シンジ「そんなアスカも今では転校生のカヲル君に夢中です」
ユイ「最近、アスカちゃん起こしに来ないわねぇ」
シンジ「そ、そうだね」
ユイ「あなた達またケンカでもした?」
シンジ「……」
カヲルに寝取られるのは時代遅れ
今はシンジからアスカが「遠くのシンジ」に寝取られる時代
ソースはanima
さらに、そいつ自身も「自分はシンジ」という自我が芽生えつつあるしね
一番近いのは000のアンクさんかな
>>16
anima読んでないからよく分からんが、『イリヤの空、UFOの夏』で記憶退行起こしたイリヤが
浅羽とずっと一緒に行動してるのに浅羽を待ち続けてるみたいな感じか?
>>19
敵のロンギヌスの槍で初号機の心臓(S2機関)が取られた。
アスカは弐号機と融合中
敵の一体が初号機の心臓を搭載、アスカはそいつをエヴァの視点で見てるせいで
シンジと思い込む。
その敵が心臓の影響で「自分はシンジ」という自我が生まれつつある
何を言っているのかわからない
>>22
つまりアスカはシンジも見抜けない尻軽女だからカヲルくんに掘られたシンジはまじ綾波
さっさと書け太郎
>>22
最新のライダーの
アンク体「僕の体……。どこ……」
アンク手「俺のコアメダル! 返しやがれ!」
手のセリフを「俺」を「僕」、「コアメダル」を「S2機関」に変える
こんな感じ
シンジ「音無さん!!」
誰も書かないの? 書きためしてるやついるならそう言え いないなら・・・
シンジ「ずっと、結婚するならカヲル君みたいな、かっこよくて、頭がよくて、女子にも人気のある、自慢できる人がいいって言ってたじゃないか……」
シンジ「なのに、急に『シンジはあたしと結婚すんのよ!』って、どういうことなの?」
シンジ「僕は全然かっこよくないし、成績だって普通。バレンタインのチョコだって、母さんとアスカ以外からもらっとことないし……」
シンジ「……駄目だ。どう考えてもおかしい。こんな旨い話あるわけないよ。アスカが僕を選ぶなんてそんなの絶対おかしいよ」
ドラえもん「シンジ君…立派になったね。これで安心して未来に帰れるよ」
シンジ「きっとアスカの悪戯だな。僕がいつも朝ちゃんと起きないから、僕をぬか喜びさせて、あとで、実は嘘でしたって言う気なんだ。絶対そうだ」
シンジ「よし。明日からはちゃんと自分で起きよう。それで、アスカが認めてくれた時に、僕から謝って、断ろう」
シンジ「アスカって頭はいいくせに、こういうとこ抜けてるから、僕なんかと婚約してるってみんなに知られたらどうなるかわかってないんだよ」
シンジ「時間は……まだ4時か。目覚まし時計を買ってこよう。いつも一つじゃ起きれないし。って、最近はアスカに起こしてもらえるから、目覚ましセットしてないんだったな……。はは」
シンジ「ホームセンターとかにあるよね」ガチャ
ゲンドウ「どこへ行くんだ、シンジ」
シンジ「父さん! まだ新聞読んでるの? 朝からずっとじゃん」
ゲンドウ「これは夕刊だ。で、どこに行くんだ」
シンジ「ちょっとカーマまで行ってくるよ。母さんに夕飯までには戻るって言っておいて」
ゲンドウ「わかった。気をつけていけ」
シンジ「うん」
店員「イラッシャーセー」
シンジ「カーマって便利だよな。なんでもあるもん。目覚まし時計はレジの方だろうけど、ちょっとウロウロしてこよう。何故かホームセンターってうろついちゃうんだよなぁ」テクテク
???「で、どんなもんの穴があいてしもたんや?」
シンジ「この声は!」
???「えっと、結構大きめ?」
シンジ「あれ、もう一人誰かいるな。あ、この声は!」コソコソ
トウジ「しっかしゴキブリぐらいであわてて、物投げ散らかして網戸破るってwww委員長も案外乙女やなぁwww」
ヒカリ「もう! あたしだって女の子よ!
シンジ「やっぱり委員長だ! 二人で何やってるんだろ?」コソコソ
トウジ「わかってるわかってるww 委員長真っ赤やで!」
ヒカリ「こら鈴原! それ以上言うと、明日からお弁当作ってきてあげないわよ!///」
シンジ「!!」
シンジ「トウジいつもパンだったのに、最近弁当だと思ったら、そういうことだったのか」
トウジ「な! そんな殺生な! 堪忍したってや! ワイ委員長の弁当毎日ごっつ楽しみにしとるんや! 弁当のために学校いっとるゆても過言やない!」
ヒカリ「///」
トウジ「ワイが悪かった! 乙女やゆうたのも、ホンマにそう思っただけなんや! 悪気はなかった! この通りや! 許してくれ!」
ヒカリ「す、鈴原/// い、いいわよ/// 許してあげる/// 今日だって網戸直してもらうんだし///
トウジ「ホンマか!! さすが委員長は優しいなぁ。料理も上手いし、こらいい嫁さんになるで!」
ヒカリ「ちょっと、何言ってるのよ///」
シンジ「す、すごく出て行き辛い……。もういいや。目覚ましを買って、さっさと帰ろう」
~時計売り場~
シンジ「結構あるなぁ」
???「あら、シンジくん。どうしたの?」
シンジ「キョウコさん! えっと、これは……」サッ
キョウコ「ここ、時計売り場だから、腕時計の電池交換とか?」
シンジ「そ、そうです! いつも使ってるやつが止まっちゃって」アセアセ
キョウコ「あら、そうなの? もう交換は終わったの? どうせうちは隣同士なんだし、一緒に帰りましょう。あ、なんだったら今日夕飯食べにこない? アスカも喜ぶと思うし」
シンジ「(まずい。キョウコさんのペースだ。このままじゃいつもみたく流されてアスカとご飯を食べることに)
悪魔シンジ(いいじゃん。キョウコさんから誘ってくれたんだ。御馳走になっちゃえよ)
シンジ(確かに、せっかくの誘いを断るのも申し訳ないよね!)
天使シンジ(駄目だよ!ここで流されたら結局明日もアスカに起こしてもらうことになっちゃうよ!)
悪魔シンジ(別にいいじゃん。本当はアスカに起こしてもらいたいんだろ?自分に正直になれよ。朝一番にアスカに会えるんだぜ! お前だけの特権だ。ヘッヘッヘ)
シンジ(一日の最初にアスカに会える!僕だけの特権!)
天使シンジ(そんなの駄目だよ!明日から自分で起きるって決めたじゃないか!アスカのためにがんばるんでしょ!)
シンジ(そうだった……)
悪魔シンジ(お前が勝手に決めたことだろ?アスカは知らねえんだ。別に明日からやらなきゃいけないなんてことはねえよ。お前アスカに会いたくないのか?)
シンジ「会いたいに決まってるよ!」
キョウコ「シンジくん!? 今なんて?」
シンジ「!! す、すいません、僕今日は急ぐので。あの、またさ、誘ってください! 失礼します!」タッタッタッ
股さすってくださいだと!?
なんだと!?
シンジ「ただいまー」ガチャ
アスカ「バカシンジ! 遅かったじゃないの! どこほっつき歩いてたのよ!」
シンジ「アスカ!! ど、どうしてここに……」
アスカ「あんたがどうせ宿題やってないだろうから、見に来てやったんじゃないの!」
シンジ「そ、そうなんだ。待たせちゃってごめんね。ちょっと出かけててさ」
アスカ「そんなのわかってるわよ。……もういいわ。で、どうなの? 終わってるの?」
シンジ「ううん。まだ全然」
アスカ「そ。ほら、行くわよ」
シンジ「え、どこに?」
>>54 の頭にこれ↓
シンジ「やってしまった……」トボトボ
シンジ「結局目覚ましも買えなかったし、キョウコさんには変なとこ見られちゃったし……」ズーン
シンジ「仕方ないや。明日は母さんに頼んで起こしてもらおう」
アスカ「は? あたしの部屋よ。いつもそこでやってんでしょうが」
シンジ「あ!そ、そうだったね。うん、そうだった。はは」
アスカ「あんた大丈夫? ちょっと熱でもあるんじゃないの?」スッ
シンジ「!!(おでこ!おでこ!顔近い!睫毛長い!いい匂い!)」カーッ
アスカ「熱は、ないみたいね」スッ
シンジ「///」
アスカ「ちょっと!顔赤いじゃないの! 大丈夫?」
シンジ「だ、だだだ、だい、だいぞぶ、いてっ舌噛んだ!」
アスカ「うわぁ、思いっきりいったわね……」
シンジ(泣)「だ、大丈夫だよ! それと、宿題も今日は一人でやるよ! いつもいつもアスカに教わってばかりじゃ悪いからね」
アスカ「べ、別にいいわよ! アンタの成績が悪いと、幼馴染のあたしがかっこ悪いじゃない」
シンジ「ご、ごめん」
アスカ「それに」
シンジ「?」
アスカ「婚約者だし///」
シンジ「ア、アスカ///」
ユイ「あらあら」
ゲンドウ「計画は順調のようだな」ニヤリ
ユイ「ウフフ」
アスカ「ほら!シンジ、いくわよ。今週は結構多いんだから、がんばんないと!」
シンジ「う、うん」
アスカ「おばさま、シンジ今日はうちでご飯食べさせますね!」
ユイ「はーい。いつもごめんね、アスカちゃん」
アスカ「いえ、これも幼馴染の役目ですから!」
ユイ「頼もしいわ。じゃあ、シンジのことよろしくね。キョウコにもよろしく言っておいて頂戴ね」
アスカ「ハイ! シンジ行くわよ! ほらほら、ちゃっちゃと歩く」グイグイ
シンジ「う、うん」
ユイ「フフ、あなたそっくりね」
ゲンドウ「どういう意味だ」
ユイ「さーてどういう意味でしょうね」
ゲンドウ「フン」
ユイ「フフ、拗ねちゃって。可愛い人」
アスカ「ママ、ただいま!」ガチャ
シンジ「お邪魔しまーす」
キョウコ「おかえり、アスカ。ってあら!シンジくんじゃない!来てくれたの?」
シンジ「え、えっと、まあ、はい」
アスカ「ママ、私たち部屋で宿題やってるから、ご飯できたら呼んでね!」
キョウコ「はーい」
アスカ「あ、あとユイおば様がママによろしくって! ほら、シンジ、行くわよ!」
キョウコ「はいはい。フフ、そんなに引っ張らなくてもシンジくんは逃げないわよ」
アスカ「な、何言ってんの!/// もう! あんたも突っ立ってないで、早くする!」
シンジ「う、うん」
キョウコ「アスカ、日曜なのに一日中家にいてつまらなそうにしてたのに、あーんなに嬉しそうにしちゃって、我が娘ながらホントにかわいいわね。フフフ」
アスカ「ほら、入って」ガチャ
シンジ「お邪魔しまーす」ソロリ
アスカ「何かしこまってるのよ、こーんな時から何度も来てるじゃない」
シンジ「そうだよね、ハハ(相変わらず可愛い部屋だなぁ)」
アスカ「ほら、とりあえずやれるとこまで自分でやってみなさい、見ててあげるから」
シンジ「うん(結局ここに来てしまった……)」
アスカ「わかんないとこがあったら、そのままにしないでちゃんと呼ぶのよ」
シンジ「うん、そうさせてもらうね(なんだかんだで僕のこと考えててくれるんだよなぁ)」ジー
アスカ「どうしたの? あたしの顔になんかついてる?」キョトン
シンジ「な、なんでもないよ! 数学からやろう! うん、そうしよう!///」
アスカ「どう? 進んでる?」ゴロゴロ
シンジ「う、うん、進んでるよ(ベットでゴロゴロしないで!見えちゃう!見えちゃうから!)」
アスカ「ホントにー?」
シンジ「うん!(アスカさんタンクトップですよー!)」
アスカ「後で答え合わせするからね、ちゃんと頑張るのよ」
シンジ「ブ、ラジャー!(うん!)」
アスカ「へ?」
シンジ「な、ななな、なんでもないよ! あ、これこうやってやるんだな! わかったぞ!(間違えたああああああああああ!)」
アスカ「そ、そう。じゃあ頑張んなさい」キョトン
シンジ「うん(え、気づかれてないの!? 今日ツいてる!)」
アスカ「うーーん、ちょっと眠くなってきちゃった」ウトウト
シンジ「ゆっくりしててよ。まだ自分でわかると思うしさ」
アスカ「そう? わかんないとこ見つけたら、遠慮なく起こしていいからね」ウトウト
シンジ「ありがとう」
アスカ「じゃ、おやすみぃ……」コテン
悪魔シンジ(チャンスだな!)
シンジ(な、何が?)
悪魔シンジ(わかってるだろ? アレだよ、アレ)
天使シンジ(駄目だよ! 何考えてるんだよ!)
シンジ(何を言ってるかわからないよ)
悪魔シンジ(最低だ、俺って)ドヤ
天使シンジ(言っちゃったよ、こいつ……)
シンジ(あれ、今のどこか懐かしいな……なんだっけ)ウーント ウーント
天使シンジ(き、気のせいだよ! ね、ねえほら!アスカを見て! 可愛い寝顔だね)
シンジ(本当だ。いつもの太陽みたいなアスカも大好きだけど、静かなアスカは本当に天使みたいだ)
悪魔シンジ(ま、いいか。俺たちはアスカが可愛いってとこでは完全に一致してる。しかしお前結局楽しんでるじゃねえか)
シンジ(そ、それは……)
天使シンジ(いいじゃないか。アスカも楽しそうだしさ。すごく安らいだ顔してるよ)ポワポワ
アスカ「……シ……ンジ……」ムニャムニャ
シンジ(アスカ……うん)
悪魔シンジ(どうしたんだよ、気合入れてよ)
シンジ(やっぱり明日は一人で起きるよ。ちゃんとする)
シンジ(僕、アスカには嘘をつきたくないんだ。それがアスカの知らないことでも)
天使シンジ(それでこそアスカの婚約者だよ!)
悪魔シンジ(そこが問題になってるんだろうが)ボソ
天使シンジ(あ)
シンジ(宿題頑張ろう)
コンコン
キョウコ「アスカ、シンジくん。ご飯できたわよー」
シンジ「あ、あの」シーシー
キョウコ「あらあら、ホント幸せそうな寝顔ね」
シンジ「え、えっと、もう少ししたらこれ終わるので、そしたらアスカ起こします。それまで待っててもらえますか? そういう約束になってるんです」
キョウコ「ウフフ、大丈夫よ」
シンジ「ありがとうございます!」
キョウコ「あ、シンジくん」
シンジ「はい」
キョウコ「私、キスぐらいはいいと思うわ♪」
シンジ「な、なな、何を!」
キョウコ「またあとでね~♪」
シンジ「き、キスだなんて、そんな///」
シンジ「よし、もう少しだ!(いつもアスカに教わってるから最近少しずつ成績上がってきたんだよな)」
シンジ(アスカは先生より僕のことよくわかってくれてるから、僕の苦手なところとか、理解が浅いところを僕以上にわかってくれてるし)
シンジ(だから先生より全然わかりやすいんだよね。ホントアスカはすごいや。でも、どうして僕の苦手なところとかあんなによくわかるんだろう。やっぱり頭がいいからなのかな)
シンジ「できた!」
シンジ「アスカ、ご飯だよ。アスカ、起きて」ユサユサ
アスカ「……シン…ジ?」ムニャムニャ
シンジ「アスカ、ご飯できたって、いこ?」
アスカ「……うん」ネムネム
アスカ「……あ!シンジ!宿題は終わったの!?あんたわかんなかったらちゃんと起こしなさいって言ったじゃないの!」
シンジ「うん、ちゃんと終わったよ。前にアスカが教えてくれたところだったから、なんとか自分で出来たんだ」
アスカ「うそ! 今週のはアタシも結構大変だったのに! ちょっと見せて!」
シンジ「はい、これ」
アスカ「ふむ……ふむふむ……すごいわ。ちゃんとできてる」
シンジ「よかった。これも全部いつも教えてくれるアスカのおかげだね」
アスカ「ううん、違うわ。これはシンジの力よ。私はちょっと基本を教えただけだもの」
シンジ「そんなに褒めてくれなくても、これからはちゃんと頑張るよ」エヘヘ
アスカ「お世辞じゃないわ。……うん、まあ、シンジだもんね。うん」ウンウン
シンジ「アスカ?」
アスカ「いきましょ、シンジ! ご飯食べたらゲームするわよ♪」
シンジ「うん!」
アスカ「ママ、遅くなってごめんね!」ガチャ
シンジ「遅くなりました」
キョウコ「いいのいいの。気にしないで。あら、アスカ、口元によだれついてるわよ?」
アスカ「うそ! もうなんで言わないのよ、バカシンジ!」ダダダ
シンジ「ついてない……ってもういないし」
キョウコ「で、したの?」ニヤニヤ
シンジ「な、なんのことですか?」アセアセ
キョウコ「キスよ!K・I・S・Sのキッス♪」ニヤニヤ
シンジ「してませんよ!」
キョウコ「あら、私のアスカちゃんの唇じゃ不満なのかしら」ニヤニヤ
シンジ「ふ、不満だなんて、そんな!……ただ、僕はそういうのはお互いの了解がですね……」アセアセ
キョウコ「優しいのね。でも、アスカの方だったらいつでもウェルカムだと思うわよ」
シンジ「そんなわけ!アスカ「もう!ママ!全然ついてないじゃないの!」」
シンジ「!!」
キョウコ「あらそう?私の見間違えかしら。やだわ、歳をとるって」オロロ
アスカ「未だにナンパされるくせに何言ってんのよ……全く」
キョウコ「じゃ、食べましょうか。アスカ、シンジくんにご飯よそってあげて」
アスカ「うん。ほら、シンジ。たくさん食べておっきくなりなさい!」
シンジ「あ、アスカ、それはちょっと多いよ」
アスカ「いいからいいから♪」フンフン
シンジ「アスカぁ」
アスカ「残したりしたら承知しないからね! ちゃんとぜーんぶ食べるのよ!」
シンジ「はぁーい」
アスカ「でねでね、ヒカリったらね、毎日毎日同じこと気にしてるのよ! 鈴原はおいしいって言ってくれるかな、鈴原はなんでもおいしそうに食べてくれるから、どれが好きなのかわかんないとかさ」キャッキャッ
シンジ「あ、委員長といえば、今日トウジと一緒にいるの見たよ」
アスカ「へぇ、どこで?」
シンジ「カー……あ。えっと、その」アセアセ
アスカ「ちょっと! 言えないようなところで見たの!?」ガタッ
シンジ「ち、違うよ! そうじゃないよ。いたって普通の場所だよ」
アスカ「どこよ。言いなさい!」
シンジ「えっと、お店っていうか、その」
アスカ「なんのお店よ!」
キョウコ「カーマでしょ?」
シンジ「!!」
キョウコ「今日トイレットペーパー買いに行った時にシンジくんに会ったのよ。そこで見たんじゃない? 鈴原くんとヒカリちゃん」
アスカ「どうなのよ」
シンジ「う、うん。そうだよ」
アスカ「あんたねぇ、なんで早く言わないの? もっと変なところかと思ったじゃないのよ!」プンプン
シンジ「ごめん、声かけたわけじゃないからさ、勝手に話してもいいものかと」アセアセ
アスカ「そういうことね。ま、いいわ。」
シンジ「う、うん」
アスカ「そういえば、シンジは何買ったの?」
シンジ「な、何もだよ」
アスカ「は? じゃあ何しに行ったのよ」
キョウコ「腕時計の電池交換に行ったんじゃなかったの?」
シンジ「あっ(忘れてた!そういう設定だった!)」
アスカ「なんか今日やっぱ変ね。」
シンジ「そうそう、電池換えてもらったんだ」アセアセ
アスカ「ふーーん」ジトー
シンジ「あ、アスカは今日何してたの?」アセアセ
アスカ「宿題とテレビ」ジトー
シンジ「そっか、そうなんだ、はは」アセアセ
ねえ、保守とか頼める感じなの? 頭働かんヌ
ごめん、限界
昼まで残ってたら続き書くわ
残ってなかったらスレ立てる
まさか残っているとは…… ありがとう
今俺の中で「甘き死よ、来たれ」が流れ始めた
本日13時より再開する
頑張るよ
シンジアスカ「ごちそうさまでした」
キョウコ「お粗末さま」
アスカ「ほら、シンジこの間の続きよ! 今日は負けないんだから!」グイグイ
シンジ「うん。アスカは高い物産を狙いすぎなんだよ。頭いいんだから、計算とかすればいいのに」
アスカ「あんたねぇ、そんなので勝ってもつまんないじゃない! ゲームの中でぐらい大勝負しなさいよね」
シンジ「僕はそういう柄じゃないからさ」
アスカ「まあいいわ! 今日こそ日本をすべて私の領地にする!」
シンジ「そういうゲームじゃないから」
キョウコ「ウフフ」
シンジ「あ、アスカ! もう少しそのCPと離れないとボンビーつけられれちゃうよ!」アセアセ
アスカ「ここの物件は今が買いなのよ!見てなさい! アスカ様の華麗なる立ち回りを!」フンス
シンジ「途中までいつも1位なのにそうやって欲を出すから……」
アスカ「で、今日本当は何買ってたのよ」
シンジ「え?」
アスカ「カーマの話よ。電池交換って嘘なんでしょ?
シンジ「う、嘘じゃないよ!」アセアセ
アスカ「嘘よ。だってあんたの時計、私が一昨年の誕生日にあげたやつじゃない。先々月に一緒に電池交換に行ったわよ。そんなにすぐ切れるわけないわ」
シンジ「え、えっと、アスカにもらったやつじゃないのだよ」アセアセ
アスカ「シンジ」
シンジ「な、何?」アセアセ
アスカ「あんたは嘘つけるほど器用なやつじゃないんだから。何隠してるか知らないけど、正直に言っちゃいなさい。私がちゃんと聞いてあげるから」
シンジ「アスカ……」
アスカ「勘違いすんじゃないわよ。別に隠し事があるのはいいわ。私だってシンジに言ってないことがあるもの。でもね、今日のあんたは無理してる」
シンジ「そ、そんなことないよ!」
アスカ「そんなことあるわよ。あたしにわかんないわけないでしょ? 一体どんだけ一緒にいると思ってんのよ」
シンジ「え、えっと、その」
アスカ「なぁに? ゆっくりでいいからね。ちゃんと話して」
アスカ!アスカ!
シンジ「えっと……、本当はさ、目覚まし時計を買いに行ったんだ」
アスカ「目覚まし時計?」
シンジ「うん」
アスカ「なんでよ。あたしが毎朝起こしてやってんじゃない」
シンジ「うん。そうなん……だけど……さ、自分で起きようかなって」
アスカ「あ、あたしに起こされるのが嫌になったの? た、たまにぶっちゃったりするのは、あんたが全然起きないからで、別にあたしが叩きたくてやってんじゃないのよ!」
シンジ「アスカ」
アスカ「あんたは軽く考えてるかもしれないけどね、遅刻とか増えたら推薦もらえなくなっちゃうのよ! 確かにあんたはやればできるやつだけど、出来ることはしておくべきじゃない! だからあたしは、あんたのために! シンジ「アスカ」」
シンジ「アスカ、そうじゃないよ。ぶたれたとか、そんなこと今まで気にしたこともない。毎朝アスカが起こしに来てくれて、僕はすごく感謝してるし、とても幸せだよ」
アスカ「……だったらなんでよ」
シンジ「この前、アスカが僕と結婚するって言ってくれたでしょ? 僕、実はとっても嬉しかったんだ」
アスカ「……」
シンジ「でもよく考えてみたら、僕とアスカが釣り合ってるところなんて一つもないし、アスカ結婚するならカヲルくんみたいにかっこよくて、頭のいい人気者がいいって言ってたでしょ?」
アスカ「あ、あんなナルシス野郎なんてこっちから願い下げよ!」
シンジ「聞いて、アスカ。だからこれはアスカが僕に考えた悪戯なんじゃないかって、そう思ったんだ。毎朝自分で起きられなくて、アスカまで遅刻しそうになって、それで僕をぬか喜びさせて、あとで嘘でしたって言われるんじゃないかなって」
アスカ「な! ふざけんじゃないわよ! このあたしがそんな陰険な悪戯なんてしないわよ!」
シンジ「うん、でもそれは僕の間違いだった。ごめん」
アスカ「……あ、あんなこと、じょ、冗談で言うわけないじゃないのよぅ……」グスン
シンジ「アスカ……。でも、今回のことで、僕がいつもアスカに頼りっきりだってことがわかったんだ」
アスカ「い、今更んなこと気にしてんじゃないわよ!」
シンジ「ごめん。でも、僕やっぱりこのままじゃいけないと思うんだよね」
アスカ「……」
シンジ「だって、今もしアスカがカヲルくんみたいなすごくかっこよくて優しい人に告白されたら、僕は胸を張ってアスカを僕のものだって言えないよ」
アスカ「……なんでよ」
シンジ「だって、僕はアスカには幸せになってほしいんだ。世界で一番幸せになってほしい。だから、僕よりアスカにふさわしい人が現れたら、その人と一緒にいた方がアスカがっ幸せになれるんじゃないかって、そう考えちゃうんだ」
アスカ「どうしてそうなんのよ……」
シンジ「だから、もしそんなときが来ても僕が自信を持ってアスカを幸せにするって言いたいからさ。しばらくは一人でやってみるよ」
アスカ「……一人でって何を?」
シンジ「朝も起こしに来てくれなくていいし、宿題も放課後に残って一人でやるよ」
アスカ「じゃ、じゃあ、あたしも一緒に残ってやるわ! 見てるだけよ、見てるだけ」
シンジ「ううん。アスカは帰って。僕アスカがいたらきっと甘えちゃうと思うんだ。だからさ」
アスカ「そ、そんなのあたしが教えなきゃいいことじゃないの!」
シンジ「アスカは教えてくれるよ。僕が困ってて助けてくれなかったことなんてないもの」
アスカ「……それはシンジの方だもん」ボソッ
シンジ「アスカ?
アスカ「わかったわ。あんたの好きなようにしなさい。変なとこで頑固なんだから」
シンジ「うん(アスカのことだけは頑張りたいんだ)」
アスカ「朝はどうすんの? 一緒に登校したい?」
シンジ「した……い、けど、それもやめとくよ」
アスカ「はぁ……、あんた実はあたしのこと嫌いになったんじゃないでしょうね?」
シンジ「そんなわけないよ! そんなの絶対ありえないよ!」
アスカ「わかってるわよ。あたしにあったら甘えたくなっちゃうからでしょ?」
シンジ「……うん」
アスカ「よし! オッケー。じゃあもう今日は帰んなさい」シッシッ
シンジ「え、なんで!?」
アスカ「いつもこのまま夜更かししてあんた寝坊するじゃないの。初日からそれじゃあんたの為にならないわ。ほれ、立って」グイグイ
シンジ「ま、まだ、大丈夫だよ! もう少し一緒にいようよ!」
アスカ「(ドキッ)!! ……あんたねぇ、そういうこと気軽に言うんじゃないわよ」ボソッ
シンジ「アスカ?」
アスカ「いいから帰んなさい。ほら、また明日」ヒラヒラ バタン
シンジ「アスカぁ……」トボトボ
うわああああああああああ!!!!!!!!
寝取られフラグにしか見えなくて怖いよおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!
キョウコ「あら、シンジくん、もう帰るの? 今日は早いのね」
シンジ「……」ズーン
キョウコ「シンジくん? ちょっと、大丈夫? シンジくん?」
シンジ「あ、はい。何ですか?」
キョウコ「ぼーっとしてどうしたのよ。アスカとケンカでもした?」
シンジ「いえ、そういうわけでは、ないんですが……」
キョウコ「そうなの? なんかオーラが暗いわよ?」
シンジ「気にしないでください。夕飯ご馳走様でした」
キョウコ「あ、うん。またいつでも来てね」
シンジ「失礼します」トボトボ
>>156
キュンッ
シンジ「何もあんなに邪魔にしなくたっていいじゃないか……」
シンジ「帰って明日の予習でもして寝よう」
コンコン
キョウコ「アスカ、入ってもいい?」
アスカ「ま、待って! ちょっとだけ待って!」クシクシ
キョウコ「入るわよー」ガチャ
アスカ「あ、まだ! えいっ」ボフッ
キョウコ「? どうして枕に顔うずめてるの?」
アスカ「なんでもない」モゴモゴ
キョウコ「シンジくん帰っちゃったわよ。いいの?」
アスカ「いい」
キョウコ(いつもはあんなにおしゃべりなのに、弱ってると無口になっちゃうのよね)
キョウコ「シンジくん、落ち込んでたわよ。あんた何言ったの?」
アスカ「あたしが悪いんじゃないもん」
キョウコ「うん。そういう感じだったわ。ママにも話せないこと?」
アスカ「……」
キョウコ「ママ、アスカの力になりたいな」
アスカ「……シンジがね、明日から一人で起きるって」
キョウコ「うん」ストン(アスカのベットに腰掛けた)
アスカ「宿題も一人でやるんだって」
キョウコ「そうなの?」
アスカ「うん。朝も一緒に行きたくないって」
キョウコ「シンジくん、ケンカはしてないって言ってたわよ?」
アスカ「うん」
キョウコ「シンジくんはどうしてそうしたいの?」
キョウコ「シンジくん帰っちゃったわよ。いいの?」
アスカ「いい」
キョウコ(いつもはあんなにおしゃべりなのに、弱ってると無口になっちゃうのよね)
キョウコ「シンジくん、落ち込んでたわよ。あんた何言ったの?」
アスカ「あたしが悪いんじゃないもん」
キョウコ「うん。そういう感じだったわ。ママにも話せないこと?」
アスカ「……」
キョウコ「ママ、アスカのカになりたいな」
アスカパパ「じゃあパパはアスカのアになるよ!」
俺「じゃ、じゃあ俺はアスカのスになります…!」
アスカ「みんな…ありがとう!!!」
アスカ「あたしに甘えてばっかりだから、自分の力で頑張りたいんだって」
キョウコ「別にいいじゃない。アスカだってシンジくんに甘えてるもの」
アスカ「カヲルみたいな男にあたしを取られたくないからって言ってた」
キョウコ「そういうことね」
アスカ「でも、そんなのないもん。あたしはシンジだけだもん。他のやつなんてどうでもいいもん」
キョウコ「うん。アスカちゃんはシンジくんのこと大好きだもんね」
アスカ「それなのにシンジが勝手に決めて、もうやだ……」グスン
キョウコ「男の人って勝手ね。私の可愛いアスカちゃんを泣かせるなんて、もうお嫁にあげないわ!」
アスカ「だ、駄目!」ガバッ
キョウコ「やっと顔見せてくれた。もう、目こすったでしょ? アスカは肌が白いんだから赤くなっちゃうわよ」
アスカ「だって……だって……!」グスン
キョウコ「ほら、おいで。ママが拭いてあげるわ。ぽんぽんってね」
アスカ「ママぁー!」ビエーン ギュッ
キョウコ「ウフ。いい子ね、アスカ。男の本気の決断に口を挟むのは二流の女のすることよ。いい女はそこでぐっと我慢して男を成長させるわ」ヨシヨシ
アスカ「うん」グスン
キョウコ「アスカはまっだ14歳なのに、ちゃんと出来るなんて、さっすがママの娘ね。ママ、とっても嬉しい」ヨシヨシ
アスカ「うん」グスン
キョウコ「シンジくんもアスカが大好きだから、頑張るんだもんね。アスカ我慢できるわよね」
アスカ「うん」
キョウコ「アスカが眠れるまで、ママが一緒にいてあげるから、今日はもう寝なさい、ね?」
アスカ「わかった」コクン
キョウコ「ぽんぽんするからね。おやすみ、アスカ」ポンポン
アスカ「おやす……み……」スースー
キョウコ(シンジくん、ばしっと決めなさいよ)
アスカ「……シ……ンジ……」グスン
うわあすごい可愛いんだ。
ジリリリ ピピピピ ピピピピ
シンジ「!」ガバッ
シンジ「時間は!」
シンジ「よし、起きれた……」ハァ…
シンジ「いつもよりなんだか体が重いな……」ハァ…
シンジ「一日目から弱音はいてちゃ駄目だ!……でも体は重い……今までこんなことなかったのに……」
シンジ「おはよう」ガチャ
ユイ「あら珍しい。うちのネボスケさんが自分で起きてくるなんて」
ゲンドウ「……」ズズー
ユイ「アスカちゃんはまだ来てないわよ。でもおかしいわね、いつもならもう来てる時間なのに」
シンジ「今日からアスカは来ないよ。僕、顔洗ってくる」ダッダッダッ
ユイ「本当みたいですね」
ゲンドウ「ああ、キョウコくんの情報通りだ」
ユイ「あの子は似なくてもいいところまで似ちゃって……」ボソッ
ゲンドウ「何か言ったか?」
ユイ「何もですよ。ほら、あなたも新聞ばかり読んでないで、たまにはシンジと出てみたらどうですか?」
ゲンドウ「俺を邪魔にするのか、ユイ」
ユイ「何言ってるんですか。たまには父親らしいことしてやってくださいな」パンパン
ゲンドウ「俺には無理だ……。上手く言える自信がない」
ユイ「大丈夫ですよ。だって」
ゲンドウ「だって、なんだ」
ユイ「あなたはシンジの父親で、私の夫ですもの」
ゲンドウ「……そうだな。やってみよう」
ユイ「はい」ニコ
ゲンドウ「シンジ、行くぞ」スタッ
シンジ「え、父さんもう行くの?」
ゲンドウ「ああ、早くしろ。電車に間に合わん」
シンジ「わ、わかった! ちょっと待って!」
ゲンドウ「いってくる」
シンジ「いってきまーす」
ユイ「いってらっしゃい」
ゲンドウ「アスカくんと何かあったのか」
シンジ「え?……えっと、大丈夫。何もないよ」
ゲンドウ「毎朝来てくれていたのに、今日は来なかったんだ。何もないということはないだろう」
シンジ「えっと、なくはないんだけど、ケンカとかじゃないんだ。僕が言い始めたことなんだけど、アスカも納得してくれてるし」
ゲンドウ「ちゃんと話したんだな?」
シンジ「うん。僕なりには、ちゃんと話したつもりだよ」
ゲンドウ「ならいい。納得のいくようにやれ」ウム
シンジ「父さん……」
ゲンドウ「シンジ、これだけは覚えておけ。人は誰とも完全に分かり合えることはない。結局人は一人だからな」
シンジ「……」
ゲンドウ「だが、今よりももっと分かり合うことはできる。人には言葉がある。自分の想いを伝えることができる。伝えようとすることが出来る。どこまでも近づけるんだ。これは人だけに許されたことだ」
シンジ「うん」
ゲンドウ「お前たちは、互いに分かり合おうとしている。真剣にな。だから大丈夫だ。アスカくんを信じてやれ。自分を信じてみろ。いいな」
シンジ「うん!」
ゲンドウ「では、俺はこっちだ。気をつけていけ」
シンジ「わかった! ありがとう父さん!」タッタッタッ
ゲンドウ「この私でさえユイと一緒になれたんだ。ユイの血を引くお前に出来ないはずがない。頑張るんだぞ、シンジ」
~教室~
シンジ「おはよー」
トウジ「お、センセ、おはようさん!」
ケンスケ「シンジ、おはよう」
アスカ「昨日ママがね……」キャッキャッ
ヒカリ「うっそー! おかしい……」キャッキャッ
レイ「ちょっと話盛ってるんじゃないのー?」キャッキャッ
シンジ(アスカ元気そうだな……)ジー
トウジ「なんや、センセまた夫婦喧嘩かぁ? 今日は惣流は一緒やないんか?」ケラケラ
シンジ「ううん。違うよ。たまたまさ。アスカが何か用事があったんじゃないかな」
トウジ「なんや、えろう落ち着いとんな。これはちょっと……」
シンジ「ちょっと?」キョトン
トウジケンスケ「イヤーーンな感じ」ビシッ
シンジ「どういう意味だよぉ!」
カヲル「おはよう、シンジくん」サラッ(髪を触った音 決してケツに触ったわけではない)
シンジ「カヲルくん」
カヲル「今日はアスカちゃんと一緒じゃないのかい?」
シンジ「そんなに気になる?」
カヲル「そんなに?」
シンジ「トウジ達にも同じこと聞かれたんだ」
カヲル「君と彼女は一緒が当たり前だからね。このクラスの名物ともいえる」
シンジ「名物だなんて////」カァー
カヲル「みんなそう思ってるさ。君が来る前に彼女もいろいろ聞かれていたよ」
シンジ「アスカが!?」
この様子だとシンジは綾波との「曲がり角でゴッツンコしたあの子が転校生!?」フラグをバギンバキンに折ったみたいだな。安心した。
カヲル「ああ。綾波さんも、洞木さんも、すごく心配していたよ」
シンジ「そうなんだ……。その、アスカは、どうだった?」
カヲル「それは、僕の口からは言えないかな。乙女のプライベートを晒すほど、僕は野暮じゃないよ。特に君には言えないな、シンジくん」
シンジ「そ、そっか……」ショボン
カヲル「ただ、多分君の想像通りだと思うよ」
シンジ「うん」
カヲル「彼女は人気者だからね、気を抜いちゃだめだよ」
シンジ「か、カヲルくん!?」
ミサト「おはよー! みんなそろってるー!?」バタン
カヲル「それじゃあまた」ヒラヒラ
シンジ「か、カヲルくん……まさか違うよね……」アセアセ
ミサト「ほらーシンジくーん、なぁにぼーっとしてんのよ。そんなにカヲル君が気になるの? 男の子同士は大変よー?」ケラケラ
シンジ「違いますよ! 何言ってるんですか!」
ミサト「そうよねー。シンちゃんにはもうアスカがいるもんねー」ケラケラ
シンジ「ミサト先生!」
ミサト「ごめんごめん♪ じゃあ出席取るわよー!(今日はアスカが絡んでこないわね……どうかしたのかしら)」
ミサト「んじゃ、みんな今日も元気にがんばんのよ! あ、アスカ。放課後ちょっと私のとこ来てね。ちょっと進路のことで話したいことがあるの」
アスカ「わかったわ。掃除が終わってから行く」
シンジ(進路の話ってなんなんだろう)
カヲル(やはり葛城女史は鋭いね)
~授業中~
シンジ(アスカ今日も頑張ってるなぁ……)
シンジ(ノートもすごく綺麗だもんなぁ……)
シンジ(端っこにウサギの絵がアドバイスしてくれてたりして、見てて楽しいもん)
ポワポワポワ
『ウサギ「アンモニアは空気より軽いから上方置換よ!」
ウサ太「気体は全部水上置換でいいんじゃないの?泡になって集められるよ!純度も高いしさ!」エッヘン
ウサギ「あんたバカぁ! 水上置換できるのは水に溶けにくい気体だけよ。アンモニアは無理だわ。どんどん溶けちゃうもの」ビシッ
ウサ太「そうだったんだ……」バシャッ
ウサギ「ちょっと! なんであんたが溶けちゃうのよ! もうやだ……」バシャッ』
シンジ「なんかあれだけちょっと怖かったな」タラリ
???「…ンジ…ん! シン…くん!」
シンジ「は、はい!(しまった! また僕は…)」
マヤ「シンジ君、私の授業ってそんなにつまんないかな……?」グスン
男子生徒「おい、碇! お前マヤ先生泣かしてんじゃねえよ!」
ソウダソウダー オレノヨメナカスナシ コレダカラリアジュウハ
シンジ「す、すみません! マヤ先生の授業とっても面白いです! すごくわかりやすいですし!」ニコ
マヤ「そ、そうかな///」
チョットアノウワサホントダッタノー ショタコンッテウワサー ホケンノリツコセンセイトッテハナシモ
マヤ「み、みんな、静かにしてね! 授業続けます!」
シンジ(やっちゃった……僕一人で頑張るって決めたのに!……アスカぁ)
~昼休み~
ヒカリ「屋上でご飯食べようよ!」
レイ「いいわね! 行こうよ、アスカ!」
アスカ「ごめん、あたしちょっと食欲ないから二人で言ってきて! 私保健室行ってくるから! 心配しないでねー!」タッタッタッ
ヒカリ「アスカ!」
レイ「……さすがに堪えてるわね」
ヒカリ「いつも碇くんにべったりだもんね」
レイ「ホントホント。私たちにも弱ってるとこ見せてくれたらいいのに」
ヒカリ「強がっちゃってね。そこが可愛いんだけどさ」
レイ「ねー」ウンウン
アスカ「はぁ……。すっごく疲れたわ。シンジは授業中チラチラ見てくるし。そんなに気になるならあんなこと言わなきゃいいのに……。バカシンジ……」ボソッ
カヲル「浮かない顔だね」
アスカ「うわっ! 急に出てくんじゃないわよ!」
カヲル「人を化け物みたいに言うのはやめてくれないかな。フフ」
アスカ「今はあんたとしゃべってる気分じゃないのよ。どっかいきなさい。ほれ、シッシッ」ブンブン
カヲル「まあまあ、そう言わずに。ちょっと話でもしようよ」
アスカ「面倒くさいわねぇ。何よ、1分でまとめなさい!」
カヲル「フフフ。いつものアスカちゃんがどこに行ったのかと思ってね」
アスカ「なにそれ! っていうかその『アスカちゃん』ってのやめなさいよね! あんたに名前で呼ばれる筋合いはないわ!」
カヲル「そんなに照れないでよ。こっちまで恥ずかしくなるじゃないか」
アスカ「1ミリも照れてないわよ! ほんっとあんたと話してると調子が狂うわ。この超絶ナルシス魔人め」
カヲル「自分を好きになることは、誰かを愛するための必要条件だからね。僕はその点はなかなか優秀だろ?」
アスカ「優秀過ぎよ」ハァ
カヲル「シンジくんが寂しそうだったよ」
アスカ「!!」
カヲル「何があったのかは知らないけど、大丈夫なのかい?」
アスカ「あんたには関係ない」
カヲル「あるさ。シンジくんは僕の大切な親友だ。君に元気がないと、シンジ君が元気にならない。それは僕にとっても問題だ」
アスカ「あんた……」
カヲル「それに君もすごく魅力的だ。好意に値するよ」
アスカ「はぁ?」
カヲル「好きってことさ」
アスカ「!! あ、あんた、な、ななな、何を!?」アセアセ
カヲル「そのままの意味さ。じゃあね、僕は愛しのシンジくんとご飯を食べてくるよ」スタスタ
アスカ「本当に意味不明なやつね……」
~保健室~
コンコン
アスカ「失礼しまーす」ガチャ
リツコ「あらいらっしゃい。一人?」
アスカ「うん」
リツコ「私まだお昼食べかけなんだけど、一緒にどう?」
アスカ「私も持ってきたの」ストン
リツコ「それはよかった。マヤが来るはずなんだけど、教頭に捕まったらしくてね。一人で退屈してたのよ」
アスカ「ふーん」イタダキマース
リツコ「今日はおとなしいのね。いつもはもっと賑やかなのに」
アスカ「こういうあたしは駄目?」モグモグ
リツコ「いいえ。とっても可愛いと思うわ。深窓のお嬢様って感じね。今のアスカを見たら今までとは別のファンが開拓できると思うわ」
アスカ「何それ」モグモグ
リツコ「引っ込み思案で奥手な男の子たちも、今のアスカならメロメロよ。すごく儚くて、庇護欲をそそられるもの」
アスカ「ふーん」モグモグ
リツコ「興味なさそうね」
アスカ「うん」モグモグ
リツコ「アスカはシンジくんだけだものね。私一途な女って馬鹿だと思うけど、嫌いじゃないわ」
アスカ「フフ、リツコも大概不器用よね」
リツコ「あなたに言われたくないわ」
アスカ「確かにね。フフフ」
アスカ「ありがとう。リツコといると気を遣わなくていいから楽だわ」スタ
リツコ「どういたしまして」
アスカ「じゃ、あたし教室に戻るね」
リツコ「アスカ、これは人生の先輩のアドバイスよ」
アスカ「?」
リツコ「いざとなったらなりふり構っちゃ駄目よ。恋愛なんて馬鹿になった人間が勝つわ。ミサトを見てごらんなさい。あーんなスボラな性格なのに、幸せはガッチリ掴んでるでしょ?」
アスカ「うん」
リツコ「ヤマアラシのジレンマって知ってるかしら」
アスカ「何それ」
リツコ「ヤマアラシはね、全身が針に覆われてるの。でも、そんな彼らも寂しくてパートナーの温もりを求めて近づこうとするわ。でも、近づいたら相手も自分も傷ついてしまう。そういった葛藤のことを言うのよ」
アスカ「……」
リツコ「実際のヤマアラシは寒くもなくて、痛くもない距離に落ち着くんだけど、もしもっと暖かくなりたいって思ったら、アスカはどうすればいいと思う?」
アスカ「そんなの無理よ。矛盾してしまうわ」
リツコ「ううん。傷つけばいいのよ。お互いが、お互いにもっと近づきたいと思うのなら、その痛みは覚悟して、耐えればいいの。そうしたらもっと近づけるわ」
アスカ「そ、そんなの!」
リツコ「本当に近づきたい相手がいるのなら、傷つくことを恐れちゃ駄目よ。その先に本当の温もりがあるものなの」
アスカ「……うん」
リツコ「それにね、あなたは人間よ。ヤマアラシじゃない。ちゃんと近づけるの」
アスカ「……」コクン
リツコ「一度そこまで近づけたら、思い切り抱きしめてもらいなさい。女が一番幸せなのは好きな男の腕の中よ。ま、所詮独身女の意見だけど。フフフ」
アスカ「うん。ありがとう。私がんばるわね!」
リツコ「やっぱりあなたはそうやって笑ってるほうが魅力的よ」
アスカ「何言ってんのよ! あ!もうこんな時間!じゃ!」タッタッタッ
リツコ「フフ。青春ね」
ガチャ
マヤ「せんぱーーい! 遅れてすみません!」ハァハァ
リツコ「いいのよ。おかげでいい時間が過ごせたわ」
マヤ「そうなんですか?」キョトン
リツコ「ええ。だからあなたがいなくても、ちっとも寂しくなかったわ」
マヤ「そ、そんなぁ~」グスン
リツコ「嘘よ。もう本当にあなたはからかい甲斐があるわね」クスクス
マヤ「もぅ! 先輩のイジワル!」プンプン
リツコ「ごめんごめん。そういえば冬月先生はなんて? あなた呼び出されたんでしょ?」
マヤ「先輩、『教頭先生』ですよ。誰かに聞かれちゃいますよ?」アセアセ
リツコ「大丈夫よ。私が冬月先生に大学でお世話になったっことはみんな知ってるし」
マヤ「で、その冬月先生なんですけど!!」フンス
リツコ「ど、どうしたの? ちょっと鼻息が荒いわよ?」
マヤ「私に先輩のこと色々聞いきたんです!」
リツコ「私?」キョトン
マヤ「そうです!! 先輩のことです!! ちょうどこんな感じでですね……」
冬月(マヤ)「あ、あー、ときに伊吹くん。保健の赤木くんとは仲がいいみたいだね」
マヤ「? はい。親しくさせてもらっています」キョトン
冬月(マヤ)「赤木くんと食事に行ったりもするのかな?」
マヤ「はい、よく行きますが……それが何か?」
冬月(マヤ)「いやいや、教員同士が仲がいいのはとても望ましいことだよ。君も赤木くんも非常に優秀だ。で、どんな店に行くのだね」
マヤ「はぁ、まあパスタとか居酒屋とかが多いですが」
冬月(マヤ)「ふむふむ。フレンチや寿司には行かないのかね?」メモメモ
マヤ「そんな高いところにはあんまり行きませんね、後は先輩の家で鍋もやりますよ!」エッヘン
冬月(まや)「随分といろいろあるんだな……どうしたものか……」
マヤ「あの、教頭先生」
冬月(マヤ)「な、なんだね」
マヤ「もしかして、先輩を食事に誘いたいんですか!?」キラキラ
冬月(マヤ)「な!! わ、私は別に……そういったつもりは……」ゴニョゴニョ
マヤ「じゃあこれ以上はお話できませんね! プライベートに関わりますから!」キリッ
冬月(マヤ)「そ、そうだね……。君の言う通りだよ……」ズーン
マヤ「冬月先生、私ってそんなに頼りないですか?」
冬月(マヤ)「いや、そういったわけでは……」
マヤ「私冬月先生になら先輩のこと任せられるのになぁー」チラチラ
冬月(マヤ)「そ、そうなんだ。君の言う通りだ。赤木くんを食事に誘いたいんだ////」カァー
マヤ「ってことがあったんですよ!」キラキラ
リツコ「冬月先生が私を食事にねぇ」フーン
マヤ「で、どうなんですか!? 行くんですか?」キラキラ
リツコ「行くわよ」
マヤ「キャー!!!」キラキラ
リツコ「上司の誘いを断るほど、私は子供じゃないわ」
マヤ「え。そういうことじゃないですよ! さっきの私の話聞いてたんですかぁー?
リツコ「さぁ、どうかしらね(冬月先生も意外と可愛いところがあるのね)」ウフフ
マヤ「ちょっとせんぱぁーい! 私結構恥ずかしかったんですよぉー!」
リツコ「はいはい」ナデナデ
マヤ「もう/// すぐにそうやって子供扱いして///」
~教室~
シンジ(アスカ昼休み中戻ってこなかったなぁ……)
カヲル「そんなに気になるなら、話しかければいいんじゃないのかい?」ズイッ
シンジ「か、カヲルくん!!」ビクッ
カヲル「今日はいつも以上に彼女のことを気にするんだね」
シンジ「そ、そんなことないよ」アセアセ
カヲル「彼女も君のことを気にしていたよ」
シンジ「アスカが!」パァ
カヲル「すごく嬉しそうだね、シンジくん」フフ
シンジ「えっと、まあ、少し///」
ガラッ
シンジ(あ、アスカだ!)
カヲル「僕がシンジくんの代わりに話してこようかな」スタスタ
シンジ「え、カヲルくん! ま、待って……」ショボン
ヤア、スコシハゲンキニナタヨウダネ マアネ ドッカノヘンタイニハナシカケラレタブンモカイフクシタワ ソレハタイヘンダッタミタイダネ アンタノコトヨ!
シンジ(なんだかすごく楽しそうだなぁ……)
シンジ(いいなぁ。僕もアスカと話したいなぁ……)
ホラサッサトイキナサイヨ ヘンタイガウツッタラコトダワ ジャアボクハシンジクントアイヲカタラッテクルヨ サッサトイケ!ナルシスホモ!
シンジ(は! 駄目だ! どうして僕はすぐに!)
シンジ「逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ。逃げちゃ駄目だ……」ブツブツ
~5限目~
青葉「ギターは女性に触れるように扱うんだ。いいな、男子?」キリッ
マヤセンセイニモソウヤッテサワッテルンデスカー? チョットダンシシズカニシテナサイヨ! センセイテツキガヤラシイデース
~6限目~
日向「だから、ここは二次方程式を作って解けば答えが出るぞ。人生にも公式があると助かるんだけどな!はは」
センセイジギャクデスカー? マダミサトセンセイハケッコンシテナイデスヨー カジセンセイニマケナイデー アソコハテッパンデスヨー
~放課後の職員室~
コンコン
アスカ「失礼します」ガチャ
ミサト「来たわね、アスカ」
アスカ「進路の話って何?」
ミサト「ここじゃなんだわ。場所を変えましょ」ヒョイヒョイ
~学校農園~
ミサト「ここら辺でいいかしらね。気づいてると思うけど、進路の話ってのは嘘よ」
アスカ「だと思ったわ」
ミサト「アスカの元気がないから、気になっちゃってね。でも理由もなしに教師が生徒を呼び出せないでしょ?」
アスカ「そうね」
ミサト「で、まあさ、あたしとあんたの仲だから回りくどいのはなしにするけど、いい?」
アスカ「どうぞ」
ミサト「シンジくん何かあったの?」
アスカ「うん」
ミサト「うーん、それは私に聞いて欲しい? それともあいつに聞いて欲しい?」ユビサシ
加持「♪」ジャー(ジョーロの音 決してタチ○ョンではない)
アスカ「加持さん……。二人」ボソ
ミサト「なに?」
アスカ「……二人に聞いて欲しい」
ミサト「オッケー! 加持くーん ちょっとちょっと」クイクイ
加持「よう、アスカ。浮かない顔だな。こんあところでどうした? 葛城にイジメられたか?ハハ」
ミサト「馬鹿いってんじゃないわよ!」バシッ
加持「いつも俺に攻められてるからって、こんなところでよせよ。はしたないぞ」キリッ
ミサト「はぁ……。もういいわ。あのね、アスカが私達に聞いてほしい話があるんだって」
加持「ほう。それは嬉しい話だな。俺達を頼ってくれるのか」
アスカ「うん」
~用務員室~
加持「さ、あがってくれ。俺はここの鍵を預かってるんだ。今日は誰もこないからな。くつろいでくれ」
アスカ「お邪魔しまーす」ヒョイ
加持「じゃあ早速だが、その話ってやつを聞かせてくれないかな?」
アスカ「……」コクン
カクカクシカジカ
加持「……なるほど。そんなことがあったのか」
ミサト「そうだったのね……」
アスカ「うん」
ミサト「女の立場から言わせてもらえば、本当に勝手な話ね! ちょっとイライラしてきたわ」プンプン
アスカ「でしょ! あたしの幸せをあんたが勝手に決めんなって話よ!もう!」
加持「まあまあ、二人とも少し落ち着けよ」
アスカ ミサト「落ち着いてるわよ!」
加持「今度は男の立場から言わせてもらうが、いいかな? アスカ」
アスカ「……」コクン
加持「聞けば、シンジくんはアスカを誰にも渡さないために一人で頑張ると言い出したみたいじゃないか」
アスカ「うん」
加持「葛城、想像できるか? あのシンジくんが一人の女を自分のものにしたいって言ったんだぜ? しかも本人にだ」
ミサト「確かに……。よくよく考えてみたら、それってとんでもないことよね」フーム
加持「あの、争いを好まない平和主義のシンジくんが、アスカを手放さないために、強くなろうとしてるんだ。これはもう完全に『男』の発想だ。子供じゃない」
アスカ「男……」
加持「それが、アスカを束縛するっていうような安い方法じゃなくて、自分が強くなろうって考えるところが、すごくシンジくんらしいじゃないか」
アスカ「……」コクン
加持「それにアスカも気づいてるだろ? 多分シンジくんはアスカと同じぐらい寂しがってる。でもその孤独と向き合って、戦うことで、男としての自信をつけようとしてるんだ」
アスカ「うん」
加持「出来るところまででいい。少し待ってやってくれないか?」
アスカ「わかった。私もシンジのこと応援したいもん」
すまん メモ帳(TeraPad)でF5押して、書きため飛んだ……
ペース落とすわ…… うわぁ…… 心折れそう……
加持「君はいい女になるな。ハハハ」キリッ
ミサト「何婚約者の前で、なに別の女口説いてんのよ」ジトー
加持「か、葛城! わかるだろ!? い、今のはそういうんじゃないさ!」アセアセ
ミサト「しかも私の教え子に……」ゴー
アスカ「ちょっと! 今の本当なの?」
加持「君まで何を言い出すんだ、当たりま アスカ「んなことじゃないわよ!その後のやつ!」」
ミサト「あ///////」カーッ
アスカ「どうやら本当みたいね♪ いつまでも煮え切らないと思ってたら」ウフフ
加持「なんのことだ?」ハテ
アスカ「ミサト真っ赤じゃないの! かっわいいー♪」フフ
ミサト「さっきまでメソメソしてたあんたに言われたくないわよ!」プンプン
アスカ「あたしはまだ子供だもーん♪」
加持「アスカ、俺が葛城に対して今のシンジくんのような気持ちになったのは、大学を出てからだ。そのときは葛城が俺を見守ってくれた」
ミサト「加持くん……」ジーン
アスカ「へぇ」
加持「そう考えると、シンジくんはすごいぞ。多分これからものすごくいい男になって、モテるだろうなぁ」
アスカ「え!? え?え?」アセアセ
加持「今はアスカの方がモテてシンジくんを不安にさせてるだろうが、2年後にはわからないぞ」
アスカ「……え、やだぁ……。そんなのやだぁ……。そんなのやだよぅ……」ポロポロ
ミサト「こら!あんた何不安にさせること言ってんのよ!」ガシガシ
加持「あ、アスカ! 大丈夫だ! シンジくんはずっとアスカにメロメロなんだ!」ダラダラ(滝のような汗)
ミサト(メロメロってあんた……)
アスカ「ほんとぉ?」グスン
加持「ああ、本当さ!(すまんシンジくん!) 実はシンジくんと俺はシンジ君の入学したときからの付き合いでね、ずっといろいろ聞いてきたんだ」アセアセ
加持「小さい頃からずっと好きな子がいるんだが、今の距離が心地よすぎて、進むのが怖いとか、感謝の気持ちを伝えたいとか、その子の安らげる場所になりたいだとか、もう本当にいろんなことさ!(すまんシンジくん! すまん!)」
加持「ついこの間もだな……」
加持(洗いざらい吐いちまった……)ズーン
ミサト「これでもう安心かしらね」フフ
アスカ「……うん。シンジがこんなに私のこと考えてくれてたなんて知らなかった」ジーン
加持「あ、アスカ、いいかい? このことはシンジくんには絶対内緒だぞ! いいな!?」アセアセ
アスカ「?」キョトン
加持「実はな、ゲンドウさんと冬月先生は旧知の仲なんだ。だからもし、俺がシンジくんの秘密をアスカに漏らしたなんて知られたら……。アスカももう子供じゃないんだ。俺の言ってること、わかるよな?」アセアセ
アスカ「えぇー、アスカまだ子供だからぁー加持さんの言ってることよくわかんなぁーい♪」
加持「あ、アスカ!」アセアセ
アスカ「うそうそ。言わないわ。約束する。あたしだって今日のことシンジに話されたらすっごく恥ずかしいもん。だから、ね」
加持「ふぅ……」
アスカ「でーも!」
加持「!?」
アスカ「ミサトのこと泣かせたら絶対許さないから! もし浮気でもしたらおじ様に言ってクビにしてもらうからね!」フフ
ミサト「あらあら」フフ
加持「やれやれ」トホホ
~図書館~
シンジ(今日は一日アスカのことばっかり考えてたなぁ……)
シンジ(そのせいで全然授業に集中できなかった……)
シンジ(アスカはもう帰ったのかなぁ……)
シンジ(いつもまっすぐ僕の家かアスカの家で宿題してたからなぁ……)
シンジ(今日は誰と帰ったんだろ……やっぱり委員長かなぁ……綾波かもなぁ……)
シンジ(アスカと一緒に帰らないなんて、いつぶりだっけ)
シンジ(この間ケンスケ達とゲーセン行った時にも、アスカ、委員長とついてきたもんなぁ)
シンジ(ちょっと思い出せないや……あの時は楽しかったなぁ……)
シンジ(僕がプレゼントした小さいペンギンのぬいぐるみを大事そうに抱えちゃってさ)
シンジ(いっつも大人ぶってるのに、ああいうところはすごく幼かったりして……)
シンジ「あ!」ハッ
シンジ(ついアスカのことばかり考えてて、宿題がなんにも進んでないよ……)
シンジ(これどうやって解くんだろう……日向先生が何か言ってたんだけどなぁ)
シンジ(みんなにいじられてたことしか覚えてない……)ズーン
???「それはこの式を使うのよ」ズイッ
シンジ「ヘ?」
レイ「この公式を使うのよ」チョイチョイ
シンジ「綾波!? ど、どうしてここにいるの?」
レイ「なによ! 私が図書館にいちゃおかしいっての?」
シンジ「いや、決してそういうわけでは……」アセアセ
レイ「どういうわけよ!」
シンジ「えっとですね、活発な綾波を図書館で見るのは珍しいなと……」ハハ
レイ「冗談よ♪」フフ
シンジ「もうやめてよ……で、どうして図書館にいるの?」
レイ「頼まれたのよ」
シンジ「頼まれた!? 誰に!?」グイッ
レイ「聞いた通りね」ボソ
シンジ「へ? なんて言った?」
レイ「なんでもないわ。頼んできたのはあいつよ、変態ナルシス男」
シンジ「あぁ、カヲルくんか…」ナンダァ
レイ「あら、変態ナルシス男で通じるのね」
シンジ「よくアスカがカヲルくんのことそう言ってるんだ。変態ナルシスとか、ナルシスホモとかさ」ハハ
レイ「ひどいわね! まぁ私の言えたことじゃないけど♪」
シンジ「ところで綾波はカヲルくんに何を頼まれたの?」
レイ「ああ、それなんだけどね、実はちょっと困ってるのよ」
シンジ「どうかしたの?」
レイ「なんかあいつ用事があるらしいから、本を借りてくるように頼まれたんだけど、その本見つかんないのよね
シンジ「そうなんだ」
レイ「だから碇くんも探す手伝ってよ。宿題も全然進んでないみたいだし」ズイッ
シンジ「え、でも、僕は宿題をちゃんとやらないと……」
レイ「本が見つかったら私が教えてあげるわよ。だから、ね?」
シンジ「い、いいよ。自分でやるからさ(一人でやらないと意味ないんだ)」
レイ「何遠慮してんのよ! さっさと本見つけて、宿題やりましょ!」グイグイ
シンジ「ちょっと! 綾波、駄目だって」ズルズル
シンジ(結局本を探すはめになってしまった……)
レイ「ないわねー。ったくあいつ何こんなこと私にさせてんのよ! 自分で探せっつーの!」
シンジ「でも、その本僕も知ってるから、貸し出されてなければあるはずなんだけどなぁ」
レイ「たんぽぽ娘よ、碇くんも読んだことあるの?」
シンジ「うん。とっても面白いいい本だよ。個人的にはタイムトラベルSFの傑作だと思うなぁ」
レイ「あぁ! カヲルもそんなようなこと言ってたわ! 市の図書館で読んだことがあるんだって。何度も借りて読んだみたい」チラ
シンジ「もう絶版で、なかなか読めないからね。カヲルくんの気持ちもよくわかるよ」
レイ「……よし。……あ、あったー!」サッ
シンジ「本当!! よかったね!綾波!」
レイ「うん。長いこと付き合わせちゃってごめんね」
シンジ「いいよいいよ。どうせ宿題もよくわかんなかったしさ。今日よく考えてから明日先生に質問するよ」
レイ「そっか」
シンジ「うん」
レイ「私は今からもう少し残ってもいいのよ?」
シンジ「いいよ。一人でやりたいんだ(アスカと約束したからさ)」
レイ「そう」ヨシ
シンジ「うん」
レイ「じゃあもう帰りましょうか」
シンジ「そうだね……って一緒に!?」
レイ「なんで? あの角まで同じ道じゃない。それともアスカじゃないと嫌なのかな? パンツ覗き魔くん♪」ケラケラ
シンジ「な!! それはもう二人とも悪かったってことで済ましたはずだろ!」
レイ「アスカがうるさいからねー♪」ケラケラ
シンジ「アスカは今関係ないよ!」
レイ「それじゃあ私図書館の入り口にいるから、早くしてよねー♪」タッタッタッ
シンジ「もう、綾波のやつったら!」ガサガサ
シンジ(そういえばどうしてアスカはあの時あんなに怒ってたのかなぁ)スタスタ
レイ「ぃかり…ん!」
シンジ(やっぱり幼馴染がスケベだって思われたら、アスカが恥ずかしいからかなぁ)スタスタ
レイ「ちょっと!碇くん!」ピョンピョン
シンジ(アスカのことなんでも知ってると思ってたけど、知らないことばかりだなぁ)スタスタ
レイ「碇くんってば!」バシン!
シンジ「いて!……どうしたの? 痛いじゃないか」キョトン
レイ「碇くんが私を置いていこうとするからでしょうが!」
シンジ「え? あ、ごめんごめん。ちょっとぼおっとしてた」アハハ
レイ「もう! いくわよ」スタスタ
シンジ「うん」
シンジ(綾波がまだ学校にいるんだから、アスカは委員長と帰ったのかなぁ。もしかしたら委員長の家に遊びに行ったのかもなぁ)
レイ「~~~~~~~~」
シンジ(アスカって僕とケンカすると、必ず委員長のうちに逃げるから、僕会わせてもらええないんだよなあ)ハハ
レイ「~~~アスカったらね~~~」
シンジ(委員長って次女って聞いたけど、アスカにとっては第二の母さんみたいな感じだよなぁ)
レイ「ちょっと! 碇くん聞いてるの?」プンプン
シンジ「ごめん、またぼおっとしてた」アハハ
???「あんたに言われたくないわよ。この変態ナルシス男!」
シンジ「!!(この声は!!)」
カヲル「全く、昼までの儚いアスカちゃんはどこに行ってしまったんだ。僕は悲しいよ」オロロ
アスカ「あに言ってんのよ! そんなもの始めから存在しないわ! 忘れなさい! 私に関する記憶を全て忘れなさい!」ケラケラ
シンジ(どうしてカヲルくんと一緒なんだ……僕がいなくてもアスカはなんともないんだ……)
シンジ(僕はこんなに苦しいのに!)
アスカ「あ、……シンジ」サッ
シンジ(!!!)
シンジ(今僕から目を逸らした! 絶対逸らした!)
シンジ(どうしてだよ……僕にも笑ってよ! カヲルくんにしてたみたいに笑ってよぉ!!)
レイ「ちょっと碇くん、そんなに黙りこくってどうしたのよ?」
アスカ「!!!」
アスカ「シンジ! なんでレイと一緒なのよ!」
シンジ(それを、それを君が言うのか! カヲルくんと一緒にいる君が言うのか!)
シンジ「そっちこそどうしてカヲルくんと一緒なんだよ!」
アスカ「はぁ!? こっちが聴いてんのよ! 質問に答えなさいよ!」
シンジ「図書館で勉強してたら、たまたま会ったんだよ!」
アスカ「レイ、本当なの!」
シンジ「待てよ! なんで綾波に聴くんだよ!」
アスカ「あんたは黙ってなさい! どうなの、レイ」
レイ「碇くんの言う通りよ」
シンジ「アスカはどうしてカヲルくんと一緒なんだよ!」
アスカ「あたしもさっき教室でたまたま会っただけよ。そしたらこいつが付いてきた。そんだけ」
シンジ「こんな時間まで何してたんだよ!」
アスカ「あたしは! あんたの……あ!(言わないって約束したんだった)」
シンジ「僕のなんだよ!」
アスカ「あ、あんたには関係ないわよ!」
シンジ「なんだよそれ! 僕に関係ないってどういうことだよ! 言ってくれなきゃわかんないよ!」
アスカ「だ、だって、言えないのよ!」
シンジ「なんでだよ! 僕のことなのに言えないって、そんなのおかしいじゃないか!」
アスカ「……だって……だって……もうやだぁ!」ダッ
シンジ「待てよ、アスカ!」
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グイッ(シンジの肩が掴まれる)
シンジ「なんだよ!! 邪魔すんなよ!!」
カヲル「シンジくん、少し落ち着くんだ」グッ
シンジ「っ! ……離してよ、カヲルくん」
カヲル「僕がさっきまでずっとアスカちゃんと一緒だったって言ったらどうする?」
シンジ「!!……嘘だ!」
カヲル「ねぇシンジくん、君はどうするんだい?」
シンジ「嘘だ嘘だ嘘だ! そんなの嘘だ!」
カヲル「何もしないのかい?」
シンジ「……僕は……僕は……」
カヲル「だから言ったじゃないか、アスカちゃんは人気者だから、気をつけなよってさ」
シンジ「……」ギリギリ
カヲル「……」
シンジ「…………裏切ったな!……僕の気持ちを裏切ったな!……許さないぞ!絶対に許さないぞ!」
カヲル「シンジくん、そうだとしたらどうなんだい? 僕が許せないのはわかったよ。じゃあアスカちゃんは? 彼女も許さないのかい?」
シンジ「アスカは……アスカは……アスカは……」
レイ「カヲル。もういいでしょ? その辺にしときなさいよ。あんた本当に殺されちゃうわよ」
カヲル「あと少しだったのに。それはないよ」ヤレヤレ
シンジ「……どういうことなの?」
レイ「アスカの話は本当よ。カヲルと会ったのはついさっき。放課後は別のところにいたわ」
シンジ「わかんないよ。何を言ってるのかわかんないよ!」
レイ「アスカはミサト先生と加持先生にあなたとのことを相談していたいたのよ」
シンジ「僕との……こと?」
カヲル「そうさ。寂しくて、不安で仕方ないけど、君の為に頑張りたいから、彼女の姉さんと兄さんのような、二人に、ね」
レイ「それに気づいたこいつと私が一芝居うったってわけ」
シンジ「……」
カヲル「彼女に本を借りるよう頼んだのも、下駄箱で鉢合わせたのも、全部狙ってやったんだ」
シンジ「……どうして……どうしてそんなことを……」
レイ「もう! 碇くんが女心をわかってないからに決まってるでしょ!」
シンジ「え?」
レイ「あのねぇ、今日のアスカ見てたでしょ? 毎時間毎時間チラチラチラチラ見てたの、みんな知ってるのよ」
シンジ「う、うそ!」
カヲル「シンジくんの視線を独り占めするアスカちゃんが憎らしかったよ」オロロ
レイ「あんたは黙ってて。でもね、アスカ、ノートなんてなーんにも書いてないのよ」
シンジ「え、ちゃんと写してたよ?」
レイ「振りよ、振り! あの子あなたが自分のこと気にしてるのわかってたから、ちゃんとやれてる振りをしてたのよ!」
シンジ「僕が心配しないように?」
レイ「そうよ!! 本当は不安で苦しくて寂しくて、ずぅぅぅっとずぅぅぅぅぅぅぅっと、碇くんのこと考えてたの」
シンジ「アスカ……。僕、アスカのところに行かないと!」
カヲル「待って、シンジくん」
シンジ「早く行かないと! アスカ絶対泣いてるよ!」
カヲル「大丈夫さ。二人の絆はあれぐらいのことで揺らぐほど脆くはないよ」
シンジ「でも!」
カヲル「シンジくん、行ってなんて声をかけるんだい? それは決まってるのかい?」
シンジ「それは…………でも! そんなことよりもっと大事なことがあるよ!」
カヲル「それはなんだい?」
シンジ「今、アスカが泣いてるんだ! 僕はそれを拭ってあげたいんだ! アスカを独りにしたくないんだ!」
レイ「ひゅー、お熱いこと」フフ
カヲル「それが君の答えだよ、シンジくん」
シンジ「え?」
カヲル「君が僕に意味のない劣等感を抱いてるのは知ってる」
シンジ「……」
カヲル「君は僕にはない素晴らしいものをたくさん持っているのにそれを認めようとしないんだ」
シンジ「……」
カヲル「君が僕にアスカちゃんを取られるんじゃないかって心配してるのも知ってる」
シンジ「……」
カヲル「僕はそんなつもりはないし、君もそれはよくわかってると思う。それでも、気になってしまうのも知ってるよ」
シンジ「……」
カヲル「でもシンジくん、よく思い出して。彼女が、アスカちゃんが、君よりも僕が好きだなんて言ったことが一度でもあったかい? そんなふうに振舞ったことがあったかい?」
シンジ「!!」
カヲル「ないだろう? あるわけないんだ。彼女は君が世界で一番好きなんだ」
レイ「アスカっていい女よね」フフ
カヲル「君が世界で一番好きな人は誰だい? 独りで泣かせたくないのは誰だい?」
シンジ「アスカ……」
カヲル「もともと君達は二人で同じ世界にいたのに、君が僕を組み込んだんだよ。アスカちゃんの世界に僕はいない。そんな中で彼女は君から離れられてしまったんだ」
レイ「アスカが本当はとっても脆い子だって、碇くんが一番知ってるでしょ? あの子私やヒカリの前でも強がるのよ? 全く友達甲斐のない……」ブツブツ
カヲル「そんな彼女も君には弱さを見せるんだ。彼女にとっての君は、『碇シンジ』は、正真正銘のヒーローなんだよ」
レイ「もうわかったでしょ? つまりは、アスカは碇くんに心の底から惚れてるのよ! もう碇くんなしじゃ一日だって生きていけないぐらいにね!」
カヲル「僕達にできるのはここまでだ。後はシンジくん、君の仕事さ」
レイ「昔から、お姫様を好きだすのは王子様だって相場は決まってんのよ!」
シンジ「二人とも……本当にごめん。……それに、ありがとう!」ダッ
レイ「やぁっと行ったわね。ま、私達が引き止めてたんだけどさ」
カヲル「フフ。さすがシンジくんだよ。僕にすごんだとき、心底羨ましいと思った。僕にはあんなに深く、誰かを愛することなんて出来ないよ」
レイ「そうかしら?」
カヲル「え?」
>>324
訂正
×レイ「昔から、お姫様を好きだすのは王子様だって相場は決まってんのよ!」
○レイ「昔から、お姫様を救い出すのは王子様だって相場は決まってんのよ!」
レイ「碇くんのためにここまで出来るあんたなら、出来ると思うわよ、私」
カヲル「……」
レイ「それに、ちょっとかっこよかったし」ボソ
カヲル「もしかして僕を慰めてくれているのかい?」
レイ「うっさいわねぇ! 帰るわよ! あんた帰りにパフェおごりなさい! 私すっごく怖かったんだから!」
カヲル「はい。姫の仰せのままに」
シンジ「アスカぁああああああ!(僕は自分のことばかり考えてた)」
シンジ「アスカどこぉおおおお!(真っ直ぐに僕を想ってくれるアスカを信じられなくて)」
シンジ「アスカ!(何より、アスカに想ってもらえる自分を信じられなくて)」
シンジ「アスカどこなの?(アスカを失うのが怖くて……僕はアスカがいない時間に慣れておこうとしてたのかもしれない)」
シンジ「あそこか!(でも、アスカはそれでも僕を信じて、求めてくれた。一緒にいようとしてくれたんだ!)」
シンジ「アスカ」
アスカ「……うっ……うっ……ひぐっ……」
はあはあはあはあ
シンジ「アスカ!」ゼエゼエ
アスカ「!!」ビクッ
シンジ「お願い!逃げないで!お願いだから逃げないで!」ゼエゼエゼエゼエ」
アスカ「……」コク
シンジ「カヲルくんから全部聴いたんだ。ごめん、アスカ。本当にごめん。謝って許されることじゃないのもわかってる。だけど謝らせて欲しい。ごめん。本当にごめん。ごめんね、アスカ」
アスカ「……うっ……うっ……」
シンジ「アスカ、僕さ、自分のことばかり考えてたんだ。アスカが僕を想ってくれても、自分にはそんな価値がないって、アスカみたいな子が僕なんかを想ってくれるはずがないって。ずっとそう想ってたんだ」
アスカ「……ひぐっ……」
シンジ「アスカはいつも真っ直ぐに僕を想ってくれたのに、僕はただ君を失うのが怖くて、そればかりが気になって、怖がってばかりだったんだ」
アスカ「……」
シンジ「アスカから離れようとしたのも、あの時は本当に強くなりたいって思ってやったつもりだったんだけど、多分違うんだ。アスカがいない時間に慣れようとしてただけなんだ。多分僕はアスカがいないと生きていけないからさ」
アスカ「……ぁたしも」ボソ
シンジ「なあに?」
アスカ「あたしもシンジがいないと生きていけないわよ!……うっ……うっ……」
シンジ「アスカ……」
アスカ「あ、あたしの幸せを! ……か、勝手に決めないでよ! 私は、私は!」
シンジ「アスカぁ!!」ギュッ
アスカ「うぇーん! もうなんなのよぅ! バカ! バカバカバカ! バカシンジ! 大バカシンジ!」バンバンバン
シンジ「本当だね。僕はバカだ。大バカだ。こんなに真っ直ぐに僕を想ってくれてる人と、ずっと一緒にいたのに、それを信じられなかったなんて。ホント……バカだ」
アスカ「そうよ。……うっ……あんたは大バカよ」
シンジ「……ねぇ、アスカ」
アスカ「?」
シンジ「まださ、僕にもチャンスはあるかな? 君と幸せになるチャンスはあるかな?」
アスカ「!!」
シンジ「僕さ、どうしても諦めたくないんだ。君と一緒にいたいんだ」
アスカ「……1回」ボソ
シンジ「え?」
アスカ「……あと1回だけ、チャンスあげる」
シンジ「ホント!?」パァ
アスカ「ただし本当にこれが最後よ。あたしが今一番欲しい言葉を、あんたが間違えずに言えたら、今回だけは許してあげる」
シンジ「そ、そんなぁ。そんなの無理だよぉ……」
アスカ「大丈夫よ。シンジならわかるはずよ。あんたがちゃんと言ってないことがあるでしょ? それを精一杯心を込めて言えばいいの。わかる?」
シンジ「……」
アスカ「……」
シンジ「…………!!」
アスカ「わかったみたいね」
スーハー スーハー スーハー スーハー
シンジ「聴いてください」
アスカ「……」コクリ
シンジ「僕、碇シンジは、惣流・アスカ・ラングレーを、世界で一番愛しています。僕と結婚してください」
アスカ「はい」
chu!!☆
アスカ「絶対絶対幸せにしてよね」ギュッ
シンジ「アスカのことは僕が絶対幸せにするよ」ギュウ
アスカ「あんたのことは私が世界で一番幸せにしてあげるから。覚悟しておきなさい!」ムギュー
シンジ「じゃあ僕達、世界で一番幸せな二人になれるね」
アスカ「違うわよ!」
シンジ「え」
アスカ「世界で一番幸せな、『夫婦』よ♪」
シンジ「アスカぁ!」ギュウ
アスカ(はぁ……幸せ……)
~翌朝~
アスカ「おば様!おじ様! おはようございます!」
ユイ「あらアスカちゃん! おはよう。今日は来てくれたのね!」
アスカ「はい! シンジがどぉ~~~~してもって頼んできたので♪」
ユイ「ウフフ。助かるわぁ♪ あの子アスカちゃんじゃないと全然起きないのよ」
アスカ「任せてください!」
ゲンドウ「……アスカくん」
アスカ「!! はい」
ゲンドウ「いたらん息子だが、これからもよろしく頼む」ペコリ
ユイ「……」ペコリ
アスカ「お、おじ様!!!おば様も! か、顔を上げてください!」アセアセ
ゲンドウ・ユイ「……」スッ
アスカ「こちらこそ、ふつつか者ではありますが、よろしくお願いします」ペコリ
ゲンドウ・ユイ「フフ」ニコニコ
アスカ「じゃ、じゃああたし、シンジ起こしてきます///」タッタッタッ
ゲンドウ「これで我が家も安泰だな」キラーン
ユイ「全ては計画通り、ですか?」フフフ
ゲンドウ「まあな。いつかはこうなると思っていたが、俺が思っていたよりも、あいつは成長していたらしい」
ユイ「そうですね」フフフ
ゲンドウ「しかしこうなると名前を考えねばならんな」フッフッフッ
ユイ「気が早いですよ、あなた」ニコニコ
アスカ「シンジ、入るわよ」ガチャ
シンジ「……」スースー
アスカ「ほーんと、のん気な顔しちゃってさ」ツンツン
シンジ「……アスカ」ムニャムニャ
アスカ「////」
シンジ「……」スースー
アスカ「綺麗な顔してるわね。おば様の遺伝子かしら」サワサワ
シンジ「……」ムニャムニャ
アスカ「一緒にいてね、シンジ。死ぬまでずっとよ?」エヘヘ
シンジ「……」コクリ
アスカ「!!」
シンジ「……」
アスカ「び、びっくりしたぁ! もう!早く起きないとキスするわよ!」ナンチャッテ
シンジ「是非お願いしたいな♪」ガバッ
アスカ「!!」
シンジ「おはよう、アスカ」エヘヘ
アスカ「あ、ああ、あんたいつから起きてたのよ!!」
シンジ「アスカが家に来たあたりかな」シレッ
アスカ「な、なんですってぇーー!」カァーッ
シンジ「アスカの挨拶、本当のお嫁さんみたいだったね」エヘヘ
アスカ「//////」
シンジ「僕すごく嬉しかった! 僕もアスカのうちに挨拶しに行くよ!」
アスカ「……うん///」コクリ
シンジ「それでさ、してくれるの?」
アスカ「何を?」
シンジ「さっきしてくれるって言ったじゃないか、気が変わっちゃった?」
アスカ「あ、あれは!!! もう起きたじゃないの///」
シンジ「また寝たらしてくれる?」
アスカ「そういう意味じゃないわよ!///」プイ
シンジ「じゃあ、どうしたらいいの?」
アスカ「自分で考えなさいよ!////」
シンジ「アスカ、こっち向いて」
アスカ「なに」グイ
chu!!☆
シンジ「正解かな?///」
アスカ「うん///」
ユイ「アスカちゃんまだー? そろそろ起こさないと学校遅刻するわよー」
アスカ・シンジ「!!!!」
シンジ「いこっか」
アスカ「うん!」
/\___/\
/ / ヽ ::: \
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| ,,ノ(、_, )ヽ、,, | < エロスはまだかな?
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\ `ニニ´ .:::/
/`ー‐--‐‐―´´\
ガチャ
アスカ「遅くなりました」
シンジ「おはよう」
ユイ「今日は随分ゆっくりなのね」フフフ
アスカ・シンジ「////」
ユイ「二人とも、気をつけてね」
アスカ「ハイ!」
シンジ「うん」
ゲンドウ「シンジ、家族を守るのは男の仕事だ。覚えておけ」
アスカ「///」
シンジ「うん!」
シンジ「それじゃあ、父さん、母さん、いってきます!」
アスカ「おば様! おじ様! いってきます!」
シンジ「いい天気だね」
アスカ「うん」
シンジ「たった一日でいろいろあったよね」
アスカ「そうね。ほーんと大変な一日だったわ」
シンジ「ごめん」
アスカ「いいわよ。これから世界で一番幸せにしてくれるんでしょ?」
シンジ「うん!」
アスカ「じゃ、ほれ」フリフリ
シンジ「手?」キョトン
アスカ「先が思いやられるわねぇ……」ハァー
シンジ「わかってるよ!」ギュッ
アスカ「もぅ!ばかシンジ!」
シンジ「エヘヘ」
アスカ「もう絶対離さないでよね!」
シンジ「もちろん!」ギュ
アスカ「じゃあ手始めに校門までこのまま行ってみるわよ!」
シンジ「えぇー!!」ハズカシイヨー
アスカ「あによ!」ムカ
シンジ「……なんでもないです」
アスカ「シンジ」
シンジ「何?」
アスカ「大好きよ!」
終劇
初エヴァSS、初のっとり、初即興ということで
色々不安だったがなんとか完結できてよかった
昨日の朝、6時間も保守された時は正直ぐっと来たよ
これがVIPか!などと思った
LASは至高、異論は認める。
ありがとう
そして全てのVIPPERに、おめでとう
~2年後
アスカ「でさぁ、あのバカ、来週の日曜もダメだって言うのよ!?」
カヲル「コンクールの直前なんだからしょうがないさ。シンジ君にとって大事な時期だよ」
アスカ「それは分かってるわよ・・・はぁ。高校別々で、ただでさえ一緒にいられる時間減ってるのに」
カヲル「・・・・・・たまには距離を置いてみるのも悪いことばかりじゃないと思うよ」
アスカ「ふん。あんたはいーわよねー、レイと学校でも一緒だし」
カヲル「その代わり、こうして君の愚痴を毎回聞かされてるよ」
アスカ「あんたかレイには愚痴りやすいんだもん」
カヲル「光栄だけど、ほどほどにして欲しいね」
アスカ「なによぅ・・・冷たいわねー」
カヲル「はぁ」
アスカ「ほら、あんたも少しは呑みなさいよ」
カヲル「・・・アルコール持参で男の部屋に来るのもどうかと思うよ」
アスカ「だいじょうぶよ~、ナル男とどうにかなることなんてないし、あんたならシンジの信頼厚いし」
カヲル「・・・」
アスカ「ほらっコップ出して」
カヲル「分かったよ、少しだけ」
アスカ「あーもうっ! シンジのバカシンジー!」
・
・
・
アスカ「・・・・・・ン・・・あれ? (どこだっけ?ここ)」
バサッ
アスカ「キャッ!?―――な、なんで裸で・・・」
カヲル「クー・・・クー・・・」
アスカ「カ、カヲル・・・?」
アスカ「(ベッドで、裸で、これって・・・まさか!!??)」
というところまで妄想した
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