ううっ、あの、スタッフルームへどうぞ! 着替えて下さい」

春香「あっ! 着替えていいんですね」

スタッフ「はい。キャンセルということでプロデューサー様は直接上と話をするそうです……」

春香「忘れましょ! こんなミス! スタッフさんの責任じゃないですし……そうだ! 私との二人だけの思い出ってことで!」

スタッフ「思い出……?」

春香「そうですっ! えへへ、私と会ったこと軽々しく人に話しちゃ、や、ですからね……」

スタッフ「そっ、そうですね! むしろいい思い私してますよね! 分かりました! この思い出大事にします!」

春香(ふっ)

そしてスタッフルームへ

春香(怪盗アクラさんにかかれば、ここまで入り込むのも実に低いハードルでした)

春香(高さ18m、重さ30tのあの鉄巨人……今宵その姿は跡形もなく消え失せるでしょう)

春香「さてと、盗む方法のプランをまずは確認しましょうか……」

春香「あのガンダムを盗む……そのためには>>40ですね!」

ガンタンク

春香「ガンタンクが必要ですね!」

春香「ふふふ、私は知っています。お台場ガンダムがウケてから極秘にそれに続くプロジェクトが発足したことを……」

春香「シャアザク。ジオング。ビグザム…………ガンダムに対するジオン側のライバルを実物大にする計画」

春香「その中で、連邦のMSは後回しにされ、『ガンタンク製造計画』に至っては求心力に疑問が残るということで候補にもならず破棄された……」

春香「しかし、計画は続いていた。極秘裏に」

春香「ガンタンク狂の異端の設計者、建造者、それに乗る企業……彼らは一個の妄執をついに形にした」

春香「そう。彼らは実際に操縦が可能なガンタンク……『パーフェクト・リボーン・ガンタンク計画』を完遂せしめた」

春香「今この世には……オーパーツ極まりない、稼働するガンタンクがあるのです!」

春香「そして……それは重機の輸送を装って運ばれる際、何者かによって奪われ、本当に存在したのかすら分からないものになった」

春香「というか……」

春香「私が盗んだんですけどね! あっはっはっはっは!!」

春香「すでに、この周辺にガンタンクの配備は済ませてあります」

春香「後は、このスタッフルームからルートの確認をし、連絡網、有事の際のマニュアルを見て、逃げる算段を完璧にするだけです!」

春香「そして――」パラララララララ

春香「それは――」カシャカシャ

春香「もう終りましたっ!」


春香「ではっ! ガンダムを盗みますか!」

春香「天海春香いっきまーっす!! なんちゃって!」

ガンダム前

警官「下がってくださーい! このテープから先に入らないでくださーい!」

ザワザワ ワーワー
アクラサマー! ガンダムハフメツダー!
アクラーガンダムウルヨ! ッテカー!

春香「あらら、近づけなくなっちゃってるね」

P「そうだ! こんなに厳重に警備をしているんだ! ガンダムが盗まれるわけがない!」

春香「δのヮの そうだといいですねぇ」

真「春香、ちょっと!」

春香「ん?」

真美「はるるーん! 私達のアクラ捕縛作戦に参加してよー!」

亜美「ずーっと思ってたんだー! アクラを捕まえたら目立つだろーなーって! 名探偵になれるじゃん!」

春香「い、伊織も?」

伊織「ふん、ちょっと調子に乗ってるとは思うからね。にひひっ! お灸をすえてあげないとって思うのよ!」

真美「えへへ! それで、アクラを捕まえるために>>49をしよーと思うんだ~!」

キサラギを使う

真美「キサラギを使おうと思うんだっ!」

春香「――あのね、真美。あれは映画の中のお話なんだよ。この世に本当に動く巨大ロボットが存在すると思う? はぁ、真美は子どもだなぁ」

真美「むーっ! わかってないのは、はるるんだよ! ねっいおりん!」

伊織「ふふ、水瀬財閥をなめんじゃないわよ。新堂! あれを持ってきなさい」パチン

新堂「はっ! お嬢様」ゴトゴト

春香「うわっ! なにこの箱?」

亜美「ジャジャ→ン! IMR-765-S キサラギだよ! 人間サイズだけど!」バッ!

真「実際に乗って……ていうか着ることができるんだ。とっても頑丈でパワーアシストが付いてるんだって」

伊織「にひひっ! 誕生日プレゼントに製造関連の会社から送られたのよ!」

春香「へ、へー! すごいね」

春香(ロボ好きな人この世に多いんだなぁ……いいとは思うけど代わりにアイドルを好きになればいいのに)

春香(好きが高じてこんなものまでなんて無駄な……やはり旗印となっているガンダムを盗まなくちゃいけないね!)

伊織「人間なんか目じゃないほどの性能よ! アクラなんて楽勝で捉えられるわ」

春香「そうかな……そうだといいね?」

真美「でも二人で着れないね亜美ー?」

亜美「そうだね、原作再現できないよ真美ー?」

伊織「あら、あんたたちが着るつもりだったの? こういうのは真の方が」

真「うん、自分で言うのもなんだけどこういうのはボクの方がいいと思うよ」

亜美「うぐっ! 確かにキレこみたいちょーのまこちんの方が適任だー……」

春香「切り込み隊長でしょ?」

真美「おムネとのシンワセーも高いしね」

真「どういう意味かな……」


春香(――微笑ましいなあ)

春香(でも、アクラは手加減しないよ!)

>>8のアウズはミスって事でいいのか?

>>55 そうです。
>>12とかにもアウズってミスっとりますが全部アクラで。
ていうか覚えにくいんじゃ

PM11:30

真「そろそろ着て準備しとこうか?」

伊織「そうね。アクラの奴は時間には正確だからフライングは無いと思うけど」

真美「ねむねむ……」

亜美「すやすや……」

春香「ほら起きて亜美! 真美!」

真美「zzz……」

亜美「zzz……」

春香「こまっしゃくれた寝息を立てないの! 亜美! 真美! 亜美! 真美! あみまみ……天海春香ですっ♪」キラリン

真美「うあうあ~っ!」ガバッ

亜美「あざとさで目が覚めちゃったよー!」ガバッ

春香「起きたね二人とも。じゃあ周囲を見回りに行こうか。もし怪しい人を見つけても一人で行かないで、連絡するんだよ」

亜美&真美「りょーかいっ!」

春香「スムーズに離脱……プロデューサーさんは……?」


P「も、え、あ、が、れ~もえあがれ~燃え上がれ~」

男達「「「  ガ  ン  ダ  ム !  !  !  」」」

P「た、ち、あ、が、れ~たちあがれ~立ち上がれ~」

男達「「「  ガ  ン  ダ  ム !  !  !  」」」


春香「意味のわからない音頭を取ってる……。立ち上がれってもう立ってるじゃないですか」

春香(あなた達の幻想はここで『終わっちまう』んですよ……)

そして――


伊織「もうすぐ0時ね……」

真「全然変わったことは無いけれど……」


予告した『刻』が迫り――


警官「なにっ! それは本当か!」

警官「はいっ! フロント外の市民達も避難させる必要が――」
 

希代の怪盗アクラは


真「ん、なんか聞こえない?」

伊織「? なにがよ、キサラギ」

真「もうからかうなよぉ! ほらなんかキュラキュラって」


獲物の喉元に予告通りかぶりつく。


伊織「ホントだ――聞こえるわね」

警官「予想以上に速いっ! みなさん逃げて!!」


ドッガァアアアアアアアアアアアアアンー――――――――――――ッッッ!!!!!!!!!!!!

ウワァアアアアアアアアア!!!!
ナンダァアアアアアアアアアアアア!?!?

P「バリケードをぶっ飛ばして……で、でかい! あれはRX75――ガンタンク!!」

伊織「な、なんなの。なんなのなの」

真「い、伊織落ち着いて美希の生霊をお、追いだすんだ」

キュラキュラ・・・・・・
パカッ

P「頭部コクピットが開いた!」

真美「あっ! あれは――!」


春香(アクラ)「ふふっ、――0時ジャストです」


「「「怪盗アクラッ!!」」」

ウワー! アクラダー!! ホントニキター!
アクラサマー! タイホシロー! ガンダムガー!!

ワァアアアアアアアア

春香(アクラ)「まったく……静かな夜だと言うのに無粋な方達だ……
       (大注目ですよ大注目! くぅ~この為に怪盗やってると言っても過言じゃありませんね!)」

春香(ここはひとつ……小粋なパフォーマンスを入れてカリスマ性を際立たせますか。アイドルの基本は怪盗にも通じるのです)

春香「紳士淑女の皆さん……お集まりありがとうございます」

春香「小さな仕事のためにここに足を運びましたが、斯様な期待に満ちた目を向けられると、私のショウマンとしての性がどうしても疼いてしまいます」

春香「ではみなさん! ご注目っ!」

>>67 春香(アクラ)のパフォーマンス

ロケット団

春香(アクラ)「そこのおデコが眩しいお嬢さん!」

伊織「えっ! は、はい! ――ってデコいうなっ!」

春香「さっき何と言いましたかな?」

伊織「えっなにって……なんなのって」

真「なんなのなのだって」

伊織「なんなのなのって……えっそんな美希みたいなこと言ったっけ?」

真「そうだよ。なんなのじゃなくてなんなのなのって言った」

伊織「なんなのになのが付くのね。私はなんなのじゃなくってなんなんなんっ」ガチッ

真「うわっ! 舌噛んじゃったの!?」

春香「くすくすっ何をしているんですか。ほら、慌てないで! ゆっくりと!」


クスクス・・・・・・イオリンカワイイ・・・クスクス・・・


伊織「///」カァー

伊織「うっ、うるさいわね!! あんた一体何なのよ!!」

春香(アクラ)(CV林原めぐみ)「なんだかんだと聞かれたら」バッ!

春香(CV三木眞一郎)「答えてあげよう明日のため」バッ

春香(CV林原めぐみ)「フューチャー・白い未来は悪の色」ススッ

春香(CV三木眞一郎)「ユニバース・黒い世界に正義の鉄槌」スッ

春香(CV犬山イヌコ)「我はこの地にその名を記す」ピョン

春香(CV林原めぐみ)「情熱の破壊者、アクラ!」ババッ

春香(CV三木眞一郎)「暗黒の純情、アクラ!」ババッ

春香(CV犬山イヌコ)「無限の知性、アクラ!」ババッ

春香(アクラ)「さあ集え! 怪盗アクラの名の下にっ!!!」バシィーン!!


伊織「なっ……!?」

真「す、すごい!! 一人で何人もの声を!」

P「てかこのノリなんか知ってるぞ」

真美「すっごー!! ロケット団のこーじょーじゃーん!」

亜美「しかもBW編のやつだよー! 最近まで見続けている人だよー!」

P「えっ! ロケット団の口上って変わっていってんの!?」

亜美「常識っしょ→」

P「知らんかった……なんかショックだ……」

春香(アクラ)「過去に囚われている方がいるようですね……その原因はこの白い巨人でしょうが」

子どもA「わー! すごいすごい!」

子どもB「かっこいー!」

男「こっ、こら! あいつはガンダムを盗む悪いやつなんだぞっ!」

子どもA「えーでも『ガンダム』知らないもーん」

子どもB「ていうかこんな時間に子どもを連れ回するからガノタはおかしいって言われるんだよー」

子どもA「20代でもガンダムガンダム、30代でもガンダムガンダム。40、50になってもガンダムガンダム言うつもり?」

男「ぐっ!」

P「ぐっ! なぜか俺の胸も痛い!」

バタバタ

警官「ほ、包囲するんだ!」

警官「本部に連絡し、車両とヘリをもっと追加しろっ!」


真(あっ――警察の人達が動いてるっ! ここは協力してアクラを捕まえよう!)

真「ボクの、キサラギの出番だっ! ガンダムには指一本触れさせないぞ!」キュィーン、クッ!←起動音

真「――千早、僕に力を貸してくれっ!!」


――――
事務所

TV『ガンタンク……あっ、すいませんこれはアクラが乗る重車両のことです――の前に! 謎の人? 機械? が現れました!』

千早「心配で中継を見ていたけどこれ……」

律子「水瀬財閥の産物かしら?」

小鳥(ダメよ小鳥……おもしろくなってきたなんて思っては……!!)

―――

真(キサラギ)「待てー! アクラ! ボクが相手だー!」ザッ!

春香(アクラ)「おや……? これはカワイイ護衛官様だ」

真「えっ、カワイイって」テレテレ キュィーン、クッ!

春香(あの中には真が入ってるんだよねー。傷つけたくないなー基本アクラは怪我人すら出さないクリーンな怪盗だし)

春香「下がった方がよろしいですよ。こちらとあなたでは1/60と1/144以上の差があります」

真「ひ、退くもんか!」

真美「まこちーん! がんばれー!」

春香(しょうがない。>>85をするかな)

手刀で気絶させる

春香(アクラ)「はあ、しょうがない。かかってきなさい。それともこちらから行きましょうか? ここまでこれないなら」

真(キサラギ)「なめないでよ! コックピットの上から見下ろせるのも今のうちさっ!」バッ

ダダダダッ!!

伊織「あのでっかい戦車ロボを駆け上がってく!」

P「いやだからあれガンタンク……」

真美「いっけー! まこちんいやキサラギー!」

亜美「オーバーマスターだっ!」

伊織「合体機能は付いてないわよ」


バッ!

真「どうだ! ここまで登って来たぞ! おとなしく捕まれ!」ビシュ!

春香(正拳突き――甘いよ真っ! 今まで春香さんが見せていたのは女性の平均的ステータスに過ぎないの!)

バキィ!!

真「ぐっ! カウンターをとられた……っ!!」

春香(はいっ、崩れた。後は……手刀で終わり!)ビシィ!

真「がふっ! (に、二撃目喰らっちゃったっ)」


――――

小鳥「ああっ! 流れるようなコンボ!」

千早「(中に入ってるのは真よね……?) 真っ!!」

――――

真「でも、痛くないぞ! このスーツ思ったよりもよく出来てるっ!」

春香「へえ、中々に堅牢♪ (ううっ……殴った手の方が痛いなんて!)」

春香(こんなショーグッズみたいなのを全力で作るからなぁ、ロボ好きは……!)

真「これなら、攻め続ければ勝てるっ!」ドラララララッ!!

春香(アクラ)(ず、ずるっ! こっちは体一つで勝負してるのに! 私が好きだった正々堂々とした真はどこに行っちゃったの!)

真(キサラギ)「それそれー」

春香(もぅ! このままじゃ警察がどんどん集まってきちゃうのに!)

真「バーンナックル! 暫烈拳!」

春香(中々ヘビーな状況ですよ!)

真「昇龍拳! 竜巻旋風脚!」

春香(幸い、まだ致命傷は喰らってないけど……ん、なんか声が)


ウオォー! マコチンガンバレー!
キサラギー! キサラギアクラヲタオセーッ!

キッサラギ! キッサラギ! キッサラギ! キッサラギ!


春香「!?」

春香(アクラ)(ああっ! しまった大立ち回りを演じているうちに、真……というかキサラギが人気を獲得し始めてる!)

春香(まるでオーディションのように! アピールが注目を奪っていく!)

春香(このままじゃいけないっ! こんなバトルパートさっさと締めないと!)

真(キサラギ)「滅殺……! 天魔……!」

春香「そこまでだお嬢さん!!!!」

真「!!」

春香「ジェノサイドなんかしたくないからね……これで終わらせてもらうよ」


春香(アクラ)の決着のための行動>>97

自爆

自爆……だと……

ごめん休憩入れさせて。6時位に戻ってくる

保守ありがとうございます。
再開します。

春香(アクラ)「ジェノサイドなんかしたくないからね……エクスプロージョンで終わらせてもらうよ」

真(キサラギ)「は? エクスプロージョンって…………自爆!?」

春香「その通り。私は自爆する」

真「な、何を言ってるのさ! お前はガンダムを盗みに来たんじゃないのか! 大体どうやって自爆なんか」

春香「私ではないよ、『これ』が自爆するんだ」

かつん、と怪盗アクラは足元を叩いて見せた。
足元。それは――

真「このガンタンクが……っ!?」

春香「その通り。ときに君のそのスーツは『無尽合体キサラギ』のIMR-765-S キサラギだね。ハルシュタイン閣下がカッコかわいいので覚えていたよ」

真「そ、それがどうした」

春香「だったら、君はみんなを守りに下に降りた方がいいね。その胸の装甲で弾丸を跳ね返すために――ね」

真「!? さっきからなんなのさ! 自爆するって言ったり、弾丸を跳ね返せって言ったり!」

春香「ああ、このガンタンクが自爆するためにはね、武装を全弾撃ち切る必要があるんだ」

真(キサラギ)「な、な、な……っ!!」

春香(アクラ)「狂気だろう? 『弾切れからの自爆』という意味のわからない美学のために、仕様をそういうふうに設定したんだ」

春香「ロボットというのは人間の狂気が宿るものなのさ」

真「」

春香(あらら……真放心しちゃってるよ。証拠見せた方がいいかな)

真「」

春香「しょうがないなあぁ、コクピット開けてっと!」カチ、ウィーン!

春香「ミサイル発射」ポチ!

ガンタンクの腕が空を向き――そこから一発のミサイルが発射された。
荒々しく風を切るロケットが一筋、猛烈な速さで空へ飛んでいく。

春香「本気だよ? 今は空に向けて撃ったけど、全弾発射の時はそんなに周りに気を使わないよ」


瞬間、周囲が騒然となった。

――――――――――――――――――――

TV『な、な、なんということでしょう!! 誰も傷つけずにこれまで犯行を重ねてきたアクラでしたが……』

TV『ここに来ていきなりの無差別攻撃を仄めかしましたっ!! 180度の方向転換ですっ!!』

千早「!? 真! みんなっ!」

小鳥「えええええっ!! アクラ様がそんなことするの!?」

律子「こ、こうしちゃいられない! 私も現場に行ってみます! みんなを助けなくちゃ!!」

――――――――――――――――――――

ウワァアアアアアアアア!! ヒィィイイイイイイイイイイイ!
ゼンケイカンヲヒナンニアタラセロー!!

真(キサラギ)「何が自爆だよー!! 自爆するとか言っといて、完全にジェノサイドじゃないかー!!」

伊織「そっ、そうよそうよ!! あんた、ガンダム盗むっていう計画はどうしたの!!」

春香(アクラ)「ああ、それ? 今思うと>>114かなって」

ラストシューティングのシーンっぽくボロボロにしたほうが熱狂的なファンは喜ぶかなって

春香「ラストシューティングのシーンっぽくボロボロにしたほうが熱狂的なファンは喜ぶかなって」

伊織「はあぁ!? ラストシューティングって何よ!?」

P「それはな伊織、最後にアムロの能力を学習したガンダムのコンピュータがな……」

伊織「聞いてないわよ!」

P「ひどいっ!」

春香(アクラ)「ふふふ」

真「この不敵な笑み……一体どこまで本気なんだ……」

真(アクラの捕縛か、それともみんなを助けるか……)

真(アクラを捕まえればみんな助かる――――)

真(わけじゃない! 自動で撃つようになってたらどうする!? それにアクラは簡単に捕まってくれない!)

真(蛮勇で仲間を危険にさらすよりは――!!)

真「このキサラギの能力を活かすのはこっちだ! みんなっ! 避難しよう!」バッ!!

春香「あっ、君! 最後に一言いいかな?」

真「?」

春香「君、>>118だったよ」

もう死んでるよ

春香「君、もう死んでるよ」

真「!!!!」

真(危ない……思わず心臓が動いているかどうか確認してしまった……)

春香「もう、君は私には勝てない。もう、君は私を捕まえることは一生できない。私にとって君は死人となった」

春香「今君がこの場を離れる選択をしたことで、それは決定されたんだ!」バァーン!!

真「な、なんだって……!」


ワーワー!!

スタッフ「避難だ! 避難誘導を! 有事の際のマニュアル通りに!!」

警官「アクラの捕縛より、今は避難だ!! 自衛隊にも連絡をとれ!!」

若い警官「クソッ! このままやられっぱなしでいられるか!」

春香「だから」グイッ!

真「! (アクラに引き寄せられ……!?)」


チュイーンッ!!


春香「これ以上死にたくなければ、これからは無茶は控えなさい」

真(銃弾!? アクラがマントで弾いてくれなければボクに当たっていた……!)

春香「かわいいのに、死んじゃもったいないからね!」ニコッ!


若い警官「ちっ! 外れた!」

警官「おいっ! 今撃った奴は誰だぁ! 今は殺すより救う方を優先だっ! アクラはあれしきで殺せん!」

真(キサラギ)「……」ポーッ

伊織「降りて来たと思ったらどうしたのよアンタ……ねえ真?」

真美「うあうあ~! 世間話してる場合じゃないっぽいよ~!」

亜美「まこちん! いおりん! 逃げよう!」

P「ええ、ガンダムが……!!」

伊織「ちょっと! いつ一斉発射が行われるかわからないのにそんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」


伊織がそう言ったまさにその時。
ガンタンクの両肩にある120mm低反動キャノン砲と、40mm4連装ボップミサイルランチャーが一斉に火を噴いた。

地面にも、空にも、建物にも向けて放たれたそれらは――――

瞬く間に地上を白く染めた。

――――――――――――――

TV『な、何ということでしょう! ガンタンクからミサイル・砲弾が放たれたと思いきや! 周囲一帯に煙が立ち込めて……っ!』

小鳥「さてはアクラ様……煙幕ね!」

―――――――――――――――

ワアアアアアアア!

亜美「うわわー! 視界ゼロだよー!」

真美「あれ? これってまずくない?」

伊織「し、しまった!! アクラの奴にまんまと嵌められた!!」

P「そうか! この騒ぎに乗じて盗むつもりか! だがヘリだって飛んでるんだ! そう簡単にいかないぞ、いかないはずだ!」

真「えっ、やっぱり……ガンダムをボロボロにするなんて嘘で」


次の瞬間ガンダムは爆破された。

――

一夜明けて――

律子「……しかし、今回の事件では死者どころか怪我人すらなし。これは威嚇射撃後の警官の避難誘導が迅速だったためであり――か。なんとか株を下げないようにしてるわね」

小鳥「等身大ガンダムは外部からの砲撃というよりは、仕掛けられた爆弾によって足元から崩されていった、って報道されてますね」

伊織「それね、まるで周囲に倒れこまないようにセットされたみたいなんだって。いっそうムカつくわ!」

P「――、ああ――ガンダニウム合金だったらなぁ――――――――」ズーン

小鳥「ずっとあの調子ですねプロデューサーさん」

やよい「プロデューサー、元気出して下さいっ!」

P「はあっ、写真を撮ってたことが唯一の救いか……春香に誘われて行っといてよかった……」


春香「それでね! 辺りが煙で真っ白になっちゃってね! 私三回くらいこけちゃって!」

千早「そうなの……でも無事でよかったわ」

真美「ええ~十回は転んだんじゃないの~?」

亜美「いやいや二十回はいってるYO!」

春香「こら~! いくら私でもそんなに転ばないよ!」

ちょっと席離れます

保守ありがとうございます。
もうすぐ終わりですが。

真「でも、不思議だなぁ。警官に狙われず、周囲の目撃者の心配もなくなった状態でアクラは逃げた」

雪歩「忽然と消えちゃったんだってね」
 
響「残されたガンタンクからも手掛かりになるものはないって言ってたさ」

真「何で、盗らずに逃げたんだろう」

雪歩「あのね真ちゃん、私考えたんだけど、盗むってきっと……なんていうか物質的なことだけじゃないと思うの」

真「雪歩どういうこと?」

雪歩「ほら、プロデューサーの落ち込み具合を見て。――夢がいっこ無くなっちゃった感じがするの」


P「も、え、あ、が、るな~、燃え上がるな~燃え上がるなガンダム」ブツブツ


真「確かに……」

響「でも今回のアクラのこと、みんな叩いてるぞ。らしくないって」

雪歩「そう思われるのも当然かも……姿の無いものをアクラは盗んだんだから」

響「自分はそっちのほうがたちが悪いと思うけどなー」

真「そっか。アクラはガンダムが持つ夢とかロマンとか……そういうのを盗んだのか」






春香(なーんて、考えている人もいるだろうね)
 

春香(なぜ盗まずに、壊したのか?)

春香(その問いの答えはこう――――『まだ盗んでいる途中だから』)

春香(持ち運びに、不自由するんですよ。……あんな大きいの)

春香(雪歩が言ったのは半分だけ正解。壊したのは夢を奪うため)

春香(予告状の――半分です)

『白き巨人の伝説に終わりを齎さんがため、今宵我は人が培いし土を踏みに参上する』

春香(昨晩は壊すために――ガンダムという名の夢を盗むためだけに参上したんです)

春香(そして)

『今宵、ガンダムを盗みに午前0時にダイバーシティ東京プラザに参上しちゃいますっ! 』

春香(こっちは現在進行中なんですよっ……!!)

春香(警察の調べが終わった後に、『残骸』を処理する業者は当たりが付いています)

春香(さあ、仕上げですよ!!)



―― 一週間後、ガンダムの残骸を運ぶトラックが忽然と姿を消した。

小鳥「そんなにとり乱さなくても……」

律子「ほら、ガンタンクが代わりに展示されてるようですよ。見に行ったらどうです?」

P「違うんだ! ガンタンクとガンダムは決定的に違うんだ!」

P「リボーンズガンダムだってガンキャノンとガンダムで、ガンタンクの要素は無いだろ!?」

P「つまりはそういうことなんだよぉおおおおおおおおおっ!!」

春香「プロデューサーさん!」

P「ううう、春香?」

春香「夢を無くして……悲しいのはわかります。でも、その夢……私達が代わりになれないでしょうか!?」

P「違うんだ春香。アイドルとガンダムはまるで違うんだ」

春香「そうですか!? 同じだと思いますよ! グループで売る。ビジュアルで売る。キャラ設定で売る。
   武装という名のアクセサリーで飾り立て、戦わなければ生き残れない」

P「言われてみれば……っ? いや! やっぱり全然違う」

春香「もうっ! プロデューサーさんはプロデューサーなんですよ! アイドルの可能性を信じなくてどうするんですかっ!」

P「え」

春香「いつものプロデューサーさんなら、アイドルの可能性を信じて頭ごなしに無理だなんて言いませんよっ!」

P「だ、だが……」

春香「中年の絶望を押しつけられてもらっては困ります!!」

P「」ガーン!!

P「中年って言われた」

律子「ショック受けたのそこかい!」

春香「はは、冗談ですよ」

P「わかってるさ……あのセリフだろ。よし! 目が覚めた! 春香心配かけたな!」

春香「いえいえ」

P「俺が責任を持ってガンダムアイドルに育ててやる」

律子「はぁっ!?」

春香「はいっ! よろしくお願いしますっ!」

律子「よろしくお願いしちゃうんかいっ!」

P「やるぞ! 俺はやるぞ! エナンザム!」ゴクゴク

春香(これで、プロデューサーさんの中のガンダムも完全に盗むことができそうですね)



伊織「あーむかつくわ! 次は絶対あのコソ泥を捕まえてやるんだからっ!」

真美「そのためにはまたどっかに予告状が届かないとね~」

伊織「絶好の素材があるわ! 水瀬財閥の博物館で時価数億円の『王女様ティアラ』が展示されるのよ」

伊織「欲の皮突っ張ったアイツなら、必ず狙うはずよ! 狙わなかったら承知しないんだから!」

亜美「うーん、いおりん恥をかかされたからって、アクラにすごい執着しちゃってるよ……」


春香(……いいこと聞いたな。じゃあ、望み通り盗んであげようかっ!)


春香さんの華麗なる怪盗録はまだまだ続く!


でもひとまず完!
 

もっと書くはずだったけど、今日はここまでです。
また書くときは新しく立てますー。

終盤話を締めるだけで精いっぱいだよ!

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom